JP2012256151A - 環境情報集計装置、環境情報集計方法及び環境情報集計プログラム - Google Patents

環境情報集計装置、環境情報集計方法及び環境情報集計プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】必要な情報を自動入手したうえで、環境側面(側面)の値を算出し、情報の入手元に算出結果を自動返信する。
【解決手段】環境情報集計装置(1)は、換算係数が存在する、環境情報集計装置の外部の位置である第1の位置と、換算係数が乗じられた下位の階層の側面の値に基づいて、上位の階層の側面の値を算出する計算式である関数情報が存在する、外部の位置である第2の位置と、下位の側面の値が存在する、外部の位置である第3の位置と、上位の側面の値を格納すべき、外部の位置である第4の位置と、を示す位置情報を格納する記憶部(12、13)と、第1の位置から換算係数を受信し、第2の位置から関数情報を受信し、第3の位置から下位の側面の値を受信し、受信した換算係数、関数情報及び下位の側面の値に基づいて、上位の階層の側面の値を算出し、算出した上位の階層の側面の値を、第4の位置(3)に送信する制御部(11)と、を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、環境情報集計装置、環境情報集計方法及び環境情報集計プログラムに関する。
環境情報とは、ISО14001が定義する「環境側面」に関する情報である。すなわち、環境情報は、「環境に影響を及ぼし得る組織の製品/活動/サービスの要素」である。このような環境側面は、多義にわたる数量的概念であり、具体的には、化学物質の使用/廃棄/貯蔵量、周囲の住民からのクレーム数、環境交流イベントの費用、出荷製品のリサイクル量、労働災害の発生数等である。以下では、「環境側面」を単に「側面」と呼ぶことがある。そして個々の側面の数値を「側面の値」と呼ぶ。
例えば、特許文献1及び2においては、「エネルギー消費量」という側面の値を計算する技術が開示されている。これらの技術は、「エネルギー消費量」という側面を、上位の階層の側面として位置付け、「エネルギー消費量」の下位の階層に、「輸送トンキロ」、「トンキロ当たりの燃料使用量」及び「単位発熱量」という側面を位置付けている。さらに、「輸送トンキロ」という側面の下位の階層に、「輸送重量」及び「輸送距離」という側面を位置付けている。
また、特許文献1及び2は、階層構造を有する複数の「組織」の集合体として企業を把握し、個々の「組織」ごとに個々の側面の値を計算し、これらの値を積上げ計算することにより、当該企業の上位の階層の側面の値を算出する。さらに、特許文献2の技術は、例えば「エネルギー消費量」のような上位の階層の側面の値を計算するために、下位の側面の値を入力変数とするする関数情報を使用する。
特開2007−328536号公報(請求項1〜5) 特開2010−55580号公報(請求項1〜6)
特許文献1及び2の技術は、ユーザがシステムに対して、関数情報、換算係数、側面の階層構造、組織の階層構造等を、手動で入力することを前提としている。これらの入力すべき情報は、公開情報として、既に他システムに格納されている場合もある。
このような場合、ユーザは、入力すべき情報が格納されているシステムとは別に、新システムを構築したうえで、それらの情報を新システムに対して手動で入力しなければならない。つまり、特許文献1及び2の技術は、手動入力及び自社運用が前提となっている。
そこで、本発明は、必要な情報を自動入手したうえで、側面の値を算出し、情報の入手元に算出結果を自動返信することを目的とする。
本発明の環境情報集計装置は、下位の階層の環境側面の値を用いて上位の階層の環境側面の値を算出する環境情報集計装置であって、下位の階層の環境側面の値に乗じられる換算係数が存在する、環境情報集計装置の外部の位置である第1の位置と、換算係数が乗じられた下位の階層の環境側面の値に基づいて、上位の階層の環境側面の値を算出する計算式である関数情報が存在する、環境情報集計装置の外部の位置である第2の位置と、下位の環境側面の値が存在する、環境情報集計装置の外部の位置である第3の位置と、上位の環境側面の値を格納すべき、環境情報集計装置の外部の位置である第4の位置と、を示す位置情報を格納する記憶部と、第1の位置から換算係数を受信し、第2の位置から関数情報を受信し、第3の位置から下位の環境側面の値を受信し、受信した換算係数、関数情報及び下位の環境側面の値に基づいて、上位の階層の環境側面の値を算出し、算出した上位の階層の環境側面の値を、第4の位置に送信する制御部と、を備えること、を特徴とする。
その他の手段については、発明を実施するための形態において説明する。
本発明によれば、必要な情報を自動入手したうえで、側面の値を算出し、情報の入手元に算出結果を自動返信することが可能になる。
(a)は、本実施形態に係る側面階層を説明する図である。(b)は、本実施形態に係る組織階層を説明する図である。 本実施形態に係るユーザのホームページの一例である。 本実施形態に係るユーザのホームページの一例である。 本実施形態に係る環境情報集計装置の構成図である。 本実施形態に係る外部システムが格納する側面情報データの一例を示す図である。 本実施形態に係る環境情報集計装置が格納する側面情報データの一例を示す図である。 本実施形態に係る外部システムが格納する側面間関係データの一例を示す図である。 本実施形態に係る環境情報集計装置が格納する側面間関係データの一例を示す図である。 (a)は、本実施形態に係る外部システムが格納する組織情報データの一例を示す図である。(b)は、本実施形態に係る外部システムが格納する組織間関係データの一例を示す図である。 (a)は、本実施形態に係る環境情報集計装置が格納する組織情報データの一例を示す図である。(b)は、本実施形態に係る環境情報集計装置が格納する組織間関係データの一例を示す図である。 本実施形態に係る外部システムが格納する関数データの一例を示す図である。 本実施形態に係る環境情報集計装置が格納する関数データの一例を示す図である。 本実施形態に係る課金データの一例を示す図である。 本実施形態に係る伝送種別定義データの一例を示す図である。 本実施形態に係る集計データの一例を示す図である。 本実施形態に係る集計データの一例を示す図である。 本実施形態に係る集計データの一例を示す図である。 本実施形態に係る換算係数取込データの一例を示す図である。 本実施形態に係る換算係数取込データの一例を示す図である。 本実施形態に係る関数取込データの一例を示す図である。 本実施形態に係る関数取込データの一例を示す図である。 本実施形態に係る初期登録処理手順のフローチャートである。 本実施形態に係る初期登録処理手順のステップS103の詳細フローチャートである。 本実施形態に係るWANT・CHANGE処理手順のフローチャートである。 本実施形態に係る集計サービス処理手順のフローチャートである。
