以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明の趣旨を越えない限り、何ら、本発明の実施例に限定されるものではない。
図1において、C1は、組立・分解可能容器(以下、単に、容器ともいう。)であり、容器C1は、底部材1と、相対する長壁部材2と、相対する短壁部材3とから構成されている。
次に、図2〜図5を用いて、底部材1について説明する。
底部材1は、平面形状が、略長方形状の底板部1aと、底板部1aの周辺に、底板部1aに一体に立設された周壁部1bとを有しており、周壁部1bは、底板部1aの相対する長辺部に立設された長辺周壁1b1と、底板部1aの相対する短辺部に立設された短辺周壁1b2とにより構成されている。なお、本実施例においては、底板部1aは、底板部1aを構成する平板1a1と、平板1a1を下方に凹ませることにより形成された、平面形状が略方形状の凹部1a2とから構成されている。なお、凹部1a2の相対する一方の側壁1a2’は、長辺周壁1b1に略平行に配置されており、また、凹部1a2の相対するもう一方の側壁1a2”は、短辺周壁1b2に略平行に配置されている。
周壁部1bの上端には、上端から外側方向に延在する周状上端水平フランジ1cが形成されており、また、周壁部1bの下端付近には、外側方向に延在する周状下端部水平フランジ1dが形成されている。
また、周状上端水平フランジ1cの4つの角部1c1と周状下端部水平フランジ1dの4つの角部1d1とは、バンドが掛けられるとともに補強用の帯板状角部垂直リブ1eにより連結されている。
更に、周状上端水平フランジ1cの直線部1c2と周状下端部水平フランジ1dの直線部1d2とも、バンドが掛けられるとともに補強用の適当数の板状の角部間垂直リブ1fにより連結されている。本実施例においては、所定の角部間垂直リブ1fは、中間帯状部1f1と、中間帯状部1f1の上端と周状上端水平フランジ1cの下面との隅部に形成された上部三角形部1f2と、中間帯状部1f1の下端と周状下端部水平フランジ1dの上面との隅部に形成された下部三角形部1f3とから形成されている。
周状上端水平フランジ1cの直線部1c2には、所定の間隔を置いて、嵌合部材1gが形成されている。嵌合部材1gは、周状上端水平フランジ1cの直線部1c2に穿設された嵌合孔1g1と、周状上端水平フランジ1cの直線部1c2の裏面に垂設された、周状上端水平フランジ1cの直線部1c2の長手方向と直交する相対する側板部1g2と、相対する側板部1g2の下端を連結する下端水平板部1g3とにより形成される側部開口を有しており、側部開口の上部半分は、周壁部1bの4つの角部1b3以外の平坦な周壁部1bに平行で、且つ、周壁部1bから所定の間隔を置いて配置された仕切板部1g4により閉鎖されている。また、下端水平板部1g3には、後述するストツパー部材に形成された係止部が嵌合される係止部嵌合孔1g3’が穿設されている。このように構成することにより、嵌合部材1gには、相対する側板部1g2と下端水平板部1g3と仕切板部1g4と周壁部1bにより囲まれたストッパー嵌合空間部1g5が形成されている。また、ストッパー嵌合空間部1g5を形成する相対する側板部1g2のストッパー嵌合空間部1g5の真上に位置する側板部1g2には、互いに接近する方向に延在する水平係止リブ1g2’が形成されている。
底部材1には、嵌合部材1gを形成する、周状上端水平フランジ1cの直線部1c2に穿設された嵌合孔1g1と、周状上端水平フランジ1cの直線部1c2の裏面に垂設された、周状上端水平フランジ1cの直線部1c2の長手方向と直交する相対する側板部1g2と、下端水平板部1g3と、仕切板部1g4とにより、後述する長壁部材2及び短壁部材3に形成された係止部材B1が挿入される係止部材挿入空間部H1が形成されている。
次に、図6〜図13を用いて、長壁部材2について説明する。
長壁部材2は、平板状板部2aと、該平板状板部2aの両端垂直辺から、平板状板部2aの内面(容器C1が箱型に組み立てられた際に、容器C1の内側に位置する面)2a1に対して略垂直に、且つ、平板状板部2aの両端垂直辺の略全高に亘たって延在する縦長連結部2bとを有している。また、平板状板部2aと縦長連結部2bの上端には、平板状板部2aの外面(容器C1が箱型に組み立てられた際に、容器C1の外側に位置する面)2a2に対して垂直に、外側方向に延在する上端水平フランジ2cが形成されており、更に、平板状板部2aと縦長連結部2bの下端には、平板状板部2aの外面2a2に対して垂直に、外側方向に延在する下端水平フランジ2dが形成されている。
