JP2013018687A - 窒化物膜の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】α"Fe16N2などの窒化物膜を生産性よく製造可能な窒化物膜の製造方法及び窒化物膜の製造装置、並びに窒化物膜を提供する。
【解決手段】窒化物膜の製造装置1は、エアロゾル生成部10により原料粉末をエアロゾル化し、エアロゾルをチャンバ100内に高速で射出して基板Bに衝突させ、原料を破砕し、破砕片を基板Bに堆積させて成膜する。製造装置1は、窒素プラズマをエアロゾルに照射するプラズマ生成部20と、生成された窒化物などに磁場を印加する超電導磁石30とを更に具える。窒素プラズマにより、常温でα"Fe16N2などの窒化物を生成可能であり、磁場の印加により、N原子の進入方向を規制してα"Fe16N2などを効率よく生成可能であると共に、破砕片を構成する窒化物を配向させられ、配向性が高い窒化物膜を成膜できる。従って、製造装置1は、α"Fe16N2などの窒化物膜を生産性よく製造できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁性部材の素材に利用される窒化物膜を製造する窒化物膜の製造方法、窒化物膜の製造装置、及び窒化物膜に関する。特に、α"Fe16N2やSm-Fe-Nいった窒化物からなる膜を生産性よく製造可能な窒化物膜の製造方法に関するものである。
磁性体として、飽和磁化が非常に高く、磁気特性に非常に優れるα"型のFe16N2がある。α"Fe16N2(正方晶、a=5.72Å、c=6.29Å、結晶記号:I4/mmm)は、原理計算や薄膜による実験において飽和磁化:2.4T〜2.8T程度であることが報告されている。従来、α"Fe16N2は、粒径がナノオーダーの粉末や厚さがナノオーダーの薄膜の状態で磁気記録媒体に利用されている(特許文献1の明細書0002)。上記粉末や薄膜は、代表的には、ナノオーダーの鉄粉や鉄薄膜に窒素雰囲気やアンモニア雰囲気で熱処理(窒化処理)を施すことで得られる。薄膜は、例えば、基板実装型のセンサ、アクチュエータ用の磁石や薄型アキシャルモータ用の磁石、磁気記録などの種々の用途が期待される。
特開2003-160314号公報
しかし、従来の製造方法では、α"Fe16N2といった窒化物からなる膜を生産性よく製造することが難しい。また、従来の製造方法では、磁気特性に優れる窒化物膜を製造することが難しい。
α"Fe16N2は準安定相であり、特に300℃以上に加熱すると、窒素元素が離脱して結晶構造が変化する。従って、加熱状態で窒化処理を行う従来の製造方法では、α"Fe16N2を安定して生成することが難しく、α"Fe16N2が十分に存在せず、磁気特性に劣る窒化物膜が得られる。
また、従来の製造方法では、窒素が過剰に取り込まれ易く、過剰窒化により、磁気特性に劣るFe4NやFe3Nなどの化合物が生成される。この点からも、従来の製造方法では、α"Fe16N2が十分に存在せず、磁気特性に劣る窒化物膜が得られる。ここで、Fe16N2の結晶構造は、鉄の基本格子(体心立方格子:BCC)の格子軸(a軸,b軸,c軸)のうち、任意の軸に沿って一方向に並ぶFe原子-Fe原子間に一つおきにN原子が侵入した配置、つまり、Fe原子-N原子-Fe原子-Fe原子-N原子-Fe原子…と並ぶ。しかし、鉄や鉄合金、鉄化合物を単純に窒化すると、鉄の基本格子の任意の一方向(例えば、c軸方向)に並ぶFe原子-Fe原子間だけではなく、別の二方向(例えば、a軸方向及びb軸方向)に並ぶFe原子-Fe原子間にもN原子が侵入する。即ち、体心立方格子の格子軸に沿った三方向に対してランダムにN原子が侵入して、複数の軸方向に並ぶFe原子-Fe原子間にN原子が配置される。この結果、上述のFe4NやFe3Nなどが生成される。
更に、α"Fe16N2の結晶方位を特定の方向に配向させると、磁気特性をより向上することができるものの、従来の製造方法では、α"Fe16N2が十分に存在しないことで、配向による磁気特性の向上効果を十分に得難い。
従って、α"Fe16N2といった窒化物からなり、磁気特性に優れる窒化物膜を生産性よく製造可能な製造方法の開発が望まれる。
そこで、本発明の目的の一つは、磁気特性に優れる窒化物膜を生産性よく製造可能な窒化物膜の製造方法、及び窒化物膜の製造装置を提供することにある。また、本発明の他の目的は、磁気特性に優れる窒化物膜を提供することにある。
