JP2012514290A - プラズマトーチの少なくとも一方の電極の損耗を監視する方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、プラズマトーチの少なくとも一方の電極(1,2)の損耗を調整する方法に関するものであり、このトーチは、同一の主軸を有する2つの電極(1,2)を備え、それらの電極(1,2)は、プラズマ発生用ガスを受け入れるように設計されているチェンバ(3)によって分離されている。トーチはさらに、損耗の調整が求められる上記少なくとも一方の電極に対して局所的に配置されて磁場を生成する少なくとも1つの手段(7)を備えており、その磁場において、アーク根は、上記電極の表面の一部分を長手方向に、初期位置から、上記一部分上の決められた最終位置に達するまで、撫でるように動かされる。このアーク根の長手方向の行程は、少なくとも時間に依存する関数f(t)により定義される。この手段は固定されている。
本発明により、上記電極(1,2)の使用開始から、少なくとも、当該トーチにより消費される電気エネルギーが、時間の関数として測定される。これらの測定値は記憶装置に記録され、これらの測定値の少なくとも一部に渡っての、上記少なくとも消費電気エネルギーの時間的変化に基づいて、上記関数f(t)のための調整変数ξ(t)が、上記電極(1,2)の損耗状態により決定される期間τに対して定義される。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマトーチの分野に関し、より具体的には、本発明は、非移行型アーク・プラズマトーチの少なくとも一方の電極の損耗を調整する方法に関するものである。
本発明は、さらに、当該方法を実施するための非移行型アーク・プラズマトーチに関する。
プラズマトーチは、電気エネルギーを高密度の熱エネルギーに変換することができる装置である。一般的には、2つの電極間に電気アークを発生させて、これを利用して、プラズマ発生用ガスのイオン化に要するエネルギーを供給する。
プラズマトーチは、産業において、例えば、金属溶着、あるいは溶接、あるいは危険廃棄物など何らかの産物を破壊するために使用される。
非移行型アーク・プラズマトーチは、溶射アークトーチという別名でも知られているもので、2つの電極を備え、これらの間に持続する電気アークが生成される。これらの電極はプラズマトーチの内部に収容されているので、電気アークはトーチ内に閉じ込められる。この電気アークに接触することで、トーチ内に注入されたガスの流れは非常に高温になってイオン化される。
このように加熱されたガスは、電極の1つで下流側電極として知られるものの開口端を通って流れる。その結果、高温で噴出されたガス、すなわちコーンプラズマだけが、トーチの外側から見えることになる。
このようなコーンプラズマの温度は5,000℃であるのに対して、一方、電気アークの温度、特にアーク根の温度は、通常、20,000℃である。
この温度は、電極の融点より高いので、これらの電極をどのような材料を用いて作った場合でも、アーク根での電極の蒸発は避けられない。
通常、電極は冷却されるが、それでも、遅かれ早かれ寿命を過ぎたら取り替えなければならない消耗品となる。
冷却が行われる場合の電極の寿命は、比較的低出力のトーチの場合の100時間から、高出力トーチの場合の1000時間まで、さまざまである。
そこで、産業上の要件に適合させて、プラズマトーチの電極の寿命を引き延ばすための研究が、何年にも渡って行われてきた。
まず最初に、電極の寿命は幾つかのパラメータに依存していることが観測されている。
従って、電極の形状や構成材料の選択について策を講じるということが可能である。それでも、コーンプラズマには電極の損耗に起因する金属粒子が散りばめられるので、選択される材料は、プラズマトーチに想定されている用途に合ったものでなければならない。
電極の平均表面温度を制限するため、例えば、通常は純水を用いる水循環を実施することにより、電極を冷却することも可能である。
また、所与のトーチ動作電力に対して、アーク電流を制限することも可能である。実際には、アーク根において排出される熱量の流れは、電極の端子に設定される電流に応じて増加する。
