JP2012523132A - 光起電力セル - Google Patents

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Abstract

光起電力セルは第1の電極および第2の電極を含み、当該第1の電極および当該第2の電極は、その間の空間領域において電界(E)を画成するよう作用可能である。前記第1の電極および前記第2の電極を作製するための材料は、少なくとも一方が金属であり、これらの電極間の材料仕事関数の差が前記電極の選択的ドーピングを必要とせず前記電界(E)を生成するのに充分な大きさをもつように選択される。前記空間領域は、放射を受光する一ないし複数のナノ粒子(260)を含み、当該ナノ粒子は、前記放射が一ないし複数のナノ粒子において表面プラズモンを励起して、前記一ないし複数のナノ粒子および/または当該一ないし複数のナノ粒子に隣接する媒体から放出されて非従来型伝導プロセスにより前記電界(E)に案内される一ないし複数の励起電子を生成し、前記放射の受光に応答して前記セル内を流れる電流を生成する。

Description

[発明の分野]
本発明は、光起電力セルに関し、たとえば、電磁放射を電気エネルギーに変換するための太陽電池として実装される光起電力セルや、自ら発電した電力を蓄電することができる光起電力セルや、受光した電磁放射の大きさおよび/または量子エネルギーを示す信号を生成するように動作可能な非自己出力型の放射検出器に関する。さらにまた、本発明は、これらの光起電力セルを製造する方法に関する。さらに、本発明はこれらの光起電力セルを利用する方法およびこれらの方法を用いるシステムに関する。
[発明の背景]
シリコンウェーハ技術は、当初、集積回路を製造するために開発された。単結晶または多結晶のシリコンウェーハから現代の光起電力セルを製造する方法は、集積回路を製造するために発展した方法から恩恵を受けている。そのような方法としては、たとえば、シリコンウェーハの研磨面上にヘテロ構造をエピタキシャル成長させる方法がある。シリコンウェーハから製造したシリコン光起電力セルは、全体としての効率が比較的低く、シリコン光起電力セルで受光した入射可視電磁放射のうち、セルから提供される電力に変換されるのは、約17%にすぎない。このように効率が比較的低いのは、
(a)シリコンの光吸収があまり良くないこと(たとえば、光放射はシリコンウェーハの表面に入射して吸収されるまでに数ミクロンもの長い距離を進入する)、および
(b)シリコン材料内での電荷担体トラップの確率が比較的高いこと
に起因する。(a)に対処するために光起電力セルを比較的厚く製造すると、それによってトラップの数が増えてしまい、(b)に伴う問題を悪化させることになる。電荷担体のトラップ数を減らすために、高効率の光起電力セルが単結晶シリコンから製造されている。低効率の光起電力セルは、その製造に比較的安価な多結晶シリコンを用いている。
シリコン半導体材料は、バンドギャップエネルギーが比較的低いので、シリコン光起電力セルで受光される1.1μmの遮断波長よりも長い波長の吸収放射(たとえば日光)は、その大部分が無駄になってしまう。対照的に、ヒ化ガリウムは、シリコンよりも短い0.87μmの遮断波長を有する。光起電力セルの作用効率向上のために現代において採用されている手法は、積層させたヘテロ構造を利用するものである。すなわち、光起電力セルを2層以上積層配置して、光起電力セルが互いに異なる放射波長で最も効果的に放射を吸収するよう作用可能となるように構成する。このようなヘテロ構造は、製造が複雑でコストもかさむ。
入射した電磁放射は、光起電力装置の活性領域に吸収され、そこでエネルギー伝導電子を生成する。これらのエネルギー電子は、装置内に存在する電界の影響の下、装置内の伝導帯を自由に通流する。放射検出器の場合、この電界は、ふつう、外部の電位差源により誘導されて発生する。逆に、エネルギーを生産するための光起電力セルの場合、電界はセル自体の構成の性質により、すなわち、通常、装置内の半導体層間に形成された一ないし複数の接合部内における、ある形態の電荷分離に伴い、誘導されて発生する。具体的には、使用される半導体材料のn型およびp型ドーピングが対応する電荷分離を引き起こし、その結果として、光起電力セルのアノード領域およびカソード領域における電子の平均エネルギーの差が発生し、作用において、アノード出力接続部およびカソード出力接続部を介して装置内を流れる電流を発生させ、この電流は、平均電子エネルギーが光起電力セルの両側で等しくなるまで流れ続ける。
上述のように、現代の光起電力セル製造技術の多くは、結晶性が高い高純度の半導体ウェーハ材料と、それに関連するプロセスを利用することに依存している。これらのプロセスを利用することで光起電力セルの製造コストは削減されたものの、なお経済的な制約は大きく、発電用に化石燃料を燃焼させる方法の代替として発電用に光起電力セルの利用を拡大することを妨げている。光起電力セル製造技術に係る研究における努力の過程で、集積回路製造に用いられる従来型の半導体材料の多くを忌避する傾向が益々強くなってきている。比較的新しい半導体材料であるヒ化ガリウム等には、潜在的に毒性の危険があり、特に、ヒ化ガリウム装置がたとえば家庭内局所太陽光発電用途など人間社会に広範に利用されるようになると問題となる。
標準的な光起電力セルに、その作用を改良するために金属ナノ粒子を添加混合させることがある。このようなナノ粒子を光起電力セルの作用効率を向上させるよう機能させるメカニズムについては、依然として学術上の論争の多い領域となっている。
顕在化している課題には、
(i) 現代の光起電力セルの作用効率を向上させること、および
(ii) 製造コストを削減すること
のうちの少なくとも一つが含まれる。最近の光吸収特性の強化によって、光起電力セルは、かさばる半導体材料に依存する初期の従来型光起電力セルにくらべて大幅に薄くすることができるようになっているので、材料費とともに製造時間および製造時に必要とされるエネルギーが削減される。しかし、このような最近の強化によって、2層以上の電極層を比較的広い面積にわたって製造したとき短絡箇所が集中するなど、新しく多くの別の問題が生じてしまっている。
公開国際PCT特許出願WO2007/118815A(CIBA Speciality Chemical Holdings Inc.)に、セルの感光層における主たる光吸収成分として金属のナノ粒子またはナノ構造を用いた高効率の光起電力セルが記載されている。セルは、表面プラズモンまたはポーラロンのメカニズムによって作用するセルに入射する光を吸収する。セルは、n型ドーピングされた電荷トランスポート層とp型ドーピングされた電荷トランスポート層との間にそれぞれナノ粒子またはナノ構造を有する少なくとも1層の感光層を備えており、
(i) ナノ粒子またはナノ構造は、感光層の主たる光吸収要素であり、
(ii) ナノ粒子またはナノ構造は、金属伝導性を有し、表面プラズモンまたはポーラロンのメカニズムによって近赤外線、可視光および/または紫外線を吸収し、
(iii) ナノ粒子またはナノ構造は、少なくとも一つないしそれらの寸法の大きさが0.1nm〜500nmとなる。電子パラメータの組み合わせを利用することによって、太陽スペクトル内の任意の波長、すなわち約2500nm〜300nmの波長の強い光吸収が得られるので、太陽スペクトルの全体を発電に利用できる。
PCT特許出願WO2007/118815A(CIBA Speciality Chemical Holdings Inc.)に提案されている方法に代替する方法として、ドーピングされた材料を使わない、他の相乗効果をもたらすものが可能である。
本発明の目的は、公知のタイプの光起電力セルとはまったく異なる顕著なステップを表すとともに、動作中の相乗効果が得られる、改良されたタイプの光起電力セルを提供することである。
本発明の第1の側面にしたがって、添付の請求項1に記載されているような光起電力セルが提供される。すなわち、第1の電極および第2の電極を備え、当該第1の電極および当該第2の電極が、その間の空間領域に電界(E)を画成するよう作用可能とされた、光起電力セルであって、
前記第1の電極および前記第2の電極を作製するための材料は、少なくとも一方が金属であり、これらの電極間の材料仕事関数の差が前記電界(E)を生成するのに充分な大きさをもつよう選択され、
前記空間領域は、放射を受光する一ないし複数のナノ粒子(260)を含み、当該ナノ粒子(260)は、前記放射が一ないし複数のナノ粒子において表面プラズモンを励起して、前記一ないし複数のナノ粒子および/または当該一ないし複数のナノ粒子に隣接する媒体から放出されて前記空間領域を非従来型電動プロセスにより(たとえば、材料欠陥の間のトンネリングまたはホッピングにより)前記電界(E)に案内される一ないし複数の励起電子を生成し、前記放射の受光に応答して前記セル内を流れる電流を生成することを特徴とする光起電力セルが提供される。
