JP2013002762A - 冷蔵庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、食品の種類に応じた最適な温度帯での保存を可能にする冷蔵庫を提供することを目的とする。
【解決手段】上記課題を解決するために、本発明の冷蔵庫は、冷蔵庫本体1内の貯蔵室に、内部を外部に対して気体の移動を抑制した収納区画24を備え、収納区画24に保存される食品の種類を検知する検知手段42と、収納区画24を検知手段42で検知した食品の種類に応じて2つ以上の異なる温度帯に制御する制御手段とを備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は冷蔵庫に関する。
食品は、保存中に空気中の酸素と反応することで、酸化が進行する。特に、魚類に多く含まれるDHAやEPA等の不飽和脂肪酸、肉類に含まれる一部のアミノ酸や野菜に含まれるビタミンC等は空気中の酸素と触れることで、失われていく。そこで、真空パックや抗酸化剤等の活用により、酸素濃度を低下させることで栄養成分の酸化を防ぐ技術が一般に多く取り入られている。
その一例として、従来、例えば、以下の特許文献1によっても知られるように、冷蔵庫内の密閉容器内の空気を、真空ポンプを用いて吸引することにより、容器内部の酸素量を減らし、栄養成分の酸化による劣化を抑制する冷蔵庫がある。即ち、この特許文献1に記載の冷蔵庫は、食品の凍結防止の観点から部屋の温度を冷蔵温度帯とし、魚肉,乳製品,野菜,果物等の食品の鮮度の保持機能を向上させるものである。
特開2009−8292号公報
しかしながら、特許文献1の技術においては、低圧室の温度帯が、冷蔵温度帯に設定されていたことから、凍結温度が0℃付近である果物や野菜や乳製品等の貯蔵には最適ではあったが、肉や魚は、野菜等と比較して水分が少ないことから、必ずしも、適正な温度設定とは言えなかった。
一般に、食品保存時の温度帯については、食品が凍結しない限り、低温なほど食品中の酵素の活動が抑制されるため保存性が良くなる。食品での酵素の活動が抑制されると酵素による分解が起こらず、生物反応も少ないため、栄養成分の減少を抑えることができる。
ここで、本発明の発明者等による種々の検討によれば、以下のことが分かった。
新鮮な魚介類に含まれるヌクレオチド(ATP,ADP等)は、貯蔵中に分解され、特に、魚類では主にIMPになる。さらに分解が進むと、イノシンやヒポキサンチンとなり、不味の原因となる。リン脂質は中性脂質に比べて冷蔵中に分解され易く、遊離脂肪酸を生成し、食品の酸化やたんぱく質の変性の原因となる。そこで、より低温で、なおかつ肉や魚が凍結しない0℃〜−5℃の温度(以下、本実施例では「氷温温度帯」と呼ぶ)で保存することによれば、酵素反応を抑制し保存性を高めることが可能となる。
一方、冷蔵庫の各貯蔵室の温度は、扉の開閉,除霜等に伴って上昇し、又は、数箇所設置された冷気吹き出し口による局所的な冷却や圧縮機の断続運転により、不均一性が発生することから、これを適正な温度に調整することは難しい。特に、上述した氷温貯蔵を行おうとする場合、冷蔵庫内部における所定の領域の温度を、一定の温度(即ち、氷温温度帯)に保つ制御は現実には困難であることが問題となっていた。
特に、0℃〜−5℃の氷温温度帯は、最も食品中の氷結晶が成長するとされる最大氷結晶生成帯でもあるため、この氷温温度帯では、氷結晶の生成により食品の細胞が破壊されてしまい、損傷が起き易くなる。即ち、この氷温温度帯において温度変動が大きいと、食品が凍結・解凍を繰り返すこととなり、細胞内に存在する小さな氷結晶が細胞外へ移動して互いに結合し、大きな結晶を作る。かかる性質から、氷結晶が大きく成長する点が問題となっていた。
このように、上述した氷温温度帯での保存によれば、一方では、菌の繁殖は抑えられるが、他方、その温度変動が大きい場合には、食品は貯蔵中に氷結晶が再結晶化するなどの影響により、細胞に損傷が与えられる。そのため、ドリップが流出して旨み成分が減少してしまい、または、食品から水分が抜けるので食感が低下してしまう(例えば、パサパサする)などの問題があった。
加えて、特に、直接冷却式の貯蔵室の場合には、乾燥した空気が食品表面に当たり、乾燥が促進し、食品表面の変色を引き起こし、更には、乾燥して表面積が大きくなった細胞内に空気が進入し易くなる結果、脂質の酸化促進等の鮮度変化を起こす可能性がある。
