JP2013008135A - 渋滞予測装置および渋滞予測データ - Google Patents

渋滞予測装置および渋滞予測データ Download PDF

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Abstract

【課題】リンクの渋滞度を予測する渋滞予測装置において、現に発生している一時的、突発的な交通状況を反映できると共に、交通量以外の影響も容易に渋滞度に反映できるような技術を提供する。
【解決手段】時間等の要因毎、階層毎、ノード毎、および、当該ノードに対するすべての進入リンクおよび退出リンクの組み合わせ毎に、当該進入リンクの種々の渋滞度の結果生じる当該退出リンクの種々の予測渋滞度が含まれた渋滞予測データを取得し、リンクL1の現在の渋滞度を外部から取得し、現時点に適合する要因、リンクL1に該当する進入リンク、および、取得したリンクL1の現在の渋滞度を、渋滞予測データに当てはめることで、リンクL1からノードN1を経てリンクL2に進入する時点における、リンクL2の予測渋滞度を取得する。
【選択図】図4

Description

本発明は、渋滞予測装置および渋滞予測データに関するものである。
従来、道路の渋滞度(混雑度合い)を予測する技術が、特許文献1、2に記載されている。特許文献1では、過去の交通情報を統計的に処理することによって作成された時刻毎の各道路の渋滞予測データをあらかじめ記憶しておき、この渋滞予測情報に基づいて、現在位置より離れた地点における未来の渋滞度を予測している。
また、特許文献2では、あるリンクに一定の交通量を設定し、道路の分岐部でその交通量を分配し、リンクで交通量を一部消滅させながらシミュレート走行させることにより、各リンクにおける通過交通量を算出するようになっている。
特開2007−232727号公報 特開2002−049984号公報
しかし、特許文献1の技術では、図11に示すように、特定の年日時に、あるリンクが統計的に空いているといった、対象のリンクのみに着眼した予測しかできず、近隣のリンクで現に発生している一時的、突発的な交通状況を考慮した渋滞度の予測がされていない。そのため、当該リンクに接続する他のリンクの近辺で特別なイベントが行われるなどの理由によって、多くの想定数以上の車両が当該リンクに流入すると、当該リンクが統計情報の予測を超えて混雑してしまう場合がある。つまり、特許文献1の手法では、現に発生している一時的、突発的な交通状況を考慮した渋滞度の予測がされていない。
また、特許文献2の技術では、現に発生している一時的、突発的な交通量を考慮しているものの、発明者の検討によれば、交通量と渋滞度は必ずしも一致しないことに起因する問題がある。同じ交通量でも、道路の勾配や信号機といった外的要因により、道路が渋滞したりしなかったりすることがある。例えば、図12のように、単位時間当たりの交通量は一定でも、ある閾値以上の交通量の場合、上り坂や信号機といった条件により渋滞する。したがって、通過交通量を用いて正確に渋滞予測をするためには、勾配や信号機といった情報を、外部パラメータを過不足なく用いて演算する必要があり、推測値の確からしさが低く、計算量も非常に大きくなる。
本発明は上記点に鑑み、リンクの渋滞度を予測する渋滞予測装置において、現に発生している一時的、突発的な交通状況を反映できると共に、交通量以外の影響も容易に渋滞度に反映できるような技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、要因毎、ノード毎、および、当該ノードに対するすべての進入リンクおよび退出リンクの組み合わせ毎に、当該進入リンクの種々の渋滞度の結果生じる当該退出リンクの種々の予測渋滞度が含まれた渋滞予測データを取得するための取得手段(15)と、前記取得手段(15)が取得した前記渋滞予測データに基づいて、複数のリンクの渋滞度を予測する予測手段(17)と、を備え、
前記予測手段(17)は、渋滞度を予測するリンクの対象範囲である渋滞予測範囲を限定する範囲限定手段(105)と、第1のリンクの第1の時点の実際の渋滞度を外部から取得し、前記第1の時点に適合する要因、前記第1のリンクに該当する進入リンク、および、取得した前記第1のリンクの前記第1の時点の実際の渋滞度を、前記渋滞予測データに当てはめることで、前記第1のリンクから第1のノードを経て前記渋滞予測範囲中の第2のリンクに進入する第2の時点における、前記第2のリンクの予測渋滞度を取得する予測渋滞度取得手段(120〜145)と、を有することを特徴とする渋滞予測装置である。
このように、渋滞予測データとして、要因毎、ノード毎、および、当該ノードに対するすべての進入リンクおよび退出リンクの組み合わせ毎に、当該進入リンクの種々の渋滞度の結果生じる当該退出リンクの種々の予測渋滞度が含まれた渋滞予測データを用いることで、上記目的を達成することができる。
具体的には、第1のリンクの第1の時点の実際の渋滞度を外部から取得し、第1の時点に適合する要因、第1のリンクに該当する進入リンク、および、取得した第1のリンクの第1の時点の実際の渋滞度を、渋滞予測データに当てはめる。
すると、上記のような渋滞予測データの構造上、第1のリンク(進入リンク)から第1のノードを経て進入できる第2のリンク(退出リンク)を特定でき、さらに、当該第1のリンクの種々の渋滞度の結果生じる当該第2のリンクの種々の予測渋滞度が特定できで、さらに、第1のリンクの第1の時点の実際の渋滞度の結果生じる第2の時点の第2のリンクの予測渋滞度を取得することができる。
このような手法は、第1のリンクの第1の時点の実際の渋滞度を外部から取得し、取得した渋滞度に基づいて第2のリンクの予測渋滞を算出している点で、現に発生している一時的、突発的な交通状況を反映できる。しかも、従来のような交通量のシミュレーションではなく、渋滞予測データにおける第1のリンクの渋滞度と第2のリンクの渋滞度の因果関係を用いて、交通量の計算を経ることなく、直接的に第2のリンクの渋滞度を算出している。したがって、交通量以外の影響も容易に渋滞度に反映させることができる。
このようになっていることで、図13(a)に示すように、太線で示す経路を算出して走行した場合に、図13(b)に示すように当該経路で渋滞に遭ってしまうといった事態が発生する可能性が低くなる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の渋滞予測装置において、前記予測渋滞度取得手段(120〜145)は更に、前記第2の時点に適合する要因、前記第2のリンクに該当する進入リンク、および、取得した前記第2のリンクの前記第2の時点における予測渋滞度を、前記渋滞予測データに当てはめることで、前記第2のリンクから第2のノードを経て前記渋滞予測範囲中の第3のリンクに進入する第3の時点における、前記第3のリンクの第1の予測渋滞度を取得し、また、前記第2のノードに第4のリンクが接続しているとき、前記第3の時点から前記第4のリンクの通過時間だけ遡った第4の時点に適合する要因、前記第4のリンクに該当する進入リンク、および、前記第4のリンクの所定の渋滞度を、前記渋滞予測データに当てはめることで、前記第4のリンクから前記第2のノードを経て前記第3のリンクに進入する前記第3の時点における、前記第3のリンクの第2の予測渋滞度を取得し、前記第3のリンクの前記第1の予測渋滞度と、前記第3のリンクの前記第2の予測渋滞度のうち、渋滞度の高い方を、前記第3のリンクの予測渋滞度とすることを特徴とする。
