JP2013017335A - インバータ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置全体の小型化を図りつつ、コンデンサを効率的に冷却可能なインバータ装置を実現する。
【解決手段】インバータ回路を構成するスイッチング素子22と、スイッチング素子22が載置されるベースプレート11と、平滑用のコンデンサ31と、これらを収容するケース61とを備えたインバータ装置1。ベースプレート11は、スイッチング素子22が載置される面とは反対側に放熱部を有すると共に、ケース61に対して固定するためのケース取付部13をスイッチング素子22及び放熱部よりも外周側の部分R2に有する。コンデンサ31が、スイッチング素子22が載置される面に直交する方向から見た平面視でケース取付部13と重複する部分を有するように配置されていると共に、ベースプレート11に固定されている。
【選択図】図2
【解決手段】インバータ回路を構成するスイッチング素子22と、スイッチング素子22が載置されるベースプレート11と、平滑用のコンデンサ31と、これらを収容するケース61とを備えたインバータ装置1。ベースプレート11は、スイッチング素子22が載置される面とは反対側に放熱部を有すると共に、ケース61に対して固定するためのケース取付部13をスイッチング素子22及び放熱部よりも外周側の部分R2に有する。コンデンサ31が、スイッチング素子22が載置される面に直交する方向から見た平面視でケース取付部13と重複する部分を有するように配置されていると共に、ベースプレート11に固定されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、直流電力と交流電力との間の電力変換を行うインバータ回路を構成するスイッチング素子と、スイッチング素子が載置される素子載置面を有するベースプレートと、直流電力の平滑用のコンデンサと、少なくともスイッチング素子及びコンデンサを収容するケースと、を備えたインバータ装置に関する。
回転電機を駆動力源として備えたハイブリッド車両や電動車両が注目を集めている。このようなハイブリッド車両等では、一般にバッテリ等の直流電源が備えられる一方、回転電機は交流電力で駆動される場合が多い。そのため、ハイブリッド車両等には、直流電源と回転電機との間にインバータ装置が備えられる。なお、このようなインバータ装置は、ハイブリッド車両等のための用途に限らず、空気調和装置や電力制御装置等においても一般的に必要となり得る。
上記のようなインバータ装置として、例えば特開2007−295765号公報(特許文献1)に記載された装置が既に知られている。以下、この背景技術の欄の説明では、〔〕内に特許文献1における部材名を引用して説明する。このインバータ装置は、直流と交流との間の変換を行うインバータ回路を構成するスイッチング素子〔パワー半導体〕と、スイッチング素子が載置されるベースプレート〔ベース板944〕と、平滑用のコンデンサ〔コンデンサ〕と、これらを収容するケース〔ハウジング210〕と、を備えている。
ベースプレートは、スイッチング素子が載置される面とは反対側に放熱部〔放熱フィン506,507〕を有している。そして、このインバータ装置は、放熱部に供給される冷媒〔エンジン冷却水〕を利用して、効率的にスイッチング素子の冷却を行うことが可能となっている。このとき、コンデンサは、スイッチング素子が載置される面に直交する方向(以下、「直交方向」と称する場合がある)から見た平面視で、スイッチング素子及び放熱部と重複する領域に、当該スイッチング素子及び放熱部に対して積層するように配置されてケースに固定されている(特許文献1の図8を参照)。このコンデンサは、ケースを介してベースプレートに連結されており、スイッチング素子と同様に、放熱部に供給される冷媒を利用して冷却される。
この特許文献1の装置では、スイッチング素子、放熱部、及びコンデンサが直交方向に積層して配置されるので、インバータ装置が直交方向に大型化してしまうという課題があった。なお、コンデンサをスイッチング素子及び放熱部に対して同一平面状に配置することも考えられるが、単純にこれらを並べて配置するだけでは、直交方向から見れば大幅に大型化することになり、装置全体としては小型化の実効性が高くない。また、特許文献1の装置では、放熱部を有するベースプレートにケースを介してコンデンサが連結されているので、コンデンサの冷却性能は限定的であり、この点で改善の余地があった。
そこで、装置全体の小型化を図りつつ、コンデンサを効率的に冷却可能なインバータ装置の実現が望まれる。
本発明に係る、直流電力と交流電力との間の電力変換を行うインバータ回路を構成するスイッチング素子と、前記スイッチング素子が載置される素子載置面を有するベースプレートと、前記直流電力の平滑用のコンデンサと、少なくとも前記スイッチング素子及び前記コンデンサを収容するケースと、を備えたインバータ装置の特徴構成は、前記ベースプレートは、前記素子載置面とは反対側に放熱部を有すると共に、前記ケースに対して固定するためのケース取付部を前記スイッチング素子及び前記放熱部よりも当該ベースプレートの外周側の部分に有し、前記コンデンサが、前記素子載置面に直交する方向から見た平面視で前記ケース取付部と重複する部分を有するように配置されていると共に、前記ベースプレートに固定されている点にある。
なお、2つの部材の配置に関して、所定方向視で重複するとは、当該所定方向を視線方向として当該視線方向に直交する各方向に視点を移動させた場合に、2つの部材が重なって見える視点が少なくとも一部の領域に存在することを意味する。
上記の特徴構成によれば、コンデンサがベースプレートに固定されるので、当該ベースプレートに沿ってコンデンサをスイッチング素子と同一平面状に配置することができる。よって、装置全体を、素子載置面に直交する方向(直交方向)に小型化することができる。また、この場合であっても、ベースプレートにおけるスイッチング素子及び前記放熱部よりも外周側の部分に設けられるケース取付部と上記直交方向から見た平面視で重複する部分を有するようにコンデンサが配置されるので、これらが単純に並べて配置される場合と比較して平面視形状を小型化することができる。従って、総合的にみて装置全体の小型化を図ることができる。
