JP2013008206A - モータ駆動装置およびエアコン - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易かつ安価な構成で、太陽電池が発生し得る最大電力を効率よく利用可能な、モータ駆動装置およびエアコンを提供する。
【解決手段】太陽電池(2)の出力電圧を昇圧して出力するDC−DCコンバータ(30)は、変換回路(35)と、スイッチング制御回路(IC1)と、DC−DCコンバータの入力端子の電圧が所定電圧値より小さくならないよう、スイッチング制御回路をフィードバック制御する入力電圧制御回路(IC2)と、を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、モータ駆動装置およびエア・コンディショナー(以下、エアコンと記載。)に関し、特に、太陽電池と商用交流電源とから供給される電力でモータを駆動する、モータ駆動装置およびエアコンに関する。
近年、世界的な課題である地球温暖化への対策の一環として、一般家庭で使用される電気機器についても、太陽電池と商用交流電源とを電力供給源として使用する技術開発が進められている。
図6を参照して、電力供給源として商用交流電源と太陽電池とを併用した、一般的なエアコンについて説明する。商用交流電源103からコンセント104を介して供給された交流電力は、整流回路121および平滑コンデンサ126で構成される整流平滑回路120で直流電力に変換され、インバータ105に供給される。
一方、太陽電池102で生成された直流電力は、DC−DCコンバータ110で所定の電圧に昇圧され、逆流防止用ダイオード111を介してインバータ105に供給される。その直流電力は、インバータ105によって三相高周波交流電力に変換されて、モータ106へ供給される。
エアコンに備わる運転制御回路107は、使用者による冷房または暖房設定に応じて、図示しない冷媒回路に設けられた四方弁108を切り替える。この切り替えにより、エアコンは冷房運転あるいは暖房運転を行う。
太陽電池の出力電力を最大限に利用するには、太陽電池の動作点を最大電力点に維持する必要がある。その太陽電池の動作点は、太陽電池の出力電圧により変化する。この動作点を、太陽電池の最大電力に対応した最適動作電圧値に維持する技術が公開されている。
たとえば、特開平5−11871号公報(特許文献1)には、商用交流電源と太陽電池が生成する直流電力との両方が入力される混合入力インバータ装置が開示されている。商用交流電源に整流回路を介してインバータエアコンが接続される。この整流回路の出力端には、DC−DCコンバータを介して太陽電池が接続され、合成された複合電力がインバータエアコンに供給される。インバータエアコンの負荷変動に応じてDC−DCコンバータの入出力比を変化させ、太陽電池の電圧を最適動作点に保つ。
特許公報第2731117号(特許文献2)には、最大電力点追尾制御(MPPT制御)により、太陽電池の最大電力点での動作を維持する制御方法が開示されている。即ち、計測された太陽電池の動作電圧の増減方向に応じて、制御する動作電圧の変化幅の大小を決定する。特開2009−123393号公報(特許文献3)には、予め備えられたカレンダー情報に対応する太陽電池の最大電力点電圧を参照し、太陽電池の動作点を制御する方法が開示されている。
特開平5−11871号公報 特許第2731117号公報 特開2009−123393号公報
特許文献2や特許文献3では、太陽電池の動作点を最大電力点に導くため、マイクロプロセッサやDSP等の演算処理装置が必要となる。しかしながら、一般家庭で使用される電気機器の普及にはコストパフォーマンスが重要である。エアコンに付属する規模において、それら演算処理装置を追加した太陽電池システムは、コストパフォーマンスの点で不利となる。
本発明の目的は、簡易かつ安価な構成で、太陽電池が発生し得る最大電力を効率よく利用可能な、モータ駆動装置およびエアコンを提供することである。
本発明は、入力端子に印加される太陽電池の出力電圧を、所定の電圧値を有する出力電圧に変換して出力端子から出力するDC−DCコンバータと、DC−DCコンバータの出力電圧を交流電圧に変換して出力するインバータ回路と、を備え、DC−DCコンバータは、太陽電池の出力電圧を所定の電圧値を有する出力電圧に変換する変換回路と、変換回路のスイッチング動作を制御するスイッチング制御回路と、入力端子の電圧と入力電圧制御値との比較結果に応じて、スイッチング制御回路を制御する入力電圧制御回路と、を有し、入力電圧制御回路は、入力端子の電圧が入力電圧制御値より小さくならないよう、スイッチング制御回路を制御し、入力電圧制御値は、入力電圧制御回路に入力される入力電圧制御信号により設定される、モータ駆動装置である。
本発明のモータ駆動装置において、入力電圧制御値は、入力電圧制御信号により、第1の入力電圧制御値または第2の入力電圧制御値から選択されることが好ましい。
第1の入力電圧制御値と第2の入力電圧制御値は、太陽電池の温度情報に応じて割り当てられることが好ましい。
また、本発明は、入力端子に印加される太陽電池の出力電圧を、所定の電圧値を有する出力電圧に変換して出力端子から出力するDC−DCコンバータと、四方弁と、運転モードに応じて前記四方弁を制御する運転制御回路と、を備え、運転制御回路は、運転モードに対応する入力電圧制御信号を出力し、DC−DCコンバータは、そのスイッチング動作を制御するスイッチング制御回路と、入力端子の電圧が入力電圧制御値より小さくならないよう、スイッチング制御回路を制御する入力電圧制御回路と、を有し、入力電圧制御値は入力電圧制御信号により設定される、エアコンである。
本発明のエアコンにおいて、入力電圧制御値は、入力電圧制御信号により、第1の入力電圧制御値または第2の入力電圧制御値から選択されることが好ましい。