以降、本発明を実施するための形態(「本実施形態」という)を、図等を参照しながら詳細に説明する。
(側面階層)
図1(a)に沿って側面階層を説明する。図1(a)は、以下の事柄を図示している。
(1)側面として、「エネルギー消費量」、「輸送トンキロ」、「輸送重量」、「輸送距離」、「トンキロ当たりの燃料使用量」及び「単位発熱量」が存在する。
(2)これらの側面の単位は、それぞれ「MJ」、「トンキロ」、「kg」、「km」、「L/トンキロ」及び「MJ/L」である。
(3)「エネルギー消費量」は、「エネルギー消費量=輸送トンキロ×トンキロ当たりの燃料使用量×単位発熱量」という関数情報にしたがって算出される。このとき、輸送トンキロには換算係数「1」が乗じられ、トンキロ当たり燃料使用量には換算係数「1」が乗じられ、単位発熱量には換算係数「1」が乗じられたうえで、いずれも当該関数情報の入力変数となる。
(4)「輸送トンキロ」は、「輸送トンキロ=輸送重量×輸送距離」という関数情報にしたがって算出される。このとき、輸送重量には換算係数「0.001」が乗じられ、輸送距離には換算係数「1」が乗じられたうえで、いずれも当該関数情報の入力変数となる。つまり、「0.001」は「kg」を「トン」に換算するための換算係数である。
(環境情報集計装置の運営者とユーザ)
環境情報集計装置は、詳細は後記するが大まかに言えば、下位の側面の値を集計することによって、その上位の側面の値を算出する装置である。「運営者」とは、環境情報集計装置を運営する主体を言い、例えば情報処理関連企業である。「ユーザ」とは、運営者に対して、下位側面の値等を提供しその上位側面の値を算出することを依頼するあらゆる法人及び個人であり、運営者自信さえもがユーザとなり得る。
このような、ツリー構造としての側面階層、関数情報及び換算係数は、ユーザによって様々に設定可能である。
換算係数の他の例として、一般的なユーザには設定し難いものも存在する。例えば、電力使用量1単位当たりの二酸化炭素排出量のように、その換算係数の値が、電力事業者等の技術水準等に依存し、かつ、その値が変化し得るものが存在する。また、重油使用量1単位当たりの二酸化炭素排出量のように、その換算係数の値が、燃料の化学的組成等に依存し、かつ、その値が変化し得るものが存在する。多くの場合、電力事業者、石油製品製造業者、官公庁等がこのような換算係数を算出している。このような官公庁等もまた、環境情報集計装置のユーザである。以降、「ユーザ」を、官公庁等の「特定ユーザ」と、それ以外の「一般ユーザ」に分けて説明することがある。
(組織階層)
図1(b)に沿って組織構造を説明する。図1(b)は、以下の事柄を図示している。
(1)組織階層は、4段階の階層を有する。
(2)最上位の階層に属する組織「A社」は、組織「B1事業部」、組織「B2事業部」及び組織「B3事業部」から構成される。
(3)上から2番目の階層に属する組織「B2事業部」は、組織「C1部」、組織「C2部」及び組織「C3部」から構成される。
(4)上から3番目の階層に属する組織「C2部」は、組織「D工場」、組織「E工場」及び組織「F工場」から構成される。
このような、ツリー構造としての組織階層は、ユーザによって様々に設定可能である。
(側面階層と組織階層との関係)
図1(b)のそれぞれの組織について、図1(a)のそれぞれの側面が定義され得る。すなわち、定義され得る側面と組織の組合せは、組織「A社」についての側面「エネルギー消費量」、組織「B1事業部」についての側面「エネルギー消費量」、・・・、組織「E工場」についての側面「単位発熱量」、組織「F工場」についての側面「単位発熱量」というように、側面の数×組織の数だけ存在する。そして、組織「A社」についての側面「エネルギー消費量」を計算するには、第1に、組織「B1事業部」、「B2事業部」、「B3事業部」、「C1部」、「C2部」、「C3部」、「D工場」、「E工場」及び「F工場」の「エネルギー消費量」についての側面の値を個々に計算し、第2に、それらの値を合計すればよい。
図2は、インターネット上で公開されているあるユーザのホームページのうち環境への取り組みが記載されたページの例であり、そのURLは、「www.xxxx.co.jp/kankyou/report.html」である。
例えば、「(ア)二酸化炭素関連」の見出しの直下に、2010年度におけるユーザの、「電気」の使用量及び「重油」の使用量が記載されている。さらに、当該ページの最も下の表に、2010年度における当該企業の二酸化炭素排出量が記載されている。
図3は、あるユーザがインターネットに公開しようとして準備しているページの例であり、そのURLは「www.xxxx.co.jp/kankyou/data.html」である。例えば、「(ア)二酸化炭素関連」の見出しの直下に、2010年度におけるユーザの、「電気」の使用量及び「重油」の使用量が記載されている。当該ページは、当該ユーザに属する社員に対してのみ公開されている。よって、「社内秘 取扱注意」の文字が記載されている。当該ページには、2010年度におけるユーザの二酸化炭素排出量は、空欄になっている。
図3のページが、一般ユーザのあるシステム内に格納されており、環境情報集計装置に対して公開されたとする。本願の環境情報集計装置は、これらのシステム内に位置する文書ファイル等の当該ページにアクセスし、「電力使用量」に関連付けられている値(図2では「385,857」)及び「重油使用量」に関連付けられている値(図2では「277」)を取得する。図3に記載はないが、同様な他のページにアクセスして、換算係数及び関数情報を取得する。さらに、環境情報集計装置は、取得した情報に基づいて、二酸化炭素排出量を算出する。環境情報集計装置は、算出した二酸化炭素排出量を、ユーザの任意のシステム内にある図3のようなページに対して送信する。
この例の換算係数は、電力使用量1単位当たりの二酸化炭素排出量及び重油使用量1単位当たりの二酸化炭素排出量である。環境情報集計装置は、これらの換算係数を、特定ユーザのシステムに対して要求する。そして、その後、当該換算係数の最新値を特定ユーザのシステムから取得し、一般ユーザにも送信する、という処理を定期的に繰り返す。
つまり、環境情報集計装置の行う処理は、特定ユーザのシステムに対する処理及び一般ユーザに対する処理という二面性を有する。
(環境情報集計装置)
