JP2012504618A - オンラインの近赤外線分析を使用する、(メタ)アクリル酸を精製するためのプロセスの制御 - Google Patents

オンラインの近赤外線分析を使用する、(メタ)アクリル酸を精製するためのプロセスの制御 Download PDF

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Abstract

工業グレードの(メタ)アクリル酸、例えば、アクリル酸を製造するための改良されたプロセスであって、そのプロセスには、少なくとも1種の(メタ)アクリル酸前駆体、例えばプロピレンを気相酸化して、水和された反応生成物を製造するステップ、それに続いてその反応生成物をまず脱水し、次いで濃縮するステップが含まれており、その改良には、オンラインの近赤外線分光法を使用して、その反応生成物の精製の際に、その反応生成物の水、酢酸、及び(メタ)アクリル酸の少なくとも一つの含有量を制御することが含まれる。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、米国仮特許出願第61/101,743号(2008年10月1日出願)の利益を主張するものである。
本発明は、(メタ)アクリル酸の製造に関する。本発明は、一つの態様においては、連結された二塔精製システムを使用して(メタ)アクリル酸を回収し、水及び酢酸を除去する、(メタ)アクリル酸の製造に関し、別の態様においては、本発明は、システムの水、酢酸及び/又は(メタ)アクリル酸の含有量をモニターすることによる、そのシステムの運転の制御に関する。更にまた別な態様においては、本発明は、オンライン、近赤外(IR)分光法を使用してそれらの含有量をモニターすることに関する。
(メタ)アクリル酸及び汎用化学製品のアクリレートエステル(メチル、エチル、ブチル、及び2−エチルヘキシル)は、ポリマーの性能特性を制御するための、最も用途の広いモノマー群の一つを構成している。これらのモノマーはいずれも、アルファ、ベータ(α,β)不飽和カルボキシル構造を有していて、表面コーティング、接着剤、プラスチックにおいて広範な用途を見出している。更に、ポリアクリル酸のナトリウム塩は、幼児用おむつに見られる超吸収性ポリマーとして広く使用されている。単なる粗製アクリル酸の製造能力は、全世界で年間ほぼ80億ポンドである。
「(メタ)」という用語は、その用語にメチル置換された化合物も含まれているということを意味している。例えば、「(メタ)アクリル酸」という用語は、アクリル酸及びメタクリル酸を、個別にそしてまとめて表している。本発明のプロセスは、アクリル酸及びメタクリル酸を製造するのに採用することができるが、単純化するために、以下の記述においては、アクリル酸に関して行うこととする。
現在では、(全部ではないとしても)ほとんどのアクリル酸は、プロピレンを高温で、二段のステージで空気酸化するプロセスを使用して商業的に製造されている。第一ステージにおいて、空気を用いてプロピレンを酸化してアクロレインとし、次いでそれを第二ステージに直接供給して、そこで空気を用いてアクロレインを更に酸化してアクリル酸とする。それぞれのステージで使用される触媒は、混合金属酸化物である。
分離システムの中で、アクリル酸が、その第二ステージ反応器の生成物流れから回収される。各種の分離システム設計が存在している。そのようなシステムの一つにおいては、急速冷却塔が含まれていて、それが抽出機に連結され、次いでそれが一連の蒸留塔に連結されている。第二ステージ反応器から出てくる高温ガス、例えば230℃を超える温度のガスを、急速冷却塔に送って、その中でそれらを水と接触させる。その高温ガスの凝縮可能物例えば、水、酢酸、アクリル酸などを、その高温ガスの凝縮不能物例えば、窒素、炭素酸化物などから分離する。得られたオフガスは焼却炉へ送り、冷却された(例えば230℃未満の温度の)残渣液体を抽出機へ送って、水を除去する。抽出機では有機溶媒を使用して、アクリル酸を抽出する。抽出機からの水相はカラムに送って、その中で残存溶媒を共沸除去してリサイクルさせる。抽出機からの有機相は、一連の蒸留塔に送って、それから粗アクリル酸を回収する。
これらの分離システムは有効ではあるものの、いずれのものも、建設及び運転コストが比較的高く、またいずれのものも複数の蒸留カラムを含んでいて、そのことが更に、それらの運転に複雑さをもたらしている。それぞれの塔では、塔頂にフレッシュな重合禁止剤を添加して、ポリマーのファウリングを防止することが必要である。反応抑制剤は極めて高価であり、それがアクリル酸の製造コストに加わる。
コストを削減し、かつ運転を単純化させるために、新規な分離システムが提案されており、その一つは、連結された二塔システム、すなわち、第一塔すなわち脱水塔及びそれに連結された第二塔すなわち仕上げ塔である。その脱水塔には、分縮器が備わっていて、それが精留システムとして機能している。第二塔すなわち仕上げ塔には、リボイラと全縮器とが備わっていて、それが、アクリル酸生成物から低沸不純物及び高沸不純物をストリップし、アクリル酸は究極的には側流(side draw)として回収される。
第二ステージ反応器からの冷却された(230℃以下の)ガス状反応生成物は急冷ゾーンに供給するが、そのゾーンは、脱水塔の内部又は外部いずれに位置させることもできる(塔の内部に位置させる場合には、塔の底部の中又はその近傍に位置させる)。仕上げ塔からの凝縮物を使用して、反応ガスを急冷して、濃縮アクリル酸溶液とする。急冷ゾーンからの蒸気は、脱水塔の中を上昇する。塔頂から下降してくる還流によってこの流れからアクリル酸を洗い落として、ベントガスへ逃げるアクリル酸を最小限とする。反応水、酢酸、軽質化合物及び非凝縮性ガスは、塔頂から除去するが、その一部は反応器にリサイクルし、残りのものは、高温焼却炉にパージする。
脱水塔からの塔底の液状流れは、70〜100重量%がアクリル酸、0〜15重量%が水、0〜15重量%が酢酸であるが、それを仕上げ塔の塔頂部(top又はoverhead)に直接供給して、そこで還流として使用する。仕上げ塔は、真空下で運転して、その塔の運転温度が比較的に高い(40℃以上)ことが原因の、アクリル酸の望ましくない重合を防止する。塔頂の蒸気を凝縮させて受器に集め、その凝縮物をポンプ輸送して、脱水塔の急冷ゾーンの中に噴霧する。粗製すなわち工業グレード(99+重量%)のアクリル酸を、蒸気の側流として回収する。
上述の二塔分離システムから工業グレードのアクリル酸を得るためには、脱水塔からの残流(tails stream)の水分含量を、1〜15重量%の間、好ましくは1〜10重量%の間、より好ましくは3〜5重量%の間とするべきである。この水分含量が3重量%未満にまで落ちるのを許すと、脱水器の塔頂におけるアクリル酸の損失量が増大する。この水分含量が15重量%を超えることを許すと、脱水器の中で還流を維持するために必要なエネルギーが増大する。したがって、この水分含量を厳密に制御することが、運転の総合効率にとっても、望ましくない重合及びこの装置のファウリングを防止するためにも重要である。
一つの実施態様においては、本発明は、(メタ)アクリル酸を精製するための連結された、二塔システムの一部である第一蒸留塔の運転を制御するための方法であって、その方法には、以下のステップを含む:
A.オンライン、近赤外(IR)分光計から電子シグナルを作り出すステップであって、そのシグナルが、(i)第一蒸留塔の底部からの残流、(ii)第一蒸留塔に連結され、第一蒸留塔から塔頂流を受ける凝縮器からの凝縮された軽質物流れ、及び(iii)第一蒸留塔に連結され、第一蒸留塔からの残流を受ける第二蒸留塔からの塔頂流、の少なくとも一つの、水、酢酸及び(メタ)アクリル酸の少なくとも一つの含有量に基づく、ステップ;
B.(A)において作り出された電子シグナルを、第一蒸留塔に連結された凝縮器の運転温度を制御するための手段に送るステップ;及び
C.(A)において作り出されたシグナルに基づいて、凝縮器の運転温度を、上昇、下降、又は維持させるステップ。
