JP2013008444A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】循環調整弁の凍結防止、および、発電性能の安定性を向上させる。
【解決手段】燃料電池システム1は、水素と酸素を含む空気を供給されて発電をする燃料電池スタック2と、燃料電池スタック2に供給される空気が流通する空気供給流路11と、燃料電池スタック2から排出されるカソードオフガスが流通するカソードオフガス流路12と、空気供給流路11を介して空気を燃料電池スタック2に圧送するコンプレッサ10と、カソードオフガス流路12から分岐されコンプレッサ10よりも上流の空気供給流路11に接続されるカソードオフガス循環流路20と、カソードオフガス循環流路20に設けられた循環調整弁21と、循環調整弁21よりも上流側のカソードオフガス循環流路20とコンプレッサ10よりも下流の空気供給流路11とに架け渡される熱交換器13と、を備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、燃料電池システムに関するものである。
燃料と酸化剤とを供給されて発電をする燃料電池を備える燃料電池システムでは、酸化剤としての酸素を含む空気をコンプレッサで圧縮し、空気供給流路を介して燃料電池に供給するのが一般的である。
また、燃料電池内の湿度調節のために、燃料電池から排出される湿度の高い排出空気の一部を空気循環流路を介して前記空気供給流路に戻し循環使用するシステム(以下、排気循環システムという)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
前記排気循環システムでは、燃料電池から排出される暖かく湿度の高いカソードオフガスを、空気供給流路を流通する低温の新鮮な空気に合流させたときに、暖かいカソードオフガス中の湿分が凝縮して凝縮水が生成されてしまう。これを防止するために、空気供給流路において空気循環流路との合流点よりも上流側に、合流前の新鮮な空気を加熱する加熱部を設ける技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
これら前記排気循環システムにおいては、循環させるカソードオフガスの流量を調整するために、空気循環流路に循環調整弁を設けている。
特表平8−500931号公報 特開2005−268117号公報
ところで、燃料電池システムを低温環境下で停止させた場合に、空気循環流路を流通するカソードオフガス中に含まれる水分が、循環調整弁において凍結し、循環調整弁が固着してしまう場合がある。
特に、循環調整弁が開弁状態で固着してしまうと、燃料電池システム始動時にカソードオフガスの循環流量を適切に制御することができないため、水蒸気や窒素を含むカソードオフガスが過剰に燃料電池に供給されて、暖機運転である酸素リーン発電時にフラッディングが発生する虞がある。ここで、酸素リーン発電とは、水素に対する酸素の量を通常運転時よりも少なくして意図的に低効率の発電状態とすることで、発電に伴う発熱量を増やし、暖機を促進する運転方法である。
このように、酸素リーン発電時にフラッディングが発生すると、酸素リーン発電から通常発電に移行する際に発電が不安定になる虞がある。また、循環調整弁が固着した状態のまま通常発電に移行してしまうと、通常発電時において燃料電池に供給される空気の酸素濃度が低下し、意図しない発電効率の低下を招く虞もある。
そこで、この発明は、循環調整弁の凍結防止、および、発電性能の安定性を向上することができる燃料電池システムを提供するものである。
この発明に係る燃料電池システムでは、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
請求項1に係る発明は、燃料と酸化剤を供給されて発電をする燃料電池(例えば、後述する実施例における燃料電池スタック2)と、前記燃料電池に供給される酸化剤が流通する酸化剤供給流路(例えば、後述する実施例における空気供給流路11)と、前記燃料電池から排出された酸化剤が流通する酸化剤排出流路(例えば、後述する実施例におけるカソードオフガス流路12)と、前記酸化剤供給流路を介して酸化剤を前記燃料電池に圧送する酸化剤圧送手段(例えば、後述する実施例におけるコンプレッサ10)と、前記酸化剤排出流路から分岐され前記酸化剤圧送手段よりも上流の前記酸化剤供給流路に接続され前記排出された酸化剤を循環させる酸化剤循環流路(例えば、後述する実施例におけるカソードオフガス循環流路20)と、前記酸化剤循環流路に設けられた循環調整弁(例えば、後述する実施例における循環調整弁21)と、前記循環調整弁よりも前記循環における上流側の前記酸