JP2013002759A - 焼結機循環ガスフードのシール装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パレット台車の幅方向の燃焼速度の不均一化を起こすことなく、パレット台車と循環ガスフードの間のシールを長期間に亘って高性能に行えるようにする。
【解決手段】軌条上を移動するパレット台車1の上部空間を囲う循環ガスフード2内部の循環ガスを大気雰囲気と遮断するシール装置11である。内幅をパレット台車1の内幅より狭くした循環ガスフード2の側板2aの外側下端部に、上端部13aを支点として下端部13bが循環ガスフード2の側板2a側に対して接離揺動自在にアーム部材13を取り付ける。アーム部材13の下端部13bに、パレット台車1の側板1a上端面1aaに接触するシール部材12を取り付ける。シール部材12と循環ガスフード2の側板2aの外側下端部を板材14で接続する。
【効果】循環ガスフードの密封性が良くなり、パレット台車の側板上部と循環ガスフードの隙間からの熱風吹き出し、又は外気の吸い込みが殆ど無くなる。
【選択図】図4

Description

本発明は、高炉原料となる焼結鉱を製造する焼結機のパレット台車上方に設置された循環ガスフードの下端とパレット台車の側板を接触シールするに際し、焼結鉱冷却排ガス等の循環させるガスが循環ガスフード内から外側に漏れにくいシール装置に関するものである。以下、循環ガスフード内に循環(導入)させる焼結鉱冷却排ガス等を循環ガスという。
複数台のパレット台車が隣接しながら軌条上を無端連続的に走行する焼結機の操業中に、パレット台車の上方に設置された循環ガスフード内の循環ガスが外部に漏れ出さないようにシールすることは、作業環境の安全を確保するために重要である。
そこで、図5に示したようなシール装置が採用されている。このシール装置は、パレット台車1の上方に設置された循環ガスフード2の内幅W2はパレット台車1の内幅W1よりも広く形成されている。そして、この循環ガスフード2の側板2aの下端部をパレット台車1側に折り曲げ、この折り曲げ部分にパレット台車1の側板1aに接触するシール板3を取り付けている。
しかしながら、多数連接されて連続的に進行しているパレット台車1では、側板1aの高さは、車輪1bやレール4の摩耗、及び側板1a自身の摩耗により場所、台車によりまちまちである。また、パレット台車1の幅方向の位置は、車輪1bのつば1baとレール4の隙間によって、進行方向に対し左右に動くことができるようになっているため、各々のパレット台車1の側板1aの上端面1aaの位置もまちまちである。さらに、シール板3が接触しているパレット台車1の側板1aの側面は、表面のリブ等による凹凸が多い。
したがって、前記構成では、効果的なシールが困難で、仮に循環ガスフード内の圧力を±100Pa程度に制御したとしても、パレット台車の側板付近に循環ガスフード内の循環ガスが噴き出し易かった。また、外部の空気が循環ガスフード内に流入し易かった。
パレット台車の側板の近傍に位置する原料中のコークス等の燃焼速度は、燃焼空気がパレット台車の側板壁面沿いに流れやすいため、パレット台車の幅方向中央部分の燃焼速度に比べて速くなりすぎ、原料を幅方向に均一に燃焼できない場合がある。
パレット台車上の原料を幅方向に均一に燃焼できない場合、焼結機の排鉱端部で焼結が完了しない部分と完了した部分が発生することになり、歩留りの低下や不要な空気の吸い込みにより漏風率が上昇し、主排風機の電力増加という問題に繋がる。
したがって、パレット台車の側板付近には、空気が容易に入り込まない構造にすることが望まれていたが、前記従来のシール装置の場合、循環ガスフードのシール装置として具体的な効果を得ることができなかった。
そこで、従来は、積極的に接触シールを行うことなく、寧ろ循環ガスフード内の圧力を制御する等の方法によって大気の流入、又は循環ガスの噴き出しを防止しようとしていた。
例えば特許文献1では、焼結機の循環ガスフードに、焼結鉱冷却排ガスや焼結排ガス、あるいは酸素を含ませたガスを供給してパレット台車幅方向の焼結速度を均一化し、生産性を向上させる設備が提案されている。
