JP2012516886A - クレイスタンチンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明はクレイスタンチンAである式(I)で表される化合物の製造方法に関する。本製造方法は、式(II)で表される化合物と式(III)で表される化合物とを第1の溶媒、四級アンモニウム塩及び第1のアルカリの存在下で反応させて式(IV)で表される化合物を形成するステップを含む。式(IV)で表される化合物を更に第2の溶媒及び第2のアルカリで処理して式(I)で表される化合物を形成する。本発明はまた、クレイスタンチンAアセテートである式(IV)で表される化合物の製造方法を提供する。

Description

本発明はジフィリングルコシド、クレイスタンチン、特にはクレイスタンチンAの製造方法に関する。
ジフィリン(diphyllin)はリグナン類ファミリーに属する、フェノール系リグナンラクトンである。リグナン類は、植物、特に亜麻に存在する一群の化学物質である。リグナン類は、エストロゲン様化学物質であって抗酸化物質としても作用する植物エストロゲン類の主要クラスの一つである。ジフィリンはグリコシル化型で存在し、クレイスタンチンはグリコシル化ジフィリンの一例である。
クレイスタンチンAの構造は以下の通りである。
グリコシル化リグナンには多様な活性が確認されており、細胞毒作用や抗腫瘍活性及び抗炎症作用と関連付けられている。
cleistanthus collinusからクレイスタンチンAを単離する従来の方法は、cleistanthus collinusの乾燥葉を石油エーテルで処理して脱脂パウダーを得るステップを含む。この脱脂パウダーをアセトンで抽出して粘着性の塊を形成し、更にベンゼン及びクロロホルムで処理して黒色残渣を得る。TLCプレート上にスポットし、ヘプタン、クロロホルム及びメタノールでクロマトグラフィーを行い、青色蛍光スポットとしてクレイスタンチンAを得る。クレイスタンチンAはアセトンで再結晶される。
特許文献1は、過剰破骨細胞作用や過剰胃酸性化の治療に使用される、ジフィリン並びにそれに関連するグリコシド及び誘導体等の好適には下記一般式で表されるV−ATPase(すなわち胃プロトンポンプ)阻害性リグナンに関する(式中、R及びRは一緒にアルキレン架橋を形成してもよく、R及びRも同様に一緒にアルキレン架橋を形成してもよく、点線で示される結合はそれぞれ独立して存在するか又は非存在であり、ラクトン環は任意で開環又はエステル化されている)。開示された化合物は下記一般式で表される。
国際公開第2008058897号
本発明は、合成法によりクレイスタンチンAを製造することを目的とする。
本発明の一態様は、式IIで表される化合物と式IIIで表される化合物とを第1の溶媒、四級アンモニウム塩及び第1のアルカリの存在下で反応させて式IVで表される化合物を形成するステップを含む、クレイスタンチンAである式Iで表される化合物の製造方法を包含する。式IVで表される化合物を更に第2の溶媒及び第2のアルカリで処理して式Iで表される化合物を形成する。
また、本発明の他の態様では、クレイスタンチンAアセテートである式IVで表される化合物の製造方法が提供される。本製造方法は、式IIで表される化合物と式IIIで表される化合物とを溶媒、四級アンモニウム塩及びアルカリの存在下で反応させて式IVで表される化合物を形成するステップを含む。
前記化合物の構造を以下に示す。
式I
式II
式III
式IV
本発明は、クレイスタンチンA及びその酢酸塩であるクレイスタンチンAアセテートの製造方法に関する。
一実施形態において、本発明はクレイスタンチンAである式Iで表される化合物の製造方法を提供する。本製造方法の反応スキームは以下のとおりである。
本製造方法は、式IIで表される化合物と式IIIで表される化合物とを第1の溶媒、四級アンモニウム塩及び第1のアルカリの存在下で反応させて、クレイスタンチンAアセテートである式IVで表される化合物を得るステップを含む。本反応に使用される第1の溶媒はジクロロメタンであり、四級アンモニウム塩はテトラブチル臭化アンモニウムであり、第1のアルカリは水酸化ナトリウムである。式IVで表される化合物を第2溶媒の存在下で更に第2のアルカリと反応させて、クレイスタンチンAである式Iで表される化合物を形成する。反応混合液は室温で約30分間攪拌する。第2のアルカリは炭酸カリウムであり、第2の溶媒はメタノールである。
式Iで表される化合物は、(9−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−4−((3,4−ジ−O−メチル−D−キシロピラノシル)オキシ)−6,7−ジメトキシナフト(2,3−c)フラン−1(3H)−オン)、すなわちクレイスタンチンAである。式IIで表される化合物は、9−(3’,4’−メチレンジオキシフェニル)−4−ヒドロキシ−6,7−ジメトキシナフト[2,3−c]フラン−1(3H)−オンである。式IIIで表される化合物は、2−O−アセチル−3,4−ジメトキシ−α−D−ブロモキシロピラノースである。式IVで表される化合物は、(9−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−4−((3,4−ジ−O−メチル−D−キシロピラノシル)アセテート)−6,7−ジメトキシナフト(2,3−c)フラン−1(3H)−オン)、すなわちクレイスタンチンAアセテートである。