また、上記のようにコンデンサがベースプレートに対して直接的に固定されるので、主にスイッチング素子を冷却する等の目的でベースプレートに設けられる放熱部を介して、コンデンサを効率的に冷却することができる。
また、上記のようにコンデンサがベースプレートに対して直接的に固定されるので、主にスイッチング素子を冷却する等の目的でベースプレートに設けられる放熱部を介して、コンデンサを効率的に冷却することができる。
ここで、前記コンデンサは、複数のサブコンデンサにより構成され、前記複数のサブコンデンサのそれぞれが、前記平面視で前記ケース取付部における互いに異なる領域と重複する部分を有するように配置されていると好適である。
この構成によれば、複数のサブコンデンサからなるコンデンサとケース取付部とが上記平面視で重複する部分を拡大することができる。よって、それに応じてインバータ装置の平面形状を更に小型化して、装置全体の更なる小型化を図ることができる。
また、この構成では、スイッチング素子と複数のサブコンデンサのそれぞれとを電気的接続部材を用いて電気的に接続する場合において、単一のユニットでコンデンサを構成する場合と比較して、電気的接続部材の有効断面積を大きくすることができると共に実効的な配線長を短くすることができる。よって、スイッチング素子とコンデンサとの間のインダクタンスを低下させることができ、スイッチング素子の動作(スイッチング動作)に伴うサージ電圧(一時的な電圧上昇分)を抑制することができる。
また、この構成では、スイッチング素子と複数のサブコンデンサのそれぞれとを電気的接続部材を用いて電気的に接続する場合において、単一のユニットでコンデンサを構成する場合と比較して、電気的接続部材の有効断面積を大きくすることができると共に実効的な配線長を短くすることができる。よって、スイッチング素子とコンデンサとの間のインダクタンスを低下させることができ、スイッチング素子の動作(スイッチング動作)に伴うサージ電圧(一時的な電圧上昇分)を抑制することができる。
また、前記コンデンサは、2つの前記サブコンデンサにより構成され、前記2つのサブコンデンサが、前記スイッチング素子を挟んで当該スイッチング素子の両側に配置されていると好適である。
この構成によれば、スイッチング素子に対して2つのサブコンデンサが対称状に配置され、スイッチング素子と各サブコンデンサとの配線長を短くすることができる。よって、スイッチング素子とコンデンサとの間のインダクタンスをより一層低下させることができる。
また、前記インバータ回路は、前記直流電力を供給する直流電源の正極側に接続される上アーム用スイッチング素子と負極側に接続される下アーム用スイッチング素子とを有するレッグを複数備え、前記レッグのそれぞれにおける上アーム用スイッチング素子と下アーム用スイッチング素子とを結ぶ方向と交差する方向に沿って、前記複数のレッグが順に並んで配置されていると共に、当該複数のレッグの並び方向の両側に、前記2つのサブコンデンサが配置されていると好適である。
この構成によれば、インバータ回路に備えられるレッグ数に応じて、直流電力と複数相の交流電力との間の電力変換を行うことができる。また、各レッグにおける両スイッチング素子を結ぶ方向と交差する方向に沿って複数のレッグを順に並べて配置することで、複数のスイッチング素子が占有する領域の平面視形状を小型化することが容易である。また、この構成では、各相用のレッグと各サブコンデンサとの配線長を、総合的にみて短くすることができので、各スイッチング素子と各サブコンデンサとの間のインダクタンスを低下させることができる。
また、前記スイッチング素子における前記素子載置面側とは反対側に設けられた素子側端子と、前記コンデンサにおける前記平面視で前記ケース取付部と重複する部分に設けられたコンデンサ側端子と、前記素子側端子と前記コンデンサ側端子とを電気的に接続する電気的接続部材と、を備え、前記電気的接続部材が、前記素子側端子及び前記コンデンサ側端子に対して前記素子載置面側とは反対側から接するように設けられていると好適である。
本発明では、スイッチング素子及びコンデンサの双方が同一のベースプレートに固定されるので、素子載置面に直交する方向におけるスイッチング素子とコンデンサとの位置関係を高精度なものとすることができる。そのため、素子側端子及びコンデンサ側端子に対して上記のように電気的接続部材を設ける構成とすることで、素子側端子及びコンデンサ側端子と電気的接続部材とを容易に接続することができる。また、スイッチング素子とコンデンサとの取付公差を小さくすることができるので、当該接続後に電気的接続部材に作用し得る歪み応力を低減することが容易となる。よって、装置の信頼性を向上させることができる。
本発明に係るインバータ装置の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態では、ハイブリッド車両の車輪の駆動力源として機能する回転電機5を制御するシステムにおけるインバータ装置1を例として説明する。ハイブリッド車両は、駆動力源として内燃機関(図示せず)と回転電機5とを備えている。インバータ装置1はインバータ回路2を備え、回転電機5を制御する。なお、本例では、回転電機5は、多相交流(本例では三相交流)により動作する交流電動機とされている。この回転電機5は、モータ(電動機)としての機能とジェネレータ(発電機)としての機能との双方を果たすことが可能である。
図2及び図3に示すように、インバータ装置1は、インバータ回路2を構成するスイッチング素子22と、当該スイッチング素子22が載置されるベースプレート11と、平滑用のコンデンサ31と、これらを収容するケース61とを備えている。このような構成において、本実施形態に係るインバータ装置1は、装置全体の小型化及びコンデンサ31の冷却効率の向上の双方を同時に達成するべく、ベースプレート11とコンデンサ31との配置構成に特徴を有している。以下、本実施形態に係るインバータ装置1について、詳細に説明する。
