JP2012519498A - 乳酸発酵ブロスからビシナルジオールを除去する方法 - Google Patents

乳酸発酵ブロスからビシナルジオールを除去する方法 Download PDF

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Abstract

乳酸発酵ブロスからビシナルジオールを除去する方法を提供する。この方法の実施態様は、乳酸発酵ブロスを、少なくとも1個の疎水性リガンドを含む官能化シリカと接触させて、ビシナルジオールの前記疎水性リガンドへの結合を促す工程と、接触させた乳酸発酵ブロスを前記官能化シリカから分離してビシナルジオールを除去する工程とを含む。

Description

本発明の実施態様は、一般に、乳酸発酵ブロスから2,3-ブタンジオールを除去する方法を対象とする。より詳細には、本発明の実施態様は、ビシナルジオール(例えば、2,3-ブタンジオールなど)を、疎水性リガンドを含む官能化シリカに結合させることによって、乳酸発酵ブロスから2,3-ブタンジオールを除去する方法を対象とする。
生分解性高分子であるポリ乳酸(PLA)の前駆体である乳酸の製造は、典型的には、グルコース(ブドウ糖)および他の糖類を、さまざまな菌株の細菌(例えば、乳酸菌)を用いて発酵させることによって行われる。しかし、発酵工程の途中で、細菌が乳酸生産物によって阻害されて、反応が遅くなり、最終的には停止する。この障害を回避するために、塩基を連続的に添加して、乳酸の塩を形成させることができる。この塩は細菌を阻害しないが、生成物を、重合のための乳酸または環状ラクテートに再び変換しなければならない。
発酵後、発酵器から取り出した生成物には、乳酸塩生成物、細胞、細胞残屑、副生成物、未反応糖類、および発酵媒体が含まれ得る。乳酸塩は、強酸を添加することによって遊離の酸の形態に変換し、次いで、アミン溶液を用いて発酵媒体から抽出することができる。細胞および固体残屑は、通常ろ過助剤を使用する、ろ過工程で除去することができる。しかし、小さな副生成物である汚染物質、例えば、乳酸からの他の有機酸および有機ジオールの除去は、依然として困難な課題である。これらの汚染物質は、その後の重合工程を妨げる恐れがあり、乳酸供給流から除去しなければならない。したがって、汚染物質(例えば、有機ジオール、例えば、2,3-ジオールなど)を、乳酸発酵ブロスから除去するための改良されたシステムおよび方法が求められている。
米国特許第7,125,488号明細書 米国特許第5,922,449号明細書
本発明の実施態様は、一般に、乳酸発酵ブロス中の、2,3-ジオール、とりわけ2,3-ブタンジオールを含むビシナルジオールの量を、官能化シリカを含む濾材、とりわけ、C4〜C18疎水性リガンドを含むシラン官能化シリカを用いることによって除去することを対象とする。本明細書において、ビシナルジオールは、2個のヒドロキシル官能基が隣接する炭素原子に結合している任意のジオールである。
1つの実施態様では、乳酸発酵ブロスから2,3-ブタンジオールを除去する方法を提供する。この方法は、乳酸発酵ブロスと、少なくとも1個の疎水性リガンドを有する官能化シリカとを接触させて、2,3-ブタンジオールの前記疎水性リガンドへの結合を促す工程、および結合した2,3-ブタンジオールを乳酸発酵ブロスから分離する工程を含む。
これらのおよびさらなる特徴および利点は、以下の詳細な説明を考慮することによってより十分に理解されるであろう。
本発明の実施態様は、乳酸発酵ブロスから2,3-ブタンジオールを除去する方法を対象とする。この方法は、乳酸発酵ブロスと、少なくとも1個の疎水性リガンドを有する官能化シリカとを接触させて、2,3-ブタンジオールの前記疎水性リガンドへの結合を促す工程、および結合した2,3-ブタンジオールを乳酸発酵ブロスから分離する工程を含む。官能化シリカを利用してビシナルジオール(例えば、2,3-ブタンジオールなど)を乳酸発酵ブロスから除去することを強調してきたが、乳酸発酵ブロスからの他の不純物、汚染物質、または微生物の除去もここでは企図されている。分離は、さまざまな方法、例えば、ろ過、デカンテーション、または遠心分離によって実施する。
官能化シリカは、当業者によく知られている任意の濾材構造を用いて準備することができる。微粒子は、例えば、物理的封入、濾材への結合を含むさまざまなメカニズムによってこの濾材上に捕捉される。官能化シリカ濾材は、例えば、静電相互作用、親水性相互作用、疎水性相互作用、および/または共有結合性相互作用によって、あるいは物理的な取り込みによって、汚染物質を捕捉する。静電相互作用によって、帯電したシリカ濾材は、反対の電荷を有する試料中の物質に結合する。親水性相互作用によって、水に対して強い親和性を有するシリカ濾材部分は、ファン・デル・ワールス相互作用によって物質の極性基を引きつける。疎水性相互作用によって、長い炭化水素鎖を有するリガンド濾材部分は、物質の非極性基を引きつける。
