JP2002275652A - 形状記憶合金およびその製造方法 - Google Patents

形状記憶合金およびその製造方法

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JP2002275652A
JP2002275652A JP2001075318A JP2001075318A JP2002275652A JP 2002275652 A JP2002275652 A JP 2002275652A JP 2001075318 A JP2001075318 A JP 2001075318A JP 2001075318 A JP2001075318 A JP 2001075318A JP 2002275652 A JP2002275652 A JP 2002275652A
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Japan
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shape memory
memory alloy
oxide film
titanium oxide
tini
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JP2001075318A
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English (en)
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Kyoko Tsukada
京子 塚田
Koji Fujii
浩司 藤井
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Citizen Watch Co Ltd
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Citizen Watch Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な耐食性を有する形状記憶合金を提供
する。 【解決手段】 TiNi形状記憶合金を大気中で熱処理
し表面に酸化チタン膜を形成した後、強酸に浸せきする
ことにより酸化チタン膜上のNi成分を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、良好な耐食性を有
する形状記憶合金を提供する。
【0002】
【従来の技術】近年、形状記憶合金は、その形状記憶性
や超弾性を利用して、様々な産業分野に応用されてい
る。例えば、携帯電話のアンテナの芯材として多く使用
されており、しなやかに大きく変形させても除荷すると
元の直線形状に戻るという他の金属では見られない超弾
性特性が利用されている。
【0003】また、この他生体との適合性が良いことお
よび、単体では耐食性に優れていることから、医学・歯
学分野においても使用されており、特に人工歯根(イン
プラント)用材料として応用されている。
【0004】形状記憶合金であるTiNi系合金は、単
体では良好な耐食性を示すが、Tiやステンレス鋼等の
異種金属と接合あるいは接触した場合、更に汗や垢等の
腐食を促進させる要因が存在する環境に置かれた場合に
は、Ni溶出を起こしたり、ひどい場合には孔食等の腐
食が発生することがある。
【0005】そのためTiNi系材料の耐食性向上のた
め様々な方法が検討されている。たとえば特開昭60−
21374号公報には形状記憶合金上にアルミナ、ダイ
ヤモンド、TiC、TiN、アパタイト等のセラミック
の膜をPVD、CVD法を用いてコーティングして耐食
性を向上する方法が開示されている。また表面技術Vol.
43,No.12、p.96-101(1992)にはイオンビームミキシ
ング法を用いてTiNi系形状記憶合金の表面にTi膜
を形成して耐食性を改善する方法が開示されている。し
かしながらこれらの方法では真空装置を用いたプロセス
であるため製造コストが高くなる点や、部品の形状が複
雑な場合には、コーティングにむらが発生し、細部まで
均一に被覆することは困難であり、部品形状に制約があ
る。
【0006】また、特公昭61−59390号公報には
TiNi合金にZr、Nb、Mo、Taおよび貴金属元
