JP2013005958A - パチンコ遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】未消化の始動記憶を記憶保持している状態で遊技者による遊技球の発射停止行為を抑制し得るパチンコ遊技機を提案する。
【解決手段】遊技者により操作可能な消化ボタンの操作を有効とする操作有効条件が成立した場合に、該消化ボタンの操作により、未消化の始動記憶を当落判定して当り又はハズレを確定する急速消化を実行するようにしたものであるから、消化ボタンの操作に従って始動記憶を急速消化することにより、図柄生成行程を実行する通常消化を行う場合に比して、始動記憶の消化に要する時間を短縮できる。これにより、始動記憶の消化が急速に進行して未消化の始動記憶が急速に減少することから、遊技球の発射停止行為を抑制でき、これに伴う遊技場の不利益を低減でき得る。
【選択図】図7
【解決手段】遊技者により操作可能な消化ボタンの操作を有効とする操作有効条件が成立した場合に、該消化ボタンの操作により、未消化の始動記憶を当落判定して当り又はハズレを確定する急速消化を実行するようにしたものであるから、消化ボタンの操作に従って始動記憶を急速消化することにより、図柄生成行程を実行する通常消化を行う場合に比して、始動記憶の消化に要する時間を短縮できる。これにより、始動記憶の消化が急速に進行して未消化の始動記憶が急速に減少することから、遊技球の発射停止行為を抑制でき、これに伴う遊技場の不利益を低減でき得る。
【選択図】図7
Description
本発明は、始動口への遊技球流入に伴って始動記憶を発生し、該始動記憶を消化して当り確定した場合に、大入賞口を開閉する特別遊技作動を実行するパチンコ遊技機に関するものである。
パチンコ遊技機としては、始動口への遊技球流入を契機として、特別図柄を変動開始し、その停止図柄態様により当りが確定した場合に、特別遊技作動を行う構成のものが広く知られている。そして、特別遊技作動を実行している状態では、多くの賞球が発生し易いことから、遊技者にとって多大な利益を獲得できる機会である。
上記のパチンコ遊技機では、始動口へ遊技球が流入すると、始動記憶を発生し、該始動記憶を消化することにより、特別図柄を変動開始するように制御処理している。そして、連続して始動口へ遊技球が流入した場合には、始動記憶を記憶してその消化が保留される。この消化保留されている始動記憶の記憶数(未消化数)には上限となる制限数が設定されており、始動記憶の未消化数が制限数に達している場合(所謂、始動記憶が満杯の場合)には、始動口に遊技球が流入しても新たな始動記憶を発生しない(例えば、特許文献1)。すなわち、始動記憶の未消化数が制限数である場合には、次に始動記憶を消化するまで、新たな始動記憶が生じない。
一方、一般的なパチンコ遊技機では、上記した特別遊技作動の実行状態で始動記憶を消化しないことから、該特別遊技作動の実行状態では始動記憶が上記制限数に容易に達してしまい、始動口へ入賞しても始動記憶を発生しないという所謂ムダ球が生ずる。このようなムダ球の発生を抑制することを目的として、例えば特許文献2では、始動記憶を記憶可能な個数の上限である制限数を遊技状態に応じて変化させるようにした構成が提案されている。この構成では、特別遊技作動の実行状態で前記制限数を増加することによって、前記ムダ球の発生を抑制でき、遊技の興趣性を高めることができる。
ところで、未消化の始動記憶の個数が制限数に達している状態では、上述したように始動口へ入賞しても上記ムダ球となってしまうことから、パチンコ遊技に精通する遊技者は、始動記憶の未消化数が制限数に達している場合に遊技球の発射を停止する傾向が強い。このように遊技球の発射停止行為が行われると、パチンコ遊技機の稼動率が低下するため、遊技場の不利益になるという問題がある。また、特別遊技作動の実行状態で前記制限数を増加した上述の従来構成にあっても、当該特別遊技作動の満了後には通常の制限数を越える未消化の始動記憶が記憶されていることから、前記と同様に遊技球の発射停止行為が行われ易い。
本発明は、未消化の始動記憶を記憶保持している状態で遊技者による遊技球の発射停止行為を抑制し得るパチンコ遊技機を提案するものである。
本発明は、特別図柄を変動表示する図柄表示装置と、遊技球の入賞を検知する球検知手段を具備する始動口と、始動口の球検知手段が遊技球を検知することにより、始動記憶を発生して記憶する始動記憶発生手段と、未消化の始動記憶を順次消化することにより、図柄表示装置で特別図柄を変動開始して、その停止図柄態様によって当り又はハズレを確定する始動記憶消化手段と、前記停止図柄態様により当り確定すると、大入賞口を開閉する開閉ラウンドを繰返す特別遊技作動を実行する特別遊技制御手段とを備えたパチンコ遊技機において、遊技者により操作可能な消化ボタンが機台の前面側に配設され、前記始動記憶消化手段は、前記消化ボタンの操作を有効とする操作有効条件が成立した場合に、前記消化ボタンの操作により、記憶している未消化の始動記憶を当落判定して当り又はハズレを確定する急速消化を実行する急速消化処理を備えていることを特徴とするパチンコ遊技機である。
かかる構成にあっては、未消化の始動記憶を順次消化して図柄生成行程を実行する通常の消化(以下、通常消化という)に比して、消化ボタンの操作に従って始動記憶を急速消化することにより、始動記憶の消化に要する時間を大幅に短縮できる。さらに、操作有効条件が成立していれば、遊技者が消化ボタンを操作することによって始動記憶の急速消化を主体的に実行できる。このように、遊技者による消化ボタンの操作によって始動記憶を急速消化して比較的短時間で当り又はハズレが確定することから、始動記憶の消化によって生ずる利得に対する遊技者の期待感を効果的に刺激でき、消化ボタンの操作を積極的に促すことができる。したがって、本発明の構成によれば、始動記憶の消化が急速に進行して未消化の始動記憶が急速に減少することから、これに伴って遊技球の発射も促進され、遊技球の発射停止行為を抑制できる。
ここで、操作有効条件としては、例えば、未消化の始動記憶の個数(未消化数)が所定個数以上であること、上記したムダ球が所定個数に達したこと等を定めることができる。特に、所定の制限数を上限として始動記憶を発生して記憶する構成の場合には、未消化数が制限数に達していることを操作有効条件として定めることができる。この場合には、未消化数が制限数に達していれば、消化ボタンの操作によって始動記憶が消化されるため、遊技球の発射停止行為を抑制する効果が効率的に発揮され得る。
