JP6756583B2 - 連続式熱処理設備 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車部品や他の機械部品等(以下、“ワーク”)の熱処理を行う連続式熱処理設備に関する。
ワークの耐摩耗性を向上させる方法として、ワークに浸炭処理を施すことが知られている。浸炭処理は、例えば昇温室や浸炭室等の処理室が連続して配置される炉を備える連続式熱処理設備で行われる。通常、ワークを炉内に搬入する際には、複数のワークが治具に載せられた状態で治具ごと炉内に搬入される。特許文献1には、複数のワークを保持棚に載せる構成の治具が開示されている。
炉内における治具の移動は、ローラーハースやプッシャーといった搬送機構が用いられる。特許文献2には、ワークを載せた治具を搬送する機構としてプッシャー機構が開示されている。特許文献2のプッシャー機構は、周方向に回転するプッシャーに半径方向外側に突出する治具係合部が設けられている。このプッシャー機構で治具を搬送する場合、まず図1のように治具係合部22を水平方向に寝かせた状態でプッシャー21を図1の紙面垂直方向の手前側に移動させる。その後、図2のようにプッシャー21を回転させて治具係合部22が上方に向くような状態とする。その状態のまま、プッシャー21を図2の紙面垂直方向の奥側に移動させると、治具係合部22が治具Jに接触し、治具係合部22に押されて治具Jが移動することになる。
ところで、このようなプッシャー機構が設けられた連続式熱処理設備では、プッシャー21が治具Jの下方に存在していることにより、ローラーハースを設けることができない。このため、炉内にはプッシャー21を挟むようにして治具Jの搬送方向に沿って延伸する一対のガイドレール12が設けられ、そのガイドレール12に治具下面の両端部分が載せられることで治具Jが支持されている。
一方、そのような治具Jの支持構造の場合、治具下面の両端部分はガイドレール12で支持されているものの、治具下面のその他の部分は他の部材で支持されていない状態にある。治具Jは、その状態で炉内を移動することになるが、炉内は高温状態にあるため、次第に治具の温度も上昇していく。そして、治具の温度上昇に伴い、治具が軟化してくことによって、ワークの重量を含む治具Jの自重で図3のように治具下面のガイドレールで支持されていない部分が下方に落ち込むように変形する。
変形量の大きい治具は搬送時に回転しやすくなり、治具がガイドレールに接触にすることで摩擦抵抗が増えて搬送不良を引き起こす要因となり得る。そこで、従来は炉内から搬出された治具が変形していた場合には、治具をプレス機等の矯正機まで運び、治具の変形を矯正してから再度その治具を使用することにしていた。
特開2005−248226号公報 特開2012−63128号公報
炉内から搬出された治具の矯正作業は、本来の熱処理工程とは直接関係のない作業であるにも関わらず、その作業には時間と費用を費やさなければならない。このため、治具の矯正作業は可能な限り省略することが望まれる。一方で、治具の矯正作業を改善するために、他の作業工程への悪影響、例えば熱処理工程のリードタイムが増えるようなことは好ましくない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、治具搬送時に、治具下面の両端部分が治具支持部材で支持され、その他の部分が支持されていない状態となる連続式熱処理設備において、熱処理工程のリードタイムを増やすことなく、治具の矯正作業を改善することを目的とする。
上記課題を解決する本発明は、ワークの熱処理を行う連続式熱処理設備であって、前記ワークを載せた治具の搬送方向に沿って延伸する一対の治具支持部材と、前記治具の下面両端部が前記一対の前記治具支持部材に支持され、前記下面両端部以外の部分が支持されていない状態で前記治具を搬送する搬送機構と、前記治具の変形を矯正する治具矯正機構とを備え、前記治具矯正機構は、前記治具支持部材で支持されていない前記治具の下面非支持部を押し上げる押上部材と、前記押上部材を昇降させる昇降機構とを備えていることを特徴としている。
本発明に係る“下面両端部”とは、治具支持部材で支持されている治具下面の両端部分のことを指す。また、本発明に係る“下面非支持部”とは、治具下面の治具支持部材で支持されていない部分のことを指す。
治具搬送時に治具の下面両端部が支持され、下面両端部以外の部分が支持されていない状態となる連続式熱処理設備において、熱処理工程のリードタイムを増やすことなく、治具の矯正作業を改善することができる。