素を添加すると耐食性が改善されることが開示されてい
る。しかしながら第三元素の添加により機械的特性が大
きく変化し形状記憶合金の特性、特にヤング率の増大や
超弾性領域の減少等により設計が困難になったり、組成
の不均一による材料特性のばらつきも大きな課題であ
る。
【0007】また、生体材料Vol.6,No.4、p.233-239
(1988)には耐食性を向上させるために、低真空中の熱
処理により表面に酸化Ti皮膜を形成する方法も報告さ
れているが、複雑形状な場合に耐食性が不十分な点と酸
化チタン皮膜は、その膜厚に応じて金色や青色の干渉色
を呈し、金属色が好ましい部品、外観品質への要求があ
る部品への応用が制限されている。
【0008】また、TiNi合金の主成分であるNi
は、一部の人に金属アレルギーによるかぶれなどの皮膚
炎を起こさせる場合がある。またNi自身、発ガン性を
持つ恐れが指摘されており、直接肌に触れる製品あるい
は生体内や口腔内で用いる製品への応用が制限されてき
ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上の説明で明らかな
ように、様々な分野でTiNi系形状記憶合金が使用さ
れているが良好な耐食性を満足することができない。
【0010】したがって本発明では、この課題、すなわ
ち良好な耐食性を満足できるTiNi系形状記憶合金お
よびその製造方法を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、本発明のTiNi系形状記憶合金は、Ti、Niを
主成分とする形状記憶合金母材と、その表面に干渉色を
呈しない酸化チタン膜を有することを特徴とする。
【0012】また、本発明のTiNi系形状記憶合金
は、前記酸化チタン膜中にNiを含有しないことが好ま
しい。
【0013】また、本発明のTiNi系形状記憶合金
は、酸化チタン膜の厚さが50オングストローム以上2
00オングストローム以下であることが好ましい。
【0014】また、本発明のTiNi系形状記憶合金
は、酸化チタン膜の厚さが200オングストローム以上
1ミクロン以下であることが好ましい。
【0015】また、本発明のTiNi系形状記憶合金
は、Ti、Niを主成分とする形状記憶合金母材と、そ
の表面にTi、O、Niを含む傾斜組成層、ならびにN
iを含有しない酸化チタン層とが順次積層してなること
を特徴とする。
【0016】また、本発明のTiNi系形状記憶合金は
Ti、Niを主成分とする形状記憶合金母材と傾斜組成
層との界面、および傾斜組成層と酸化チタン層との界面
がいずれも不明瞭となっていることを特徴とする
【0017】また、本発明のTiNi形状記憶合金は酸
化チタン層がNiを含んでおらず、かつ傾斜組成層のN
i成分が深部から表面に向かって減少していることが好
ましい。
【0018】また、本発明のTiNi系形状記憶合金は
酸化チタン層がNiを含んでおらず、かつ傾斜組成層の
Ni成分が深部から表面に向かって減少していることが
好ましい。
【0019】さらに、本発明のTiNi系形状記憶合金
の製造方法は、TiとNiを所望の比率で配合、溶融、
鋳造する工程と、圧延加工する工程と、強酸処理を施す
工程からなるものである。
【0020】さらに、本発明のTiNi系形状記憶合金
の製造方法は、TiとNiを所望の比率で配合、溶融、
鋳造する工程と、圧延加工する工程と、酸素雰囲気中で
熱処理を施す工程と、強酸処理を施す工程とからなるも
のである。
【0021】さらに、本発明のTiNi系形状記憶合金
の製造方法は、前記強酸処理が硝酸での処理であること
が好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)本発明の第一
の実施形態を、図1を用いて説明する。Ti、Niを主
成分とする形状記憶合金1を強酸に浸せきし、TiNi
形状記憶合金1の表面に形成された自然酸化膜を化学的
に除去するとともに、緻密な酸化チタン膜2を形成し
た。ここで、自然酸化膜とは、TiNi系形状記憶合金
を大気中に放置した場合に生成する、厚さ数十オングス
トロームのポーラスな酸化膜である。
【0023】前述した方法で製造された形状記憶合金
の、Ti、Ni、O各元素の深さ方向の分布状態を、オ
ージェ電子分光法による表面からの各元素の深さ方向プ
ロファイルである図3を用いて説明する。図3(b)に
本発明の第1の実施形態の形状記憶合金のプロファイル
