JP2012504938A - 酵素的過酸生成の制御 - Google Patents
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Abstract
Description
a.標的濃度のペルオキシカルボン酸を生産させるための一式の反応成分を選択すること、ここで該反応成分は、
1)下記の化合物の少なくとも1つ又はそれらの混合物:
i)以下の構造
[X]mR5
[式中、
Xは式R6C(O)Oのエステル基であり、
R6は、場合によりヒドロキシル基又はC1〜C4のアルコキシ基で置換される、C1〜C7の直鎖状、分枝鎖状又は環状のヒドロカルビル部分であり、ここでR6は、場合により、R6がC2〜C7の場合1つ又はそれ以上のエーテル結合を含み;
R5は、場合によりヒドロキシル基で置換される、C1〜C6の直鎖状、分枝鎖状又は環状のヒドロカルビル部分であり、ここでR5中の各炭素原子はそれぞれ最大で1つのヒドロキシル基又は最大で1つのエステル基を含み、ここでR5は、場合により、1つ又はそれ以上のエーテル結合を含み;
mは1からR5中の炭素数までの整数である]
を有するエステルであって、
25℃で水に対して少なくとも5ppmの溶解度を有する、上記エステル;又は
ii)以下の構造
iii)アセチル化単糖、アセチル化二糖、又はアセチル化多糖;
2)過酸素源;
3)ペルヒドロリシス活性を有する酵素触媒、ここで該酵素触媒は、CLUSTALWを用いると参照配列の配列番号2にアラインするCE−7シグネチャーモチーフを有する酵素を含み、該シグネチャーモチーフは、
i)配列番号2のアミノ酸の位置118〜120におけるRGQモチーフ;
ii)配列番号2のアミノ酸の位置179〜183におけるGXSQGモチーフ;及び
iii)配列番号2のアミノ酸の位置298〜299におけるHEモチーフ;を含み、ここで該酵素は、配列番号2と少なくとも30%のアミノ酸同一性を含む;そして
4)場合により、少なくとも1つの緩衝液;
を含み;そして
b.選択された一式の反応成分を水性の反応条件下で混合して反応混合物を形成させ;それによって、ペルオキシカルボン酸を含む反応生産物を形成させること;ここで、ペルオキシカルボン酸を含む反応生産物により、反応混合物のpHが、反応成分を混合して約1分〜約10分以内に約6未満に低下し、そして標的濃度のペルオキシカルボン酸が生産され、ここで反応混合物のpH低下を、生産される標的濃度のペルオキシカルボン酸を制御するために使用する;
を含む方法である。
a.標的濃度のペルオキシカルボン酸を生産させるための一式の反応成分を選択すること、ここで、該反応成分は、
1)下記の化合物の少なくとも1つ又はそれらの混合物:
i)以下の構造
[X]mR5
[式中、
Xは式R6C(O)Oのエステル基であり、
R6は、場合によりヒドロキシル基又はC1〜C4のアルコキシ基で置換される、C1〜C7の直鎖状、分枝鎖状又は環状のヒドロカルビル部分であり、ここでR6は、場合により、R6がC2〜C7の場合1つ又はそれ以上のエーテル結合を含み;
R5は、場合によりヒドロキシル基で置換される、C1〜C6の直鎖状、分枝鎖状又は環状のヒドロカルビル部分であり、ここでR5中の各炭素原子はそれぞれ最大で1つのヒドロキシル基又は最大で1つのエステル基を含み、ここでR5は、場合により、1つ又はそれ以上のエーテル結合を含み;
mは1からR5中の炭素数までの整数である]
を有するエステルであって、
25℃で水に対して少なくとも5ppmの溶解度を有する、上記エステル;又は
ii)以下の構造
iii)アセチル化単糖、アセチル化二糖、又はアセチル化多糖;
2)過酸素源;
3)ペルヒドロリシス活性を有する酵素触媒、ここで該酵素触媒は、CLUSTALWを用いると参照配列の配列番号2にアラインするCE−7シグネチャーモチーフを有する酵素を含み、該シグネチャーモチーフは、
i)配列番号2のアミノ酸の位置118〜120におけるRGQモチーフ;
ii)配列番号2のアミノ酸の位置179〜183におけるGXSQGモチーフ;及び
iii)配列番号2のアミノ酸の位置298〜299におけるHEモチーフ;を含み、ここで該酵素は、配列番号2と少なくとも30%のアミノ酸同一性を含む;そして
4)場合により、少なくとも1つの緩衝液;
を含み;そして
b.選択された一式の反応成分を水性の反応条件下で混合して反応混合物を形成させ;
それによって、ペルオキシカルボン酸を含む反応生産物を形成させること;ここで、ペルオキシカルボン酸を含む反応生産物により、反応混合物のpHが、反応成分を混合して約1分〜約10分以内に約6未満に低下し、そして標的濃度のペルオキシカルボン酸が生産され、ここで反応混合物のpH低下を、生産される標的濃度のペルオキシカルボン酸を制御するために使用し;そして
c.工程(b)で生産されるペルオキシカルボン酸を硬表面又は無生物に適用すること;
を含む方法である。
以下の配列は、37C.F.R.1.821〜1.825(「ヌクレオチド配列及び/又はアミノ酸配列の開示を含む特許出願の要件−配列規則(“Requirements for Patent Applications Containing Nucleotide Sequences and/or Amino Acid Sequence Disclosures - the Sequence Rules”)」)に準拠し、世界知的所有権機関(WIPO)標準ST.25(1998)、並びに欧州特許条約(EPC)及び特許協力条約(PCT)の規則5.2及び49.5(a−bis)並びに細則208及び実施細則の付属書Cに記載の配列表の要件に従う。ヌクレオチド及びアミノ酸配列データで用いられる記号及び様式は37C.F.R.§1.822に記載されている規則に準拠する。
標的濃度のペルオキシカルボン酸を生産させるために、好適な水性反応条件下で、選択された反応成分を混ぜ合わせること、ここで、該反応成分は、
以下を含む第1の混合物:
i)ペルヒドロラーゼ活性を有する酵素触媒、ここで、該酵素触媒はCE−7シグネチャーモチーフを有する酵素を含む;及び
ii)カルボン酸エステル基質;
ここで、該第1の混合物は、場合により、無機又は有機緩衝液、腐食防止剤、湿潤剤、及びそれらの組み合わせから成るグループから選択される成分を含む;並びに
過酸素源及び水を含む第2の混合物、ここで、該第2の混合物は、場合によりキレート剤を含む;
を含む;
を含む方法が提供される。
i)以下の構造
[X]mR5
[式中、
X=式R6C(O)Oのエステル基であり、