なお、以下の説明では、ベースプレート11におけるスイッチング素子22が載置される面(素子載置面11a)を基準として「X方向」、「Y方向」、及び「Z方向」の各方向を定義している。より具体的には、素子載置面11aに平行かつ互いに直交する方向をそれぞれ「X方向」及び「Y方向」と定義し、素子載置面11aに直交する方向(X方向及びY方向の双方に直交する方向)を「Z方向」と定義している(図2及び図3を参照)。
また、各部材についての方向や位置に関する用語(例えば、「平行」や「直交」等)は、製造上許容され得る誤差による差異を有する状態も含む概念として用いている。
また、各部材についての方向や位置に関する用語(例えば、「平行」や「直交」等)は、製造上許容され得る誤差による差異を有する状態も含む概念として用いている。
1.インバータ回路の構成
まず、インバータ回路2の構成について説明する。本実施形態に係るインバータ回路2は、複数(本例では6つ)のスイッチング素子22を用いて構成されている。図1に示すように、インバータ回路2はブリッジ回路により構成されており、直流電源としてのバッテリ3の正極P側と負極N側(例えばクランド側)との間に2つのスイッチング素子22が直列に接続され、この直列回路が3回線並列に接続されている。すなわち、インバータ回路2は、正極P側に接続される上アーム用スイッチング素子22と負極N側に接続される下アーム用スイッチング素子22とを有するレッグを3つ備える3レッグ構成とされている。
まず、インバータ回路2の構成について説明する。本実施形態に係るインバータ回路2は、複数(本例では6つ)のスイッチング素子22を用いて構成されている。図1に示すように、インバータ回路2はブリッジ回路により構成されており、直流電源としてのバッテリ3の正極P側と負極N側(例えばクランド側)との間に2つのスイッチング素子22が直列に接続され、この直列回路が3回線並列に接続されている。すなわち、インバータ回路2は、正極P側に接続される上アーム用スイッチング素子22と負極N側に接続される下アーム用スイッチング素子22とを有するレッグを3つ備える3レッグ構成とされている。
各相の上アーム用スイッチング素子22(22a,22b,22c)のコレクタは正極P側に接続され、エミッタは各相の下アーム用スイッチング素子22(22d,22e,22f)のコレクタに接続されている。また、各相の下アーム用スイッチング素子22d,22e,22fのエミッタは負極N側に接続されている。各スイッチング素子22a〜22fのエミッタ−コレクタ間には、各整流素子23a〜23fが並列接続(逆並列接続)されている。すなわち、各整流素子23は、アノードが各スイッチング素子22のエミッタに接続され、カソードが各スイッチング素子22のコレクタに接続されている。
対となるスイッチング素子(22a,22d)、(22b,22e)、(22c,22f)により構成される各相レッグは、回転電機5の各相のステータコイルにそれぞれ接続されている。そして、各スイッチング素子22のゲートは、制御基板51(図3を参照)に設けられた駆動回路に接続されており、それぞれ個別にスイッチング制御される。
このようなインバータ回路2を含むインバータ装置1は、回転電機5に要求される要求回転速度や要求トルクに基づいて各スイッチング素子22を制御(例えば、パルス幅変調制御等)することで、バッテリ3からの直流電力を三相交流電力に変換して回転電機5に供給する。これにより、回転電機5を要求回転速度及び要求トルクに応じて力行させる。一方、回転電機5が発電機として機能し、回転電機5側から電力の供給を受ける場合には、インバータ装置1は、各スイッチング素子22を制御することで、発電された三相交流電力を直流電力に変換してバッテリ3を充電する。なお、バッテリ3としては、例えばニッケル水素二次電池やリチウムイオン二次電池等の各種二次電池、キャパシタ、又はこれらの組み合せ等を用いることができる。
2.インバータ装置の全体構成
次に、インバータ装置1の全体構成について、主に図2及び図3を参照して説明する。インバータ装置1は、スイッチング素子22を有するパワーモジュール10と、コンデンサ31と、制御基板51とを備えている。これらは直方体状に形成されたケース(インバータケース)61内に収容されている。パワーモジュール10には上述したインバータ回路2が実装されており、このパワーモジュール10はバッテリ3と回転電機5との間に介在されている。バッテリ3とパワーモジュール10との間には、コンデンサ31が更に介在されている(図1を参照)。
次に、インバータ装置1の全体構成について、主に図2及び図3を参照して説明する。インバータ装置1は、スイッチング素子22を有するパワーモジュール10と、コンデンサ31と、制御基板51とを備えている。これらは直方体状に形成されたケース(インバータケース)61内に収容されている。パワーモジュール10には上述したインバータ回路2が実装されており、このパワーモジュール10はバッテリ3と回転電機5との間に介在されている。バッテリ3とパワーモジュール10との間には、コンデンサ31が更に介在されている(図1を参照)。
パワーモジュール10は、ベースプレート11と、ベースプレート11に設けられる複数のスイッチング素子22とを主要な構成部品として備えている。
ベースプレート11は、スイッチング素子22を載置するためのベースとなる部材である。図3に示すように、本実施形態では、ベースプレート11は全体として平坦な板状に形成されている。ベースプレート11は、熱伝導性の高い材料(例えば、銅やアルミニウム等の金属材料)で構成されている。このベースプレート11は、ヒートシンクとしても機能する。ベースプレート11は、Z方向における一方側(図3における上側)に、スイッチング素子22が載置される素子載置面11aを有している。この素子載置面11aには、複数(本例では6つ)の素子基板21が互いに平行な状態で積層されている。それぞれの素子基板21は、例えば樹脂製シート部材等の絶縁部材を介して、熱圧着によりベースプレート11に接着固定されている。
