JP2013007118A - 構成要素及び異なる粒子構造を有する領域を有する構成要素を製造する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】異なる粒子構造を有する2つ以上の領域を有する構成要素を製造する方法、及び製造された構成要素を提供する。
【解決手段】第1及び第2のプリフォームは、第1及び第2の析出強化合金で形成され、第1の合金は、ソルバス温度が高いこと又は結晶成長抑制剤の含有量が高いことによって第2の合金とは異なる。プリフォームが接合されて、第1及び第2のプリフォームによって形成され、それぞれ、構成要素の第1及び第2の領域に対応する第1及び第2の部分からなる製品を形成し、プリフォームの接合表面は製品の第1及び第2の部分間に継手を形成する。第1の部分よりも第2の部分においてより大きな結晶粒成長が生じるように、製品に対してスーパーソルバス熱処理が行なわれる。
【選択図】なし

Description

本発明は、総括的には異なる微細構造を有する領域を有する構成要素を製造する方法に関する。より具体的には、本発明は、構成部品、例えばターボ機械の回転構成要素を異なる組成を有するプリフォームから製造する技術を対象とする。プリフォームが接合され、熱処理されて、接合されたプリフォームによって画定される構成要素の領域内で異なる微細構造が得られる。
ガスタービンエンジンの燃焼器及びタービンセクション内の構成要素は、燃焼器内で発生した高温燃焼ガスにより生じた高温においても許容可能な機械的特性を達成するために超合金材料で形成されることが多い。最新式の高圧力比ガスタービンエンジンにおけるより高い圧縮機出口温度もまた、ブレード、スプール、ディスク(ホイール)及びその他の構成要素を含む圧縮機構成要素に対して高性能超合金を使用することを必要とさせる可能性がある。所定の構成要素のための適切な合金組成及び微細構造は、その構成要素が受ける特定の温度、応力、及びその他の条件によって決まる。例えば、タービンディスク、圧縮機スプール及び圧縮機ディスクのような回転ハードウェアは一般的に、注意深く制御された鍛造、熱処理、及び表面処理を行なって制御された粒子構造及び所望の機械的特性を実現しなければならない超合金で形成される。これらの用途に使用される超合金の注目すべき例には、ニッケルと結合してガンマ(γ)マトリックスを形成するクロム、タングステン、モリブデン、レニウム及び/又はコバルトを主成分として含有し、且つニッケルと結合してガンマプライム析出強化相、主としてNi3(Al、Ti)を形成するアルミニウム、チタン、タンタル、ニオブ、及び/又はバナジウムを主成分として含有するガンマプライム(γ’)析出強化ニッケル基超合金が含まれる。ガンマプライムニッケル基超合金の特定例には、Rene88DT(R88DT;米国特許第4,957,567号(特許文献1))、Rene95(R95;米国特許第3,576,681号(特許文献2))、及びRene104(R104;米国特許第6,521,175号(特許文献3))、並びに商標Inconel(登録商標)、Nimonic(登録商標)、及びUdimet(登録商標)の下で市販されている特定のニッケル基超合金が含まれる。ディスク及びその他の重要なガスタービンエンジン構成要素は、粉末冶金法(P/M)、従来型の鋳鍛造処理法、及びスプレー鋳造又は有核鋳造形成法によって製造されたビレットから鍛造されることが多い。鍛造処理は一般的に、成形性を促進するために細粒のビレットに対して行ない、その後、スーパーソルバス熱処理を行なって均一な結晶粒成長(結晶粒粗大化)を生じさせて、特性を最適化させるようにすることが多い。
当技術分野において公知のタイプのタービンディスク10を図1に示している。ディスク10は一般的に、外側リム12と、中心ハブ又はボア14と、リム12とボア14との間のウェブ16とを含む。リム12は、公知の実施法によりタービンブレード(図示せず)を取り付けるように構成される。貫通孔の形態のボア孔18をボア14の中心に設置して、シャフト上にディスク10を取り付けるようにするため、ボア孔18の軸線は、ディスク10の回転軸線と一致している。ディスク10は、一体鍛造物として示しており、またそれに限定されないがゼネラル・エレクトリック・カンパニーによって製造されるGE90(登録商標)及びGEnx(登録商標)商業用エンジンのような高バイパスガスタービンエンジンを含む航空機エンジンに使用されるタービンディスクを表している。
