JP2013018934A - ブロック共重合体、その製造方法、粘着組成物及び粘着シート - Google Patents
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Abstract
Description
また、特許文献2には、ポリエーテルポリオールとアルカリ金属塩からなる帯電防止剤をアクリル粘着剤に添加し、粘着剤表面に帯電防止剤がブリードするのを抑制する方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1、2に記載された、粘着剤に低分子の界面活性剤や帯電防止剤を添加する方法においては、これらの界面活性剤や帯電防止剤が粘着剤表面にブリードし易く、経時的に粘着力が低下して、剥がれや浮きが発生したり、保護フィルムに適用した場合に被着体が汚染する場合があった。
しかしながら、特許文献3に記載された粘着剤組成物は、低分子量のイオン性液体を用いるものであるため、高温高湿度の環境下に置かれたときなどに、該粘着剤組成物から形成された粘着剤層からイオン性液体成分が表面にしみ出し、製品を汚染する場合があった。
また、特許文献4には、イオン性液体のポリマーを粘着剤中に分散させた帯電防止粘着剤が開示されている。
しかしながら、特許文献4に記載された帯電防止粘着剤は、高い導電性を得るためには、過剰量のイオン液体のポリマーを粘着剤中に添加しなくてはならず、粘着力との両立が困難な場合があった。
〔1〕分子内に、式(1)
(メタ)アクリル酸エステル化合物由来の繰り返し単位からなるブロックBとを有することを特徴とするブロック共重合体。
〔2〕前記式(1)で示される繰り返し単位が、式(1)中、X+が、含窒素オニウムカチオン、含硫黄オニウムカチオン、又は含リンオニウムカチオンである繰り返し単位である〔1〕に記載のブロック共重合体。
〔4〕前記(メタ)アクリル酸エステル化合物のホモポリマーのガラス転移温度が、−70〜0℃である〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のブロック共重合体。
〔5〕ブロック共重合体中の前記ブロックAとブロックBの存在割合が、重量比で、(ブロックAの存在量):(ブロックBの存在量)=1:9〜9:1である〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のブロック共重合体。
〔6〕〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のブロック共重合体の製造方法であって、下記の、工程(A1)、工程(A2)及び工程(B)を有するか、又は、工程(A3)及び工程(B)を有することを特徴とするブロック共重合体の製造方法。
工程(A1):式(2a)
工程(A2):前記ブロックA’を前記ブロックAに変換する工程
工程(A3):式(1a)
工程(B):(メタ)アクリル酸エステル化合物を、リビングラジカル重合法により重合して、前記(メタ)アクリル酸エステル化合物由来の繰り返し単位からなるブロックBを得る工程
〔7〕前記リビングラジカル重合法が、原子移動ラジカル重合(ATRP)法又は可逆的付加開裂連鎖移動(RAFT)重合法である、〔6〕に記載のブロック共重合体の製造方法。
〔8〕〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のブロック共重合体を含有する粘着組成物。
本発明の第4によれば、下記〔9〕の粘着シートが提供される。
〔9〕支持体上の片面又は両面に、〔8〕に記載の粘着組成物からなる粘着剤層を有する粘着シート。
また、本発明によれば、高い帯電防止効果と、安定した粘着力とを有する粘着剤層を形成できるブロック共重合体を、簡便かつ効率よく製造することができるブロック共重合体の製造方法が提供される。
本発明のブロック共重合体は、分子内に、前記式(1)で示される繰り返し単位からなるブロックAと、(メタ)アクリル酸エステル化合物由来の繰り返し単位からなるブロックBとを有することを特徴とする。
本発明のブロック共重合体中のブロックAは、前記式(1)で示される繰り返し単位からなる。
式(1)中、Rは、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。Rの炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基等が挙げられ、メチル基であるのが好ましい。
X+の好ましい具体例としては、含窒素オニウムカチオン、含硫黄オニウムカチオン、含リンオニウムカチオンが挙げられる。より好ましい具体例としては、下記に示すものが挙げられる。
これらの中でも、入手容易性などの観点から、前記Dとしては、*−(CH2)nO−(nは前記と同じ意味を表す。)で示される基が好ましく、*−(CH2)2O−で示される基がより好ましい。