また、本構成にあって、始動記憶の急速消化は、可及的に短時間で実行されることが好適であることから、例えば通常の図柄生成行程を実行せずに当り又はハズレの確定のみを行うようにすることが好ましい。ここで、確定した結果を報知することによって始動記憶の消化に対する遊技者の信頼感を適正に保つことが可能である。又は、急速消化によって、通常の図柄生成行程に比して大幅に時間短縮された急速演出態様を実行するようにしても良い。さらにまた、急速消化としては、ハズレ確定する場合にのみ実行し、当落判定により当りとなる場合には当該急速消化を満了して通常の図柄生成行程を実行するようにしても良い。
上述した本発明のパチンコ遊技機にあって、始動記憶消化手段の急速消化処理は、前記消化ボタンの操作に伴って、所定個数の未消化の始動記憶を夫々に当落判定する急速消化を連続して行うようにしている構成が提案される。
かかる構成にあっては、消化ボタンの操作一回毎に所定個数の始動記憶を連続して急速消化するようにしていることから、未消化の始動記憶の消化に要する時間を一層短縮することができる。したがって、本構成によれば、上述した本発明の作用効果が一層適正に発揮され得る。尚ここで、消化ボタンの操作一回毎に急速消化する始動記憶の個数としては、二個や三個などのように複数個に設定することが好適であり、この場合には消化ボタンの操作一回毎に複数個の始動記憶を繰返し連続して急速消化する。又は、操作一回毎に一個の始動記憶を急速消化するように設定しても良い。さらにまた、消化ボタンの操作一回毎に急速消化する個数を、所定条件に応じて変化させるようにしても良い。
上述した本発明のパチンコ遊技機にあって、複数の消化ボタンが配設され、始動記憶消化手段の急速消化処理は、各消化ボタンの操作毎に、未消化の始動記憶を連続して急速消化する夫々に異なる消化個数が割り当てられて定められており、各消化ボタンの操作に応じた消化個数の始動記憶を連続して急速消化するようにしている構成が提案される。
かかる構成にあっては、連続して急速消化する始動記憶の個数が割り当てられた複数の消化ボタンを備えることから、遊技者が任意の消化ボタンを操作することによって、当該消化ボタンに応じた個数の始動記憶が連続して急速消化される。これにより、比較的多数の未消化の始動記憶を記憶している場合には、連続して急速消化される個数の多い消化ボタンを操作することによって、始動記憶の消化に要する時間を一層短縮できる。また、遊技者は自己の判断により急速消化する個数を選択できることから、未消化の始動記憶の個数を考慮しながら選択できるという新たな遊技性が発揮される。
上述した本発明のパチンコ遊技機にあって、始動記憶発生手段は、特別遊技作動を実行していない状態で、始動口への遊技球入賞に伴って、所定の制限数を上限として始動記憶を発生して記憶する保留制限処理と、特別遊技作動を実行している状態で、始動口への遊技球入賞に伴って、前記保留制限処理で定めた制限数を越える個数の始動記憶を発生し且つ記憶可能とする保留増加処理とを備え、始動記憶消化手段の急速消化処理は、前記制限数を越える未消化の始動記憶を記憶していることにより操作有効条件を成立し、消化ボタンの操作により未消化の始動記憶を当落判定して急速消化するようにしている構成が提案される。
かかる構成にあっては、特別遊技作動の実行状態で制限数を越える始動記憶の発生および記憶を可能とし、該特別遊技作動の満了後に制限数を超える未消化の始動記憶を記憶している場合には、操作有効条件を成立して、特別遊技作動の実行状態で増加した多数の始動記憶を消化ボタンの操作によって比較的短時間で未消化の始動記憶を消化できることから、特別遊技作動の満了後にあっても上記した遊技球の発射停止行為を抑制するができる。すなわち、本構成によれば、特別遊技作動の実行状態でムダ球の発生を抑制できると共に、消化ボタンの操作によって遊技球の発射停止行為を抑制して遊技場の不利益を抑制できる。
尚、保留増加処理にあっては、特別遊技作動の実行状態で、始動記憶を発生して記憶可能な個数を無制限としている構成、始動記憶を発生して記憶可能な個数として保留制限処理の制限数より多い増加制限数を定めている構成のいずれとすることもできる。
上述した本発明のパチンコ遊技機にあって、始動記憶消化手段の急速消化処理は、未消化の始動記憶が保留制限処理で定めた制限数以下となることにより、操作有効条件の成立を解除するようにしている構成が提案される。
かかる構成にあっては、保留増加処理により発生した制限数を超える個数の未消化の始動記憶がある場合に、消化ボタンの操作による急速消化を、制限数を超える個数の始動記憶に限定して実行可能としたものである。すなわち、制限数を超える個数の未消化の始動記憶がある場合にのみ、操作有効条件が成立しているようにしている。本構成によれば、特別遊技作動の実行状態で発生した制限数を超える個数の始動記憶を急速消化することができるため、該始動記憶の消化に要する時間を大幅に短縮でき、遊技球の発射停止行為を抑制するという作用効果が効率的に発揮され得る。特に、制限数を超える個数の始動記憶がある場合には、遊技者は少しでも早く始動記憶の当り又はハズレを知りたいという欲求が強くなり易いことから、消化ボタンの操作が一層促進され、前記本発明の作用効果が向上する。
上述した本発明のパチンコ遊技機にあって、始動記憶消化手段の急速消化処理は、未消化の始動記憶の当落判定によって当りが発生することにより、操作有効条件の成立を解除するようにしている構成が提案される。
かかる構成にあっては、消化ボタンの操作によってハズレ確定する毎に始動記憶を次々に急速消化し、急速消化の過程で当り判定した場合に、当該急速消化を満了して当該当り判定した始動記憶に従って特別図柄の図柄生成行程を実行するようにしている。すなわち、急速消化によってハズレ判定した始動記憶を次々に消化することから、急速消化による時間短縮効果を発揮できると共に、急速消化の過程で当り判定すれば、当該当り確定に至る過程(図柄生成行程)による利益を供与する。本構成によれば、始動記憶の当り判定による図柄生成行程を実行する利得が確保されつつ、遊技球の発射停止行為を抑制できるという上記した本発明の作用効果が発揮され得る。
