本発明は、コイル・イン・コイルスプリング、及びコイル・イン・コイルスプリングを有するマットレスを含む。特に、本発明は、連続ワイヤを設けられ、圧縮時に可変な非線形荷重応答を示すコイル・イン・コイルスプリングを含む。本発明のコイル・イン・コイルスプリングは、フォームマットレスで一般的にみられる非線形な支持力を、ただしコイル・イン・コイルスプリングを使用して、ユーザにもたらす。
まず初めに図1を参照すると、本発明の代表的な1つの実施形態として、コイル・イン・コイルスプリング10が提供される。コイル・イン・コイルスプリング10は、外側コイル30、及び外側コイル30の内部に配置される内側コイル40を形成する連続ワイヤ20を設けられる。さらに、連続ワイヤ20は、第1ばね部50と、第2ばね部60と、第3ばね部70とを形成する。第1ばね部50、第2ばね部60、及び第3ばね部70は、外側コイル30と内側コイル40をまとめて形成する。特に、図1に示すコイル・イン・コイルスプリング10では、第3ばね部70は第1ばね部50の上方に配置され、第1ばね部50と第3ばね部70はコイル・イン・コイルスプリング10の外側コイル30をまとめて形成する。第2ばね部60は第1ばね部50の内部に配置され、第2ばね部60はコイル・イン・コイルスプリング10の内側コイル40を形成する。
コイル・イン・コイルスプリング10では、第1ばね部50は非圧縮時の高さH1を有し、第2ばね部60は非圧縮時の高さH2を有し、第3ばね部70は非圧縮時の高さH3を有する。図1に示すように、第2ばね部60の非圧縮時の高さH2は、第1ばね部50の非圧縮時の高さH1に実質的に等しい。さらに、第3ばね部70は第1ばね部50の上方に配置されるため、外側コイル30は非圧縮時の高さHouterを有する。外側コイル30の非圧縮時の高さHouterは、第3ばね部70の非圧縮時の高さH3を足した第1ばね部50の非圧縮時の高さH1に等しく、内側コイル40の非圧縮時の高さHinner(すなわち第2ばね部60の非圧縮時の高さH2)よりも大きい。特に、コイル・イン・コイルスプリング10では、コイル・イン・コイルスプリング10におよそ225mmの合計高さを与えるように、第1ばね部50の非圧縮時の高さH1はおよそ175mmであり、第2ばね部60の非圧縮時の高さH2はおよそ175mmであり、第3ばね部70の非圧縮時の高さH3はおよそ42mmである。さらに、コイル・イン・コイルスプリング10では、第1ばね部50は、およそ82mmの径を有する。一方、第2ばね部60は、およそ55mmの径を有する。もちろん、上述の寸法は、図1に示す代表的なコイル・イン・コイルスプリングに用いられる。一方、同様のばね部の構造を有するが、代わりの寸法を有する多くの他の代表的なコイル・イン・コイルスプリングが、本発明の主旨と範囲から逸脱することなく提供されてもよい。
第1ばね部50、第2ばね部60、及び第3ばね部70は、連続ワイヤ20のおよそ1巻き(すなわち、連続ワイヤ20のおよそ360°の螺旋形の経路)に実質的に等しい連続ワイヤ20の一部から形成されるそれぞれのコンボリューションで、連続ワイヤ20の複数のコンボリューションをそれぞれ形成する。特に、第3ばね部70は、上端のコンボリューション71を含む。上端のコンボリューション71はコイル・イン・コイルスプリング10の最頂部で実質的に平面のループを形成する。また、同様に、コイル・イン・コイルスプリング10の下端12は、コイル・イン・コイルスプリング10の最底部で実質的に平面のループを形成する。このようにして、コイル・イン・コイルスプリング10は実質的な平面形態のいずれかの端部で終わる。平面形態は、コイル・イン・コイルスプリング10の端部構造を支持する役割を有する。
コイル・イン・コイルスプリング10のコンボリューションを維持することに関して、螺旋状に渦を巻く連続ワイヤから形成される多くのコイルスプリングでは、コイルスプリングのばね定数と結果的な感触は、初めに、ワイヤゲージ、コイルスプリングのコンボリューションの総数、コンボリューションの大きさ(コイルの径)、及びコイルスプリングのコンボリューションのピッチによって、定められる。これに関して、コイルスプリングのそれぞれのコンボリューションの間のピッチ(又は鉛直方向の間隔)は、所定の割合によって一般的に制御される。コイルスプリングを形成する連続ワイヤは、コイル成形機の成形ダイスに所定の割合で依る。成形された後、より大きなピッチは、ワイヤの鉛直方向の位置が増加するため、一般的により硬いコイルスプリングを作る。一方、より小さなピッチは、一般的により柔らかいコイルスプリングを作り、コイル本体の全体のコンボリューションの総数を増やし得る。また、同様に、コイルスプリングのより大きな径のコンボリューションは、より小さなばね定数、及び結果としてより柔らかいコイルスプリングの要因となる。もちろん、コイル・イン・コイルスプリングを形成するワイヤは連続であるため、いかなる単一のコンボリューションも、明確に定められる始点と終点がない。さらに、径とピッチは、ばねの部分同士の間で一般的に徐々に変化する。多くの場合、コイルスプリングの単一のコンボリューションは、実際に、単一の径のみ又は単一のピッチのみを有さないが、例えば、隣接したコンボリューションに遷移する可変な径、及び、又はピッチを有する開始部又は終了部を含み得る。従って、本明細書で用いられるような、コンボリューションの径及びピッチは、平均の径及び平均のピッチを一般的に参照するが、いくつかの実施形態では、最大径及び最大ピッチ、又は最小径及び最小ピッチを含める、又は参照する。