タービンディスク10のボア14及びウェブ16(圧縮機スプール及びディスクのそれらも同様)は一般的に、リム12よりも低い動作温度を有する。従って、ボア14がリム12と異なる特性を有することが可能であり、このことがしばしば望ましい。使用される特定の1つ又は複数の合金によって、リム12、ボア14及びウェブ16にとって最適な微細構造もまた異なる場合がある。例えば、引張強度、破裂強度、低サイクル疲労(LCF)に対する抵抗力を促進するためにボア14及びウェブ16にとっては比較的細かい粒子サイズが最適であることが多いのに対して、クリープ、応力割れ、及び耐亀裂成長性、例えば、高温での低ドゥエル(dwell)(ホールドタイム)疲労亀裂進展速度(DFCGR)を促進するためにリム12ではより粗い粒子サイズが最適であることが多い。これらの矛盾する要件を満たすために、多重合金で形成され、且つ/又はリム及びボア内で異なる微細構造を有するディスクが提案されている。例えば、米国特許第4,820,358号(特許文献4)、第5,527,020号(特許文献5)、第5,527,402号(特許文献6)及び第6,478,896号(特許文献7)は、リム及びボアに対して異なる温度で熱処理を行なった結果として、リム内の粗粒とボア内の細粒とを有することによって、異なる粒子構造が得られ、結果として異なる特性が生じる、単一部片の一定組成ディスクを製造することができる二重熱処理技術を開示している。
研究されている多重合金ディスクは一般的に、異なる合金で形成された別個のリム部分及びボア部分の製造を必要とする。リム部分及びボア部分は、例えば溶接又は別の金属接合法によって接合される。その一例としては、鍛造強化接合が公知であり、これは、米国特許第5,100,050号(特許文献8)、第5,106,012号(特許文献9)及び第5,161,950号(特許文献10)に開示されているように、リム及びボアの同時鍛造プリフォームを必要とする。鍛造作業中、プリフォームの変形によってリム及びボアが得られると共に、リム及びボアの金属接合が生じる。別の例としては、固体溶接があり、これには、米国特許第6,969,238号(特許文献11)及び米国特許公開出願第2008/0120842号(特許文献12)及び第2008/0124210号(特許文献13)に開示されたタイプのイナーシャ溶接が含まれる。合金が共通の溶体化熱処理サイクルを引き起こさないように異なる合金は異なるソルバス温度を有しているので、イナーシャ溶接は溶体化熱処理されたリム部分及びボア部分の接合に限られており、これらの部分は溶接作業の後に劣化サイクルにさらされることになる。
米国特許第4,957,567号 米国特許第3,576,681号 米国特許第6,521,175号 米国特許第4,820,358号 米国特許第5,527,020号 米国特許第5,527,402号 米国特許第6,478,896号 米国特許第5,100,050号 米国特許第5,106,012号 米国特許第5,161,950号 米国特許第6,969,238号 米国特許公開出願第2008/0120842号 米国特許公開出願第2008/0124210号
上述のような進歩があっても、実際には、現在公認の民間航空機のタービンディスクは、単一合金によって形成され、その粒子サイズが必然的に、リムに要求されるクリープ、応力割れ、及びDFCGR特性と、ボアに要求されるLCF及びバースト特性との間の妥協点になる均一微細構造を有するように処理されたモノリシック構造として製造されているだけである。
本発明は、異なる粒子構造を有する2つ以上の領域を有する構成要素を製造する方法、及びかかる方法によって製造された構成要素を提供する。非限定的な例としては、ガスタービンエンジンのタービンディスクを含む、ターボ機械の回転構成要素が挙げられる。
本発明の第1の態様によれば、本方法は、所望の構成要素の第1及び第2の領域に個々に対応する第1及び第2のプリフォームを製造するステップを含む。第1及び第2のプリフォームの各々は、第1及び第2のプリフォームを接合することができる接合表面を備えている。第1及び第2のプリフォームは、それぞれ、第1及び第2の析出強化合金で形成され、第1の析出強化合金は、ソルバス温度が高いこと、又は少なくとも1つの結晶粒微細化元素の結晶成長抑制剤の含有量が高いことによって第2の析出強化合金とは異なる。第1及び第2のプリフォームが接合されて、それぞれ、第1及び第2のプリフォームによって形成され、それぞれ、構成要素の第1及び第2の領域に対応する第1及び第2の部分からなる製品を形成し、第1及び第2のプリフォームの接合表面が製品の第1の部分と第2の部分との間に設置される固体継手を形成するようになっている。その後、第1の部分よりも第2の部分においてより大きな結晶粒成長が生じるように、製品に対してスーパーソルバス熱処理が行なわれる。
本発明の特定の態様によれば、第1の析出強化合金が第2の析出強化合金よりも高いソルバス温度を有する場合、スーパーソルバス熱処理によって、第2の部分の第2の析出強化合金のソルバス温度を上回るが、第1の部分の第1の析出強化合金のソルバス温度は上回らない温度まで製品を加熱することになる。本発明の別の特定の態様によれば、第1の析出強化合金が第2の析出強化合金よりも高い結晶成長抑制剤の含有量を有する場合、スーパーソルバス熱処理によって、第1及び第2の部分の第1及び第2の析出強化合金のソルバス温度を上回る温度まで製品を加熱することになる。
