JP2012505070A - 耐摩耗性膜構造物及びその形成方法 - Google Patents

耐摩耗性膜構造物及びその形成方法 Download PDF

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Abstract

膜濾過装置は、支持体と、前記支持体によって支持された支持膜と、前記支持膜によって支持された分離膜とを含む。前記分離膜は、下層の支持膜の細孔に実質的に埋め込まれる材料を含む。場合により、前記支持膜は、前記支持体の細孔に実質的に埋め込まれる粒子を含む。

Description

本発明は耐摩耗性膜構造物及びその形成方法に関する。
(米国政府の権利)
本発明は、米国エネルギー省によって認可された契約番号第DE−FG02−05ER84315号及び米国農務省によって認可された認可番号第2003−33610−13085号の下で政府の支援によりなされた。米国政府は、本発明において一定の権利を有する。
(仮出願に対する相互参照)
本出願は、次の米国特許仮出願、2008年9月5日付けで出願された出願番号第61/094,614号及び次の米国出願、2009年9月4日付けで出願された出願番号第12/554,192号から米国特許法第119条(e)の下で優先権を主張する。これらの出願は、本明細書において参照することによりその全体が援用される。
供給原料流中に粒状物質、例えば飼料作物の収穫から持ち込まれる土や砂粒が存在するために、精密濾過膜や限外濾過膜は、運転中に摩耗条件に曝されることが多い。糖汁、穀物及びバイオマス加水分解物、並びに穀物エタノール蒸留廃液の分類(classification)などの用途で使用される膜は、一般に、時間と共に浸食を受け得る。幾つかの供給原料流は、他の供給原料流よりも研磨性である。
未加工甜菜汁は、ステンレス鋼支持体上に支持されたチタニア膜などの耐久性膜表面に対してさえも極めて研磨性であり得る。典型的に、チタニア膜は、わずか数千時間の運転後に、膜の幾つかが支持体から取り除かれる可能性があるので、かなりの摩滅を示す可能性が高い。運転時間が長くなるのにつれて、より多くのチタニア膜が支持体から取り除かれる。
種々のタイプの膜が知られており、これらの膜のあるものは、ある期間、高温及び研磨性供給原料に耐えることができるかもしれない。これらのタイプの膜の中には、管状ステンレス鋼膜、多チャンネルセラミック膜、渦巻き型高分子膜及び管状高分子膜がある。管状ステンレス鋼膜では、チタニア膜が、ステンレス鋼支持体の表面にコーティングされ、かつ、ステンレス鋼支持体の中に埋め込まれるので、ステンレス鋼は、埋め込まれたチタニア膜の複数の部分を保護する傾向がある。しかし、このような埋め込みデザインについて、チタニア膜の露出した表面コーティングは、まだ研磨によって取り除かれる可能性がある。さらに、これらのチタニア膜は、低い硫酸耐性を示し、また比較的高価である。多チャンネルアルミナ膜は、おそらくは工業用途で使用される主要な無機膜であろう。これらの膜は、耐久性であるとみなし得るが、一般に耐摩耗性ではない。高分子膜(渦巻き型及び管状型の両方)は、種々の商業及び工業用途で使用されているか又は試験されている。渦巻き型高分子膜は、例えば、コーンスターチ加水分解物の分類に使用される。しかし、これらの用途では、渦巻き型高分子膜は、多くの欠点又は制約を有する。このような制約としては、比較的高い温度環境で使用するための適合性をもたらす高い濃縮係数を有する供給原料を効率的に取り扱うことができないことが挙げられる。
従来の多層非対称構造物の一部として形成される比較的微細な細孔を有する分離膜は、典型的には、サブミクロン微粒子の微細有孔凝集コーティングの注入成形(casting)によって形成し得る。これらの「トップコート」を調製するのに使用されるスリップは、典型的には、水中に約10重量%の固形分を有する。このアプローチは、高くて安定な処理フラックス及び良好な分類能を有する膜を調製することができる。あいにく、これらの種類の膜は、支持構造物から剥離され易く且つその処理フラックス安定性を失い易い。
効率的で信頼性のある濾過を提供し、同時に高い耐摩耗性を示す膜構造物に対する要求がある。
本発明は、支持体と、該支持体上に配置された支持膜と、該支持膜内部に少なくとも部分的に配置された分離膜とを含む膜濾過装置に関する。一つの実施形態において、分離膜は、下層の支持膜中に埋め込まれる。別の実施形態において、分離膜は、下層の支持膜中に埋め込まれ、また支持膜は、その下層の支持体に順次埋め込まれる。
本発明のその他の目的及び利点は、以下の記載及びこのような発明を単に例示する添付図面の検討により明らかになり、明白になるであろう。