本発明は、上記従来技術における問題点に鑑みて成されたものであり、食品の種類に応じた最適な温度帯での保存を可能にする冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、冷蔵庫本体内の貯蔵室に、内部を外部に対して気体の移動を抑制した収納区画を備え、前記収納区画に保存される食品の種類を検知する検知手段と、前記収納区画を前記検知手段で検知した食品の種類に応じて2つ以上の異なる温度帯に制御する制御手段と、を備えた。
本発明によれば、食品の種類に応じた最適な温度帯での保存を可能にする冷蔵庫を提供することができる。
本発明の一実施の形態の冷蔵庫の中央縦断面図である。 図1に示した冷蔵室の最下段空間部分の断面斜視図である。 図1に示した冷蔵室の背面パネルの正面図である。 食品による二酸化炭素発生量の違いを説明する図である。 図2に示した負圧ポンプの断面図である。 野菜を保存して所定の圧力まで負圧ポンプを連続運転と断続運転したときの二酸化炭素検出値の違いを説明する図である。 肉を保存して所定の圧力まで負圧ポンプを連続運転と断続運転したときの二酸化炭素検出値の違いを説明する図である。 実施の形態の冷蔵庫における制御の内容を示す制御ブロック図である。 貯蔵温度と冷却構造の違いにより変化するブロッコリーのビタミンCの測定結果を示す図である。 冷却構造(温度変動幅)の違いに基づき、3日間貯蔵した後の牛肉細胞をSEMで観察,画像処理して氷粒子を抽出して空隙率を求めた結果を示す図である。
以下、本発明の実施例について、図面を用いて説明する。
まず、図1及び図2を参照しながら、冷蔵庫の構成に関して説明する。なお、図1は本実施形態の冷蔵庫の中央縦断面図であり、図2は図1に示した冷蔵室の最下段空間部分の断面斜視図である。
冷蔵庫は、冷蔵庫本体1と、その前面に設けられた複数の扉6〜9を備えて構成されている。冷蔵庫本体1は、鋼板製の外箱11と、樹脂製の内箱12、それらの間に充填されたウレタン発泡断熱材13及び真空断熱材(図示せず)とから構成されており、図の上から、冷蔵室2、冷凍室3,4、野菜室5の順に、複数の貯蔵室が形成されている。換言すれば、最上段に冷蔵室2、最下段に野菜室5がそれぞれ区画して配置されており、冷蔵室2と野菜室5との間には、これらの両室から熱的に仕切られた冷凍室3,4が配設されている。冷蔵室2及び野菜室5は、冷蔵温度帯の貯蔵室であり、冷凍室3,4は、0℃以下の冷凍温度帯(例えば、約−20℃〜−18℃の温度帯)の貯蔵室である。これらの貯蔵室2〜5は仕切り壁33,34,35により区画されている。
冷蔵庫本体1の前面には、前述したように、複数の貯蔵室2〜5の前面開口部を閉塞するため、それぞれ、扉6〜9が設けられている。冷蔵室扉6は冷蔵室2の前面開口部を閉塞する扉、冷凍室扉7は冷凍室3の前面開口部を閉塞する扉、冷凍室扉8は冷凍室4の前面開口部を閉塞する扉、そして、野菜室扉9は野菜室5の前面開口部を閉塞する扉である。また、冷蔵室扉6は観音開き式の両開きの扉で構成され、冷凍室扉7,冷凍室扉8,野菜室扉9は、引き出し式の扉によって構成され、引き出し扉と共に、貯蔵室内の容器が引き出される構造となっている。
上述した構造の冷蔵庫本体1には、冷凍サイクルが設置されている。この冷凍サイクルは、圧縮機14,凝縮器(図示せず),キャピラリチューブ(図示せず)及び蒸発器15、そして、再び、圧縮機14が、その順に接続されて構成されている。圧縮機14と凝縮器は、冷蔵庫本体1の背面下部に設けられた機械室内に設置されている。蒸発器15は冷凍室3,4の後方に設けられた冷却器室内に設置され、この冷却器室における蒸発器15の上方には、送風ファン16が設置されている。
蒸発器15によって冷却された冷気は、ここでは図示しない冷気通路を介して、送風ファン16によって冷蔵室2、冷凍室3,4及び野菜室5の各貯蔵室へ送られる。具体的には、送風ファン16によって送られる冷気は、開閉可能な単一又は複数のダンパーを介して、その一部が冷蔵室2及び野菜室5の冷蔵温度帯の貯蔵室へと送られ、また、残りの一部が冷凍室3,4の冷凍温度帯の貯蔵室へと送られる。
送風ファン16によって冷蔵室2、冷凍室3,4及び野菜室5の各貯蔵室へと送られる冷気は、各貯蔵室内を冷却した後、冷気戻り通路を通って、冷却器室へと戻される。このように、本実施の形態になる冷蔵庫は、冷気の循環構造を有しており、そして、各貯蔵室2〜5を適切な温度に維持する。
また、冷蔵室2内には、透明な樹脂板で構成される複数段の棚17〜20が取り外し可能に設置されている。最下段の棚20は、内箱12の背面及び両側面に接するように設置され、その下方空間である最下段空間21を上方空間から区画している。また、各冷蔵室扉6の内側には複数段の扉ポケット25〜27が設置され、これらの扉ポケット25〜27は、冷蔵室扉6が閉じられた状態で、冷蔵室2内に突出するように設けられている。冷蔵室2の背面には、送風ファン16から供給された冷気を通す通路を形成する背面パネル30が設けられている。