縦長連結部2bには、上端水平フランジ2cを延長することにより形成された上端水平板部2b1と、下端水平フランジ2dを延長することにより形成された、該上端水平板部2b1と相対する下端水平板部2b2と、相対する垂直側板部2b3と、奥壁2b4とにより形成された縦長空間部A1が形成されている。縦長空間部A1は、相対する垂直側板部2b3の先端2b3’から奥壁2b4まで延在するとともに、相対する垂直側板部2b3及び奥壁2b4に連接された適当数の水平区画板部2b5が形成されており、このような水平区画板部2b5を形成することにより、縦長空間部A1は、複数の副空間部A1’に区画されている。なお、説明の都合上、上端水平板部2b1と対向する水平区画板部2b5を、上端部水平区画板部と称し、符号2b5’が付されており、また、下端水平板部2b2と対向する水平区画板部2b5を、下端部水平区画板部と称し、符号2b5”が付されている。なお、本実施例には、6枚の水平区画板部2b5が形成されている例が示されており、6枚の水平区画板部2b5により、縦長空間部A1は、7個の副空間部A1’に区画されている。
上端部水平区画板部2b5’の中央部下面には、相対する垂直側板部2b3に連接された垂直片2b6が垂設されており、垂直片2b6の下端は、相対する垂直側板部2b3に連接されているとともに、相対する垂直側板部2b3の先端2b3’まで延在する水平片2b7が形成されている。このように、垂直片2b6と水平片2b7を形成することにより、上端部水平区画板部2b5’の下部には、相対する垂直側板部2b3と奥壁2b4と上端部水平区画板部2b5’と垂直片2b6とにより、下方が開放された嵌合空間部A2が形成されている。
同様に、上端部水平区画板部2b5’と下端部水平区画板部2b5”との間に位置する水平区画板部2b5の中央部下面にも、上述した垂直片2b6が垂設されているとともに、垂直片2b6の下端にも、上述した水平片2b7が形成されており、このように、垂直片2b6と水平片2b7を形成することにより、水平区画板部2b5の下部には、同様の嵌合空間部A2が形成されている。
上述したように、縦長連結部2bを、上端水平板部2b1と下端水平板部2b2と相対する垂直側板部2b3と奥壁2b4とにより形成することにより、縦長連結部2bの強度や剛性を高めることができるとともに、縦長連結部2bの捩れ変形を防止することができ、ひいては、箱型に組み立てられた容器C1の強度や剛性を高めることができるとともに、容器C1の捩れ変形を防止することができる。また、縦長連結部2bを構成する相対する垂直側板部2b3同士を、水平区画板部2b5や垂直片2b6や水平片2b7により連結することにより、縦長連結部2bの強度や剛性を、更に高めることができるとともに、縦長連結部2bの捩れ変形を、より確実に防止することができ、ひいては、箱型に組み立てられた容器C1の強度や剛性を、更に高めることができるとともに、容器C1の捩れ変形を、より確実に防止することができる。更に、相対する垂直側板部2b3のうち、外側に位置する垂直側板部2b3が、リブ構造ではないので、縦長連結部2bが損傷するようなことを防止することができる。
また、長壁部材2の下端水平フランジ2dの裏面には、上述した底部材1を形成する周状上端水平フランジ1cの直線部1c2に形成された嵌合部材1gの係止部材挿入空間部H1に挿入される係止部材B1が垂設されている。
B1は、下端水平フランジ2dの長手方向に沿って、下端水平フランジ2dの裏面に形成された係止部材でおり、係止部材B1は、底部材1に形成された嵌合部材1gの係止部材挿入空間部H1に対応して、長壁部材2の下端水平フランジ2dの裏面に垂設されている。係止部材B1は、所定の間隔を置いて配置された、下端水平フランジ2dの長手方向に対して垂直な相対する弾性変形可能な弾性帯状板部b1を有している。また、相対する弾性帯状板部b1の相対する面(以下、内面という。)b1aと反対側に位置する面(以下、外面という。)b1bの下端部には係止突部b2が形成されており、係止突部b2には、弾性帯状板部b1の外面b1bから弾性帯状板部b1の内面b1aに向かって、傾斜した傾斜面b2aが形成されているとともに、係止突部b2の上面b2bは、水平面として形成されている。なお、下端水平フランジ2dの裏面と係止部材B1の弾性帯状板部b1の内面b1aとにより形成される隅部には、下端水平フランジ2dの裏面から係止突部b2の上面b2b付近まで延在する、後述するストッパー部材の上動を抑制するストッパー部材上動抑制片b3が形成されている。
また、縦長連結部2bを形成する相対する垂直側板部2b3のうち、外側(容器C1が箱型に組み立てられた際に、容器C1の外側に位置する面)に位置する垂直側板部2b3には、上部が、嵌合空間部A2と重なるように形成された視認透孔2b8が穿設されている。