濾材の構造は、適用に適した任意の形態、例えば、顆粒状、球状、繊維状、フィラメント、シート状、スラブ状、ディスク状、ブロック状、フィルム状、および他の形状などであってよい。これらは、カートリッジ、ディスク、プレート、膜、不織布材料、スクリーンなどに製造することができる。例えば、大量の濾過では、プレート&フレームフィルタープレスを利用することができる。濾材は、微粒子または構造化された物質を遊離した状態にすることができる。濾材は、特定の形態では固体物質であり、濾過されるべき液体に不溶性であり、その液体に添加されるかまたは濾過器または濾過器表面にコーティングされる。濾材を使用する目的は、濾過速度を高め、濾過器の表面の汚染を低減し、濾過層のひび割れを低減すること、あるいは濾過特性を向上させることである。濾材は、その物理的な形態によって記述されることが多い。一部の濾材は、本質的に個別の膜であり、汚染物質を膜の表面上に保持することによって機能する(表層濾過器)。これらの濾材は、主として機械的な濾過によって機能し、濾材の細孔径が、液体から除去されることとなる汚染物質の粒径より小さくなければならない。このような濾材は、通常、低い流速を示し、急速に詰まる傾向がある。
他の濾材は、多孔質の支持体または基材上に堆積された、微細な繊維状または微粒子状の多孔質ケーキまたはベッド(床)の形態をとる。濾過される溶液は、この微細物質の割れ目に形成された細孔の経路を通って進まなければならず、微粒子状の汚染物質は、濾材物質によって保持される。濾材の厚さを理由として、これらの濾過器は、(表層濾過器に対して)深層濾過器と呼ばれる。かなり大きな細孔径を有する濾材を用いて懸濁した微粒子状の汚染物質を除去するという要求を達成するその能力は、より高い流速を可能にするため魅力的である。さらに、これらの濾過器は、微粒子を保持する容量がより高く、したがって、詰まる傾向が低減される。
官能化シリカ濾材は、2,3-ブタンジオールと結合するように操作することができるシリカの表面に、官能化用組成物を結合させることによって処理する。結合させるという目的のために、この官能化用組成物は、少なくとも1個の炭化水素鎖を含む疎水性リガンドを含む。代表的な実施態様では、シリカは、予め定められた量の(1種以上の)官能化シランをシリカの表面に付加させることによって官能化することができる。
シラン処理されたシリカ濾材は、未処理のシリカ濾材と比較して、同等または改良された流速を有する。シラン処理されたシリカをベースとする材料の別の利点は、このシリカ材料を改質して、その結合容量を濾過助剤の量を増加させることなく増加させることができることである。言い換えると、シリカ濾材の結合容量は、シリカ物質の質量を有意に増加させることなく高めることができる。
シリカ源は、当業者に知られている多数の物質を含み得る。シリカは、アモルファスシリカを含んでいてよく、このアモルファスシリカは典型的に生物由来である。特に、アモルファスシリカは、米の籾殻灰、小麦の籾殻灰、オートブラン灰、またはこれらの組合せを含んでいてよい。シリカは、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)グレードのシリカ、シリカキセロゲル、シリカヒドロゲル、ヒュームド・シリカ、シリカ・ヒューム、および当業者に知られている他のシリカ微粒子物質を含んでいてもよい。微粒子サイズはさまざまである。しかし、微粒子は典型的には、最高で約500μmまで、最高で約250μmまで、あるいは約10μm〜約200μm、約5μm〜約75μm、または約25μm〜約50μmの粒径を有する。微粒子は上述した微粒子物質の任意の混合物を含んでいてもよい。
米の籾殻灰は、稲作農業の副産物である。米のそれぞれの粒は、収穫産物のおよそ17〜24質量%の割合を占める外殻で保護されている。米の籾殻は、71〜87質量%の有機物質(例えば、セルロースなど)と、13〜29質量%の無機物質からなっている。この無機画分のかなりの部分である87〜97質量%は、シリカ(SiO2)である。現在のところ、食用ではない米の籾殻は、燃料源、肥料として、および断熱材用途に用いられている。米の籾殻を焼却すると、(しばしば90%以上の)構造化シリカ物質が副産物として製造され得る。米の籾殻灰(RHA)は、他の遊離したシリカ濾材と比較して、より広い表面積およびより多くの多孔質チャネル構造を有する。これらの特徴により、RHAは、本発明において使用するための、好ましい処理された濾過器用物質の1つである。
珪藻土(diatomite)は、海洋または淡水環境で堆積する単細胞藻類植物である珪藻類の化石骨格からなるシリカ沈殿堆積物である。その蜂巣シリカ構造は、珪藻土に有用な特徴、例えば、吸収容量、表面積、化学的安定性、および低い嵩密度などを与えている。珪藻土は、90%のSiO2に加えて、Al酸化物、Fe酸化物、Ca酸化物、およびMg酸化物を含有している。