前記クレイスタンチンAの製造方法は簡便であって、また、クレイスタンチンAの収率が96%と高収率であり経済的に実行可能である。
本発明の他の実施形態は、クレイスタンチンAアセテートである式IVで表される化合物の製造方法に関する。本製造方法の反応スキームは以下のとおりである。
本製造方法は、式IIで表される化合物と式IIIで表される化合物とを溶媒、四級アンモニウム塩及びアルカリの存在下で反応させて、クレイスタンチンAアセテートである式IVで表される化合物を形成するステップを含む。本反応に使用される第1の溶媒はジクロロメタンであり、四級アンモニウム塩はテトラブチル臭化アンモニウムであり、アルカリは水酸化ナトリウムである。
式IIで表される化合物は、9−(3’,4’−メチレンジオキシフェニル)−4−ヒドロキシ−6,7−ジメトキシナフト[2,3−c]フラン−1(3H)−オンである。式IIIで表される化合物は、2−O−アセチル−3,4−ジメトキシ−α−D−ブロモキシロピラノースである。式IVで表される化合物はクレイスタンチンAアセテート((9−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−4−((3,4−ジ−O−メチル−D−キシロピラノシル)アセテート)−6,7−ジメトキシナフト(2,3−c)フラン−1(3H)−オン))である。
本発明の他の実施形態によれば、下記式IIで表される化合物の製造方法は下記のとおりである。
本製造方法は、式Vで表される化合物をハロゲン化して式VIで表される化合物を得るステップを含む。ハロゲン化は臭素及び酢酸の存在下で行われる。反応は室温で3〜5時間行われる。式VIで表される化合物をp−トルエンスルホン酸の存在下でエチレングリコールで還流し、式VIIで表される化合物を得る。式VIIで表される化合物をテトラヒドロフラン及びピペロナールの存在下でn−ブチルリチウムで処理し、式VIIIで表される化合物を得る。温度は−70℃〜−80℃で1〜5時間保持する。式VIIIで表される化合物を酢酸及びメチレンジクロリドの存在下で更にアセチレンジカルボン酸ジエチルと共に加熱して、式IXで表される化合物を得る。温度は130℃〜150℃で1〜2時間保持する。式IXで表される化合物をテトラヒドロフランの存在下で更に水素化リチウムアルミニウムで処理し、式IIで表される化合物を得る。温度は0℃に保持し、反応時間は2〜3時間である。
式Vで表される化合物はベラトルムアルデヒド、すなわち4,5−ジメトキシベンズアルデヒドである。式VIで表される化合物は、2−ブロモ−4,5−ジメトキシベンズアルデヒドである。式VIIで表される化合物は、2−(2−ブロモ−4,5−ジメトキシフェニル)−1,3−ジオキソランである。式VIIIで表される化合物は、(2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−4,5−ジメトキシフェニル)(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−メタノールである。式IXで表される化合物は、ジエチル1−(3’,4’−メチレンジオキシフェニル)−4−ヒドロキシ−6,7−ジメトキシ−ナフタレン−2,3−ジカルボキシレートである。
本発明の他の実施形態によれば、下記式IIIで表される化合物の製造方法は下記のとおりである。
本製造方法は、式Xで表される化合物をピリジンと反応させるステップを含む。無水酢酸を混合液に添加して式XIで表される化合物を得る。反応混合液の温度は0℃に4〜6時間保持する。式XIで表される化合物を更にジクロロメタンで処理する。反応混合液を0℃に冷却する。冷却溶液に臭化水素の酢酸溶液を添加し、式XIIで表される化合物を得る。反応は1〜3時間行われる。式XIIで表される化合物を室温で2,6−ルチジン、テトラブチル臭化アンモニウム、無水ジクロロメタン、及び、エタノールで処理し、式XIIIで表される化合物を得る。式XIIIで表される化合物をメタノール及びナトリウムメトキシドで処理し残渣を得る。反応は室温で1〜2時間行われる。残渣をジメチルホルムアミドに溶解し、溶液を0℃に冷却する。得られた溶液に水素化ナトリウムを添加して縣濁液とする。ヨウ化メチルを更に添加して式XIVで表される化合物を得る。
式XIVで表される化合物を酢酸に溶解し、反応混合液を濃縮して残渣を得る。温度は0℃に1〜2時間保持する。得られた残渣を室温で更に無水酢酸及びピリジンで処理し、式XVで表される化合物を得る。式XVで表される化合物をジクロロメタンに溶解する。反応混合液を0℃に冷却する。冷却溶液に臭化水素の酢酸溶液を添加し、式IIIで表される化合物を得る。反応時間は2〜3時間である。
式Xで表される化合物はD−キシロースである。式XIで表される化合物は、テトラ−O−アセチル−D−キシロピラノースである。式XIIで表される化合物は、2,3,4−トリ−O−アセチル−α−D−ブロモキシロピラノースである。式XIIIで表される化合物は、3,4−ジ−O−アセチル−1,2−O−(1−エトキシエチリデン)−D−キシロピラノースである。式XIVで表される化合物は、1,2−O−(1−エトキシエチリデン)−3,4−ジメトキシ−D−キシロピラノースである。式XVで表される化合物は、1,2−ジ−O−アセチル−3,4−ジメトキシ−D−キシロピラノースである。
