JP2013016700A - 薄膜太陽電池の製造方法、レーザ加工機 - Google Patents

薄膜太陽電池の製造方法、レーザ加工機 Download PDF

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Abstract

【課題】サブストレート型太陽電池の製造過程における、発電層及びTCO膜を除去して分離溝を形成する加工を簡便に実行できるようにする。
【解決手段】CIGS系発電層2の材料の沸点がMo裏面電極膜1の材料の沸点よりも低いことを利用し、発電層2及びTCO膜3をセル単位に分割する分離溝31を形成するレーザ加工工程(f)の際、レーザ光32を敢えて薄膜1、2、3側から裏面電極膜1と発電層2との境界部近傍に向けて照射し、第一の電極膜1の融点以下かつ発電層2の沸点以上の温度を生じさせ、TCO膜3諸共発電層2を吹き飛ばして除去することとした。
【選択図】図6

Description

本発明は、薄膜太陽電池の製造方法、及びその方法の実施のためのレーザ加工機に関する。
薄膜太陽電池は、基板上に積層膜、即ち第一の電極膜、発電層(光電変換層、光吸収層)及び第二の電極膜を製膜して構成される。発電層にシリコンを用いないCIGS系、CIS系またはカルコパイライト系の太陽電池であれば、基板上に不透明な裏面電極膜、CIGS系半導体膜、透明導電膜をこの順に重ねる。フレキシブルな(可撓性を有する)アモルファスシリコン太陽電池等でも同様であり、基板上に不透明な裏面電極膜、アモルファスシリコン半導体膜、透明導電膜をこの順に重ねる。基板母材の直上に不透明導電膜が製膜され、発電層を隔てて透明導電膜が製膜される構造の太陽電池は、サブストレート型と呼称される。
一般的な薄膜太陽電池の製造の手順を概説する(下記特許文献を参照)。まず、基板上に第一の電極膜を製膜し、この電極膜をセル単位に分割する分離溝を形成する(P1加工)。続いて、第一の電極膜の上に発電層を製膜し、この発電層に分離溝を形成する(P2加工)。先に第一の電極膜に形成した分離溝内には、発電層の構成材料が入り込む。さらに、発電層の上に第二の電極膜を製膜し、この第二の電極膜を発電層とともに除去して分離溝を形成する(P3加工)。先に発電層に形成した分離溝内には、第二の電極膜の構成材料が入り込む。以上を経て、光起電力素子として機能する複数のセルを直列に接続した構造が完成する。
これまで、サブストレート型の太陽電池の製造過程におけるP3加工では、ニードルで透明導電膜及び半導体膜を引っ掻いて剥ぎ取るメカスクライブという手法を採ることが専らであった。しかしながら、メカスクライブでは摩耗したニードルを適宜交換する必要があり、交換後の位置合わせの手間とも相まって、装置稼働率の低下を招く問題があった。
特許第4563491号公報
本発明は、サブストレート型太陽電池の製造過程における、発電層または発電層及び第二の電極膜を除去して分離溝を形成する加工を簡便に実行できるようにすることを所期の目的としている。
本発明は、基板上に不透明導電膜である第一の電極膜、発電層、及び透明導電膜である第二の電極膜が積層されてなる薄膜太陽電池の製造方法であって、発電層または発電層及び第二の電極膜をセル単位に分割する分離溝を形成するレーザ加工工程の際、レーザ光を第一の電極膜、発電層及び第二の電極膜が製膜される面の側から第一の電極膜と発電層との境界部近傍に向けて照射することにより、発電層または発電層及び第二の電極膜の両方を除去することを特徴とする。
本発明は特に、発電層がCIGS系、CIS系若しくはカルコパイライト系の結晶構造を含む化合物系、またはアモルファスシリコンを含むシリコン系の太陽電池の製造に好適である。
前記レーザ加工工程において照射するレーザ光の波長は、例えば781nm以上とする。
第一の電極膜がモリブデン(Mo)を含むものであれば、その沸点を十分に高くすることができる。