本発明者らは、従来の製造方法のように加熱状態ではなく、常温で窒化物を成膜する方法を検討した。窒素元素含有ガスのプラズマを利用すると、常温でも、鉄と窒素とが十分に結合して、低温域で安定な傾向が相対的に強いα"Fe16N2といった窒化物を生成することができる。また、エアロゾルデポジション法:AD法と呼ばれる成膜方法は、常温での成膜が可能である。AD法とは、ナノオーダーの超微細粒子をキャリアガスに混合してエアロゾル化し、生成したエアロゾルを、減圧されたチャンバ内に配置した基板に、圧力差によって衝突させて破砕し、破砕片を基板上に堆積することで、ナノ結晶組織からなる膜を基板上に成膜する方法である。上記超微細粒子は、基板に衝突して破砕可能な脆性材料、代表的には、アルミナなどのセラミックスからなる粒子が挙げられる。例えば、ナノオーダーの鉄粉をエアロゾル化し、鉄粉が基板に衝突する前に、上記窒素元素含有ガスのプラズマを照射してα"Fe16N2といった窒化鉄粉末とすれば、この窒化鉄粉末は、基板に衝突して破砕可能な程度の脆性を有すると考えられる。従って、上記プラズマとAD法とを併用することで、常温での窒化物膜の成膜が可能である上に、スパッタリング法などの従来の成膜方法を利用した場合よりも、成膜レート(単位時間当たりの成膜厚さ)を向上できる。
更に、磁場を印加した状態で窒化すると、磁界中に飛来した微細な鉄粉の基本格子が磁歪によって印加した磁場方向に伸び、当該格子を任意の一方向に歪ませることができる。その結果、上述の任意の一方向に並ぶFe原子-Fe原子間に選択的にプラズマ中のN原子が侵入でき、例えば、α"Fe16N2といった窒化物を効率よく生成でき、Fe4NやFe3Nなどの生成を抑えられる。また、磁場を印加した状態で上記基板への堆積を行うと、α"Fe16N2の磁化容易軸であるc軸が磁場の印加方向に回転した状況で破砕片が基板に堆積する。つまり、成膜されたα"Fe16N2結晶の磁化容易軸を一定の方向に配向可能であり、配向性の高い膜を生成できる。
本発明は、上記知見に基づくものであり、窒化物膜の成膜にあたり、AD法と、窒素元素含有ガスのプラズマとを利用すると共に、磁場を印加することを提案する。
本発明の窒化物膜の製造方法は、エアロゾル化した原料粒子に、プラズマ化した窒素元素含有ガスを照射して窒化物粒子を生成し、この窒化物粒子を基板に衝突させて破砕して当該基板に堆積させて、窒化物膜を生成する工程を具える。上記工程を、磁場を印加した状態で行う。また、この磁場の印加は、超電導磁石により行う。
本発明製造方法には、以下の製造装置を好適に利用することができる。本発明の窒化物膜の製造装置は、エアロゾル生成部と、プラズマ生成部と、基板ホルダと、超電導磁石とを具える。上記エアロゾル生成部は、原料粉末をエアロゾル化する。上記プラズマ生成部は、電界を印加して窒素元素含有ガスをプラズマ化し、生成した窒素元素含有プラズマを、上記エアロゾル生成部によって生成されたエアロゾルに照射する。上記基板ホルダは、上記窒素元素含有プラズマの照射によって生成された窒化物粒子を衝突させて破砕し、破砕片を窒化物膜として堆積する基板を保持する。そして、上記超電導磁石は、上記エアロゾル及び上記破砕片に磁場を印加し、上記破砕片を構成する結晶を配向させる。
本発明製造方法及び本発明製造装置は、エアロゾルと窒素元素を含むプラズマとを利用して窒化物を常温で生成可能であるため、α"Fe16N2を製造する場合でも窒素元素の離脱が生じ難く、或いは実質的に生じず、α"Fe16N2といった窒化物を安定して製造可能である。また、本発明製造方法及び本発明製造装置は、連続的に強磁場を発生することが可能な超電導磁石を利用して磁場を印加した状態で窒化物を生成するため、例えば、α"Fe16N2を製造する場合、原料の鉄成分に対してN原子の侵入方向を規制でき、Fe4NやFe3Nなどの生成を抑制して、α"Fe16N2を優先的に製造できる。かつ、この磁場の印加により、基板上に堆積される窒化物の結晶を配向させることができる。更に、本発明製造方法及び本発明製造装置は、AD法に類する手法を利用することで、成膜レートも高い。従って、本発明製造方法及び本発明製造装置は、α"Fe16N2といった窒化物からなる膜を安定して、十分に、かつ生産性よく製造できる。また、本発明製造方法及び本発明製造装置は、配向性が高く、磁気特性に優れる窒化物膜を製造できる。
本発明製造方法及び本発明製造装置により得られた本発明窒化物膜は、α"Fe16N2といった窒化物が十分に存在しており、かつ、配向性が高いことで、磁気特性に優れる。
本発明製造方法及び本発明製造装置の一形態として、上記原料粒子は純鉄からなる形態が挙げられる。
上記形態は、窒化物膜として、磁気特性に優れるα"Fe16N2からなる膜が得られる。
