JP2012524147A - 改良されたコポリエーテルグリコールの製法 - Google Patents

改良されたコポリエーテルグリコールの製法 Download PDF

Info

Publication number
JP2012524147A
JP2012524147A JP2012505864A JP2012505864A JP2012524147A JP 2012524147 A JP2012524147 A JP 2012524147A JP 2012505864 A JP2012505864 A JP 2012505864A JP 2012505864 A JP2012505864 A JP 2012505864A JP 2012524147 A JP2012524147 A JP 2012524147A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oce
glycol
polymerization
daltons
tetrahydrofuran
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012505864A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5572694B2 (ja
Inventor
サン,クン
カイザー,ゲイリー・エル
オーランデイ,ロバート・デイ
Original Assignee
インビスタ テクノロジーズ エス エイ アール エル
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by インビスタ テクノロジーズ エス エイ アール エル filed Critical インビスタ テクノロジーズ エス エイ アール エル
Publication of JP2012524147A publication Critical patent/JP2012524147A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5572694B2 publication Critical patent/JP5572694B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G65/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule
    • C08G65/02Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from cyclic ethers by opening of the heterocyclic ring
    • C08G65/04Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from cyclic ethers by opening of the heterocyclic ring from cyclic ethers only
    • C08G65/06Cyclic ethers having no atoms other than carbon and hydrogen outside the ring
    • C08G65/16Cyclic ethers having four or more ring atoms
    • C08G65/20Tetrahydrofuran
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G65/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule
    • C08G65/02Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from cyclic ethers by opening of the heterocyclic ring
    • C08G65/26Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from cyclic ethers by opening of the heterocyclic ring from cyclic ethers and other compounds
    • C08G65/2603Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from cyclic ethers by opening of the heterocyclic ring from cyclic ethers and other compounds the other compounds containing oxygen
    • C08G65/2606Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from cyclic ethers by opening of the heterocyclic ring from cyclic ethers and other compounds the other compounds containing oxygen containing hydroxyl groups
    • C08G65/2609Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from cyclic ethers by opening of the heterocyclic ring from cyclic ethers and other compounds the other compounds containing oxygen containing hydroxyl groups containing aliphatic hydroxyl groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G65/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule
    • C08G65/02Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from cyclic ethers by opening of the heterocyclic ring
    • C08G65/26Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from cyclic ethers by opening of the heterocyclic ring from cyclic ethers and other compounds
    • C08G65/2696Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from cyclic ethers by opening of the heterocyclic ring from cyclic ethers and other compounds characterised by the process or apparatus used

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Polyethers (AREA)

