JP2013008678A - 照明装置、映像表示装置、および映像信号制御方法 - Google Patents

照明装置、映像表示装置、および映像信号制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013008678A
JP2013008678A JP2012160102A JP2012160102A JP2013008678A JP 2013008678 A JP2013008678 A JP 2013008678A JP 2012160102 A JP2012160102 A JP 2012160102A JP 2012160102 A JP2012160102 A JP 2012160102A JP 2013008678 A JP2013008678 A JP 2013008678A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
illumination
video signal
frequency distribution
short wavelength
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012160102A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5426734B2 (ja
Inventor
Takao Endo
貴雄 遠藤
Takuo Murai
卓生 村井
Hideki Fukuda
秀樹 福田
Kuniko Kojima
邦子 小島
Eiji Niikura
栄二 新倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2012160102A priority Critical patent/JP5426734B2/ja
Publication of JP2013008678A publication Critical patent/JP2013008678A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5426734B2 publication Critical patent/JP5426734B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】輝度段差のような画像の劣化と光源の発光効率のバラツキを小さく抑えつつ、コントラスト比の高い画像を提供することのできる照明装置、映像表示装置および映像信号制御方法を得る。
【解決手段】短波長光源40と、波長変換手段50とを備えた少なくとも1以上の照明手段30を、複数の照明領域に対応して配列し、映像信号に応じて光量を調整する光変調素子に対して可視光を照明光として照射する照明装置100において、映像信号の輝度情報に基づいて複数の照明領域ごとに映像信号の輝度の頻度分布を算出する頻度分布算出手段10と、頻度分布に応じて1以上の照明手段30の短波長光源から放射される短波長光の光量を変調する照明変調手段20とを備え、波長変換手段50は、装置水平方向に伸びる、垂直方向断面が凹面形状の反射面上に設けられ、かつ、装置垂直方向に複数並べて配列される。
【選択図】図1

Description

本発明は、光変調素子等を照明する照明装置、映像信号に応じて光変調素子を変調させて照明装置からの照明光の透過量を調整することにより映像を表示する映像表示装置、および映像表示装置に用いられる映像信号制御方法に関する。
液晶ディスプレイなどに代表される映像表示装置は、CRT(Cathode Ray Tube)やPDP(Plasma Display Panel)と異なり、非発光型の表示装置であり、画像信号に応じて光量を調整する光変調素子と、その光変調素子を照明する照明装置とを備えている。
光変調素子は、光の透過光量を調整する透過型光変調素子と、光の反射光量を調節する反射型光変調素子とに分類される。特に、前者の光変調素子として透過型液晶素子(一般に、液晶パネルと呼ばれる)を用い、その背面に照明装置(一般に、バックライトと呼ばれる)を配置した液晶映像表示装置は、一般に、液晶ディスプレイとして広く社会で使われている。
CRTに代表される自発光型の表示装置は、画像信号の黒表示もしくは暗い画像において、表示装置の画像を形成する画素が非発光もしくは発光量が小さいため、消費電力を小さくすることができる。また、黒表示においては、非発光のため、特に、暗室でのコントラスト比は、10000:1以上となり、黒の引き締まった良好な画質が得られる。
これに対して、液晶ディスプレイは、自発光型とは異なり、光変調素子で光量を調節するため、画像信号の黒表示においても、バックライトは常時点灯している。したがって、液晶ディスプレイは、黒表示もしくは暗い画像においても、白表示と同等の電力を消費するため、消費電力を小さくすることができない。
また、画像信号の黒表示では、光変調素子の能力が十分でないため、バックライトの光が一部漏れ出して、黒表示が十分に暗くならないという問題がある。特に、暗室でのコントラスト比は、一般に、500:1程度であり、このコントラスト比不足が液晶ディスプレイの画質改善課題の1つである。
このようなコントラスト比不足を改善するため、照明領域を細かく分割し、バックライトの輝度を調整する映像表示装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1においては、液晶パネルに照射する照明光の光源となるLED(Light Emitting Diode)を複数の分割領域に配置し、映像信号に応じて、必要とされる画面領域にのみ照明光が照射されるよう、LEDを分割領域単位で制御している。
特開2001−142409号公報(第1頁、図1)
しかしながら、従来技術には次のような課題がある。従来の分割領域を照明するバックライトでは、画像の一部分のみ明るく、かつ、その周辺が暗い場合には、分割領域の境界に好ましくない輝度の段差が生じ、画像の劣化が発生するという問題がある。
また、均一照明を満足するには、前提として、個々の光源の光量バラツキが、ある程度の範囲に収まっている必要がある。しかしながら、例えば、光源としてLEDを用いる場合を例にとると、現状のLEDにおいては、その発光効率の個体差が大きい問題がある。このため、事前に個々のLEDを調光して均一になるように調整する、もしくは、同程度の光量を発生するLEDのみ選択するといった手間が発生する。
また、調整したとしても、光源は、光を発生させると同時に熱も発生させるため、次に発光効率の温度依存性の問題が新たに発生する。LEDの発光効率は、温度に強く依存し、一般に、温度が高くなると発光効率が低くなる傾向にある。なかでも、色毎に発光効率の温度依存性が異なるため、温度が高くなると色調が変化するという問題がある。これを補正するために、バックライトに光センサを配置し、光源の光量を温度に応じて色毎に調整することも考えられるが、部品点数や制御の増加といった問題が生じる。
本発明は上述のような課題を解決するためになされたもので、輝度段差のような画像の劣化および光源の発光効率のバラツキを小さく抑えつつ、コントラスト比の高い画像を提供することのできる照明装置、映像表示装置および映像信号制御方法を得ることを目的とする。
