JP2012523916A - コイルインコイルスプリングおよびインナースプリング - Google Patents

Abstract

アレイ状に配列されたコイルインコイルスプリングを備えたマットレスインナースプリング。各コイルインコイルスプリングは外側螺旋コイルと内側螺旋コイルとを有し、外側螺旋コイルは内側螺旋コイルよりも大きい高さおよび直径を有している。各コイルは、外側螺旋コイルのばねレートと、外側螺旋コイルおよび内側螺旋コイルの組み合わせばねレートという２重のばねレートを有している。コイルインコイルスプリングはマットレスインナースプリング内でポケット内に収容されている場合もあるし、ポケットがない場合もある。
【選択図】 図１２

Description

（関連出願）
本出願は、２００９年４月１４日出願の米国仮出願第６１／１６９，０３９号に基づく優先権を主張する。その内容を参考のためここに援用する。

本発明は概してインナースプリングおよびコイル設計に関し、特にマットレスおよびその他のベッド用品用のコイルインコイルスプリング（コイル内蔵コイル型スプリング）およびインナースプリングに関する。

マットレスインナースプリング（マットレス用インナースプリング）または単に「インナースプリング」は複数のワイヤ状ばねまたはコイルをマトリクスまたはアレイ状に配列したものから形成されており、マットレスパッドの反射的コアとして長年用いられている。インナースプリング周りには詰め物が配列または取り付けられている。整形された鋼製ワイヤで形成されたインナースプリングは、鋼製ワイヤ材料からコイルを形成し、コイルをマトリクスアレイ状に相互連結または締結する機械で大量生産される。このような機械では、インナースプリングの設計属性を、ワイヤゲージ、コイルの設計または設計の組み合わせ、マトリクスアレイ内で互いに隣接するコイルの相対的向き、およびコイルの相互接続または締結様式から選択および修正することが可能である。

マットレスまたはその他のタイプのクッションは何十年もの期間に亘って従来のインナースプリングを用いて組み立てられてきた。従来のインナースプリングは、概して対称的なコイルを用いて製造されるために対称的な構造を有し、そのため、相互支持する両側（コイル端と呼ぶ）を有する。従来のインナースプリングは典型的には一連の砂時計形状のばねからなり、これらは、端部巻き部を十字形状の螺旋状ワイヤで締結することにより連結している。この構造の利点は、低価格で製造できることである。しかしこのタイプのインナースプリングを用いると、マットレスの表面が堅く剛性になる。

マットレス製造で用いられている別のタイプのコイルはポケット収容型コイルである。ポケット収容型コイルとは、布製のカバーでくるまれたばねである。ばねを連続的に並べ、ポケットと共に縫って結合ユニットを形成する。このタイプのインナースプリングを用いると、マットレスの表面はより快適になる。なぜなら個々のばねが比較的フレキシブルであり、そのため各ばねが隣接するばねに影響を与えることなく別々に収縮するからである。しかしこのタイプのインナースプリング設計は製造がより高価であり、さらに従来の砂時計形状のポケットのないインナースプリングに比べて撓みやすい。

従来技術のインナースプリング設計は、高さ、螺旋巻回、および位置によるばねレートを変化させることにより現行のインナースプリング設計の限界を克服しようとしている。インナースプリング設計を改良するため、または特定のマットレス設計を補うために個々の配置が導入されてきた。しかしこれらの設計および構造は典型的にはマットレス設計の一局面、例えば快適さ、価格の手ごろさ、製造の容易さ、または耐久性を改良することに焦点を当てている。物理的特性、すなわち１本のワイヤばねのばね特性は、用いるワイヤゲージ、コイルの高さ、螺旋状ばね体の巻回部または巻き部の数と半径、および端部構造によって制限される。

コイルインコイルスプリングは、いくつかの現行のインナースプリングの利点が実現される別のインナースプリング設計を提供する。コイルインコイルスプリングは、可変ばね高さ、様々な数の螺旋巻回部を有するばね、および様々なばねレートを有するばねを有するという好ましい局面を提供する。コイルインコイルスプリングはさらにデイベッドなど、２つの用途を有する家具を提供する。