しかしながら、特許文献1には、パレット台車の側板と循環ガスフードとのシール方法についての記載がない。したがって、特許文献1で提案された設備の前記シールが、従来方法と同様に効果がないものであれば、せっかく供給量調整機能を備えた循環ガスフードを設置しても、外側から循環ガスフード内に大気が流入して意味をなさなくなる。
循環ガスフードの外側からパレット台車の側板上端面を経由して大気が流入しないように、循環ガスフード内の圧力を外側の大気圧より高くする場合は、循環ガスフードから外側へ循環ガスが漏れ出すことになってその圧力調整が難しい。外側へガスが漏れ出した場合は、作業環境へ有害ガスが漏れ出したり、粉塵が多量に出たり、熱風が出たりする問題がある。
また、特許文献2では、循環ガスフード内に高温ガスを吹き込んでパレット台車に積載した鉄鉱石等の焼結原料ベッド表面に点火した後の表面の返鉱を低減して歩留りを向上させる技術や、燃料ガスを吹き込んで焼結原料ベッド内で燃焼させ、焼結鉱品質や歩留りを向上させる技術が開示されている。
しかしながら、特許文献2には循環ガスフードの幅に関して詳細な説明が記載されておらず、その図9,10,16を見るとパレット台車幅に対する循環ガスフードの幅は同等である。そして、パレット台車の側板とのシールは、その図9,10,16に示されている通り、パレット台車の側板の側面にシール板のようなものを沿わせているだけである。また、シール板のようなものは、前記図面を見ると側板に対して隙間を有しているので、循環ガスフード内圧力の変動によって容易に噴き出し、又は外気の流入が発生する。大気側へ噴き出した場合は、作業環境へ有害ガスが漏れ出したり、粉塵が多量に出たり、熱風が出たりするという問題がある。反対に、外気の流入が発生した場合は、前述のごとくパレット台車の側板付近の原料燃焼速度が速くなってパレット台車の幅方向の燃焼速度の不均一化が起こる。
また、特許文献3では、循環ガスフード内の圧力を0〜980Paにして噴き出すことを前提にしたフード構造が提案されている。すなわち、外側に噴き出したガスを再度、吸引するような収集フードをパレット台車の側板付近に設置して、仮に噴き出しても回収する技術である。
しかしながら、この技術は、噴き出す量よりも吸引する量を多くしなければ完全に噴き出しを遮断することは出来ないことと、循環ガスフード構造が複雑になり吸引装置、ダクトなどの装置が必要となるため、多大な費用がかかってしまう。また、パレット台車の側板を収集フードで囲っているので、側板の内側で進行している焼結原料の燃焼反応により発生する熱を側板の大気側に放熱できなくなり、側板の温度が上昇するという問題がある。
焼結機は、パレット台車が複数台隣接して原料を搬送しながら原料内の燃料の燃焼熱で溶融し焼結している。そして、燃焼が完了すると排鉱部の反転部で焼結鉱を排出し、空の状態で元の位置に戻ってきて原料を供給され、再び焼結工程に入ることを連続して行っており、無端連続のベルトコンベアのような構成となっている。
したがって、パレット台車が空の状態で元の位置まで戻ってくる間、パレット台車は側板も含めて大気冷却されることになり、焼結中に側板が高温になれば、冷却と昇温の繰返しの温度幅が大きくなり、側板に亀裂が入り、漏風が増大するなどの問題が発生する。
また、特許文献4では、フード内圧力を980〜29400Paに加圧して操業する方法とフード下端部のシール機構を備えている焼結機が提案されており、好ましい形態がその図6に示されている。
しかしながら、焼結を完了した焼結鉱部分と未焼結の原料部分を含むパレット台車上の焼結ベッドは、原料の焼き締りにより体積が減少するために表面は凹凸が激しい。したがって、特許文献4で提案されたようなスポンジを摺動させたり、シートを摺動させたりすることでは完全な密閉を得ることができない。特に正圧980〜29400Paの高い圧力の場合、噴き出すことは明らかである。
また、焼結ベッドの表面は焼結鉱となっているので、非常に硬く摩耗性が強いものとなっており、スポンジはもとより鋼板製の板材を押し当てても、直ぐに摩耗して長期間シール性を維持できるものではない。更に、シール構造を焼結ベッド表面に接触させてシールするため、パレット台車上方に配置されたフードの内幅はパレット台車の内幅より狭くなっているので、パレット台車の側板付近の焼結ベッド表面はフード外部に位置して外気に曝されており、側板付近の原料燃焼速度が速くなってパレット台車の幅方向の燃焼速度の不均一化が起こる。