凝縮器の運転温度を制御するための手段は典型的には、近赤外線分光計からシグナルを受け取り、次いで、凝縮器の温度制御を担当している1種又は複数の装置の運転を維持又は変更するマイクロプロセッサー又は類似の装置である。もしも、例えば、その凝縮器がシェルアンドチューブ型凝縮器であり、その運転温度が、そのシェルを通して流れる冷却水の流量の関数であるとすると、そのマイクロプロセッサー又は類似の装置は、そのシェルを通して流れる水の量に対する変化を開始させて、運転温度における変化を起こすことができる(流量を上げることは、運転温度を下げることを意味しており、流量を下げることは運転温度を上げることを意味している)。(A)において作り出されたシグナルが、予め決められた設定値、例えば残流中4重量%よりも低い水分含量を報告してきたような場合には、例えばそのシェルを通しての冷却水の流れを多くして、凝縮器の運転温度を下げる。(A)において作り出されたシグナルが、予め決められた設定値よりも高い水分含量を報告してきたような場合には、例えばそのシェルを通しての冷却水の流れを少なくして、凝縮器の運転温度を上げる。
第一蒸留塔の底部からの残流及び第二蒸留塔からの塔頂流の水分含量を制御して、それらが、流れの全重量を基準にして、1〜15重量%の範囲、好ましくは1〜10重量%の範囲、より好ましくは3〜5重量%の範囲となるようにする。凝縮器からの凝縮された軽質物流れの水分含量を制御して、それが、流れの全重量を基準にして、80〜95重量%の範囲、好ましくは80〜90重量%の範囲、より好ましくは82〜90重量%の範囲となるようにする。
第一蒸留塔の底部からの残流及び第二蒸留塔からの塔頂流の酢酸含有量を制御して、それらが、流れの全重量を基準にして、1〜20重量%の範囲、好ましくは1〜15重量%の範囲、より好ましくは1〜10重量%の範囲となるようにする。凝縮器からの凝縮された軽質物流れの酢酸含有量を制御して、それが、流れの全重量を基準にして、4〜15重量%の範囲、好ましくは6〜13重量%の範囲、より好ましくは8〜12重量%の範囲となるようにする。
第一蒸留塔の底部からの残流及び第二蒸留塔からの塔頂流の(メタ)アクリル酸含有量を制御して、それらが、流れの全重量を基準にして、70〜100重量%の範囲、好ましくは75〜100重量%の範囲、より好ましくは80〜100重量%の範囲となるようにする。凝縮器からの凝縮された軽質物流れの(メタ)アクリル酸含有量を制御して、それが、流れの全重量を基準にして、1〜10重量%の範囲、好ましくは1〜8重量%の範囲、より好ましくは3〜7重量%の範囲となるようにする。
一つの実施態様において、本発明は、少なくとも1種の(メタ)アクリル酸前駆体の気相酸化から得られる、水和された、ガス状反応生成物から工業グレードの(メタ)アクリル酸を製造するプロセスであって、そのプロセスには、以下のステップを含む:
A.ガス状反応生成物を冷却するステップ;
B.第一蒸留塔の中でその冷却されたガス状反応生成物を脱水させて、ガス状の塔頂流と液状の残流とを製造するステップ;
C.凝縮物を形成させる運転温度を有する凝縮器の中でそのガス状塔頂流を少なくとも部分的に凝縮させ、その凝縮物の少なくとも一部を第一蒸留塔に戻すステップ;
D.オンライン、近赤外(IR)分光計から電子シグナルを作り出すステップであって、そのシグナルが、(i)第一蒸留塔の底部からの残流、(ii)第一蒸留塔に連結され、第一蒸留塔から塔頂流を受ける凝縮器からの凝縮された軽質物流れ、及び(iii)第一蒸留塔に連結され、第一蒸留塔からの残流を受ける第二蒸留塔からの塔頂流、の少なくとも一つの、水、酢酸及び(メタ)アクリル酸の少なくとも一つの含有量に基づく、ステップ;
E.(D)において作り出された電子シグナルを、第一蒸留塔に連結され、第一蒸留塔からの塔頂流を受ける、凝縮器の運転温度を制御するための手段に送るステップ;及び
F.(D)において作り出されたシグナルに基づいて、凝縮器の運転温度を、上昇、下降、又は維持させるステップ。
一つの実施態様においては、そのガス状反応生成物が、二段のステージ反応システムの生成物であり、その反応システムにおいては、その第一のステージにおいては、プロピレン及び/又はイソブチレンと、分子状酸素、例えば酸素、酸素富化空気又は単なる空気とから(メタ)アクロレインが製造され、そして第二のステージにおいては、(メタ)アクロレインを酸化して、(メタ)アクリル酸とする。一つの実施態様においては、脱水塔の残流の水分含量を、脱水塔に連結され、脱水塔からの塔頂流を受ける凝縮器の運転温度を調節することによって、水分含量が15重量%を超える、好ましくは10重量%を超える、より好ましくは5重量%を超えるように維持するための高い温度、及び水分含量を1重量%より高く、好ましくは3重量%より高く維持するための低い温度とする。
一つの実施態様においては、本発明は、工業グレードの(メタ)アクリル酸を製造するための改良されたプロセスであって、そのプロセスには、少なくとも1種の(メタ)アクリル酸前駆体の気相酸化により反応生成物を製造し、それに続けてまずその反応生成物を脱水し、次いで仕上げゾーンにおいてその反応生成物を濃縮することを含み、その反応生成物には水、酢酸、及び(メタ)アクリル酸を含むが、その改良には以下のステップを含む:
A.オンライン、近赤外(IR)分光計から電子シグナルを作り出すステップであって、そのシグナルが、(i)第一蒸留塔の底部からの残流、(ii)第一蒸留塔に連結され、第一蒸留塔から塔頂流を受ける凝縮器からの凝縮された軽質物流れ、及び(iii)第一蒸留塔に連結され、第一蒸留塔からの残流を受ける第二蒸留塔からの塔頂流、の少なくとも一つの、水、酢酸及び(メタ)アクリル酸の少なくとも一つの含有量に基づく、ステップ;
B.(A)において作り出された電子シグナルを、第一蒸留塔に連結された凝縮器の運転温度を制御するための手段に送るステップ;及び
C.(A)において作り出されたシグナルに基づいて、凝縮器の運転温度を、上昇、下降、又は維持させるステップ。
凝縮器の運転温度を制御するための手段は典型的には、先に説明したように、近赤外線分光計からシグナルを受け取り、次いで、凝縮器の温度制御を担当している1種又は複数の装置の運転を維持又は変更するマイクロプロセッサー又は類似の装置である。凝縮ゾーンからの凝縮された反応生成物は、水和された反応生成物を脱水するゾーンに戻す。
一つの実施態様においては、本発明は、少なくとも1種の(メタ)アクリル酸前駆体の気相酸化から得られる反応生成物を脱水するための連結された、二塔システムであって、そのシステムには以下のものが含まれる:(A)塔底と塔頂とを備えた第一蒸留塔、(B)脱水塔の塔頂に連結され、それと自由に連通している凝縮器(その凝縮器は、その運転温度を制御するための手段を備えている)、(C)塔頂を備えた第二蒸留塔、(D)脱水された反応生成物を脱水塔の底部から仕上げ塔の塔頂へと輸送するための手段、例えば配管、ならびに(E)脱水された生成物を脱水塔の底部から仕上げ塔の塔頂へと輸送するための手段の上又は内部に位置するプローブ又はフローセルを含む、近赤外線分光計。そのプローブは、脱水塔と仕上げ塔とを連結する配管の内部に位置していて、それにより、脱水された反応生成物が、そのプローブに相互作用を与え、分光計による電子シグナルを発生させ、そのシグナルを、凝縮器の運転温度を制御するための手段、例えば、凝縮器を通過する冷却水の流量を制御するマイクロプロセッサーに伝達することが可能となっている。プローブは、各種の都合の良い手段、例えば光ファイバーによって、典型的には塔から離れた所にある分光計(例えば、商品名Guided Wave Lab 412 Laboratory Fiber Optic Spectrophotometer)と接続されている。
少なくとも1種の(メタ)アクリル酸前駆体の気相酸化から得られる反応生成物の急冷(すなわち、冷却)が、脱水カラムの中で主として実施されるようになっている構成を示す、模式的プロセスフローシートである。 少なくとも1種の(メタ)アクリル酸前駆体の気相酸化から得られる反応生成物の急冷が、脱水カラムから離れた位置にある容器の中で主として実施されるようになっている構成を示す、模式的プロセスフローシートである。 図2に示したプロセスの変形形態を示す、模式的プロセスフローシートである。 図2に示したプロセスの別の変形形態を示す、模式的プロセスフローシートである。 脱水塔からの残流の少なくとも一部が、サージタンクを通った後に仕上げ塔に入るようになっている構成を示す、模式的プロセスフローシートである。