本発明は、光起電力セルが、現代の光起電力セル内の接合部を形成するのに用いたときに、半導体材料とは異なる作用のしかたをする材料から作製することができるという点で有利である。
本発明は、使用される半導体層の伝導帯による伝導を利用する従来型光起電力セルとは対照的に、空間領域における電子/正孔トラップおよび/または格子欠陥の間のトンネリングおよび/またはホッピングを利用するものである。換言すれば、本発明にしたがって製造された光起電力セルは、公知のタイプの光起電力セルとは機能のしかたがまったく異なるものである。
本発明は、「半導体不用の」または「すべてが金属製の」または「金属吹き付けによる」太陽電池の可能性を提供するものである。この形態の太陽電池の製法の環境への影響およびそれに伴い長期化する廃棄およびリサイクルという観点は、たとえば、従来利用されていた、旧来の半導体技術にまつわる環境に有害な材料と比較してみると、非常に有益である。たとえば、本発明では、ヒ素などの毒性の高い材料、カドミウムなどの重金属、およびクロロフルオロカーボンやフッ化水素などその他の有害で毒性の高いプロセス化学物質といった毒性の高い材料を使用する必要性を回避することができる。
任意選択的に、前記光起電力セルは、前記一ないし複数の非従来型伝導プロセスが、
(i) 前記空間領域における電子/正孔トラップおよび/または格子欠陥の間のトンネリング、
(ii) 前記空間領域における電子/正孔トラップおよび/または格子欠陥の間のホッピング、
(iii) 前記一ないし複数のナノ粒子(260)から前記第1の電極および前記第2の電極のうちの一ないし複数へ直接おこなわれるトンネリング、
(iv) 前記一ないし複数のナノ粒子(260)から前記第1の電極および前記第2の電極のうちの一ないし複数へ直接おこなわれるホッピング、
(v) 材料欠陥の間のトンネリングおよび/またはホッピング
のうちのひとつないしそれ以上を含むよう具現化される。
任意選択的に、前記第1の電極および前記第2の電極を作製するための材料が、少なくとも一方が金属であり、これらの電極間の材料仕事関数の差が前記電極の選択的ドーピングを必要とせずに前記電界(E)を生成するのに充分な大きさをもつように選択されるように、前記光起電力セルが具現化される。
任意選択的に、適切な表面プラズモン励起および対応する励起電子生成を達成するために、前記光起電力セルは、前記一ないし複数のナノ粒子が1nm〜1000nmの範囲の平均粒径を有するように具現化される。
任意選択的に、前記光起電力セルにおいては、前記一ないし複数のナノ粒子は、絶縁材料、半導体材料、金属材料のうちの少なくとも一つから作製されてなる。
任意選択的に、前記光起電力セルにおいては、前記一ないし複数のナノ粒子は、前記セルの前記電極の一方に直接配置されてなる。
任意選択的に、前記光起電力セルにおいては、前記一ないし複数のナノ粒子は少なくとも一層のカプセル化層により個別に周囲を囲まれており、当該少なくとも一層のカプセル化層は絶縁体、半導体、金属のうちの少なくとも一つである。
任意選択的に、前記セルは基板上に形成されるよう構成され、当該基板は前記セルに入射した放射が前記活性領域を透過するよう作用可能である。
任意選択的に、前記セルは基板上に形成されるよう構成され、当該基板は前記セルが応答する放射を通さない。
本発明の第2の側面にしたがって、本発明の第1の側面による光起電力セルを作動させる方法が提供される。該方法は、
(i) 前記セルが動作時に示す静電容量を増加させるために、該セル内の電極の表面積を拡張する三次元の襞状部(convolution)を含むように、前記セルを作製すること、
(ii) 前記セルの電極上に電荷が蓄積する機会を設けること、および
(iii) 前記セルに蓄電した電荷を受けとるように、外部負荷を前記セルに接続すること
を含む。
2つの電極層の微小構造およびナノ構造を利用することによって、それらの相互の表面積の増加が、結果として前記セルの静電容量を大幅に増加させやすくし、それによって前記セルが太陽光放射の電気エネルギーへの変換手段として、そしてその電気エネルギーの蓄積手段として相乗的に作用することができるようになる。特に、太陽光エネルギーの回収に適合させた光起電力装置の特質として、広い「2D」(平面)の表面積がすでに利用可能であることが注目される。そのような追加の「3D」表面構造を実現可能とすることで、そのセルの体積増加を最小限に抑えながら、その蓄電能力を劇的に向上させることができる。EEstor Inc.社により開発され、付与された米国特許第7595109号(Weir & Nelson)に記載されているスーパーキャパシターとの比較がなされる。
本発明の第3の側面にしたがって、本発明の第1の側面による光起電力セルを製造する方法が提供される。該方法は、
(a)第1の電極層を基板上に付着または形成させること、
(b)前記第1の電極層上に追加のナノ構造を形成するためエッチングをおこなうこと、
(c)前記第1の電極層を選択的に不動態化すること、
(d)前記第1の電極層上に活性層を付着または形成させること、
(e)前記活性層上に第2の電極層を付着または形成させること
を含み、
前記第1の電極層および前記第2の電極層は前記セル内に電界を生成するように作用可能であり、
前記活性層は放射を受光する一ないし複数のナノ粒子を含み、当該ナノ粒子は、前記放射が一ないし複数のナノ粒子において表面プラズモンを励起して、前記一ないし複数のナノ粒子および/または当該一ないし複数のナノ粒子に隣接する媒体から放出されて非従来型伝導プロセスにより前記電界に案内される一ないし複数の励起電子を生成し、前記放射の受光に応答して前記セル内を流れる電流を生成する。
任意選択的に、前記方法は、前記一ないし複数の非従来型伝導プロセスが、
(i) 前記空間領域における電子/正孔トラップおよび/または格子欠陥の間のトンネリング、
(ii) 前記空間領域における電子/正孔トラップおよび/または格子欠陥の間のホッピング、
(iii) 前記一ないし複数のナノ粒子から前記第1の電極および前記第2の電極のうちの一ないし複数へ直接おこなわれるトンネリング、
(iv) 前記一ないし複数のナノ粒子から前記第1の電極および前記第2の電極のうちの一ないし複数へ直接おこなわれるホッピング、
(v) 材料欠陥の間のトンネリングおよび/またはホッピング
のうちのひとつないしそれ以上を含むように光起電力セルを製造するよう具現化される。
本発明の第4の側面にしたがって、本発明の第1の側面による光起電力セルを提供する。ここで、当該光起電力セルは、前記ナノ粒子の表面プラズモン共振を誘導するナノ粒子を含む層に、動作中追加電位を印加することで、それらの光吸収を変化させおよび/または打ち消すことができるようにするための追加構造を含む。
任意選択的に、前記追加構造は、前記光起電力セルの第1の電極および第2の電極を用いて、または前記ナノ粒子を含む前記セルの活性層を透過する電界を生成するように配置された第3の電極を含めることによって、具現化される。
本発明の第5の側面にしたがって、太陽電池および/または放射検出器を作成するために、本発明の第1の側面による光起電力を利用する方法を提供する。該方法は、
(a)前記光起電力セルを、動作中の前記セルに入射する電磁放射を到達可能にするための支持構造体上に装着すること、および
(b)動作時に前記セルが生成する電気信号を受信するために、前記セルに電気的接続部を連結すること
を含む。
本発明の第6の側面にしたがって、光起電力セルの電極のための(たとえば、本発明の第1の側面による光起電力セルのための)溶断可能な網状組織を作成するための電極幾何グリッド配置を提供する。該電極グリッド配置は、2つの電極の層に関して使用されると、当該2つの電極の層間の短絡を絶縁させるために一ないし複数の領域において選択的に溶断させることができるように作用可能である。
本発明の特徴は、添付の請求項により定義されているような本発明の範囲から逸脱することなく任意の組合せで組み合わせることができると理解されるだろう。
[図面の説明]
本発明の実施形態を、次の図面を参照しながら、以下に、例示としてのみ説明する。