本発明のブロック共重合体中のブロックBは、(メタ)アクリル酸エステル化合物由来の繰り返し単位からなる。ここで、(メタ)アクリル酸エステルは、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルを意味する。
本発明のブロック共重合体は、ポリ(メタ)アクリル酸エステル化合物由来の繰り返し単位からなる部分、すなわちブロックBを有することで、粘着組成物、又は粘着組成物の主成分と成り得る。
置換基を有していてもよいアリール基としては、フェニル基、4−クロロフェニル基、2−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基等が挙げられる。
ブロックAとブロックBの存在割合がこのような値であるブロック共重合体は、より高い導電性と優れた粘着力を有する。
数平均分子量(Mn)が10,000より小さいと、十分な粘着力が得られないおそれがある。
なかでも、本発明のブロック共重合体は、後述する本発明の製造方法により、簡便かつ効率よく製造することができる。
本発明のブロック共重合体の製造方法は、「本発明のブロック共重合体」の製造方法であって、下記「工程(A1)、工程(A2)及び工程(B)を有する」か、又は、下記「工程(A3)及び工程(B)を有する」ことを特徴とする。
工程(A2):前記ブロックA’を前記ブロックAに変換する工程
工程(A3):前記式(1a)で示される単量体を、リビングラジカル重合法により重合して、式(1)で示される繰り返し単位からなるブロックAを得る工程
工程(B) :(メタ)アクリル酸エステル化合物を、リビングラジカル重合法により重合して、前記(メタ)アクリル酸エステル化合物由来の繰り返し単位からなるブロックBを得る工程
例えば、ブロックA−ブロックBのジブロック構成を有するブロック共重合体を製造する場合であれば、工程順は、工程(A1)→工程(B)→工程(A2)、又は、工程(B)→工程(A1)→工程(A2)であるのが好ましい。
(i)リビングラジカル重合法によりブロックAを製造し、得られたブロックAをマクロ重合開始剤として、(メタ)アクリル酸エステル化合物をリビングラジカル重合法により重合して、ブロックAに繋げてブロックBを製造する方法、
(ii)リビングラジカル重合法によりブロックBを製造し、得られたブロックBをマクロ重合開始剤として、前記式(1a)で表されるモノマーをリビングラジカル重合法により重合して、ブロックBに繋げてブロックAを製造する方法、
(iii)ブロックAをリビングラジカル重合法により製造し、別にブロックBをリビングラジカル重合法により製造し、得られたブロックAとブロックBを結合させる方法、のいずれであってもよい。
以下、「工程(A1)、工程(A2)及び工程(B)を有する」方法のうち、工程(A1)→工程(B)→工程(A2)の工程順で、ブロックA−ブロックBの構成を有するジブロック共重合体を製造する方法を例にとって、詳細に説明する。
本明細書において、「ブロックA’」は、繰り返し単位のみからなるブロック体の他、両末端、又は片末端に開始剤等由来の基が存在する状態のものも便宜上含めるものとする。
なお、本発明において、工程数が異なる場合であっても、ブロックA’をブロックAに変換する方法、及び、ブロックBを製造する方法は、以下に示す方法と同様である。
ブロックA’は、下記式(2)で表される繰り返し単位を有する。
ブロックA’は、下記式(2a)
ATRP法は、一般的には、遷移金属錯体からなるレドックス触媒の存在下、有機ハロゲン化合物を重合開始剤として用い、ラジカル重合性化合物を重合させる方法である。
用いるレドックス触媒(レドックス共役錯体)は、中心金属の原子価が低原子価と高原子価との間を可逆的に変化する錯体である。
これらの中でも、反応が円滑に開始することから、式(7)で表される化合物が好ましく、下記式(7−1)で表される化合物がより好ましく、式(7−1)で表される化合物であって、式中、rが1である化合物が特に好ましい。
これらの中でも、収率よく目的物が得られることから、エーテル類が好ましく、アニソールが特に好ましい。
反応時間は、反応規模にもよるが、通常数分から数十時間、好ましくは1時間〜50時間である。
RAFT重合法は、RAFT剤の存在下、ラジカル重合性化合物を重合させる方法である。RAFT剤は、電離照射線が照射されることにより、加熱されることにより、又は酸化還元的に、リビングラジカル重合反応の重合開始剤となる化合物である。一般的には、下記式(9)で表される化合物である。
RAFT剤としては、より具体的には、下記式(10)で表されるジチオベンゾエート、(11)で表されるトリチオカルボネート、(12)で表されるジチオカルバメート等が挙げられる。但し、これらに限定されるものではない。
Rt’は、下記式(13)〜(16)で表されるいずれかの基を示す。
これらの中でも、本発明においては、加水分解に対してより安定であり、重合反応がより円滑に進行することから、式(11)で表されるRAFT剤を用いるのが好ましく、式(7)中、Rt’が(14)、(15)で表される基であるRAFT剤を用いるのがより好ましい。