化剤循環流路と前記酸化剤圧送手段よりも下流の前記酸化剤供給流路とに架け渡される熱交換器(例えば、後述する実施例における熱交換器13)と、を備えることを特徴とする燃料電池システムである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の発明において、前記酸化剤供給流路と前記酸化剤循環流路のいずれか一方に接続され前記熱交換器を跨ぐことで前記熱交換器をバイパスするバイパス流路(例えば、後述する実施例におけるバイパス流路22)と、前記バイパス流路に設けられたバイパス弁(例えば、後述する実施例におけるバイパス弁)と、を備えることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の発明において、前記バイパス流路は前記熱交換器の上流と下流の前記酸化剤供給流路を接続することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項2または請求項3に記載の発明において、前記熱交換器よりも下流の前記酸化剤供給流路に設けられて酸化剤を加湿する加湿器(例えば、後述する実施例における加湿器15)と、前記熱交換器よりも下流であって前記加湿器よりも上流の前記酸化剤供給流路に設けられて酸化剤を冷却する冷却手段(例えば、後述する実施例におけるインタークーラー14)と、を備えることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の発明において、前記酸化剤圧送手段と前記熱交換器の間の前記酸化剤供給流路を流通する酸化剤の温度を検出する供給酸化剤温度センサ(例えば、後述する実施例における空気温度センサ24)と、前記熱交換器と前記燃料電池の間の前記酸化剤循環流路を流通する酸化剤の温度を検出する循環酸化剤温度センサ(例えば、後述する実施例における循環カソードオフガス温度センサ25)と、制御部(例えば、後述する実施例における制御装置30)と、を備え、前記制御部は、前記供給酸化剤温度センサで検出された酸化剤の温度が前記循環酸化剤温度センサで検出された酸化剤の温度よりも大きい場合には前記バイパス弁を閉じ、前記供給酸化剤温度センサで検出された酸化剤の温度が前記循環酸化剤温度センサで検出された酸化剤の温度よりも大きくない場合には前記バイパス弁を開くことを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の発明において、前記酸化剤排出流路に設けられた封止弁(例えば、後述する実施例における封止弁16)と、前記酸化剤排出流路を流通する酸化剤の温度を検出する排出酸化剤温度センサ(例えば、後述する実施例におけるカソードオフガス温度センサ26)と、制御部(例えば、後述する実施例における制御装置30)と、を備え、前記制御部は、燃料電池システムの始動時に前記封止弁を閉じ、前記排出酸化剤温度センサで検知された酸化剤の温度が規定条件を満たした場合に前記封止弁を開くことを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項3に記載の発明において、車両に搭載され、車両の停止時に前記バイパス弁を開く制御部(例えば、後述する実施例における制御装置30)を備えることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、循環調整弁よりも上流に設けた熱交換器によって、圧送手段により圧縮され昇温された酸化剤の熱を、酸化剤循環流路を流れる酸化剤に移動させて該酸化剤を昇温することができ、この昇温した酸化剤を循環調整弁に流通させることができる。これにより、酸化剤に含まれる水分が循環調整弁において凝縮し滞留するのを防止することができ、低温環境下での停止時に循環調整弁の凍結・固着を防止することができる。また、燃料電池から排出された酸化剤を熱交換器で昇温した後に酸化剤供給流路に合流させることができるので、酸化剤供給流路を流れる低温の酸化剤と合流した際に、燃料電池から排出された酸化剤に含まれる湿分が凝縮して生成される凝縮水の生成量を低減することができる。その結果、燃料電池の発電性能の安定性を高めることができる。
請求項2および請求項3に係る発明によれば、バイパス弁を閉じることにより熱交換器を機能させることができ、バイパス弁を開くことにより熱交換器を機能させないようにすることができる。
請求項4に係る発明によれば、熱交換器を流通した酸化剤の温度をさらに低下させることができ、酸化剤を加湿器や燃料電池へ供給可能な温度まで確実に低下させることができる。
