JP2012514847A - 色素増感太陽電池用高分子電解質及びこれを利用した色素増感太陽電池の製造方法 - Google Patents

色素増感太陽電池用高分子電解質及びこれを利用した色素増感太陽電池の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
色素増感太陽電池用高分子電解質及びこれを利用した色素増感太陽電池の製造方法を提供し、さらに詳細には、従来の液状電解質を使用する色素増感太陽電池の最大短所である漏液を基本的に防止できるだけでなく、従来の高分子電解質に比べて高い光変換効率を表し、大面積の色素増感太陽電池やフレキシブル(flexible)色素増感太陽電池の製造工程に採用できる等の優れた色素増感太陽電池用高分子電解質及びこれを利用した色素増感太陽電池の製造方法を提供すること。
【解決手段】
色素増感太陽電池用高分子電解質は、熱硬化型エポキシ樹脂、イミダゾール系硬化促進剤及び金属塩を含むことを特徴とし、色素増感太陽電池用高分子電解質を利用した色素増感太陽電池の製造方法は、前記色素増感太陽電池用高分子電解質を使用するものの、前記色素増感太陽電池用高分子電解質を作動電極と対電極間の接着物として利用し、最終的な接合の形態が固体状を維持することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、色素増感太陽電池(Dye Sensitized Solar Cell:DSC)用高分子電解質及びこれを利用した色素増感太陽電池の製造方法に関し、さらに詳細には、従来の液状電解質を使用する色素増感太陽電池の最大短所である漏液を基本的に防止できるだけでなく、従来の高分子電解質に比べて高い光変換効率を表し、大面積の色素増感太陽電池やフレキシブル(flexible)色素増感太陽電池の製造工程に採用できる等の優れた色素増感太陽電池用高分子電解質及びこれを利用した色素増感太陽電池の製造方法に関する。
最近、太陽電池(photovoltaic、or solar cell)の市場は、全世界的な代替エネルギー産業の発掘及び緑色成長政策に噛み合って急成長しており、これに関わって太陽電池のモジュール生産の場合、毎年50%以上の成長率を記録すると見込まれており、ナノマーケット(Nanomarkets,a photovoltaic industry analyst,in Glen Allen,Va.)によれば、太陽電池モジュールの太陽電池は、2008年に6ギガワット(GW)から2015年には34.7ギガワットまで成長すると見込まれている。
しかしながら、結晶性シリコンを使用する太陽電池の場合、製造工程が極めて難しく、かつバッチ生産(batch production)による低い生産性によりモジュールのコストが高価にならざるをえない構造的な問題点によって、最近では、非晶質シリコンを使用する薄膜太陽電池(thin−film solar cell)や柔軟性が良く、かつ薄くて軽いステンレススチール(stainless−steel)やポリイミド(polyimide)を基板として用いてシリコンを蒸着する製品が開発されている。しかしながら、このような製品は、相対的に軽く原価を下げることができるという長所があるが、セルの効率が約6%で結晶性シリコン太陽電池の7〜20%に達しておらず、かつ寿命も長くないという短所がある。
かかる問題点のため、シリコンの代わりに有機物質の光起電現象を利用した太陽電池に対する研究が試みられたことがあるが、このような有機物質を利用した太陽電池の場合、エネルギー変換効率が低く、何よりも耐久性に問題があった。1991年スイス連邦工大のグレッツエル(Gratzel)教授は、感光性染料分子とナノ粒子の二酸化チタンとからなる、いわゆる色素増感太陽電池を提案し、既存の無機太陽電池のうち、非晶質シリコン系の太陽電池に次ぐ10%程度の高いエネルギー変換効率を発表した。前記色素増感太陽電池の場合、製造単価がシリコン太陽電池の20%程度に過ぎないため、商業化の可能性が非常に高いことで知られており、本格的な商用化のために、現在全世界的に多くの研究がなされている。
結局、前記のような太陽電池の開発過程を見れば、シリコン太陽電池の高い製造単価とセル自体の効率の限界による低い経済性が最大の問題となっており、これと共に、生活における代替エネルギーとしての接近容易性を有した太陽電池モジュールの開発が切実な課題となっている。実際当業系におけるいままでの開発が主にシリコン基盤の太陽電池を設置する分野に集中してきたとすれば、今後の太陽電池の開発は、前記色素増感太陽電池、有機太陽電池及び薄膜太陽電池が各々の特性に合う新しい活用範囲を開拓することが予想されると共に、新しい技術開発の拡大が求められている。特にシリコン太陽電池が極めて強い高光量下においてのみ発電が可能なことに対し、色素増感太陽電池は、直射光線量が少ない低光量下においても発電が可能なために、建物壁又は窓などを利用して発電する建物一体型太陽電池としてはシリコン太陽電池よりむしろ效率的に電力を生産できる。したがって、今後大規模発電所用としてシリコン太陽電池が発展し続けても、建物を利用した生活における太陽光発電の多くの部分は、色素増感型太陽電池が担うと期待されている。この他にも、親環境性、透明性と彩色性、低光量での実効率性等によって室内照明を利用した各種電子機器や小型モバイル機器、自動車、衣類分野さえその採用可能性が見込まれているから、商業化のための当業系の多くの研究が行われている。