本開示および関連する発明は、入れ子式またはコイルインコイル式ばねのアレイを含む、マットレス用インナースプリングについて記載する。外側コイルは内側コイルに比べて高さおよび直径が大きい。内側コイルは外側コイルよりも多くの螺旋巻回部または巻き部を含み、外側コイルよりも高いばねレートを有する。一実施形態では、コイルインコイルスプリングは個々の「ポケット」に収容され、その後列状に連結されて、インナースプリングを形成する。第２の実施形態では、コイルインコイルスプリングは螺旋状締結ワイヤで連結される。螺旋状締結ワイヤはコイル列間に延び、互いに隣接するコイルの周縁部または重なる部分に巻き付くか、またはこれらの部分を締結する。

本発明の一実施形態によると、各々が、外側螺旋コイルと内側螺旋コイルとを有する、複数のコイルインコイルスプリングによって形成されたマットレスインナースプリングであって、前記外側螺旋コイルは、上端巻き部と、前記上端巻き部と反対側の下端巻き部とを有し、非圧縮状態の高さが約８．２５インチであり、全部で約５つの螺旋巻き部を有しており、前記内側螺旋コイルは、上端巻き部と、前記上端巻き部と反対側の下端巻き部とを有し、非圧縮状態の高さが約５．７５インチであり、全部で約７つの螺旋巻き部を有しており、前記外側螺旋コイルの前記上端巻き部の直径は前記外側螺旋コイルの巻き部であって前記上端巻き部より前の巻き部の直径よりも小さく、前記内側螺旋コイルの前記下端巻き部の直径は前記内側螺旋コイルの巻き部であって前記下端巻き部より後の巻き部の直径よりも大きく、前記コイルインコイルスプリングのワイヤゲージは約１３と約１６との間であり、前記コイルインコイルスプリングの各々は２度アニールされ、個々にポケット内に収容され、マトリクス状に配列されている、マットレスインナースプリングが提供される。

本発明の別の局面および実施形態によると、各々が、外側螺旋コイルと内側螺旋コイルとを有する、複数のコイルインコイルスプリングを備えたマットレスインナースプリングであって、前記外側螺旋コイルは、上端巻き部と、前記上端巻き部と反対側の下端巻き部とを有し、非圧縮状態の高さが約８．２５インチであり、全部で５つの螺旋巻き部を有しており、前記内側螺旋コイルは、上端巻き部と、前記上端巻き部と反対側の下端巻き部とを有しており、非圧縮状態の高さが約５．７５インチであり、全部で７つの螺旋巻き部を有しており、前記外側螺旋コイルの前記上端巻き部の直径は約６４ミリメートルであり、前記外側螺旋コイルの巻き部であって前記上端巻き部より前の巻き部の直径は約７０ミリメートルであり、前記内側螺旋コイルの前記下端巻き部の直径は約４０．８ミリメートルであり、前記内側螺旋コイルの巻き部であって前記下端巻き部より後の巻き部の直径は約３２．８ミリメートルであり、前記コイルのワイヤゲージは約１４と約１５．５との間であり、前記コイルの各々は２度アニールされ、マトリクス状に配列され、螺旋状締結ワイヤで締結されている、マットレスインナースプリングが提供される。

本発明の別の局面および実施形態によると、個々にポケット内に収容されてマトリクス状に配列された複数のコイルインコイルスプリングを備えたマットレスインナースプリングであって、各コイルインコイルスプリングが、反時計方向に延びる外側螺旋コイルと、時計方向に延びる内側螺旋コイルとを有し、前記外側螺旋コイルは、非圧縮状態の高さが約８．２５インチであり、前記ポケット内に収容された状態の高さが約６．５インチであり、直径が約７０ミリメートルであり、スチフネスが約０．４５ポンド／インチであり、少なくとも５つの螺旋巻き部を有し、中央部の前記巻き部のピッチが約５５．６ミリメートルであり、前記内側螺旋コイルは、非圧縮状態の高さが約５．７５インチであり、直径が約３２．８ミリメートルであり、スチフネスが約１．９ポンド／インチであり、少なくとも７つの螺旋巻き部を有し、中央部の前記巻き部のピッチが約２０ミリメートルであり、前記コイルインコイルスプリングの各々は２度アニールされている、マットレスインナースプリングが提供される。