このように、所与のトーチ電力に対して、この電力を、電流よりも電圧を主体とした電圧・電流ペアにより実現するという可能性は、電極の損耗が軽減されるので、重要な要素である。
しかしながら、これらのパラメータはすべてプラズマトーチの設計に属するものである。そのため、これらのパラメータは、当該トーチの使用が開始された後には、もう変更することはできない。
電気アーク根で引き起こされる腐食を電極表面にできる限り広く分散させることも提案されている。アーク根が電極表面の一点に固定されたままになることで、その腐食が非常に早まることを、電気アーク根の位置を制御するという方法により回避することが求められている。
このように電極表面においてアーク根の位置を制御することは、注入するプラズマ発生用ガスの流れを変動させることによって実現することができる。
よって、このような制御は、プラズマ発生用ガスの入口制御弁を操作することのみにより実現されるという点で、好都合である。このような操作は、プラズマトーチの使用法の変更につながるものではない。
それでも、この方法は、その対応する電極の表面において電気アーク根が作用領域から離れてしまうことを回避するため、流れの変動を制限することが必要となるので、あまり柔軟ではない。また、流れの変動があまりに大きいと、プラズマトーチ内で安定性に優れた電気アークを得ることができない。
電極表面におけるアーク根の位置制御は、固定磁場を加えることによっても実現することができ、この磁場は永久磁石を機械的に可動とすることで生成される。
このような制御により、電極における損耗を、永久磁石の変位の大きさに係る長さ範囲に分散させることができる。
しかしながら、このような永久磁石の変位は、プラズマトーチの作用点とは完全に独立な変位であり、また、移動の端に達すると、アーク根はその場所で単純に回転するため、そこでの損耗が大きく進むことになる。また、この磁石の移動速度は、一般的に、設定された期間に渡って一定である。
電極表面におけるアーク根の位置を制御することは、変動磁場を加えることによっても実現することができる。
以下に示す特許文献1は、非移行型アーク・プラズマトーチを開示しており、これは、トーチの上流側電極を取り囲む磁場コイルと、このコイルへの変動直流電流の供給を可能にする電気回路とを備えており、これによって、アーク根が上流側電極に接触しながら長手方向に変位し、この移動の間、この上にアーク根の振動が重畳される。
この方法によると、電気アーク根の位置制御の自由度数を増加させることができる。
しかしながら、このアーク根の振動は、依然として電極表面の可動域内に制限されている。アーク根が接触する表面領域がこのように制限されていると、電極の腐食を最適化することができない。
さらに、この解決法は、高い費用がかかり、プラズマトーチの電力消費に加えて追加の電力消費を伴う。この技術の利点は、1MW未満の電力のプラズマトーチでは失われる。
また、円板状となる磁場コイルによるこの技術は、(重量および寸法が)大きく、このため、この種のトーチを制約のある環境に導入することは難しい。
仏国特許第2609358号
アーク根の変位を制御するこれらのシステムは電極の動作寿命を引き延ばすことを可能にしたけれども、これらをさらに改良して電極の損耗をより良く分散させることが可能である。
電極の寿命が短いことは、実際に、一部の産業上の用途においては、重大な欠点である。
したがって、本発明は、プラズマトーチの少なくとも一方の電極の損耗を調整する方法を提案することを目的とする。これは、簡単な設計および実施方法で、その電極の表面上での電気アーク根の位置を最適化し、ひいてはこれらの電極の寿命を最適化するものである。
この目的のため、本発明は、プラズマトーチの少なくとも一方の電極の損耗を調整する方法を提供するものである。このトーチは、同一の主軸を有する2つの電極を備え、これらの間にアークを生じさせる。それらの電極は、チェンバによって分離されており、このチェンバは、プラズマ発生用ガスを受け入れるように設計されている。トーチはさらに、損耗の調整が求められる上記少なくとも一方の電極に対して局所的に配置されて磁場を生成する少なくとも1つの手段を備えている。その磁場において、アーク根は、その電極表面の一部分を長手方向に、初期位置から始めて上記一部分上の決められた最終位置に達するまで、電極に変化を伴って、撫でるように動かされる。このアーク根の長手方向の行程は、少なくとも時間に依存する関数f(t)により定義される。この手段は固定されている。
