JP2013011288A - 電磁係合装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電磁気力を効果的に吸引および吸着に利用して、係合状態と解放状態を制御する電磁係合装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 電磁コイル5を備えたヨーク3と電磁気力によってヨーク3側に吸引されるアーマチュア6とが対向して配置されるとともに、これらヨーク3とアーマチュア6との互いに対向する箇所に摩擦係合してトルクを伝達する摩擦面が形成され、摩擦係合しているときにそれら摩擦面同士を通過する磁束の経路が形成されるように構成された電磁係合装置1において、ヨーク3とアーマチュア6との摩擦面を外れた箇所に、これらの摩擦面が離隔しているとき互いに接触しない磁気吸引面と被磁気吸引面とが形成され、摩擦係合していないときに前記磁気吸引面と被磁気吸引面とが前記摩擦面同士の間隔より小さいエアギャップを形成し、当該エアギャップを通過する磁束の経路を形成させることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電磁気力によって可動部材を移動させて摩擦係合する電磁係合装置に関する。
従来、車両の動力伝達系において、エンジンとマニュアルトランスミッションとの間に、エンジンの回転と動力を断続するクラッチ装置が設けられている。このクラッチ装置には各種の形式があり、例えば、かみ合い式、摩擦式、流体式、電磁式などのクラッチ装置が知られている。
このなかの電磁式クラッチ装置は、電磁気力を利用して動力を断続する装置である。この電磁式クラッチ装置には、トルクを伝達する構造により、圧着式、かみ合い式、鉄粉を媒体とする空隙式などがある。例えば、特許文献1には、電磁コイルが発生する電磁気力により、作動部材であるアーマチャが吸引され、摩擦部であるワッシャで摩擦トルクを発生させる電磁クラッチ装置が記載されている。また、磁力線ループがテーパ面を通過することで、磁束断面積を確保できる構造を有していることが記載されている。
また、特許文献2には、磁路が通過するテーパ面を有する構造であって、電磁吸引する部材と電磁吸引される部材との間に設けた径方向ギャップと軸方向ギャップとの相違を利用して、構成部材同士の係合と解放を制御するアクチュエータが記載されている。
特開2010−174944号公報 特開2008−202671号公報
しかしながら、特許文献1に記載の動力伝達装置では、磁力線ループが摩擦面を通過しないものであり、かつ構成部材ごとに磁気特性または摩擦特性のどちらかに特化させればよいものであった。したがって、磁性部材と摩擦部材とが互いの特性に影響を及ぼすおそれがなかった。また、特許文献2に記載のドグクラッチアクチュエータでは、磁路が電磁吸着時のヨークとプランジャとの接触面を通過するものの、この接触は摩擦トルクを発生させる目的の摩擦係合ではなかった。
これら従来技術では、摩擦係合する電磁式クラッチ装置において、摩擦力と電磁気力が作用する箇所が同一である場合に、摩擦力を向上させることで電磁気力の作用が低減され、一方で電磁気力を向上させることで摩擦力の作用が低減されるといった課題が残されていた。
そこで本発明は、上記の技術的課題に着目したものであって、電磁気力を受ける箇所と摩擦係合する箇所とが重なる場合であっても摩擦力および電磁気力を低減させない電磁係合装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、電磁コイルを備えたヨークと電磁気力によってヨーク側に吸引されるアーマチュアとが対向して配置されるとともに、これらヨークとアーマチュアとの互いに対向する箇所に摩擦係合してトルクを伝達する摩擦面が形成され、摩擦係合しているときにそれらの摩擦面同士を通過する磁束の経路が形成されるように構成された電磁係合装置において、前記ヨークとアーマチュアとの摩擦面を外れた箇所に、これらの摩擦面が離隔しているとき互いに接触しない磁気吸引面と被磁気吸引面とが形成され、摩擦係合していないときに前記磁気吸引面と被磁気吸引面とが前記摩擦面同士の間隔より小さいエアギャップを形成し、当該エアギャップを通過する磁束の経路を形成させることを特徴とする電磁係合装置である。
本発明は、前記摩擦面が、リング状もしくは方形枠状に形成されるとともに、その摩擦面より外周側もしくは内周側に、前記ヨークからアーマチュア側に突出しかつ磁性のある磁気吸引部が設けられ、前記磁気吸引面は、この磁気吸引部の先端部に、前記摩擦面に対して垂直な軸線に対して傾斜させられて形成され、前記被磁気吸引面は、前記アーマチュアに、前記磁気吸引面に平行になって対向して形成されていることを特徴とする電磁係合装置である。