Abstract

本発明は、酸触媒と、反応性水素原子を含む少なくとも一種の化合物との存在下における、テトラヒドロフランと少なくとも一種の酸化アルキレンとの重合による、約650〜約5000ドルトンの平均分子量をもつコポリエーテルグリコールを製造する方法を提供する。より具体的には、本発明は、コポリエーテルグリコールと同時生成される、少なくとも一部のオリゴマー環式エーテルの、重合反応工程に対する再循環を含んでなる、コポリエーテルグリコールを製造する方法に関する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、酸触媒と、反応性水素原子を含む少なくとも一種の化合物との存在下で、テトラヒドロフランと少なくとも一種の酸化アルキレンとの重合によりポリエーテルグリコールを製造する方法に関する。より具体的には、本発明は、ポリエーテルグリコールと同時生成されるオリゴマーの環式エーテルの少なくとも一部の、重合反応への再循環を含んでなる、ポリエーテルグリコールを製造する方法に関する。
ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMEG)としても知られるテトラヒドロフラン(THF)の単独重合体は、ポリウレタンおよびその他のエラストマーにおけるソフトセグメントとしての使用に対して周知である。これらの単独重合体はポリウレタンのエラストマーおよび繊維に優れた動力学的特性を与える。THFと、コポリエーテルグリコールとしても知られる少なくとも一種の環式エーテルとの共重合体は、特に環式エーテルにより付与される減少された結晶性が、ソフトセグメントとしてこのような共重合体を含むポリウレタンの特定の動力学的特性を改善することができる同様な適用における使用に対して知られている。この目的に使用される環式エーテルの中には、酸化エチレンおよび酸化プロピレンがある。
THFと少なくとも一種の環式エーテルとの共重合体は当該技術分野で周知である。それらの調製法は例えば、特許文献1および2中にPruckmayrにより開示されている(特許文献1、2参照)。このような共重合体は例えば非特許文献1に記載された環式エーテル重合のいずれかの既知の方法により調製することができる(非特許文献1参照)。このような重合法は、強プロトンまたはルイス酸による、ヘテロ多酸による、並びにペルフルオロスルホン酸または酸樹脂による触媒反応を含む。場合により、特許文献3に開示されたような、重合促進剤、例えば無水カルボン酸を使用することが有益であるかも知れない(特許文献3参照)。これらの場合には、主要な重合体生成物はジエステルであり、それは所望のポリエーテルグリコールを得るためにその後の工程で加水分解される必要がある。
THF共重合並びにTHF単独重合において、しばしば、ポリエーテルグリコールとともにオリゴマー環式エーテル(OCE)が同時生成される。触媒と重合条件に応じて、重合生成物の流れは低レベルから、例えば、特許文献4、5、6および7並びに発行特許出願物8および9中に開示されたような約18重量パーセントの高さまでのOCEを含むことができる(特許文献4、5、6、7、8、9参照)。例えば、特許文献6は、反応性水素を含む化合物と固定床粘土触媒との存在下における、THFの酸化1,2−アルキレンとの共重合法であって、その中で30重量%未満のTHF、酸化1,2−アルキレンおよび反応性水素を含む化合物が反応混合物に添加され、次にそれが反応器に再循環される方法を開示している(特許文献6参照)。後者の特許は、共重合期間中に実質的に何の副産物も、とりわけ何の環式オリゴマーも形成されないことを開示している。特許文献10は、漂白土またはゼオライト触媒上で、反応性水素を含む化合物の存在下で、重合期間中、反応混合物中の酸化1,2−アルキレンの濃度が2重量%未満に維持されるような方法で、THFが、反応混合物に供給される酸化1,2−アルキレンとバッチ方法で重合される場合は、有意な量のOCEの形成が回避されることを開示している(特許文献10参照)。特許文献11は、酸化エチレン(EO)とのTHFとの共重合において、その文献中に開示された方法により再生されたモンモリロナイト触媒が使用されると、望ましくないOCEの形成が有意に減少されることを開示している(特許文献11参照)。特許文献4は、THFと酸化アルキレンに基づくコポリエーテルグリコールのOCE含量はそれらの生
成法によりばらつくことを開示し、そして更に、原料の重合物は通常約7〜約15重量%のエーテルを含み、そして場合により15〜18重量%までの大量を含むことができることを開示している(特許文献4参照)。
PTMEGまたはコポリエーテルグリコール生成物中のOCEは全般的に望ましくない。OCEはヒドロキシル基をもたないので、不活性物質であり、そしてポリウレタンの調製時に、コポリエーテルグリコールがジイソシアネートと反応すると、不活性OCEが例えば最終生成物の機械的特性に悪影響をもつことができる。OCEは柔軟剤として働くことができ、一般に最終ポリウレタン生成物の機械的特性の劣化を引き起こす可能性がある。OCEは更に、例えば、最終生成物の寸法の安定性が悪影響を受ける結果を伴って、最終生成物の表面に浸出するかまたは溶媒により溶出される可能性がある。更に、OCEは収率減少物であり、所望のコポリエーテルグリコールから分離され、単離されると、廃棄を必要とする廃棄物の流れが形成される。
THFと酸化アルキレンの重合において同時生成されるOCEの量を減量する様々な方法が開示されている。例えば特許文献4は、重合物を酸活性化ナトリウムまたはカルシウムモンモリロナイト粘土と接触させることにより、OCE含量が有意に減少されることを開示している(特許文献4参照)。THF/酸化アルキレン重合物のOCE含量は特許文献12中に開示されたように、水による抽出により、または例えば特許文献13に開示されたように脂肪族および脂環式炭化水素により、または特許文献14に開示されたように、アルカノール、炭化水素および水よりなる溶媒混合物により減少させることができる(特許文献12、13、14参照)。超臨界ガスによる抽出によるOCE含量の減少は特許文献15に開示されている(特許文献15参照)。あるいはまた、コポリエーテルグリコール生成物中のOCEの含量は、特許文献7中に開示されたように、コポリエーテルグリコールを、200℃を超える減圧下蒸留にかけることにより減少させることができる(特許文献7参照)。減圧下蒸留、その後の特定の溶媒混合物による抽出、によるOCE含量の減量は特許文献16に開示されている(特許文献16参照)。
OCEの同時生成を最少にする、または重合生成物中のOCEの量を減量させる前記の方法は、複雑性、加工の限界および/または製法に対する経費を追加する可能性がある。OCE収率減少および/またはOCEによるコポリエーテルグリコールの汚染を回避する、THFと酸化アルキレンとの共重合のための、簡単で経済的な方法が必要である。
米国特許第4,139,567号明細書 米国特許第4,153,786号明細書 米国特許第4,163,115号明細書 米国特許第4,192,943号明細書 米国特許第4,228,272号明細書 米国特許第4,564,671号明細書 米国特許第4,585,592号明細書 国際公開出願第03/076453号パンフレット 国際公開出願第03/076494号パンフレット 米国特許第4,728,722号明細書 米国特許第5,268,345号明細書 米国特許第4,251,654号明細書 米国特許第4,500,705号明細書 米国特許第4,762,951号明細書 米国特許第4,306,058号明細書 米国特許第4,933,503号明細書 P.Dreyfussによる"Polytetrahydrofuran"(Gordon & Breach,N.Y.1982)
発明の要約
本発明は、OCEの収率減少および/またはOCEによるコポリエーテルグリコールの汚染を最少にする、または回避する、THFと酸化アルキレンとの共重合の、簡単で経済的な方法を提供する。その方法は、
a)酸触媒と、反応性水素原子を含む少なくとも一種の化合物との存在下で、約50℃〜約80℃の温度において、テトラヒドロフランと少なくとも一種の酸化アルキンとを重合して、OCE、約650ドルトン〜約5000ドルトンの平均分子量をもつコポリエーテルグリコール、酸化アルキレンの少なくとも一種の二量体、線状短鎖コポリエーテルグリコールおよびテトラヒドロフランを含んでなる重合生成物混合物を生成し、
b)工程a)の重合生成物混合物から大部分のテトラヒドロフランと酸化アルキレンの二量体とを分離して、OCE、約650ドルトン〜約5000ドルトンの平均分子量をもつコポリエーテルグリコールおよび線状短鎖コポリエーテルグリコールを含んでなる粗生成物混合物を生成し、
c)工程b)の粗生成物混合物からOCEと線状短鎖コポリエーテルグリコールの少なくとも一部を分離して、OCEと線状短鎖コポリエーテルグリコールとを含んでなるOCEの流れおよび、約650ドルトン〜約5000ドルトンの平均分子量をもつコポリエーテルグリコールを含んでなる生成物の流れを生成し、そして
d)工程c)のOCEの流れの少なくとも一部を重合工程a)に再循環させる:
工程を含んでなる。
従って、本発明は、
a)約50℃〜約80℃の温度において、酸触媒と、水、1,4−ブタンジオール、約130ドルトン〜約400ドルトンの分子量をもつポリ(テトラメチレンエーテル)グリコールおよび約130ドルトン〜約400ドルトンの分子量をもつポリ(テトラメチレン−コ−エチレンエーテル)グリコール(poly(tetramethylene−co−ethyleneether)glycol)よりなる群から選択される、反応性水素原子を含む少なくとも一種の化合物と、の存在下で、テトラヒドロフランと酸化エチレンとを重合して、OCE、ポリ(テトラメチレン−コ−エチレンエーテル)グリコール、1,4−ジオキサン、線状短鎖コポリエーテルグリコールおよびテトラヒドロフランを含んでなる重合生成物混合物を生成し、
b)工程a)の重合生成物混合物から大部分のテトラヒドロフランと1,4−ジオキサンとを分離して、OCE、ポリ(テトラメチレン−コ−エチレンエーテル)グリコールおよび線状短鎖コポリエーテルグリコールを含んでなる粗生成物混合物を生成し、