本開示および関連発明のこれらおよびその他の局面は、添付の図面を参照して本明細書にさらに詳細に記載する。

コイルインコイルスプリングの斜視図である。 図１のコイルインコイルスプリングの側面図である。 図２のコイルインコイルスプリングを３−３矢印方向に見た上面図である。 図１のコイルインコイルスプリングにおける外側コイルの分解側面図である。 図１のコイルインコイルスプリングにおける内側コイルの分解側面図である。 図１のコイルインコイルスプリングの圧縮状態の側面図である。 図１のコイルインコイルスプリングの別の圧縮状態の側面図である。 図１のコイルインコイルスプリングのさらに別の圧縮状態の側面図である。 図１のコイルインコイルスプリングのさらに別の圧縮状態の側面図である。 図１のコイルインコイルスプリングをポケット内に収容した状態を示す図である。 図１０のポケット収容型コイルインコイルスプリングを一部として用いたマットレスアセンブリの切欠図である。 本発明の、ポケットを用いないコイルインコイルスプリングを用いたインナースプリングマットレスの斜視図である。

図１は本発明の代表的なコイルインコイルスプリング１００の斜視図である。外側コイル１０および内側コイル２０は、ばねワイヤまたはその他の適切な材料のストランド１本で形成された同軸の螺旋形状ばねである。図２に示すように、外側コイルは平坦なベースから始まり、螺旋状に上に延びてばね体を形成している。外側コイル１０の上端巻き部３０は、ばねの最端部で円形ループとなっている。端部はパンチ孔形状であり、上に載置されるパッドまたは詰め物と接する脚または支持面を提供している。ベース４０は二重円ループで形成され、内部ループが螺旋状に上に延びて内部コイル２０を形成している。これらの図からわかるように、外側コイル１０は内側コイル２０よりも高い。さらに外側コイル１０の直径は内側コイル２０の直径よりも大きい。これにより外側コイル１０と内側コイル２０とが干渉しないことが保証される。好ましい実施形態では、外側コイルは高さ約８．２５インチ、直径約７０ミリメートルであり、内側コイルは高さ約５．７５インチ、直径約３２．８ミリメートルである。外側コイル１０は反時計方向に延び、内側コイル２０は時計方向に延びている。コイルボディの互いに反対側の端部には連続した端部巻き部がある。コイルの端部巻き部は概して円形であり、最端部は概して平坦であって、隣接するコイルに取り付けるための、およびパッドおよび詰め物を上に載せるためのコイル支持端部構造として用いられる。図３に示すように、外側コイル１０の巻き部は、上端巻き部３０を除くすべてが同一の直径を有しており、内側コイル２０の巻き部は、下端巻き部５０を除くすべてが同一の直径を有している。好ましい実施形態では、外側コイル１０のボディを形成する巻き部または巻回部は５つある。外側コイルの上端巻き部３０の直径は約６４ミリメートルであり、それより前の、すなわち中央部の巻き部６０の直径は約７０ミリメートルである。ある巻き部の最外側エッジから隣の巻き部の最外側エッジまでの距離で測定するコイル寸法を本明細書では「ピッチ」と呼ぶ。外側コイル１０の中央巻き部６０は約５５．６ミリメートルのピッチを有している。図４に示すように、手を加えていない状態の外側コイル１０の自由な、すなわち非圧縮状態の高さは約８．２５インチである。図５に示すように、内側コイル２０の自由な状態の高さは約５．７５インチである。内側コイル２０のボディは７つの巻き部または巻回部を有している。内側コイル２０の下端巻き部５０の直径は約４０．８ミリメートルであり、それに続く（その後の）、すなわち中央部の巻き部７０の直径は約３２．８ミリメートルである。内側コイル２０の中央巻き部７０のピッチは約２０ミリメートルである。巻き部または巻回部の数および端部コイル形状などの構造を変更して、コイルの別の実施形態を構成してもよい。

