JP2012504582A - 微粒剤に基づくアルコール耐性徐放性経口医薬剤形 - Google Patents

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Abstract

本発明は、少なくとも1種類の有効成分の徐放ための微粒剤を含有する経口医薬剤形であって、水もしくはアルコール溶液に不溶性の中性担体または水もしくはアルコール溶液に対する不溶性を付与した中性担体を含み、少なくとも1種類の有効成分、場合により薬学上許容可能な結合剤を含有する少なくとも一つの第一マウンティング層を含んでなり、また、この集合が、少なくとも1種類の疎水性ポリマーを含有する少なくとも1種類のコーティングを含んでなる、経口医薬剤形に関する。

Description

発明の背景
技術分野
本発明は、少なくとも1種類の有効成分の徐放のための微粒剤を含有する経口医薬剤形(oral pharmaceutical form)の使用であって、前記剤形がアルコールの存在下で有効成分の投与量の即時放出に耐性である使用に関する。
背景技術
市場には、経口投与用の多くの徐放性医薬剤形が存在する。有効成分の放出は、治療目的および有効成分の薬理学的特性に応じて制御されなければならない。特定の有効成分は、摂取した投与量が特定の閾値を超える場合に、毒性が高く、致命的ですらあると判明していることもある。
よって、有効成分の迅速な放出、いわゆるドーズダンピング(dose dumping)が、特にアルコールの併用摂取の際に起こることのないようにするためには、それらの「遅延」特性を厳密に制御するということは必須である。薬の摂取と同時に大量のアルコールを摂取すると、医薬剤形が実際に変化し、その結果、その中に含有される全有効成分が非常に迅速に放出される可能性がある。
WO9611675号公報には、1000μm以下の大きさの、医薬の有効成分および/または栄養の有効成分の経口投与用の改変放出マイクロカプセルが記載されている。これらマイクロカプセルは、フィルム形成ポリマー(エチルセルロース)、疎水性可塑剤(ヒマシ油)、界面活性剤または潤滑剤(ステアリン酸マグネシウム)および含窒素ポリマー(ポリビニルピロリドン:ポビドン、PVP)の混合物で構成されるコーティング材で覆われた粒子からなる。これらマイクロカプセルは、長期間(少なくとも5時間)小腸内にとどまり、この間に、小腸における自然な通過の期間よりも長い期間にわたる有効成分の吸収を可能とする。
WO2007093642号公報には、少なくとも1種類の親水性ポリマー、有効成分を含んでなりかつ消化管の液体に不溶性の少なくとも1種類のポリマーを含んでなるコーティングで覆われたコア、少なくとも1種類の可塑剤、場合により少なくとも1種類の界面活性剤で構成された、2000μmよりも小さい平均直径を有する多粒子性(multiparticulate)経口医薬剤形が記載されている。
医薬組成物のアルコール耐性を評価するために、FDA(米国食品医薬品局)は、インビトロでの溶解試験を行って、0.1NのHCl媒体(胃内pHの代替)中で得られた動態を、5%、20%、および40%(v/v)のエタノールで置き換えた同媒体中で得られた動態と比較するということを提案している。Waldenら(The Effect of Ethanol on the Release of Opioids from Oral Prolonged-Release Preparations, Drug Development and Industrial Pharmacy, 33: 10, 1101-1111, 2007)によれば、医薬剤形を2時間にわたりインビトロで曝露するという行為はこれらの医薬剤形のインビボにおける曝露時間の代替とみなされる。
本発明の本質的な目的は、経口投与用の少なくとも1種類の有効成分の徐放のための微粒剤を含有する医薬剤形を提供し、前記医薬剤形の投与の際のアルコールの摂取によって誘導される有効成分の即時放出を防止または制御することを可能にすることである。
図1は、種々の媒体中において、エチルセルロース+TECでコーティングした(10%のコーティング率)糖中性物質からのジルチアゼムHClの溶解プロファイルを表す。 図2は、種々の媒体中において、エチルセルロース+TECでコーティングした(10%のコーティング率)セルロース中性物質(neutral)からのジルチアゼムHClの溶解プロファイルを表す。 図3は、種々の媒体中において、エチルセルロース+TECでコーティングした(20%のコーティング率)セルロース中性物質からのジルチアゼムHClの溶解プロファイルを表す。 図4は、種々の媒体中において、WO2007093642号公報に従って製造した微粒剤(セルロース中性物質)からのジルチアゼムHClの溶解プロファイルを表す。 図5は、種々の媒体中において、不溶性にし、かつ、エチルセルロース+TECでコーティングした(20%のコーティング率)糖中性物質からのジルチアゼムHClの溶解プロファイルを表す。 図6は、種々の媒体中において、エチルセルロース+トリアセチンでコーティングした(20%のコーティング率)セルロース中性物質からのジルチアゼムHClの溶解プロファイルを表す。 図7は、種々の媒体中において、エチルセルロース+マイバセット(Myvacet)9‐45でコーティングした(20%のコーティング率)セルロース中性物質からのジルチアゼムHClの溶解プロファイルを表す。 図8は、種々の媒体中において、エチルセルロース+DBSでコーティングした(20%のコーティング率)セルロース中性物質からのジルチアゼムHClの溶解プロファイルを表す。 図9は、種々の媒体中において、エチルセルロース+TECでコーティングした(5%のコーティング率)糖中性物質からのカルベジロールリン酸塩の溶解プロファイルを表す。 図10は、種々の媒体中において、エチルセルロース+TECでコーティングした(5%のコーティング率)セルロース中性物質からのカルベジロールリン酸塩の溶解プロファイルを表す。 図11は、種々の媒体中において、不溶性にし、かつ、エチルセルロース+TECでコーティングした(5%のコーティング率)糖中性物質からのカルベジロールリン酸塩の溶解プロファイルを表す。 図12は、種々の媒体中において、スレレアーゼ(Surelease)+ヒプロメロースでコーティングしたトルテロジンの顆粒の溶解プロファイルを表す。
発明の具体的説明
本発明の本明細書における定義を以下に記載する。
中性担体