素子基板21は、導電性の材料(例えば、銅やアルミニウム等の金属材料)で構成されている。この素子基板21は、ヒートスプレッダとしても機能する。図2に示すように、本実施形態ではベースプレート11上に配置された6つの素子基板21は、X方向に3つ並ぶと共にY方向に2つ並ぶように整列して配置されている。
各素子基板21の上面(ベースプレート11とは反対側の面)には、スイッチング素子22と整流素子23とが1つずつ載置されている。これにより、本例では、ベースプレート11の素子載置面11aに、6つの素子基板21を介して6つのスイッチング素子22と6つの整流素子23とが設けられている。
本実施形態では、各相レッグにおいて対となるスイッチング素子(22a,22d)、(22b,22e)、(22c,22f)は、それぞれY方向に並ぶように配置されている。すなわち、各相レッグにおける上アーム用スイッチング素子22a,22b,22cと下アーム用スイッチング素子22d,22e,22fとをそれぞれ結ぶ方向は、Y方向に沿っている。また、上アーム用スイッチング素子22a,22b,22c及び下アーム用スイッチング素子22d,22e,22fは、それぞれX方向に並ぶように配置されている。すなわち、各相レッグは、X方向に順に並んで配置されている。このように、上アーム用スイッチング素子22a,22b,22cと下アーム用スイッチング素子22d,22e,22fとを結ぶ方向に直交する方向に沿って、各相レッグが順に並んで配置されている。
本実施形態では、スイッチング素子22としてIGBT(insulated gate bipolar transistor)を用いている。なお、スイッチング素子22として、バイポーラ型、電界効果型、MOS型など種々の構造のパワートランジスタを用いることも可能である。また、整流素子23としてダイオードを用いている。そして、これらのスイッチング素子22及び整流素子23を含んで、直流電力と交流電力との間の電力変換を行うインバータ回路2が構成されている。
図1〜図3に示すように、各スイッチング素子22の上面(ベースプレート11とは反対側の面)と各整流素子23の上面とを電気的に接続する状態で、複数(本例では6つ)の第一端子24が配置されている。これらのうち3つの第一端子24は、各相の上アーム用スイッチング素子22a,22b,22cのコレクタ電極と整流素子23a,23b,23cのカソード電極とをそれぞれ接続している。また、他の3つの第一端子24は、各相の下アーム用スイッチング素子22d,22e,22fのエミッタ電極と整流素子23d,23e,23fのアノード電極とをそれぞれ接続している。第一端子24は、導電性の材料(例えば、銅やアルミニウム等の金属材料)で構成されたバスバー41を介して、コンデンサ31の直流端子37に電気的に接続されている。本実施形態では、第一端子24が本発明における「素子側端子」に相当し、直流端子37が「コンデンサ側端子」に相当する。また、バスバー41が本発明における「電気的接続部材」に相当する。
素子基板21を介してスイッチング素子22の下面(ベースプレート11側の面)と整流素子23の下面とに電気的に接続される複数(本例では6つ)の第二端子(図示せず)が、各素子基板21の上面に載置されている。これらのうち3つの第二端子は、各相の上アーム用スイッチング素子22a,22b,22cのエミッタ電極と整流素子23a,23b,23cのアノード電極とにそれぞれ接続されている。また、他の3つの第二端子は、各相の下アーム用スイッチング素子22d,22e,22fのコレクタ電極と整流素子23d,23e,23fのカソード電極とにそれぞれ接続されている。これらの第一端子24及び第二端子は、導電性の材料(例えば、銅やアルミニウム等の金属材料)で構成されている。第二端子は、バスバー41とは異なる他のバスバー(図示せず)を介して、回転電機5との接続端子に電気的に接続されている。
図3に示すように、ベースプレート11の素子載置面11aとは反対側には、放熱フィン12が設けられている。放熱フィン12は、素子載置面11aに直交する方向から見た平面視(Z方向視)で素子基板21及びスイッチング素子22の配置領域(後述する素子配置領域R1)の全域と重複するように設けられている。この放熱フィン12は、素子基板21を介してベースプレート11に伝わるスイッチング素子22の熱(スイッチング動作に伴って発生する熱)を、その表面から放熱させる。このような放熱フィン12は、本例ではZ方向に立設すると共にX方向に平行な方向に沿って平板状に延びるように形成されている。本例では、放熱フィン12はベースプレート11と一体的に形成されている。本実施形態では、放熱フィン12が本発明における「放熱部」に相当する。
コンデンサ31は、バッテリ3とパワーモジュール10との間に並列に設けられ(図1を参照)、これらの間の直流電力を平滑する。本実施形態では、コンデンサ31は、複数(本例では2つ)のサブコンデンサ31a,31bにより構成されている。なお、以下では、各サブコンデンサ31a,31bを特に区別する必要がない場合には、単にコンデンサ31と称して説明する。コンデンサ31は、フィルムコンデンサ等のコンデンサ素子と当該コンデンサ素子を収容するコンデンサケース33とを有する。また、コンデンサケース33には、バッテリ3との間で直流電力の入出力を行う電源端子(図示せず)と、各スイッチング素子22との間で直流電力の入出力を行う直流端子37(正極側直流端子37aと負極側直流端子37bとを含む)とが設けられている。直流端子37は、バスバー41(正極バスバー41aと負極バスバー41bとを含む)を介して各相レッグの第一端子24に電気的に接続されている。
制御基板51は、主に各スイッチング素子22の動作を制御するための機能を有する。そのため、制御基板51には、少なくともスイッチング素子22を個別にスイッチング制御するための駆動回路が設けられている。制御基板51は、スイッチング素子22及びバスバー41の上側(ベースプレート11とは反対側)に、素子載置面11aに平行な状態で配置されている。