を示す。自然酸化膜のプロファイルである図3(a)と
比較してTiに対するOのピークが大きく、従って自然
酸化膜に比較して強酸浸漬で形成された酸化チタン膜は
ストイキオメトリが高いことがわかった。このため本発
明の第1の実施形態の形状記憶合金は、干渉色を呈さな
い薄い酸化チタン膜を有し、かつ良好な耐食性を示し
た。
【0024】(第2の実施形態)本発明の第二の実施形
態を、図2を用いて説明する。Ti、Niを主成分とす
る形状記憶合金1を酸素雰囲気中で熱処理することによ
り、TiNi系形状記憶合金1の表面に酸化チタン膜2
を形成した。この時点では形状記億合金表面の酸化チタ
ン膜は膜厚に応じた干渉色を呈しているが、その後強酸
に浸せきすることにより、干渉色は消え、灰色の外観を
示した。
【0025】前述した方法で熱処理のみを行った形状記
憶合金の、Ti、Ni、O各元素についてのオージェ電
子分光法による表面からの深さ方向プロファイルを、図
3(c)に、熱処理後に強酸浸せきを行った形状記憶合
金のプロファイルを図3(d)に示す。
【0026】上記図3(c)、(d)のプロファイルを
比較すると表面の酸化膜とTiNi素材の界面が図3
(d)の方がよりなめらかに変化している。すなわち傾
斜組成となっている。このために初期の酸化チタンの干
渉色が見られなくなったものと思われる。また極表面に
注目すると図3(c)ではNiの存在が確認されるが、
図3(d)では表面の酸化チタン膜からはNi成分が完
全に除去されていることがわかった。
【0027】すなわち、本発明の第2の実施形態の形状
記憶合金は、Ti、Niを主成分とする形状記憶合金母
材1と、その表面にTi、O、Niを含む傾斜組成層
6、ならびにNiを含有しない酸化チタン層2とが順次
積層した構成になっている。そのため、界面で波長の揃
った光が反射しないので、酸化チタン膜の干渉色を呈す
ることなく、良好な耐食性を示した。さらに、表面にN
i成分が存在しないため、耐Niアレルギー性も満足す
ることができる。
【0028】
【実施例】(実施例1)次に、本発明の第1の実施例と
して、本発明の第1の実施形態を腕時計用アジャストピ
ンに応用した例を示す。腕時計バンド用アジャストピン
10は、図4に示すように、金属製の棒状部品の先端に
曲げ部5を有する構造をしている。
【0029】また、図5に示すように、アジャストピン
10は、複数のバンド駒(以下駒と省略する)3を連鎖
状に連結してなる腕時計バンド4の駒3を互いに連結す
るための連結部材であり、駒3Aに形成されている駒穴
である連結貫通穴3a、3bと、その隣の駒3Bに形成
されている同様に駒穴である凸部連結貫通穴3cとに差
し込んでそれらを連結し、それ以外の駒3についても同
様に隣り合う駒3同士を互いに連結している。
【0030】上記腕時計バンド用アジャストピンでは、
腕時計バンド駒を確実に連結しなければならないと同時
に、バンド長さ調節のために、容易にアジャストピンの
抜き差しができなければならないという相反する2点が
要求される。
【0031】その要求を満たすため、上記アジャストピ
ン10は、歪の変化に対して応力が一定になる超弾性領
域を有する材質、すなわち形状記憶合金1からなり、バ
ンド駒3を連結した状態でそのバンド駒に超弾性領域の
応力を働かせるための曲げ部5を少なくとも一カ所形成
したものである。
【0032】このピンにTiNi系材料を使用した場
合、ピン単体では良好な耐食性を示す。ところがバンド
駒材料としてTiやステンレス製のバンド駒に組み込ま
れた状態、すなわち電位差の異なる金属同士、ここでは
Ti製バンドとTiNi製アジャストピン、あるいはス
テンレス製バンドとTiNi製アジャストピンが接触し
た状態で、約1年間この時計バンドを着用すると、アジ
ャストピンが存在する穴付近には人体からでた垢や汗、
外部からの汚れ等が付着蓄積し、それらが酸化、分解等
することにより腐食しやすい環境になり、ピンが一部腐
食を起こすことが確認された。ピンの汚れ方、環境は個
人差や使用頻度等により差はあるが、ひどい場合には腐
食によりピンがはずれやすくなり、最悪はバンドが切れ
てしまうことになる。
【0033】前記課題を解決するために、本実施例のア
ジャストピン10は図6に示す様な構成を有する。すな
わち、TiNi系形状記憶合金1からなりその表面には
耐食性を改善するための酸化チタン膜2が施されてい
