JP2013012602A - ブロック共重合体、有機薄膜、有機薄膜光電変換素子及び有機薄膜太陽電池 - Google Patents

ブロック共重合体、有機薄膜、有機薄膜光電変換素子及び有機薄膜太陽電池 Download PDF

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Abstract

【課題】キャリア移動効率を向上させることで、光電変換効率を高めることのできる有機薄膜光電変換素子に好適に用いられるブロック共重合体、そのブロック共重合体を用いた有機薄膜、その有機薄膜を用いた有機薄膜光電変換素子及びその有機薄膜光電変換素子を用いた有機薄膜太陽電池を提供することを目的とする。
【解決手段】有機薄膜光電変換素子10の有機薄膜層15に含まれるブロック共重合体は、第1の側鎖を備える第1のチオフェンユニットがレジオレギュラーのポリチオフェン構造を有する第1の高分子鎖と、第2の側鎖を有する第2のチオフェンユニットがレジオランダムのポリチオフェン構造を有する第2の高分子鎖と、を含むことを特徴とするものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、高い光電変換効率を有する有機薄膜光電変換素に好適に用いられるブロック共重合体、そのブロック共重合体を用いた有機薄膜、その有機薄膜を用いた有機薄膜光電変換素子及びその有機薄膜光電変換素子を用いた有機薄膜太陽電池に関するものである。
近年、地球環境保護や温暖化防止に対する意識が非常に高くなってきている。地球温暖化への影響が最も大きいとされる二酸化炭素の排出を抑制するため、石油、石炭、天然ガスなどの化石燃料の利用を削減することが最も重要である。一方、人類の生活活動の拡大に伴いエネルギーに対する需要がますます大きくなっているが、現在エネルギー源として普及している化石燃料やウランなどは何れも資源が有限であり、将来その資源量が減っていくと考えられる。エネルギーを確保するため、これらの枯渇性エネルギーの代わりに、再生可能エネルギーの開発が必須となっている。太陽光エネルギーは、クリーンで無尽蔵の太陽光を利用するため、再生可能エネルギーの中で最も注目されて、近年太陽光発電の市場が急速に拡大している。
現在、太陽光発電に用いられる太陽電池には、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコン、化合物半導体などの無機物が使用されている。しかしながら、これらの無機半導体を用いて製造される太陽電池は、火力発電や原子力発電などに比べて発電コストが高くなる場合がある。このため、一般家庭に広く普及させるためには、より安価に製造できる太陽電池の開発が必要とされている。
低コスト化が可能な太陽電池として、有機薄膜を用いた太陽電池(以下、「有機薄膜太陽電池」とも言う。)が検討されている。例えば、低分子の電子供与性有機半導体(以下、「p型有機半導体」、「ドナー」とも言う。)と低分子の電子受容性有機半導体(以下、「n型有機半導体」、「アクセプター」とも言う。)、または共役系導電性重合体を用いた有機薄膜太陽電池であれば、ロールツウロール法などの安価なプロセスを用いることができるので、大面積での製造が可能となり、低コスト化できる場合がある。特に、共役系導電性重合体を用いた有機薄膜太陽電池であれば、蒸着プロセスを使わずにウェット塗布によって、当該太陽電池を製造することが可能となるため、その製造コストをより低くすることができる。ところが、有機薄膜太陽電池は、従来の無機半導体を用いた太陽電池に比べ光電変換効率が低く、実用化には至っていない。
1986年にTangらは、p型有機半導体として銅フタロシアニンと、n型有機半導体としてペリレンとを含んだ平面pn接合型の有機薄膜光電変換素子を開発し、この光電変換素子を用いて変換効率が1%を越す有機薄膜太陽電池を製造することに成功した(非特許文献1)。ところが、このような平面pn接合型の光電変換素子では、光電変換がp型有機半導体とn型有機半導体との界面でのみ行われるため、照射された光の一部しか電気に変換することができない。
その後、p型有機半導体とn型有機半導体とをブレンドしたバルクヘテロ接合型の有機薄膜光電変換素子が提案され、当該光電変換素子を用いることで光電変換効率がさらに向上することが立証された(非特許文献2)。