本発明による光起電力セルの概略説明図である。 放射を透過する基板上に作製されるものとして構成した本発明による光起電力セルの第1実施形態を示す図である。 図2の光起電力セルの第1実施形態において、追加的に、その第1の接触層に孔を設けた態様を示す図である。 図4A〜図4Eは、図1,2,3,5のセルの活性領域内の粒子の分布を説明する模式図である。 放射を通さない基板上に作製されるものとして構成した本発明の第2実施形態による光起電力セルを示す図である。 半透明のグリッド状電極構造を利用するよう構成した本発明の第3実施形態による光起電力セルを示す図である。 セルのナノ粒子に、その光学的外観および/またはその光学的応答を変調するために電界を印加するための第3の電極を含む、本発明の第4実施形態による光起電力セルを示す図である。 光起電力セルをさらに二つ、本発明の第5実施形態および第6実施形態によるものを示す図である。 光起電力セルをさらに二つ、本発明の第7実施形態および第8実施形態により、セルの静電容量を増やすための襞状部を有するものを示す図である。 図9Aに類似し、その光起電力セルの連続する層が該セルの下地層の形状に合致するものとした変形例を示す図である。 本発明による光起電力セルの欠陥局所領域の絶縁に用いる溶断可能な網状組織として使用するためのグリッドタイプ電極の図である。 本発明による光起電力セルの第1の応用回路の図である。 本発明による光起電力セルの第2の応用回路の図である。
添付の図面では、下線を付した数字が、その下線を付した番号が上に配された部材またはその下線を付した数字が隣接する部材を示すために用いられる。下線を付していない番号が関連づけられた部材は、該下線を付していない番号をその部材と結びつける引き出し線またはブラケットにより特定される。番号が下線を付したものでなく、関連付けされた矢印を伴うものである場合には、該下線を付していない番号は、その矢印が指示するものの全体を特定するために用いられる。
[発明の実施形態の説明]
本発明において、発明者は、以下に詳細を説明するように、従来の半導体接合型の光起電力装置とは完全に異なり、はっきり区別される態様で動作する光起電力装置を発明した。
本発明は、光起電力セルを製造するためにナノ粒子を用いることを基本思想とするものである。ナノ粒子に電磁放射が入ると、表面プラズモンポラリトンがそのナノ粒子上で励起される。以下、表面プラズモンポラリトンを、「表面プラズモン」と呼称するものとする。これらの表面プラズモンは、隣接する媒体中の電子にエネルギーをカップリングすることによって脱励起することができる。そのようなエネルギーのカップリングは、フェムト秒オーダーの非常に短い時間に起こると考えられている。さらに、そのようなカップリングは、そのナノ粒子自体の中で、あるいは、該ナノ粒子からある短い距離を置いたところで、たとえば、該ナノ粒子に隣接する媒体の中で、直接的に起こり得る。さらに、そのようなカップリングは、光起電力セルを製造するのに使用される材料の中を大部分の電子が移動、トンネリングまたはホッピングするように、充分なエネルギーをもつ電子を生成するよう作用するため、そこから外部に電流が流れるのに貢献する。そのような電子の動きは、従来型の光起電力セルを製造するのに使用される母体材料の半導体伝導帯を通る電子伝導の従来型のメカニズムとは対照的である。換言すれば、一ないし複数のエネルギー電子は、ナノ粒子を囲む領域内部のナノ粒子自体の中で生成され、あるいは、この表面プラズモン共振の結果生成する集中局在化した電界のメカニズムによって、たとえば、
(a)ナノ粒子のカプセル化層内や
(b)ナノ粒子に対し離間した層または隣接した層内
などの隣接する電極層から抽出されるものであってもよい。
そこで、本発明者は、図1の10で示した光起電力セルの代替型を考案した。セル10は、活性層40の両側に配置された第1の金属および/または半導体の層20と第2の金属および/または半導体の層30との間の接触電位差により生成する内部電界Eを有する。たとえば、層20,30は、いくつか例をあげるなら、ITO、酸化亜鉛,または金や銀や銅などの薄い高仕事関数金属をマグネシウムなどの低仕事関数金属の導電層と対にしたものなどのうち少なくともひとつの材料から具現化されるとよい。さらに、活性層40は、前記第1の層20、第2の層30のうちの一ないし複数を介して作用中のセル10内を透過する放射60を活発に吸収するナノ粒子50を含む。ナノ粒子50としては、性質として金属類が最も好ましく、たとえば純粋な金属、合金、酸化金属、ハロゲン化金属、有機金属化合物などである。この吸収された放射60は、
(a)表面プラズモンを生成させ、結果として、一ないし複数のエネルギー電子70を活性層40中の所与のナノ粒子50から直接、あるいは、たとえばナノ粒子50の外側表面から10nm未満離間したカプセル化層のような、ナノ粒子50に隣接する物質から、放出させること、または
(b)周囲の物質80中の電子のエネルギーをセル10に移動させること
ができる。
ナノ粒子50内の放射の吸収は、たとえば金属材料から具現化された場合その金属としての性質から、非常に激しいものとなるので、一ないし複数のエネルギー電子70の層40内の電荷トラップ間の直接的なトンネリングまたはホッピングを可能にすることで、接触電位差およびそれに伴う電界Eを可能にし、該一ないし複数のエネルギー電子70に影響を与えることができるようにするため、活性層40厚みを薄くすることができるので有益である。このような作用のしかたは、ドーピングされた半導体材料層間の半導体接合に基づく従来型光起電力セルの作用のしかたと比較するとまったく異なる。
このようにまったく異なる作用のしかたによる結果として、セル10は、従来型光起電力セルにおいて、すなわち従来型半導体光起電力セルを製造するのに用いられる半導体のバンドギャップエネルギーにより与えられる最小遮断エネルギーを示す従来型光起電力セルにおいて、観察されるような何らかの特別な遮断波長効果を示すものではない。したがって、セル10の活性層40に吸収される多くのエネルギー光子から失われるエネルギーが少なくなり、セルの作用効率が向上する。
セル10は、たとえば安価な石英ガラス、セラミック基板、金属シート基板、または可撓性ポリマー基板など、多様な基板90上に作製することができる。また、セル10は、たとえばさまざまな現代の産業用途のためにその特性がしっかりと記述され、完成された、金属付着(metal deposition)法、たとえばフロートガラスをマグネトロンコーティングする方法や可撓性物質をオープンリールコーティングする方法などを用いる。任意選択的に、セル10は、「スプレー吹付(spray-on)」技術を利用することで作製することができるので、もはや、たとえば半導体ウェーハなど、従来型の半導体基板の大きさ、形状および費用による制約がない。たとえば、セル10の少なくとも一部を、たとえば高速非接触インクジェット型スプレープリンティング法などの印刷技術を利用して作製することができる。セル10へ強固な電気接続を提供するため、セル10に、2つの厚い導電接触子100を追加して設けることができる。
図2を参照すると、本発明による光起電力セルの例としての実施形態が150を付して示されている。セル150は、図1のセル10の実際の実施形態を示している。セル150は、セルを励起する放射を作用中に透過させる放射透過基板160を含む。セル150への導電接続部は170で示されており、この接続部170は、図示されているように、基板160上に形成された第1の電導層180への電気的な接続を提供するよう機能する。セル150は、図示されているように、第1の導電層180の、基板160からは離れた側の表面上に形成された活性層190をさらに含む。また、セル150は、図示されているように、活性層190上に形成され第1の導電層180からは離れた第2の導電層200をさらに含む。さらにまた、セル150は、図示されているように、第2の導電層200上に形成され活性層190からは離れた導電接触層210をさらに含む。任意選択的に、セル150は、たとえば、ポリイミドのような有機高分子保護層や、酸化アルミニウムなどの堅固な無機層など、保護層の中に被覆されるものとすることができる。導電接続部170は、活性層190により、第2の導電層200およびそれに付随する接触層210から電気的に絶縁されているので、セル150は、接続部170と接触層210との間に電位差を生じるよう作用することができる。
第1の導電層180は、第2の導電層200と協働して、活性層190すなわち電界Eの両端に電位差を生じるよう機能する。第1の導電層180は入射して基板160を透過した放射が第1の層180を通過し、活性層190に到達することができるよう充分に薄く構成されており、すなわち、第1の層180は、入射した放射に対して実質的に透過性を有するか半透過性を有するのであって、そのような透過性または半透過性は、第1の層を数十ナノメートルまでの厚みとなるよう形成することによって達成することができる。任意選択的に、第1の層180は、入射した放射を透過させるための図3に示されているような一ないし複数の孔250を含むようパターン形成される。その一ないし複数の孔250が放射を活性層190に透過させるために第1の層180に存在すると、第1の層180の残りの部分は相対的に厚めに、たとえば500nm厚以下に、形成することができるので、その一ないし複数の孔250の周りの領域が透過性を有していなくても、その通電性能を向上させることができる。任意選択的に、孔250は、第1の層180の全体面積の広さの少なくとも50%を占め、第1の層180の全体面積の広さの少なくとも70%だとさらに有益である。