前記レーザ加工工程において照射するレーザ光の投影形状は、略正方形状または略長方形状をなしていることが好ましい。
前記発電層は、セレン化法を用いて製膜されていることが好ましい。
本発明に係る薄膜太陽電池の製造方法を実施するためのレーザ加工機としては、発電層または発電層及び第二の電極膜をセル単位に分割する分離溝を形成するためのレーザ光を第一の電極膜、発電層及び第二の電極膜が製膜される面の側から第一の電極膜と発電層との境界部近傍に向けて照射するレーザ光照射手段を具備するものが挙げられる。
前記レーザ光照射手段が照射するレーザ光の投影形状は、略正方形状または略長方形状をなしていることが好ましい。
前記レーザ光照射手段が、基板に向けてレーザ光を照射するとともに基板上に形成される分離溝の並ぶ方向に配列される複数の加工ノズルと、これら加工ノズルにレーザ発振器から発振されるレーザを伝搬させて供給する光学系とを組み合わせてなるものであれば、基板上に複数本の分離溝を一時に形成することが可能である。
本発明によれば、サブストレート型太陽電池の製造過程における、発電層及び第二の電極膜を除去して分離溝を形成する加工を簡便に実行することができる。
本発明の一実施形態の薄膜太陽電池の製造方法の手順を示す図。 同実施形態の薄膜太陽電池の製造方法の手順を示す図。 同実施形態の薄膜太陽電池の製造方法の手順を示す図。 同実施形態の薄膜太陽電池の製造方法の手順を示す図。 同実施形態の薄膜太陽電池の製造方法の手順を示す図。 同実施形態の薄膜太陽電池の製造方法の手順を示す図。 同実施形態の薄膜太陽電池の製造方法により完成した電池の構造を示す図。 同実施形態の薄膜太陽電池の製造方法において照射するレーザ光の投影形状を示す平面図。 同実施形態の薄膜太陽電池の製造方法を実施するためのレーザ加工機の概略構成を示す斜視図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。本実施形態の薄膜太陽電池の製造方法は、非シリコン系、主としてCIGS系、CIS系若しくはカルコパイライト系太陽電池の製造を念頭に置いたものである。図1ないし図6に示す本実施形態の太陽電池の製造方法は、以下の工程を具備する。
(a)第一の電極膜の製膜
(b)第一の電極膜の分離溝形成(P1加工)
(c)発電層の製膜
(d)発電層の分離溝形成(P2加工)
(e)第二の電極膜の製膜
(f)第二の電極膜の分離溝形成(P3加工)
図1に示すように、製膜工程(a)では、第一の電極膜1たる不透明な裏面電極膜、特にMo等の金属薄膜を、スパッタリング法等により透明な基板0上に蒸着する。尤も、太陽電池等の製造用に予め裏面電極膜1が製膜されたガラス基板を入手できる場合には、製膜工程(a)を省略することができる。
図2に示すように、第一のレーザ加工工程(b)では、レーザ光41を照射して、裏面電極膜1をセル単位に分割する複数本の分離溝11を切削形成する。レーザ光41は、図中左方に示すように基板0側から当該基板0を透過させて裏面電極膜1に照射してもよいし、図中右方に示すように膜面側から基板0を透過させず直接裏面電極膜1に照射してもよい。
レーザ光41は例えば、波長1064nmの近赤外レーザ、または波長532nmの緑色レーザとする。レーザ光41のパルス幅は特に限定されず、ピコ秒レーザであってもナノ秒レーザであってもよい。
図3に示すように、製膜工程(c)では、発電層2たる光吸収層、特にCIGS、CIGSS、CIS、CZTS等の半導体膜を、セレン化法やCVD法等により裏面電極膜1上に製膜する。このとき、発電層2の構成材料が、先に裏面電極膜1に形成した分離溝11内に入り込む。なお、後述する第三のレーザ加工工程(f)では、CVD法と比較して、セレン化法にて発電層2を製膜したものの方がより良好な結果を得られた。但し、発電層2を蒸着法等により製膜することを妨げるものではない。因みに、半導体膜に重ねて、ZnS、InS等のバッファ層を製膜することがある。このバッファ層は、発電層2の一部をなし、キャリアの移動を一部せき止めるような働きをする。