このバルクへテロ接合型の有機薄膜光電変換素子は、p型有機半導体とn型有機半導体とが相分離しており、広範囲に渡って均一な界面が形成されている。これにより、平面pn接合型の光電変換素子に比べて、光誘起キャリアの発生を増大させることができる。特にp型有機半導体としてポリフェニレンビニレン(PPV)やポリ3−ヘキシルチオフェン(P3HT)などの導電性高分子と、n型有機半導体としてPCBMのようなフラーレン誘導体とを混合して製造したバルクへテロ接合型の有機薄膜光電変換素子が最も良好な特性を示すことが知られている。
ところが、このタイプの有機薄膜光電変換素子に含まれる有機薄膜層にはドナーとアクセプターとが多数存在するため、発生した電子がホールの経路である電子供与体にぶつかってホールと再結合する、或いは発生したホールが電子の経路である電子受容体にぶつかって電子と再結合する(つまり、電荷分離したキャリアの移動経路の整備が十分でない)ので、前記有機薄膜層内のキャリア移動度が低くなる場合がある。このため、電極から取り出せる光電流が不十分となることがある。
上記問題を解決するためには、前記有機薄膜層内のナノスケール構造を精密に制御して、電荷分離したキャリアの移動経路を整備することが重要である。前記制御の手法としては、例えば特許文献1に示されるように、導電性高分子のブロック共重合体のナノ相分離が提案されている。特許文献1は、ホール伝導性有機高分子鎖或いは電子伝導性有機高分子鎖からなるジブロック共重合体またはトリブロック共重合体からナノ相分離構造を形成する方法について開示している。このような方法は、両成分(つまり、ホール伝導性有機高分子鎖と電子伝導性有機高分子鎖)の単なる混合に比べて、相分離の効率を向上させることができる。ところが、特許文献1の実施例に示されたブロック共重合体は、ホール輸送性または電子輸送性の分子が側鎖として高分子主鎖と結合しており、高分子主鎖は共役性構造となっていない。このため、前記ブロック共重合体では、電荷移動性が低くなる場合がある。
また、特許文献2は、電子供与性のポリフェニレンビニレンの分子構造を有するポリマーユニットと、電子受容性のフラーレン誘導体分子構造を有するポリマーユニットとからなる2元ブロック共重合体、または、それに電子供与性のペリレン分子構造を有するポリマーユニットを加えた3元ブロック共重合体を用いることで、これらのブロック共重合体がミクロ相分離構造のドメイン構造を形成することを開示している。特許文献2に開示された方法では、共役系ブロック共重合体を用いることで、導電性が向上することを開示している。また、電子供与体と電子受容体のそれぞれのドメインサイズを小さくすることで、光励起子からフリーキャリアを生成する電荷分離の効率を向上させることができる。
しかしながら、それでも尚、従来技術では電荷分離したキャリアの移動経路の整備は十分ではなかった。
このように、従来の有機薄膜光電変換素子では、電荷分離したキャリアの移動経路の整備が十分ではないため、当該光電変換素子に含まれる有機薄膜層内における前記キャリアの移動率(つまり、キャリア移動効率)が低くなり、その結果光電変換効率が低くなるといった課題がある。
特許第4043135号公報 特許第4126019号公報
C.W.Tang、Appl.Phys.Lett.,48(1986)183−185 N.S. Sariciftci,etc.,Appl.Phys.Lett.,62(1993)585−587
本発明の課題は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、キャリア移動効率を向上させることで、光電変換効率を高めることのできる有機薄膜光電変換素子に好適に用いられるブロック共重合体、そのブロック共重合体を用いた有機薄膜、その有機薄膜を用いた有機薄膜光電変換素子及びその有機薄膜光電変換素子を用いた有機薄膜太陽電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の一態様は、第1の高分子鎖と、第2の高分子鎖とを含み、前記第1の高分子鎖は、第1の側鎖を備える第1のチオフェンユニットがレジオレギュラーのポリチオフェン構造を有し、前記第2の高分子鎖は、第2の側鎖を備える第2のチオフェンユニットがレジオランダムのポリチオフェン構造を有することを特徴とするブロック共重合体である。