ベースプレート11、スイッチング素子22、及びコンデンサ31は、ケース61に収容されている。本実施形態では、ケース61はバスタブ状に形成されている。すなわち、ケース61は、Z方向視で矩形状の底板部62と、当該底板部62からZ方向に延在してX方向の両側及びY方向の両側を覆う側壁部67とを有する。底板部62の中央部には、Z方向視で矩形状の凹部63が、上面62a(ベースプレート11が裁置される面)に対して窪むように形成されている。この凹部63には、ベースプレート11に設けられた放熱フィン12が収容され、冷媒循環路(図示せず)を介して冷媒(例えば、内燃機関冷却水)が供給される。すなわち、凹部63は、スイッチング素子22の熱と冷媒との間の熱交換空間を形成する。また、上面62aにおける凹部63の周囲には、当該凹部63を取り囲むようにシール溝64が形成されている。このシール溝64にOリング等のシール部材75が配置され、ベースプレート11とケース61とが固定された状態で、これらの間の液密性が確保されている。また、側壁部67と一体的に設けられた台座部68に対して、液密状態でカバー(図示せず)が取り付けられている。
3.インバータ装置における各構成部品の配置構成
次に、インバータ装置1における各構成部品の配置構成について説明する。ここでは主にZ方向視における配置構成について説明するものとし、以下では特に明記しない限りZ方向視での構成について言及しているものとする。
次に、インバータ装置1における各構成部品の配置構成について説明する。ここでは主にZ方向視における配置構成について説明するものとし、以下では特に明記しない限りZ方向視での構成について言及しているものとする。
図2及び図4に示すように、ベースプレート11は、少なくとも素子配置領域R1及び素子包囲領域R2の2種類の領域を有する。なお、図4では各配置領域を強調して示している。素子配置領域R1は、ベースプレート11における素子基板21及びスイッチング素子22が配置される領域である。この素子配置領域R1には、放熱フィン12も設けられている。素子包囲領域R2は、素子配置領域R1(スイッチング素子22及び放熱フィン12)を取り囲むように当該素子配置領域R1の外周側に設けられた領域である。本例では、素子包囲領域R2は、各辺が一様な幅を有する矩形枠状の領域として形成されている。この素子包囲領域R2には、ケース61に対してベースプレート11を固定するためのケース取付部13が設けられている。
図2及び図3に示すように、本実施形態では、素子包囲領域R2に、ベースプレート11をZ方向に貫通する複数(本例では6つ)の挿通孔13aが形成されている。具体的には、素子包囲領域R2の四隅に1つずつ挿通孔13aが形成されていると共に、これらのうちY方向の両端部においてそれぞれX方向に並んだ一対の挿通孔13aの間(本例では中間部)に1つずつ挿通孔13aが形成されている。なお、X方向の両端部においてそれぞれY方向に並んだ一対の挿通孔13aの間は、そのような貫通孔が設けられることなく平坦な板状に形成されている。このようにして、矩形枠状に形成された素子包囲領域R2におけるY方向の両側の各辺領域に、それぞれ3つの挿通孔13aがX方向に均等に分散するように形成されている。本実施形態では、6つの挿通孔13aと、素子包囲領域R2の形状に沿ってこれらを結ぶ領域(シール溝64が形成された領域に概ね一致する)とにより、ケース取付部13が構成されている。
それぞれの挿通孔13aにはボルト等の固定締結部材71が挿通される。それぞれの固定締結部材71は、底板部62のそれぞれ対応する位置に設けられた固定締結孔65に螺合する。これら6組の固定締結部材71及び固定締結孔65により、ケース取付部13を介してベースプレート11とケース61とが一体的に固定される。
更に本実施形態では、ベースプレート11は、素子配置領域R1及び素子包囲領域R2に加えて更に取付部外側領域R3を有し、全部で3種類の領域を有する。取付部外側領域R3は、素子配置領域R1から見て素子包囲領域R2の外側(素子包囲領域R2に対して素子配置領域R1とは反対側)に設けられた矩形状領域である。本実施形態では、このような取付部外側領域R3が複数(本例では2つ)設けられている。これら2つの取付部外側領域R3は、素子配置領域R1及び素子包囲領域R2を挟んで、X方向におけるこれらの両側に分かれて配置されている。言い換えれば、ベースプレート11は、素子配置領域R1及び素子包囲領域R2からX方向両側に更に延出するように形成されており、その際におけるX方向の両側端部の領域として2つの取付部外側領域R3を有している。それぞれの取付部外側領域R3には、補助取付部14とコンデンサ取付部15(図3を参照)とが設けられている。
図2及び図3に示すように、本実施形態では、それぞれの取付部外側領域R3には、ベースプレート11をZ方向に貫通する複数(本例では2つ)の挿通孔14aが形成されている。具体的には、各取付部外側領域R3におけるX方向で素子包囲領域R2とは反対側の端部の、Y方向の両端部に1つずつ挿通孔14aが形成されている。これにより、2つの取付部外側領域R3を合わせて考えると、ベースプレート11の四隅に1つずつ挿通孔14aが形成されている。本実施形態では、それぞれの取付部外側領域R3において、2つの挿通孔14aと、これらを結ぶ領域とにより、補助取付部14が構成されている。
それぞれの挿通孔14aにはボルト等の補助締結部材72が挿通される。それぞれの補助締結部材72は、底板部62のそれぞれ対応する位置に設けられた補助締結孔66に螺合する。そして、計4組の補助締結部材72及び補助締結孔66により、補助取付部14を介して、ケース取付部13によるベースプレート11とケース61との固定がより強固なものとされる。