本発明の別の態様によれば、ガスタービンエンジンのタービンディスクの製造方法は、ディスクのボア及びリムに個々に対応する第1及び第2のプリフォームを製造するステップを含む。第1及び第2のプリフォームの各々は、第1及び第2のプリフォームを接合することができる接合表面を備えている。第1及び第2のプリフォームは、それぞれ、第1及び第2のガンマプライム強化ニッケル基超合金で形成され、第1のガンマプライム強化ニッケル基超合金は、ガンマプライムソルバス温度が高いこと、又は少なくとも1つの結晶粒微細化要素の結晶成長抑制剤の含有量が高いことによって第2のガンマプライム強化ニッケル基超合金とは異なる。第1及び第2のプリフォームが接合されて、それぞれ、第1及び第2のプリフォームによって形成され、それぞれ、ディスクのリム及びボアに対応する第1及び第2の部分からなる製品を形成する。更に、第1及び第2のプリフォームの接合表面は、製品の第1の部分と第2の部分との間に設置され、リムとボアとを相互接続するディスクのウェブに対応する固体継手を形成する。その後、第1の部分よりも第2の部分においてより大きな結晶粒成長が生じ、ボアがASTM8以下の平均粒子サイズを有し、リムがASTM7以上の平均粒子サイズを有するように、製品に対してスーパーソルバス熱処理が行なわれる。第1のガンマプライム強化ニッケル基超合金が第2のガンマプライム強化ニッケル基超合金よりも高いガンマプライムソルバス温度を有する場合、スーパーソルバス熱処理によって、第2のガンマプライム強化ニッケル基超合金のガンマプライムソルバス温度を上回るが、第1のガンマプライム強化ニッケル基超合金のガンマプライムソルバス温度は上回らない温度まで製品を加熱することになる。第1のガンマプライム強化ニッケル基超合金が第2のガンマプライム強化ニッケル基超合金よりも高い結晶成長抑制剤の含有量を有する場合、スーパーソルバス熱処理によって、第1及び第2のガンマプライム強化ニッケル基超合金のガンマプライムソルバス温度を上回る温度まで製品を加熱することになる。
本発明の別の態様には、上記のステップからなる方法の1つによって形成された構成要素が含まれる。
本発明の技術的効果は、異なる粒子サイズを含む、異なる特性を有する2つ以上の領域を有する構成要素を製造することができることであり、構成要素の異なる領域が異なる特性を促進する粒子サイズを有するようになっている。タービンディスクに関しては、本方法によって、ボア内の細かい粒子とリム内の粗い粒子とを有するディスクを製造することができ、リム及びボアの特性をリム及びボアの異なる動作条件に合うように調整するか、又は別の方法でうまく適応させることが可能になる。本発明の別の効果は、大きく異なるソルバス温度及び/又は特性を有する異なる合金、或いは含有する結晶粒微細化元素の量だけが異なる合金からリム及びボアを製造することができることである。本発明の方法は、多種多様な合金、熱処理、及び鍛造条件に適用して、構成要素の異なる領域内に異なる粒子サイズ及び構造を得るのを可能にする。
本発明のその他の態様及び利点は、以下の詳細な説明からより良好に理解されるであろう。
ガスタービンエンジンに使用されるタイプのタービンディスクの斜視図である。 本発明の実施形態により、ボアプリフォームに対してリブプリフォームをイナーシャ溶接することによる二重合金ディスクの製造を示す。 本発明の実施形態により、得られたタービンディスクプロフィールを示す。 本発明の別の実施形態により、二重合金タービンディスクを製造するためのリムプリフォーム及びボアプリフォームを示す。 本発明の別の実施形態により、鍛造物を得るために図4のプリフォームに対して行なった鍛造強化接合法を示す断面図である。 本発明の別の実施形態により、図5の鍛造物から製造されたタービンディスクプロフィールを示す。 本発明の特定の態様により、異なるソルバス温度を有する2つの合金から製造され、続いて2つのソルバス温度のうちの一方のみを上回る温度で溶体化熱処理が行なわれた二重合金ディスクの顕微鏡写真である。 本発明の別の特定の態様により、それらの炭素含有量のみが異なり、基本的に同じソルバス温度を有する2つの合金から製造され、続いてそれらのソルバス温度を上回る温度で溶体化熱処理が行なわれた二重合金ディスクの顕微鏡写真である。
本発明は、ターボ機械、特に高バイパスガスタービンエンジンのタービン及び圧縮機ディスク並びに圧縮機スプールに使用されるタイプの回転ハードウェアに関連して説明する。しかしながら、本発明の教示及び利点はかかるハードウェアに限定されるものではなく、それどころか広範囲の用途に使用されるハードウェアに適応且つ適用することができることを理解されたい。便宜上、本発明は、特に図1に示すタービンディスク10に関連して説明するが、本発明の教示及び利点はこの特定のディスク10に限定されるものではないことを理解されたい。
図2は、イナーシャ溶接法を用いてディスク10を製造するのに関連するステップを示しており、図4及び5は、鍛造強化接合法を用いてディスク10を製造するのに関連するステップを示している。両方法は、別個のリムプリフォーム22又は42及びボアプリフォーム24又は44を準備するステップを含み、これらは次いで、それぞれ、リム、ボア及びウェブ部分32,34及び36、並びに固体継手38を有するものとして図3に示す溶接プロフィール30を得るために図2のイナーシャ溶接法のような接合法を経るか、或いはそれぞれ、リム、ボア及びウェブ部分52,54及び56、並びに固体継手58を有するものとして図6に示す鍛造プロフィール50を得るために図4及び5の鍛造強化接合法を経る。