本発明のパチンコ遊技機は、上述したように、遊技者により操作可能な消化ボタンの操作を有効とする操作有効条件が成立した場合に、該消化ボタンの操作により、未消化の始動記憶を当落判定して当り又はハズレを確定する急速消化を実行するようにしたものであるから、消化ボタンの操作に従って始動記憶を急速消化することにより、図柄生成行程を実行する通常消化を行う場合に比して、始動記憶の消化に要する時間を短縮できる。そして、始動記憶の消化による利得を期待する遊技者の感情を刺激できることから、消化ボタンの操作を遊技者に促すこともできる。以上のことにより、始動記憶の消化が急速に進行して未消化の始動記憶が急速に減少することから、所謂ムダ球の発生する状況の発生を可及的に抑制できると共に前記状況を可及的に短縮できるため、遊技球の発射停止行為を抑制でき、これに伴う遊技場の不利益を低減でき得る。
本発明にかかる実施例のパチンコ遊技機1を添付図面に従って説明する。
パチンコ遊技機1は、図1に示すように、遊技島設備(図示省略)に固定される外枠2と、この外枠2の前面開口部を覆う遊技機本体3とからなる。遊技機本体3は、中央上部の略円形の開口部に遊技盤10(図2参照)が取り付けられた前枠5を備え、この前枠5の一側縁がヒンジ部材4を介して外枠2に開閉可能に枢着されている。さらに前枠5には、遊技盤10を覆うガラス板6が設けられている。また、前枠5の下部には、上受皿7と下受皿8とが上下に列設されており、下受皿8の右側方に発射ハンドル9が突設される。ここで、遊技機本体3により本発明の機台が構成されている。
パチンコ遊技機1は、図1に示すように、遊技島設備(図示省略)に固定される外枠2と、この外枠2の前面開口部を覆う遊技機本体3とからなる。遊技機本体3は、中央上部の略円形の開口部に遊技盤10(図2参照)が取り付けられた前枠5を備え、この前枠5の一側縁がヒンジ部材4を介して外枠2に開閉可能に枢着されている。さらに前枠5には、遊技盤10を覆うガラス板6が設けられている。また、前枠5の下部には、上受皿7と下受皿8とが上下に列設されており、下受皿8の右側方に発射ハンドル9が突設される。ここで、遊技機本体3により本発明の機台が構成されている。
図2は、遊技盤10の正面図である。遊技盤10の前面には、ガイドレール11によって略円形の遊技領域12が区画形成されている。遊技領域12の中央には、画像表示器14等の各種遊技部材を組み込んだセンターケース13が配設される。画像表示器14は、液晶表示器又はCRT表示器等からなり、その表示画面には演出図柄や各種演出画像等が表示される。本実施例にあっては、画像表示器14で特別図柄を示す三個の図柄から構成される特別演出図柄を表示する。この特別演出図柄は、後述する特別図柄表示装置15で表示する特別図柄に従って変動および停止表示するように制御処理される。
この画像表示器14の下方には、特別図柄の始動記憶(以下、特別始動記憶)を記憶保持している個数を表す未消化数(特別図柄始動記憶数)を報知するための特別始動記憶数表示装置17a,17bが配設されている。ここで、四個のLEDからなる特別始動記憶数表示装置17aは、その点灯数により4個までの未消化数を報知する。一方、特別始動記憶数表示装置17bは、100個までの未消化数をその点灯数により報知する。
さらにまた、画像表示器14の周囲に複数のLED(発光ダイオード)が配設されており、この複数のLEDのうち、右上部の六個は特別図柄表示装置15であり、下部右側の二個は普通図柄表示装置16である。また、下部左側の四個は、普通図柄の始動記憶の未消化数を報知するための普通始動記憶数表示装置18である。
特別図柄表示装置15は、その六個のLEDの点灯態様によって特別図柄を表示するものである。後述するように、特別図柄表示装置15は、所定契機によって、各LEDを点滅させることにより夫々の特別図柄を変動させ、その後にいずれかのLEDが点灯した特別図柄の態様(停止図柄態様)で停止する。本実施例では、右端下側のLEDのみが点灯した停止図柄態様がハズレ停止図柄態様、それ以外の点灯による停止図柄態様が当り停止図柄態様として設定されており、特別図柄の当り停止図柄態様で停止表示された場合に、いわゆる「大当り」となって後述の特別遊技作動を実行する。
一方、普通図柄表示装置16は、二個のLEDの点灯態様によって普通図柄を表示するものである。後述する普通始動ゲート19を遊技球が通過すると、このLEDが順次点滅することで普通図柄を変動させ、その後に点灯したLEDによって普通図柄の当り又はハズレを確定し、当りの場合に後述の普通電動役物20を拡開作動する。
図2に示すように、センターケース13の左側には普通始動ゲート19が設けられている。この普通始動ゲート19を遊技球が通過すると、普通始動ゲート19に具備された普通始動スイッチS2(図3参照)が遊技球を検知し、これに伴って上記の普通図柄表示装置16のLEDが点滅開始する。
また、センターケース13の下方には、遊技球を流入可能とする始動口21を備えた普通電動役物20が配設されている。この始動口21の内部には、遊技球を検知する特別始動スイッチS1(図3参照)が配設されており、該始動口21への遊技球流入に伴って特別始動スイッチS1が遊技球を検知することによって特別図柄表示装置15のLEDが点滅開始する。この普通電動役物20は左右一対の開閉翼片を備えており、該開閉翼片が、上下方向に起立して一個の遊技球が上方から入賞可能な間隔となる起立位置と、該起立位置から左右両側に逆ハ字形に拡開して遊技球の入賞を容易とする傾動位置とに変換駆動されるようになっている。そして、前記普通図柄(図示せず)が所定の当り図柄態様で確定した場合に、普通電動役物ソレノイド(図示せず)を駆動源として開閉翼片が所定時間(約 0.2秒間)傾動位置に拡開されて、始動口21に遊技球が入り易い状態となる。
さらに普通電動役物20の直下かつアウト口30の直上方位置には、大入賞口25を有する特別電動役物26が配設されている。この特別電動役物26は横長矩形状の開閉片27を具備している。開閉片27は内蔵する特別電動役物ソレノイドにより開閉制御され、これによって大入賞口25が開放状態と閉鎖状態に変換される。また、特別電動役物26の内部には入賞した遊技球を検知するカウントスイッチS3(図3参照)が設けられている。
また、普通電動役物23の両側には一般入賞装置29が配設されており、遊技球が一般入賞装置29に入賞すると、一般入賞装置29に内蔵された一般入賞スイッチS4(図3参照)が球検知信号を出力し、かかる球検知信号に基づいて所定数の賞球が払い出される。
尚、本実施例にあって、上記した普通電動役物20の始動口21が、本発明の始動口であり、普通電動役物20内に設けられた特別始動スイッチS1が、本発明にかかる球検知手段である。また、特別図柄表示装置15が、本発明の図柄表示装置である。
次に、本実施例のパチンコ遊技機1の遊技作動を制御する制御回路を、図3を参照して説明する。