本明細書に記載される代表的なコイル・イン・コイルスプリング(例えば図1に示すコイル・イン・コイルスプリング10)では、代表的なばねを形成する連続ワイヤのワイヤ径は、連続ワイヤの全長に渡って実質的に定数であるが、異なる実施形態では、およそ0.072インチからおよそ0.080インチまで、好ましくはおよそ0.072インチから0.076インチまでの範囲で変化し得る。さらに、代表的なばねを形成する連続ワイヤは、およそ240kpiからおよそ260kpsiまでの、好ましくはおよそ250kpsiの引張強さを一般的に有する。代表的なコイル・イン・コイルスプリングで、コンボリューションの径、コンボリューションのピッチ、又はコンボリューションの径とピッチの両方を変化させる複数のばね部を含むことによって、可変で非線形な荷重応答がもたらされる。この荷重応答では、ばねが初めて圧縮されたとき、コイル・イン・コイルスプリングの第1全体ばね定数は柔らかい感触をもたらし、コイル・イン・コイルスプリングの圧縮が増すとき、コイル・イン・コイルスプリングの第2全体ばね定数は中間の感触をもたらし、コイル・イン・コイルスプリングの圧縮がさらに増すとき、コイル・イン・コイルスプリングの第3全体ばね定数はしっかりとした感触をもたらす。つまり、コイル・イン・コイルスプリングが圧縮するとき、第1ばね部、第2ばね部、及び第3ばね部の個別のばね定数が可変的に組み合わせられるように、本発明の代表的なコイル・イン・コイルスプリングの連続ワイヤを形成することによって、代表的なコイル・イン・コイルスプリングは、フォームマットレスで観測される力(すなわち、フォームがより大きな距離で圧縮されるとき、増加した支持力が観測される。)と同様の支持力をもたらすように構成され得る。
引き続き図1を参照すると、代表的なコイル・イン・コイルスプリング10の第1ばね部50、第2ばね部60、及び第3ばね部70に関して、第1ばね部50は、遷移のコンボリューション51、及び2つの螺旋形の中間のコンボリューション52,53を含む。螺旋形の中間のコンボリューション52,53はコイル・イン・コイルスプリング10の遷移のコンボリューション51から下端12まで伸びる。第1ばね部50のそれぞれの螺旋形の中間のコンボリューション52,53は個別の径を有する。螺旋形の中間のコンボリューション52,53の個別の径は、実質的に同じで、第1ばね部50の遷移のコンボリューション51の径、及びコイル・イン・コイルスプリング10の下端12の径に実質的に等しい。そのため、第1ばね部50は実質的に円筒形状を有する。また、連続ワイヤ20は、第1ばね部50の複数の螺旋形の中間のコンボリューション52,53のそれぞれの間のピッチを定める。このとき、第1ばね部50の螺旋形の中間のコンボリューション52,53のそれぞれの間のピッチは実質的に同じである。
次にコイル・イン・コイルスプリング10の第2ばね部60について、第2ばね部60は、上端のコンボリューション67と、6つの螺旋形の中間のコンボリューション61,62,63,64,65,66を含む。螺旋形の中間のコンボリューション61,62,63,64,65,66はコイル・イン・コイルスプリング10の下端12から第2ばね部60の上端のコンボリューション67まで伸びる。第2ばね部60のそれぞれの螺旋形の中間のコンボリューション61,62,63,64,65,66は個別の径を有する。螺旋形の中間のコンボリューション61,62,63,64,65,66の個別の径は、実質的に同じで、第2ばね部60の上端のコンボリューション67の径に実質的に等しい。そのため、第2ばね部60は実質的に円筒形状を有する。また、連続ワイヤ20は、第2ばね部60の複数の螺旋形の中間のコンボリューション61,62,63,64,65,66のそれぞれの間のピッチを定める。このとき、第2ばね部60の複数の螺旋形の中間のコンボリューション61,62,63,64,65,66のそれぞれの間のピッチは、第1ばね部50の複数の螺旋形の中間のコンボリューション52,53のそれぞれの間のピッチよりも小さい。
次にコイル・イン・コイルスプリング10の第3ばね部70について、第3ばね部70は、上端のコンボリューション71を含み、さらに3つの螺旋形の中間のコンボリューション72,73,74を含む。螺旋形の中間のコンボリューション72,73,74は第3ばね部70の上端のコンボリューション71から第1ばね部50の遷移のコンボリューション51まで伸びる。第3ばね部70の複数の螺旋形の中間のコンボリューション72,73,74のそれぞれは個別の径を有する。複数の螺旋形の中間のコンボリューション72,73,74のそれぞれの径は、複数の螺旋形の中間のコンボリューション72,73,74が第3ばね部70の上端のコンボリューション71から第1ばね部50の遷移のコンボリューション51まで伸びるにつれて次第に増加する。特に、第1の螺旋形の中間のコンボリューション72の径は上端のコンボリューション71の径よりもわずかに大きい。また、第2の螺旋形の中間のコンボリューション73の径は第1の螺旋形の中間のコンボリューション72の径よりもわずかに大きい。さらに、第3の螺旋形の中間のコンボリューション74の径は第2の螺旋形の中間のコンボリューション73の径よりもわずかに大きい。そのため、第3ばね部70は実質的に円錐形状を有する。図1に示す代表的なコイル・イン・コイルスプリング10では、第3ばね部70の第3の螺旋形の中間のコンボリューション74の径は、第1ばね部50の遷移のコンボリューション51の径と実質的に同じである。しかし、本発明の主旨と範囲から逸脱することなく、第3ばね部70が、第3ばね部70の第3の螺旋形の中間のコンボリューション74の径が第1ばね部50の遷移のコンボリューション51の径よりもわずかに小さいように、形成されうることが考慮される。
さらに第3ばね部70に関して、連続ワイヤ20は、第3ばね部70の複数の螺旋形の中間のコンボリューション72,73,74のそれぞれの間のピッチを再び定める。特に、第3ばね部70の複数の螺旋形の中間のコンボリューション72,73,74のそれぞれの間のピッチは実質的に同じである。しかし、第3ばね部70の複数の螺旋形の中間のコンボリューション72,73,74のそれぞれの間のピッチは、第1ばね部50の複数の螺旋形の中間のコンボリューション52,53のそれぞれの間のピッチよりも小さく、また第2ばね部60の複数の螺旋形の中間のコンボリューション61,62,63,64,65,66のそれぞれの間のピッチよりも小さい。