プリフォーム22,24,42及び44を金属接合するためにはその他の技法のみならず、様々な技法の組み合わせを利用できることが予測できるので、図2〜6に示すこれらの方法並びにプロフィール30及び50は、非限定的であることを意図している。いかなる場合も、リムプリフォーム22/42は、ボアプリフォーム24/44が形成される合金とは異なる合金から形成される。プリフォーム22,24,42及び44を形成するのに使用される合金は、合金の処理中に溶体化することができる析出相によって強化することが好ましい。タービンディスク10を形成するという状況で、プリフォーム22,24,42及び44にとって好ましい合金は、ガンマプライム析出強化ニッケル基合金である。あらゆる場合において、プリフォーム22,24,42及び44用の合金は、最終製品がさらされる動作条件に基づいて選択される。そのため、ディスク10がターボ機械、例えばガスタービンエンジンに搭載されている場合、リムプリフォーム22及び42用の合金はリム12の動作条件に基づいて選択され、ボアプリフォーム24及び44用の合金はボア14の動作条件に基づいて選択される。更に、ボア及びリム合金は、部分的に、プリフォーム22,24,42及び44を製造するのに使用された方法に対するそれらの反応に基づいて、又は接合法に対するそれらの反応特性及びそれらの各継手38及び58の機械的挙動に基づいて選択してもよい。適切な材料の非限定的な例としては、上述のガンマプライムニッケル基超合金R88DT、R95及びR104、並びに商標Inconel(登録商標)、Nimonic(登録商標)、及びUdimet(登録商標)の下で市販されている特定のニッケル基超合金が含まれる。
得られたリム12及びボア14が異なる合金から製造されるので、ディスク10は多重合金構成要素と呼ぶことができ、そのリム12及びボア14は、リム12及びボア14がさらされる異なる動作条件によりうまく合うように調整された材料で形成することができる。また、以下に示すように、リムプリフォーム22及び42並びにボアプリフォーム24及び44は、得られたプロフィール30及び50が異なる結晶粒成長反応を有する単一温度溶体化熱処理に十分に異なって反応することができる合金から製造することができる。しかしながら、ディスク10のリム12及びボア14に対応するプロフィール30及び50の領域に対して異なる溶体化熱処理を行ない得ることは本発明の技術的範囲内である。また、ボア14とリム12との間に所望の微細構造を得るために、ディスク10の更なる領域、例えばウェブ16用にプリフォームを製造し得ることも本発明の技術的範囲内である。
図2及び3のイナーシャ溶接法に関して、図2は、リムプリフォーム22及びボアプリフォーム24の部分を断面で示している。ディスク10は軸対称構成であるので、図2には示していないプリフォーム22及び24の直径方向反対側部分が存在することを理解されたい。プリフォーム22及び24は、粉末冶金法(P/M)、従来型の鋳鍛造処理法、及びスプレー鋳造又は有核鋳造形成法によって製造されたビレットを含む、様々な公知の方法によって製造することができる。プリフォーム22及び24は、ASTM約6〜約9の平均粒子サイズを有することが好ましく、これは、ボア14内で許容可能なLCF特性を提供する一方、リム12内でクリープ特性を促進することができる結晶粒成長を可能にするのに適した範囲である。図2は、最終ディスク10におけるリム12、ボア14及びウェブ16の所望形状に密接に対応する図3のディスクプロフィール30を製造するためのイナーシャ溶接の前に、リム及びボアプリフォーム22及び24を鍛造又は別の方法で製造することができることを示している。
図2には、プリフォーム22及び24が、イナーシャ溶接によってそこで接合が生じる2つの機械加工接合表面28を有するものとして示されている。表面28はディスク10のウェブ16に対応するプリフォーム22及び24の領域26内に設置されて、得られた溶接継手(図3では38)がディスク10のウェブ16内に設置されるようになる。接合表面28は、最終ディスク10の軸線20に対してある角度をなして配向されて、図2に矢印で示すように、ボアプリフォーム24内で環状形状のリムプリフォーム22の組立及び嵌合を容易にする接触角(抜き勾配)を形成するものとして更に示されている。その結果、図3に示す得られた溶接継手38もまた、同じ角度で傾斜している。しかしながら、リム及びボアプリフォーム22及び24の接合表面28は図示したものと異なっていてもよく、実際には、ディスク軸線20に平行であってもよいことが予測できる。プリフォーム22及び24間の組立及び接触を更に容易にするために、それらが互いに容易に摺動接触するように表面28が整合して成形されることが好ましい。