図4に示すように、第二のレーザ加工工程(d)では、レーザ光42を照射して、発電層2をセル単位に分割する複数本の分離溝21を切削形成する。このレーザ光42は、基板0側から当該基板0を透過させて裏面電極膜1に照射する。
レーザ光42は、第一のレーザ加工工程(b)におけるレーザ光41と同様としてもよいが、より好ましくは波長781nm以上、パルス幅200nsec以下とする。
裏面電極膜1の材料であるMoは、融点が2623℃、沸点が4682℃である。これに対し、発電層2の材料である銅(Cu)の沸点は2571℃、イリジウム(In)の沸点は2072℃、ガリウム(Ga)の沸点は2204℃、セレン(Se)の沸点は648℃であって、何れもMoの融点より低い。CIGS、CIGSS、CIS、CZTS等の半導体膜を主体とする発電層2におけるSeの含有率は比較的大きい。
裏面電極膜1はレーザ光42を殆ど透過させないが、レーザ光42の照射を受けた裏面電極膜1はレーザ光42のエネルギにより加熱される。この熱は、裏面電極膜1と発電層2との界面から発電層2に伝わる。結果、発電層2が加熱され、半導体膜の分解が生じ、顕著に沸点の低いSeが蒸発して圧力を増し、発電層2に微細な機械的破壊を生じさせ、遂には発電層2をあまり溶融させることなく爆発的に吹き飛ばす作用が営まれるものと推察される。
第二のレーザ加工工程(d)では、レーザ光42の焦点合わせ、出力及び光軸の向き(レーザ光42の照射箇所におけるパワー密度に直結する)を緻密にコントロールすることが望ましい。つまるところ、裏面電極膜1及び/または発電層2において、裏面電極膜1の融点以下かつ発電層2の沸点以上の温度となるように、レーザ光42の出力等を制御する。基本的には、レーザ光42のパルス幅が短いほど発電層2の加工性が向上すると予想される。レーザ光42のピークパワーの上昇は加工性に寄与し、パルス幅の短縮は裏面電極膜1の溶融の抑制に寄与する。
第二のレーザ加工工程(d)により形成される分離溝21の底部、即ち裏面電極膜1の上表面には、発電層2の構成材料の残渣が殆ど残らない。従って、次に製膜するTCO膜3と裏面電極膜1との間の電気抵抗(シリーズ抵抗)が低く抑えられる。
なお、第二のレーザ加工工程(d)にて、レーザ光42を基板0側から当該基板0を透過させて裏面電極膜1に照射するのではなく、後述する第三のレーザ加工工程(f)と同様、積層膜1、2が製膜された面の側から、基板0を透過させずに裏面電極膜1と発電層2との境界部近傍に向けて照射するようにしてもよい。
図5に示すように、製膜工程(e)では、第二の電極膜3たる透明導電膜、特にZnO等のTCO膜を、CVD法等により発電層2上に蒸着する。このとき、TCO膜3の構成材料が、先に発電層2に形成した分離溝21内に入り込む。
しかして、図6に示すように、第三のレーザ加工工程(f)では、レーザ光43を照射して、TCO膜3をセル単位に分割する複数本の分離溝31を切削形成する。第二のレーザ加工工程(d)とは異なり、レーザ光43は、基板0を透過させるのではなく、積層膜1、2、3が製膜された面の側から、裏面電極膜1と発電層2との境界部近傍に向けて照射する。そして、第二のレーザ加工工程(d)と類似する作用により発電層2を吹き飛ばし、その上に重なっているTCO膜3を諸共吹き飛ばすことで、TCO膜3及び発電層2を貫く分離溝31を形成する。
レーザ光43は、波長781nm以上、パルス幅200nsec以下とする。例えば、波長1064nmの近赤外レーザ、パルス幅はナノ秒レーザとする。ピコ秒レーザのようなパルス幅が極めて短い、連続波に近いレーザを照射すると、分離溝31の側端縁が溶融して形を崩し、絶縁が失われるおそれがあるからである。