本発明製造方法及び本発明製造装置の一形態として、上記原料粒子は、RExMe100-x合金(但し、x=5原子%以上15原子%以下)からなる形態が挙げられる。REは、Sm,Nd,Y,Pr,Ce,及びLaから選択される1種以上の希土類元素とする。Meは、(1)Feのみ、又は(2)Co,Mn,Ti,Al,Ni,Si,Cr,及びGaから選択される1種以上の元素とFeとする。
上記形態は、原料に希土類-鉄系合金を利用することで、窒化物膜として、Sm-Fe-Nといった希土類-鉄-窒素系合金からなる膜が得られる。希土類-鉄-窒素系合金は、永久磁石の素材に利用されており、磁気特性に優れる。なお、本発明では、「窒化物」に上記希土類-鉄-窒素系合金を含むものとする。
本発明製造方法及び本発明製造装置の一形態として、上記超電導磁石が高温超電導コイルを具える高温超電導磁石である形態が挙げられる。
上記形態は、大きな空間に対して安定して強磁場を連続的に印加可能である上に、磁場の変動を高速で行えるため、工程時間を短縮でき、窒化物膜の生産性を高められる。
本発明窒化物膜の製造方法及び本発明窒化物膜の製造装置は、磁気特性に優れる窒化物膜を生産性よく製造することができる。本発明窒化物膜は、磁気特性に優れる。
本発明窒化物膜の製造装置の一例を示す概略構成図である。
以下、本発明をより詳細に説明する。
<窒化物膜の製造装置>
図1を参照して、本発明窒化物膜の製造装置を説明する。窒化物膜の製造装置1は、公知のエアロゾルデポジション装置:AD装置を基本構成とする成膜装置である。AD装置は、エアロゾル生成部10により原料粉末をエアロゾル化し、生成したエアロゾルをチャンバ100内に高速で射出して、チャンバ100内に配置された基板Bに衝突させ、エアロゾル中の原料粒子P(原料粉末を構成する各粒子)を破砕や変形し、破砕片を基板Bに堆積させて成膜する装置である。この製造装置1の特徴とするところは、窒素元素含有プラズマを生成して、基板Bに向かうエアロゾルに当該プラズマを照射するプラズマ生成部20と、生成された窒化物などに磁場を印加する超電導磁石30とを具える点にある。以下、製造装置1の構成要素、窒化物膜の製造に利用する原料粉末などをより詳細に説明する。
<エアロゾル生成部>
エアロゾル生成部10の基本的な構成は公知のAD装置に具える構成を適宜利用することができる。代表的には、キャリアガスを貯留するキャリアボンべ(図示せず)と、原料粒子Pが充填され、原料粒子Pとキャリアボンベからのキャリアガスとを混合してエアロゾルを生成する発生容器11と、生成したエアロゾルをチャンバ100内に供給するための出射ノズル12とを具える。その他、エアロゾル生成部10は、キャリアボンベと発生容器11とを接続する配管14と、発生容器11を振動するための振動器(図示せず)などを具える。キャリアガスの圧力や振動器を適宜調整することで、エアロゾルの出射速度を調整することができる。
(原料粉末)
原料には、エアロゾル化が可能な微細粉末であって、プラズマ化された窒素元素含有ガスが照射されることで、窒化物を生成可能な材質のものが利用できる。例えば、平均粒径がナノオーダーであり、Feを主成分(Fe:99.99質量%以上)とする純鉄粉が挙げられる。この純鉄粉は、20原子%以下の範囲で、Mn,Co,Ni,Ti,Cu,Al,及びSiの少なくとも一種の元素を含んでいてもよい。ナノオーダーの純鉄粉は、公知の製造方法、例えば、共沈法、逆ミセル法、ゾルゲル法などを利用して製造することができる。純鉄粉を用いた場合、α"Fe16N2を主成分とする窒化鉄から構成された窒化鉄膜が得られる。
或いは、上述のRExMe100-x合金といった希土類-鉄系合金からなる合金粉末が挙げられる。希土類-鉄系合金粉末を用いた場合、希土類-鉄-窒素系合金からなる合金膜が得られる。本発明者らは、希土類-鉄系合金を窒化して、希土類-鉄-窒素系合金を生成する場合に、磁場を印加することで(好ましくは3T以上)、結晶格子の任意の格子軸(a軸,b軸,c軸)のうち、一軸方向(例えば、c軸方向)に沿って並ぶFe原子-Fe原子間を磁歪により歪ませて、この歪ませた(引き伸ばした)Fe原子-Fe原子間に選択的にN原子を配置させることで、理想状態の原子比を有する希土類-鉄-窒素系合金が得られるとの知見を得た。また、磁場を印加することで、希土類-鉄-窒素系合金の結晶方位を配向させられて、配向組織が得られるとの知見を得た。このように理想状態の原子比の窒化物からなり、配向性が高いことで、磁気特性に優れる希土類-鉄-窒素系合金膜(窒化物膜)が得られる。