なお、2eは、長壁部材2の平板状板部2aの上部に穿設された手持ち用透孔であり、2fは、長壁部材2の外面2a2に、適当数形成された縦リブであり、2gは、長壁部材2の外面2a2に、適当数形成された横リブであり、2iは、上端水平フランジ2cの直ぐ下方に形成された上部水平フランジである。
縦リブ2fのうち、長壁部材2の幅方向の両端部に位置する縦リブ(以下、このような縦リブを、両端部縦リブと称し、図7に示されているように、符号2f’が付されている。)2f’の高さ(平板状板部2aの外面2a2から縦リブ2fの先端までの高さ)D1は、長壁部材2の上端水平フランジ2c及び下端水平フランジ2dの高さ(平板状板部2aの外面2a2から上端水平フランジ2c及び下端水平フランジ2dの先端までの高さ)と同じ高さに形成されており、また、両端部縦リブ2f’の間に形成された縦リブ2fは、その高さが、両端部縦リブ2f’の高さD1より低く形成されている。このように構成することにより、長壁部材2の強度や剛性を高めることができるとともに、長壁部材2を軽量化することができる。
また、横リブ2gのうち、縦長連結部2bと両端部縦リブ2f’との間に位置する部分(以下、この部分を、高部部分と称し、符号2g1が付されている。)2g1の高さ(平板状板部2aの外面2a2から横リブ2gの先端までの高さ)D2は、両端部縦リブ2f’の高さD1と略同じに形成されており、また、高部部分2g1間に位置する中間部分2g2は、平面形状が略三角形状の三角形部2g3を介して、高部部分2g1より高さD2の中間部分2g2に連結されている。このように構成することにより、長壁部材2の強度や剛性を高めることができるとともに、長壁部材2を軽量化することができる。なお、横リブ2gを構成する高部部分2g1が、上端水平フランジ2c、下端水平フランジ2d、相対する垂直側板部2b3のうち外側に位置する垂直側板部2b3、両端部縦リブ2f’、縦リブ2f及び横リブ2g等の先端により形成される容器C1の外寸を越えて、外側に位置しないように構成されている。このように構成することにより、横リブ2gを構成する高部部分2g1の損傷を防止することができる。
次に、図14及び図15を用いて、短壁部材3について説明する。
短壁部材3は、平板状板部3aと、平板状板部3aの上端から、外面(容器C1が箱型に組み立てられた際に、容器C1の外側に位置する面)3a1に対して垂直に外側方向に延在する上端水平フランジ3bが形成されており、また、平板状板部3aの下端から、外面3a1に対して垂直に外側方向に延在する下端水平フランジ3cが形成されており、更に、上端水平フランジ3bの端部と下端水平フランジ3cとを連結する、相対する端部垂直側板部3dが形成されている。なお、3a2は、容器C1が箱型に組み立てられた際に、容器C1の内側に位置する内面である。
3eは、相対する端部垂直側板部3dに形成された嵌合ブロック部材であり、嵌合ブロック部材3eは、端部垂直側板部3dに対して垂直な水平部3e1と、水平部3e1の先端部から垂直に上方に延在する垂直部3e2とから形成されている。嵌合ブロック部材3eは、長壁部材2の縦長連結部2bに形成された嵌合空間部A2の個数と同じ数、形成されている。本実施例においては、上述したように、長壁部材2の縦長連結部2bには、5個の嵌合空間部A2が形成されており、従って、嵌合ブロック部材3eも5個形成されている。長壁部材2と短壁部材3とを連結した際には、嵌合ブロック部材3eの垂直部3e2が、嵌合空間部A2に嵌合されるように構成されている。また、短壁部材3の下端水平フランジ3cの裏面には、上述した長壁部材2の下端水平フランジ2dの裏面に垂設された係止部材B1と同様の係止部材B1が垂設されている。
3fは、短壁部材3の平板状板部3a上部に穿設された手持ち用透孔であり、3gは、短壁部材3の外面3a1に、適当数形成された縦リブであり、3hは、短壁部材3の外壁面3a1に、適当数形成された横リブであり、このような縦リブ3g及び横リブ3hは、上述した長壁部材2に形成された縦リブ2f及び横リブ2gと、同じ構成とすることができる。
次に、図16及び図17を用いて、ストッパー部材S1について説明する。
ストッパー部材S1は、角筒状の本体s1を有しており、本体s1は、天部s1aと、底部s1bと、相対する側部s1cとを有しており、側部s1cの下端は、底部s1bより、下方に位置するように構成されている。また、相対する側部s1cの一方の端部には、互いに離反する方向に、側部s1cと同じ高さに延在するとともに、側部s1cに垂直な張出部s2が形成されており、張出部s2の下端も、底板s1bより、下方に位置するように構成されている。