本発明のエアコンにおいて、第1の入力電圧制御値および第2の入力電圧制御値が、各々、暖房運転モードおよび冷房運転モードにおける入力電圧制御値である場合、第1の入力電圧制御値は、第2の入力電圧制御値より大きいことが好ましい。
本発明のエアコンにおいて、運転モードが除湿運転モードである場合の入力電圧制御値は、第2の入力電圧制御値であることが好ましい。
本発明のエアコンにおいて、運転モードが除湿運転モードである場合の入力電圧制御値は、第1の入力電圧制御値と第2の入力電圧制御値との間の値を有する第3の入力電圧制御値に設定されることが好ましい。
本発明のエアコンにおいて、運転モードが自動運転モードである場合の入力電圧制御値は、冷房運転モード、暖房運転モードまたは除湿運転モード時に入力電圧設定信号で設定されるいずれか1つの入力電圧制御値であることが好ましい。
本発明のエアコンにおいて、入力電圧制御値は、運転モード設定後に入力電圧制御値切り替え信号により再設定されることが好ましい。
本発明のエアコンにおいて、運転モードは、リモコンから送信される運転モード設定信号により設定されることが好ましい。
本発明のエアコンにおいて、入力電圧制御値切り替え信号は、リモコンから送信されることが好ましい。
本発明のエアコンにおいて、入力電圧制御値は、太陽電池の最大出力電圧の近傍であることが好ましい。
DC−DCコンバータに簡易かつ安価な構成を追加することで、マイクロプロセッサ等の高価な制御装置を導入することなく、太陽電池がその最大電力点近傍で動作するモータ駆動装置を提供することができる。また、エアコンが動作する季節を、リモコンで設定される運転モードに基づき判断することで、マイクロプロセッサ等の高価な制御装置を導入することなく、簡易かつ安価な構成で、太陽電池の最大電力点近傍で動作するエアコンを提供することができる。
本発明の実施の形態における、エアコンの構成図である。 太陽電池の一般的な出力電圧と出力電流との関係を示す出力特性図である。 本発明の実施の形態における、夏場と冬場の各季節での太陽電池の出力特性図である。 本発明の実施の形態における、DC−DCコンバータの機能ブロック図である。 本発明の実施の形態における、DC−DCコンバータの回路図である。 商用交流電源と太陽電池とを併用した一般的なエアコンの構成図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。実施の形態の説明において、個数、量などに言及する場合、特に記載ある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。実施の形態の図面において、同一の参照符号や参照番号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。また、実施の形態の説明において、同一の参照符号等を付した部分等に対しては、重複する説明は繰り返さない場合がある。
図1を参照して、本発明の実施の形態におけるエアコンの構成を説明する。
エアコンは、室内機201および室外機1から構成される。室内機201は、室内温度検出部204と、リモコン(図示せず)から送信されるエアコンの運転モード設定信号を受信するリモコン受信部205とを有する。エアコンの運転モードを例示すると、運転開始/停止、冷房/暖房/除湿/自動等がある。
リモコンは、エアコンの運転モードを設定する運転切り替えボタンと、エアコンの運転開始および停止を指示する運転開始/停止ボタンとを有する。運転停止状態で運転開始/停止ボタンを押圧すると冷房運転または暖房運転等運転モードのいずれかが開始される。運転を停止する際は、再度、運転開始/停止ボタンを押圧する。運転切り替えボタンの代わりに、冷房運転ボタン、暖房運転ボタン等運転モードに対応する独立したボタンを設けてもよい。同様に、運転開始/停止ボタンも独立してボタンを設けてもよい。
室外機1は、室内機201を経て供給される商用交流電源3からの交流電力と、太陽電池2で発電された直流電力との両方を受けて動作する。室外機1は、電源回路10、運転制御回路202、四方弁203、インバータ5およびモータ6を有する。電源回路10は、整流平滑回路20、DC−DCコンバータ30および逆流防止用ダイオード11を有する。DC−DCコンバータ30は、逆流防止用ダイオード11を介して、負荷であるインバータ5およびモータ6に対して、整流平滑回路20と並列に接続される。
整流平滑回路20は、コンセント4および室内機201を介して、商用交流電源3から入力ノードN4およびN5間に受けた単相交流電力を、直流電力に変換する。図1に示される通り、整流平滑回路20は、整流回路21および平滑コンデンサ26を有する。
整流回路21は、ブリッジ接続されたダイオード22〜25によって構成され、出力ノードN6pとN6n間に出力電圧V1を出力する。ダイオード22、23は高電圧側の出力ノードN6pと低電圧側の出力ノードN6nとの間に逆バイアス方向に直列接続される。ダイオード24、25も同様に、高電圧側の出力ノードN6pと低電圧側の出力ノードN6nとの間に逆バイアス方向に直列接続される。
ダイオード22と23の接続ノードが、整流平滑回路20の入力ノードN4に対応する。ダイオード24と25の接続ノードが、整流平滑回路20の入力ノードN5に対応する。商用交流電源電圧は、コンセント4および室内機201を介して、入力ノードN4とN5との間に入力される。
平滑コンデンサ26は、整流回路21の出力ノードN6pとN6nとの間に接続される。平滑コンデンサ26は整流回路21の出力電圧を平滑化する。商用交流電圧の実効値が200Vであれば、平滑コンデンサ26にかかる電圧の最大値は、200Vに2の平方根を乗じた282Vとなる。