る。本実施例ではアジャストピン10の表面に50オン
グストロームの酸化チタン膜2が形成されている。
【0034】この酸化チタン膜2を有するアジャストピ
ン10は下記のような方法で作製した。TiとNiを所
定量配合し、溶融、鋳造した後、圧延加工によりワイヤ
を作成する。続いてその形状記憶合金製ワイヤを530
℃2〜3分直線形状記憶処理した後、所望の長さに切断
し、切断したワイヤの少なくとも一カ所をプレスにより
折り曲げる。
【0035】続いて530℃1時間大気中で熱処理を行
うことにより、ワイヤに超弾性特性を発現させる。空気
中あるいは水中で冷却後、ワイヤの長手方向の両端部を
バレル研磨により曲面にし、その後、90℃の濃硝酸に
30分間浸せきすることにより、表面に形成された自然
酸化膜を化学的に除去するとともに、緻密な酸化チタン
膜2を50オングストローム形成した。
【0036】前述した方法で製造されたアジャストピン
は、表面の酸化チタン被膜が薄いため干渉色を呈さな
い。また、図3(b)の深さ方向プロファイルに示す通
り、自然酸化膜と比較してTiに対するOの割合が大き
く、ストイキオメトリが高い緻密な酸化チタン膜が形成
されるために、良好な耐食性を示した。
【0037】(実施例2)本発明の第2の実施例とし
て、第1の実施例同様、腕時計用アジャストピンに応用
した例を示す。アジャストピンの構造および機能につい
ては実施例1で示した通りである。本実施例ではアジャ
ストピン10の表面に100オングストロームの酸化チ
タン膜2が形成されている。
【0038】本実施例のアジャストピンは下記のような
方法で作製した。TiとNiを所定量配合し、溶融、鋳
造した後、圧延加工によりワイヤを作成する。続いてそ
の形状記憶合金製ワイヤを530℃2〜3分直線形状記
憶処理した後、所望の長さに切断し、切断したワイヤの
少なくとも一カ所をプレスにより折り曲げる。
【0039】続いて530℃1時間大気中で熱処理を行
うことにより、ワイヤに超弾性特性を発現させる。空気
中あるいは水中で冷却後、ワイヤの長手方向の両端部を
バレル研磨により曲面にし、その後、90℃の濃硝酸に
60分間浸せきすることにより、表面に形成された自然
酸化膜を化学的に除去するとともに、緻密な酸化チタン
膜を100オングストローム形成した。
【0040】前述した方法で製造されたアジャストピン
は、表面の酸化チタン被膜が薄いため干渉色を呈さな
い。また、また、図3(b)の深さ方向プロファイルに
示す通り、自然酸化膜と比較してTiに対するOの割合
が大きく、ストイキオメトリが高い緻密な酸化チタン膜
が形成されるために、良好な耐食性を示した。
【0041】(実施例3)本発明の第3の実施例とし
て、第1、第2の実施例同様、腕時計用アジャストピン
に応用した例を示す。アジャストピンの構造および機能
については実施例1で示した通りである。本実施例では
アジャストピンの表面に200オングストロームの酸化
チタン膜が形成されている。
【0042】本実施例のアジャストピンは下記のような
方法で作製した。TiとNiを所定量配合し、溶融、鋳
造した後、圧延加工によりワイヤを作成する。続いてそ
の形状記憶合金製ワイヤを530℃2〜3分直線形状記
憶処理した後、所望の長さに切断し、切断したワイヤの
少なくとも一カ所をプレスにより折り曲げる。
【0043】続いて530℃1時間大気中で熱処理を行
うことにより、ワイヤに超弾性特性を発現させる。空気
中あるいは水中で冷却後、ワイヤの長手方向の両端部を
バレル研磨により曲面にし、その後、90℃の濃硝酸に
90分間浸せきすることにより、表面に形成された自然
酸化膜を化学的に除去するとともに、緻密な酸化チタン
膜を200オングストローム形成した。
【0044】前述した方法で製造されたアジャストピン
は、表面の酸化チタン被膜が薄いため干渉色を呈さな
い。また、図3(b)の深さ方向プロファイルに示す通
り、自然酸化膜と比較してTiに対するOの割合が大き
く、ストイキオメトリが高い緻密な酸化チタン膜が形成
されるために、良好な耐食性を示した。
【0045】(実施例4)本発明の第4の実施例とし
て、本発明の第2の実施形態を、腕時計用アジャストピ
ンに応用した例を、図7を用いて説明する。アジャスト
ピンの構造、機能については実施例1で示した通りであ
る。本実施例では、アジャストピン10の表面に100
0オングストロームの酸化チタン膜2が形成されてい