本発明に係る照明装置は、短波長光を放射する短波長光源と、短波長光を励起光として可視光を発光する波長変換手段とを備えた少なくとも1以上の照明手段を、複数の照明領域に対応して配列し、映像信号に応じて光量を調整する光変調素子に対して可視光を照明光として照射する照明装置において、短波長光源および波長変換手段を保持するとともに、内側が凹面形状の反射面を有する筐体と、映像信号の輝度情報に基づいて複数の照明領域ごとに映像信号の輝度の頻度分布を算出する頻度分布算出手段と、算出された頻度分布に応じて1以上の照明手段の短波長光源から放射される短波長光の光量を変調する照明変調手段とを備え、波長変換手段は、装置水平方向に伸び、かつ装置垂直方向断面が凹面形状である反射面上に設けられ、さらに、装置垂直方向に複数並べて配列されたものである。
また、本発明に係る映像表示装置は、照明装置と、照明装置内の頻度分布算出手段で算出された映像信号の輝度の頻度分布に応じて、映像信号を変調する映像信号変調手段と、映像信号変調手段により変調された映像信号に基づいて、照明装置からの照明光の透過光量を変更して映像を形成する光変調素子とを備えたものである。
さらに、本発明に係る映像信号制御方法は、映像表示装置に用いられる照明手段を有する照明装置から出力される照明光の透過光量を映像信号に応じて調整し、映像信号に応じた表示を実現する映像信号制御方法であって、複数の照明領域ごとに映像信号の輝度の頻度分布を算出するステップと、算出された頻度分布に応じて、複数の照明手段から出力される照明光の光量を変調するステップと、照明装置により照明された被照面の輝度分布としてあらかじめ記憶された応答関数を用いて、映像信号の輝度分布を逆補正するステップと、逆補正された映像信号を頻度分布に応じて変調し、透過光量を調整するステップとを備えたものである。
本発明によれば、複数の照明領域ごとにおける映像信号の輝度の頻度分布に応じて短波長光源を変調制御することにより、輝度段差による画像の劣化および光源の発光効率のバラツキを小さく抑えつつ、コントラスト比の高い画像を提供することのできる照明装置、映像表示装置および映像信号制御方法を得ることができる。
本発明の実施の形態1における映像表示装置の全体構成図である。 本発明の実施の形態1における映像表示装置の具体的な説明図である。 本発明の実施の形態1における照明手段の断面図である。 本発明の実施の形態1における照明手段の斜視図である。 本発明の実施の形態1における照明装置の光のスペクトル分布を示した図である。 本発明の実施の形態1における光源ばらつきを抑制するためのLED素子の配置を示した図である。 本発明の実施の形態1におけるフレキシブル基板の具体例を示した図である。 本発明の実施の形態1における照明手段の第1の配列例を示す図である。 本発明の実施の形態1における照明手段の第2の配列例を示す図である。 本発明の実施の形態1における照明手段の第3の配列例を示す図である。 本発明の実施の形態1における照明手段の第4の配列例を示す図である。 本発明の実施の形態1における照明手段の第5の配列例を示す図である。 本発明の実施の形態1における照明手段の第6の配列例を示す図である。 本発明の実施の形態1における照明手段の第7の配列例を示す図である。 本発明の実施の形態1における映像表示装置の断面図である。 本発明の実施の形態1における均一照明を得る条件を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態1における配光分布I(θ;N)の例示図である。 本発明の実施の形態1における照度分布Nに対するh/pの関係を示した図である。 本発明の実施の形態1における短波長光の漏れを防止する構造の第1の例を示す図である。 本発明の実施の形態1における短波長光の漏れを防止する構造の第2の例を示す図である。 本発明の実施の形態1における短波長光の漏れを防止する構造の第3の例を示す図である。 本発明の実施の形態1における波長と相対強度との関係の例示図である。 本発明の実施の形態1における短波長光の漏れを防止する構造の第4の例を示す図である。 本発明の実施の形態1における廃熱効果を高めるための構成を示した図である。 本発明の実施の形態1におけるコントラスト比改善効果の説明図である。 本発明の実施の形態2における映像表示装置の具体的な説明図である。 本発明の実施の形態2における照明手段および導光手段の斜視図である。 本発明の実施の形態2における映像表示装置の断面図である。 本発明の実施の形態2における映像表示装置の別の断面図である。
以下、本発明の照明装置、映像表示装置および映像信号制御方法の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1における映像表示装置の全体構成図である。この映像表示装置200は、照明装置100、映像信号補正手段110、および映像信号変調手段120で構成される。
また、照明装置100は、頻度分布算出手段10、照明変調手段20、およびM個(Mは1以上の整数)照明手段30(1)〜30(M)で構成される。さらに、M個の照明手段30(1)〜30(M)のそれぞれは、短波長光源40および波長変換手段50で構成される。
照明装置100は、全照明領域を複数の分割領域毎に照明する複数の照明手段30(1)〜30(M)を有している。そして、これら複数の照明手段30(1)〜30(M)からの照明光は、映像信号に応じて透過光量が調整される液晶パネルに向けて照射されることとなる。
ここで、本発明の照明装置100内の頻度分布算出手段10は、複数の分割領域ごとに映像信号の輝度の頻度分布を求める。さらに、照明変調手段20は、頻度分布算出手段10により算出された分割領域ごとの頻度分布に基づいて、複数の照明手段30(1)〜30(M)から出力される照明光を変調制御する。複数の照明手段30(1)〜30(M)の詳細については、後述する。
一方、映像表示装置200内の映像信号補正手段110は、複数の照明手段30(1)〜30(M)により照明された被照面の輝度分布を応答関数としてあらかじめ記憶している。そして、映像信号補正手段110は、あらかじめ記憶している応答関数を用いて、映像信号の輝度分布を逆補正し、補正後の映像信号を生成する。
さらに、映像信号変調手段120は、照明装置100内の頻度分布算出手段10により算出された分割領域ごとの頻度分布、および映像信号補正手段110で生成された補正後の映像信号に基づいて、液晶パネルの透過光量を変調制御し、映像信号に応じた画像を表示させることとなる。
次に、図2は、本発明の実施の形態1における映像表示装置の具体的な説明図である。図2において、複数の照明手段30(1)〜30(M)は、照明取付板60上に配列されている。そして、照明変調手段20は、頻度分布算出手段10により算出された頻度分布に基づいて、駆動回路21、22を変調制御することにより、複数の照明手段30(1)〜30(M)から出力される照明光を制御する。
複数の照明手段30(1)〜30(M)から出力される照明光は、液晶パネルに相当する光変調素子130に向けて照射される。そして、映像信号変調手段120は、頻度分布算出手段10により算出された分割領域ごとの頻度分布、および映像信号補正手段110で生成された補正後の映像信号に基づいて、駆動回路121、122を変調制御することにより、光変調素子130の透過光量を制御する。この結果、映像信号に応じた表示画像が得られることとなる。
図2においては、この他の構成要素として、光拡散手段140、送風手段70、廃熱手段80が記載されているが、これらの詳細については後述する。
次に、照明装置100に含まれる照明手段30について説明する。図3は、本発明の実施の形態1における照明手段30の断面図である。また、図4は、本発明の実施の形態1における照明手段30の斜視図である。照明手段30は、大別すると、短波長光源40および波長変換手段50で構成される。