連続ワイヤ20の長さに沿ったピットと径の上述の変化の結果として、代表的な図1のコイル・イン・コイルスプリング10では、第1ばね部50は第1ばね定数を有し、第2ばね部60は第1ばね定数よりも大きい第2ばね定数を有し、第3ばね部70は、第1ばね部50の第1ばね定数よりも小さく、また第2ばね部60の第2ばね定数よりも小さい第3ばね定数を有する。異なるばね定数は、第1ばね部50、第2ばね部60、及び第3ばね部70の相対位置に併せて、コイル・イン・コイルスプリング10が圧縮に応じて可変な荷重応答を有することをもたらす。すなわち、以下に詳細に記述するように、コイル・イン・コイルスプリング10が圧縮されるにつれて、第1ばね部50と、第2ばね部60と、第3ばね部70の異なる組み合わせが、係合され、圧縮し始めるために、コイル・イン・コイルスプリング10の全体ばね定数は変化する。
動作時、コイル・イン・コイルスプリング10の外側コイル30の第1ばね部50及び第3ばね部70は実質的に直列の2つの螺旋形ばねのように機能する。一方、外側コイル30と内側コイル40は実質的に並列の2つの螺旋形ばねのように機能する。上述のように、外側コイル30の非圧縮時の高さHouterは内側コイル40の非圧縮時の高さHinnerよりも大きい。力がコイル・イン・コイルスプリング10に初めて加えられるとき、外側コイル30のみが圧縮し始める。従って、コイル・イン・コイルスプリング10は外側コイル30のばね定数に応じて圧縮する。コイル・イン・コイルスプリング10が、外側コイル30の圧縮時の高さが内側コイル40(すなわち第2ばね部60)の非圧縮時の高さHinnerと等しくなる位置まで圧縮されるとすぐに、内側コイル40は係合され、コイル・イン・コイルスプリング10は、外側コイル30と内側コイル40の組み合わされたばね定数に応じて圧縮する。外側コイル30の非圧縮時の高さHouterよりも小さい非圧縮時の高さHinnerを備える内側コイル40を形成することによって、コイル・イン・コイルスプリング10は少なくとも2つの異なる荷重応答を示す。
さらに、内側コイル40と独立して、外側コイル30が圧縮するとき、まず第1ばね部50と第3ばね部70の両方が同時に圧縮する。第3ばね部70は、予め定められた所定の圧縮距離で、完全に圧縮される。すなわち、第3ばね部70の複数の螺旋形の中間のコンボリューション72,73,74は、さらに圧縮することができない。また、第3ばね部70は圧縮を停止されるようになる。しかし、第3ばね部70が圧縮距離で圧縮を停止されるとき、第1ばね部50はまだ更に圧縮することが可能である。従って、外側コイル30は、第3ばね部70が圧縮を停止される位置を過ぎた圧縮距離では、第1ばね部50のみのばね定数に応じて圧縮する。また、外側コイル30自体が少なくとも2つの異なる荷重応答を示す。
図2を参照すると、図2は、グラフを用いて、代表的なコイル・イン・コイルスプリング10の圧縮距離を維持するために必要な力を示す。コイル・イン・コイルスプリング10の全体ばね定数は、所定の圧縮距離における直線の傾きである。コイル・イン・コイルスプリング10は、グラフに示されるように、初めに、第1圧縮距離D1に達するまで第1全体ばね定数K1に応じて圧縮する。上述のように、第1圧縮距離D1までの初めの圧縮の間、第2ばね部60(すなわち内側コイル40)はまだ係合されないが、外側コイル30を形成する第1ばね部50と第3ばね部70の両方が同時に圧縮する。コイル・イン・コイルスプリング10の第1全体ばね定数K1は、外側コイル30を形成する第1ばね部50の第1ばね定数及び第3ばね部70の第3ばね定数に基づく。
コイル・イン・コイルスプリング10を第1圧縮距離D1以上に圧縮した後、コイル・イン・コイルスプリング10のさらなる圧縮は第2全体ばね定数K2に応じる。第2全体ばね定数K2は第1全体ばね定数K1よりも大きい。この段階の圧縮の間、第2ばね部60(すなわち内側コイル40)は、外側コイル30を形成する第1ばね部50及び第3ばね部70と共に係合される。さらに、第3ばね部70はまだ圧縮を停止されない。そのため、外側コイル30の第1ばね部50と第3ばね部70の両方が同時に圧縮する。コイル・イン・コイルスプリング10の第2全体ばね定数K2は、第1ばね部50の第1ばね定数、第2ばね部60の第2ばね定数、及び第3ばね部70の第3ばね定数に基づく。コイル・イン・コイルスプリング10の圧縮は、コイル・イン・コイルスプリングが第2圧縮距離D2に達するまで、第2全体ばね定数K2に応じて続く。
最後に、コイル・イン・コイルスプリング10を第2圧縮距離D2以上に圧縮した後、コイル・イン・コイルスプリング10のさらなる圧縮は第3全体ばね定数K3に応じる。第3全体ばね定数K3は第2全体ばね定数K2よりも大きい。この段階の圧縮の間、第2ばね部60(すなわち内側コイル40)は係合される。一方、第3ばね部70は圧縮を停止される。そのため、外側コイル30の内、第1ばね部50のみが圧縮する。コイル・イン・コイルスプリング10の第3全体ばね定数K3は第1ばね部50の第1ばね定数及び第2ばね部60の第2ばね定数に基づく。コイル・イン・コイルスプリング10の圧縮は、コイル・イン・コイルスプリング10が最大圧縮に達するまで、第3全体ばね定数K3に応じて続く。
上述の代表的なコイル・イン・コイルスプリング10では、第2ばね部60が係合されるとき、第3ばね部70は所定の圧縮距離よりも大きい圧縮距離で圧縮を停止する。一方、本発明の他の実施形態では、コイル・イン・コイルスプリングの第1ばね部、第2ばね部、及び、又は第3ばね部の構成を変化させることによって、コイル・イン・コイルスプリングの第3部は、第2ばね部が係合される前に圧縮を停止するように、又は第2ばね部が係合され始めるのと同時に圧縮を停止するように構成され得ることが認められる。さらに、コイル・イン・コイルの上述のばね部は、単に、本発明の代表的な1つの実施形態であることと、例えば異なる数のコイル、コイルの径、及び、又はピッチを有するばね部も、本発明の主旨と範囲から逸脱することなく、代表的なコイル・イン・コイルスプリングに含まれ得ることが認められ得る。