従来のプッシャー機構の動作を説明するための図である。 従来のプッシャー機構の動作を説明するための図である。 従来のプッシャー機構を用いた場合の治具の変形状態を示す図である。 本発明の実施形態に係る連続式熱処理設備の概略構成を示す横断面図である。 本発明の実施形態に係る治具の概略形状を示す図である。 本発明の実施形態に係る治具矯正機構の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る押上部材の変形例を示す図である。 本発明の実施形態に係る治具矯正機構の動作を示す模式図である。 本発明の他の実施形態に係る治具矯正機構の概略構成を示す図である。 本発明の他の実施形態に係る治具矯正機構の動作を示す模式図である。 本発明の別の実施形態に係る治具の概略形状を示す図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
本実施形態に係る連続式熱処理設備ではワークの浸炭処理が行われる。図4に示すように本実施形態に係る連続式熱処理設備1は、複数の処理室から成る浸炭炉1aを有しており、治具Jの搬送ラインの上流側から順に、第1の昇温室2と、第2の昇温室3と、第1の浸炭室4と、第2の浸炭室5と、第3の浸炭室6と、拡散室7と、第1の降温室8と、第2の降温室9が配置されている。本実施形態の浸炭炉1aは、いわゆる折り返し炉であり、第2の浸炭室5と第3の浸炭室6で治具Jの搬送方向Lが逆方向となるように構成されている。第2の降温室9の搬送ライン下流側の炉壁には治具Jが搬出される搬出口10が設けられている。本実施形態の連続式熱処理設備1は、浸炭炉1aの搬送ライン下流側に焼入れや冷却等を行う処理室(不図示)を備えており、搬出口10から搬出された治具Jは、その焼入れや冷却等を行う処理室に搬送される。なお、図4においては説明の便宜上、治具Jを二点鎖線で示している。
図5に示すように本実施形態に係る治具Jは、略立方体形状の外枠に金網が階層状に取り付けられた構造となっており、各段にワークを載せることが可能な形状となっている。ワークが載せられた治具Jは、第1の昇温室2の炉底に設けられた開口部(不図示)から昇降機構(不図示)によって炉内に搬入される。第1の昇温室2では処理室内が850℃程度に維持され、炉内に搬入されたワークが加熱される。第2の昇温室3では、処理室内が920℃程度に維持され、ワークが更に加熱される。第1の浸炭室4では、処理室内が950℃程度に維持される。また、第1の浸炭室内は浸炭雰囲気となっており、これによりワークの浸炭処理が開始される。第2の浸炭室5および第3の浸炭室6では、処理室内が950℃程度に維持され、浸炭処理が継続される。拡散室7では、処理室内が950℃に維持され、ワーク表面の炭素の拡散が進行する。第1の降温室8では、処理室内が900℃程度に維持され、拡散処理後のワークの温度が下げられる。第2の降温室9では、処理室内が850℃程度に維持され、ワークの温度が更に下げられる。
各処理室の間、即ち、第1の昇温室2と第2の昇温室3の間、第2の昇温室3と第1の浸炭室4の間、第1の浸炭室4と第2の浸炭室5の間、第2の浸炭室5と第3の浸炭室6の間、第3の浸炭室6と拡散室7の間、拡散室7と第1の降温室8の間、第1の降温室8と第2の降温室9の間にはそれぞれ互いの処理室内の雰囲気を遮る仕切扉11が設けられている。
炉内には、治具Jの搬送方向Lに沿って第1の昇温室2から第2の浸炭室5の途中まで延伸する一対のガイドレール12が設けられている。ガイドレール12は、図1のように治具Jの下面両端部を支持するように構成されている。炉内に搬入された治具Jは、このような構成のガイドレール12でのみ支持されており、治具Jの下面両端部以外の部分が支持されていない状態にある。同様の一対のガイドレール12は、第3の浸炭室6の途中から第2の降温室9まで設けられている。
本実施形態においては治具Jを搬送する搬送機構として、第1の昇温室2から第2の浸炭室5まで治具Jを搬送する第1のプッシャー機構20と、第2の浸炭室5から第3の浸炭室6まで治具Jを搬送する第2のプッシャー機構30と、第3の浸炭室6から第2の降温室9まで治具Jを搬送する第3のプッシャー機構40が設けられている。
第1のプッシャー機構20は、治具Jの搬送方向Lに沿って延伸する円柱状の第1のプッシャー21を備え、第1のプッシャー21は周方向に回転するように構成されている。第1のプッシャー21には、半径方向の外側に突出する治具係合部22が間隔を空けて複数設けられている。第1のプッシャー21は、図1のように搬送される治具Jの下方を移動し、かつ、第1のプッシャー21が回転した際に図2のように治具係合部22が治具Jの下部に引っ掛かるような高さに配置されている。第1のプッシャー機構20で治具Jを搬送する際には、図1のように治具係合部22を水平にした状態で第1のプッシャー21を搬送ライン上流側に移動させた後、図2のように治具係合部22が上方を向くように第1のプッシャー21を回転させ、治具Jの下部に治具係合部22が接触した状態で第1のプッシャー21を搬送ライン下流側に引っ張ることで治具Jを移動させる。