元素周期律表に言及する場合は常に、CRC Press,Inc.(2003)が刊行し、著作権を有している元素周期律表を参照しているものとする。更に、族に言及する場合には常に、族の番号付けのためのIUPACシステムを使用したこの元素周期律表を参照しているものとする。別に特記されるか、文脈から明白であるか、当業者において慣用されている以外は、すべての部及びパーセントは重量基準であり、またすべての試験方法は、本開示の出願日において最新のものである。特に、合成技術の(本明細書の開示によって特に提供された各種の定義に矛盾しない程度での)定義、及び当業者の一般的知識の開示に関連しては、米国特許法運用の目的では、引用したすべての特許、特許出願及び刊行物の内容は、ここに引用することによりそれらの全てが組み入れられた(又は、引用することによりそれらと等価の米国版が組み入れられた)ものとする。
本明細書の開示の数値の範囲は、おおよそであり、したがって、特に断らない限り、その範囲の外側の数値を含んでいてもよい。数値の範囲には、各種の下側値と上側値との間に少なくとも2単位の分離が存在していれば、1単位刻みで、その下側値及び上側値も含めてその間の全ての数値が含まれる。一例を挙げれば、組成的、物理的又はその他の性質、例えば温度などが、100〜1,000であるとすると、その意とするところでは、すべての個々の値例えば100、101、102など及び部分領域例えば100〜144、155〜170、197〜200などが、明示的に数え上げられる。1未満の数値を含むか、又は1を超える分数(例えば、1.1、1.5など)を含む範囲では、1単位が、0.0001、0.001、0.01又は0.1であると適宜考えられる。10未満の1桁の数を含む範囲(例えば、1〜5)では、典型的には、1単位は0.1であると考えられる。これらは、特に意図されていることのほんのいくつかの例であって、数え上げられる下限値と上限値との間で可能なすべての数値の組合せが、本明細書の開示においては明示的に宣言されていると考えるべきである。本明細書の開示の中では、数値の範囲はとりわけ、脱水された反応生成物の中の水の量、温度、及びその他のプロセスパラメーターに与えられている。
「を含む」という用語及びその派生語は、各種のさらなる成分、ステップ又は手順の存在を、その同一性を特に開示しているか否かに関わらず、排除することを意図したものではない。いかなる疑念も排除する目的で言えば、「を含む」という用語を使用して主張された組成物はすべて、そうではないと明記されていない限りにおいては、各種のさらなる添加物、助剤又は(ポリマーであるかどうかに関わらず)化合物を含んでいてもよい。それとは対照的に、「から実質的になる」という用語は、それに続く引用の範囲から、操作性に対して本質的ではないものを除き、その他一切の成分、ステップ又は手順を排除する。「からなる」という用語は、特定して記載又は列挙されていない、一切の成分、ステップ又は手順を排除する。「又は」という用語は、特に断らない限りにおいては、列挙された要素を、個別にだけでなく、各種組み合わせたもの(及び/又は)としても指している。
「工業グレード(technical grade)のアクリル酸」及び同様の用語は、典型的には少なくともいくつかの精製を経た後に、少なくとも98.5重量%のアクリル酸、好ましくは少なくとも99重量%のアクリル酸、より好ましくは少なくとも99.5重量%のアクリル酸を含む反応生成物を指している。更に、その反応生成物には、0.5重量%未満の水及び0.4重量%未満の酢酸を含み、好ましくは、0.3重量%未満の水及び0.2重量%未満の酢酸を含み、より好ましくは、0.15重量%未満の水及び0.075重量%未満の酢酸を含む。
本発明の目的においては、「軽質物(light)」及び「軽質化合物(light compound)」ならびにそれらの複数形は、目的の反応生成物の沸点よりも低い沸点を有する単一又は複数の化合物を指している。例えば、目的の反応生成物がアクリル酸である場合には、水は軽質化合物の一例である。軽質物流れには、少なくとも1種の軽質化合物が含まれる。
同様にして、「重質物(heavies)」という用語は、本発明の目的においては、目的の反応生成物の沸点よりも高い沸点を有する化合物を意味している。目的の反応生成物がアクリル酸である場合には、アクリル酸のオリゴマー及び周知のマイケル付加反応生成物は、重質物の例である。
「分離システム(separation system)」及び同様の用語は、以下に記載されているか、及び/又は本発明のプロセスにおいて使用される、脱水カラム及び仕上げカラムならびに関連装置例えば凝縮器、リボイラ、配管、ポンプ、バルブ、サージタンク、モニターなどを含む装置を指している。
「反応混合物」「反応物質(reaction mass)」及び同様の用語は、典型的には反応条件下において、反応に必要であるか又は付随的な物質の組合せを意味している。反応の過程において、反応混合物が転換されて、反応生成混合物になる。反応混合物の特性決定をするタイミングやその他の因子、例えば、そのプロセスがバッチであるか連続であるかどうか、出発物質及び反応生成物質の物理的状態などに依存して、それには、反応剤、触媒、溶媒、加工助剤、生成物、副生物、不純物などが含まれるであろうし、あるいは含まれている可能性がある。
「反応生成物」、「反応生成混合物」及び同様の用語は、反応混合物を反応条件に置いたことから生じる物質の組合せを意味している。反応生成混合物には、いずれの場合においても、幾分かの反応生成物及び/又は副生物が含まれているであろうし、各種の因子(例えば、バッチ対連続、出発物質の物理的状態など)に依存して、未反応の出発物質、触媒、溶媒、加工助剤、不純物などを含んでいる場合も、いない場合もある。プロピレンの酸化反応(第一ステージ反応器中で実施される反応)の典型的な反応生成物には、アクロレイン、アクリル酸、水、酸素、及び未反応のプロピレンが含まれるであろう。アクロレインの酸化の典型的な反応生成物には、アクリル酸、酢酸、未反応のアクロレイン、水、及び酸素が含まれるであろう。
「反応条件」及び同様の用語は一般的に、その反応混合物(反応物質)の温度、圧力、反応剤濃度、触媒濃度、助触媒濃度、生成物及び副生物(又は固形物)含有量、ならびに/又は得られる反応生成物の性質に影響するその他の条件を指している。
「酸化条件」及び同様の用語は、その反応混合物(反応物質)の温度、圧力、反応剤濃度、触媒濃度、助触媒濃度、生成物及び副生物(又は固形物)含有量、ならびに/又は、例えばプロピレンと酸素からアクロレインに、又はアクロレインと酸素からアクリル酸に転化させるのに必要なその他の条件を意味している。
「連結された、二塔分離システム」、「連結された蒸留カラム」、「連結された蒸留塔」、及び同様の用語は、第一のカラムからの残流が、第二のカラムの塔頂に直接的又は間接的に供給され、その一方で、第二のカラムの塔頂流が、第一のカラムの底部に直接的又は間接的に供給されるように接続された2本の蒸留塔又は蒸留カラムを指している。「間接的に」という用語は、その流れがまず、少なくとも一つの他の容器例えば、サージタンク及び/又は熱交換器の中を通過してから、第一又は第二のカラムに入るということを意味している。
本発明のプロセスへの供給流れは、ガス状反応生成物であるのが好ましい。この反応生成物が、少なくとも1種の(メタ)アクリル酸前駆体、例えば、アクリル酸の場合ならばプロピレン、又はメタクリル酸の場合ならばイソブチレンを2ステップの蒸気相触媒酸化から得られたものであれば好ましい。酸化プロセスの第二ステップでは典型的には、中間体例えば(メタ)アクロレインを最終の反応生成物に転換させる。この周知の酸化プロセスは、商業的に広く使用されている。高温ガス状反応混合物の組成を論じるには、米国特許第6,646,161B1号明細書を参照されたい(この特許に開示された内容を参考として引用し本明細書に組み入れる)。
本発明のプロセスの第一ステップは、ガス状の反応混合物を冷却するステップである。そのガス状反応混合物は典型的には、反応器システムから出てくる際には過熱されている、別の言い方をすれば、それには、混合物を蒸発させるのに必要な熱量よりも高い熱(エネルギー)が含まれている。本発明の一つの実施態様においては、その冷却ステップで、ガス状反応混合物から過熱の全量を実質的に除去する。例えば、高温のアクリル酸反応器出口ガス及び蒸気を、シェルアンドチューブ型熱交換器の中で260℃(約500゜F)未満にまで冷却してから、急冷システムに導入し、そこで、アクリル酸含有液体と直接接触させることによって、そのガスを120℃(約250゜F)未満、好ましくは110℃(約225゜F)未満、より好ましくは100℃(約212゜F)未満の温度にまで冷却する。次の蒸留カラムの塔底の温度と、急冷システムから出て行く出口ガス及び蒸気の温度との間の温度差は、28℃(約50゜F)未満、好ましくは5℃(約10゜F)未満、より好ましくは3℃(約5゜F)未満である。