それぞれの取付部外側領域R3には、素子載置面11aからZ方向に隆起する複数(本例では2つ)のコンデンサ取付部15が形成されている。具体的には、各取付部外側領域R3におけるX方向で素子包囲領域R2側の端部の、Y方向の両端部に1つずつコンデンサ取付部15が形成されている。それぞれのコンデンサ取付部15は、素子包囲領域R2の四隅に設けられた挿通孔13aと取付部外側領域R3に設けられた挿通孔14aとのX方向の間(本例では中間部)に設けられている。
上述したような構成を有するベースプレート11に対して、コンデンサ31が固定されている。すなわち、ベースプレート11における素子配置領域R1及び素子包囲領域R2からX方向に延出するように形成された領域である取付部外側領域R3を主に利用して、コンデンサ31がベースプレート11に直接的に固定されている。本例では、コンデンサケース33のY方向両側に突出形成された固定用突状部34のそれぞれの挿通孔に挿通されるボルト等の締結部材73が、コンデンサ取付部15のそれぞれ対応する位置に設けられた締結孔15aに螺合してコンデンサ31がベースプレート11に固定される。このように、スイッチング素子22とコンデンサ31とをベースプレート11に沿って同一平面状に配置することで、素子載置面11aに直交する方向(Z方向)におけるインバータ装置1の小型化が図られている。なお、Z方向寸法の小型化は、最低地上高の確保等の車載上の制約に対して貢献し得る点で、車載用のインバータ装置1において特に有効である。
図2に示すように、本実施形態では、コンデンサ31の本体部(固定用突状部34以外の部分)のY方向寸法は素子配置領域R1のY方向寸法と同等に設定されている。そのため、コンデンサ31の本体部のY方向寸法は、固定状態で異なるY方向位置に配置される2つの固定締結部材71間のY方向の離間長さよりも短い。そして、コンデンサ31は、異なるY方向位置に設けられた(本例では、Y方向両端部に分かれて設けられた)2つの固定締結部材71間において、取付部外側領域R3から素子包囲領域R2に跨がって配置されている。言い換えれば、コンデンサ31は、Z方向視でケース取付部13と重複する部分を有するように配置されている。これにより、ケース取付部13とコンデンサ31とが互いに重複する分だけ、Z方向視形状の小型化が図られている。従って、本実施形態に係るインバータ装置1は、Y方向視形状及びZ方向視形状の双方の小型化が図られており、総合的にみて装置全体が小型化されている。
更に本実施形態では、2つのサブコンデンサ31a,31bによりコンデンサ31が構成され、これらのそれぞれが、Z方向視でケース取付部13における互いに異なる領域と重複する部分を有するように配置されている。具体的には、2つのサブコンデンサ31a,31bは、ベースプレート11におけるX方向両側の2つの取付部外側領域R3において、それぞれ素子包囲領域R2に跨がるように配置されている。すなわち、2つのサブコンデンサ31a,31bが、スイッチング素子22を挟んで当該スイッチング素子22のX方向両側に対照状に配置され、ケース取付部13のうちY方向に延びる部分とそれぞれ重複する部分を有するように配置されている。
このように、本実施形態では2つのサブコンデンサ31a,31bのそれぞれがケース取付部13における互いに異なる領域と重複する部分を有するように配置することで、コンデンサ31とケース取付部13とが重複する領域の面積を拡大している。よって、それに応じてインバータ装置1のZ方向視形状を更に小型化して、装置全体の更なる小型化が図られている。
なお、本実施形態では、図2に示すように、サブコンデンサ31a,31bの直流端子37は、それぞれケース取付部13と重複する部分に設けられている。このようにして、各サブコンデンサ31a,31bにおいて、複数のスイッチング素子22に対して最も近接する位置に直流端子37が設けられている。これにより、第一サブコンデンサ31aの直流端子37と第二サブコンデンサ31bの直流端子37との間の離間距離を極力小さくしている。よって、それに応じてバスバー41の長さを極力短くすることが可能となっている。
ここで、上述したように各相レッグはX方向に並んで配置されている。よって、スイッチング素子22に対して対称状に配置される2つのサブコンデンサ31a,31bは、各相レッグの並び方向の両側に配置されていることになる。このような配置構成を採用することで、バスバー41を用いて2つのサブコンデンサ31a,31bを直線的に並列接続しつつ、これらと各相レッグとも並列接続している。このとき、各相レッグはバスバー41を用いてそれぞれ2つのサブコンデンサ31a,31bの双方に接続され、各相レッグからの電気的接続経路が二方向とされる。よって、単一部品でコンデンサ31が構成される場合と比較してバスバー41の有効断面積を大きくすることができと共に実効的な配線長を短くすることができ、スイッチング素子22とコンデンサ31との間のインダクタンスが低減されている。
また、上記のような配置構成を採用することで、X方向に3つ並んで配置される各相レッグのうち、X方向両端部の2つのレッグは、それぞれサブコンデンサ31a,31bのいずれか一方に近接して配置される。一般に、各相レッグを構成するスイッチング素子22とコンデンサ31との間のインダクタンスは、各相レッグから見て最も近い位置に配置されたもの(配線長の短いもの)との間のインダクタンスが支配的となる。よって、総合的にみて各相レッグとコンデンサ31との間の実質的な配線長を短くすることができ、この点からもスイッチング素子22とコンデンサ31との間のインダクタンスが低減されている。これにより、スイッチング素子22の動作(スイッチング動作)に伴うサージ電圧(一時的な電圧上昇分)を抑制することが可能となっている。