R6は、場合によりヒドロキシル基又はC1〜C4のアルコキシ基で置換される、C1〜C7の直鎖状、分枝鎖状又は環状のヒドロカルビル部分であり、ここでR6は、場合により、R6がC2〜C7の場合1つ又はそれ以上のエーテル結合を含み;
R5=場合によりヒドロキシル基で置換される、C1〜C6の直鎖状、分枝鎖状又は環状のヒドロカルビル部分であり、ここでR5中の各炭素原子はそれぞれ最大で1つのヒドロキシル基又は最大で1つのエステル基を含み、ここでR5は、場合により、1つ又はそれ以上のエーテル結合を含み;
m=1からR5中の炭素数までの整数である]
を有するエステルであって、
25℃で水に対して少なくとも5ppmの溶解度を有する、上記エステル;
ii)以下の構造
iii)アセチル化単糖、アセチル化二糖、又はアセチル化多糖から成るグループから選択されるアセチル化糖;
から成るグループから選択される。
によって定義される。
1.小さい脂肪族の非極性の又はわずかに極性を有する残基:Ala、Ser、Thr(Pro、Gly);
2.極性の負電荷を有する残基及びそれらのアミド:Asp、Asn、Glu、Gln;
3.極性の正電荷を有する残基:His、Arg、Lys;
4.大きい脂肪族の非極性残基:Met、Leu、Ile、Val(Cys);及び
5.大きい芳香族残基:Phe、Tyr、Trp。
1つの態様において、pH感受性ペルヒドロリシス活性を有する酵素触媒の存在下で、カルボン酸エステルと、無機過酸化物、例えば、これらに限定されないが、過酸化水素、過ホウ酸ナトリウム又は過炭酸ナトリウムとを反応させることによって標的濃度の過酸を含む水性混合物の製造方法が提供される。1つの実施態様において、このような酵素触媒は、CE−7炭水化物エステラーゼファミリーに属する構造を有するペルヒドロラーゼを含む。別の実施態様において、ペルヒドロラーゼ触媒は、構造的にセファロスポリンCデアセチラーゼと分類される。別の実施態様において、ペルヒドロラーゼ触媒は、構造的にアセチルキシランエステラーゼと分類される。
i)配列番号2のアミノ酸位置118〜120にRGQモチーフ;
ii)配列番号2のアミノ酸位置179〜183にSEQモチーフ;及び
iii)配列番号2のアミノ酸位置298〜299にHEモチーフ;
ここで、該酵素は、配列番号2に対して少なくとも30%のアミノ酸同一性を有する。
[X]mR5
式中、
X=式R6C(O)Oのエステル基、R6=C1〜C7の直鎖状、分枝鎖状又は環状のヒドロカルビル部分であり、場合によりヒドロキシル基若しくはC1〜C4のアルコキシ基で置換され、ここで、R6は、場合により、R6がC2〜C7の場合は1つ又はそれ以上のエーテル結合を含み;
R5=C1〜C6の直鎖状、分枝鎖状又は環状のヒドロカルビル部分であり、場合によりヒドロキシル基で置換され、ここで、R5中のそれぞれの炭素原子は単独に最大で1つのヒドロキシル基又は最大で1つのエステル基を含み、且つ、R5は、場合により1つ又はそれ以上のエーテル結合を含み;
m=1からR5中の炭素数までの整数であり;
ここで、25℃における水に対する該エステルの溶解度は、少なくとも5ppmである;で示されるエステルを含む。
R1=C1〜C7の直鎖状又は分枝鎖状のアルキルであり、場合によりヒドロキシル基若しくはC1〜C4のアルコキシ基で置換され;そして
R2=C1〜C10の直鎖状又は分枝鎖状のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アルキルアリール、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリール、(CH2CH2−O)nH、又は(CH2CH(CH3)−O)nHであり;そして
n=1〜10である;
のエステルを含む。
R1=C1〜C7の直鎖状又は分枝鎖状のアルキルであり、場合によりヒドロキシル基若しくはC1〜C4のアルコキシ基で置換され;
R3及びR4は、それぞれH又はR1C(O)である;
のグリセリド含む。
セファロスポリンCデアセチラーゼ(E.C.3.1.1.41;系統的名称は、セファロスポリンCアセチルヒドロラーゼ;CAH)は、セファロスポリンC、7−アミノセファロスポラン酸、及び7−(チオフェン−2−アセトアミド)セファロスポラン酸のような、セファロスポリンに結合したアセチルエステルを加水分解する能力を有する酵素である(Abbott, B. and Fukuda, D., Appl. Microbiol. 30(3):413-419 (1975))。CAHは、炭水化物エステラーゼファミリー7と称される構造的に関連する酵素のより大きなファミリーに属する(CE−7; Coutinho, P.M., Henrissat, B. 炭水化物生物工学における最近の進歩「炭水化物−活性酵素:統合データベース入門」(“Carbohydrate-active enzymes: an integrated database approach” in Recent Advances in Carbohydrate Bioengineering), H.J. Gilbert, G. Davies, B. Henrissat and B. Svensson eds., (1999) The Royal Society of Chemistry, Cambridge, pp. 3-12を参照)。
本発明の方法において、反応物質及び生成物を分析するために、様々な分析方法を用いることができ、そのような方法としては、これらに限定されないが、滴定、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、ガスクロマトグラフィー(GC)、マススペクトロスコピー(MS)、キャピラリー電気泳動(CE)、U. Karstら(Anal. Chem., 69(17):3623-3627 (1997))によって説明されている分析法、及び2,2’−アジノ−ビス(3−エチルベンゾタゾリン)−6−スルホナート(ABTS)アッセイ(S. Minning, et al., Analytica Chimica Acta 378:293-298 (1999) 及び国際
公開公報第2004/058961号)が挙げられる。