活性層190は、粒径すなわち平均直径が1nm〜1000nmの範囲となるナノメートルサイズの粒子260を含み、これがセル150のための光吸収体として機能する。さらに任意選択的に、このナノメートルサイズの粒子260は平均粒径が2〜1000nmの範囲、より好ましくは2〜500nmの範囲を有するものである。さらに任意選択的に、このナノメートルサイズの粒子260は、3〜250nmの範囲の平均粒径を有する。平均粒径は、セル10が最もよく反応する波長に放射60を変えるよう有利に選択することができる。ナノ粒子の平均粒径が1nm未満のものも必要に応じ利用できる可能性があるが、そうなると原子サイズに近づき始めることになる。
粒子260は、任意選択的に、絶縁材料(たとえばシリカ)、半導体材料(たとえばシリコン)、金属材料(たとえばマグネシウム、金、チタン、アルミニウム)のうちの少なくともひとつ、好ましくは、前記導電層のどちらか一方すなわち200または180と同じ材料からなる。粒子260は、任意選択的には半導体材料であってもよいが、最も好ましくは、金属であり、たとえば、粒子260は、他の材料も使用することができるが、任意選択的に、実質的に酸化チタンから製造されたものとすることができる。
任意選択的に、粒子260は、図4Aに示されているように、活性層190中に、純粋に空間的にランダムな状態で含有されている。代替的に、粒子260は、図4Bに示されているように、活性層中190に、組織化され空間的に整然とした状態で含有されている。粒子260は、任意選択的に、たとえば結合媒体によって、図4Cに示されているように、少なくとも空間的に互いに分離される。代替的に、粒子260は、図4Dに示されているように、互いに空間的に当接するよう配置される。任意選択的に、粒子260は、図4Eに示されているように、中間隔離層270の形態によりすべてが互いに絶縁される。任意選択的に、この中間隔離層270は、粒子と一体になっており、たとえば、隔離層270は、活性層190を形成するために粒子260を付着させるプロセスの一部として、粒子260上に形成される。隔離層270の使用は、製造中の短絡セルの発生が抑制されるので有利である。
このように、粒子260は、任意選択的に、接触している粒子のグループにわけて配置される。任意選択的に、粒子260または粒子260のグループは、粒子260自体が製造されるもととなる材料から化学的に採取された材料からなる薄い外側層により被覆される。代替的に、この薄い外側層は、粒子260に添加される。この薄い外側層は、任意選択的に、光起電力セルの構成に用いられる一ないし複数の他の材料から採取される、金属、半導体または絶縁体によるものとすることができ、たとえば、セルにマグネシウム電極を用いるときには、酸化マグネシウムを絶縁体として用いることができる。その際、任意選択的に、その酸化物を生成するために、たとえば、不活性スパッタリングの代わりに反応性スパッタリングを用いるなど、付着プロセスに若干の修正を施すことができる。さらに、任意選択的に、さらなる第2の薄い外側層を粒子260に加え、粒子260を少なくとも2層でカプセル化する。このさらなる第2の薄い外側層は、任意選択的に、半導体または絶縁体材料である。任意選択的に、粒子260とそのカプセル化層は、活性領域190に、たとえばサンドイッチ型構造などのように、それぞれが一ないし複数の層をなすものとして、構造化されていてもよい。
第2の導電層200は、金属または半導体の材料から作製される。この第2の層200は、上述のように、第1の層180とともに、セル150内の電界を画成する。
作用において、放射たとえば入射太陽光は、基板160を透過して活性層190に達し、ここで放射は、上述のように、即時に、表面プラズモンを、そして対応するエネルギー電子(「熱い電子」)を生成する。エネルギー電子は、
(a)粒子260内において生成され、粒子260の粒径が小さいため、エネルギー電子が粒子260から逃げるもの、
(b)各粒子260に隣接するまたはカプセル化する材料の層の中にあるもの
のうちの少なくとも一方である。逃げたエネルギー電子は、セル150の接触電位により生成した電界Eにより移動する。そして、このエネルギー電子は、前記層180、200のうちの少なくとも一方において捕捉されて外部電流を生成し、この外部電流をセル150から抽出することができる。
図5を参照すると、本発明による光起電力セルの代替実施形態が示されている。ここで、セルは全体として400で示されている。セル400は、セル10の実際の実施例を表している。セル400は、放射不透過基板410を含み、この基板410は、数例挙げるなら、たとえば、金属シート、不透明ガラスシート、セラミックシート、高分子材料シートなどから作製される。第1の導電層420は、この基板410上に設けられ、基板410は、任意選択的に、性質として、金属および/または半導体である。また、第1の層の上には、図示されているように、基板410から遠い側に活性層430が設けられており、この活性層430は、上述の活性層190と同様の方法で作成されている。さらに、活性層の上には、セル150の層180と同様の第2の導電層440が設けられている。任意選択的に、この第2の層440は、先に述べたようなセル150の層180の孔250と同様に、一ないし複数の孔が設けられており、この一ないし複数の孔は、活性層190に入射する放射を透過させる。図示されているように、第2の層440上には、一ないし複数の場所に、電気的接続部450が設けられている。最後に、セル400は、たとえばポリイミドや真空蒸着ガラスなどの高分子から作製された透明保護層460を備える。
作用において、入射した放射たとえば入射太陽光は、第2の層440を透過して活性層430に達し、そこで放射は、即時に、表面プラズモンを、続いてエネルギー電子(「熱い電子」)を生成する。任意選択的に、エネルギー電子は、粒子260内で生成され、粒子260の粒径が小さいため、エネルギー電子が粒子260から逃げる。代替的に、エネルギー電子は、隣接する媒体、たとえば各粒子260を少なくとも部分的にカプセル化する材料層で、生成する。そして、逃げたエネルギー電子をセル400の接触電位により生成する電界Eにより移動させる。すると、エネルギー電子は、層420、440のうちの少なくとも一方において捕捉されて外部電流を生成し、この外部電流をセル400から抽出することができる。
任意選択的に、基板160、410は、ワイヤー、繊維または細片として製造され、上述の関連する層はその上に作製される。セルの製造効率を高めるために、および/または製造コストを抑制するために、連続した「ロール製品」の形態に製造することもあり得る。このようなワイヤー、リボンまたは繊維は、支持フレームに巻回しまたは編組みが可能な長尺状の装置としてセル150、400を形成するために、連続的に製造加工することができるが、この支持フレームは、このワイヤー、リボンまたは繊維が入射した放射(たとえば太陽光)に対して効率的に露光することを可能にし、あるいはそのワイヤー、リボンまたは繊維の相互接続を促進するものであって、たとえば、円錐状構造、円筒塔状、家屋の屋根や車のルーフに装着可能な平面パネル状などに具現化されるのが好ましい。また、補助ミラーを使用して太陽光をセル150、400に集光し、セルがより大きな電力を出力することができるようにすることもできる。本発明によるナノメートルサイズのエネルギー(「熱い電子」)放出がセルの温度に大きく影響を受けないことから、セル150、400は、現代の半導体接合型光起電力セルと比べてより高温で動作することができるものとすることができる。本発明による光起電力セルに大量の放射が集中すると、セルは、熱による損傷を回避するべくその温度を下げるために冷却流体で強制冷却されるのが好ましい。そのような冷却流体は、100℃を超える昇温に耐えることができる物質が好ましく、それによって、セル150、400を地球の赤道下の砂漠地帯に設置した発電のための「ソーラーファーム」の太陽光集光アレイに使用することができることになる。