以下、表記を簡略にするため、DC−DCコンバータ30の入力ノードN2pとN2n間の電圧を、DC−DCコンバータ30の入力電圧、と記載する場合もある。同様に、DC−DCコンバータ30の出力ノードN3pとN3n間の電圧を、DC−DCコンバータ30の出力電圧、と記載する場合もある。
DC−DCコンバータ30は、太陽電池2が発電した直流電力Psをその入力ノードN2pとN2nで受け、所定の電圧を有する直流電圧に変換し、その出力ノードN3pとN3n間に出力電圧V2を出力する。エアコンが200Vの商用交流電源のみで動作する場合、平滑コンデンサ26には282Vの電圧が印加される。その平滑コンデンサ26に接続されるインバータ5の入力電圧も282Vが前提となっている。
従って、DC−DCコンバータ30の出力電圧V2も、その付近の設定値に設定して変換されるべきである。そこで、この設定値を、整流回路21の出力電圧V1の最大値(282V)より若干高め、たとえば300Vに設定する。この設定により、DC−DCコンバータ30の出力電圧V2は、軽負荷時の場合は282〜300V、重負荷時の場合は282Vに変換されて、平滑コンデンサ26に出力される。ここで、軽負荷時とは、負荷が必要とする電力が、太陽電池2の供給可能な電力より小さい場合である。重負荷時とは、負荷が必要とする電力が、太陽電池2の供給可能な電力より大きい場合である。
DC−DCコンバータ30の高電圧側の出力ノードN3pと平滑コンデンサ26の高電圧側ノードN7pとの間には、逆流防止用ダイオード11が設けられる。逆流防止用ダイオード11は、夜間など太陽電池2の発電能力が無い場合、整流平滑回路20からDC−DCコンバータ30へ電流が流入するのを阻止する。
運転制御回路202は、使用者がリモコンにより設定した冷房/暖房等の運転モードに応じて、冷媒回路(図示せず)に設けられた四方弁203の切り替え制御を行う。この切り替えにより、冷房運転あるいは暖房運転に供する冷媒回路が形成される。使用者がリモコンにより自動運転モードを設定した場合、室内機201は、室内温度の情報を元に、冷房運転または暖房運転のいずれかを運転制御回路202へ指示する。この指示に基づき、運転制御回路202は、四方弁203の切り替え制御を行う。
また、運転制御回路202は、室内機201に設けられた室内温度検出部204による室内温度検出結果に応じて、インバータ5からモータ6に供給される電力を調整する。
運転制御回路202の四方弁203に対する運転モード切り替え指示に基づき、運転制御回路202は、さらに、入力電圧制御信号S1を生成する。その入力電圧制御信号S1は、DC−DCコンバータ30の制御端子T1に印加される。この入力電圧制御信号S1の値は、冷房運転、暖房運転、および自動運転の各運転モード毎に設定される。
入力電圧制御信号S1に応答して、DC−DCコンバータ30の入力電圧の下限値として、入力電圧制御値(後述する、VCC1_sumcまたはVCC1_winc)が設定される。即ち、運転制御回路202が、冷房運転または暖房運転を四方弁203に指示した場合、VCC1_sumc(冷房運転)またはVCC1_winc(暖房運転)が、各々、入力電圧制御値として選択される。
なお、自動運転モードを使用者が選択した場合であっても、運転制御回路202は、エアコンの運転モードとして冷房運転または暖房運転のいずれかを四方弁203に設定指示する。従って、入力電圧設定値は、冷房運転/暖房運転の各運転モードと同様に、VCC1_sumc(冷房運転)またはVCC1_winc(暖房運転)のいずれか一方が選択される。
図2を参照して、太陽電池の一般的な電流電圧特性を説明する。
横軸は太陽電池の出力電圧、縦軸は太陽電池の出力電流を示す。太陽電池の出力電圧は、電流電圧曲線92上で、開放電圧Voから短絡電流Is時の0Vまで変化し、最大電力点Pmで最大電力が得られる。この最大電力点Pmにおける電圧および電流を、各々、最大出力電圧Vmおよび最大出力電流Imと称する。一般に、太陽電池は、出力電圧が最大出力電圧Vmから開放電圧Voの間となるように、その動作点を制御することが好ましい。
太陽電池2の出力電圧を最大出力電圧Vmに維持するには、太陽電池2の負荷であるDC−DCコンバータ30の入力電圧の下限値を、太陽電池の最大出力電圧Vmに維持するよう、フィードバック制御することで実現できる。DC−DCコンバータ30の入力電圧の下限値として設定する値を、入力電圧制御値と定義する。
図3を参照して、太陽電池2の夏場と冬場の各季節における出力特性を説明する。
図3(a)は、夏場と冬場における太陽電池の電流電圧特性を示す。横軸は太陽電池の出力電圧、縦軸は太陽電池の出力電流である。図3(b)は、夏場と冬場における太陽電池の出力特性を示す。横軸は太陽電池の出力電圧、縦軸は太陽電池の出力電力である。なお、ここでは論点を明確にするため、夏場および冬場ともに日照量は同一条件と仮定して説明する。厳密には、太陽電池の特性は、冬場と夏場の2パターンに固定されるものではない。その特性は、太陽電池が設置される場所の温度や日射量等の環境条件によって、常時刻々と変化する。本実施の形態では、夏場と冬場の平均的な太陽電池の出力特性として、2パターンを予め導出しておく。
暖房が多用される時期、すなわち冬場の寒い時期では、日照下においても太陽電池2の温度はあまり上昇しない。図3(a)において実線で示す電流電圧曲線270の通り、冬場の太陽電池2の出力電圧は、開放電圧V0_winから、短絡電流Is_win時の0Vの間で変化する。図3(b)において実線で示す出力曲線272の通り、冬場の太陽電池2の出力電力は、最大出力電圧Vm_winで最大電力点Pm_winが得られる。本実施の形態では、Vm_win=16V、とする。