その冷却ステップは、装置の一部又は複数部分の中で、直接的又は間接的に実施することができる。例えば、ガス状反応混合物の冷却は、急冷容器又はフラッシュ容器の中で開始させることもできるし、あるいは、カラムの内部構造物(internals)の存在下又は非存在下の脱水カラムの塔底に一体化させることもできる。その急冷システムには、アクリル酸含有急冷液体を横断面積全体に分散させて、その中を高温ガス及び蒸気が通過しなければならないようにするための一つ又は複数のスプレイノズルを、一カ所又は複数の位置に含んでいてもよい。それらのノズルは、高温ガス及び蒸気の流路に対して急冷液体を水平に、あるいはガス及び蒸気の流れの軸方向に、あるいはガス及び蒸気の流れの方向の逆向きに、あるいは、それらの選択肢を各種組み合わせた形で、スプレイするように配置されていてよい。外部急冷システムの方向は、水平方向に対して0〜90度、好ましくは90度の角度をつけたり、あるいは高温ガス及び蒸気に垂直としてもよいし、急冷液体を、脱水カラム入口の方向に下向きかつ並流的に流れるようにすることもできる。その急冷システムには更に、1枚もしくは複数のトレイ(そのタイプには特別な制約はない)又は充填物、又はそれら二つを組み合わせたものが含まれていてもよい。その冷却ステップが、脱水カラムに対して、外部的に開始されるか、又は主として実施されるのが好ましい。
アクリル酸含有急冷液体は、次の蒸留塔の塔底から循環された液体からなっていてよく、濾過をして不溶性の固形物を除去した1種又は複数のアクリル酸含有流れと組み合わされ、温度を制御するために熱交換器の中で加熱され、急冷システムに戻される。蒸留塔の塔底から循環される液体の流量の、蒸留塔の塔底から循環される液体の流量に加算される、1種又は複数のプロセス流れの合計流量に対する比率は、1:1、好ましくは5:1、より好ましくは9:1である。
その最も単純な形態においては、その急冷システムが、配管が脱水カラムに入るより前の配管のセクションであってもよく、その配管のセクションの中心又はその近傍においては、二つの対向するアクリル酸含有液体の軸方向ジェットを衝突させることによって達成される、アクリル酸含有液体の放射状スプラッシングシャワーの中を、高温ガス及び蒸気が通過する。好ましくは、直径が配管断面の内径の0.1〜0.5倍、好ましく配管断面の内径の0.2倍の直径を有するターゲット金属プレートを二つのジェットの中心に配置して衝突装置として使用して、アクリル酸含有急冷液体の放射状スプラッシングシャワーを作り出す。2相流の蒸気/液体分離装置を、脱水カラムの内部で、急冷された反応ガス及び蒸気ならびに急冷液体が入ってくるところに設けるのが有利である。この装置は、急冷された蒸気及びガスならびに急冷液体の速度を低下させ、冷却された反応蒸気及びガスから大部分の急冷液体を分離し、そしてその脱水カラムの横断面積全体に冷却された反応蒸気及びガスの大部分を分散させるようなものであれば、いかなる設計であってもよい。その最も単純化された形態においては、それは、急冷された反応蒸気及びガスならびに急冷液体のために、脱水カラムの入口に位置させた衝突バッフルからなっている。
この精製システムの一つのユニークな特徴は、脱水器への供給が、2相供給(すなわち、ガスと液体)であることである。これは、その冷却ステップによってもたらされたことである。通常の蒸留塔は、1相の供給(すなわち、液体又はガス)しか有していない。
本発明のプロセスでは、少なくとも部分的に冷却された反応混合物を脱水する。その脱水は、脱水カラムの中で実施するのが好ましい。脱水カラムは、入ってくるガス状反応混合物から大部分の水を除去する役目を果たす。塔底流れと塔頂流とが存在するように、脱水カラムを運転するのが有利である。本発明の好ましい実施態様においては、塔頂流の少なくとも一部を凝縮させて、脱水カラムへ還流液体として戻す。
本発明の一つの実施態様においては、実質的に全部の凝縮不能物及び軽質物が、脱水カラムから塔頂流の中に排出される。アクリル酸を製造する際に存在する凝縮不能物の例としては、窒素、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、ならびに未反応の炭化水素例えばプロパン及びプロピレンが挙げられる。全部の塔頂流を凝縮器の中に導入し、軽質物の少なくとも一部を凝縮させ、還流流れとして脱水カラムへ戻すのが有利である。この凝縮器は、脱水カラムに対しては、内部型とすることも外部型とすることも可能であり、またシェルアンドチューブ型とすることも、あるいは直接接触型設計(例えば、急冷クーラー)とすることも可能である。凝縮器からのガス流れの一部を、反応器にリサイクルさせ、残りは焼却炉へ送る。価値のある反応生成物としてアクリル酸を更に回収するために、リサイクルガスを、反応器へ供給するより前に凝縮器へ送ることもできる。
脱水カラムは、少なくとも部分的には、蒸留カラムとして機能する。しかしながら、先にも説明したように、脱水カラムは、ガス状反応混合物を冷却するための接触ゾーンとして使用することもできる。脱水カラムの圧力を、入ってくるガス状反応混合物の圧力よりも高くしないのが好ましい。脱水カラムからの塔底流れの温度は、約120℃未満とするのが好ましい。脱水カラムからの塔頂流の温度は、少なくとも約40℃である。
脱水カラム上の塔頂凝縮器からのベント流れは、反応器システムに少なくとも部分的にリサイクルさせる。そのプロセスの一つの実施態様においては、ベント流れの一部を、分離システムからパージ流として除去する。
脱水カラムからの塔底流れを第二のカラムに送るのが有利であるが、ただし、ガス状反応混合物を冷却するためにこの流れの一部を採用できる場合は除く。本発明の一つの実施態様においては、脱水カラムからの塔底流れの一部を、熱交換器(これは、リボイラでもよい)に送る。しかしながら、そのプロセス設計が加熱を要求するか又は冷却を要求するかによっては、その熱交換器がクーラーとなるような条件下でそのプロセスを運転することもまた可能であることに注目されたい。本発明の好ましい実施態様においては、脱水カラムからの塔底流れの一部を、第二のカラム(仕上げ塔とも呼ばれる)に供給する。その供給ポイントを、第二のカラムの塔頂とするのが有利である。その第二のカラムが蒸留カラムであって、リボイラ及び凝縮器と組み合わせて使用するのが好ましい。
脱水塔の底部から塔底流れ又は残流を仕上げ塔の塔頂へと移送するための手段例えば配管に、オンラインの近赤外線分光計のプローブ(別名、フローセル)を取り付ける(分光計そのものは、典型的には、塔からは離れたところ、例えば制御室中に設置される)。プローブを、配管の上又は内部に取り付けて、それが、残流と接触するか又はその他のインターフェースを用いて、その流れの水分含量に関する情報が得られるようにする。次いでこの情報を、各種の都合の良い手段、例えば光ファイバーケーブル、無線伝送などによって分光計に伝送し、分光計が、吸光度対波長のスペクトルを発生させる。このスペクトルによって、そのサンプリングした流れの水分含量を定量することが可能となる。シグナルは、スペクトルに基づいて分光計により発生され、そのシグナルが、凝縮器の運転温度を制御するための手段に送られる。この手段は典型的には、マイクロプロセッサーであって、その中で、そのシグナルを、予め決められた設定値又は標準値と比較し、その比較に基づいて、凝縮器の運転温度を上げたり、下げたり、あるいは定常状態に維持する。典型的には、シグナルが設定値よりも高いか又は低い場合には、マイクロプロセッサーが凝縮器にシグナルを送って、(通常は、その中を通る冷却水の流量を変化させることによって)その運転温度を変化させる。分光計からのシグナルが設定値と同じである場合には、マイクロプロセッサーは、凝縮器にシグナルを送らないか、又は凝縮器の運転温度を変化させないことを指示するシグナルを送るか、のいずれかを行う。この運転モードは、そのプローブが、その残流、仕上げ塔の塔頂流、又は凝縮器の凝縮された軽質物流れの水、酢酸、又はアクリル酸の含有量のいずれを測定している場合でも、同じように機能する。