J. Gabrielsonら(J. Microbiol. Methods 50: 63-73 (2002))によって説明されている方法が、過酸又は過酸化水素及び酵素基質の最小殺菌濃度(MBC)を測定するために使用することができる。このアッセイ方法は、XTT還元の阻害に基づいており、ここで、XTT(2,3−ビス[2−メトキシ−4−ニトロ−5−スルホフェニル]−5−[(フェニルアミノ)カルボニル]−2H−テトラゾリウム、分子内塩、モノナトリウム塩)は、490nm又は450nmで測定された光学濃度(OD)の変化によって微生物の呼吸活性を示す酸化還元色素である。しかし、消毒剤及び防腐剤の活性の試験に利用可能な様々なその他の方法があり、その方法としては、これらに限定されないが、生菌数計数、直接的な顕微鏡計数、乾燥質量、濁度測定、吸光度及び生物発光(例えば、Brock, Semour S.,「消毒、滅菌、及び保存、第5版」(Disinfection, Sterilization, and Preservation, 5th edition), Lippincott Williams & Wilkins, Philadelphia, PA, USA; 2001を参照)が挙げられる。
本発明の方法に従って製造した酵素触媒生成の過酸は、様々な硬表面/無生物への用途において、微生物性、真菌性、プリオン関連及びウイルス性の汚染の濃度を減少させるために用いることができ、例えば、医療機器(例えば、内視鏡)、織物(例えば、衣服、カーペット)、食品製品の表面、食品保存及び食品包装器具、食品の包装に用いられる材料、鶏の孵化場、及び飼育施設、動物の囲い、及び微生物及び/又は殺ウイルス活性を有する使用済みのプロセス水の汚染除去に用いることができる。酵素により生成した過酸を、プリオンを不活化する様に設計された製剤(例えば、所定のプロテアーゼ)に用いて、追加の殺菌活性を提供してもよい。好ましい態様において、本発明の過酸組成物は、特にオートクレーブ不可能な医療機器や食品包装装置のための消毒剤として、有用である。過酸を含む製剤は、GRAS又は食品グレードの成分(酵素、酵素基質、過酸化水素、及び緩衝液)を用いて調製してもよいために、酵素により生成した過酸は、更に動物の死体、肉、果物及び野菜の汚染除去のために、又は加工食品の汚染除去のために用いてもよい。酵素により生成した過酸は、最終的な形態が粉末、液体、ゲル、フィルム、固体又はエアロゾルである製品に組み込んでもよい。酵素により生成した過酸は、なお有効な汚染除去効果を示すような濃度に希釈してもよい。
本発明の配列及び遺伝子産物は、異種宿主細胞中で、具体的には微生物宿主の細胞中で生産してもよい。本発明の遺伝子及び核酸分子を発現させるための好ましい異種宿主細胞は、真菌又は細菌ファミリー内に見出すことができ、温度、pH値及び溶媒耐性の広範囲にわたって成長する微生物宿主である。例えば、細菌、酵母及び糸状菌のいずれかが、適切に本発明の核酸分子の発現の宿主になることが想定される。ペルヒドロラーゼは、細胞内、細胞外又は細胞内と細胞外の両者の組み合わせで発現される可能性があり、この場合、細胞内発現によって生産されたタンパク質を回収する方法よりも、細胞外で発現させる方が、発酵産物からの目的タンパク質の回収が容易になる。転写、翻訳及びタンパク質生合成装置は、細胞のバイオマスを生成するために用いられる細胞原材料と比較して不変のままである;それにもかかわらず機能的な遺伝子は発現される。宿主株の例としては、これらに限定されないが、細菌、真菌又は酵母の種類、例えば、アスペルギルス属、トリコデルマ属、サッカロミセス属、ピチア属、ファフィア(Phaffia)属、カンジダ、ハンセヌラ属、ヤロウィア(Yarrowia)属、サルモネラ属、バチルス属、アシネトバクター属、ジモモナス属、アグロバクテリウム属、エリスロバクター属、クロロビウム属、クロマチウム属、フラボバクテリウム属、キトファガ属、ロドバクター属、ロドコッカス属、ストレプトミセス属、ブレビバクテリウム属、コリネバクテリウム属、マイコバクテリウム属、デイノコッカス属、エシェリキア属、エルウィニア属、パントエア属、シュードモナス属、スフィンゴモナス属、メチロモナス属、メチロバクター属、メチロコッカス属、メチロシナス(Methylosinus)属、メチロミクロビウム(Methylomicrobium)属、メチロシスティス(Methylocystis)属、アルカリゲネス属、シネコシスティス(Synechocystis)属、シネココッカス(Synechococcus)属、アナベナ属、チオバシラス属、メタノバクテリウム属、クレブシエラ属及びミクソコッカス属が挙げられる。1つの実施態様において、細菌の宿主株としては、エシェリキア属、バチルス属、及びシュードモナス属が挙げられる。好ましい実施態様では、細菌の宿主細胞は、エシェリキア・コリである。
本発明のペルヒドロラーゼ触媒を生産するために、様々な培養方法を適用することができる。例えば、組換え微生物宿主から過剰発現される特定の遺伝子産物の大規模生産は、バッチ式及び連続培養法のどちらによっても生産することができる。
本発明の好ましい態様を実証するために、以下の実施例を示す。以下の実施例で開示された技術は、本発明者らによって本発明の実施において十分に機能することが発見された技術を示しており、従って、その実施にとって好ましいモードを構成することは、当業者であれば当然理解している。しかし、当業者であれば、本発明の開示に照らして、開示された特定の実施態様に多くの変更を加えることができ、それでもなお本発明の本質及び範囲から逸脱することなく同様の又は類似した結果を得ることができることを理解している。
katGカタラーゼが破壊されたE.コリの構築
配列番号39と同定されたPCR産物を作製するために、配列番号37及び配列番号38と同定されたプライマーを用いたPCR(94℃で0.5分間、55℃で0.5分間、70℃で1分間、30サイクル)によって、カナマイシン耐性遺伝子(kan:配列番号35)をプラスミドpKD13(配列番号36)から増幅した。katG核酸配列は配列番号40として示され、それに対応するアミノ酸配列は配列番号41である。E.コリMG1655(ATCC(登録商標)47076(商標))を、λ−レッドリコンビナーゼ遺伝子(Datsenko and Wanner, 2000, PNAS USA 97:6640-6645)を含む温度感受性プラスミドpKD46(配列番号42)で形質転換し、LB−ampプレート上で30℃で24時間選択した。MG1655/pKD46を、PCR産物50〜500ngで電気穿孔法(BioRad Gene Pulser, 0.2 cm cuvette, 2.5 kV, 200 W, 25 uF)によって形質転換し、LB−kanプレート上で、37℃で24時間選択培養した。数個のコロニーを、LB−kanプレート上に線状に塗布し、42℃で一晩インキュベートしてpKD46プラスミドを養生した。コロニーをチェックして、kanR/ampSの表現型を確認した。ゲノムDNAを、PUREGENE(登録商標)DNA精製システムを用いて数個のコロニーから単離し、配列番号43及び配列番号44と同定されたプライマーを用いたPCRによってチェックし、katG遺伝子の破壊を確認した。数種のkatG遺伝子が破壊された株を、FLPリコンビナーゼを含む温度感受性プラスミドpCP20(配列番号45)で形質転換し、これを用いて、kan遺伝子を切り出し、LB−ampプレート上で、37℃で24時間選択した。数個のコロニーを、LBプレートに線状に塗布し、42℃で一晩インキュトして、pCP20プラスミドを養生した。2つのコロニーをチェックして、kanS/ampSの表現型を確認し、MG1655KatG1、及びMG1655KatG2と命名した。