図2によって示したイナーシャ溶接法は、ディスク軸線20の周りでリムプリフォーム22及び/又はボアプリフォーム24を回転させることによって達成される固体溶接法である。便宜上、リムプリフォーム22を固定状態に保持し、ボアプリフォーム24を回転させることができる。相対回転を行ないながら、リム及びボアプリフォーム22及び24は共に、それらの接合表面28が接触するまで軸線20に平行に移動させる。相対回転を継続すると、接触表面28が摩擦熱を生じ、軸方向への力の付加を増大することにより、リム及びボアプリフォーム22及び24の表面28の下方に位置する領域の温度を、プリフォーム22及び24が製造される材料の初期溶融温度に到達する温度まで上昇させる。プリフォーム22及び24をイナーシャ溶接するのに必要な溶接初期における軸方向力、相対回転速度及び入力回転エネルギー、並びに必要な相対移動量は、プリフォーム22及び24の寸法、質量及び材料、並びにそれらの接合表面28の表面積に応じて変化することになる。プリフォーム22及び24は、その回転速度が0まで減少しながら、プリフォーム22及び24がそれらの接触表面28に沿って共に結合されるのに十分な時間にわたってそれらの条件下での接触状態に保持されて、イナーシャ溶接中に維持された温度の結果として微細流材料を含有する固体溶接継手38を形成する。図3は、得られたプロフィール30を、最終ディスク10における、それぞれ、リム12、ボア14及びウェブ16の所望形状に密接に対応するリム部分32、ボア部分34及びウェブ部分36を有するものとして示している。
図4〜6の鍛造強化接合法に関して、図4は、リムプリフォーム42及びボアプリフォーム44の部分を断面で示している。今回も、ディスク10は軸対称構成であるので、図4には示していないプリフォーム42及び44の直径方向反対側部分が存在することを理解されたい。プリフォーム42及び44もまた、図2のプリフォーム22及び24に関して示したタイプの方法によって製造することができる。説明の便宜上、図4は、最終ディスク10におけるリム12、ボア14及びウェブ16の所望形状に密接に対応する、図6の得られたプロフィール50のリム部分52及びボア部分54の外形を示している。
図4には、プリフォーム42及び44が、ディスク10のウェブ16に対応するプリフォーム42及び44の領域46内に設置された2つの機械加工接合表面48を有するものとして示されており、得られた固体継手(図5では58)がディスク10のウェブ16内に設置されるようになる。接合表面48は、最終ディスク10の軸線20に対してある角度をなして配向されるものとして更に示されており、その結果、継手58もまた同じ角度で傾斜している。しかしながら、リム及びボアプリフォーム42及び44の接合表面48はディスク軸線20に平行であってもよいことが予測できる。プリフォーム42及び44間の組立及び接触を更に容易にするために、それらの間の均一接触を促進するように表面48が整合して成形されることが好ましい。
プリフォーム42及び44は、図5に示す鍛造物40を得るために鍛造プレスの金型62及び64内に配置される。適切な鍛造条件は、プリフォーム42及び44の特定の材料及び寸法に応じて決まることになり、特に米国特許第5,100,050号(特許文献8)及び第5,106,012号(特許文献9)及び第5,161,950号(特許文献10)の教示を鑑みて、一般的に当業者の知識及び能力の範囲内にあるため、ここでは詳細には説明しないことにする。金型62及び64の空洞66及び68は、接合表面48、従って鍛造物40内の継手58を除いたあらゆる箇所でプロフィール50の形状を実質的に画定する。図5は、鍛造作業の結果を示しており、この間に、材料が接合表面48から金型62及び64の空洞又はベント70及び72内に流動する。ベント70及び72は、同軸だが異なる直径を有するものとして示されており、そのため、ベント70及び72は、ディスク軸線20の軸方向において軸方向に整列しておらず、代わりに半径方向に互いにオフセットしている。このオフセットは、プリフォーム42及び44の接合表面48の近傍の材料が鍛造を開始した時にベント70及び72の一方に面することになり、且つ鍛造の間に材料がベント70及び72内に移動するか又は放出されることになるように選択される。鍛造の間に、プリフォーム42及び44の接合表面48の近傍の材料内で非常に大きな程度の金属流動及び粒子変形を意図的に生じさせる。鍛造作業の間における単一又は複数ストロークを用いて、この変形が鍛造物40からベント70及び72にパージされて、環状フランジ74及び76が形成されることになる。次いで、鍛造物40の最終機械加工の間にフランジ74及び76が取り除かれて、図6に示す所望のプロフィール50が製造される。
多くのニッケル基超合金が所望のスーパーソルバス結晶粒成長挙動を達成するのに好ましいひずみ速度状態を有することは、公知技術である。上記の鍛造強化接合法(並びにその他の鍛造法)は、好ましい結晶粒成長を達成するために、継手58の領域内でこれらの状態を達成するのに必要な制御能力を提供する。プリフォーム42及び44並びにそれらの接合表面48の形状の調整は、鍛造プロセス制御と共に、継手58に対して局所的に、並びに鍛造物40全体にわたって、所望のひずみ及びひずみ速度プロフィールを達成するために使用してもよい。一実施例において、接合方法には、(例えば、図2及び3に関して説明したタイプの)初期のイナーシャ溶接ステップが含まれる。特定の合金に関しては、イナーシャ溶接によって生じたひずみ及びひずみ速度パターンが、好ましい結晶粒成長に望ましい状態を達成しないことになる。次いで、好ましいひずみ速度状態において十分なひずみが誘起されて二次的なスーパーソルバス結晶粒成長挙動を抑制するように、初期の接合ステップに続いて鍛造作業が行なわれる。鍛造作業は、図4〜6に関して説明したものと同様の鍛造強化接合法であってよいが、溶接継手38の部分が鍛造の間にベント70及び72内に移動するか又は放出されるように、鍛造を開始した時に溶接継手38の反対側に配置された端部がベント70及び72に面している。