パーライトは、天然由来の珪質火山岩であって熱処理によって膨張され得るものを表す一般的な語である。膨張したパーライトは、1立方フィート当たり2ポンド(32 kg/m3)という小さい質量に製造することができる。パーライトは天然のガラスの形態であるため、化学的に不活性なものとして分類されており、約7のpHを有する。パーライトは、シリカ、アルミニウム、酸化カリウム、酸化ナトリウム、鉄、酸化カルシウム、および酸化マグネシウムからなっている。製粉後、パーライトは、液体からの粗い微粒子の濾過に適した多孔質構造を有する。これは、深層濾過に好適である。
タルク(talcum)は、天然の含水ケイ酸マグネシウム(3MgO・4SiO2・H2O)である。クレーは、水和ケイ酸アルミニウム(Al2O3・SiO2・xH2O)である。上述したシリカ濾材物質の混合物を使用して、最良の濾過およびコストパフォーマンスを達成することもできる。米の籾殻灰および珪藻土を含むシリカ源のいずれも、場合によって、表面シラン処理の前にさまざまな精製および/または浸出工程にかけることができる。
未処理のシリカ濾材物質の比表面積は、1 m2/gより高いことが好ましく、10 m2/gより高いことがより好ましい。比表面積が高いシリカ濾材が好ましいのは、より多くのシランリガンドが結合することを可能にするからである。加えて、大きな細孔を有する媒体は、濾過速度を向上させる。しかし、より大きな細孔物質は、比較的低い表面積を有する。高い表面積と大きな細孔径のバランスによって、効果的な表面濾過処理および濾過速度がもたらされる。これらの物質の表面特性は、NMR(核磁気共鳴)、SEM(走査型電子顕微鏡)、BET(Brunauer-Emmett-Teller)表面積測定技術などの技術によって評価することができ、炭素-水素-窒素の含量は、公知の燃焼法によって測定することができる。
シリカ材料を官能化するために用いるシランは、任意の生産可能なオルガノシラン、またはオルガノシランの混合物を含んでいてよい。シランは、構造 XaRbRcRdSi を有し、式中、Xは、ハロゲン(好ましくはクロライド、ブロマイド、またはヨウ化物、さらに好ましくはクロライド)から選択される加水分解性の部分、あるいは、アルコキシ、アルコール、エステル、およびアミン〔水素原子を有するもの、または約1〜約20、約1〜約8、約1〜約6、約1〜約4個の範囲のホモ原子鎖またはヘテロ原子鎖(これらに限定されないが、メチル、メトキシ、アセトキシ、エチル、エトキシ、プロピル、プロポキシ、イソプロピル、イソプロポキシ、ブチル、イソブチル、t-ブチル、ブトキシ、イソブトキシ、t-ブトキシ、およびフェニルを含む)を有する炭化水素基を有するもの〕から選択される加水分解性の部分である。aの範囲は、約1〜3であってよく、一部の実施態様では3である。Rは、約1〜約100、約1〜約30、約1〜約18、約1〜約6個の範囲のホモ原子鎖またはヘテロ原子鎖(アルキル、アリール基、アルキルアリール、アルキルアルキル、アルキルエーテル、アリールエーテル、アルキルアルキルエーテル、アルキルアリールエーテル、アルキルエステル、アリールエステル、アルキルアルキルエステル、アルキルアリールエステル、アルキルアミノ、アリールアミノ、アルキルアルキルアミノ、アルキルアリールアミノを含む)を有する炭化水素基から選択することができ、より特に、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t-ブチル、ペンチル、およびフェニルを含み、a+b+c+dの合計は4であり、好ましくはb+c+dの合計は1である。
シランの例としては、アセトキシエチルジメチルクロロシラン、アセトキシエチルメチルジクロロシラン、アセトキシエチルトリクロロシラン、アセトキシメチルジメチルアセトキシシラン、アセトキシメチルトリエトキシシラン、アセトキシメチルトリメトキシシラン、アセトキシプロピルメチルジクロロシラン、アセトキシプロピルトリメトキシシラン、ベンジルジメチルクロロシラン、ベンジルトリクロロシラン、ベンジルトリエトキシシラン、ビス(メチルジクロロシリル)ブタン、ビス(メチルジクロロシリル)エタン、1,2-ビス(トリクロロシリル)エタン、1,8-ビス(トリクロロシリル)ヘキサン、1,9-ビス(トリクロロシリル)ノナン、ビス(3-トリメトキシシリル)ヘキサン、ビス[3-(トリメトキシシリル)プロピル]エチレンジアミン、1,3-ビス(トリメチルシロキシ)-1,3-ジメチルシロキサン、n-ブチルジメチルクロロシラン、n-ブチルトリクロロシラン、t-ブチルトリクロロシラン、10-(カルボメトキシ)デシルジメチルクロロシラン、2-(カルボメトキシ)エチルメチルジクロロシラン、2-(カルボメトキシ)エチルトリクロロシラン、2-(カルボメトキシ)エチルトリクロロシラン、カルボキシエチルシラントリオールナトリウム塩、3-クロロプロピルメチルジクロロシラン、3-クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3-クロロプロピルトリクロロシラン、3-クロロプロピルトリエトキシシラン、3-クロロプロピルトリメトキシシラン、3-シアノプロピルジイソプロピルクロロシラン、3-シアノプロピルジメチルクロロシラン、3-シアノプロピルジメチルクロロシラン、3-シアノプロピルトリクロロシラン、3