ハウジングの一部を破断したハウジング中のセラミックモノリスの透視図である。 下層の支持層に埋め込まれた分離層を表す膜装置の横断面の一部分の略図である。 図2に示す略図に類似する略図であるが、支持層がその下層の支持体の中に埋め込まれている略図である。 標準トップコートスリップを入れたバイアル(左側)及び希薄ナノ粒子スリップを入れたバイアル(中央及び右側)の写真である。 種々の膜タイプについて時間の関数として脱脂乳処理フラックスを表すグラフである。 糖汁処理試験の前後のCSI膜について時間に対する脱脂乳処理フラックスを表すグラフである。 糖汁処理試験の前後のCM3−0.2膜について時間に対する脱脂乳処理フラックスを表すグラフである。 糖汁処理試験の前後のEB3−1A膜について時間に対する脱脂乳処理フラックスを表すグラフである。 処理試験後の摩耗していないCSI膜のSEM画像である。 処理試験後の摩耗したCSI膜のSEM写真である。 処理試験後の摩耗していないCM3−0.2膜のSEM写真である。 処理試験後の摩耗したCM3−0.2膜のSEM写真である。 処理試験後の摩耗していないEB3−1A膜のSEM写真である。 処理試験後の摩耗したEB3−1A膜のSEM写真である。 「コーティングされた」焼結SiC支持層(左側)と「埋め込まれた」焼結SiC支持層(右側)の間の相違を示すSEM画像を示す。スケールバー=100μm 50%カーボンブラック巣状(nested)膜の横断面SEM画像を示す。スケールバー=200μm(左側)、=50μm(右側) 50%カーボンブラック埋め込み分離層を有する埋め込みSiC持層と、50%カーボンブラック埋め込み分離層を有していない埋め込みSiC持層との加水分解物処理性能の比較を表すグラフである。 摩耗していない対照試料に対する、20時間摩耗後の標準0.1μm膜及び巣状SiC膜の加水分解物処理性能(透過性として示される)の比較を表すグラフである。 100時間の摩耗後の、摩耗していない標準0.1μm膜の平面SEM画像(左側)と、摩耗した標準0.1μm膜の平面SEM画像(右側)とを示す。スケールバー=100μm 100時間の摩耗後の、摩耗していない埋め込みSiC支持層の横断面SEM画像(左側)と、摩耗した埋め込みSiC支持層の横断面SEM画像(右側)とを示す。スケールバー=200μm(左側)、=100μm(右側)
本発明は、一般に、図1において符号100で示されるモノリスフィルタ構造物を含む。このようなフィルタ構造物100は、供給原料流を透過液と未透過液に分離するのに使用し得る。例えば、本明細書に開示される埋め込み膜技術は、米国特許第4,781,831号、同第5,009,781号及び同第5,108,601号各明細書に記載されているようなセラミック膜装置に利用でき、これらの米国特許明細書の開示は、参照することにより本明細書において援用される。
フィルタ装置100は、ハウジング120に入れられた多孔質モノリス10を含む。濾過すべき供給原料は、複数の供給原料通路又は流路18を経由してモノリス10の入口又は正面端部に流される。各流路18を取り囲む壁19は、透過液がこの壁の内側の供給原料及び流れからモノリスの表面11に抽出され得るような多孔質である。透過液は、典型的に、ハウジング120とモノリス10との間に形成された透過液受容空間又は回収帯域122に回収される。供給原料の残部、すなわち未透過液は、フィルタ装置100がクロスフローで運転される場合にはモノリス10の出口又は未透過液端部から流れ出る。供給原料の残部は、フィルタ装置が実質的にデッドエンド様式で運転される場合にはフィルタ装置100のいずれかの端部から流し出すことができる。
本発明は、セラミックフィルタ装置100に組み込まれる膜又は濾過構造物である。この膜構造物は、それぞれの供給原料通路18の壁を形成する。以下の考察から理解されるように、膜構造物は、3つの異なる構造物、すなわち1)時には支持体と呼ばれる多孔質モノリス10、2)一般に支持体の外側に配置される支持層又は支持膜14、及び3)支持膜の中に実質的に埋め込まれる分離層又は分離膜12を含む。従って、フィルタ装置100は、通路18の中を通る供給原料から透過液を生成するように作動することが理解される。さらに詳しくは、透過液は、回収帯域まで分離膜12を通り抜け、支持膜14を通り抜け且つ支持体又はモノリス10を通り抜ける。
本発明は、供給原料通路18の中を通る幾つかの供給原料の流れによって生じる摩耗に耐える傾向がある設計をなされた濾過装置を提供することを目的とする。この目的を達成するために、分離膜12が、支持膜又は支持層14の中に実質的に埋め込まれる。実質的に埋め込まれるとは、50%を超える分離膜12の粒子又は塊状物が支持膜14の細孔内に含まれることを意味する。一つの実施形態において、前記支持膜14は、前記支持体内に実質的に埋め込まれず、むしろ強い結合によって前記支持体に固定される。別の実施形態において、支持膜14を前記支持体に埋め込むことが好ましいものであり得る。また、このような場合には、支持膜は、前記支持体に実質的に埋め込まれるであろうが、これもまた50%を超える分離膜の粒子又は塊状物が隣り合った支持体に形成された細孔内に埋め込まれるか又は保持されることを意味する。