また、底部s1bの裏面には、ストッパー部材S1に形成された係止部嵌合孔1g3’に嵌合される、略角柱状の係止部s3が垂設されている。係止部s3は、底面s3aと、相対する側面s3bと、張出部s2側に位置する垂直前面s3cと、垂直前面s3cと相対する傾斜奥面s3dとから形成されており、傾斜奥面s3dは、垂直前面s3cに向かって、接近するように傾斜している。
次に、図18〜図29を用いて、容器C1の組み立てについて説明する。
先ず最初に、長壁部材2と短壁部材3との連結について説明する。
図18に示されているように、長壁部材2の平板状板部2aと短壁部材3の平板状板部3aとが互いに直交するように、且つ、図19に示されているように、長壁部材2の縦長連結部2bに形成されている副空間部A1’と短壁部材3の端部垂直側板部3dに形成された嵌合ブロック部材3eとが対向するように、長壁部材2と短壁部材3とを配置する。
次いで、短壁部材3を、長壁部材2に接近させて、短壁部材3に形成された嵌合ブロック部材3eを、長壁部材2の縦長連結部2bに形成されている副空間部A1’に挿入するとともに、図20に示されているように、短壁部材3の端部垂直側板部3dを、長壁部材2の縦長連結部2bを構成する相対する垂直側板部2b3の先端2b3’に当接させる。このように、短壁部材3の端部垂直側板部3dが、長壁部材2の縦長連結部2bを構成する相対する垂直側板部2b3の先端2b3’に当接した際には、短壁部材3に形成された嵌合ブロック部材3eの垂直部3e2が、長壁部材2の縦長連結部2bに形成されている副空間部A1’内に位置する嵌合空間部A2の下方に位置するように構成されている。このように、短壁部材3に形成された嵌合ブロック部材3eの垂直部3e2が、長壁部材2の縦長連結部2bに形成されている嵌合空間部A2の下方に位置しているか否かは、図21に示されているように、縦長連結部2bを形成する相対する垂直側板部2b3のうち、外側に位置する垂直側板部2b3に穿設された視認透孔2b8内に、嵌合ブロック部材3eの垂直部3e2が位置しているか否により、視認透孔2b8を通して確認することができる。
次いで、長壁部材2に対して、短壁部材3を上昇させることにより、或いは、短壁部材3に対して、長壁部材2を下降させることにより、図22に示されているように、短壁部材3に形成された嵌合ブロック部材3eの垂直部3e2を、長壁部材2の縦長連結部2bに形成されている副空間部A1’内に位置する嵌合空間部A2に嵌合させる。このように、嵌合ブロック部材3eの垂直部3e2を、嵌合空間部A2に嵌合させた際には、嵌合ブロック部材3eの水平部3e1の上面が、水平区画板部2b5、2b5’の下方に位置する水平片2b7の下面に当接するように構成されているとともに、長壁部材2の上端水平フランジ2cの上面と短壁部材3の上端水平フランジ3bの上面とが、面一になるように構成されている。このようにして、図23に示されているように、長壁部材2と短壁部材3とが連結されることになる。なお、長壁部材2の上端水平フランジ2cの上面が、短壁部材3の上端水平フランジ3bの上面よりも、若干、上方に位置するように構成することもできる。
上述したように、長壁部材2と短壁部材3とが連結された際には、短壁部材3に形成された嵌合ブロック部材3eの垂直部3e2が、長壁部材2の縦長連結部2bに形成されている副空間部A1’内に位置する嵌合空間部A2に嵌合されるように構成されているので、長壁部材2と短壁部材3とを分離する方向の負荷が、長壁部材2や短壁部材3に加わった場合には、嵌合ブロック部材3eの垂直部3e2が、嵌合空間部A2を構成する垂直片2b6に当接し、長壁部材2と短壁部材3との分離を防止することができる。
次に、相対する一対の長壁部材2と相対する一対の短壁部材3とにより組み立てられた容器本体C1’を、底部材1に連結する過程について説明するが、長壁部材2と底部材1の連結過程、及び、短壁部材3と底部材1の連結過程は同じであるので、以下においては、長壁部材2と底部材1の連結過程について説明する。
相対する一対の長壁部材2と相対する一対の短壁部材3とにより組み立てられた容器本体C1’を、図24に示されているように、底部材1の上方に配置し、その後、容器本体C1’を、底部材1方向に接近させて、底部材1に形成された嵌合部材1gの係止部材挿入空間部H1に、長壁部材2に形成された係止部材B1及び短壁部材3に形成された係止部材B1を挿入させる。