このような色素増感太陽電池は、スイスのグレッツエル教授が植物の光合成作用からアイディアを得て考案した電池であって、作動電極(working electrode)、染料が吸着された二酸化チタンのような無機酸化物層、液状電解質(liquid electrolyte)、対電極(counter electrode)から構成され、電極間の光電気化学反応を利用して光電気変換がなされるが、以下、これについて簡単に説明する。
まず、作動電極は、太陽光を受けて電子を放出する染料分子のついたナノサイズの酸化物半導体から構成されている。外部の光が染料につくと、染料から電子がエネルギーを得て高いエネルギーの電子になり、これを酸化物半導体が受けて外部に伝達するようになるが、高いエネルギーの電子は、外部回路に流れつつ自身のエネルギーを消費するようになり、また対電極に到達するようになる。電子を放出した作動電極の染料は、電解質を通してまた電子を受けるようになり、このような染料の酸化還元過程が電解質内部のイオン伝達を介してエネルギー供給過程において連続的になされるようになる。
したがって、イオンを介した電子の伝達がなされる電解質の役割は、非常に重要で、特に電極と電解質との間の接触面積は、電力の生産量を左右するようになる。すなわち、接触面積が広いほど、多くの反応が速く進められることができ、多量の染料を付着させうるため、各々の電極の素材としてナノ粒子を使用するようになる。このように、ナノ粒子を使用する場合、同一体積で物質の表面積が極端的に増加するため、多量の染料を表面に付着でき、電極と電解質との間の電気化学反応の速度を増加させることができる。一般に、作動電極を形成する二酸化チタン半導体酸化物電極の場合、20〜50nm水準のナノ粒子が10〜20μm厚に塗布されており、その表面に染料を付着させるようになる。また、対電極は、10nm未満のサイズを有する白金粒子が基板に薄く塗布されている。
ところが、従来の液体電解質を利用した色素増感太陽電池は、基本的に電解液の漏水と溶媒の蒸発による特性低下など耐久性と安定性に問題があり、これは、商用化に大きな障害となっている。特に、電解液を注入する工程方式により色素増感太陽電池の大面積化が不可能になって色素増感太陽電池が有する大きな長所の一つである低い製造単価を実現し難いという点で、液体電解質を代える固体又は半固体型電解質の開発が切実に要求されているのが現状である。
前記のような理由で、当業系では、液体電解質を固体又は半固体型電解質に代えようとする多くの努力をしてきている。固体又は半固体型電解質は、有機系の高分子又は無機系の正孔輸送材(HTM、hole transfer materials)を利用して研究及び開発がなされており、主に商業化に有利な有機系の高分子電解質がその対象になっている。これは、固体型色素増感太陽電池の製造時に模様に対する変形が可能であるため柔軟性を提供し、一般にスピンコートなどのような方法を利用して薄膜製造が可能なために、これもまた長所として作用する。そして、液体電解質に比べて熱応力(thermal stress)や光照射(light soaking)下で安定した性能を維持でき、長期安定性の向上に寄与でき、製造単価が安いという長所がある。よく使用される高分子は、PEO、poly(propylene oxide)(PPO)、poly(ethylene imine)(PEI)、poly(ethylene sulphide)(PES)、poly(vinyl acetate)(PVAc)、poly(ethylene succinate)(PESc)などで、高分子電解質内でイオンの移動は、高分子鎖の分節運動により無定形領域から起きると知られているため、前記のような高分子が研究されてきた。その中で、最も広く研究された高分子電解質は、PEOとアルカリ金属塩の錯体である。
一方、1975年Wrightグループがpoly(ethylene oxide)(PEO)とアルカリ金属塩(metal salt)の錯体(complex)を製造することによって、初めて高分子電解質が提示され、その後1978年Armandなどにより高分子電解質のリチウム電池及び電気化学への応用が始まった。したがって、いままで発表された従来の高分子電解質は、大部分PEO(poly ethylene oxide)を基本とするが、金属塩との混合による電気伝導性が報告されて以来、燃料電池分野における高分子電解質の代表的原料として最も多く報告されており、これに基づいて色素増感太陽電池用高分子電解質分野でも最も多い研究がなされている。これは、PEOが分子量によって多様な特性を表し、特に化学安定性に優れており、液体電解質に比べて高い機械的強度を有する長所があって、固体型色素増感太陽電池に採用可能であるという点のためである。特に、PEOの場合、多量の規則的な酸素原子の配列を有しており、高分子鎖が形成する螺旋構造を媒介として金属陽イオンが伝達されるイオン伝導のメカニズムを持ったことに知らされているが、高分子電解質は、格子エネルギーが小さな金属塩、例えば、LiI、KI、NaIなどのようなアルカリ金属系とこれを解離させることができる極性グループを有する高分子から構成されることが好ましい。そのため、高分子は、酸素(O)や窒素(N)のように電子を与えることができる孤立電子対(lone pair electron)を含んでいなければならず、このような極性グループは、金属陽イオンと配位結合することで高分子−金属塩の錯体(polymer−metal salt complex)を形成する。