先に説明したように、近赤外線法水分析では、吸光度対波長のスペクトルの形で、サンプリングした流れの目下の組成のフィンガープリントが得られる。水についての分析は、オンラインの近赤外線分光計により、800〜2650ナノメートル(nm)、好ましくは1000〜2100nmの波長範囲で実施して、水(又は酢酸、又はアクリル酸)に関連する一連の吸収を測定し、次いで好ましくは、吸光度、又は吸光度の関数、吸光度に相当する水(又は酢酸、又はアクリル酸)の量を目的値と比較し、次いでその比較に基づいて分離プロセスを調節して、目的値からの差を最小にする。この調節は典型的には、脱水器塔からの塔頂流を受け取る凝縮器の運転温度を調節することにより実施する。1000〜2100nmの範囲の波長では、プローブを分光計と接続するのに、光ファイバーを使用することも可能である。プローブ又はフローセルを、プロセスの分析ポイントに置き、低ヒドロキシルシリカファイバーを使用して、サンプルポイントとの間で光を往復させる。
近赤外線における具体的な吸光度は、1000〜2650nmの領域としてよいが、1400〜1500nm、1100〜1350nm、又は1600〜1700nmの領域とするのが好ましく、1100〜1700nmの領域における吸光度が特に好ましい。近赤外線領域における単一の吸光度を使用してもよいが、少なくとも2波長、可能であれば数百の波長の吸光度を選択すれば有利である。吸光度は、その波長における水の吸収が公知であるという理由で選択してもよいし、あるいは、水分量とのそれらの相関性の理由から、回帰分析、例えば、部分最小二乗法(PLS)又は多重線形回帰法(MLR)によって統計的に選択してもよい。MLR法においては、選択される波長の数は、利用可能な独立した較正標準の数によって制限を受けるが、PLSではこの制限がなく、そのために、好ましいタイプの回帰分析である。
適切な流れのサンプルについて吸光度を測定すればよいが、それらのサンプルは、分光分析セルとして機能する、例えば近赤外線プローブを含む、配管を通した流れ又は容量(volume)から採取する。特に、吸光度は、適切な流れ又は容量で、例えばその流れ又は容量に直接挿入されたプローブを介して直接測定してもよいが、その場合は、オンラインかつリアルタイムで吸光度が効果的に測定される。セルの経路長は、吸光度の波長に従って変化させ、例えば、1600〜2650nmの波長では2ミリメートル(mm)、800〜1500nmの波長では5mmとする。近赤外線分光光度計中の近赤外線光源及び検出器は、セルに近くてもよいが、それから例えば1〜1000m、特には5〜100m離れているのが好ましく、光線は、光導波路、例えば1種又は複数の光ファイバーを通して、セルとの間を往復させる。光ファイバーは、選択された波長の近赤外線光線を伝送し、2000〜2650nmの波長の場合にはフッ化ジルコニウム、それより低い波長ではシリカ又はガラスからなっている。選択される波長が短くなるにつれて、吸収の絶対値が小さくなる。セルから5〜100m離れた分光光度計へ送るには、例えばシリカ、石英又はガラス製の光ファイバーを用いると、1100〜2100nmの領域を選択するのが好ましい。近赤外線分光光度計は、10nm未満、例えば2nm未満の解像度でスキャンできれば好ましい。検出器に向かう光源からセルへの光は、一つだけのセルへ通してもよいし、あるいはマルチプレクサーを介して、並列的に一連のセルに通し、並列的に検出器に戻してもよい。
吸光度のシグナルは、その波長で、単純な直線的な関係があてはまるのならば、吸光度が吸収剤の濃度に比例するというBeer−Lambert則によって直接的に水分含量の数値に転換させてもよい。そうでない場合には、それらの関係を、必要に応じて、各種の水分含量の場合の応答についてのデータ(標準的な手段により独立して測定したもの)、したがって各種の吸収についての統計的分析を用いて較正することによって求めてもよいが、その統計的方法としては、MLR又はPLS又はその他の回帰分析法などが挙げられる。統計的分析を使用して、水分含量に対して相関性があるように選択して、最適な(一つ又は複数の)波長を決めることもできる。所望により、吸光度のデータを数学的に加工してもよく、例えば導関数、例えば一次、二次又は三次導関数のような吸光度の関数を、統計的分析において使用してもよい。そのようにして、吸光度(又はその関数、例えば導関数)と水分含量との間の関係が見出されるが、それには、線形項、二次項及び/又は相反項を有する回帰方程式を用いて、二つ以上の波長が含まれていてもよい。そのような式の一例として次式が挙げられる:
[水分含量]=A0+ΣAiλi
[式中、A0は定数であり、Aiは、吸光度(又は導関数)λiについての多重定数(multiplier constant)であり、そしてiは、1から使用された波長の数まで変動する。]
近赤外線によってアクリル酸又は酢酸を定量する場合にも、同様のモニタリング方式で説明することができる。その方法は水の場合に記載したのと同一であるが、ただし、対象となる成分についての回帰方程式を最適化するような、波長領域を選択する。更に、対象となる成分の濃度範囲を最適化するようにその波長領域を選択することもできる。更に、他の成分からの干渉を最小化させるように波長領域を最適化することもでき、それらの他の成分の濃度範囲も、好ましい波長の選択に影響する。
例えば、先にも述べたように、水は、1000nm〜2100nmの全波長範囲を使用して定量することができる。しかしながら、最適な波長領域が好ましい。濃度範囲が1%(w/w)〜15%(w/w)である水の場合、領域1404〜1429nm及び1459〜1474nmからなる波長の組合せが好ましい。濃度範囲が80%(w/w)〜95%(w/w)である水の場合、領域1127〜1132nm、1145〜1148nm、1330〜1347nm、1684〜1695nm、及び1704〜1707nmからなる波長の組合せが好ましい。
また別な例としては、酢酸のレベルをモニターし、その濃度を制御方式において使用したい場合には、1000〜2100nmの全波長範囲を使用することができる。しかしながら、これらの波長の最適なサブセットが好ましい。1%(w/w)〜15%(w/w)の範囲の水の存在下での、1%(w/w)〜20%(w/w)の範囲の酢酸濃度の場合、領域1260〜1263nm、1271〜1274nm、1658〜1665nm、1727〜1733nm、1736〜1745nm、及び1761〜1786nmからなる波長の組合せが、酢酸の定量には好ましい。80%(w/w)〜95%(w/w)の範囲の水の存在下での、同様の酢酸レベルの場合には、領域1130〜1135nm、1610〜1615nm、及び1652〜1655nmからなる波長の組合せが好ましい。
また別な例としては、アクリル酸濃度をNIRによって定量してもよく、その濃度を、回帰方程式において100〜2100nmの全波長範囲を使用することによって、制御方式に使用できる。しかしながら、1%(w/w)〜15%(w/w)の範囲の水の存在下での、70%(w/w)〜100%(w/w)の範囲のアクリル酸を定量するために好適な波長の最適なサブセットは、領域1617〜1680nmの波長のセットからなる。80%(w/w)〜95%(w/w)の範囲の水の存在下での、濃度範囲3%〜7%(w/w)のアクリル酸を定量するためには、領域1012〜1020nm、1580〜1621nm、及び1721〜1723nmからなる最適な波長のサブセットが好ましい。
上述の較正定量関係においては、反応条件例えば、温度、圧力、供給量、供給比率、空時収量、及び触媒の分析が一定に保たれ、それに対して水分含量が系統的に変化している。次いで、較正式を適用可能とするためには、それらの条件を、それらの条件で制御しなければならない。それに代わる方法として、条件の中で不規則変数を用いて較正式を求めてもよい。この方式で求めた較正は、それらが較正のために使用した範囲の中に留まっている限りは、条件を制御する必要はない。
上述のように相互関係を予め求めておくと、本発明の方法は、同一の条件下における反応に適用することが可能であり、分析した流れの絶対的な水分含量が得られる。得られた値が目的値から外れていたら、水の添加量を調節して、目的値からの差を最小にする。偏差は通常、目的値から10%未満、特にはその値から5%未満に維持する。
所望により、水分含量の絶対値は、それに関連する関数が得られ、その関数の値における偏差が、例えば上記のような偏差の大きさの中で最小になるように、プロセスが調節されているのならば、求める必要はない。それらの偏差はコンピューターによって求めてもよく、プロセスを制御し、偏差を最小にすることもまた、コンピューターによって実施すればよい。