このようにすることで、第2のリンクと第4のリンクが同じ第2のノードを経て第3のリンクに接続している場合、第2のリンクの渋滞度の結果生じる第3のリンクの渋滞度と、第4のリンクの渋滞度の結果生じる第3のリンクの渋滞度とが異なる場合、交通流のように足し合わせるのではなく、渋滞度の高い方を採用する。これは、第2のリンクの渋滞度の結果生じる第3のリンクの渋滞度予測データは、他のリンクから第3のリンクへの流入等の影響も反映されたデータとして作成されており、第4のリンクの渋滞度の結果生じる第3のリンクの渋滞度予測データは、他のリンクから第3のリンクへの流入等の影響も反映されたデータとして作成されているからである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の渋滞予測装置において、前記予測渋滞度取得手段(120〜145)は更に、前記第1の時点に適合する要因、前記第1のリンクに該当する進入リンク、および、取得した前記第1のリンクの前記第1の時点の実際の渋滞度を、前記渋滞予測データに当てはめることで、前記第1のリンクから前記第1のノードを経て前記渋滞予測範囲中の第5のリンクに進入する前記第2の時点における、前記第5のリンクの予測渋滞度を取得し、また、前記第2の時点に適合する要因、前記第5のリンクに該当する進入リンク、および、取得した前記第5のリンクの前記第2の時点における予測渋滞度を、前記渋滞予測データに当てはめることで、前記第5のリンクから第3のノードを経て前記渋滞予測範囲中の第6のリンクに進入する第3の時点における、前記第6のリンクの第1の予測渋滞度を取得し、また、前記第3のノードに前記渋滞予測範囲中の第7のリンクが接続しているとき、前記第3の時点とは異なる第4の時点に適合する要因、前記第7のリンクに該当する進入リンク、および、前記第4の時点における前記第7のリンクの渋滞度を、前記渋滞予測データに当てはめることで、前記第7のリンクから前記第3のノードを経て前記第6のリンクに進入する前記第5の時点における、前記第6のリンクの第2の予測渋滞度を取得し、前記第6のリンクの前記第1の予測渋滞度と、前記第6のリンクの前記第2の予測渋滞度のうち、渋滞度の高い方を、前記第6のリンクの予測渋滞度とすることを特徴とする。
このようにすることで、第5のリンクと第7のリンクが同じ第3のノードを経て第6のリンクに接続している場合、第5のリンクの渋滞度の結果生じる第6のリンクの渋滞度と、第7のリンクの渋滞度の結果生じる第6のリンクの渋滞度とが異なる場合、交通流のように足し合わせるのではなく、渋滞度の高い方を採用する。これは、第5のリンクの渋滞度の結果生じる第7のリンクの渋滞度予測データは、他のリンクから第6のリンクへの流入等の影響も反映されたデータとして作成されており、第7のリンクの渋滞度の結果生じる第6のリンクの渋滞度予測データは、他のリンクから第6のリンクへの流入等の影響も反映されたデータとして作成されているからである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の渋滞予測装置において、前記予測渋滞度取得手段(120〜145)は更に、前記第6のリンクの前記第1の予測渋滞度と、前記第6のリンクの前記第2の予測渋滞度のうち、渋滞度の高い方を、前記第6のリンクの予測渋滞度とすると共に、前記第3の時点および前記第4の時点のうち早い方を前記第6のリンクへの進入時刻とし、また、前記第6のリンクへの進入時刻に適合する要因、前記第6のリンクに該当する進入リンク、および、取得した前記第6のリンクの当該進入時刻の予測渋滞度を、前記渋滞予測データに当てはめることで、前記第6のリンクから第4のノードを経て前記渋滞予測範囲中の第8のリンクに進入する時点における、前記第8のリンクの予測渋滞度を取得することを特徴とする。このようにすることで、リンクへの進入時刻を統一して、ノードの予測渋滞度の計算を進めることができる。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の渋滞予測装置において、前記取得手段(15)が取得する渋滞予測データは、階層が上位になるほどリンクおよびノードが間引かれる複数階層構造となっており、要因毎、階層毎、ノード毎、および、当該ノードに対するすべての進入リンクおよび退出リンクの組み合わせ毎に、当該進入リンクの種々の渋滞度の結果生じる当該退出リンクの種々の予測渋滞度が含まれており、前記予測渋滞度取得手段(120〜145)は、前記第1の時点に適合する要因、前記第1のリンクおよび前記第2のリンクの両方が含まれている階層のうち最も高い階層、前記前記第1のリンクに該当する進入リンク、および、取得した前記第1のリンクの前記第1の時点の実際の渋滞度を、前記渋滞予測データに当てはめることで、前記第1のリンクから第1のノードを経て前記渋滞予測範囲中の第2のリンクに進入する第2の時点における、前記第2のリンクの予測渋滞度を取得すると、を有することを特徴とする。
このように、渋滞予測データを階層に分けて使用することで、予測渋滞度の算出の処理負荷を低減することができる。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれか1つの渋滞予測装置に用いられる渋滞予測データであって、要因毎、ノード毎、および、当該ノードに対するすべての進入リンクおよび退出リンクの組み合わせ毎に、当該進入リンクの種々の渋滞度の結果生じる当該退出リンクの種々の予測渋滞度が含まれたことを特徴とする渋滞予測データ。このように、本発明の特徴は、渋滞予測データの構造としても捉えることができる。
なお、上記および特許請求の範囲における括弧内の符号は、特許請求の範囲に記載された用語と後述の実施形態に記載される当該用語を例示する具体物等との対応関係を示すものである。
本発明の実施形態に係るナビゲーション装置1の構成図である。 渋滞予測データの構成例を示す図である。 渋滞予測処理のフローチャートである。 出発地Poから目的地PdまでのリンクL1〜L6の図である。 時刻T1、ノードN1における進入リンクL1と退出リンクL2、L5の渋滞度の関係を表す表である。 時刻T1+T2、ノードN2における進入リンクL2と退出リンクL3の渋滞度の関係を表す表である。 ノードN2における進入リンクL4と退出リンクL3の渋滞度の関係を表す表である。 時刻T1+T2、ノードN3における進入リンクL5と退出リンクL6の渋滞度の関係を表す表である。 時刻T1+T2+T3、ノードN3における進入リンクL3と退出リンクL6の渋滞度の関係を表す表である。 算出された最適な経路を表す図である。 特許文献1で使用される渋滞予測データを示す図である。 交通量と混雑度の違いを例示する図である。 算出した経路を走行して渋滞に遭う例を示す図である。
以下、本発明の一実施形態について説明する。図1に、本実施形態に係るナビゲーション装置1(渋滞予測装置の一例に相当する)の一例を示す。このナビゲーション装置は、車両に搭載されていてもよいし、ユーザが車外に持ち運べるようになっていてもよい。