本発明は、前記摩擦面が、リング状もしくは方形枠状に形成されるとともに、その摩擦面より外周側もしくは内周側に、前記ヨークからアーマチュア側に突出しかつ磁性のある筒状もしくは軸状の磁気吸引部が設けられ、その磁気吸引部の内周側もしくは外周側に、前記アーマチュアに一体化され、かつ前記磁気吸引部の先端部側に伸びて形成された被吸引部が設けられ、前記磁気吸引部の先端部には、前記磁気吸引面が形成され、前記被吸引部には、前記エアギャップをあけて前記磁気吸引面に対向する面に前記被磁気吸引面が形成されていることを特徴とする電磁係合装置である。
本発明は、前記摩擦面同士が離隔しているとき、前記磁気吸引面と前記被磁気吸引面とを通過する磁束の経路を形成させることを特徴とする電磁係合装置である。
本発明は、同軸上に対向して配置された第一回転板と第二回転板との互いに対向する面に、転動体を挟み込んで互いに反対方向にトルクが作用することにより各回転板を軸線方向に離隔させる推力が生じるカム機構を更に備え、前記アーマチュアは、前記第一回転板もしくは第二回転板のいずれか一方と一体となっていることを特徴とする電磁係合装置である。
本発明は、前記磁気吸引面もしくは被磁気吸引面の少なくとも一方に磁気抵抗を抑制する表面処理が施されていることを特徴とする電磁係合装置である。
本発明によれば、電磁係合装置の解放状態において、アーマチュアとヨークとの摩擦面同士が対向している間のエアギャップは、アーマチュアのストローク量を確保しつつ、引摺り損失を防止もしくは低減させることができる。また、解放状態において、このエアギャップ量と比べて、アーマチュアと磁気吸引面との間のエアギャップを狭くすることができ、ストローク時の実質的なエアギャップ量を低減させることができる。このエアギャップを通過する磁路を形成することができる。これらによって、電磁コイルに通電する電気量を低減させることができる。
本発明によれば、磁気吸引部の先端部に形成された磁気吸引面とアーマチュアに形成された被磁気吸引面またはアーマチュアと一体化された被吸引部に形成された被磁気吸引面との間のエアギャップを生じ、係合状態におけるアーマチュアとヨークとの対向する面におけるエアギャップより狭くできる。
本発明によれば、筒状もしくは軸状の磁気吸引部が設けられるので、アーマチュアを吸引させる電磁吸引力を安定させることができる。また、解放状態において磁気吸引面と被磁気吸引面とを通過させる磁束の経路を形成させるので、摩擦面同士が離隔している間隔よりも狭い間隔を通過する磁束の経路を形成させることができる。
本発明によれば、カム機構により回転軸の回転力をスラスト方向の押圧力に変換でき、摩擦力を増大させることができる。
本発明によれば、磁気吸引面もしくは被磁気吸引面のうち少なくとも一方の面に施された表面処理によって、磁気抵抗が抑制される。
本発明に係る電磁係合装置の一例であって、解放状態を模式的に示した図である。 一実施形態における電磁係合装置の係合状態を模式的に示した図である。 本発明に係る電磁係合装置の一例であって、解放状態を模式的に示した図である。 一実施形態における電磁係合装置の係合状態を模式的に示した図である。 本発明に係る電磁係合装置を備えたハイブリッド駆動装置の一例を模式的に示したスケルトン図である。 本発明に係る電磁係合装置を備えたハイブリッド駆動装置の一例を模式的に示したスケルトン図である。 本発明に係る電磁係合装置を模式的に備えたハイブリッド駆動装置の一例を模式的に示したスケルトン図である。
本発明に係る電磁係合装置は、通電された電磁コイルが発生する磁束をアーマチュアに伝達し、この磁束により磁化されたアーマチュアが電磁気力によって移動させられ、ヨークに接触して摩擦係合する装置である。この電磁係合装置において、アーマチュアが受ける磁気吸引力は、電磁コイルに流す電流量と電磁石によって形成された磁束の経路との関係と、この電磁石とアーマチュアとの間にあるエアギャップ量の関係とによって変化するものである。以下、図面を参照して、本発明に係る一実施形態における電磁係合装置について説明する。
図1および図2を参照して、本発明に係る一実施形態の電磁係合装置について説明する。図1は、本実施形態における電磁係合装置1の解放状態の断面図を模式的に示した図である。図2は、本実施形態における電磁係合装置1の係合状態の断面図を模式的に示した図である。電磁係合装置1は、回転軸10とミッションケーシング15に選択的に連結して回転軸10に制動力を付与するように構成されており、その回転軸10の軸受16を介してミッションケーシング15によって回転自在に支持されている。この回転軸10の外周側に、電磁コイル5を備えたヨーク3が配置され、このヨーク3はミッションケーシング15に固定されている。このヨーク3の外周側には、磁気吸引部4がヨーク3と一体に連結されている。このヨーク3と、磁気吸引部4と、通電されることにより磁束を発生する電磁コイル5とによって電磁石2が構成されている。また、ヨーク3に対向してアーマチュア6が配置されている。このアーマチュア6はカム機構7を介して回転軸10に連結されているとともに、このカム機構7はフランジ状突部10aによって回転軸10に固定されている。また、アーマチュア6とヨーク3との間には、スラスト軸受12を挟んでリターンスプリング11が配置されている。この電磁係合装置1は、アーマチュア6がリターンスプリング11の弾性力によってヨーク3から離れる方向に押されていて、その弾性力が電磁石2による磁気吸引力より大きければ、リターンスプリング11がアーマチュア6を押し戻して、ヨーク3とアーマチュア6同士の間の摩擦力を低下させるように構成されている。すなわち、リターンスプリング11によって電磁係合装置1を解放するように構成されている。