「中性担体」もしくは「中性コア」またはより単純に「中性物質(neutral)」という語は、50μm〜3mmの大きさの、好ましくは100μm〜1000μmの大きさの、球状または準球状(quasi-spherical)の不活性担体、例えば医薬産業において、例えば微粒剤の製造のために有効成分の担体基剤として一般的に使用されているものなどを意味する。
不溶性を付与した中性担体
「水またはアルコール溶液に対する不溶性を付与した中性担体」とは、水またはアルコール溶液に不溶性であり、かつその機能が担体のコアへの前記媒体の侵入を制御または防止することである物質による少なくとも一つの層で覆われた水またはアルコール溶液に可溶性の物質で構成される中性担体を意味する。
微粒剤
本発明の微粒剤は球状の生薬単位(spherical galenic unit)に関するものであり、この球状の生薬単位は、その中心に、有効成分を含有する少なくとも一つの層で覆われた中性担体を含んでなり、また、それ自体が少なくとも一つのポリマー層で覆われている。
徐放性
本願において、「徐放性」という語は、有効成分のみをヨーロッパ薬局方に規定されているようにして即時放出系中に保持した有効成分の放出プロファイル(45分以内に少なくとも75%放出される有効成分量、Ph. Eur., 6th edition 2.9.3)に比べて変化している有効成分の放出プロファイルを示すために使用される。
アルコール
「アルコール」という語はエタノールを示し、「アルコール溶液」および「アルコール媒体」という語はエタノール水溶液を示す。
本発明の目的は、三つの異なる部分によって構成される微粒剤を含有する新規の経口医薬組成物を提供することである。よって、これらの微粒剤は、中心から外面に向かって、水に不溶性の少なくとも1種類の中性担体、次いで、有効成分を含んでなる少なくとも一つの活性層、最後に、少なくとも1種類の目的ポリマー、すなわち有効成分の放出プロファイルに影響を与えるためにその性質を利用しようとされる1種類のポリマーを含んでなる少なくとも一つの層により構成される。
先行技術において、例えば、WO2007093642号公報においては、アルコール溶液中での有効成分の徐放を可能にする微粒子は、通常、有効成分のコアで構成されていた。ここでは、有効成分のコアは、粉末形状の粗製の(純粋な)有効成分、および/または他の種々の成分と混合した有効成分のマトリックス顆粒、および/または有効成分を含んでなる少なくとも一つの層で覆われた中性担体、例えばセルロースの中性担体もしくは糖の中性担体などであり得る。しかしながら、この文献では、水和物または溶媒和物へとなる速度または能力が、様々な様式で(有効成分のコアにおいて、微粒子のコーティングにおいて、および/または当該顆粒の結合剤相において)、アルコール溶液中よりも、アルコール非含有水性媒体中で、より高い、薬学上許容可能な化合物(薬剤D)のシステマティックな組み込みが提示されている。しかしながら、本発明の実施例3は、WO2007093642号公報で主張されている比率に従った微粒剤の製剤における薬剤Dの組み込みにより、アルコール非含有媒体中で、徐放性効果の減少が引き起こされる可能性があるということを示している。よって、薬剤Dの組み込みは、アルコール耐性徐放性微粒剤の製剤における主要な欠点となる可能性がある。
さらに、WO2007093642号公報では、疎水性ポリマーのみを含んでなるポリマーコーティング存在下における水不溶性の中性物質の使用が、アルコール溶液中での有効成分の徐放に適している、ということは教示されていない。
これが、本発明が解決しようとする技術的課題が水もしくはアルコール溶液に不溶性の物質または水またはアルコール溶液に対する不溶性を付与した中性物質で構成される中性物質を含んでなる徐放性のアルコール耐性微粒剤に基づく医薬剤形の、遅延効果のあるポリマーコーティング存在下における使用に関する理由である。
発明を実施するための形態
本発明の経口医薬剤形は、少なくとも1種類の有効成分の徐放のための微粒剤を含んでなり、各微粒剤は、水もしくはアルコール溶液に不溶性の中性担体または水もしくはアルコール溶液に対する不溶性を付与した中性物質を含んでなり、少なくとも1種類の有効成分、場合により薬学上許容可能な結合剤を含んでなる少なくとも一つの第一マウンティング層を含んでなり、全体が、少なくとも1種類の疎水性ポリマーを含有する少なくとも1種類のコーティングを含んでなる。この疎水性ポリマーにより、有効成分の即時放出が防止される。場合により、本発明の医薬剤形は、少なくとも1種類の可塑剤を、好ましくはコーティング層中に含んでなり、また場合により、少なくとも1種類の界面活性剤を、好ましくはマウンティング層中に含んでなる。
本発明の経口医薬剤形は、好ましくは、アルコールに対する、有効成分の投与量の即時放出に耐性であり、また、アルコール、好ましくは4%〜30%の量のエタノールを含有する0.1NのHClの酸性アルコール媒体中で2時間後に放出される有効成分の割合が、0.1NのHClの酸性媒体中で放出される有効成分の割合15ポイント(絶対値で15%)以下であるということを特徴とする。
有利に、水またはアルコール溶液に不溶性の中性担体は、セルロース、セルロース誘導体(微結晶性セルロース)、リン酸塩誘導体(リン酸カルシウム)、シリカ、およびケイ酸塩誘導体(ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムおよびそれらの混合物)からなる群から選択される少なくとも1種類の疎水性賦形剤を含んでなる。
また、有利には、不溶性を付与した中性担体は、中性物質を少なくとも部分的に、セルロース、セルロース誘導体(微結晶性セルロース)、リン酸塩誘導体(リン酸カルシウム)、シリカおよびケイ酸塩誘導体(ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、およびそれらの混合物)、二酸化チタン、ワックス(マイクロクリスタリンワックス、植物または動物ワックス)、セラック、ポリ酢酸および/またはフタル酸ビニル(polyvinyl acetate and/or phthalate)、ならびに乳酸およびグリコール酸ポリマーから選択される疎水性賦形剤で覆うことによって得る。
好ましくは、有効成分は、薬学上許容可能な結合剤、例えば医薬産業において一般的に用いられているものなどとともに、活性層中に一体化させ、中性担体の表面に有効成分を付着させる。よって、欧州特許第1200071号公報において記載されている活性層を付着させるための方法を用いることにより、確実に、本発明の文脈における活性層を付着させることができる。
