JP2013011182A - 廃熱発電装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】蒸発器1及び凝縮器3よりも下方に設けられる排出機構40を備える。
【選択図】図2
Description
このようなランキンサイクルを用いる廃熱発電装置では、特許文献1に示すように、廃熱媒体と作動媒体との熱交換を行うことにより作動媒体の蒸気を生成する蒸発器と、蒸気の熱エネルギーから電力を生成する発電装置と、発電装置を介した蒸気と冷却媒体との熱交換を行うことにより蒸気を凝縮する凝縮器と、凝縮器で凝縮された作動媒体を蒸発器に向けて送出するポンプとを備えている。
一方で、廃熱発電装置が停止された場合には、廃熱媒体及び冷却媒体の流れが停止するものの、排出側の廃熱媒体流路配管には廃熱媒体が滞留し、排出側の冷却媒体流路配管には冷却媒体が滞留した状態となる。この結果、蒸発器内部の廃熱媒体、凝縮器内部の冷却媒体は、これらの機器の外部に排出されず、蒸発器内部及び凝縮器内部に残存することとなる。
しかしながら、廃熱発電装置が寒冷地等の低温環境に設置されている場合には、廃熱発電装置が停止している間に、蒸発器内部及び凝縮器内部に残存する廃熱媒体及び冷却媒体が冷却されて凍結し、再稼働の際に廃熱媒体及び冷却媒体の流れを取り戻すのに時間がかかってしまう。また、一般的には廃熱媒体及び冷却媒体として水を用いるため、凍結による体積膨張により蒸発器及び凝縮器を損傷する可能性もある。
したがって、廃熱発電装置の停止中に、蒸発器内部及び凝縮器内部において廃熱媒体及び冷却媒体が凍結することを防止することができる。
図1は、本発明の一実施形態による廃熱発電装置Gの全体構成の概要を示すブロック図である。また、図2は、本発明の一実施形態による廃熱発電装置Gの外観を示す斜視図である。また、図3は、図2における流路配管を省略した斜視図である。
これらの図に示すように、本実施形態の廃熱発電装置Gは、蒸発器1、タービン発電機2(発電装置)、凝縮器3、ポンプ4及びリザーバタンク5(タンク)を備えるランキンサイクルを利用した発電装置であり、工場や焼却施設等から放出される約300℃以下の廃熱媒体(温水X)の熱エネルギーを用いて発電を行う。なお、廃熱媒体は、温水Xに限られるものではなく、工場や焼却施設等から放出されるガスを用いることもできる。
蒸発器1は、図2に示すように、複数(本実施形態では2つ)設けられおり、架台6によって支持されて配置されている。
各蒸発器1は、図3に示すように、水平方向を向く正面1Aと当該正面1Aの裏側に位置する背面1Bとを有する箱型に形状設定されている。そして、各蒸発器1においては、温水Xと作動媒体Yとの出入口が正面1Aに集約されて設けられている。より詳細には、各蒸発器1には、温水Xの入口1aと、温水Xの出口1bと、作動媒体Yの入口1cと、作動媒体Yの出口1dとが上述の出入口として設けられている。また、温水Xの入口1aと作動媒体Yの出口1dとが蒸発器1の上部に並んで配置されており、温水Xの出口1bと作動媒体Yの入口1cとが蒸発器1の下部に並んで配置されている。
図4は、蒸発器1、凝縮器3、温水供給配管11及び温水回収配管12と、後述の冷却水供給配管14及び冷却水回収配管15とを含む要部斜視図である。この図に示すように、温水回収配管12は、蒸発器1の下方に配置されている。ここで、温水供給配管11及び温水回収配管12は、本発明の廃熱媒体流路配管を構成する。つまり、本実施形態においては、廃熱媒体流路配管の一部が蒸発器1よりも下方に設けられており、この蒸発器1よりも下方に設けられた部位が温水回収配管12となっている。
そして、図2に示すように、2つの蒸発器1における作動媒体Yの入口1cは、作動媒体Yの出口1dよりも上流側において循環配管13に対して並列に接続されている。また、2つの蒸発器1における作動媒体Yの出口1dは、作動媒体Yの入口1cよりも下流側において循環配管13に対して並列に接続されている。つまり、2つの蒸発器1は、作動媒体Yの流路配管に対して並列接続されている。
そして、このタービン発電機2は、架台6に支持されることによって、蒸発器1及び凝縮器3よりも僅かに上方に配置されている。これによって、循環配管13内で作動媒体Yが凝集しても、液体の状態で作動媒体Yがタービン発電機2に供給されることを防止できる。
凝縮器3は、図2に示すように、複数(本実施形態では4つ)設けられており、架台6によって支持されて配置されている。
各凝縮器3は、図3に示すように、水平方向を向く正面3Aと当該正面3Aの裏側に位置する背面3Bとを有する箱型に形状設定されている。そして、各凝縮器3においては、冷却水Zと作動媒体Yとの出入口が正面3Aに集約されて設けられている。より詳細には、各凝縮器3には、冷却水Zの入口3aと、冷却水Zの出口3bと、作動媒体Yの入口3cと、作動媒体Yの出口3dとが上述の出入口として設けられている。また、冷却水Zの入口3aと、作動媒体Yの出口3dとが凝縮器3の下部に並んで配置されており、冷却水Zの出口3bと、作動媒体Yの入口3cとが凝縮器3の上部に並んで配置されている。
図5は、図4を反対側から見た斜視図である。この図に示すように、冷却水供給配管14は、凝縮器3よりも下方に配置されている。ここで、冷却水供給配管14及び冷却水回収配管15は、本発明の冷却媒体流路配管を構成する。つまり、本実施形態においては、冷却媒体流路配管の一部が凝縮器3よりも下方に設けられており、この凝縮器3よりも下方の部位が冷却水供給配管14となっている。