る。
【0046】本実施例のアジャストピン10は下記のよ
うな方法で作製した。TiとNiを所定量配合し、溶
融、鋳造した後、圧延加工によりワイヤを作成する。続
いてその形状記憶合金製ワイヤを530℃2〜3分直線
形状記憶処理した後、所望の長さに切断し、切断したワ
イヤの少なくとも一カ所をプレスにより折り曲げる。そ
の後ワイヤの長手方向の両端部をバレル研磨により曲面
にする。
【0047】続いて530℃1時間大気中で熱処理を行
うと、表面に酸化チタンの干渉膜が形成される。その後
空気中あるいは水中で急冷させる。この時形成される酸
化膜2の膜厚は熱処理温度、熱処理時間、酸素濃度によ
り変化する。その後、90℃の濃硝酸に30分間浸せき
すると干渉色は消え、グレー色の膜に変化する。
【0048】前述した方法で製造されたアジャストピン
10は、図3(d)の深さ方向プロファイルに示す通
り、表面の酸化膜とTiNi母材の界面が不明瞭であ
り、Ti、Ni、Oが傾斜組成となっている。すなわ
ち、TiNi系形状記憶合金母材1と、その表面にT
i、O、Niを含む傾斜組成層6、ならびにNiを含有
しない酸化チタン層2とが順次積層した構成になってい
る。このために初期の酸化チタンの干渉色が見られなく
なったものと思われる。また、熱処理後硝酸に浸せきす
ることにより、表面の酸化チタン膜2からはNi成分が
完全に除去されている。このため、本実施例の形状記憶
合金は、干渉色を呈さず、かつ良好な耐食性を有し、さ
らに、表面にNi成分が存在しないため、良好な耐アレ
ルギー性も満足することが出来る。
【0049】(実施例5)本発明の第5の実施例とし
て、第4の実施例同様、腕時計用アジャストピンに応用
した例を示す。アジャストピンの構造および機能につい
ては実施例1および実施例4で示した通りである。本実
施例では、アジャストピンの表面に500オングストロ
ームの酸化チタン膜が形成されている。
【0050】本実施例のアジャストピンは下記のような
方法で作製した。TiとNiを所定量配合し、溶融、鋳
造した後、圧延加工によりワイヤを作成する。続いてそ
の形状記憶合金製ワイヤを530℃2〜3分直線形状記
憶処理した後、所望の長さに切断し、切断したワイヤの
少なくとも一カ所をプレスにより折り曲げる。その後ワ
イヤの長手方向の両端部をバレル研磨により曲面にす
る。
【0051】続いて530℃25分間大気中で熱処理を
行うと、表面に酸化チタンの干渉膜が形成される。その
後空気中あるいは水中で急冷させる。この時形成される
酸化膜の膜厚は熱処理温度、熱処理時間、酸素濃度によ
り変化する。その後、90℃の濃硝酸に30分間浸せき
すると干渉色は消え、グレー色の膜に変化する。
【0052】前述した方法で製造されたアジャストピン
は、図3(d)の深さ方向プロファイルに示す通り、表
面の酸化膜とTiNi母材の界面が不明瞭であり、T
i、Ni、Oが傾斜組成となっている。すなわち、Ti
Ni系形状記憶合金母材と、その表面にTi、O、Ni
を含む傾斜組成層、ならびにNiを含有しない酸化チタ
ン層とが順次積層した構成になっている。このために初
期の酸化チタンの干渉色が見られなくなったものと思わ
れる。また、熱処理後硝酸に浸せきすることにより、表
面の酸化チタン膜からはNi成分が完全に除去されてい
る。このため、本実施例の形状記憶合金は、干渉色を呈
さず、かつ良好な耐食性を有し、さらに、表面にNi成
分が存在しないため、良好な耐アレルギー性も満足する
ことが出来る。
【0053】(実施例6)本発明の第6の実施例とし
て、第4、第5の実施例同様、腕時計用アジャストピン
に応用した例を示す。アジャストピンの構造および機能
については実施例1および実施例4で示した通りであ
る。本実施例では、アジャストピンの表面に250オン
グストロームの酸化チタン膜が形成されている。
【0054】本実施例のアジャストピンは下記のような
方法で作製した。TiとNiを所定量配合し、溶融、鋳
造した後、圧延加工によりワイヤを作成する。続いてそ
の形状記憶合金製ワイヤを530℃2〜3分直線形状記
憶処理した後、所望の長さに切断し、切断したワイヤの
少なくとも一カ所をプレスにより折り曲げる。その後ワ
イヤの長手方向の両端部をバレル研磨により曲面にす
る。
【0055】続いて530℃10分間大気中で熱処理を
行うと、表面に酸化チタンの干渉膜が形成される。その
後空気中あるいは水中で急冷させる。この時形成される