katEカタラーゼが破壊されたE.コリの構築
配列番号48と同定されたPCR産物を作製するために、配列番号46及び配列番号47と同定されたプライマーを用いたPCR(94℃で0.5分間、55℃で0.5分間、70℃で1分間、30サイクル)によって、カナマイシン耐性遺伝子(配列番号35)をプラスミドpKD13(配列番号36)から増幅した。katE核酸配列は、配列番号49として示され、それに対応するアミノ酸配列は配列番号50である。E.コリMG1655(ATCC(登録商標)47076(商標))を、λ−レッドリコンビナーゼ遺伝子を含む温度感受性プラスミドpKD46(配列番号42)で形質転換し、LB−ampプレート上で、30℃で24時間選択した。MG1655/pKD46を、PCR産物50〜500ngで電気穿孔法(BioRad Gene Pulser, 0.2 cm cuvette, 2.5 kV, 200 W, 25 uF)によって形質転換し、LB−kanプレート上で、37℃で24時間選択した。数個のコロニーを、LB−kanプレートに線状に塗布し、42℃で一晩インキュベートしてpKD46プラスミドを養生した。コロニーをチェックして、kanR/ampSの表現型を確認した。ゲノムDNAを、PUREGENE(登録商標)DNA精製システムを用いて数個のコロニーから単離し、配列番号43及び配列番号44と同定されたプライマーを用いたPCRによってチェックし、katG遺伝子の破壊を確認した。数種のkatE遺伝子が破壊された株を、FLPリコンビナーゼを含む温度感受性プラスミドpCP20(配列番号45)で形質転換し、これを用いて、kan遺伝子を切り出し、LB−ampプレート上で、37℃で24時間選択した。数個のコロニーを、LBプレート上に線状に塗布し、42℃で一晩インキュベートして、pCP20プラスミドを養生した。2つのコロニーをチェックして、kanS/ampSの表現型を確認し、MG1655KatE1、及びMG1655KatE2と命名した。
katGカタラーゼ及びkatEカタラーゼが破壊されたE.コリ株(KLP18)の構築
配列番号48と同定されたPCR産物を作製するために、配列番号46及び配列番号47と同定されたプライマーを用いたPCR(94℃で0.5分間、55℃で0.5分間、70℃で1分間、30サイクル)によって、カナマイシン耐性遺伝子(配列番号35)をプラスミドpKD13(配列番号36)から増幅した。E.コリMG1655KatG1(実施例13)を、λ−レッドリコンビナーゼ遺伝子を含む温度感受性プラスミドpKD46(配列番号42)で形質転換し、LB−ampプレート上で、30℃で24時間選択した。MG1655KatG1/pKD46を、PCR産物50〜500ngで電気穿孔法(BioRad Gene Pulser, 0.2 cm cuvette, 2.5 kV, 200 W, 25 uF)によって形質転換し、LB−kanプレート上で、37℃で24時間選択した。数個のコロニーを、LB−kanプレートに線状に塗布し、42℃で一晩インキュベートしてpKD46プラスミドを養生した。コロニーをチェックして、kanR/ampSの表現型を確認した。ゲノムDNAを、PUREGENE(登録商標)DNA精製システムを用いて数個のコロニーから単離し、配列番号51及び配列番号52と同定されたプライマーを用いたPCRによってチェックし、katE遺伝子の破壊を確認した。数種のkatE遺伝子が破壊された株(ΔkatE)を、FLPリコンビナーゼを含む温度感受性プラスミドpCP20(配列番号45)で形質転換し、これを用いて、kan遺伝子を切り出し、LB−ampプレート上で、37℃で24時間選択した。数個のコロニーを、LBプレート上に線状に塗布し、42℃で一晩インキュベートして、pCP20プラスミドを養生した。2つのコロニーをチェックして、kanS/ampSの表現型を確認し、MG1655KatG1KatE18.1、及びMG1655KatG1KatE23と命名した。MG1655KatG1KatE18.1をE.コリKLP18と命名した。
サーモトガ・ネアポリタナ由来のペルヒドロラーゼのクローニング及び発現
GENBANK(登録商標)(受託番号U58632)で報告されているようなサーモトガ・ネアポリタナ由来のアセチルキシランエステラーゼをコードする遺伝子を、E.コリ中での発現のために最適化されたコドンを用いて合成した(DNA 2.0、Menlo Park, CA)。続いて、配列番号66及び配列番号67と同定されたプライマーを用いたPCR(94℃で0.5分間、55℃で0.5分間、70℃で1分間、30サイクル)によって、その遺伝子を増幅した。得られた核酸生成物(配列番号68)を、pTrcHis2−TOPO(登録商標)にサブクローニングして、pSW196と同定されたプラスミドを作製した。そのプラスミドpSW196を使用してE.コリを形質転換し、細胞株KLP18/pSW196を作製した。KLP18/pSW196は、LB培地中で37℃で振盪しながらOD600nm=0.4〜0.5になるまで増殖させ、その時点でIPTGを、1mMの最終濃度になるように添加し、インキュベートを2〜3時間続けた。細胞を遠心分離によって収穫し、SDS−PAGEを行い、総可溶性タンパク質の20〜40%のペルヒドロラーゼの発現を確認した。
サーモトガ・マリチマMSB8由来のペルヒドロラーゼのクローニング及び発現