上記態様によれば、ブロック共重合体は、配向秩序を有する規則的なナノ相分離構造を形成することができる。また、ブロック共重合体の高分子主鎖を共役性構造とすることができる。これにより、電荷分離したキャリアの移動経路を整備することができるので、従来技術と比較して、キャリア移動効率を高めることができる。
また、本発明の別の態様は、前記第1の高分子鎖と前記第2の高分子鎖が、いずれも3−アルキルチオフェン重合体からなることとしても良い。
上記態様によれば、上述したブロック共重合体として、3−アルキルチオフェン共重合体を含んでいるので、光電変換効率を高めることができる有機薄膜を提供することができる。
上記態様によれば、ブロック共重合体は、第1の側鎖が第1のチオフェンユニットの3位に位置せず、第2の側鎖が第2のチオフェンユニットの2位または3位に位置しなかった場合と比較して、より高い配向秩序を有するナノ相分離構造を形成することができる。このため、キャリア移動効率をより高めることができる。
また、本発明の別の態様は、上記態様のブロック共重合体と、有機半導体材料とを含むことを特徴とする有機薄膜である。
上記態様によれば、上述したブロック共重合体を含んでいるので、光電変換効率を高めることができる有機薄膜を提供することができる。
また、本発明の別の態様は、前記有機半導体材料は、フラーレン誘導体であることとしても良い。
上記態様によれば、有機半導体材料がフラーレン誘導体でなかった場合と比較して、電荷分離の効率を向上させることができるので、光電変換効率をより高めることができる。
また、本発明の別の態様は、正極と、前記正極と対向して配置された負極と、前記正極と前記負極との間に設けられた機能層と、を備える有機薄膜光電変換素子であって、前記機能層は、有機薄膜層を有し、前記有機薄膜層は、上記態様の有機薄膜を含むことを特徴とする有機薄膜光電変換素子である。
上記態様によれば、上記態様の有機薄膜を含んでいるので、光電変換効率を高めることができる有機薄膜光電変換素子を提供することができる。
また、本発明の別の態様は、上記態様の有機薄膜光電変換素子を用いた有機薄膜太陽電池である。
上記態様によれば、上記有機薄膜光電変換素子を用いているので、光電変換効率を高めることができる有機薄膜太陽電池を提供することができる。
以上のように、本発明に係るブロック共重合体、有機薄膜、有機薄膜光電変換素子、有機薄膜太陽電池によれば、従来技術と比較して、キャリア移動効率を向上させることができ、光電変換効率を向上させることができる。
本発明に係る有機薄膜光電変換素子の構造の例を示す図。
下記化学式(1)は、本実施形態に係る有機薄膜光電変換素子の有機薄膜層に含まれるブロック共重合体を示す。このブロック共重合体は、側鎖Xを備えるチオフェン単量体が頭尾連結された立体規則性、いわゆるレジオレギュラーのポリチオフェン構造を有する高分子鎖と、側鎖Yを備えるチオフェン単量体がレジオランダムのポリチオフェン構造を有する高分子鎖とを含む構造をしている。
なお、XとYとはそれぞれチオフェン環の置換基を示しており、XとYとは同じ置換基であっても良いし、異なる置換基であっても良い。化学式(1)中に示された、mとnはそれぞれ重合度を表す自然数であり、同じ数であっても良いし異なる数であっても良い。
化学式(1)に示したブロック共重合体の分子量は、GPCで測定してポリスチレン換算分子量として、数平均分子量または重量平均分子量が3、000〜100、000の範囲内、特に5,000〜50,000の範囲内にあることが好ましい。なお、分子量が3、000以下になると、材料としての物性が十分発揮できない場合がある。また、分子量が100,000を超えると、溶解性が著しく低下してしまう場合がある。また、重量平均分子量と数量平均分子量の比で表す分散度が2.0以下であることが好ましい。特に1.5以下がより好ましい。
Figure 2013012602
下記化学式(2)は、本実施形態に係る有機薄膜光電変換素子の有機薄膜層に含まれるブロック共重合体の具体例であり、3−アルキルチオフェン単量体からなるブロック共重合体を示す。化学式(2)中に示された、R1とR2はそれぞれアルキル基を示しており、同じアルキル基であっても良いし異なるアルキル基であっても良い。また、R1とR2は、直鎖状アルキル基、分岐型アルキル基、環状アルキル基の何れであっても良い。アルキル基の炭素数は特に限定されないが、1から20が好ましい。これは、アルキル基の炭素数が20を超えると、ポリチオフェンブロック共重合体の導電特性が著しく低下する場合があるからである。