RAFT剤は、市販品をそのまま使用することもできる。
ラジカル重合開始剤の使用量は、RAFT剤1モルに対して、通常、0.01〜1モル、好ましくは、0.1〜0.5モルである。
溶媒の使用量は、特に制約はないが、モノマー(2a)1gあたり、通常、0.1〜1000ml、好ましくは1〜50mlである。
反応時間は、反応規模にもよるが、通常数分から数十時間、好ましくは1時間〜50時間である。
以上のようにして、ブロックA’を得ることができる。
次に、得られたブロックA’をマクロ重合開始剤として、下記式(3a)で表される(メタ)アクリル酸エステル化合物(モノマー(3a))をリビングラジカル重合法により重合して、ブロックA’に繋げて、前記式(3)で表される繰り返し単位からなるブロックBを製造する。
モノマー(3a)をリビングラジカル重合する方法としては、前記ブロックA’の製造方法で示したATRP法及びRAFT重合法が好ましい。
モノマー(3a)をATRP法により重合する方法としては、ブロックA’、モノマー(3a)、及び遷移金属錯体(又は遷移金属の塩及び有機配位子)の溶媒溶液に、重合開始剤を添加して、全容を撹拌する方法が挙げられる。この反応は、副反応を抑制するため、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気下で行うのが好ましい。さらに、系内の酸素を除去するために、凍結脱気(反応液を液体窒素で凍結し、ポンプ吸引して脱気し、脱気後常温に戻す)を行うのが好ましい。
モノマー(3a)の使用量は、ブロックA’1モルに対して、通常、10〜1000モル、好ましくは、20〜600モルである。
モノマー(3a)をRAFT重合法により重合する方法としては、ブロックA’、モノマー(3a)、及びRAFT剤の溶媒溶液に、ラジカル重合開始剤を添加して、全容を撹拌する方法が挙げられる。この反応は、副反応を抑制するため、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気下で行うのが好ましい。さらに、系内の酸素を除去するために、凍結脱気(反応液を液体窒素で凍結し、ポンプ吸引して脱気し、脱気後常温に戻す)を行うのが好ましい。
モノマー(3a)の使用量は、ブロックA’1モルに対して、通常、10〜1000モル、好ましくは、20〜600モルである。
次に、ブロックA’−ブロックBなるブロック共重合体の、ブロックA’の繰り返し単位中のR13を、式:−D−X+Y−(D、X+、及びY−は前記と同じ意味を表す。)で表される基に置き換え、ブロックA’をブロックAに変換する。
R13は、式:−X+Y−で表されるイオン対を有する基を導入しやすい官能基を有するため、簡便にブロックAに変換することができる。
例えば、R13が、保護基Qで保護されたヒドロキシル基:−O−Qである場合を、下記式に従い説明する。なお、下記式において、末端基の記載は省略する。
すなわち、式(18)で表される化合物の保護基Qを脱保護した後、得られる式(19)で表される化合物(化合物(19))のヒドロキシル基と式(20)で表される化合物(化合物(20))との縮合反応を行う。このようにして、ブロックA’をブロックAに変換し、式(21)で表されるブロックA−ブロックBの構成を有するブロック共重合体を製造することができる。
1.Qとしてベンジル基を用いる場合:パラジウムを触媒とした水素添加反応、バーチ還元などで脱離する。
2.Qとしてp−メトキシベンジル基を用いる場合:ベンジル基と同様な条件の他、2,3−ジシアノ−5,6−ジクロロ−p−ベンゾキノンや硝酸セリウムアンモニウムなどによる酸化条件で脱保護する。
3.Qとしてt−ブチル基を用いる場合:トリフルオロ酢酸や、4mol/L塩酸−酢酸エチル溶液などの強酸性条件下で脱保護する。
例えば、Lがヒドロキシル基である場合、化合物(19)と化合物(20)とを、適当な溶媒中で、所望により4−(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP)存在下、脱水縮合剤を用いて脱水縮合する。脱水縮合剤としては、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(WSC)、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(BOP試薬)及び1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)等が挙げられる。
DAMPの使用量は、化合物(20)1モルに対して、通常、1〜2モル、DCCの使用量は、化合物(20)1モルに対して、通常、1〜5モルである。
なお、化合物(20)は、例えば、下記式に従い得ることができる。
以上のようにして、本発明のブロック共重合体を効率よく製造することができる。