一方、冷房が多用される時期、すなわち夏場の暑い時期では、外気温度上昇に加えて直射日光の影響もあり、太陽電池2の温度は冬場に比べてかなり上昇する。図3(a)において破線で示す電流電圧曲線271の通り、夏場の太陽電池2の出力電圧は、開放電圧V0_sumから、短絡電流Is_sum時の0Vの間で変化する。図3(b)において破線で示す出力曲線273の通り、夏場の太陽電池の出力電力は、最大出力電圧Vm_sumで最大電力点Pm_sumが得られる。本実施の形態では、Vm_sum=13V、とする。一般的には、Vo_winの値に対するVo_sum、およびVm_winに対するVm_sumの値は80%程度とされている。
このような太陽電池の特性に則り、冷房時(夏場)と暖房時(冬場)に応じて、DC−DCコンバータ30の入力電圧制御値を切り替える。即ち、エアコンを冷房運転している場合は、入力電圧制御値VCC1_sumcをVm_sumに設定し、暖房運転をしている場合は、入力電圧制御値VCC1_wincをVm_winと設定する。この入力電圧制御値の切り替えにより、太陽電池の最大電力点Pm_sum(夏場)またはPm_win(冬場)で、エアコンを運転することが出来る。
図3を参照して、DC−DCコンバータ30の入力電圧制御値を夏場と冬場で切り替える場合と切り替えない場合で、太陽電池からの供給電力の違いを比較する。
入力電圧制御値を夏場と冬場で切り替える場合は、以下の通りである。冬場(暖房時)の入力電圧制御値をVm_win(16V)、夏場(冷房時)の入力電圧制御値をVm_sum(13V)と、各々設定する。この結果、夏場および冬場とも、太陽電池の最大電力点Pm_win(図3(b)の黒丸●)およびPm_sum(図3(b)の白丸○)に対して、各々100%近くの電力を太陽電池から得ることが出来る。
季節を問わず、DC−DCコンバータ30の入力電圧制御値をVm_sumに固定した場合は次の通りとなる。夏場は最大電力点Pm_sumの100%近くを得ることが出来るが、冬場になると冬場の最大電力点Pm_winの80%程度に低下する(図3(b)の黒丸●の電力に対する白丸○の電力比率)。なお、図3(b)では、白丸○は夏場の太陽電池の最大電力点Pm_sumを示すが、入力電圧制御値をVm_sumに固定した場合の冬場の太陽電池の出力電力をも近似的に示すものとして使用している。
一方、季節を問わず、DC−DCコンバータ30の入力電圧制御値をVm_winに固定した場合は次の通りとなる。冬場は最大電力点Pm_winの100%近くを得ることが出来るが、夏場になると夏場の最大電力点Pm_sumの63%程度に低下する(図3(b)の出力曲線273において、白丸○の電力に対する、電圧Vm_winにおける三角△の電力比率)。
図4を参照して、図1に示すDC−DCコンバータ30の機能ブロック図を説明する。
DC−DCコンバータ30は、変換回路35、スイッチング制御回路IC1、入力電圧制御回路IC2、出力電圧制御回路IC3、OR(オア)回路67、および入力電圧制御信号S1を受ける制御端子T1を有する。
変換回路35は、太陽電池2の直流出力電圧をトランス31で昇圧し、負荷(インバータ5およびモータ6)へ、その昇圧した直流出力電圧を供給する。トランス31の一次巻線側の電流を、スイッチ32(NMOSトランジスタ)で導通制御することにより、二次巻線側に所定の電圧値を有する直流出力電圧に変換する。スイッチング制御回路IC1は、変換回路35に含まれるスイッチ32を、PWM(Pulse Width Modulation)方式で導通制御する。
入力電圧制御回路IC2は、DC−DCコンバータ30の入力電圧を、冬場の入力電圧制御値(16V)または夏場の入力電圧制御値(13V)のいずれか一方と比較し、入力電圧が入力電圧制御値未満となった場合フィードバック信号(FB)をOR回路67に出力する。夏場または冬場の入力電圧制御値の選択は、制御端子T1に印加された入力電圧制御信号S1に応じて行われる。
出力電圧制御回路IC3は、DC−DCコンバータ30の出力電圧V2(=変換回路35の直流出力電圧)が所定の設定値(たとえば、300V)を超えた場合、フィードバック信号(FB)をOR回路67に出力する。なお、本実施の形態におけるOR回路67は、入力電圧制御回路IC2および出力電圧制御回路IC3の各出力端子を接続し、スイッチング制御回路IC1へ入力するワイヤードOR回路である。
太陽電池2の発電電力が負荷(インバータ5,モータ6)で必要とされる電力より大きい場合(軽負荷時)、変換回路35の直流出力電圧が所定の設定値を超えないよう、出力電圧制御回路IC3はその直流出力電圧のフィードバック制御を行う。即ち、出力電圧制御回路IC3は、変換回路35の出力電圧V2が所定の電圧(300V)を超えた場合、フォトカプラ66、OR回路67、およびスイッチング制御回路IC1を経由して、スイッチ32のオン時間をPWM方式で制御し、DC−DCコンバータ30の出力電圧上昇を抑制する。
一方、日照量が少ない朝夕や曇天時など、太陽電池の発電電力が負荷で必要とされる電力より小さい場合(重負荷)もある。その場合、出力電圧制御回路IC3はスイッチ32のオン時間を増加させるため、DC−DCコンバータ30の入力インピーダンスが低下する。この結果、太陽電池2の出力電流が増大し、太陽電池2の動作点は最大出力電圧から低下する。入力電圧制御回路IC2は、変換回路35の入力電圧が入力電圧制御値未満、即ち、入力電圧制御値より小さくならないよう、その入力電圧のフィードバック制御を行う。
太陽電池2の最大出力電圧は、図3に示す通り、太陽電池の温度に依存する。本実施の形態では、最大出力電圧が大きく異なる夏場および冬場毎に、入力電圧制御値をVm_sum(たとえば、13V)およびVm_win(たとえば、16V)と各々設定する。夏場および冬場の各々の値に設定された入力電圧制御値は、制御端子T1に入力される入力電圧制御信号S1により、いずれか一方が選択される。入力電圧制御信号S1は、使用者のリモコン操作による冷房運転や暖房運転等の選択に基づき、運転制御回路202から出力される。