ヨーク3は、全体として環状を成し、かつ周辺部分の断面が、軸線方向に開いたコ字状に形成されている。電磁コイル5は、ヨーク3に形成されたコ字状の内部に嵌め込まれた状態になっている。この電磁コイル5が通電されて発生する磁束によりヨーク3は磁化され電磁石として機能する。このヨーク3は、強磁性体の磁気特性、例えば磁束密度、透磁率、保磁力、残留磁束密度などの特性を有する材質によって構成されている。特に、透磁率が大きい磁気特性と飽和磁化が大きい磁気特性とを有することが望ましい。
また、ヨーク3には、アーマチュア6との対向面に、摩擦係合によって摩擦トルクを発生させるための摩擦面3aが設けられている。図2に例示する係合状態において、この摩擦面3aは、アーマチュア6と接触して摩擦係合するものであり、磁束を通過させるものである。ヨーク3に構成された摩擦面3aは、リング状もしくは方形枠状に形成されている。この摩擦面3aには、摩擦抵抗や耐摩耗性を増加させる表面処理や被膜処理が施されている。例えば、この表面処理として焼き入れや窒化処理などがある。また、ヨーク3は、アーマチュア6により押圧され摩擦されるので、加圧されても変形しない強度や摩擦熱に対する耐熱性などの特性を向上させる材質によって構成されている。特に、摩擦係合に対する耐久性に優れた材質によって構成されていることが望ましい。したがって、ヨーク3は、強磁性体の磁気特性と、衝撃や摩擦に対する強度や耐久性などを向上させた特性を有するように構成されている。
磁気吸引部4は、ヨーク3の外周側に一体に連結され、この磁気吸引部4の先端部4aがヨーク3の摩擦面3aよりも図1における左側すなわちアーマチュア6側に突出するように配置されている。この磁気吸引部4の先端部4aは、アーマチュア6の外周部分の少なくとも一部を覆うように配置されている。したがって、磁気吸引部4の先端部4aは、径方向においてアーマチュア6の外周面6cの外側に配置され、軸線方向においてアーマチュア6の外周面6cの少なくとも一部を覆うようにして配置されている。この先端部4aは、アーマチュア6の外周面6cと対向する磁気吸引面4bを有する構成である。また、磁気吸引部4は、筒状もしくは軸状に形成されている。なお、図示されていないが、磁気吸引部4は、ヨーク3からアーマチュア6側に突出して形成されていればよく、ヨーク3の摩擦面3aの外周側もしくは内周側に配置されていてもよい。
この磁気吸引面4bは、図1に例示するように、ヨーク3の摩擦面3aに対して垂直な軸線方向に対して傾斜させられた傾斜面、もしくは回転軸10の軸線方向に対して傾斜させられた傾斜面である。電磁コイル5により発生した磁束は、この磁気吸引面4bを通過する磁束の経路を形成する。また、磁気吸引部4がリング状である場合、この傾斜された磁気吸引面4bはテーパ状に形成され、いわゆるテーパー面を形成する。また、磁気吸引面4bは、ヨーク3の摩擦面3aにおける磁気抵抗と比べて磁気抵抗が小さい。さらに、磁気吸引面4bと摩擦面3aとが異なる表面状態であればよい。例えば、摩擦面3aに施された処理によって、摩擦面3aにおける磁気抵抗が増加させられた場合、磁気抵抗を低減させる表面処理などを施されていない状態の磁気吸引面4bであっても、相対的に磁気抵抗が小さくなる。これは、摩擦面3aには摩擦抵抗や耐摩耗性を増加させる処理が施されており、磁気抵抗を増加させるおそれがあるためである。なお、磁気吸引面4bまたは被磁気吸引面である外周面6cの少なくとも一方に磁気抵抗を抑制させるための表面処理を施してもよい。
また、磁気吸引部4は、ヨーク3とは別部材によって構成されている。例えば、磁気吸引部4は、強磁性体の磁気特性に特化した材質によって構成されている。この磁気吸引部4は、電磁コイル5が発生した磁束が通ることによって磁化され電磁石として機能する。また、磁気吸引部4は、アーマチュア6を磁気吸引させるためのものであって、強磁性体の磁気特性、例えば磁束密度、透磁率、保磁力、残留磁束密度などを向上させる特性を有する材質によって構成されている。特に、透磁率や飽和磁化を向上させる磁気特性を有することが望ましい。また、磁気吸引部4は、ヨーク3に比べて磁気抵抗が小さい磁気特性を有する材質によって構成されている。例えば、磁気吸引部4の磁気特性は、ヨーク3が有する磁気特性に比べて透磁率や飽和磁化が大きいものである。