分光計のコンピューターがマイクロプロセッサー(別名、プロセスコントロールコンピューター)に接続されていて、それが分光計コンピューターから水分含量のシグナルを受け取り、それを予め決められている標準値と比較する。シグナルが標準値に適合しているならば、マイクロプロセッサーは、凝縮器に対して、脱水塔からの塔頂流を受け取ってその現在の運転温度を維持するようにとのシグナルを送るか、又はシグナルをまったく送らない。シグナルが標準値から外れている場合には、マイクロプロセッサーは凝縮器に対して、水分含量のシグナルが、脱水された反応生成物中の水が多すぎると報告しているのか、又は少なすぎると報告しているかによって、温度を上げたり、又は下げたりさせるシグナルを送る。この供給バックループのためのハードウェア及びソフトウェアは当業者には周知である。
いずれの分光測定でも同じであるが、分析する媒体、例えば脱水塔からの残流は、最善の結果を得るためには、均質であることが好ましい。プローブの設置場所は、その流れに気泡が含まれず、その配管又は容器が常に液体で充満されている場所とするのが好ましい。不均一性の影響を最小限にするためのいくつかの方法が存在してはいるが、より良好な方法は、不均一性そのものを排除する、例えばプロセスのスリップストリームの中にプローブ又はフローセルを挿入することである。このことによって、クリーニング又はその他の保守作業のために、プローブ又はフローセルを容易に分離することが可能になる。
第二のカラムは、二つの反応生成物流れ、すなわち側流と残渣流とを有している。それらの流れの間の違いは、そのヘビーエンド含有量にある。これらの流れの中の二つのキーとなるヘビーエンド成分は、アクリル酸ダイマーすなわちマイケル付加反応生成物と、マレイン酸/無水物とである。側流対残渣流の抜出し比が高くなるほど、それらのヘビーエンドが、側流に比較して残渣流の中に濃縮される。その残渣流(場合によってはエステルグレードアクリル酸と呼ばれる)は典型的には、ダイマー、反応抑制剤、及びマレイン酸/無水物の含有量が高いために、メルトクリスタライザー、すなわち氷(glacial)アクリル酸ユニットへの供給としては不適切である。しかしながら、この流れは、アクリレートエステルユニットへの供給として使用することは可能である(特にそのエステルユニットがダイマークラッカーを備えている場合)。アクリル酸ブチル(又はその他のアクリレートエステル)ユニットの中のダイマークラッカーユニットは、ほとんどのダイマーを転換させてアクリル酸に戻し、それがアクリル酸ブチルに転換される、すなわちダイマー中のアクリル含有量が、使用可能なアクリル酸原料物質として回収される。残渣反応生成物中のマレイン酸/無水物は、ブタノールと反応してエステルを形成するが、それは高沸点物(high boiler)となって、精製系統においてアクリル酸ブチル反応生成物から容易に除去される。アクリル酸メチル及びアクリル酸エチルのようなエステルの場合には、反応/エステル化塔の底部における反応器空間での滞留時間と温度を充分に与えることによって、ダイマーのクラッキングをインサイチューで実施することができる。
工業グレードアクリル酸とも呼ばれる側流物質は、氷アクリル酸製造のためのメルトクリスタライザーユニットに送ることもできるし、あるいは、各種のアクリレートエステルユニットへの供給として使用することもできる。仕上げ塔を高性能化させるための一つのプロセスは、ダイマークラッカーを有するリボイラ再循環ループを備えることである。このシナリオにおいては、クラッカーの残渣流が極めて濃縮され、アクリル酸生成物のほとんど(>95%)が、側流反応生成物(すなわち、工業グレードアクリル酸)として抜き出される。クラッカーからの高度に濃縮された残渣流は、次いで焼却されて、燃料としての価値を取り戻す。
一つの実施態様においては、第二のカラムからの塔頂流を凝縮器に送る。その凝縮器は、「全縮器」として運転して、実質的に全部の塔頂流を凝縮させるのが好ましい。しかしながら、この凝縮器から、凝縮不能な化合物のパージ流を除去することも可能である。第二のカラムの凝縮器からの凝縮物を、そのままで、又はさらなる熱交換をさせた後に、反応ガス混合物を冷却するために使用するのも有利である。
第二のカラムからの塔底流れを、第二のカラムリボイラに少なくとも部分的に送るのが有利である。塔底流れの残りのものは、焼却することもできるし、あるいは公知の方法に従って更に処理することも可能であって、例えば、塔底流れをアクリレートエステル製造ユニットに送ることもできるし、あるいはクラッキングステップにかけて、そこで、マイケル付加化合物を処理してアクリル酸を回収し、次いでそれをリサイクルさせることもできる。一つの実施態様においては、その塔底流れには、プロセスから回収するべきアクリル酸の大部分が含まれている。しかしながら、好ましい実施態様においては、アクリル酸の大部分が、第二のカラムから抜き出される側流(side draw stream)から回収される。
側流が第二のカラムの中に存在しているという事実から、その分離プロセスでは、反応生成物のアクリル酸は、ガス状反応生成物がその分離システムに供給されるポイントよりも下のポイントで抜き出される、すなわち、反応生成物流れが、分離システムへの供給よりも下で抜き出される。
第二のカラムの中の温度及び圧力は、特に厳密なものではなく、当業者には周知の設計意図に従って決めることができる。第二のカラムを、脱水カラムの運転圧力よりも低い圧力で運転するのが好ましい。第二のカラムを、減圧条件で運転するのが好ましい。このことは、第二のカラムをより低い温度で運転可能とし、それによって、望ましくないダイマー、オリゴマー、及び/又はポリマーの生成を最小限とするという利点を有している。アクリル酸を製造する際の、第二のカラムを出るときの塔頂流の温度が40〜90℃とし、第二のカラムを塔頂圧40〜500mmHgで運転するのが有利である。アクリル酸を製造する際の、第二のカラムからの塔底流れの温度は、60〜120℃とするのが有利である。
それらの運転条件例えば温度、圧力、流量、カラムの高さ及び直径も含めた装置のサイズ、建造資材の選択、補助装置例えば熱交換器及びポンプの配置とタイプの選択、カラムの内部構造物の選択と配置、ならびに抜き出し流れも含めた配管の位置決めなどを含む、脱水カラム及び第二のカラムの詳細設計は、周知の設計意図に従えば、当業者によって容易に決めることができる。本発明のプロセスにおいて使用可能な蒸留カラム構成の例としては、例えば、充填カラム、トレイカラム、隔離壁(divided)カラム、多段の脱揮発塔(devolitilizer)などが挙げられる。いかなるタイプのトレイでも使用できるが、例えば、バブルトレイ、バルブトレイ、交差流トレイ、二系統流れトレイ、及びそれらの組合せなどが挙げられる。同様にして、充填物を採用するならば、各種のタイプの充填物を使用することが可能であり、不規則的充填物や規則的充填物などが挙げられる。本発明の好ましい実施態様においては、その脱水カラムでは、その上側の部分には充填物を、そしてその下側の部分にはトレイを含む。その下側の部分は、入ってくるガス状の反応混合物を直接冷却する役目を果たす。脱水器及び仕上げカラムの理論段数には、特に制限はない。脱水器では、好ましくは5〜50理論段、より好ましくは20〜30理論段を使用する。仕上げカラムでは、好ましくは5〜30理論段、より好ましくは8〜20理論段を使用する。場合によっては、サージタンクを、分離システムの中、例えば図5に示したように、脱水カラムと第二のカラムとの間の一つ又は複数の箇所に採用することもできる。
好ましい実施態様においては、プロセス装置を、少なくとも部分的に、銅又は銅含有合金例えば、Monel(商標)として販売されている各種の合金を用いて建設する。これら及びその他の銅含有合金は、空気の存在下で銅が溶解する結果として、アクリル酸のポリマー抑制をもたらす。残念なことには、仕上げカラムにおいてはこれらの合金を実際に商業的に使用するには、マレイン酸を含む高温の流れの存在下での腐食速度が高すぎる。しかしながら、脱水器の上側部分には実質的にマレイン酸が(高沸点であるために)存在しないので、脱水器のこの領域では、ファウリング軽減方式の一部として、Monel(商標)銅含有合金から作られたトレイ又は充填物を使用することができる。脱水器のこの領域においてそのような充填物を使用することによって、自己抑制(self-inhibiting)表面が得られ、それが、充填物の中での反応抑制剤の分配が乏しいために起きるファウリングの可能性を軽減させるのに役立つ。その他の金属、例えば316ステンレス鋼も含めたステンレス鋼もまた、当業者に周知の判定基準を用いて、プロセス装置の建造の材料として使用することができる。