しかしながら、基本的にPEOは、高い分子量の場合、高い結晶化特性を示すので、耐久性を考慮した高分子量化が根本的に制限を受けるが、PEOのこのような結晶化特性(crystallinity)(〜80%)は、常温で低いイオン伝導度(10−8〜10−5Scm−1)と拡散係数を有する短所として作用するようになる。また、高分子の鎖サイズによって、ナノサイズを有する二酸化チタン酸化物層の気孔中に高分子電解質がどれくらい侵入できるかが重要なポイントになるが、高い分子量を有するPEOの場合、二酸化チタン酸化物層に侵入し難く、これは、エネルギー変換効率を減少させるだけでなく、実際太陽電池の製造上の限界を見せる。したがって、このようなPEOを基本にした電解質の結晶性を低くしイオン伝導度と拡散係数とを高め、界面接触を向上させてエネルギー変換効率を上げるための多様な方法が研究されているが、その成果は、まだ微々たるものである。
上述したことの最も主要な理由は、固体状でのイオン導電性が本質的にのろいために、これを解決するために、液体と固体の中間特性を利用した半固体型あるいはゲル型高分子電解質に対する研究も当業系において盛んに進められている。特許文献1(大韓民国公開特許公報第2003−65957号)では、半固体型高分子電解質をその例として記述しているが、前記半固体型高分子電解質は、常温で液体電解質と似た高いイオン伝導度を表すと主張した。しかしながら、ガラス転移温度(Tg、temperature of glass transition)のような機械的物性が落ちるために、固体型高分子電解質に比べて耐久性が弱く、また半固体特性により電池を製造する過程が難しいだけでなく、溶媒が混合されているので、基本的な漏水防止は期待し難い。
上述したように、高分子電解質は、大部分poly(ethylene oxide)PEOを基本として構成され、PEOの結晶性を低くして無定形領域を増やすことが重要である。このために、共重合体の形成又はブレンド、架橋化、ナノ粒子の添加などを介した結晶性の減少及びイオン伝導度の向上が高分子電解質の主要研究分野であり、高分子の分子量や末端基などを調節して追加的な性能の向上を得ることができる。
例えば、溶媒のない高分子電解質を利用した最初の色素増感太陽電池は、2001年ブラジルのDe Paoli教授の研究グループが発表し、poly(epichlorohydrin−co−ethylene oxide)/NaI/Iから構成される高分子電解質を製造して、100mW/cmで約1.6%の効率を報告した。2002年ギリシャのFlarasグループでは、結晶性の高いPEO電解質にチタニウム酸化物ナノ粒子を配合してPEOの結晶性を減少させる結果を報告し、2007年Flavia Nogueiraグループでは、上述のPaoliグループと同様なpoly(epichlorohydrin−co−ethylene oxide)を使用し二酸化チタンをナノチューブ(nano tube)形態に作って結晶性を減少させることで、光変換効率が3.5%に達する結果を報告した。
しかしながら、前記のような従来の研究は、研究自体の成果において極めて微々たるものであり、しかも商用化された製品開発は、まだ一度もない状態であって、色素増感太陽電池の性能と耐久性を向上させて早期に商業化を達成するためには、必ず新しい高分子電解質の開発が至急に要求されている。
これに、本発明者らは、従来のPEOを基盤とする高分子電解質の限界を克服する新しい高分子電解質及び組立工程を創案するに達した。色素増感太陽電池の製造において新しい透明電極の開発や、新しい半導体素材及び製造技術、広い波長帯を吸収する染料技術、対電極の新しい素材及び製造技術開発などは、既に商用化水準に来ているにも関わらず、依然として液体電解質を使用する限界を克服できない当業系の従来の技術を勘案すれば、本発明に係る高分子電解質は、当該技術分野におけるその波及効果が極めて大きいと言える。
大韓民国公開特許公報第2003−65957号
Kinetics study of imidazole−cured epoxy−phenol resins,Yi−Cheng Chen et al,:PolymerChemistry,Vol37,Issue16,Pg 3233−3242