第三のレーザ加工工程(f)は、プロセスマージン(積層膜1、2、3に対するレーザ光43の照射位置の精度に関する許容誤差)や、パワーマージン(積層膜1、2、3に対し照射するレーザ光43のパワーに間する許容誤差)が比較的大きい。とは言え、レーザ光43の焦点距離のマージンは第二のレーザ加工工程(d)と同様に小さいので、レーザ光43の焦点合わせや光軸の向きを緻密にコントロールすることが望ましい。
レーザ光43を積層膜1、2、3が製膜された面の側から照射するのは、第二のレーザ加工工程(d)と第三のレーザ加工工程(f)との目的の相異に基づく。裏面電極膜1とTCO膜3との短絡のために行う第二のレーザ加工工程(d)では、分離溝21の底部に残渣を残さないことが第一義である。これに対し、セル間の発電層2及びTCO膜3の絶縁のために行う第三のレーザ加工工程(f)では、分離溝31の底部に発電層2の構成材料の残渣が多少残ったとしても問題はない。寧ろ、分離溝31の底部に位置する裏面電極膜1が熱的ダメージを受けてひび割れる等すると、裏面電極膜1を介した一のセルと他のセルとの導通が妨げられて製品性能が低下するため、裏面電極膜1のダメージを可能な限り回避することが重要となる。本実施形態によれば、発電層2及びTCO膜3を確実に除去して分離溝31を形成しつつ、分離溝31の底部の裏面電極膜1の受けるダメージを効果的に抑制できる。加工後の裏面電極膜1の見た目も明らかに良化し、顕著なひび割れ等が目に付かなくなる。
以上の工程(a)ないし(f)を経て、図7中矢印で表しているように電荷の通り道が完成し、複数のセルを直接接続した太陽電池の構造が完成する。
本実施形態の製造方法に含まれるレーザ加工工程(f)を実施するためのレーザ加工機は、発電層2及びTCO膜3をセル単位に分割する分離溝31を形成するためのレーザ光43を、膜面側から裏面電極膜1及び/または発電層に照射するレーザ光照射手段を具備する。
このレーザ光照射手段は、レーザ発振器が発振する波長1064nmのパルスレーザを伝搬させる光学系と、光学系を介して供給されるパルスレーザを基板0の被加工面に製膜された積層膜1、2、3に向けて出射させる加工ノズル53とを組み合わせてなる。光学系は、光ファイバ54、ミラー、レンズ等の任意の光学要素を用いて構成することができる。加工ノズル53は、膜面を上にした基板0に対し、基板0の上方から下向きにレーザ光を打ち下ろすものである。
加工ノズル53は、基板0に対して相対変位可能に設ける。典型的には、薄膜1、2、3に形成する分離溝11、21、31が延伸するY軸方向に往復走行でき、かつY軸方向とは直交するX軸方向(光起電力素子として機能するセルが並ぶ方向、セルとセルとを分かつ分離溝11、21、31が並ぶ方向)にピッチ送り移動できるリニアモータ台車等に、加工ノズル53を支持させる。分離溝11、21、31によって多数のセルを区画する都合上、加工ノズル53はX軸方向に複数基配列させて設置することが望ましい。因みに、不動の基板0に対して加工ノズル53をX軸方向及び/またはY軸方向に移動させるのに替えて、基板0自体を加工ノズル53に対してX軸方向及び/またはY軸方向に移動させ得る機構を実装することも考えられる。
上記のレーザ光照射手段を構成する光学系及び加工ノズル53を、工程(b)を実施する(レーザ光41を照射して裏面電極膜1に分離溝を形成する)ための光学系及び加工ノズル51と共通化しても構わない。さすれば、工程(b)と(d)と同じレーザ光照射手段によって実施することが可能になる。
並びに、上記のレーザ光照射手段を構成する光学系及び加工ノズル53と、工程(d)を実施する(レーザ光42を照射して発電層2に分離溝21を形成する)ための光学系及び加工ノズル52とを、一機のレーザ加工機に実装してもよい。さすれば、工程(d)と(f)とを一基のレーザ加工機によって実施することが可能になる。上記のレーザ光照射手段を構成する光学系及び加工ノズル53と、工程(d)を実施するための光学系及び加工ノズル52とを共通化しても構わない。