クレイスタンチンAは癌、過剰胃酸性化、過剰破骨細胞作用の治療や、哺乳類におけるプロテインキナーゼC(PKC)関連疾患の治療及び予防に使用される。
下記実施例により本発明を説明するが、本発明を限定するものではない。
実施例1:式Iで表されるクレイスタンチンAの製造
クレイスタンチンAを下記反応ステップにより合成した。
I.クレイスタンチンAアセテート(式IV)の合成
9−(3’,4’−メチレンジオキシフェニル)−4−ヒドロキシ−6,7−ジメトキシナフト[2,3−c]フラン−1(3H)−オン(式II;0.30g、0.788mmol)、2−O−アセチル−3,4−ジメトキシ−α−D−ブロモキシロピラノース(式III;0.446g、1.576mmol)、及び、テトラブチル臭化アンモニウム(0.254g、0.788mmol)を50mL丸底フラスコ中の攪拌されているジクロロメタン(20mL)に添加した。得られた縣濁液に2M NaOH溶液(3mL)を添加し、室温で2時間攪拌した。TLC(EtOAc:DCM=1:9)で反応の完了を確認した後、反応混合液をジクロロメタンで抽出した(4x20mL)。一つにまとめた有機相を10%NaOH溶液で洗浄(3x15mL)し、次いで水で洗浄(2x10mL)した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無機塩をろ過除去した後、ろ液を減圧下で濃縮し、粗塊をEtOAc:ジクロロメタン=4:96を溶出液としたカラムクロマトグラフィーで精製し、クレイスタンチンAアセテート(式IV)の白色固体を得た。
クレイスタンチンAアセテートの収量及びNMRの詳細は以下の通りであった。
収量:0.240g(52%)
1HNMR (CDCl3, 300 MHz): δ = 7.59 (s, 1H), 7.04 (s, 1H), 6.94 (d, 1H, J = 7.8 Hz), 6.81-6.76 (m, 2H), 6.06 (d, 1H, J = 13.8 Hz), 6.05 (d, 1H, J = 13.8 Hz), 5.47 (d, 1H, J = 16.2 Hz), 5.39 (d, 1H, J = 14.8 Hz), 5.33 (t, 1H, J = 7.2 Hz), 5.10 (d, 1H, J = 6.9 Hz), 4.15 (dd, 1H, J = 6.0, 13.2 Hz), 4.07 (s, 3H), 3.79 (s, 3H), 3.60 (s, 3H), 3.50 (s, 3H), 3.46-3.32 (m, 3H), 2.15 (s, 3H). 13CNMR (300 MHz, CDCl3): δ = 169.68, 169.47, 151.83, 150.35, 147.51, 144.05, 135.57, 130.63, 128.37, 126.12, 125.94, 123.57, 119.25, 110.70, 108.20, 106.10, 101.21, 100.80, 100.58, 81.21**81.16**, 77.95, 71.44*, 71.40*, 66.94, 62.77, 59.90, 58.53, 56.22, 55.81, 21.14.
II.クレイスタンチンA(式I)の合成
固体無水KCO(0.0925g、0.675mmol)をクレイスタンチンAアセテート(式IV;0.20g、0.343mmol)のメタノール溶液(7.5mL)に添加し、反応混合液を室温で30分間攪拌した。TLC(EtOAc:ヘキサン=5:5)で反応の完了を確認した後、メタノールを減圧下で除去した。水を添加し、CHClで抽出した(2x25mL)。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過・濃縮して、クレイスタンチンA(式I)の綿毛状白色固体を得た。
クレイスタンチンAの収量及びNMRの詳細は以下の通りであった。
収量:179mg(96%)
1HNMR (CDCl3, 300 MHz): δ = 7.92 (s, 1H), 7.05 (d, 1H, J = 1.5 Hz), 6.94 (dd, 1H, J = 1.2, 7.8 Hz), 6.83-6.78 (m, 2H), 6.07 (d, 1H, J = 14.1 Hz), 6.06 (d, 1H, J= 14.4 Hz), 5.49 (d, 1H, J = 14.7 Hz), 5.42 (d, 1H, J = 14.7 Hz), 5.10 (d, 1H, J = 5.7 Hz), 4.10 (dd, 1H, J = 2.4, 12.0 Hz), 4.04 (s, 3H), 3.95-3.88 (m, 1H), 3.80 (s, 3H), 3.68 (s, 3H), 3.49 (s, 3H), 3.45 (dd, 1H, J = Hz), 3.93-3.30 (m, 3H). 13CNMR (300 MHz, CDCl3): δ = 169.75, 151.77, 150.15, 147.41, 144.09, 135.84, 130.61, 128.90, 128.87, 128.35, 126.79, 123.55, 119.13, 110.68, 108.10, 106.04, 103.45, 101.16, 101.02, 82.10, 78.20, 71.13*, 71.11*, 67.26, 61.13, 60.01, 57.91, 56.15, 55.76.