ここで、短波長光源40は、LED実装基板41、LED素子42、モールドレンズ43、およびLEDパッケージ基板44で構成される。短波長光の発生源であるLED素子42(図示せず)は、LED実装基板41上に、複数個単位で実装される。さらに、LED実装基板41上の複数個単位のLEDを、透明性モールド材料からなるモールドレンズ43で覆うことにより、LEDパッケージ基板44が形成される。なお、この構成の詳細は、図6を用いて後述する。
一方、波長変換手段50は、筐体51の内側の凹面形状をした表面部に設けられている。そして、LEDパッケージ基板44は、筐体側板51aに取り付けられて筐体本体51bに固定され、短波長光を波長変換手段50に向かって照射する。このように照射された短波長光は、波長変換手段50により白色光に変換される。
図5は、本発明の実施の形態1における照明装置100の光のスペクトル分布を示した図である。図5において、横軸は波長、縦軸は相対強度を示している。LED素子42は、図5の破線で示したように、近紫外線領域にピークを持つ短波長光を放射する。
これに対して、図3および図4に示した筐体51の凹面部に設けられた波長変換手段50は、LED素子42(図3では図示せず)を覆うモールドレンズ43により配光制御された短波長光を励起光として、図5に示すような青色発光スペクトル、緑色発光スペクトル、赤色発光スペクトルを混合した白色光を発光する。
なお、波長変換手段50は、上述したような赤色、緑色、青色に代表される複数の蛍光体から構成され、発光効率や演色性を考慮して混合される。具体的には、蛍光体をシリコーンに充填し、さらに、短波長光を効率よく反射するため、裏面に銀色の反射シート(図示せず)を配置するなどしてもよい。
このように青色、緑色、赤色の単色を発光するLED素子を光源とするのではなく、短波長光を励起光源とし、波長変換手段50で白色発光させることで、個体差の大きいLED素子の調整を簡略化することができる。また、単色を発光するLED素子の発光効率は、色毎に温度依存が異なるため、温度で青色、緑色、赤色の混色比率が変わってしまい、そのままでは色調が変わってしまうという不具合がある。
これに対して、本実施の形態1においては、短波長光の励起光源を波長変換手段50で白色発光させることにより、色調の温度依存性を小さくすることが可能となる。つまり、温度等で発光効率のバラツキの大きいLED素子を複数まとめて1つの励起光源とし、蛍光体を前もって混合して白色発光させることで、最も上流の光源でバラツキを抑えることを目的とする。
図6は、本発明の実施の形態1における光源ばらつきを抑制するためのLED素子42の配置を示した図である。LED素子42は、個体差による発光効率のバラツキが大きいため、LED実装基板41上に複数個ずつ(図6では3個)のLED素子42をまとめてモールドレンズ43で覆うことで、発光効率のバラツキを平均化する。さらに、モールドレンズで覆われた構成のものを複数個(図6では5個)有するLEDパッケージ基板44を短波長光源として利用する。これにより、個体差による発光効率のバラツキを低減させる効果を有する。なお、本実施の形態1は、この1つのモールドレンズ43内のLED素子数3個、モールドレンズ43の配列数5個に限定されるものではない。
このように、LED実装基板41上に、複数のLEDをまとめてモールドしたものを複数配置してなるLEDパッケージ基板44を照明手段30として用いるが、配線の手間や配置の都合上、必要な配線を施したフレキシブル基板45に配置する。図7は、本発明の実施の形態1におけるフレキシブル基板45の具体例を示した図である。この図7においては、前述の光源による個体差による発光効率のバラツキを低減させるために、フレキシブル基板45上に実装されたLEDパッケージ基板44に対して、抵抗46を配置している。
これら照明手段30を複数の照明領域に対応して、少なくとも1つ以上配置した照明光源群をバックライトとする。図8は、本発明の実施の形態1における照明手段30の第1の配列例を示す図であり、縦11×横9の配列で照明手段30を並べたものを例示している。なお、本実施の形態1は、この配列数に限定されるものではない。図8においては、筐体51の凹面形状が垂直方向(上下方向)に来るように、照明手段30を水平方向に隙間無く並べて配列したので、照明手段30の配光は、垂直方向に狭く、それと直交する水平方向(左右方向)に広い特性を持つ。
つまり、水平方向に長い光源が垂直方向に複数列並んでいることとなる。ところで、従来のバックライトとして一般によく使われている冷陰極管などの管状(例えば、直管やU字管)の光源は、いずれも水平方向に長い管を、垂直方向に間隔を空けて並べることが多い。これは、水平方向に長い光源が垂直方向に並んでいることを意味している。
すなわち、図8においては、筐体51の凹面形状が垂直方向(上下方向)に来るように、水平方向に隙間無く並べて配列したので、従来の冷陰極管に代表されるバックライトに近い構成となり、結果として、従来のバックライトの置き換えが容易となる効果を有する。
また、図8では、水平方向に隙間無く並べて配列した照明手段30を、さらに垂直方向にも隙間無く配列していた例を示した。しかしながら、例えば、水平方向に隙間無く並べて配列した照明手段30を、垂直方向に隙間を空けて配列してもよいことは言うまでもない。図9は、本発明の実施の形態1における照明手段30の第2の配列例を示す図であり、垂直方向に隙間を空けた場合の例を示している。
また、図10は、本発明の実施の形態1における照明手段30の第3の配列例を示す図である。さらに、図11は、本発明の実施の形態1における照明手段30の第4の配列例を示す図である。このように、市松模様に配置しても、水平、垂直方向双方に隙間を空けて配列してもよい。
図9〜図11は、わかりやすいように照明手段30の配置のみを示したが、個々の照明手段30は、図4のような構成のため、短波長光の一部が波長変換手段50に到達せずに筐体51の側面から筐体51の外へ広がることがある。図4を用いて具体的に例示すると、図4の短波長光のうち、図の奥と真ん中の点線矢印で示された短波長光は、波長変換手段50に到達して白色光を発光する。しかしながら、手前の点線矢印は、波長変換手段50に到達せずに筐体51の手前側面から外へと抜けてしまう。
そこで、実際には水平方向に空きができた場合(例えば、図10、図11のような配列に相当)は、波長変換手段50を備えた筐体51(すなわち、照明手段30から短波長光源40の構成を取り除いたものに相当)を、空き領域に配置する。図12は、本発明の実施の形態1における照明手段30の第5の配列例を示す図であり、図10の空間部を埋めた配列例である。また、図13は、本発明の実施の形態1における照明手段30の第6の配列例を示す図であり、図11の空間部を埋めた配列例である。これにより、波長変換手段50に到達しない短波長光が、となりの波長変換手段50で蛍光変換されることになるため、光変換効率の向上効果が期待できる。
また、図14は、本発明の実施の形態1における照明手段30の第7の配列例を示す図である。例えば、先の図9あるいは図11のように、垂直方法に1列状の空きができた場合には、図13あるいは図14のように、空き領域に拡散反射板52を備える構成とする。これにより、白色光を被照面方向に拡散反射させることができ、被照面の照明効率の向上効果が期待できる。