本発明は、上記の問題点を解決するために案出されたものであって、その目的は、従来の液状電解質を使用する色素増感太陽電池の最大短所である漏液を基本的に防止できるだけでなく、従来の高分子電解質と比較して高い光変換効率を表し、大面積の色素増感太陽電池やフレキシブル(flexible)色素増感太陽電池の製造工程に採用することができる等の優れた色素増感太陽電池用高分子電解質及びこれを利用した色素増感太陽電池の製造方法を提供することにある。
本発明の前記及び他の目的と利点は、好ましい実施例を説明した下記の説明により明確になるはずである。
上記の目的は、熱硬化型エポキシ樹脂、イミダゾール系硬化促進剤及び金属塩を含むことを特徴とする、色素増感太陽電池用高分子電解質により達成される。
ここで、前記エポキシ樹脂は、2〜8官能基を有し、分子量が500〜8000であることを特徴とする。
好ましくは、前記イミダゾール系硬化促進剤の含有量は、前記エポキシ樹脂100重量部当たり0.1重量部〜20重量部であることを特徴とする。
好ましくは、前記金属塩の含有量は、前記熱硬化型エポキシ樹脂100重量部当たり1重量部〜200重量部であることを特徴とする。
好ましくは、前記色素増感太陽電池用高分子電解質の粘度は、10cp(centi poise)〜8,000cpであることを特徴とする。
また、上記の目的は、前記色素増感太陽電池用高分子電解質を使用するものの、前記色素増感太陽電池用高分子電解質を作動電極と対電極間の接着物として利用し、最終的な接合の形態が固体状を維持することを特徴とする、色素増感太陽電池用高分子電解質を利用した色素増感太陽電池の製造方法により達成される。
好ましくは、前記電極基板間の接合は、ホットメルト接合であることを特徴とする。
さらに好ましくは、前記電極基板間の接合は、フレキシブル基板を利用して連続的なロールコーティング又は連続的なロールホットメルト接合であることを特徴とする。
本発明によれば、従来の液状電解質を使用する色素増感太陽電池の最大短所である漏液を基本的に防止できるだけでなく、従来の高分子電解質に比べて高い光変換効率を表し、大面積の色素増感太陽電池やフレキシブル(flexible)色素増感太陽電池の製造工程に採用することができる等の優れた効果を有する。
以下、本発明の実施例を参照して、本発明を詳細に説明する。これらの実施例は、単に本発明をさらに具体的に説明するために例示的に提示したものに過ぎず、本発明の範囲がこれらの実施例により制限されないことは、当業界における通常の知識を有するものにとって自明である。
本発明は、色素増感太陽電池(Dye−Sensitized Solar Cells)を構成する高分子電解質に関し、前記高分子電解質が熱硬化型エポキシ樹脂からなり、イミダゾール系の硬化促進剤と金属塩(metal salts)を含有することを特徴とする。このようにすることによって、従来の液状電解質を使用する色素増感太陽電池の最大短所である漏液を基本的に防止できるだけでなく、大面積の色素増感太陽電池やフレキシブル色素増感太陽電池の製造工程に採用することができる優れた色素増感太陽電池用固体高分子電解質を提供することができるようになる。
本発明の発明者らは、従来の液型電解質が有する漏液の問題を基本的に解決し、大面積及びフレキシブル太陽電池の製造工程に採用できる新しい高分子電解質を考案するために、以下のような高分子組成物の特性基準を設計した。
1)結晶化が難しい分岐構造(branch structure)を有する高分子組成物、
2)二酸化チタン酸化物のナノ気孔内の侵入が容易で、かつ界面接着力に優れた機能を有する高分子組成物、
3)作動電極と対電極間の接着力に優れており、耐久性に優れた高分子組成物、
4)金属塩の解離とイオン伝達が可能な高分子組成物、
5)色素増感太陽電池の製造過程において溶液コーティング及びホットメルト型フィルム接着が同時に可能な組立工程。
前記基準を達成するために、本発明の発明者らは、新しい高分子電解質として熱硬化性エポキシ樹脂を使用することを考案するようになったが、通常にエポキシ樹脂は、絶縁材料として使用される一般常識下において電解質としてのその利用が制限されるが、本発明者らは、色素増感太陽電池に要求される固体電解質の特性を綿密に研究したところ、以下のような逆発想の創意的な設計根拠を有するに至った。
1)エポキシ樹脂が金属陽イオンを伝達させうる3次元網状架橋構造を形成するという点、
2)エポキシ樹脂が金属塩を解離させうる多量の極性グループを有しているという点、
3)エポキシ樹脂は、硬化初期に低い分子量を有しているため、太陽電池の製造過程でナノサイズの二酸化チタン酸化物層に侵入しやすいという点、
4)エポキシ樹脂の接着力と硬化後の耐久性が優秀であるという点、
5)エポキシ樹脂は、溶媒のない状態の液型、半固体型及び全固体型に製造可能であるため、太陽電池の製造過程において溶液コーティングはもちろん、フィルム型ホットメルト接合が可能であるという点である。