グリコシド化により回転が制限されて形成された同じ炭素の回転異性体のシグナル
**グリコシド化により回転が制限されて形成された同じ炭素の回転異性体のシグナル
実施例2:式IVで表されるクレイスタンチンAアセテートの製造
クレイスタンチンAアセテートを下記反応ステップにより合成した。
9−(3’,4’−メチレンジオキシフェニル)−4−ヒドロキシ−6,7−ジメトキシナフト[2,3−c]フラン−1(3H)−オン(式II;0.30g、0.788mmol)、2−O−アセチル−3,4−ジメトキシ−α−D−ブロモキシロピラノース(式III;0.446g 1.576mmol)、及び、テトラブチル臭化アンモニウム(0.254g 0.788mmol)を50mL丸底フラスコ中の攪拌されているジクロロメタン(20mL)に添加した。得られた縣濁液に2M NaOH溶液(3mL)を添加し、室温で2時間攪拌した。TLC(EtOAc:DCM=1:9)で反応の完了を確認した後、反応混合液をジクロロメタンで抽出した(4x20mL)。一つにまとめた有機相を10%NaOH溶液で洗浄(3x15mL)し、次いで水で洗浄(2x10mL)した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無機塩をろ過除去後、ろか液を減圧下で濃縮し、粗塊をEtOAc:ジクロロメタン=4:96を溶出液としたカラムクロマトグラフィーで精製し、クレイスタンチンAアセテート(式IV)の白色固体を得た。
クレイスタンチンAアセテートの収量及びNMRの詳細は以下の通りであった。
収量:0.240g(52%)
1HNMR (CDCl3, 300 MHz): d = 7.59 (s, 1H), 7.04 (s, 1H), 6.94 (d, 1H, J = 7.8 Hz), 6.81-6.76 (m, 2H), 6.06 (d, 1H, J= 13.8 Hz), 6.05 (d, 1H, J = 13.8 Hz), 5.47 (d, 1H, J = 16.2 Hz), 5.39 (d, 1H, J = 14.8 Hz), 5.33 (t, 1H, J = 7.2 Hz), 5.10 (d, 1H, J = 6.9 Hz), 4.15 (dd, 1H, J = 6.0, 13.2 Hz), 4.07 (s, 3H), 3.79 (s, 3H), 3.60 (s, 3H), 3.50 (s, 3H), 3.46-3.32 (m, 3H), 2.15 (s, 3H). 13CNMR (300 MHz, CDCl3): d = 169.68, 169.47, 151.83, 150.35, 147.51, 144.05, 135.57, 130.63, 128.37, 126.12, 125.94, 123.57, 119.25, 110.70, 108.20, 106.10, 101.21, 100.80, 100.58, 81.21**, 81.16**, 77.95, 71.44*, 71.40*, 66.94, 62.77, 59.90, 58.53, 56.22, 55.81, 21.14.
グリコシド化により回転が制限されて形成された同じ炭素の回転異性体のシグナル
**グリコシド化により回転が制限されて形成された同じ炭素の回転異性体のシグナル
実施例3:式IIで表される9−(3’,4’−メチレンジオキシフェニル)−4−ヒドロキシ−6,7−ジメトキシナフト[2,3−c]フラン−1(3H)−オンの製造
式IIで表される化合物を下記反応ステップにより合成した。
I.式VIで表される2−ブロモ−4,5−ジメトキシベンズアルデヒドの合成
滴下ロート、マグネティックスターラー、及び、ストッパーを装着した3口丸底フラスコ(500mL)にベラトルムアルデヒド、すなわち4,5−ジメトキシベンズアルデヒド(式V;15g、0.090mol)及び酢酸(210mL)を投入した。得られた溶液に臭素(9.67mL)の酢酸溶液(60mL)を30分掛けて攪拌下で滴下し、更に室温で3時間攪拌した。この間に全ての出発物質が消費されたことをTLC(EtOAc:ヘキサン=3:7)で確認した。反応混合液に水(250mL)を添加し、0℃に冷却した。沈殿固体をろ取し、冷却水で洗浄した後真空下で乾燥して白色固体の2−ブロモ−4,5−ジメトキシベンズアルデヒド(式VI)を得た。
式VIで表される化合物の収量及びNMRの詳細は以下の通りであった。
収量:19g(85.85%)
1HNMR (CDCl3, 300 MHz): d = 10.19 (s, 1H), 7.43 (s, 1H), 7.07 (s, 1H), 3.97 (s, 3H), 3.93 (s, 3H).
II.式VIIで表される2−(2−ブロモ−4,5−ジメトキシフェニル)−1,3−ジオキソランの合成
ディーンスターク装置及び還流冷却管を3口丸底フラスコ(250mL)に装着し、2−ブロモ−4,5−ジメトキシベンズアルデヒド(式VI;19.0g、0.07mol)、トルエン(200mL)、エチレングリコール(11.8mL、0.21モル)、及び、触媒量のp−トルエンスルホン酸( g mmol)を投入した。当該反応フラスコをオイル浴に浸し、還流下で9時間加熱(90℃〜95℃)した(全ての水が除去されるまで行った)。TLC(EtOAc:ヘキサン=2:8)で反応の完了を確認した後、反応混合液を室温まで放冷し、炭酸水素ナトリウム溶液で中和し、次いで酢酸エチルで抽出した(3x100mL)。全ての有機相を混ぜ合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗塊を酢酸エチル(5〜10%)のヘキサン溶液を溶出液としたシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、2−(2−ブロモ−4,5−ジメトキシフェニル)−1,3−ジオキソラン(式VII)の白色固体を得た。
式VIIで表される化合物の収量及びNMRの詳細は以下の通りであった。
収量:19.7g(88%)
1HNMR (300 MHz, CDCl3): δ = 7.11 (s, 1H ), 7.01(s, 1H ), 5.99(s, 1H ), 4.18 (t, 2H, J = 6.9 Hz), 4.08 (t, 2H, J = 6.9 Hz), 3.89 (s, 3H), 3.88 (s, 3H).