アーマチュア6は、回転部材であり、電磁コイル5が発生した磁束による電磁気力によってヨーク3側に磁気吸引されて移動可能に配置され、ヨーク3に直接接触して摩擦係合しヨーク3に押圧力を加える部材である。アーマチュア6は、ヨーク3に対向するリング状もしくは方形枠形状の平板部6aと、回転軸10の動力を伝達させるカム機構7を介して動力を受けるカム部6bとを備えている。この平板部6aは、平板部6aの外周部分を形成された外周面6cと、ヨーク3と対向する面にヨーク3との摩擦係合によって摩擦トルクを発生させる摩擦面6dとを備えている。また、平板部6aが磁気吸引部4の先端部4a側に向けて伸びて形成され、この平板部6aと外周面6cを含む部分を被吸引部とすることもできる。
この外周面6cのうち少なくとも一部が、磁気吸引部4の磁気吸引面4bと対向するように形成されている。また、この外周面6cは、摩擦面6dとヨーク3の摩擦面3aとが接触するまでの間、磁気吸引部4の磁気吸引面4bと接触しないように対向して形成されている。例えば、外周面6cと磁気吸引面4bとが平行に対向するものであってもよく、軸線方向に対する外周面6cの傾斜角が磁気吸引面4bの傾斜角よりも小さくなるように形成または配置されているものであってもよい。摩擦面6dは、リング状もしくは方形枠状に形成されている。この摩擦面6dには、摩擦抵抗や耐摩耗性を増加させる表面処理や被膜処理が施されている。例えば、この表面処理として、焼入れや窒化処理などがある。なお、摩擦面6dと摩擦面3aとは、各々同様の処理が施されているものであっても、各々異なる表面処理が施されているものであってもよい。また、アーマチュア6は、強磁性体の磁気特性を有する材質によって構成されている。したがって、磁化されたアーマチュア6は電磁気力によって磁気吸引されヨーク3側へ移動させられる。なお、外周面6cは、電磁コイル5が磁束を発生した際に磁束を通過させる。さらに、この外周面6cは、対向する磁気吸引部4の磁気吸引面4bとの間に磁束の経路を形成するものである。したがって、外周面6cは磁束を通過させるものとして機能するものであり、外周面6cを被磁気吸引面と表現することができる。
カム機構7は、回転軸10の軸線方向上に対向して配置された回転板9とアーマチュア6との間にカムボール8を挟んで構成され、この回転軸10の回転力をアーマチュア6に伝達させる機構である。このカム機構7は、カムボール8を挟み込んで、回転板9とアーマチュア6とを互いに同一軸線の反対方向にトルクを作用させることにより、この回転板9とアーマチュア6を離隔させる推力を生じさせる機構である。この回転板9とアーマチュア6との対向面にはそれぞれカム部9aとカム部6aとが形成され、これらカム部6a,9aとカムボール8とによって、互いに反対方向にトルクが作用される。
次に、電磁係合装置1の解放状態と係合過渡期のストローク動作と係合状態について説明する。図1に例示するように電磁係合装置1の解放状態において、アーマチュア6はリターンスプリング11の弾性力によってヨーク3から離れる方向に押されており、アーマチュア6とヨーク3とが離隔されている。この電磁係合装置1の解放状態において、電磁石2とアーマチュア6とが対向する間には、間隔の異なる2つのエアギャップが生じる。一方がヨーク3とアーマチュア6とが対向する間に生じたエアギャップであり、他方が磁気吸引部4とアーマチュア6とが対向する間に生じたエアギャップである。
エアギャップとは、対向する構成部材間に形成させる間隔であって、構成部材同士の間隔のうちその状態における最も狭い構成部材間の距離である。換言すれば、対向する構成部材の面同士が平行な場合、この構成部材の面同士と垂直の距離である。なお、この説明において、エアギャップとエアギャップ量と異なる記載をする場合があるが、上述の意味合いで同義のものである。
このアーマチュア6と磁気吸引部4とが対向する間に生じるエアギャップは、アーマチュア6とヨーク3とが対向する間に生じるエアギャップに比べて間隔が狭い、換言すればエアギャップ量が少ないものである。一方、ヨーク3とアーマチュア6とが対向する間に生じたエアギャップの間隔は、アーマチュア6が最も離隔した状態から係合過渡期に移動する距離、すなわちストローク量であり、アーマチュア6と磁気吸引部4とが対向する間に生じたエアギャップよりも広い。
ストローク量とは、対向する構成部材間に形成させる間隔であって、アーマチュア6がヨーク3側、すなわち回転軸10の軸線方向に移動することができる距離である。例えば、アーマチュア6の摩擦面6dとヨーク3の摩擦面3aとの間に形成される間隔がストローク量となる。すなわち、アーマチュア6の摩擦面6dとヨーク3の摩擦面3aとの間隔において、ストローク量とエアギャップ量とは等しくなる。また、アーマチュア6と磁気吸引部4との間に形成される間隔において、エアギャップ量とストローク量とが異なる。この場合、アーマチュア6と磁気吸引部4とのエアギャップ量は、ストローク量よりも少なくなる。
なお、ヨーク3の摩擦面3aとアーマチュア6の摩擦面6dとの間に生じたエアギャップと、これら摩擦面3aと摩擦面6dを外れた箇所であって、この解放状態における摩擦面3aと摩擦面6dとの摩擦面同士の間隔よりも狭い間隔のエアギャップとが、生じるように構成部材を配置していればよい。また、磁気吸引面4bと被磁気吸引面である外周面6cとが対向する間に生じるエアギャップが、この摩擦面3aと摩擦面6aとを外れた箇所に形成しているとも言える。