本発明の粘着組成物は、本発明のブロック共重合体を含有することを特徴とする。
本発明の粘着組成物は、上述したブロック共重合体を含有することで、高い導電性と粘着力を両立する粘着剤層を形成することができる。詳細は不明であるが、導電性材料であるブロックAと粘着性を有するブロックBとを有する本発明のブロック共重合体を含有する粘着組成物は、粘着剤層を形成する際にブロックAとブロックBで相分離が誘起され、これにより高い導電性と粘着力を両立することが可能であると考えられる。
本発明の粘着組成物は、本発明のブロック共重合体のほかに、従来公知の、粘着付与剤や表面潤滑剤、レベリング剤、酸化防止剤、腐食防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、重合禁止剤、シランカップリンング剤、無機又は有機の充填剤、金属粉、顔料などの粉体、粒子状物、鱗片状物、架橋剤、多官能モノマーなどの従来公知の各種の添加剤を、使用する用途に応じてさらに含有していてもよい。
本発明の粘着シートは、支持体上の片面又は両面に、本発明の粘着組成物からなる粘着剤層を有する。
粘着剤層の厚みは、特に限定されないが、通常1〜100μm、好ましくは2〜50μm程度である。
用いる支持体としては、プラスチック基材や、紙、不織布などの多孔質材料などが挙げられるが、本発明の粘着シートが表面保護フィルムの場合には、帯電防止の効果が顕著であるため、支持体としてプラスチック基材を用いるのが好ましい。
プラスチック基材に施される帯電防止処理としては特に限定されないが、例えば、用いるプラスチックフィルムの少なくとも片面に帯電防止層を設ける方法や、プラスチックフィルムに練り込み型帯電防止剤を練り込む方法が挙げられる。
なお、得られたポリマー等の化学構造の同定、数平均分子量(Mn)、分子量分布(PDI)の測定、及び表面抵抗値の測定は、下記に示す方法により行った。
NMR測定装置(ブルカーバイオスピン社製、AVANCE500)を用いて測定した。
GPC測定装置(東ソー社製、HCL−8020)を用いて、以下の条件で測定した。
・流速:1mL/min
・測定温度:40℃
・溶媒:THF
・ポリスチレンゲルカラム(TSKgelGMH−XL+GMH−XL+G2000H−XL)
また、数平均分子量(Mn)は、標準ポリスチレン換算値より算出した。
表面抵抗測定装置(三菱化学社製、製品名「ロレスタGP MCP−T600」)により、JISK7194に基づく四端子法により、サンプル厚み20μmで、粘着剤層の表面抵抗値を測定した。
標準環境下(温度23℃、相対湿度50%)で、一日放置した粘着シートを、SUS307を被着体として、JIS Z0237に準じた方法により粘着力を測定した。
下記式中、n0は繰り返し単位の数を表す。
(1−1)化合物(a−1)の合成
2−ブロモエタノール13.0g(0.1mol、東京化成工業社製)と1−ブチルイミダゾール13.0g(0.1mol、東京化成工業社製)とを70℃で48時間撹拌し、化合物(a−1)を得た(収率:96%)。
化合物(a−1)の1H−NMRスペクトルデータを下記に示す。
前記(1−1)で得た化合物(a−1)の25g(0.1mol)にアセトニトリル40mLを加え、さらに、テトラフルオロホウ酸ナトリウム13.1g(0.12mol、和光純薬工業社製)をアセトニトリル200mLに懸濁させた溶液を追加し、室温で48時間撹拌した。反応溶液を吸引濾過し、塩を除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ジクロロメタン)により精製し、目的の化合物(a−2)を得た(収率:85%)。化合物(a−2)の1H−NMRスペクトルデータを下記に示す。
化合物(a−1)の25g(0.1mol)にアセトニトリル40mLを加え、さらに、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム34.5g(0.12mol)をアセトニトリル200mLに懸濁させた溶液を追加し、室温で48時間撹拌した。反応溶液を吸引濾過し、塩を除去して得られたろ液から溶媒を除去した残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ジクロロメタン)により精製し目的の化合物(a−3)を得た(収率:83%)。
化合物(a−3)の1H−NMRスペクトルデータを下記に示す。
(2−1)モノマー(b−1)(Rb=Br−である化合物)の合成
(1−1)で得られた化合物(a−1)25g(0.1mol)をテトラヒドロフラン(THF)20mLに溶解させ、メタクリル酸クロリド12.5g(0.12mol、東京化成工業社製)を加え、少量(10mg)の重合禁止剤(BHT)、トリエチルアミン12.1g(0.12mol、和光純薬工業社製)を加え20時間室温で撹拌した。反応混合物をろ過して塩を除去し、溶媒を減圧除去して、目的とするモノマー(b−1)を得た(収率:85%)。
モノマー(b−1)の1H−NMRスペクトルデータを下記に示す。