前述のように、本発明の好適な態様は、ディスク10のリム12及びボア14が異なる組成で形成されるようにディスク10を製造することであり、その後、ボア14内の微細構造とリム12内の粗構造とを得るためにディスク10の熱処理が行なわれる。本発明に至るまでの研究では、2つの方法が評価された。
第1の方法は、そのリム及びボア部分(22/42及び24/44)が別個に形成され、例えば、上記のイナーシャ溶接又は鍛造強化接合法を用いて接合されるプロフィール(30又は50)を製造するステップを含む。ボア部分24/44は、リム部分22/42のソルバス温度よりも大幅に高いソルバス温度を有する析出強化合金から構成される。例えば、リム及びボア部分22/42及び24/44は2つのガンマプライム析出強化ニッケル基超合金で形成され、ボア部分24/44のガンマプライム析出強化ニッケル基超合金は、リム部分22/42のガンマプライム析出強化ニッケル基超合金よりも少なくとも10℃高い、より好ましくは少なくとも25℃高いガンマプライムソルバス温度を有する。次いで、プロフィール30/50は、リム部分22/42内の合金のソルバス温度よりも高いが、ボア部分24/44内の合金のソルバス温度よりも低い溶体化熱処理温度で熱処理される。これにより、その引張強度、破裂強度、及びLCF抵抗を促進する細粒微細構造を有する、サブソルバス熱処理されたボア14と、クリープ、応力割れ、及び耐亀裂成長性、例えばDFCGRを促進するより粗い粒子サイズを有する、スーパーソルバス熱処理されたリム12とを有するディスク10が形成される。
第2の方法は、そのリム及びボア部分(22/42及び24/44)が別個に形成され、例えば、上記のイナーシャ溶接又は鍛造強化接合法を用いて接合されるプロフィール(30又は50)を製造するステップを含む。第1の方法と同様に、リム及びボア部分22/42及び24/44は、析出強化合金、例えば、2つのガンマプライム析出強化ニッケル基超合金から構成される。しかしながら、第2の方法では、2つの合金は異なるソルバス温度を有する必要はなく、代わりにそれらが同じソルバス温度を有するか、又はそれらのソルバス温度が互いに25℃以内であってもよい。その代わりに、リム及びボア部分22/42及び24/44は実質的に同じ組成を有してもよいが、ボア部分24/44は結晶粒微細化効果を有することができる大量の1つ以上の微量元素を含有するように合金化される。その他の結晶抑制剤の使用も予測できるが、2つの注目すべき例には炭素又は硼素がある。具体的ではあるが非限定的な例としては、ボア部分24/44用の合金は少なくとも0.1重量パーセントの炭素を含有してもよく、一方、リム部分22/42用の合金は0.06重量パーセント未満の炭素を含有してもよい。リム及びボア部分22/42及び24/44用の合金はそれらの結晶成長抑制剤の含有量に関して異なっていることが必要なだけなので、ボア部分24/44用の合金は、更なる量の1つ以上の結晶粒微細化元素を含有するようにリム部分22/42の合金を変更することによって製造することができる。ボア部分の1つ以上の限られた部分が大量の1つ以上の微量元素を含有するようにボア部分24/44を製造することで、高濃度の結晶成長抑制剤を含有する部分内で所望の結晶成長抑制効果が生じるようになることもまた、本発明の技術的範囲内である。例えば、結晶成長抑制剤は、例えば浸炭、イオン注入等の表面処理を熱処理の前に行なうことによって局所的に添加することができる。その結果、表面処理を受ける表面部分と表面部分の下方の表面領域のみが、含有する結晶成長抑制剤の含有量が高いことになる。
次いで、プロフィール30/50は、リム部分22/24及びボア部分24/44内の合金のソルバス温度よりも高い溶体化熱処理温度で熱処理される。結晶粒微細化元素の結晶粒微細化効果により、ボア部分24/44内の結晶粒微細化元素の含有量が高いことによってリム部分22/42内よりもボア部分24/44内の結晶粒成長が制限されるので、得られたディスク10は、そのクリープ、応力割れ、及び耐亀裂成長性(例えば、DFCGR)を促進する粗粒子微細構造を有する、スーパーソルバス熱処理されたリム12と、その引張強度、破裂強度、及びLCF抵抗を促進するより細かい粒子サイズを有する、スーパーソルバス熱処理されたボア14とを有する。単一温度溶体化熱処理を使用することができる(言い換えると、プロフィール30/50全体が略均一温度まで加熱される)ので、接合作業の後ではなく、リム及びボア部分22/42及び24/44の接合前に溶体化熱処理を行なってもよいことが予測できる。