GENBANK(登録商標)(受託番号NP_227893.1)で報告されているようなサーモトガ・マリチマMSB8由来のアセチルキシランエステラーゼをコードする遺伝子を合成した(DNA 2.0、Menlo Park, CA)。続いて、その遺伝子を、配列番号63及び配列番号64と同定されたプライマーを用いたPCR(94℃で0.5分間、55℃で0.5分間、70℃で1分間、30サイクル)によって増幅した。得られた核酸生成物(配列番号65)を制限酵素のPstI及びXbaIで切断し、pUC19のPstI及びXbaIサイトの間にサブクローニングして、pSW207と同定されたプラスミドを作製した。そのプラスミドpSW207を使用してE.コリを形質転換し、KLP18/pSW207と同定された細胞株を作製した。KLP18/pSW207をLB培地中で37℃で振盪しながらOD600nm=0.4〜0.5になるまで増殖させ、その時点でIPTGを、1mMの最終濃度になるように添加し、インキュベートを2〜3時間続けた。細胞を遠心分離によって収穫し、SDS−PAGEを行い、総可溶性タンパク質の20〜40%のペルヒドロラーゼの発現を確認した。
バチルス・ズブチリスATCC(登録商標)31954(商標)由来のペルヒドロラーゼのクローニング及び発現
ゲノムDNAは、PUREGENE(登録商標)DNA精製システム(Gentra Systems, Minneapolis MN)を用いて、バチルス・ズブチリスATCC(登録商標)31954(商標)から単離した。ペルヒドロラーゼ遺伝子は、配列番号3及び配列番号4と同定されたプライマーを用いたPCR(94℃で0.5分間、55℃で0.5分間、70℃で1分間、30サイクル)によって増幅した。得られた核酸生成物(配列番号27)を制限酵素のPstI及びXbaIで切断し、pUC19のPstI及びXbaIサイトの間にサブクローニングして、pSW194と同定されたプラスミドを作製した。そのプラスミドpSW194を使用してE.コリKLP18を形質転換し、KLP18/pSW194と同定された細胞株を作製した。KLP18/pSW194をLB培地中で37℃で振盪しながらOD600nm=0.4〜0.5になるまで増殖させ、その時点でIPTGを、1mMの最終濃度になるように添加し、インキュベートを2〜3時間続けた。細胞を遠心分離によって収穫し、SDS−PAGEを行い、総可溶性タンパク質の20〜40%のペルヒドロラーゼの発現を確認した。
バチルス・ズブチリスBE1010由来のペルヒドロラーゼのクローニング及び発現
ゲノムDNAは、PUREGENE(登録商標)DNA精製システム(Gentra Systems)を用いて、バチルス・ズブチリスBE1010(Payne and Jackson 1991 J. Bacteriol. 173:2278-2282)から単離した。ペルヒドロラーゼ遺伝子は、配列番号25及び配列番号26と同定されたプライマーを用いたPCR(94℃で0.5分間、55℃で0.5分間、70℃で1分間、30サイクル)によってゲノムDNAから増幅した。得られた核酸生成物(配列番号28)を制限酵素のPstI及びXbaIで切断し、pUC19のPstI及びXbaIサイトの間にサブクローニングして、pSW189と同定されたプラスミドを作製した。そのプラスミドpSW189を使用してE.コリKLP18を形質転換し、KLP18/pSW189と同定された細胞株を作製した。KLP18/pSW189をLB培地中で37℃で振盪しながらOD600nm=0.4〜0.5になるまで増殖させ、その時点でIPTGを、1mMの最終濃度になるように添加し、インキュベートを2〜3時間続けた。細胞を遠心分離によって収穫し、SDS−PAGEを行い、総可溶性タンパク質の20〜40%のペルヒドロラーゼの発現を確認した。
バチルス・プミルスPS213のペルヒドロラーゼのクローニング及び発現
GENBANK(登録商標)(受託番号AJ1249957)で報告されているようなバチルス・プミルスPS213由来のアセチルキシランエステラーゼをコードする遺伝子(axe1)は、E.コリにおける発現に最適化されたコドンを使用して合成した(DNA 2.0、Menlo Park, CA)。次いで、その遺伝子を、配列番号33及び配列番号34と同定されたプライマーを用いたPCR(94℃で0.5分間、55℃で0.5分間、70℃で1分間、30サイクル)によって増幅した。得られた核酸生成物(配列番号53)は、pTrcHis2−TOPO(登録商標)(Invitrogen, Carlsbad CA)にサブクローニングして、pSW195と同定されたプラスミドを作製した。そのプラスミドpSW195を使用してE.コリKLP18を形質転換し、KLP18/pSW195と同定された細胞株を作製した。KLP18/pSW195をLB培地中で37℃で振盪しながらOD600nm=0.4〜0.5になるまで増殖させ、その時点でIPTGを、1mMの最終濃度になるように添加し、インキュベートを2〜3時間続けた。細胞を遠心分離によって収穫し、SDS−PAGEを行い、総可溶性タンパク質の20〜40%のペルヒドロラーゼの発現を確認した。
バチルス・リケニフォルミスATCC(登録商標)14580(商標)由来のペルヒドロラーゼのクローニング及び発現
ゲノムDNAは、PUREGENE(登録商標)DNA精製システム(Gentra Systems)を用いて、バチルス・リケニフォルミスATCC(登録商標)14580(商標)から単離した。ペルヒドロラーゼ遺伝子は、配列番号31及び配列番号32と同定されたプライマーを用いたPCR(94℃で0.5分間、55℃で0.5分間、70℃で1分間、30サイクル)によって、ゲノムDNAから増幅した。得られた核酸生成物(配列番号7)は、pTrcHis2−TOPO(登録商標)(Invitrogen, Carlsbad CA)にサブクローニングして、pSW191と同定されたプラスミドを作製した。そのプラスミドpSW191を使用してE.コリKLP18を形質転換し、KLP18/pSW191と同定された細胞株を作製した。KLP18/pSW191をLB培地中で37℃で振盪しながらOD600nm=0.4〜0.5になるまで増殖させ、その時点でIPTGを、1mMの最終濃度になるように添加し、インキュベートを2〜3時間続けた。細胞を遠心分離によって収穫し、SDS−PAGEを行い、総可溶性タンパク質の20〜40%のペルヒドロラーゼの発現を確認した。
ペルヒドロラーゼを発現するE.コリKLP18形質転換体の発酵