好ましい実施形態では、内側コイル２０のばねレートは、外側コイル１０のばねレートよりも大きい。ばねレートとは、ばねを１インチ圧縮するために必要なウェイトの量である。コイルインコイルのような入れ子設計では、マットレスの圧縮中に２つの異なるばねレートが提供される。最初のローディング中には外側コイル１０のみが圧縮されるが、重い、または集中した荷重がかかると内側コイルおよび外側コイルの両方が荷重を支持するように作用する。これにより、荷重が比較的大面積に分散する睡眠中に用いられる場合には軽い荷重で快適な圧縮が可能となる一方、誰かがマットレス表面に座っている場合には１箇所に集中する重い荷重を支持しながら快適さも維持することが可能となる。上部または外側コイル１０は、弾力性があって快適な腰掛面または睡眠面を提供するに十分フレキシブルであり、下部は異常な応力、重みの集中または衝撃を、不快感および損傷を与えることなく吸収するに十分強い。相対的なばねレートはさらに、圧縮すると外側コイルから内側コイルに次第に移行して、外側コイルのみの圧縮が外側コイルと内側コイル両方の圧縮に移行する。この際、マットレス表面に座っている人が荷重の増加を感じることはない。図６から図９は様々な圧縮状態におけるコイルインコイルスプリング１００を示す。好ましい実施形態では、外側コイル１０は、内側コイル２０と係合するまでに２．２５インチ圧縮しなければならず、外側コイル１０が内側コイル２０に達するために必要な力は１．１２５ポンドである。外側コイル１０のスチフネスは約０．４５ポンド／インチであり、内側コイル２０のスチフネスは約１．９ポンド／インチであり、合わせたスチフネスは２．３５ポンド／インチである。

本発明および関連する開示によるコイルインコイルスプリング１００を組み立てる際、従来のばねワイヤなどの適切な材料のストランド１本を巻回してばねにする。ストランドの長さは約１９３０ミリメートルである。材料の選択は、温度範囲、引っ張り強さ、弾性係数、疲れ寿命、腐食抵抗、コストなど様々な要素に基づいて行ってもよい。あらゆるばね材料の中で、高炭素ばね鋼が最も一般的に用いられる。高炭素ばね鋼は比較的低価格であり、容易に入手可能であり、扱いやすい。マットレスコイルスプリング構造で用いられるばねワイヤは典型的には直径約０．０６インチ（１６ゲージ）から約０．０９インチ（１３ゲージ）である。マットレスコイルスプリング用の正確な設計パラメータは所望の堅さに依存する。さらに所望の堅さはマットレスの単位表面積当たりのばねの数によって決まる。好ましい実施形態では、コイルワイヤは約１４−７／８ゲージである。

コイルの形成はワイヤ形成機で行ってもよい。概してコイル形成機はワイヤ材料を一連のローラに通し、ワイヤを概して螺旋形状に折り曲げて個々のコイルを形成する。コイルの半径または曲率は、カムフォロワアームと回転接触しているカムの形状によって決まる。送り出しローラによってコイルワイヤ材料がコイル形成部材に送られ、さらに形成ブロックに送られる。ワイヤが形成ブロック内のガイド孔を通過する際に、ワイヤはカムフォロワアームの端部に取り付けられたコイル半径形成ホイールに接触する。形成ホイールは、アームが追従するカムの形状に従って、形成ブロックに対して相対移動する。ワイヤ材料の曲率半径は、ワイヤが形成ブロックから出てくる際に設定する。ワイヤ材料は、形成ホイールを通過した後に螺旋状ガイドピンによって螺旋形状にされる。螺旋状ガイドピンは概して線形の通路内を、形成ブロック内のワイヤ材料ガイド孔に対して概して直交に移動する。これは螺旋形状通路内のワイヤを形成ホイールから遠ざけて進ませるためである。十分な量のワイヤが一旦形成ブロックを通過し、形成ホイールおよび螺旋状ガイドピンを通過して完全なコイルになると、形成ブロックに向かって切断ツールが前進し、コイルをワイヤ材料から切り取る。切り取られたコイルはその後ゼネバによって次の形成および処理ステーションに進められる。例えば６つのゼネバアームを有するゼネバは、コイル形成部材の前であってコイル形成部材に近接した位置に回転可能に取り付けられている。各ゼネバアームは、コイルがガイドブロックにおいて連続するワイヤから切り取られる際に、グリッパがコイルを把持できるようにグリッパを支持する。