これら照明手段30を敷き詰めない場合には、垂直方向、もしくは水平、垂直方向双方に照明手段30の間隔が広がる。このような照明手段30の配列により構成されたバックライトにて光変調素子130を照明する場合には、照明手段30から、照明手段30により照明される面(ここでは、光変調素子130の面)までの間隔を適宜設定しなければ、均一な照明がなされない問題がある。
ここで、照明手段30の間隔を、水平、垂直方向のいずれか大きい間隔をpとし、照明手段30から光変調素子130までの間隔をhとすると、hがpの0.8倍から3倍の範囲にある(つまり、0.8<h/p<3.0を満足する)ように設定した場合に、均一な照明を得ることができる。図15は、本発明の実施の形態1における映像表示装置200の断面図であり、hとpを図示している。以下、この均一な照明を得るための条件について詳細に説明する。
同種の光源を周期的に配置した条件で、距離h離れた照明される面(以後、被照面と呼ぶ)の水平面照度を考える。図16は、本発明の実施の形態1における均一照明を得る条件を説明するための模式図である。ここでは、光度Iの光源がピッチpで周期的に配置されている場合を考える。
照度は、距離の逆二乗に比例して小さくなるので、簡単のため、最も影響の大きい最近接の2つの光源(図16における第1の光源および第2の光源に相当)の場合を考える。図16より、特徴的な位置の照度は、光源の直上E、および光源の中点Eであることは容易に想像がつく。この両者の照度が等しい、つまり、E=Eとなる場合、被照面の照度は、近似的に均一に最も近いと予想される。
ここで、特徴的な点の水平面照度E、Eを求める。被照面の水平面照度Eは、一般に、下式(1)で表される。
Figure 2013008678
始めに、光源直上の水平面照度Eを求める。これは、ピッチp離れた、最近接の第1の光源による水平面照度Ec1と第2の光源による水平面照度Ec2との重ね合わせで表されるので、下式(2)となる。
Figure 2013008678
同様に、中点の水平面照度Eを求める。これも、第一の光源による水平面照度E01と第2の光源による水平面照度E02との重ね合わせで表されるので、下式(3)となる。
Figure 2013008678
ここで、上式(2)におけるcosθcは、下式(4)となり、上式(3)におけるcosθは、下式(5)となり、ともにhとpの「比」で表される。つまり、hとpは、独立ではない。
Figure 2013008678
ここで、光源間隔pと被照面距離hとの比をx≡p/hと定義すると、上式(1)、(2)は、それぞれ下式(6)、(7)となる。
Figure 2013008678
ただし、θcは、下式(8)とし、θは、下式(9)とする。
Figure 2013008678
この2つの特徴的な水平面照度が等しいE=Eとなる場合(つまりE/E=1となる場合)には、被照面の照度は、均一に最も近いと予想される。以上から、下式(10)が1となるxを求めればよい。
Figure 2013008678
なお、上式(10)は、配光分布I(θ)が決まれば、光源ピッチ・被照面距離の比xのみで決まる関数である。
被照面と平行な平面光源の場合、照度がcosθの4乗に比例して小さくなることから、一般性を考慮して配光分布をcosθのN乗とし、特徴パラメータNで関数型を近似できると仮定する。ここで、図17は、本発明の実施の形態1における配光分布I(θ;N)の例示図である。配光分布I(θ;N)は、一般性を考慮して、下式(11)と表記する。
Figure 2013008678
例えば、円柱光源ではN=3とし、平面光源ではN=4とし、配光が平面光源より狭い場合には、実効的にN>4とすればよい。図17中の4種類の破線は、Nを変えたときのI=1で規格化した配光分布を示しており、Nが大きくなると配光が狭くなることがわかる。
他方、バックライト用の光源として奥行きを薄くする目的で、光を横方向に照射するものがある。図17の実線は、横照射型光源の例で、横方向に広がった分布を示す。なお、この実線は、広がった分布を比較するために、Iは1ではない。このような横照射型光源は、本構成の範囲外とする。
ここで、上式(10)における照度の比がf(x;N)=1となるh/p=1/xを、一般の配光Nの関数として求める。実際には、任意のNに対し、数値計算を行った。図18は、本発明の実施の形態1における照度分布Nに対するh/pの関係を示した図であり、横軸に照度分布N、縦軸にh/pをとっている。例えば、N=3の場合、h/p=0.833、N=4の場合、h/p=0.943である。h/pとNは、べき関数でよく近似できるので、最適値を求めると、下式(12)となる。
Figure 2013008678
図18より、N>3の任意の配光分布(厳密には3<N≦40)において、0.8<h/p<3.0を満足すれば被照面の照度は、近似的に均一に最も近いこととなる。
実際には、照明手段30からの照明光は、光変調素子130を照明するが、光変調素子130は、偏光依存性がある。したがって、そのままでは照明手段30からの照明光の約半分は、光変調素子130を透過せずに光損失となる。そのため、照明手段30と光変調素子130との間(ここでは、光変調素子130の直下)に、図15に示すように、偏光選択手段150を配置し、目的の偏光を選択透過させ、残りを光源側に反射させる。
さらに、図15に示すように、照明手段30と光変調素子130の作る空間に、拡散反射板52を敷き詰めることで、光変調素子130からの戻り光を再度広い角度に反射させる。この反射光は、偏光選択手段150で再度選択透過されることで、最終的に光変調素子130を透過する照明光を増加させることができる。
また、このように偏光選択手段150および拡散反射板52を配置することで、偏光選択手段150で光源側に反射した光は、拡散反射板52で再反射して偏光選択手段150に再入射するので、照明手段30による照明光の分布が事実上広がり、照明ムラを小さくすることが可能となる。
実際には、上述した近似条件を満足しても、複数の照明手段30による複数の分割領域毎の照明のため、被照面となる光変調素子130を直接照明すると、そのままでは隣り合う分割領域の境界に照明ムラがわずかに発生する。そこで、照明ムラを低減させるために、光変調素子130と照明手段30との間に光拡散手段140を少なくとも1つ以上、複数配置してもよい(図15参照)。
光拡散手段140は、たわみを低減させるために、その厚みを数ミリのオーダーにしたものや、光拡散の微調整を可能とする数百ミクロンのオーダーのものがあるが、これらのいずれか、もしくは両方を、複数枚組み合わせて使ってもよい。このように、光拡散手段140を光変調素子130と照明手段30との間に少なくとも1つ以上配置することで、照明手段30による照明光の分布が事実上広がり、照明ムラを小さくすることが可能となる。
照明手段30は、前述のように、LED素子42を短波長光源とし、波長変換手段50により白色光に変換される。光変換効率は、波長変換手段50を構成する蛍光体や、筐体51の凹面形状や、モールドレンズ43の形状等に依存する。波長変換手段50による短波長光から白色光への光変換効率は、およそ0.5〜0.6程度であり、照明光である白色光を有効に作り出すには、光変換効率の向上が要求される。
また、蛍光変換されない短波長光と、波長変換手段50で変換された青、緑、赤の光とを混合することで、白色光の短波長成分が増えることになり、青色の強い色調となる。特に、LED素子42からモールドレンズ43を透過した短波長光の一部が、波長変換手段50を経由せずに直接筐体51から漏れ出ると、短波長光により被照面の一部が照明されるため、青色の強い色調となる問題が生じる。