最下段空間21には、図2に示すように、左から順に、冷凍室3の製氷皿に製氷水を供給するための製氷水タンク22、デザートなどの食品を収納するための収納ケース23、室内を減圧して食品の鮮度保持及び長期保存するための低圧室24が、それぞれ、設けられている。低圧室24は、冷蔵室2の横幅より狭い横幅を有しており、冷蔵室2の側面に隣接して配置されている。なお、この低圧室24は、図からも明らかなように、その周囲を壁や扉で取り囲んで気密に形成されており、そのため、その内部の気圧を外部よりも低下させることができる。
製氷水タンク22及び収納ケース23は、図2中の左側において、冷蔵室扉6(図1)の後方に配置されている。これによって、左側の冷蔵室扉6を開くのみで、製氷水タンク22及び収納ケース23を引き出すことができる。また、低圧室24は、図の右側において、冷蔵室扉6の後方に配置されている。これによって、右側の冷蔵室扉6を閉じるのみで、低圧室24の食品トレイ60を引き出した状態から、損傷することなく所定位置まで戻すことができる。なお、これらの製氷水タンク22及び収納ケース23は、図1では、冷蔵室扉6の最下段の扉ポケット27の後方に位置することとなり、そして、低圧室24も、また、冷蔵室扉6の最下段の扉ポケット27の後方に位置することとなる。
次に、図3を用いて、図1に示した背面パネル30の詳細について説明する。この背面パネル30には、冷蔵室2に冷気を供給する冷蔵室冷却用の冷気吐出口31(第1の冷気吐出口)と、冷蔵室2の最下段空間21に冷気を供給する低圧室冷却用の冷気吐出口32(第2の冷気吐出口)と、冷気戻り口33とが設けられている。冷気戻り口33は、低圧室24の背面後方において、冷蔵室2の側面に近い側に位置して設けられている。
また、冷気吐出口32は低圧室24の上面と棚20の下面との隙間に向けて設けられている。冷気吐出口32から吐出された冷気は、低圧室24の上面と棚20の下面との隙間を流れ、低圧室24を上面から冷却する。従って、低圧室24内を間接冷却する。
また、冷気吐出口32よりも上流側には、低圧室24内への冷気の流れを制御するためのダンパー装置41が設けられている。このダンパー装置41の開閉は、図示しない制御装置によって制御されており、これにより、低圧室24への冷気供給量が制御される。
更に、図1に示すように、低圧室24内の温度を上昇させるため、例えば、ヒータ43が設けられている。このヒータ43は、低圧室24内の下方投影面に設けられており、本実施例では、低圧室24内の底面とほぼ同程度の面積のヒータとしている。
なお、ここでは、低圧室24を冷蔵室2の右側面に近接して配置して低圧室24の右側の隙間をなくすと共に、低圧室24の上面の左端部には図示しない棚(仕切り壁)を設けて低圧室24の左側の隙間をなくすようにしていることから、冷気吐出口32から吐出された冷気は、低圧室24の左右の側方に分流することなく、低圧室24の上面を流れる。これによって、低圧室24の上面を冷却する冷気量を増大することにより、低圧室24内を速く冷却することができる。この低圧室24の上面を冷却した冷気は、低圧室24の前方から低圧室24の左側面を通って冷気戻り口33に吸い込まれ、冷気戻り通路を通って冷却器室へと戻される。冷気戻り口33は低圧室24の背面後方で冷蔵室2の側面に近い側に位置して設けられているので、冷気は低圧室24の背面及び左側面に接触して冷却する。
このように、低圧室24は、冷気がその外部を通ることにより間接的に冷却される。よって、減圧することで冷気の対流を抑制し、かつ、密閉容器内で間接冷却を行うことで圧縮機のオン/オフによる影響や、冷蔵庫の扉の開閉や霜取り等の温度上昇に対しても、その内部温度への悪影響を抑え、恒温で高湿な状態を保つことが可能となる。なお、冷蔵室2の全体を冷却した冷気も、また、冷気戻り口33へ吸込まれる。
また、製氷水タンク22の後方には、製氷水ポンプ28が設置されている。収納ケース23の後方、且つ、低圧室24の後部側方の空間には、低圧室24を減圧するための減圧装置の一例である負圧ポンプ29が配置されている。この負圧ポンプ29は、低圧室24の側面に設けられたポンプ接続部に導管を介して接続されている。