各コイルが一旦形成されると、ばねに記憶力を与えることによってばね力を増加させ且つコイルスプリングの作用を長びかせるために、コイルを熱処理して硬化させる。ゼネバは内側コイル焼き戻しステーションに各コイルを進める。内部コイル焼き戻しステーションでは、コイルをグリッパによって中央に保持し、コイルに電流を流して鋼製ワイヤを焼き戻す。焼き戻しプロセスは、５０アンペアの電流を約１秒間、コイルばねの一端から他端まで流すことによって、華氏約５００度（摂氏約２６０度）から華氏約６００度（摂氏約３１６度）の温度まで加熱することを含む。内側コイルが一旦アニールされると、ゼネバはコイルを外側コイル焼き戻しステーションに進める。外側コイル焼き戻しステーションでは、外側コイルに対してアニールプロセスが繰り返される。コイルインコイルスプリングを２度アニールすることにより、内側コイルと外側コイルの両方をアニールし硬化させる。連続アニールプロセスでは、外側コイルを第１のプロセスでアニールし、続いて内側コイルをアニールする。あるいはその逆でもよい。

コイルが焼き戻されて硬化すると、インナースプリングを形成するためにコイルを列に並べて連結することが必要である。一実施形態では、図１０に示すようにコイルインコイルスプリング１００を個々のポケット内に収容する。各ポケット３１０は、上面、底面、および上面と底面とを連結する側壁とによって規定される。ポケット３１０は好ましくは、超音波溶接または類似の熱溶接手順におけるように熱および圧力によって連結または溶接することが可能な材料から形成される織物から形成されている。織物は例えば、不織布ポリマーベースの織物、不織布ポリプロペレン材料または不織布ポリエステル材料など、当該分野で公知の熱可塑性繊維で形成されてもよい。あるいはポケット３１０は、ステッチ、金属ステープル、またはその他の適切な方法によって連結してもよい。この場合、様々な織物またはその他のシート材料を用いてもよい。織物は典型的には半分に畳んで、上面および側部エッジで連結することによりポケットを形成または規定する。各ポケット収容型スプリング３００を、連続したストリング状に配列し、その後各ストリングを横方向に互いに連結する。図１１は、一連のポケット収容型コイルインコイルスプリング３００を含むマットレスアセンブリ４００の切欠図である。ストリングの相互連結は溶接または接着によって行ってもよい。あるいはこのような相互連結は、クランプ、面ファスナまたはその他の都合のよい方法で行ってもよい。

本開示のコイルインコイルスプリング１００が「ポケット収容」された場合、すなわち個々のポケット内に入れられた場合、外側コイル１０は好ましくは僅かに圧縮した状態である。この状態では例えば、外側コイル１０の総公称高さが約１．７５インチ減少し、総公称高さが約６．５インチとなる。これによって外側コイルと内側コイルとの差が約０．７５インチまで減少する。外側コイル１０をポケット内に圧縮するために必要な代表的な力は、０．７８７５ポンドである。

第２の実施形態では、図１２に示すように、コイルインコイルスプリングは、螺旋状締結ワイヤ５１０によりアレイ状に「締結」または縛られている。螺旋状締結ワイヤ５１０はコイル列間に延び、互いに隣接するコイルの周縁部または重なる部分に巻き付くか、またはこれらの部分を締結する。十字形状の螺旋状締結ワイヤ５１０はコイル列間を横断してインナースプリング５００を形成する。インナースプリング５００の厚みはコイルの軸方向長さに等しい。