図4に沿って環境情報集計装置1を説明する。環境情報集計装置1は、ネットワーク4を介して、端末装置2及び外部システム3と接続されている。環境情報集計装置1は、運営者に属する。端末装置2及び外部システム3は、ユーザに属する。
環境情報集計装置1は、一般的なコンピュータであり、中央制御装置11、主記憶装置12、補助記憶装置13、入力装置14、出力装置15、通信インタフェース(IF)16を有する。これらはバスによって相互に接続されている。補助記憶装置13は、側面情報データ21、側面間関係データ22、組織情報データ23、組織間関係データ24、関数データ25、課金データ26、伝送種別定義データ27、集計データ28、換算係数取込データ29及び関数取込データ30を格納している(いずれも詳細後記)。
初期登録部41、集計処理部42及び課金サービス部43はプログラムである。以降、「○○部は」と主体を記した場合は、中央制御装置11が、補助記憶装置13から各プログラムを読み出し、主記憶装置12にロードしたうえで各プログラムの機能を実行する。
(端末装置及び外部システム)
端末装置2及び外部システム3もまた、一般的なコンピュータであり、それぞれが、中央制御装置、主記憶装置、補助記憶装置、入力装置、出力装置、通信インタフェース(IF)を有する。これらはバスによって相互に接続されている(図示せず)。
外部システム3は、側面情報データ21b、側面間関係データ22b、組織情報データ23b、組織間関係データ24b及び関数データ25bを格納する。これらは、環境情報集計装置1の補助記憶装置13が格納する、それぞれ、側面情報データ21、側面間関係データ22、組織情報データ23、組織間関係データ24及び関数データ25と対応しており、構成も類似している。相違点については後記する。
(側面情報データ)
図5に沿って、側面情報データ21bを説明する。側面情報データ21bは、ユーザごとに独自のものが存在し、それぞれのユーザに属する外部システム3に格納されている。
ユーザは、複数の組織を有している(図1(b))。したがって、個々の組織は相互に異なる側面情報データ21bを有していてもかまわない。以降では、説明の単純化のために、1つのユーザにおいては、すべての組織において、側面情報データ21bが共通であるものとして説明する。後記する、側面間関係データ22、22b及び関数データ25、25bについても同様である。
側面情報データ21bにおいては、側面識別子欄101に記憶された側面識別子に関連付けて、名称欄102には側面の名称が、単位欄103には単位が、集計方法欄104には集計方法が記憶されている。
側面識別子欄101の側面識別子は、側面を一意に特定する識別子である。
名称欄102の側面の名称は、側面の特徴を示す文字列である。
単位欄103の単位は、側面の値の単位である。
集計方法欄104の集計方法は、換算係数を乗じられた後の下位の階層の側面の値を用いて上位の階層の側面の値を算出する方法である。ここでは、集計方法として、「関数」、「加算」、「非集計」があるものとする。「加算」は、当該レコードの側面の値が、下位の階層の側面の値の和であることを示す。「関数」は、下位の階層の側面の値をある「関数情報」に対して入力変数として入力することによって当該レコードの側面の値が算出されることを示す。「非集計」は、当該レコードの側面が末端の階層の側面であること、したがって、当該側面の値は、下位の階層の側面の値に基づいて計算されるものではないことを示す。集計方法は、ここに挙げた例に限定されず、「乗算」、「除算」等の他のあらゆる算術演算を設定することができる。
図6に沿って、側面情報データ21を説明する。側面情報データ21は、ユーザごとに独自のものが存在し、ユーザを一意に特定するユーザ識別子108が付されたうえで、環境情報集計装置1の補助記憶装置13に格納されている。
側面情報データ21においては、側面識別子欄101に記憶された側面識別子に関連付けて、名称欄102には側面の名称が、単位欄103には単位が、集計方法欄104には集計方法が、伝送方向欄105には伝送方向が、伝送種別欄106には伝送種別が、位置情報欄107には位置情報が記憶されている。
側面識別子欄101から集計方法欄104までについては、図5の説明と同様である。
伝送方向欄105の伝送方向は、環境情報集計装置1と外部システム3との間で行われる通信の方向の数を示す情報である。
「片方向」は、例えば、環境情報集計装置1が一般ユーザの外部システム3から下位の階層の側面の値を受信する場合、又は環境情報集計装置1が一般ユーザの外部システム3に対し、集計結果としての上位の階層の側面の値を送信する場合のように、環境情報集計装置1を基準にした通信方向が1つだけ存在することを示す。「双方向」は、例えば、環境情報集計装置1が、特定ユーザの外部システム3から「換算係数」を受信し、その後直ちに、受信した「換算係数」を一般ユーザの外部システム3に送信する場合のように、環境情報集計装置1を基準にして通信方向が2つ存在することを示す(詳細後記)。
伝送種別欄106の伝送種別は、環境情報集計装置1が外部システム3に対して行う通信の態様を示す情報である(詳細は、図14の説明として後記する)。
位置情報欄107の位置情報は、側面の値又は関数情報が存在する位置、若しくは、集計された側面の値を送信すべき位置を示す情報である。ここでは、位置情報は、外部システム3に格納される図3のような文書ファイル等のURLである。詳細は後記するが、伝送種別が「CHANGE」である場合、位置情報欄107には、2つの位置情報が記憶され、伝送種別が「CHANGE」以外である場合、位置情報欄107には、1つの位置情報が記憶される。
(側面間関係データ)
図7に沿って、側面間関係データ22bを説明する。側面間関係データ22bは、ユーザごとに独自のものが存在し、それぞれのユーザに属する外部システム3に格納されている。
側面間関係データ22bにおいては、親側面識別子欄111に記憶された親側面識別子に関連付けて、子側面識別子欄112には子側面識別子が、換算係数欄113には換算係数が記憶されている。
親側面識別子欄111の親側面識別子は、親側面を特定する識別子である。
子側面識別子欄112の子側面識別子は、子側面を特定する識別子である。
図1(a)において、例えば、側面「エネルギー消費量」及び側面「輸送トンキロ」は、1本の線(リンク)で結ばれている。このようなリンクで結ばれた2つの側面のうち、より上位の階層の側面を「親側面」と言い、より下位の階層の側面を「子側面」と言う。「親側面」及び「子側面」の1つの組合せにより、1つの換算係数が特定されることになる。