好ましくは、本発明の微粒剤の活性層は、有効成分の溶媒分散液(マウンティング分散液と呼ぶ)を噴霧することによって塗布する。有利には、この分散液も、結合剤を含有する。
薬学上許容可能な結合剤のうち、本発明において使用するものは、好ましくは、親水性結合剤、および、特に、セルロース誘導体、例えばHPMC、特にファーマコート(Pharmacoat)(商標)603およびファーマコート(商標)606グレードなど、ポリビニルピロリドン誘導体、特にPVP K‐30グレード、また、ポリエチレングリコール誘導体、特に、3000〜7000の分子量を有するポリエチレングリコール、特に、例えば、PEG4000およびPEG6000など、ならびにそれらの混合物である。
噴霧するマウンティング分散液の溶媒は、使用する有効成分または有効成分の混合物に適したものでなければならない。よって、例えば、水、またはエタノールもしくは種々の濃度の含水アルコール溶液(hydroalcoholic solution)などの有機溶媒を用い、活性層の基部にて当該溶液を製造することができる。
有効成分の可溶性を改善するために、またはマウンティング懸濁液を安定化するために、界面活性剤をマウンティング相に添加してもよい。界面活性剤は、0%〜50%、好ましくは0%〜20%の比率で用いる。用いることのできる界面活性剤としては、脂肪酸アルカリまたはアルカリ土類塩、好ましくはドデシル硫酸ナトリウムおよびドキュセートナトリウム、ポリオキシエチレン化油(polyoxyethylenated oil)、好ましくはポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンコポリマー、ポリオキシエチレンソルビタンエステル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ステアリン酸塩、好ましくはステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウムまたはステアリン酸亜鉛、ポリソルベート、ステアリルフマル酸塩、好ましくはステアリルフマル酸ナトリウム、ベヘン酸グリセロール、塩化ベンザルコニウム、臭化アセチルトリメチルアンモニウム、セチルアルコール、ならびにそれらの混合物が挙げられる。
可能な限り、毒性がなく、かつ微粒剤中に溶媒が全く残らないよう、乾燥の際の蒸発により容易に除去することが可能な溶媒を用いることが好ましい。
制御された放出を可能にする当該コーティングは、有効成分の即時放出を防止する疎水性ポリマーを、前記コーティング層の乾燥重量の50%〜100%、好ましくは70%〜100%の量で含有する。
コーティング率は、コーティング前の微粒剤の総重量(乾燥重量で)に対する、有効成分の徐放を確実にする当該コーティングを構成する乾燥重量の量の割合を表すものである。コーティング率は、0.1%〜50%w/w、好ましくは2%〜30%w/w、より好ましくは5%〜30%w/wである。言い換えれば、有効成分の即時放出を防止する当該コーティングを構成する乾燥ワニスの重量(=乾燥重量でのポリマー、場合により含有される添加剤)と、コーティング前の微粒剤の総重量(乾燥重量で)との割合は、0.1%〜50%w/w、好ましくは2%〜30%w/w、より好ましくは5%〜30%w/wを含んでなる。
有効成分の徐放を確実にするために使用されるポリマーは疎水性ポリマーであり、好ましくは、非水溶性セルロース誘導体、アクリル(またはメタクリル)ポリマー(またはコポリマー)誘導体、ポリ酢酸ビニル誘導体、およびそれらの混合物を含んでなる群から選択される。
より好ましくは、有効成分の即時放出を防止する疎水性ポリマー(1種類または複数種類)は、次の群から選択する:エチルセルロース、酢酸酪酸セルロース、酢酸セルロース、オイドラギット(商標)というブランド名で市販されているA型およびB型のアンモニオメタクリレートコポリマー、特に、ポリ(アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸トリメチルアモニオエチル(trimethylamonioethyl methacrylate))のファミリーのオイドラギット(商標)RS30D、オイドラギット NE30D、オイドラギット(商標)RL30D、オイドラギット(商標)RSPOおよびオイドラギット(商標)RLPO、ポリ酢酸ビニル、ならびにそれらの混合物。
コーティングを水性経路により製造する場合には、ポリマーコーティングの乾燥重量で0%〜50%w/w、好ましくは2%〜25%w/wの比率で可塑剤をコーティング分散液に添加してもよい。
可塑剤は、特に、グリセロールおよびそのエステル、好ましくは以下の下位群中のものを含んでなる群から選択する:中鎖トリグリセリド、アセチル化グリセリド、モノステアリン酸グリセリン、三酢酸グリセリン、三酪酸グリセリン(glyceryl tributyrate)、フタル酸塩、好ましくは以下の下位群中のもの:フタル酸ジブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジオクチル、クエン酸塩、好ましくは以下の下位群中のもの:クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸トリブチル、クエン酸トリエチル、セバシン酸塩、好ましくは以下の下位群中のもの:セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、アジピン酸塩、アゼライン酸塩、安息香酸塩、クロロブタノール、ポリエチレングリコール、植物油、フマル酸塩、好ましくはフマル酸ジエチル、リンゴ酸塩、好ましくはリンゴ酸ジエチル、シュウ酸塩、好ましくはシュウ酸ジエチル、コハク酸塩、好ましくはコハク酸ジブチル、酪酸塩、セチルアルコールエステル、マロン酸塩、好ましくはマロン酸ジエチル、ヒマシ油(これは特に好ましい)、ならびにそれらの混合物。
より好ましくは、可塑剤は、アセチル化モノグリセリド、特にマイバセット(商標)9‐45、クエン酸トリエチル(TEC)、セバシン酸ジブチル、トリアセチン、およびそれらの混合物を含んでなる群から選択する。
