JP2012509131A - 歯列矯正用ワイヤーの製造方法 - Google Patents

歯列矯正用ワイヤーの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、歯列矯正用ワイヤーの製造方法に関し、特に、人体に無害で、歯牙の色を維持し続けられる歯列矯正用ワイヤーの製造方法に関する。本発明の歯列矯正用ワイヤーの製造方法をなす構成手段は、金属合金素材で金属ワイヤーを製造するステップと、該金属ワイヤーの表面を物理的エッチングまたは化学的エッチングした後、熱処理を行うステップと、前記金属ワイヤーの表面が白色またはアイボリー色を帯びることができるように、金属物質、ポリテトラフルオロエチレン、エポキシ、またはウレタンをコーティングした後、熱処理を行うステップと、前記金属物質、ポリテトラフルオロエチレン、エポキシ、またはウレタン上に透明なパリレン膜を形成した後、熱処理を行うステップと、前記金属ワイヤーの表面にコーティングされた層の一側面を除去した後、コーティングされた層が除去された一側面を表面処理するステップとを含んでなることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、歯列矯正用ワイヤーの製造方法に関し、特に、人体に無害で、歯牙の色を維持し続けられる歯列矯正用ワイヤーの製造方法に関する。
例えば、歯周炎の進行によって歯周組織が歯ぐきの周縁から順次破壊されて、歯槽骨が次第に消失されるにしたがって、その歯周炎発生部の歯牙が動揺する、いわゆる、歯槽膿漏の症状が現れる。このような歯槽膿漏の歯牙に対する治療方法は、動搖が激しくて保存の希望がない歯牙に対しては抜歯をするが、動搖してはいるものの、保存の希望がある歯牙に対しては、これと隣接した動搖の少ない歯牙と一緒に固定する方法がある。
隣接した複数の歯牙を固定するときは、金属ワイヤーを使用するのが一般的である。これは、金属ワイヤーの弾性を用いて、固定対象である複数の歯牙に金属ワイヤーを巻き、これらの歯牙に金属ワイヤーの曲げや引張りによって発生する負荷荷重を加え、この荷重によって歯牙を固定する方法である。
上記の方法では、金属ワイヤーを固定対象の歯牙に順次巻いて取り付ける作業に工数が所要され、加えられる荷重のため、患者が常時痛みを感じ、不快感を覚え、口を開いたとき、正面から金属ワイヤーが目につくため、見かけ上、よくないという問題がある。
したがって、近年、形状記憶合金を用いて歯列を固定する方法が提案されている。これらの方法は、予め母相状態の形状が所望の形状、すなわち、解剖学的に均一な歯列をなす形状になるように、形状記憶合金製であるワイヤー形状の矯正部材に熱処理を行い、この矯正部材を低温の環境で患者の歯列に合せて設置し、加熱して本来の形状に復帰させ、弾性力によって歯列を矯正するものである。
図1は、従来の歯列矯正用ワイヤーの概略図及び断面図である。
図1(a)に示すように、歯列矯正用ワイヤー10は、外形的には一般的なワイヤーと類似している。しかし、内形的には一般的なワイヤーと異なるため、添付の図1(b)を参照して、その形状及び製造工程について簡単に説明する。
添付の図1(b)は、添付の図1(a)に示された歯列矯正用ワイヤーにおける「A」部の断面図である。
図1(b)に示すように、従来の歯列矯正用ワイヤー10は、金属ワイヤー11と、該金属ワイヤー11の表面に形成されるテフロン(登録商標)コーティング膜13とで形成されている。前記金属ワイヤー11は、一般的な金属ワイヤー又は形状記憶合金で形成された金属ワイヤーであってもよい。そして、前記テフロン(登録商標)コーティング膜13は、各種のコーティング方法によって前記金属ワイヤー11の表面にコーティングされ形成される。前記テフロン(登録商標)コーティング膜13は、歯牙の色に近いようにコーティングされる。
上記のように、従来は、歯牙の色を出すために、金属ワイヤーの表面にテフロン(登録商標)コーティング膜を設けて歯列矯正用ワイヤーを形成したが、前記テフロン(登録商標)は、人体に対する有害性の論難のため、問題になっている。したがって、人体に無害な歯列矯正用ワイヤーを提供することが急務である。
本発明は、上記した従来の技術の問題を解決するために提案されたものであって、その目的は、歯牙の色を維持し続けられ、人体に無害な歯列矯正用ワイヤーの製造方法を提供することにある。
そこで、上記の目的を達成するための本発明の歯列矯正用ワイヤーの製造方法は、金属合金素材で金属ワイヤーを製造するステップと、該金属ワイヤーの表面を物理的エッチングまたは化学的エッチングした後、熱処理を行うステップと、前記金属ワイヤーの表面が白色またはアイボリー色を帯びることができるように、金属物質、ポリテトラフルオロエチレン(以下、「テフロン(登録商標)」という)、エポキシ、またはウレタンをコーティングした後、熱処理を行うステップと、前記金属物質、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタン上に透明なパリレン膜を形成した後、熱処理を行うステップと、前記金属ワイヤーの表面にコーティングされた層の一側面を除去した後、コーティングされた層が除去された一側面を表面処理するステップとを含んでなることを特徴とする。
また、上記の目的を達成するための本発明の歯列矯正用ワイヤーの製造方法は、金属合金素材で金属ワイヤーを製造するステップと、該金属ワイヤーの表面を物理的エッチングまたは化学的エッチングした後、熱処理を行うステップと、前記金属ワイヤーの表面が白色またはアイボリー色を帯びることができるように、金属物質、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタンをコーティングした後、熱処理を行うステップと、前記金属ワイヤーの表面にコーティングされる金属物質、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタン上に透明金属酸化物膜をコーティングするステップと、該透明金属酸化物膜上に透明なパリレン膜を形成した後、熱処理を行うステップと、前記金属ワイヤーの表面にコーティングされた層の一側面を除去した後、コーティングされた層が除去された一側面を表面処理するステップとを含んでなることを特徴とする。
また、上記の目的を達成するための本発明の歯列矯正用ワイヤーの製造方法は、金属合金素材で金属ワイヤーを製造するステップと、該金属ワイヤーの後部と前部の一側面を覆うことができるマスクによって前記金属ワイヤーの後部及び前部の一側面をマスキングするステップと、前記金属ワイヤーの表面を物理的エッチングまたは化学的エッチングした後、熱処理を行うステップと、前記金属ワイヤーの表面が白色またはアイボリー色を帯びることができるように、金属物質、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタンをコーティングした後、熱処理を行うステップと、前記金属物質、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタン上に透明なパリレン膜を形成した後、熱処理を行うステップとを含んでなることを特徴とする。
