以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳細に説明する。しかしながら、本発明は多様な異なる形態で具現することができ、ここで説明する実施形態に限定されない。そして、図面において、本発明を明確に説明するために、説明上不要な部分は省略し、明細書全体を通して類似する部分については類似する図面符号を付した。
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」という時、これは特に反対の記載がない限り他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含んでも良いことを意味する。
本明細書において、端末(terminal)は、移動局(Mobile Station、MS)、移動端末(Mobile Terminal、MT)、加入者局(Subscriber Station、SS)、携帯加入者局(Portable Subscriber Station、PSS)、使用者装置(User Equipment、UE)、接近端末(Access Terminal、AT)などを指称しても良く、端末、移動端末、加入者局、携帯加入者局、使用者装置、接近端末などの全部または一部の機能を含んでも良い。
本明細書において、基地局(base station、BS)は、接近点(Access Point、AP)、無線接近局(Radio Access Station、RAS)、ノードB(Node B)、高度化ノードB(evolved NodeB、eNodeB)、送受信基地局(Base Transceiver Station、BTS)、MMR(Mobile Multihop Relay)−BSなどを指称しても良く、接近点、無線接近局、ノードB、eNodeB、送受信基地局、MMR−BSなどの全部または一部の機能を含んでも良い。
次に、図面を参照して本発明の一実施形態による端末およびそのハンドオーバー方法について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態による無線通信システムを示す図であり、図2は、本発明の他の実施形態による無線通信システムを示す図である。
図1を参照すれば、無線通信システムは、端末(terminal)110、120および基地局(base station)210を含む。
端末110、120は、無線チャンネルの終端点であって、基地局210に接続してデータを送受信する。端末110は、周波数帯域FA1を有する一つの搬送波を支援し、端末120は、周波数帯域FA1および周波数帯域FA2をそれぞれ有する二つの搬送波を支援する。
基地局210は、端末110、120からデータを受信したりデータを端末110、120に伝達する。基地局210は、周波数帯域FA1を有する一つの搬送波を支援する。
端末110、120は、周波数帯域FA1を有する搬送波を利用して基地局210と通信する。
図2の無線通信システムも、端末110、120および基地局220を含む。しかしながら、図1の無線通信システムと異なり、基地局220は周波数帯域FA1および周波数帯域FA2をそれぞれ有する二つの搬送波を支援する。
端末110は、周波数帯域FA1を有する搬送波を利用して基地局220と通信し、端末120は周波数帯域FA1および周波数帯域FA2をそれぞれ有する二つの搬送波を利用して基地局220と通信する。
このように二つ以上の搬送波、つまり、多重搬送波(multi carrier)を使用する端末120で搬送波は二種類に区分されるところ、一つは主搬送波(primary carrier)であり、他の一つは補助搬送波(secondary carrier)である。
主搬送波は、基地局と端末との間の各種制御情報およびデータを送受信するための搬送波であり、端末120は一つの基地局220領域で複数の搬送波のうちの一つの搬送波を主搬送波として使用する。
補助搬送波は、端末が主搬送波を通じて制御情報を送受信している状態でデータの送受信のみのために使用される付加的な搬送波である。ただし、補助搬送波を通じて多重搬送波運用のための制御情報をやり取りを行って良い。
次に、図3を参照して本発明の一実施形態によるハンドオーバー方法について詳細に説明する。
図3は、本発明の一実施形態によるハンドオーバープロセスを概略的に示すフローチャートである。
図3を参照すれば、端末100は、サービング基地局230とデータを送受信する(S310)。次に、端末100はサービング基地局230とのデータ送受信状態を維持しながら、目的基地局240とハンドオーバー信号プロセス(handover signaling process)を開始する(S320)。その後、端末100は目的基地局240とハンドオーバー信号プロセスを完了する(S330)。次に、端末100はサービング基地局230とのデータ送受信を停止し(S340)、目的基地局240にハンドオーバーを完了する(S350)。
このように端末100がサービング基地局230とのデータ送受信状態を維持しながら目的基地局240にハンドオーバープロセスを遂行するために、端末100は多重搬送波を利用する。次に、図3によるハンドオーバー方法の多様な実施形態について詳細に説明する。
図4は、本発明の一実施形態によるハンドオーバー方法を示すフローチャートである。