発酵槽用の種培養は、2Lの振盪フラスコに、酵母エキス(Amberx695、5.0g/L)、K2HPO4(10.0g/L)、KH2PO4(7.0g/L)、クエン酸ナトリウム二水和物(1.0g/L)、(NH4)2SO4(4.0g/L)、MgSO4七水和物(1.0g/L)及びクエン酸第二鉄アンモニウム(0.10g/L)を含む0.5Lの種培地を入れることによって調製した。培地のpHを6.8に調整し、培地はフラスコ中で滅菌した。滅菌後の添加物は、グルコース(50質量%、10mL)及びアンピシリンのストック溶液(25mg/mL)1mLを含んだ。種培地に、20%グリセリン中のE.コリKLP18/pSW189、E.コリKLP18/pSW191、E.コリKLP18/pSW194、E.コリKLP18/pSW195、E.コリKLP18/pSW196又はE.コリKLP18/pSW207の培養物1mLを接種し、35℃、及び300rpmで培養した。種培養は、OD550が約1〜2になったら、35℃で、KH2PO4(3.50g/L)、FeSO4七水和物(0.05g/L)、MgSO4七水和物(2.0g/L)、クエン酸ナトリウム二水和物(1.90g/L)、酵母エキス(Amberx695、5.0g/L)、Biospumex153K消泡剤(0.25mL/L、Cognis Corporation)、NaCl(1.0g/L)、CaCl2二水和物(10g/L)、及びNIT微量元素溶液(10mL/L)を含む培地8Lと共に、14Lの発酵槽(Braun)に移した。微量元素溶液は、クエン酸一水和物(10g/L)、MnSO4水和物(2g/L)、NaCl(2g/L)、FeSO4七水和物(0.5g/L)、ZnSO4七水和物(0.2g/L)、CuSO4五水和物(0.02g/L)及びNaMoO4二水和物(0.02g/L)を含んだ。滅菌後の添加物は、グルコース溶液(50質量%、80.0g)及びアンピシリンのストック溶液(25mg/mL)(16.00mL)を含んだ。グルコース溶液(50質量%)は、流加培養に使用した。グルコース濃度が0.5g/Lにまで低下した時、グルコース供給を、最初は0.31g/分で開始し、次第に、毎時それぞれ0.36、0.42、0.49、0.57、0.66、0.77、0.90、1.04、1.21、1.41、1.63g/分に増加させ;その後速度を一定に保った。 培地中のグルコース濃度を監視し、濃度が0.1g/Lを超えた場合、供給速度を低下させるか、又は一時的に停止させた。誘導は、様々な細胞株について、OD550=56及びOD550=80の間で、IPTG(0.5M)16mLを添加することによって開始した。溶存酸素(DO)濃度は、空気飽和の25%にコントロールした。DOは、最初、羽根の攪拌速度(400〜1400rpm)によって、そして後には、通気速度(2〜10slpm)によって制御した。pHは、6.8にコントロールした。NH4OH(29%、質量/質量)及びH2SO4(20%、質量/体積)をpH調整に使用した。ヘッドの圧力は、0.5barとした。細胞は、IPTG添加後16時間に、遠心分離によって収穫した。
CE−7エステラーゼ/ペルヒドロラーゼの比活性のpH依存性
サーモトガ・ネアポリタナ(KLP18/pSW196)、サーモトガ・マリチマMSB8(KLP18/pSW207)、バチルス・プミルスPS213(KLP18/pSW195)、バチルス・ズブチリスBE1010(KLP18/pSW189)、バチルス・ズブチリスATCC(登録商標)31954(商標)(KLP18/pSW194)、又はバチルス・リケニフォルミスATCC(登録商標)14580(商標)(KLP18/pSW191)由来のペルヒドロラーゼを発現するE.コリ形質転換体の細胞抽出物は、ジチオスレイトール(1mM)を含む0.05Mのリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)に懸濁した細胞ペースト(20質量%湿細胞質量)の懸濁液を、16,000psi(〜110Mpa)の作動圧力を有するフレンチプレスを2回通すことにより調製した。次に、粗抽出物を、20,000×gで遠心分離して細胞残屑を除き、総可溶性タンパク質をアッセイする清澄な細胞抽出物を作製した(Bicinchoninic Acid Kit for Protein Determination, Sigma Aldrich catalog # BCA1-KT)。清澄になったサーモトガ・マリチマMSB8又はサーモトガ・ネアポリタナのペルヒドロラーゼを含有する抽出物は、更に75℃で20分間加熱し、その後、直ちに氷/水浴で5℃に冷却した。得られた混合物は、遠心分離して沈澱したタンパク質を除去し、上清をまとめ、これまでと同様に総可溶性タンパク質をアッセイした。熱処理した上清のSDS−PAGEは、上清に存在する全可溶性タンパク質の少なくとも約90%がペルヒドロラーゼで構成されることを示した。
それぞれのペルヒドロラーゼの比活性のpH依存性を表6に示す。
緩衝液の濃度を用いたサーモトガ・ネアポリタナのペルヒドロラーゼによる過酢酸生産の制御
サーモトガ・ネアポリタナ由来のペルヒドロラーゼを発現するE.コリの形質転換体(KLP18/pSW196)の細胞抽出物は、ジチオスレイトール(1mM)を含む0.05Mのリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)に懸濁した細胞ペースト(20質量%湿細胞質量)の懸濁液を、16,000psi(〜110Mpa)の作動圧力を有するフレンチプレスを2回通すことにより調製した。次に、粗抽出物を、20,000×gで遠心分離して細胞残屑を除き、総可溶性タンパク質をアッセイする清澄な細胞抽出物を作製した(Bicinchoninic Acid Kit for Protein Determination, Sigma Aldrich catalog # BCA1-KT)。清澄になった抽出物は、75℃で20分間加熱し、その後、直ちに氷/水浴で冷却した。得られた混合物は、遠心分離して沈澱したタンパク質を除去し、上清をまとめ、これまでと同様に総可溶性タンパク質をアッセイした。上清のSDS−PAGEにより、ペルヒドロラーゼは少なくとも90%純粋であることが示された。上清は、ドライアイスで凍結させ、−80℃で保存した。
スペルコ・ディスカバリー(Supelco Discovery)C8カラム(10cm×4.0mm、5(m)(cat. #569422-U)w/プレカラムのスペルコ・スペルガード・ディスカバリー(Supelco Supelguard Discovery)C8(Sigma-Aldrich; cat # 59590-U);10マイクロリットルの注入体積;CH3CN(Sigma-Aldrich; # 270717)及び脱イオン水を1.0mL/分及び環境温度で用いたグラジエント法:
緩衝液の濃度を用いたサーモトガ・マリチマMSB8のペルヒドロラーゼによる過酢酸生産の制御