化学式(1)で示したブロック共重合体と同様に、化学式(2)中に示された、mとnはポリチオフェンブロック共重合体の重合度を表す自然数である。mは3−アルキルチオフェン単量体が頭尾連結された立体規則性、いわゆるレジオレギュラーのポリチオフェン構造を有する高分子鎖(以下、単に「A鎖」とも表記する。)の重合度を表している。また、nは3−アルキルチオフェン単量体がレジオランダムのポリチオフェン構造を有する高分子鎖(以下、単に「B鎖」とも表記する。)の重合度を表している。mとnとは、ポリチオフェンブロック共重合体の平均分子量が上述した範囲内に収まるように設計することが好ましい。また、mとnとの比率は、3:2から2:3の範囲内が好ましい。この比率が3:2より大きい場合は、前記ポリチオフェンブロック共重合体の溶解性が低下することがある。また、この比率が2:3より小さい場合は、前記ポリチオフェンブロック共重合体の電荷移動度が低下することがある。
ブロック共重合体の構造としては、A鎖とB鎖とから構成されるAB型のジブロック共重合体、ABA型或いはBAB型などのトリブロック共重合体、または、そのマルチブロック共重合体などの構造を取り得る。
Figure 2013012602
本実施形態に係るブロック共重合体によれば、ブロック共重合体の主鎖または側鎖に液晶性分子が結合しているため、この液晶性分子が自己組織化的に配向する。このため、ブロック共重合体は配向秩序を有する規則なナノ相分離構造を形成することができる。これにより、電子受容性分子のドメインと電子供与性分子のドメインとの界面の配向性を高めることができ、キャリア移動効率の高い光電変換能を有する有機薄膜層を形成することができる。なお、ブロック共重合体のブロック比率としては、ドナー(d)とアクセプター(a)のモル比が2:8〜8:2であることが好ましい。
ここで、電子受容性分子のドメインを形成する有機半導体材料としては、ピラジン、キノキサリン、フェナントロリン、チアゾール、フラーレン誘導体、ハロゲン基、シアノ基、アシル基などの電子吸引基の導入したチオフェン構造高分子鎖やピロール構造高分子鎖などが挙げられる。これらの中でもフラーレン誘導体は特に好ましく、下記化学式(3)〜(5)はその例を示す。
Figure 2013012602
次に、本実施形態に係る有機薄膜光電変換素子に用いられる有機薄膜の形成方法について説明する。
最初に、上述したブロック共重合体とフラーレン誘導体とを有機溶媒に溶かして塗布する。本発明のブロック共重合体はレジオレギュラーのポリチオフェン構造を備える第1の高分子鎖とレジオランダムのポリチオフェン構造を備える第2の高分子鎖を備える。本発明のブロック共重合体がレジオランダムのポリチオフェン構造を備える第2の高分子鎖を備えることにより、有機溶媒中でフラーレン誘導体と容易に分散・溶解し塗液化することができ、塗工により有機薄膜を形成することを可能にしている。有機溶媒としては、クロロホルムなどの公知一般の有機溶媒を用いることができる。塗工方法としては、スピンコート、ドクターコート、スリットコート、或いはグラビア印刷、スクリーン印刷等の各種印刷法など公知一般の塗工方法を用いることができる。
最後に、塗布したものを80〜150℃で加熱してアニールする。このようにして、前記有機薄膜を形成することができる。なお、加熱時間は1〜20分程度が好ましい。また、加熱の方法は、特に限定されるものではない。例えば、オーブン、赤外線などを用いることができる。また、アニール後の膜厚を5〜1000nm程度とすることが好ましく、10〜100nmがさらに好ましい。
こうすることで、本実施形態に係る有機薄膜光電変換素子に用いられる有機薄膜を形成することができる。
次に、前記有機薄膜を用いた有機薄膜光電変換素子の構造について説明する。
図1は、本実施形態に係る有機薄膜光電変換素子の構造を示す模式図である。図1に示すように、有機薄膜光電変換素子10は、基板11上に、正極12、正極バッファー層13、正孔移動層14、有機薄膜層15、負極バッファー層16、負極17の各層が順に積層されている。