図4を参照すれば、端末100は、多重搬送波PC1、SC1を支援し、このうちPC1は主搬送波として利用し、SC1は補助搬送波として利用する。サービング基地局230および目的基地局240 もそれぞれ主搬送波として利用する搬送波PC2、PC3を支援し、補助搬送波として利用する搬送波SC2、SC3を支援する。
まず、端末100は、主搬送波PC1を使用してサービング基地局230にハンドオーバー要請を遂行する(S411)。ハンドオーバー要請(S411)はMOB_MSHO_REQ(mobility mobile station handover request)メッセージを通じて伝達される。この時、端末100はサービング基地局230に多重搬送波を利用したハンドオーバーが可能か否かを質問しても良く、これはMOB_MSHO_REQメッセージに含まれているMCHO En/Disable(multicarrier handover enable/disable)フィールドを通じて伝達される。
次に、サービング基地局230は目的基地局240にハンドオーバー要請を伝送する(S412)。ハンドオーバー要請(S412)はHO−Request(handover request)メッセージを通じて伝送される。この時、サービング基地局230は目的基地局240に多重搬送波を利用したハンドオーバーが可能か否かを質問しても良く、これはHO_Requestメッセージに含まれているMCHO En/Disableフィールドを通じて伝達される。
サービング基地局230は端末100との既存連結情報を目的基地局240に伝送し(S413)、サービング基地局230と目的基地局240は経路を最適化して再設定する(S414)。
次に、目的基地局240はサービング基地局230にハンドオーバー応答を伝送する(S415)。ハンドオーバー応答(S415)はHO−Responseメッセージを通じて伝送され、HO−Responseメッセージは目的基地局240がサービング基地局230に多重搬送波を利用したハンドオーバーが可能か否かを応答するMCHO En/Disableフィールドを含む。
サービング基地局230は端末100にハンドオーバー応答を伝送する(S416)。ハンドオーバー応答(S416)はMOB_BSHO_REQ(mobility base station handover request)メッセージを通じて伝達される。MOB_BSHO_REQメッセージは、サービング基地局230が端末100に多重搬送波を利用したハンドオーバーが可能か否かを応答するMCHO En/Disableフィールドを含む。また、サービング基地局230は目的基地局240にHO−Ack(handover acknowledge)メッセージを通じてハンドオーバー応答を伝送する(S417)。
端末100がサービング基地局230から多重搬送波を利用したハンドオーバーが可能であるという応答を受けた場合、この時から端末100は補助搬送波SC1のみを利用してサービング基地局230とデータを送受信する(S418)。次に、端末100は主搬送波PC1を利用してMOB_HO_IND(mobility handover indication)メッセージをサービング基地局230に伝送することによってハンドオーバー信号プロセスを開始する(S419)。
サービング基地局230は、MOB_HO_INDメッセージを端末100から受信した後にHO−confirmメッセージを通じてハンドオーバー確認を伝送する(S420)。そうすると、目的基地局240はサービング基地局230にHO−Ack(handover acknowledge)メッセージを通じてハンドオーバー応答を伝送する(S421)。
次に、端末100は主搬送波PC1を利用して目的基地局240とハンドオーバー信号プロセスを遂行する。まず、端末100はHO ranging codeメッセージを利用してハンドオーバーレインジングコードを目的基地局240に伝送し(S422)、RNG_REQ(ranging request)メッセージを利用してハンドオーバーレインジングを要請する(S423)。次に、目的基地局240は端末100にRNG_RSPメッセージを利用してハンドオーバーレインジング応答を伝送する(S424)。そうすると、端末100は目的基地局240にBW_REQ(bandwidth request)メッセージを通じて帯域幅要請を伝送する(S425)。
端末100が目的基地局240にBW_REQメッセージを送信することによって、主搬送波PC1を利用した端末100とサービング基地局230との間の通信は終了する。目的基地局240が端末100からBW_REQメッセージを受信した後、端末100と目的基地局240は主搬送波PC1を利用してデータを送受信したり制御信号を送受信しても良い。
目的基地局240は、HO−Disconnect−SC(handover disconnect secondary carrier)メッセージを利用してサービング基地局230に端末100とサービング基地局230との間に使用されていた補助搬送波SC1の連結を切っても良いことを通知する(S426)。
サービング基地局230は、HO−Disconnect−SCメッセージを受信した後にHO−Ackメッセージを利用し、端末100とデータ送受信に使用していた補助搬送波SC1をこれ以上使用しないという分離応答を目的基地局240に伝送する(S427)。次に、サービング基地局230は目的基地局240に端末100との既存連結情報を伝送する(S428)。