換算係数欄113の換算係数は、親側面の値を算出するために、子側面の値に乗じられる数である。換算係数には、例えば、kgからトンに単位を変換するための換算係数、及び、二酸化炭素使用量を算出するために電力使用量に乗じられる換算係数のような2つのタイプが存在する。後者のタイプの情報源は、主として特定ユーザの外部システム3である。そして、後者のタイプの換算係数は、技術水準の向上に伴いその値が変化する。よって、一般ユーザの外部システム3に記憶されている換算係数がその時点において最新のものであるとは限らない。
図8に沿って、側面間関係データ22を説明する。側面間関係データ22は、ユーザごとに独自のものが存在し、ユーザを一意に特定するユーザ識別子116が付されたうえで、環境情報集計装置1の補助記憶装置13に格納されている。
側面間関係データ22においては、親側面識別子欄111に記憶された親側面識別子に関連付けて、子側面識別子欄112には子側面識別子が、伝送方向欄113には伝送方向が、伝送種別欄114には伝送種別が、位置情報欄115には、位置情報が記憶されている。
子側面識別子欄111及び子側面識別子欄112については、図7の説明と同様である。
伝送方向欄113の伝送方向は、図6の伝送方向と同じである。
伝送種別欄114の伝送種別は、図6の伝送種別と同じである。
位置情報欄115の位置情報は、「親側面」及び「子側面」の1つの組合せによって特定される換算係数が存在する位置を示す情報である。ここでは、位置情報は、外部システム3に格納される図3のような文書ファイル等のページのURLである。
(組織情報データ)
図9(a)に沿って、側面情報データ23bを説明する。組織情報データ23bは、ユーザごとに独自のものが存在し、それぞれのユーザに属する外部システム3に格納されている。
組織情報データ23bにおいては、組織識別子欄121に記憶された組織識別子に関連付けて、名称欄122には組織の名称が記憶されている。
側面識別子欄121の側面識別子は、組織を特定する識別子である。
名称欄122の組織の名称は、組織の特徴を示す文字列である。
図10(a)に沿って、組織情報データ23を説明する。組織情報データ23は、組織情報データ23b(図9(a))とほぼ同様の構成を有している。相違点としては、図10(a)の組織情報データ22は、ユーザごとに独自のものが存在し、ユーザを一意に特定するユーザ識別子123が付されたうえで、環境情報集計装置1の補助記憶装置13に格納されている。
(組織間関係データ)
図9(b)に沿って、組織間関係データ24bを説明する。組織間関係データ24bは、ユーザごとに独自のものが存在し、それぞれのユーザに属する外部システム3に格納されている。
組織間関係データ24bにおいては、親組織識別子欄131に記憶された親組織識別子に関連付けて、子組織識別子欄132には子組織識別子が記憶されている。
親組織識別子欄131の親組織識別子は、親組織を特定する識別子である。
子組織識別子欄132の子組織識別子は、子組織を特定する識別子である。
図1(b)において、例えば、組織「A社」及び組織「B2事業部」は、1本の線(リンク)で結ばれている。このようなリンクで結ばれた2つの組織のうち、より上位の階層の組織を「親組織」と言い、より下位の階層の組織を「子組織」と言う。
図10(b)に沿って、組織間関係データ24を説明する。組織間関係データ24は、組織間関係データ24b(図9(b))とほぼ同様の構成を有している。相違点としては、図10(b)の組織間関係データ24は、ユーザごとに独自のものが存在し、ユーザを一意に特定するユーザ識別子133が付されたうえで、環境情報集計装置1の補助記憶装置13に格納されている。
図11に沿って、関数データ25bを説明する。関数データ25bは、ユーザごとに独自のものが存在し、それぞれのユーザに属する外部システム3に格納されている。
関数データ25bにおいては、側面識別子欄141に記憶された側面識別子に関連付けて、関数情報欄142には関数情報が、有効期間欄143には有効期間が記憶されている。
側面識別子欄141の側面識別子は、図5の側面識別子と同じである。
関数情報欄142の関数情報は、側面識別子欄141の側面識別子が特定する側面の値を算出するために使用される計算式である。計算式は、当該側面の直ぐ下位の階層の複数の側面の側面識別子、それらの側面識別子を用いてどのような算術演算を行うかを示す記号等を含む。
有効期間欄143の有効期間は、関数情報が有効であると看做される期間の始期及び終期を示す情報である。
図12に沿って、関数データ25を説明する。関数データ25は、ユーザごとに独自のものが存在し、ユーザを一意に特定するユーザ識別子148が付されたうえで、環境情報集計装置1の補助記憶装置13に格納されている。
関数データ25においては、側面識別子欄141に記憶された側面識別子に関連付けて、有効期間欄143には有効期間が、伝送方向欄144には伝送方向が、伝送種別欄145には伝送種別が、位置情報欄146には、位置情報が、公開区分欄147には公開区分が記憶されている。
側面識別子欄141及び有効期間欄143については、図11の説明と同様である。
伝送方向欄144の伝送方向は、図6の伝送方向と同じである。
伝送種別欄145の伝送種別は、図6の伝送種別と同じである。
位置情報欄146の位置情報は、関数情報が存在する位置を示す情報である。ここでは、位置情報は、外部システム3に格納される図3のような文書ファイル等のページのURLである。
公開区分欄147の公開区分は、関数情報をユーザ識別子欄148のユーザ以外のユーザに対して公開することが可能であることを示す「公開」、又は、不可能であることを示す「非公開」の何れかである。
図13に沿って、課金データ26を説明する。課金データ26においては、ユーザ識別子欄151に記憶されたユーザ識別子に関連付けて、認証情報欄152には認証情報が、名称欄153にはユーザの名称が、課金単価欄154には課金単価が、利用時間欄155には利用時間が、請求額欄156には請求額が、請求先欄157には請求先が記憶されている。
ユーザ識別子欄151のユーザ識別子は、ユーザを一意に特定する識別子である。
認証情報欄152の認証情報は、ユーザが本人であることを確認するためのパスワードである。
名称欄153のユーザの名称は、ユーザの称号又は氏名を示す文字列である。
課金単価欄154の課金単価は、ユーザが運営者に支払うべき単位時間当たりの料金である。
利用時間欄155の利用時間は、ユーザが環境情報集計装置1を利用した時間である。
請求額欄156の請求額は、課金単価に対して利用時間を乗じた積である。
請求先157欄の請求先は、請求額を記載した請求書を送付すべきユーザのメールアドレスである。
(伝送種別定義データ)