請求項5に係る発明によれば、酸化剤循環流路を流れる酸化剤の温度を昇温することができる場合に限って熱交換器を機能させることができ、熱交換器を機能させると却って酸化剤循環流路を流れる酸化剤の温度を低下させてしまう場合には熱交換器を機能させないようにすることができる。これにより前記酸化剤の温度低下を防止することができる。
請求項6に係る発明によれば、燃料電池システムの始動時に燃料電池から排出された酸化剤の全量を循環させることができ、酸素リーン発電による暖機運転を促進することができる。また、暖気完了後に通常発電運転に移行することができる。
請求項7に係る発明によれば、車両の停止中、酸化剤が流通する流路の抵抗を低減することができるので、圧送手段の駆動エネルギーを低減することができる。
この発明に係る燃料電池システムの実施例における構成図である。 実施例におけるバイパス弁の開閉制御を示すフローチャートである。 実施例における燃料電池システムの運転制御を示すフローチャートである。
以下、この発明に係る燃料電池システムの実施例を図1から図3の図面を参照して説明する。なお、この実施例における燃料電池システムは、燃料電池車両に搭載された態様である。
図1は、実施例における燃料電池システム1の概略構成を示した図である。
燃料電池スタック(燃料電池)2は、例えば固体ポリマーイオン交換膜等からなる固体高分子電解質膜をアノードとカソードとで両側から挟み込んで形成されたセルを複数積層して構成されており、アノードに燃料として水素(燃料)を供給し、カソードに酸化剤として酸素を含む空気(酸化剤)を供給すると、アノードで触媒作用により発生した水素イオンが、固体高分子電解質膜を通過してカソードまで移動して、カソードで空気中の酸素と電気化学反応を起こして発電し、水が生成される。
図示しない水素タンクから供給される水素は、水素供給流路3、エゼクタ4を通って燃料電池スタック2のアノードに供給される。燃料電池スタック2で消費されなかった未反応の水素は、燃料電池スタック2からアノードオフガスとして排出され、アノードオフガス流路5を通ってエゼクタ4に戻され、水素タンクから供給される新鮮な水素と合流し再び燃料電池スタック2のアノードに供給される。
空気はコンプレッサ(酸化剤圧送手段)10によって加圧され、空気供給流路(酸化剤供給流路)11を通って燃料電池スタック2のカソードに供給され、この空気中の酸素が酸化剤として発電に供された後、燃料電池スタック2からカソードオフガスとして排出され、カソードオフガス流路(酸化剤排出流路)12を通って排出される。なお、以下の説明では、燃料電池スタック2に供給される空気を供給空気と称す。
空気供給流路11においてコンプレッサ10よりも下流には、上流側から順に、熱交換器13、インタークーラー(冷却手段)14、加湿器15が設けられている。加湿器15は、空気供給流路11とカソードオフガス流路12との間に設けられており、カソードオフガス中の水分を膜を介して供給空気に移動させることによって供給空気を加湿する、いわゆる膜加湿器で構成されている。
カソードオフガス流路12において加湿器15よりも下流には、その上流側から順に、封止弁16、エキスパンダタービン17が設けられている。コンプレッサ10とエキスパンダタービン17は共通の回転軸18によって連結されており、回転軸18を回転する駆動モータ19を備えている。コンプレッサ10は、駆動モータ19と、カソードオフガスの有するエネルギーによって作動するエキスパンダタービン17とによって駆動される。
この実施例において封止弁16は、燃料電池スタック2内のカソードの空気圧力を調整する圧力調整弁を兼ねている。
カソードオフガス流路12において加湿器15の上流側からはカソードオフガス循環流路(酸化剤循環流路)20が分岐しており、このカソードオフガス循環流路20は、コンプレッサ10よりも上流の空気供給流路11に接続されて、カソードオフガスを燃料電池スタック2に循環供給することができるように構成されている。カソードオフガス循環流路20は、燃料電池スタック2から排出されるカソードオフガスの全部あるいは一部を空気供給流路11に戻すための流路であり、空気供給流路11に戻されたカソードオフガスは新鮮な空気と共にコンプレッサ10に吸引されて、燃料電池スタック2のカソードに供給される。
熱交換器13は、コンプレッサ10とインタークーラー14との間の空気供給流路11と、カソードオフガス循環流路20とに架け渡されて設置されており、空気供給流路11を流通する供給空気とカソードオフガス循環流路20を流通するカソードオフガスとの間で熱の授受をするように構成されている。
また、カソードオフガス循環流路20において熱交換器13よりもカソードオフガスの循環流れから視て下流の位置には、カソードオフガスの循環量を調整するための循環調整弁21が設けられている。