また、上述した低圧室24は、図2に示したように、食品の出し入れ用の開口部(食品出し入れ用開口部)を有する箱状の低圧室本体40と、低圧室本体40の食品出し入れ用開口部を開閉する低圧室ドア50と、食品をその内部に収納し、低圧室ドア50を通して、低圧室内に出し入れする食品トレイ60とを備えて構成されている。即ち、低圧室本体40では、その低圧室ドア50の食品出し入れ用開口部を閉じることにより、低圧室本体40と低圧室ドア50とで囲まれた空間が減圧される低圧空間として形成される。なお、食品トレイ60は、低圧室ドア50の背面側に取り付けられており、低圧室ドア50の移動に伴って前後に移動可能である。
そして、低圧室24は、その食品トレイ60に食品を載せて低圧室ドア50を閉じることにより、その内部が密閉状態となり、更に、ドアスイッチがオンされて負圧ポンプ29が駆動され、低圧室24が大気圧より低い状態に減圧される。これにより、貯蔵室13内の酸素濃度が低下して食品中の栄養成分の劣化を防止することができる。
そして、低圧室ドア50を手前に引くことによれば、まず、低圧室ドア50の一部に設けられた圧力解除バルブが動作して低圧室24の減圧状態が解除され、その結果、大気圧の状態となり、低圧室ドア50を開くことができる。これによって、簡単に低圧室ドア50を開けて、食品の出し入れが可能となる。
次に、図4から図7を用いて、食品の検知手段の詳細について説明する。図4は、二酸化炭素センサを用いて、図2に示した低圧室24内の二酸化炭素濃度の経時変化を測定したものである。
図4において、61は、ホウレンソウを600g保存したときの二酸化炭素センサ値の変化を示す。62は、ホウレンソウを200g保存したときの二酸化炭素センサ値の変化を示す。63は、スーパーマーケットで販売されている発泡スチロールトレイに鮭の切り身3切れが乗ったパックを3つ保存したときの二酸化炭素センサ値の変化を示す。
各条件において、測定から1分経過するまでは空の状態を測定し、1分経過後食品を保存し、二酸化炭素センサの変化を測定した。
図4から、ホウレンソウを低圧室24内に保存すると、時間とともに二酸化炭素濃度が上昇することが判る。一方、鮭の切り身は二酸化炭素の増加が見られない。
この原因として、野菜は呼吸作用により二酸化炭素を常に吐き続けており、低圧室24のような暗所な密閉空間では光合成がなく、容器外への拡散もないため、二酸化炭素の濃度が時間とともに上昇するためである。
一方、魚などの野菜以外の食品は二酸化炭素を生成することがないため、時間が経過しても二酸化炭素は上昇しない。したがって、このことを利用すれば、野菜と肉魚の区別が可能となる。
次に、二酸化炭素センサの設置場所について図5を用いて説明する。図5は図2に示した負圧ポンプ29の断面図である。図5において、64は二酸化炭素センサを搭載した基板、65は二酸化炭素センサ、66は負圧ポンプ29の排気口、67は負圧ポンプ29を覆うケースである。
二酸化炭素センサ65は、食品に最も近い低圧室内に設置すれば検出しやすいが、低圧室24は低圧を維持するための密閉性を保つ必要がある。すると、低圧室24内から低圧室24外へ密閉性を保ちながら配線を引き出すのは、低圧室24の低圧維持性能の確保から困難である。
そこで、本実施例では、負圧ポンプ29から排気される低圧室内の空気を、二酸化炭素センサ64に接触させる構成とする。図5に示した二酸化炭素センサ64は円筒形であるため、二酸化炭素センサ64の外周よりやや大きめの内径となるように、負圧ポンプ29の排気口を加工し、負圧ポンプ29の排気口内に二酸化炭素センサ64の一部を入れた構造である。なお、これに限らず、排気口の空気が二酸化炭素センサ64の検出部に効果的に当たればよく、排気口とセンサが離れた構造でもよい。
なお、本実施例では、内部を外部に対して気体の移動を抑制した収納区画に保存される食品の種類を検知する検知手段として、二酸化炭素センサ64を用いているが、これに限るものではない。例えば、食品から発生する各種ガス成分(エチレン等)を検知するガス成分検知手段、又は収納区画内のガス成分の比重を検知する比重検知手段であってもよい。
次に、排気口で二酸化炭素濃度を検出した場合の詳細について、図6,図7を用いて説明する。図6,図7は負圧ポンプの運転方法とその時の二酸化炭素濃度の変化を説明する図である。図6はホウレンソウを保存したときであって、図7は牛肉を保存したときを示す。
負圧ポンプは食品を保存して、低圧室の扉を閉めて、冷蔵庫本体の扉を閉めると作動するようになっている。図6,図7は、食品を保存して低圧室の扉を閉め、冷蔵庫本体の扉を閉め、負圧ポンプの作動開始点を経過時間ゼロとして示す。
図6,図7において、68は、負圧ポンプ29が作動開始から指定の圧力まで連続で運転したときの二酸化炭素センサ値の変化を示す。69は、負圧ポンプ29が作動開始から指定の圧力到達前に一度停止し、一定時間待った後、負圧ポンプ29を再度作動させ、指定の圧力到達により停止した場合を示す。