c)工程b)の粗生成物混合物からOCEと線状短鎖コポリエーテルグリコールとの少なくとも一部を分離して、OCEと線状短鎖コポリエーテルグリコールとを含んでなるOCEの流れおよび、ポリ(テトラメチレン−コ−エチレンエーテル)グリコールを含んでなる生成物の流れを生成し、そして
d)工程c)のOCEの流れの少なくとも一部を重合工程a)に再循環させる:
工程を含んでなる、約650ドルトン〜約5000ドルトンの平均分子量をもつポリ(テトラメチレン−コ−エチレンエーテル)グリコールを製造する方法を提供する。
図1は本発明の方法の一つの実施形態の略式フロー図を示す。 図2は、テトラヒドロフランから酸化アルキレンの二量体の少なくとも一部を分離する工程を含む、本発明の方法の他の実施形態の略式フロー図を示す。
発明の詳細な説明
以上を考慮した集中的研究の結果として、我々は、有意な、同時生成された望ましくないOCEにより妨げられない、約650ドルトン〜約5000ドルトンの平均分子量をもつコポリエーテルグリコールを製造することができることを見いだした。本発明の方法は、酸触媒と、反応性水素原子を含む少なくとも一種の化合物との存在下における、THFと少なくとも一種の酸化アルキレンとの重合の工程を含んでなる。重合工程後に、未反応THF、未反応酸化アルキレン、酸化アルキレンの二量体および存在するあらゆる低沸点成分は除去され、そしてコポリエーテルグリコール画分は例えば蒸留されて、少なくとも一部のOCEを除去される。次に、除去されたOCE部分は重合工程に再循環され、そこでコポリエーテルグリコール生成物中に取り入れられることができる。
本明細書で使用される用語「重合」は別記されない限り、その意味に用語「共重合」を含む。
本明細書で使用される用語「PTMEG」は別記されない限り、ポリ(テトラメチレンエーテルグリコール)を意味する。PTMEGはまた、ポリオキシブチレングリコールとしても知られる。
単数形で本明細書に使用される用語「コポリエーテルグリコール」は別記されない限り、テトラヒドロフランと、少なくとも一種の、ポリオキシブチレン・ポリオキシアルキレン・グリコールとしても知られる、酸化1,2−アルキレンとの共重合体を意味する。コポリエーテルグリコールの一例はテトラヒドロフランと酸化エチレンとの共重合体である。このコポリエーテルグリコールはまた、ポリ(テトラメチレン−コ−エチレンエーテル)グリコールとしても知られる。
単数形で明細書に使用される用語「線状短鎖コポリエーテルグリコール」は、別記されない限り、約130〜約400ドルトンの分子量をもつコポリエーテルグリコールを意味する。線状短鎖コポリエーテルグリコールの一例はHOCHCHOCHCHCHCHOHである。
本明細書で使用される用語「THF」は、別記されない限り、テトラヒドロフランを意味し、その意味に、THFと共重合することができるアルキル置換テトラヒドロフラン、例えば2−メチルテトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフランおよび3−エチルテトラヒドロフランを含む。
本明細書で使用される用語「酸化アルキレン」は、別記されない限り、その酸化アルキレン環中に2、3または4個の炭素原子を含む化合物を意味する。酸化アルキレンは未置換でも、あるいは、例えば1〜6個の炭素原子の線状または分枝アルキル、あるいは未置換の、または1個もしくは2個の炭素原子のアルキルおよび/またはアルコキシ、アリールまたは塩素もしくはフッ素のようなハロゲン原子により置換されていることができる。このような化合物の例は、酸化エチレン、酸化1,2−プロピレン、酸化1,3−プロピレン、酸化1,2−ブチレン、酸化1,3−ブチレン、酸化2,3−ブチレン、酸化スチレン、酸化2,2−ビス−クロロメチル−1,3−プロピレン、エピクロロヒドリン、ペルフルオロアルキルオキシラン、例えば(1H,1H−ペルフルオロペンチル)オキシランおよびそれらの組み合わせ物を含む。
単数形で本明細書に使用される用語「オリゴマーの環式エーテル(OCE)」は、別記されない限り、少なくとも一種の酸化アルキレンおよび/またはTHFから誘導され、環式化合物内にランダムな方法で配列された成分のエーテルフラグメントよりなる一種または複数の環式化合物の系列を意味する。本明細書では単数形の用語として使用されるが、OCEは、THFと少なくとも一種の酸化アルキレンとの重合中に形成される環式エーテルの分布を表し、従って一連の個別の化合物を表す。本明細書で使用される用語OCEは、重合に使用される酸化アルキレンの共単量体の二量体は、そのような二量体は環式エーテルの一例ではあるが、これを除く。例えば、酸化アルキレンが酸化エチレンである場合は、酸化アルキレンの二量体は1,4−ジオキサンである。用語OCEから酸化アルキレンの二量体を除くことにより、OCEのこの定義は先行技術に開示されたOCEのものと異なるかも知れない。
例えば、酸化エチレンとTHFとの共重合の場合は、OCEは開環酸化エチレンと、式[(CHCHO)(CHCHCHCHO)により表されるような開環THF反復単位よりなる環式オリゴマーエーテルの系列を含んでなる。このようなOCE成分の例は以下の表Aに示される。分子量232に対しては2種の異性体が認められた。表中に記載されないその他の高分子のOCE成分も同様に形成されるようである。
Figure 2012524147
本発明の一つの実施形態は、OCE収率減少および/またはOCEによるコポリエーテルグリコールの汚染を最少にする、または回避するTHFと酸化アルキレンとの共重合の方法である。本発明の他の実施形態は、OCE収率減少および/またはOCEによるコポリエーテルグリコールの汚染を最少にする、または回避する、THFと酸化エチレンとの共重合の方法である。
本発明の方法中に反応物として使用されるTHFは市販されているあらゆるものであることができる。典型的には、THFは約0.03重量%未満の水および約0.005重量%未満の過酸化物を含む。THFが不飽和化合物を含む場合は、それらの濃度は、本発明の重合法またはそれらの重合生成物に有害な効果をもたないものでなければならない。例えば、幾つかの適用に対しては、本発明のコポリエーテルグリコール生成物は低いAPHAカラー、例えば約250APHA単位未満をもつことが好ましい。場合により、THFは望ましくない副産物およびカラーの形成を妨げるために酸化阻害剤、例えばブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)を含むことができる。所望される場合は、THFの約0.1〜約70重量%の量の、THFと共重合可能な一種または複数のアルキル置換THFを共
反応物として使用することができる。このようなアルキル置換THFの例は、2−メチルテトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフランおよび3−エチルテトラヒドロフランを含む。
前記のように、本発明の方法における反応物として使用される酸化アルキレンはその酸化アルキレン環中に2、3または4個の炭素原子を含む化合物であることができる。それは例えば、酸化エチレン、酸化1,2−プロピレン、酸化1,3−プロピレン、酸化1,2−ブチレン、酸化2,3−ブチレン、酸化1,3−ブチレンおよびそれらの組み合わせ物よりなる群から選択することができる。酸化アルキレンは好ましくは、約0.03重量%未満の水含量、約0.01重量%未満の総アルデヒド含量および約0.002重量%未満の酸度(酢酸として)を有する。酸化アルキレンはカラーおよび非揮発性残留物が低くなければならない。
例えば、酸化アルキレン反応物がEOである場合は、それはどんな市販物であってもよい。EOは好ましくは、約0.03重量%未満の水含量、約0.01重量%未満の総アルデヒド含量および約0.002重量%未満の酸度(酢酸として)を有する。EOはカラーと非揮発性残留物が低くなければならない。
本発明の方法における使用に適した反応性水素原子を含む化合物の例は、水、1,4−ブタンジオール、約162〜約400ドルトンの分子量をもつPTMEG、約134〜約400ドルトンの分子量をもつコポリエーテルグリコールおよびそれらの組み合わせ物を含む。反応性水素原子を含む化合物としての使用に適したコポリエーテルグリコールの一例は、約134〜約400ドルトンの分子量をもつポリ(テトラメチレン−コ−エチレンエーテル)グリコールである。
本発明に有用な酸触媒は、当該技術分野で全般的に知られた、環式エーテルの開環重合の可能な広範なあらゆる強酸および超酸触媒を広範に含む。触媒は均一系でも、または不均一系でもよい。不均一系触媒は押し出し物形態でまたは懸濁物中で使用することができる。不均一系触媒の使用は、特に触媒が押し出し物形態で使用される時に、触媒からの生成物の分離を容易にすることができる。
本明細書における使用に適した均一系酸触媒は、例により、しかし限定はされないが、例えば米国特許第4,658,065号明細書に開示された不均一系多酸を含む。
本明細書における使用に適した不均一系酸触媒は、例により、しかし限定はされないが、場合により酸処理により活性化されたゼオライト、硫酸塩ドープ二酸化ジルコニウム、少なくとも一種の触媒として活性な酸素含有モリブデンおよび/もしくはタングステン化合物を含んでなる担持触媒または酸化物キャリヤーに適用されたこのような化合物の混合物、スルホン酸基を含む重合体の触媒(場合によりカルボン酸基を含む、または含まない)、並びにそれらの組み合わせ物を含む。
本発明の方法における不均一系酸触媒としては、結晶中に一定の孔とチャンネルをもつ、三次元の網目の開放構造をもつ、天然または合成ゼオライト、アルミニウムヒドロシリケート(結晶質アルミノシリケートとしても知られる)の一群を使用することができる。本明細書における使用に適したゼオライトは、約4:1〜約100:1、例えば約6:1〜約90:1、または約10:1〜約80:1の範囲のSiO/Alモル比をもつ。ゼオライトの粒度は約0.5ミクロン未満、例えば約0.1ミクロン未満、または約0.05ミクロン未満であることができる。ゼオライトは水素(酸)形態で使用され、そして場合により酸処理により活性化されることができる。
硫酸塩ドープ二酸化ジルコニウムの調製は例えば米国特許第5,149,862号明細書に開示されている。