図2は、本発明の一つの実施形態を例示する。図2は、通路18を取り囲む膜構造物の一部分の略図である。この図に見られるように、分離膜12を形成する粒子又は微粒子が、膜支持体14の中に実質的に埋め込まれるが、この膜支持体14は、支持体すなわち基材に実質的に埋め込まれないが、これに強く結合される。
図3に例示される一つの実施形態において、分離層12は、支持層14の中に埋め込まれるか又は組み込まれるばかりではなく、前記支持層も支持体すなわち基材の中に埋め込まれる。この配置は、時には巣状実施形態という。巣状実施形態は、分離層12と支持層14の両方に改善された耐摩耗性を付与することができる。
本発明の種々の実施形態の膜構造物は、一般に高表面積の膜要素を製造するのに望ましいハニカムセラミックモノリスなどの高い透過性、大きな細孔径及び機械的に安定な支持体の使用を考慮に入れることができる。これは、前記構造物を高価にし且つ実用不可能にし得る比較的大きい直径の膜要素において典型的に過剰な数の透過液導管を必要とする、微細細孔を有する低透過性モノリスの利用と対比されるべきである。また、これは、埋め込み膜構造物を、高表面積のモノリス膜構造物には適用できない方法で調製することができる比較的単純な平板、管状又は小さい直径の多チャンネル膜構造物と対比されるべきである。
支持層14及び分離層12は、前記支持体と同じ材料から形成されていてもよいし、あるいは前記支持体及び前記2つの層は、それぞれ異なる材料から形成されていてもよいし、またこれらの組み合わせから形成されていてもよい。
一つの実施形態において、支持体10、支持層14及び分離層12の全部又は要部は、炭化ケイ素(SiC)から形成される。通路18の内表面は、これに適用される種々の材料を有し得る。支持体、支持層14及び分離層12を一緒に接着させることは、例えば常圧焼結法を使用することによって達成し得る。分離層12は、支持層14内に適用され、埋め込まれるシリカとカーボンブラックの混合物の炭素熱還元によって形成し得る。一つの実施形態において、支持層14は、強いアルミナ結合ジルコン層からなり得る。支持層14は、焼結助剤として炭化ホウ素及び過剰の炭素を使用する、常圧焼結SiCからなることが可能である。分離層12は、SiCプレセラミックポリマーから形成できる。種々のプレセラミックポリマー、例えばニューヨーク州マルタ所在のStarfire Systems,Inc.によって「Starfire」という商標で製造されるマトリックスポリマーが使用できる。膜の透過性を高めるために、細孔形成剤を、前記プレセラミックポリマーと共に使用してもよい。例えば、カーボンブラックが、プレセラミックポリマーと混合され、次いで前記プレセラミックポリマーをセラミックに加熱転化させた後に酸化的に除去される。
幾つかの実施形態において、支持体、支持層14及び分離層12は、異なる材料からなり得る。このような実施形態において支持体10に使用し得る材料の中に、SiC及びムライトがある。支持層14及び分離層12は、一緒に結合された及び支持体に結合された固体粒子の種々の組み合わせから形成し得る。一般に、支持体10、支持層14及び分離層12の一緒の結合は、コーティング法及び焼結法を伴い得る。
層12、層14を形成するために、液中に金属酸化物粒子を約0.25容量%〜約25容量%の範囲内で含有する希薄液状組成物(又はスリップ)を使用することができる。従来のトップコート及び本発明の埋め込み層12又は14を調製するのに使用されるスリップ同士の比較は、水性スリップの3つの試料が示されている図4に見ることができる。図4の左側の水性スリップは、約10重量%の固形分を有する標準トップコート配合物であり、このスリップは不透明である。残りの2つの試料は、約1重量%の固形分を有する希薄ナノ粒子スリップである。前記希薄スリップは、半透明であることが認められ、低い固形分含量を示す。また、固形物は、典型的には約50nm未満の小さい粒径で存在する。これらのスリップの粒子は、これらの粒子が適用される多孔質層に浸透することができる。これらのスリップは、無機粒子の分散を高めるためにpH調節されていてもよい。一般に、前記粒子を蒸着させた後に、粒子を一緒に及び支持体に接着させるために焼結法に先立って乾燥処理によって、任意の液体が除去される。
容量分析により、スリップ中の無機固形物は、最大で約25容量%であり得る。固形物は、硬くて微細な多孔質層を生成させるために微細酸化アルミニウム(Al)を含有していてもよい。スリップ中の無機固形物はまた、特に支持層14を形成するために、ジルコン(ZrSiO)として知られているオルトケイ酸ジルコニウムも含有していてもよい。ZrSiOは、例えばムライトなどの多孔質モノリス支持体であって、このような支持体中に一般にサイズで約10ミクロンよりも大きい相当な数の細孔を有する多孔質モノリス支持体上に支持層14を形成するのに利用されるスリップに対して粗大耐火性充填剤として役立ち得る。また、ZrSiOは、良好な化学耐久性を有し且つ大部分の化学的耐久性の酸化物材料よりも低い熱膨張係数(CTE)を有する。これは、ムライトなどの低い熱膨張性の支持体に対する層のコーティング及び結合を可能にする。