第2のプッシャー機構30は、治具Jの側面を押すことが可能な高さに第2のプッシャー31が配置されている。第2のプッシャー31は、移動方向が第1のプッシャー21の移動方向に対して平面視で垂直な方向となるように設けられている。第2のプッシャー機構30により、第2の浸炭室5から第3の浸炭室6に治具Jが搬送される。
第3のプッシャー機構40は、第1のプッシャー機構20と概ね同一の構成となっている。第3のプッシャー機構40で治具Jを搬送する際には、第1のプッシャー機構20と異なり、第3のプッシャー41の治具係合部42を搬送ラインの下流側から治具Jに接触させ、第3のプッシャー41を炉内に押し込むようにして治具Jを移動させる。
本実施形態の第2の降温室9には、変形した治具Jを矯正する治具矯正機構50が設けられている。図6に示すように、治具矯正機構50は、治具Jの下面非支持部に接触して治具Jを押し上げる押上部材51と、押上部材51に接続されているシャフト52と、シャフト52を昇降させるエアシリンダ53を備えている。押上部材51が上昇する際には第3のプッシャー41が搬送ライン上流側に移動し、押上部材51と第3のプッシャー41は互いに干渉しないように構成されている。押上部材51やシャフト52の材料としては例えば金属やセラミックが用いられる。ただし、熱膨張と断熱効果の観点からはセラミックが好ましい。また、押上部材51の形状は、特に限定されず、平面視において図7(a)のような長方形や図7(b)のような正方形、図7(c)のような十字形、図7(d)のような円形であっても良い。治具Jの下面非支持部の変形は、治具Jの形状や治具Jへのワークの載せ方、ガイドレール12の構造、搬送機構の構造等に応じて異なることになるが、押上部材51の形状は、予め想定される変形の状態を考慮して変形を適切に矯正できるような形状であれば良い。
シャフト52は、処理室底部1bおよび処理室底部内面に設けられた断熱材13を貫通するように設けられている。シャフト52とエアシリンダ53の先端部は連結金具54を介して接続されている。処理室底部1bの外面には、シャフト52と処理室底部1bの隙間から炉内に雰囲気が流入しないようシールボックス55が取り付けられている。シールボックス55の内部にはベアリング56が配置され、シールボックス55とシャフト52の隙間にはオイルシール57が設けられている。
連結金具54の上面部には、シールボックス55の底面に対向する面を有するカラー58が固定されている。カラー58とシールボックス55の底面との間は、例えば100mm程度の隙間が空けられ、このようなカラー58が設けられていることにより、シャフト52の上昇量を規制し、治具下部の打痕の発生が抑制される。なお、本実施形態では、シールボックス55の底面にカラー58を当てることでシャフト52の上昇量を規制しているが、カラー58をシールボックス以外の他の部材に当てることで上昇量を規制しても良い。また、そのような役割を担う部材はカラー58でなくても良い。即ち、治具の下面非支持部の打痕の発生を抑えるためには、シャフト52の上昇中に、シャフト52の上昇量を規制する上昇規制部材が設けられていれば良い。
本実施形態に係る連続式熱処理設備1は以上のように構成されている。治具Jの搬送機構が本実施形態のような構造の場合、前述の通り、治具Jが各処理室を通過する間にワークの重量を含む治具Jの自重により治具Jの下面非支持部が下方に押し出されるように変形する。特に、ガイドレール12で支持されているために変形しない治具Jの下面両端部からの距離が離れた金網の中央部分には、ガイドレール12を支点とした大きなモーメントがかかるため、最も変形しやすい。
一方、本実施形態の連続式熱処理設備1においては、第2の降温室9に設けられた治具矯正機構50により治具Jの変形を矯正する。具体的には、治具Jが第2の降温室9に搬送された際に図8のように治具矯正機構50の押上部材51が上昇し、押上部材51により治具Jの下面非支持部のうち、例えば最も変形が大きくなる金網中央部分が持ち上げられる。このとき、治具Jの下面両端部がガイドレール12から離れ、治具Jは押上部材51でのみ支持された状態となる。この状態を数分間保持していると、ワークの重量を含む治具Jの自重により、押上部材51が接触していない治具下面の金網部分が、押上部材51の周縁部を起点として下側に変形していく。その結果、治具Jの下面非支持部の下側への変形が改善し、治具Jの変形量を小さくすることができる。特に、本実施形態における治具Jの矯正は炉内で行われるため、治具自体の温度が高く、常温時に比べて治具Jが矯正されやすくなっている。なお、押上部材51で治具Jの下面非支持部を押し上げている時間(以下、“矯正時間”)は、各熱処理のサイクル時間内であれば良い。例えば各熱処理が16分サイクルの場合、10分程度の矯正時間を設けておけば治具Jの矯正を行うことができる。