この解放状態から、通電された電磁コイル5によって磁束が発生する。この磁束は、電磁コイル5の周りに形成され、図1に破線で示すように、ヨーク3と磁気吸引部4とアーマチュア6を通過する磁束の経路を形成する。したがって、この磁束は、ヨーク3とアーマチュア6とが対向する間に生じているエアギャップと、このエアギャップよりも狭い間隔で離隔している磁気吸引部4とアーマチュア6とが対向する間に生じているエアギャップとを通過する。この通電されて発生した磁束によって、アーマチュア6は磁化され磁気吸引力を受け、この磁気吸引力がリターンスプリング11の弾性力よりも大きくなった場合、アーマチュア6はヨーク3側へ移動を開始する。このとき電磁コイル5に通電する電力量を増加させることによって、電磁コイル5で発生する磁束を増加させることができる。また、ヨーク3および磁気吸引部4を構成する強磁性体の磁気特性を向上させることで、電磁石2によって形成される磁束密度を向上させることができる。さらに、電磁石2とアーマチュア6とが離隔している場合、電磁石2とアーマチュア6との間に生じるエアギャップ量を小さくすることで、アーマチュア6に伝達される磁束を大きくすることができる。また、ストローク量を所定の間隔だけ確保して構成部材を配置することで、磁束発生時の引き摺りトルクによるエネルギ損失を低減させることができる。すなわち、異なる間隔のエアギャップが生じる構成により、アーマチュア6のストローク量を維持し、かつストローク時の実質的なエアギャップ量を低減させることができる。
アーマチュア6の受ける磁気吸引力が、これとは反対方向に作用するリターンスプリング11の弾性力よりも大きい間、アーマチュア6はヨーク3側へ移動を続ける。この間、アーマチュア6は、トルク容量を有してヨーク3に対して相対回転をしている。そして、アーマチュア6とヨーク3とが直接接触して摩擦面6d,3a同士が摩擦係合する。これら摩擦面同士の摩擦係合によって摩擦トルクが発生し、アーマチュア6はミッションケーシング15に固定されているヨーク3から制動力を受け、回転軸10に制動力を付与する。また、この摩擦係合中において、磁束の経路は、図2に破線で示す経路を通過するように形成される。したがって、ヨーク3とアーマチュア6とによって磁束の経路が形成されて、ヨーク3の摩擦面3aとアーマチュア6の摩擦面6dの両面を通過する磁束の経路が形成される。解放状態に形成される磁束の経路と、係合状態に形成される磁束の経路の経路とが異なるものであってもよい。
この係合状態すなわちアーマチュア6とヨーク3とが接触している間、アーマチュア6はヨーク3によって磁気吸着され、ヨーク3はアーマチュア6によって押圧される。一方で、アーマチュア6と磁気吸引部4とが接触し摩擦係合して摩擦トルクを発生させることはない。なお、この係合状態において、磁気吸引部4とアーマチュア6とが接触するものであっても、接触しないものであってもよい。要は、この係合状態において、接触している摩擦面3a,6d同士によってトルク伝達が行われ、かつこの摩擦面を磁束が通過すればよい。また、摩擦面3aと摩擦面6dとを有する構成により、アーマチュア6がトルク容量を持ちながら相対回転することが可能になる。
次に、図3よび図4を参照して、他の実施形態における電磁係合装置について説明する。図3は、他の実施形態における電磁係合装置100の解放状態の断面図を模式的に示した図である。図4は、他の実施形態における電磁係合装置100の係合状態の断面図を模式的に示した図である。なお、上述の実施形態と同様の構成については説明を省略し、参照符号を引用する。
電磁係合装置100は、磁気吸引部18と、アーマチュア19とを備えた構成である。磁気吸引部18の先端部18aは、ヨーク3の摩擦面3aよりも図3における左側すなわちアーマチュア19側に突出するように配置されている。この磁気吸引部18の先端部18aは、アーマチュア19の外周部分の少なくとも一部を覆うように配置されている。すなわち、磁気吸引部18の先端部18aは、径方向においてアーマチュア19の外周面19cの外側に配置され、軸線方向においてアーマチュア19の外周面19cの少なくとも一部を覆うようにして配置されている。したがって、この先端部18aは、アーマチュア19の外周面19cと対向する対向面18bを有する構成である。また、磁気吸引部18の先端部18aは、電磁係合装置100の解放状態において、アーマチュア19の外周部分の全部を覆うようには配置されない。この対向面18bは、回転軸10の軸線方向に平行もしくは、アーマチュア19のストローク方向に平行になるように形成されている。さらに、この先端部18は、対向面18bに垂直な磁気吸引面18cを有する構成である。電磁コイル5により発生した磁束は、この磁気吸引面18cを通過する磁束の経路を形成する。