ところで、本実施形態では、第一端子24及び直流端子37に対して、バスバー41がベースプレート11及び素子載置面11a側とは反対側から接するように設けられ、その状態で第一端子24及び直流端子37とバスバー41とがレーザ溶接により接合される。このとき、本実施形態ではスイッチング素子22及びコンデンサ31の双方を同一のベースプレート11に固定しているので、Z方向におけるスイッチング素子22とコンデンサ31との位置関係を高精度なものとすることができる。また、それに応じて、第一端子24の上面(ベースプレート11とは反対側の面)と直流端子37の上面とのZ方向の位置決めを高精度に行うことができる。よって、第一端子24及び直流端子37の双方がバスバー41に対して適切に接する状態を容易に実現することができ、レーザ溶接の作業性を向上させることができる。また、バスバー41と第一端子24及び直流端子37との各接合部の取付公差を小さくすることができるので、当該接合後にバスバー41に作用し得る歪み応力を低減することができる。よって、インバータ装置1の信頼性を向上させることができる。
4.その他の実施形態
最後に、本発明に係るインバータ装置の、その他の実施形態について説明する。なお、以下のそれぞれの実施形態で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することも可能である。
最後に、本発明に係るインバータ装置の、その他の実施形態について説明する。なお、以下のそれぞれの実施形態で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記の実施形態では、コンデンサ31が2つのサブコンデンサにより構成され、それぞれがZ方向視でケース取付部13における互いに異なる領域と重複する部分を有するように配置されている構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、コンデンサ31が3つ以上のサブコンデンサにより構成され、これら3つ以上のサブコンデンサのそれぞれがZ方向視でケース取付部13における互いに異なる領域と重複する部分を有するように配置された構成としても良い。また、複数のサブコンデンサのうちの一部のみがZ方向視でケース取付部13のいずれかの領域と重複する部分を有するように配置された構成としても良い。また、単一のユニットで構成されるコンデンサ31が、Z方向視でケース取付部13と重複する部分を有するように配置された構成としても良い。
(2)上記の実施形態では、2つのサブコンデンサ31a,31bが、スイッチング素子22に対して、各相レッグの並び方向であるX方向の両側に対称状に配置されている構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、これらが、各相レッグにおける2つのスイッチング素子22を結ぶ方向であるY方向の両側に分かれて対称状に配置された構成としても良い。また、これらがスイッチング素子22に対して非対称状に配置された構成としても良い。例えばサブコンデンサ31a,31bのうちの一方がスイッチング素子22に対してX方向に隣接して配置されると共に、他方がY方向に隣接して配置された構成とすることができる。
(3)上記の実施形態では、サブコンデンサ31a,31bの直流端子37が、それぞれZ方向視でケース取付部13と重複する部分に設けられている構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、これらのうちの少なくとも1つが、Z方向視でケース取付部13と重複することなく当該ケース取付部13とは異なる位置に設けられた構成としても良い。
(4)上記の実施形態では、X方向に平行な方向に沿って平板状に延びる放熱フィン12がベースプレート11と一体的に形成されている構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、放熱フィン12の形状及び配置は任意であり、例えばY方向に平行な方向に沿って延びる平板状、X方向又はY方向に沿って延びる波板状、所定形態で配列されるピン状等とすることができる。これらの場合において、ベースプレート11に接合されるフィン形成部材に放熱フィン12が形成された構成としても良い。また、ベースプレート11が、素子載置面11aの反対側に放熱フィン12を有することなく素子載置面11aに平行な放熱面のみを有する構成としても良い。この場合、上記放熱面が本発明における「放熱部」に相当する。
(5)上記の実施形態では、インバータ装置1を構成する各部材に関して、具体的な形状を例示して説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、それら各部材の形状として、例えば図5及び図6に示す構成を採用することも可能である。なお、これらの図では、それぞれ図2及び図3において対応する部材には同一の符号を付している。このような構成においても、上記の実施形態で説明したような各部材の配置構成を採用することで、装置全体の小型化及びコンデンサ31の冷却効率の向上の双方を同時に達成することが可能である。
図示の例では、ケース61の底板部62が全体として平坦な板状に形成されると共に、ベースプレート11が、素子包囲領域R2及び取付部外側領域R3に対して素子配置領域R1が底板部62とは反対側に位置する段付板状に形成されている。そして、サブコンデンサ31a,31bのそれぞれが、ベースプレート11の段差側面17に対してY方向に接して配置されている。このような構成とすることで、コンデンサ31とベースプレート11との接触面積を増大させ、コンデンサ31をより効率的に冷却することが可能となっている。また本例では、第一端子24と直流端子37とが同一平面状に配置され、平坦な板状に形成されたバスバー41が第一端子24及び直流端子37に対してZ方向から接するように設けられている。このような構成とすることで、上記の実施形態のようにバスバー41が屈曲形成される場合と比較して、レーザ溶接の作業性をより向上させることができる。
(6)上記の実施形態では、ベースプレート11、スイッチング素子22、及びコンデンサ31の全体がケース61に収容されている構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、ケース61は少なくともスイッチング素子22及びコンデンサ31をその内部に収容していれば良く、例えばベースプレート11の一部(例えば放熱フィン12)がケース61の外部に露出した構成としても良い。