更に、不均一系触媒として有用なものは、例えば米国特許第6,197,979号明細書に開示されたような、触媒として活性な酸素含有モリブデンおよび/もしくはタングステン化合物の少なくとも一つまたは酸化物キャリヤーに適用されたそれらの化合物の混合物を含んでなるものである。適した酸化物キャリヤーの例は、二酸化ジルコニウム、二酸化チタン、酸化ハフニウム、酸化イットリウム、酸化鉄(III)、酸化アルミニウム、酸化錫(IV)、二酸化ケイ素、酸化亜鉛またはこれらの酸化物の混合物を含む。担持された触媒は例えば、ドイツ特許出願第44 33606号明細書に開示されたように硫酸基もしくはリン酸基で更にドープされ、ドイツ特許第196 41481号明細書に記載のように、還元剤で前処理され、または、ドイツ特許196 49803号明細書に開示されたように、焼成され、そして更に元素の周期表のグループ2、3(ランタナイドを含む)、5、6、7、8および14の少なくとも1つの元素または元素の化合物を含んでなることができる。
場合によりカルボン酸基を含む、または含まない、スルホン酸基を含む適切な重合体の触媒には、米国特許第4,163,115号および第5,118,869号明細書に開示され、そして商品名Nafion(登録商標)としてE.I.du Pont de Nemours and Companyにより市販されるようなような、それらの重合体連鎖が、テトラフルオロエチレンまたはクロロトリフルオロエチレンと、スルホン酸基の前駆体を含むペルフルオロアルキルビニルエーテル(再度、カルボン酸基を含む、または含まない)と、の共重合体であるものがある。このような重合体の触媒はまた、アルファ−フルオロスルホン酸を含んでなる重合体とも呼ばれる。本方法における使用のためのこの種類の触媒の一例は、ペルフルオロスルホン酸の樹脂であり、すなわちそれはペルフルオロ炭素主鎖を含んでなり、側鎖は式-O−CFCF(CF)−O−CFCFSOHにより表される。この種類の重合体は米国特許第3,282,875号明細書に開示されており、テトラフルオロエチレン(TFE)と、過フッ化ビニルエーテルCF=CF−O−CFCF(CF)−O−CFCFSOF、ペルフルオロ(3,6−ジオキサ−4−メチル−7−オクテンスルホニルフルオリド)(PDMOF)との共重合、次にスルホニルフルオリド基の加水分解によるスルホン酸基への転化および、必要に応じてイオン交換して、それらの所望の酸性形態への転化、により製造することができる。重合体の不均一系触媒のペルフルオロスルホン酸樹脂タイプは、それを清浄なステンレス鋼のオートクレーブ中に、約1/4〜約1/10の樹脂/水の重量比で脱イオン水と一緒に入れて、撹拌下で、例えば約170℃〜約210℃の温度に加熱し、そしてその温度に約12時間まで、例えば約1時間〜約8時間、維持することにより前処理(水処理)することができる。
本発明に従って使用することができる不均一系触媒は、粉末の形態で、または成形体として、例えばビーズ、円筒形押し出し物、球、環、螺旋物または顆粒の形態で使用することができる。
本発明の重合工程a)は溶媒を使用して、または使用せずに実施することができる。過剰なTHFは重合法工程の溶媒として役立つことができるか、または所望に応じて、不活性溶媒、例えば一種または複数の脂肪族、脂環式または芳香族炭化水素を使用することができる。更に、酸化エチレンの場合には、溶媒として、一種または複数の酸化アルキレン共単量体の、一種または複数の二量体、例えば1,4−ジオキサンを、単独でまたは他の溶媒、例えばTHF、と一緒に、使用することもできる。
本発明の重合工程は全般的に、約50℃〜約80℃で、例えば約56℃〜約72℃で実
施される。このような温度範囲はコポリエーテルグリコール生成物中へのOCE取り込みに適する。使用される圧力は全般的に、重合の結果には重要でなく、大気圧、重合システムの自己制御圧および高圧のような圧力を使用することができる。
過酸化物の形成を回避するために、本方法の重合工程は不活性ガス雰囲気下で実施することができる。本方法における使用に適する不活性ガスの限定しない例は、窒素、二酸化炭素または貴ガスを含む。
本発明の重合工程はまた、約0.1〜約10バールの水素圧下の水素の存在下で実施することができる。
本発明の方法は連続的に、あるいはバッチ法で実施される方法の一種または複数の工程を使用して実施することができる。
重合反応は懸濁法または固定床法における連続法に適した従来の反応器または反応器アセンブリー中で、例えば、懸濁法の場合には、ループ反応器または撹拌反応器中で、あるいは固定床法の場合にはチューブ反応器または固定床反応器中で実施することができる。特に生成物が一回通過法で生成される時は、本方法において良好な混合が必要なために、連続的撹拌槽反応器(CSTR)が望ましい。
連続的重合反応器装置が使用される時は、所望される時は、それが一つまたは複数の反応器中に導入された後に、触媒を前処理することができる。触媒の前処理の例は、80〜200℃に加熱された気体、例えば空気もしくは窒素による乾燥、あるいは、触媒として活性な量の少なくとも一種の酸素含有モリブデンおよび/またはタングステン化合物を含んでなる担持触媒の場合には、ドイツ特許第19641481号明細書に開示されたような、還元剤による前処理、を含む。触媒はまた、前処理なしでも使用することができる。
固定床法においては、重合反応器装置は逆流(upflow)モードで操作することができ、すなわち反応混合物が底部から上方に運搬されるか、あるいは下方流モードで、すなわち反応混合物が頂上から下方に反応器を通って運搬される。
重合反応器はCSTRにおけるような、生成物の内部再循環を使用せずに一回通過を使用して操作することができる。重合反応器はまた、循環モードで操作することができ、すなわち反応器を出る重合混合物が循環される。循環モードにおいては、供給物に対する再循環物の比率は100:1未満、例えば50:1未満、または例えば40:1未満である。
供給物は近年の工学的通例に共通な送達システム、バッチ法または連続法のいずれかを使用して重合反応器に導入することができる。供給物送達の好ましい方法は、他の供給物の成分と一緒に連続的方法で反応器、例えばCSTRに液体混合供給物としてとしてEOとTHFを合わせる。反応性水素を含む化合物と、再循環されたOCEの流れは、独立にまたは比例(ratio−fashion)の方法で反応器に計量される。重合反応器の下流で分離される再循環されたTHFの濃い流れの一部または全体を、生のTHF供給物の一部分の代わりに使用することができる。供給物中のEOの範囲は約1〜約40重量%、例えば約10〜約30重量%である。供給物中のTHFの範囲は約10〜約98重量%、例えば約20〜約88重量%である。供給物中のOCEの範囲は、0(下流で分離されるOCEの流れの再循環物の前)〜約20重量%、例えば約3〜約15重量%である。供給物中の線状短鎖コポリエーテルグリコールの範囲は、0(下流で分離されるOCEの流れの再循環物の前)〜約10重量%、例えば0(下流で分離されるOCEの流れの再循環物の前)〜約5重量%である。反応性水素を含む化合物の範囲は、水として約0.1〜約
5重量%、例えば約0.1〜約2重量%である。
重合が懸濁法で実施された場合は、重合触媒の主要部分は、例えば濾過、デカントまたは遠心分離により、重合工程からの生産物の仕上げにおいて、重合生成物混合物からの分離を要する。すなわち、生成された重合生成物混合物を、重合生成物混合物からのTHFと酸化アルキレン二量体との分離の工程に直接通過させるか、あるいは場合により、分離工程に通過させる前に最初に処理して、あらゆる触媒の微粉または触媒の下流生成物を除去することができる。重合が固定床法で実施された場合は、重合工程からの生成物は、分離工程に直接通過させるか、あるいは場合により、分離工程に通過させる前に、最初に処理して、あらゆる触媒の微粉または触媒の下流生成物を除去することができる。
重合反応の工程からのコポリエーテルグリコール生成物中の酸化アルキレン、例えば酸化エチレンのモル濃度は約15〜約60モル%である。重合反応工程の生成物の流れ中のコポリエーテルグリコールの濃度は約75重量%未満である。
重合生成物混合物から、大部分の、THFと酸化アルキレン二量体、および酸化アルキレンを分離する工程b)は、バッチ式または連続的に実施することができる。本工程における大部分のTHFと二量体は、少なくとも約98重量%〜約100重量%、例えば少なくとも約99重量%を意味する。分離は、重合生成物混合物から、大部分の、THF、酸化アルキレン、酸化アルキレン二量体およびあらゆる低沸点物質、例えばアセトアルデヒドまたは2−メチル−1,3−ジオキソラン、を分離する蒸留により実施される。本工程におけるTHFの分離は原則的に1回の蒸留工程で実施するか、あるいは複数の蒸留工程、例えば2回または3回の蒸留工程と、その後のストリッピング工程で実施することができる。蒸留工程を異なる圧力下で実施することは有益である。
分離操作の形態は重合工程に使用される酸化アルキレンと、反応性水素原子を含む一種または複数の化合物に左右される。分離作業に応じて、可能な蒸留装置は適当なカラムまたは蒸発装置、例えば落下膜蒸発装置もしくは薄膜蒸発装置、である。更に、トレイまたは充填塔を使用することは有益であることができる。
以下に、重合工程にTHF、酸化エチレン(EO)および水を使用する時の、重合生成物混合物からの、THFと酸化アルキレン二量体の分離の、様々な、限定されない実施形態が更に詳細に開示される。