また、磁気吸引部18は、ヨーク3とは別部材によって構成されている。例えば、磁気吸引部18は、強磁性体の磁気特性に特化した材質によって構成される。この磁気吸引部18は、アーマチュア19を磁気吸引させるためのものであって、強磁性体の磁気特性、例えば磁束密度、透磁率、保磁力、残留磁束密度などの特性を有する材質によって構成されている。特に、透磁率が大きく飽和磁化が大きい磁気特性を有することが望ましい。また、磁気吸引部18は、ヨーク3に比べて磁気抵抗が小さい磁気特性を有する材質によって構成されている。例えば、磁気吸引部18の磁気特性は、ヨーク3に比べて透磁率と飽和磁化が大きい。
アーマチュア19は、回転部材であり、電磁石2によって磁気吸引されてヨーク3側に移動可能に配置され、ヨーク3に直接接触して摩擦係合しヨーク3に押圧力を加える部材である。アーマチュア19は、平板部の外周部分に形成された外周面19aなどを備えている。この外周面19aのうち少なくとも一部が、磁気吸引部18の対向面18bと対向するように形成されている。なお、この外周面19aは、磁気吸引部18の対向面18bと接触しないように対向して形成されている。
次に、電磁係合装置100の解放状態と係合過渡期のストローク動作と係合状態について説明する。図3に例示する電磁係合装置100の解放状態において、ヨーク3とアーマチュア19とが対向する間に生じたエアギャップと、磁気吸引部18とアーマチュア19とが対向する間に生じたエアギャップとがある。このアーマチュア19と磁気吸引部18とが対向する間に生じるエアギャップは、アーマチュア19とヨーク3とが対向する間に生じるエアギャップに比べて間隔が狭い、すなわちエアギャップ量が少ないものである。
この解放状態から、通電された電磁コイル5によって磁束が発生する。発生された磁束は、電磁コイル5の周りに形成され、図3に破線で示すように、ヨーク3と磁気吸引部18とアーマチュア19を通過するように形成される。したがって、この磁束は、ヨーク3とアーマチュア19とが対向する間に生じているエアギャップと、このエアギャップよりも狭い間隔で離隔している磁気吸引部18とアーマチュア19とが対向する間に生じているエアギャップとを通過する。
また、アーマチュア19とヨーク3とが直接接触して摩擦面同士が摩擦係合すると摩擦トルクが発生し、アーマチュア19はミッションケーシング15に固定されているヨーク3から制動力を受け、回転軸10に制動力を付与する。この摩擦係合中において、磁束は、図4に破線で示す経路を通過するように形成される。したがって、ヨーク3とアーマチュア19とによって磁束の経路が形成されて、ヨーク3の摩擦面とアーマチュア19の摩擦面19aの両面を通過する磁束の経路が形成される。解放状態に形成される磁束の経路と、係合状態に形成される磁束の経路とが異なるものであってもよい。
このアーマチュア19とヨーク3とが接触している間、アーマチュア19はヨーク3によって磁気吸着され、ヨーク3はアーマチュア19によって押圧される。一方で、アーマチュア19と磁気吸引部18とが摩擦係合して摩擦トルクを発生させることはない。具体的には、解放状態と係合状態とを問わず、磁気吸引部18とアーマチュア19とが接触しない。
次に、図5を参照して、本発明に係る電磁係合装置を搭載したハイブリッド車両の動作について説明する。図5は、本実施形態の電磁係合装置1を搭載したハイブリッド車両のギヤトレーンの一例を模式的に示したスケルトン図である。ここに示す例は、いわゆる2モータタイプのハイブリッド駆動装置であって、エンジン40が出力した動力を動力分割機構41によって出力軸42側の第1モータ・ジェネレータ43側とに分割するように構成されている。そのエンジン40は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機構であり、そのクランクシャフトなどの出力要素が動力分割機構41に連結されている。動力分割機構41は、図5に示す例では、シングルピニオン側の遊星歯車機構によって構成されており、サンギヤ44とリングギヤ45とが同心円上に配置され、これらサンギヤ44およびリングギヤ45に噛み合っているピニオンギヤがキャリア46によって自転かつ公転できるように保持されている。エンジン40は、そのキャリア46に連結され、したがってキャリア46が入力要素になっている。また、サンギヤ44には第1モータ・ジェネレータ43が連結され、したがってサンギヤ44が反力要素となっている。さらに、リングギヤ45が出力軸42に連結され、したがってリングギヤ45が出力要素となっている。
また、出力軸42には第2モータ・ジェネレータ47が変速部48を介して連結されている。この変速部48は、第2モータ・ジェネレータ47のトルクを増大もしくは減少させて出力軸42に伝達する変速機構によって構成されており、その変速比は所定の一つの値に固定されていてもよく、あるいは複数の変速比に切り替えられるように構成されていてもよい。なお、図中では、第1モータ・ジェネレータ43をMG1、第2モータ・ジェネレータ47をMG2としている。