-シアノプロピルトリエトキシシラン、3-シアノプロピルトリメトキシシラン、n-デシルジメチルクロロシラン、n-デシルメチルジクロロシラン、n-デシルトリクロロシラン、n-デシルトリエトキシシラン、ジ-n-ブチルジクロロシラン、ジフェニルメチルクロロシラン、ジフェニルメチルエトキシシラン、ジフェニルジクロロシラン、ジフェニルジエトキシシラン、1,7-ジクロロオクタメチルテトラシロキサン、1,5-ジクロロヘキサメチルトリシロキサン、1,3-ジクロロテトラメチルジシロキサン、(N,N-ジメチル-3-アミノプロピル)トリメトキシシラン、ジメチルジクロロシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、3-(2,4-ジニトロフェニルアミノ)プロピル-トリエトキシシラン、ジ-n-オクチルジクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシルエチル)トリメトキシシラン、エチルジメチルクロロシラン、エチルメチルジクロロシラン、エチルトリクロロシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、(3-グリシドキシプロピル)トリエトキシシラン、(3-グリシドキシプロピル)トリメトキシシラン、(ヘプタデカフルオロ-1,1,2,2-テトラヒドロデシル)ジメチルクロロシラン、(ヘプタデカフルオロ-1,1,2,2-テトラヒドロデシル)トリクロロシラン、(ヘプタデカフルオロ-1,1,2,2-テトラヒドロデシル)トリエトキシシラン、(ヘプタデカフルオロ-1,1,2,2-テトラヒドロデシル)メチルジクロロシラン、(3-ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピルトリクロロシラン、n-ヘプチルジメチルクロロシラン、n-ヘプチルメチルジクロロシラン、n-ヘプチルトリクロロシラン、n-ヘキサデシルトリクロロシラン、n-ヘキサデシルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、ヘキシルメチルジクロロシラン、ヘキシルトリクロロシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、2-ヒドロキシ-4-(3-トリエトキシシリルプロポキシ)-ジフェニルケトン、イソブチルジメチルクロロシラン、イソブチルトリクロロシラン、イソブチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、3-イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、イソプロピルジメチルクロロシラン、イソプロピルメチルジクロロシラン、メルカプトメチルメチルジエトキシシラン、メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、メルカプトプロピルトリエトキシシラン、メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メタクリルオキシプロピルトリクロロシラン、メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3-(p-メトキシフェニル)プロピルトリクロロシラン、3-メトキシプロピルトリメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、n-オクタデシルジイソブチル(ジメチルアミノ)シラン、n-オクタデシルジメチルクロロシラン、n-オクタデシルジメチル(ジメチルアミノ)シラン、n-オクタデシルジメチルメトキシシラン、n-オクタデシルジメチル(3-トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライド、n-オクタデシルメチルジクロロシラン、n-オクタデシルメチルジエトキシシラン、n-オクタデシルトリクロロシラン、n-オクタデシルトリエトキシシラン、n-オクタデシルトリメトキシシラン、n-オクチルジイソブチルクロロシラン、n-オクチルジイソプロピルクロロシラン、n-オクチルジイソプロピル(ジメチルアミノ)シラン、n-オクチルジメチルクロロシラン、n-オクチルジメチルメトキシシラン、n-オクチルジメチルジメチルアミノシラン、n-オクチルメチルジクロロシラン、n-オクチルメチルジエトキシシラン、n-オクチルトリクロロシラン、n-オクチルトリエトキシシラン、n-オクチルトリメトキシシラン、n-オクチルジイソプロピルクロロシラン、ペンタフルオロフェニルジメチルクロロシラン、ペンタフルオロフェニルプロピルジメチルクロロシラン、ペンタフルオロフェニルプロピルトリクロロシラン、ペンタフルオロフェニルプロピルトリメトキシシラン、ペンチルトリクロロシラン、ペンチルトリエトキシシラン、フェネチルジジイソプロピルクロロシラン、フェネチルジメチルクロロシラン、フェネチルメチルジクロロシラン、フェネチルジメチル