ほぼ大気圧(例えば、450〜900mm)における大部分の未反応THFの除去は、連続的に操作される循環フラッシュ蒸発装置で実施することができる。場合によりあらゆる触媒の微粉または触媒の下流の生成物を除去するために濾過された重合生成物混合物は、そこでフラッシュする蒸発装置の頂上近位の側面に、加熱循環流により、フラッシュ蒸発装置中に供給される。工程a)からの重合生成物混合物は通常、選択される操作温度と圧力に応じて、約5重量%〜約30重量%のTHF含量を有する。水含量は全般的に、約150ppmを超えず、酸化アルキレン、例えばEO含量は約20ppm〜約500ppmであり、そして2−メチル−1,3−ジオキソラン濃度は約200ppm〜約1500ppmである。他の化合物、例えばエチレングリコール(典型的には約100ppm〜約1000ppm)および1,4−ブタンジオール(典型的には約30ppm〜約300ppm)も存在する。約100℃〜約160℃の頂上の循環温度および約100℃〜約200℃、例えば約100℃〜約120℃、の底部温度において、THFと混合された、水、酸化アルキレン、例えばEO、およびアセトアルデヒドの主要部分が頂上を経て留去される。蒸留物として得られるテトラヒドロフラン画分は濃縮され、そしてそのすべてまたはいくらか、例えば少なくとも約99%はその後、例えば蒸留による精製後に重合工程に戻されることができる。蒸発装置の底部の蒸留残留物として得られる粗生成物混合物は、コ
ポリエーテルグリコール、OCE、THF、酸化アルキレンの二量体、例えば1,4−ジオキサン、およびその他の低沸点物質を含んでなる。
あるいはまた、大気圧における未反応THFの主要部分の除去は薄膜蒸発装置または蒸留管、例えば約100℃〜約200℃、例えば約120℃〜約180℃で操作される、循環を伴う落下膜蒸発装置において実施することができる。蒸留物として得られるTHF画分および蒸留残留物として得られる粗生成物混合物の組成は前記のものに対応する。
第一の蒸留工程から得られる蒸留残留物はその後、例えば、蒸発装置の温度より約2℃〜約5℃高い循環温度を伴って、約100℃〜約150℃(例えば約120℃)で、約80mmHg〜約160mmHg(例えば約130mmHg)で操作される第二の循環フラッシュ蒸発装置で、減圧下で、大部分の残留THFを除去される。第二の回収工程から出る粗生成物は全般的に、約10ppm未満のEO、約50ppm未満の水、約200ppm未満の2−メチル−1,3−ジオキソラン、約3000ppm未満の1,4−ジオキサンおよび約1.5重量%未満のTHFを含む。主としてTHF、例えば少なくとも約99%を含んでなる、蒸留物として得られるTHF画分のすべてまたは幾らかは、蒸留塔中での精製後に重合工程に戻すことができる。
残留THFと二量体、例えば1,4−ジオキサンを減少させるために、超低真空、例えば3トール未満を使用する第三の工程、または、例えば窒素を使用する不活性ガスストリッピングを使用することができる。第三の工程は薄膜蒸発装置、ワイプトフィルム蒸発装置、ディスクおよびドーナツコンタクターまたは充填塔を使用することができると考えられる。例えば、底部における約170℃の窒素の供給、および頂上における約120℃の粗生成物の供給を含む充填塔中の窒素ストリッピングを使用すると、塔の底部を出る粗生成物は約1〜2℃だけ、例えば約118℃〜119℃に低下しただけであることができる。EOと水含量は全般的に、約1ppm未満であり、2−メチル−1,3−ジオキソランの濃度は約3ppm未満であり、THFの濃度は約40ppm未満であり、そして1,4−ジオキサンの濃度は約250ppm未満であると考えられる。エチレングリコールと1,4−ブタンジオールのようなその他の高沸点化合物はわずかに減少されるであろうが、大部分は粗生成物中に留まるであろう。
大部分のTHFと酸化アルキレン二量体が重合生成物混合物から分離されて、OCE、コポリエーテルグリコールおよび線状短鎖コポリエーテルグリコールを含んでなる粗生成物混合物を生成した後に、粗生成物混合物を処理して、粗生成物混合物からのOCEの少なくとも一部の分離工程に通過される前に、あらゆる触媒の微粉または触媒の下流生成物を除去することができる。
重合生成物混合物と粗生成物混合物のいずれか、または双方を処理して、前処理または重合期間中に、例えば触媒の摩耗または侵出から起る可能性があるあらゆる触媒の微粉または触媒の下流生成物を除去することができる。これらの例は、変化していない触媒、触媒キャリヤーおよび/または活性触媒成分を含んでなる、微細に粉砕された、懸濁されたまたは乳化された摩耗触媒を含む。酸素含有モリブデンまたはタングステン化合物あるいはこのような化合物の混合物が、触媒として活性な化合物としてそれに適用された、酸化物のキャリヤー物質を含んでなる担持触媒の場合には、摩耗物質はそれに応じて、変化していない触媒、担持物質および/または活性酸素含有モリブデンもしくはタングステン成分である。触媒の下流生成物は例えば、活性成分の溶解カチオンもしくはアニオン、例えばタングステンもしくはモリブデンのカチオンまたはモリブデートもしくはタングステートアニオンである。スルホン酸基を含むイオン交換装置、例えばNafion(登録商標)の場合には、下流生成物はフッ化物イオンおよび/またはスルホン酸を含むことができ、硫酸塩ドープ金属酸化物の場合には、下流生成物は硫酸および/または金属カチオンも
しくはアニオンを含むことができる。
このような触媒および/または触媒の下流生成物の量は小さく、全般的に、重合工程からの生成物の0.1重量%、例えば0.01重量%を超えないが、この物質は除去されなければなない、またはさもないと、コポリエーテルグリコール中に留まり、規格データを変え、それによりコポリエーテルグリコール製品の特性を変えると考えられる。
触媒および/または触媒の下流生成物は、重合生成物混合物および/または粗生成物混合物から、濾過、例えば限外濾過、固形吸着剤、例えば活性炭上への吸着により、そして/またはイオン交換装置、例えば3〜10オングストロームの孔径をもつ分子ふるいにより分離することができる。固形吸着剤上への吸着はまた、酸または塩基を使用する中和と組み合わせることができる。
工程c)における、粗生成物混合物からの約4〜約30重量%、例えば約4〜約20重量%、のような少なくとも一部のOCEの分離、および工程b)の粗生成物混合物から約1〜約10重量%、例えば約1〜約8重量%の線状短鎖コポリエーテルグリコールを分離して、OCEと線状短鎖コポリエーテルグリコールを含んでなるOCEの流れと、約60〜約95重量%、例えば約72〜95重量%のコポリエーテルグリコールを含んでなる生成物の流れを生成する工程は、実際的に、従来の減圧蒸留装置を使用する蒸留により実施することができる。例えば、蒸留は、整流を伴わないバッチ蒸留装置からバッチ法で実施することができる。短路蒸留装置、例えば機械的表面分配または自動的分配による従来の膜蒸発装置が有用である。膜蒸発装置の場合には、連続法が全般的に好ましいが、他方バッチ蒸留装置からの蒸留は大部分の場合、バッチ法で実施される。フラッシュ蒸発装置もまた、OCEの分離に適する。これらの装置において、必要な蒸発エネルギーは顕熱(sensible heat)の形態で生成物中に導入され、その後に生成物は減圧下で適当な容器中に入れられる。この方法中、その中に存在するOCEは蒸発される。蒸留は不活性ガス、例えば窒素による更なるストリッピング、または過熱蒸気により強化することができる。この目的のためには、使用可能な薄膜蒸発装置、落下膜蒸発装置および/または短路蒸留ユニットが有用である。
この分離工程c)において、OCEと約200〜約700ドルトンの平均分子量をもつ低分子量のコポリエーテルグリコールは、約0.1〜約130マイクロバール、例えば約1〜約90マイクロバール、または例えば約10〜約70マイクロバールの圧力下で、そして約180℃〜約280℃、例えば約200℃〜約250℃、または例えば約210℃〜約250℃の温度で、少なくとも一回の蒸留工程で分離され、そして約650ドルトン〜約5000ドルトンの平均分子量をもつコポリエーテルグリコールが単離される。
工程d)において、約50重量%超、例えば約50重量%超〜約100重量%のような大部分の、工程c)のOCEの流れが重合工程a)に再循環される。
更に具体的に図面に言及すると、図1は、例えば13.0部のEO、73.6部のTHFおよび0.4部の水を含んでなる供給原料が、ライン1を通って、例えば8部の触媒を含む重合反応器10に流入する本発明の実施形態を示す。重合生成物混合物は反応器10を流出し、ライン2を通って濾過システム11に流入する。濾過システム11からの流出物はライン3を通って分離システム20に流入する。分離システム20から、大部分のTHFと生成物二量体と低沸点化合物がライン5を通って流出し、他方、OCE、線状短鎖コポリエーテルグリコールおよびコポリエーテルグリコール生成物を含んでなる粗生成物混合物はライン4を通って流出する。ライン4の組成物は濾過システム21に流入し、濾過された組成物はライン6を通って分離システム30に流入する。分離システム30からのライン7は生成物のコポリエーテルグリコールを含んでなり、そして分離システム30
からのライン8は、OCEと線状短鎖コポリエーテルグリコールを含んでなるOCEの流れを含んでなる。ライン8中の、回収されたOCEの流れの一部(例えば、13部)はライン9を通って重合反応器10に供給される。
図2は、例えば、13.0部のEO、73.6部のTHFおよび0.4部の水を含んでなる供給原料が例えば8部の触媒を含む重合反応器100にライン31を通って流入する本発明の他の実施形態を示す。重合生成物混合物は反応器100を流出し、ライン32を通って濾過システム101に流入する。濾過システム101からの流出物はライン33を通って分離システム120に流入する。分離システム120から大部分のTHFと生成物の二量体と低沸点化合物はライン35を通って流出し、他方、OCE、線状短鎖コポリエーテルグリコールおよびコポリエーテルグリコール生成物を含んでなる粗生成物混合物はライン34を通って流出する。ライン35の組成物は分離システム140中に流入し、そして生成物の二量体、低沸点化合物およびいくらかのTHFはライン36を通って分離システム140を流出し、他方、分離されたTHFはライン31への添加のためにライン37を通って分離装置システム140を流出する。ライン34の組成物は濾過システム121に流入し、濾過された組成物はライン38を通って分離システム130に流入する。分離システム130からのライン39は生成物のコポリエーテルグリコールを含んでなり、分離システム130からのライン40はOCEと線状短鎖コポリエーテルグリコールとを含んでなるOCEの流れを含んでなる。ライン40中の、回収されたOCEの流れの一部(例えば、13部)はライン41を通って重合反応器100に供給される。