前記(2−1)モノマー(b−1)の合成において、化合物(a−1)の代わりに化合物(a−2)を用いた他は、(2−1)と同様にしてモノマー(b−2)を合成した(収率:80%)。
モノマー(b−2)の1H−NMRスペクトルデータを下記に示す。
前記(2−1)モノマー(b−1)の合成において、化合物(a−1)の代わりに化合物(a−3)を用いた他は、(2−1)と同様にしてモノマー(b−3)を合成した(収率:84%)。
モノマー(b−3)の1H−NMRスペクトルデータを下記に示す。
(3−1)ホモポリマー(c−1)(Rb=Br−である化合物)の合成
(2−1)で得られたモノマー(b−1)13.5g(0.1mol)をTHF20mLに溶解させ、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)197mg(1.2mmol、和光純薬工業社製)を加え、系内の酸素を除去するために、反応液を液体窒素で凍結し、ポンプにより脱気を行い、脱気後常温に戻す操作(凍結脱気)を4回行い60℃24時間撹拌した。反応混合物をメタノール中で再沈殿させ、目的とするホモポリマー(c−1)を得た(収率:60%)。
ホモポリマー(c−1)の1H−NMRスペクトルデータを下記に示す。
前記(3−1)ホモポリマー(c−1)の合成において、モノマー(b−1)の代わりにモノマー(b−2)を用いた他は、(3−1)と同様にしてホモポリマー(c−2)を合成した(収率:70%)。
ホモポリマー(c−2)の1H−NMRスペクトルデータを下記に示す。
前記(3−1)ホモポリマー(c−1)の合成において、モノマー(b−1)の代わりにモノマー(b−3)を用いた他は、(3−1)と同様にしてホモポリマー(c−3)を合成した(収率:65%)。
ホモポリマー(c−3)の1H−NMRスペクトルデータを下記に示す。
下記式中、n0は繰り返し単位の数を表す。
(1’−1)化合物(a−4)の合成
1−メチルピロリジン6.30g(0.069mol、シグマアルドリッチ製)をアセトニトリル15gに溶解し、得られた溶液に、1−ブロモエタノール11.05g(0.085mol)を加え、窒素バブリング処理を1時間行った後、全容を室温で20時間撹拌した。反応液から溶媒を減圧除去して得られた残留物を室温で48時間真空乾燥して、目的の化合物(a−4)を得た(収率:95%)。
化合物(a−4)の1H−NMRスペクトルデータを下記に示す。
前記(1’−1)で得た化合物(a−4)の21g(0.1mol)にアセトニトリル40mLを加えた。この溶液に、テトラフルオロホウ酸ナトリウム(NaBF4)13.1g(0.12mol、和光純薬工業社製)をアセトニトリル200mLに懸濁させた溶液を加え、全容を室温で48時間撹拌した。反応溶液を吸引濾過し、塩を除去して得られたろ液から溶媒を除去した残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ジクロロメタン)により精製し、目的の化合物(a−5)を得た(収率:85%)。
化合物(a−5)の1H−NMRスペクトルデータを下記に示す。
前記(1’−1)で得た化合物(a−4)の21g(0.1mol)に、アセトニトリル40mLを加え、さらにビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム34.5g(0.12mol)をアセトニトリル200mLに懸濁させた溶液を加え、全容を室温で48時間撹拌した。反応溶液を吸引濾過し、塩を除去して得られたろ液から溶媒を除去した残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ジクロロメタン)により精製し目的の化合物(a−6)を得た(収率:80%)。
化合物(a−6)の1H−NMRスペクトルデータを下記に示す。
(2’−1)モノマー(b−4)(Rb=Br−である化合物)の合成
前記(1’−1)で得た化合物(a−4)21g(0.1mol)をTHF20mLに溶解させ、メタクリル酸クロリド12.5g(0.12mol、東京化成工業社製)を加え、少量(10mg)の重合禁止剤(BHT)及びトリエチルアミン12.1g(0.12mol、和光純薬工業社製)を加えて20時間室温で反応を行った。反応終了後、反応液をろ過することにより塩を除去した後、溶媒を減圧除去することにより、目的の化合物(b−4)を得た(収率:78%)。
化合物(b−4)の1H−NMRスペクトルデータを下記に示す。
前記(2’−1)モノマー(b−4)の合成において、化合物(a−4)の代わりに、(1’−2)で得た化合物(a−5)を原料に用いた他は、(2’−1)と同様にしてモノマー(b−5)を得た(収率:75%)。
モノマー(b−5)の1H−NMRスペクトルデータを下記に示す。
前記(2’−1)モノマー(b−4)の合成において、化合物(a−4)の代わりに、(1’−3)で得た化合物(a−6)を原料に用いた他は、(2’−1)と同様にしてモノマー(b−6)を得た(収率:84%)。