負圧ポンプ停止中、低圧室内は一定圧力範囲を維持している。図7に示したように、二酸化炭素センサは設置環境の変化(負圧ポンプ29のON/OFF)により多少、検出値が変動する。これを考慮し、判別できるようにすることが必要である。
しかし、図6の符号68のように、負圧ポンプを食品投入直後から所定の圧力到達までの短い時間の運転では、二酸化炭素濃度の変化幅が小さい。したがって、これにより野菜と肉魚を判別するのは野菜量が少ない場合など困難である。
一方、符号69の場合(負圧ポンプ29が作動開始から指定の圧力到達前に一度停止し、一定時間待った後、負圧ポンプ29を再度作動させ、指定の圧力到達により停止した場合)、投入開始から停止までのセンサ出力は符号68と一致するが、再度負圧ポンプを運転したときのセンサ出力値は、投入開始から停止までのセンサ出力値よりもはるかに高い値となった。これは、負圧ポンプを停止している間も野菜は呼吸をし続けていることにより、低圧室内の二酸化炭素濃度が上昇し、負圧ポンプの駆動を再開したとき濃度上昇した二酸化炭素を効率よく検出できたためである。したがって、負圧ポンプを断続で運転する、すなわち低圧室内の二酸化炭素濃度の上昇を待って、再度負圧ポンプを作動することにより、野菜と肉魚の区別がつきやすくなる。
次に、図8を用いて、温度切り替えの制御手段について説明する。なお、図8は、本実施例の冷蔵庫における制御手段の概略構成を示す制御ブロック図である。
図8において、例えば、マイクロコンピュータ等により構成される温度制御装置45は、低圧室24の内部の二酸化炭素濃度を検出する二酸化炭素センサ42により検出される食品の種類と、氷温温度帯と冷蔵庫温度帯との間でその温度が切り替え可能な温度調節部44によって設定された温度とを入力して、それらの温度に基づいて、ダンパー装置41及びヒータ43への制御信号を出力する。
より具体的には、二酸化炭素センサ42での検出値が高い場合には、ダンパー装置41の開度を小さくし、又は、完全に閉じることにより、冷気量を制御(抑制)する。また、温度が低くなり過ぎた場合には、ヒータ43を通電させて温度を上昇させる。二酸化炭素センサ42の検出値が低いか又は無い場合には、ダンパー装置41の開度を大きくし、低圧室24内の冷気流通空間へと冷気を供給して低圧室24内の温度を下げる。
更に、図9を用いて、食品の凍結温度と栄養成分の関係を説明する。なお、ここで、チルド温度帯に入れる食材は、水分が多くそのため凍結し易い、例えば、野菜や乳製品や加工食品などが挙げられる。一般的に、野菜は水分含有量が90%程度であり、その凍結点は0℃〜−1℃となる。また、保存中の温度は可能な限り、凍結温度に近づけた方が、品質保持には効果的とされている。
図9は、野菜の貯蔵温度とビタミンCとの関係について示している。野菜の例としては、ビタミンCを多く含み、呼吸量も多く、低温保存に向いているとされるブロッコリーを用いた。このブロッコリーの初期水分含有量は91%である。凍結点は−0.6℃となる。保存時の条件としては、−2℃から1℃まで、1℃毎に貯蔵室の空気温度を設定し、4日間、減圧下と大気圧下で保存し、その後の野菜のビタミンCの残存率%の比較を行った。各々、初期の残存率を100%として算出した。
図の棒グラフにおいて、符号51は、温度−2℃の減圧下で保存した場合のビタミンCの残存率、符号52は、温度−1℃の減圧下で保存した場合のビタミンCの残存率、符号53は、温度0℃の減圧下で保存した場合のビタミンC残存率、符号54は、温度1℃の減圧下で保存した場合のビタミンC残存率、符号55は、温度−2℃の大気圧下で保存した場合のビタミンC残存率、符号56は、温度−1℃の大気圧下で保存した場合のビタミンC残存率、符号57は、温度0℃の大気圧下で保存した場合のビタミンC残存率、符号58は、温度0℃の大気圧下で保存した場合のビタミンC残存率を、各々示す。
なお、保存後に凍結の影響を確認した所、温度−1℃以下の条件下では、一部に凍結が見られた。また、図9によれば、野菜のビタミンCは、減圧下,大気圧下、共に0℃で残存量が最も多いことから、凍結しない限り、低温で保存すれば、ビタミンCの減少を抑制する効果が得られることが確認された。これは、低温で保存することで、野菜の呼吸作用を低下させ、野菜中の成分の消耗が少なくなることから、ビタミンCの劣化が抑制されるものと考えられる。また、減圧下での貯蔵によれば、大気圧下での保存よりもビタミンCの劣化を抑制する効果があるといえる。