マイクロコンピュータを構成する主制御基板60には、パチンコ遊技機1の遊技作動等を制御するための基板回路が設けられている。この主制御基板60は、遊技の統括的な制御を実行するものである。この基板回路上には主制御用中央制御装置CPUが配設される。この主制御用中央制御装置CPUには、演算処理に用いる動作プログラムを格納する記憶装置ROMと、必要なデータを随時読み書きできる記憶装置RAMとが、データを読み書きするアドレスを指定する情報を一方的に伝えるアドレスバス(図示省略)と、データのやり取りを行うデータバス(図示省略)を介して接続され、主制御基板60の基板回路を構成している。記憶装置ROMには、制御プログラムや、抽選データを参照して特別図柄の当落判定や該特別図柄の変動・停止態様、演出態様等を決定するための各種テーブルが格納されている。
マイクロコンピュータを構成する主制御基板60には、パチンコ遊技機1の遊技作動等を制御するための基板回路が設けられている。この主制御基板60は、遊技の統括的な制御を実行するものである。この基板回路上には主制御用中央制御装置CPUが配設される。この主制御用中央制御装置CPUには、演算処理に用いる動作プログラムを格納する記憶装置ROMと、必要なデータを随時読み書きできる記憶装置RAMとが、データを読み書きするアドレスを指定する情報を一方的に伝えるアドレスバス(図示省略)と、データのやり取りを行うデータバス(図示省略)を介して接続され、主制御基板60の基板回路を構成している。記憶装置ROMには、制御プログラムや、抽選データを参照して特別図柄の当落判定や該特別図柄の変動・停止態様、演出態様等を決定するための各種テーブルが格納されている。
一方、記憶装置RAMには、各種球検知スイッチからの球検知信号等が一時的に記憶される記憶エリア、各種のタイマや乱数カウンタ、計数カウンタ等を構成するレジスタ領域、及びワークエリア等が設けられている。
さらに、この主制御基板60の基板回路には、所定のクロックパルスを出力するクロック装置(図示省略)が設けられ、主制御用中央制御装置CPUに接続されている。そして主制御用中央制御装置CPUは、一定間隔のクロックパルスによって時系列的に演算処理を行い、一連の処理作動を順次実行する。また、このクロック装置により出力されたクロックパルスをカウントして、時間を計測するタイマTMも接続されている。
ここで主制御用中央制御装置CPU、及び後述する各制御基板62〜68に設置される各中央制御装置CPUは、所定のデータの処理を行う演算ユニット(ALU)を連成した演算装置と、この演算装置に入出力するデータや読み込んだ命令を保管しておくレジスタと、命令を解読するデコーダ等によって構成されている。そして、この主制御用中央制御装置CPUは、所定の形式で生成したデータ又はコマンドを四つの制御基板62,63,64,68へ出力し、これらの制御基板62,63,64,68の中央制御装置CPUがこのデータ等に従って所定の制御を処理実行することとなる。
また、この主制御基板60の基板回路には、主制御用中央制御装置CPUが周辺機器とデータ通信を行う入力ポート(図示省略)及び出力ポート(図示省略)が設けられており、この出力ポートを介して主制御基板60からの制御指令信号が、演出制御基板62、図柄制御基板63、払出制御基板64、及び発射制御基板68の各入力ポートに向け、一方向に出力される。また、主制御基板60の入力ポートには、盤面中継基板61を介して、特別始動スイッチS1や普通始動スイッチS2等の各種スイッチやセンサ等が接続されている。そして、主制御基板60が2msごとに、これらに内蔵された各スイッチの遊技球検出状態を調べ、遊技球検出があると、その球検出信号が波形整形回路により波形整形されて主制御用中央制御装置CPUに入力され、その情報を記憶装置RAMに記憶する。また、主制御基板60の出力ポートには、盤面中継基板61を介して普通電動役物ソレノイドや特別電動役物ソレノイド等が接続されており、主制御用中央制御装置CPUが所定の条件を選出した場合に、これらに内蔵されたソレノイドやモータを作動させる。
上記の演出制御基板62には、パチンコ遊技機1で実行される演出全般を制御するための基板回路が設けられる。この基板回路は、演出を制御処理する演出制御用中央制御装置CPUに、多岐にわたる演出態様に関する固定データが格納された記憶装置ROMと、必要なデータを読み書きできる記憶装置RAMと、入力ポート及び出力ポートとが接続されて構成されている。演出制御基板62の出力ポートには、画像表示器14を制御する画像制御基板65、音声演出を制御する音源制御基板66、及びLEDランプによる演出を制御する光源制御基板67が接続されている。そして、演出制御基板62は、主制御基板60からの演出コマンドが入力ポートに入力されると、演出制御用中央制御装置CPUにおいて演算処理し、該演出コマンドで指示された演出態様を実行するために、画像制御基板65、音源制御基板66、及び光源制御基板67へ向けて制御コマンドを送信する。
上記の画像制御基板65には、画像表示器14の表示態様を制御するための基板回路が設けられる。画像制御基板65は、演出制御基板62から入力されたデータ又はコマンドを演算処理し、所定の表示態様を表示するデータにしたがって表示用ドライバにより画像表示器14で所定態様を表出させる。
上記の音源制御基板66には、図示しないスピーカから発生する効果音等を制御するための基板回路が設けられる。この音源制御基板66は、演出制御基板62から入力されたデータ又はコマンドを演算処理し、所定の音データにしたがってサウンドジェネレータによりスピーカで効果音を出力させる。
上記の光源制御基板67には、遊技機本体3に配設された演出用ランプを制御するための基板回路が設けられている。この光源制御基板67は、演出制御基板62から入力されたデータ又はコマンドを演算処理し、所定の光データにしたがって光源作動基板により各種の演出用ランプを点灯、点滅させる。
上記の図柄制御基板63には、特別図柄表示装置15、普通図柄表示装置16、特別始動記憶数表示装置17a,17b、普通始動記憶数表示装置18を制御するための基板回路が設けられている。この基板回路は、図柄制御用中央制御装置CPUに、各装置の動作プログラムや発光パターン等の固定データが格納された記憶装置ROMと、必要なデータを読み書きする記憶装置RAMと、入力ポート及び出力ポートとが接続されて構成されている。この図柄制御基板63は、図柄制御用中央制御装置CPUで、上記の主制御基板60から入力ポートを介して入力されたデータ又はコマンドを演算処理し、所定の光データを、出力ポートを介して、各装置のLEDを発光作動するドライバを配した図柄作動基板に出力し、この図柄作動基板により各装置のLEDを点灯、点滅させる。