建造材料の選択のいかんに関わらず、このプロセスにおいては、反応抑制剤を使用するのが好ましい。各種の化合物が、アクリル酸の反応を抑制することが知られており、市場で入手することができる。好適な反応抑制剤の例としては、可溶性マンガンイオン、可溶性銅イオン、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ(TEMPO)及び関連の化合物例えば、4−ヒドロキシTEMPOなどが挙げられる。反応抑制剤を組み合わせて使用することもできる。好ましい実施態様においては、可溶性マンガンイオン源、例えば酢酸マンガンと、4−ヒドロキシTEMPOとの混合部を、脱水カラムの中で反応抑制剤として採用する。4−ヒドロキシTEMPO/酢酸マンガンは、第二のカラムにおいても好ましい反応抑制剤である。両方のカラムで使用することが可能な、それに代わる反応抑制剤系は、ヒドロキノン/酢酸マンガンである。第二のカラムにおいては分子状酸素又は空気を使用することも好ましいが、その理由は酸素が公知の反応抑制剤であるからである。反応抑制剤は、アクリル酸の重合を防止又は抑制するのに充分な量で使用するが、それは当業者には周知のことである。空気の注入は、第二のカラムだけに必要であるが、その理由は、脱水器に供給される反応ガスには、反応抑制剤系としては充分な量の酸素が既に含まれているからである。典型的には、充分な量の空気を注入して、カラムの中に酸素が、カラム中の蒸気の量に対して、少なくとも0.1容量パーセントの量で存在するようにする。
反応抑制剤のコストを最小とする目的で、工業的に頻用される一つの技術は、高い反応抑制剤濃度を有する流れをリサイクルさせることである。一つの実施態様においては、反応抑制剤が、第二のカラムの残渣流の中に濃縮されている。したがって、この流れの一部を、脱水器の塔頂及び/又は第二のカラムの塔頂のいずれか又は両方にリサイクルさせることができる。
アクリル酸生成物流れを、第二のカラムから側流として回収するのが有利である。第二のカラム上での側流抜出しの位置は、設計上の好みの問題であって、当業者には周知の設計技術を使用して決めることができる。この抜き出しポイントを、供給トレイより下で、かつリボイラよりも2又は3理論段上とするのが好ましい。そのトレイは、各種の設計スタイルのもの、例えば交差流トレイ又は二系統流れトレイ又はその二つの組合せなどであってよい。このプロセスは更に、充填物を用いたり、トレイと充填物の各種組合せを用いたりしても機能する。アクリル酸生成物は、蒸留塔のサイドから、主として蒸気又は液体の形で抜き出す。側流を採取するための装置は、ノズル及び蒸気−液体分離空間とからなっていて、そこで、内部蒸気コレクター又は液体コレクターの存在下又は非存在下に、ほとんどの液体を、重力によって蒸気から分離する。その液体コレクター又は蒸気コレクターには、一つ又は複数の穿孔を有する配管、倒立漏斗、漏斗、ダウンカマー、ハットトレイ、衝突バッフル、液体ディストリビューター、液体コレクター、バッフル又はそれらの各種の組合せが含まれていてもよい。側流対塔底流れの重量比は、好ましくは75:25、より好ましくは95:5である。しかしながら、有利なことには、側流対塔底流れの重量比が、25:75、更には5:95となるように当業熟練者によって設計することもできる。さらなる実施態様においては、サイド抜出しがまったくなく、アクリル酸生成物の全部が塔底流れに抜き出される。実務的には、典型的には側流の方が残流(tail)よりも高品質である、すなわち、側流の方が、残流より重質成分の含有量が低い。
このプロセスの一つの驚くべき利点は、共沸溶媒又はその他の溶媒を必要としないプロセスによって、反応生成物流れが高純度で製造される点にある。例えば、その反応生成物流れには、有利なことには、重量で少なくとも約98.5%のアクリル酸、好ましくは少なくとも約99%のアクリル酸、より好ましくは少なくとも約99.5%のアクリル酸を含んでいる。有利なことには、その反応生成物流れは、約0.5%未満の水と約0.4%未満の酢酸としか含まず、好ましくは約0.3%未満の水と約0.2%未満の酢酸としか含まず、より好ましくは約0.15%未満の水と約0.075%未満の酢酸としか含まない。そのプロセスは、好ましいことには、さらなる分離処理をしなくても、工業グレードアクリル酸として使用可能な反応生成物流れを製造することができる。
本発明の一つの実施態様を、図1に示す。図1を参照すると、アクリル酸を含む高温ガス状反応生成物の供給流れ1が、脱水カラム(又は塔)10の下側の領域に導入される。その脱水カラムに入ると、反応生成物が、熱交換器12(このものは、クーラーであってもヒータであってもよいが、好ましくはヒータである)から供給される液体11と接触してそれによって冷却される。その接触には、スプレイ法、冷却液体を蒸留トレイ又は充填物に供給して、それらの間を高温の反応ガス状混合物を上昇させる方法、又はそれらを組み合わせた方法を含むことができる。部分的に冷却された反応生成物が、内部構造物(当業者には周知であるが、各種の形態のトレイ又は充填物とすることができる)(図示せず)を通過して脱水カラムを上昇する。その冷却された反応生成物のガスが上向きに流れていく際に、凝縮器13からの凝縮された軽質物を含む還流液体7と接触する。凝縮器13の中で凝縮されなかったガス及び蒸気は、凝縮器塔頂流2を介して凝縮器から出て行き、次いでそれがリサイクルガス流れ14とベント流れ15とに分割される。したがって、脱水カラムが、反応生成物供給流れ1からアクリル酸の大部分を抜き出して、回収されたアクリル酸を、塔底流れ16を介してさらなる処理に送る役割を果たしている。
脱水塔からの塔底流れ16の一部を、第二のカラムへの供給流れ3を介して、第二のカラム(又は仕上げ塔)17の塔頂近くのポイントに供給する。塔底流れ16の残りの部分は、熱交換器供給流れ20を介して熱交換器12に供給することにより、脱水カラムに再循環させて、入ってくる高温の反応ガス混合物を冷却するのに使用する。塔底流れ16が分岐される分岐点25の前後いずれかに、塔底流れ16を移送している配管に、近赤外線プローブ26を取り付け、次いでそれを各種慣用される手段(図示せず)によって近赤外線分光計(図示せず)に接続することができる。
連結された、二塔分離システムにおいて二つ以上の近赤外線プローブ26を使用することができ、そのようなプローブを二つ以上使用するとすれば、追加の(一つ又は複数の)プローブは通常、それぞれ凝縮された軽質物流れ7及び凝縮された塔頂流4を移送する配管のいずれか又は両方に取り付ける。別な方法として、IRプローブ26を、塔底流れ16を移送している配管以外の、それらその他の配管の一方又は両方に取り付けることもできる。これらの配管の二つ以上に近赤外線プローブ26を取り付けるとすると、典型的には、プローブの一つだけからのシグナルを使用して、その運転温度を制御するための凝縮器13に送るシグナルを作り出すが、このプローブは典型的には、塔底流れ16の水分含量をモニターしているプローブである。その他のプローブでは、それらが関与している流れの水分含量をモニターしているが、それらのプローブからのシグナルは、その運転温度を制御することを目的とする、凝縮器13へのシグナルを作るのには使用されない。
第二のカラムの供給流れ3からの液体は、第二のカラムの中で下方向に流れ、そこでリボイラ18から上がってくる蒸気と接触する。第二のカラムが蒸留カラムであるのが好ましい。その蒸留カラムの構成は特には厳密ではなく、そのカラムは、当業者に周知の基準を使用して設計することができる。第二のカラムからの蒸気相の塔頂流8を凝縮器19の中に導入すると、そこで、塔頂流の大部分は凝縮される。凝縮不能物の少量のパージ流(図示せず)は、ベント流れとして凝縮器19を通過するが、それは、廃棄したり、リサイクルしたり、あるいはその他の処理をすることができる。凝縮器19からの凝縮された液体を、凝縮された液状流れ4を介して熱交換器12に送り、次いでそれを冷却液状流れ11を介して脱水カラムに送って、流れ1のガス状反応混合物を冷却する。第二のカラムの塔底流れ9の一部は、リボイラ18を介して第二のカラムに再循環させる。塔底流れ9の残りのものは、残渣流6を介して流して、さらなる処理、廃棄、又はそれらを組合せた処理を行う。例えば、残渣流6を、エステルユニットに送るか、クラッキングユニットに送るか、又はそれらを組み合わせたユニットに送る。
アクリル酸生成物流れ5は、第二のカラムから側流として抜き出す。その流れは、蒸気流れであるのが好ましいが、液状流れとすることもできる。