任意選択的に、セル150、400のアレイは、そのアレイ中の製造時に欠陥品となった任意のセルを個別に、たとえば、接続トラックのレーザーによる切断や接続トラックの溶断などによって、選択的に接続遮断することができるので、アレイ製造時のムダが削減される。
セル150、400に対する背面側の金属接触子、すなわち、それぞれの層200、420が、たとえば、実質的に透明な導電体を用いることによって、あるいは透明な孔を有するグリッドとしての層200、420を用いてセル150、400を透過して見えるようにすることによって、構成されるのが好ましい。また、活性層190、430が、任意選択的に、ナノ粒子260を内部に埋め込んだたとえば二酸化ケイ素などの絶縁材料を含むものである場合には、セル150、400の屈折率をガラスの屈折率と一致させることによって、セル190、430とそのガラス基板との間の内部反射を回避することが可能となり、そのように屈折率を一致させることによって、複雑な反射防止コーティングを設ける必要がなくなる。シリコン半導体接合構造に基づく従来型の太陽電池は、しばしば、適切な性能を発揮するために反射防止コーティングを使用することが必要となるが、本発明は、この反射防止コーティングの必要性を回避することができるのである。
セル150、400は、様々なプロセスを組み合わせて利用して製造することができる。セル150、400に用いられるナノ粒子260の製造のため、現代工業における多くの手法を採用することができる。その選択は、ナノ粒子260の材料の性質と、セル150、400の他の要素に対する最良の適合性とに多くを依存する。セル150、400の作製のためのプロセスは、
(a)ゾル−ゲル合成法、たとえば化学溶解(chemical in-solution)法によるもの
(b)イオン注入
(c)ミリング、たとえば不活性ガスイオンを用いた真空イオンミリングによるもの
(d)誘導イオン移動
(e)自己集合
(f)ナノ粒子ビーム露光による真空蒸着
のうちの少なくともひとつを使用するのがよい。
上述のように、セル150、400を制作するときには、印刷技術、真空蒸着、スパッタリング、電気めっき、化学エッチングなどの技法を選択的に採用するのが好ましい。セル150、400の構成要素のために任意選択的に採用される他の方法として、さらに、
(a)溶解(in-solution)合成法
(b)化学蒸着法
(c)「Eビーム」、マグネトロン付着法、kセル法、熱およびイオンビーム付着法等の真空内(in-vacuuo)技術
などがある。
さらに任意選択的に、セル150、400は、マグネトロン付着法周辺技術に基づく真空内(in-vacuuo)技術を用いて作製されている。マグネトロン付着法は、現在、大規模工業用コーティングに採用されており、たとえば高圧マグネトロン処理によって、ナノ粒子260自体の製造にも適用可能である。もっとも、たとえばセル150、400を製造するために導電性インクを用いて基板上に電極をシルクスクリーン印刷するなど、セル作製中に高真空状態を得ることに依存しない「スプレー吹付(spray-on)」法が、コスト的に魅力的なのは明らかである。
添付の図面に示されている電解Eの方向は、例示にすぎず、使用する材料の性質に応じて、反対方向であってもよい。
上述の光起電力セル10、150、400およびその変形例において、ナノ粒子260に適切な材料を選択して利用することによって、ナノ粒子260を囲む材料に適切なものを選択するとともにナノ粒子260の粒径を調整することによって、ナノ粒子260の表面プラズモン共振を「整調(tune)」することができる。任意選択的に、たとえば粒子260間の間隔を能動的に変更するためにセル10、150、400の基板を曲げることによって、あるいはナノ粒子260を囲む材料を曲げ変形させることによって、セル10、150、400を、それに応答させて動的に整調させることも可能である。
そのような選択することで、吸収をより波長に合わせたものにすることができる。また、それによって、光起電力セルを任意の所望の色に製造することもできるが、その色にすることで、放射が特定の波長において吸収されなくなって作用効率が低くなる可能性がある。実際に、この吸収を、たとえばミリメーター尺度で、より局所的になるよう整調することによって、単一の光起電力セルの中に色づけパターンの形成が可能である。この技術は、そのセル全体を赤色や緑色にしたり、セル自体にロゴや縞柄などでデザインを施したりといったぐあいに、単純に、その光起電力セルの使用をより美的に好ましいものにするために利用されてもよい。また、この技術は、太陽光からたとえば赤外線/紫外線など望ましくない波長を除去するためなどのより実用的な利益のために、あるいは実際に、窓を色づけすることに利用されてもよいが、電気エネルギーの生成には必要のない波長を積極的に活用することになる。たとえば、本発明による光起電力セルは、形状と色が屋根瓦に類似させた外観となるよう製造することによって、環境に優しい設計の建築物が、入射する放射からその電力需要分の少なくとも一部を発電することができるようにすることが可能である。
本発明による、太陽電池150、400およびセル10の他の構成は、たとえば、大規模エネルギー生産(「ソーラーファーム」)から携帯機器のバッテリー充電器や山小屋や避暑地の別荘のような小規模家庭内設備にいたるさまざまな状況における発電や蓄電に、また、遠隔施設や環境監視施設、そして衛星や宇宙開発探査機のような宇宙技術における電力供給に、利用が可能である。
本発明によるセル150、400およびセル10の他の実施形態を、たとえば光学的強度測定を行うための可視光の測定用など、電磁放射検出器として機能するよう構成する場合には、セル10、150、400を、任意選択的に、たとえば夜間撮影用カメラや紫外線カメラなどのたとえば撮像アレイとして、特定波長の検出用に最適化することもできる。それによって、セル10、150、400は、たとえば学術調査のための監視に使用するときのヒトの可視光スペクトル外の放射を感知するよう構成することができる。たとえば、セル10、150、400は、任意選択的に、一ないし複数の適切な撮像レンズを介してシーンを観視するためのピクセルイメージセンサーを具現化するアレイとして配置される。
所与の電界を印加することによる本発明による前記光起電力セル内に含まれるナノ粒子の表面プラズモン共振の積極的な影響により、セルの変換効率の調節および/またはセルの吸収や美観の調整が可能である。
本発明の諸実施形態は、よりフレキシブルに応用できるようになっていることは明白であって、実質的にどんな表面であっても、被覆することで蓄電能力のある光起電力セルとして機能するようにすることが可能である。そのフレキシビリティによって、光起電力技術に対する非常に大きな新しいマーケットを、特に、
(a)建築および家庭内の用途、
(b)光起電力屋根瓦や他の「能動的」建築材料用、
(c)従来の色つきガラスでは通常吸収されてムダになる光エネルギーを相乗効果的かつ能動的に動力化する本発明による光起電力セルを含む色つきガラス用
において開拓できる可能性がある。
セル150、400の、たとえば平坦な基板を用いて製造されるものは、太陽光から発電するための「太陽エネルギーファーム」の大規模アレイとして配設することができる。この世界では一日に推計8千万バレルの石油が消費されており、1バレルあたり1.7MW時のエネルギーが含まれる。これは、約5テラワット(TW)の瞬時電力消費に相当する。太陽光が約500ワット/mの強度で地球を照らしていること、そしてセル150、400が量子変換効率約50%以上を示すよう製造できることを考慮すると、地球の石油からのエネルギー消費量は、面積10000kmの領域にセル150、400を敷設することによって再生可能なしかたで賄うことができるようになるだろう。本発明は、製造コスト上の利益をもたらす可能性を潜在させており、将来のポスト化石燃料時代において、その利用は、経済的な電力を供給することによって、人類にとって潜在的に非常に大きな価値をもつものとなる。