なお、凍結後は、細胞への損傷からビタミンCが減少する傾向が確認され、その結果、凍結の有無によってビタミンCの値に不均一(バラツキ)が生じる結果となった。以上より、野菜は、0℃〜−1℃の温度範囲では凍結する可能性があることから、このチルド温度以上で保存することが望ましい。
次に、一例として牛肉の冷却による細胞への影響について説明する。上述したように、氷温温度帯では、非常に狭い温度領域内で貯蔵されることが重要であり、温度変動が大きいと、食品が凍結・解凍を繰り返し、むしろ、品質低下を生じてしまう。そこで、氷温温度領域における肉の保存性について、細胞レベルでの確認を行った。なお、その方法としては、牛肉の内部をSEM(低真空電子顕微鏡)で観察し、氷結晶の生成による肉質の劣化の比較を行った。
SEM観察は、3つの場合、(1)初期、(2)減圧下(但し、温度=−1℃、温度変動±0.5℃)、(3)大気圧下(但し、温度=−1℃,温度変動±2.0℃)で比較を行った。なお、観察方法としては、SEM観察画像を画像処理し、筋肉細胞の空隙率を求めた。このようにして得られたSEM画像に基づき、画像処理した結果と、得られた細胞の空隙率の計算結果を図10に示す。
図10より、細胞の空隙率は、初期(保存前)では、平均で34.7%、減圧下では39.2%、そして、大気圧では56%となった。即ち、保存後の空隙率は、共に、初期よりも大きくなっており、劣化が進行している。しかしながら、保存後の二つを比較すると、真空の方が、明らかに、空隙の発生(空孔の数や大きさ、細胞間の隙間等)を減少する効果が認められた。
減圧下での温度(−1℃)では、温度変動が±0.5℃の範囲となり、細胞組織への影響が少ない。しかし、大気圧下での温度(1℃)では、温度変動が±2.0℃と大きいことから、水分が凍結と解凍を繰り返した結果、氷結晶が大きく成長し、そのため、組織が大きく損傷したものと考えられる。なお、図の画像中における空孔の大きさからも、大気圧下は、細胞内の空孔が大きいため、明らかに、細胞内凍結を起こしているものと考えられる。
また、牛肉を食した際のパサパサした食感や旨み劣化の原因となる空孔の数や大きさは、減圧下で保存した方がより抑制されている。このことから、減圧下での保存を、特に、間接冷却構造により行って温度による悪影響を抑え、かつ、高湿保存することによれば、食品細胞への氷結晶の成長による細胞破壊を抑える保存が可能となると考えられる。また、細胞破壊を抑えることにより、解凍時に流出する旨み成分のドリップをも抑制することができ、美味しく解凍することも可能となる。
以上によれば、氷温温度帯のように温度制御が困難な温度帯においても、上述した低圧室は、その低圧室ドアを閉じることによってその内部が密閉状態となることから、冷蔵庫の扉の開閉によって容易にその内部温度が変動することなく、かつ、その内部を減圧することにより、その内部での冷気の対流をも抑制した、所謂、間接冷却を行うことで温度変動を抑えることができ、食品の氷結晶の成長による細胞影響を抑え、その鮮度と品質を良好に保つことが可能となる。
また、氷温温度帯から切り替え後の温度を更に低くする、所謂、パーシャルフリージングの場合、食品中の一部の水分が凍結することから、細胞の内外で成分の濃縮が起こり、微生物が繁殖し難くなる。即ち、貯蔵期間は長くなるが、保存中に氷結晶の生成と成長を繰り返すため、時間の経過と共に細胞に損傷を与えてしまい、食べた時の食味は、若干、低下する。そこで、2日又は3日で調理する場合には、上述した氷温温度帯で保存し、すぐに食べずに1週間程度の保存を行う場合には、上述したパーシャルフリージングの温度帯で保存するよう、これらを、適宜、使い分けることが好ましい。
また、野菜や果物の中には、数℃〜10℃で貯蔵すると、生体膜の状態に異常を生じ、細胞の機能が破壊されてしまい、所謂、褐変,組織の軟化,ピッティング等の低温障害を起こすものもある。そこで、例えば、きゅうり,茄子等の夏野菜については、チルド切り替えの温度を更に高く設定することによれば、上述した低温障害を起こさずに、その鮮度を保つことが可能となる。
また、肉と野菜とを同時に保存する場合は、凍結の影響を考慮し、チルド温度帯に切り替えて保存を行うことが望ましい。そして、また、密閉袋等の内部に収納され、減圧下ではその袋が膨張する食品を低圧室内に保存する際には、例えば、減圧モードを解除することにより、真空ポンプを作動させないで保存することも可能である。これによれば、収納袋の膨張や破裂、更には、そのことによる他の食品への悪影響を抑え、安全にかつ効率的に保存することができる。
使用者が手動で温度帯切り替えを行う場合、使用者は食品別の凍結温度に対する認識が低く、いずれかの温度帯に設定したまま、切り替え操作はほとんど行われない場合が多くなる。この場合、氷温温度帯に設定したままでは野菜や水分の多い食品が凍結劣化してしまい、冷蔵温度帯では凍結点の低い肉、魚の酵素反応の進行や酸化劣化してしまう。