このナビゲーション装置1は、位置検出器11、画像表示装置12、操作部13、スピーカ14、通信部15、制御回路17を備えている。位置検出器11は、GPS受信機、車速センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ等、車両の現在位置を特定するための信号を制御回路17に出力するセンサである。画像表示装置12は、制御回路17の制御に従って文字や画像をユーザに表示する液晶ディスプレイ等の装置である。操作部13は、ユーザの操作を受け付け、受け付けた操作に応じた信号を制御回路17に出力する装置である。
通信部15は、外部の渋滞予測データ配信サーバと無線通信し、渋滞予測データ配信サーバから渋滞予測データを受信するようになっている。受信した渋滞予測データは、ナビゲーション装置1の記憶媒体に記録される。この渋滞予測データの詳細については後述する。また通信部15は、車両の外部の交通情報配信装置(例えばVICS送信局、VICSビーコン、プローブ車両情報配信サーバ)から、現在の各リンクの混雑度合いを表す渋滞度を含む交通情報データを、受信するようになっている。
地図データ取得部16は、制御回路17の制御に従って地図データを取得して制御回路17に出力する装置である。地図データの取得方法は、ナビゲーション装置1が有する記憶媒体(HDD、フラッシュメモリ、DVDメディア等)から地図データを読み出す方法でもよいし、通信部15を用いた無線通信によって車両1の外部の地図提供サーバから地図データをダウンロードする方法でもよい。
地図データ取得部16が取得する地図データは、地図表示用の道路形状データ、目的地検索用の施設データ、および誘導経路計算用の道路ネットワークデータ等を含んでいる。道路ネットワークデータは、リンクとノードとの接続関係、リンクのコスト等の情報を含む。
また、本実施形態の道路ネットワークデータは、リンク構造の詳細度の異なる複数の階層を有する階層構造となっている。複数の階層のうち、最下位の階層のデータには、すべての道路についてのリンク、ノードのデータが含まれ、階層が上位になるほど、その階層のデータに含まれるリンクおよびノードのデータが間引かれる。例えば、道路ネットワークデータが上位層と下位層の2つの階層を有する場合、下位層のデータには、主要道路および非主要道路の両方の道路についてのリンク、ノードのデータが含まれ、上位層のデータには、主要道路と非主要道路のうち、主要道路のみを構成するリンク、ノードのデータしか含まれない。
制御回路17は、CPU、RAM、ROM、フラッシュメモリ等を備えた装置(例えばマイクロコントローラ)であって、ROMまたはフラッシュメモリに記録されたプログラムをCPUが実行することで、各種処理を実現するようになっている。
制御回路17がプログラムを実行することによって行う具体的な処理としては、現在位置特定処理、地図表示処理、誘導経路算出処理、経路案内処理等がある。現在位置特定処理は、位置検出器11からの信号に基づいて、周知のマップマッチング等の技術を用いて車両の現在位置や向きを特定する処理である。
地図表示処理は、車両の現在位置の周辺等の特定の領域の地図を、画像表示装置12に表示させる処理である。この際、地図表示のために用いる情報は、道路形状データから取得する。
誘導経路算出処理は、操作部13からユーザによる目的地の入力を受け付け、現在位置から当該目的地までの最適な誘導経路を算出する処理である。
経路案内処理は、算出された誘導経路に沿った走行を案内する処理であり、誘導経路と自車位置との位置関係を逐次監視し、誘導経路上の右左折交差点等の案内ポイントの手前に自車両が到達したときに、右折、左折等を指示する案内音声をスピーカ14に出力させ、当該案内ポイントの拡大図を画像表示装置12に表示させることで、誘導経路に沿った車両の運転を案内する処理である。
以下、誘導経路算出処理の詳細について説明する。本実施形態では、誘導経路算出処理において、まず渋滞予測処理を実行することで各リンクの渋滞度を予測し、その渋滞度に応じたコストを各リンクに割り振った上で、道路ネットワークデータを用いたダイクストラ法等の方法で、最も総コストの低い経路を誘導経路として採用する。各リンクの渋滞度を予測するためのこの渋滞予測処理では、通信部15から取得した渋滞予測データを使用する。図2に、この渋滞予測データの構成例を示す。
この図に示すように、渋滞予測データは、要因(時間、曜日等の時期に関する要因。以下同じ)毎、階層毎、当該階層に含まれるノード毎、および、当該ノードに対するすべての進入リンク(当該階層に含まれるものに限る)および退出リンク(当該階層に含まれるものに限る)の組み合わせ毎に、当該進入リンクの種々の渋滞度の結果生じる当該退出リンクの種々の予測渋滞度を含んでいる。また、渋滞予測データは、要因毎、階層毎、ノード毎、および、当該ノードに対する進入リンク毎に、当該進入リンクの種々の渋滞度と、その渋滞度における当該進入リンクの通過時間が含まれている。
より具体的には、渋滞予測データは、それぞれが1つの要因に対応する要因レコードR1を要因の数だけ複数個有し、各要因レコードR1は、当該要因レコードR1に対応する要因を表す要因データ21を有し、更に、それぞれが1つの階層に対応する階層レコードR2を階層の数だけ複数個有している。なお、階層とは、上述の道路ネットワークデータと同等の階層である。したがって、渋滞予測データも、階層が上位になるほどリンクおよびノードが間引かれる複数階層構造となっている。
また、各階層レコードR2は、当該階層レコードR2に対応するレイヤ番号のデータ22を有し、更に、それぞれが1つのノード(ただし、道路ネットワークデータで当該階層レコードR2の階層に含まれるノードに限る)に対応するノードレコードR3を、当該階層レコードR2の階層に含まれるノードの数だけ複数個有している。
また、各ノードレコードR3は、当該ノードレコードR3に対応するノード番号のデータ23を有し、更に、それぞれが1つの進入リンク(ただし、当該ノードレコードR3のノードに進入するリンクに限る)に対応する進入リンクレコードR4を、当該ノードレコードR3のノードに進入するリンクの数だけ1個または複数個有している。
また、各進入リンクレコードR4は、当該進入リンクレコードR4に対応する進入リンクのリンク番号のデータ24を有し、更に、それぞれが1つの渋滞度に対応する渋滞度レコードR5を、渋滞度の数だけ複数個有している。渋滞度は、例えば、混雑の度合いが大きくなるほど大きくなる1から6までの数値(具体的には1:非常に空いている、2:空いている、3:軽混雑、4:重混雑、5:軽渋滞、6:重渋滞)で表現する。
また、各渋滞度レコードR5は、当該渋滞度レコードR5に対応する渋滞度を表すデータ25と、当該渋滞度レコードR5を含む進入リンクレコードR4の進入リンクを当該渋滞度で走行するのに要する通過時間tのデータ26とを有し、更に、それぞれが1つの退出リンク(ただし、当該渋滞度レコードR5を含むノードレコードR3のノードから退出するリンクに限る)に対応する退出リンクレコードR6を、当該渋滞度レコードR5を含むノードレコードR3のノードから退出するリンクの数だけ1個または複数個有している。