たとえば、暖房運転が選択された場合、入力電圧制御信号S1は、入力電圧制御値としてVm_win(16V)を選択する。変換回路35の入力電圧がこの選択された入力電圧制御値未満とならないよう、入力電圧制御回路IC2は、OR回路67およびスイッチング制御回路IC1を経由して、スイッチ32のスイッチングをPWM方式で制御する。冷房運転が選択された場合も同様に、入力電圧制御信号S1は、入力電圧制御値としてVm_sum(13V)を選択し、スイッチング制御回路IC1は、同様に、スイッチ32のスイッチングをPWM方式で制御する。
図5を参照して、図1のDC−DCコンバータ30の回路構成および動作の詳細を説明する。
図5において、高電圧側の入力ノードN2pを電源ノードVCC1とも記載し、低電圧側の入力ノードN2nを接地ノードGND1とも記載する。さらに、高電圧側の出力ノードN3pを電源ノードVCC2とも記載する。本実施の形態では、DC−DCコンバータ30として、絶縁型のフライバックコンバータを一例として説明する。
DC−DCコンバータ30は、変換回路35(スイッチング電源部)、スイッチング制御回路IC1、入力電圧制御回路IC2、および出力電圧制御回路IC3で構成される。変換回路35は、トランス31、NチャネルMOSトランジスタ32(第1のスイッチ素子)、ダイオード33、および平滑コンデンサ34を含む。MOSとはMetal−Oxide Semiconductorの略であり、以下、NチャネルMOSトランジスタをNMOSトランジスタとも記載する。
変換回路35の入力ノードN2pとN2nとの間に、トランス31の一次巻線とNMOSトランジスタ32が直列接続される。変換回路35の出力ノードN3pとN3nとの間には、トランス31の2次巻線とダイオード33が直列接続されるとともに、さらに、平滑コンデンサ34が接続される。ダイオード33は、NMOSトランジスタ32がオン状態のときに、トランス31の2次巻線に電流が流れないような極性で接続される。平滑コンデンサ34は、変換回路35の直流出力電圧を平滑化する。
スイッチング制御回路IC1(スイッチング制御部)は、NMOSトランジスタ32のスイッチング動作(以下、DC−DCコンバータ30あるいは変換回路35のスイッチング動作、と称する場合もある。)をPMW方式で制御するための回路である。スイッチング制御回路IC1は、コンパレータ71、キャリア周波数で発振する三角波発振器72、および抵抗素子73を含む。
コンパレータ71の反転(−)入力端子には、三角波発振器72の出力が印加される。三角波発振器72は接地ノードGND1に接続される。コンパレータ71の非反転(+)入力端子は、ノードN8に接続されるとともに、抵抗素子73を介して電源ノードVCC1と接続される。後述するように、ノードN8には、入力電圧制御回路IC2および出力電圧制御回路IC3から出力されるフィードバック信号が与えられる。
コンパレータ71の出力端子は、NMOSトランジスタ32のゲートに接続される。これにより、非反転(+)入力端子に入力された電圧が三角波発振器72の出力電圧を超えている時間、NMOSトランジスタ32はオン状態になる。
図5を参照して、出力電圧制御回路IC3の構成および動作を説明する。
(構成)
出力電圧制御回路IC3は、DC−DCコンバータ30の出力電圧が一定になるように、出力ノードN3pとN3n間の電圧を、スイッチング制御回路IC1にフィードバックする回路である。出力電圧制御回路IC3は、差動増幅器84、NPN型バイポーラトランジスタ85、直流電源86、フォトカプラ66を構成する発光ダイオード66Aとフォトトランジスタ66B、および抵抗素子63〜65を含む。
差動増幅器84の非反転(+)入力端子は、出力ノードN3pとN3n間に直列接続された抵抗素子63と64の接続ノードN10に接続される。差動増幅器84の反転(−)入力端子は、直流電源86を介して低電圧側の出力ノードN3nと接続される。抵抗素子65、発光ダイオード66A、およびNPN型バイポーラトランジスタ85は、この順で出力ノードN3p(VCC2)とN3n間に直列接続される。
(動作)
出力電圧制御回路IC3のフィードバック制御について説明する。出力ノードN3pとN3n間に発生するDC−DCコンバータ30の出力電圧の増加は、差動増幅器84の非反転(+)入力の電位を上昇させる。この非反転(+)入力電位の上昇は、差動増幅器84の出力で導通状態が制御されるNPN型バイポーラトランジスタ85のコレクタ電流を増加させる。
そのコレクタ電流の増加は、フォトカプラ66の一方を構成する発光ダイオード66Aを介して、フォトカプラ66の他方を構成するフォトトランジスタ66Bのコレクタ電流を増加させる。その結果、ノードN8の電位が低下し、スイッチング制御回路IC1のコンパレータ71が出力するPWM信号のデューティー比が減少する。このデューティー比の減少は、NMOSトランジスタ32によるトランス31の一次巻線を流れる電流を減少させる。これにより、出力ノードN3pとN3n間の出力電圧の増加が抑制される。
逆に、出力ノードN3pとN3n間の出力電圧が低下した場合は、フォトトランジスタ66Bのコレクタ電流が減少し、コンパレータ71が出力するPWM信号のデューティー比が増加する。これにより、出力ノードN3pとN3n間の出力電圧の低減が抑制される。
上記のフィードバック制御によって、DC−DCコンバータ30の出力電圧が所定の設定値以下となるように、直流電源86の電圧は設定される。この出力ノードN3pとN3n間の出力電圧の設定値は、図1の整流回路21から出力された電圧の最大値またはそれより若干高めの値である。この出力電圧の設定値と整流回路21の出力電圧の具体的数値は、DC−DCコンバータ30の部分に記載済みの通りである。
図5を参照して、入力電圧制御回路IC2の構成および動作を説明する。
(構成)