一連の有機添加剤、例えば高分子結合剤、分散剤及び消泡剤などの添加剤も、全てスリップ中の全無機及び有機固形物が典型的に5重量%未満の比較的低い濃度で、スリップに利用し得る。また、金属酸化物ドーパント、例えば二酸化チタンTiO(その他にチタニアとして知られている)も、支持層14の焼結及び硬度を高めるためにスリップ中に約1重量%の全固形物で使用し得る。
高い割合の微細Alが、SiC及びムライトモノリス支持体と共に使用される場合には支持層14中に利用し得、より大きい硬度の支持層をもたらし得る。微細Alは、このような場合には第一のスリップ中に約20重量%〜約40重量%の全固形物を含有し得る。約40重量%の固形物は、支持層14を形成するためにSiC又はムライト支持体をコーティングし、且つ層の剥離又は1,200℃を超える温度で焼成した後の亀裂を回避するのに第一のスリップに使用されるべきAlのほぼ最も高い濃度であると思われる。
支持層14を形成するのに第一のスリップを用いるコーティングは、SiC支持体の大きな細孔を合理的にコーティングできるので、支持層14の形成において可能な第二のコーティング用のスリップは、支持層14の最上部で耐摩耗性を増大させるために固形物中にさらに高い割合の微細Alを有し得る。特に第二のコーティング用のスリップ中の固形物は、全固形物の最大約65%までのAlを含有し得る。
一つの実施形態において、埋め込まれた分離層12は、ナノ粒子Al前駆物質、例えばベーマイトナノ粒子の希薄スリップを使用して形成できる。これらのスリップ中の粒子は、支持層14に浸透し、該支持層中に分離層12を埋め込むか又は組み込む。分離層12を形成するために、希薄スリップ中のナノ粒子ベーマイトなどのAlに対する水酸化酸化アルミニウム前駆物質は、支持層14と均一に接触させることができる。ナノ微粒子の注入成形が結果として生じる。
スリップを使用してナノ粒子を注入成形した後に、モノリス10の構造物は、乾燥させることができる。前記構造物を乾燥させるために、通路18は、密封することができ、前記構造物は、乾燥環境に導入される。このようにして、前記構造物はモノリス10の外周を介して乾燥されるだけである。この乾燥処理が、ナノ粒子を支持層14中に引き入れて埋め込まれた分離層12を形成することが観察し得る。
本発明のさらなる例証として、実際の膜構造物の2つの例を、以下に提供する。
埋め込み分離層
図2に図解される実施形態は、この実施例に基づく。支持体は、SiCモノリス10である。支持層14は、2つの連続したスリップを利用して形成され、それぞれのスリップは、複数の無機材料の水性混合物を含有する。この2つのスリップは、25容量%の無機固形物を含有していた。これらのスリップに利用される無機固形物は、AlとZrSiOであった。Alは、第一のスリップ中に40重量%の固形物で提供され、ZrSiOは、60重量%含有されていた。有機添加剤もまた、第一のスリップ中に提供された。使用できる有機添加剤の例は、ポリビニルアルコールとポリシロキサン消泡剤である。一つの実施形態において、有機添加剤は、スリップ中の全固形物の約0.4重量%を構成する。前記2つのスリップは、硝酸でpH3にpH調節した。2次コーティング用の第二のスリップ中の固形物は、約65重量%のAlと、約35重量%のZrSiOと、約0.4重量%のチタニアを含有していた。支持層14を付着させるのに使用した方法は、支持体をスリップと均一に接触させるためであった。分離層12は、Alが、スリップの固形物中に1重量%のベーマイトを提供するためにベーマイトナノ粒子懸濁物によって間接的に提供されたスリップコートを同様に適用することによって形成された。ベーマイトは、Alの前駆物質である。
前記スリップからナノ粒子を注入成形した後に、得られたモノリスを、乾燥面(drying front)をモノリスのスキン(skin)にもってゆくことによって乾燥した。これは、通路18を密封し、モノリスの外周を介して乾燥させることのみによって行った。この乾燥処理は、ナノ粒子を支持層14中に引き入れ、それによって埋め込まれた分離層12を形成し、その内部ではベーマイトナノ粒子が、約1,200℃の温度で焼成することによってAlに転化された。
一連の膜タイプの試験材(coupon)の対を、表1に列記したようにして調製した。これらの試料は、標準0.2ミクロンMF膜(CM3−0.2)、CSI MF膜タイプ及び埋め込み膜タイプ(EB3−1A)を含んでおり、後者は前記のようにして調製した。前記のCM3−0.2膜及びCSI膜は、その膜層が埋め込まれていないので従来の膜である。前記クーポンを、希薄脱脂乳について約10ft/sのクロスフロー速度及び約30psiの膜間差圧で試験した。EB3−1Aで表される埋め込み分離層12は、図5に示すような膜の増大した処理フラックス、処理フラックス安定性及び透過液品質を示した。