ここまで説明したことから、本発明による光起電力セル150、400が従来公知の光起電力セルと比較して非常に異なるものであることが理解されるだろう。本発明によるセル150、400は、任意選択的に、従来型のドーピング(従来の装置において装置内の内部電界を生成するために使用され追加電荷単体をもたらすドーピング)を利用しない。本発明によるセル150、400において、金属電極の内側面における、その接触電位差の結果としての帯電が、セル150、400のための内部電界を形成する。この内部電界は、それによって、作用時にセル150、400が送出可能な外部電流を起こすために、作用中にナノ粒子260でプラズモン反応に応答して放出される電子が、トンネリングおよび/またはホッピング作用によってセル150、400の電極に到達することができる経路を提供するのを補助する。本発明によるセル150、400の第1および第2の電極180、200、420、440は、マグネシウムを金と対にして含み、すなわちセル150、400に約1.64ボルトの公称無負荷電位を与えるものである。電極層180、200、420、440を作製すると、20nm厚の金の層は、入射光子をセル150、400のナノ粒子260まで効率的に到達させることができる適切な光学的透過性を有するとともに、金は化学的に不活性なので長期間で腐食するリスクが低減されるというさらなる利点がある。もっとも、金に代えて、若干セル端子電圧が低下するという難点があるものの他の貴金属を使用することもできる。マグネシウム電極に関しては、充分な機械的堅牢性を確保するため、セル150、400を作製するときに約1μmの厚さで付着させるのが好ましい。また、セル150、400の銅電極に関しては、ナノ粒子260を含む下地層に充分な力学的保護を与えるために、セル150、400を作製するときに250nmから1μmの厚さで付着させる。
上述のように、酸化マグネシウムは、本発明による光起電力セル150、400を作製するときに使用するのに適切な絶縁材料である。追加的あるいは代替的に、二酸化チタン、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、三酸化タングステンなど他の絶縁材料を使用することもできる。こういった代替材料も、セル150、400の大規模工業大量生産用スパッタリングプロセスによって付着させることができる。また、これらの絶縁材料としては、作用時に光起電力セルが示す静電容量、すなわちセルがその生成するエネルギーを蓄積する能力をさらに増強するために、有利な誘電率となるように選択してもよい。ナノ粒子260を含む光起電力セルの活性層190、430としては、100mm〜1μmの厚みを有するものが好ましく、300nmオーダーの厚みを有するものであればさらに好ましい。全体として、本発明による光起電力セル150、400は、接触電極層とナノ粒子260を含む活性層190、430を含め、1μm〜2μm厚である。
以上説明したような本発明による光起電力セル150、400の作用を考慮すると、作用中の電流の大部分は、伝導帯に到達する電荷担体を通じて起こるのではなく、むしろトンネリング伝導およびホッピング伝導のメカニズムによって起こるものと考えられる。換言すれば、本発明による光起電力セル150、400は、従来のシリコンをドープした接合型の光起電力セルと比べるとまったく異なるしかたで動作する。
本発明による光起電力セル150、400は、任意選択的に、セル150、400の電流がいくらかセル150、400の伝導帯を通って従来の方法で流れることができるように、広いバンドギャップの半導体を利用する。もっとも、これは、セル150、400で、意図した作用が生じるその通常のしかたで起こる主たる効果ではない。セル150、400の伝導帯を通る伝導は、たとえば外部回路に接続されるときのセル150、400からの電流需要のサージに対応するための蓄電器を提供するべく、セル150、400が自身の発電電荷を蓄積することを相乗作用的に要求されるとき、すなわちセル150、400が電荷蓄積装置として作用しているときには、最小値に抑えるのが好ましい。ここで、セル150、400に対して、上述のようなスーパーキャパシターと比較する。
セル150、400を作製する際には、基板の比較的広い面積を覆う薄層が用いられる。その結果、電極層180、200、420、440の間で直接、不定期の短絡が起こるので、セル150、400の作用効率に悪影響を及ぼす。セル150、440の作製中に、セル全体の作用性能を劣化させないように、セル150、400の不良パーツを切り離すことができる機能を含むのが望ましい。そこで、セル150、400は、不良領域を切り離すための局所的溶断がしやすいよう比較的薄い領域を含むグリッドタイプの電極を含むのが好ましい。このような溶断作用は、好ましくは、作製後の次のステップとしてバイアス源からセル150、400両端に電位差を加えることにより実現される。このバイアス源は、短絡部に隣接するグリッドタイプ層の溶断部分に充分な電流を流すことができるものである。このような溶断可能なグリッドタイプ層を利用したセル150、400の実施形態について次に説明する。
本発明による光起電力セルの実施例を図6に示す。光起電力セルは、その全体が500で示されており、入射する上側および下側の光放射510、550をそれぞれ、負荷Rによる消費のための電流に変換するよう作用可能となっている。光起電力セル500は、図示されているように、上側の薄い金属のまたは同様に半透明/透明な電極520と、内部にナノ粒子260を分布させた絶縁層530と、下側の薄い透明な金属層540とを備えており、この層540には、孔が形成され、それによって放射が透過可能となっている。上側電極520および/または下側電極540は、たとえばガラス板や可撓性高分子プラスチック材料膜などの、剛性基板上に形成されている。作用において、光放射510、550は電極520、540の一ないし複数を透過して、ナノ粒子260に到達し、その上で表面プラズモンを生成する。プラズモンは、電子を生成し、電子は、金属520、540がその内部の電子密度において互いに異なることによってセル500内において本来的に生成する電界Eの影響を受ける。ここで、電界Eは、たとえばトンネリングおよび/またはホッピングの事象によって電子に影響を与え、負荷Rに提供する外部電流を起こす。セル500は、作用中に、上側と下側から入射させることができるので、太陽光反射器と関連付けて利用される場合にその発電性能が向上するという点で有利である。
図6の光起電力セル500を変更して、図7においてその全体を600で示した光起電力セルを提供することができる。光起電力セル600には、グリッドタイプ電極540上に、絶縁材料でできた隔離層560が設けられている。また、グリッドタイプ電極540から離れたところに、隔離層560上に、導電金属材料でできた第2のグリッドタイプ電極570が設けられている。570に形成された孔は、光550がナノ粒子260に効率的に届くように、図示されているように、グリッドタイプ電極540の対応する孔に空間的に一致するよう形成されている。電極570は、電圧バイアス源Vを介して電極520に接続されている。作用において、ナノ粒子260で受光した光の放射が、前述のように、負荷Rへの外部電流を生成する。電極570は、バイアス源Vによってバイアスがかけられており、ナノ粒子260を含む領域に部分的に浸透する電界を生成し、それによって、層530内で起こる電子トンネリングおよび/または電子ホッピングの事象を調整する。バイアス源Vの電位を変化させることによって、負荷RLへのセル600の出力を調整すること、セル600内の光の透過を変化させること、および/またはセル600の色を変更することが可能である。セル600を、たとえばガラス基板および/または可撓性プラスチック材料基板のような透明基板上に形成した場合、バックライト照明することによって可視化されるピクセルアレイスクリーンを形成するためにセル600のアレイを使用することができる。セル600は、潜在的に、光学的ピクセルディスプレイとして正しく機能するため様々な偏光層を必要とする従来型薄膜液晶ディスプレイよりも、たとえば、セル600をディスプレイスクリーンの能動光学素子を形成するために採用したときにリアルタイム3次元ビデオ画像の観賞に必要なより高速なピクセルの切替などの面で、性能のよいものとすることができる。