界面活性剤は、場合により、コーティング中に、可塑剤の乾燥重量の0%〜30%w/w、好ましくは0%〜20%w/w、より好ましくは5%〜15%の比率で存在する。界面活性剤は、好ましくは、脂肪酸アルカリまたはアルカリ土類塩、好ましくはドデシル硫酸ナトリウムおよびドキュセートナトリウム、ポリオキシエチレン化油、好ましくはポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン‐ポリオキシプロピレンコポリマー、ポリオキシエチレンソルビタンエステル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ステアリン酸塩、好ましくはステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウムまたはステアリン酸亜鉛、ポリソルベート、ステアリルフマル酸塩、好ましくはステアリルフマル酸ナトリウム、ベヘン酸グリセロール、塩化ベンザルコニウム、臭化アセチルトリメチルアンモニウム、セチルアルコール、ならびにそれらの混合物、を含んでなる群から選択する。
不活性充填物は、コーティング中に、ポリマーコーティングの乾燥重量の0%〜50%w/w、好ましくは0%〜20%w/w、より好ましくは5%〜20%の比率で存在してもよい。
コーティング中に一様に分布した不活性充填物は、特に、タルク、無水コロイダルシリカ、ステアリン酸マグネシウム、モノステアリン酸グリセロール、およびそれらの混合物を含んでなる群から選択する。
酸性アルコール媒体中にて本出願人が観察した有効成分の即時放出への耐性という現象は、用いる中性物質の性質および微粒剤のコーティング率に応じた依存性を示す。
有効成分
本発明の微粒剤の活性層は、任意の性質を有する少なくとも1種類の医薬有効成分を含んでなる。
本発明の微粒剤は、ホルモンまたはその誘導体、例えば、中枢神経系に作用する有効成分、心臓血管系に作用する有効成分、抗生物質、抗ウィルス剤、および鎮痛剤を有効成分として含んでなっていてもよい。
中枢神経系に作用する有効成分は、好ましくは、例えば、抗てんかん剤、抗パーキンソン病剤、精神刺激剤、向精神剤、抗うつ剤、抗不安剤、および抗精神病剤から選択される。
心臓血管系に作用する有効成分は、好ましくは、特に、抗高血圧剤、抗血栓剤、抗凝固剤、およびコレステロール低下剤から選択される。
抗生物質は、特に、ベータラクタム、サイクリン、アミノグリコシド、マクロライド、キノロン、グリコペプチド系抗生物質、イミダゾール、スルホンアミド、抗結核薬、および抗らい薬から選択してもよい。
抗ウィルス剤は、特に、複製阻害剤またはウィルス増殖阻害剤から選択してもよい。
鎮痛剤は、非オピエート、弱オピエート、混合オピオイド、モルヒネ、または痙攣(spasmodic)鎮痛剤、特に、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、モルヒネ、オキシコドン、オキシモルホン、トラマドール、ガバペンチン、およびその誘導体から選択してもよい。
微粒剤の製造方法
本発明は、さらに、これまでに記載した微粒剤の製造方法に関する。その方法は以下の工程を含んでなる:
― 不溶性であるかまたは不溶性を付与した球状の中性担体を流動床反応器中へと導入する工程、
― 少なくとも1種類の水溶性または非水溶性ポリマー(結合剤)を添加した、有機および/または水性溶媒中の、溶液中または懸濁液中の、少なくとも1種類の有効成分を、これらの球状の中性担体上に噴霧する工程、
― 少なくとも1種類の疎水性ポリマーを含んでなるコーティング懸濁液を、前の工程で得た、コーティングされた粒子上に噴霧する工程、
― 場合により、このようにして得た医薬微粒剤を乾燥させる工程。
マウンティング分散液の製造
本発明の活性層マウンティング工程により、有効成分中の含有物が精密かつ一様である微粒剤を得ることができるようになる。
マウンティング分散液とは、有効成分が溶解しているか、または懸濁されている(分散している)分散液であり、微粒剤の表面上に噴霧されることとなる分散液である。この分散液は従来の結合剤(これも溶解している)を有利に含有する。
活性層のマウンティング
有効成分を、例えば、流動床反応器または有孔(perforated)タービン中で、噴霧による従来法で、顆粒に塗布する。通常、この工程は、マウンティング溶液中に溶解または分散している有効成分、場合により結合剤を、ノズルを通して同時に噴霧することに基礎を置くものであり、これにより、本方法のこの工程について、含有物の完全な均一性が保証される。
マウンティングに要する時間は、非常に変動しやすく、また噴霧しようとする有効成分の量、およびマウンティング溶液中での有効成分の可溶性に依存する。一般的には、1〜10時間である。
マウンティング工程の終わりには、微粒剤を、流動床反応器または有孔タービン中で乾燥させ、次いでふるい分ける。
微粒剤コーティング
コーティングポリマーを、例えば、流動床反応器または有孔タービン中で、噴霧による従来法で、上記の微粒剤に塗布する。通常、この方法は、適切な溶媒中に溶解または分散しているコーティングポリマーならびに場合により可塑剤および/または界面活性剤および/または不活性充填物を、ノズルを通して同時に噴霧することに基礎を置くものである。
コーティングには、ポリマーの有機溶液を用いることができ、この場合には、本方法は、同装置中での、この溶液の噴霧および乾燥からなる。
賦形剤が水である場合には、ポリマーの水性分散液を使用し、また、そのコーティングの質を改善するために可塑剤を添加しなければならない。よって、本方法は、同装置中での当該分散液の噴霧、乾燥、および必要な場合には、均一かつ一様なフィルムを得ることを可能にする当該コーティングフィルムの硬化工程からなる。硬化は、例えば、流動床反応器、有孔タービン、またはオーブン中で行われてもよい。
コーティングに要する時間は、非常に変動しやすく、また、噴霧しようとするポリマーの量に依存する。一般的には、1〜10時間である。
コーティング工程の終わりには、微粒剤を、流動床反応器中で乾燥させ、次いでふるい分ける。
溶解試験および用量決定試験
通常、本発明の微粒剤の用量決定および溶解条件は、種々の薬局方、特にヨーロッパ薬局方、アメリカ薬局方、または日本薬局方により規定されている条件である。
よって、調査する種々の系の放出動態を判定するために、従来の温度制御式パドルまたはバスケット溶解装置を用いることができる。当該医薬単位を各フラスコ中へと導入し、試料を定期的に取って、時間とともに放出される有効成分の量を決定する。試料は手動で取っても自動的に取ってもよく、分析は、例えば、UV/可視分光光度計で直接行っても、UV/可視検出と併せてHPLC(高速液体クロマトグラフィー)分離の後に行ってもよい。