(ジメチルアミノ)シラン、フェネチルトリクロロシラン、フェネチルトリメトキシシラン、3-フェノキシプロピルジメチルクロロシラン、3-フェノキシプロピルトリクロロシラン、フェニルジメチルクロロシラン、フェニルメチルジクロロシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、フェニルメチルメトキシシラン、フェニルプロピルジメチルクロロシラン、フェニルプロピルメチルジクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n-プロピルジメチルクロロシラン、n-プロピルメチルジクロロシラン、n-プロピルトリクロロシラン、n-プロピルトリエトキシシラン、n-プロピルトリメトキシシラン、テトラクロロシラン、テトラエトキシシラン、2,2,5,5-テトラメチル-2,5-ジシラ-1-アザ-シクロペンタン、トリアコンチルジメチルクロロシラン、トリアコンチルトリクロロシラン、(トリデカフルオロ-1,1,2,2-テトラヒドロオクチル)ジメチルクロロシラン、(トリデカフルオロ-1,1,2,2-テトラヒドロオクチル)メチルジクロロシラン、(トリデカフルオロ-1,1,2,2-テトラヒドロオクチル)トリクロロシラン、(トリデカフルオロ-1,1,2,2-テトラヒドロオクチル)トリエトキシシラン、トリエトキシシリルプロピルエチルカルバメート、N-(3-ジエトキシシリルプロピル)グルコンアミド、N-(3-トリエトキシシリルプロピル)-4-ヒドロキシ-ブチルアミド、N-(トリエトキシシリルプロピル)-O-ポリエチレンオキシド、3-(トリエトキシシリルプロピル)コハク無水物、トリエチルアセトキシシラン、トリエチルクロロシラン、(3,3,3-トリフルオロプロピル)ジメチルクロロシラン、(3,3,3-トリフルオロプロピル)メチルジクロロシラン、(3,3,3-トリフルオロプロピル)トリクロロシラン、(3,3,3-トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、2-(トリメトキシシリルエチル)ピリジン、トリメチルクロロシラン、トリメチルエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリ-n-プロピルクロロシラン、ウンデシルトリクロロシラン、ウレイドプロピルトリエトキシシラン、ウレイドプロピルトリメトキシシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランを挙げることができる。
本発明においてシリカを処理するために最も有用なシランは、アルコキシ、第四級アンモニウム、アリール、エポキシ、アミノ、ウレア、メタクリレート、イミダゾール、カルボキシ、カルボニル、イソシアノ、イソチオウロニウム、エーテル、ホスホネート、スルホネート、ウレタン、ウレイド、スルフヒドリル、カルボキシレート、アミド、カルボニル、ピロール、およびイオンからなる群から選択される1つ以上の部分を有することが好ましい。
アルコキシ部分を有するシランの例は、モノ-、ジ-、またはトリ-アルコキシシラン(例えば、n-オクダデシルトリエトキシシラン、n-オクチルトリエトキシシラン、およびフェニルトリエトキシシラン等)である。第四級アンモニウム部分を有するシランの例は、3-(トリメトキシシリル)プロピルオクタデシルジメチルアンモニウムクロライド、N-トリメトキシシリルプロピル-N,N,N-トリメチルアンモニウムクロライド、または3-(N-スチリルメチル-2-アミノエチルアミノ)-プロピルトリメトキシシランヒドロクロライドである。アリール部分を有するシランの例は、3-(トリメトキシシリル)-2-(p,m-クロロメチル)-フェニルエタン、2-ヒドロキシ-4-(3-トリエトキシシリルプロポキシ)-ジフェニルケトン、((クロロメチル)フェニルエチル)トリメトキシシラン、およびフェニルジメチルエトキシシランである。エポキシ部分を有するシランの例は、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシランおよび2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランである。アミノ部分を有するシランの例は、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、トリメトキシシリルプロピルジエチレントリアミン、2-(トリメトキシシリルエチル)ピリジン、N-(3-トリメトキシシリルプロピル)ピロール、トリメトキシシリルプロピルポリエチレンイミン、ビス-(2-ヒドロキシエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、およびビス(2-ヒドロキシエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシランである。