また、上記の目的を達成するための本発明の歯列矯正用ワイヤーの製造方法は、金属合金素材で金属ワイヤーを製造するステップと、該金属ワイヤーの後部及び前部の一側面を覆うことができるマスクによって前記金属ワイヤーの後部及び前部の一側面をマスキングするステップと、前記金属ワイヤーの表面を物理的エッチングまたは化学的エッチングした後、熱処理を行うステップと、前記金属ワイヤーの表面が白色またはアイボリー色を帯びることができるように、金属物質、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタンをコーティングした後、熱処理を行うステップと、前記金属ワイヤーの表面にコーティングされる金属物質、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタン上に透明金属酸化物膜をコーティングするステップと、該透明金属酸化物膜上に透明なパリレン膜を形成した後、熱処理を行うステップとを含んでなることを特徴とする。
さらに、上記の目的を達成するための本発明の歯列矯正用ワイヤーの製造方法は、金属合金素材で金属ワイヤーを製造するステップと、該金属ワイヤーの表面にマスキングパリレン膜を形成した後、前記金属ワイヤーの一側面または前部の一側面に形成されたマスキングパリレン膜を除去するステップと、前記金属ワイヤーのマスキングパリレン膜が除去された一側面の表面を物理的エッチングまたは化学的エッチングした後、熱処理を行うステップと、前記金属ワイヤーのマスキングパリレン膜が除去された一側面の表面が白色またはアイボリー色を帯びることができるように、金属物質、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタンをコーティングした後、熱処理を行うステップと、前記金属物質、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタン上に透明なパリレン膜を形成した後、熱処理を行うステップと、前記金属ワイヤー上に残存するマスキングパリレン膜と、マスキングパリレン膜上にコーティングされた層とを除去するステップとを含んでなることを特徴とする。
ここで、前記金属ワイヤーは、ステンレス、NiTi、ニッケル(Ni)系合金、チタン(Ti)系合金、銅(Cu)系合金、アルミニウム(Al)系合金のうち、いずれか1つで形成されることを特徴とする。
また、前記金属ワイヤーの表面を物理的エッチングまたは化学的エッチングする前に、前記金属ワイヤーは、アルカリ、有機溶剤、または超純水を用いてウェット洗浄されることを特徴とする。
また、前記金属ワイヤーの表面エッチングは、CuCl、FeCl、HCl、HSO、HNO、HPO、HF、Hのうち、いずれか1つまたは混合物をHOまたは有機溶剤に混合して製造されたエッチング溶液を用いて行われることを特徴とする。
また、前記金属ワイヤーは、前記エッチング溶液で電解または無電解エッチングされて表面処理されることを特徴とする。
また、前記金属ワイヤーは、前記表面処理によって0.1μm〜50μmの幅と深さを有する屈曲が形成されることを特徴とする。
また、前記表面処理された金属ワイヤーは、アルカリ、有機溶剤、及び水のうち、いずれか1つを用いてウェット洗浄されることを特徴とする。
また、前記金属ワイヤーの表面を物理的または化学的エッチングした後に行われる熱処理は、大気圧または真空チャンバー内において50℃〜300℃の温度で1分〜48時間の間、行われることを特徴とする。
また、前記金属ワイヤーの表面にコーティングされる金属物質は、湿式電解メッキまたは乾式メッキを用いてコーティングされることを特徴とする。
また、前記金属ワイヤーの表面にコーティングされる金属物質は、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、錫(Sn)、インジウム(In)、白金(Pt)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、パラジウム(Pd)、金(Au)のうち、いずれか1つまたは混合物質であることを特徴とする。
また、前記コーティングされる金属物質は、0.1μm〜20μmの間の厚さで前記金属ワイヤーの表面にコーティングされることを特徴とする。
また、前記金属ワイヤーの表面にコーティングされる金属物質は、プラズマを用いたスパッタリング法(sputtering)、熱真空蒸着法(thermal vacuum evaporation)、電子ビーム蒸着法(e−beam evaporation)、イオンプレーティング法(ion plating)、真空スプレー噴射法、及び湿式電解メッキのうち、いずれか1つを利用して形成されることを特徴とする。
また、前記金属ワイヤーの表面を白色またはアイボリー色の金属物質、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタンでコーティングした後、アルカリ、有機溶剤、または超純水を用いて前記金属ワイヤーの表面を超音波洗浄することを特徴とする。
また、前記金属物質、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタンをコーティングした後に行われる熱処理は、大気圧または真空チャンバー内において50℃〜600℃の温度で1分〜48時間の間、行われることを特徴とする。
また、前記白色またはアイボリー色の金属物質、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタンの表面は、化学的エッチングされた後に熱処理が行なわれることを特徴とする。
また、前記金属物質の表面エッチングは、HCl、HSO、HNO、Hのうち、いずれか1つまたは混合物をHOに混合して製造されたエッチング溶液を用いて行われることを特徴とする。
また、前記金属物質の表面エッチングは、10℃〜100℃の温度で1秒〜5分間行われることを特徴とする。
また、前記金属物質、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタンの表面を化学的エッチングした後に行われる熱処理は、大気圧または真空チャンバー内において50℃〜600℃の温度で1分〜48時間の間、行われることを特徴とする。
また、前記透明金属酸化物膜は、ナノ粒子サイズの粒で構成されたゾル状態の原料を真空スプレー噴射法を利用してコーティングすることにより形成されることを特徴とする。
また、前記透明金属酸化物膜は、スパッタリング法(sputtering)、熱真空蒸着法(thermal vacuum evaporation)、電子ビーム蒸着法(e−beam evaporation)、イオンプレーティング法(ion plating)のうち、いずれか1つを利用して形成されることを特徴とする。
また、前記透明金属酸化物膜は、ITO、ZnO、TiO、Al、Ta、ZrO、SiO、GeO、Y、La、HfO、CaO、In、SnO、MgO、WO、及びWOのうち、いずれか1つまたはこれらの混合物であることを特徴とする。
また、前記透明金属酸化物膜は、1nm〜1μmの間の厚さでコーティングされることを特徴とする。
また、前記透明金属酸化物膜は、真空チャンバーにおいて15℃〜300℃の間の温度でコーティングされることを特徴とする。
また、前記透明なパリレン膜は、C(Di−chloro−para−xylylene)型、N(Di−para−xylylene)型、D(Tetra−chloro−para−xylylene)型、F(Octafluoro−[2、2]para−xylylene)型、HT型、A型、AM型ダイマーのうち、少なくとも1つを用いることを特徴とする。
また、前記透明なパリレン膜の厚さは、1μm〜50μmの間の範囲であることを特徴とする。
また、前記透明なパリレン膜を形成した後に行われる熱処理は、大気圧または真空チャンバー内において50℃〜250℃の間の温度で行われ、1分〜48時間の間、行われることを特徴とする。