このような、係止部材挿入空間部H1への係止部材B1の挿入過程において、係止部材B1を構成する係止突部b2に形成されてた傾斜面b2aが、係止部材挿入空間部H1のストッパー嵌合空間部1g5を形成する相対する側板部1g2に形成された水平係止リブ1g2’に当接し、更に、容器本体C1’を下降すると、係止部材B1の相対する弾性帯状板部b1が、互いに接近する方向に弾性変形し、弾性帯状板部b1に形成された係止突部b2の上面b2bが、水平係止リブ1g2’の下面に位置した時点で、弾性帯状板部b1は、その弾性復元力により、互いに離反する方向に移動し、弾性帯状板部b1に形成された係止突部b2の上面b2bが、図26に示されているように、水平係止リブ1g2’の下面に当接、或いは、水平係止リブ1g2’の下面に近接して位置することになる。このようにして、底部材1に形成された嵌合部材1gの係止部材挿入空間部H1に、長壁部材2に形成された係止部材B1及び短壁部材3に形成された係止部材B1が挿入され、底部材1と長壁部材2及び底部材1と短壁部材3とが、それぞれ、仮連結されるように構成されている。
上述したように、底部材1と長壁部材2及び底部材1と短壁部材3とが、それぞれ仮連結された際には、図25に示されているように、長壁部材2に形成された係止部材B1を構成する一対の係止突部b2と、底部材1に形成された嵌合部材1gの下端水平板部1g3と、底部材1に形成された嵌合部材1gの仕切板部1g4と、底部材1の周壁部1bとにより、ストッパー部材S1が挿入されるストッパー部材嵌合空間部A3が形成されている。
上述したストッパー部材嵌合空間部A3へのストッパー部材S1の挿入過程において、ストッパー部材S1に形成された係止部s3の傾斜奥面s3dが、底部材1に形成された嵌合部材1gの下端水平板部1g3に当接することになるが、更に、ストッパー部材S1の挿入を続けることにより、ストッパー部材S1の係止部s3により、下端水平板部1g3が、下方に弾性変形し、ストッパー部材S1に形成された係止部s3が、下端水平板部1g3の上面に当接しながら、嵌合部材1gを形成する周壁部1b方向に移動し、係止部s3が、下端水平板部1g3に穿設された係止部嵌合孔1g3’の上方に位置した時点で、下方に弾性変形した下端水平板部1g3の上方への弾性復元力により、図27に示されているように、ストッパー部材S1に形成された係止部s3が、下端水平板部1g3に穿設された係止部嵌合孔1g3’に挿入されることになる。
上述したように、ストッパー部材S1の係止部s3が、底部材1に形成された嵌合部材1gを形成する下端水平板部1g3に穿設された係止部嵌合孔1g3’に挿入されるように構成されているので、ストッパー部材S1が、ストッパー部材嵌合空間部A3から、水平方向に引き出されるようなことを防止することができる。また、ストッパー部材S1が、ストッパー部材嵌合空間部A3に嵌合された際には、図29に示されているように、ストッパー部材S1の張出部s2が、長壁部材2に形成された係止部材B1を構成する一対の係止突部b2に当接するとともに、ストッパー部材S1の本体s1を構成する天部s1aが、長壁部材2に形成された係止部材B1を構成する係止突部b2の上面b2b付近まで延在するストッパー部材上動抑制片b3に当接、或いは、近接するように構成されている。
上述したように、ストッパー部材嵌合空間部A3に、ストッパー部材S1を嵌合することにより、長壁部材2に形成された係止部材B1を構成する一対の弾性帯状板部b1が、互いに接近する方向に移動することが阻止され、弾性帯状板部b1の係止突部b2が、底部材1に形成された嵌合部材1gを構成する相対する側板部1g2に形成された水平係止リブ1g2’から外れるようなことがなく、従って、長壁部材2を、底部材1に対して、上方へ移動させるような負荷が加わっても、長壁部材2に形成された係止部材B1が、底部材1に形成された係止部材挿入空間部H1から抜け出るようなことがなく、よって、ストッパー部材S1により、底部材1と長壁部材2の分離を防止することができる。また、図27及び図29に示されているように、ストッパー部材嵌合空間A3に、ストッパー部材S1が嵌合された際には、底部材1に形成された嵌合部材1gを構成する下端水平板部1g3と、ストッパー部材S1を構成する、底部s1bよりその下端が下方に位置する張出部s2及び底部s1bとにより、ストッパー部材S1の取り外し用空間部A4が形成されている。
上述したように、長壁部材2に形成された係止部材B1を構成する一対の係止突部b2と、底部材1に形成された嵌合部材1gの下端水平板部1g3と、底部材1に形成された嵌合部材1gの仕切板部1g4と、底部材1の周壁部1bとにより形成されるストッパー部材嵌合空間部A3に、ストッパー部材S1が挿入されているので、上述したように、底部材1と長壁部材2の分離を防止することができるとともに、底部材1と長壁部材2の連結部分が、ストッパー部材S1に補強されることになるので、従って、箱型に組み立てられた組立・分解可能容器C1の強度や剛性が向上する。