入力電圧制御回路IC2は、DC−DCコンバータ30の入力電圧が一定になるように、入力ノードN2pとN2n間の電圧をスイッチング制御回路IC1にフィードバックする回路である。入力電圧制御回路IC2は、差動増幅器81、NPN型バイポーラトランジスタ82、直流電源83、NMOSトランジスタ262、抵抗素子61〜62、および抵抗素子261を含む。
差動増幅器81の反転(−)入力端子は、入力ノードN2pとN2n間に直列接続された抵抗素子61、62の接続ノードN9に接続される。接続ノードN9と入力ノードN2n間には、抵抗素子261とNMOSトランジスタ262が直列接続される。NMOSトランジスタ262のゲートには制御端子T1が接続され、制御端子T1には、運転制御回路202が生成する入力電圧制御信号S1が印加される。
差動増幅器81の非反転(+)入力端子は、直流電源83を介して低電圧側の入力ノードN2nと接続される。差動増幅器81の出力端子は、NPN型バイポーラトランジスタ82のベースに接続される。NPN型バイポーラトランジスタ82のコレクタおよびエミッタは、各々、ノードN8および低電圧側の入力ノードN2n(接地ノードGND1)に接続される。
(動作)
入力電圧制御回路IC2のフィードバック制御について説明する。入力ノードN2pおよびN2nには、太陽電池2の出力端子N1pおよびN1nが、各々接続される。太陽電池2の出力電圧が低下すると、入力ノードN2pとN2n間の入力電圧が低下する。この入力電圧の低下は、差動増幅器81の反転(−)入力の電位を低下させる。
この反転(−)入力電位の低下は、差動増幅器81の出力で導通状態が制御されるNPN型バイポーラトランジスタ82のコレクタ電流を増加させる。その結果、ノードN8の電位が低下し、スイッチング制御回路IC1のコンパレータ71が出力するPWM信号のデューティー比が減少する。このデューティー比の減少は、NMOSトランジスタ32によるトランス31の一次巻線を流れる電流を減少させる。従って、トランス31の1次巻線側の入力インピーダンスが増大し、入力ノードN2pとN2n間の入力電圧の低減が抑制される。
逆に、入力ノードN2pとN2n間の入力電圧が増加した場合は、NPN型バイポーラトランジスタ82のコレクタ電流が減少し、ノードN8の電位が上昇する。ノードN8電位の上昇は、コンパレータ71が出力するPWM信号のデューティー比を増加させる。この結果、入力ノードN2pとN2n間の入力電圧の上昇が抑制される。これらのフィードバック制御により、ノードN9の電圧(入力ノードN2nに対するノードN9の電位)は、直流電源83の出力電圧と一致するように制御される。
(入力電圧制御値の切り替え)
図1を参照して、入力電圧制御値を切り替える入力電圧制御信号S1の生成について説明する。
図1に示す運転制御回路202は、使用者のリモコン操作による冷房運転/暖房運転の選択に基づき、エアコンの運転モードを切り替える。自動運転時の冷房運転/暖房運転の切り替えは、室内温度検出部204が検出した室内温度に基づき、室内機201による運転制御回路202への指示に基づき行われる。
また、エアコン運転中の冷房運転および暖房運転の切り替えのほかに、運転開始ボタンの押圧でエアコンの運転を開始した場合は、運転制御回路202は、前回エアコン停止時の運転モードで運転を再開する。
冷房運転、暖房運転、または自動運転のいずれの場合も、運転制御回路202は、冷房運転または暖房運転のいずれかに対応した入力電圧制御信号S1を、DC−DCコンバータ30の制御端子T1へ出力する。
図5を参照して、入力電圧制御回路IC2による入力電圧制御値の切り替え動作を説明する。
本実施の形態では、入力電圧制御信号S1は2値論理信号であり、冷房運転および暖房運転に対応して、各々、論理値が割り当てられているとする。たとえば、入力電圧制御信号S1は、冷房時および暖房時に対応して、各々、”Low”レベルおよび”High”レベルの論理レベルに設定されているとする。ここで、冷房運転時および暖房運転時の入力電圧制御値は、各々、VCC1_sumcおよびVCC1_winc、に設定されるとする。
以下、入力電圧制御値の設定と切り替えに関して、入力電圧制御回路IC2の具体的な回路動作および回路定数に基づいて説明する。入力電圧制御回路IC2に含まれる抵抗素子61、62および261の抵抗値(回路定数)を、各々、Ra、Rb、およびRcとする。また、直流電源83の電圧値をVrefとする。
冷房時における入力電圧制御値をVCC1_sumcと設定した場合、その入力電圧制御値を入力電圧制御回路IC2の回路定数で計算する。冷房時の入力電圧制御信号S1は、”Low”であるから、NMOSトランジスタ262はオフ状態である。従って、接続ノードN9と入力ノードN2n間の合成抵抗Rd_sumは、以下の通りとなる。
Rd_sum=Rb
合成抵抗Rd_sumは、上記の回路定数で決定される。
以上から、冷房時に設定される入力電圧制御値を入力電圧制御回路IC2の回路定数で表すと、以下の通りとなる。なお、以下の数式において、記号”*”は乗算記号を、記号”/”は除算記号を、各々意味する。
VCC1_sumc=(1+Ra/Rb)*Vref …… 式1
冷房時に設定される入力電圧制御値は、上記の回路定数で決定される。
暖房時における入力電圧制御値をVCC1_wincと設定した場合、その入力電圧制御値を入力電圧制御回路IC2の回路定数で計算する。暖房時の入力電圧制御信号S1は、”High”であるから、NMOSトランジスタ262はオン状態である。このNMOSトランジスタ262のオン抵抗は抵抗素子の抵抗値と比較して小さく、無視できると仮定する。すると、接続ノードN9と入力ノードN2n間の合成抵抗Rd_winは、以下の通りとなる。
Rd_win=Rb*Rc/(Rb+Rc)=Rb−Rb*Rb/(Rb+Rc)
合成抵抗Rd_winは、上記の回路定数で決定される。