上記のような構成及び作用、そして好ましい実施形態を有する本発明の歯列矯正用ワイヤーの製造方法によれば、歯列矯正用ワイヤーに透明な金属物質をコーティングした後、透明なパリレン膜をコーティングすることにより、歯牙の色を出す透明な金属物質の変色を防ぐことができ、歯牙に着用する間に歯牙との一体感を与えるので、嫌悪感を減らすことができるという効果がある。
また、パリレン膜を最外郭表面にコーティングすることにより、人体に無害で、軟らかい質感を与えるので、歯牙にさらに向上した着用感を与えることができるという長所がある。
従来の歯列矯正用ワイヤーの概略図及び断面図である。 本発明の実施形態によって製造された歯列矯正用ワイヤーの概略図及び断面図である。 本発明の実施形態によって歯牙の前部及び後部を説明するための歯牙の概略図である。 本発明の他の実施形態によって金属ワイヤーの後部及び前部の一側面をマスキングした例示図である。 本発明の他の実施形態によって金属ワイヤーの後部及び前部の一側面にパリレン膜がコーティングされない歯列矯正用ワイヤーの製造工程図である。 本発明の実施形態に係るダイマーの構造式である。 本発明の実施形態に係る表面処理した金属ワイヤーの顕微鏡写真である。 本発明の実施形態に係る表面処理した金属ワイヤーの顕微鏡写真である。 本発明の実施形態に係る表面処理した金属ワイヤーの顕微鏡写真である。 本発明の実施形態に係る表面処理した金属ワイヤーの顕微鏡写真である。 本発明の実施形態に係る白色の金属物質が表面処理された金属ワイヤーの顕微鏡写真である。 本発明の実施形態に係る白色の金属物質が表面処理された金属ワイヤーの顕微鏡写真である。
以下、上記のような構成手段からなっている本発明の歯列矯正用ワイヤーの製造方法に関する作用及び好ましい実施形態を詳細に説明する。
図2は、本発明の実施形態に係る歯列矯正用ワイヤーの製造方法によって製造された歯列矯正用ワイヤーの概略図及び断面図である。
図2(a)に示すように、歯列矯正用ワイヤー20は、外形的には一般的なワイヤーと類似している。しかし、内形的に一般的なワイヤーと異なるため、添付された図2(b)及び図2(c)を参照して、その形状及び製造工程について説明する。
添付された図2(b)は、本発明の実施形態を説明するために添付された図2(a)に示された歯列矯正用ワイヤーで「A」部分の断面図であり、図2(c)は、図2(a)に示された歯列矯正ワイヤーの「B」部分の断面図である。
図2(b)に示すように、本発明の実施形態に係る歯列矯正用ワイヤー20は、長く形成される金属ワイヤー21と、該金属ワイヤー21の表面にコーティングされる白色の金属物質23と、該金属物質23の表面にコーティングされる透明金属酸化物膜24と、該透明金属酸化物膜24上に形成される透明なパリレン(parylene)膜25とを備えてなる。前記透明金属酸化物膜24は、前記白色の金属物質23と前記透明なパリレン膜25との間に存在してもよいし、存在しなくてもよい。
一方、図2(c)に示すように、金属ワイヤー21の前部一側面には、白色の金属物質23、透明金属酸化物膜24、透明なパリレン膜25などがコーティングされない。
ここで、前部とは、図3に示すように、左側の3番から右側の3番まで、または左側の5番から右側の5番までを意味し、残りが後部に該当する。一方、図2(b)では、後部の金属ワイヤー上に白色の金属物質23、透明金属酸化物膜24、及び透明なパリレン膜25が全てコーティングされたものを例示しているが、後部にも図2(c)に示すように、金属ワイヤーの一側面が、白色の金属物質23、透明金属酸化物膜24、及び透明なパリレン膜25などがコーティングされない構造であってもよい。
前記金属ワイヤー21は、一般金属素材及び形状記憶合金素材を含む金属合金を用いて形成される。前記金属ワイヤー21を形成するための金属合金素材は、ステンレス、NiTi、ニッケル(Ni)系合金、チタン(Ti)系合金、銅(Cu)系合金、アルミニウム(Al)系合金のうち、いずれか1つで形成されることが好ましい。
普通、金属は弾性限界を越えて変形を与えると、熱したり冷やしても本来の形に戻らない。しかし、ある合金は、高温で適した形状に成形した後、室温で変形してから、さらに加熱すれば、本来成形した形状に戻る。
このような効果を形状記憶効果というが、これは、合金が与えられた形状を原子配列として記憶しているために生じる。このような効果は、拡散によらずに変態する合金で表れるが、高温時の母状原子配列が低温での変形の際にも記憶されており、さらに高温になれば、本来の原子配列に再配列されるものである。
この効果では、形状回復と同時に大きい力が発生する。力が発生するため、形状記憶合金は感知素子としての用途だけでなく、機械部品を締めるのに使用される。したがって、形状記憶合金素材で形成された金属ワイヤーを用いて歯牙を矯正することができる。
前記形状記憶合金素材及び一般金属合金素材を用いて形成される金属ワイヤー21の表面にコーティングされる金属物質23は、歯牙の色と類似した色合である白色が前記金属ワイヤー21の表面に帯びられるようにする。
前記金属ワイヤー21の表面にコーティングされる金属物質23は、湿式電解メッキまたは乾式メッキを用いてコーティングされる。
前記金属ワイヤー21の表面にコーティングされる白色の金属物質23は、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、錫(Sn)、インジウム(In)、白金(Pt)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、パラジウム(Pd)、金(Au)のうち、いずれか1つまたは少なくとも2つ以上が混合された混合物質であることが好ましい。
前記白色の金属物質23の表面には、透明な金属酸化物膜24がコーティングされ得るが、このとき、前記透明な金属酸化物膜24は、ITO、ZnO、TiO、Al、Ta、ZrO、SiO、GeO、Y、La、HfO、CaO、In、SnO、MgO、WO、及びWOのうち、いずれか1つまたはこれらの混合物が真空蒸着されて形成される。
前記透明金属酸化物膜24は、1nm〜1μmの間の厚さを有することが好ましく、このような厚さを有する透明な金属酸化物膜24を形成するために、プラズマを用いたスパッタリング法(sputtering)、電子ビーム蒸着法(e−beam evaporation)、熱真空蒸着法(thermal vacuum evaporation)、イオンプレーティング法(ion plating)のうち、いずれか1つを利用することが好ましい。また、ナノ粒子サイズの粒で構成されたゾル状態の原料を真空スプレー噴射法を利用してコーティングすることにより形成することもできる。
前記白色の金属物質23または前記透明金属酸化物膜24上には、高分子化合物である透明なパリレン膜25がコーティングされて形成される。前記透明金属酸化物膜24の表面にコーティングされる前記透明パリレン膜25は、1μm〜50μmの間の厚さで形成されることが好ましい。
前記パリレンは、人体に無害なものとして検証された物質であって、均一に前記透明な金属酸化物膜24の表面にコーティング可能であり、よい表面照度を有しており、感触が軟らかいので、前記パリレンがコーティングされた歯列矯正用ワイヤーを歯牙に着用するとき、よい質感を有することができるようにする。
前記のような構造からなる本発明の実施形態に係る歯列矯正用ワイヤーを製造する方法について、以下に説明する。