(7)上記の実施形態では、第一端子24及び直流端子37とバスバー41とがレーザ溶接により接合されている構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、これらが例えば抵抗溶接やロウ付け等の各種接合、又は締結部材を用いた締結固定等により一体的に固定された構成としても良い。
(8)上記の実施形態では、車両用の駆動力源として機能する回転電機5を制御するシステムにおけるインバータ装置1に本発明を適用した例について説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、例えば空気調和装置に備えられる電動機を制御するためのインバータ装置や、太陽光発電や燃料電池等の自家発電システムで発電される直流電力と商用電力系統から供給される交流電力との間の電力変換を行う電力制御装置(パワーコンディショナー)等に本発明を適用することも可能である。
(9)その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、本願の特許請求の範囲に記載されていない構成に関しては、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明は、直流電力と交流電力との間の電力変換を行うインバータ装置に好適に利用することができる。
1 インバータ装置
2 インバータ回路
3 バッテリ(直流電源)
11 ベースプレート
11a 素子載置面
12 放熱フィン(放熱部)
13 ケース取付部
22 スイッチング素子
24 第一端子(素子側端子)
31 コンデンサ
31a 第一サブコンデンサ
31b 第二サブコンデンサ
37 直流端子(コンデンサ側端子)
41 バスバー(電気的接続部材)
61 ケース
P 正極
N 負極
R2 素子包囲領域(ベースプレートの外周側の部分)
2 インバータ回路
3 バッテリ(直流電源)
11 ベースプレート
11a 素子載置面
12 放熱フィン(放熱部)
13 ケース取付部
22 スイッチング素子
24 第一端子(素子側端子)
31 コンデンサ
31a 第一サブコンデンサ
31b 第二サブコンデンサ
37 直流端子(コンデンサ側端子)
41 バスバー(電気的接続部材)
61 ケース
P 正極
N 負極
R2 素子包囲領域(ベースプレートの外周側の部分)
Claims (5)
- 直流電力と交流電力との間の電力変換を行うインバータ回路を構成するスイッチング素子と、前記スイッチング素子が載置される素子載置面を有するベースプレートと、前記直流電力の平滑用のコンデンサと、少なくとも前記スイッチング素子及び前記コンデンサを収容するケースと、を備えたインバータ装置であって、
前記ベースプレートは、前記素子載置面とは反対側に放熱部を有すると共に、前記ケースに対して固定するためのケース取付部を前記スイッチング素子及び前記放熱部よりも当該ベースプレートの外周側の部分に有し、
前記コンデンサが、前記素子載置面に直交する方向から見た平面視で前記ケース取付部と重複する部分を有するように配置されていると共に、前記ベースプレートに固定されているインバータ装置。 - 前記コンデンサは、複数のサブコンデンサにより構成され、
前記複数のサブコンデンサのそれぞれが、前記平面視で前記ケース取付部における互いに異なる領域と重複する部分を有するように配置されている請求項1に記載のインバータ装置。 - 前記コンデンサは、2つの前記サブコンデンサにより構成され、
前記2つのサブコンデンサが、前記スイッチング素子を挟んで当該スイッチング素子の両側に配置されている請求項2に記載のインバータ装置。 - 前記インバータ回路は、前記直流電力を供給する直流電源の正極側に接続される上アーム用スイッチング素子と負極側に接続される下アーム用スイッチング素子とを有するレッグを複数備え、
前記レッグのそれぞれにおける上アーム用スイッチング素子と下アーム用スイッチング素子とを結ぶ方向と交差する方向に沿って、前記複数のレッグが順に並んで配置されていると共に、当該複数のレッグの並び方向の両側に、前記2つのサブコンデンサが配置されている請求項3に記載のインバータ装置。 - 前記スイッチング素子における前記素子載置面側とは反対側に設けられた素子側端子と、
前記コンデンサにおける前記平面視で前記ケース取付部と重複する部分に設けられたコンデンサ側端子と、
前記素子側端子と前記コンデンサ側端子とを電気的に接続する電気的接続部材と、を備え、
前記電気的接続部材が、前記素子側端子及び前記コンデンサ側端子に対して前記素子載置面側とは反対側から接するように設けられている請求項1から4のいずれか一項に記載のインバータ装置。
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JP2011149413A JP2013017335A (ja) | 2011-07-05 | 2011-07-05 | インバータ装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015006031A (ja) * | 2013-06-19 | 2015-01-08 | 株式会社デンソー | 電力変換装置 |
JP2015211600A (ja) * | 2014-04-29 | 2015-11-24 | 三菱電機株式会社 | 電力変換装置 |
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JP2017005241A (ja) * | 2015-06-11 | 2017-01-05 | テスラ モーターズ,インコーポレーテッド | 積層された端子を有する半導体デバイス |
-
2011
- 2011-07-05 JP JP2011149413A patent/JP2013017335A/ja not_active Withdrawn
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