有機薄膜層15は、上記した有機薄膜を含んでいる。
基板11としては、ガラスや石英、ポリプロピレン、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ポリアリレート、ポリイミド、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のプラスチックフィルムやシート、又は、これらプラスチックフィルムにバリア層を設けたものを用いることができる。なお、基板11に近い側の電極を正極12とする場合には、正極12側から光を入射させるために透光性基板とすることが好ましい。
正極12としては、ITO(インジウムスズ複合酸化物)やインジウム亜鉛複合酸化物等の透明電極を用いることができる。形成方法としてはスパッタ法や抵抗加熱法等の真空蒸着法など公知の成膜法で形成することができる。そして、正極12の膜厚は、50nm程度が好ましい。
負極17としては、電子注入効率の高い、仕事関数の低い物質を用いることができる。具体的にはMg、Al、Ybなどを膜厚50〜100nm積層して用いることができる。負極17の形成には、スパッタ法や抵抗加熱法等の真空蒸着法など公知の成膜方法を用いることができる。
正孔移動層14としては、PEDOT:PSSを膜厚50〜100nm積層して用いることができる。
上述した各層は、用いる材料に応じて、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法などの乾式成膜法や、スピンコートグラビア印刷法、スクリーン印刷法などの湿式成膜法などを用いて形成することができる。
以上のように、本実施形態に係る有機薄膜光電変換素子10であれば、有機薄膜層15に配向秩序を有する規則的なナノ相分離構造が形成されているので、従来技術と比較して、有機薄膜層15内におけるキャリア移動効率を向上させることができる。よって、光電変換効率を向上させた有機薄膜光電変換素子10を提供することができる。
なお、有機薄膜光電変換素子10は、図1に示した構造に限定されず、少なくとも正極12と負極17の間に有機薄膜層15が設けられ、正極12と負極17との間でキャリア移動を生じる構造となっていれば良い。
また、負極バッファー層16と負極17との間に電子移動層を設けても良い。この電子移動層としては、LiF、Liや酸化リチウムなどを膜厚数nm積層して用いることができる。
さらに、本実施形態に係る有機薄膜光電変換素子10を用いて有機薄膜太陽電池を製造することもできる。この有機薄膜太陽電池であれば、有機薄膜光電変換素子10を用いているので、従来技術と比較して、キャリア移動効率を高めることができる。よって、光電変換効率を高めた有機薄膜太陽電池を提供することができる。
10 有機薄膜光電変換素子
11 基板
12 正極
13 正極バッファー層
14 正孔移動層
15 有機薄膜層
16 負極バッファー層
17 負極

Claims (6)

  1. 第1の高分子鎖と、第2の高分子鎖とを含み、
    前記第1の高分子鎖は、第1の側鎖を備える第1のチオフェンユニットがレジオレギュラーのポリチオフェン構造を有し、
    前記第2の高分子鎖は、第2の側鎖を備える第2のチオフェンユニットがレジオランダムのポリチオフェン構造を有することを特徴とするブロック共重合体。
  2. 前記第1の高分子鎖と前記第2の高分子鎖が、いずれも3−アルキルチオフェン重合体からなることを特徴とする請求項1記載のブロック共重合体。
  3. 請求項1または請求項2に記載のブロック共重合体と、有機半導体材料とを含むことを特徴とする有機薄膜。
  4. 前記有機半導体材料は、フラーレン誘導体であることを特徴とする請求項3に記載の有機薄膜。
  5. 正極と、前記正極と対向して配置された負極と、前記正極と前記負極との間に設けられた機能層と、を備える有機薄膜光電変換素子であって、
    前記機能層は、有機薄膜層を有し、
    前記有機薄膜層は、請求項3または請求項4に記載の有機薄膜を含むことを特徴とする有機薄膜光電変換素子。
  6. 請求項5に記載の有機薄膜光電変換素子を用いた有機薄膜太陽電池。
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