上記の払出制御基板64には、遊技球の貸球や賞球等の払出しを制御するための基板回路が設けられている。この払出制御基板64は、主制御基板60から入力されたデータ又はコマンドを演算処理し、所定のデータにしたがって貸球ユニットや賞球ユニット等の各種ソレノイドを作動し、所定の貸球や賞球の払出しを実行する。また、払出制御基板64は、プリペイドカードの読込みや書込みを行うプリペイドカードユニットがCR接続基板を介して接続され、遊技球の残球データ等をやり取りする。
上記の発射制御基板68には、球発射装置41を制御するための基板回路が設けられている。この発射制御基板68は、発射ハンドル9からの入力信号に応じた電圧強度で球発射装置41を駆動することにより、発射ハンドル9の回動角度に応じた強さで遊技球を打圧発射する。
次に、本実施例のパチンコ遊技機1の基本的な作動について説明する。なお、本実施例のパチンコ遊技機1の基本的な作動は、既存のパチンコ遊技機と同様であるため詳細な説明は省略する。
遊技者による発射ハンドル9の回動操作に従って球発射装置41により遊技球が発射されると、該遊技球が遊技盤10の遊技領域12を転動流下する。そして、遊技球が上記の普通電動役物23の始動口21へ流入すると、各種テーブルから乱数抽選が行われて特別図柄用の特別始動記憶が発生する(図4の入賞検知処理参照)。そして、特別始動記憶の消化に伴って特別図柄表示装置15でLEDが点滅して特別図柄が変動開始する(図5の特別図柄処理参照)。変動開始から所定時間経過すると、いずれかのLEDを点灯して特別図柄が変動停止して停止図柄態様を確定し、該停止図柄態様を遊技者に認識させるために一定時間(約1秒)停止表示する。このように、特別始動記憶の消化によって特別図柄の変動開始から確定停止までの一連の図柄生成行程を実行する。ここで、特別図柄の停止図柄態様が当り停止図柄態様であると大当りとなり、後述の特別遊技作動を実行する(図6の大入賞口処理参照)。
また、通常、図柄生成行程を実行している状態では、スピーカや演出用ランプが所定態様で作動すると共に、画像表示器14の表示画面で演出用の図柄が変動する。ここで、画像表示器14の表示画面では、上記した特別図柄に対応する三個の特別演出図柄が表示され、これら特別演出図柄が特別図柄表示装置15による図柄生成行程に従って変動表示される。すなわち、画像表示器14の表示画面で表示する三個の特別演出図柄が、特別始動記憶の消化に伴って変動開始し、所定時間経過後に停止して演出用の停止図柄態様を確定する。このように、画像表示器14の表示画面でも、特別図柄表示装置15による特別図柄の図柄生成行程に伴って、特別演出図柄による図柄生成行程が表示実行される。さらに、画像表示器14による図柄生成行程では、場合によって遊技者の大当りへの期待感を高めるための、いわゆるリーチ変動の演出が実行される。かかるリーチ変動の演出を実行する場合には、通常よりも当り停止図柄態様で確定表示する確率が見かけ上高くなるように設定されており、遊技者はリーチ変動の演出により大当りの期待感を高めるとともに、表示画面での多様な演出態様により、特別演出図柄の変動停止まで興奮を持続させることができる。
上記の特別始動記憶としては、記憶装置ROMに格納された特別図柄用の各種テーブルから夫々抽出した複数の乱数値によるデータ集合体から構成されており、該複数の乱数値は始動口21に流入した遊技球を普通電動役物20に内蔵された特別始動スイッチS1が検知することによって夫々抽出される(図4の入賞検知処理参照)。特別始動記憶を構成する各乱数値は、上述したように、特別図柄の当落判定や図柄の変動・停止態様、演出態様等を決定するためのものであり、具体的には、当り又はハズレを判定するための大当り乱数値、当りとなる場合の停止図柄態様を決定するための大当り図柄乱数値、ハズレの停止図柄態様を決定するためのハズレ図柄乱数値等を含む。このような特別始動記憶を消化することにより、当該始動記憶の大当り乱数値を判定し、その判定結果が当りであると、大当り図柄乱数値に従って当り停止図柄態様を選定する処理(図5中の特別図柄変動停止態様選択処理)を行う。これに従って、図柄生成行程では、選定した当り停止図柄態様を特別図柄表示装置15で停止表示する(図5の特別図柄処理参照)。
始動口21への入賞によって生成された特別始動記憶は、当該特別始動記憶の消化により図柄生成行程が開始されるまで、記憶装置RAMに設定された特別始動記憶領域に記憶保持される。具体的には、特別図柄の変動中および特別遊技作動の実行状態で生成された特別始動記憶は直ぐに消化されず、前記特別始動記憶領域に記憶保持される。ここで、特別始動記憶領域には所定個数の特別始動記憶を保持可能となっている。そして、特別始動記憶領域に記憶保持されている特別始動記憶の個数である未消化数を、上記した特別始動記憶数表示装置17a,17bの点灯数によって報知している。この特別始動記憶数表示装置17a,17bは、上記した図柄制御基板63により駆動制御される。上記した入賞検知処理により、始動口21の遊技球入賞により未消化数Pが増加すると、未消化数P<4の場合には特別始動記憶数表示装置17aの左端からP番目のLEDを点灯させると共に特別始動記憶数表示装置17bのP番目を点灯させる。これにより、始動口21への遊技球入賞により増加した始動記憶の未消化数Pが特別始動記憶数表示装置17a,17bの点灯数によって報知される。一方、上記した特別図柄処理により、未消化の始動記憶を消化することにより未消化数Pが減少すると、未消化数Pが4個以下の場合には特別始動記憶数表示装置17aの左端から(P+1)番目のLEDを消灯させると共に特別始動記憶数表示装置17bの(P+1)番目を消灯させる。これにより、始動記憶の消化により減少した始動記憶の未消化数Pが特別始動記憶数表示装置17a,17bの点灯数によって報知される。また、未消化数Pが4個よりも多い場合には、特別始動記憶数表示装置17bを点灯または消灯させるのみで、特別始動記憶数表示装置17aのLEDは点灯した状態を維持する。
尚、特別始動記憶領域に保持されている未消化の特別始動記憶を消化する場合には、該特別始動記憶を読み込み且つ特別始動記憶領域から消去する。尚、特別始動記憶の記憶・消化については、本発明の要部にかかり、詳しくは後述する。