RExMe100-x合金は、例えば、Sm-Fe、Y-Fe、Sm-Ti-Fe、Sm-Mn-Fe、Y-Ti-Fe、Y-Mn-Fe、Nd-Ti-Feなどが挙げられる。MeにおけるFeとその他の元素:Co,Ni,Mn,Tiなどとの含有比率は連続的に変化させることができる。RExMe100-x合金がSmとFeとを含有する合金である場合、代表的には、磁気特性に優れるSm2Fe17N3相を主相とするSm-Fe-N系合金膜が得られる。Sm-Ti-Fe系合金を利用すると、Sm-Fe系合金を利用した場合に比較して、窒化を安定して行い易い上に、得られる窒化物の主相をSm(Fe11Ti)N3相にできることで、Smの使用量を抑制することができる。
RExMe100-x合金の粉末は、公知の合金粉末の製造方法を利用できる。例えば、溶解鋳造インゴットや急冷凝固法で得られた箔状体をジョークラッシャー、ジェットミル、ボールミルなどの粉砕装置により粉砕したり、ガスアトマイズ法などのアトマイズ法により形成したり、アトマイズ法により製造した粉末を更に粉砕したりする方法が利用できる。ガスアトマイズ法では、非酸化性雰囲気とすると、実質的に酸素を含有しない粉末(酸素濃度:500質量ppm以下)を製造できる。粉砕の条件や製造条件を適宜変更することで、合金粉末の粒度分布や当該合金粉末を構成する粒子の形状などを調整できる。
原料粉末を構成する各原料粒子Pは、小さいほど、エアロゾル化し易い上に、その表面から内部に至って、瞬時にかつ完全に窒化できる。従って、原料粉末の平均粒径は2000nm以下が好ましく、1000nm以下、特に500nm以下が好ましい。小さ過ぎると、酸化され易いため、100nm以上が好ましい。
(キャリアガス)
キャリアガスは、原料粒子Pと反応せず、原料粒子Pを十分に舞い散らせることが可能な適宜なものが利用できる。代表的には、アルゴン(Ar)や窒素(N2)といった不活性ガスが挙げられる。原料粒子Pは、上述のように微細で酸化され易いため、キャリアガス中の酸素濃度は低いほど好ましく、2000体積ppm以下が好ましい。キャリアガスは、酸素を含有していないことがより望ましい。
<チャンバ及び基板ホルダ>
チャンバ100は、基板Bが収納されて成膜空間として利用される容器である。チャンバ100には、排気ポンプ50が接続されて排気可能であり、成膜時、チャンバ100内を減圧することで、発生容器11内とチャンバ100内との圧力差により、原料粒子Pを高速で出射させることができる(高速ジェットを発生可能である)。真空度は適宜選択することができ、原料粉末の材質や量、チャンバ100の容積などにもよるが、例えば、1Pa〜5kPaが挙げられる。チャンバ100内を高真空とすると、エアロゾルの出射速度を高められて、原料粒子Pの表面を活性化して窒化し易くなる上に、チャンバ100内の酸素濃度を低減できるため、原料粒子Pの酸化を防止できて好ましい。また、チャンバ100には、基板ホルダ40が設けられており、基板ホルダ40に保持されることで、チャンバ100内の適宜な位置に基板Bが配置される。基板ホルダ40は、基板Bを保持可能な適宜な形状、大きさのものを利用できる。その他、チャンバ100には、出射ノズル12が挿入されており、出射ノズル12の開口部13が基板Bの表面に対向するように配置されている。
(基板)
エアロゾル中の原料粒子Pから生成された窒化物粒子PNが衝突すると共に、窒化物膜が堆積される基板Bは、衝撃に耐え得る強度を有し、かつ生成された窒化物と反応しない任意の材質のものが利用できる。基板Bの材質は、例えば、シリカ(SiO2)、アルミナ(Al2O3)、マグネシア(MgO)、これらの酸化物の複合物、これらの酸化物のアモルファス組成材料といった非磁性無機材料、樹脂といった非磁性有機材料などが挙げられる。
<プラズマ生成部>
プラズマ生成部20は、窒素元素を含むガスのプラズマを発生可能な公知の構成を利用することができる。ここでは、プラズマ生成部20は、窒素元素含有ガスを貯留するボンベ(図示せず)と、このボンベに接続され、窒素元素含有ガスをチャンバ100内に供給するプラズマ用ノズル21と、チャンバ100内に配置され、電界を印加する一対の電極22と、電極22に電力を供給する電源23とを具える。プラズマ用ノズル21の開口部は、電極22間に配置されており、ノズル21からチャンバ100内に供給された窒素元素含有ガスは、電極22間の電位差によりプラズマ化する。