加えて、特許文献1〜4で提案された技術のように、循環ガスフード内の圧力を制御する場合は、操業立上げ時や操業条件変動時には圧力バランスが狂ってしまい、循環ガスフード内の循環ガスが噴き出したり、外側から循環ガスフード内に流入したりする。したがって、近年のように燃料ガスの吹き込みや酸素富化ガスの供給などを行う場合、安全面の注意が今まで以上に必要になる。
また、特許文献5では、パレット台車の車輪を含む全ての範囲を循環ガスフードで囲む技術が開示されている。しかしながら、この循環ガスフードへのパレット台車の進入部と、循環ガスフードからの退出部では、車輪などの複雑な形状部分の外気との遮断が困難であり、ガスが漏れ出すという問題がある。また、車輪も循環ガスフード内のガスに曝されるため、温度上昇やダストのためベアリング等の機械部分の寿命が短くなるなどの問題もある。
特開平7−159048号公報 特開2010−132946号公報 特開平7−190633号公報 特許第3930570号公報 実開昭59−72498公報
本発明が解決しようとする問題点は、従来のシール装置の場合、パレット台車の幅方向の燃焼速度の不均一化を起こすことなく、パレット台車と循環ガスフードの間のシールを長期間に亘って高性能に行うことができないという点である。
本発明の焼結機循環ガスフードのシール装置は、
パレット台車の幅方向の燃焼速度の不均一化を起こすことなく、パレット台車と循環ガスフードの間のシールを長期間に亘って高性能に行えるようにするために、
軌条上を移動する例えばパレット台車の上部空間を循環ガスフードで囲い、該循環ガスフード内部の循環ガスを大気雰囲気と遮断するシール装置であって、
前記循環ガスフードの内幅W2を前記パレット台車の内幅W1より狭くし、
この狭くした循環ガスフードの側板2aの外側下端部に、上端部を支点として下端部が前記循環ガスフードの側板側に対して接離揺動自在にアーム部材13を取り付け、
このアーム部材の下端部に、前記パレット台車の側板上端面に接触する山形鋼状のシール部材12を取り付け、
このシール部材と循環ガスフードの側板の外側下端部を板材14又は布材で接続したことを最も主要な特徴としている。
本発明では、循環ガスフードの側板2a側に対して接離揺動自在に、前記側板の外側下端部に取り付けたアーム部材13に、パレット台車の側板上端面1aaに接触するシール部材12を取り付け、このシール部材12と循環ガスフードの側板2aの外側下端部を板材14又は布材で接続したので、循環ガスフードの密封性が良くなる。
本発明によれば、循環ガスフードの密封性が良くなるので、パレット台車の側板上部と循環ガスフードの隙間からの循環ガスの噴き出し、又は外気の流入が殆ど無くなる。したがって、焼結機の最も作業頻度の多い床エリア(原料を積載して燃焼反応をさせ焼結させる無端連接パレット台車の両側の床面)の安全性、及び粉塵低減による作業環境の改善、噴き出し、流入騒音の低減が図れる。これと共に、焼結パレット側板内側の燃焼速度を遅くし、パレット台車の幅方向の燃焼速度を概ね均一にすることができる。
本発明のシール装置の焼結機への設置位置を説明する斜視図である。 本発明のシール装置を説明する焼結機と循環ガスフードの横断面図である。 本発明のシール装置とパレット台車の側板との関係を示した側面から見た斜視図である。 本発明のシール装置のパレット台車の側板への追従状態を説明する図で、(a)は標準位置、(b)は上下方向にHの高さで変位した時、(c)は上下にh、左右にlだけ変位した時、(d)はパレット逆転時あるいはメンテナンス時を示した図である。 従来のシール装置を説明する焼結機と循環ガスフードの横断面図である。
本発明は、パレット台車の幅方向の燃焼速度の不均一化を起こすことなく、パレット台車と循環ガスフードの間のシールを長期間に亘って高性能に行えるようにするという目的を達成するためのシール装置である。
そして、上記目的を達成するために、循環ガスフードの側板に対して接離揺動自在に、前記側板の外側下端部に取り付けたアーム部材に、パレット台車の側板上端面に接触するシール部材を取り付け、このシール部材と循環ガスフードの側板の外側下端部を板材又は布材で接続した。
以下、本発明のシール装置を焼結機循環ガスフードに適用した場合の実施例を図1〜図4を用いて説明する。