特別図柄表示装置15で変動した特別図柄が当り停止図柄態様で確定停止すると、図6の大入賞口処理に従って特別遊技作動を実行する。特別遊技作動は、大入賞口25が開閉する開閉ラウンドを所定回数実行する作動であり、上述したように、特別図柄が当り停止図柄態様で停止して大当りとなることにより開始する。その後、所定回数の開閉ラウンドを満了することにより当該特別遊技作動を満了する。ここで、一回の開閉ラウンドは、大入賞口25の30秒間開放または9個の入賞のいずれか一方を満足することにより満了する。特別遊技作動では、この開閉ラウンドを16回繰り返し実行する。このような特別遊技作動の実行状態では、大入賞口25へ100個以上の入賞が期待でき、遊技者は多量の賞球を獲得できる。
尚、上記した主制御基板60および図柄制御基板63により、本発明にかかる始動記憶発生手段および始動記憶消化手段が構成されている。さらに、上記した主制御基板60、図柄制御基板63、演出制御基板62(画像制御基板65、音源制御基板66、光源制御基板67)により、本発明にかかる遊技制御手段が構成されている。
次に本発明の要部について説明する。
遊技機本体3の前枠5には、図1のように、消化ボタン72を備えた消化ボタン装置71が下受皿8の左側に配設されている。この消化ボタン装置71は、消化ボタン72を囲むように枠部73を備え、該枠部73内に嵌挿された消化ボタン72が上下方向に移動可能となっている(図示せず)。そして、消化ボタン72を上方へ付勢する付勢バネを備え、消化ボタン72は常態で枠部73の上側に僅かに突出する位置に位置決めされる。そして、消化ボタン72は、遊技者が押圧操作することにより、付勢バネの付勢力に抗して降動し、押圧解除することにより、付勢バネの付勢力に従って昇動して前記常態の位置に復帰する。
遊技機本体3の前枠5には、図1のように、消化ボタン72を備えた消化ボタン装置71が下受皿8の左側に配設されている。この消化ボタン装置71は、消化ボタン72を囲むように枠部73を備え、該枠部73内に嵌挿された消化ボタン72が上下方向に移動可能となっている(図示せず)。そして、消化ボタン72を上方へ付勢する付勢バネを備え、消化ボタン72は常態で枠部73の上側に僅かに突出する位置に位置決めされる。そして、消化ボタン72は、遊技者が押圧操作することにより、付勢バネの付勢力に抗して降動し、押圧解除することにより、付勢バネの付勢力に従って昇動して前記常態の位置に復帰する。
さらに、消化ボタン装置71には、消化ボタン72の押圧操作を検知する押圧検知センサ74(図3参照)が配設されており、該押圧検知センサ74が上記した主制御基板60に接続されている。ここで、押圧検知センサ74は、フォトセンサにより構成されており、その発光部と受光部間を、押圧操作により降動した消化ボタン72によって遮断すると、操作信号を発生する。消化ボタン72が遊技者により押圧操作される毎に、押圧検知センサ74により発生した操作信号が主制御基板60に出力される。すなわち、一回の押圧操作毎に、操作信号が一回発生し、連続して複数回押圧操作すると、同数の操作信号が発生する。
本実施例にあっては、消化ボタン72が透明性材料から形成されており、該消化ボタン72の上面に押圧操作を促す図柄が表示されている。消化ボタン装置71には、消化ボタン72の上面にその下方から光を照射するボタン用LED77(図3参照)が配設されている。このボタン用LED77から照射された光が消化ボタン72に当たることにより、該消化ボタン72の上面を光輝させて、遊技者に消化ボタン72の押圧操作を促す。このボタン用LED77は、光源制御基板に接続されており、演出制御基板62および光源制御基板67により発光制御される。後述する操作有効条件の成立から解除までの間で、このボタン用LED77を発光制御する。
上述した消化ボタン72を備えた消化ボタン装置71は、一般的な押圧操作用のボタン構造のものを適用することができるため、その詳細について省略する。
一方、本実施例の構成は、上記した特別始動記憶を記憶保持可能な上限の個数を、特別遊技作動を実行している実行状態と該特別遊技作動を実行していない非実行状態とで変更するようにしている。具体的には、特別遊技作動の非実行状態では、特別始動記憶を記憶保持可能な上限の個数として4個の制限数が設定されており、4個の特別始動記憶を記憶保持している場合に始動口21へ遊技球が入賞しても新たな特別始動記憶を発生しない。また、特別遊技作動の実行状態では、前記制限数(4個)より多い100個の増加制限数が特別始動記憶を記憶保持可能な上限の個数として設定されている。尚同様に、100個を越える特別図柄始動記憶を発生せず記憶しない。
すなわち、図4の入賞検知処理では、特別遊技フラグ=0(特別遊技作動の非実行状態)の場合、記憶保持可能な上限の個数n=4(制限数)を有効とし、特別遊技フラグ=1(特別遊技作動の実行状態)の場合、記憶保持可能な上限の個数n=100(増加制限数)を有効とする。これにより、図5の特別図柄処理により特別遊技フラグ=1となると、図6の大入賞口処理により特別遊技フラグ=0となるまでの間で、前記上限の個数n=100を有効とする。ここで、特別遊技フラグ=1の場合には特別始動記憶の消化処理を実行しないことから、該特別始動記憶が特別遊技フラグ=0の場合の制限数(4個)を越えて記憶保持され易い。
また、図5の特別図柄処理は、上述したように、特別遊技フラグ=0の場合に特別始動記憶が制限数(4個)以下であると、記憶保持している特別始動記憶をその発生順に従って順次消化する。一方、特別遊技フラグ=0の場合に特別図柄始動記憶を記憶保持している個数(以下、未消化数と言う)Pが4個を越えていると、急速消化フラグ=1とする。すなわち、特別遊技作動の満了後は、多くの場合に未消化数P>4となっており、急速消化フラグ=1となる。この急速消化フラグは、後述するように、始動記憶の消化により未消化数Pが4個以下となると、急速消化フラグ=0となる(図7の急速消化処理参照)。本実施例にあっては、急速消化フラグ=1となることにより操作有効条件が成立し、急速消化フラグ=0となることにより操作有効条件の成立を解除する。
ここで、特別図柄処理では、急速消化フラグ=0の場合に未消化数P>4であると、該急速消化フラグ=1として特別始動記憶の消化を実行せずに満了する。また、特別図柄処理では、急速消化フラグ=1の場合に、上記した消化ボタン72の操作による操作信号を入力することによって特別始動記憶の消化を実行せずに満了し、操作信号を入力しなければ、未消化の特別始動記憶をその発生順に消化して特別図柄の図柄生成行程を実行する。