図2に、図1の変形形態を示すが、ここでは、ガス状反応生成物1の冷却を、脱水カラムより前の独立した容器で主として実施する。この実施態様においては、反応ガス混合物1がスプレイクーラー21に入り、冷却された反応ガス22がクーラーから抜き出されて、加工のための脱水カラムに送られる。この実施態様においては、ヒータ/リボイラ(熱交換器)12の場所を変えて、プロセス方式の中に据えて、供給流れとして、脱水カラムの塔底流れ20と凝縮器19からの流れ4とを受けるようにする。
図3には、図2の変形形態を示すが、ここでは、ヒータ/リボイラ12は、図1にそれがあったのと同じ位置に残るが、スプレイクーラー21への供給流れ23がここでは、脱水カラム塔底流れ16の一部だけとなっている。流れ16、23、20及び4の大きさを変えることが可能であるが、通常は、流れ23の大きさが最大である。この変形形態においては、反応生成物ガス流れ1を段階的な冷却プロセスにかけ、その第一ステップはスプレイクーラー21の中で起こり、その次のステップが脱水カラム10の中で起こる、すなわち、冷却された反応生成物ガス流れ22が、液体11からのさらなる冷却にかけられる。
図4には、図2のさらなる変形形態を示すが、ここでは、二つのヒータ/リボイラ、すなわち、ヒータ/リボイラ12a及び12bを採用している。それらのヒータ/リボイラは、大きさ及び/又は設計が同一であっても、異なっていてもよく、ヒータ/リボイラ12aは、図1におけるヒータ/リボイラ12の場合と実質的に同じ様式で設置、接続されており、そしてヒータ/リボイラ12bは、図2におけるヒータ/リボイラ12の場合と実質的に同じ様式で設置、接続されている。
図5には、図2の更に別の変形形態を示しているが、この場合においては、脱水塔10と仕上げ塔17との間にサージタンク24を位置させている。スプレイクーラー21に対するヒータ/リボイラ12の位置が図2とは異なっているが、実質的には同じ機能を果たしている、すなわち、高温ガス状反応生成物流れ1を脱水カラム10の中に入れて、その中で加工するより前に、少なくとも部分的にそれを冷却している。サージタンク24は、脱水カラム塔底の流れの流れが多すぎるときにはそれを受け止め、次いで保持するか及び/又はそれらの過剰塔底物を仕上げ塔17へ送ってさらなる加工を行わせる。
一つのさらなる実施態様(図5に図示せず)では、脱水カラムからの塔底物の少なくとも一部を少なくとも一つのクーラーを通してから、サージタンクに送り込んでいる。更に、サージタンクからの流れの少なくとも一部を、少なくとも一つのプレヒータに通してから、第二のカラムに送り込んでいる。その少なくとも一つのクーラーとその少なくとも一つのヒータとを、同一の装置(すなわち、プロセス間(process-to-process)熱交換器)とすることが可能であるのが有利である。
先行する実施例及び図面を参照しながら、本発明をかなり詳細に説明してきたが、この詳細な記述は説明のためのものであり、添付の特許請求項に記載されているような本発明の精神と範囲を限定するものと受け取ってはならない。
1:反応生成物の供給流れ
2:凝縮器塔頂流
3:第二のカラムへの供給流れ
5:アクリル酸生成物流れ
6:残渣流
7:軽質物を含む還流液体
8:第二のカラムからの蒸気相の塔頂流
9:第二のカラムの塔底流れ
10:脱水カラム
11:冷却液状流れ
12:熱交換器
13、19:凝縮器
14:リサイクルガス流れ
15:ベント流れ
16:塔底流れ
17:第二のカラム
18:リボイラ
20:熱交換器供給流れ
25:分岐点
26:近赤外線プローブ

Claims (10)

  1. (メタ)アクリル酸を精製するための連結された、二塔システムの一部である第一蒸留塔の運転を制御するための方法であって、前記方法が、
    A.オンライン、近赤外(IR)分光計から電子シグナルを作り出すステップであって、前記シグナルが、(i)前記第一蒸留塔の底部からの残流、(ii)前記第一蒸留塔に連結され、前記第一蒸留塔から塔頂流を受ける凝縮器からの凝縮された軽質物流れ、及び(iii)前記第一蒸留塔に連結され、前記第一蒸留塔からの残流を受ける第二蒸留塔からの塔頂流、の少なくとも一つの、水、酢酸及び(メタ)アクリル酸の少なくとも一つの含有量に基づく、ステップ;
    B.(A)において作り出された前記電子シグナルを、前記第一蒸留塔に連結された凝縮器の運転温度を制御するための手段に送るステップ;及び
    C.(A)において作り出された前記シグナルに基づいて、前記凝縮器の運転温度を、上昇、下降、又は維持させるステップ、
    を含む方法。
  2. 前記凝縮器の運転温度を制御するための手段が、(i)(A)において作り出された前記シグナルを受け取り、(ii)前記シグナルを予め決められた設定値と比較し、そして(iii)前記シグナルが前記設定値と異なっている場合には、前記凝縮器の運転温度に変化を与えるシグナルを作り出して、前記凝縮器に送る、マイクロプロセッサーを含む、請求項1に記載の方法。
  3. (A)において作り出された前記電子シグナルが、(i)前記第一蒸留塔の底部からの残流、及び(ii)前記第二蒸留塔からの塔頂流の少なくとも一つの水分含量に基づくものである、請求項2に記載の方法。
  4. (A)において作り出された前記電子シグナルが、前記凝縮器からの凝縮された軽質物流れの(メタ)アクリル酸含有量に基づくものである、請求項2に記載の方法。
  5. 前記凝縮器が、前記第一蒸留塔の底部からの残流及び前記第二蒸留塔からの塔頂流の水分含量が1〜15重量パーセント(重量%)に維持されるような温度で運転される、請求項2に記載の方法。
  6. 前記凝縮器が、前記凝縮器からの凝縮された軽質物流れの(メタ)アクリル酸含有量が1〜10重量パーセント(重量%)の範囲に維持されるような温度で運転される、請求項2に記載の方法。
  7. 少なくとも1種の(メタ)アクリル酸前駆体の気相酸化から得られる、水和された、ガス状反応生成物から工業グレードの(メタ)アクリル酸を製造するプロセスであって、前記プロセスが、
    A.前記ガス状反応生成物を冷却するステップ;
    B.第一蒸留塔の中で前記冷却されたガス状反応生成物を脱水させて、ガス状の塔頂流と液状の残流とを製造するステップ;
    C.凝縮物を形成させる運転温度を有する凝縮器の中で前記ガス状塔頂流を少なくとも部分的に凝縮させ、前記凝縮物の少なくとも一部を前記第一蒸留塔に戻すステップ;
    D.オンライン、近赤外(IR)分光計から電子シグナルを作り出すステップであって、前記シグナルが、(i)前記第一蒸留塔の底部からの残流、(ii)前記第一蒸留塔に連結され、前記第一蒸留塔から塔頂流を受ける凝縮器からの凝縮された軽質物流れ、及び(iii)前記第一蒸留塔に連結され、前記第一蒸留塔からの残流を受ける第二蒸留塔からの塔頂流、の少なくとも一つの、水、酢酸及び(メタ)アクリル酸の少なくとも一つの含有量に基づく、ステップ;
    E.(D)において作り出された前記電子シグナルを、前記第一蒸留塔に連結され、前記第一蒸留塔からの塔頂流を受ける、前記凝縮器の運転温度を制御するための手段に送るステップ;及び
    F.(D)において作り出された前記シグナルに基づいて、前記凝縮器の運転温度を、上昇、下降、又は維持させるステップ、
    を含むプロセス。
  8. 少なくとも1種の(メタ)アクリル酸前駆体の気相酸化から得られる反応生成物を脱水するための連結された、二塔システムであって、前記システムが、(A)塔底と塔頂とを備えた第一蒸留塔、(B)前記脱水塔の塔頂に連結され、前記脱水塔と自由に連通している凝縮器(前記凝縮器は、その運転温度を制御するための手段を備えている)、(C)塔頂を備えた第二蒸留塔、(D)脱水された反応生成物を、前記脱水塔の底部から前記仕上げ塔の塔頂へと輸送するための手段、ならびに(E)脱水された生成物を前記脱水塔の底部から前記仕上げ塔の塔頂へと輸送するための手段の上又は内部に位置するプローブ又はフローセルを含む近赤外線分光計、を含むシステム。
  9. 脱水された反応生成物を前記脱水塔の底部から前記仕上げ塔の塔頂へと輸送するための前記手段が、配管である、請求項8に記載の連結された、二塔分離システム。
  10. 前記凝縮器が、シェルアンドチューブ型凝縮器又は急冷凝縮器である、請求項9に記載の連結された二塔分離システム。
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