以下の実施例は本発明とその使用の可能性を示す。本発明はその他の、およびそれと異なる実施形態が可能であり、そのいくつかの詳細は、本発明の範囲と精神から逸脱せずに、様々な明白な事項における変更が可能である。従って、実施例は、その本性において説明的であり、非限定的であると見なされるべきである。
材料
THFはChemcentralから得られた。EOはARC Specialty Productsから購入され、更に精製せずに使用された。NR50 Nafion(登録商標)過フッ化スルホン酸樹脂はE.I.du Pont de Nemours,Wilmington,Delaware,USA,から入手し、前記のように水処理(前処理)した。濾過助剤はAldrich Chemicalから購入し、脱イオン水を使用した。
別記されない限り、以下の実施例において「OCE供給物」として使用される材料は、濾過された粗コポリエーテルグリコールサンプルの短路蒸留からの蒸留物として以前に得られた複合材料であった。OCE供給物は92.7重量%のオリゴマー環式エーテル(188〜404ドルトンのMW範囲)と7.3重量%の線状短鎖コポリエーテルグリコールを含んだ。
分析法
共重合体への転化は、反応器流出口から回収される粗生成物混合物中の非揮発性物質の重量パーセントにより規定され、粗生成物混合物中の揮発性物質の真空オーブン(130℃、約200mmHg)の除去により測定された。
酸化アルキレンの分子量と取り込み率の双方は、ASTM法D 4875に従うH NMRにより測定された。分子量はまた、ASTM法E 222に従うヒドロキシル末端基の滴定により決定することができる。
短鎖グリコールとOCE含量はFID検出計を伴う5メーターの長さのDB1701の
カラムを使用するガスクロマトグラフィーにより決定された。温度の計画は、50℃で開始され、50℃で2分間維持され、次に20℃/分で250℃まで傾斜し、250℃で22.5分間維持され、次に50℃に低下された。サンプルの希釈は、トルエンで1:4重量であり、サンプルの注入量は1ミクロリッターであった。
実施されたOCE%と重合体へのOCE取り込み%の決定はすべての実施例に対し以下のように決定された:以下に考察される実施例1に対しては、反応器流出口の混合物の分析は、全体的転化率が59.0%であることを示し、短路蒸留ユニットにより除去された低分子量オリゴマーは18.51%であり、最終生成物の分子量は2612g/モルであり、そして生成物中へのEO取り込みは40.7モル%に達した。生成物中のOCE%=コポリエーテルグリコール+OCEかける全体的転化率と規定される、粗生成物中のOCE%=18.51%×(59.9%/100)=10.92%。従って、反応器中で製造されたOCEネットの%=生成物中のOCE%マイナス供給物中のOCE%=10.92%−12.42%=−1.50%。製造されたネットのOCEはゼロより小さいので、生成されたOCEプラス1.50%以上が共重合体グリコール構造物中に取り込まれた。
ヒドロキシル数はASTM法のE222に従うヒドロキシル末端基の滴定により決定された。
生成物のAPHAカラーはASTM法のD4890に従って決定された。
多分散性はGPCにより決定され、それはWaters Ultrastyragel 500Åのカラムを使用するHP1090シリーズII液体クロマトグラフィーを使用して実施された。THFが溶離剤として使用された。ポリスチレンとPTMEG基準が校正に使用された。多分散性はMw/Mn間の比率として計算された。
線状短鎖コポリエーテルグリコール中の水の等量は前記のようなヒドロキシル数の測定を使用して決定された。これは共重合体生成物の所望の分子量を獲得するための連鎖終結物質の量に調整するために必要である。以下の実施例1に対し、供給物中に再循環されたOCEと短鎖ポリオールの平均分子量は3093g/モルであった。水の等量は以下の方法で計算された:3093g/モルで割り、そして18g/モルをかけた1580グラムのOCEと短鎖ポリオール=水9.347グラム。
すべての部と百分率は別記されない限り重量に基づく。
触媒の前調整
以下に記載の重合実験における使用の前に、90グラム(乾燥物に基づく)の、前記のように水処理されたペルフルオロスルホン酸樹脂の触媒および14グラムの水を、被覆された1リッター入りステンレス鋼のCSTR反応器システム中に充填した。1.5時間の保圧時間を伴い、58℃で24時間、THF中に4.8重量%のEOと0.24重量%の水を供給することにより、触媒を調整した。次に1.2時間の保圧時間を伴い、60℃で18時間、触媒を同一供給物で処理した。次に供給物を中断し、反応器システムを約30℃に放置冷却した。触媒を取り出し、濾過し、THFですすぎ、次に家庭用掃除機の吸引下、外界条件下でブックナー漏斗上で乾燥した。130℃で触媒をオーブン乾燥することにより決定されたように、乾燥後の触媒は、13.5重量%の揮発物を含んだ。
実施例1
1580グラムのOCEと短鎖ポリオールと、33.1グラムの脱イオン水の液体混合物を、撹拌装置と3個のバッフルセットの付いた、空気を含まない5ガロン(約20リッ
ター)の容器中の、8490グラムのTHFに充填した。撹拌装置は電圧をかけられ、冷却水を容器に適用されて、1616グラムのEOをTHF溶液に添加した。0.5時間の混合後、混合物を4ガロン(16リッター)の混合物運搬槽に移した。供給物混合物を供給物槽に供給し、自由空間の窒素で不活性にし、計量ポンプを使用して被覆0.5リッターのステンレス鋼のCSTR反応器システムに供給した。反応器中の撹拌装置は反応器の内容物の下方押し出しを提供するために45度にピッチされた1組の推進装置を備えていた。液体供給物は底部の推進装置と同じ高さで流入した。
被覆0.5リッター反応器システムに44グラムのペルフルオロスルホン酸樹脂の触媒を充填した。反応器を0.4重量%の脱イオン水と99.6重量%のTHFで満たした。反応物混合物を500rpmの撹拌と40psigの窒素圧下で68℃に加熱し、他方供給物溶液を160グラム/時間で添加して、3時間の保圧時間を与えた。供給物溶液は13.79重量%の酸化エチレン、12.42重量%のOCE、0.97重量%の線状短鎖コポリエーテルグリコール、0.369重量%の脱イオン水およびバランスのTHFより成った。再循環供給物として添加されたOCEの平均分子量は、9.347グラム等量の水に対して3093ドルトンであった。更に、それぞれ93と89ppmであったOCE供給物とTHFの水含量も測定された。回転蒸発後のサンプル重量に基づく一定の転化率により、そしてコポリエーテルグリコール生成物の一定の分子量により証明されるように、反応器内で約8回の反復後に定常状態が到達された。
粗生成物中のEOとジオキサンの重量%は反応器流出後に回収されたサンプル上のGCにより決定された。
実験からの生成物(定常状態および非定常状態の双方の材料)を個別のサンプルとして保持し、回転蒸発させて揮発物を除去した。次に回転蒸発されたサンプルの特徴を調べて、転化レベルの%、OCE含量およびAPHAカラーを決定した。
回転蒸発後、サンプルを濾過した。濾過助剤(Celpure(登録商標) 300)を濾紙とサンプルに添加した。次にサンプルを短路蒸留ユニット(Pope Scientificからの2もしくは4インチのユニット)に供給した。条件は190℃の壁温度、0.1トールの真空および約300〜500g/時間の供給速度であった。短路蒸留後、残留物のコポリエーテルグリコールのOCE含量、MWおよび取り込まれたEOのモル%を調べた。蒸留物のOCEを短鎖グリコール含量につき分析した。
重合反応器流出口の混合物の分析により、全体的転化率は59.0重量%であり、短路蒸留工程により除去された低分子量オリゴマーの量は18.51重量%であり、最終的コポリエーテルグリコール生成物の分子量は2612ドルトンであり、そしてEO取り込み率は40.7モル%であった。コポリエーテルグリコールの多分散性は2.094であり、カラーは41 APHA単位であった。生成され、コポリエーテルグリコール中に取り込まれたOCEのパーセントを前記のように計算した。
本実験と次の実験のための供給物中に使用するための水の量を決定するために、前記のOCE/線状短鎖グリコール供給成分中に含まれる水分の等量を計算することが必要であった。
実施例2〜12
表Bに示した反応条件による更なる実験を、すでに反応器中にある同一バッチの触媒を使用して同様に実施した。1組の反応条件から他の反応条件に変更する時は、反応器中で約8回の反復後に定常状態が典型的に到達された。これらの更なる実験の生成物の特徴は表Cに与えられる。
実施例13
実施例13はOCE供給物として、すでに少なくとも1回の更なるサイクルの工程を通過してきたOCEを使用するために実施された。実施例13に対しては、実施例1、6および同様な条件下で実施された以前の実験からの生成物の短路蒸留から得られたOCE画分が混合され、OCE供給物として使用された。実施例13で使用されたOCE供給物は96.8重量%のOCE(188〜404ドルトンのMW範囲)と、3.2重量%の線状短鎖コポリエーテルグリコールを含んだ。実施例13は表Bに示した条件下で同一バッチの触媒を使用して実施され、表Cに示した特徴をもつ生成物を与えた。
Figure 2012524147
Figure 2012524147
本明細書に引用されたすべての特許、特許出願物、試験法、優先文献、記事、刊行物、マニュアルおよびその他の文献は、これらの開示が本発明と矛盾しない程度に、そしてこのような取り込みが許されるすべての管轄区域に対して、引用することにより、本明細書に完全に取り込まれたこととされる。
数値の下限と数値の上限が本明細書に記載される時は、あらゆる下限からあらゆる上限までの範囲が想定される。
本発明の説明的実施形態は具体性を伴って説明されてきたが、本発明の精神と範囲から逸脱せずに、当業者に対して様々なその他の変更が明白であり、彼らにより容易に変更することができることは理解されると考えられる。従って、本発明の請求の範囲は本明細書に示された実施例と説明に限定されることは意図されず、むしろ、請求の範囲は、本発明が関与する、当業者によりそれらの同等物として処理されると考えられるすべての特徴物を含む、本発明中に存在する特許獲得可能な新規物のすべての特徴物を包含するものと見なすべきことが意図される。