図3を参照すると、本発明のもう1つの代表的な実施形態では、コイル・イン・コイルスプリング110が提供される。コイル・イン・コイルスプリング110も可変な荷重応答を示す。図1を参照して上述されるコイル・イン・コイルスプリング10と同様に、コイル・イン・コイルスプリング110も、外側コイル130、及び外側コイル130の内部に配置される内側コイル140を形成する連続ワイヤ120を設けられる。連続ワイヤ120は、第1ばね部150と、第2ばね部160と、第3ばね部170とを形成する。第1ばね部150、第2ばね部160、及び第3ばね部170は、コイル・イン・コイルスプリング110の外側コイル130と内側コイル140をまとめて形成する。しかし、図3に示すコイル・イン・コイルスプリング110では、第2ばね部160及び第3ばね部170は両方とも第1ばね部150の内部に配置される。また、第3ばね部170は第2ばね部160の上方に配置される。第2ばね部160及び第3ばね部170はコイル・イン・コイルスプリング110の内側コイル140をまとめて形成する。また、第1ばね部150はコイル・イン・コイルスプリング110の外側コイル130を形成する。
さらに、コイル・イン・コイルスプリング110では、第1ばね部150は非圧縮時の高さH1を有し、第2ばね部160は非圧縮時の高さH2を有し、第3ばね部170は非圧縮時の高さH3を有する。図3に示すように、外側コイル130は非圧縮時の高さHouterを有する。外側コイル130の非圧縮時の高さHouterは、実質的に第1ばね部150の非圧縮時の高さH1であり、内側コイル140の非圧縮時の高さHinnerよりも大きい。内側コイル140の非圧縮時の高さHinnerは、第3ばね部170の非圧縮時の高さH3を足した第2ばね部160の非圧縮時の高さH2と実質的に同じである。特に、コイル・イン・コイルスプリング110では、第1ばね部150の非圧縮時の高さH1はおよそ225mmであり、第2ばね部160の非圧縮時の高さH2はおよそ133mmであり、第3ばね部170の非圧縮時の高さH3はおよそ42mmである。さらに、コイル・イン・コイルスプリング110では、第1ばね部150は、およそ82mmの径を有する。一方、第2ばね部160は、およそ55mmの径を有する。また、上述の寸法は一例であって、同様のばね部の構造を有するが、代わりの寸法を有する多くの他の代表的なコイル・イン・コイルスプリングが、本発明の主旨と範囲から逸脱することなく提供されてもよい。
特に、図1を参照して上述されるコイル・イン・コイルスプリング10と同様に、コイル・イン・コイルスプリング110の下端112はコイル・イン・コイルスプリング110の最底部で実質的に平面のループを形成する。しかし、コイル・イン・コイルスプリング110では、第1ばね部150は上端のコンボリューション151を含む。上端のコンボリューション151はコイル・イン・コイルスプリング110の最頂部で実質的に平面のループを形成する。このようにして、図1を参照して上述されるコイル・イン・コイルスプリング10のように、図3に示すコイル・イン・コイルスプリング110は実質的な平面形態のいずれかの端部で終わる。平面形態は、コイル・イン・コイルスプリング110の端部構造を支持する役割を有する。
引き続き図3を参照すると、さらにコイル・イン・コイルスプリング110の第1ばね部150、第2ばね部160、及び第3ばね部170に関して、第1ばね部150は、上端のコンボリューション151を含み、さらに6つの螺旋形の中間のコンボリューション152,153,154,155,156,157を含む。螺旋形の中間のコンボリューション152,153,154,155,156,157はコイル・イン・コイルスプリング110の上端のコンボリューション151から下端112まで伸びる。第1ばね部150のそれぞれの螺旋形の中間のコンボリューション152,153,154,155,156,157は個別の径を有する。螺旋形の中間のコンボリューション152,153,154,155,156,157の個別の径は、実質的に同じで、第1ばね部150の上端のコンボリューション151の径、及びコイル・イン・コイルスプリング110の下端112の径に実質的に等しい。そのため、連続ワイヤ120によって形成される第1ばね部150は実質的に円筒形状を有する。また、連続ワイヤ120は、第1ばね部150の複数の螺旋形の中間のコンボリューション152,153,154,155,156,157のそれぞれの間のピッチを定める。このとき、第1ばね部150の螺旋形の中間のコンボリューション152,153,154,155,156,157のそれぞれの間のピッチは実質的に同じである。
次にコイル・イン・コイルスプリング110の第2ばね部160について、第2ばね部160は、遷移のコンボリューション163と、2つの螺旋形の中間のコンボリューション161,162を含む。螺旋形の中間のコンボリューション161,162はコイル・イン・コイルスプリング110の下端112から遷移のコンボリューション163まで伸びる。第2ばね部160の複数の螺旋形の中間のコンボリューション161,162のそれぞれが個別の径を有する。螺旋形の中間のコンボリューション161,162の個別の径は、実質的に同じで、第2ばね部160の遷移のコンボリューション163の径に実質的に等しい。そのため、第2ばね部160も実質的に円筒形状を有する。これに関して、連続ワイヤ120は、第2ばね部160の複数の螺旋形の中間のコンボリューション161,162のそれぞれの間のピッチを定める。このとき、螺旋形の中間のコンボリューション161,162のそれぞれの間のピッチは実質的に同じである。また、螺旋形の中間のコンボリューション161,162のそれぞれの間のピッチは、第1ばね部150の複数の螺旋形の中間のコンボリューション152,153,154,155,156,157のそれぞれの間のピッチよりも小さい。