本発明に係る色素増感太陽電池用高分子電解質は、マトリクス高分子(matrixpolymer)で熱硬化型エポキシ樹脂からなり、イミダゾール系の硬化促進剤とイオン伝達体(ion、or charge transfer carrier)として金属塩(metal salts)を含有することを特徴とする。前記熱硬化型エポキシ樹脂は、主鎖に多量の規則的な酸素原子を有しているから、金属塩を解離するのに容易であるから、電解質としての使用が可能で分子量が低い液形から固形まで電解質の製造が可能である。このようにすることによって、これを色素増感太陽電池の製造工程に採用する場合、溶液コーティング又はホットメルト型モジュール接合工程が可能であり、熱硬化を介して固体化をなすことによってモジュール接着性と耐久性に優れた色素増感太陽電池の製造を可能にする。
また、本発明に係る色素増感太陽電池用高分子電解質は、液状又は固体状の熱硬化型エポキシ樹脂にイミダゾール系の硬化促進剤を配合した後、イオン伝達体である金属塩を要求される含有量によって配合するようになり、その混合方式は、通常のコンパウンド(compounding)技術を利用して製造される。特別に固体状の熱硬化型エポキシ樹脂を使用する場合には、液形に製造するためにエチルメチルケトン(ethyl methyl ketone)のような極性溶媒を共に使用する。
本発明に係る色素増感太陽電池用高分子電解質の混合方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、バンバリミキサー、単軸押出機、二軸押出機などにより溶融混練する方法、撹拌により溶液混合する方法(溶液ブレンド)などが挙げられる。これらの中でも、溶液混合する方法が好ましい。また、溶液混合する過程において、金属塩がエポキシ樹脂内に均衡のある分布として存在するようにするためには、分散混合(dispersion mixing)と分配混合(distribution mixing)とを適切に共用することが好ましい。このために、予め金属塩を少量のエポキシ樹脂に溶解してマスターバッチ(master batch)を作り、これを混合時に投入する方法が好ましい。
本発明に使用される前記エポキシ樹脂は、使用初期において液状又は固体状の形態で使用が可能であり、また、これらは、必要によって2種以上混合して使用可能である。例えば、電解質コーティング層の形成過程において溶媒を使用しない場合には、液状のエポキシ樹脂を使用して二酸化チタン酸貨物層の形成された対電極に溶液コーティングが可能であり、また溶媒を使用して乾燥過程を経る場合には、固体状のエポキシ樹脂を溶媒に溶解した後、対電極にコーティングする過程において溶媒の沸点以上に乾燥温度を上げて、固体状の電解質コーティング層を形成できる。
本発明に係る色素増感太陽電池用高分子電解質は、溶液コーティングが可能な粘度を有し、好ましくは、10cp(centi poise)〜8,000cpが良く、さらに好ましくは、50cp〜3,000cpが良く、またさらに好ましくは、100cp〜500cpが良い。粘度が10cp以下になると、酸化物半導体層の形成された作動電極に電解質層を形成するとき、対電極との空間を確保し難くなり、粘度が8,000cp以上になると、酸化物半導体層のナノサイズの気孔に電解質層が侵入し難いためである。固体型色素増感太陽電池は、液体型色素増感太陽電池より低いエネルギー変換効率を表しており、これは、固体型電解質の低い伝導度と電解質と電極との不完全な接触が主要原因である。これによって、光電極と固体型電解質との間の速い電子再結合(recombination)速度が生成されて、全体効率に大きな影響を及ぼすようになる。ナノサイズを有する半導体酸化物層の気孔中に高分子電解質がよく侵入できない場合には、染料から放出した電子の伝達効率が減少し、これは、直接的にエネルギー変換効率を減少させるだけでなく、実際太陽電池の製造上の限界を見せる。よって、本発明のように電解質の構成においてマトリクス高分子として低分子量のエポキシ樹脂を使用するようになると、半導体酸化物層への電解質侵入力が向上して作動電極の電流発生が高まり、結果的に固体状の電解質が有する低い電極接触の問題が解決されるようになる。
また、前記エポキシ樹脂は、接着剤(adhesive)としての本然の特性があるため、電池のモジュール(module)製作過程において作動電極と対電極間の接合時に接着力を発揮して耐久性を与えるだけでなく、従来の液状電解質を使用する場合に、必須工程であるモジュール封止(encapsulation)工程が要らなくなって、大面積の太陽電池を製造する場合、大幅な生産性の向上をもたらすようになる。
また、本発明に係る色素増感太陽電池用高分子電解質は、多様な方法で形成されることができる。例えば、大面積の電池モジュールを製造する場合において、半導体酸化物層の形成された基材上に前記高分子電解質配合物を公知されたロールナイフコーター、グラビアコーター、ダイコーター、又はリバースコーターなどにより塗布した後に乾燥させて高分子電解質層を形成し、対電極をロールラミネート方式により前記高分子電解質層上に張り合わせるか、又は別に公知された方法で前記高分子電解質層を対電極にコーティングして乾燥させた後、作動電極にラミネートして熱を加えた後、高分子電解質を半導体酸化物層に侵入させる方法が可能である。また、小面積の電池を製作する場合には、簡単に高分子電解質溶液を製造した後、各々の電極上においてスピンコートにより塗布することもできる。