本発明は、さらに、徐放性微粒剤を含有する経口医薬剤形であって、水もしくはアルコール溶液に不溶性の中性担体または水もしくはアルコール溶液に対する不溶性を付与した中性物質を含んでなり、少なくとも1種類の有効成分、場合により結合剤を含んでなる少なくとも一つのマウンティング層を含んでなり、、全体が、有効成分の即時放出を防止する少なくとも1種類の疎水性ポリマーを含有する少なくとも1種類の第二コーティングを含んでなる経口医薬剤形の使用であって、上述の医薬剤形が、前記医薬剤形の投与の際のアルコールの摂取によって誘導される有効成分の即時放出を回避または制御することが意図される、使用に関する。
実施例1:アルコール耐性徐放性ジルチアゼムHCl微粒剤(10%のコーティング率)
a)徐放性ジルチアゼムHCl微粒剤の製造
用いる有効成分は、式C2226S、HClのジルチアゼム塩酸塩(ザンボン社製)である。
用いる中性コアは、糖球(sugar sphere)(Suglets(商標)30 NPPharm社製)およびセルロース球(cellulose sphere)(Ethispheres(商標)600 NPPharm社製)である。これら担体の大きさは、約500μm〜700μmである。
用いる結合剤はポリビニルピロリドン(PVP K‐30、BASF社製)である。これを水に可溶化し、次いで、ジルチアゼムHClをこの水溶液へと添加して、マウンティング溶液を構成する。
マウンティング工程に用いるマウンティング溶液の組成および物質の量は、以下の通りである:
Figure 2012504582
N/A:該当なし
コアを、Wursterコーターを備えた流動床反応器(Ohlmann社製)中へと導入する。直径1.2mmのノズルから、このマウンティング溶液を、下から上方へ噴霧(bottom-spray)する。このマウンティング工程の後、粒子は、不完全な粒子および2倍の粒子を除去するべく、それぞれ、500μmおよび900μmのメッシュでふるい分ける。
コーティング懸濁液は、市販製剤であるアクアコート(商標)ECD 30(FMC社製)から製造する。このアクアコート(商標)ECD 30(FMC社製)は、24.5%〜29.5%のエチルセルロース、0.9%〜1.7%のラウリル硫酸ナトリウム、および1.7%〜3.3%のセチルアルコールを含む、29%〜32%の乾燥物を含有する水性分散液である。可塑剤、クエン酸トリエチル(Vertellus社製)を、この懸濁液に添加する。次いで、15%乾燥重量で水性分散液を得るために、この懸濁液を希釈する。
最終コーティング懸濁液の組成は、以下の通りである:
Figure 2012504582
ジルチアゼムHClをマウントした微粒剤上に、このコーティング懸濁液を噴霧する。
コーティング工程に用いる物質の量は、以下の通りである:
Figure 2012504582
コーティングは、Wursterコーターを備えた流動床反応器(OHLMANN社製)中で行う。直径1.2mmのノズルから、コーティングを、下から上方へ噴霧する。このコーティング工程の後、粒子は、不完全な粒子および2倍の粒子を除去するべく、それぞれ500μmおよび1000μmのメッシュでふるい分ける。
このコーティングフィルムを、オーブン(Firlabo製)中で、24時間、60℃、75%相対湿度(RH)で硬化させる。
このジルチアゼムHCl微粒剤の定性的組成および定量的組成を以下の表にまとめて示す。
Figure 2012504582
b)微粒剤の用量および溶解
インビトロにおける有効成分の放出試験は、回転パドル溶解装置(ヨーロッパ薬局方、Sotax AT7、IDISソフトウェア)中で行う。分析は、UV/可視分光光度計(Kontron Instruments社製分光光度計、Uvikon 922)を用いて、237nmの波長で行う。
それぞれが900mlの溶解媒体を含有するフラスコ中で、試料を絶えず撹拌し、温度を37℃(±0.5℃)で一定に保つ。用いる溶解媒体は、0.1NのHClか、または、無水エタノール濃度が10%(v/v)もしくは20%(v/v)である0.1NのHCl/無水エタノール混合液か、のいずれかを含んでなる。パドルは100rpmで回転する。
当該装置の6つのフラスコのそれぞれにおいて、24時間にわたり連続的に試料を取る。各バッチについて、当該試験を三つのフラスコに行うが、ここで、三つの微粒剤試験試料は、それぞれ150mgの有効成分に相当する。
c)二つのタイプの担体の関数として得たプロファイル
10%のコーティング率の微粒剤の、0.1NのHClにおいて得た溶解プロファイル、ならびに0.1NのHClと10%および20%(v/v)無水エタノールとの混合液において得た溶解プロファイルを、図1および2に提示する。
図1は、糖担体上にマウントしたジルチアゼムHClの放出率が、0.1NのHClのみを含んでなる媒体に比べ、エタノール濃度の増加とともに増加する、ということを示している。20%(v/v)アルコールの存在下において得たプロファイルは即時放出プロファイルである。よって、この徐放性微粒剤製剤については、アルコールの存在下で徐放性効果の減少がみられる。反対に、セルロース中性物質を含有する系は、0%(v/v)、10%(v/v)、および20%(v/v)のエタノール濃度の媒体中で、実際に徐放性を示す。
調査した各系についての、酸性アルコール媒体中または0.1NのHCl中で放出されるジルチアゼムHClの割合の変動を算出することができる。以下の表は、2時間の時点でのこれらの変動を提示したものであり、INSERMの集団的専門意見(collective expertise)(2001)によれば、エタノールの胃腸吸収率に基づくアルコールに対する耐性に関する最もよい代理である(Cmax≦2時間)。
Figure 2012504582
糖中性物質を含有する系については、変動はすべて、15%よりも大きい。一方、セルロース中性物質を含有する系で観察された変動は、当該二つのエタノール濃度について、15%未満である。よって、このセルロース担体系が有するアルコール耐性徐放性剤形の開発への潜在性は、この糖担体系よりも大きいように思われる。
実施例2:アルコール耐性徐放性ジルチアゼムHCl微粒剤(20%のコーティング率)
実施例1の変形に従って、アルコール耐性ジルチアゼムHCl微粒剤は、20%のコーティング率で製造することにより得ることができる。
この微粒剤に対する製造、用量決定、および溶解の方法は、以下の表にまとめて示したそれらの定量的組成以外は実施例1に同一のままである:
Figure 2012504582
20%のコーティング率の微粒剤の、0.1NのHClにおいて得た溶解プロファイル、および、0.1NのHClと20%(v/v)無水エタノールとの混合液において得た溶解プロファイルを、図3に提示する。