サーモトガ・マリチマMSB8由来のペルヒドロラーゼを発現する形質転換体(KLP18/pSW207)の細胞抽出物は、ジチオスレイトール(1mM)を含む0.05Mのリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)に懸濁した細胞ペースト(20質量%湿細胞質量)の懸濁液を、16,000psi(〜110Mpa)の作動圧力を有するフレンチプレスを2回通すことにより調製した。次に、粗抽出物を、20,000×gで遠心分離して細胞残屑を除き、総可溶性タンパク質をアッセイする清澄な細胞抽出物を作製した(Bicinchoninic Acid Kit for Protein Determination, Sigma Aldrich catalog # BCA1-KT)。清澄になった抽出物は、75℃で20分間加熱し、その後、直ちに氷/水浴で冷却した。得られた混合物は、遠心分離して沈澱したタンパク質を除去し、上清をまとめ、これまでと同様に総可溶性タンパク質をアッセイした。上清のSDS−PAGEにより、ペルヒドロラーゼは少なくとも85〜90%純粋であることが示された。上清はドライアイスで凍結させ、−80℃で保存した。
緩衝液、反応物質及びペルヒドロラーゼ濃度の選択によるサーモトガ・マリチマMSB8ペルヒドロラーゼによる過酢酸生産の制御
トリアセチン(100mM)、過酸化水素(100mM又は250mM)及びサーモトガ・マリチマMSB8由来のペルヒドロラーゼを発現するE.コリ形質転換体(KLP18/pSW207)から調製した細胞抽出物を加熱処理し、遠心分離した細胞抽出物の上清(35〜100μgの総加熱処理抽出物タンパク質/mL、実施例13で説明したように調製)を含む反応(総量10mL)は、クエン酸ナトリウム緩衝液(50mM、pH6.5)、又は重炭酸ナトリウム緩衝液(1mM〜5mM、表12に記載したような初期pH)、又は緩衝剤を添加しない水中で、25℃で実施した。それぞれの反応条件に対する対照反応を実施し、添加された抽出物タンパク質の非存在下で、過酸化水素によるトリアセチンの化学的ペルヒドロリシスによって生成される過酢酸の濃度を測定した。反応混合物中の過酢酸の濃度の測定は、Karstら(上記)によって説明された方法に従って行った。所定の反応時間における生成した過酢酸の濃度を表11に、そしてそれぞれの反応時間に対応する反応pHを表12に示す。
初期反応pHを利用したペルヒドロラーゼによる過酢酸生産の制御
バチルス・プミルスPS213(KLP18/pSW195)、サーモトガ・マリチマMSB8(KLP18/pSW207)、サーモトガ・ネアポリタナ(KLP18/pSW196)、又はバチルス・ズブチリスATCC(登録商標)31954(商標)(KLP18/pSW194)由来のペルヒドロラーゼを発現する形質転換体の細胞抽出物は、ジチオスレイトール(1mM)を含む0.05Mのリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)に懸濁した細胞ペースト(20質量%湿細胞質量)の懸濁液を、16,000psi(〜110Mpa)の作動圧力を有するフレンチプレスを2回通すことにより調製した。次に、粗抽出物を、20,000×gで遠心分離して細胞残屑を除き、総可溶性タンパク質をアッセイする清澄な細胞抽出物を作製した(Bicinchoninic Acid Kit for Protein Determination, Sigma Aldrich catalog # BCA1-KT)。上清は、ドライアイスで凍結させ、−80℃で保存した。
Claims (36)
- 標的濃度のペルオキシカルボン酸を生産する方法であって、
a.標的濃度のペルオキシカルボン酸を生産させるための一式の反応成分を選択すること、ここで該反応成分は、
1)下記の化合物の少なくとも1つ又はそれらの混合物:
i)以下の構造
[X]mR5
[式中、
Xは式R6C(O)Oのエステル基であり、
R6は、場合によりヒドロキシル基又はC1〜C4のアルコキシ基で置換される、C1〜C7の直鎖状、分枝鎖状又は環状のヒドロカルビル部分であり、ここでR6は、場合により、R6がC2〜C7の場合1つ又はそれ以上のエーテル結合を含み;
R5は、場合によりヒドロキシル基で置換される、C1〜C6の直鎖状、分枝鎖状又は環状のヒドロカルビル部分であり、ここでR5中の各炭素原子はそれぞれ最大で1つのヒドロキシル基又は最大で1つのエステル基を含み、ここでR5は、場合により、1つ又はそれ以上のエーテル結合を含み;
mは1からR5中の炭素数までの整数である]
を有するエステルであって、
25℃で水に対して少なくとも5ppmの溶解度を有する、上記エステル;又は
ii)以下の構造
iii)アセチル化単糖、アセチル化二糖、又はアセチル化多糖;
2)過酸素源;
3)ペルヒドロリシス活性を有する酵素触媒、ここで該酵素触媒は、CLUSTALWを用いると参照配列の配列番号2にアラインするCE−7シグネチャーモチーフを有する酵素を含み、該シグネチャーモチーフは、
i)配列番号2のアミノ酸の位置118〜120におけるRGQモチーフ;
ii)配列番号2のアミノ酸の位置179〜183におけるGXSQGモチーフ;及び
iii)配列番号2のアミノ酸の位置298〜299におけるHEモチーフ;を含み、ここで該酵素は、配列番号2と少なくとも30%のアミノ酸同一性を含む;そして
4)場合により、少なくとも1つの緩衝液;
を含み;そして
b.選択された一式の反応成分を水性の反応条件下で混合して反応混合物を形成させ;それによって、ペルオキシカルボン酸を含む反応生産物を形成させること;ここで、ペルオキシカルボン酸を含む反応生産物により、反応混合物のpHが、反応成分を混合して約1分〜約10分以内に約6未満に低下し、そして標的濃度のペルオキシカルボン酸が生産され、ここで反応混合物のpH低下を、生産される標的濃度のペルオキシカルボン酸を制御するために使用する;
を含む、上記方法。 - 少なくとも1つの緩衝液が約0.01mM〜約200mMの範囲の濃度で存在する、請求項1に記載の方法。
- 反応生産物により、反応混合物のpHが、反応成分を混合した後約1分〜約10分以内に約5に低下する、請求項1に記載の方法。
- ペルオキシカルボン酸の標的濃度が約200ppm〜約2500ppmである、請求項1に記載の方法。
- ペルオキシカルボン酸の標的濃度が約400ppm〜約1200ppmである、請求項4に記載の方法。
- ペルオキシカルボン酸の標的濃度が約400ppm〜約600ppmである、請求項5に記載の方法。