エアロゾルを出射する出射ノズル12の開口部13は、プラズマ用ノズル21の開口部及び電極22の近傍に配置されている。出射ノズル12の開口部13と、プラズマ用ノズル21の開口部及び電極22との相互の位置は、出射されたエアロゾルがプラズマ化した窒素元素含有ガスと十分に接触して窒化可能なように調整するとよい。
特に、製造装置1では、エアロゾル中の原料粒子Pを窒化できるように、プラズマ用ノズル21の開口部及び電極22を配置すると共に、窒化により生成された窒化物粒子PNが基板Bに衝突するように、プラズマ用ノズル21の開口部及び電極22よりもエアロゾルの進行方向の前方(図1では右方)に基板Bを基板ホルダ40に取り付けている。出射ノズル12の開口部13、プラズマ用ノズル21の開口部、電極22、基板Bの位置は、上述のように窒化、衝突が可能な範囲で適宜調整することができる。
(プラズマガス)
原料粒子Pの窒化に利用するプラズマガスは、窒素元素を含むガスとする。特に、原料粒子Pが純鉄からなる場合、プラズマガスにおける窒素含有量を10体積%未満、好ましくは5体積%未満とすると、過剰窒化を抑制して、Fe4NやFe3Nなどの磁気特性に劣る窒化物の生成を抑制できる。窒素以外のガス成分は、アルゴンなどの希ガスといった不活性ガスが挙げられる。窒素含有量は、少な過ぎると、窒化しなかったり、窒化が不十分になるため、0.1体積%超、更に0.5体積%以上が好ましい。
<超電導磁石>
超電導磁石30は、超電導コイルといった磁場発生部を具える。超電導磁石30による磁場により、基板Bに堆積される堆積物が所望の方向に配向できるように、当該磁石30を配置する。また、エアロゾル中の原料粒子Pにプラズマ化した窒素元素含有ガスのN原子が侵入する方向を規制できるように、超電導磁石30を配置する。つまり、少なくとも基板Bは、超電導磁石30がつくる磁場内に配置されることが好ましい。また、プラズマ用ノズル21の開口部及び電極22の近傍に超電導磁石30を配置することが好ましい。出射ノズル12の開口部13、プラズマ用ノズル21の開口部、電極22、基板Bの位置は、上述のように配向、N原子の侵入方向の規制が可能な範囲で適宜調整することができる。なお、図1の各構成要素の配置位置は、例示である。
超電導磁石30は、低温超電導コイル、又は高温超電導コイルを具えるものを利用できる。特に、高温超電導コイルを具える高温超電導磁石は、例えば、3T以上といった強磁場をチャンバ100内といった比較的大きな空間に対しても安定して、かつ連続的に印加できる上に、磁場の変動を高速で行える。低温超電導磁石を用いた場合、磁場変動速度は、一般に、1T当たり5分〜10分程度であるのに対し、高温超電導磁石では、例えば1T当たり10秒以内と非常に短時間で行える。このように所望の強磁場を容易に得られることから、高温超電導磁石を利用すると、製造時間の短縮を図ることができる。高温超電導磁石は、代表的には、酸化物超電導体により構成された超電導コイルを例えば冷凍機による伝導冷却で冷却して使用される(動作温度はおよそ-260℃以上)。
本発明では、磁場の印加により配向性を高めると共に、上述のようにN原子の侵入方向の規制を図ることを特徴の一つとする。窒素元素含有プラズマを利用すると、磁場を印加しなくても、例えば、α"Fe16N2を生成可能である。しかし、磁場を印加することで、窒化物膜の磁気特性を向上することができ、磁気特性により優れる窒化物膜が得られる。磁場の大きさは、α"Fe16N2粒子の反磁場を完全に打ち消すことができる大きさが好ましく、大きいほど配向性を高められ、磁気特性を高め易いことから、3T以上、特に5T以上が好ましい。
<窒化物膜の製造方法>
窒化物膜の製造装置1を用いて、窒化物膜を製造する手順を説明する。
キャリアガスを貯留するキャリアボンベ、窒素元素含有ガスを貯留するプラズマガス用のボンベを用意する。エアロゾル生成部10の発生容器11には、原料粉末を充填する。チャンバ100内の基板ホルダ40には、基板Bを取り付けておく。
排気ポンプ50によりチャンバ100内を排気して、所定の真空度の減圧状態とする。電源23をONにして電極22に通電し、電界を形成する(電極22間に電位差を設ける)。超電導磁石30をONにして、基板B及び電極22近傍に磁場を形成する。特に、高温超電導コイルを具える高温超電導磁石を利用する場合、例えば、3T以上といった高磁場であっても、極めて短時間(例えば、1分以下、更に30秒以下)で励磁可能である。
キャリアボンベからキャリアガスを発生容器11に導入して、振動器などで適宜振動を与えつつ、エアロゾルを生成し、出射ノズル12からチャンバ100内に出射する。