III.式VIIIで表される(2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−4,5−ジメトキシフェニル)(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−メタノールの合成
炎乾燥3口丸底フラスコ(100mL)に2−(2−ブロモ−4,5−ジメトキシフェニル)−1,3−ジオキソラン(式VII;1.0g 0.0034mol)及び無水THF(25mL)を窒素雰囲気下で投入した。フラスコをドライアイス−アセトン浴内で−78℃に冷却し、n−BuLi(5.3mL 0.005mol)を攪拌下で−78℃で滴下し、15分間攪拌した。別個の炎乾燥フラスコにピペロナール(0.517g 0.0034モル)及び乾燥THF(6mL)を投入した。
ピペロナール溶液を反応溶液にカニューレを用いて30分間掛けて投入し、添加後、反応混合液をゆっくり室温まで暖めて更に2.5時間攪拌した。TLC(EtOAc:ヘキサン=50:50)により全ての臭素化合物の消費を確認した後、飽和塩化アンモニウム溶液を添加して反応を停止させ、酢酸エチルで抽出した(3x20mL)。全ての有機相を混ぜ合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過・濃縮した。粗生成物をヘプタンで洗浄した。生成物である(2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−4,5−ジメトキシフェニル)(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−メタノール(式VIII)は次ステップで使用するにあたって十分精製されていた。
式VIIIで表される化合物の収量及びNMRの詳細は以下の通りであった。
収量:1.00g(88%)
1HNMR (300 MHz, CDCl3): δ = 7.14 (s, 1H), 6.90-6.78 (m, 4H), 6.11 (s, 1H ), 5.96 (s, 2H ), 5.90 (s, 1H), 4.19 (t, 2H, J = 6.6 Hz), 4.16 (t, 2H, J = 6.8 Hz), 4.02 (s, 3H), 3.81 (s, 3H), 3.17 (s, 1H ). 13CNMR (300 MHz, CDCl3): d = 149.42, 148.11, 147.57, 146.58, 136.95, 135.43, 126.83, 121.04, 119.69, 111.48, 109.50, 107.92, 107.26, 101.65, 100.93, 71.34, 65.05, 55.94, 55.89.
IV.式IXで表されるジエチル1−(3’,4’−メチレンジオキシフェニル)−4−ヒドロキシ−6,7−ジメトキシ−ナフタレン−2,3−ジカルボキシレートの合成
密閉チューブに(2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−4,5−ジメトキシフェニル)(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−メタノール(式VIII;0.30g、0.833mmol)、アセチレンジカルボン酸ジエチル(0.141g、0.833mol)、ジクロロメタン(0.4mL)、及び、氷酢酸(0.242mL)を投入し、混合液を140℃で1時間加熱した。TLC(EtOAc:ヘキサン=50:50)により反応の完了を確認した後、反応混合液を室温に冷却し、ジクロロメタン(10mL)で希釈し、次いで5%炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄した(3x10mL)。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過・濃縮した。EtOAc:ヘキサン(15:85)を溶出液としたシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで粗反応塊を精製し、ジエチル1−(3’,4’−メチレンジオキシフェニル)−4−ヒドロキシ−6,7−ジメトキシ−ナフタレン−2,3−ジカルボキシレート(式IX)の白色固体を得た。
式IXで表される化合物の収量及びNMRの詳細は以下の通りであった。
収量:0.29g(74%)
1HNMR (300 MHz, CDCl3): δ = 7.73 (s,1H), 6.89 (d, 1H, J= 7.8 Hz), 6.81-6.75 (m, 3H), 6.05 (d, 2H, J= 14.4 Hz), 4.44 (q, 2H, J = 7.2 Hz), 4.07 (q, 2H, J =6.9 Hz), 4.05 (s, 3H), 3.77 (s, 3 H), 1.38 (t, 3H, J = 7.2 Hz), 1.08 (t, 3H, J = 6.9 Hz). 13CNMR (300 MHz, CDCl3): d = 170.30, 168.74, 159.62, 152.37, 149.68, 147.22, 147.06, 132.21, 130.60, 128.99, 127.48, 124.37, 119.81, 111.42, 107.97, 105.73, 102.76, 101.09, 61.95, 60.81, 56.08, 55.79, 13.87, 13.82.