本発明の第1の実施形態に係る歯列矯正用ワイヤーの製造ステップは、金属合金素材で金属ワイヤーを製造するステップと、前記金属ワイヤーの表面を物理的エッチングまたは化学的エッチングした後、熱処理を行うステップと、前記金属ワイヤーの表面が白色またはアイボリー色を帯びることができるように、金属物質、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタンをコーティングした後、熱処理を行うステップと、前記金属物質、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタン上に透明なパリレン膜を形成した後、熱処理を行うステップと、前記金属ワイヤーの表面にコーティングされた層の一側面を除去した後、コーティングされた層が除去された一側面を表面処理するステップとを含んでなる。
一方、本発明の第2の実施形態に係る歯列矯正用ワイヤーの製造方法は、前記白色またはアイボリー色の金属物質、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタン上に透明なパリレン膜を形成する前に、前記金属ワイヤーの表面にコーティングされる金属物質、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタン上に透明金属酸化物膜をコーティングするステップを行うことができる。すなわち、前記金属ワイヤーの表面が白色またはアイボリー色を帯びることができるように、金属物質、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタンをコーティングした後、熱処理を行うステップ後に、前記金属物質、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタン上に透明金属酸化物をコーティングするステップを行う。その後、前記透明金属酸化物上に透明なパリレン膜を形成した後、熱処理を行う。
一方、本発明の第3の実施形態に係る歯列矯正用ワイヤーの製造方法は、前記第1の実施形態に係る歯列矯正用ワイヤーの製造方法にマスキング工程を含む構成となっている。
すなわち、金属ワイヤーの表面に物理的エッチングまたは化学的エッチングを行う前に、前記金属ワイヤーの後部と前部の一側面を覆うことができるマスクによって前記金属ワイヤーの後部全体及び前部の一側面をマスキングするステップがさらに含まれる構成が本発明の第3の実施形態に係る歯列矯正用ワイヤーの製造工程である。
ここで、金属ワイヤーの後部とは、歯列矯正用ワイヤーのうち、奥歯部分を矯正する部分を意味する(図3参照)。したがって、金属ワイヤーの前部とは、前歯と犬歯を矯正する部分を意味する。
上記のように、奥歯を矯正する部分である金属ワイヤーの後部をマスキングする理由は、奥歯の矯正をパリレン膜がコーティングされていない金属ワイヤーだけで行うためである。奥歯を矯正するためには、犬歯または前歯よりさらに多くの力が加えられなければならず、矯正過程中に、歯列矯正用ワイヤーのスライディング効果がよくなければならない。
上記のように、さらに多くの力を奥歯に加え、スライディング効果をよくするためには、奥歯を矯正する歯列矯正用ワイヤーの部分(後部)にはパリレン膜を形成せず、金属ワイヤーだけで構成することが好ましい。したがって、歯列矯正用ワイヤーの製造過程中、前記金属ワイヤーの後部をマスクによってマスキングする工程が必要である。
一方、前部の一側面をマスキングする理由は、見かけ上にみえる部分は、美観のために白色またはアイボリー色でコーティングし、矯正のために歯牙に接触する金属ワイヤーの一側面は、コーティングされないようにして、上述した効果(スライディング効果)を得るためである。
図4は、前記金属ワイヤー21の後部全体と前部一側面とがマスクによってマスキングされたものである。上記のように、金属ワイヤー21の後部及び前部一側面をマスクによってマスキングする1つの方法として、弾力のある材質で作られたチューブ27や前記後部及び前部一側面を引込むことができるボックス(box)を金属ワイヤー21の後部及び前部一側面に装着する。このとき、前記マスクとして使用される弾力のあるチューブ27またはボックスは、ポリマーまたは金属材質で形成される。すなわち、シリコンなどのポリマーまたはウレタンなどのゴム製品で前記マスクを形成することができる。
前記金属ワイヤー21の後部全体及び前部一側面をマスキングする他の方法として、前記後部全体及び前部一側面が外部に露出しないようにするマスキングジグを用いる。すると、後部全体及び前部一側面がパリレンコーティングされることを防ぐことができる。前記マスキングジグは、ポリマー、金属、またはゴム材質で作られ、前記後部及び前部一側面をマスキングしつつ固定する。すると、パリレンコーティングが進められても前記後部及び前部一側面にはパリレンコーティングがなされない。
上記では、後部と前部一側面がマスキングされることを説明したが、マスキングする部分は変更され得る。すなわち、金属ワイヤー全体の一側面のみマスキングすることもできる。
一方、第4の実施形態に係る歯列矯正用ワイヤーの製造方法は、上述した第3の実施形態に係る歯列矯正用ワイヤーの製造方法に透明金属酸化物膜がコーティングされるステップをさらに含む。
すなわち、第4の実施形態に係る歯列矯正用ワイヤーの製造方法は、金属ワイヤーの表面を物理的エッチングまたは化学的エッチングする前に、金属ワイヤーの後部全体及び前部一側面をマスキングする工程を含むだけでなく、透明なパリレン膜を白色またはアイボリー色の金属物質、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタン上に形成する前に、前記白色またはアイボリー色の金属物質、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタン上に透明金属酸化物膜をコーティングするステップをさらに行う。したがって、前記透明金属酸化物膜は、前記白色またはアイボリー色の金属物質、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタンと透明なパリレン膜との間に形成される。
一方、第5の実施形態に係る歯列矯正用ワイヤーの製造方法は、第3の実施形態及び第4の実施形態のように、金属ワイヤーの後部及び前部の一側面がパリレン膜でコーティングされないようにする構成を有する。しかし、チューブやジグをマスキング手段として用いずに、パリレン膜をマスキング手段として用いることを特徴とする。
図5は、上記第5の実施形態に係る歯列矯正用ワイヤーの製造方法を説明するための工程図である。
同図に示すように、本発明の第5の実施形態に係る歯列矯正用ワイヤーの製造方法は、次のような工程によって行われる。
まず、金属合金素材で金属ワイヤー21を製造し、前記金属ワイヤーの表面全体にマスキングパリレン膜27を形成した後、前記金属ワイヤーの一側面または前部の一側面に形成されたマスキングパリレン膜を除去する(S1)。すなわち、金属ワイヤー全体のうち、一側面のマスキングパリレン膜を除去するか、前部一側面のマスキングパリレン膜のみを除去する。
その後、前記金属ワイヤーのマスキングパリレン膜が除去された一側面の表面を物理的エッチングまたは化学的エッチングした後、熱処理を行う。この処理は、次の処理である金属物質、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタンコーティングを円滑に行うためである。すなわち、金属物質などが金属ワイヤーによくコーティングされ得るようにエッチング処理を行った後、熱処理を行う。