さらには、図9に示すように、工程(b)を実施するためのレーザ光照射手段、工程(d)を実施するためのレーザ光照射手段、並びに工程(f)を実施するためのレーザ光照射手段をおしなべて共通化し、一機のレーザ加工機に実装しても構わない。
加工ノズル51、52、53から出射するレーザ光41、42、43の投影形状は、図8に示すような略長方形状、若しくは略正方形状、または略楕円形状等とすることができる。レーザ光41、42、43の投影形状は、分離溝11、21、31の延伸方向に沿って当該分離溝11、21、31の溝幅よりも大きく拡張していることが望ましく、その場合には図示しているような略長方形状、または略楕円形状等とする。レーザ光41、42、43のビームプロファイル(エネルギ密度分布)は可能な限り均一化しつつ、投影形状を拡げることで単位面積当たりのエネルギ密度を小さくする。薄膜1、2、3に切削される分離溝11、21、31の平面視形状は、薄膜に照射されるレーザ光41、42、43の投影形状を複数回分、それらを一部重ねながら当該分離溝11、21、31の延伸方向に沿って並べ連ねたものとなる。
本実施形態における薄膜太陽電池の製造方法では、第一の電極膜1に重ねて製膜される発電層2の材料の沸点が第一の電極膜1の材料の沸点よりも低いことを利用し、発電層2及び第二の電極膜3をセル単位に分割する分離溝31を形成するレーザ加工工程(f)の際に、レーザ光43を薄膜1、2、3の側から第一の電極膜1と発電層2との境界部近傍に向けて照射することで、第二の電極膜3諸共発電層2を吹き飛ばして除去する。
本実施形態によれば、CIGS系、CIS系、カルコパイライト系の等の太陽電池の製造過程において難易度の高い、半導体膜2及び第二の電極膜3に分離溝31を形成する加工を好適に実行することが可能であり、太陽電池の発電性能及び量産性の向上に貢献できる。
基板0母材の一方面に第一の電極膜1に重ねて製膜される発電層2の材料の沸点が第一の電極膜1の材料の沸点よりも低いため、前記レーザ加工工程(d)、(f)により、第一の電極膜1に大きなダメージを与えることなく発電層2または発電層2及び第二の電極膜3を除去し得る。つまり、発電層2の材料の沸点が第一の電極膜1のそれよりも低いことを利用し、レーザ光のエネルギを以て発電層2を熱し、発電層2の材料を一部分解・気化させて発電層2または発電層2及び第二の電極膜3をともに除去することが可能となっている。
前記レーザ加工工程(f)において照射するレーザ光43の投影形状が、分離溝31の延伸方向に沿って当該分離溝31の溝幅よりも大きく拡張しているため、一度のレーザ光43照射面積が大きくなり、加熱される面積が拡大する分だけ、発電層2が第二の電極膜3諸共吹き飛ぶ作用が高まる上、分離溝31の底部に位置する第一の電極膜1の受ける熱的ダメージが小さくなる。結果として、発電層2及び第二の電極膜3を美麗に切削して分離溝を形成することができる。
さらに、前記発電層2がセレン化法を用いて製膜されているならば、発電層2及び第二の電極膜3を一層美麗に切削して分離溝31を形成することができる。
前記レーザ光照射手段が、基板0に向けてレーザ光を照射するとともに基板0上に形成される分離溝21、31の並ぶ方向に配列される複数の加工ノズル52、53と、これら加工ノズル52、53にレーザ発振器から発振されるレーザを伝搬させて供給する光学系とを組み合わせてなるものであれば、基板上に複数本の分離溝21、31を一時に形成することが可能である。加えて、一般的で安価な赤外線レーザを用いてP2加工(d)及びP3加工(f)を行うことができるので、従来より周知のメカスクライブ装置よりも安価であり、ニードルの摩耗及びそれに伴うニードル交換の手間もなく、またデッドスペースを縮小できる。