V.式IIで表される9−(3’,4’−メチレンジオキシフェニル)−4−ヒドロキシ−6,7−ジメトキシナフト[2,3−c]フラン−1(3H)−オンの合成
2口丸底フラスコ(25mL)にLAH(0.032g、0.852mmol)及び無水THF(4mL)を投入し、混合液を攪拌しながら0℃に冷却した。攪拌下、得られた縣濁液にジエチル1−(3’,4’−メチレンジオキシフェニル)−4−ヒドロキシ−6,7−ジメトキシ−ナフタレン−2,3−ジカルボキシレート(式IX;0.200g、0.426mmol)のTHF溶液(4mL)を0℃で滴下し、同温度で2時間攪拌した。TLC(MeOH:DCM=1:9)により反応の完了を確認した後、飽和硫酸ナトリウム溶液を添加して反応を停止させ、n−ブタノールで抽出した(4x20mL)。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで粗残渣を精製し、9−(3’,4’−メチレンジオキシフェニル)−4−ヒドロキシ−6,7−ジメトキシナフト[2,3−c]フラン−1(3H)−オン(式II)の黄色固体を得た。
式IIで表される化合物の収量及びNMRの詳細は以下の通りであった。
収量:0.065(80%)
1HNMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 10.39 (s, 1H), 7.61 (s, 1H), 7.00 (d, 1H, J = 8.1 Hz), 6.94 (s, 1H), 6.85 (d, 1H, J = 1.5 Hz), 6.75 (dd, 1H, J = 1.5, 8.4 Hz), 6.10 (s, 2H), 5.35 (s, 2H), 3.93 (s, 3H), 3.64 (s, 3H). 13CNMR (300 MHz, DMSO-d6): d = 169.81, 150.66, 149.89, 147.01, 146.76, 145.05, 129.71, 129.65, 128.95, 123.94, 123.45, 121.85, 118.86, 111.22, 108.02, 105.63, 101.19, 100.92, 66.71, 55.78, 55.29.
実施例4:式IIIで表される2−O−アセチル−3,4−ジメトキシ−α−D−ブロモキシロピラノースの製造
式IIIで表される化合物を下記反応ステップにより合成した。
I.式XIで表されるテトラ−O−アセチル−D−キシロピラノースの合成
ガードチューブ及びストッパーを装着した3口丸底フラスコ(500mL)にD−キシロース(式X;40.0g 0.266mol)及びピリジン(200mL)を添加し、0℃で冷却した。無水酢酸(200mL)を0℃で滴下した。得られた反応混合液を0℃で5時間攪拌した。TLC(EtOAc:ヘキサン=5:5)で出発物質が消費されたことを確認した後、反応混合液を氷水(500mL)に注ぎ、次いでエーテル(500L)を添加した。有機相を分離し、水相をエーテルで抽出した(2x500mL)。有機相を混ぜ合わせ、飽和第二銅塩溶液でピリジンがなくなるまで洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過・濃縮して粘着性黄色化合物テトラ−O−アセチル−D−キシロピラノース(式XI)を得た。
式XIで表される化合物の収量及びNMRの詳細は以下の通りであった。
収量:75g(89%)
1HNMR (300 MHz, CDCl3): δ = 6.27 (d, 1H, J = 3.6 Hz ), 5.70 (t, 1H, J = 9 Hz ), 5.06 (m, 2H), 3.97 (dd, 1H, J =6.0, 11.1 Hz), 3.72 (t, 1H, J = 11.0 Hz), 2.18 (s, 3H ), 2.07(s, 6H), 2.03 (s, 3H ).
II.式XIIで表される2,3,4−トリ−O−アセチル−α−D−ブロモキシロピラノースの合成
ガードチューブを備えた1L丸底フラスコにテトラ−O−アセチル−D−キシロピラノース(式XI;25.0g 78.54mol)及びジクロロメタン(500ml)を投入し、混合液を氷浴内で0℃に冷却した。攪拌下、得られた冷却溶液に臭化水素(33%酢酸溶液;56mL)を1時間で添加し、反応混合液を更に室温で1時間攪拌した。TLC(EtOAc:ヘキサン:=4:6)により反応の完了を確認した後、反応混合液を、氷水(1x500mL)、1%NaHCO(1x500mL)、10%NaHCO溶液(2x500mL)、最後に塩水(1x500mL)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過し、減圧下で濃縮して2,3,4−トリ−O−アセチル−α−D−ブロモキシロピラノース(式XII)の白色固体を得て、そのまま次工程で使用した。
式XIIで表される化合物の収量及びNMRの詳細は以下の通りであった。
収量:24.0g(90%)
1HNMR (300 MHz, CDCl3): δ = 6.59 (d, 1H, J = 3.9 Hz), 5.60 (t, 1H, J = 9.9 Hz), 5.05-5.03 (m, 1H), 4.77 (dd, 1H, J = 3.9, 9.6 Hz), 4.07 (dd, 1H, J = 6.3, 11.4 Hz), 3.88 (t, 1H, J = 11.1 Hz), 2.10 (s, 3H), 2.06 (s, 6H ).