図14に沿って、伝送種別定義データ27を説明する。伝送種別定義データ27は、側面情報データ21(図6)等における伝送種別の態様を詳しく定義したデータである。
本実施形態の伝送種別としては、「GET」、「PUT」、「WANT」及び「CHANGE」の4つが存在する。伝送種別は、環境情報集計装置1が外部システム3と協働して実行する命令とも言うことができ、当該命令は1又は複数の引数を伴う。
「GET」は、例えば「GET(a,b)」のように定義される。当該定義は、環境情報集計装置1が、「a」というデータを「b」という位置から受信することを意味する。例えば、図6の側面情報データ21の3行目のレコードの伝送種別欄106に記憶されている「GET」に注目する。この「GET」を、環境情報集計装置1は、「GET(輸送量,www.aaa.co.jp/yy/zz.html)」という命令として認識する。つまり、環境情報集計装置1が、「www.aaa.co.jp/yy/zz.html」という位置から「輸送量」に関連付けられている側面の値を受信する。
前記したように、「www.aaa.co.jp/yy/zz.html」は、外部システム3に格納される文書ファイル等のうち、「輸送量」という側面の値が記憶されているページの位置を示している。環境情報集計装置1は、「www.aaa.co.jp/yy/zz.html」に位置する文書ファイル等のページにアクセスし、そのなかから、「輸送量」という文字列に関連付けられた値を側面の値として取得する。
「PUT」は、例えば「PUT(a,b)」のように定義される。当該定義は、環境情報集計装置1が、「a」というデータを「b」という位置に対して送信することを意味する。例えば、図6の側面情報データ21の1行目のレコードの伝送種別欄106に記憶されている「PUT」に注目する。この「PUT」を、環境情報集計装置1は、「PUT(エネルギー消費量,www.aaa.co.jp/yy/zz.html)」という命令として認識する。つまり、環境情報集計装置1が、「www.aaa.co.jp/yy/zz.html」という位置に対して「エネルギー消費量」という、環境情報集計装置1が既に算出を終えた側面の値を送信する。
環境情報集計装置1は、「www.aaa.co.jp/yy/zz.html」に位置する文書ファイル等のページにアクセスし、そのなかにおいて「エネルギー消費量」という文字列に関連付けて、「エネルギー消費量」の側面の値を記憶する。
「WANT」は、例えば「WANT(a,b)」のように定義される。当該定義は、環境情報集計装置1が、「a」というデータを要求するメッセージを、「b」という位置に対して送信することを意味する。
例えば、電力使用量1単位当たりの二酸化炭素排出量を示す換算係数が、特定ユーザの外部システム3内の文書ファイル等に記載されている場合がある。この場合、環境情報集計装置1は、図にはないが例えば「WANT(二酸化炭素排出量及び電力使用量,www.ttt.co.jp/pp/zz.html)」という命令を実行する。具体的には、環境情報集計装置1は、「www.ttt.co.jp/pp/zz.html」に位置する文書ファイル等のページにアクセスし、そのページの「二酸化炭素排出量及び電力使用量」という文字列に関連付けて「二酸化炭素排出量及び電力使用量により特定される換算係数を環境情報集計装置に送信して欲しい」旨のメッセージを記憶する。前記した「GET」とは異なり、「WANT」の場合、環境情報集計装置1は換算係数を受信することを保証されるものではない。
「CHANGE」は、例えば「CHANGE(a,b,c)」のように定義される。当該定義は、環境情報集計装置1が、まず「a」というデータを「b」という位置から受信し、次に「a」というデータを「c」という位置に送信するという処理を実行することを意味する。当該命令はある周期で定期的に実行されてもよい。例えば、環境情報集計装置1が、前記した「WANT」の命令を実行することによって、特定ユーザから換算係数を受信することが可能になったとする。そして、その際受信することが可能になった換算係数は、その後の技術進歩に伴い変化するとする。この場合、環境情報集計装置1は、例えば「CHANGE(二酸化炭素排出量及び電力使用量,www.ttt.co.jp/pp/zz.html,www.vvv.co.jp/yy/zz.html)」という命令をある周期で定期的に実行する。具体的には、環境情報集計装置1は、「www.ttt.co.jp/pp/zz.html」に位置する(特定ユーザの)文書ファイル等のページにアクセスし、「二酸化炭素排出量及び電力使用量」に関連付けられている換算係数を取得する。その後、直ちに、「www.vvv.co.jp/yy/zz.html」に位置する(一般ユーザの)文書ファイル等のページにアクセスし、「二酸化炭素排出量及び電力使用量」に関連付けて換算係数を記憶する。このことによって、環境情報集計装置1及び一般ユーザの外部システム3は、変化する換算係数を最新の値に維持することが可能となる(詳細後記)。
以降においては、「GET」及び「PUT」は、側面の値、関数情報、又は、換算係数のうち単位を単純に換算する目的の換算係数を送受信するために実行され、「WANT」及び「CHANGE」は、換算係数のうち、単位を単純に換算する目的以外の換算係数を送受信するために実行される例を説明する。
(伝送方向と伝送種別)
本実施形態においては、伝送種別「GET」、「PUT」及び「WANT」には、伝送方向「片方向」が対応する。伝送種別「CHANGE」には、伝送方向「双方向」が対応する。
(処理手順)
処理手順には、初期登録処理手順、WANT・CHANGE処理手順及び集計サービス処理手順の3つが存在する。WANT・CHANGE処理手順を実行するためには、初期登録処理手順を終了していることが前提になる。集計サービス処理手順を実行するためには、初期登録処理手順を終了していることが前提になる。WANT・CHANGE処理手順及び集計サービス処理手順は、特に相互に同期を取って実行される必要はない。
(初期登録処理手順)
説明の都合上、図15〜図21の説明を後回しにして、図22に沿って、初期登録処理手順を説明する。
ステップS101において、端末装置2は、登録画面を要求する。具体的には、端末装置2は、第1に、登録画面(図示せず)を端末装置2に送信して欲しい旨の要求、認証情報、ユーザの名称、課金単価及び請求先をユーザが入力するのを受け付ける。ここで、登録画面とは、側面情報データ21b等を入力するための画面である。一般的には、運営者は、運営者のホームページ等において、環境情報集計装置1のサービス内容をユーザに説明し、ユーザを登録画面へ誘導する。課金単価については、ユーザと運営者との間で既に合意がなされているものとする。