目的基地局240は、端末100にMOB_MCHO_COMPLETEメッセージを利用してハンドオーバープロセスが完了したことを通知する(S429)。端末100とサービング基地局230との間の補助搬送波SC1を利用したデータ送受信段階(S418)は、端末100がMOB_MCHO_COMPLETEメッセージを受信することによって完全に終了する。サービング基地局230と目的基地局240は経路を最適化して再設定する(S430)。
MOB_MCHO_COMPLETEメッセージを受信した後、端末100は目的基地局240へのハンドオーバープロセスが完了して目的基地局240とデータを送受信する(S431)。
このように本発明の一実施形態によるハンドオーバー方法は、端末100がサービング基地局230から目的基地局240にハンドオーバーする時、主搬送波PC1を利用して目的基地局240とのハンドオーバープロセスを遂行し、補助搬送波SC1を利用してハンドオーバープロセス中にサービング基地局230とのデータ送受信を遂行する。そうすると、ハンドオーバープロセス中に端末がデータを送受信することができないハンドオーバー断絶時間を除去することができる。
次に、図5を参照して本発明の他の実施形態によるハンドオーバー方法について詳細に説明する。
図5は、本発明の他の実施形態によるハンドオーバー方法を示すフローチャートである。
図5のハンドオーバー方法は、図4のハンドオーバー方法と類似するプロセスを遂行する。ただし、図5のハンドオーバー方法は図4のハンドオーバー方法と異なり、端末100とサービング基地局230が補助搬送波SC1のみを利用してデータ送受信を遂行する段階(S518)がMOB_MCHO_COMPLETEメッセージではない搬送波連結分離(S426)のためのHO−Disconnect−SCメッセージによって終了する。
次に、図6を参照して本発明の他の実施形態によるハンドオーバー方法について詳細に説明する。
図6は、本発明の他の実施形態によるハンドオーバー方法を示すフローチャートである。
図6のハンドオーバー方法は、端末100のサービング基地局230へのハンドオーバー要請(S411)から端末100の目的基地局240へのRNG_REQ(ranging request)メッセージを利用したレインジング要請(S423)までの段階は、図4のハンドオーバー方法と同一である。しかしながら、図6のハンドオーバー方法は図4のハンドオーバー方法と異なり、端末100がレインジング要請のためのRNG_REQ(ranging request)メッセージを伝送(S423)した後に、主搬送波PC1を利用した端末100とサービング基地局230との間の連結が分離される。
また、図6のハンドオーバー方法は、目的基地局240が端末100からレインジング要請(S423)を受けた後に、目的基地局240はHO−Disconnect−SCメッセージを利用してサービング基地局230に端末100とサービング基地局230との間に使用されていた補助搬送波SC1の連結を切っても良いことを通知する(S624)。
サービング基地局230は、HO−Disconnect−SCメッセージを受信した後にHO−Ackメッセージを利用し、端末100とデータ送受信に使用していた補助搬送波SC1をこれ以上使用しないという分離応答を目的基地局240に伝送する(S625)。次にサービング基地局230は目的基地局240に端末100との既存連結情報を伝送する(S626)。
その後、目的基地局240は端末100にRNG_RSPメッセージを利用してハンドオーバーレインジング応答を伝送する(S627)。端末100とサービング基地局230との間の補助搬送波SC1を利用したデータ送受信(S618)は、RNG_RSPメッセージにより完全に終了する。したがって、図4のようなMOB_MCHO_COMPLETEメッセージは省略される。
次に、端末100は目的基地局240にBW_REQ(bandwidth request)メッセージを通じて帯域幅要請を伝送する(S628)。サービング基地局230と目的基地局240は経路を最適化して再設定する(S629)。その後、端末100は目的基地局240へのハンドオーバープロセスが完了して目的基地局240とデータを送受信する(S630)。
次に、図7を参照して本発明の他の実施形態によるハンドオーバー方法について詳細に説明する。
図7は、本発明の他の実施形態によるハンドオーバー方法を示すフローチャートである。
図7のハンドオーバー方法は、端末100のサービング基地局230へのハンドオーバー要請(S411)から端末100の目的基地局240へのハンドオーバー応答(S421)までの段階は図4のハンドオーバー方法と同一である。
ただし、図7のハンドオーバー方法は図4のハンドオーバー方法と異なり、端末100がサービング基地局230からMOB_BSHO_REQメッセージを通じて多重搬送波を利用したハンドオーバーが可能であるという応答を受けた場合、端末100はサービング基地局230と主搬送波PC1のみを利用してデータを送受信する(S718)。