III.式XIIIで表される3,4−ジ−O−アセチル−1,2−O−(1−エトキシエチリデン)−D−キシロピラノースの合成
2口丸底フラスコに2,3,4−トリ−O−アセチル−α−D−ブロモキシロピラノース(式XII;25.0g、73.71mmol)、2,6−ルチジン(11.07mL、95.82mmol)、テトラブチル臭化アンモニウム(9.50g、29.48mmol)、及び、無水ジクロロメタン(147mL)を投入した。混合液に無水エタノール(4.7mL、81.08mmol)を添加し、窒素雰囲気下で、一晩室温で攪拌した。TLC(EtOAc:ヘキサン=5:5)により反応の完了を確認した後、反応混合液を減圧下で濃縮した。酢酸エチル:ヘキサンを溶出液としたシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで残渣を精製し、3,4−ジ−O−アセチル−1,2−O−(1−エトキシエチリデン)−D−キシロピラノース(式XIII)の淡黄色液体を得た。
式XIIIで表される化合物の収量及びNMRの詳細は以下の通りであった。
収量:16.85g(75%)
1HNMR (300 MHz, CDCl3): δ = 5.57 (d, 1H, J =4.2 Hz), 5.24 (t, 1H, J = 3.6 Hz), 4.84-4.82 (m, 1H), 4.20 (t, 1H, J = 1.8 Hz), 3.89 (dd, 1H, J = 5.1, 12.3 Hz), 3.71 (dd, 1H, J = 6.9, 12.3 Hz), 3.59 (q, 2H, J = 6.9 Hz ), 2.10 (s, 3H), 2.08 (s, 3H), 1.19 (t, 3H, J = 6.9 Hz).
IV.式XIVで表される1,2−O−(1−エトキシエチリデン)−3,4−ジメトキシ−D−キシロピラノースの合成
乾燥丸底フラスコ(250mL)に3,4−ジ−O−アセチル−1,2−O−(1−エトキシエチリデン)−D−キシロピラノース(式XIII;10g、32.86mmol)及び無水メタノール(157mL)を添加した。得られた溶液に触媒量のナトリウムメトキシド(300mg)を添加し、室温で1時間攪拌した。TLCにより反応の完了を確認した後、反応混合液を減圧下で濃縮し、残渣を高真空下で乾燥した。得られた残渣を無水DMF(100mL)に溶解し、氷浴中で0℃に冷却した。冷却溶液に水素化ナトリウム(3.94g、60%オイル縣濁液、164.3mmol)を添加し、得られた縣濁液を1時間攪拌した。ヨウ化メチル(12.4mL、197.6mmol)を0℃で滴下し、反応混合液を1時間でゆっくり室温に戻し、更に室温で12時間攪拌した。反応終了後、メタノール(10mL)を添加して反応を停止させ、酢酸エチル(100mL)で希釈し、水で洗浄し(2x50mL)、塩水で洗浄し(1x500mL)し、次いで無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無機塩をろ過除去し、ろ過液を減圧下で濃縮し、残渣をEtOAc:ヘキサン=10:90を溶出液としたカラムクロマトグラフィーで精製して、1,2−O−(1−エトキシエチリデン)−3,4−ジメトキシ−D−キシロピラノース(式XIV)の淡黄色液体を得た。
式XIVで表される化合物の収量及びNMRの詳細は以下の通りであった。
収量:6.8g(83%)
1HNMR (300 MHz, CDCl3): δ = 5.56 (d, 1H, J = 4.8 Hz), 4.29-4.26 (m, 1H), 3.89 (dd, 1H, J= 3.3, 12.1 Hz ), 3.82-3.69 (m, 5H ), 3.54 (s, 3H ), 3.44 (s, 3H), 3.26 (m, 1H), 1.19 (t, 3H, 6.9 Hz).
V.式XVで表される1,2−ジ−O−アセチル−3,4−ジメトキシ−D−キシロピラノースの合成
1,2−O−(1−エトキシエチリデン)−3,4−ジメトキシ−D−キシロピラノース(式XIV;7.5g、30.20mmol)を酢酸(55mL)に溶解し、得られた溶液を0℃で1時間攪拌した。反応混合液を減圧下で濃縮し、残渣を無水酢酸(26mL)及びピリジン(26mL)で処理した。得られた溶液を一晩室温で攪拌した。TLC(EtOAc:ヘキサン=3:7)により反応の完了を確認した後、反応混合液を氷水(100mL)に注ぎ、次いでエーテルで抽出した(4x100mL)。有機相を一つにまとめ、飽和第二銅塩溶液でピリジンがなくなるまで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無機固形物をろ過除去し、ろ過液を減圧下で濃縮し、残渣をEtOAc:ヘキサン=20:80を溶出液としたカラムクロマトグラフィーで精製して、1,2−ジ−O−アセチル−3,4−ジメトキシ−D−キシロピラノース(式XV)の淡黄色オイルを得た。
式XVで表される化合物の収量及びNMRの詳細は以下の通りであった。
収量:5.0g(63%)
1HNMR (300 MHz, CDCl3): δ = 5.62 (d, 1H, J = 7.2 Hz), 4.95 (t, 1H J = 7.8 Hz), 4.11 (m, 1H), 3.57 (s, 3H), 3.48(s, 3H), 3.39-3.31 (m, 3H), 2.10(s, 3H), 2.09(s, 3H).