そこで、本実施例では、保存された食品を冷蔵庫が自動で判断し、保存された食品に適した温度帯に自動制御することを採用することにより、肉や魚を含めた食品の最適な保存を可能にすることができる。
また、収納区画の食品を過冷却状態で保存、又は過冷却状態で凍結するように、収納区画周囲の冷気通路の冷気量を制御する構成とする。これにより、使用時、又は保存時において、食品が凍結する場合は、食品全体の水分を均一に細かい粒子状に凍結させるため、食品の細胞組織の破壊を抑えることができる。また、食品全体が均一に凍結して、食品の食感を維持できる。また、肉の場合、解凍時のドリップを抑え、食品のうまみ成分を保つことができる。
実施例2では、実施例1記載の低圧室24を大気圧下で使用する。減圧することで変形してしまうケーキや、破損してしまうプリンやヨーグルトのアルミ蓋,プラスチック容器などは、減圧下で貯蔵が可能であり、減圧しなくても間接冷却により乾燥防止と冷蔵室より低温保存により鮮度劣化抑制が可能である。
この場合、二酸化炭素検出手段は、低圧室24内の空気が検出部に直接触れるように設置してもよく、負圧ポンプの排出空気を低圧室24内に戻す構造としてその経路内に検出部を配置してもよい。
これにより、経過的に貯蔵室内の二酸化炭素の上昇を確実に捉えることができる。これにより、野菜の有無を検知でき、野菜と野菜以外の温度切り替えが可能となる。
実施例3では、貯蔵室内部の空気が直接触れる位置に二酸化炭素検出手段を設置する。例えば、この貯蔵室を使い勝手の良い冷蔵庫中央に配置することで、肉魚はもちろん、ハム,チーズ,練り物類等のチルド食品、作りおきしたサラダ,おくら,しそ等の小物野菜の貯蔵に便利である。しかし、前述したように、食品には適した貯蔵温度がある。すなわち、野菜は0℃以上、肉魚は−3〜−1℃がよい。前述した食品の中で、二酸化炭素を排出するのは野菜である。そこで、二酸化炭素検出手段により貯蔵後の経過時間中に二酸化炭素の増加が検知された場合は0℃以上の保存温度に、増加が検知されなかった場合は−3〜−1℃の保存温度に制御する。
また、二酸化炭素検出手段は、より制度よく検知するため、貯蔵室の空気を循環させる手段を設けた経路内に設置してもよい。
実施例4は、主に野菜やペットボトル飲料等を保存する野菜室に二酸化炭素検出手段を設置する構成である。収納する野菜としては、ホウレンソウやコマツナ等の葉物野菜、ナス,きゅうり,トマトなどの実野菜、にんじんやじゃがいもなどの根野菜がある。
葉物野菜の最適温度は、凍結しない最低温度、すなわち1℃から0℃が適した貯蔵温度である。また、実野菜は低温障害を受けやすく、5℃が適温である。
また、野菜は呼吸により二酸化炭素を排出するが、呼吸量は野菜により異なり、葉物野菜は実野菜や果実,根菜類よりも呼吸量が多い。そこで、野菜室に例えば内蓋を設け、パッキン等のシール部材により収納時密閉性を高められる構造体内で野菜が呼吸すれば、二酸化炭素が充満する構造になっている。この野菜室の内部に二酸化炭素を検知する検知手段を設ける。二酸化炭素の排出量が保存中に増加している場合、葉物野菜が多いと判断して、野菜室内の温度が0℃〜3℃になるように制御する。二酸化炭素の排出量が少ない場合は、根菜類やペットボトルなどが多いため、5℃に保存温度を制御する。
葉物野菜は、保存温度を低くすることにより栄養成分の減少抑制や変色防止ができる。また、密閉状態で保存温度を低くすることにより、飽和水分量を低下させることができ、野菜からの水分蒸散が抑制できる。そして、野菜のしおれ抑制が可能となり、料理に活用する際に無駄なく廃棄量を少なくできる。
また、二酸化炭素検出手段の位置は、野菜室の底面に近接する冷蔵庫本体に設置してもよい。この場合、野菜室は貯蔵状態で二酸化炭素検出部の直上にあたる野菜容器底面に穴が形成され、二酸化炭素は空気より重いため、貯蔵中に二酸化炭素検出部に野菜室内の二酸化炭素が接触する構造とする。これにより、野菜室の出し入れや野菜容器の取り出し清掃が可能となり使い勝手が良い。
以上より、各実施例によれば、冷蔵庫本体内の貯蔵室に、内部を外部に対して気体の移動を抑制した収納区画を備え、この収納区画に保存される食品の種類を検知する検知手段と、この収納区画を検知手段で検知した食品の種類に応じて2つ以上の異なる温度帯に制御する制御手段と、を備える。これにより、従来の構造では難しかった氷温温度帯を採用することを可能とし、肉や魚を含めた食品の最適な冷蔵保存を可能にするための改良された構造を備えた冷蔵庫を提供することが可能となる。