Figure 2012505070
希薄脱脂乳について試験を行った後に、これらの試料の半分を、20μm粒径コランダムの5重量%水性懸濁物を使用して15ft/sのクロスフローフロ速度で95時間摩耗させた。摩耗は、膜の表面の上及び/又は中のコランダム及び膜破片の付着を最小限にするように作り出された透過液流を用いて行った。次いで、前記の膜の対を、未加工甜菜汁に対する処理性能について試験した。膜の処理性能は、一般に極めて良かった(175lmhの処理フラックス及び非混濁透過液)、摩耗した試料と摩耗していない試料の間に相違はなかった。
希薄脱脂乳を用いた処理試験を再度行った。脱脂乳中のミセルは、糖汁中のコロイド及び微粒子よりも小さいサイズであると予測された。従って、膜の浸食は、脱脂乳のクロスフロー精密濾過によって明らかにされる可能性が高いと考えられた。クエン酸中への一次浸漬(pH2、90℃)、次いで約60℃で膜を通す次亜塩素酸ナトリウムのpH10溶液及び洗浄剤の再循環の2段階法を使用して膜を洗浄した後に、試料を、10%脱脂乳について約8ft/sのクロスフロー速度及び約30psiの膜間差圧で試験した。その結果を、図6〜図8に示す。
図6及び図7は、従来の多層MF膜(非埋め込み型)の結果を示す。摩耗したCSI膜は、(a)摩耗後のこの部分についてさらに低下させた脱脂乳ロセス流束と、(b)糖汁処理試験前と同じ処理フラックスを有する摩耗していない膜とに基づいた研磨性スラリーに曝露されることによって損傷した。また、摩耗した部分の混濁通路は、約1NTUから160NTUを上回るまで増大した。これらの処理データは、CSI膜の分離層が研磨剤含有スラリーの影響によって剥離したことを示す顕微鏡写真と一致する。これは、図9の顕微鏡写真(摩耗していない)と図10の顕微鏡写真(摩耗している)とを比較することによって理解できる。摩耗していない膜は、かなり粗く且つ幾つかの欠陥を有するが、摩耗した試料にはもはや存在しない分離膜層が存在する。
0.2μmのMF膜(CM3−0.2)については、コランダムスラリーに対する曝露は、摩耗した試料の脱脂乳処理フラックスを著しく変化させず、また摩耗していない試料の処理フラックスも相変わらず変化しなかった。両方の膜の混濁通路は、変化しなかった。しかし、SEM顕微鏡写真は、上部分離層が損傷したことを明らかにしている。図11は、摩耗していない膜を表し、図12は摩耗した膜試料を表す。摩耗していない試料は、SiC支持体の結果としてCSI膜と同程度の粗さでなく、また分離層12は、高い倍率で明確に示される。研磨後に、膜表面は、かなり粗く、分離層12の幾つかが除去されたことを示す。
摩耗したEB3−1A膜及び摩耗していないEB3−1A膜の両方は、糖汁処理試験後に本質的に同じ機能を果たし、糖汁試験の前の脱脂乳処理フラックスに極めて類似した脱脂乳処理フラックスを提供した(図8)。試験の60分後の約30LMHの脱脂乳処理フラックスの相違は、その他の膜タイプで認めることができるように脱脂乳処理試験結果について典型的である。混濁通路は、初期の結果からいずれの膜についても有意に変化していなかった。微細構造分析は、脱脂乳処理試験結果と一致した。摩耗していない膜(図13に示す)は、摩耗した膜(図14)と著しく異なっていない。埋め込まれる材料であり得る支持層14の細孔内に都合よく位置した微細材料であるように思われる。摩耗した膜内には幾つかの空孔欠陥があるが、幾つかは摩耗していない膜にも認めることができる。
希薄脱脂乳処理試験及びSEM分析から得られた情報は、耐摩耗性埋め込み膜アプローチの実行可能性を実証する。1次コート(全固形物の40重量%のAlを有する)と、2次コート(全固形物の65重量%のAlを有する)から調製された支持層14と、Alナノ粒子分離層12とからなるSiCモノリス支持体上に調製された埋め込み膜(EB3−1A)は、コランダムスラリー及び糖汁試験で研磨後に、脱脂乳処理フラックス又は微細構造に著しい変化はなかった。前記2つの従来の(非埋め込み型)2層膜は、摩耗試験により損傷した。
支持体に埋め込まれた支持層及び支持層に埋め込まれた分離層
この実施例は、図3に図解した実施形態に基づく。巣状耐摩耗性膜構造物を、SiC材料から作製し、次いでその耐摩耗性について評価した。この実施例の最初の工程は、膜の機械的支持として使用すべき多孔質SiCモノリス支持体を作製することであった。これらの支持体は、押し出し、次いでその部分を乾燥し、不活性雰囲気で2,100℃を超える温度に焼成してこれらを強固にし、多孔質にすることによって形成した。巣状構造物を作成するために、比較的大きな細孔を有する呼称15ミクロン細孔径のモノリスを使用した。