酸化膜の膜厚は熱処理温度、熱処理時間、酸素濃度によ
り変化する。その後、90℃の濃硝酸に30分間浸せき
すると干渉色は消え、グレー色の膜に変化する。
【0056】前述した方法で製造されたアジャストピン
は、図3(d)の深さ方向プロファイルに示す通り、表
面の酸化膜とTiNi母材の界面が不明瞭であり、T
i、Ni、Oが傾斜組成となっている。すなわち、Ti
Ni系形状記憶合金母材と、その表面にTi、O、Ni
を含む傾斜組成層、ならびにNiを含有しない酸化チタ
ン層とが順次積層した構成になっている。このために初
期の酸化チタンの干渉色が見られなくなったものと思わ
れる。また、熱処理後硝酸に浸せきすることにより、表
面の酸化チタン膜からはNi成分が完全に除去されてい
る。このため、本実施例の形状記憶合金は、干渉色を呈
さず、かつ良好な耐食性を有し、さらに、表面にNi成
分が存在しないため、良好な耐アレルギー性も満足する
ことが出来る。
【0057】(実験1)前記実施例1から4により製造
したアジャストピンの耐食性を確認するために、アジャ
ストピンをTi製バンドに組んだ状態で耐食性試験であ
るCASS試験および人工汗試験に投入した。また、比
較例1として、従来技術で述べたスパッタリングにより
アルミナをコーティングしたTiNi形状記憶合金製ア
ジャストピンを、比較例2として未処理のTiNi形状
記憶合金製アジャストピンを同じ実験に投入した。
【0058】CASS試験は次に示す試験液、塩化ナト
リウム50g、塩化銅0.26g、酢酸2mlに純水を
加えて1lに希釈したものである。PHは3.0±0.
1とし、CASS噴霧装置を用いて噴霧圧1kg/c
m、噴霧量1.5cc/hr/80cm2で行った。な
お、槽内温度は35℃±1℃に調整した。
【0059】また、人工汗試験は、塩化ナトリウム9.
9g、硫化ナトリウム0.8g尿素1.7g、乳酸1.
7ml、アンモニア水0.2mlに純水を加え1lに希
釈した人工汗液に所定の時間浸漬する試験である。pH
は希釈したアンモニア水により3.6±0.1となるよ
うに調整した。試験液温度は40±1℃である。
【0060】前記実施例1から4および比較例1、2の
各アジャスト試料を挿入したTi製バンドをCASS試
験および人工汗試験に48時間投入した後、各アジャス
トピン100本を取りだし、各試料の腐食発生本数を調
べた結果を表1に示す。
【0061】 表1 サンプル CASS試験腐食発生本数 人工汗試験腐食発生本数 実施例1 0/100 0/100 実施例2 0/100 0/100 実施例3 0/100 0/100 実施例4 0/100 0/100 比較例1 76/100 65/100 比較例2 95/100 98/100
【0062】表1から明らかなように、未処理のTiN
i形状記憶合金(比較例2)ではほとんど全てのアジャ
ストピンにおいて腐食が発生した。また、スパッタリン
グによりアルミナをコーティングした試料(比較例1)
においても、半数以上のアジャストピンに腐食が発生し
た。これはアジャストピンにアルミナ皮膜が均一にコー
ティングできなかったため、耐食性向上の効果がみられ
なかったためと思われる。また本発明の第1の実施形態
に基づいて硝酸浸せきを行った実施例1から3の試料お
よび、本発明の第2の実施形態に基づいて大気中熱処理
後に硝酸処理を行った実施例4の試料においては、全く
腐食は発生せず良好な耐食性を示した。
【0063】腕時計は宝飾品としての位置づけも大きく
外観品質等も重要である。金属色であるチタンやステン
レス鋼に対してピンの色があまり異なった色になると目
立ってしまい違和感が生じてしまう。そういった要求か
らアジャストピンには金属色に近い表面色を有すること
が望ましい。
【0064】本発明の第1の実施形態に基づいて硝酸浸
せきを行った実施例1から3の試料では、外観色は金属
色であった。これは酸化チタンの膜厚が十分小さいため
に干渉色を示さないものと思われる。また、本発明の第
2の実施形態に基づいて大気中熱処理後に硝酸浸せきを
行った実施例4の試料では外観色はメタル色に近いグレ
ー色であった。これは表面の酸化チタン層とTiNi層
との界面が不鮮明な傾斜組成を示しているために波長の
揃った光がこの界面で反射しないためと思われる。スパ
ッタリングによりアルミナをコーティングした比較例1
ではアジャストピンの外観色は白色であり、腕時計に使