さらに、空気供給流路11において熱交換器13の上流側と下流側は、熱交換器13を跨いでバイパスするバイパス流路22によって接続されており、バイパス流路22には、バイパス流路22を開閉するバイパス弁23が設けられている。
コンプレッサ10と熱交換器13との間の空気供給流路11には、熱交換器13に流入する空気の温度を検出するための空気温度センサ(供給酸化剤温度センサ)24が設けられている。
カソードオフガス循環流路20において熱交換器13よりも上流側(燃料電池スタック2に近い側)には、熱交換器13に流入するカソードオフガスの温度を検出するための循環カソードオフガス温度センサ(循環酸化剤温度センサ)25が設けられている。
カソードオフガス流路12において加湿器15よりも上流には、燃料電池スタック2から排出されるカソードオフガスの温度を検出するためのカソードオフガス温度センサ(排出酸化剤温度センサ)26が設けられている。
これら温度センサ24,25,26は検出温度に応じた電気信号を制御装置(制御部)30に出力する。
制御装置30は、これら温度センサ24,25,26の出力、イグニッションスイッチ(IG)27のON/OFF信号等に基づいて、バイパス弁23の開閉制御、封止弁16の開閉制御を実行する。また、制御装置30は、要求発電量に応じて、モータ19の回転数制御、封止弁16の開度制御等を実行し、燃料電池スタック2の運転状態に応じて循環調整弁21の開度制御等を実行する。
この燃料電池システムでは、循環調整弁21の凍結を防止するために、循環調整弁21の上流において熱交換器13によりカソードオフガスを昇温し、循環調整弁21に流入するカソードオフガスの相対湿度を低下させ、循環調整弁21、および空気供給流路11とカソードオフガス循環流路20との合流点においてカソードオフガス中の水分が凝縮するのを抑制している。
次に、図2のフローチャートを参照して、バイパス流路22に設けられたバイパス弁23の開閉制御を説明する。図2のフローチャートに示すバイパス弁23の開閉制御ルーチンは、制御装置30によって実行される。
初めに、ステップS01において、イグニッションスイッチ27がONか否かを判定する。
ステップS01における判定結果が「YES」である場合には、ステップS02に進み、空気温度センサ24により検出された空気の温度、すなわち熱交換器13に流入する供給空気の温度T1が、循環カソードオフガス温度センサ25により検出されたカソードオフガスの温度、すなわち熱交換器13に流入するカソードオフガスの温度T2よりも大きいか否かを判定する。
ステップS02における判定結果が「YES」である場合には、ステップS03に進み、バイパス弁23を閉じる。バイパス弁23を閉じると、コンプレッサ10から圧送された供給空気は熱交換器13を流通するようになる。ここで、熱交換器13に流入する供給空気の温度T1は、熱交換器13に流入するカソードオフガスの温度T2よりも大きいので、供給空気を熱交換器13に通すことによって供給空気の有する熱がカソードオフガスへ移動し、カソードオフガスを暖めることができる。
一方、ステップS02における判定結果が「NO」である場合には、ステップS04に進み、バイパス弁23を開く。バイパス弁23を開くと、コンプレッサ10から圧送された供給空気は、熱交換器13内の流路よりも抵抗の少ないバイパス流路22を流通するようになる。これは、熱交換器13に流入する供給空気の温度T1が、熱交換器13に流入するカソードオフガスの温度T2以下である場合に供給空気を熱交換器13に流通させると、熱交換器13内においてカソードオフガスの有する熱が供給空気に移動してしまい、却ってカソードオフガスの温度を低下させてしまう。そこで、これを防止するために、このような温度条件下では供給空気を熱交換器13に流通させないようにする。
また、ステップS01における判定結果が「NO」である場合、すなわちイグニッションスイッチ27がOFFの場合には、ステップS04に進み、バイパス弁23を開く。
次に、図3のフローチャートを参照して、燃料電池システム1の運転制御を説明する。
図3のフローチャートに示す運転制御ルーチンは、制御装置30によって実行され、イグニッションスイッチ27のON信号により開始される。
初めに、ステップS101において封止弁16を閉じ、さらにステップS102に進んで、燃料電池スタック2を通常発電時よりも相対的に酸素量を少なくした発電状態(酸素リーン発電)となるように、モータ19を起動して燃料電池スタック2に供給空気を供給するとともに、燃料電池スタック2への水素供給を実行する。