第2に、ユーザ識別子を取得する。このとき、環境情報集計装置1から、未使用のユーザ識別子のうち最も番号の若いものが送信されて来るものとする。
第3に、受け付けた要求、ユーザの名称、認証情報、課金単価及び請求先を環境情報集計装置1に送信する。
ステップS102において、環境情報集計装置1の初期登録部41は、登録画面を送信する。具体的には、初期登録部41は、送信された要求、ユーザの名称、認証情報、課金単価及び請求先を受信し、登録画面を端末装置2に送信する。
ステップS103において、初期登録部41は、側面情報データ等を作成し、登録する。当該ステップの詳細は後記する。
ステップS104において、初期登録部41は、課金データを登録する。具体的には、初期登録部41は、第1に、課金データ26(図13)の新たなレコードを作成する。
第2に、ステップS101において取得されたユーザ識別子を、新たなレコードの、ユーザ識別子欄151に記憶する。
第3に、ステップS102において受信された、認証情報、ユーザの名称、課金単価及び請求先を、新たなレコードのそれぞれ、認証情報欄152、名称欄153、課金単価欄154及び請求先欄157に記憶する。利用時間欄155及び請求額欄156は空欄のままとする。その後、初期登録処理手順を終了する。
(初期登録処理手順ステップS103の詳細)
図23に沿って、初期登録処理手順ステップS103の詳細を説明する。
ステップS121において、環境情報集計装置1の初期登録部41は、側面情報データ21を作成し、登録する。具体的には、初期登録部41は、第1に、側面情報データ21の雛形にステップS101において取得されたユーザ識別子を付したうえで、端末装置2の登録画面に表示する。ここで表示される側面情報データ21の雛形は、図6の側面情報データ21と同じ構成である。ただし、すべてのレコード(行)は空白の状態である。ユーザ識別子欄108には、ユーザ識別子が付されている。
第2に、ユーザが、側面情報データ21b(図5)の側面識別子欄101〜集計方法欄104の情報を、側面情報データ21の雛形の側面識別子欄101〜集計方法欄104に入力するのを受け付ける。このとき、ユーザは、キーボードのような入力装置を介して入力してもよいし、すでに完成している表を側面情報データ21の雛形の側面識別子欄101〜集計方法欄104に対してコピーしてもよい。
側面識別子については、ユーザが独自のものを有していない場合、入力する必要はない。この場合、側面の名称に対応する側面識別子を、初期登録部41が、側面情報データ21の雛形の側面識別子欄101に表示するものとする。環境情報集計装置1には、側面の名称に関連付けて側面識別子を補助記憶装置13に格納しているものとする。
第3に、ユーザが、側面情報データ21の雛形の伝送種別欄106及び位置情報欄107に対して、それぞれ、伝送種別及び位置情報を入力するのを受け付ける。ユーザは、キーボードなどの入力装置を介して、側面情報データ21の雛形のレコードごとに、対応する伝送種別及び位置情報を入力する。
このとき、初期登録部41は、伝送種別定義データ(図14)を、登録画面に表示し、伝送種別にはどのようなものがあるかを示すものとする(以降、ユーザが伝送種別を入力する際にも同様に示す)。
第4に、伝送種別「CHANGE」が入力されたレコード(原則的に、このようなレコードはない)の伝送方向欄105には「双方向」を、それ以外のレコードの伝送方向欄105には「片方向」を表示する。
第5に、ユーザの指示を受けた後、表示されている状態の側面情報データ21の雛形を、側面情報データ21として、補助記憶装置13に格納する。
ステップS122において、環境情報集計装置1の初期登録部41は、側面間関係データ22を作成し、登録する。具体的には、初期登録部41は、第1に、側面間関係データ22の雛形にステップS101において取得されたユーザ識別子を付したうえで、端末装置2の登録画面に表示する。ここで表示される側面間関係データ21の雛形は、図8の側面情報データ22と同じ構成である。ただし、すべてのレコード(行)は空白の状態である。ユーザ識別子欄116には、ユーザ識別子が付されている。
第2に、ユーザが、側面間関係データ22b(図7)の親側面識別子欄111及び子側面識別子欄112の情報を、側面間関係データ21の雛形の親側面識別子欄111及び子側面識別子欄112に入力するのを受け付ける。このとき、ユーザは、キーボードのような入力装置を介して入力してもよいし、すでに完成している表を側面間情報データ22の雛形の親側面識別子欄111及び子側面識別子欄112に対してコピーしてもよい。親(子)側面識別子については、ユーザが独自のものを有していない場合(組織の名称をツリー図のようにして管理している場合等)もある。この場合、ユーザは、組織の名称を、ステップS121の「第2」において表示された側面識別子(運営者指定のもの)に振替えたうえで入力する。
第3に、ユーザが、側面間関係データ22の雛形の伝送種別欄114及び位置情報欄115に対して、それぞれ、伝送種別及び位置情報を入力するのを受け付ける。ユーザは、キーボードなどの入力装置を介して、側面間関係データ22の雛形のレコードごとに、対応する伝送種別及び位置情報を入力する。
第4に、伝送種別「CHANGE」が入力されたレコードの伝送方向欄113には「双方向」を、それ以外のレコードの伝送方向欄135には「片方向」を表示する。
第5に、ユーザの指示を受けた後、表示されている状態の側面間関係データ22の雛形を、側面間関係データ22として、補助記憶装置13に格納する。
ステップS123において、環境情報集計装置1の初期登録部41は、組織情報データ23及び組織間関係データ24を作成し、登録する。具体的には、初期登録部41は、第1に、ユーザが組織情報データ23b(図9(a))及び組織間関係データ24b(図9(b))を登録画面に対して入力する(既に完成している表をコピーする)のを受け付ける。
第2に、受け付けられた組織情報データ23b及び組織間関係データ24bに対しユーザ識別子を付したうえで、それぞれ、組織情報データ23(図10(a))及び組織間関係データ24(図10(b))として、補助記憶装置13に格納する。
ステップS124において、環境情報集計装置1の初期登録部41は、関数データ25を作成し、登録する。具体的には、初期登録部41は、第1に、関数データ25の雛形にステップS101において取得されたユーザ識別子を付したうえで、端末装置2の登録画面に表示する。ここで表示される関数データ25の雛形は、図12の関数データ25と同じ構成である。ただし、すべてのレコード(行)は空白の状態である。ユーザ識別子欄148には、ユーザ識別子が付されている。