尚、特別図柄処理により急速消化フラグ=1となると、演出制御基板62により消化ボタン装置71のボタン用LED77を発光制御する。これにより、消化ボタン72の操作が有効であることを遊技者に報知して、その押圧操作を促す。また、急速消化フラグ=0となると、ボタン用LED77の発光制御を満了し、消化ボタン72の操作が無効になったことを遊技者に報知する。
上記した急速消化フラグ=1かつ変動フラグ=0の状態で、消化ボタン72の操作による操作信号を入力すると、図7の急速消化処理により、未消化数Pから1減算して最先に記憶した未消化の特別始動記憶を読み込み、その大当り乱数値を当落判定する。ここで、大当り乱数値をハズレ判定した場合には、ハズレ図柄乱数値等に従ってハズレ停止図柄態様を確定して表示する。さらに、未消化数Pが4個より多ければ、操作信号の入力を確認し、操作信号を入力している場合には連続して未消化の特別始動記憶を読み込んで当落判定を行う。すなわち、消化ボタン72が複数回連続して操作された場合には、その操作回数に応じて、未消化の特別始動記憶を読み込んで当落判定してハズレ停止図柄態様を確定表示する急速消化を繰返し連続して行う。この連続した急速消化により未消化数P=4となると、急速消化フラグ=0として急速消化処理を満了する。このように消化ボタン72の操作にしたがって特別始動記憶を当落判定してハズレ確定する急速消化によって、特別始動記憶の消化に要する時間が大幅に短縮できる。尚、この急速消化処理にあっても、特別図柄処理と同様に、特別始動記憶を読み込むと、当該特別始動記憶を記憶装置RAMの特別始動記憶領域から消去する。一方、特別始動記憶の大当り乱数値を当り判定した場合には、特別図柄処理(図5参照)と同様に特別図柄変動停止態様選択処理を実行して特別図柄表示装置15で特別図柄を変動開始すると共に、急速消化フラグ=0として急速消化処理を満了する。これにより、図5の特別図柄処理により特別図柄表示装置15で当り停止図柄態様を表示して特別遊技フラグ=1とし、図6の大入賞口処理により特別遊技作動を実行する。尚ここで、当り判定した場合には、未消化数P>4であっても急速消化処理を満了する。すなわち、本実施例では、特別始動記憶を当り判定することによっても、消化ボタン72の操作を有効とする操作有効条件の成立を解除する。
また、急速消化フラグ=1の場合に、操作信号を入力していなければ、図5の特別図柄処理により未消化の特別始動記憶を順次消化して図柄生成行程を実行する。この図柄生成行程の実行中に消化ボタン72の操作による操作信号を入力すると、図7の急速消化処理により、変動フラグ=1であることから、実行中の図柄生成行程について当り又はハズレを確認する。ここで、ハズレの場合には、特別図柄の変動を強制的に停止してハズレ停止図柄態様を確定表示し、変動フラグ=0とする。そして、未消化数P>4の場合には、操作信号の入力を確認し、入力があれば上述した急速消化を連続して繰返し実行する。一方、当りの場合には、急速消化フラグ=0として急速消化処理を満了する。このように、図柄生成行程の実行中であっても、消化ボタン72の操作信号を入力すると、当該図柄生成行程の停止図柄態様を確定表示して、上述した急速消化を実行する。
尚、本実施例の急速消化処理では、消化ボタン72の操作一回により発生する一の操作信号に伴って、一個の特別始動記憶を急速消化するようにしている。すなわち、本実施例の場合には、消化ボタン72の操作毎に急速消化する特別始動記憶の消化個数が一個としている。
このように本実施例では、特別遊技作動の実行状態で特別始動記憶の上限を増加制限数(100個)として、非実行状態の上限である制限数(4個)よりも多くの特別始動記憶を発生かつ記憶可能としている。そして、特別遊技作動の満了後(特別遊技フラグ=0)に特別始動記憶の未消化数が制限数(4個)よりも多い場合には、未消化数が制限数の4個に減少するまで消化ボタン72の操作を有効とし、該消化ボタン72の操作に応じて特別始動記憶を当落判定して確定する急速消化を連続して繰返し実行可能とする。
また、本実施例の構成では、特別始動記憶の未消化数が4個までは上記した特別始動記憶数表示装置17aのLEDの点灯数によって報知し、100個までの未消化数は特別始動記憶数表示装置17bの点灯数により報知する。すなわち、4個までの未消化数は、上述したように特別始動記憶数表示装置17a,17bの両者の点灯により表示し、5個以上となると、特別始動記憶数表示装置17bの点灯数のみで表示する。ここで、特別始動記憶数表示装置17a,17bは、図4の入賞検知処理により特別始動記憶の未消化数が増加する毎に一個毎点灯し、図5及び図7により未消化数Pを減少する毎に一個毎消灯する。そのため、図7の急速消化処理により、特別始動記憶の急速消化を繰返し連続して実行する場合には、特別始動記憶数表示装置17bで比較的短時間で順次一個毎連続して消灯していく。
さらにまた、本実施例では、図7の急速消化処理により急速消化した特別始動記憶のハズレ停止図柄態様を特別図柄表示装置15で表示すると共に、該ハズレ停止図柄態様に対応するハズレ演出停止図柄態様を画像表示器14で表示する。これらの表示は、消化ボタン72の操作毎に繰返し連続して実行されることから、遊技者に特別始動記憶が消化されていることを報知でき、急速消化するという遊技に対する遊技者の信頼性を保つことができる。
本実施例の構成によれば、特別遊技作動の実行状態では、特別始動記憶を発生可能な個数を非実行状態に比して増加していることから、始動口21へ入賞しても特別始動記憶を発生しないという所謂ムダ球の発生を可及的に抑制できる。これにより、始動口21への入賞によって生ずる特別始動記憶という利得が、特別遊技作動の実行状態でも確実に保持される。そして、特別遊技作動の実行状態では、遊技者が大入賞口25への入賞だけでなく、始動口21への入賞にも注視するようになるため、遊技の興趣性を向上することができる。さらに、特別遊技作動の満了後に消化ボタン72の操作を有効とし、その操作に応じて未消化の特別始動記憶を急速消化することによって、該消化に要する時間を可及的に短縮することができる。これにより、未消化の特別始動記憶が多数記憶されている状態で消化ボタン72が操作されることによって該特別始動記憶を急速に減少できるため、遊技球の発射停止行為を抑制することができ、遊技球の発射停止に伴って生ずる遊技場の不利益を低減できる。
尚、本実施例の構成にあって、入賞検知処理により、本発明にかかる保留制限処理と保留増加処理とが構成されている。