本発明のシール装置11は、例えば図1に示すように、複数台のパレット台車1を隣接して無端連続搬送する焼結機の、パレット台車1の上部空間を囲う循環ガスフード2の内部の循環ガスを、大気雰囲気と遮断するものである。なお、図1中の5は点火炉を示す。
パレット台車1の側板1aの近傍に位置する原料中のコークス等の燃焼速度は、燃焼空気が側板壁面沿いに流れやすいので、パレット台車1の幅方向中央部分に位置する原料中のコークス等の燃焼速度に比べて速くなりすぎる場合がある。
パレット台車1に搭載された原料6がパレット台車1の幅方向に均一な燃焼速度が得られない場合、焼結機排鉱端部で未焼結の部分と焼結完了部分とが発生することになって、歩留りの低下や不要な空気の吸い込みによる漏風率の上昇という問題に繋がる。
したがって、パレット台車1の側板1aの近傍には、できるだけ空気が容易に入れない構造にすることが望まれている。
そこで、本発明では、パレット台車1の側板1aの上端面1aaに積極的にシール部材12を接触させてシールすることにより、循環ガスフード2内の循環ガスの漏れを極力少なくしようとするもので、以下のような構造を採用している。
すなわち、本発明のシール装置11は、循環ガスフード2の内幅W2をパレット台車1の内幅W1よりも狭く形成し、パレット台車1の側板1aの近傍に位置する原料6へ、循環ガスフード2内を循環する循環ガスが入りにくくしている。
循環ガスフード2の内幅W2をパレット台車1の内幅W1よりどれくらい狭くしたら効果があるかは、原料6などにより一様に決定できないが、少なくとも、パレット台車1の内幅W1より狭くすることにより、循環フード内の燃焼に寄与する空気、循環ガスが側板1aの近傍に循環フード内から流入するのが難しくなる効果がある。また、パレット台車1の側板1aの上端面1aaがシール材12と接触シールしているため、パレット台車1の側板1aの内側付近に循環フード外部から侵入してくる空気の量も少なくなり、パレット台車1の側板付近の燃焼速度を抑える効果がある。
次に、本発明のシール装置11では、この内幅W2を狭くした循環ガスフード2の側板2aの外側下端部に、上端部13aを支点として下端部13bが循環ガスフード2の側板2a側に対して接離揺動自在にアーム部材13を取り付けている。
そして、パレット台車1の側板1aの上端面1aaに接触するように、前記アーム部材13の下端部13bに山形鋼状のシール部材12を取り付け、このシール部材12と循環ガスフード1の側板1aの外側下端部を、例えば厚さの薄い板材14で接続する。その際、山形鋼状のシール部材12の一辺12aの外側を前記アーム部材13に沿わせ、他辺12bの内側をパレット台車1の側板1aの上端面1aaと接触するように取付けることが望ましい。
このようにすれば、シール部材12の摺動面(他辺12bの内側)以外からの漏れを完全に塞ぐことができる(図4(a)参照)。そして、シール部材12は、パレット台車1の側板1aが案内することになって、上下方向や左右方向に走行位置がずれるパレット台車1の蛇行に対して追従しやすくなり(図4(b)(c)参照)、隣接するパレット台車1の側板1aの高さが同じであればシール性を確保することができる。
ところで、隣接するパレット台車1の側板1aの高さは、0〜5mm程度異なる場合も多いため、その場合に、仮に循環ガスフード2の外部に循環ガスが漏れ出したり、循環ガスフード2の内部に外気が流入したりしても、隙間そのものが隣接するパレット台車1の側板1aの高さの段差分しか生じないため、漏れ出し量、流入量が極端に抑えられる。
隣接するパレット台車1の側板1aの高さが異なる場合の、漏れ出し量、流入量をより抑えるためには、前記シール部材12の前記アーム部材13への取付け部12cを長孔とし、シール部材12がアーム部材13に沿って移動ができるように取り付ければよい(図4参照)。
前記板材14は、図4に示すように湾曲させた状態で取り付ければ、互いに隣接するパレット台車1の側板1aの幅方向の位置ずれや、上下方向の位置ずれがあっても、シール部材12を追従させることができる。
また、図4(a)〜(c)に示すように、操業時は前記アーム部材13をピン15で固定せずアーム部材13、シール部材12がパレット台車1の側板1aの上端面1aaに自由に追従できるようにしておき、パレット台車1の取替えなどの場合の焼結機の逆転時やメンテナンス時には、図4(d)に示すように、突っ掛けないようにピン15によってシール部材12を持ち上げた状態に維持できるように固定しておくことが望ましい。