各モータ・ジェネレータ43,47は、例えば永久磁石式の同期電動機によって構成され、コイルに通電することによりモータとして機能してトルクを出力し、またロータが外力によって強制的に回転させられることにより発電機として機能し、電力を発生するように構成されている。これらの各モータ・ジェネレータ43,47は、図示しないインバータを介してバッテリなどの蓄電装置に電気的に接続され、また一方のモータ・ジェネレータで発電した電力を他方のモータ・ジェネレータに供給できるように構成されている。そして、インバータにはマイクロプロセッサーを主体にして構成された図示しない電子制御装置が接続され、この電子制御装置によって、各モータ・ジェネレータ43,47の回転数やトルク、発電量などを制御するように構成されている。なお、エンジン40は、吸入空気量や燃料供給量、点火時期などが電気的に制御され、それに伴ってトルクや回転数が電気的に制御されているように構成されている。
このエンジン40が出力した動力を出力軸42側の第1モータ・ジェネレータ43側に分割するいわゆる通常のハイブリッドモードでは、第1モータ・ジェネレータ43が発電機として機能させられ、発電に伴うトルクがサンギヤ44にいわゆる反力トルクとして作用する。これに伴って、出力要素であるリングギヤ45には、エンジントルクを増幅させたトルクが生じる。また、第1モータ・ジェネレータ43で得られた電力は、第2モータ・ジェネレータ47がモータとして機能し、その出力トルクが変速部48を介して出力軸42に伝達される。すなわち、エンジン40が出力した動力の一部は、動力分割機構41を介して出力軸42に伝達され、かつ他の動力が一旦電力に変換された後、再び機械的な動力に変換されて出力軸42に伝達される。
また、エンジン負荷が次第に小さくなると、サンギヤ44すなわち第1モータ・ジェネレータ43の回転数を低下させる。これは、エンジン40の回転数を燃費のよい回転数に制御することによる。そして、ついにはサンギヤ44の回転数を0にする走行状態になり、その場合には、第1モータ・ジェネレータ43によって反力トルクを生じさせる代わりに、電磁係合装置1を係合させて電磁係合装置1によりサンギヤ44を固定する反力トルクを発生させる。こうすることにより、第1モータ・ジェネレータ43のトルクを制御する必要がなくなり、エネルギ損失を抑制することができる。
このハイブリッド駆動装置を搭載した車両の車速がさらに増加し、かつエンジン負荷が相対的に小さい場合、エンジン40の過回転を防止するなどのために、第1モータ・ジェネレータ43をモータとして機能させてサンギヤ44をエンジン40とは反対方向に回転させる。この場合、第2モータ・ジェネレータ47を発電機として機能させてエネルギ回生を行い、その電力が第1モータ・ジェネレータ43に供給される。
また、本発明に係る電磁係合装置1をハイブリッド駆動装置にブレーキとして用いる場合、図5を参照して説明してきた上述のハイブリッド駆動装置の構成に限定されない。例えば、図6に示すように構成されたハイブリッド駆動装置に用いることができる。図6に示す例は、動力分割機構41を、1組のシングルピニオン型遊星歯車機構と1組のダブルピニオン型遊星歯車機構とからなるいわゆる複合型遊星歯車機構によって構成した例である。これは、エンジン40が連結されているシングルピニオン側遊星歯車機構におけるキャリア46がダブルピニオン型遊星歯車機構におけるリングギヤ51に連結され、出力軸42に連結されているシングルピニオン型遊星歯車機構におけるリングギヤ45が、ダブルピニオン型遊星歯車機構におけるキャリア52に連結されている。そして、このダブルピニオン型遊星歯車機構におけるサンギヤ53が、電磁係合装置1に連結されている。他の構成については、図5に例示する構成と同様であり、図6は図5と同様の参照符号を付している。
このように構成されたハイブリッド駆動装置においても、電磁係合装置1を係合させることにより、第1モータ・ジェネレータ43が受け持つトルクを、電磁係合装置1に受け持たせて第1モータ・ジェネレータ43への通電や第1モータ・ジェネレータ43による発電を停止させることができる。
また、図7に示す例は、図6に示すハイブリッド駆動装置の構成要素の配列を、前置きエンジン前輪駆動車に適するように替えた例である。したがって、図7に図5と同様の参照符号を付して説明を省略する。なお、図7に示す例では、変速部48はキャリアを固定したシングルピニオン型遊星歯車機構55によって構成されている。また、出力軸42に替えてカウンタギヤ対56が設けられている。このカウンタギヤ対56を介してフロントディファレンシャル57に動力を出力するように構成されている。
なお、本発明に係る電磁係合装置は、上述してきた実施形態に限定されるものではなく、ブレーキ以外にクラッチとして用いられる電磁係合装置を対象としたものであってもよく、また上述のハイブリッド駆動装置以外の駆動装置に適用することができる。また、一の実施形態である電磁係合装置1に限定されず、別実施形態100を適用してもよいものであることは当然である。