第1の研究では、ディスクは、そのリムがR88DT(米国特許第4,957,567号)で形成され、そのボアがR95(米国特許第3,576,681号(特許文献1))で形成されるように製造された。R88DTのガンマプライムソルバス温度は約1120℃であると推定され、R95のガンマプライムソルバス温度は約1175℃であると推定される。ディスクは、図4〜6に関して上記したような鍛造強化接合によって製造された。単一温度熱処理は、約1時間の間、リム部部分を形成するのに使用されたR88DT合金のソルバス温度を上回る(スーパーソルバス)温度であるが、ボア部分を形成するのに使用されたR95合金のソルバス温度を下回る(サブソルバス)温度である、華氏約2100度(摂氏約1150度)で行なわれた。その結果、細粒ボアはASTM10より細かい平均粒子サイズを有し、粗粒リム部分はASTM7より粗い平均粒子サイズを有するようになった。これらの粒子サイズは、得られたボアが破裂に対する抵抗に対しての高い降伏強度を有する一方、リムは亀裂成長速度に耐性を示すことになるという点で好都合である。図7は、二重合金ディスクの微細構造を示す顕微鏡写真であり、画像の左側に見られるのがR88DTの微細構造であり、右側に見られるのがR95の微細構造である。
第2の研究では、R104(米国特許第6,521,175号(特許文献3))に基づく合金で形成されたリム及びボアを有する2つのディスクが製造された。リム合金の炭素含有量はR104合金の典型的範囲の約0.02〜0.08%以内であったが、ボアのR104合金はより高い炭素含有量を有するように変更された。ディスクは、図2及び3に関して上記したようなイナーシャ溶接によって製造された。一方のディスクはイナーシャ溶接に続いてリム及びボアの押し出されたプリフォームを熱処理することによって製造されたのに対し、第2のディスクは熱処理に続いてリム及びボアの押し出されたプリフォームをイナーシャ溶接することによって製造された。いずれの場合も、熱処理は、約1時間の間、リム及びボア部分を形成するのに使用されたR104合金の本質的に同一のソルバス温度を上回る(スーパーソルバス)温度である、華氏約2140度(摂氏約1170度)で行なわれた。
両溶接部内の微細構造は、溶接継手の高炭素ボア側の著しく微細な粒子構造によって特徴付けられた。その結果、細粒ボアと粗粒リムとが得られた。2つの溶接継手の顕著な違いは、溶接前に溶体化熱処理されたプリフォームから製造された試料は溶接接合ラインに沿って微粒化が認められたのに対し、溶接後に溶体化熱処理されたプリフォームから製造された試料の溶接継手は溶接接合ラインに沿って結晶粒成長が特徴として表れたことである。どちらの溶接継手も臨界結晶粒成長は認められず、このことは、部分的にはR104合金によって示される臨界結晶粒成長抵抗に、特にはボアの高炭素R104合金の炭素含有量に起因すると考えられ、粒界ピン止め効果をもたらす炭化物が形成されたことが断定された。図8は、二重合金ディスクの微細構造を示す顕微鏡写真であり、画像の上半分に見えるのが高炭素R104合金の微細構造であり、画像の下半分に見えるのが低炭素R104合金の微細構造である。
以上から、リム12及びボア14用に選択された合金は、ガンマプライムソルバス組成及び含有量に影響するそれらの多量元素化学組成と、結晶粒微細化に影響するそれらの微量元素化学組成によって最適化することができる。実質的に、リム12及びボア14は、最終製品が制御された単一温度熱処理に反応するのを可能にして又は反応させて、リム12及びボア14内で異なる結晶粒成長反応を達成させる異なる合金から製造することができる。しかしながら、二重熱処理をプロフィール30及び50に対して行なってもよいことも予測でき、その場合、リム部分32/52及びボア部分34/54は、リム12及びボア14内の粒子サイズ及び特性を最適化するために、異なるスーパーソルバス温度及び/又は異なる安定化/エージング温度にさらされる。二重熱処理法の実施例は、米国特許第4,820,358号(特許文献4)、第5,527,020号(特許文献5)、第5,527,402号(特許文献6)及び第6,478,896号(特許文献7)に開示されている。
特定の実施形態に関して本発明を説明してきたが、当業者がその他の形態を採用することができることは明らかである。従って、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によってのみ限定されることになる。
10 ディスク
12 リム
14 ボア
16 ウェブ
18 孔
20 軸線
22 プリフォーム
24 ボアプリフォーム
26 領域
28 表面
30 プロフィール
32 部分
34 部分
36 部分
38 継手
40 鍛造物
42 プリフォーム
44 ボアプリフォーム
46 領域
48 表面
50 プロフィール
52 部分
54 部分
56 部分
58 継手
62 金型
64 金型
66 空洞
68 空洞
70 ベント
72 ベント
74 フランジ
76 フランジ

Claims (10)

  1. 異なる粒子構造を有する少なくとも第1及び第2の領域(12,14)を有する構成要素(10)を製造する方法であって、