酸素リーン発電運転は暖機運転の一種であり、燃料電池スタック2を意図的に低効率発電にして、発電に伴う発熱量を増大させ、燃料電池スタック2の暖機を促進する運転方法(暖機モード)である。
コンプレッサ10によって圧縮・加熱された空気は、バイパス弁23が閉じているときには熱交換器13を通って、バイパス弁23が開いているときにはバイパス流路22を通ってインタークーラー14に供給される。供給空気は、インタークーラー14によって、加湿器15および燃料電池スタック2へ供給可能な温度まで冷却され、加湿器15を通って燃料電池スタック2のカソードに供給される。
なお、インタークーラー14をバイパスするバイパス流路を空気供給流路11に接続し、該バイパス流路にバイパス弁を設けておいて、熱交換器13により供給空気の温度が加湿器15および燃料電池スタック2へ供給可能な温度まで低下した場合には、供給空気をインタークーラー14をバイパスして流すようにすることが可能である。そのようにすると、加湿器15および燃料電池スタック2へ流入する供給空気の温度制御をより確実に行うことができるので、より好ましい。
この酸素リーン発電運転では封止弁16が閉じているので、燃料電池スタック2から排出されるカソードオフガスは、その全量がカソードオフガス循環流路20を流通して空気供給流路11に戻される。その結果、供給空気の酸素量を減少させることができる。なお、カソードオフガスの循環流量の調整は、循環調整弁21の開度制御によって行われる。
この酸素リーン発電運転の間も、バイパス弁23は、前述したように熱交換器13に流入する供給空気の温度T1と熱交換器13に流入するカソードオフガスの温度T2に基づいて開閉を制御され、前記供給空気の温度T1が前記カソードオフガスの温度T2よりも大きいときに限ってバイパス弁23が閉ざされ、供給空気が熱交換器13を流通するので、燃料電池スタック2から排出された比較的に暖かいカソードオフガスをさらに昇温することができる。
そして、熱交換器13で昇温したカソードオフガスを循環調整弁21に流通させているので、カソードオフガスに含まれる水分が循環調整弁21において凝縮し、滞留するのを防止することができる。
また、熱交換器13で昇温されたカソードオフガスが循環調整弁21を流通するので、燃料電池システム1の始動前の低温停止時に万が一、循環調整弁21が凍結により固着していても、循環調整弁21を迅速に解氷することができ、解氷後は循環調整弁21を開度調整を行うことができる。その結果、後述する通常発電運転に移行したときに、循環調整弁21の開度制御を確実に実行することができる。
また、昇温されたカソードオフガスが空気供給流路11に合流するので、カソードオフガスを昇温しないで空気供給流路11に合流させた場合よりも、低温の空気(外気)と合流した際に、混合されたカソードオフガス中の湿分が凝縮して生成される凝縮水の生成量を低減することができる。その結果、コンプレッサ10に水が滞留するのを防止することができ、動力損失が増大するのを防止することができる。
次に、ステップS102からステップS103に進み、カソードオフガス温度センサ26により検出されたカソードオフガスの温度、すなわち燃料電池スタック2から排出された直後のカソードオフガスの温度T3が、予め設定された目標温度(例えば、0゜C)よりも大きいか否か、あるいは、前記カソードオフガスの温度T3の時間変化(dT3/dt)が予め設定した所定値εよりも小さいか否かを判定する。
ステップS103における判定結果が「YES」である場合、すなわち、燃料電池スタック2から排出された直後のカソードオフガスの温度T3が目標温度よりも大きい場合、あるいは、前記カソードオフガスの温度T3の時間変化(dT3/dt)が所定値εよりも小さい場合には、暖機完了と判断してステップS104に進み、通常発電運転に移行する。
一方、ステップS103における判定結果が「NO」である場合、すなわち、燃料電池スタック2から排出された直後のカソードオフガスの温度T3が目標温度以下である場合、あるいは、前記カソードオフガスの温度T3の時間変化(dT3/dt)が所定値ε以上である場合には、まだ暖機が完了していないと判断してステップS101に戻り、酸素リーン発電運転を継続する。
ステップS104の通常発電運転に移行するにあたっては、封止弁16を開き、さらに燃料電池スタック2のカソード圧力が要求発電量に応じた圧力となるように封止弁16の開度制御を実行する。また、要求発電量に応じた供給空気流量となるように、コンプレッサ10の駆動モータ19の回転数を制御する。
さらに、循環調整弁21の開度制御を実行し、カソードオフガスの循環流量を調整する。これにより、燃料電池スタック2から排出される湿度の高いカソードオフガスの戻り量を調整し、燃料電池スタック2内に供給される供給空気の加湿量を調整することができる。