次にコイル・イン・コイルスプリング110の第3ばね部170について、第3ばね部170は、上端のコンボリューション174と3つの螺旋形の中間のコンボリューション171,172,173を含む。螺旋形の中間のコンボリューション171,172,173は第2ばね部160の遷移のコンボリューション163から第3ばね部170の上端のコンボリューション174まで伸びる。第3ばね部170の複数の螺旋形の中間のコンボリューション171,172,173のそれぞれは個別の径を有する。複数の螺旋形の中間のコンボリューション171,172,173のそれぞれの径は、複数の螺旋形の中間のコンボリューション171,172,173が第2ばね部160の遷移のコンボリューション163から第3ばね部170の上端のコンボリューション174まで伸びるにつれて次第に増加する。特に、第2の螺旋形の中間のコンボリューション172の径は第1の螺旋形の中間のコンボリューション171の径よりもわずかに大きい。また、第3の螺旋形の中間のコンボリューション173の径は第2の螺旋形の中間のコンボリューション172の径よりもわずかに大きい。そのため、第3ばね部170は逆さの円錐形状を有する。図3に示す代表的なコイル・イン・コイルスプリング110では、第3ばね部170の上端のコンボリューション174の径は、第3ばね部170の第3の螺旋形の中間のコンボリューション173の径よりもわずかに小さい。しかし、本発明の主旨と範囲から逸脱することなく、第3ばね部170は、第3ばね部170の上端のコンボリューション174の径が、第3ばね部170の第3の螺旋形の中間のコンボリューション173の径と実質的に同じである、又は第3ばね部170の第3の螺旋形の中間のコンボリューション173の径よりもわずかに小さいように、形成されうることが考慮される。
さらに第3ばね部170に関して、連続ワイヤ120は、第3ばね部170の複数の螺旋形の中間のコンボリューション171,172,173のそれぞれの間のピッチも定める。特に、第3ばね部170の複数の螺旋形の中間のコンボリューション171,172,173のそれぞれの間のピッチは実質的に同じである。第3ばね部170の複数の螺旋形の中間のコンボリューション171,172,173のそれぞれの間のピッチは、第1ばね部150の複数の螺旋形の中間のコンボリューション152,153,154,155,156,157のそれぞれの間のピッチよりも小さく、また第2ばね部160の複数の螺旋形の中間のコンボリューション161,162のそれぞれの間のピッチよりも小さい。
図1を参照して上述されるコイル・イン・コイルスプリング10と同様に、図3のコイル・イン・コイルスプリング110では、第1ばね部150は第1ばね定数を有し、第2ばね部160は第1ばね定数よりも大きい第2ばね定数を有し、第3ばね部170は、第1ばね部150の第1ばね定数よりも大きく、また第2ばね部160の第2ばね定数よりも小さい第3ばね定数を有する。これに関して、以下に記述するように、第1ばね部150と、第2ばね部160と、第3ばね部170の異なる組み合わせが、係合され、圧縮し始めるために、異なるばね定数は、第1ばね部150、第2ばね部160、及び第3ばね部170の相対位置に併せて、圧縮の間に変化するコイル・イン・コイルスプリング110の全体ばね定数を再びもたらす。
動作時、コイル・イン・コイルスプリング110では、コイル・イン・コイルスプリング110の内側コイル140の第2ばね部160及び第3ばね部170は実質的に直列の2つの螺旋形ばねのように機能する。一方、外側コイル130と内側コイル140は実質的に並列の2つの螺旋形ばねのように機能する。上述のように、外側コイル130の非圧縮時の高さHouterは内側コイル140の非圧縮時の高さHinnerよりも大きい。力がコイル・イン・コイルスプリング110に初めて加えられるとき、外側コイル130(すなわち第1ばね部150)のみが圧縮し始める。また、コイル・イン・コイルスプリング110は外側コイル130のばね定数に応じて圧縮する。初めの圧縮の間、コイル・イン・コイルスプリング110の第1全体ばね定数K1は第1ばね部150の第1ばね定数にのみ基づく。
コイル・イン・コイルスプリング110が、外側コイル130の圧縮時の高さが内側コイル140(すなわち第3ばね部170の非圧縮時の高さH3を足した第2ばね部160の非圧縮時の高さH2)の非圧縮時の高さHinnerと等しくなる位置まで圧縮されるとすぐに、内側コイル140は係合され、コイル・イン・コイルスプリング110は、外側コイル130と内側コイル140の組み合わされたばね定数に応じて圧縮する。この段階の圧縮の間、内側コイル140を形成する第2ばね部160及び第3ばね部170は両方とも係合される。そのため、内側コイル140の第2ばね部160及び第3ばね部170が同時に圧縮する。コイル・イン・コイルスプリング110の第2全体ばね定数K2は、第1ばね部150の第1ばね定数、第2ばね部160の第2ばね定数、及び第3ばね部170の第3ばね定数に基づく。
さらなる圧縮の後、予め定められた圧縮距離で、第3ばね部170は、完全に圧縮され、圧縮を停止される。このとき、第2ばね部160はまだ更に圧縮することが可能である。第3ばね部170が圧縮を停止された後、内側コイル140は第2ばね部160のみのばね定数に応じて圧縮する。コイル・イン・コイルスプリング110の第3全体ばね定数K3は第1ばね部150の第1ばね定数及び第2ばね部160の第2ばね定数に基づく。コイル・イン・コイルスプリング110の圧縮は、コイル・イン・コイルスプリング110が最大圧縮に達するまで、第3全体ばね定数K3に応じて続く。つまり、図3に示すコイル・イン・コイルスプリング110は、追加荷重に応じて増加する支持力をもたらすために、コイル・イン・コイルスプリング110が圧縮するにつれて増加するばね定数を有する。
本発明の代表的なコイル・イン・コイルスプリングをさらに改善すると、いくつかの実施形態では、第3ばね部は、第2ばね部の上方ではなく、第2ばね部の下方に配置される。図4を参照すると、本発明のもう1つの代表的な実施形態では、図3に示すコイル・イン・コイルスプリング110と同様に、コイル・イン・コイルスプリング210が提供される。コイル・イン・コイルスプリング210は、外側コイル230、及び外側コイル230の内部に配置される内側コイル240を形成する連続ワイヤ220を設けられる。また、連続ワイヤ220は、第1ばね部250と、第2ばね部260と、第3ばね部270とを形成する。第1ばね部250、第2ばね部260、及び第3ばね部270は、コイル・イン・コイルスプリング210の外側コイル230と内側コイル240をまとめて形成する。さらに、第2ばね部260及び第3ばね部270は両方とも第1ばね部250の内部に配置され、第2ばね部260及び第3ばね部270はコイル・イン・コイルスプリング210の内側コイル240を形成し、第1ばね部250はコイル・イン・コイルスプリング210の外側コイル230を形成する。