第2に、ユーザが、関数データ25b(図11)の側面識別子欄141及び有効期間欄143の情報を、関数データ25の雛形の側面識別子欄141及び有効期間欄143に入力するのを受け付ける。このとき、ユーザは、キーボードのような入力装置を介して入力してもよいし、すでに完成している表を関数データ25の雛形の側面識別子欄141及び有効期間欄143に対してコピーしてもよい。
第3に、ユーザが、関数データ25の雛形の伝送種別欄145、位置情報欄146及び公開区分欄147に対して、それぞれ、伝送種別、位置情報及び公開区分を入力するのを受け付ける。ユーザは、キーボードなどの入力装置を介して、関数データ25の雛形のレコードごとに、対応する伝送種別、位置情報及び公開区分を入力する。なお、公開区分が「非公開」である場合は、例えば、ユーザは、環境情報集計装置1が関数情報を復号化するための共通鍵を、公開区分に付して入力するものとする。
第4に、伝送種別「CHANGE」が入力されたレコード(原則的に、このようなレコードはない)の伝送方向欄144には「双方向」を、それ以外のレコードの伝送方向欄144には「片方向」を表示する。
第5に、ユーザの指示を受けた後、表示されている状態の関数データ25の雛形を、関数データ25として、補助記憶装置13に格納する。
なお、ステップS124が終了した時点において、当該ユーザについての、環境情報集計装置1の補助記憶装置13には、側面情報データ21、側面間関係データ22、組織情報データ23、組織間関係データ24及び関数データ25が、それぞれ図6、図8、図10(a)、図10(b)及び図12に示す情報で格納されていることになる。その後、初期登録処理手順のステップS104に戻る。
(伝送種別「WANT」及び「CHANGE」)
二酸化炭素排出量を算出するために電力使用量に対して乗じる換算係数を例にとって、伝送種別「GET」、「WANT」及び「CHANGE」の相違点及びそれらの運用方法を説明する。後記する「ケース1」及び「ケース3」は、「GET」を換算係数取得のために使用する例である。
(ケース1)一般ユーザは、「環境情報集計装置1が、当該一般ユーザの外部システム3に格納されている換算係数を用いて側面の値を計算すること」を希望しているとする。この場合は、ステップS122の「第3」において、当該一般ユーザは、側面間関係データ22の雛形(図8)の、下から2番目のレコードの伝送種別欄114及び位置情報欄115に、それぞれ「GET」及び「www.aaa.co.jp/xx/zz.html」と入力する。
すると、環境情報集計装置1は、当該一般ユーザの外部システム3の中の「www.aaa.co.jp/xx/zz.html」に位置する文書ファイル等のページから、「A0007」及び「A0008」の組合せに関連付けられている換算係数を取得する。当該一般ユーザが、自力で換算係数を準備し、かつ最新の値に維持できる場合が、このケースに該当する。
(ケース2)一般ユーザは、「環境情報集計装置1が、特定ユーザの外部システム3に格納されている換算係数を用いて側面の値を計算し、かつ、最新の換算係数の値を当該一般ユーザの外部システム3に転送すること」を希望しているとする。この場合、さらにケースが分岐する。
(ケース2−1)特定ユーザが、環境情報集計装置1の運営者に対して換算係数を送信したことが過去にない場合がある。この場合、ステップS122の「第3」において、当該一般ユーザは、側面間関係データ22の雛形(図8)の、下から2番目のレコードの伝送種別欄114及び位置情報欄115に、それぞれ「WANT」及び「www.ttt.co.jp/pp/zz.html」と入力する。「www.ttt.co.jp/pp/zz.html」は、特定ユーザの外部システム3内に位置する。
その後、ある時点において、環境情報集計装置1は、特定ユーザの外部システム3のなかの「www.ttt.co.jp/pp/zz.html」に位置する文書ファイル等のページに対して、『「A0007」及び「A0008」により特定される換算係数を環境情報集計装置1に送信して欲しい』旨のメッセージを送信する。
特定ユーザが当該要求を受け入れた後、環境情報集計装置1は、側面間関係データ22(図8)の下から2行目のレコードの伝送種別欄114及び位置情報欄115を、それぞれ「CHANGE」及び「www.ttt.co.jp/pp/zz.html,www.aaa.co.jp/xx/zz.html」に更新する。すると、以降、環境情報集計装置1は、特定ユーザの外部システム3のなかの「www.ttt.co.jp/pp/zz.html」に位置する文書ファイル等のページから、「A0007」及び「A0008」により特定される換算係数を取得し、当該一般ユーザの外部システム3のなかの「www.aaa.co.jp/xx/zz.html」に位置する文書ファイル等のページに送信する。
(ケース2−2)特定ユーザが、環境情報集計装置1の運営者に対して換算係数を送信したことが過去にある場合がある。この場合、ステップS122の「第3」において、当該一般ユーザは、側面間関係データ22の雛形(図8)の、下から2番目のレコードの伝送種別欄114及び位置情報欄115に、それぞれ「CHANGE」及び「www.ttt.co.jp/pp/zz.html,www.aaa.co.jp/xx/zz.html」と入力する。すると、ある時点において、環境情報集計装置1は、特定ユーザの外部システムのなかの「www.ttt.co.jp/pp/zz.html」に位置する文書ファイル等のページから、「A0007」及び「A0008」により特定される換算係数を取得し、当該一般ユーザの外部システムのなかの「www.aaa.co.jp/xx/zz.html」に位置する文書ファイル等のページに送信する。
当該一般ユーザが、自力で換算係数を準備できないことに起因し、特定ユーザから換算係数を入手する場合が、「ケース2−1」及び「ケース2−2」のケースに該当する。
実際には、ステップS122の「第3」において、一般ユーザは、「特定ユーザが、環境情報集計装置1の運営者に対して換算係数を送信したことが過去にあるか否か」について不明なことが多い。環境情報集計装置1の初期登録部41は、ユーザが側面間関係データ22の雛形のレコードにまず位置情報を入力した時点で、次に伝送種別として「WANT」又は「CHANGE」の何れの入力を促すかを判断してもよい。つまり、初期登録部41は、当該レコードに入力された親側面識別子及び子側面識別子が特定する換算係数を、当該位置から入手したことがあるか否かを、格納している他ユーザの側面間関係データ22を参照して判断してもよい。入手したことがある場合、「CHANGE」の入力を促す。