このタイプの膜の作製の次の工程は、埋め込み支持層を機械的支持の細孔内にスリップ成形によって付着させることであった。23重量%の無機固形物を含有する水性スリップを、粗い(1ミクロンを超える)及び微細な(1ミクロン未満)SiC微粒子を、炭化ホウ素焼成助剤及びカーボンブラック焼成助剤(それぞれスリップ中に1容量%未満)と一緒に使用して調製した。このコーティングを、SiC支持体上にスリップ成形し、次いで不活性雰囲気で名目上2,100℃に焼成した。図15は、非埋め込みSiC支持層と埋め込みSiC支持層の構造を比較する。
埋め込み支持層(すなわち、巣状構造)に埋め込むべき分離層を、プレセラミックポリマーと細孔形成剤とを使用して作製した。ポリマー容量に基づいて、40g/Lのプレセラミックポリマー(Starfire Systems製)(これは、加熱処理するとSiCに転化する)と50%カーボンブラックとを含有する非水性混合物を調製し、埋め込み支持層でコーティングされた試料と接触させた。得られたコーティングを乾燥した後に、試料を不活性雰囲気で名目上1,100℃に焼成した。この試料を、約525℃で空中酸化して細孔形成剤を焼き尽くし、SiC膜を親水性にした。この場合の細孔形成剤は、膜の水分流動率を周囲条件で1000lmh−barを超えるまで増大させることに都合がよいことが認められた。また、この方法を使用して形成された膜は、極めて硬く、焼入れ工具鋼による傷が付かない。試料の顕微鏡写真を図16に示す。
埋め込まれた分離層は、顕微鏡写真図において容易に目に見えないが、その処理性能に対する効果は、明らかである。米国エネルギー省の国立持続可能エネルギー研究所(the US Department of Energy’s National Renewable Energy Laboratory)によって供給される希薄酸予備処理トウモロコシ茎葉から取り出されたヘミセルロース加水分解物液の供給原料を使用して、埋め込み分離層を有する試料及び埋め込み分離層を有していない試料の膜性能を評価した。図17に見られるように、分離層を含んでいると、処理フラックスが著しく増大した。
巣状SiC展開MF膜及び従来の0.1μmのMF膜について促進摩耗試験を行った。20μmアルミナ研磨剤の5重量%スラリーを用いた20時間の連続摩耗後に、試料を装置から取り出し、加水分解物処理性能について特定した。対照並びに0.1μm膜及び巣状SiC展開MF膜の摩耗試料の加水分解物透過性曲線を、図18に示す。得られたデータは、試験ループにおける位置決めが性能に及ぼす影響を取り除くために(ループにおける圧力低下のために、上流部分は、透過液に対する背圧がない場合にはより高い膜間差圧を有する)処理フラックスよりもむしろ透過性(lmh−bar)として提示された。摩耗した0.1μmの標準膜の性能は、性能の低下を示したが、これに対して巣状膜流束は、摩耗部分及び対照部分について依然として同等である。これは、巣状(埋め込み)膜が従来の膜技術よりも優れた耐摩耗性を有するという指標である。摩耗した標準0.1μm膜に透過性の低下は、膜の汚染の増大に起因すると考えられる。従来の膜が侵食されるように、支持層の大きな細孔が露出される。これらの大きな細孔は、分離層の微細細孔よりも汚れ易い。従って、摩耗した膜は低下した透過性を有することが予期され、これは摩耗した0.1μmの標準膜について観察されることである。これらの4つの試料を同時に試験した。従って、観察された相違は、加水分解物液供給原料中の変動の結果ではない。
供給原料の不足によりさらに加水分解物試験を行うことができないにもかかわらず、前記の膜を、アルミナスラリーを用いてさらに60時間摩耗させた。合計時間100時間後に、膜を壊して開き、肉眼で調べた。摩耗した膜試料と摩耗していない試料とを比較するSEM画像を、図19及び図20に示す。図19において、微細(0.1μm)分離層は、膜表面が取り除かれていることが明らかである。図20において、支持層は、摩耗していない対照試料の画像及び摩耗した試料の画像の両方で観察できる。埋め込まれた分離層は、得られたSEM画像の解像度では目に見えない。しかし、この技術アプローチは分離層を支持層内に埋め込むことであるので、支持層が激しく摩滅していない限りは、分離層が研磨後に残ることが示唆される。
本発明は、勿論、本発明の範囲及び不可欠な特徴から逸脱することなく、本明細書に記載の具体的方法以外のその他の具体的方法で実施し得る。従って、本実施形態は、全ての態様において例示として及び限定されないとして解釈されるべきであり及び付属の特許請求の範囲の意味及び均等の範囲内に入る全ての変化が本明細書に包含されることが意図される。

Claims (28)

  1. 供給端で供給原料を受け入れ且つ前記供給原料から透過液を分離するための濾過装置であって、
    a.多孔質材料から形成されるモノリスと
    b.前記モノリスの中を前記供給端からその反対端まで伸びる複数の供給原料通路と、
    c.それぞれの供給原料通路であって、