尿素部分を有するシランの例は、N-(トリエトキシシリルプロピル)ウレアおよびN-1-フェニルエチル-N'-トリエトキシシリルプロピルウレアである。メチルアクリレート部分を有するシランの例は、3-(トリメトキシシリル)プロピルメタクリレートである。スルフヒドリル部分を有するシランの例は、3-メルカプトプロピルトリエトキシシランである。イミダゾール部分を有するシランの例は、N-[3-(トリエトキシシリル)プロピル]イミダゾールおよびN-(3-トリエトキシシリルプロピル)-4,5-ジヒドロイミダゾールである。イオン性シランの例は、3-(トリメトキシシリル)プロピル-エチレンジアミン三酢酸三ナトリウム塩、および3-(トリヒドロキシシリル)プロピルメチルホスホネートナトリウム塩である。カルボニル部分を有するシランの例は、3-(トリエトキシシリル)プロピルコハク酸無水物である。イソシアノ部分を有するシランの例は、トリス(3-トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレートおよび3-イソシアナトプロピルトリエトキシシランである。エーテル部分を有するシランの例は、ビス[(3-メチルジメトキシシリル)プロピル]-ポリプロピレンオキシドおよびN-(トリエトキシシリルプロピル)-O-ポリエチレンオキシドウレタンである。スルホネート部分を有するシランの例は、2-(4-クロロスルホニルフェニル)-エチルトリクロロシランである。イソチオウロニウム部分を有するシランの例は、トリメトキシシリルプロピルイソチオウロニウムクロライドである。アミド部分を有するシランの例は、トリエトキシシリルプロピルエチル-カルバメート、N-(3-トリエトキシシリルプロピル)-グルコンアミド、およびN-(トリエトキシシリルプロピル)-4-ヒドロキシブチルアミドである。ウレタン部分を有するシランの例は、N-(トリエトキシシリルプロピル)-O-ポリエチレンオキシドウレタンおよびO-(プロパルギルオキシ)-N-(トリエトキシシリルプロピル)ウレタンである。
シリカ濾材を、2種以上のシランで処理することもできる。2種以上のシランの例は、N-トリメトキシシリルプロピル-N,N,N-トリメチルアンモニウムクロライドおよびビス(2-ヒドロキシエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン;3-アミノプロピルトリメトキシシランおよびN-(トリエトキシシリルプロピル)-O-ポリエチレンオキシドウレタン;3-トリヒドロシリルプロピルメチルホスホネート、ナトリウム塩、およびN-(トリエトキシシリルプロピル)-O-ポリエチレンオキシドウレタン;N-トリメトキシシリルプロピル-N,N,N-Cl、トリメチルアンモニウムクロライド、および(3-グリシドキシプロピル)トリメトキシシラン;3-トリヒドロシリルプロピルメチルホスホネート、ナトリウム塩、およびビス-(2-ヒドロキシエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン;3-(N-スチリルメチル-2-アミノエチルアミノ)-プロピルトリメトキシシラン塩酸塩およびN-(トリエトキシシリルプロピル)-O-ポリエチレンオキシドウレタン;2-(トリメトキシシリルエチル)ピリジンおよびN-(3-トリエトキシシリルプロピル)-グルコンアミド;N-トリメトキシシリルプロピル-N,N,N-Cl、トリメチルアンモニウムクロライド、およびN-(3-トリエトキシシリルプロピル) -グルコンアミド;N-トリメトキシシリルプロピル-N,N,N-Cl、トリメチルアンモニウムクロライド、および2-ヒドロキシ-4-(3-トリエトキシシリルプロポキシ)-ジフェニルケトン;3-メルカプトプロピルトリエトキシシランおよびN-(トリエトキシシリルプロピル)-O-ポリエチレンオキシドウレタン;3-(トリエトキシシリル)プロピルコハク酸無水物およびN-(トリエトキシシリルプロピル)-O-ポリエチレンオキシドウレタン;トリメトキシシリルプロピル-エチレンジアミン、三酢酸、三ナトリウム塩、およびN-(トリエトキシシリルプロピル)-O-ポリエチレンオキシドウレタン;2-(4-クロロスルホニルフェニル)-エチルトリクロロシランおよびN-(トリエトキシシリルプロピル)-O-ポリエチレンオキシドウレタン;ならびに、2-(4-クロロスルホニルフェニル)-エチルトリクロロシランおよびビス-(2-ヒドロキシエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシランである。
本方法のさらなる実施態様では、シラン含有物質がエタノールなどの溶媒を任意に含んでいてもよい。このために好適な溶媒としては、エタノール、メタノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、およびより高い沸点を有するアルキルアルコール、トルエン、キシレンおよび他の芳香族溶媒、グライム、ジグライム、エチルエーテル、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、およびより高い沸点を有する炭化水素溶媒、テトラヒドロフラン、フラン、または当業者に公知の他の溶媒が挙げられる。