図19は、本発明の実施の形態1における短波長光の漏れを防止する構造の第1の例を示す図である。この図19に示すように、筐体51の一部、具体的にはLED素子42を実装しているLED実装基板41の直上近傍に遮光板53を配置して、短波長光が直接筐体51から漏れ出すことを妨げるとよい。これにより、波長変換手段50を経由せずに直接筐体51から漏れ出る短波長光を外部から遮蔽するだけでなく、筐体51内部に閉じこめることになるため、光変換効率も向上するという効果も有する。
また、図20は、本発明の実施の形態1における短波長光の漏れを防止する構造の第2の例を示す図である。図20に示すように、筐体51の開口部を覆うように、短波長光漏れ防止手段160として波長選択要素161を配置してもよい。波長選択要素161は、基板44透明基板161bとその片面、もしくは両面のいずれかに光学機能膜161aを備えたものとする。短波長光を筐体51内に反射するように光学機能膜161aを構成すると、短波長光が波長変換手段50にて白色光に変換されることとなり、光変換効率が向上する効果を有する。
また、短波長光を吸収するように光学機能膜161aを構成すると、短波長光が筐体51から外に出る際に、光学機能膜161aで吸収されることとなり、短波長光が筐体51から漏れ出すことを防ぐことができる。
また、図21は、本発明の実施の形態1における短波長光の漏れを防止する構造の第3の例を示す図である。図21に示すように、短波長光漏れ防止手段160として、筐体51の開口部を覆うように拡散シート162を配置してもよい。拡散シート162は、その表面があたかも無秩序に数ミクロンから数100ミクロンの起伏が形成されているもの、もしくは球形、非球形のビーズ状の数ミクロンから数100ミクロンの屈折率の異なるフィラーが複数混合して表面に塗布されているもの等があり、光の進行方向を変えて配光分布を広げる効果を有する。
空気が透明なのに青色をしているのは、Rayleigh scatteringにより赤よりも波長の短い青色の光が波長の4乗に反比例して広く散乱されるからである。同様に、拡散シート162を通る光も、Rayleigh scatteringにより青色の光が赤色の光よりも広がる、つまり、筐体51の方向へ戻る光は、赤い光より青い光の方が多くなる。以上より、筐体51の方向へ戻った短波長光が波長変換手段50にて白色光に変換されるので、光変換効率が向上する効果を有する。
図22は、本発明の実施の形態1における波長と相対強度との関係の例示図であり、横軸に波長、縦軸に相対強度をとっている。ここで、破線は、短波長光のスペクトル、実線は、筐体51の開口部を覆う拡散シート162が配置されていない場合に対する配置されている場合の白色光の比を示したものである。実線を見ると、長波長成分が相対的に大きく、短波長光成分が相対的に小さいことがわかる。
また、図23は、本発明の実施の形態1における短波長光の漏れを防止する構造の第4の例を示す図である。図23に示すように、短波長光漏れ防止手段160として、筐体51の開口部を覆うようにプリズムシート163を配置してもよい。プリズムシート163は、その表面に数ミクロンから数100ミクロンの三角形、もしくは多角形、もしくは曲面が規則的に形成されているものを有しており、光を選択的に透過させる効果を有する。以上より、筐体51の方向へ戻った短波長光が波長変換手段50にて白色光に変換されるので、光変換効率が向上する効果を有する。
ところで、前述のように、LED素子の発光効率は、温度に依存し、一般に、温度が高くなると光変換効率が減少する。したがって、前述のように、光変換効率を向上させるように構成しても、LED素子42から発生する熱を適切に外部の熱浴に廃熱しなければ、せっかくの効果が薄れてしまう。
そこで、LED素子42、抵抗46で発生する熱を、筐体51を熱伝導手段として照明取付板60へ廃熱させることを考える。廃熱効果を高める具体例としては、筐体51をアルミや銅のような金属を用いて構成する等、熱伝導率の大きい媒質を用いてもよい。
また、図24は、本発明の実施の形態1における廃熱効果を高めるための構成を示した図である。図24に示すように、筐体51から照明取付板60への熱伝導が十分でない場合には、熱源であるLED素子42が配置されたLEDパッケージ基板44の近傍に熱伝導管54を配置してもよい。
また、熱は、熱伝導率と表面積に比例するので、LED素子42を複数実装したLED実装基板41が配置されているLEDパッケージ基板44の背面を、筐体51に熱伝導接着剤、もしくは熱伝導両面テープで筐体51に接着させることで、熱の通り道となる面積を有効に利用することができる。なお、実際には、材料のコストや重量も重要であることから、筐体51全体を金属で構成することをせずに、熱の通り道となるLEDパッケージ基板44と接する筐体51aのみ金属で構成し、残りの筐体51bは、樹脂などで構成してもよい。
また、廃熱が十分でない場合は、照明取付板60から廃熱手段80を用いて廃熱してもよい(図15参照)。具体的には、廃熱手段80として、放熱用のフィンを照明取付板60に並べて配置する。さらに廃熱が必要な場合は、送風手段70を用いてもよい(図2参照)。この場合、送風手段70は、廃熱手段80に送風するために、照明取付板60の側面、もしくは照明取付板60の背面にある廃熱手段80の背面に配置される。ここで、筐体51は、凹面状の形状をしているため、横一列に隙間なく並べた場合には、特に、導風手段として用いることもできる。
以上のように構成することで、LED素子42から発生する熱を外部の熱浴に効率よく廃熱でき、温度上昇を少なく抑えることが可能になる。これにより、LED素子の発光効率の低減を少なく抑えることが可能となる効果を有する。
これら照明手段30を、複数の照明領域に対応して少なくとも1つ以上配置した照明光源群をバックライトとし、これにより光変調素子130を照明する。光変調素子130は、例えば、透過型の液晶素子であり、これは、映像信号に応じて光の透過光量を調整することで映像を形成する機能を有する。
次に、本発明におけるコントラスト比改善効果について説明する。頻度分布算出手段10は、映像信号を取り込み、複数の分割領域毎に映像信号の輝度の頻度分布(ヒストグラム)を計算し、所望の分割領域の輝度の大小を判断する。具体的には、頻度分布算出手段10は、分割領域ごとの輝度の総和あるいは平均値と、所定の値との大小関係を比較することにより、それぞれの分割領域における映像信号の輝度のレベルを判断できる。
図25は、本発明の実施の形態1におけるコントラスト比改善効果の説明図であり、図25の左半分は、従来の照明装置および映像信号制御方法を示しており、右半分は、本発明の照明装置および映像信号制御方法を示している。さらに、図25は、a)入力信号、b)照明手段、c)映像信号、c’)逆補正後の映像信号、d)透過光、e)視覚特性、そしてf)認識画像をそれぞれ示している。
まず始めに、従来の照明装置による認識画像の問題点について説明する。例えば、入力信号の輝度が部分的に大きく(図25のa1)、その他の輝度が小さい(図25のa2)場合を考える。従来の照明装置は、領域によらず一定の照明光を照射する(図25のb1)。このときの映像信号c1の輝度分布は、入力信号と同じく、一部のみ大きく、その他が小さい。光変調素子130を透過した透過光d1は、一般に、光変調素子130の遮光能力が十分でないため、黒表示の光が一部漏れだして十分に暗くならないことがある。このような黒浮きがあるとコントラスト比が低下するので、良好な画像が得られないのは言うまでもない(図25のe1)。