なお、本発明は以上に詳述した各実施形態に限られるものではない。第一の電極膜1、発電層2及び第二の電極膜3の各材料は、上記実施形態の如きものには限定されない。上記実施形態ではCIGS系太陽電池の製造を念頭に置いていたが、本発明に係る製造方法及びレーザ加工機をCIGS系以外の太陽電池の製造に適用することは当然に可能である。本発明により、例えば、発電層2に導電性ポリマーその他の有機半導体を用いる有機薄膜太陽電池を製造することが考えられる。
あるいは、発電層2がアモルファスシリコンを含むアモルファスシリコン薄膜太陽電池であったとしても、簡便かつ好適に分離溝31の切削形成を実行することが可能である。このことは、波長1064nmのレーザ光43を使用した実証実験によって確認済みである。
第一のレーザ加工工程(b)、第二のレーザ加工工程(d)、第三のレーザ加工工程(f)の各々で用いるレーザ光の波長やパルス幅も、上記実施形態のそれには限定されない。パルスレーザであるか連続波レーザであるかも問われない。
また、第一の電極膜と発電層の間や、発電層と第二の電極膜との間に、別途中間層を敷設することもあり得る。
その他、各部の具体的な構成や工程の手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、薄膜太陽電池パネルの製造に適用することができる。
0…基板
1…第一の電極膜
2…発電層
3…第二の電極膜
31…分離溝
43…レーザ光

Claims (9)

  1. 基板上に不透明導電膜である第一の電極膜、発電層、及び透明導電膜である第二の電極膜が積層されてなる薄膜太陽電池の製造方法であって、
    発電層または発電層及び第二の電極膜をセル単位に分割する分離溝を形成するレーザ加工工程の際、レーザ光を第一の電極膜、発電層及び第二の電極膜が製膜される面の側から第一の電極膜と発電層との境界部近傍に向けて照射することにより、発電層または発電層及び第二の電極膜の両方を除去することを特徴とする薄膜太陽電池の製造方法。
  2. 発電層がCIGS系、CIS系若しくはカルコパイライト系の結晶構造等を含む化合物系、またはアモルファスシリコン等を含むシリコン系のものである請求項1記載の薄膜太陽電池の製造方法。
  3. 前記レーザ加工工程において照射するレーザ光の波長は781nm以上である請求項1または2記載の薄膜太陽電池の製造方法。
  4. 第一の電極膜がモリブデンを含むものである請求項1、2または3記載の薄膜太陽電池の製造方法。
  5. 前記レーザ加工工程において照射するレーザ光の投影形状が略正方形状または略長方形状をなす請求項1、2、3または4記載の薄膜太陽電池の製造方法。
  6. 前記発電層がセレン化法を用いて製膜されている請求項1、2、3、4または5記載の薄膜太陽電池の製造方法。
  7. 請求項1、2、3、4、5または6記載の薄膜太陽電池の製造方法を実施するためのものであって、
    発電層または発電層及び第二の電極膜をセル単位に分割する分離溝を形成するためのレーザ光を第一の電極膜、発電層及び第二の電極膜が製膜される面の側から第一の電極膜と発電層との境界部近傍に向けて照射するレーザ光照射手段を具備するレーザ加工機。
  8. 前記レーザ光照射手段が照射するレーザ光の投影形状が略正方形状または略長方形状をなす請求項7記載のレーザ加工機。
  9. 前記レーザ光照射手段は、基板に向けてレーザ光を照射するとともに基板上に形成される分離溝の並ぶ方向に配列される複数の加工ノズルと、これら加工ノズルにレーザ発振器から発振されるレーザを伝搬させて供給する光学系とを組み合わせてなる請求項7または8記載のレーザ加工機。
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CN104993013A (zh) * 2015-05-25 2015-10-21 北京四方继保自动化股份有限公司 一种大面积铜铟镓硒薄膜太阳能电池组件的全激光刻划方法

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