本発明により、上記電極の使用開始から、少なくとも、当該トーチにより消費される電気エネルギーが、時間の関数として測定される。これらの測定値は記憶装置に記録され、これらの測定値の少なくとも一部に渡っての、上記少なくとも消費電気エネルギーの時間的変化に基づいて、上記関数f(t)を調整するための変数ξ(t)が、電極の損耗状態により決定される期間τに対して定義される。
“電極の使用開始から”とは、これらの測定が、新しい電極あるいはそうでない電極から始めて、リアルタイムまたは一定間隔で行われること意味している。ただし、新しい電極ではない場合は、例えばプラズマトーチのメンテナンスのときに制御が中断された位置で電極の損耗の制御を再開することができるように、初期位置および中間位置が決定される。
“同一の主軸を有する電極”とは、これらの電極が同軸状であること、すなわち、プラズマの流れの方向に関して特定される上流側電極が、下流側電極と同じ主軸を有していることを意味している。
“局所的に”とは、磁場を生成する上記手段が、損耗の調整が求められている電極において磁場を生成して、当該電極の表面上でアーク根を変位させることを意味している。
単なる例示として、プラズマトーチは上流側電極を取り巻く磁場コイルを備え、これにより、当該電極において局所的な磁場を生成する。このコイルは、やはり、その位置は固定されているが、変動直流電流i(t)(=f(t))により電力供給が行われる。
磁場コイルに供給される電流の設定値が、得られる上流側電極上でのアーク根の位置に対応していることは分かっている。加えて、当該トーチは所与の構成(上流側電極の形状、磁場コイルの電磁特性など)を有しているので、磁場コイルに印加されるアンペア数に応じた上流側電極上でのアーク根の位置を表す曲線を、当業者に知られている方法によって、実験的に決定することが可能である。このようにして、曲線の等式を決定し、さらに電極表面上でのアーク根の長手方向の行程を規定するi(t)分布(規則的あるいは非規則的な往復移動、脈動リップルなど)が分かれば、当業者は、アーク根を上流側電極表面上で長手方向に2つの位置の間で動かすことにより、電極の損耗を調整することが可能である。
しかしながら、トーチの作動条件は時間により変化するもので、例えば、トーチは全力で連続的に作動するわけではない。それどころか、プラズマトーチは、当該トーチに想定されている用途によって、待機状態の期間を経る場合や、出力が時間で変動する場合がある。
これによって、アーク電流がある設定値であるときの電極の損耗が、遅くなったり、逆に早くなったりする。
この場合に、関数f(t)により定義されている電極の“仮定状態”を考慮するだけでなく、プラズマトーチに実際にかかるストレスに応じた、電極の実際の状態を、調整変数ξ(t)によって考慮することができる。
例えば、トーチが待機状態にあるため、時間t0でのi(t)の設定値に対して、電極の損耗が少ない場合は、電極表面上でアーク根をその対応する位置により長い時間維持することが求められ、これによって、その電極の寿命を引き延ばすことができる。この目的のために、調整変数すなわち補正変数ξ(t)=icor(t)が適用され、これにより、アーク根の位置制御のために磁場コイルに印加される変動直流電流は、持続時間τの間は、iB(t)=i(t)−icor(t)となり、このときの持続時間τは、プラズマトーチが待機状態に維持される時間にのみ基づいて決定されるのではなく、損耗調整が求められる電極の表面上で別の点への切り替えが必要であるような損耗状態に達するのに要する時間にも基づいて、決定される。
同じ磁場コイルが機械的に変位させられて平行移動する場合は、調整変数ξ(t)は、F(i(t),z(t))という形式の関数となる。
当然のことながら、調整変数ξ(t)を決定する演算は、アーク根の位置制御手段を制御するコンピュータにより実行することができる。例えば、磁場コイルの場合、このコンピュータは、当該コイルに供給される電流を制御する。
この方法の様々に異なる具体的な実施形態により、それぞれに特有な効果を得ることができ、また、多くの考え得る技術的な組み合わせが可能である。
− さらにアーク電流を、電極の使用開始後、時間の関数として測定する。このようにアーク電流を測定することの利点は、関数f(t)の調整変数ξ(t)を、より正確に決定できることである。実際に、トーチにより消費される電力Parcが同じで、アーク電流が異なる場合がある。
− アーク根は、その移動中に、関数f(t)により規定される平均位置の近辺で、それ自体が振動させられる。
− 一方で、全ての測定値により、他方で、当該トーチの異なる作動条件に対応する所定の時間間隔Tに得られた測定値により、消費電気エネルギーの時間による変化を計算し、これに基づき調整変数ξ(t)を決定する。
− 磁場を生成する上記少なくとも1つの手段は、磁場コイル、永久磁石、およびこれらの要素の組み合わせとからなるグループから選択される。この磁場を生成する手段が磁場コイルである場合、それは上流側電極用の円板型のものであることが好ましい。
様々な変形により、当該コイルは以下の構成とすることができる。
− 電極と同軸の金属コイル。導線は、中実あるいは中空のものとすることができ、正方形、長方形、あるいは丸形のものとすることができる。
− 単一の導電線。
− 物理的に永久結合されていない、いくつかの導電体。つまり、コイルは、分割コイルであってもよい。
− 層数N>=2。そして、各層は、巻数S>=8からなる。Sは、N個の層で必ずしも同じではない。
コイルは電極を局部的に取り囲んでいてもよく、この場合、トーチの軸に沿って、コイルの中心は必ずしも電極の中心に結び付けられてはいない。
あるいは、コイルを、電極と直列または並列に、つまり電極との電気的接続なしに、つなぐこともできる。
コイルは、電極より長くても短くても、あるいは同じ寸法であってもよい。
小型化のため、磁場コイルの直径を小さくすることもできる(径方向磁場の損失)。この径方向磁場の損失は、磁場コイルの長さの全体あるいは一部分に渡って1つ以上の永久磁石を追加することにより、部分的に補うことができる。
この永久磁石あるいはこれらの永久磁石が円筒形状である場合は、それらは電極の1つと同軸である。
磁場の形状を局部的に修正するため、前出のもとのは異なる磁場をもつ1つ以上の永久磁石を、磁場コイルの外側の上流側あるいは下流側に配置することができる。
− 磁場を生成する上記少なくとも1つの手段は、主軸に沿って動かされて、これにより、電極の間で生成される電気アークの根に対応する電極上での、上記手段の位置が変更される。
− 磁場を生成する上記少なくとも1つの手段は、時間により変動する速度で動かされる。
− 磁場を生成する上記少なくとも1つの手段は、徐々にあるいは段階的に変化する速度で動かされる。
− 磁場を生成する上記少なくとも1つの手段は、基準位置の両側に動かされる。
− 磁場を生成する上記少なくとも1つの手段は、同時に、あるいは順次、上記主軸に沿って動かされ、変動直流電流が印加される。
よって、電極の損耗を調整するこれらの手段を一緒に機能させることで、それらの効果を併合することができる。
添付の図面を参照して、本発明についてより詳細に説明する。
図1は、本発明の具体的な実施形態における非移行型アーク・プラズマトーチの断面図である。 図2は、基本電流I1に重畳される電流成分I2であって、I2<I1である発振であり、また、図1の上流側電極のコイルに印加される変動直流電流I=I1+I2である、電流成分I2を概略的に示している。
図1は、本発明の具体的な実施形態における非移行型アーク・プラズマトーチを示している。このトーチは、主軸に沿って共線的に配置される2つの管状電極1,2を備えている。これらの電極1,2は、周知の最新式の水冷装置(図示せず)により冷却されるが、それについてここで詳細な説明は行わない。
これらの電極1,2は、プラズマ発生用ガスを受け入れるように設計されたチェンバ3によって、互いから分離されている。
エネルギー供給システム4がこれらの2つの電極1,2に接続されており、これによって、これらの間に電位差を印加して、持続する電気アーク5を発生させることが可能である。
アーク電流Iarcおよびアーク電圧Uarcは、消費電力Parc=Iarc×Uarcを計算するために測定される。
ガス供給源6により供給されるプラズマ発生用ガスが、チェンバ3に送り込まれる。プラズマ発生用ガスは、好ましくは、旋回しながら、すなわち渦を巻いて、電極1,2の間に導入され、これによって、ガス状流体による被覆および電気アークの安定化が、保証される。
さらに、この渦運動により、上流側および下流側のアーク根が、対応する電極の表面上で自然に回転することが保証される。
磁場を生成する手段は、好ましくは、磁場コイル7を含んでおり、これは変動直流電流8により電力供給される。“変動直流電流”とは、時間と共に電流量が変化する直流電流を意味している。
この磁場コイル7は、本実施形態では、上流側電極1の周辺に配置されて、この電極の表面上での上流側アーク根の位置を制御する。
上記変動直流電流の電流量は、好ましくは、電流I1に重畳された電流I2を含んでいる。I2は、I2<I1である発振であり、電流I1の変動は、線形変化、段階的変化、指数関数的変化、対数的変化、多項式関数に従う変化、あるいはこれらの要素の組み合わせからなるグループから選択される。
単なる例示として、プラズマトーチは変動直流電流により電力供給され、その基本電流I1は段階的に変動し、このときの各段階の持続時間は数百時間であり、電極の損耗はこのように“段階的”に生じる。あるいは、当該電流I1を、線形に、または、例えば指数曲線や多項式曲線などの“曲線”分布に従って、変動させることもできる。
図2は、電流I2の発振がとり得る形状を示しており、これによって、アーク根を平均位置の近辺に振動させて、その結果、上流側電極の損耗を抑えることができる。この発振は、正弦曲線形状(図2a)、矩形状(図2b)、あるいは三角形状(図2c)とすることができる。この発振の振幅および周波数は、プラズマトーチにより消費される電気エネルギーおよび電極の損耗状態に応じて、時間で変動させることができる。一般的に、振幅は、当該トーチが極限の動作範囲(低出力、公称出力)にあるときには、比較的抑えられる。波動の周波数は、トーチの作動エンタルピーによって決まる。
波形は、観測されるトーチの動作点の安定性に応じて選択される。トーチの出力が、プログラムされた方法で、ある出力から別の出力へ離散的に変化する場合は、矩形波形が好ましい。
所与の平均電流は、それが最高値に達したときに、磁場コイルが電気アークをトーチの下流側に充分に押しやることができないようなものであるとすると、その銅はアーク根と接触することがないままである。そこで、磁場コイルをずらして動かすと効果的である。このようにずらすことによって、磁場コイルに流す平均電流の値を下げることができ、また、平均電流やリップル波形に新しい増加分布を適用することが可能となる。
これを実現するため、プラズマトーチは、磁場を生成する上記少なくとも1つの手段7を主軸に沿って変位させるための手段9を備えており、これによって、それらの電極1,2の間で生成される電気アークの根による損耗を調整することが求められている電極上において、その位置が変更される。
これらの手段9は、本実施形態では、モータにより回転させられるウォームスクリューを含んでいる。磁場コイル7は、このスクリューに連結されており、ウォームスクリューが回転することで磁場コイル7が平行移動するようになっている。
磁場を生成する上記少なくとも1つの手段を基準位置の両側に動かすことを望む場合は、上記モータを例えば往復動モータにするとよい。
また、二次プラズマ発生用ガス10の注入を周知の方法で調整して行うことにより、アーク根の位置を制御することも効果的である。

Claims (14)

  1. プラズマトーチの少なくとも一方の電極(1,2)の損耗を調整する方法であって、
    前記トーチは、
    同一の主軸を有する2つの電極(1,2)であって、これらの間にアーク(5)が生成され、これらの電極(1,2)は、プラズマ発生用ガスを受け入れるチェンバ(3)によって分離されている、2つの電極(1,2)と、
    損耗の調整が求められる前記少なくとも一方の電極(1,2)に対して局所的に配置されて磁場を生成する少なくとも1つの手段(7)であって、その磁場において、前記アークの根は、前記電極(1,2)の表面の一部分を長手方向に、初期位置から、前記一部分上の決められた最終位置に達するまで、前記電極に変化を伴って、撫でるように動かされ、前記アーク根の長手方向の行程は、少なくとも時間に依存する関数f(t)により定義され、当該手段は固定されている、少なくとも1つの手段と、を備え、
    前記電極(1,2)の使用が開始されたときから、少なくとも、前記トーチにより消費される電気エネルギーが、時間の関数として測定され、これらの測定値は記憶装置に記録され、前記測定値の少なくとも一部に渡っての、前記少なくとも消費される電気エネルギーの時間的変化に基づいて、前記関数f(t)のための調整変数ξ(t)が、前記電極の損耗状態により決定される期間τに対して定義されることを特徴とする方法。
  2. 前記電極(1,2)の使用が開始されたときから、さらに前記アークの電流を、時間の関数として測定することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記アーク根は、その移動中に、前記関数f(t)により規定される平均位置の近辺で、それ自体が振動させられることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記測定は、リアルタイムまたは一定間隔で行われることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 一方で、全ての前記測定値により、他方で、前記トーチの異なる作動条件に対応する所定の時間間隔Tに得られた測定値により、前記消費される電気エネルギーの時間による変化を計算し、これに基づき前記調整変数ξ(t)を決定することを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 磁場を生成する前記少なくとも1つの手段(7)は、磁場コイル、永久磁石、およびこれらの要素の組み合わせとからなるグループから選択されることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 磁場を生成する前記手段(7)は磁場コイルを含み、当該コイルは変動直流電流(8)により電力供給されることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  8. 前記変動直流電流の電流量は、電流I1に重畳された電流I2を含み、I2はI2<I1である発振であり、電流I1の変動は、線形変化、段階的変化、指数関数的変化、対数的変化、多項式関数に従う変化、あるいはこれらの要素の組み合わせからなるグループから選択されることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 磁場を生成する前記少なくとも1つの手段(7)は、前記主軸に沿って動かされて、これにより、前記電極(1,2)の間で生成される電気アークの根に対応する前記電極上での、前記手段の位置が変更されることを特徴とする、請求項1ないし8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 磁場を生成する前記少なくとも1つの手段(7)は、時間により変動する速度で動かされることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
  11. 磁場を生成する前記少なくとも1つの手段(7)は、徐々にあるいは段階的に変化する速度で動かされることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  12. 磁場を生成する前記少なくとも1つの手段(7)は、基準位置の両側に動かされることを特徴とする、請求項10または11に記載の方法。
  13. 磁場を生成する前記少なくとも1つの手段(7)は、同時に、あるいは順次、前記主軸に沿って動かされ、前記変動直流電流が印加されることを特徴とする、請求項7ないし12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 二次プラズマ発生用ガス(10)の注入を調整して行うことにより、前記アーク根の位置を制御することを特徴とする、請求項1ないし13のいずれか一項に記載の方法。
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