用した場合、耐食性が劣るだけでなく、外観上の違和感
も生じてしまう。これに対して実施例1から4の試料
は、外観上もアジャストピンとバンド駒との色の違和感
はなく良好であった。
【0065】(実験2)次に、前記実施例3から6に記
述した形状記憶合金の、人工歯根への適用を検討し、各
サンプルについてNi溶出量の定量評価による耐食性試
験を行った。
【0066】試料はTiNiの板(10×20×2mm
t)をバレル研磨後に実施例3に基づいて硝酸浸せき処
理を行った試料(実施例3’)、実施例4から6に基づ
いて大気中で熱処理後硝酸浸せき処理を行った試料(実
施例4’から6’)および実験1の比較例1、2に対応
するTiNi板試料(比較例1’および比較例2’)の
6種類である。
【0067】各試料を前記実験1で記載した人工汗液
(試験液1)、および牛血清アルブミン溶液(試験液
2)中に1週間攪拌せずに浸漬し、どの程度Niが試験
液中に溶出したかをICP質量分析によって定量分析を
行った。
【0068】その結果を表2に示す。 表2 Ni溶出量(μg/cm2/週) 試験液1 試験液2 実施例3’ 0.01 0.02 実施例4’ 0.02 0.04 実施例5’ 0.01 0.03 実施例6’ 0.01 0.02 比較例1’ 0.09 0.20 比較例2’ 0.15 0.18
【0069】表2から明らかなように、本発明の実施例
3から6に基づく実施例3’から6’については、非常
に低いNi溶出量であった。これは実施例3’ではTi
Niの表面に緻密な酸化膜が形成されているため、実施
例4’から6’ではTiNiの表面がNiを含有しない
チタン酸化膜層からなっているため、Niがほとんど溶
出しなかったと考えられる。このことから、本発明の形
状記憶合金は、人工歯根への適用も可能なことがわかっ
た。
【0070】前記第1の実施形態で述べた構成における
酸化膜の膜厚は最低50オングストローム有している必
要がある。これより薄いと耐食性あるいはNi溶出性が
悪化する。厚い場合では耐食性が向上する方向だが、あ
まり厚くなると干渉色が発生し外観上好ましくなくな
る。従って膜厚は50〜200オングストロームの範囲
が望ましい。
【0071】また第2の実施形態で述べた構成における
酸化膜の膜厚は200オングストローム〜1ミクロンの
範囲で効果が有効であった。200オングストロームよ
り小さいと耐食性が不十分である。また1ミクロンより
大きいと熱処理の段階で形成する酸化膜の形成速度が酸
化膜厚が大きくなるほど低下するため、厚膜化には多大
な時間を要するため条件として適当ではない。
【0072】また本発明の第2の実施形態において酸化
被膜形成のための熱処理は、大気中のみでなく、真空引
き後酸素導入した雰囲気中、硝酸塩中あるいは亜硝酸塩
中で行っても同様の効果が得られる。さらに、Ni成分
除去のための酸処理は、硝酸のみでなく、塩酸および王
水で行っても同様の効果が得られる。
【0073】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
形状記憶合金を用いることで、TiNi合金の形状記憶
特性ならびに超弾性特性を損なうことなく、耐食性を向
上させることができる。 また、表面には酸化チタン皮
膜のみが形成されるため、金属アレルギーによるかぶれ
等の皮膚炎を引き起こすことがない。さらに、酸化チタ
ンとTiNiの界面が不明瞭な傾斜組成を示し、酸化チ
タン被膜に特有の干渉色を呈しないため、時計部品など
金属色が好ましい製品にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の形状記憶合金の実施形態を示す断面図
である。
【図2】本発明の形状記憶合金の実施形態を示す断面図
である。
【図3】本発明の形状記憶合金の表面からの深さに対す
るTi、Ni、O各元素の検出強度を示す図である。
【図4】本発明の形状記憶合金を腕時計バンド用アジャ
ストピンに適用した場合のアジャストピンの正面図であ
る。
【図5】本発明の形状記憶合金を腕時計バンド用アジャ
ストピンに適用した場合のアジャストピンの使用例を示
す斜視図である。
【図6】本発明の形状記憶合金を腕時計バンド用アジャ
ストピンに適用した場合のアジャストピンの断面図であ
る。
【図7】本発明の形状記憶合金を腕時計バンド用アジャ
ストピンに適用した場合のアジャストピンの断面図であ
る。
【符号の説明】