上述した実施例では、急速消化処理を未消化数P=4となるか又は当り判定することにより急速消化フラグ=0として満了するようにしているが、この急速消化処理を満了する条件は、適宜設定可能である。例えば、未消化数P=0となることにより急速消化処理を満了するように設定しても良い。
また、上述した実施例では、急速消化によって特別図柄表示装置15でハズレ停止図柄態様を確定表示すると共に画像表示器14でハズレ演出停止図柄態様を確定表示するようにしているが、いずれか一方のみを表示するようにしても良いし、両者とも表示しないようにしても良い。また、本実施例は特別始動記憶の未消化数を報知する二つの特別始動記憶数表示装置17a,17bを備えた構成であるが、いずれか一方のみを備えた構成としても良い。ここで、制限数(4個)までの未消化数を報知する特別始動記憶数表示装置17aのみを備えた場合には、画像表示器14で5個以上の未消化数を報知するようにしても良い。
また、実施例では、特別遊技作動の非実行状態における特別始動記憶の制限数を4個としているが、この制限数は適宜変更可能である。増加制限数も適宜設定可能である。また、特別遊技作動の実行状態では特別始動記憶を無制限に発生して記憶できる構成としても良い。
また、上述した実施例の別例として、特別遊技作動の実行状態と非実行状態とで未消化の始動記憶を記憶可能な上限の個数を一定とし、上限の個数の未消化の始動記憶が記憶されている場合に、消化ボタンの操作を有効とするようにしても良い。または、前記した上限の個数に対して所定個数以上の場合に消化ボタンの操作を有効とするようにしても良い。例えば、上限の個数が4個の場合に、未消化の始動記憶が3個以上であると、消化ボタンの操作を有効とするように制御処理する。
また、上述した実施例では、消化ボタンの一回の操作毎に急速消化する特別始動記憶の消化個数を一個に設定した構成であるが、この消化個数は適宜設定することができる。例えば、消化個数を2個や3個等の一定複数個に予め設定しても良いし、所定の条件に応じて消化個数が変化するようにしても良い。
また、上述した実施例の別例として、遊技機本体3に複数の消化ボタンを設け、各消化ボタン毎に急速消化する始動記憶の消化個数が夫々設定されているようにした構成とすることもできる。この構成では、各消化ボタン毎に夫々に異なる消化個数が設定されていることから、遊技者がいずれかの消化ボタンを選択的に操作することによって、各消化ボタンの操作に応じた消化個数の始動記憶が連続して急速消化される。
また、上述した実施例の構成にあっては、始動口21を備えた普通電動役物20の下方に大入賞口25を備えた特別電動役物26を備えた構成であるが、その他の構成として、前記始動口と大入賞口とを左右両側位置に配設する構成としても良い。例えば、左側位置に始動口を備えた普通電動役物を配設し、右側位置に大入賞口を備えた特別電動役物を配設する。本発明では、特別遊技作動の実行状態で始動口への入賞によって特別始動記憶が増加することから、該特別遊技作動の実行状態でも大入賞口と始動口への打ち分けを遊技者に求めることができ、遊技性を拡大できるため、遊技の興趣性を一層向上できる。
本発明にあっては、上述した実施例に限定されるものではなく、上述の実施例以外の構成についても本発明の趣旨の範囲内で適宜変更して実施可能である。
1 パチンコ遊技機
15 特別図柄表示装置(図柄表示装置)
21 始動口
25 大入賞口
72 消化ボタン
S1 特別始動スイッチ(球検知手段)
15 特別図柄表示装置(図柄表示装置)
21 始動口
25 大入賞口
72 消化ボタン
S1 特別始動スイッチ(球検知手段)
Claims (6)
- 特別図柄を変動表示する図柄表示装置と、
遊技球の入賞を検知する球検知手段を具備する始動口と、
始動口の球検知手段が遊技球を検知することにより、始動記憶を発生して記憶する始動記憶発生手段と、
未消化の始動記憶を順次消化することにより、図柄表示装置で特別図柄を変動開始して、その停止図柄態様によって当り又はハズレを確定する始動記憶消化手段と、
前記停止図柄態様により当り確定すると、大入賞口を開閉する開閉ラウンドを繰返す特別遊技作動を実行する特別遊技制御手段と
を備えたパチンコ遊技機において、
遊技者により操作可能な消化ボタンが機台の前面側に配設され、
前記始動記憶消化手段は、前記消化ボタンの操作を有効とする操作有効条件が成立した場合に、前記消化ボタンの操作により、記憶している未消化の始動記憶を当落判定して当り又はハズレを確定する急速消化を実行する急速消化処理を備えていることを特徴とするパチンコ遊技機。 - 始動記憶消化手段の急速消化処理は、前記消化ボタンの操作に伴って、所定個数の未消化の始動記憶を夫々に当落判定する急速消化を連続して行うようにしていることを特徴とする請求項1に記載のパチンコ遊技機。
- 複数の消化ボタンが配設され、
始動記憶消化手段の急速消化処理は、各消化ボタンの操作毎に、未消化の始動記憶を連続して急速消化する夫々に異なる消化個数が割り当てられて定められており、各消化ボタンの操作に応じた消化個数の始動記憶を連続して急速消化するようにしていることを特徴とする請求項2に記載のパチンコ遊技機。 - 始動記憶発生手段は、
特別遊技作動を実行していない状態で、始動口への遊技球入賞に伴って、所定の制限数を上限として始動記憶を発生して記憶する保留制限処理と、
特別遊技作動を実行している状態で、始動口への遊技球入賞に伴って、前記保留制限処理で定めた制限数を越える個数の始動記憶を発生し且つ記憶可能とする保留増加処理と
を備え、
始動記憶消化手段の急速消化処理は、前記制限数を越える未消化の始動記憶を記憶していることにより操作有効条件を成立し、消化ボタンの操作により未消化の始動記憶を当落判定して急速消化するようにしていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のパチンコ遊技機。 - 始動記憶消化手段の急速消化処理は、未消化の始動記憶が保留制限処理で定めた制限数以下となることにより、操作有効条件の成立を解除するようにしていることを特徴とする請求項4に記載のパチンコ遊技機。
- 始動記憶消化手段の急速消化処理は、未消化の始動記憶の当落判定によって当りが発生することにより、操作有効条件の成立を解除するようにしていることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のパチンコ遊技機。
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