これに対して、本方式の照明装置100において、頻度分布算出手段10は、複数の分割領域毎に入力した映像信号の輝度の頻度分布(ヒストグラム)を計算し、分割領域毎の輝度の大小を判断する。そして、照明変調手段20は、輝度が大きい領域に対応する照明手段30に対して、より光量を増やす(図25のb2)ように調整し、輝度の小さい領域に対応する照明手段30に対して、より光量を減らす(図25のb3)ように調整する。
このようにして照明手段30により分割領域毎の調光が行われた照明光b2、b3と、映像信号c1と組み合わせて光変調素子130にて画像を形成すると、光変調素子130を透過した透過光は、明るいところはより明るく、暗いところはより暗くなる。特に、黒表示の光が一部漏れだして十分に暗くならない黒浮きを低減することが可能となる。これらは、コントラスト比の改善になるが、頻度分布に基づく光量調整をかけすぎると、分割領域の境界に好ましくない輝度段差が発生する不具合が生じる。
そこで、映像信号補正手段110は、頻度分布算出手段10で照明を明るく(図25のb2)するよう判断された領域の映像信号の輝度分布を小さくし(図25のc2)、照明を暗く(図25のb3)するよう判断された領域の映像信号の輝度分布を大きくする(図25のc3)。このとき、変調後の照明手段30の輝度と変調後の映像信号の輝度との積が、元々の照明手段30の輝度と元々の映像信号の輝度との積と等しくなるようにすると、明暗の線形性を保つことができる。
しかしながら、前述したように、明るいところはより明るく、暗いところはより暗くすると、コントラスト比が強調され、メリハリのある画像になるため、必ずしも明暗の線形性を保つ必要はない。
この照明変調手段20は、例えば、照明手段30への電流、もしくは電圧を変調する方法、または、点灯時間幅を変調する(パルス幅変調)方法等により光量を調整できる。映像表示装置200用のバックライトとして照明装置100を利用する場合、バックライトを常時点灯させておくと、映像信号により光変調素子130で作られた画像が、次の映像信号が入力するまで表示されることになり、これが一般に網膜残像として認識され、動画に対するぼやけになる不具合がある。
これを回避するため、映像信号の入力時間に応じて、バックライトの点灯と消灯を繰り返すことが考えられる。具体的には、次の映像信号が入力するまでに黒画像を表示(黒挿入)するようにする。
分割領域毎の照明手段30の変調は、分割領域毎に変調をしないときを1とすると、0.3〜1.2の範囲にするとよい。この下限0.3から上限1.2は、分割領域の境界に好ましくない輝度段差、つまり画像の劣化が生じるという不具合を回避しつつ、コントラスト比を強調できる範囲に相当する。また、点灯時間を増やすと、分割領域の境界における輝度段差の他に、前述の黒挿入ができなくなるという不具合も発生する。
以上のようにして、映像信号と照明手段30を分割領域毎に変調するが、照明手段30によって照明される光変調素子130は、照明手段30の配光特性や、照明手段30と光変調素子130との間隔、隣り合う照明手段30同士の間隔等に依存し、必ずしも一様に照明されることはなく、ある分布を持つこととなる。
例えば、分割領域毎に照明を行わない従来の場合では、光源からの照明光の分布(図25のb1)が隣り合う照明光と重なり合い、平均化されて照明の分布が一様に近づく。しかしながら、分割領域毎に照明する場合では、隣り合う光源からの照明光の分布(図25のb4に対してb2とb3)が変調されて分布をもつため、そのまま照明のムラとなる。
これは、明るいところをより明るく、暗いところをより暗くするコントラスト比強調の起源となるが、そのままでは、分割領域の境界に好ましくない輝度段差が発生してしまう。そこで、映像信号補正手段110は、照明手段30により照明された光変調素子130の透過光の輝度分布を応答関数としてあらかじめ記憶しておき、映像信号の輝度分布を応答関数で逆補正する(図25のc’1)。これによって得られた透過光d2は、分割領域の境界に好ましくない輝度段差を取り除くことが可能となる。
なお、実際には、光変調素子130の透過光d2を人間が観測することになるが、人間の視覚特性のため、例えば、明暗の境界面が強調されて知覚される(マッハ効果)ことがある(図25のf1)。そこで、映像信号補正手段110にて映像信号を補正する際、必ずしも入力信号を正確に出力することをせずに、視覚特性を考慮して、人間が映像を見たときに心地よく感じるように画像の補正を行ってもよい。
以上のように、実施の形態1によれば、複数の照明領域ごとにおける映像信号の輝度の頻度分布に応じて照明手段の明るさを変調することにより、輝度段差による画像の劣化を小さく抑えつつ、コントラスト比の高い画像を提供するための照明装置を得ることができる。さらに、短波長光の励起光源を波長変換により白色発光させることにより、温度による色調の変化や発光効率の低下を抑えた照明装置を得ることができる。さらに、構造面においても、従来のバックライトとの置き換えが容易な照明装置を得ることができる。
さらに、照明装置と併用して、映像信号の輝度の頻度分布に応じて映像信号の明るさを変調して光変調素子の透過光量を調整することにより、良好なコントラスト比の画像を生成できる映像表示装置および映像信号制御方法を得ることができる。
さらに、照明装置により照明された被照面の輝度分布を応答関数としてあらかじめ記憶しておき、映像信号を応答関数で逆補正することにより、照明の分割領域の境界に生じる輝度段差を効果的に取り除くことができ、さらに良好なコントラスト比の画像を生成できる映像表示装置および映像信号制御方法を得ることができる。
なお、コントラスト比の強調された画像を好まない、もしくは非常に特殊な画像でコントラスト比があまりに強調される場合には、ユーザーの嗜好により、このような映像信号制御方法を用いず、従来の制御方法に戻せる方が好ましい。そこで、制御方法が使用されているかの区別を光変調素子130に表示し、制御方法の利用を外部設定による変調ON/OFF信号に基づいて選択することができるようにしてもよい。
また、上述の実施の形態1においては、映像信号補正手段110により逆補正を行う場合について説明したが、本発明の映像表示装置および映像信号制御方法は、これに限定されない。映像信号補正手段110を有さない簡易構成において、映像信号の輝度の頻度分布に応じて、補正を施していない映像信号を変調することによっても、良好なコントラスト比の画像を生成できる映像表示装置および映像信号制御方法を得ることができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、光変調素子130を照明するために照明手段30を光変調素子130の直下に複数配置した場合について説明した。本実施の形態2では、照明手段30を光変調素子130の直下には配置せず、導光手段を用いた構成とする場合について説明する。図26は、本発明の実施の形態2における映像表示装置の具体的な説明図である。図26に示すように、分割領域毎に導光手段90を配置し、導光手段90の側面に複数の照明手段30を配置して調光することで、分割領域毎の照明を可能とすることもできる。
図27は、本発明の実施の形態2における照明手段30および導光手段90の斜視図である。導光手段90の側面には、複数の照明手段30が配置されている。LEDパッケージ基板44上のLED素子42から放射された短波長光が、モールドレンズ43で配光制御され、波長変換手段50にて白色光が励起される。
励起された白色光は、導光手段90と大気の屈折率差を利用した全反射で、空間的に広い範囲まで伝搬される。導光手段90から空間的に均一に光を取り出すため、導光手段90の下面、もしくは上面には、配光制御手段91が照明手段30からの距離に応じて規則的に配置される。この配光制御手段91は、例えば、照明手段30からの光を散乱する役割を果たす。