この通常発電運転の間も、バイパス弁23は、前述したように熱交換器13に流入する供給空気の温度T1と熱交換器13に流入するカソードオフガスの温度T2に基づいて開閉を制御され、前記供給空気の温度T1が前記カソードオフガスの温度T2よりも大きいときに限ってバイパス弁23が閉ざされ、供給空気が熱交換器13を流通するので、燃料電池スタック2から排出された比較的に暖かいカソードオフガスをさらに昇温することができる。
また、通常発電運転においても、カソードオフガス循環流路20を流れるカソードオフガスを、循環調整弁21よりも上流にて熱交換器13で昇温し、昇温したカソードオフガスを循環調整弁21に流通させているので、カソードオフガスに含まれる水分が循環調整弁21において凝縮し、滞留するのを防止することができる。その結果、燃料電池システム1を低温環境で停止したときにも、循環調整弁21が凍結して固着するのを防止することができる。
さらに、熱交換器13で昇温されたカソードオフガスが空気供給流路11に合流するので、カソードオフガスを昇温しないで空気供給流路11に合流させた場合よりも、低温の空気(外気)と合流した際に、混合されたカソードオフガス中の湿分が凝縮して生成される凝縮水の生成量を低減することができる。
このように凝縮水の生成量を低減することができるので、燃料電池スタック2に供給される加湿水蒸気量が予期せずに減少し燃料電池スタック2の固体高分子電解質膜が乾燥して発電性能が低下してしまうのを回避することができる。
しかも、循環調整弁21の凍結固着がないので、酸素リーン発電運転から通常発電運転に移行した当初から循環調整弁21の開度制御が可能であり、カソードオフガスの循環流量を調整することができる。これにより、供給空気の加湿量を適正に制御することができ、燃料電池スタック2の発電性能の安定化が達成される。
また、前述のように、コンプレッサ10の上流において凝縮水の生成量を低減することができるので、コンプレッサ10に水が滞留するのを防止することができ、動力損失が増大するのを防止することができる。
次に、ステップS104からステップS105に進み、イグニッションスイッチ27がOFFか否かを判定する。
ステップS105における判定結果が「NO」である場合には、ステップS104に戻り、通常発電運転を継続する。
ステップS105における判定結果が「YES」である場合には、ステップS106に進み、発電停止処理を実行する。この発電停止処理には、空気供給流路11およびカソードオフガス流路12に掃気ガスを流してカソード系内の水を排出するパージ処理や、燃料電池スタック2内に残存する水素を消費するためのディスチャージ発電などが含まれる。
ステップS106において発電停止処理を実行した後、燃料電池システム1は停止状態となり(ステップS107)、本ルーチンの実行を終了する。
このように、この燃料電池システム1では、低温環境下で停止しても循環調整弁21の凍結固着を防止することができるので、酸素リーン発電運転の当初から循環調整弁21の開度制御が可能であり、カソードオフガスの循環流量を調整することができる。その結果、酸素リーン発電運転時に水蒸気を含むカソードオフガスが過剰に燃料電池スタック2に供給されることがなく、燃料電池スタック2のカソードにおいてフラッディングが発生することもない。
したがって、酸素リーン発電運転から通常発電運転に移行した際に発電が不安定になることもない。また、通常発電運転の当初から循環調整弁21の開度制御ができるので、カソードオフガスの循環流量を適正に制御することができ、供給空気の酸素濃度が予期せずに低下することがない。
〔他の実施例〕
なお、この発明は前述した実施例に限られるものではない。
例えば、前述した実施例では、熱交換器13をバイパスするバイパス流路22を空気供給流路11に設けたが、これに代えて、カソードオフガス循環流路20において熱交換器13の上流側と下流側とを接続するバイパス流路を設け、このバイパス流路にバイパス弁を設けても、前述した実施例と同様の作用、効果を得ることができる。
また、前述した実施例のようにバイパス流路22を空気供給流路11に設けた場合には、車両の停止中、バイパス弁23を開き、供給空気をバイパス流路22に流して熱交換器13をバイパスさせるようにすると、流路抵抗が低減するので、コンプレッサ10の駆動動力を低減することができ、省エネルギーに貢献することができる。