0.1NのHCl中で2時間後に放出される有効成分の、当該酸性アルコール媒体に比べた割合の変動は1%であり、これは、これらの徐放性微粒剤がアルコール耐性であるということを示している。
実施例3:WO2007093642号公報に記載の薬剤Dを取り込んだジルチアゼムHCl微粒剤
実施例2の変形に従って、水和物または溶媒和物へとなる速度または能力が、アルコール溶液中よりも、アルコール非含有水性媒体中で、より高い、WO2007093642号公報において「薬剤D」として記載されている、薬学上許容可能な化合物を、微粒剤製剤に組み込んだ。WO2007093642号公報の第二実施形態に従って、コーティングに、この薬剤Dを、前記文献に優先的に記載されているように、前記コーティングの総重量の10%という比率で組み込んだ。
この微粒剤の製造、用量決定および溶解の方法は、実施例1に同一である。薬剤Dは、コーティングポリマーおよび可塑剤を含有するコーティング懸濁液に取り込まれる。この微粒剤の定量的組成を以下の表にまとめて示す:
Figure 2012504582
20%のコーティング率の微粒剤の、0.1NのHClにおいて得た溶解プロファイル、および0.1NのHClと20%(v/v)無水エタノールとの混合液において得た溶解プロファイルを、図4に提示する。
エタノール非含有媒体中で放出される有効成分の割合は、30分で70%に達し、次いで、1時間で93%に達する。よって、WO2007093642号公報に従って製造したこれらの微粒剤は、アルコール耐性徐放性多粒子性(multiparticulate)剤形を構成しない。
実施例4:不溶性を付与した糖中性物質を含有するアルコール耐性徐放性ジルチアゼムHCl微粒剤
糖中性物質から製造したジルチアゼムHCl微粒剤がアルコール耐性ではないということを示している実施例1の変形によれば、アルコール耐性ジルチアゼムHCl微粒剤は、糖中性物質を水またはアルコール溶液に不溶性にすることによって得ることができる。
水またはアルコール溶液に不溶性の糖中性物質は、水またはアルコール溶液に不溶性の賦形剤の層を前記中性物質上にマウントすることによって得られる。用いるマウンティング溶液の組成および用いる物質の量は、以下の通りである:
Figure 2012504582
このように製造された水またはアルコール溶液に対する不溶性を付与した糖中性物質は球状であり、それらの直径は、コーティングされていない糖中性物質に比べ、約15%増加する(600〜800μmの直径)。
次いで、この不溶性の中性物質を用いて、徐放性ジルチアゼムHCl微粒剤を製造する。前記微粒剤の製造、用量決定、および溶解の方法は、以下の表にまとめて示したそれらの定量的組成以外は実施例1に同一である:
20%のコーティング率で製造した微粒剤の、0.1NのHClにおいて得た溶解プロファイル、および0.1NのHClと20%(v/v)無水エタノールとの混合液において得た溶解プロファイルを、図5に提示する。
実施例1は、糖中性物質から製造した微粒剤が、エタノールの存在下ではその徐放特性を失う、ということを示している。図5は、水またはアルコール溶液に対する不溶性を付与した糖中性物質から製造した微粒剤が、アルコールの存在下でその徐放特性を保持する、ということを明確に示している。0.1NのHCl中で2時間後に放出される有効成分の当該酸性アルコール媒体に比べた割合の変動は−7%であり、これはこれらの徐放性微粒剤がアルコール耐性であるということを示している。
実施例5:アルコール耐性徐放性ジルチアゼムHCl微粒剤に対する可塑剤の効果
Figure 2012504582
可塑剤としてのトリアセチンの使用
実施例1の変形に従って、コーティング懸濁液中の可塑剤としてトリアセチン(Oleo Chemical社製)を用いて、アルコール耐性ジルチアゼムHCl微粒剤を製造することができる。二つのコーティング率が提示される:15%および20%。
この微粒剤の製造、用量決定および溶解の方法は、以下の表にまとめて示したそれらの定量的組成および定性的組成以外は実施例1に同一である:
Figure 2012504582
20%のコーティング率で製造した微粒剤の、0.1NのHClにおいて得た溶解プロファイル、および、0.1NのHClと20%(v/v)無水エタノールとの混合液において得た溶解プロファイルを、図6に提示する。
0.1NのHCl中で2時間後にこれらの徐放性微粒剤から放出される有効成分の、当該酸性アルコール媒体に比べた割合の変動は、15%および20%のコーティング率について、それぞれ2%および−18%である。
可塑剤としてのアセチル化モノグリセリドの使用
実施例1の変形に従って、可塑剤として、アセチル化モノグリセリド、特にマイバセット(商標)9‐45(Kerry社製)、を用いて、アルコール耐性ジルチアゼムHCl微粒剤を製造することができる。本実施例では、コーティング率は20%である。
この微粒剤の製造、用量決定および溶解の方法は、以下の表にまとめて示したそれらの定量的組成および定性的組成以外は実施例1と同一である:
Figure 2012504582
これらの微粒剤についての、0.1NのHClにおいて得た溶解プロファイル、および0.1NのHClと20%(v/v)無水エタノールとの混合液において得た溶解プロファイルを図7に提示する。
0.1NのHCl中で2時間後に放出される有効成分の当該酸性アルコール媒体に比べた割合の変動は9%であり、これはこれらの徐放性微粒剤がアルコール耐性であるということを示している。
可塑剤としてのセバシン酸ジブチルの使用
実施例1の変形に従って、コーティング懸濁液中の可塑剤としてセバシン酸ジブチルを用いて、アルコール耐性ジルチアゼムHCl微粒剤を製造することができる。提示されるコーティング率は20%である。
この微粒剤の製造、用量決定および溶解の方法は、以下の表にまとめて示したそれらの定量的組成および定性的組成以外は実施例1と同一である:
Figure 2012504582
これらの微粒剤についての、0.1NのHClにおいて得た溶解プロファイル、および0.1NのHClと20%(v/v)無水エタノールとの混合液において得た溶解プロファイルを図8に提示する。
0.1NのHCl中で2時間後に放出される有効成分の、当該酸性アルコール媒体に比べた割合の変動は7%であり、これは、これらの徐放性微粒剤がアルコール耐性であるということを示している。
実施例6:アルコール耐性徐放性カルベジロールリン酸塩微粒剤
a)徐放性カルベジロールリン酸塩微粒剤の製造