次いで、前記金属ワイヤー21のマスキングパリレン膜が除去された一側面の表面が白色またはアイボリー色を帯びることができるように、金属物質23、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタンをコーティングした後、熱処理を行う(S2)。図5では、前記金属ワイヤー21の前部のみに前記白色またはアイボリー色の金属物質23、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタンをコーティングしたものを例示するが、場合によっては、前記前部だけでなく、残存するマスキングパリレン膜27上にも白色またはアイボリー色の金属物質23、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタンをコーティングすることができる。前記前部のみに白色金属物質をコーティングするためには、電気メッキ法を利用し、前記マスキングパリレン膜27も同時にコーティングするためには、蒸着法を利用することができる。
次に、前記白色またはアイボリー色の金属物質23、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタン上のみに、或いは、白色またはアイボリー色の金属物質23、テフロン(登録商標)、エポキシ、ウレタン、またはマスキングパリレン膜27に透明なパリレン膜25を形成した後、熱処理を行う(S3)。図5では、前記金属ワイヤー21の前部のみに前記白色またはアイボリー色の金属物質23、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタンがコーティングされるため、前記透明なパリレン膜25は、前部にコーティングされた白色またはアイボリー色の金属物質23、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタンと後部に形成されるマスキングパリレン膜27とに形成される。もちろん、この場合にも、前記前部に形成された白色またはアイボリー色の金属物質23、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタン上のみに透明なパリレン膜25を形成することもできる。
その後、前記金属ワイヤー21の後部上に順次形成されるマスキングパリレン膜27と透明なパリレン膜25、或いは、前記マスキングパリレン膜27、白色またはアイボリー色の金属物質23、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタン及び透明なパリレン膜25を除去する(S4)。すなわち、金属ワイヤー上に残存するマスキングパリレン膜と、マスキングパリレン膜上にコーティングされた層とを除去する。
図5では、後部に白色またはアイボリー色の金属物質、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタンがコーティングされないため、前記マスキングパリレン膜27と透明なパリレン膜25とが除去されるものを例示する。このように、金属ワイヤー21の後部上に形成されたマスキングパリレン膜27などの除去には多様な方法を利用することができる。例えば、刃で傷を出した後に剥がす作業によって簡単に除去することができる。
上記のような構成手段からなっている本発明の歯列矯正用ワイヤーの製造方法に対する各ステップについて具体的に説明すれば、次のとおりである。
まず、金属合金素材で金属ワイヤー21を製造する。すなわち、金属合金素材であるニッケル(Ni)系合金、ステンレス鋼(SUS)、NiTi、チタン(Ti)系合金、銅(Cu)系合金、アルミニウム(Al)系合金のうち、いずれか1つを用いて金属ワイヤー21を製造する。このような金属ワイヤー21は、弾性と引張力を有している。
前記金属ワイヤー21が製造されると、第1の実施形態及び第2の実施形態では、前記金属ワイヤー21の表面を物理的エッチングまたは化学的エッチング処理する。そして、熱処理を行う。前記金属ワイヤー21の表面を物理的エッチングまたは化学的エッチングする前には、アルカリ、有機溶剤、または超純水を用いて前記金属ワイヤーの表面をウェット洗浄することが好ましい。すなわち、物理的エッチングまたは化学的エッチングを行う前に金属ワイヤー21の表面を洗浄することが好ましい。
前記金属ワイヤー21の表面エッチングは、所定の屈曲を形成させることができるエッチング溶液を用いることができるが、本発明では、CuCl、FeCl、HCl、HSO、HNO、HPO、HF、Hのうち、いずれか1つまたは混合物をHOまたは有機溶剤(メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなど)に混合して製造されたエッチング溶液を用いる。
前記金属ワイヤー21は、前記エッチング溶液に入れられた状態で電解または無電解エッチングされて表面処理される。この表面処理によって前記金属ワイヤー21の表面は所定形状で屈曲が発生する。すなわち、前記金属ワイヤー21は、前記表面処理によって0.1μm〜50μmの幅と深さを有する屈曲が形成される。前記表面処理された金属ワイヤーは、アルカリ、溶剤、及び水のうち、いずれか1つを用いてウェット洗浄されることが好ましい。
図7〜図10は、前記金属ワイヤー21を電気化学的エッチングで表面処理した顕微鏡写真である。ここで、図7は、ステンレス(SUS)材質の金属ワイヤー21をHClで20分間(45℃の温度で)エッチングした後の顕微鏡写真であり、図8は、ステンレス材質の金属ワイヤー21を硫酸と水とを1:2で混合した溶液で5分間(70℃の温度で)エッチングした後の顕微鏡写真であり、図9は、NiTi材質の金属ワイヤー21をFeCl水溶液で1分間(40℃の温度で)エッチングした後の顕微鏡写真であり、図10は、NiTi材質の金属ワイヤー21をFeCl水溶液で1分間(50℃の温度で)エッチングした後の顕微鏡写真である。
上記のように、物理的エッチングまたは化学的エッチングで表面処理された金属ワイヤー21は所定の条件で熱処理される。前記化学的エッチングした後に行われる熱処理は、大気圧または0.1mTorr以内の真空チャンバー内において50℃〜600℃の温度で1分〜48時間の間、行われることが好ましい。
一方、本発明に係る第3の実施形態及び第4の実施形態では、上述した金属ワイヤーの表面処理(物理的または化学的エッチング)前に金属ワイヤーの後部全体及び前部一側面を覆うことができるマスクによって前記金属ワイヤーの後部及び前部一側面をマスキングする工程を行う。このようなマスキング工程は、金属ワイヤーの後部及び前部の一側面にパリレン膜が形成されることを防止するためである。
前記マスクは上述したように、弾力性のあるチューブまたは前記金属ワイヤーのマスキング部分を引込むことができるボックスまたは前記金属ワイヤーのマスキング部分が外部に露出しないようにするマスキングジグが該当し得る。前記マスクは、ポリマー、金属材質、またはゴム材質で形成され得る。すなわち、シリコンなどのポリマー、ウレタンなどのゴム、または多様な金属材質で前記マスクを形成することができる。
すなわち、歯列矯正用ワイヤーのマスキングされる部分を、パリレン膜が形成されず、金属ワイヤーのみで構成されるようにすることにより、歯牙を矯正する金属ワイヤーのマスキングされる部分によって、前記歯牙に強い力を加え、スライディング効果を増大させて歯牙の矯正を容易にすることができる。
このように、第3の実施形態及び第4の実施形態では、金属ワイヤーのマスキングされる部分を覆うことができるマスクによって前記金属ワイヤーのマスキングされる部分をマスキング処理した後、上述した物理的エッチングまたは化学的エッチングを行い、熱処理を行う。第3の実施形態及び第4の実施形態における金属ワイヤーの表面処理及び熱処理は、上述した第1の実施形態及び第2の実施形態で説明したものと同じである。また、第5の実施形態で行う金属ワイヤーの表面処理及び熱処理も上述した工程と同じである。