出射ノズル12から出射されたエアロゾル中の原料粒子Pは、プラズマ用ノズル21から電極22間に排出されてプラズマ化された窒素元素含有ガスと接触する。原料粒子Pは、高速で出射されることで、表面エネルギーが高く、活性化された状態となっている。また、プラズマ化されたN原子(窒素プラズマ)も活性化された状態となっている。そのため、常温であっても、原料粒子Pと窒素プラズマとは、容易に結合可能であり、α"Fe16N2といった窒化物を生成することができる。かつ、この窒化時、超電導磁石30からの磁場を受けて、原料粒子Pは、N原子の侵入方向が規制され、α"Fe16N2を効率よく生成することができる。或いは、原料粒子Pが希土類-鉄系合金からなる場合、理想的な原子比の希土類-鉄-窒素系合金を効率よく生成することができる。
原料粒子Pが窒化されて生成された窒化物粒子PNは、引き続き高速で基板Bに衝突して破砕・変形し、その破砕片が基板Bに堆積される。破砕片を構成する結晶は、超電導磁石30からの磁場を受けて、特定の方向に配向することができる。
なお、エアロゾル中の原料粒子Pのなかには、窒化されずにそのまま、或いは原料粒子Pの表層のみが窒化された粒子など、原料粒子Pの全体が完全に窒化されない状態で基板Bに衝突して破砕・変形することもある。この場合、破砕された微細な破砕片が窒素プラズマにより窒化されてナノ結晶の窒化物となり、基板B上に堆積される。また、この窒化の際、上述のように超電導磁石30がつくる磁場によってN原子の侵入方向が規制され、α"Fe16N2や理想的な原子比の希土類-鉄-窒素系合金といった窒化物になって基板B上に堆積される。かつ、上述のように、超電導磁石30がつくる磁場によって、この窒化物も特定の方向に配向しながら基板B上に堆積される。従って、基板B上には、α"Fe16N2や理想的な原子比の希土類-鉄-窒素系合金といった窒化物からなり、配向組織を有する窒化物膜が成膜されることになる。
成膜時、α″Fe16N2が分解しない程度の低温(例えば、250℃以下)で基板を加熱することができる。基板の加熱により、窒化を促進できる。また、粗大な原料粉末を用いた場合などで、窒化が不十分な場合には、成膜後、窒化処理を別途行うことができる。この窒化処理の条件は、磁場:3T以上、好ましくは5T以上、加熱温度:150℃以上300℃以下、好ましくは250℃以下、雰囲気:窒素元素含有雰囲気が挙げられる。窒素元素含有雰囲気は、窒素雰囲気(N2の含有量:99.999体積%以上)、アンモニア雰囲気、窒素(N2)やアンモニアとアルゴンなどの希ガスとの混合雰囲気、窒素(N2)やアンモニアと水素ガスとの混合雰囲気などが挙げられる。アンモニアや水素、アルゴンなどを含む雰囲気は、鉄の過剰窒化や酸化を防止できる。
<窒化物膜>
製造装置1や上述の製造方法により得られた窒化物膜は、α"Fe16N2やSm-Fe-Nなどの窒化物を主成分(80体積%以上、好ましくは90体積%以上)とする。この窒化物は、磁気特性に優れる。例えば、本発明窒化物膜の一形態として、保磁力が100kA/m以上、及び飽和磁化が2.1T以上の少なくとも一方を満たす形態が挙げられる。この形態は、保磁力や飽和磁化が高いことから、永久磁石といった磁石の素材への利用が期待される。
或いは、本発明窒化物膜の一形態として、当該窒化物膜において、成膜面(膜表面)をX線の反射面とし、当該膜の主相物質のX線回折を行ったとき、等方性でのX線回折のピークが最大となる結晶面について当該ピークの積分強度をIO、(220)面のX線回折のピークの積分強度をI220、積分強度:IOに対する積分強度:I220の比をI220/IOとするとき、I220/IO≧3を満たす形態が挙げられる。上記結晶面は、例えば、α″Fe16N2では(202)面、Sm2Fe17N3では(303)面又は(033)面が挙げられる。上記積分強度の比が大きくなることは、結晶のa軸及びb軸を示す<220>方向が成膜面に直交している傾向が強いことを示す。つまり、<220>と直交するc軸が、成膜面に平行に配向していることを示す。c軸方向の格子がa軸,b軸の格子より長い正方晶において、無配向の等方性試料をX線回折した場合、例えば、α″Fe16N2では(202)面の積分強度I202が大きくなる(I202がファーストピークとなる)。そのため、無配向状態では積分強度:I220よりも積分強度:I202が大きくなり、I220/I202は1より小さくなる。I220/I0が1超である上記形態は、α″Fe16N2やSm2Fe17N3などの磁化容易軸であるc軸が十分に配向したc軸配向の組織を有することから、磁気特性に優れる。