Claims (25)

  1. a)酸触媒と、反応性水素原子を含む少なくとも一種の化合物との存在下で、約50℃〜約80℃の温度において、テトラヒドロフランと少なくとも一種の酸化アルキレンとを重合して、OCE、コポリエーテルグリコール、少なくとも一種の酸化アルキレンの二量体、線状短鎖コポリエーテルグリコールおよびテトラヒドロフランを含んでなる重合生成物混合物を生成し、
    b)工程a)の重合生成物混合物から、大部分のテトラヒドロフランと酸化アルキレンの二量体とを分離して、OCE、コポリエーテルグリコールおよび線状短鎖コポリエーテルグリコールを含んでなる粗生成物混合物を生成し、
    c)工程b)の粗生成物混合物からOCEと線状短鎖コポリエーテルグリコールの少なくとも一部とを分離して、OCEと線状短鎖コポリエーテルグリコールとを含んでなるOCEの流れおよび、コポリエーテルグリコールを含んでなる生成物の流れを生成し、そしてd)工程c)のOCEの流れの少なくとも一部を重合工程a)に再循環させる:
    工程を含んでなる、約650ドルトン〜約5000ドルトンの平均分子量をもつコポリエーテルグリコールを製造する方法。
  2. 酸化アルキレンが酸化エチレン、酸化1,2−プロピレン、酸化1,3−プロピレン、酸化1,2−ブチレン、酸化2,3−ブチレン、酸化1,3−ブチレンおよびそれらの組み合わせ物よりなる群から選択される、請求項1の方法。
  3. 反応性水素原子を含む化合物が水、1,4−ブタンジオール、約130ドルトン〜約400ドルトンの分子量をもつポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール、約130ドルトン〜約400ドルトンの分子量をもつコポリエーテルグリコール、およびそれらの組み合わせ物よりなる群から選択される、請求項1の方法。
  4. 酸触媒が、場合により酸処理により活性化されたゼオライト、硫酸塩ドープ二酸化ジルコニウム、少なくとも一種の、触媒として活性な酸素含有モリブデンおよび/もしくはタングステン化合物を含んでなる担持触媒または酸化物キャリヤーに適用されたこのような化合物の混合物、スルホン酸基を含む重合体の触媒、並びにそれらの組み合わせ物、よりなる群から選択される、請求項1の方法。
  5. テトラヒドロフランが更に、2−メチルテトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフラン、3−エチルテトラヒドロフランおよびそれらの組み合わせ物よりなる群から選択される少なくとも一種のアルキルテトラヒドロフランを含んでなる、請求項1の方法。
  6. 重合工程a)が連続的撹拌槽反応器中で実行される、請求項1の方法。
  7. 工程b)の分離が少なくとも一回の蒸留を含んでなる、請求項1の方法。
  8. 工程c)の分離が、短路蒸留、薄膜蒸発、フラッシュ蒸発、充填塔内での窒素ストリッピング、溶媒抽出およびそれらの組み合わせ物よりなる群から選択される操作を含んでなる、請求項1の方法。
  9. 更に、工程b)で得られたテトラヒドロフランの少なくとも一部を重合工程a)に再循環させる工程を含んでなる、請求項1の方法。
  10. 更に、工程b)で得られたテトラヒドロフランから、工程b)で得られた酸化アルキレンの二量体の少なくとも一部を分離し、そして場合により、そのようにして得られたテトラヒドロフランの少なくとも一部を重合工程a)に再循環させる工程を含んでなる、請求
    項1の方法。
  11. 更に、工程b)の前に工程a)の重合生成物混合物を濾過し、そして工程c)の前に工程b)の粗生成物混合物を濾過する工程を含んでなる、請求項1の方法。
  12. 酸化アルキレンが酸化エチレンを含んでなり、そして酸化アルキレンの二量体が1,4−ジオキサンを含んでなる、請求項1の方法。
  13. 工程a)の温度が約56℃〜約72℃である、請求項12の方法。
  14. 触媒が、スルホン酸基を含む重合体の触媒である、請求項12の方法。
  15. 重合体の触媒がペルフルオロスルホン酸の樹脂を含んでなる、請求項14の方法。
  16. 更に、工程b)で得られたテトラヒドロフランから、工程b)で得られた1,4−ジオキサンの少なくとも一部を分離し、そして場合により、そのようにして得られたテトラヒドロフランの少なくとも一部を重合工程a)に再循環させる工程を含んでなる、請求項12の方法。
  17. a)酸触媒並びに、水、1,4−ブタンジオール、約130ドルトン〜約400ドルトンの分子量をもつポリ(テトラメチレンエーテル)グリコールおよび約130ドルトン〜約400ドルトンの分子量をもつポリ(テトラメチレン−コ−エチレンエーテル)グリコールよりなる群から選択される反応性水素原子を含む少なくとも一種の化合物、の存在下で、約50℃〜約80℃の温度において、テトラヒドロフランと酸化エチレンとを重合して、OCE、ポリ(テトラメチレン−コ−エチレンエーテル)グリコール、1,4−ジオキサン、線状短鎖コポリエーテルグリコールおよびテトラヒドロフランを含んでなる重合生成物混合物を生成し、
    b)工程a)の重合生成物混合物から大部分のテトラヒドロフランと1,4−ジオキサンとを分離して、OCE、ポリ(テトラメチレン−コ−エチレンエーテル)グリコールおよび線状短鎖コポリエーテルグリコールを含んでなる粗生成物混合物を生成し、
    c)工程b)の粗生成物混合物からOCEと線状短鎖コポリエーテルグリコールの少なくとも一部とを分離して、OCEと線状短鎖コポリエーテルグリコールとを含んでなるOCEの流れおよび、ポリ(テトラメチレン−コ−エチレンエーテル)グリコールを含んでなる生成物の流れを生成し、そして
    d)工程c)のOCEの流れの少なくとも一部を重合工程a)に再循環させる:
    工程を含んでなる、約650ドルトン〜約5000ドルトンの平均分子量をもつポリ(テトラメチレン−コ−エチレンエーテル)グリコールを製造する方法。
  18. 重合工程a)が連続的撹拌槽反応器内で実行される、請求項17の方法。
  19. 更に、工程b)で得られたテトラヒドロフランの少なくとも一部を重合工程a)に再循環させる工程を含んでなる、請求項17の方法。
  20. 更に、工程b)の前に工程a)の重合生成物混合物を濾過し、そして工程c)の前に工程b)の粗生成物混合物を濾過する工程を含んでなる、請求項17の方法。
  21. 触媒がスルホン酸基を含む重合体の触媒である、請求項17の方法。
  22. 重合体の触媒がペルフルオロスルホン酸の樹脂を含んでなる、請求項21の方法。
  23. 更に、工程b)で得られたテトラヒドロフランから工程b)で得られた1,4−ジオキサンの少なくとも一部を分離し、そして場合により、そのようにして得られたテトラヒドロフランの少なくとも一部を重合工程a)に再循環させる工程を含んでなる、請求項17の方法。
  24. 形成される酸化アルキレンの二量体の少なくとも一部を除去し、そして形成されるOCEの少なくとも一部を分離し、そして重合に再循環させる工程を含んでなる、酸触媒と、反応性水素原子を含む少なくとも一種の化合物との存在下で、テトラヒドロフランと少なくとも一種の酸化アルキレンとを重合する工程による、コポリエーテルグリコールの1回通過調製法。
  25. 酸化アルキレンが酸化エチレン、酸化1,2−プロピレン、酸化1,3−プロピレン、酸化1,2−ブチレン、酸化2,3−ブチレン、酸化1,3−ブチレンおよびそれらの組み合わせ物よりなる群から選択され、反応性水素原子を含む化合物が水、1,4−ブタンジオール、約130ドルトン〜約400ドルトンの分子量をもつポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール、約130ドルトン〜約400ドルトンの分子量をもつコポリエーテルグリコール、およびそれらの組み合わせ物よりなる群から選択され、そして酸触媒が場合により酸処理により活性化されたゼオライト、硫酸塩ドープ二酸化ジルコニウム、少なくとも一種の、触媒として活性な、酸素含有モリブデンおよび/もしくはタングステン化合物を含んでなる担持触媒、または酸化物キャリヤーに適用されたこのような化合物の混合物、スルホン酸基を含む重合体の触媒、並びにそれらの組み合わせ物、よりなる群から選択される、請求項24の方法。
JP2012505864A 2009-04-15 2009-04-15 改良されたコポリエーテルグリコールの製法 Expired - Fee Related JP5572694B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/US2009/040642 WO2010120289A1 (en) 2009-04-15 2009-04-15 Improved copolyether glycol manufacturing process