モノマー(b−6)の1H−NMRスペクトルデータを下記に示す。
(3’−1)ホモポリマー(c−4)(Rb=Br−である化合物)の合成
(2’−1)で得られたモノマー(b−4)73.5g(0.1mol)をTHF20mLに溶解させ、AIBN197mg(1.2mmol、和光純薬工業社製)を加え、系内の酸素を除去するために、凍結脱気を4回行い、60℃24時間撹拌した。反応混合物をメタノールで再沈殿により精製し、ホモポリマー(c−4)を得た(収率:60%)。ホモポリマー(c−4)の1H−NMRスペクトルデータを下記に示す。
前記(3’−1)ホモポリマー(c−4)の合成において、モノマー(b−4)の代わりに、(2’−2)で得たモノマー(b−5)を原料に用いた他は、(3’−1)と同様にしてホモポリマー(c−5)を得た(収率:70%)。
ホモポリマー(c−5)の1H−NMRスペクトルデータを下記に示す。
前記(3’−1)ホモポリマー(c−4)の合成において、モノマー(b−4)の代わりに、(2’−3)で得たモノマー(b−6)を原料に用いた他は、(3’−1)と同様にしてホモポリマー(c−6)を得た(収率:65%)。
ホモポリマー(c−6)の1H−NMRスペクトルデータを下記に示す。
(A)ATRP法によるポリマー1、2の合成
下記式中、n1、n2は、繰り返し単位の数を表す(以下にて同じ)。
シュレンク管を封管し、窒素フローと脱気を3回繰り返すことで系内の酸素を除去した。この状態で、まず有機配位子であるN,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン73mg(0.42mmol,東京化成工業社製)、tert−ブチルメタクリレート3g(21mmol、和光純薬工業社製)、アニソール7.5mL(和光純薬工業社製)を加えた。その後、系内の酸素を除去するために、凍結脱気を4回行った。凍結脱気後、窒素の流量を強くして臭化第一銅30mg(0.21mmol、和光純薬工業社製)を加えた。最後に開始剤であるブロモイソ酪酸エチル21mg(0.105mmol、東京化成工業社製)を加え、容器を封管してオイルバスの油温70℃で20時間重合反応を行った。反応混合物にTHF2mLを加えて反応を終了させ、アルミナカラムを用いて有機配位子と金属塩を除去して処理液を得た。次いで、処理液を濃縮し、このものをメタノール溶液中に滴下し、沈澱物を得た。得られた沈殿物を採取し、乾燥することによって、目的とするポリマー1を得た(収率:70%)。
このものの1H−NMRスペクトルデータを次に示す。
シュレンク管を封管し、窒素フローと脱気を3回繰り返すことで系内の酸素を除去した。この状態で、まず有機配位子であるα−D−スパルテイン65.5mg(0.28mmol,東京化成工業社製)、n−ブチルアクリレート(BA)0.72g(5.6mmol、和光純薬工業社製、ガラス転移温度−55℃)、アニソール4mL(和光純薬工業社製)を加えた。その後、系内の酸素を除去するために、凍結脱気を4回行った。凍結脱気後、窒素の流量を強くして臭化第一銅 20mg(0.14mmol、和光純薬工業社製)を加えた。最後に開始剤である前記(1)で得られたポリマー1を0.5g(0.07mmol)を加え容器を封管してオイルバスの油温70℃で20時間重合を行った。反応混合物にTHF2mLを加え、反応を終了させ、アルミナカラムを用いて有機配位子と金属塩を除去して処理液を得た。次いで、処理液を濃縮し、このものをメタノール溶液中に滴下し、沈澱物を得た。得られた沈殿物を採取し、乾燥することにより、目的とするポリマー2を得た(収率:50%)。
このものの1H−NMRスペクトルデータを次に示す。
下記式中、m1、m2は繰り返し単位の数を表す(以下にて同じ)。
シュレンク管を封管し、窒素フローと脱気を3回繰り返すことで系内の酸素を除去した。この状態で、tert−ブチルメタクリレート10.2g(72mmol、和光純薬工業社製)、THF25mL(和光純薬工業社製)、2−シアノ−2−プロピルドデシルトリチオカルボナート82.8mg(0.24mmol、シグマアルドリッチ製)、AIBN5.0mg(0.03mmol、和光純薬工業社製)を加えた。その後、系内の酸素を除去するために、凍結脱気を4回行った。凍結脱気後、容器を封管してオイルバスの油温60℃で20時間重合反応を行った。反応混合物にTHF2mLを加えて反応を終了させ、得られた混合物をメタノール中に滴下した。生じた沈澱物を採取し、乾燥することにより、目的とするポリマー3を得た(収率:90%)。
このものの1H−NMRスペクトルデータを次に示す。
シュレンク管を封管し、窒素フローと脱気を3回繰り返すことで系内の酸素を除去した。この状態で、ポリマー3 0.7g(0.032mmol)、THF3mL(和光純薬工業社製)、BA 1.64g(12.8mmol、和光純薬工業社製)、AIBN1.8mg(0.011mmol、和光純薬工業社製)を加えた。その後、系内の酸素を除去するために、凍結脱気を4回行った。凍結脱気後、容器を封管してオイルバスの油温60℃で20時間重合を行った。反応混合物にTHF2mLを加えて反応を終了させ、得られた混合物をメタノール中に滴下した。生じた沈澱物を採取し、乾燥することにより目的とするポリマー4を得た(収率:50%)。