用いる有効成分は、式C2426・HPO1/2Oのカルベジロールリン酸塩半水和物(ザンボン社製)である。用いる中性コアは、糖球(Suglets(商標)30 NPPharm社製)およびセルロース球(Ethispheres(商標)600 NPPharm社製)である。これら担体の大きさは、500μm〜700μm程度である。用いる結合剤はポリビニルピロリドン(PVP K‐30、BASF社製)であり、いくつかの界面活性剤を用いてマウンティング懸濁液を安定化する:シメチコン(30%エマルジョン、ダウコーニング社製)およびポリソルベート80(Seppic社製)。
マウンティング工程に用いるマウンティング懸濁液の組成および物質の量は、以下の通りである:
Figure 2012504582
N/A:該当なし
中性コアを、Wursterコーターを備えた流動床反応器(GPCG1、Glatt社製)中へと導入する。1.2mmノズルから、このマウンティング懸濁液を、下から上方へ噴霧する。
このマウンティング工程の後、粒子は、不完全な粒子および2倍の粒子を除去するべく、それぞれ500μmおよび900μmのメッシュでふるい分ける。
コーティング懸濁液は、可塑剤、クエン酸トリエチル(TEC)を添加した、市販製剤であるアクアコート(商標)ECD 30(FMC社製)から製造する。次いで、15%乾燥重量で水性分散液を得るために、この懸濁液を希釈する。
最終コーティング懸濁液の組成は、以下の通りである:
Figure 2012504582
カルベジロールリン酸塩をマウントした微粒剤上に、このコーティング懸濁液を噴霧する。
コーティング工程に用いる物質の量は、以下の通りである:
Figure 2012504582
流動床反応器(GPCG1、Glatt社製)にはWursterコーターが備えられている。直径1.2mmのノズルから、このコーティング溶液を、下から上方へ噴霧する。このコーティング工程の後、粒子は、不完全な粒子および2倍の粒子を除去するべく、それぞれ500μmおよび1000μmのメッシュでふるい分ける。
このコーティングフィルムを、オーブン(Firlabo製)中で、24時間、60℃、75%相対湿度(RH)で硬化させる。
このカルベジロール微粒剤の定性的組成および定量的組成を以下の表にまとめて示す:
Figure 2012504582
b)微粒剤の用量および溶解
インビトロにおける有効成分の放出試験は、回転パドル溶解装置(ヨーロッパ薬局方、Sotax AT7、IDISソフトウェア)中で行う。分析は、UV/可視分光光度計(Kontron Instruments社製分光光度計、Uvikon 922)を用いて、241nmの波長で行う。
それぞれが900mlの溶解媒体を含有するフラスコ中で、試料を絶えず撹拌し、温度を37℃(±0.5℃)で一定に保つ。用いる溶解媒体は、0.1NのHClか、または、無水エタノール濃度が10%(v/v)もしくは20%(v/v)である0.1NのHCl/無水エタノール混合液かのいずれかを含んでなる。パドルは100rpmで回転する。
当該装置の6つのフラスコのそれぞれにおいて、24時間にわたり連続的に試料を取る。各バッチについて、当該試験を三つのフラスコに行うが、ここで、三つの微粒剤試験試料は、それぞれ80mgの有効成分に相当する。
これらの微粒剤についての、0.1NのHClにおいて得た溶解プロファイル、および0.1NのHClと20%(v/v)無水エタノールとの混合液において得た溶解プロファイルを図9および10に提示する。
図9は、糖中性物質上にマウントしたカルベジロールリン酸塩の放出率が、エタノールの存在下では、0.1NのHClのみを含んでなる媒体に比べ、ずっとより高い、ということを示している。これらの徐放性微粒剤によって2時間後に放出されるカルベジロールリン酸塩の割合の変動は28%である。よって、これらの徐放性微粒剤はアルコール耐性ではない。
反対に、セルロース中性物質を含有する系は、エタノールの存在下で、そのカルベジロールリン酸塩徐放特性を保持する(図10)。これらの徐放性微粒剤によって0.1NのHCl中で2時間後に放出されるカルベジロールリン酸塩の当該酸性アルコール媒体に比べた割合の変動は−5%であり、これはアルコールに対するこの系の耐性を示している。
実施例7:不溶性を付与した糖担体から製造されるアルコール耐性徐放性カルベジロールリン酸塩微粒剤
糖中性物質から製造したカルベジロールリン酸塩微粒剤がアルコール耐性ではないということを示している実施例8の変形よれば、アルコール耐性カルベジロールリン酸塩微粒剤は、糖中性物質を水またはアルコール溶液に不溶性にすることによって得ることができる。
水またはアルコール溶液に不溶性の糖中性物質は、前記中性物質上に水またはアルコール溶液に不溶性の賦形剤の層をマウントすることによって得る。用いるマウンティング溶液の組成および用いる物質の量は、以下の通りである:
Figure 2012504582
このように製造された水またはアルコール溶液に対する不溶性を付与した糖中性物質は球状であり、それらの直径は、コーティングされていない糖中性物質に比べ、約15%増加する(600〜800μmの直径)。
次いで、この不溶性の中性物質を用いて、徐放性カルベジロールリン酸塩微粒剤を製造する。前記微粒剤の製造、用量決定および溶解の方法は、以下の表にまとめて示したそれらの定量的組成以外は実施例8に同一のままである:
Figure 2012504582
20%のコーティング率で製造した微粒剤の、0.1NのHClにおいて得た溶解プロファイル、および、0.1NのHClと20%(v/v)無水エタノールとの混合液において得た溶解プロファイルを図11に提示する。
実施例6は、糖中性物質から製造した微粒剤が、エタノールの存在下ではその徐放特性を失う、ということを示している。図11は、水またはアルコール溶液に対する不溶性を付与した糖中性物質から製造した微粒剤が、アルコールの存在下でその徐放特性を保持する、ということを明確に示している。0.1NのHCl中で2時間後に放出される有効成分の、当該酸性アルコール媒体に比べた割合の変動は8%であり、これはこれらの徐放性微粒剤がアルコール耐性であるということを示している。
実施例8:アルコール耐性徐放性トルテロジン微粒剤
a)徐放性酒石酸トルテロジン微粒剤の製造
用いる中性コアは、セルロース球(セルフィア(商標)507、旭化成社製)であり、その大きさは、500〜710μm程度である。用いる結合剤はヒプロメロース606(ファーマコート(商標)606、信越社製)である。
Figure 2012504582