シリカの官能化は、確立されたプロセスである。ほとんどのシリカは、「湿式」プロセスで処理される。「湿式」プロセスは、装填された全ての微粒子を効果的にスラリーにするために溶媒を利用する、シラン官能基化プロセスである。微粒子、添加剤、および溶媒を含む処理される物質の質量の大部分は、溶媒からなる。高い溶媒濃度は、反応性添加剤(例えば、シラン)と微粒子の表面との緊密な接触を促進して、添加剤と表面上の特定の反応点との間の反応を開始させるように設計されている。一般に、この湿式プロセスは、反応を完結させるために比較的長いバッチ時間、典型的には、周囲温度より高い温度で1〜24時間のバッチ時間を必要とする。複数回の追加の洗浄工程を行うことができる。
別法として、「乾式」プロセスを用いてシリカを官能基化することができる。乾式プロセスでは、シラン添加物が、大部分がシラン添加剤と反応する物質からなる混合物に供給され、処理される物質の大部分が特定の添加剤との反応に対して不活性な溶媒である「湿式」プロセスとは対照的である。この乾式プロセスは、有意な量の溶媒を用いることなしに、シリカとシランとを撹拌して結合を促進させることができる混合装置を利用する。
理論に拘束されないが、本発明の官能化シリカ濾材は、発酵ブロス中の乳酸または乳酸塩よりも、ビシナルジオール〔例えば、2,3-ブタンジオール(BDO)など〕を選択するように設計されている。乳酸およびBDOは、親水性の性質を有する。しかし、塩の形態の乳酸は、より高いイオン性を有し、ジオールよりも高い水溶性を有する。この結果、ジオールは、より低い水性環境を求める点で乳酸とは差異を有する。したがって、疎水性のリガンドを有する官能化シリカを利用すると、ジオールの、水性相から官能化シリカ濾材への移行がもたらされる。
1つ以上の実施態様において、C4〜C18炭化水素鎖を、疎水性リガンドに利用することができる。特定の実施態様では、疎水性リガンドは、C8炭化水素鎖である。C8炭化水素鎖は、高度に水性であるマトリックス中の有機分子の分離に有利である。これは、C8炭化水素鎖は疎水性であるが、鎖が崩壊する傾向が小さいからである。C8炭化水素鎖は、他のより長い炭化水素鎖ほど容易に崩壊せず、かつ、他のより長い炭化水素鎖よりも水性クロマトグラフィー用マトリックスにより溶解性である。
鎖の崩壊を回避するC4〜C18炭化水素鎖の1つの別法は、極性基が組み込まれた有機官能基構造である。極性基が組み込まれた構造は、酸性水素部分(例えば、アミノまたはヒドロキシルなど)および疎水性部分の両方を、1つの有機官能性鎖上に有する構造である。この酸部分は、通常、鎖の中央部分に位置していて、末端には疎水性部分がある。これらの極性基が組み込まれた構造の例は、米国特許第7,125,488号明細書に記載されている。この配置は、鎖が折りたたまれることを防止し、鎖に溶解させることによる分子の捕捉には利用しにくくする。鎖の崩壊を回避するためのもう1つの別法は、混合相組成物の利用である。混合相組成物は、2種以上の異なるシラン、好ましくは1種の疎水性シランと1種の親水性シランとからなる。これらの混合相組成物は、米国特許第5,922,449号に記載されている。これらの組成物では、鎖の積み重なりが阻害されるため、鎖が崩壊する傾向が小さい。
以下に詳細に記述する以下の実施例は、8つのさまざまな濾材組成物を用いて、BDOの除去が達成されることを実証する。以下に示すように、試験した組成物の中で、C8炭化水素鎖が、最も良好なBDOの除去をもたらした。
以下の逐次的な方法を用いて、模擬乳酸ブロスを調製した。1000 mLの脱塩水を、マグネチックスターラーが入った1/2ガロンのガラスジャグに装填した。この水に、75 gのL-乳酸カルシウム水和物(Aldrich Chemicalsから購入)を添加し、L-乳酸カルシウムが溶解するまで撹拌した。点眼器を用いて、0.88 gの2,3-ブタンジオールを添加し、さらに15分間撹拌して、全ての成分が良好に混合されることを確実にした。これにより、約818 ppmのBDOの溶液が得られた。
模擬乳酸ブロスの処理として、1 gの濾材を、20ドラムのバイアル中、10 mLの乳酸溶液と混合し、実験室用リストシェーカー上で30分間振盪した。次いで、この混合物を、0.45ミクロンのシリンジレスディスポーサブルフィルターデバイス(Whatman製品番号AV1254PPおよびロット番号M722;Fisher Scientific社から購入)を使用して濾過して、10ドラムのバイアル中に入れた。その後、試料を濾過し、ガスクロマトグラフィーによって分析した。
試料は、0.1 gの試料を、内部標準としての既知量のn-ブタノール(約300マイクログラム)で処理することによって分析した。次いで、試料を、2 gのMeOHで処理し、フレームイオン化検出器を備えたガスクロマトグラフ装置でそれ以上希釈することなく分析した。メタノール中のN-ブタノールの標準溶液を調製し、未知の試料と同じ方法で分析した、ブタノールと比較した2,3-ブタンジオールの実験的応答係数(2つのブタンジオールのピークを1つのグループとして取り扱った)を、二点較正から決定した。この同じ実験的応答係数を用いて、未知の試料中の2,3-ブタンジオールの濃度を決定した。実験結果を下記表1に示す。