前記モジュール製造過程において、より重要には、大面積のガラス基板に電解質層を形成する場合、従来の方式では、液状の電解質を長い間に注入し密封する工程を経なければならないが、本発明の高分子電解質を使用する場合には、溶液コーティングはもちろん、ホットメルト接合が可能で高分子フィルムのようなフレキシブル基板を電極材料として使用する場合には、連続工程が可能であるため、大面積色素増感太陽電池の大量生産が可能になる。
また、本発明に用いられるエポキシ樹脂は、硬化されて接着作用を表すものであれば、特に限定せずに使用が可能である。2官能基〜8官能基において、好ましくは、分子量が500〜8000、さらに好ましくは、500〜3000のエポキシ樹脂を使用することができる。例えば、ビスフェノールA(bisphenol A)型エポキシ樹脂やビスフェノールF型エポキシ樹脂などの2官能エポキシ樹脂、フェノールノボラック型(phenol novolac)エポキシ樹脂やクレゾールノボラック型(cresol novolac)エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂などを使用することができる。また、多官能エポキシ樹脂や複素環含有エポキシ樹脂などを使用することもできる。
また、本発明に係る色素増感太陽電池用高分子電解質は、熱硬化型エポキシ樹脂の硬化開始反応のために、イミダゾール系の硬化促進剤を使用することを特徴とする。前記イミダゾール系の硬化促進剤は、エポキシ樹脂の硬化反応を開始し、非晶質硬化構造(amorphous cure structure)を具現するようにすると同時に、エポキシ樹脂と反応後に陽イオン性(cationic)結合点を形成することによって、金属塩の解離(dissociation)及びイオン伝達(ionic transfer)を促進させて色素増感太陽電池の効率を上げることが可能である。
さらに詳細には、本発明の固体型高分子電解質は、分岐構造の硬化構造を形成するために、イミダゾール系硬化促進剤を使用することを特徴とする。前記高分子電解質は、エポキシ樹脂とイミダゾール系硬化剤の側鎖についた窒素原子のポリエーテル化反応(polyetherification)を介して分岐構造を形成するようになる(学術文献、Kinetics study of imidazole−cured epoxy−phenol resins,Yi−Cheng Chen et al,:PolymerChemistry,Vol37,Issue16,Pg3233−3242)。このようにすることで、イオン重合によるエポキシ樹脂の非晶質硬化構造が得られ、このように得られたエポキシ硬化構造は、内部の分岐と自由体積(free volume)が存在することによって、金属陽イオンと陰イオンの移動を可能にする。
本発明に係る色素増感太陽電池用高分子電解質に用いられる硬化促進剤は、イミダゾール系に限定して使用が可能である。例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ベンジル−4−メチルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)2−フェニル−4,5−di−(シアノエトキシメチル)イミダゾールなどが挙げられ、これらは、1種又は2種以上を共に用いることもできる。商業的に市販されるイミダゾール系は、例えば、四国化成工業(株)が、2,4EMIZ、2B4MIZ、2−EI、2−PI、2−PDHMI、2E4MZ、2PZ−CN、2PZ−CNSという商品名で市販している。前記イミダゾール系硬化促進剤の含有量は、前記エポキシ樹脂100重量部当たり0.1重量部〜20重量部であるものが好ましいが、0.1重量部未満の場合には、エポキシ樹脂の硬化がよくなされないため、分岐構造を形成し難く、20重量部を超過する場合には、エポキシ樹脂の硬化があまり急速に進められて、電解質の製造時に経時変化が激しくなるため好ましくない。
本発明に係る色素増感太陽電池用高分子電解質に用いられる硬化促進剤として、1級又は2級アミングループを有したアミン硬化剤も使用が可能であるが、この場合、最終硬化構造が線形構造(linear chain)を形成するようになり、これによって最終的に結晶化が高まるという短所がある。したがって、架橋形態のイオン重合が可能なイミダゾール系を使用することが最も好ましい。
また、高分子電解質は、通常に極性グループを含んだ高分子を基本骨格とし、酸化/還元対を提供する低い格子エネルギーを有するアルカリ系の金属塩から構成される。電解質内で金属塩の陽イオンと高分子の酸素又は窒素のような極性グループがLewis acid−base相互作用を介した配位結合をなして、I−、I3−のような酸化/還元対が生成される。生成された酸化/還元対は、酸化/還元反応を介して必要な電子を生成又は消費する。また、前記電子は、高分子電解質内でイオンの移動により伝達され、高分子電解質内でのイオンの移動は、高分子鎖の分節運動による無定形領域から起きるようになると知られており、したがって、イオン伝導度は、高分子鎖の移動度に直接的に依存し、電荷運搬体の濃度もやはり大きな影響を及ぼすようになる。2004年Mitateグループは、準固体型色素増感太陽電池(quasi solid state DSSCs)のエネルギー変換効率を上げるためには、高分子ネットワーク(network)が化学結合(chemical bond)を介した構造をなして多い量の液体電解質を含有しなければならないと提示した。高分子ネットワーク内の架橋化反応(crosslinking)を介して、反応成分は、化学結合で接続され、3−Dネットワーク構造を形成する。本発明では、エポキシ樹脂を使用して固体状の分岐型高分子ネットワークを形成し、イミダゾール系硬化促進剤を架橋点として、I−、I3−のような酸化/還元対による陰イオンの移動を速くするようになる。