図27に示すように、配光制御手段91を規則的な配列とするのは、照明手段30の近傍で光を多く取り出すと遠方で光を取り出せず、反対に遠方で光を少量しか取り出さないと光が有効利用されないためである。このように、配光制御手段91は、照明手段30からの距離に応じて規則的に配置されるが、具体的には、配光制御手段91の面密度に依存する。
つまり、配光制御手段91の大きさを照明手段30からの距離に応じて大きくする、もしくは、配光制御手段91の数を照明手段30からの距離に応じて多くする等、照明手段30からの距離に応じて配光制御手段91の面密度を多くするとよい。
このように、図27のような導光手段90を備えた照明手段30を、光変調素子130の直下に複数(、図26では縦5、横3)配列する。なお、本実施の形態2は、この配列数に限定されるものではない。図28は、本発明の実施の形態2における映像表示装置の断面図である。図28に示すように、下側に漏れ出した照明手段30からの白色光を有効に再利用するため、拡散反射板52を照明取付板60の上にさらに配置している。
また、このように、導光手段90の側面に照明手段30を構成すると、図27のように、照明手段30の筐体51の背面に廃熱手段80を直接配置することも可能となる。例えば、図26のように、導光手段90を備えた照明手段30を複数、光変調素子130の直下に配列すると、照明手段30は、一列に連なって配置されているため、筐体51の凹面を導風手段とすることもできる。このため、図26でいうと、照明手段30の手前と奥(映像表示装置として利用する場合の上下)に送風手段70を配置することで、効率よく廃熱が可能となる。
もちろん、実施の形態1の図15で示したように、照明取付板60の背面に廃熱手段80を設けることをしてもよい。図29は、本発明の実施の形態2における映像表示装置の別の断面図であり、照明取付板60の背面に廃熱手段80を備えた場合を示している。この図29においては、熱源となるLED素子42を光変調素子130から遠い方に配置し、筐体51を照明取付板60、および照明取付板60に備え付けられている廃熱手段80に密接に配置する。このように、熱源を廃熱手段80の近傍に配置することで、効率よく廃熱することが可能となる。
以上のように、実施の形態2によれば、光変調素子の直下に配置された導光手段を用いることにより、照明装置を光変調素子の直下ではなく、導光手段の側面に配置することを可能とした上で、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。さらに、熱源となるLED素子を光変調素子から遠ざけて配置することが可能となり、廃熱効率の向上を図ることができる。
なお、以上の例では、照明手段30を奥から手前(映像表示装置として利用する場合の上下)に配置する例を示したが、当然のことながら上下と左右が入れ替わる、つまり90度回転してもよいことは言うまでもない。
10 頻度分布算出手段、20 照明変調手段、30 照明手段、40 短波長光源、41 LED実装基板、42 LED素子、43 モールドレンズ、44 LEDパッケージ基板、45 フレキシブル基板、46 抵抗、50 波長変換手段、51、51a、51b 筐体、52 拡散反射板、53 遮光板、54 熱伝導管、60 照明取付板、70 送風手段、80 廃熱手段、90 導光手段、91 配光制御手段、100 照明装置、110 映像信号補正手段、120 映像信号変調手段、130 光変調素子、140 光拡散手段、150 偏光選択手段、160 短波長光漏れ防止手段、161 波長選択要素、161a 光学機能膜、161b 透明基板、162 拡散シート、163 プリズムシート、200 映像表示装置。

Claims (6)

  1. 短波長光を放射する短波長光源と、前記短波長光を励起光として可視光を発光する波長変換手段とを備えた少なくとも1以上の照明手段を、複数の照明領域に対応して配列し、映像信号に応じて光量を調整する光変調素子に対して前記可視光を照明光として照射する照明装置において、
    前記短波長光源および前記波長変換手段を保持するとともに、内側が凹面形状の反射面を有する筐体と、
    前記映像信号の輝度情報に基づいて前記複数の照明領域ごとに前記映像信号の輝度の頻度分布を算出する頻度分布算出手段と、
    算出された前記頻度分布に応じて前記1以上の照明手段の短波長光源から放射される短波長光の光量を変調する照明変調手段と
    を備え、
    前記波長変換手段は、装置水平方向に伸び、かつ装置垂直方向断面が前記凹面形状である前記反射面上に設けられ、さらに、装置垂直方向に複数並べて配列された
    ことを特徴とする照明装置。
  2. 請求項1に記載の照明装置において、
    前記波長変換手段に対して、前記短波長光源が離散的に配置された
    ことを特徴とする照明装置。
  3. 請求項2に記載の照明装置において、
    前記短波長光源は、紫外線もしくは近紫外線を発光する発光ダイオードである
    ことを特徴とする照明装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の照明装置と、
    前記照明装置内の頻度分布算出手段で算出された映像信号の輝度の頻度分布に応じて、前記映像信号を変調する映像信号変調手段と、
    前記映像信号変調手段により変調された映像信号に基づいて、前記照明装置からの照明光の透過光量を変更して映像を形成する光変調素子と
    を備えたことを特徴とする映像表示装置。
  5. 請求項4に記載の映像表示装置において、
    前記照明装置により照明された被照面の輝度分布を応答関数としてあらかじめ記憶しておき、前記応答関数を用いて前記映像信号の輝度分布を逆補正する映像信号補正手段をさらに備え、
    前記映像信号変調手段は、前記照明装置内の頻度分布算出手段で算出された映像信号の輝度の頻度分布に応じて、前記映像信号補正手段で逆補正された映像信号を変調する
    ことを特徴とする映像表示装置。
  6. 請求項4に記載の映像表示装置に用いられる照明手段を有する照明装置から出力される照明光の透過光量を映像信号に応じて調整し、前記映像信号に応じた表示を実現する映像信号制御方法であって、
    前記複数の照明領域ごとに前記映像信号の輝度の頻度分布を算出するステップと、
    算出された前記頻度分布に応じて、前記複数の照明手段から出力される前記照明光の光量を変調するステップと、
    前記照明装置により照明された被照面の輝度分布としてあらかじめ記憶された応答関数を用いて、前記映像信号の輝度分布を逆補正するステップと、
    逆補正された映像信号を前記頻度分布に応じて変調し、前記透過光量を調整するステップと
    を備えたことを特徴とする映像信号制御方法。
JP2012160102A 2012-07-19 2012-07-19 照明装置、映像表示装置、および映像信号制御方法 Active JP5426734B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012160102A JP5426734B2 (ja) 2012-07-19 2012-07-19 照明装置、映像表示装置、および映像信号制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012160102A JP5426734B2 (ja) 2012-07-19 2012-07-19 照明装置、映像表示装置、および映像信号制御方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006062878A Division JP2007240858A (ja) 2006-03-08 2006-03-08 照明装置、映像表示装置、および映像信号制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013008678A true JP2013008678A (ja) 2013-01-10