また、前記収納区画に該収納区画内のガスの一部を排気する排気手段を接続し、前記ガス成分検知手段は、前記排気手段の出口に設けて前記収納区画から排気されたガスを検知する。
これにより、冷蔵室の使い勝手の良い場所に設けた収納区画に収納された食品に合わせて温度を自動でコントロールできる。また、使用者の使い勝手が向上するとともに、収納区画に凍結温度の異なる食品、例えば野菜を保存した場合と肉や魚を保存した場合でも、保存温度が自動で切り替わるため、野菜が凍結して劣化することを抑制できる。さらに、肉の保存温度が高くなってドリップが流出して旨み成分が減少してしまうことを抑制できる。
また、前記収納区画は、前記排気手段により内部圧力が外部圧力よりも低くなる低圧室である。また、前記排気手段は、前記低圧室が所定圧力になるまで断続運転する。これにより、氷温温度帯での食品保存時に問題となっていた温度変動は、低圧室内を減圧することにより冷気の対流を抑制し、低圧室を間接的に冷却することで温度変動を抑制することが可能となる。
また、前記異なる温度帯は−3℃から+3℃の間のいずれかの温度帯である。これにより、野菜が凍結して劣化することを抑制できる。さらに、肉の保存温度が高くなってドリップが流出して旨み成分が減少してしまうことを抑制できる。さらに、氷結晶の成長による食品細胞への影響を抑えることができる。
また、前記制御手段は、前記収納区画を間接冷却するように配置した冷気通路の冷気量を制御する。これにより、湿度を常に高湿に保ちながら保存が可能となり、食品の乾燥・変色や脂質酸化抑制等が可能となる。
また、前記収納区画の食品を過冷却状態で保存するように前記冷気通路の冷気量を制御する。これにより、凍結点以下でも凍結しない状態での保存を可能とし、これにより、鮮度を保つことができる。
また、前記冷気通路の冷気量を制御するダンパー装置を備え、該ダンパー装置を制御することで前記収納区画を前記異なる温度帯に制御する。これにより、食品の種類に応じた最適な冷蔵保存を可能にする冷蔵庫を提供することができる。さらに、氷温温度帯とそれ以外の温度に切り替えられる構造を備えた冷蔵庫を提供することができる。
1 冷蔵庫本体
24 低圧室(収納区画)
40 低圧室本体
41 ダンパー装置
42 二酸化炭素センサ(二酸化炭素検知手段,検知手段)
43 ヒータ
44 温度調節部
45 制御装置
50 低圧室ドア

Claims (10)

  1. 冷蔵庫本体内の貯蔵室に、内部を外部に対して気体の移動を抑制した収納区画を備え、
    前記収納区画に保存される食品の種類を検知する検知手段と、
    前記収納区画を前記検知手段で検知した食品の種類に応じて2つ以上の異なる温度帯に制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記検知手段は、食品から発生するガス成分を検知するガス成分検知手段、又は前記収納区画内のガス成分の比重を検知する比重検知手段であることを特徴とする、請求項1記載の冷蔵庫。
  3. 前記ガス成分検知手段は、二酸化炭素センサであることを特徴とする、請求項2記載の冷蔵庫。
  4. 前記収納区画に該収納区画内のガスの一部を排気する排気手段を接続し、前記ガス成分検知手段は、前記排気手段の出口に設けて前記収納区画から排気されたガスを検知することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の冷蔵庫。
  5. 前記収納区画は、前記排気手段により内部圧力が外部圧力よりも低くなる低圧室であることを特徴とする、請求項4記載の冷蔵庫。
  6. 前記排気手段は、前記低圧室が所定圧力になるまで断続運転することを特徴とする、請求項4記載の冷蔵庫。
  7. 前記異なる温度帯は−3℃から+3℃の間のいずれかの温度帯であることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれかに記載の冷蔵庫。
  8. 前記制御手段は、前記収納区画を間接冷却するように配置した冷気通路の冷気量を制御することを特徴とする、請求項1乃至6のいずれかに記載の冷蔵庫。
  9. 前記収納区画の食品を過冷却状態で保存するように前記冷気通路の冷気量を制御することを特徴とする、請求項8記載の冷蔵庫。
  10. 前記冷気通路の冷気量を制御するダンパー装置を備え、該ダンパー装置を制御することで前記収納区画を前記異なる温度帯に制御することを特徴とする、請求項8又は9記載の冷蔵庫。
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