図8には、その全体を700で示した光起電力セルの形態として、本発明の実施形態が示されている。光起電力セル700は、第1の薄い金属のまたは同様に半透明/透明な電極710と、ナノ粒子260を含む絶縁層720と、第2の金属電極層730とを備えている。任意選択的に、ナノ粒子260は、互いに接触しており、そのように接触させることで、セル700内の導電性が向上するという利点がある。層710、730は、絶縁層720の両端で固有電界を生成するため互いに異なる金属から作製される。セル700は、第1および第2電極層710、730を介して外部負荷Rに接続されるのが好ましい。ナノ粒子260は、図示されているように、第2電極層730に接する領域に集中させるのが好ましい。第2電極層730は、たとえば金属板やガラス板や、プラスチック材料の膜または板や、セラミック板などの基板上に形成されるのが好ましい。作用中、光740が第1電極層710に入射し、その中を透過して、ナノ粒子260に至り、層720内の「熱い」電子に対するトンネリングおよび/またはホッピング事象により負荷Rを通る外部電流を発生させる。また、光起電力セルの代替実施形態が図8に図示されており、全体として800で示されている。光起電力セル800は、厚い第1金属電極層810と、ナノ粒子260を含む絶縁層820と、光学的に透明な基板840上に形成された第2の金属電極層830とを備える。金属電極層810、830は、任意選択的に、互いに異なる金属、たとえば金およびマグネシウムから作製されている。ナノ粒子260は、図示されているように、絶縁層820内の、第2電極層830に隣接する領域に、実質的に集中させるのが好ましい。基板840を透過し、さらに第2電極層830を透過した光の放射850は、ナノ粒子260で受光され、そこでプラズモンが励起されて、電極層810、830の一ないし複数へのトンネリングおよび/またはホッピングが可能な電子を生成し、負荷Rのための外部電流を発生させる。ナノ粒子260を第2金属電極830近傍に集中させることは、電子のトンネリングおよび/またはホッピング事象に対し有益であり、それによって光起電力セル800の作用効率が向上することになる。本発明による光起電力セルの静電容量を増やすために、第1および第2電極層810、820の一ないし複数に、図9Aに900、1000で示した光起電力セルにおいて示されているように、断面形状における絶縁層820への突出を設けるのが好ましい。これらの断面形状上の突出は、幅:長さの比が、望ましい静電容量の程度によって、1〜10000の範囲とするのが好ましい。突出は、スパッタリングおよび/または湿式化学電気めっき処理および/またはエッチング処理によって、たとえば、有機レジストに形成した孔を介して形成し、その後、そのレジストを少なくとも部分的に除去することによって、さらに任意選択的に絶縁層820の一部を形成することによって、形成するのが好ましい。任意選択的に、これらの突出は、それ自体を、ナノ粒子の焼結複合層から作成するものとしてもよい。ナノ粒子260は、光起電力セル900、1000に絶縁層820内での電子トンネリングおよび/またはホッピング事象による電流生成機能を付与するため、絶縁層820内に含まれている。図9Bの上部に示されているように、ナノ粒子260および関連する絶縁層820は、平坦な電極830上に形成されており、電極層810は、絶縁層820の電極層810から離れた側の表面の断面形状に一致している。また、図9Bの下部に示されているように、電極層830は、ナノ粒子260を備える絶縁層820がその上に形成される突出断面形状を有するように作製され、その後、電極層810が、図示されているように、絶縁層820の断面形状に一致するように、絶縁層820の上に形成される。図9Bによる実施形態は、絶縁層820中のナノ粒子260への光の進入を増加させることができるので、セル900、1000の変換効率が向上する。
図10を参照すると、本発明による前述したような光起電力セルの金属電極層の一ないし複数のグリッドタイプの実施形態が図示されている。図10の電極層は、全体として1100で示されており、たとえばフォトリソグラフィックプロセスに続けてウェットおよび/またはドライエッチング処理を行うことにより、ステンシルマスクを介しての真空蒸着によるシャドウデポジション法によって、光誘導空間選択デポジション法によって、製造するのが好ましい。電極層1100は、金属で、一ないし複数の非導電性孔領域1120を含み、一ないし複数の接続リンクが最も薄い溶断可能部分1130を備えている。電極層1100の一部が、電極層810、830間に望ましくない直接短絡を形成するようにナノ粒子260が分布している絶縁層820の領域に連結すると、光起電力セルにその初期製造後に印加された外部電流は、製造中に起こる層810、830間の短絡を絶縁するため、選択的に電極層1120の溶断可能部分1130を気化させるために使用される。光起電力セルがその後その電極層810、830間に短絡を発生させると、同様の方法を用いて後からセルを修復する。
本発明による光起電力セルは、
(i) 「ソーラーファーム」からの発電、
(ii) 遠隔地における緊急発電用、
(iii) 光起電力セルが車両の車体の部品である場合の車両の再充電用、
(iv) ピクセルグラフィックディスプレイの製造用
などのような様々な用途に用いることができる。発電に使用される場合、本発明による光起電力セルは、複数のセルを含むアレイ状に構成するとよい。これらアレイは、故障許容性を備えるように、すなわちひとつの光起電力セルが故障してもアレイ全体の故障に繋がることのないように設計するのが好ましい。たとえば、図11には、全体を1500で示した光起電力アレイの模式図が示されており、アレイ1500には本発明による光起電力セル1530が複数含まれている。セル1510は、それぞれその発電した電流を、関連する半導体ダイオードl520を介して負荷Rに送出する連続したグループ1510に配置するのがよい。一ないし複数のセル1530がある所与のグループ1510の中で不良になったときには、そのグループ1510の電流における寄与は、そのダイオード1520に逆バイアスがかかるようにすることで減結合させ、それによって、他の機能しているグループ1510が負荷Rに供給される電流に寄与することができるようにする。光起電力セル1530を、図10に図示されているように構成した金属電極の少なくともひとつとともに図9Aに図示されているように作製すると、任意の一ないし複数のセル1520内で起こった短絡は、溶断可能な部分1130がセル1520に蓄積されている電荷によって溶断されることによって、即時に切り離される。そのような自己溶断は、非常に素早く、たとえば作用中に短絡が起きて数マイクロ秒以内に、起こるものとすることができるので、負荷Rへの電流供給は見かけ上中断しないものとなる。
不良品セル1530を修理するために追加の保護が必要な場合には、図12における1600で示すような、光起電力セル1530が、バイパスツェナーダイオード1620と、第1減結合スイッチSW1と、第2溶断スイッチSW2と、溶断修復電圧源Vとを備える回路構成を利用するとよい。セル1530のグループ1610で一ないし複数の短絡障害を生じた場合には、第1スイッチSW1が開いて第2スイッチSW2が閉じることで、補償電流が、機能しているセル1530のツェナーダイオードを通るとともに不良セル1530の短絡部を通って流れ、その溶断可能部分1130を溶断することによって、セル1530に生じた短絡を切り離す。任意選択的に、この回路構成1660を、作用中にたとえば材料の経年劣化および/または腐食によって生じる可能性のある短絡を切断するために修復電圧源VRへの断続的な接続を繰り返すものとしてもよい。このような断続的な接続は、定期メンテナンス業務の一部とするのが好ましい。
前記諸形態において、電界Eは、本発明による光起電力セルがたとえば50W/mを超える強い放射レベルに曝されたとき確実に0.1V以上の電極層の端子電圧を示すだけの充分な大きさをもつものとするのが好ましい。
以上説明した本発明の実施形態は、添付の特許請求の範囲により定義された本発明の範囲を逸脱しない限り変形が可能である。
本発明を記載し特許請求するために用いた「含む」「備える」「有する」「からなる」「もつ」「である」(“including”, “comprising”, “incorporating”, “consisting of”, “have”, “is”)などの表現は、非排他的に解釈されること、すなわち明示的に記載されていないアイテム、部品、要素も存在すること、が意図されている。また、単数表現は、複数の場合についても含むものと解釈されるべきである。
添付の特許請求の範囲において括弧で括った数字は、請求項の理解を補助することを意図するものであって、いかなる意味においても、その請求項により特許請求された主題を限定するものと解釈されるべきではない。

Claims (17)

  1. 第1の電極および第2の電極を備え、当該第1の電極および当該第2の電極が、その間の空間領域(190,430,530,720,820)に電界(E)を画成するよう作用可能とされた、光起電力セル(150,400,500,600,700,800,900,1000)であって、
    前記第1の電極および前記第2の電極を作製するための材料は、少なくとも一方が金属であり、これらの電極間の材料仕事関数の差が前記電界(E)を生成するのに充分な大きさをもつように選択され、
    前記空間領域(190,430,530,720,820)は、放射を受光する一ないし複数のナノ粒子(260)を含み、当該ナノ粒子(260)は、前記放射が一ないし複数のナノ粒子(260)において表面プラズモンを励起して、前記一ないし複数のナノ粒子(260)および/または当該一ないし複数のナノ粒子(260)に隣接する媒体から放出されて一ないし複数の非従来型伝導プロセスにより前記電界(E)に案内される一ないし複数の励起電子を生成し、前記放射の受光に応答して前記セル(150,400,500,600,700,800,900,1000)内を流れる電流を生成する