また、前述した実施例では、カソードオフガス循環流路20を加湿器15よりも上流のカソードオフガス流路12から分岐したが、この分岐点はエキスパンダタービン17よりも上流側にあればよく、その限り加湿器15よりも下流側であってもよい。エキスパンダタービン17の下流で分岐したのでは、エキスパンダタービン17において既に凝縮水が生じているため、凝縮水を含んだカソードオフガス(酸化剤)をカソードオフガス循環流路20に流すこととなり、この発明の目的にそぐわないからである。
また、前述した実施例ではインタークーラー14を設けたが、インタークーラー14を設けなくても、この発明は成立する。
さらに、前述した実施例では、封止弁16を、燃料電池スタック2内のカソードの空気圧力を調整する圧力調整弁と兼用させたが、封止弁と圧力調整弁とを別々に設けてもよい。
1 燃料電池システム
2 燃料電池スタック(燃料電池)
10 コンプレッサ(酸化剤圧送手段)
11 空気供給流路(酸化剤供給流路)
12 カソードオフガス流路(酸化剤排出流路)
13 熱交換器
14 インタークーラー(冷却手段)
15 加湿器
16 封止弁
20 カソードオフガス循環流路(酸化剤循環流路)
21 循環調整弁
22 バイパス流路
23 バイパス弁
24 空気温度センサ(供給酸化剤温度センサ)
25 循環カソードオフガス温度センサ(循環酸化剤温度センサ)
26 カソードオフガス温度センサ(排出酸化剤温度センサ)
30 制御装置(制御部)

Claims (7)

  1. 燃料と酸化剤を供給されて発電をする燃料電池と、
    前記燃料電池に供給される酸化剤が流通する酸化剤供給流路と、
    前記燃料電池から排出された酸化剤が流通する酸化剤排出流路と、
    前記酸化剤供給流路を介して酸化剤を前記燃料電池に圧送する酸化剤圧送手段と、
    前記酸化剤排出流路から分岐され前記酸化剤圧送手段よりも上流の前記酸化剤供給流路に接続され前記排出された酸化剤を循環させる酸化剤循環流路と、
    前記酸化剤循環流路に設けられた循環調整弁と、
    前記循環調整弁よりも前記循環における上流側の前記酸化剤循環流路と前記酸化剤圧送手段よりも下流の前記酸化剤供給流路とに架け渡される熱交換器と、
    を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記酸化剤供給流路と前記酸化剤循環流路のいずれか一方に接続され前記熱交換器を跨ぐことで前記熱交換器をバイパスするバイパス流路と、
    前記バイパス流路に設けられたバイパス弁と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記バイパス流路は前記熱交換器の上流と下流の前記酸化剤供給流路を接続することを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記熱交換器よりも下流の前記酸化剤供給流路に設けられて酸化剤を加湿する加湿器と、
    前記熱交換器よりも下流であって前記加湿器よりも上流の前記酸化剤供給流路に設けられて酸化剤を冷却する冷却手段と、
    を備えることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の燃料電池システム。
  5. 前記酸化剤圧送手段と前記熱交換器の間の前記酸化剤供給流路を流通する酸化剤の温度を検出する供給酸化剤温度センサと、
    前記熱交換器と前記燃料電池の間の前記酸化剤循環流路を流通する酸化剤の温度を検出する循環酸化剤温度センサと、
    制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記供給酸化剤温度センサで検出された酸化剤の温度が前記循環酸化剤温度センサで検出された酸化剤の温度よりも大きい場合には前記バイパス弁を閉じ、前記供給酸化剤温度センサで検出された酸化剤の温度が前記循環酸化剤温度センサで検出された酸化剤の温度よりも大きくない場合には前記バイパス弁を開くことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  6. 前記酸化剤排出流路に設けられた封止弁と、
    前記酸化剤排出流路を流通する酸化剤の温度を検出する排出酸化剤温度センサと、
    制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、燃料電池システムの始動時に前記封止弁を閉じ、前記排出酸化剤温度センサで検知された酸化剤の温度が規定条件を満たした場合に前記封止弁を開くことを特徴とする請求項5に記載の燃料電池システム。
  7. 車両に搭載され、
    車両の停止時に前記バイパス弁を開く制御部を備えることを特徴とする請求項3に記載の燃料電池システム。
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