- ペルオキシカルボン酸の標的濃度が、反応成分を混合した後約1〜約10分以内に達成される、請求項1に記載の方法。
- ペルオキシカルボン酸の標的濃度が、反応成分を混合した後約5分以内に達成される、請求項1に記載の方法。
- ペルオキシカルボン酸の標的濃度が、反応成分を混合した後約1分以内に達成される、請求項8に記載の方法。
- ペルオキシカルボン酸の濃度は、一旦ペルオキシカルボン酸の標的濃度に達すると、該標的濃度の約20%未満で変動する、請求項1に記載の方法。
- 緩衝液が約8.0〜約6.0のpKaを有する、請求項1に記載の方法。
- 初期反応混合物の初期pHが、6.5、7.2、7.5、8.1、及び8.5を含むグループから選択される、請求項1に記載の方法。
- ペルヒドロリシス活性を有する酵素触媒が、サーモトガ・ネアポリタナ由来である、請求項1に記載の方法。
- ペルヒドロリシス活性を有する酵素触媒が、サーモトガ・マリチマMSB8由来である、請求項1に記載の方法。
- pHの低下により、反応成分を混合した後10分以内に、ペルヒドロリシス活性が約80%以上減少する、請求項1に記載の方法。
- 酵素触媒が、微生物細胞、透過性微生物細胞、微生物細胞抽出物、部分的精製酵素、精製酵素の形態にあるか、又は部分的精製酵素若しくは精製酵素の固定化形態である、請求項1に記載の方法。
- ペルオキシカルボン酸が、過酢酸、過プロピオン酸、過酪酸、過乳酸、過グリコール酸、過メトキシ酢酸、過β−ヒドロキシ酪酸、及びこれらの混合物から成るグループから選択される、請求項1に記載の方法。
- 酵素触媒がカタラーゼ活性を欠乏する、請求項1に記載の方法。
- 標的濃度のペルオキシカルボン酸を生産させることによって硬表面又は無生物を消毒する方法であって、
a.標的濃度のペルオキシカルボン酸を生産させるための一式の反応成分を選択すること、ここで該反応成分は、
1)下記の化合物の少なくとも1つ又はそれらの混合物:
i)以下の構造
[X]mR5
[式中、
Xは式R6C(O)Oのエステル基であり、
R6は、場合によりヒドロキシル基又はC1〜C4のアルコキシ基で置換される、C1〜C7の直鎖状、分枝鎖状又は環状のヒドロカルビル部分であり、ここでR6は、場合により、R6がC2〜C7の場合1つ又はそれ以上のエーテル結合を含み;
R5は、場合によりヒドロキシル基で置換される、C1〜C6の直鎖状、分枝鎖状又は環状のヒドロカルビル部分であり、ここでR5中の各炭素原子はそれぞれ最大で1つのヒドロキシル基又は最大で1つのエステル基を含み、ここでR5は、場合により、1つ又はそれ以上のエーテル結合を含み;
mは1からR5中の炭素数までの整数である]
を有するエステルであって
25℃で水に対して少なくとも5ppmの溶解度を有する、上記エステル;又は
ii)以下の構造
iii)アセチル化単糖、アセチル化二糖、又はアセチル化多糖;
2)過酸素源;
3)ペルヒドロリシス活性を有する酵素触媒、ここで該酵素触媒は、CLUSTALWを用いると参照配列の配列番号2にアラインするCE−7シグネチャーモチーフを有する酵素を含み、該シグネチャーモチーフは、
i)配列番号2のアミノ酸の位置118〜120におけるRGQモチーフ;
ii)配列番号2のアミノ酸の位置179〜183におけるGXSQGモチーフ;及び
iii)配列番号2のアミノ酸の位置298〜299におけるHEモチーフ;を含み、ここで該酵素は、配列番号2と少なくとも30%のアミノ酸同一性を含む;そして
4)場合により、少なくとも1つの緩衝液;
を含み;そして
b.選択された一式の反応成分を水性の反応条件下で混合して反応混合物を形成させ;それによって、ペルオキシカルボン酸を含む反応生産物を形成させること;ここで、ペルオキシカルボン酸を含む反応生成物により、反応混合物のpHが、反応成分を混合して約1分〜約10分以内に約6未満に低下し、そして標的濃度のペルオキシカルボン酸が生産され、ここで反応混合物のpH低下を、生産される標的濃度のペルオキシカルボン酸を制御するために使用し;そして
c.工程(b)で生産されるペルオキシカルボン酸を硬表面又は無生物に適用すること;
を含む、上記方法。 - 少なくとも1つの緩衝液が約0.01mM〜約200mMの範囲の濃度で存在する、請求項19に記載の方法。
- 反応生産物により、反応混合物のpHが、反応成分を混合した後約1分〜約10分以内に約5に低下する、請求項19に記載の方法。
- ペルオキシカルボン酸の標的濃度が約200ppm〜約2500ppmである、請求項19に記載の方法。
- ペルオキシカルボン酸の標的濃度が約400ppm〜約1200ppmである、請求項22に記載の方法。
- ペルオキシカルボン酸の標的濃度が約400ppm〜約600ppmである、請求項23に記載の方法。
- ペルオキシカルボン酸の標的濃度が、反応成分を混合した後約1〜約10分以内に達成される、請求項19に記載の方法。
- ペルオキシカルボン酸の標的濃度が、反応成分を混合した後約5分以内に達成される、請求項19に記載の方法。
- ペルオキシカルボン酸の標的濃度が、反応成分を混合した後約1分以内に達成される、請求項26に記載の方法。
- ペルオキシカルボン酸の濃度は、一旦ペルオキシカルボン酸の標的濃度に達すると該標的濃度の約20%未満で変動する、請求項19に記載の方法。
- 緩衝液が約8.0〜約6.0のpKaを有する、請求項19に記載の方法。
- 初期反応混合物の初期pHが、6.5、7.2、7.5、8.1、及び8.5を含むグループから選択される、請求項1に記載の方法。
- ペルヒドロリシス活性を有する酵素触媒がサーモトガ・ネアポリタナ由来である、請求項19に記載の方法。
- ペルヒドロリシス活性を有する酵素触媒がサーモトガ・マリチマMSB8由来である、請求項19に記載の方法。
- pHの低下により、反応成分を混合した後10分以内に、ペルヒドロリシス活性が約80%以上減少する、請求項19に記載の方法。
- 酵素触媒が、微生物細胞、透過性微生物細胞、微生物細胞抽出物、部分的精製酵素、精製酵素の形態にあるか、又は部分的精製酵素若しくは精製酵素の固定化形態である、請求項19に記載の方法。
- ペルオキシカルボン酸が、過酢酸、過プロピオン酸、過酪酸、過乳酸、過グリコール酸、過メトキシ酢酸、過β−ヒドロキシ酪酸、及びこれらの混合物から成るグループから選択される、請求項19に記載の方法。
- 酵素触媒がカタラーゼ活性を欠乏する、請求項19に記載の方法。
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