また、各退出リンクレコードR6は、当該退出リンクレコードR6に対応する退出リンクのリンク番号のデータ27を有し、更に、当該退出リンクレコードR6を含む進入リンクレコードR4の進入リンクに進入したときの当該進入リンクの渋滞度が、当該退出リンクレコードR6を含む渋滞度レコードR5の渋滞度であることに起因して生じる結果として、当該進入リンクから当該退出リンクに進入したときに当該退出リンクにおいて発生すると予測される予測渋滞度を表すデータ28と、を有している。
ある進入リンクに進入したときのその進入リンクの渋滞度と、その進入リンクからノードを経て退出リンクに入った時点のその退出リンクの予測渋滞度との関係は、実地調査等によって統計的にあらかじめ決めた上で、渋滞予測データが作成されて渋滞予測データ配信サーバに記憶される。
ここで、渋滞予測データの階層について説明する。渋滞予測データの階層は、道路ネットワークデータの階層と同様、複数の階層のうち、最下位の階層のデータには、すべての道路についてのリンク、ノードのデータが含まれ、階層が上位になるほど、その階層のデータに含まれるリンクおよびノードのデータが間引かれる。
例えば、道路ネットワークが4階層で、最も下位の階層0が全経路探索対象のリンクおよびノードを含み、階層1が主要地方道以上の格のリンクおよびそれらが交わるノードのみを含み、階層2が県道以上の格のリンクおよびそれらが交わるノードのみ含み、階層3が国道以上の格のリンクおよびそれらが交わるノードのみを含み、階層4が高速道路およびそれらが交わるノードのみを含むようになっている。
そして、ある階層の各階層レコードR2は、その階層に含まれるノードについてのみノードレコードR3を有し、その階層に含まれる進入リンクについてのみ進入リンクレコードR4を有し、その階層に含まれる退出リンクについてのみ退出リンクレコードR6を有するようになっている。
制御回路17は、誘導経路算出処理において、上記目的地の入力を受け付けると、まず、現在位置から目的地までの探索経路範囲、および、各種探索条件を、周知の方法で決定する。続いて制御回路17は、通信部15を介して、上記交通情報配信装置から、現在(すなわち、経路探索時の時刻T1)の各リンクの渋滞度の情報を含む交通情報データに受信する。この現在の各リンクの渋滞度の情報は、渋滞予測の際に初期値として採用する。
続いて制御回路17は、図3に示す渋滞予測処理の実行を開始し、ステップ105で、渋滞予測処理全体の演算時間を短縮するため、渋滞度を算出するリンクの対象範囲(以下、渋滞予測範囲という)を限定する。渋滞予測範囲の限定方法は、例えば、上述の探索経路範囲に含まれる全リンクであってもよいし、あるいは、渋滞予測を行わずに、現在位置から目的地までの誘導経路を、総コストが最も低いものから複数個(例えば6個)抽出し、抽出した経路とその周辺のリンクを渋滞予測範囲としてもよい。この場合、抽出した抽出経路の周辺のリンクとしては、例えば、抽出した経路で囲まれる範囲を、面積が10%増大するように拡大し、その拡大によって新たに含まれる範囲内のリンクとしてもよい。
例えば、一例として、図4に示すように、出発地(現在位置)Poから目的地Pdまでの間のリンクL2、L3、L5、L6が、渋滞予測範囲となったとする。なおリンクL1は、すでに車両がその端部Poにいるので、現在の渋滞度を採用すればよく渋滞度を予測する対象にならない。また、上記の抽出経路は、リンクL1、L2、L5、L6をこの順に進む経路と、リンクL1、L3、L6をこの順に進む経路であったとする。
この例では、算出されたリンクL2、L3、L5、L6は、すべて同じ最下位の階層のみに含まれるのリンクであるとするが、リンクL1〜L6のうち、上位の階層に含まれるリンクがあってもよい。なお、通信部15を介して受信した現在時刻T1における各リンクL1〜L6の渋滞度は、リンクL1が渋滞度5、リンクL2〜L6が渋滞度2であったとする。
続いてステップ110では、渋滞度算出対象の階層を算出する。渋滞度算出対象の階層は、事前に渋滞度を考慮しない経路計算を行ったときに演算される階層と同じものを用いても良い。本例では、リンクL2、L3、L5、L6はすべて最下位の1階層データと仮定しているので、渋滞度算出対象の階層も最下位階層のみであり、渋滞予測データで使用する階層レコードR3は、最下位の階層の階層レコードR3のみである。
しかし、複数階層データである場合、事前の経路計算演算で、リンクL1、L6が第1階層、リンクL2、L3,L5が第2階層が用いられた場合、渋滞度算出においても、リンクL1、L6を第一階層、リンクL2、L3、L5を第2階層にて演算することになる。 続いてステップ115では、現在自車両が位置している自車位置ノードPoから、各リンクL1〜L6の渋滞度予測を開始する。続いてステップ120では、渋滞度算出対象リンク(渋滞予測範囲内のリンク)L2、L3、L5、L6の中で、渋滞度を算出していないリンクがあるか否かを判定する。
最初は渋滞度を算出していないリンクがあるので、「ある」と判定してステップ125に進み、渋滞度を算出する対象のリンクを決定する。決定順序は、基本的に自車両が現在いるリンクL1に近い順とする。したがって、まずは、自車位置ノードPoに接続するリンクL1(第1のリンク)から1つのノードN1(第1のノードの一例に相当する)を経て進入するリンクL2、L5のうち、リンクL2(第2のリンクの一例に相当する)を対象のリンクとする。
続いてステップ130では、対象リンクL2への自車両の到着時刻を推定する。リンクL1については、すでに自車両がその端部Poに到着しているので、推定した時刻は現在時刻T1(第1の時点の一例に相当する)に、リンクL1の通過時間T2を加えた時刻T1+T2(第2の時点の一例に相当する)である。
ここで、通過時間T2は、渋滞予測データを用いて決定する。具体的には、現在時刻T1に適合する要因、現在車両がいるリンクL1に対応する階層(最下位の階層)、現在車両がいるリンクL1に該当する進入リンク、当該リンクL1から進入するノードN1、現在の当該リンクL1の渋滞度(本例では5)を、渋滞予測データに当てはめることで、それらに該当する渋滞度レコードR5が1つ決まるため、当該渋滞度レコードR5に対応する通過時間tが1つ定まる。したがって、その通過時間tを通過時間T2として採用する。
続いてステップ135では、対象リンクL2の始点のノードN1から対象リンクL2に進入する外部リンクのうち、渋滞度が算出されていないリンクがあるか否か判定する。ここで、外部リンクとは、渋滞予測範囲に入っていないリンクをいう。この例では、対象リンクL2に進入する外部リンクはないので、「ない」と判定してステップ145に進む。
ステップ145では、対象リンクL2の予測渋滞度を算出する。具体的には、時刻T1に適合する要因、最下位の階層、リンクL1に該当する進入リンク、および、リンクL1の時刻T1における実際の渋滞度(本例では5)を、渋滞予測データに当てはめることで、それらに該当する渋滞度レコードR5が1つ決まり、その渋滞度レコードR5に含まれるリンクL2の退出リンクレコードR6も1つ決まるため、当該退出リンクレコードR6に対応する予測渋滞度が1つ決まる。
図5に、渋滞予測データから、時刻T1、下位層、ノードN1における、進入リンクL1の各種渋滞度と当該渋滞度の結果生じる退出リンクL2、L5の渋滞度との対応関係を抽出した表を示す。