    前記構成要素(10)の前記第1及び第2の領域(12,14)に個々に対応する第1及び第2のプリフォーム(22,24;42,44)を製造するステップであって、前記第1及び第2のプリフォーム(22,24;42,44)の各々は、前記第1及び第2のプリフォーム(22,24;42,44)を接合することができる接合表面(28,48)を備えており、前記第1及び第2のプリフォーム(22,24;42,44)は、それぞれ、第1及び第2の析出強化合金で形成され、前記第1の析出強化合金は、ソルバス温度が高いこと、又は少なくとも1つの結晶粒微細化元素の結晶成長抑制剤の含有量が高いことによって前記第2の析出強化合金とは異なっているステップと、
    前記第1及び第2のプリフォーム(22,24;42,44)を接合して、それぞれ、前記第1及び第2のプリフォーム(22,24;42,44)によって形成され、それぞれ、前記構成要素(10)の前記第1及び第2の領域(12,14)に対応する第1及び第2の部分(32,34;52,54)からなる製品(30,50)を形成するステップであって、前記第1及び第2のプリフォーム(22,24;42,44)の前記接合表面(28,48)が前記製品(30,50)の前記第1及び第2の部分(32,34;52,54)間に設置される継手(38,58)を形成するようになっているステップと、
    前記第1の部分(32,52)よりも前記第2の部分(34,54)においてより大きな結晶粒成長が生じるように、前記製品(30,50)に対してスーパーソルバス熱処理を行なうステップとによって特徴付けられる方法において、
    前記第1の析出強化合金が前記第2の析出強化合金よりも高いソルバス温度を有する場合、スーパーソルバス熱処理によって、前記第2の部分(34,54)の前記第2の析出強化合金のソルバス温度を上回るが、前記第1の部分(32,52)の前記第1の析出強化合金のソルバス温度は上回らない温度まで前記製品(30,50)を加熱することになり、
    前記第1の析出強化合金が前記第2の析出強化合金よりも高い結晶成長抑制剤の含有量を有する場合、スーパーソルバス熱処理によって、前記第1及び第2の析出強化合金のソルバス温度を上回る温度まで前記製品(30,50)を加熱することになることを特徴とする、方法。
  2. 前記接合ステップは、金型(62,64)によって前記第1及び第2のプリフォーム(42,44)を鍛造して、前記製品(50)を製造すると共に、前記継手(58)を固体継手(58)として形成するステップであって、前記金型(62,64)は第1及び第2の金型空洞(66,68)を画定し、前記金型空洞(66,68)の少なくとも一方は、前記第1及び第2のプリフォーム(42,44)の前記接合表面(48)の少なくとも一部(74,76)がその中に放出されるリセス(70,72)を有するステップを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記接合ステップは、前記第1及び第2のプリフォーム(22,24)をイナーシャ溶接して、前記製品(30)を製造すると共に、前記継手(38)を固体継手(38)として形成するステップを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  4. 前記接合ステップは、
    前記第1及び第2のプリフォーム(22,24)をイナーシャ溶接して、前記製品(30)を製造すると共に、前記継手(38)を固体継手(38)として形成するステップと、
    ひずみ速度状態において十分なひずみが誘起されて前記製品(30)の二次的なスーパーソルバス結晶粒成長挙動を抑制するように、前記製品(30)を鍛造するステップとを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  5. 前記第1及び第2の析出強化合金がガンマプライム強化ニッケル基超合金であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記第1の析出強化合金は前記第2の析出強化合金よりも高いソルバス温度を有し、スーパーソルバス熱処理によって前記第2の析出強化合金は溶体化するが前記第1の析出強化合金は溶体化しないことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記第1の析出強化合金は前記第2の析出強化合金よりも高い結晶成長抑制剤の含有量を有し、前記第1及び第2の析出強化合金のソルバス温度は互いに25℃以内であり、スーパーソルバス熱処理によって前記第1及び第2の析出強化合金を溶体化することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記少なくとも1つの結晶粒微細化元素は炭素及び硼素からなる群から選択されることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 前記構成要素(10)はガスタービンエンジンの回転構成要素(10)であり、前記構成要素(10)の前記第1及び第2の領域(12,14)は、それぞれ、前記構成要素(10)のリム(12)及びボア(14)である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項の方法によって製造される前記構成要素(10)。
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