ストッパー部材S1を、ストッパー部材嵌合空間A3から取り外すには、取り外し用空間部A4に、図示されていないマイナスドライバや棒状等のストッパー部材取り外し部材を挿入し、その後、ストッパー部材取り外し部材を、底部材1に形成された嵌合部材1gを形成する下端水平板部1g3を支点として、ストッパー部材取り外し部材の先端を上動させることにより、ストッパー部材S1を構成する底部s1bを、上方に弾性変形させて、ストッパー部材S1に形成された係止部s3を、底部材1の下端水平板部1g3に穿設された係止部嵌合孔1g3’から排出し、次いで、ストッパー部材S1を、ストッパー部材嵌合空間A3から引き抜くことにより、ストッパー部材S1を、ストッパー部材嵌合空間A3から取り外す。その後、長壁部材2の下端水平フランジ2dの裏面に垂設された係止部材B1の相対する弾性帯状板部b1を、互いに、接近する方向に、弾性変形させて、弾性帯状板部b1に形成された係止突部b2の上面b2bを、ストッパー嵌合空間部1g5を形成する相対する側板部1g2のストッパー嵌合空間部1g5の真上に位置する側板部1g2に形成された水平係止リブ1g2’から排出するとともに、容器本体C1’を上動させて、容器本体C1’を、底部材1から取り外す。その後、上述したように、長壁部材2と短壁部材3との連結を解除することにより、組立・分解可能容器C1を、一対の長壁部材2と一対の短壁部材3と底部材1とに分解することができる。
上述したように、ストッパー部材取り外し部材を使用することにより、ストッパー部材S1を、ストッパー部材嵌合空間A3から引き抜くことができるので、箱型に組み立てられた組立・分解可能容器C1の分解作業の作業性を向上することができる。
次に、図30を用いて、上述した底部材1に形成された嵌合部材1gの別の実施例について説明する。
この実施例における嵌合部材10gは、周状上端水平フランジ1cの直線部1c2に穿設された嵌合縦孔10g1と、周状上端水平フランジ1cの直線部1c2の裏面に垂設された、周状上端水平フランジ1cの直線部1c2の長手方向と直交する相対する側板部10g2と、相対する側板部10g2の下端を連結する下端水平板部10g3と、周壁部1bに平行な前板部10g4とから形成されている。このようにして、底部材1には、周壁部1bと相対する側板部10g2と下端水平板部10g3と前板部10g4とにより囲まれた係止部材挿入空間部H1が形成されている。
前板部10g4には、後述するストッパー部材が嵌合するストッパー部材嵌合空間部W1が形成されており、ストッパー部材嵌合空間部W1は、相対する垂直側端w1と水平上端w2と水平下端w3とを有しており、水平上端w2の中央部には、ストッパー部材に形成された係止部が挿通可能な挿通凹部w4が形成されており、また、水平下端w3の中央部には、上方と前方が開放された下部窪み部w5が形成されている。
次に、図31を用いて、上述した長壁部材2及び短側壁材3に形成された係止部材B1の別の実施例について説明する。なお、長壁部材2に形成された係止部材と短壁部材3に形成された係止部材とは同じ構成であるので、長壁部材2に形成された係止部材について説明する。なお、上述した実施例における係止部材B1と同様に、本実施例においても、係止部材B2は、長壁部材2の下端水平フランジ2dの裏面に形成されている。
係止部材B2は、長壁部材2の下端水平フランジ2dの裏面に垂設された相対する垂直側部b10と、相対する垂直側部b10の下端水平フランジ2d側を連結する上部水平部b11と、相対する垂直側部b10の下部を連結する下部水平部b12とを有しており、下部水平部b12は、垂直側部b10の下端より上方に位置するように構成されている。また、上部水平部b11の中央部には、平板状板部2a側に位置する、後述するストッパー部材S2に形成された係止部が嵌合される係止部嵌合孔b11’が形成されている。このように構成することにより、係止部材B2には、相対する垂直側部b10と上部水平部b11と下部水平部b12とにより囲まれた、後述するストッパー部材S2が嵌合される嵌合透孔b13が形成されている。
次に、図32及び図33を用いて、ストッパー部材S2について説明する。
ストッパー部材S2は、相対する側部s10と、相対する側部s10の一方の端部を連結する奥部s11と、相対する側部s10の中間部付近を連結する中間水平部s12と、該中間水平部s12に平行で、相対する側部s10の下端を連結する下端水平部s13とを有している。また、奥部s11の上面の中央部には、略角柱状の係止部s14が突設されており、係止部s14は、奥部s11と面一な前面s14aと、相対する側面s14bと、上面s14cと、上面s14cから奥壁部s11に向かって下方に傾斜した傾斜奥面s14dとから形成されている。また、ストッパー部材S2には、相対する側部s10と中間水平部s12と下端水平部s13とにより空間部s15が形成されており、この空間部s15に対応して、奥壁部s11には、空間部s15に連通する透孔s11aが穿設されている。