図3に示すコイル・イン・コイルスプリング110のように、図4のコイル・イン・コイルスプリング210では、第1ばね部250は非圧縮時の高さH1を有し、第2ばね部260は非圧縮時の高さH2を有し、第3ばね部270は非圧縮時の高さH3を有する。同様に、外側コイル230は非圧縮時の高さHouterを有する。外側コイル230の非圧縮時の高さHouterは、第1ばね部250の非圧縮時の高さに等しく、内側コイル240の非圧縮時の高さHinnerよりも大きい。内側コイル240の非圧縮時の高さHinnerは、第3ばね部270の非圧縮時の高さH3を足した第2ばね部260の非圧縮時の高さH2に実質的に等しい。同様に、コイル・イン・コイルスプリング210では、第1ばね部250の非圧縮時の高さH1はおよそ225mmであり、第2ばね部260の非圧縮時の高さH2はおよそ133mmであり、第3ばね部270の非圧縮時の高さH3はおよそ42mmである。また、上述の寸法は一例であって、図4に示す同様のばね部の構造を有するが、代わりの寸法を有する多くの他の代表的なコイル・イン・コイルスプリングが、本発明の主旨と範囲から逸脱することなく、さらに提供されてもよい。
引き続き図4を参照すると、図4のコイル・イン・コイルスプリング210の第1ばね部250は、図3を参照して上述された第1ばね部150と実質的に同じであり、上端のコンボリューション251、及び6つの螺旋形の中間のコンボリューション252,253,254,255,256,257を含む。螺旋形の中間のコンボリューション252,253,254,255,256,257はコイル・イン・コイルスプリング210の上端のコンボリューション251から下端212まで伸びる。すなわち、第1ばね部250の複数の螺旋形の中間のコンボリューション252,253,254,255,256,257のそれぞれは、実質的に同じである個別の径(例えば、およそ82mm)を有する。また、複数の螺旋形の中間のコンボリューション252,253,254,255,256,257のそれぞれの間のピッチは実質的に同じである。
しかし、図3に示すコイル・イン・コイルスプリング110とは異なり、第3ばね部270は第2ばね部260の上方に配置されない。図4に示すコイル・イン・コイルスプリングでは、むしろ、第3ばね部270は、第2ばね部260の下方に配置され、遷移のコンボリューション273、及び2つの螺旋形の中間のコンボリューション271,272を含む。螺旋形の中間のコンボリューション271,272はコイル・イン・コイルスプリング210の下端212から遷移のコンボリューション273まで伸びる。第3ばね部270の複数の螺旋形の中間のコンボリューション271,272のそれぞれは個別の径を有する。複数の螺旋形の中間のコンボリューション271,272のそれぞれの径は、複数の螺旋形の中間のコンボリューション271,272がコイル・イン・コイルスプリング210の下端212から遷移のコンボリューション273まで伸びるにつれて次第に減少する。特に、第1の螺旋形の中間のコンボリューション271の径はコイル・イン・コイルスプリング210の下端212よりもわずかに小さい。また、第2の螺旋形の中間のコンボリューション272の径は第1の螺旋形の中間のコンボリューション271の径よりもわずかに小さい。さらに、遷移のコンボリューション273の径は第2の螺旋形の中間のコンボリューション272の径よりもわずかに小さい。そのため、第3ばね部270を形成する連続ワイヤ220は実質的に円錐形状を有する。連続ワイヤ220は、第3ばね部270の複数の螺旋形の中間のコンボリューション271,272のそれぞれの間のピッチも定める。第3ばね部270の複数の螺旋形の中間のコンボリューション271,272のそれぞれの間のピッチは、実質的に同じであり、第1ばね部250の複数の螺旋形の中間のコンボリューション252,253,254,255,256,257のそれぞれの間のピッチよりも小さい。
次にコイル・イン・コイルスプリング210の第2ばね部260について、第2ばね部260は、上端のコンボリューション263と、2つの螺旋形の中間のコンボリューション261,262を含む。螺旋形の中間のコンボリューション261,262は第3ばね部270の遷移のコンボリューション273から第2ばね部260の上端のコンボリューション263まで伸びる。第2ばね部260の複数の螺旋形の中間のコンボリューション261,262のそれぞれが個別の径(例えば、および37mm)を有する。螺旋形の中間のコンボリューション261,262の個別の径は、実質的に同じで、第3ばね部270の遷移のコンボリューション273の径に実質的に等しい。そのため、第2ばね部260を形成する連続ワイヤ220は実質的に円筒形状を有する。さらに、連続ワイヤ220は、第2ばね部260の複数の螺旋形の中間のコンボリューション261,262のそれぞれの間のピッチを定める。特に、第2ばね部260の複数の螺旋形の中間のコンボリューション261,262のそれぞれの間のピッチは、実質的に同じである。一方、第2ばね部260の複数の螺旋形の中間のコンボリューション261,262のそれぞれの間のピッチは、第1ばね部250の複数の螺旋形の中間のコンボリューション252,253,254,255,256,257のそれぞれの間のピッチよりも小さく、第3ばね部270の複数の螺旋形の中間のコンボリューション271,272のそれぞれの間のピッチよりも大きい。例えば、コイル・イン・コイルスプリング210では、第1ばね部250の複数の螺旋形の中間のコンボリューション252,253,254,255,256,257のそれぞれの間のピッチはおよそ61mmであり、第2ばね部260の複数の螺旋形の中間のコンボリューション261,262の間のピッチはおよそ14mmから15mmであり、第3ばね部270の複数の螺旋形の中間のコンボリューション271,272のそれぞれの間のピッチはおよそ10mmから12mmである。