この表の通り、時刻T1に進入リンクL1の渋滞度が5の場合は、それの結果生じる退出リンクL2の予測渋滞度は6である。したがって、時刻T1+T2におけるリンクL2の予測渋滞度が6に決まる。
このように、時刻T1+T2におけるリンクL2の予測渋滞度が決まると、処理はステップ120に戻り、再度渋滞予測範囲のリンクL2、L3、L5、L6中で渋滞度を算出していないリンクがあると判定し、ステップ125でリンクL5を対象リンクとする。
そしてステップ130で、対象リンクL5への自車両の到着時刻を推定する。この到着時刻は、同じノードN1に接続するリンクL2と同様、現在時刻T1(第1の時点の一例に相当する)にリンクL1の通過時間T2を加えた時刻T1+T2(第2の時点の一例に相当する)である。
続いてステップ135で、対象リンクL5の始点のノードN1から対象リンクL5に進入する外部リンクのうち、渋滞度が算出されていないリンクがないと判定してステップ145に進み、ステップ145では、対象リンクL5の予測渋滞度を算出する。具体的には、時刻T1に適合する要因、最下位の階層、リンクL1に該当する進入リンク、および、リンクL1の時刻T1における実際の渋滞度(本例では5)を、渋滞予測データに当てはめることで、図5に示す通り、予測渋滞度が1つ決まる。具体的には、図5に示す通り、時刻T1に進入リンクL1の渋滞度が5の場合は、それの結果生じる退出リンクL5の予測渋滞度は2である。したがって、時刻T1+T2におけるリンクL5の予測渋滞度が2に決まる。
このように、時刻T1+T2におけるリンクL5の予測渋滞度が決まると、処理はステップ120に戻り、再度渋滞予測範囲のリンクL2、L3、L5、L6中で渋滞度を算出していないリンクがあると判定し、ステップ125でリンクL3を対象リンクとする。
その後、処理はステップ120に戻り、再度渋滞予測範囲のリンクL2、L3、L5、L6中で渋滞度を算出していないリンクがあると判定し、ステップ125でリンクL3を対象リンクとする。
そしてステップ130で、対象リンクL3への自車両の到着時刻を推定する。この到着時刻は、リンクL2への到着時刻がT1+T2(第2の時点の一例に相当する)に、リンクL3の通過時間T3を加えた時刻T1+T2+T3(第3の時点の一例に相当する)である。
ここで、通過時間T2は、渋滞予測データを用いて決定する。具体的には、ノードN2を介してリンクL3に進入するリンクL2の到着時刻T1+T2に適合する要因、当該リンクL2に対応する階層(最下位の階層)、リンクL2に該当する進入リンク、当該リンクL2から進入するノードN2、現在の当該リンクL2の渋滞度(本例では6)を、渋滞予測データに当てはめることで、それらに該当する渋滞度レコードR5が1つ決まるため、当該渋滞度レコードR5に対応する通過時間tが1つ定まる。したがって、その通過時間tを通過時間T3として採用する。
続いてステップ135では、対象リンクL3の始点のノードN2から対象リンクL3に進入する外部リンクのうち、渋滞度が算出されていないリンクがあるか否か判定する。ここでは、リンクL4(第4のリンクの一例に相当する)がその外部リンクに相当するので、「ある」と判定してステップ140に進む。
ステップ140では、外部リンクのうち1つ(ここではリンクL4)を抽出し、抽出したリンクL4の渋滞度を算出する。ここでは、直前のステップ130で算出した時刻T1+T2+T3におけるリンクL3の渋滞度を算出するために、リンクL4の渋滞度を算出したいので、時刻T1+T2+T3からリンクL4の通過時間T4だけ遡った時刻T1+T2+T3−T4(第4の時点の一例に相当する)におけるリンクL4の渋滞度を算出する。
ここで、使用する通過時間T4は、時刻T1+T2+T3に適合する要因、最下位の階層、ノードN2、進入リンクL4、および、通信部15から受信した現在時刻T1におけるリンクL4の渋滞度「2」に該当する渋滞度、のレコードにおける通過時間を採用する。
また、時刻T1+T2+T3−T4におけるリンクL4の渋滞度を、通信部15から受信した現在時刻T1におけるリンクL4の渋滞度「2」と同じであるとする。このようにするのは、リンクL4が予測範囲から外れたリンクであるため、流入交通を推定できないためである。仮に、リンクL4も予測範囲内であり、リンクL4のノードN2の反対側端に、予測範囲の他のリンクが続いていたなら、この他のリンクと同じ階層のリンクの時刻T1の渋滞度をもとに予測データを用いてこの他のリンクおよびリンクL4の予測渋滞度の演算も行う。
ステップ140の後、処理は再度ステップ135に戻り、対象リンクL3の始点のノードN2から対象リンクL3に進入する外部リンクのうち、渋滞度が算出されていないリンクがないと判定してステップ145に進む。
ステップ145では、対象リンクL3の予測渋滞度を算出する。ただし、対象リンクL3には、ノードN2を介してリンクL2からも上記外部リンクL4からも進入するようになっている。したがって、ここでは、リンクL2の渋滞度の結果生じる対象リンクL3の予測渋滞度を第1の予測渋滞度として算出し、リンクL4の渋滞度の結果生じる対象リンクL3の予測渋滞度を第2の予測渋滞度として算出する。
第1の予測渋滞度の算出処理は、以下の通りである。時刻T1+T2に適合する要因、最下位の階層、リンクL2に該当する進入リンク、および、リンクL2の時刻T1+T2における予測渋滞度(本例では6)を、渋滞予測データに当てはめることで、それらに該当する渋滞度レコードR5が1つ決まり、その渋滞度レコードR5に含まれるリンクL3の退出リンクレコードR6も1つ決まるため、当該退出リンクレコードR6に対応する予測渋滞度が1つ決まる。
図6に、渋滞予測データから、時刻T1+T2、下位層、ノードN2における、進入リンクL2の各種渋滞度と当該渋滞度の結果生じる退出リンクL3の渋滞度との対応関係を抽出した表を示す。この表の通り、時刻T1+T2に進入リンクL2の渋滞度が6の場合は、それの結果生じる退出リンクL3の時刻T1+T2+T3における第1の予測渋滞度は2である。
第2の予測渋滞度の算出処理は、以下の通りである。時刻T1+T2+T3−T4に適合する要因、最下位の階層、リンクL4に該当する進入リンク、および、リンクL4の時刻T1+T2+T3−T4における渋滞度(本例では2)を、渋滞予測データに当てはめることで、それらに該当する渋滞度レコードR5が1つ決まり、その渋滞度レコードR5に含まれるリンクL3の退出リンクレコードR6も1つ決まるため、当該退出リンクレコードR6に対応する予測渋滞度が1つ決まる。
図7に、渋滞予測データから、時刻T1+T2+T3−T4、下位層、ノードN2における、進入リンクL4の各種渋滞度と当該渋滞度の結果生じる退出リンクL3の渋滞度との対応関係を抽出した表を示す。この表の通り、時刻T1+T2+T3−T4に進入リンクL4の渋滞度が2の場合は、それの結果生じる退出リンクL3の時刻T1+T2+T3における第2の予測渋滞度は3である。