次に、図34〜図36を用いて、底部材1と長壁部材2とストッパー部材S2との組み付けについて説明する。
先ず最初に、上述した実施例と同様に、底部材1に形成された係止部材挿入空間部H1に、長壁部材2の下端水平フランジ2dの裏面に形成されている係止部材B2を挿入する。次いで、図34に示されているように、ストッパー部材S2を、連結された底部材1と長壁部材2の前面に配置し、その後、長壁部材2の係止部材B2に形成された嵌合透孔b13と底部材1に形成されたストッパー部材嵌合空間部W1とが重合するストッパー部材嵌合空間部A5に、ストッパー部材S2を挿入する。
ストッパー部材S2のストッパー部材嵌合空間部A5への挿入過程において、ストッパー部材S2の係止部s14が、底部材1に形成された挿通凹部w4に挿通され、その後、ストッパー部材S2のストッパー部材嵌合空間部A5への挿入を進めると、ストッパー部材S2の傾斜奥面s14dが、係止部材B2に形成された上部水平部b11に当接する。更に、ストッパー部材S2のストッパー部材嵌合空間部A5への挿入を進めると、係止部材B2に形成された上部水平部b11が上方に弾性変形することにより、ストッパー部材S2の係止ブロックs14が、係止部材B2に形成された上部水平部b11を乗り越え、この時点で、ストッパー部材S2の係止部s14が、上部水平部b11に形成された係止部嵌合孔b11’に嵌合されることになる。このように構成することにより、ストッパー部材S2が、ストッパー部材嵌合空間部A5から外れるようなことを防止することができる。
上述したように構成することにより、長壁部材2を、底部材1に対して、上方へ移動させるような負荷が加わっても、長壁部材2に形成された係止部材B2が、底部材1に形成された係止部材挿入空間部H1から抜け出るようなことがなく、よって、ストッパー部材S2により、底部材1と長壁部材2の分離を防止することができる。
上述したように、長壁部材2の係止部材B2に形成された嵌合透孔b13と底部材1に形成されたストッパー部材嵌合空間部W1とが重合するストッパー部材嵌合空間部A5に、ストッパー部材S2が挿入されているので、上述したように、底部材1と長壁部材2の分離を防止することができるとともに、底部材1と長壁部材2の連結部分が、ストッパー部材S2により補強されることになるので、従って、箱型に組み立てられた組立・分解可能容器C1の強度や剛性が向上する。
また、ストッパー部材S2を取り外すには、図示されていないペンチやプライヤー等のストッパー部材取り外し部材の相対する先端部の一方を、下部窪み部w5に挿入するとともに、ストッパー部材取り外し部材の相対する先端部のもう一方を、中間水平部s12の上方に位置する空間部に挿入し、その後、ストッパー部材取り外し部材の相対する先端部を互いに接近させて、中間水平部s12を下方に、弾性変形させることにより、ストッパー部材S2の係止部s14を、上部水平部b11に形成された係止部嵌合孔b11’から排出するとともに、ストッパー部材S2を、水平方向に移動させて、長壁部材2の係止部材B2に形成された嵌合透孔b13と底部材1に形成されたストッパー部材嵌合空間部W1とが重合するストッパー部材嵌合空間部A5から、ストッパー部材S2を抜き取る。その後、容器本体C1’を上動させて、容器本体C1’を、底部材1から取り外す。その後、上述したように、長壁部材2と短壁部材3との連結を解除することにより、組立・分解可能容器C1を、一対の長壁部材2と一対の短壁部材3と底部材1とに分解することができる。
上述したように、ストッパー部材取り外し部材を使用することにより、ストッパー部材S2を、ストッパー部材嵌合空間部A5から引き抜くことができるので、箱型に組み立てられた組立・分解可能容器C1の分解作業の作業性が向上する。
次に、図37を用いて、底部材1に形成された嵌合部材の更に別の実施例について説明する。
この実施例においては、水平上端w2の中央部に形成された挿通凹部w4に代えて、水平上端w2の中央部に位置する前板部10g4に、下方と前方が開放された上部窪み部w6が形成されている。この構成以外は、図30を用いて説明した嵌合部材10gと同じであるので、同じ構成については、同じ符号を使用するとともに、詳細な説明は省略する。