本発明の固体型高分子電解質に用いられる酸化−還元誘導体は、酸化還元対を提供できる物質であって、ヨウ化リチウム(LiI)、ヨウ化ナトリウム(NaI)、ヨウ化カリウム(KI)、臭化リチウム(BrI)、臭化ナトリウム、臭化カリウムのようなハロゲン化金属塩;及びイミダゾリウム(imidazolium)塩、ピリジニウム(pyrridinium)塩、第4級アンモニウム塩、ピロリジニウム(pyrrolidinium)塩、ピラゾリジニウム(pyrazolidinium)塩、イソチアゾリジニウム(isothiazolidinium)塩、イソオキサゾリジニウム(isooxazolidinium)塩などのような複素環含窒素化合物のヨウ化物を使用することができる。前記有機溶媒には、アセトニトリル(acetonitrile)、3−メトキシプロピオニトリル(3−methoxypropionitrile)、エチレンカーボネート(ethylene carbonate)、プロピレンカーボネート(propylene carbonate)、ジメチルカーボネート(dimethyl carbonate)、ジエチルカーボネート(diethyl carbonate)、エチルメチルカーボネート(ethyl methyl carbonate)、テトラヒドロフラン(tetrahydrofuran)又はガンマ−ブチロラクトン(gama−butyrolacton)などを使用することができる。
本発明に係る色素増感太陽電池用高分子電解質における前記金属塩の含有量は、前記熱硬化型エポキシ樹脂100重量部当たり1重量部〜200重量部であるものが好ましいが、前記金属塩の含有量が1重量部未満の場合には、イオン伝導性がほとんど発現せず、200重量部を超える場合には、金属塩の凝集現象が激しくなって、電解質の製造が不可能なために、前記範囲にすることが最も好ましい。
また、本発明に係る色素増感太陽電池用高分子電解質を利用した色素増感太陽電池の製造方法は、上述した色素増感太陽電池用高分子電解質を使用して太陽電池を製造する方法であって、前記色素増感太陽電池用高分子電解質を作動電極と対電極間の接着物として利用し、最終的な接合の形態が固体状を維持することを特徴とする。
前記電極基板間の接合は、ホットメルト接合であることを特徴とするか、又は前記電極基板間の接合は、フレキシブル基板を利用して連続的なロールコーティング又は連続的なロールホットメルト接合であることを特徴とする。
下記の実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これに制限されるものではない。
[実施例1]
(1)作動電極の製造
FTOガラス基板を用意し、前記基板の透明導電性酸化物層の上部に二酸化チタン(TiO)を含むコーティング用組成物をドクターブレード法で塗布し、520℃で40分間熱処理して、ナノサイズの金属酸化物間の接触及び充填がなされるようにして、約7μm厚のナノ酸化物層を形成させた。厚さは、3M社のマジックテープ(登録商標)をスペーサとして利用して調節した。次に、前記ナノ酸化物層の上部に同じコーティング用組成物を同じ方法で塗布し、520℃の温度で40分間熱処理して約15μm厚のナノ酸化物層を形成させた。ソーラーニックス社のN−719染料をエタノールと共に用いて染料溶液を製造した後、ここに前記ナノ酸化物層の形成された基板を48時間の間に担持した後に乾燥させて、ナノサイズの金属酸化物に染料を吸着させて陰極系電極を製造した。
(2)対電極の製造
FTOガラス基板を用意し、前記基板の透明導電性酸化物層の上部に六塩化白金酸(HPtCl)が溶解されている2−プロパンオール溶液をスピンコート法で塗布した後、480℃にて30分間熱処理して白金層を形成させて陽極系電極を製造した。
(3)高分子電解質の製造
試料−1
クレゾールノボラックエポキシ樹脂(東都化成株式会社、YDCN 8P)100重量部、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール(四国化成工業株式会社、キュアゾール2PZ−CN)2重量部を投入して、メチルエチルケトンの溶媒下で3時間撹拌し、ヨウ化リチウム(シグマアルドリッチ社、LiI)5重量部を混合して12時間撹拌して高分子電解質混合溶液を得た。
試料−2
前記試料−1においてヨウ化リチウム10重量部を使用したことを除いては、前記試料−1と同じ方法で製造した。
試料−3