このように、本実施形態の連続式熱処理設備1では、治具Jが浸炭炉1aから搬出された際に、既に治具Jの矯正作業が終了した状態となっている。即ち、従来実施されていた治具搬出後の矯正作業を省略することができる。また、ワークの熱処理中の時間を利用して治具Jの矯正を行うため、熱処理工程のリードタイムを犠牲にすることなく、治具Jの矯正作業を行うことができる。また、ワークが載せられた状態で治具Jの矯正を行うため、治具Jの変形部分がワーク形状に適した形状に矯正されることになり、より安定した状態でワークを載せられる形状に矯正することが可能となる。
なお、本実施形態においては、浸炭炉1aをいわゆる折り返し炉となるように構成したが、浸炭炉1aは治具Jの搬入から搬出まで各処理室が直線状に配置される構成であっても良い。また、本実施形態では、治具Jを支持する部材としてガイドレール12を設けたが、ワークの下面両端部を支持する支持部材はこれに限定されず、他の部材であっても良い。また、本実施形態では、治具Jの搬送機構としてプッシャー機構を用いたが、治具Jの下面両端部が支持され、下面両端部以外の部分が支持されていない状態で治具Jが搬送される搬送機構であれば、他の構造であっても良い。
また、本実施形態においては、治具矯正機構50を第2の降温室9に設けることとしたが、治具矯正機構50は他の処理室に設けても良い。ただし、他の処理室で治具矯正を実施すると、その後の治具搬送時において治具の下面非支持部が再度変形する場合がある。このため、治具矯正機構50は、冷却処理(浸炭焼入れ設備の場合は焼入れ処理)が行われる処理室の直前の処理室(上記実施形態では第2の降温室9)に配置されることが好ましい。また、例えば浸炭炉1aの搬送ライン下流側において、浸炭炉1aと焼入れ室(不図示)との間に治具矯正機構を備える矯正室(不図示)を配置し、高温状態にある治具を矯正室内で矯正することにしても良い。この場合の“冷却処理が行われる直前の処理室“は矯正室である。
また、治具Jを矯正する際には、治具Jの下面非支持部の全体を押し上げるようにしても良いし、本実施形態のように部分的に押し上げるようにしても良い。治具Jの下面非支持部のどの位置を押し上げるかは、治具Jの変形状態に応じて適宜変更されるものである。また、治具Jの下面非支持部を押し上げる際には、下面非支持部の最も変形が大きくなっている部分を押し上げなくても、矯正効果を得ることは可能である。例えば本実施形態においては治具Jの金網中央部分の変形量が最も大きくなるため、金網中央部分(即ち、変形した金網の最も下方に位置する部分)を押し上げることで大きな矯正効果が得られるが、金網のその他の部分を押し上げたとしても矯正効果は得られる。また、複数の押上部材51を用いて、各押上部材51が治具Jの下面非支持部の異なる箇所を押し上げるにようにしても良い。また、押上部材51を押し上げるエアシリンダ53を複数設けても良い。また、押上部材51の上昇量は、予め決めておいても良いし、センサー等で治具Jの変形状態を検知して矯正に適した上昇量が自動的に決められても良い。また、治具矯正機構50は、センサー等で検知された治具Jの変形状態に応じ、矯正に適した位置を押し上げることができるように、押上部材51を移動させる機構を有していても良い。
また、本実施形態では、押上部材51を昇降させる昇降機構としてエアシリンダ53を用いたが、油圧シリンダや電動シリンダ等のシリンダ機構であっても良い。また、シリンダ機構以外に、例えば図9のようにジップチェーン59と、サーボモータ60による昇降機構を用いても良い。即ち、治具矯正機構50は押上部材51を昇降させる昇降機構を備えていれば良い。なお、ジップチェーン59とサーボモータ60を用いた昇降機構の場合、サーボモータ60の減速機構を利用してシャフト52の上昇量を調節することができる。これにより、上記実施形態で用いたカラー58を設けずに治具下部の打痕の発生を抑えることができる。