上記のような条件で熱処理を受けた金属ワイヤー21の表面は、白色またはアイボリー色を帯びることができるように、金属物質23、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタンでコーティングされる。前記金属ワイヤーの表面に蒸着される金属物質は、湿式電解メッキ方式または乾式メッキ方式によってコーティングされる。
また、前記金属ワイヤー21の表面にコーティングされる金属物質、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタンは、プラズマを用いたスパッタリング法(sputtering)、熱真空蒸着法(thermal vacuum evaporation)、電子ビーム蒸着法(e−beam evaporation)、イオンプレーティング法(ion plating)、真空スプレー噴射法、及び湿式電解メッキのうち、いずれか1つを利用して形成されることもできる。
前記金属ワイヤー21の表面に蒸着されて歯牙色と類似した白色またはアイボリー色を帯びる金属物質は、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、錫(Sn)、インジウム(In)、白金(Pt)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、パラジウム(Pd)、金(Au)のうち、いずれか1つまたは少なくとも2つ以上が混合された混合物質であることが好ましい。
前記金属ワイヤー21の表面を白色またはアイボリー色の金属物質、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタンでコーティングした後には、アルカリ、有機溶剤、または超純水を用いて前記金属ワイヤーの表面を超音波洗浄することが好ましい。
上記のような物質で前記金属ワイヤー21の表面にコーティングされる金属物質23、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタンは、0.1μm〜20μmの間の厚さで前記金属ワイヤー21の表面にコーティングされる。前記金属ワイヤー21の表面に金属物質23、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタンをコーティングした後には、熱処理が行われる。
前記金属物質、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタンをコーティングした後に行われる熱処理は、大気圧または0.1mTorr以内の真空チャンバー内において50℃〜600℃の間の温度で1分〜48時間の間、行われることを特徴とする。
上記のように熱処理を行った白色またはアイボリー色の金属物質、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタンは表面処理される。すなわち、前記熱処理を受けた白色またはアイボリー色の金属物質、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタンの表面は化学的エッチング処理される。その後、熱処理が行われる。このような工程は、前記白色またはアイボリー色の金属物質、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタン上に形成される透明なパリレン膜または透明な酸化物膜が容易に形成され得るようにするために必要である。
しかし、上記のような白色またはアイボリー色の金属物質、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタンの表面処理は選択的工程であり、必ず行われなければならない工程ではない。
前記金属物質23、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタンの表面に対して化学的エッチングを行う場合には、所定のエッチング溶液を用いる。すなわち、前記金属物質23、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタンの表面エッチングは、HCl、HSO、HNO、Hのうち、いずれか1つまたは混合物をH0に混合して製造されたエッチング溶液を用いて行われる。
図11は、NiTi材質の金属ワイヤーの表面に前記金属物質23をコーティングした後、HNOとHOが混合された混合溶液を用いて前記金属物質23の表面を18秒間エッチング処理した顕微鏡(500倍拡大)写真であり、図12は、ステンレス(SUS)材質の金属ワイヤーの表面に前記金属物質23をコーティングした後、HNOとHOが混合された混合溶液を用いて前記金属物質23の表面を50秒間エッチング処理した顕微鏡(500倍拡大)写真である。
上記のようなエッチング溶液を用いて行われる前記金属物質23の表面エッチングは、10℃〜100℃の間の温度で1秒〜5分間行われる。このように、前記金属物質23などの表面に対して化学的エッチングを行った後、熱処理を行う。前記金属物質などの表面を化学的エッチングした後に行われる熱処理は、大気圧または0.1mTorr以内の真空チャンバー内において50℃〜600℃の間の温度で1分〜48時間の間、行われる。
上記のように、金属物質23などに対して表面エッチングを行い、熱処理を行った後には、透明金属酸化物膜24をコーティングした後、透明なパリレン膜を形成したり(第2の実施形態及び第4の実施形態に該当)、前記透明金属酸化物膜24のコーティングなしで透明なパリレン膜を形成することができる(第1の実施形態及び第3の実施形態に該当)。
前記透明金属酸化物膜24は、スパッタリング法(sputtering)、熱真空蒸着法(thermal vacuum evaporation)、電子ビーム蒸着法(e−beam evaporation)、イオンプレーティング法(ion plating)のうち、いずれか1つを利用して前記金属物質23上に形成される。
一方、前記透明金属酸化物膜24は、ナノ粒子サイズの粒で構成されたゾル状態の原料を真空スプレー噴射法を利用してコーティングすることにより、前記金属物質23上に形成され得る。
前記透明金属酸化物膜24は、透明な色を帯びることができれば、多様な金属酸化物で形成することができるが、本発明では、ITO、ZnO、TiO、Al、Ta、ZrO、SiO、GeO、Y、La、HfO、CaO、In、SnO、MgO、WO、及びWOのうち、いずれか1つまたはこれらのうち、少なくとも2つ以上を混合した混合物であることが好ましい。
上記のように形成された透明金属酸化物膜24は、前記歯牙矯正用歯列ワイヤーを歯牙に着用した場合に着用感がよい厚さで形成されなければならないが、大体1nm〜1μmの間の厚さでコーティングされることが好ましい。
前記透明金属酸化物膜24を真空蒸着する場合、真空チャンバーにおいて15℃〜300℃の間の温度で行われることが好ましく、透明金属酸化物膜24は、真空チャンバー内に酸素ガスを1sccm〜200sccmの間で流して形成される。そして、前記透明金属酸化物膜24は、プラズマ処理して形成するが、50sccm〜500sccmのアルゴンガスを流し、透明金属酸化物膜のプラズマ処理のうち、チャンバー圧力は1mTorr〜20mTorrを維持させることが好ましい。