    i.前記多孔質モノリスに結合された無機粒子を含む支持膜と、
    ii.透過液が前記分離膜及び前記支持膜の中を流れるように前記支持膜に実質的に埋め込まれた材料からなる分離膜と、
    から構成される周囲膜構造物を含むそれぞれの供給原料通路と、
    を含む、濾過装置。
  2. 前記支持膜及び前記分離膜が金属酸化物の粒子を含み、前記支持膜が、金属酸化物粒子と、前記金属酸化物粒子の周りに分散している細孔とによって形成された構造からなり、前記分離膜が、前記支持膜の細孔よりも小さく且つ前記支持膜の細孔に実質的に埋め込まれる金属酸化物粒子を含む、請求項1に記載の濾過装置。
  3. 前記支持膜と前記分離膜の一部を形成する前記金属酸化物粒子が、酸化アルミニウム粒子を含む、請求項2に記載の濾過装置。
  4. 前記支持膜が、無機粒子の2つ以上のコーティングを含む、請求項1に記載の濾過装置。
  5. 前記2つ以上のコーティングが、酸化アルミニウムの粒子を含む、請求項4に記載の濾過装置。
  6. 前記支持膜が、酸化アルミニウムの粒子を含む、請求項1に記載の濾過装置。
  7. 前記支持膜が、ジルコンと酸化アルミニウム粒子との混合物を含有する、請求項6に記載の濾過装置。
  8. 前記モノリスの前記多孔質材料において、前記支持膜及び前記分離膜が、炭化ケイ素を含む、請求項1に記載の濾過装置。
  9. 濾過装置の形成方法であって、
    a.多孔質材料のモノリスを形成することと、
    b.前記モノリス中に複数の供給原料通路を形成することであって、それぞれの通路が、前記モノリスの前記多孔質材料の一部を含有する支持体と、前記支持体に結合された支持膜と、前記膜支持体に実質的に埋め込まれた分離膜とからなる膜構造物を含む、形成することと、
    c.前記支持膜を前記多孔質支持体に結合することであって、前記多孔質支持体を、無機粒子を含有する組成物でコーティングすることを含む、結合することと、
    d.前記多孔質支持体を前記無機粒子を含む組成物でコーティングした後に、前記支持膜を前記モノリスに結合することと、
    e.前記支持膜を前記多孔質支持体に結合した後に、前記分離膜を前記支持膜の中に実質的に埋め込むことと、
    f.前記分離膜を前記支持膜に結合することと、
    を含む、濾過装置の形成方法。
  10. 前記支持体を、約20重量%〜約65重量%の無機固体を含有する水性組成物でコーティングすることによって前記支持膜を形成することを含む、請求項9に記載の方法。
  11. 前記支持体を、約20重量%〜約65重量%の酸化アルミニウム粒子を含有する水性組成物でコーティングし、その後に前記モノリスを少なくとも1000℃の温度に加熱することによって前記支持膜を形成することを含む、請求項9に記載の方法。
  12. 前記支持膜をプレセラミックポリマーでコーティングし、前記膜支持体を前記プレセラミックポリマーでコーティングした後に前記モノリスを少なくとも500℃の温度に加熱して、前記プレセラミックポリマーを前記支持膜に実質的に埋め込まれる微粒子に転化させることによって埋め込み分離膜を形成することを含む、請求項9に記載の方法。
  13. 前記支持膜を、プレセラミックポリマーと細孔形成剤との非水性混合物でコーティングし、前記プレセラミックポリマーと細孔形成剤との前記コーティングを乾燥し、前記プレセラミックポリマーと細孔形成剤との前記コーティングを前記支持膜に貼り付けた後に前記モノリスを加熱し、且つ細孔形成剤の大部分を焼き尽くすことによって前記埋め込み分離膜を形成することを含む、請求項9に記載の方法。
  14. 前記支持体、前記膜支持体及び前記分離膜がSiCを含む、請求項9に記載の方法。
  15. a.前記支持体を、約5容量%〜約50容量%のSiC微粒子を含有する組成物でコーティングすることと、
    b.前記のSiC微粒子のコーティングを、実質的に不活性雰囲気で少なくとも1700℃の温度に加熱して前記支持膜を形成することと、
    c.前記支持膜を貼り付けた後に、前記支持膜を、約20〜約80g/Lのプレセラミックポリマーと細孔形成剤とを含有する混合物でコーティングすることであって、前記プレセラミックポリマーは、加熱することによってSiCに変換可能である、コーティングすることと、
    d.前記プレセラミックポリマーと細孔形成剤とを乾燥させることと、
    e.前記モノリスを少なくとも850℃の温度に加熱することと、
    f.前記細孔形成剤の相当な部分を焼き尽くして前記膜支持体に細孔を形成する
    ことを含む、請求項12に記載の方法。
  16. 前記分離膜が前記支持膜に実質的に埋め込まれ且つ前記支持膜が前記支持体に実質的に埋め込まれるように、前記支持膜を前記支持体に実質的に埋め込むことをさらに含む、請求項9に記載の方法。