図1及び図3を参照して上述されるコイル・イン・コイルスプリング10,110と同様に、図4のコイル・イン・コイルスプリング210では、第1ばね部250は第1ばね定数を有し、第2ばね部260は第1ばね定数よりも大きい第2ばね定数を有し、第3ばね部270は、第1ばね部250の第1ばね定数よりも大きく、また第2ばね部260の第2ばね定数よりも小さい第3ばね定数を有する。以下に記述するように、第1ばね部250と、第2ばね部260と、第3ばね部270の異なる組み合わせが、係合され、圧縮し始めるために、異なるばね定数は、第1ばね部250、第2ばね部260、及び第3ばね部270の相対位置に併せて、圧縮の間に変化するコイル・イン・コイルスプリング210の全体ばね定数をもたらす。
図4に示すコイル・イン・コイルスプリング210は、図3に示すコイル・イン・コイルスプリング110と実質的に同じ方法で、第1ばね部250の第1ばね定数にのみ基づくコイル・イン・コイルスプリング210の第1全体ばね定数K1、第1ばね部250の第1ばね定数と、第2ばね部260の第2ばね定数と、第3ばね部270の第3ばね定数とに基づくコイル・イン・コイルスプリング210の第2全体ばね定数K2、及び第3ばね部270が、予め定められた距離で圧縮された後、完全に圧縮され、圧縮を停止されるため、第1ばね部250の第1ばね定数と第2ばね部260の第2ばね定数とに基づくコイル・イン・コイルスプリング210の第3全体ばね定数K3によって動作する。従って、図4に示すコイル・イン・コイルスプリング210は、追加荷重に応じて増加する支持力をもたらすために、コイル・イン・コイルスプリング210が圧縮するにつれて増加するばね定数を有する。
本発明のもう1つの改善として、可変な荷重応答をもたらすコイル・イン・コイルスプリングの構成部分に変更を加えて、追加の中間コイルが、荷重応答の変化をもたらすために、内側コイルと外側コイルの間に配置されてもよい。図5を参照すると、本発明のもう1つの代表的な実施形態では、マルチコイルスプリング310が提供される。マルチコイルスプリング310は、外側コイル350、外側コイル350の内部に配置される中間コイル360、及び中間コイル360の内部に配置される内側コイル370を形成する連続ワイヤ320を設けられる。外側コイル350、中間コイル360、及び内側コイル370は、連続ワイヤ320の複数のコンボリューションによってすべて形成され、個別の非圧縮時の高さを有する。特に、外側コイル350は非圧縮時の高さH1を有し、中間コイル360は外側コイル350の非圧縮時の高さH1よりも小さい非圧縮時の高さH2を有し、内側コイル370は中間コイル360の非圧縮時の高さH2よりも小さい非圧縮時の高さH3を有する。特に、コイル・イン・コイルスプリング310では、外側コイル350の非圧縮時の高さH1はおよそ226mmであり、中間コイル360の非圧縮時の高さH2はおよそ133mmであり、内側コイル370の非圧縮時の高さH3はおよそ42mmである。また、上述の寸法は一例であって、同様のばね部の構造を有するが、代わりの寸法を有する多くの他の代表的なコイル・イン・コイルスプリングが、本発明の主旨と範囲から逸脱することなく、提供されてもよい。
引き続き図5を参照すると、マルチコイルスプリング310の外側コイル350は、上端のコンボリューション351、及び複数の螺旋形の中間のコンボリューション352,353,354,355,356を含む。螺旋形の中間のコンボリューション352,353,354,355,356は外側コイル350の上端のコンボリューション351からマルチコイルスプリング310の下端312まで伸びる。外側コイル350の複数の螺旋形の中間のコンボリューション352,353,354,355,356のそれぞれは、個別の径(例えば、およそ82mm)を有する。螺旋形の中間のコンボリューション352,353,354,355,356の個別の径は、実質的に同じで、外側コイル350の上端のコンボリューション351の径、及びマルチコイルスプリング310の下端312の径に実質的に等しい。そのため、外側コイル350を形成する連続ワイヤ320は実質的に円筒形状を有する。また、連続ワイヤ320は、外側コイル350の複数の螺旋形の中間のコンボリューション352,353,354,355,356のそれぞれの間のピッチを定める。このとき、外側コイル350の複数の螺旋形の中間のコンボリューション352,353,354,355,356のそれぞれの間のピッチは実質的に同じである。
中間コイル360は、上端のコンボリューション368、及び複数の螺旋形の中間のコンボリューション361,362,363,364,365,366,367を含む。螺旋形の中間のコンボリューション361,362,363,364,365,366,367はマルチコイルスプリング310の下端312から中間コイル360の上端のコンボリューション368まで伸びる。中間コイル360の複数の螺旋形の中間のコンボリューション361,362,363,364,365,366,367のそれぞれは個別の径(例えば、およそ55mm)を有する。螺旋形の中間のコンボリューション361,362,363,364,365,366,367の個別の径は、実質的にすべて同じで、中間コイル360の上端のコンボリューション368の径に実質的に等しい。そのため、中間コイル360を形成する連続ワイヤ320は実質的に円筒形状を有する。さらに、中間コイル360の螺旋形の中間のコンボリューション361,362,363,364,365,366,367のそれぞれ、及び上端のコンボリューション368の径は外側コイル350のそれぞれのコンボリューションの径よりも小さい。そのため、マルチコイルスプリング310が圧縮されるとき、中間コイル360は外側コイル350に接触しない。連続ワイヤ320は、中間コイル360の複数の螺旋形の中間のコンボリューション361,362,363,364,365,366,367のそれぞれの間のピッチも定める。特に、中間コイル360の複数の螺旋形の中間のコンボリューション361,362,363,364,365,366,367のそれぞれの間のピッチは、実質的に同じであり、外側コイル350の複数の螺旋形の中間のコンボリューション352,353,354,355,356のそれぞれの間のピッチよりも小さい。