上記構成とすることで、循環ガスフード2からの高温空気やガス等の漏れ、若しくは、循環ガスフード2の外側の雰囲気の大気等を吸込むことが少なくなる。
また、本発明では、パレット台車1の側板1aの側面を覆わず、積極的に放熱するように構成しているため、パレット台車1、側板1aの温度上昇が最小限に抑えられ、側板1aの亀裂などの機械的損傷が少なくなる。
ちなみに、パレット内幅3.7m、長さ1.5mのパレット台車(側板の厚み50mm、 長さ1.5m、高さ720mm)を90台備えた、長さ50m、有効焼結面積185m2の焼結機の上部に配置された、焼結鉱冷却排ガス(成分:概ね大気、温度:約180℃)をパレット台車上で循環させる循環フード(概ね高さ0.8〜1.0m、 長さ40.5m)の内幅を3.6mと、パレット台車の内幅より100mm狭くした。実際には、パレット台車の側板の上端面は側板の下端部より70〜100mm広がっているので、片側概ね100mm狭くなっている。
そして、シール部材は、長さ1.5mの普通鋼の等辺山形鋼(50mm×50mm×6mm)を27枚×2列とし、パレット台車の側板がこのシール部材に対して侵入してくる方向の、シール部材の先端部内面に勾配をつけ、側板が突っ掛けないような形状にした。また、シール部材の繋ぎ目は、図3に示すように、パレット台車の進行方向後端側を拡径して重ね合わせ、密閉度を高めた。
また、板材は、ステンレス鋼薄板(厚さ0.2mm)として湾曲の反力を持つものとし、前記シール部材にパレット台車の側板の上端面への押付け力を持たせた。また、アーム部材に対するピンの相対位置により、パレット台車の入替え時のパレット台車逆走時に前記シール部材を浮かせられるようにした。
上記構成の本発明のシール装置によれば、循環ガスフードの密封性が良くなり、パレット台車の側板上部と循環ガスフードの隙間からの熱風噴き出し、又は外気の吸い込みが殆ど無くなった。
本発明は上記の例に限らず、各請求項に記載された技術的思想の範疇であれば、適宜実施の形態を変更しても良いことは言うまでもない。
例えば、シール部材12と循環ガスフード2の側板2aの外側下端部を接続するものは、前記板材14に換えて布材を使用しても良い。
また、山形鋼状のシール部材12は、先に説明したように適宜の長さのものを複数本繋ぎ合わせたものでも良いが、循環ガスフード2と同じ長さのものでも良い。また、山形鋼状のシール部材12の、パレット台車1の側板1aの上端面1aaへの接触が円滑に行えるように、シール部材12の他辺12bの先端側内面に勾配をつけたものを説明したが、この勾配はなくても良い。
また、取り付け状態などによって、山形鋼状のシール部材12に浮上りが発生する場合は、アーム部材13等に錘をつけてシール部材12にパレット台車1の側板1aの上端面1aaへの押付け力を与えても良い。
1 パレット台車
1a 側板
1aa 上端面
2 循環ガスフード
2a 側板
11 シール装置
12 シール部材
13 アーム部材
13a 上端部
13b 下端部
14 板材

Claims (2)

  1. 軌条上を移動するパレット台車状の無端連続搬送台車の上部空間を循環ガスフードで囲い、該循環ガスフード内部の循環ガスを大気雰囲気と遮断するシール装置であって、
    前記循環ガスフードの内幅を前記無端連続搬送台車の内幅より狭くし、
    この狭くした循環ガスフードの側板の外側下端部に、上端部を支点として下端部が前記循環ガスフードの側板側に対して接離揺動自在にアーム部材を取り付け、
    このアーム部材の下端部に、前記無端連続搬送台車の側板上端面に接触する山形鋼状のシール部材を取り付け、
    このシール部材と循環ガスフードの側板の外側下端部を板材又は布材で接続したことを特徴とする焼結機循環ガスフードのシール装置。
  2. 前記シール部材は、前記アーム部材に沿う移動自在に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の焼結機循環ガスフードのシール装置。
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