本発明および関連する開示のコイルインコイルスプリング１００は、ベーリング可能である。ベーリングとは、出荷時の容積を小さくするために、インナースプリングユニットをコイル軸に沿って圧縮して非圧縮状態の高さよりも低くするプロセスである。これは、別々の製造施設からマットレスプラントなどの最終製品製造施設までインナースプリングを送るために必要である。本明細書においてベーリングは、この業界の実務で一般に行われるように、ヘビーペーパーなどのシート材料を間に挟んだ状態で積層した少なくともいくつかのインナースプリングをベーリング機でベーリングして嵩を圧縮することを含む。コイルは、複数のインナースプリングを同時にベーリングするために必要なベーリング圧下で軸方向に圧縮されるように設計されている。

特定の実施形態で示したように、本発明には、広く記載した本発明の思想または範囲から逸脱することなく、様々な変更および／または改変が可能であることが当業者には理解される。したがって本実施形態はあらゆる局面において本発明を説明するためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明の他の特徴および局面は、本開示を読み理解することによって当業者に理解される。そのような特徴、局面および報告された結果および実施例に対する予期される変更および改変が本発明の範囲に含まれることは明らかであり、本発明は添付の請求の範囲によってのみ限定される。

Claims (21)

1. マットレスインナースプリングであって、
   各々が、連続ワイヤで形成された外側螺旋コイルと内側螺旋コイルとを有する、複数のコイルインコイルスプリングを備え、
   前記外側螺旋コイルは、上端巻き部と、前記上端巻き部と反対側の下端巻き部とを有し、非圧縮状態の高さが約８．２５インチであり、全部で５つの螺旋巻き部を有しており、
   前記内側螺旋コイルは、上端巻き部と、前記上端巻き部と反対側の下端巻き部とを有し、前記内側螺旋コイルの前記下端巻き部は前記外側螺旋コイルの前記下端巻き部に続いており、前記内側螺旋コイルは非圧縮状態の高さが約５．７５インチであり、全部で７つの螺旋巻き部を有しており、
   前記外側螺旋コイルの前記上端巻き部の直径は前記外側螺旋コイルの巻き部であって前記上端巻き部より前の巻き部の直径よりも小さく、前記内側螺旋コイルの前記下端巻き部の直径は前記内側螺旋コイルの巻き部であって前記下端巻き部に続く巻き部の直径よりも大きく、
   前記コイルインコイルスプリングのワイヤゲージは約１３と約１６との間であり、前記コイルインコイルスプリングの各々は２度アニールされ、個々にポケット内に収容され、前記マットレスインナースプリング内でマトリクス状に配列されている、マットレスインナースプリング。
2. 前記ポケット内に圧縮されている際の前記外側螺旋コイルの高さは約６．５インチである、請求項１に記載のマットレスインナースプリング。
3. 前記コイルインコイルスプリングの各々の圧縮偏向強度は約０．８０５ポンドである、請求項１に記載のマットレスインナースプリング。
4. 前記外側螺旋コイルが前記内側螺旋コイルに達するまで前記外側螺旋コイルを圧縮するために必要な力は約０．７８７５ポンドである、請求項１に記載のマットレスインナースプリング。
5. 前記外側螺旋コイルは反時計方向に延び、前記内側螺旋コイルは時計方向に延びている、請求項１に記載のマットレスインナースプリング。
6. １つの前記コイルインコイルスプリングを製造するために必要なワイヤ長さは約１,９３０ミリメートルである、請求項１に記載のマットレスインナースプリング。
7. 前記内側螺旋コイルのばねレートは約３．４７５ポンド／インチである、請求項１に記載のマットレスインナースプリング。
8. 前記外側螺旋コイルのスチフネスは約０．４５ポンド／インチであり、前記内側螺旋コイルのスチフネスは約１．９ポンド／インチである、請求項１に記載のマットレスインナースプリング。
9. 前記外側螺旋コイルのピッチは約５５．６ミリメートルであり、前記内側螺旋コイルのピッチは約２０ミリメートルである、請求項１に記載のマットレスインナースプリング。