VI.式IIIで表される2−O−アセチル−3,4−ジメトキシ−α−D−ブロモキシロピラノースの合成
1,2−ジ−O−アセチル−3,4−ジメトキシ−D−キシロピラノース(式XV;1.0g、3.81mmol)を清浄な乾燥50mL丸底フラスコにとったジクロロメタン(25mL)に溶解し、氷浴で0℃に冷却した。攪拌下、得られた溶液に臭化水素の酢酸溶液(33%溶液 56mL)を1時間添加し、更に室温で1時間攪拌した。TLC(EtOAc:ヘキサン=3:7)により反応の完了を確認した後、反応混合液をジクロロメタン(50mL)で希釈し、氷水(50mL)で洗浄し、次いで飽和NaHCO溶液(50mL)、最後に塩水(500mL)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過・濃縮して、2−O−アセチル−3,4−ジメトキシ−α−D−ブロモキシロピラノースの黄色液体を生成物として得た。
式IIIで表される化合物の収量及びNMRの詳細は以下の通りであった。
収量:0.98g(90%)
1HNMR (300 MHz, CDCl3): δ = 6.56 (d, 1H, J = 3.9 Hz), 4.56 (dd, 1H, J = 3.9, 9.6 Hz), 4.00 (dd, 1H, J = 6.3, 11.7. Hz), 3.72 (m, 1H), 3.56(s, 3H), 3.54 (s, 3H), 3.38 (m, 2H), 2.13 (s, 3H).
以上、本発明を様々な例示の実施形態について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、当該様々な実施形態について多くの変形、改良及びサブコンビネーションが可能であることが当業者に理解されよう。


Claims (21)

  1. 式IIで表される化合物と式IIIで表される化合物とを第1の溶媒、四級アンモニウム塩及び第1のアルカリの存在下で反応させて式IVで表される化合物を形成するステップと、
    前記式IVで表される化合物を第2の溶媒及び第2のアルカリで処理して式Iで表される化合物を形成するステップと、を含む、
    式Iで表される化合物の製造方法。
    式I
    式II
    式III
    式IV
  2. 前記第1の溶媒はジクロロメタンである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1のアルカリは水酸化ナトリウムである、請求項1に記載の方法。
  4. 前記四級アンモニウム塩はテトラブチル臭化アンモニウムである、請求項1に記載の方法。
  5. 前記第2のアルカリは炭酸カリウムである、請求項1に記載の方法。
  6. 前記第2の溶媒はメタノールである、請求項1に記載の方法。
  7. 式IIで表される化合物と式IIIで表される化合物とを溶媒、四級アンモニウム塩及びアルカリの存在下で反応させて、式IVで表される化合物を形成するステップを含む、式IVで表される化合物の製造方法。
    式IV
    式III
    式II
  8. 前記溶媒はジクロロメタンである、請求項7に記載の方法。
  9. 前記アルカリは水酸化ナトリウムである、請求項7に記載の方法。
  10. 前記四級アンモニウム塩はテトラブチル臭化アンモニウムである、請求項7に記載の方法。
  11. 前記式IIで表される化合物は、式IXで表される化合物を水素化リチウムアルミニウム及びテトラヒドロフランの存在下で還元することで得られる、請求項1に記載の方法。
  12. 前記式IXで表される化合物は、式VIIIで表される化合物を酢酸及びメチレンジクロリドの存在下でアセチレンジカルボン酸ジエチルと反応させることで得られる、請求項11に記載の方法。
  13. 前記式VIIIで表される化合物は、式VIIで表される化合物をテトラヒドロフラン及びピペロナールの存在下でn−ブチルリチウムで処理することで得られる、請求項12に記載の方法。
  14. 前記式VIIで表される化合物は、式VIで表される化合物をp−トルエンスルホン酸の存在下でp−エチレングリコールで処理することで得られる、請求項13に記載の方法。
  15. 前記式VIで表される化合物は、式Vで表される化合物を酢酸の存在下で臭素で処理することで得られる、請求項14に記載の方法。
  16. 前記式IIIで表される化合物は、式XVで表される化合物をジクロロメタンの存在下でHBrの酢酸溶液と反応させることで得られる、請求項1に記載の方法。
  17. 前記式XVで表される化合物は、式XIVで表される化合物を無水酢酸及びピリジンの存在下で、酢酸で処理することで得られる、請求項16に記載の方法。
  18. 前記式XIVで表される化合物は、式XIIIで表される化合物をメタノール及びナトリウムメトキシドで処理して残渣を得て、当該残渣を更に水素化ナトリウム及びヨウ化メチルの存在下でジメチルホルムアミドで処理することで得られる、請求項17に記載の方法。
  19. 前記式XIIIで表される化合物は、式XIIで表される化合物を2,6−ルチジン、テトラブチル臭化アンモニウム、無水ジクロロメタン、及び、エタノールで処理することで得られる、請求項18に記載の方法。
  20. 前記式XIIで表される化合物は、式XIで表される化合物をジクロロメタンの存在下でHBrの酢酸溶液で処理することで得られる、請求項19に記載の方法。
  21. 前記式XIで表される化合物は、式Xで表される化合物をピリジンの存在下で無水酢酸と反応させることで得られる、請求項20に記載の方法。
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