このものの1H−NMRスペクトルデータを次に示す。
(5)ポリマー5の合成
シュレンク管に、ポリマー2 3.3g(0.094mmol)、ジクロロメタン3.2g(37.6mmol、和光純薬工業社製)、及び、トリフルオロ酢酸6.4g(75.2mmol、和光純薬工業社製)を加え、全容を室温で24時間撹拌した。反応混合物をジエチルエーテル中で再沈殿させることで、目的とするポリマー5を得た(収率:90%)。
このものの1H−NMRスペクトルデータを次に示す。
前記(5)ポリマー5の合成において、原料としてポリマー2の代わりにポリマー4を用いた以外は、(5)と同様にして目的とするポリマー6を得た(収率:92%)。
このものの1H−NMRスペクトルデータを次に示す。
乾燥窒素気流下で、ポリマー5 0.5g(0.014mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド5mL(和光純薬工業社製)に溶解させ、この溶液に、化合物(a−1)0.60g(2.38mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP)0.29g(2.38mmol、東京化成工業社製)、及び、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)1.47g(7.14mmol、東京化成工業社製)を加え、全容を油温80℃で96時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を吸引濾過することで、ジシクロヘキシル尿素を除去した。得られたろ液を濃縮し、メタノール中で再沈殿させることによって、精製し、目的とするポリマー7(ブロック共重合体)を得た(収率:45%)。ブロックAユニットの導入量:40%。
このものの1H−NMRスペクトルデータを次に示す。
実施例1のポリマー7の合成において、化合物(a−1)の代わりに化合物(a−2)を用いた他は、実施例1と同様にしてポリマー8(ブロック共重合体)を得た(収率:40%)。ブロックAユニットの導入量:38%。
このものの1H−NMRスペクトルデータを次に示す。
実施例1のポリマー7の合成において、化合物(a−1)の代わりに化合物(a−3)を用いた他は、実施例1と同様にしてポリマー9(ブロック共重合体)を得た(収率:44%)。ブロックAユニットの導入量:42%。
このものの1H−NMRスペクトルデータを次に示す。
乾燥窒素気流下で、ポリマー6 0.5g(0.022mmol)をジメチルホルムアミド5mL(和光純薬工業社製)に溶解させた。この溶液に、化合物(a−1)0.94g(3.74mmol)、DMAP 0.46g(3.74mmol、東京化成工業社製)、及び、ジシクロヘキシルカルボジイミド2.31g(11.22mmol、東京化成工業社製)を加え、全容を油温80℃で96時間撹拌した。反応混合物を吸引濾過し、ジシクロヘキシル尿素を除去した。得られたろ液を濃縮し、メタノール中で再沈殿させることにより、目的とするポリマー10(ブロック共重合体)を得た(収率:40%)。ブロックAユニットの導入量:35%。
このものの1H−NMRスペクトルデータを次に示す。
実施例4のポリマー10の合成において、化合物(a−1)の代わりに化合物(a−2)を用いた他は、実施例4と同様にしてポリマー11(ブロック共重合体)を得た(収率:45%)。ブロックAユニットの導入量:45%
このものの1H−NMRスペクトルデータを次に示す。
実施例4のポリマー10の合成において、化合物(a−1)の代わりに化合物(a−3)を用いた他は、実施例4と同様にしてポリマー12(ブロック共重合体)を得た(収率:40%)。ブロックAユニットの導入量:43%
このものの1H−NMRスペクトルデータを次に示す。
実施例1のポリマー7の合成において、化合物(a−1)の代わりに化合物(a−4)を用いた他は、実施例1と同様にしてポリマー13(ブロック共重合体)を得た(収率:43%)。ブロックAユニットの導入量:42%。
このものの1H−NMRスペクトルデータを次に示す。
実施例1のポリマー7の合成において、化合物(a−1)の代わりに化合物(a−5)を用いた他は、実施例1と同様にしてポリマー14(ブロック共重合体)を得た(収率:41%)。ブロックAユニットの導入量:39%。
このものの1H−NMRスペクトルデータを次に示す。
実施例1のポリマー7の合成において、化合物(a−1)の代わりに化合物(a−6)を用いた他は、実施例1と同様にしてポリマー15(ブロック共重合体)を得た(収率:35%)。ブロックAユニットの導入量:35%。
このものの1H−NMRスペクトルデータを次に示す。