ここで、第1の予測渋滞度が2であり、第2の予測渋滞度が3となり、両者が食い違っているが、これら第1、第2の予測渋滞度は交通量のように足し合うのではない。進入リンクL2の結果生じる退出リンクL3の渋滞度予測データは統計に基づくので、リンクL4からのリンクL3へ進入する車両についても反映されているからである。第1、第2の予測渋滞度のうち、混雑度が高い(すなわち、値が大きい)方(渋滞度3)を時刻T1+T2+T3のリンクL3の予測渋滞度として採用することで、確からしい結果を得られる。
ステップ145に続いては、処理はステップ120に戻り、再度渋滞予測範囲のリンクL2、L3、L5、L6中で渋滞度を算出していないリンクがあると判定し、ステップ125でリンクL6を対象リンクとする。
そしてステップ130で、対象リンクL6への自車両の到着時刻(進入時刻)を推定する。ただし、対象リンクL5の始点のノードN3には、リンクL3、L5という2つの渋滞予測範囲内のリンクが接続しているので、リンクL3からリンクL6へ進入する時点(すなわち進入時刻)と、リンクL5からリンクL6へ進入する時点時点(進入時刻)という、2つの時刻を算出する。
リンクL3からリンクL6への進入時刻は、リンクL2からリンクL3に進入した時刻T1+T2+T3に、リンクL3の通過時間T5を加えた時刻T1+T2+T3+T5である。また、リンクL5からリンクL6への進入時刻は、リンクL1からリンクL5に進入した時刻T1+T2に、リンクL3の通過時間T6を加えた時刻T1+T2+T6である。
ここで、通過時間T5、T6は、渋滞予測データを用いて決定する。具体的には、リンクL3の通過時間T5については、時刻T1+T2+T3に適合する要因、最下位の階層、リンクL3に該当する進入リンク、当該リンクL3から進入するノードN3、現在の当該リンクL3の渋滞度(本例では3)を、渋滞予測データに当てはめることで、それらに該当する渋滞度レコードR5が1つ決まるため、当該渋滞度レコードR5に対応する通過時間tが1つ定まる。したがって、その通過時間tを通過時間T5として採用する。また、リンクL5の通過時間T6については、時刻T1+T2に適合する要因、最下位の階層、リンクL5に該当する進入リンク、当該リンクL5から進入するノードN3、現在の当該リンクL5の渋滞度(本例では2)を、渋滞予測データに当てはめることで、それらに該当する渋滞度レコードR5が1つ決まるため、当該渋滞度レコードR5に対応する通過時間tが1つ定まる。したがって、その通過時間tを通過時間T6として採用する。
この場合、時刻T1+T2+T3+T5と時刻T1+T2+T6とが一致する場合と一致しない場合がある。一致する場合は、その一致する時刻を対象リンクL6への進入時刻とすればよいが、一致する場合は、上記2つの時刻T1+T2+T3+T5と時刻T1+T2+T6のうち、早い方の時刻を採用する。このようにするのは、対象リンク6に進入する時間が早い方の経路が、経路案内用の最適経路として選ばれる可能性が高いからである。ここでは、時刻T1+T2+T6の方が早かったとする。したがって、時刻T1+T2+T6が対象リンクL6への進入時刻となる。
続いて処理はステップ135に進み、対象リンクL6の始点のノードN3から対象リンクL6に進入する外部リンクがないので、渋滞度が算出されていない外部リンクがないと判定してステップ145に進む。
ステップ145では、対象リンクL6(第6のリンクの一例に相当する)の予測渋滞度を算出する。ただし、対象リンクL6には、ノードN3を介してリンクL5(第5のリンクの一例に相当する)からもリンクL3(第7のリンクの一例に相当する)からも進入するようになっている。したがって、ここでは、リンクL5の渋滞度の結果生じる対象リンクL6の予測渋滞度を第1の予測渋滞度として算出し、リンクL3の渋滞度の結果生じる対象リンクL6の予測渋滞度を第2の予測渋滞度として算出する。
第1の予測渋滞度の算出処理は、以下の通りである。時刻T1+T2に適合する要因、最下位の階層、リンクL5に該当する進入リンク、および、リンクL5の時刻T1+T2における予測渋滞度(本例では2と算出した)を、渋滞予測データに当てはめることで、それらに該当する渋滞度レコードR5が1つ決まり、その渋滞度レコードR5に含まれるリンクL3の退出リンクレコードR6も1つ決まるため、当該退出リンクレコードR6に対応する予測渋滞度が1つ決まる。
図8に、渋滞予測データから、時刻T1+T2、下位層、ノードN3における、進入リンクL5の各種渋滞度と当該渋滞度の結果生じる退出リンクL6の渋滞度との対応関係を抽出した表を示す。この表の通り、時刻T1+T2に進入リンクL5の渋滞度が2の場合は、それの結果生じる退出リンクL6の時刻T1+T2+T6における第1の予測渋滞度は2である。
第2の予測渋滞度の算出処理は、以下の通りである。時刻T1+T2+T3に適合する要因、最下位の階層、リンクL3に該当する進入リンク、および、リンクL3の時刻T1+T2+T3における予測渋滞度(本例では3と算出した)を、渋滞予測データに当てはめることで、それらに該当する渋滞度レコードR5が1つ決まり、その渋滞度レコードR5に含まれるリンクL3の退出リンクレコードR6も1つ決まるため、当該退出リンクレコードR6に対応する予測渋滞度が1つ決まる。
図9に、渋滞予測データから、時刻T1+T2+T3、下位層、ノードN3における、進入リンクL3の各種渋滞度と当該渋滞度の結果生じる退出リンクL6の渋滞度との対応関係を抽出した表を示す。この表の通り、時刻T1+T2+T3に進入リンクL3の渋滞度が3の場合は、それの結果生じる退出リンクL6の時刻T1+T2+T3+T5における第2の予測渋滞度は3である。
ここで、第1の予測渋滞度が2であり、第2の予測渋滞度が3となり、両者が食い違っているが、リンクL3の予測渋滞で説明した通り、これら第1、第2の予測渋滞度は交通量のように足し合うのではなく、第1、第2の予測渋滞度のうち、混雑度が高い(すなわち、値が大きい)方(渋滞度3)を時刻T1+T2+T6(ステップ130で推定した時刻)のリンクL3の予測渋滞度として採用することで、確からしい結果を得られる。
ステップ145に続いては、処理はステップ120に戻り、再度渋滞予測範囲のリンクL2、L3、L5、L6中で渋滞度を算出していないリンクがないと判定し、図3の処理を終了する。
このような処理により、渋滞予測範囲内のリンクL2、L3、L5、L6のすべてについて、予測渋滞度が算出された。この予測渋滞度と、リンクL1の現在の渋滞度をに基づいて、各リンクの渋滞度に応じたコストを算出する。そして、このコストを用いて、出発地Poから目的地Pdまでの総コストが最も低い最適経路を(例えばダイクストラ法で)算出する。そして、例えば図10に示すように、現時点ではリンクL2の渋滞度は低くとも、車両がリンクL2に入るころには上記の計算のように渋滞度が高くなっている可能性が高い場合は、リンクL2を通る経路を避けて、リンクL1、L5、L3、L6をこの順に通る最適経路を算出して誘導経路とし、この誘導経路の経路案内を行う。これにより、リンクL2における混雑を未然に回避することができる。
以上説明した通り、本実施形態においては、各リンクの予測渋滞度を算出する際、渋滞予測データを用い、この渋滞予測データは、要因毎、階層毎、ノード毎、および、当該ノードに対するすべての進入リンクおよび退出リンクの組み合わせ毎に、当該進入リンクの種々の渋滞度の結果生じる当該退出リンクの種々の予測渋滞度を含んでいる。