その他、本発明窒化物膜の一形態として、厚さが300μm以上である形態が挙げられる。製造装置1やこの製造方法は、成膜レートが高く、例えば、上記形態のような300μm以上といった厚膜の窒化物膜を生産性よく製造できる。上記形態は、厚膜であることから、磁気特性に優れるα"Fe16N2のバルク材として利用できる。
<効果>
製造装置1及び製造方法を利用することで、高純度なα"Fe16N2や理想的な原子比の希土類-鉄-窒素系合金といった窒化物からなり、配向組織を有する窒化物膜を安定して、かつ高い成膜レートで製造できる。従って、上記製造装置1及び製造方法は、磁気特性に優れる窒化物膜を生産性よく製造することができる。
〔試験例1〕
上述した窒化物膜の製造装置1を利用して種々の条件で成膜を行い、得られた膜の配向性及び磁気特性を調べた。
この試験では、平均粒径200nmの純鉄粉(鉄粒子の表面に酸化処理を施したもの)を用意した。具体的には、共沈法に準じて、塩化鉄(II)と水酸化ナトリウムとをpH≒8〜9の状態になるように投入制御してFe2O3粉末を作製し、水素還元を行った後、酸化処理を施して、表面に酸化層を具えるナノ鉄粉を作製した。平均粒径は、市販のレーザ回折式粒度分布測定装置を用いて湿式法により測定した。
用意した純鉄粉をエアロゾル生成部の発生容器に充填し、キャリアガスを供給すると共に振動を与えてエアロゾル化した。チャンバ内にアルミナからなる基板を配置した後真空引きして、発生容器内とチャンバ内とに圧力差を設け、生成したエアロゾルを上記基板に衝突させて成膜する。キャリアガスは、アルゴンガスを用いた。
この試験では、上記成膜にあたり、基板の近傍に配置したプラズマ生成部により生成したプラズマをエアロゾルに適宜照射すると共に、基板及びプラズマ生成部の近傍に配置した超電導磁石により適宜磁場を印加した。いずれの試料も厚さ300μmまで成膜した。成膜レートは、0.5μm/分〜0.8μm/分とした。
試料No.1〜8は、プラズマガスにおける窒素含有量の影響を調べるために、窒素含有量を異ならせた試料である。この試験では、窒素とアルゴンとの混合ガスをプラズマガスとし、各試料に用いたプラズマガス中の窒素含有量(窒素濃度)を表1に示す。試料No.1は、アルゴンガスのみである。試料No.1〜8は、磁場の大きさを5Tとした。
試料No.9〜15は、磁場の大きさの影響を調べるために、磁場の大きさを異ならせた試料である。この試験では、磁場の印加に高温超電導磁石を用いた。各試料における磁場の大きさ(印加磁場)を表1に示す。試料No.9は、磁場を印加していない。試料No.9〜15は、窒素とアルゴンとの混合ガスをプラズマガスとし、窒素含有量を3体積%とした。
成膜後、各試料について、基板上の膜をX線回折によって結晶相分析して、構成組成(出現相)を調べた。その結果を表1に示す。
成膜後、各試料の膜表面についてX線回折を行い、等方性でのX線回折ピークが最大となる結晶面のピークの積分強度:IO(ここでは(202)面のピークの積分強度:I202)、(220)面のピークの積分強度:I220を調べ、積分強度:I0に対する積分強度:I220の比:I220/I0を求めた。その結果を表1に示す。ここでは、各試料についてFe16N2の回折ピークを調べた。Fe16N2は上述のようにc軸が磁気容易軸であり、ここでは、Fe16N2が膜表面に平行にc軸配向している場合(成膜面内にc軸配向している場合)、c軸を法線成分として有しない面(n,n,0)のX線回折強度が強くなる。従って、I220/I0が大きいほど、α"Fe16N2がc軸配向していることを意味する。
成膜後、各試料について、膜の飽和磁化(T)及び保磁力(kA/m)を調べた。その結果を表1に示す。ここでは、BHトレーサ(理研電子株式会社製DCBHトレーサ)を用いて、成膜時の磁場の印加方向(ここでは、膜表面に平行な方向)に関して調べた。
Figure 2013018687
表1に示すように、エアロゾル化した原料粒子に、磁場を印加した状態で、プラズマ化した窒素元素含有ガスを照射して窒化物を生成し、この窒化物を基板に衝突させて堆積して成膜することで、窒化物膜を生産性よく製造できることが分かる。この試験では、α"Fe16N2からなり、磁気特性に優れる窒化物膜を安定して、かつ高い成膜レートで製造可能であることが分かる。
特に、プラズマガスとして、窒素含有量を0.1体積%超、好ましくは0.5体積%以上、5体積%未満、好ましくは3体積%以下とすることで、実質的にα"Fe16N2からなり、磁気特性に非常に優れる窒化物膜を製造可能であることが分かる。窒素が多過ぎると、常温であっても、過剰窒化により、磁気特性に劣るFe4Nなどが生成されることが分かる。