以上から、暖房時に設定される入力電圧制御値を入力電圧制御回路IC2の回路定数で表すと、以下の通りとなる。
VCC1_winc=(1+Ra/Rd_win)*Vref …… 式2
ここで、 Rd_win < Rd_sum
であるから、
Vcc1_winc > VCC1_sumc
となる。
図5に示す入力電圧制御回路IC2により、冷房時の入力電圧制御値は、暖房時の入力電圧制御値より小さく制御されることが理解される。この数値の大小関係は、図3に示すとおり、太陽電池の夏場の最大出力電圧(Vm_sum)と冬場の最大出力電圧(Vm_win)との大小関係と一致する。
式1で、VCC1_sumc=Vm_sum、式2で、VCC1_winc=Vm_win、と各々設定すると、以下の式が得られる。
Vm_sum=(1+Ra/Rb)*Vref
Vm_win=(1+Ra/Rd_win)*Vref
これらの関係を満たすように入力電圧制御回路IC2の回路定数を決定することで、夏場および冬場で想定される太陽電池の最大出力電圧近傍に、各々、エアコンの冷房運転および暖房運転と対応付けた入力電圧制御値を設定することが可能となる。
太陽電池の特性は、冬場と夏場の2パターンに固定されるものではなく、その特性は、太陽電池が設置される場所の温度や日射量等の環境条件によって、常時刻々と変化する。しかしながら、太陽電池の特性が大きく相違する夏場または冬場の平均的な最大出力電圧を予め設定し、その値を、各々、エアコンの冷房または暖房運転時の入力電圧制御値として切り替え設定することで、実際の太陽電池の最大出力電圧を中心とする最適範囲内(即ち、最大出力電圧の近傍)で、太陽電池から電力供給を受けることが可能となる。
以上の通り、夏場および冬場でのDC−DCコンバータ30の入力電圧制御値を、夏場および冬場での太陽電池が有する各最大出力電圧の各々に設定することが可能となる。これにより、夏場および冬場とも、最適動作点に近い電圧で効率良く太陽電池から電力供給を受けることが可能となる。また、DC−DCコンバータ30の動作点制御に、マイクロプロセッサやDSP等の高価な制御デバイスは不要となる。代わりに、従来のエアコンに既に備わっている情報を利用し、簡易な構成でコストパフォーマンスの高いシステムを実現できる。
DC−DCコンバータ30の入力電圧制御値を、外気温あるいは太陽電池の温度をサーミスタ等の温度検出手段で検出した温度情報に基づいて、入力電圧制御値を変更する構成も考えられる。具体的には、図5に示されるDC−DCコンバータ30の入力ノードN2pと接続ノードN9間にサーミスタを接続し、温度情報をアナログ値としてフィードバック動作に取り込む構成である。この構成によると、理論的には、季節や朝夕等の一日の時間帯で変化する外気温あるいは太陽電池の温度に応じて、リアルタイムに太陽電池の動作点を制御可能となる。
しかしながら、実際にそのような構成を実現するには、温度検出手段とDC−DCコンバータ間とのアナログ信号線の距離を長くする必要がある。アナログ信号配線を長くすると、温度検出手段の出力信号はノイズや配線抵抗の影響を受けやすくなる。
これに対し、本実施の形態では、使用者が設定した冷房/暖房等の運転モードに応じて、運転制御回路がDC−DCコンバータ30へ出力する論理信号(デジタル信号)に基づいて入力電圧制御値を切り替える。この結果、ノイズや配線抵抗等の影響は少なく、安定した動作が可能となる。
なお、ここまで冷房または暖房運転の選択に基づく入力電圧制御値の切り替えを説明してきたが、エアコンにはそれ以外の運転モードも存在する。たとえば、一般家庭用のエアコンでは、除湿モードが備えられている。除湿モードに対応した入力電圧制御値の切り替えは、入力電圧制御値の切り替え信号を3値以上の論理信号に拡張し、夏場と冬場の中間期に適した入力電圧制御値を設定できるようにしてもよい。
または、冷房または暖房運転で選択される入力電圧制御値のいずれかを、除湿運転時の入力電圧制御値に割り当ててもよい。除湿モードが使用されるシーンとしては、外気温が冬場より夏場の条件に近いことから、冷房運転時の入力電圧制御値を除湿運転時にも割り付けることで、夏場の太陽電池が出力する最大電力を利用し得る。
また、発熱機器や人が多い場所では、冬場でも冷房運転を使用することがある。冷房運転の場合、入力電圧制御値は夏場の値であるVm_sumが設定され、冬場の太陽電池が発生しうる最大電力の80%程度しか得られなくなる。これに対しては、使用者が強制的に冬場モードを設定する手段を設けることが効果的である。たとえば、遠隔操作装置であるリモコンに入力電圧制御値切り替え手段(たとえば、ボタン)を設け、現在設定されている入力電圧制御値を他の入力電圧制御値に変更できるようにする。
エアコンの室内機201に向けてリモコンの該当するボタンが押圧されると、リモコンから入力電圧制御値切り替え信号がエアコンの室内機201に送信される。入力電圧制御値切り替え信号は、エアコンに設けられているリモコン受信部205を経由して、運転制御回路202に入力される。
運転制御回路202は、DC−DCコンバータ30の制御端子T1に入力電圧制御信号S1を送信し、入力電圧制御回路IC2はその入力電圧制御信号S1に応答して、入力電圧制御値を切り替える。具体的には、冷房運転の場合に設定されるVm_sumから、暖房運転の場合に設定されるVm_winに変更される。これにより、エアコンの使用者は、実際の季節に適切な入力電圧制御値へ強制的に変更することが出来る。
また、エアコンには、外気温を検出する外気温度検出部、室内温度を検出する室内温度検出部204が設けられている。この検出された外気温と室内温度に基づいて、運転モードを決定する自動運転モードが存在する。遠隔操作装置であるリモコンが備える自動運転ボタンをユーザーが押圧すると、エアコンは自動運転モードを開始する。