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012524147A true JP2012524147A (ja) 2012-10-11
JP5572694B2 JP5572694B2 (ja) 2014-08-13

Family

ID=42982749

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012505864A Expired - Fee Related JP5572694B2 (ja) 2009-04-15 2009-04-15 改良されたコポリエーテルグリコールの製法

Country Status (8)

Country Link
EP (1) EP2419471B1 (ja)
JP (1) JP5572694B2 (ja)
KR (1) KR20120018320A (ja)
CN (1) CN102459407B (ja)
BR (1) BRPI0924022A2 (ja)
ES (1) ES2525364T3 (ja)
MX (1) MX2011010777A (ja)
WO (1) WO2010120289A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012524149A (ja) * 2009-04-15 2012-10-11 インビスタ テクノロジーズ エス エイ アール エル テトラヒドロフランの重合体を製造するための改良された触媒
JP2014518323A (ja) * 2011-07-01 2014-07-28 インヴィスタ テクノロジーズ エスアエルエル 触媒分離システム中の圧力上昇を防止するための改良された方法
JP2017502164A (ja) * 2014-01-06 2017-01-19 インヴィスタ テクノロジーズ エスアエルエルINVISTA TECHNOLOGIES S.a.r.l. コポリエーテルエステルポリオールプロセス

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102887995B (zh) 2011-07-19 2016-08-03 因温斯特技术公司 聚醚多元醇过滤中的改进的产物回收方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54145795A (en) * 1978-03-16 1979-11-14 Du Pont Method for reducing olygomer like ciclicether content of polymer
US4251654A (en) * 1979-08-14 1981-02-17 E. I. Du Pont De Nemours And Company Copolyether glycols of tetrahydrofuran and alkylene oxides having low oligomeric cyclic ether content
JP2005532419A (ja) * 2002-01-10 2005-10-27 インビスタ・テクノロジーズ・エス・エイ・アール・エル テトラヒドロフランと、酸化エチレンと、付加的な環状エーテルとのコポリマー
JP2012524148A (ja) * 2009-04-15 2012-10-11 インビスタ テクノロジーズ エス エイ アール エル コポリエーテルグリコールの製法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4153786A (en) * 1977-03-30 1979-05-08 E. I. Du Pont De Nemours And Company Method for preparing ester end-capped copolyether glycols
US4139567A (en) * 1977-03-30 1979-02-13 E. I. Du Pont De Nemours And Company Method for preparing copolyether glycols
US4224432A (en) * 1978-12-11 1980-09-23 E. I. Du Pont De Nemours And Company Polyurethanes prepared with tetrahydrofuran-alkylene oxide polymerizates having low oligomeric cyclic ether content
US4306058A (en) * 1980-11-19 1981-12-15 E. I. Du Pont De Nemours And Company Method for reducing oligomeric cyclic ether content of a polymerizate
US4374970A (en) * 1981-07-07 1983-02-22 E. I. Du Pont De Nemours And Company Sulfur-modified copolyether glycols, a method for preparing them, and polyurethanes prepared therefrom
US5282929A (en) * 1992-03-06 1994-02-01 E. I. Du Pont De Nemours And Company Reducing molecular weight distribution of polyether glycols by short-path distillation
TW550873B (en) * 1999-05-17 2003-09-01 Nec Tokin Corp Electrodynamic type of vibration actuator and mobile communication terminal

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54145795A (en) * 1978-03-16 1979-11-14 Du Pont Method for reducing olygomer like ciclicether content of polymer
US4251654A (en) * 1979-08-14 1981-02-17 E. I. Du Pont De Nemours And Company Copolyether glycols of tetrahydrofuran and alkylene oxides having low oligomeric cyclic ether content
JP2005532419A (ja) * 2002-01-10 2005-10-27 インビスタ・テクノロジーズ・エス・エイ・アール・エル テトラヒドロフランと、酸化エチレンと、付加的な環状エーテルとのコポリマー
JP2012524148A (ja) * 2009-04-15 2012-10-11 インビスタ テクノロジーズ エス エイ アール エル コポリエーテルグリコールの製法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012524149A (ja) * 2009-04-15 2012-10-11 インビスタ テクノロジーズ エス エイ アール エル テトラヒドロフランの重合体を製造するための改良された触媒
JP2014518323A (ja) * 2011-07-01 2014-07-28 インヴィスタ テクノロジーズ エスアエルエル 触媒分離システム中の圧力上昇を防止するための改良された方法
JP2017502164A (ja) * 2014-01-06 2017-01-19 インヴィスタ テクノロジーズ エスアエルエルINVISTA TECHNOLOGIES S.a.r.l. コポリエーテルエステルポリオールプロセス

Also Published As

Publication number Publication date
CN102459407A (zh) 2012-05-16
KR20120018320A (ko) 2012-03-02
WO2010120289A1 (en) 2010-10-21
ES2525364T3 (es) 2014-12-22
BRPI0924022A2 (pt) 2016-03-01
EP2419471A4 (en) 2013-02-13
CN102459407B (zh) 2014-06-18
JP5572694B2 (ja) 2014-08-13
EP2419471A1 (en) 2012-02-22
MX2011010777A (es) 2012-01-20
EP2419471B1 (en) 2014-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5722913B2 (ja) 一貫したコポリエーテルグリコールの製造法
JP5572694B2 (ja) 改良されたコポリエーテルグリコールの製法
KR101759358B1 (ko) 개선된 폴리에테르 글리콜 제조 방법
US8609805B2 (en) Copolyether glycol manufacturing process
JP5599868B2 (ja) テトラヒドロフランの重合体を製造するための改良された触媒
JP5744841B2 (ja) コポリエーテルグリコールの製法
US20100267905A1 (en) Copolyether glycol manufacturing process
US8372946B2 (en) Copolyether glycol manufacturing process
KR101874474B1 (ko) 코폴리에테르 에스테르 폴리올 공정

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130807

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130820

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131118

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20131118

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20131120

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20131122

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20131127

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140603

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140630

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5572694

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees