JP2012509250A - 抗ヒスタミン及び抗ヒスタミン様経鼻適用製品及び方法 - Google Patents

抗ヒスタミン及び抗ヒスタミン様経鼻適用製品及び方法 Download PDF

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Abstract

ヒトの鼻領域又は鼻孔に製剤を適用することにより、アレルギー性鼻炎の好ましくない影響を低減する方法及びそのための製品。当該製剤は、アレルギー性鼻炎の影響を軽減するために、気中浮遊アレルゲンが鼻粘膜に接触することを防ぐバリアーを作り出し、且つ同時に、アレルゲン微小粒子を静電的に寄せ付けなくするか、又は誘引及び捕捉し、またその形状を変化させる。当該製剤は、抗ヒスタミン化合物の添加により、より効果的にされ得る。
【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本米国特許出願は、2008年8月28日に出願され、係属中の米国特許仮出願番号第61/091,887号及びその対応する非仮出願である、2009年5月14日に出願された米国特許出願番号第12/466,382号の利益と優先権を主張するものであり、両出願は全てここで言及することにより本明細書に組み込まれる。
技術分野
本発明は、気道及び/又は鼻粘膜を通して体内に侵入できる、種々の気中浮遊アレルゲンによる攻撃に対してはたらく防護用組成物の分野に関する。典型的には、これらのアレルゲンはとりわけ、花粉、イエダニ、カビ、及び動物の鱗屑を含む。本発明は、従来から、鼻道付近又は鼻道周囲の領域において静電場を作り出すことによって、気中浮遊汚染物質が鼻道に流入することを制限するために開発された製品にも関する。これは、気中浮遊汚染物質を捕捉して、それらの体内への侵入及びアレルギー反応の惹起を防ぐことにより、汚染物質の鼻道への流入を減少させた。本発明は、人体に対して抗ヒスタミン又は抗ヒスタミン様の効果を有する、これら気中浮遊アレルゲンに起因するアレルギー反応を改善するための製剤にも関する。
背景技術
多くの人々が気中浮遊アレルゲンに対する春季及び秋季のアレルギーに罹患している。春季の間の主な汚染物質は樹木の花粉である。秋の季節の間は、主な汚染物質はブタクサの花粉である。だが、多くの人々が1年中アレルギー反応に苦しむ。これらの反応の多くは埃、イエダニ、カビ(mold)、及び白カビ(mildew)に対するものである。アレルギーの季節の間、多くの患者は鼻道が塞がれるため、自らの口を通じての呼吸を余儀なくされる。しかし、大抵の人々にとって、鼻道及び鼻粘膜が、これらの大抵のアレルゲンのための主な侵入口となる。鼻道は気中浮遊微小粒子に対する天然のフィルターを有し、それにより気中浮遊微小粒子が下部呼吸器系に侵入することを防ぐので、鼻を通じた呼吸が好ましい。アレルゲンに対処するための免疫系のメカニズムは、鼻粘膜中に存在する細胞についてのものであり、アレルゲンが鼻粘膜、眼、及び肺などに存在する細胞に接触するようになった後15分以内に化学伝達物質(ヒスタミンは多く産生されるものの1例である)を産生するものである。これは、免疫系が、人体に侵入している外部の気中浮遊汚染物質、微小粒子及び/又は物体が有害であり得ることを認識するために生じ、こうして誘起されたアレルギー反応は、それらを人体から排出するか、又はそれらの影響を無効にするよう設計されている。残念なことに、このアレルギー反応は大抵の場合、有益であるというよりむしろ害になる。穏やかなアレルギー反応においては、ヒスタミン等の物質が鼻詰まり、くしゃみ、咳、喉のむずかゆさ、及び目のかゆみを引き起こす。いくつかの例においては、アレルギー反応は蕁麻疹(urticaria)(蕁麻疹(hives))及びアナフィラキシーショックさえ引き起こすことになり得る。用語「ヒスタミン」は、ここでは、いくつかの異なったタイプの伝達物質を含むように広い意味で用いられ、それらの多くは、異なる段階でアレルギー反応を引き起こす役割を果たす。従って、承認された、入手可能な緩和治療薬は、アレルギー反応を引き起こす原因となる、異なる伝達物質において異なった作用をする。気中浮遊アレルゲンが鼻の膜に接触すると、ヒトは自らの鼻を通して息がしづらくなることがわかる。
体内でのヒスタミン放出は、アレルゲンが人体に侵入するときの大過剰な免疫反応である。アレルゲンが鼻道中の粘膜に触れると、免疫系が有害物質による攻撃を認識する。ヒスタミンが血流中に放出されると、人は、鼻水又は鼻のかゆみ、くしゃみ、涙目、喉のむずかゆさなどを示すアレルギー性鼻炎を発症する。これは始めの15分以内に直ちに、又は4〜8時間以内に、起こり得る。多くの処方及び市販の抗ヒスタミン薬が、体内でのヒスタミン及び他の伝達物質産生を抑制するよう設計されている。アレルギー反応を弱め、又は無くするために、アレルゲンに対する免疫反応を低減又は修正するよう設計された鼻用ステロイド又は免疫療法注射剤を選ぶこともできる。涙目や喉のむずかゆさは、鼻におけるアレルゲンに対する反応に続いて起き得、主要なトリガー点(trigger point)である。鼻中のアレルゲンを粘膜と接触できなくすれば、アレルギー反応は大幅に低下し得る。
抗ヒスタミンは2つの経路で作用し得る。第一の経路においては、抗ヒスタミン薬は経口的に服用され全身の寛解をもたらす。そのような多くの抗ヒスタミンはその使用者の眠気を誘うが、これは全く望ましくないことである。眠気をもたらさない抗ヒスタミン薬は存在するが、それらの多くは、望ましくない他の副作用を有する。第二の経路においては、抗ヒスタミン薬は局所的に作用する。これらは、抗ヒスタミン鼻腔用スプレー及び点眼薬である。これらは、副作用が最少である。これら鼻腔用スプレーは、鼻において局所的に作用するが、全身的な吸収が一部で起こる。この場合、ヒスタミン産生の抑制は局所的に開始するが、実際には局所的及び全身的両方の作用をする。更に、たとえヒスタミン反応が抑制されても、気中浮遊アレルゲンが免疫系に対して、主に鼻を通じて自ら存在し続ける。
米国特許第5,468,488号、米国特許第5,674,481号、及び米国特許第6,844,005号等の特許は、鼻孔付近に外用的に適用され得、かつ誘引しなければ吸入されてしまう逆帯電物質を誘引する、静電的に帯電した組成物を記載している。それらの組成物は、逆帯電した物質を取り除くのに役立つ静電場を作り出す。
クリーム、軟膏、ローション、ゲル、又は他の局所製剤として鼻領域に外用的に適用する場合、又は液体として鼻腔中へスプレーする場合に、アレルゲンを捕捉し、それらが粘膜と接触することを防ぎ、アレルギー反応を低減させる製剤が存在するなら、望ましいことであろう。アレルギー反応を低減させるために、抗ヒスタミン剤又は抗ヒスタミン様製品を含めるのも好ましいであろう。局所用の局所鼻充血除去薬も含められ得る。そのような製品は公知であり、アレルギーの治療に用いられていて、これら製品の多くが現在市場で売られている。そのような製品の1つは、商標権のあるAnthistineのラベルを付して売られていて、目のかゆみ用に用いられる。他の抗ヒスタミン様製品はNasonex(モメタゾンフランカルボン酸一水和物−コルチコステロイド)及びアフリン鼻腔用スプレーである。
本発明の目的
・従って、鼻孔周囲の外部領域及び/又は鼻孔縁のわずか内側に容易に適用できる製剤、気中浮遊アレルゲンを静電的に誘引し、それらを補足し、且つそれらを無害にすることができる組成物を提供することが本発明の目的である。
・気中浮遊アレルゲンを静電的に誘引し、それらを補足し、且つそれらを無害にすることができる、鼻の中にスプレーできる製剤を提供することが本発明の他の目的である。
・上記で概説したとおりの、鼻粘膜を捕捉アレルゲンとの接触から防護する追加的な特性を有するスプレー、クリーム、軟膏、ローション、ゲル、又は他の局所適用製剤を提供することが本発明の更なる目的である。
・ヒスタミンの形成を局所的に抑制する上記製剤に抗ヒスタミン薬を加えることが本発明の更に別の目的である。
・本開示の恩恵を一度受けると、本発明の更に他の目的は当業者には明らかであろう。前記目的のすべてにおいて、さきに言及した先行技術の欠陥が、本発明の教示により克服される。
発明の要旨
これらの、及び他の、本発明の目的は、水性又は非水性ベースの製剤中に少なくとも1種の第4級高分子化合物を有する製剤を提供する方法であって、体表に適用された場合、バリアーを形成し、当該表面の近傍において、逆帯電した気中浮遊アレルゲンが静電的に誘引され、捕捉されるような静電場を作り出す方法により、意外にも達成される。当該バリアーは、アレルゲンが鼻粘膜と接触することを防ぎ、それによりその有害な影響を低減する。公知の抗ヒスタミン薬と組合せることにより、2つの作用態様からの相乗効果を伴うか、又は伴わないでアレルギー反応が軽減される。
発明の詳細な説明
本発明は、方法論を含み、且つ製剤製品も含む。当該製剤は鼻孔内及び鼻領域の周囲に適用されるゲル内か、又は鼻孔中へスプレーされる液体内のいずれかに含まれる。鼻孔内表面に接触するようになる際、フィルム又はバリアーが粘膜を防護する。当該製剤は、静電場を作り出す、一般的に用いられるカチオン性剤を含有する。これは逆帯電するアレルゲンを誘引する効果を有する。その際、バリアーは侵入アレルゲンを捕捉することができる。これはヒスタミン及び他の伝達物質の放出を含むアレルギー性鼻炎の反応を、局所性又は全身性の薬剤を利用せずに低減する。この効果はアレルギー性の応答を減少させる。例えば、ブタクサ花粉にアレルギーのあるヒトの中で花粉数が閾値に達するときに反応が起き出す場合、当該製剤の適用により、花粉数が相当多くなるまで反応が起き出さないことがあり得る。本発明の製剤のための、被験者の予備的な観察により、全IgE及び特異的IgEタンパク質が減少することが示唆された。適用後短時間内に、これら被験者は、彼らのアレルギー性鼻炎の症状が実質的に消失するか、又は低減することを伝える。まず、目や喉のかゆみが止まり、次いで鼻詰まりが止み、そして最後には、被験者は自らの鼻を通して楽に息ができる。全てではないが、大抵の被験者において、当該症状は、アレルギー反応の開始時に現れたのと逆順で消失する。
以前の製品は、鼻孔の近接領域に適用することにより、静電的に帯電した気中浮遊粒子を誘引したか、又は寄り付けなくしたかのいずれかであった。適用製品に寄り付けなくされたこれら粒子は、決して鼻孔に侵入しなかった。適用製品へと誘引されたそれら粒子は、製品自体内に捕捉(captured)及び捕捉(trap)されるため、やはり決して鼻孔に侵入しなかった。従って、鼻孔に侵入する粒子の数が大幅に減少した。以前の製品は、ある時点で拭き取りにより除去されたが、所望の場合は次いで再び適用された。本発明の製品はこれら以前の製品とは異なる機能をする。鼻孔近傍へのその適用に加えて、鼻道内部へ適用されることも意図される。本発明の製品は、気中浮遊アレルゲンの誘引、及び空気と鼻孔中の粘膜との間にバリアーを作り出すことの両方を行う。ゲル又はスプレーの形態にもなり得る。気中浮遊アレルゲンが粘膜と接触することが防がれるだけでなく、それらは製品自体と接触することにより無害にもされる。この効果は相乗的である。
本発明を完成させるために、当該技術分野で公知の、少なくとも1種の、ポリ4級アンモニウム化合物等のカチオン性剤を有する製剤が調製されるが、そのような化合物は、単独又は共同して、それが適用される皮膚、繊維製品(織布及び不織布)等の表面、及び床、壁、木、金属、プラスチック等の硬表面を含む表面上又はその周囲に静電場を作り出すことができる。当該製剤は一般には水性ベースであるが、他の製剤成分及び製剤が適用される適用表面と相容性がある、使用された非水性溶媒を含んでもよい。好ましくは、当該製剤は水性製剤である。更に、当該組成物は種々の増粘剤、ゲル化剤、芳香剤、着色剤、皮膚軟化剤、保湿剤、並びに適用目的及び当該製剤の他の成分と相容性がある他の一般の好適な成分を含有してもよいが、それらが必要なわけではない。
花粉、埃などの大抵の気中浮遊アレルゲン微小粒子は、小さいが、大抵の微生物ほど微小ではない。一部は微視的であるが、多くは裸眼で観察できる。これら微小粒子の形状は、それらが粘膜に張り付くことを可能にする繊維状突起を含む。多くの点で、毛玉又は綿菓子の玉に似ている。これら突起は、アレルギー反応の開始を引き起こすものである。しかし、本発明の製剤を一度鼻孔及び鼻領域の周囲に適用すると、アレルゲン微小粒子がバリアーに触れた瞬間に、それらの形状は変化し、突起が平坦化する。この態様においては、これら微小粒子の有害性は低くなる。それらは粘膜を貫通してアレルギー反応を引き起こすことができない。最初捕捉された後、それらが外れるとしても、微小粒子は鼻毛中で捕捉され、影響が無くされる。一部の微小粒子では(おそらく気管支中又は肺中で)なおも活性が残るのは事実である。しかし、これら粒子の殆どを捕捉してそれらの影響を無くすることにより、個々の被験体のトリガー閾値(trigger threshold)が高くなる。
当該製品の有効性は、それと当該技術分野で公知の抗ヒスタミン化合物とを組合せることにより改善され得る。しかし、静電バリアーと抗ヒスタミンの局所適用との組合せは3段階の相乗効果を示し得る。第一に、殆どのアレルゲン微小粒子は、バリアーによって鼻粘膜と接触するようになることが防がれる。第二に、微小粒子が捕捉されてその形状が変化し、それによって微小粒子の影響が無くなる。これら2つの要因がアレルギー反応の重篤性を低減させる。最後に、アレルギー反応はより穏やかになるので、反応の影響を改善し又は無くするのに、抗ヒスタミンがより効果的となる。
本発明の製剤は、
・水、
・少なくとも1種の第4級増粘剤、
・保存剤、
・乳化剤、
・殺生物剤、及び
・pHを調整して5.0〜6.8の範囲を達成するために加える中和剤、
を含む。
そのような製剤の例示的な実施形態においては、水の量が60重量%〜90重量%、第4級増粘剤(少なくとも1種が存在していなければならない)−0.5重量%〜5.0重量%、保存剤−0.1重量%〜1.0重量%、乳化剤−0.1重量%〜3.0重量%、及び殺生物剤−0.1重量%〜1.0重量%の範囲であり得る。
そのような製剤の例示的な実施形態においては、第4級増粘剤は、限定はされないが、以下:
・ポリクオタニウム−10、
・ポリクオタニウム−22、
・ポリクオタニウム−67、
・ポリクオタニウム−91、
の少なくとも1種を含み得る。
そのような製剤の例示的な実施形態においては、乳化剤は、限定はされないが、以下:
・セチルアルコール、
・セテアリルアルコール、
・ステアリン酸グリセリル、
・セテアレス−20、
の少なくとも1種を含み得る。
そのような製剤の例示的な実施形態においては、皮膚軟化剤は、限定はされないが、以下:
・C10〜30コレステロール/ラノステロールエステル類、
・パルミチン酸エチルヘキシル、
・水素化ポリイソブテン、
の少なくとも1種を含み得る。
そのような製剤の例示的な実施形態においては、保存剤は、限定はされないが、以下:
・フェノキシエタノール、
・メチルパラベン
・ブチルパラベン、
・エチルパラベン
・プロピルパラベン、
・イソブチルパラベン
の少なくとも1種を含み得る。
典型的な製剤の実施例は以下の組成を含む。
Figure 2012509250
本発明の第一の実施形態についての製剤を表1に示す。各成分の機能性も表中に示す。表に示すように、組成物は主として水で構成される。他の成分は10重量%〜30重量%の間を構成する。当該組成物のpHは6.1〜6.5の範囲であり、粘度は50,000〜110,000cpsで可変である。比重は0.96〜1.02の範囲である。
他の典型的な製剤は以下、
Figure 2012509250
表2には本発明の第二の実施形態についての製剤を示す。表2から明らかなように、本実施形態では、第一の実施形態のポリクオタニウム-10、ポリクオタニウム-22、及びポリクオタニウム-67の代わりにクオタニウム-91が用いられる。
Figure 2012509250
表3は、本発明の第三の実施形態についての製剤を表す。成分のクオタニウム-91は第二及び第三の実施形態の両方で同じパーセンテージで存在することに留意すること。
Figure 2012509250
表4には、本発明の第四の実施形態についての製剤を表す。クオタニウム-91及びポリクオタニウム-22の両方の使用に留意すること。
Figure 2012509250
表5には、本発明の第五の実施形態についての製剤を表す。
Figure 2012509250
表6には、本発明の第六の実施形態についての製剤を表す。ポリクオタニウム-67及びポリクオタニウム-22を含むこと、並びに塩化ベンザルコニウム(Benzylknonium)を含むことに留意すること。
本発明の6つの実施形態を表す表1〜6中に記載された製剤は全て、本明細書中に開示された態様で機能する。有効成分及び非活性成分についてのパーセンテージを変更することによっても、同様の結果が達成され得る。有効成分についてのパーセンテージを変更すると製剤の効能に影響を与える。非活性成分についてのパーセンテージを変更すると製剤の稠度に影響を与える。当業者によれば、成分及びそれらの量が変更されることにより、過度に実験すること無しに、所望の結果が達成され得る。

Claims (34)

  1. 製剤を、ヒトの鼻領域又は鼻孔に適用することにより、アレルギー性鼻炎の好ましくない影響を低減する方法であって、
    a) 気中浮遊アレルゲン微小粒子が鼻粘膜と接触することを防ぐバリアーを作り出すこと、
    b) アレルゲン微小粒子を静電的に誘引すること、及び
    c) 製剤内にアレルゲン微小粒子を捕捉すること
    を含む方法。
  2. 捕捉されたアレルゲン微小粒子の形状を変化させることを更に含み、それによってそれらがアレルギー性鼻炎を引き起こすことができなくする、請求項1の方法。
  3. 抗ヒスタミン化合物を適用することを更に含み、それによってヒスタミン類の形成を局所的に抑制する、請求項1の方法。
  4. コルチコステロイドを適用することを更に含む、請求項1の方法。
  5. 局所鼻充血除去薬を適用することを更に含む、請求項1の方法。
  6. ヒトの鼻領域又は鼻腔に適用される、アレルギー性鼻炎の好ましくない影響を低減する製剤であって、
    a) アレルゲン微小粒子が鼻粘膜と接触することを防ぐバリアーを作り出すための手段、
    b) アレルゲン微小粒子を静電的に誘引するための手段、
    c) アレルゲン微小粒子を製剤内に捕捉するための手段、及び
    d) 捕捉されたアレルゲン微小粒子の形状を変化させるための手段であって、それによって微小粒子がアレルギー性鼻炎を引き起こすことができなくする手段
    を含む、製剤。
  7. ヒトの鼻領域又は鼻孔に適用される、アレルギー性鼻炎の好ましくない影響を低減する製剤であって、少なくとも1種のカチオン性剤を含み、且つ、当該製剤が一度適用されると、
    a) 気中浮遊アレルゲンが鼻粘膜と接触することを防ぐバリアーを形成し、且つ、
    b) 気中浮遊アレルゲンを鼻領域又は鼻孔の近傍で誘引し、それらを捕捉する静電場を作り出す、製剤。
  8. 少なくとも1種のカチオン性剤が高分子4級アンモニウム化合物である、請求項7の製剤。
  9. ヒトの鼻孔へのスプレーを容易にするための液体を更に含む、請求項6又は7の製剤。
  10. 液体が水である、請求項9の製剤。
  11. ヒトの鼻領域及び鼻孔の周囲への製剤の、手による適用を容易にするためのゲル又はクリームを更に含む、請求項6又は7の製剤。
  12. 抗ヒスタミン化合物を更に含む、請求項6又は7の製剤。
  13. 局所鼻充血除去薬を更に含む、請求項6又は7の製剤。
  14. コルチコステロイドを更に含む、請求項6又は7の製剤。
  15. ヒトの鼻領域又は鼻孔に適用される、アレルギー性鼻炎の好ましくない影響を低減する製剤であって、
    ・2重量%〜5重量%の間のポリクオタニウム−10、
    ・1重量%〜2重量%の間のポリクオタニウム−67、及び
    ・1重量%〜2重量%の間のポリクオタニウム−22
    を含む、製剤。
  16. 塩化セトロニウム及び塩化ベンザルコニウムを更に含む、請求項16の製剤。
  17. 少なくとも1種の乳化剤を更に含む、請求項16の製剤。
  18. 乳化剤がセチルアルコールである、請求項18の製剤。
  19. 少なくとも1種の保存剤を更に含む、請求項16の製剤。
  20. 少なくとも1種の皮膚軟化剤を更に含む、請求項16の製剤。
  21. 少なくとも1種のマスキング剤を更に含む、請求項16の製剤。
  22. 少なくとも1種の増粘剤を更に含む、請求項16の製剤。
  23. ヒトの鼻領域又は鼻孔に適用される、アレルギー性鼻炎の好ましくない影響を低減する製剤であって、
    ・クオタニウム−91、
    ・ポリクオタニウム−10、
    ・ポリクオタニウム−22、
    ・ポリクオタニウム−67、及び
    ・塩化ベンザルコニウム
    からなる群から選ばれる少なくとも1種の物質を含む、製剤。
  24. 少なくとも1種の乳化剤を更に含む、請求項24の製剤。
  25. 少なくとも1種の保存剤を更に含む、請求項24の製剤。
  26. 少なくとも1種の皮膚軟化剤を更に含む、請求項25の製剤。
  27. 少なくとも1種のマスキング剤を更に含む、請求項24の製剤。
  28. 少なくとも1種の増粘剤を更に含む、請求項24の製剤。
  29. ヒトの鼻領域又は鼻孔に適用される、アレルギー性鼻炎の好ましくない影響を低減する製剤であって、
    a) 水、
    b) 少なくとも1種の第4級増粘剤、
    c) 保存剤、
    d) 乳化剤、
    e) 殺生物剤、及び
    f) pHを調整して5.0〜6.8の範囲を達成するために加える中和剤
    を含む、製剤。
  30. a) 60重量%〜90重量%の範囲の量の水、
    b) 0.5重量%〜5.0重量%の範囲の量の第4級増粘剤、
    c) 0.1重量%〜1.0重量%の範囲の量の保存剤、
    d) 0.1重量%〜3.0重量%の範囲の量の乳化剤、及び
    e) 0.1重量%〜1.0重量%の範囲の量の殺生物剤
    である、請求項30の製剤。
  31. 少なくとも1種の第4級増粘剤が、
    ・ポリクオタニウム−10、
    ・ポリクオタニウム−22、
    ・ポリクオタニウム−67、及び
    ・ポリクオタニウム−91
    からなる群から選ばれる、請求項30の製剤。
  32. 乳化剤が
    ・セチルアルコール、
    ・セテアリルアルコール、
    ・ステアリン酸グリセリル、及び
    ・セテアレス−20
    からなる群から選ばれる、請求項30の製剤。
  33. 皮膚軟化剤が
    ・C10〜30コレステロール/ラノステロールエステル類、
    ・パルミチン酸エチルヘキシル、及び
    ・水素化ポリイソブテン
    からなる群から選ばれる、請求項30の製剤。
  34. 保存剤が
    ・フェノキシエタノール、
    ・メチルパラベン
    ・ブチルパラベン、
    ・エチルパラベン
    ・プロピルパラベン、及び
    ・イソブチルパラベン
    からなる群から選ばれる、請求項30の製剤。
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