たとえば、外気温が33℃、室内温度が30℃の場合、図1の運転制御回路202は四方弁203を切り替えて、エアコンは設定温度28℃の冷房運転を開始する。外気温が5℃、室内温度が12℃の場合、運転制御回路202は四方弁を切り替えて、エアコンは設定温度18℃の暖房運転を行う。このように、リモコンの自動運転ボタンが押圧されると、運転制御回路202は、冷房または暖房運転のいずれかを選択する。
この自動運転モードが指示された場合に運転制御回路202が選択するエアコンの運転モードには、冷房や暖房運転の他に除湿運転が含まれても良い。そして、自動運転モード時に選択された運転モードに応じて運転制御回路202が出力する入力電圧制御信号S1により、DC−DCコンバータ30の入力電圧設定値は、夏場の値、または冬場の値のいずれかが選択される。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,101A 室外機、2,102 太陽電池、3,103 商用交流電源、4,104 コンセント、5,105 インバータ、6,106 モータ、107,202 運転制御回路、108,203 四方弁、30,110 DC−DCコンバータ、21,121 整流回路、20,120 整流平滑回路、204 室内温度検出部、205 リモコン受信部、N1p,N1n 太陽電池の出力端子、N2p,N2n DC−DCコンバータの入力ノード、N3p,N3n DC−DCコンバータの出力ノード、V1 整流回路21の出力電圧、V2 DC−DCコンバータ30の出力電圧、92,270,271 太陽電池の電源電圧曲線、272,273 太陽電池の出力曲線、35 変換回路、IC1 スイッチング制御回路、IC2 入力電圧制御回路、IC3 出力電圧制御回路、71 コンパレータ、72 三角波発振器、81,84 差動増幅器、66 フォトカプラ、85,82 NPN型バイポーラトランジスタ、61,62,63,64,65,73,261 抵抗素子、32,262 NMOSトランジスタ、67 OR回路、T1 制御端子、S1 入力電圧制御信号。

Claims (13)

  1. 入力端子に印加される太陽電池の出力電圧を、所定の電圧値を有する出力電圧に変換して出力端子から出力するDC−DCコンバータと、
    前記DC−DCコンバータの出力電圧を交流電圧に変換して出力するインバータ回路と、を備えるモータ駆動装置であって、
    前記DC−DCコンバータは、
    前記太陽電池の出力電圧を、前記所定の電圧値を有する出力電圧に変換する変換回路と、
    前記変換回路のスイッチング動作を制御するスイッチング制御回路と、
    前記入力端子の電圧と入力電圧制御値との比較結果に応じて、前記スイッチング制御回路を制御する入力電圧制御回路と、を有し、
    前記入力電圧制御回路は、前記入力端子の電圧が前記入力電圧制御値より小さくならないよう、前記スイッチング制御回路を制御し、
    前記入力電圧制御値は、前記入力電圧制御回路に入力される入力電圧制御信号により設定される、モータ駆動装置。
  2. 前記入力電圧制御値は、前記入力電圧制御信号により、第1の入力電圧制御値または第2の入力電圧制御値から選択される、請求項1に記載のモータ駆動装置。
  3. 前記第1の入力電圧制御値と前記第2の入力電圧制御値は、前記太陽電池の温度情報に応じて割り当てられる、請求項2に記載のモータ駆動装置。
  4. 入力端子に印加される太陽電池の出力電圧を、所定の電圧値を有する出力電圧に変換して出力端子から出力するDC−DCコンバータと、
    四方弁と、
    運転モードに応じて前記四方弁を制御する運転制御回路と、を備えるエアコンであって、
    前記運転制御回路は、前記運転モードに対応する入力電圧制御信号を出力し、
    前記DC−DCコンバータは、
    そのスイッチング動作を制御するスイッチング制御回路と、
    前記入力端子の電圧が入力電圧制御値より小さくならないよう、前記スイッチング制御回路を制御する入力電圧制御回路と、を有し、
    前記入力電圧制御値は、前記入力電圧制御信号により設定される、エアコン。
  5. 前記入力電圧制御値は、前記入力電圧制御信号により、第1の入力電圧制御値または第2の入力電圧制御値から選択される、請求項4に記載のエアコン。
  6. 前記第1の入力電圧制御値および前記第2の入力電圧制御値が、各々、暖房運転モードおよび冷房運転モードにおける入力電圧制御値である場合、前記第1の入力電圧制御値は前記第2の入力電圧制御値より大きい、請求項5に記載のエアコン。
  7. 前記運転モードが除湿運転モードである場合の前記入力電圧制御値は、前記第2の入力電圧制御値である、請求項6に記載のエアコン。
  8. 前記運転モードが除湿運転モードである場合の前記入力電圧制御値は、前記第1の入力電圧制御値と前記第2の入力電圧制御値との間の値を有する第3の入力電圧制御値に設定される、請求項6に記載のエアコン。
  9. 前記運転モードが自動運転モードである場合の前記入力電圧制御値は、冷房運転モード、暖房運転モードまたは除湿運転モード時に前記入力電圧設定信号で設定されるいずれか1つの入力電圧制御値である、請求項4に記載のエアコン。
  10. 前記入力電圧制御値は、前記運転モード設定後に入力電圧制御値切り替え信号により再設定される、請求項5ないし9のいずれか一項に記載のエアコン。
  11. 前記運転モードは、リモコンから送信される運転モード設定信号により設定される、請求項5ないし9のいずれか一項に記載のエアコン。
  12. 前記入力電圧制御値切り替え信号はリモコンから送信される、請求項10に記載のエアコン。
  13. 前記入力電圧制御値は、前記太陽電池の最大出力電圧の近傍である、請求項4ないし9のいずれか一項に記載のエアコン。
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