上記のように、金属物質23上に透明な金属酸化物膜24を形成した後には、前記透明金属酸化物膜24上に透明なパリレン膜25を形成し、熱処理を行う。このように、パリレン膜25をコーティングして前記白色またはアイボリー色を帯びる金属物質23、テフロン(登録商標)、エポキシ、またはウレタンの変色を防ぎ、人体に無害な歯列矯正用ワイヤーを形成することができる。前記透明なパリレン膜の厚さは、着用感を考慮して1μm〜50μmの間の範囲であることが好ましい。
一方、本発明に係る第1の実施形態及び第3の実施形態では、上記のような透明な金属酸化物膜24を形成する工程は含まれない。すなわち、白色金属物質上に直ちに透明なパリレン膜が形成される。
前記透明なパリレン膜を形成した後には、熱処理を行い、第1の実施形態及び第2の実施形態では、金属ワイヤーの表面にコーティングされた層の一側面を除去した後、コーティングされた層が除去された一側面を滑らかにするために表面処理する。前記コーティングされた層が除去される金属ワイヤーの一側面が歯牙に接触する部分である。
前記透明なパリレン膜25は、ダイマー(dimer)原料を用いて前記透明金属酸化物膜24上に形成されるが、前記透明なパリレン膜25は、C(Di−chloro−para−xylylene)型(図6(a)に図示)、N(Di−para−xylylene)型(図6(b)に図示)、D(Tetra−chloro−para−xylylene)型(図6(c)に図示)、F(Octafluoro−[2、2]para−xylylene)型(図6(d)に図示)、HT型(図6(e)に図示)、A型(図6(f)に図示)、AM型(図6(g)に図示)のダイマーのうち、少なくとも1つを用いて形成する。
前記透明なパリレン膜25は、前記ダイマーを気化器(vaporizer)内で50℃〜250℃の温度で気化させ、550℃〜850℃の温度の熱分解室(pyrolysis)を通過させて、モノマー(monomer)に分解させた後、真空チャンバー内でモノマーの分圧を10mTorr〜100mTorrに維持して、前記モノマーを前記透明金属酸化物膜の表面に蒸着させてなる。
上記のように、透明なパリレン膜25を形成した後には、熱処理を行うが、行われる熱処理は、大気圧または0.1mTorr以内の真空チャンバーにおいて50℃〜250℃の間の温度で行われ、1分〜48時間の間、行われることが好ましい。このような熱処理によって前記歯列矯正用ワイヤーの各構成要素間の結合力が強くなり、全体的な強度が向上する。
本発明は上記において開示される実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる様々な形で実現され得るものであり、ただし、上記において開示した実施形態は、本発明の開示が完全なようにし、通常の知識を有した者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものである。
本発明は、歯列矯正用ワイヤーの製造方法であって、歯列を矯正するワイヤーの製造産業に適用されることができ、歯科で使用される歯列矯正用ワイヤーの産業に利用され得る。

Claims (30)

  1. 金属合金素材で金属ワイヤーを製造するステップと、
    該金属ワイヤーの表面を物理的エッチングまたは化学的エッチングした後、熱処理を行うステップと、
    前記金属ワイヤーの表面が白色またはアイボリー色を帯びることができるように、金属物質、ポリテトラフルオロエチレン、エポキシ、またはウレタンをコーティングした後、熱処理を行うステップと、
    前記金属物質、ポリテトラフルオロエチレン、エポキシ、またはウレタン上に透明なパリレン膜を形成した後、熱処理を行うステップと、
    前記金属ワイヤーの表面にコーティングされた層の一側面を除去した後、コーティングされた層が除去された一側面を表面処理するステップと、
    を含んでなることを特徴とする歯列矯正用ワイヤーの製造方法。
  2. 金属合金素材で金属ワイヤーを製造するステップと、
    該金属ワイヤーの表面を物理的エッチングまたは化学的エッチングした後、熱処理を行うステップと、
    前記金属ワイヤーの表面が白色またはアイボリー色を帯びることができるように、金属物質、ポリテトラフルオロエチレン、エポキシ、またはウレタンをコーティングした後、熱処理を行うステップと、
    前記金属ワイヤーの表面にコーティングされる金属物質、ポリテトラフルオロエチレン、エポキシ、またはウレタン上に透明金属酸化物膜をコーティングするステップと、
    該透明金属酸化物膜上に透明なパリレン膜を形成した後、熱処理を行うステップと、
    前記金属ワイヤーの表面にコーティングされた層の一側面を除去した後、コーティングされた層が除去された一側面を表面処理するステップと、
    を含んでなることを特徴とする歯列矯正用ワイヤーの製造方法。
  3. 金属合金素材で金属ワイヤーを製造するステップと、
    該金属ワイヤーの後部と前部の一側面を覆うことができるマスクによって前記金属ワイヤーの後部及び前部の一側面をマスキングするステップと、
    前記金属ワイヤーの表面を物理的エッチングまたは化学的エッチングした後、熱処理を行うステップと、
    前記金属ワイヤーの表面が白色またはアイボリー色を帯びることができるように、金属物質、ポリテトラフルオロエチレン、エポキシ、またはウレタンをコーティングした後、熱処理を行うステップと、
    前記金属物質、ポリテトラフルオロエチレン、エポキシ、またはウレタン上に透明なパリレン膜を形成した後、熱処理を行うステップと、
    を含んでなることを特徴とする歯列矯正用ワイヤーの製造方法。
  4. 金属合金素材で金属ワイヤーを製造するステップと、
    該金属ワイヤーの後部及び前部の一側面を覆うことができるマスクによって前記金属ワイヤーの後部及び前部の一側面をマスキングするステップと、
    前記金属ワイヤーの表面を物理的エッチングまたは化学的エッチングした後、熱処理を行うステップと、
    前記金属ワイヤーの表面が白色またはアイボリー色を帯びることができるように、金属物質、ポリテトラフルオロエチレン、エポキシ、またはウレタンをコーティングした後、熱処理を行うステップと、
    前記金属ワイヤーの表面にコーティングされる金属物質、ポリテトラフルオロエチレン、エポキシ、またはウレタン上に透明金属酸化物膜をコーティングするステップと、
    該透明金属酸化物膜上に透明なパリレン膜を形成した後、熱処理を行うステップと、
    を含んでなることを特徴とする歯列矯正用ワイヤーの製造方法。
  5. 金属合金素材で金属ワイヤーを製造するステップと、
    該金属ワイヤーの表面にマスキングパリレン膜を形成した後、前記金属ワイヤーの一側面または前部の一側面に形成されたマスキングパリレン膜を除去するステップと、
    前記金属ワイヤーのマスキングパリレン膜が除去された一側面の表面を物理的エッチングまたは化学的エッチングした後、熱処理を行うステップと、
    前記金属ワイヤーのマスキングパリレン膜が除去された一側面の表面が白色またはアイボリー色を帯びることができるように、金属物質、ポリテトラフルオロエチレン、エポキシ、またはウレタンをコーティングした後、熱処理を行うステップと、
    前記金属物質、ポリテトラフルオロエチレン、エポキシ、またはウレタン上に透明なパリレン膜を形成した後、熱処理を行うステップと、
    前記金属ワイヤー上に残存するマスキングパリレン膜と、マスキングパリレン膜上にコーティングされた層とを除去するステップと、