次に、図38を用いて、長壁部材2の下端水平フランジ2dの裏面に垂設された係止部材の更に別の実施例について説明する。
この実施例においては、図31を用いて説明した係止部材B2を構成する上部水平部b11の中央部に形成された係止部嵌合孔b11’は形成されておらず、係止部嵌合孔b11’に代えて、上部水平部b11の中央部裏面には、板状の係止部b11”が垂設されている。この構成以外は、図31を用いて説明した係止部材B2と同じであるので、同じ構成については、同じ符号を使用するとともに、詳細な説明は省略する。
次に、図39及び図40を用いて、上述した更に別の実施例に使用されるストッパー部材S3について説明する。
箱状に形成されたストッパー部材S3は、天部s100と底部s101と相対する側部s102と奥部s103とから形成されており、天部s100と奥部s103との角部には、傾斜部s104が形成されている。また、奥部s103には、奥壁の剛性を弱めるための透孔s103’が穿設されている。また、天部s100には、上述した係止部b11”が挿入される係止部嵌合孔s100’が穿設されている。
上述した実施例と同様に、底部材1に形成された係止部材挿入空間部H1に、長壁部材2の下端水平フランジ2dの裏面に形成されている係止部材B3を挿入する。次いで、図41に示されているように、ストッパー部材S3を、連結された底部材1と長壁部材2の前面に配置し、その後、長壁部材2の係止部材B3に形成された嵌合透孔b13と底部材1に形成されたストッパー部材嵌合空間部W1とが重合するストッパー部材嵌合空間部A5に、ストッパー部材S3を挿入する。
ストッパー部材S3のストッパー部材嵌合空間部A5への挿入過程において、ストッパー部材S3の傾斜部s104が、係止部材B3を構成する上部水平部b11の中央部裏面に形成された係止部b11”に当接することになるが、更に、ストッパー部材S3bの挿入を続行すると、係止部b11”が、ストッパー部材S3の天部s100を下方に弾性変形することになり、ストッパー部材S3の天部s100に穿設された係止部嵌合孔s100’の上方に、係止部b11”が位置した時点で、ストッパー部材S3の天部s100が、その弾性復元力により、上方に移動し、ストッパー部材S3の天部s100に形成された係止部嵌合孔s100’に、係止部b11”が挿入されることになる。このように構成することにより、ストッパー部材S3が、ストッパー部材嵌合空間部A5から外れるようなことを防止することができる。
上述したように構成することにより、長壁部材2を、底部材1に対して、上方へ移動させるような負荷が加わっても、長壁部材2に形成された係止部材B3が、底部材1に形成された係止部材挿入空間部H1から抜け出るようなことがなく、よって、ストッパー部材S3により、底部材1と長壁部材2の分離を防止することができる。
また、長壁部材2の係止部材B2に形成された嵌合透孔b13と底部材1に形成されたストッパー部材嵌合空間部W1とが重合するストッパー部材嵌合空間部A5に、ストッパー部材S3が挿入されているので、上述したように、底部材1と長壁部材2の分離を防止することができるとともに、底部材1と長壁部材2の連結部分が、ストッパー部材S3により補強されることになるので、従って、箱型に組み立てられた組立・分解可能容器C1の強度や剛性が向上する。
ストッパー部材S3を取り外すには、図示されていないペンチやプライヤー等のストッパー部材取り外し部材の相対する先端部の一方を、下部窪み部w5に挿入するとともに、ストッパー部材取り外し部材の相対する先端部のもう一方を、上部窪み部w6に挿入し、その後、ストッパー部材取り外し部材の相対する先端部を互いに接近させて、ストッパー部材S3の天部s100を、下方に、弾性変形させることにより、ストッパー部材S3の天部s100に形成された係止部嵌合孔s100’から、係止部材B3を構成する上部水平部b11の中央部裏面に垂設された係止部b11”を排出させるとともに、ストッパー部材S3を、水平方向に移動させて、長壁部材2の係止部材B3に形成された嵌合透孔b13と底部材1に形成されたストッパー部材嵌合空間部W1とが重合するストッパー部材嵌合空間部A5から、ストッパー部材S3を抜き取る。その後、容器本体C1’を上動させて、容器本体C1’を、底部材1から取り外す。その後、上述したように、長壁部材2と短壁部材3との連結を解除することにより、組立・分解可能容器C1を、一対の長壁部材2と一対の短壁部材3と底部材1とに分解することができる。
上述したように、ストッパー部材取り外し部材を使用することにより、ストッパー部材S3を、ストッパー部材嵌合空間部A5から引き抜くことができるので、箱型に組み立てられた組立・分解可能容器C1の分解作業の作業性が向上する。