このポンプ4は、図2に示すように、循環配管13の最下部に配置されており、具体的には作動媒体Yの流れ方向においてリザーバタンク5と蒸発器1との間に配置されている。
遮断弁7は、緊急時等にタービン発電機2への作動媒体Yの供給を停止するものであり、タービン発電機2の上流側において循環配管13に対して設けられている。
バイパス流路8は、遮断弁7によって循環配管13が閉鎖された際に作動媒体Yをタービン発電機2を回避させて流すための流路であり、タービン発電機2を挟んで循環配管13に対して接続されている。
バイパス弁9は、バイパス流路8に対して設けられており、遮断弁7が循環配管13を開放している状態においてバイパス流路8を閉鎖し、遮断弁7が循環配管13を閉鎖している状態においてバイパス流路8を開放する。
なお、図6は、蒸発器1、凝縮器3、温水供給配管11、温水回収配管12、冷却水供給配管14及び冷却水回収配管15を含む要部断面図である。
この通気機構50は、温水供給配管11のフランジ21の上部に設けられる通気通路51と、当該通気通路51の開閉を行うバルブ52とを備えており、温水供給配管11と温水回収配管12とによって構成される廃熱媒体流路配管の最上部に設けられている。
具体的には、作動媒体Yとして、ハイドロフルオロエーテル(HFE)、フルオロカーボン、フルオロケトン、パーフルオロポリエーテル等を用いることができる。
ポンプ4が駆動されると、ポンプ4によって圧送されることで作動媒体Yが循環配管13中を循環する。より詳細には、作動媒体Yは、ポンプ4から、蒸発器1、タービン発電機2、凝縮器3、リザーバタンク5の順に圧送されて再びポンプ4に戻る。
一方で、温水供給配管11を介して蒸発器1に温水Xが供給され、冷却水供給配管14を介して凝縮器3に冷却水Zが供給される。このため、蒸発器1において作動媒体Yが蒸気とされ、凝縮器3において作動媒体Yが凝縮される。
本実施形態の廃熱発電装置Gによれば、開閉可能な排出機構40が蒸発器1及び凝縮器3の下方に設けられている。このため、排出機構40を開放することによって、重力の作用により廃熱媒体流路配管(温水回収配管12)内部及び蒸発器1内部の温水X(廃熱媒体流路配管の内部媒体)と、冷却媒体流路配管(冷却水供給配管14)内部及び凝縮器3内部の冷却水Z(冷却媒体流路配管の内部媒体)とを外部に排出することができる。
したがって、廃熱発電装置Gの停止中に、蒸発器1内部及び凝縮器3内部において温水X及び冷却水Zが凍結することを防止することができる。
このため、廃熱媒体流路配管(温水供給配管11及び温水回収配管12)内部及び蒸発器1内部の温水Xと、冷却媒体流路配管(冷却水供給配管14及び冷却水回収配管15)内部及び凝縮器3内部の冷却水Zとをスムーズに外部に排出することができる。
このため、温水X及び冷却水Zに邪魔されることなく、外気を廃熱媒体流路配管(温水供給配管11及び温水回収配管12)及び冷却媒体流路配管(冷却水供給配管14及び冷却水回収配管15)の内部に供給することができる。
また、1つの流路配管に対して、排出機構40や通気機構50を複数設けるようにしても良い。
Claims (3)
- 廃熱媒体と作動媒体との熱交換を行うことにより前記作動媒体の蒸気を生成する蒸発器と、該蒸気の熱エネルギーから電力を生成する発電装置と、該発電装置を介した前記蒸気と冷却媒体との熱交換を行うことにより前記蒸気を凝縮する凝縮器と、該凝縮器で凝縮された作動媒体を前記蒸発器に向けて送出するポンプとを備える廃熱発電装置であって、
少なくとも一部が前記蒸発器よりも下方に位置すると共に前記蒸発器に接続される廃熱媒体流路配管と、
少なくとも一部が前記凝縮器よりも下方に位置すると共に前記凝縮器に接続される冷却媒体流路配管と
前記廃熱媒体流路配管の前記蒸発器よりも下方の部位及び前記冷却媒体流路配管の前記凝縮器よりも下方の部位に設けられると共に開放することにより前記廃熱媒体流路配管あるいは前記冷却媒体流路配管の内部媒体を外部に排出する排出機構と
を備えることを特徴とする廃熱発電装置。 - 前記廃熱媒体流路配管及び前記冷却媒体流路配管に設けられると共に開放することにより前記廃熱媒体流路配管及び前記冷却媒体流路配管に外気を通気可能とする通気機構を備えることを特徴とする請求項1記載の廃熱発電装置。
- 前記通気機構は、前記廃熱媒体流路配管及び前記冷却媒体流路配管の最上部に設けられていることを特徴とする請求項2記載の廃熱発電装置。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016195022A1 (ja) * | 2015-06-03 | 2016-12-08 | サンデンホールディングス株式会社 | 熱利用装置 |
Citations (4)
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JP2001033004A (ja) * | 1999-07-16 | 2001-02-09 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 排熱回収ボイラの排水方法 |
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2011
- 2011-06-28 JP JP2011142848A patent/JP2013011182A/ja active Pending
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