前記試料−1においてヨウ化リチウム30重量部を使用したことを除いては、前記試料−1と同じ方法で製造した。
試料−4
前記試料−1においてヨウ化リチウム50重量部を使用したことを除いては、前記試料−1と同じ方法で製造した。
(4)色素増感太陽電池モジュールの製造
製造された作動電極上に前記製造された高分子電解質溶液をメイヤーバーコートで塗布した後、80℃で5分乾燥して溶媒を除去し約50μm厚の高分子電解質層を得た。次に、対電極を張り合わせた後、ホットプレスで130℃×0.01Mpaの条件で圧着して別途の密封工程無しで色素増感太陽電池を製造した。
[実施例2]
前記実施例1における(3)高分子電解質の製造においてクレゾールノボラックエポキシ樹脂の代わりにビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、YD128)100重量部を使用したことを除いては、前記実施例1と同じ方法で実施した。
[比較例1]
前記実施例1における(3)高分子電解質の製造においてクレゾールノボラックエポキシ樹脂の代わりにポリエチレンオキサイド(シグマアルドリッチ社製、PEO)100重量部を使用し、硬化促進剤を排除し、溶媒をアセトニトリル(シグマアルドリッチ社製、アセトニトリル(acetonitrile))を使用して希釈割合を固形分5重量部と30重量部に溶液を分けて5重量部をまず塗布した後、2時間の間に待ち、続いて30重量部を塗布して電解質層の形成を完了し、前記を除いては、前記実施例1と同じ方法で実施した。
[実験例1]
前記実施例及び比較例で製造された高分子電解質のイオン伝導度を評価するために、インピーダンスアナライザー(impedence analyzer)を使用し、下記の式によりイオン伝導度値を測定した。
R=r×(l/A)
式中、Rは抵抗、rはイオン伝導度、lは、電極間距離、Aは、試料の測定断面積である。
[実験例2]
前記実施例及び比較例で製造した色素増感太陽電池の光変換効率を評価するために、下記のような方法で光電圧及び光電流を測定して光電気的特性を観察し、これにより得られた電流密度(Isc)、開放電圧(Voc)、及び充填係数(fill factor、ff)を利用して光変換効率(η)を下記の式1にて計算した。このとき、光源としては、ゼノンランプ(Xenon lamp、Oriel)を使用し、前記ゼノンランプの太陽条件(AM1.5)は、標準太陽電池を使用して補正した。
η(%)=(Voc×Isc×ff)/(P)
式中、Pは、100mW/cm(1 sun)を示す。
前記実験例1、2にて測定された値は、すべて常温(room temperature)で測定した値であって、これを下記の表1に示した。
Figure 2012514847
前記表1に示したように、本発明に係る実施例1〜2の高分子電解質は、常温で高いイオン伝導度を見せ、前記本発明に係る実施例1〜2の高分子電解質から形成されたコーティング層を含む色素増感太陽電池は、従来の高分子成分であるポリエチレンオキサイドを含む高分子電解質から形成されたコーティング層を含む比較例1の色素増感太陽電池と比較して、電流密度と電圧とが高くなり、光変換効率が向上したことを確認することができた。

Claims (8)

  1. 色素増感太陽電池用高分子電解質であって、
    熱硬化型エポキシ樹脂、イミダゾール系硬化促進剤及び金属塩を含むことを特徴とする、色素増感太陽電池用高分子電解質。
  2. 前記エポキシ樹脂は、2〜8官能基を有し、分子量が500〜8000であることを特徴とする、請求項1に記載の色素増感太陽電池用高分子電解質。
  3. 前記イミダゾール系硬化促進剤の含有量は、前記エポキシ樹脂100重量部当たり0.1重量部〜20重量部であることを特徴とする、請求項1に記載の色素増感太陽電池用高分子電解質。
  4. 前記金属塩の含有量は、前記熱硬化型エポキシ樹脂100重量部当たり1重量部〜200重量部であることを特徴とする、請求項1に記載の色素増感太陽電池用高分子電解質。
  5. 前記色素増感太陽電池用高分子電解質の粘度は、10cp(centi poise)〜8,000cpであることを特徴とする、請求項1に記載の色素増感太陽電池用高分子電解質。
  6. 請求項1〜5のうちの何れか1項に記載の色素増感太陽電池用高分子電解質を使用するものの、前記色素増感太陽電池用高分子電解質を作動電極と対電極間の接着物として利用し、最終的な接合の形態が固体状を維持することを特徴とする、色素増感太陽電池用高分子電解質を利用した色素増感太陽電池の製造方法。
  7. 前記電極基板間の接合は、ホットメルト接合であることを特徴とする、請求項6に記載の色素増感太陽電池用高分子電解質を利用した色素増感太陽電池の製造方法。
  8. 前記電極基板間の接合は、フレキシブル基板を利用して連続的なロールコーティング又は連続的なロールホットメルト接合であることを特徴とする、請求項6に記載の色素増感太陽電池用高分子電解質を利用した色素増感太陽電池の製造方法。
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