  17. 前記分離膜が前記支持膜に実質的に埋め込まれ、次に前記支持膜が前記支持体に実質的に埋め込まれるように、無機粒子を含む前記支持膜が前記多孔質モノリスに実質的に埋め込まれる、請求項1に記載の濾過装置。
  18. 供給端で供給原料を受け入れ且つ供給原料を透過液に分離するための濾過装置であって、
    a.多孔質材料から形成されるモノリスと、
    b.前記モノリスの中を前記供給端からその反対端まで伸びる複数の供給原料通路と、
    c.それぞれの供給原料通路であって、
    i.細孔を含み、一部が前記モノリスの前記多孔質材料により形成される支持体と、
    ii.無機粒子を含み、前記粒子は実質的に前記支持体に埋め込まれ、且つ前記粒子は前記支持体に結合される、支持体と、
    iii.前記支持膜に形成された細孔に、透過液が前記分離膜及び前記支持膜並びに前記支持体の中を流れるように実質的に埋め込まれた材料を含む分離膜と
    から構成される周囲膜構造物を含むそれぞれの供給原料通路と、
    を含む、濾過装置。
  19. 前記支持膜及び前記分離膜が金属酸化物の粒子を含み、前記支持膜が、金属酸化物粒子と、前記金属酸化物粒子の周りに分散している細孔とによって形成された構造からなり、前記分離膜が、前記支持膜の細孔よりも小さく且つ前記支持膜の細孔に実質的に埋め込まれる金属酸化物粒子を含む、請求項18に記載の濾過装置。
  20. 前記支持膜及び前記分離膜の一部を形成する前記金属酸化物粒子が、酸化アルミニウム粒子を含む、請求項19に記載の濾過装置。
  21. 前記支持体が多孔質セラミック材料からなる、請求項18に記載の濾過装置。
  22. 濾過装置を形成する方法であって、
    a.多孔質材料から形成されるモノリスを形成することと、
    b.前記モノリスの中に複数の供給原料通路を形成することであって、それぞれの通路は、
    i.モノリスの多孔質材料の一部を含む支持体と、
    ii.前記支持体によって支持された無機粒子を含む支持膜及び前記膜支持体上に支持された無機粒子を含む分離膜からなる膜構造と、
    からなるむものである、
    通路を形成することと、
    c.前記方法は、前記支持膜の前記粒子を、前記支持体に実質的に埋め込み且つ前記膜支持体の粒子を前記支持体に結合することを含み、
    d.前記分離膜の前記材料を前記膜支持体に形成された細孔に埋め込み且つ前記分離膜を前記膜支持体に結合することと、
    を含む、濾過装置を形成する方法。
  23. 前記支持体を、約20重量%〜約65重量%の無機粒子を含有する水性組成物でコーティングすることによって前記膜支持体を形成することを含む、請求項22に記載の方法。
  24. 前記支持体を、約20重量%〜約65重量%の酸化アルミニウム粒子を含有する水性組成物でコーティングし、その後に前記モノリスを少なくとも100℃の温度に加熱することによって前記支持膜を形成することを含む、請求項22に記載の方法。
  25. 前記支持膜をプレセラミックポリマーでコーティングし、前記支持膜をプレセラミックポリマーでコーティングした後に、前記膜支持体を少なくとも500℃の温度に加熱して前記プレセラミックポリマーを前記支持膜に実質的に埋め込まれる微粒子に転化させることによって埋め込まれた分離膜を形成することを含む、請求項22に記載の方法。
  26. 前記支持膜を、プレセラミックポリマーと細孔形成剤との非水性混合物でコーティングし、前記プレセラミックポリマーと細孔形成剤とのコーティングを乾燥し、前記のプレセラミックポリマーと細孔形成剤とのコーティングを支持膜に貼り付けた後に前記モノリスを加熱し、前記細孔形成剤の実質的部分を焼き尽くすことによって前記埋め込み分離膜を形成することを含む、請求項22に記載の方法。
  27. 前記支持体、前記膜支持体及び前記分離膜がSiCを含む、請求項22に記載の方法。
  28. 請求項22に記載の方法であって、
    a.前記支持体を、約5重量%〜約50重量%のSiC微粒子を含有する水性組成物でコーティングすることと、
    b.前記のSiC微粒子のコーティングを実質的に不活性雰囲気で少なくとも1700℃の温度に加熱して前記支持膜を形成することと、
    c.前記支持膜を貼り付けた後に、前記支持膜を、約20〜約80g/Lのプレセラミックポリマーと細孔形成剤とを含有する混合物でコーティングすることであって、前記プレセラミックポリマーは、加熱することによってSiCに変換可能である、コーティングすることと、
    d.前記プレセラミックポリマーと前記細孔形成剤とを乾燥させることと、
    e.前記モノリスを少なくとも850℃の温度に加熱することと、
    f.前記細孔形成剤の実質的な部分を焼き尽くして前記膜支持体に細孔を形成することと、
    を含む、請求項12に記載の方法。
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