    ことを特徴とする光起電力セル。
  2. 前記一ないし複数の非従来型伝導プロセスが、
    (i) 前記空間領域(190,430,530,720,820)における電子/正孔トラップおよび/または格子欠陥の間のトンネリング、
    (ii) 前記空間領域(190,430,530,720,820)における電子/正孔トラップおよび/または格子欠陥の間のホッピング、
    (iii) 前記一ないし複数のナノ粒子(260)から前記第1の電極および前記第2の電極のうちの一ないし複数へ直接おこなわれるトンネリング、
    (iv) 前記一ないし複数のナノ粒子(260)から前記第1の電極および前記第2の電極のうちの一ないし複数へ直接おこなわれるホッピング、
    (v) 材料欠陥の間のトンネリングおよび/またはホッピング
    のうちのひとつないしそれ以上を含む、請求項1に記載の光起電力セル(150,400,500,600,700,800,900,1000)。
  3. 前記第1の電極および前記第2の電極を作製するための材料は、少なくとも一方が金属であり、これらの電極間の材料仕事関数の差が前記電極の選択的ドーピングを必要とせずに前記電界(E)を生成するのに充分な大きさをもつように選択される、請求項1または2に記載の光起電力セル(150,400,500,600,700,800,900,1000)。
  4. 前記一ないし複数のナノ粒子(260)は1nm〜1000nmの範囲の平均粒径を有する、請求項1,2または3に記載の光起電力セル(150,400,500,600,700,800,900,1000)。
  5. 前記一ないし複数のナノ粒子(260)は絶縁材料、半導体材料、金属材料のうちの少なくとも一つから作製されている、請求項1,2,3または4に記載の光起電力セル(150,400,500,600,700,800,900,1000)。
  6. 前記一ないし複数のナノ粒子(260)は前記セルの前記電極の一方に直接配置されている、先行する請求項のうちのいずれか一項に記載の光起電力セル(150,400,500,600,700,800,900,1000)。
  7. 前記一ないし複数のナノ粒子(260)は少なくとも一層のカプセル化層(270)により個別に周囲を囲まれており、当該少なくとも一層のカプセル化層(270)は絶縁体、半導体、金属のうちの少なくとも一つである、先行する請求項のうちのいずれか一項に記載の光起電力セル(150,400,500,600,700,800,900,1000)。
  8. 前記セル(150,400)は基板上に形成されるよう構成され、当該基板(160,410)は前記セル(150,400,500,600,700,800,900,1000)に入射した放射が前記活性領域(190,430,820)を透過するよう作用可能である、先行する請求項のうちのいずれか一項に記載の光起電力セル(150,400,500,600,700,800,900,1000)。
  9. 前記セル(150,400,500,600,700,800,900,1000)は基板上に形成されるよう構成され、当該基板(160,410)は前記セル(150,400)が応答する放射を通さない、先行する請求項のうちのいずれか一項に記載の光起電力セル(150,400,500,600,700,800,900,1000)。
  10. 前記セルの一ないし複数の層が、前記セルがその発電エネルギーを蓄電できるようにするための強化された固有容量を前記セルに付与するために、形成されている、先行する請求項のうちのいずれか一項に記載の光起電力セル(150,400,500,600,700,800,900,1000)。
  11. 前記ナノ粒子(260)が、それらの光学的特性が動作中印加される電界に応答して変化するように、具現化されている、先行する請求項のうちのいずれか一項に記載の光起電力セル(150,400,500,600,700,800,900,1000)。
  12. 電極グリッド配置が、前記2つの電極層の層に関して使用されると、当該2つの電極層の層間の短絡を絶縁させるために一ないし複数の領域において選択的に溶断させることができるように作用可能である、先行する請求項のうちのいずれか一項に記載の光起電力セル(150,400,500,600,700,800,900,1000)。
  13. 前記セル(150,400,500,600,700,800,900,1000)が、前記ナノ粒子の表面プラズモン共振を誘導する当該ナノ粒子の層に、動作中追加電位を印加することでそれらの光吸収を変化させおよび/または打ち消すことができるようにするための一ないし複数の追加構造を含む、先行する請求項のうちのいずれか一項に記載の光起電力セル(150,400,500,600,700,800,900,1000)。
  14. (a)前記第1の電極層(180,420)を基板(160,420)上に付着または形成させ、
    (b)前記第1の電極層(180,420)上に追加のナノ構造を形成するためエッチングをおこない、
    (c)前記第1の電極層(180,420)を選択的に不動態化し、
    (d)前記第1の電極層(180,420)上に活性層(190,430,820)を付着または形成させ、
    (e)前記活性層(190,430)上に第2の電極層(220,440)を付着または形成させる
    請求項1に記載の光起電力セル(150,400,500,600,700,800,900,1000)を製造する方法であって、
    前記第1の電極層および前記第2の電極層は前記セル内に電界(E)を生成するように作用可能であり、
    前記活性層(190,430,820)は放射を受光する一ないし複数のナノ粒子(260)を含み、当該ナノ粒子(260)は、前記放射が一ないし複数のナノ粒子において表面プラズモンを励起して、前記一ないし複数のナノ粒子(260)および/または当該一ないし複数のナノ粒子(260)に隣接する媒体から放出されて非従来型伝導プロセスにより前記電界に案内される一ないし複数の励起電子を生成し、前記放射の受光に応答して前記セル(150,400,500,600,700,800,900,1000)内を流れる電流を生成することを特徴とする方法。
  15. 前記一ないし複数の非従来型伝導プロセスが、
    (i) 前記空間領域(190,430,530,720,820)における電子/正孔トラップおよび/または格子欠陥の間のトンネリング、
    (ii) 前記空間領域(190,430,530,720,820)における電子/正孔トラップおよび/または格子欠陥の間のホッピング、
    (iii) 前記一ないし複数のナノ粒子(260)から前記第1の電極および前記第2の電極のうちの一ないし複数へ直接おこなわれるトンネリング、
    (iv) 前記一ないし複数のナノ粒子(260)から前記第1の電極および前記第2の電極のうちの一ないし複数へ直接おこなわれるホッピング、
    (v) 材料欠陥の間のトンネリングおよび/またはホッピング
    のうちのひとつないしそれ以上を含む、請求項14に記載の方法。
  16. 太陽電池および/または放射検出器を作成するために、請求項1〜13のいずれか一項に記載の光起電力セル(150,400,500,600,700,800,900,1000)を利用する方法であって、
    (a)前記光起電力セル(150,400,500,600,700,800,900,1000)を、動作中の前記セル(150,400,500,600,700,800,900,1000)に入射する電磁放射を到達可能にするための支持構造体上に装着し、
    (b)動作時に前記セル(150,400,500,600,700,800,900,1000)が生成する電気信号を受信するために、前記セル(150,400,500,600,700,800,900,1000)に電気的接続部を連結することを特徴とする方法。
  17. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の光起電力セルの電極のための溶断可能な網状組織を作成するための電極幾何グリッド配置であって、該電極グリッド配置は、2つの電極の層に関して使用されると、当該2つの電極の層間の短絡を絶縁させるために一ないし複数の領域において選択的に溶断させることができるように作用可能である電極幾何グリッド配置。
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