中性コアを、Wursterコーターを備えた流動床反応器(GPCG1、Glatt社製)中へと導入する。1.2mmノズルから、このマウンティング懸濁液を、下から上方へ噴霧する。
このマウンティング工程の後、粒子は、不完全な粒子および2倍の粒子を除去するべく、それぞれ、500μmおよび900μmのメッシュでふるい分ける。
コーティング懸濁液は、市販製剤であるスレレアーゼ(商標)(カラコン社製)から製造する。このスレレアーゼ(商標)(カラコン社製)は、安定化剤および補助安定化剤(co-stabilizer)(オレイン酸、水酸化アンモニウム水溶液)ならびに場合により抗付着剤(anti-adherent)(コロイダルシリカ)を含んでなる、中鎖トリグリセリドで予備可塑化された、すぐに使用可能な25%のエチルセルロース水性分散液である。
トルテロジンをマウントした微粒剤上に、このコーティング懸濁液を噴霧する。コーティング工程に用いる物質の量は、以下の通りである:
Figure 2012504582
流動床反応器(GPCG1、Glatt社製)にはWursterコーターが備えられている。1.2mmノズルから、コーティングを、下から上方へ噴霧する。このコーティング工程の後、粒子は不完全な粒子および2倍の粒子を除去するべく、それぞれ、500μmおよび1000μmのメッシュでふるい分ける。
このコーティングフィルムを、オーブン中で、4時間、55℃で硬化させる。
このトルテロジン微粒剤の定性的組成および定量的組成を以下の表にまとめて示す。
Figure 2012504582
b)微粒剤の用量および溶解
インビトロにおける有効成分の放出試験は、バスケット溶解装置中で行う(ヨーロッパ薬局方)。
それぞれが900mlの溶解媒体を含有するフラスコ中で、試料を絶えず撹拌し、温度を37℃(±0.5℃)で一定に保つ。用いる溶解媒体は、pH6.8の媒体か、または無水エタノール濃度が20%(v/v)である0.1NのHCl/無水エタノール混合液かのいずれかを含んでなる。バスケットは100rpmで回転する。
当該装置の6つのフラスコのそれぞれにおいて、溶解の最初の4時間、試料を取る。各バッチについて、当該試験を三つのフラスコに行うが、ここで、三つの微粒剤試験試料は、それぞれ4mgの有効成分に相当する。
これらの微粒剤についての、pH6.8の媒体において得た溶解プロファイルおよび0.1NのHClと20%(v/v)無水エタノールとの混合液において得た溶解プロファイルを、図12に提示する。
水性媒体中および含水アルコール(hydro-alcohol)媒体中で2時間後に放出されるトルテロジンの割合の変動は−7.7%であり、これは、この系が当該溶解媒体中のアルコールの存在に対して耐性であるということを示している。

Claims (11)

  1. 少なくとも1種類の有効成分の徐放のための微粒剤を含有する経口医薬剤形であって、水もしくはアルコール溶液に不溶性の中性担体または水もしくはアルコール溶液に対する不溶性を付与した中性物質を含んでなり、少なくとも1種類の有効成分、場合により薬学上許容可能な結合剤を含んでなる少なくとも一つの第一マウンティング層を含んでなり、全体が少なくとも1種類の疎水性ポリマーに基づく少なくとも1種類のコーティングを含んでなる、経口医薬剤形。
  2. アルコール、好ましくは4%〜30%の量のエタノールを含有する0.1NのHClの酸性アルコール媒体中で2時間後に放出される有効成分の割合が、0.1NのHClの酸性媒体中で放出される有効成分の割合の15ポイント(絶対値で15%)以下である、請求項1に記載の医薬剤形。
  3. 前記不溶性の中性担体が、セルロース、セルロース誘導体、リン酸塩誘導体、シリカ、およびケイ酸塩誘導体によって構成される群から選択される少なくとも1種類の疎水性賦形剤を含んでなるものである、請求項1または2に記載の医薬剤形。
  4. 中性物質を、少なくとも部分的にセルロース、セルロース誘導体、リン酸塩誘導体、シリカおよびケイ酸塩誘導体、二酸化チタン、ワックス、セラック、ポリ酢酸および/またはフタル酸ビニル、ならびに乳酸およびグリコール酸ポリマーによって構成される群から選択される疎水性賦形剤およびそれらの混合物で覆うことにより、不溶性を付与した中性担体が得られる、請求項1または2に記載の医薬剤形。
  5. 前記薬学上許容可能な結合剤が、例えばHPMC、ポリビニルピロリドン誘導体、ポリエチレングリコール誘導体、およびそれらの混合物のセルロース誘導体によって構成される群から選択されるものである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の医薬剤形。
  6. 前記コーティング中に少なくとも1種類の可塑剤を含んでなる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の医薬剤形。
  7. 前記マウンティング層中に少なくとも1種類の界面活性剤を含んでなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の医薬剤形。
  8. 前記コーティングの前記疎水性ポリマーが、非水溶性セルロース誘導体、アクリル(またはメタクリル)ポリマー(またはコポリマー)誘導体、ポリ酢酸ビニル誘導体およびそれらの混合物によって構成される群から選択されるものである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の医薬剤形。
  9. コーティング率が、0.1%〜50%w/w、好ましくは2%〜30%w/w、より好ましくは5%〜30%w/wである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の医薬剤形。
  10. 前記有効成分が、ホルモンまたはその誘導体、中枢神経系に作用する有効成分、心臓血管系に作用する有効成分、抗生物質、抗ウィルス剤、および鎮痛剤から選択されるものである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の医薬剤形。
  11. アルコールの摂取によって誘導される前記有効成分の即時放出を防止または制御するための、請求項1〜10のいずれか一項に記載の医薬剤形の使用。
JP2011529569A 2008-10-02 2009-10-02 微粒剤に基づくアルコール耐性徐放性経口医薬剤形 Pending JP2012504582A (ja)

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