10. 約３０のコイルを含むコイル列が約２３列ある、請求項１に記載のマットレスインナースプリング。
11. マットレスインナースプリングであって、
    各々が、外側螺旋コイルと、前記外側螺旋コイルに連結された内側螺旋コイルとを有する、複数の相互連結されたコイルインコイルスプリングを備え、
    前記外側螺旋コイルは、上端巻き部と、前記上端巻き部と反対側の下端巻き部とを有し、非圧縮状態の高さが約８．２５インチであり、４つ以上の螺旋巻き部を有しており、
    前記内側螺旋コイルは、上端巻き部と、前記上端巻き部と反対側の下端巻き部とを有しており、非圧縮状態の高さが約５．７５インチであり、６つ以上の螺旋巻き部を有しており、
    前記外側螺旋コイルの前記上端巻き部の直径は約６４ミリメートルであり、前記外側螺旋コイルの巻き部であって前記上端巻き部より前の巻き部の直径は約７０ミリメートルであり、
    前記内側螺旋コイルの前記下端巻き部の直径は約４０．８ミリメートルであり、前記内側螺旋コイルの巻き部であって前記下端巻き部以外の巻き部の直径は約３２．８ミリメートルであり、
    前記コイルのワイヤゲージは約１４と約１５．５との間であり、前記コイルの各々は２度アニールされ、マトリクス状に配列され、螺旋締結ワイヤで締結されている、マットレスインナースプリング。
12. 前記コイルインコイルスプリングの各々の圧縮偏向強度は約０．８０５ポンドである、請求項１１に記載のマットレスインナースプリング。
13. 前記外側螺旋コイルが前記内側螺旋コイルに達するまで前記外側螺旋コイルを圧縮するために必要な力は約１．１２５ポンドである、請求項１１に記載のマットレスインナースプリング。
14. 前記外側螺旋コイルは反時計方向に延び、前記内側螺旋コイルは時計方向に延びている、請求項１１に記載のマットレスインナースプリング。
15. １つの前記コイルインコイルスプリングを製造するために必要なワイヤ長さは約１，９３０ミリメートルである、請求項１１に記載のマットレスインナースプリング。
16. 前記内側螺旋コイルのばねレートは約３．４７５ポンド／インチである、請求項１１に記載のマットレスインナースプリング。
17. 前記外側螺旋コイルのスチフネスは約０．４５ポンド／インチであり、前記内側螺旋コイルのスチフネスは約１．９ポンド／インチである、請求項１１に記載のマットレスインナースプリング。
18. 前記外側螺旋コイルのピッチは約５５．６ミリメートルであり、前記内側螺旋コイルのピッチは約２０ミリメートルである、請求項１１に記載のマットレスインナースプリング。
19. 約３０のコイルを含むコイル列が約２３列ある、請求項１１に記載のマットレスインナースプリング。
20. マットレスインナースプリングであって、
    各々がポケット内に収容された複数のコイルインコイルスプリングであって、マトリクス状に配列され、各々が、反時計方向の螺旋巻回部を有する外側螺旋コイルと、時計方向の螺旋巻回部を有する内側螺旋コイルとを有する、複数のコイルインコイルスプリングを備え、
    前記外側螺旋コイルは、非圧縮状態の高さが約８．２５インチであり、前記ポケット内に収容された状態の高さが約６．５インチであり、直径が約７０ミリメートルであり、スチフネスが約０．４５ポンド／インチであり、少なくとも５つの螺旋巻き部を有し、中央部の前記巻き部のピッチが約５５．６ミリメートルであり、
    前記内側螺旋コイルは、非圧縮状態の高さが約５．７５インチであり、直径が約３２．８ミリメートルであり、スチフネスが約１．９ポンド／インチであり、少なくとも７つの螺旋巻き部を有し、中央部の前記巻き部のピッチが約２０ミリメートルであり、
    前記コイルインコイルスプリングの各々は２度アニールされている、マットレスインナースプリング。
21. 前記コイルインコイルスプリングの各々の前記外側螺旋コイルは前記ポケット内で部分的に圧縮された状態にあり、前記内側コイルは非圧縮状態にある、請求項２０に記載のマットレスインナースプリング。

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