Figure 2012519498
表に示したように、以下にそのシランの構造を示したNo.6、7、および8では、合成ブロス中の残留BDOの量が、それぞれ、74%、78%、および65%に低減した。これらの濾材は、疎水性の性質であり、オクチル(C8)官能化濾材であるNo.7からの結果が65%であり最も優れていた。
Figure 2012519498
「特に」「好ましくは」「一般に」および「典型的に」などの用語は、本明細書において請求項に記載の発明の範囲を制限するものではなく、特定の特徴が、請求項に記載の発明の構造または機能に対して決定的である、必須である、あるいは重要であることを示唆するものでもない。むしろ、これらの用語は、本発明の特定の実施態様で実現された特徴または実現されなかった特徴である、別の特徴または追加の特徴を強調することを単に意図している。「実質的に」および「約」などの用語が、本明細書において、定量的な比較、値、測定、または他の表現に本来的に付随する誤差の程度を表すことも認められたい。
本発明を詳細に、特定の実施態様を参照しながら記述してきたが、添付の請求項に定義した本発明の範囲から離れることなく修飾および変形が可能であることは明らかである。特に、本明細書に好ましいあるいは特に有利であるとして特定した本発明のいくつかの態様にかかわらず、本発明は、これらの本発明の好ましい態様に必ずしも限定されないことが企図されている。

Claims (18)

  1. 乳酸発酵ブロスからビシナルジオールを除去する方法であって、
    乳酸発酵ブロスを、少なくとも1個の疎水性リガンドを含む官能化シリカと接触させて、ビシナルジオールの前記疎水性リガンドへの結合を促す工程;および
    接触させた乳酸発酵ブロスを前記官能化シリカから分離してビシナルジオールを除去する工程
    を含む、方法。
  2. ビシナルジオールが2,3-ジオールを含む、請求項1に記載の方法。
  3. ビシナルジオールが2,3-ブタンジオールを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記分離を、ろ過、デカンテーション、スクリーニング、遠心分離、またはこれらの組合せによって行う、請求項1に記載の方法。
  5. 前記疎水性リガンドが少なくとも1個の炭化水素鎖を含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記炭化水素鎖がC4〜C18炭化水素鎖である、請求項1に記載の方法。
  7. 前記疎水性リガンドがC8炭化水素鎖である、請求項1に記載の方法。
  8. 前記シリカが非晶質シリカである、請求項1に記載の方法。
  9. 前記非晶質シリカが生物由来のものである、請求項1に記載の方法。
  10. 前記非晶質シリカが、もみ殻灰、オーツ麦ふすま灰、小麦もみ殻灰、又はこれらの組合せを含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記シリカが、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)グレードのシリカを含む、請求項1に記載の方法。
  12. 前記官能化シリカを利用して、乳酸発酵ブロスから微生物を除去する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  13. 前記官能化シリカが、シリカ表面上のシリカと反応するシランを含む、請求項1に記載の方法。
  14. 前記シランが、アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、アリールオキシ、アミノ、アミド、メタクリレート、メルカプト、カルボニル、ウレタン、ピロール、カルボキシ、シアノ、アミノアシル、アシルアミノ、アルキルエステル、およびアリールエステルからなる群から選択される加水分解性部分を含む、請求項1に記載の方法。
  15. 前記シランが、アルコキシシランを含む、請求項1に記載の方法。
  16. 前記シランが、第四級アンモニウム、アリール、エポキシ、アミノ、尿素、メタクリルレート、イミダゾール、カルボニル、イソチオウロニウム、スルホネート、ホスホネート、ウレタン、ウレイド、イソシアノ、スルフヒドリル、カルボキシレート、カルボニル、アミド、ウレタン、ピロール、およびイオン性部分からなる群から選択される追加の部分を含む、請求項1に記載の方法。
  17. ビシナルジオールの少なくとも40%が乳酸発酵ブロスから除去される、請求項1に記載の方法。
  18. ビシナルジオールの少なくとも20%が乳酸発酵ブロスから除去される、請求項1に記載の方法。
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