1 TiNi形状記憶合金 2 酸化チタン膜 3 腕時計バンド駒 3A 腕時計バンド駒 3B 腕時計バンド駒 3a 連結貫通穴 3b 連結貫通穴 3c 連結貫通穴 4 腕時計バンド 5 曲げ部 6 傾斜組成層 10 アジャストピン
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // A61C 8/00 A61C 8/00 Z C22C 14/00 C22C 14/00 Z 19/03 19/03 A C22F 1/00 630 C22F 1/00 630L 683 683 684 684Z 691 691B 691C C22K 1:00 C22K 1:00

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Ti、Niを主成分とする形状記憶合金
    母材の表面に酸化チタン膜を有し、前記酸化チタン膜が
    干渉色を呈しない形状記憶合金。
  2. 【請求項2】 前記酸化チタン膜がNiを含有しないこ
    とを特徴とする請求項1に記載の形状記憶合金。
  3. 【請求項3】 前記酸化チタン膜の厚さが50オングス
    トローム以上から200オングストローム以下の範囲に
    あることを特徴とする請求項1に記載の形状記憶合金。
  4. 【請求項4】 Ti、Niを主成分とする形状記憶合金
    母材上にTi、O、Niを含む傾斜組成層が形成されて
    おり、前記傾斜組成層上に酸化チタン膜を有する形状記
    憶合金。
  5. 【請求項5】 前記酸化チタン膜がNiを含有しないこ
    とを特徴とする請求項4に記載の形状記憶合金。
  6. 【請求項6】 前記傾斜組成層に含まれるNi成分の量
    が形状記憶合金母材側から酸化チタン膜側に向かって減
    少していることを特徴とする請求項4または請求項5に
    記載の形状記憶合金。
  7. 【請求項7】 前記形状記憶合金母材と前記傾斜組成層
    との界面、および前記傾斜組成層と前記酸化チタン膜と
    の界面がいずれも不明瞭となっていることを特徴とする
    請求項4に記載の形状記憶合金。
  8. 【請求項8】 前記酸化チタン膜の厚さが200オング
    ストローム以上から1ミクロン以下の範囲にあることを
    特徴とする請求項4に記載の形状記憶合金。
  9. 【請求項9】 Ti材料とNi材料を所望の比率で配合
    し、溶融させて、所望の形に鋳造して鋳造物を作製する
    工程と、前記鋳造物を圧延加工して圧延加工物を作製す
    る工程と、前記圧延加工物に強酸処理を施す工程とを有
    する形状記憶合金の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記圧延加工物に強酸処理を施す工程
    が前記圧延加工物を強酸に浸せきさせ、形状記憶合金の
    表面に存在するNi成分を除去することを特徴とする請
    求項9に記載の形状記憶合金の製造方法。
  11. 【請求項11】 Ti材料とNi材料を所望の比率で配
    合し、溶融させて、所望の形に鋳造して鋳造物を作製す
    る工程と、前記鋳造物を圧延加工して圧延加工物を作製
    する工程と、前記圧延加工物に酸素雰囲気中で熱処理を
    施して形状記憶合金母材の表面に酸化チタン膜を形成さ
    せる工程と、強酸処理を施す工程とを有する形状記憶合
    金の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記強酸処理を施す工程が形状記憶合
    金の表面に存在するNi成分を除去することを特徴とす
    る請求項11に記載の形状記憶合金の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記強酸処理が硝酸での処理であるこ
    とを特徴とする請求項9または請求項11に記載の形状
    記憶合金の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014205896A (ja) * 2013-04-15 2014-10-30 新日鐵住金株式会社 チタンの製造方法及びチタンの防食方法

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