実施例4のポリマー10の合成において、化合物(a−1)の代わりに化合物(a−4)を用いた他は、実施例4と同様にしてポリマー16(ブロック共重合体)を得た(収率:44%)。ブロックAユニットの導入量:42%。
このものの1H−NMRスペクトルデータを次に示す。
実施例4のポリマー10の合成において、化合物(a−1)の代わりに化合物(a−5)を用いた他は、実施例4と同様にしてポリマー17(ブロック共重合体)を得た(収率:40%)。ブロックAユニットの導入量:40%。
このものの1H−NMRスペクトルデータを次に示す。
実施例4のポリマー10の合成において、化合物(a−1)の代わりに化合物(a−6)を用いた他は、実施例4と同様にしてポリマー18(ブロック共重合体)を得た(収率:48%)。ブロックAユニットの導入量:45%。
このものの1H−NMRスペクトルデータを次に示す。
ポリマー5(ブロックA’−ブロックBからなるブロック共重合体)を比較例1のポリマーとした。
乾燥窒素気流下で、製造例1で得たモノマー(b−1)3.3g(0.01mol)をTHF20mL(和光純薬工業社製)に溶解させた。この溶液に、BA 2.43g(0.19mol)、AIBN20mg(0.12mmol、和光純薬工業社製)を加え、全容を油温60℃で20時間撹拌した。反応液にTHF2mLを加えて反応を終了させて得られた反応混合物をメタノール溶液中に滴下し、沈澱物を得た。このものを乾燥することにより、BAとモノマー(b−1)のモノマー比が、65:35であるポリマー19(モノマー比がポリマー10と同じである、ランダム共重合体)を得た。
製造例1で得たホモポリマー(c−1)と、ポリマー5を35:65の割合(重量比)でジメチルスルホキシドに溶解させ、比較例3の溶液を調製した。
実施例1〜12で得られたポリマー7〜18、比較例1、2のポリマー及び比較例3のポリマー混合物のそれぞれにつき、メチルエチルケトン又はジメチルスルホキシドを加えて固形分濃度を35質量%に調整し、均一溶液となるように撹拌して粘着組成物(塗工液)を調製した。
得られた塗工液を、それぞれ、ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績社製、製品名「コスモシャインA4100」)上に、ナイフコーターにより塗布し、得られた塗膜を100℃で5分間加熱、乾燥し、厚さ20μmの粘着剤層を形成し、粘着シートを作製した。
得られた粘着シートにつき、粘着剤層の表面抵抗値及び粘着力を測定した。測定結果を下記第2表に示す。
実施例13〜24において、ポリマー7〜18の代わりに、製造例1で得られた化合物(a−1)〜(a−6)、ホモポリマー(c−1)〜(c−6)を用いて、実施例13〜24と同様にして厚さ20μmの膜を形成し、得られた薄膜につき、表面抵抗値及び粘着力を測定した。測定結果を下記第2表に示す。
Claims (9)
- 前記式(1)で示される繰り返し単位が、式(1)中、X+が、含窒素オニウムカチオン、含硫黄オニウムカチオン、又は含リンオニウムカチオンである繰り返し単位である請求項1に記載のブロック共重合体。
- 前記式(1)で示される繰り返し単位が、式(1)中、Dが、式:*−(CH2)nO−(式中、nは1〜6の整数を表し、*はX+との結合位置を示す。)で示される基である繰り返し単位である、請求項1又は2に記載のブロック共重合体。
- 前記(メタ)アクリル酸エステル化合物のホモポリマーのガラス転移温度が、−70〜0℃である請求項1〜3のいずれかに記載のブロック共重合体。
- ブロック共重合体中の前記ブロックAとブロックBの存在割合が、重量比で、(ブロックAの存在量):(ブロックBの存在量)=1:9〜9:1である請求項1〜4のいずれかに記載のブロック共重合体。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のブロック共重合体の製造方法であって、下記の、「工程(A1)、工程(A2)及び工程(B)を有する」か、又は、「工程(A3)及び工程(B)を有する」ことを特徴とするブロック共重合体の製造方法。
工程(A1):式(2a)
工程(A2):前記ブロックA’を前記ブロックAに変換する工程
工程(A3):式(1a)
工程(B):(メタ)アクリル酸エステル化合物を、リビングラジカル重合法により重合して、前記(メタ)アクリル酸エステル化合物由来の繰り返し単位からなるブロックBを得る工程 - 前記リビングラジカル重合法が、原子移動ラジカル重合(ATRP)法または可逆的付加開裂連鎖移動(RAFT)重合法である、請求項6に記載のブロック共重合体の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のブロック共重合体を含有する粘着組成物。
- 支持体上の片面又は両面に、請求項8に記載の粘着組成物からなる粘着剤層を有する粘着シート。
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