渋滞予測データが要因毎の情報を有している効用は以下の通りである。同じ進入退出の組み合わせであっても、要因(曜日、時間)などによって、交通の流れが違うために、進入リンクの渋滞度と退出リンクの渋滞度の関係が変化することに対応することができる。
また、この渋滞予測データは、道路ネットワークデータの階層に合わせて階層化してデータを持つようになっており、進入リンクおよび退出リンクの両方が含まれている階層のうち最も高い階層のデータを用いて、ステップ145で当該退出リンクの予測渋滞度を算出する。これにより、例えば高速道路を使用した長距離走行を行う場合の予測渋滞度は、高速道路ネットワークの交通の流れのみを表現した渋滞予測データを用いることとなり、誤差の積算が小さくなり、演算時間も小さくなる。
さらに、この渋滞予測データは、交通の流れを表しているが、交通量の推移ではなく、渋滞度の推移にて表現している。交通量と渋滞度合いは一致せず、同じ交通量でも、勾配や信号機といった外的要因により、渋滞したりしなかったりすることがある。例えば、図12のように、単位時間当たりの交通量は一定でも、ある閾値以上の交通量の場合、上り坂や信号機といった条件により渋滞する部分としない部分が生じる。したがって、通過交通量を用いて正確に渋滞予測をするためには、勾配や信号機といった情報を、外部パラメータを過不足なく用いて演算する必要があり、推測値の確からしさが低く、計算量も非常に増大する。しかし、本実施形態では、渋滞度の推移の渋滞予測データを用いることで、上記の現象を簡潔に表現でき、計算時間を増加させることなく、正確な渋滞予測を行うことができる。
具体的には、リンクL1(第1のリンク)の時刻T1(第1の時点)の実際の渋滞度を外部から取得し、時刻T1に適合する要因、下位階層、リンクL1に該当する進入リンク(すなわち、進入リンクL1そのもの)、および、取得したリンクL1の時刻T1の実際の渋滞度を、渋滞予測データに当てはめる。
すると、上記のような渋滞予測データの構造上、進入リンクL1からノードN1(第1のノード)を経て進入できる退出リンクL2を特定でき、さらに、進入リンクL1の種々の渋滞度の結果生じる退出リンクL2の種々の予測渋滞度が特定できで、さらに、リンクL1の時刻T1の実際の渋滞度の結果生じる時刻T1+T2(第2の時点)のリンクL2の予測渋滞度を取得することができる。
このような手法は、リンクL1の時刻T1の時点の実際の渋滞度を外部から取得し、取得した渋滞度に基づいてリンクL2の予測渋滞を算出している点で、現に発生している一時的、突発的な交通状況を反映できる。しかも、従来のような交通量のシミュレーションではなく、渋滞予測データにおけるリンクN1の渋滞度とリンクL2の渋滞度の因果関係を用いて、交通量の計算を経ることなく、直接的にリンクN2の渋滞度を算出している。したがって、交通量以外の影響も容易に渋滞度に反映させることができる。
また、リンクL2(第2のリンク)とリンクL4(第4のリンク)が同じノードN2(第2のノード)を経てリンクL3(第3のリンクに)接続しており、リンクL3の予測渋滞度を算出する際、リンクL2の渋滞度の結果生じるリンクL3の第1の予測渋滞度と、リンクL4の渋滞度の結果生じるリンクL3の第2の予測渋滞度とが異なる場合、それらを足し合わせるのではなく、渋滞度の高い方を採用する。これは、第2のリンクの渋滞度の結果生じる第3のリンクの渋滞度予測データは、他のリンクから第3のリンクへの流入等の影響も反映されたデータとして作成されており、第4のリンクの渋滞度の結果生じる第3のリンクの渋滞度予測データは、他のリンクから第3のリンクへの流入等の影響も反映されたデータとして作成されているからである。
また同様に、リンクL5(第5のリンク)とリンクL3(第7のリンク)が同じノードN3(第3のノード)を経てリンクL6(第6のリンク)に接続しており、リンク63の予測渋滞度を算出する際、リンクL5の渋滞度の結果生じるリンクL6の第1の予測渋滞度と、リンクL3の渋滞度の結果生じるリンクL6の第2の予測渋滞度とが異なる場合、それらを足し合わせるのではなく、渋滞度の高い方を採用する。
更に、リンクL5の通過時間に基づいて算出したリンクL6への第1の進入時刻(第3の時点)と、リンクL3の通過時間に基づいて算出したリンクL6への第2の進入時刻(第4の時点)とが異なる場合、第1、第2の進入時刻のうち早い方の進入時刻TXをリンクL6への進入時刻とする。
このようにすることで、図4を一部変更し、リンクL6の終点のノードN4(図示せず。第4のノードの一例に相当する。)に、更に渋滞予測範囲内のリンクL8(図示せず。第8のリンクの一例に相当する。)のリンクが繋がり、そのリンクの終点が目的地Pdとなっている場合、上述の進入時刻TXに適合する要因、下位階層、ノードN4、リンクL6に該当する進入リンク、および、リンクL6の当該進入時刻TXの予測渋滞度(上述の通り3と算出した)を、渋滞予測データに当てはめることで、リンクL6からノードN4を経て対象範囲中のリンクL8に進入する時点における、リンクのL8予測渋滞度を取得することができる。このようにすることで、リンクへの進入時刻を統一して、ノードの予測渋滞度の計算を進めることができる。
なお、上記実施形態において、制御回路17が予測手段の一例として機能し、また、制御回路17がステップ105を実行することで範囲限定手段の一例として機能し、また、ステップ120〜145を実行することで予測渋滞度取得手段の一例として機能する。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の各発明特定事項の機能を実現し得る種々の形態を包含するものである。例えば、以下のような形態も許容される。
例えば、上記実施形態では、各進入リンクの通過時間は、渋滞予測データにおいて渋滞度毎に記録されたものを用いているが、必ずしもこのようになっておらずともよい。例えば、渋滞度毎の進入リンクの通過時間は、当該渋滞度と当該進入リンクのリンク長およびリンクの格から推定するようになっていてもよい
また、ステップ145で、リンクL6の予測渋滞度を算出する際、第2の予測渋滞度として、時刻T1+T2+T3に適合する要因の要因レコードR1に含まれるデータを用いているが、直前のステップ130で、リンクL6への進入時刻をT1+T2+T6と算出しているので、リンクL3からリンクL6に時刻T1+T2+T6に進入するよう、時刻T1+T2+T6−T7に適合する要因の要因レコードR1に含まれるデータを用いて第2の渋滞度を算出するようになっていてもよい。ここで、時間T7は、リンクL3の通過時間である。
ここで、使用する通過時間T7は、時刻T1+T2+T6に適合する要因、最下位の階層、ノードN3、進入リンクL3、および、リンクL3の推定された渋滞度、のレコードにおける通過時間を採用する。
また、上記実施形態では、渋滞予測データは、1つの進入リンクについて渋滞度が決まると、対応する退出リンクの予測渋滞度が決まるようになっているが、必ずしもこのようになっておらずともよい。例えば、データ量、計算量が増加するが、渋滞予測データは、複数の進入リンクの渋滞度の組み合わせに対して、退出リンクの渋滞予測データが1つ決まるようになっていてもよい。