また、端末100が目的基地局240にハンドオーバーレインジングコード伝送(S722)、レインジング要請(S723) および帯域幅要請(S725)を伝送する時と端末100が目的基地局240からレインジング応答(S724)を受信する時、補助搬送波SC1を利用する。つまり、端末100は主搬送波PC1ではない補助搬送波SC1を利用してハンドオーバー信号プロセスを遂行する。
図7のハンドオーバー方法においてその以後の過程は図4のハンドオーバー方法と同一である。
次に、図8を参照して本発明の他の実施形態によるハンドオーバー方法を説明する。
図8は、本発明の他の実施形態によるハンドオーバー方法を示すフローチャートである。
図8のハンドオーバー方法は図7のハンドオーバー方法と同一なプロセスを遂行する。ただし、図8のハンドオーバー方法は図7のハンドオーバー方法と異なり、主搬送波PC1のみを利用して端末100とサービング基地局230との間のデータ送受信を遂行する段階(S818)が搬送波連結分離(S426)のためのHO−Disconnect−SCメッセージにより終了する。つまり、端末100とサービング基地局230との間のデータ送受信は、MOB_MCHO_COMPLETEメッセージにより終了する図7とは異なり、搬送波連結分離(S426)のためのHO−Disconnect−SCメッセージにより終了する。
次に、図9を参照して本発明の他の実施形態によるハンドオーバー方法を説明する。
図9は、本発明の他の実施形態によるハンドオーバー方法を示すフローチャートである。
図9のハンドオーバー方法は、端末100のサービング基地局230へのハンドオーバー要請(S411)から端末100の目的基地局240へのハンドオーバー 応答(S421)までの段階は図6のハンドオーバー方法と同一である。
ただし、図9のハンドオーバー方法は図6のハンドオーバー方法と異なり、端末100がサービング基地局230からMOB_BSHO_REQメッセージを通じて多重搬送波を利用したハンドオーバーが可能であるという応答を受けた場合、端末100はサービング基地局230と主搬送波PC1のみを利用してデータを送受信する(S918)。
また、端末100が目的基地局240にハンドオーバーレインジングコード伝送(S922)、レインジング要請(S923)および帯域幅要請(S928)を伝送する時と端末100が目的基地局240からレインジング応答(S927)を受信する時、補助搬送波SC1を利用する。つまり、端末100はハンドオーバー信号プロセスを主搬送波PC1ではない補助搬送波SC1を利用して遂行する。
図9のハンドオーバー方法においてその以後の過程は図6のハンドオーバー方法と同一である。
次に、図10を参照して本発明による端末について詳細に説明する。
図10は、本発明の他の実施形態による端末を概略的に示すブロック図である。
図10を参照すれば、本発明による端末100は、周波数チャンネルモジュール110、120、ハンドオーバー制御部130およびデータ通信部140を含む。
周波数チャンネルモジュール110、120はそれぞれ多重搬送波を支援する。複数の周波数チャンネルモジュール110、120 のうちのいずれか一つの周波数チャンネルモジュールが支援する搬送波は主搬送波として使用され得、残りの周波数チャンネルモジュールが支援する搬送波は補助搬送波として使用される。実際に周波数チャンネルモジュール110、120は物理(physical、PHY)階層(layer)に含まれている。
ハンドオーバー制御部130は、サービング基地局230および目的基地局240との間にハンドオーバーと関連したメッセージを送受信してハンドオーバーを遂行する。ここでハンドオーバー関連メッセージは、ハンドオーバー可否を質問するメッセージおよびハンドオーバー信号プロセスメッセージに区分される。ハンドオーバー可否を質問するメッセージはMOB_MSHO_REQおよびMOB_BSHO_REQを含み、ハンドオーバー信号プロセスメッセージはHO ranging code、RNG_REQ、RNG_RSPおよびBW_REQを含む。ハンドオーバー制御部130はハンドオーバー可否を質問するメッセージは主搬送波を利用して送受信し、ハンドオーバー信号プロセスメッセージは主搬送波または補助搬送波を利用して送受信する。
データ通信部140はサービング基地局230または目的基地局240とデータを送受信する。ハンドオーバー制御部130が主搬送波を利用して目的基地局240とハンドオーバー信号プロセスメッセージを送受信する場合に、データ通信部140は補助搬送波を利用してサービング基地局230とデータを送受信する。ハンドオーバー制御部130が補助搬送波を利用して目的基地局240とハンドオーバー信号プロセスメッセージを送受信する場合に、データ通信部140は主搬送波を利用してサービング基地局230とデータを送受信する。ハンドオーバープロセスが完了した以後にデータ通信部140は主搬送波または補助搬送波を利用して目的基地局240とデータを送受信する。
以上で説明した本発明の実施形態は、装置および方法を通じてのみ具現されるのではなく、本発明の実施形態の構成に対応する機能を実現するプログラムまたはそのプログラムが記録された記録媒体を通じても具現され得る。
以上で本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるのではなく、特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の多様な変形および改良形態も本発明の権利範囲に属する。