次に内側コイル370について、内側コイル370は、下端のコンボリューション380、及び複数の螺旋形の中間のコンボリューション371,372,373,374,375,376,377,378,379を含む。螺旋形の中間のコンボリューション371,372,373,374,375,376,377,378,379は中間コイル360の上端のコンボリューション368から内側コイル370の下端のコンボリューション380まで伸びる。内側コイル370の複数の螺旋形の中間のコンボリューション371,372,373,374,375,376,377,378,379のそれぞれが個別の径(例えば、および35mm)を有する。螺旋形の中間のコンボリューション371,372,373,374,375,376,377,378,379の個別の径は、実質的に同じで、内側コイル370の下端のコンボリューション380の径に実質的に等しい。そのため、内側コイル370を形成する連続ワイヤ320は実質的に円筒形状を有する。しかし、内側コイル370の複数の螺旋形の中間のコンボリューション371,372,373,374,375,376,377,378,379のそれぞれ、及び下端のコンボリューション380の径は、中間コイル360のそれぞれのコンボリューションの径よりも小さい。そのため、マルチコイルスプリング310が圧縮されるとき、内側コイル370は中間コイル360に接触しない。また、連続ワイヤ320は、内側コイル370の複数の螺旋形の中間のコンボリューション371,372,373,374,375,376,377,378,379のそれぞれの間のピッチを定める。内側コイル370の複数の螺旋形の中間のコンボリューション371,372,373,374,375,376,377,378,379のそれぞれの間のピッチは、実質的に同じであり、中間コイル360の複数の螺旋形の中間のコンボリューション361,362,363,364,365,366,367のそれぞれの間のピッチよりも小さい。
動作時、外側コイル350、中間コイル360、及び内側コイル370は実質的に並列の3つの螺旋形ばねのように機能する。上述のように、中間コイル360の非圧縮時の高さH2は外側コイル350の非圧縮時の高さH1よりも小さい。また、内側コイル370の非圧縮時の高さH3は中間コイル360の非圧縮時の高さH2よりも小さい。力がマルチコイルスプリング310に初めて加えられるとき、外側コイル350のみが、係合され、圧縮する。そのため、マルチコイルスプリング310の第1全体ばね定数K1は外側コイル350のばね定数にのみ基づく。マルチコイルスプリング310が、外側コイル350の圧縮時の高さが中間コイル360の非圧縮時の高さH2と等しくなる位置まで圧縮されるとすぐに、中間コイル360は、係合され、外側コイル350と共に圧縮し始める。そのため、マルチコイルスプリング310の第2全体ばね定数K2は外側コイル350のばね定数と中間コイル360のばね定数に基づく。マルチコイルスプリング310にさらなる力を加えることは、外側コイル350と中間コイル360の両方の圧縮をもたらす。しかし、内側コイル370は係合されないままである。一方、マルチコイルスプリング310が、外側コイル350の圧縮時の高さ及び中間コイル360の圧縮時の高さが内側コイル370の非圧縮時の高さH3と等しくなる位置まで圧縮されるとすぐに、内側コイル370は、係合され、外側コイル350と中間コイル360と共に圧縮し始める。そのため、マルチコイルスプリング310の第3全体ばね定数K3は、外側コイル350のばね定数、中間コイル360のばね定数、及び内側コイル370のばね定数に基づく。従って、図5に示すマルチコイルスプリング310は、追加荷重に応じて増加する支持力をもたらすために、マルチコイルスプリング310が圧縮するにつれて増加するばね定数を有する。
本発明のいくつかの実施形態では、代表的なコイル・イン・コイルスプリング又はマルチコイルスプリングの特定の構成に関わらず、それぞれのコイル・イン・コイルスプリングは、さらに、フォームマットレスで一般的にみられる非線形な支持力を、ただしコイル・イン・コイルスプリング又はマルチコイルスプリングを使用してユーザにもたらすために、マットレスに含まれ得る。例えば、図6を参照すると、本発明のもう1つの実施形態では、マットレス500が提供される。マットレス500は、図1を参照して上述される複数のコイル・イン・コイルスプリング10を含む。複数のコイル・イン・コイルスプリング10のそれぞれが、複数の包装されたコイル・イン・コイルスプリング520を形成するために、柔軟な筐体590に包まれる。ただし、それぞれの柔軟な筐体590は、底壁592、頂壁596、及び連続な側壁594を含む。側壁594は、底壁592から頂壁596まで伸び、それぞれのコイル・イン・コイルスプリング10を覆う。
マットレス500に含まれるそれぞれの包装されたコイル・イン・コイルスプリング520は縦横に配列される。また、マットレス500は、包装されたコイル・イン・コイルスプリング520の上方に配置される上部支持層503、及び包装されたコイル・イン・コイルスプリング520の下方に配置される下部基層504を備える。側壁505は、上部支持層503と下部基層504との間で、2層503,504の全周で伸びる。そのため、包装されたコイル・イン・コイルスプリング520の配列は完全に覆われる。
図6に示すマットレス500では、マットレス500の上部支持層503と側壁505は、ユーザの体を支持するために、及び休息に十分な柔らかい表面をもたらすために、粘弾性のフォームを設けられる。一方、下部基層504は、一般的に、包装されたコイル・イン・コイルスプリング520の配列を支持し得る木片又は他の同様に硬い素材を設けられる。しかし、上部支持層503、マットレス500の側壁505、及び下部基層504も、フォームに限らず、内張り、及び、又は他の柔軟な素材を含み、当業者に知られた他の素材、又は素材の組み合わせを設けられ得ることがもちろん考慮される。
当業者は、また、追加の実施形態が、本発明又は下記の請求項の範囲の教示から逸脱することなく可能であることを理解する。主に理解を明確にするために、この詳細な説明、および、特にここで明らかにされた代表的な実施形態の特定の説明がされる。そして、そこから不要な制限が理解されるべきではない。そのため、変更は、本開示から当業者に明らかになる。そして、本発明の請求項の主旨又は範囲から逸脱することなく、変更がなされてもよい。