JP5426734B2 JP5426734B2 (ja) 2014-02-26

Family

ID=47675823

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012160102A Active JP5426734B2 (ja) 2012-07-19 2012-07-19 照明装置、映像表示装置、および映像信号制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5426734B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018106193A (ja) * 2018-02-26 2018-07-05 日本精機株式会社 ヘッドアップディスプレイ装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005055328A1 (ja) * 2003-12-05 2005-06-16 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha 発光装置及びこれを用いた照明器具
JP2005258403A (ja) * 2004-02-09 2005-09-22 Hitachi Ltd 照明装置とこれを備えた画像表示装置及び画像表示方法
JP2006049062A (ja) * 2004-08-04 2006-02-16 Sharp Corp バックライト装置および薄型表示装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005055328A1 (ja) * 2003-12-05 2005-06-16 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha 発光装置及びこれを用いた照明器具
JP2005258403A (ja) * 2004-02-09 2005-09-22 Hitachi Ltd 照明装置とこれを備えた画像表示装置及び画像表示方法
JP2006049062A (ja) * 2004-08-04 2006-02-16 Sharp Corp バックライト装置および薄型表示装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018106193A (ja) * 2018-02-26 2018-07-05 日本精機株式会社 ヘッドアップディスプレイ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5426734B2 (ja) 2014-02-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007240858A (ja) 照明装置、映像表示装置、および映像信号制御方法
JP5250339B2 (ja) 画像表示装置
JP5150689B2 (ja) 液晶表示装置
US9607577B2 (en) Dynamic power and brightness control for a display screen
US8089582B2 (en) Liquid crystal display device comprising at least one groove having an end portion that stops short of the non-adjacent opposite side surfaces and extends in a direction perpendicular to the non-adjacent side surfaces
JP4742145B2 (ja) バックライト装置、及びこれを用いた表示装置
JP2011059177A (ja) 液晶表示装置及びバックライト制御方法
EP1768083A2 (en) Optical correction for high uniformity panel lights
US8531382B2 (en) White LED backlight device with color compensation and display device using the same
US20110280002A1 (en) Lighting device and image display device
JP2007003805A (ja) 照明装置及びこれを備えた表示装置
US20090251922A1 (en) Backlight device and display device using the same
JP2009042652A (ja) 液晶表示装置及びこれに用いる映像表示方法
TWI378298B (en) Display arrangement and method for controlling a display unit of a display arrangement
US8400397B2 (en) Backlighting system and display device
KR100780187B1 (ko) Led를 이용한 액정표시장치용 백라이트 유닛
WO2018037775A1 (ja) 光源装置およびそれを備えたバックライト装置、表示装置
JP5426734B2 (ja) 照明装置、映像表示装置、および映像信号制御方法
WO2010064568A1 (ja) 映像表示装置および面光源装置
JP2009042651A (ja) 液晶表示装置及びこれに用いる映像表示方法
JP2008153039A (ja) 照明装置およびこれを備えた液晶表示装置
JP2017139073A (ja) 照明装置及びその制御方法
JP5743782B2 (ja) 画像表示装置
JP2012103420A (ja) 液晶表示装置
JP2017162726A (ja) 照明装置及び表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130722

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130730

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130919

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131126

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131128

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5426734

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250