    を含んでなることを特徴とする歯列矯正用ワイヤーの製造方法。
  6. 前記金属ワイヤーが、ステンレス、NiTi、ニッケル(Ni)系合金、チタン(Ti)系合金、銅(Cu)系合金、アルミニウム(Al)系合金のうち、いずれか1つで形成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の歯列矯正用ワイヤーの製造方法。
  7. 前記金属ワイヤーの表面を物理的エッチングまたは化学的エッチングする前に、前記金属ワイヤーが、アルカリ、有機溶剤、または超純水を用いてウェット洗浄されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の歯列矯正用ワイヤーの製造方法。
  8. 前記金属ワイヤーの表面エッチングが、CuCl、FeCl、HCl、HSO、HNO、HPO、HF、Hのうち、いずれか1つまたは混合物をHOまたは有機溶剤に混合して製造されたエッチング溶液を用いて行われることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の歯列矯正用ワイヤーの製造方法。
  9. 前記金属ワイヤーが、前記エッチング溶液で電解または無電解エッチングされて表面処理されることを特徴とする請求項8に記載の歯列矯正用ワイヤーの製造方法。
  10. 前記金属ワイヤーが、前記表面処理によって0.1μm〜50μmの幅と深さを有する屈曲が形成されることを特徴とする請求項9に記載の歯列矯正用ワイヤーの製造方法。
  11. 前記表面処理された金属ワイヤーが、アルカリ、有機溶剤、及び水のうち、いずれか1つを用いてウェット洗浄されることを特徴とする請求項9に記載の歯列矯正用ワイヤーの製造方法。
  12. 前記金属ワイヤーの表面を物理的または化学的エッチングした後に行われる熱処理が、大気圧または真空チャンバー内において50℃〜300℃の温度で1分〜48時間の間、行われることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項
    に記載の歯列矯正用ワイヤーの製造方法。
  13. 前記金属ワイヤーの表面にコーティングされる金属物質が、湿式電解メッキまたは乾式メッキを用いてコーティングされることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の歯列矯正用ワイヤーの製造方法。
  14. 前記金属ワイヤーの表面にコーティングされる金属物質が、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、錫(Sn)、インジウム(In)、白金(Pt)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、パラジウム(Pd)、金(Au)のうち、いずれか1つまたは混合物質であることを特徴とする請求項13に記載の歯列矯正用ワイヤーの製造方法。
  15. 前記コーティングされる金属物質が、0.1μm〜20μmの間の厚さで前記金属ワイヤーの表面にコーティングされることを特徴とする請求項14に記載の歯列矯正用ワイヤーの製造方法。
  16. 前記金属ワイヤーの表面にコーティングされる金属物質が、プラズマを用いたスパッタリング法、熱真空蒸着法、電子ビーム蒸着法、イオンプレーティング法、真空スプレー噴射法、及び湿式電解メッキのうち、いずれか1つを利用して形成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の歯列矯正用ワイヤーの製造方法。
  17. 前記金属ワイヤーの表面を白色またはアイボリー色の金属物質、ポリテトラフルオロエチレン、エポキシ、またはウレタンでコーティングした後、アルカリ、有機溶剤、または超純水を用いて前記金属ワイヤーの表面を超音波洗浄することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の歯列矯正用ワイヤーの製造方法。
  18. 前記金属物質、ポリテトラフルオロエチレン、エポキシ、またはウレタンをコーティングした後に行われる熱処理が、大気圧または真空チャンバー内において50℃〜600℃の温度で1分〜48時間の間、行われることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の歯列矯正用ワイヤーの製造方法。
  19. 前記白色またはアイボリー色の金属物質、ポリテトラフルオロエチレン、エポキシ、またはウレタンの表面が、化学的エッチングされた後に熱処理が行なわれることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の歯列矯正用ワイヤーの製造方法。
  20. 前記金属物質の表面エッチングが、HCl、HSO、HNO、Hのうち、いずれか1つまたは混合物をHOに混合して製造されたエッチング溶液を用いて行われることを特徴とする請求項19に記載の歯列矯正用ワイヤーの製造方法。
  21. 前記金属物質の表面エッチングが、10℃〜100℃の温度で1秒〜5分間行われることを特徴とする請求項20に記載の歯列矯正用ワイヤーの製造方法。
  22. 前記金属物質、ポリテトラフルオロエチレン、エポキシ、またはウレタンの表面を化学的エッチングした後に行われる熱処理が、大気圧または真空チャンバー内において50℃〜600℃の温度で1分〜48時間の間、行われることを特徴とする請求項19に記載の歯列矯正用ワイヤーの製造方法。
  23. 前記透明金属酸化物膜が、ナノ粒子サイズの粒で構成されたゾル状態の原料を真空スプレー噴射法を利用してコーティングすることにより形成されることを特徴とする請求項2または4に記載の歯列矯正用ワイヤーの製造方法。
  24. 前記透明金属酸化物膜が、スパッタリング法、熱真空蒸着法、電子ビーム蒸着法、イオンプレーティング法のうち、いずれか1つを利用して形成されることを特徴とする請求項2または4に記載の歯列矯正用ワイヤーの製造方法。
  25. 前記透明金属酸化物膜が、ITO、ZnO、TiO、Al、Ta、ZrO、SiO、GeO、Y、La、HfO、CaO、In、SnO、MgO、WO、及びWOのうち、いずれか1つまたはこれらの混合物であることを特徴とする請求項2または4に記載の歯列矯正用ワイヤーの製造方法。
  26. 前記透明金属酸化物膜が、1nm〜1μmの間の厚さでコーティングされることを特徴とする請求項25に記載の歯列矯正用ワイヤーの製造方法。
  27. 前記透明金属酸化物膜が、真空チャンバーにおいて15℃〜300℃の間の温度でコーティングされることを特徴とする請求項25に記載の歯列矯正用ワイヤーの製造方法。
  28. 前記透明なパリレン膜が、C型、N型、D型、F型、HT型、A型、AM型ダイマーのうち、少なくとも1つを用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の歯列矯正用ワイヤーの製造方法。
  29. 前記透明なパリレン膜の厚さが、1μm〜50μmの間の範囲であることを特徴とする請求項28に記載の歯列矯正用ワイヤーの製造方法。
  30. 前記透明なパリレン膜を形成した後に行われる熱処理が、大気圧または真空チャンバー内において50℃〜250℃の間の温度で行われ、1分〜48時間の間、行われることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の歯列矯正用ワイヤーの製造方法。
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