また、図10に示すように治具矯正機構50は、治具Jの下面非支持部を押し上げた際に、治具Jの上面両端部の位置を規制する矯正補助部材61を備えていても良い。矯正補助部材61は、押上部材51で持ち上げられた治具Jの上面両端部に接触するような位置に設けられている。矯正補助部材61があることにより、治具Jの上面両端部の位置が規制された状態で、治具Jの下面非支持部が押し上げられるため、変形が生じた治具の下面非支持部が矯正されやすくなる。なお、矯正補助部材61の材料としては例えば金属やセラミックが用いられる。ただし、熱膨張と断熱効果の観点からはセラミックが好ましい。
また、本実施形態のように、階層状にワークが載せられる多段式の治具Jを用いる場合には、治具Jの最下段だけでなく、その他の段の下面非支持部に対応する部分がワークの重量により下方に変形し得る。この場合、例えば図11に示すような、下面非支持部から高さ方向に延び、かつ、最下段とその他の段を連結する連結部材70を治具Jに設けるようにしても良い。このような治具Jであれば、下面非支持部を押し上げた際に連結部材70が上方に移動することにより、治具Jの各段を構成する部材(本実施形態では金網)も連結部材70に引っ張られる。これにより、ワークの重量により変形する方向とは逆向きの力が作用し、最下段以外の段においても変形を矯正することができる。即ち、本実施形態に係る治具矯正機構50を備えた連続式熱処理設備1に、このような構造の治具Jを適用した場合には、治具Jの最下段だけでなく、その他の段の変形も矯正することができ、大きな矯正効果が発現する。なお、ワークの重量や配置方法により、治具Jの各段の変形の程度は異なるため、変形の大きな段を十分に矯正できるようであれば、治具Jの最下段から最上段までの各段全てを連結せずに、最下段から途中の段までを連結するようにしても良い。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到しうることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、ワークの浸炭処理を行う連続式熱処理設備に適用することができる。また、浸炭処理に限らず、その他の熱処理設備にも適用することができる。
1 連続式熱処理設備
1a 浸炭炉
1b 炉底
2 第1の昇温室
3 第2の昇温室
4 第1の浸炭室
5 第2の浸炭室
6 第3の浸炭室
7 拡散室
8 第1の降温室
9 第2の降温室
10 搬出口
11 仕切扉
12 ガイドレール
13 断熱材
20 第1のプッシャー機構
21 第1のプッシャー
22 第1のプッシャーの治具係合部
30 第2のプッシャー機構
31 第2のプッシャー
40 第3のプッシャー機構
41 第3のプッシャー
42 第3のプッシャーの治具係合部
50 治具矯正機構
51 押上部材
52 シャフト
53 エアシリンダ
54 連結金具
55 シールボックス
56 ベアリング
57 オイルシール
58 カラー
59 ジップチェーン
60 サーボモータ
61 矯正補助部材
70 連結部材
L 治具の搬送方向
T 治具

Claims (5)

  1. ワークの熱処理を行う連続式熱処理設備であって、
    前記ワークを載せた治具の搬送方向に沿って延伸する一対の治具支持部材と、
    前記治具の下面両端部が前記一対の前記治具支持部材に支持され、前記下面両端部以外の部分が支持されていない状態で前記治具を搬送する搬送機構と、
    前記治具の変形を矯正する治具矯正機構とを備え、
    前記治具矯正機構は、
    前記治具支持部材で支持されていない前記治具の下面非支持部を押し上げる押上部材と、
    前記押上部材を昇降させる昇降機構とを備えている、連続式熱処理設備。
  2. 前記治具矯正機構は、冷却処理を行う処理室の直前の処理室に設けられている、請求項1に記載の連続式熱処理設備。
  3. 前記治具矯正機構は、前記押上部材で押し上げられた前記治具の上面両端部に接触して該上面両端部の位置を規制する矯正補助部材を備えている、請求項1又は2に記載の連続式熱処理設備。
  4. 前記押上部材に接続するシャフトに、前記押上部材の上昇量を規制する上昇量規制部材が設けられている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の連続式熱処理設備。
  5. 前記治具は、階層状に前記ワークが載せられる多段式の治具であり、前記下面非支持部から高さ方向に延び、かつ、最下段とその他の段を連結する連結部材が設けられている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の連続式熱処理設備。
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