特に、磁場を3T以上、好ましくは5T以上とすることで、実質的にα"Fe16N2からなる窒化物膜の磁気特性を更に向上できることが分かる。この理由は、磁場の印加により、c軸の配向性を高められたため、と考えられる。この試験では、5T以上という非常に大きな磁場を印加しているが、高温超電導磁石を用いたことで、高速励磁が可能であり、所望の強磁場を短時間で形成でき、製造時間の短縮を図ることができた。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、原料粒子の大きさ・組成、キャリアガスの材質、プラズマガスの材質、基板の材質などを適宜変更することができる。
本発明窒化物膜の製造方法及び本発明窒化物膜の製造装置は、α"Fe16N2などの窒化鉄やSm-Fe-Nなどの希土類-鉄-窒素系合金といった窒化物からなる膜の製造に好適に利用することができる。本発明窒化物膜は、いわゆる垂直磁気記録媒体、磁気ヘッドなどのいわゆる半硬質磁性材、磁性体相の表皮深さが磁性体相の幅に近くなる周波数領域(テラヘルツ領域)までの電磁波干渉・吸収材、基板実装型のセンサの素材に好適に利用することができると期待される。その他、本発明窒化物膜は、薄型アキシャルモータ、ハイブリッド自動車(HEV)やハードディスクドライブ(HDD)などに具備される高速モータといった各種のモータ、アクチュエータに用いられる永久磁石の素材にも使用できると期待される。
1 窒化物膜の製造装置 P 原料粒子 PN 窒化物粒子 B 基板
10 エアロゾル生成部 11 発生容器 12 出射ノズル 13 開口部
14 配管 20 プラズマ生成部 21 プラズマ用ノズル 22 電極 23 電源
30 超電導磁石 40 基板ホルダ 50 排気ポンプ 100 チャンバ

Claims (6)

  1. 磁場を印加した状態で、
    エアロゾル化した原料粒子に、プラズマ化した窒素元素含有ガスを照射して窒化物粒子を生成し、この窒化物粒子を基板に衝突させて破砕して当該基板に堆積させて、窒化物膜を生成する工程を具え、
    前記磁場の印加は、超電導磁石により行うことを特徴とする窒化物膜の製造方法。
  2. 前記原料粒子は純鉄からなることを特徴とする請求項1に記載の窒化物膜の製造方法。
  3. 前記原料粒子は、REをSm,Nd,Y,Pr,Ce,及びLaから選択される1種以上の希土類元素、MeをFeのみ、又はCo,Mn,Ti,Al,Ni,Si,Cr,及びGaから選択される1種以上の元素とFeとするとき、RExMe100-x合金(但し、x=5原子%以上15原子%以下)からなることを特徴とする請求項1に記載の窒化物膜の製造方法。
  4. 前記超電導磁石は、高温超電導コイルを具える高温超電導磁石であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の窒化物膜の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法により得られたことを特徴とする窒化物膜。
  6. 原料粉末をエアロゾル化するエアロゾル生成部と、
    電界を印加して窒素元素含有ガスをプラズマ化し、生成した窒素元素含有プラズマを、前記エアロゾル生成部によって生成されたエアロゾルに照射するプラズマ生成部と、
    前記窒素元素含有プラズマの照射によって生成された窒化物粒子を衝突させて破砕し、破砕片を窒化物膜として堆積する基板を保持する基板ホルダと、
    前記エアロゾル及び前記破砕片に磁場を印加し、前記破砕片を構成する結晶を配向させる超電導磁石とを具えることを特徴とする窒化物膜の製造装置。
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JP2015170613A (ja) * 2014-03-04 2015-09-28 積水化学工業株式会社 電極基板及び色素増感太陽電池
CN107196439A (zh) * 2017-05-10 2017-09-22 哈尔滨工程大学 一种基于mems工艺的微波驱动微马达
JP2019529315A (ja) * 2016-10-11 2019-10-17 ヘレウス ネクセンソス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング センサを製造する方法、センサ、及びセンサの使用

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