また、上記実施形態では、渋滞予測データは、道路上のすべてのノードのそれぞれに対して、当該ノードに接続する進入リンクおよび退出リンクのすべての組み合わせについて、当該進入リンクの種々の渋滞度と当該退出リンクの種々の予測渋滞度との対応関係を含むようになっているが、よりデータ量を低減するために、複数のノードをグループ分けし、各グループを代表する代表ノードを設定し、それら各グループの代表ノードのみに対して、当該ノードに接続する進入リンク(すなわち、他端で他の代表ノードに接続する代表進入リンクに限る)および退出リンク(ただし、他端で他の代表ノードに接続する代表退出リンクに限る)のすべての組み合わせについて、当該進入リンクの種々の渋滞度と当該退出リンクの種々の予測渋滞度との対応関係を含むようになっていてもよい。この場合、予測渋滞度の計算は、代表退出リンクのみに対して行うようになっていればよい。
また、上記の実施形態において、制御回路17がプログラムを実行することで実現している各機能は、それらの機能を有するハードウェア(例えば回路構成をプログラムすることが可能なFPGA)を用いて実現するようになっていてもよい。
1 ナビゲーション装置
11 位置検出器
12 画像表示装置
13 操作部
14 スピーカ
15 通信部
16 地図データ取得部
17 制御回路17

Claims (6)

  1. 要因毎、ノード毎、および、当該ノードに対するすべての進入リンクおよび退出リンクの組み合わせ毎に、当該進入リンクの種々の渋滞度の結果生じる当該退出リンクの種々の予測渋滞度が含まれた渋滞予測データを取得するための取得手段(15)と、
    前記取得手段(15)が取得した前記渋滞予測データに基づいて、複数のリンクの渋滞度を予測する予測手段(17)と、を備え、
    前記予測手段(17)は、渋滞度を予測するリンクの対象範囲である渋滞予測範囲を限定する範囲限定手段(105)と、
    第1のリンクの第1の時点の実際の渋滞度を外部から取得し、前記第1の時点に適合する要因、前記第1のリンクに該当する進入リンク、および、取得した前記第1のリンクの前記第1の時点の実際の渋滞度を、前記渋滞予測データに当てはめることで、前記第1のリンクから第1のノードを経て前記渋滞予測範囲中の第2のリンクに進入する第2の時点における、前記第2のリンクの予測渋滞度を取得する予測渋滞度取得手段(120〜145)と、を有することを特徴とする渋滞予測装置。
  2. 前記予測渋滞度取得手段(120〜145)は更に、
    前記第2の時点に適合する要因、前記第2のリンクに該当する進入リンク、および、取得した前記第2のリンクの前記第2の時点における予測渋滞度を、前記渋滞予測データに当てはめることで、前記第2のリンクから第2のノードを経て前記渋滞予測範囲中の第3のリンクに進入する第3の時点における、前記第3のリンクの第1の予測渋滞度を取得し、
    また、前記第2のノードに第4のリンクが接続しているとき、前記第3の時点から前記第4のリンクの通過時間だけ遡った第4の時点に適合する要因、前記第4のリンクに該当する進入リンク、および、前記第4のリンクの所定の渋滞度を、前記渋滞予測データに当てはめることで、前記第4のリンクから前記第2のノードを経て前記第3のリンクに進入する前記第3の時点における、前記第3のリンクの第2の予測渋滞度を取得し、
    前記第3のリンクの前記第1の予測渋滞度と、前記第3のリンクの前記第2の予測渋滞度のうち、渋滞度の高い方を、前記第3のリンクの予測渋滞度とすることを特徴とする請求項1に記載の渋滞予測装置。
  3. 前記予測渋滞度取得手段(120〜145)は更に、
    前記第1の時点に適合する要因、前記第1のリンクに該当する進入リンク、および、取得した前記第1のリンクの前記第1の時点の実際の渋滞度を、前記渋滞予測データに当てはめることで、前記第1のリンクから前記第1のノードを経て前記渋滞予測範囲中の第5のリンクに進入する前記第2の時点における、前記第5のリンクの予測渋滞度を取得し、
    また、前記第2の時点に適合する要因、前記第5のリンクに該当する進入リンク、および、取得した前記第5のリンクの前記第2の時点における予測渋滞度を、前記渋滞予測データに当てはめることで、前記第5のリンクから第3のノードを経て前記渋滞予測範囲中の第6のリンクに進入する第3の時点における、前記第6のリンクの第1の予測渋滞度を取得し、
    また、前記第3のノードに前記渋滞予測範囲中の第7のリンクが接続しているとき、前記第3の時点とは異なる第4の時点に適合する要因、前記第7のリンクに該当する進入リンク、および、前記第4の時点における前記第7のリンクの渋滞度を、前記渋滞予測データに当てはめることで、前記第7のリンクから前記第3のノードを経て前記第6のリンクに進入する前記第5の時点における、前記第6のリンクの第2の予測渋滞度を取得し、
    前記第6のリンクの前記第1の予測渋滞度と、前記第6のリンクの前記第2の予測渋滞度のうち、渋滞度の高い方を、前記第6のリンクの予測渋滞度とすることを特徴とする請求項1または2に記載の渋滞予測装置。
  4. 前記予測渋滞度取得手段(120〜145)は更に、
    前記第6のリンクの前記第1の予測渋滞度と、前記第6のリンクの前記第2の予測渋滞度のうち、渋滞度の高い方を、前記第6のリンクの予測渋滞度とすると共に、前記第3の時点および前記第4の時点のうち早い方を前記第6のリンクへの進入時刻とし、
    また、前記第6のリンクへの進入時刻に適合する要因、前記第6のリンクに該当する進入リンク、および、取得した前記第6のリンクの当該進入時刻の予測渋滞度を、前記渋滞予測データに当てはめることで、前記第6のリンクから第4のノードを経て前記渋滞予測範囲中の第8のリンクに進入する時点における、前記第8のリンクの予測渋滞度を取得することを特徴とする請求項3に記載の渋滞予測装置。
  5. 前記取得手段(15)が取得する渋滞予測データは、階層が上位になるほどリンクおよびノードが間引かれる複数階層構造となっており、要因毎、階層毎、ノード毎、および、当該ノードに対するすべての進入リンクおよび退出リンクの組み合わせ毎に、当該進入リンクの種々の渋滞度の結果生じる当該退出リンクの種々の予測渋滞度が含まれており、
    前記予測渋滞度取得手段(120〜145)は、前記第1の時点に適合する要因、前記第1のリンクおよび前記第2のリンクの両方が含まれている階層のうち最も高い階層、前記前記第1のリンクに該当する進入リンク、および、取得した前記第1のリンクの前記第1の時点の実際の渋滞度を、前記渋滞予測データに当てはめることで、前記第1のリンクから第1のノードを経て前記渋滞予測範囲中の第2のリンクに進入する第2の時点における、前記第2のリンクの予測渋滞度を取得すると、を有することを特徴とする請求項1に記載の渋滞予測装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1つの渋滞予測装置に用いられる渋滞予測データであって、要因毎、ノード毎、および、当該ノードに対するすべての進入リンクおよび退出リンクの組み合わせ毎に、当該進入リンクの種々の渋滞度の結果生じる当該退出リンクの種々の予測渋滞度が含まれたことを特徴とする渋滞予測データ。
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