例えば、上述の実施形態では、ヨークが固定部であるミッションケーシングに固定され回転軸に制動力を付与する例について説明したが、ヨークが回転軸の伝達トルクを受け動力伝達系統の他構成部材にトルク伝達する構成であってもよい。
さらに、上述の実施形態では、磁気吸引部がアーマチュアの外周側に配置されている構成例について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではない。具体的には、アーマチュアの摩擦面に対して径方向に内周側に磁気吸引部を配置し、この摩擦面の内周側において対向する面である磁気吸引面おいて、磁気吸引部とアーマチュアが対向する場合であってもよい。また、この摩擦面に対する外周側または内周側にのみ、磁気吸引部とアーマチュアとの対向する磁気吸引面を備える場合にも限定されず、摩擦面の外周側と内周側の両方に磁気吸引面を備えてもよい。
なお、通電された電磁コイル5が発生するものを磁束として説明してきたが、これは表現上のものであって本発明はこれに限定されない。例えば、通電された電磁コイル5が発生するものは、磁力線や磁界や磁場などと表現されるものであってもよい。したがって、上述の説明における磁束の経路との表現についても、磁力線の向きは考慮されずに磁束の流れや磁気回路や磁路などと表現するものであってもよい。
1,100…電磁係合装置、 2…電磁石、 3…ヨーク、 4,18…磁気吸引部、 5…電磁コイル、 6,19…アーマチュア、 7…カム機構、 10…回転軸、 11…リターンスプリング、 40…エンジン、41…遊星歯車機構、 42…出力軸、 43,47…モータ・ジェネレータ。

Claims (6)

  1. 電磁コイルを備えたヨークと電磁気力によってヨーク側に吸引されるアーマチュアとが対向して配置されるとともに、これらヨークとアーマチュアとの互いに対向する箇所に摩擦係合してトルクを伝達する摩擦面が形成され、摩擦係合しているときにそれらの摩擦面同士を通過する磁束の経路が形成されるように構成された電磁係合装置において、
    前記ヨークとアーマチュアとの摩擦面を外れた箇所に、これらの摩擦面が離隔しているとき互いに接触しない磁気吸引面と被磁気吸引面とが形成され、
    摩擦係合していないときに前記磁気吸引面と被磁気吸引面とが前記摩擦面同士の間隔より小さいエアギャップを形成し、当該エアギャップを通過する磁束の経路を形成させる
    ことを特徴とする電磁係合装置。
  2. 前記摩擦面は、リング状もしくは方形枠状に形成されるとともに、
    その摩擦面より外周側もしくは内周側に、前記ヨークからアーマチュア側に突出しかつ磁性のある磁気吸引部が設けられ、
    前記磁気吸引面は、この磁気吸引部の先端部に、前記摩擦面に対して垂直な軸線に対して傾斜させられて形成され、
    前記被磁気吸引面は、前記アーマチュアに、前記磁気吸引面に平行になって対向して形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の電磁係合装置。
  3. 前記摩擦面は、リング状もしくは方形枠状に形成されるとともに、
    その摩擦面より外周側もしくは内周側に、前記ヨークからアーマチュア側に突出しかつ磁性のある筒状もしくは軸状の磁気吸引部が設けられ、
    その磁気吸引部の内周側もしくは外周側に、前記アーマチュアに一体化され、かつ前記磁気吸引部の先端部側に伸びて形成された被吸引部が設けられ、
    前記磁気吸引部の先端部には、前記磁気吸引面が形成され、
    前記被吸引部には、前記エアギャップをあけて前記磁気吸引面に対向する面に前記被磁気吸引面が形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の電磁係合装置。
  4. 前記摩擦面同士が離隔しているとき、前記磁気吸引面と前記被磁気吸引面とを通過する磁束の経路を形成させる
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の電磁係合装置。
  5. 同軸上に対向して配置された第一回転板と第二回転板との互いに対向する面に、転動体を挟み込んで互いに反対方向にトルクが作用することにより各回転板を軸線方向に離隔させる推力が生じるカム機構を更に備え、
    前記アーマチュアは、前記第一回転板もしくは第二回転板のいずれか一方と一体となっている
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の電磁係合装置。
  6. 前記磁気吸引面もしくは被磁気吸引面の少なくとも一方に磁気抵抗を抑制する表面処理が施されている
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の電磁係合装置。
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