(ケース3)将来的に、複数の特定ユーザが、前記した要求(「WANT」に対応)を受信するまでもなく、換算係数を広く自主的に公開するようになることが想定される。このような場合、環境情報集計装置1は、記憶装置13内に、以下に記す「電子カタログ用側面間関係データ22」を格納する。
具体的には、環境情報集計装置1は、専ら運営者用の側面間関係データ22(図8)を作成する。この場合、作成される側面間関係データ22のすべてのレコードの親側面識別子欄111、子側面識別子欄112及び伝送種別欄114には、それぞれ「A0007」(側面「二酸化炭素排出量」を特定する)、「A0008」(側面「電力使用量」を特定する)及び「GET」の入力を受け付ける。位置情報欄115には、複数の特定ユーザが当該換算係数を公開するページの位置を示す位置情報の入力を受け付ける(レコードごとに位置情報は異なる)。ユーザ識別子欄116には、運営者を特定する識別子が入力される。この側面間関係データ22を「電子カタログ用側面間関係データ22」と呼ぶ。
環境情報集計装置1は、ある時点において、「電子カタログ用側面間関係データ22」の伝送種別「GET」を実行することによって、最新の換算係数を特定ユーザごとに取り込むことができる。環境情報集計装置1は、取り込んだ換算係数と位置情報との組合せを、「電子カタログ」として、端末装置2の登録画面に表示してもよい。
(WANT・CHANGE処理手順)
図24に沿って、WANT・CHANGE処理手順を説明する。
ステップS151において、環境情報集計装置1の集計処理部42は、実行すべきWANT命令を特定する。具体的には、集計処理部42は、任意の時点において、伝送種別「WANT」を検索キーとして、補助記憶装置13に格納されているすべての(すべてのユーザについての)側面間関係データ22の伝送種別欄114を検索し、該当するレコードをすべて取得する。任意の時点とは、例えば、「毎月末日の午後12時」のような、周期的な時点であってもよい。ここで該当したレコードを、以降「対象WANTレコード」と呼ぶ場合がある。
ステップS152において、集計処理部42は、WANT命令を実行する。具体的には、集計処理部42は、第1に、未処理の対象WANTレコードの内、任意の1つのレコードを取得する。ここで取得したレコードを、以降「実行WANTレコード」と呼ぶ場合がある。
第2に、実行WANTレコードの親側面識別子、子側面識別子及び位置情報、並びに、実行WANTレコードを含む側面間関係データ22のユーザ識別子を取得する。
ここでは、実行WANTレコードの親側面識別子「A0007」、子側面識別子「A0008」、及び位置情報「www.ttt.co.jp/pp/zz.html」を取得し、さらに、実行WANTレコードを含む側面間関係データ22のユーザ識別子「U0001」を取得したとする。
第3に、「第2」において取得された、親側面識別子、子側面識別子及びユーザ識別子を検索キーとして、補助記憶装置13に格納されているすべての(すべてのユーザについての)側面情報データ21を検索する。そして、該当するレコードの、親側面識別子に対応する名称及び子側面識別子に対応する名称を取得する。ここでは、「二酸化炭素排出量」及び「電力使用量」が取得されるとする。
第4に、「WANT(二酸化炭素排出量及び電力使用量,www.ttt.co.jp/pp/zz.html)」という命令を実行する。つまり、集計処理部41は、「www.ttt.co.jp/pp/zz.html」に位置する、特定ユーザの外部システム3内の文書ファイル等のページにアクセスし、「二酸化炭素排出量及び電力使用量」により特定される換算係数を要求するメッセージを、「二酸化炭素排出量及び電力使用量」の文字列に関連付けて書き込む。
ステップS153において、特定ユーザの外部システム3は、要求の受諾を送信する。
具体的には、特定ユーザの外部システム3は、書き込まれたメッセージを検知し、「二酸化炭素排出量及び電力使用量」により特定される換算係数を今後環境情報集計装置1に対して送信することができる旨の回答を、環境情報集計装置1に送信する。
ステップS154において、環境情報集計装置1の集計処理部42は、メッセージを送信する。具体的には、集計処理部42は、第1に、回答を受信する。
第2に、一般ユーザが今後換算係数を受信するべき位置を示す位置情報を送信して欲しい旨のメッセージを、一般ユーザに送信する。ここでの一般ユーザとは、実行WANTレコードを含む側面間関係データ22のユーザ識別子が特定するユーザである。当該ユーザ識別子を検索キーとして、課金データ26を検索すれば、請求先のメールアドレスを取得することができる。メッセージは、「二酸化炭素排出量及び電力使用量」の文字列を含み、当該請求先のメールアドレスに送信されるものとする。
ステップS155において、一般ユーザの外部システム3は、位置情報を送信する。具体的には、一般ユーザの外部システム3は、第1に、メッセージを受信する。
第2に、ユーザが、換算係数を受信するべき文書ファイル等のページ(当該一般ユーザの外部システム3に格納されている)の位置を示す位置情報を入力するのを受け付ける。ここでは「www.aaa.co.jp/xx/zz.html」を受け付けたとする。
第3に、受け付けられた位置情報を、環境情報集計装置1に送信する。
ステップS156において、環境情報集計装置1の集計処理部42は、伝送種別等を書き換える。具体的には、集計処理部42は、第1に、位置情報を受信する。
第2に、実行WANTレコードの伝送種別を、「WANT」から「CHANGE」に書き換える。
第2に、実行WANTレコードの位置情報を「www.ttt.co.jp/pp/zz.html」から「www.ttt.co.jp/pp/zz.html,www.aaa.co.jp/xx/zz.html」に書き換える。
ステップS152〜S156の処理は、未処理の対象WANTレコードがなくなるまで、実行WANTレコードごとに繰り返される。
ステップS157において、環境情報集計装置1の集計処理部42は、実行すべきCHANGE命令を特定する。具体的には、集計処理部42は、任意の時点において、伝送種別「CHANGE」を検索キーとして、補助記憶装置13に格納されているすべての(すべてのユーザについての)側面間関係データ22の伝送種別欄114を検索し、該当するレコードをすべて取得する。任意の時点とは、例えば、「毎月末日の午後12時」のような、周期的な時点であってもよい。但し、ステップS151の任意の時点と同じである必要はない。ここで該当したレコードを、以降「対象CHANGEレコード」と呼ぶ場合がある。
ステップS158において、集計処理部42は、CHANGE命令を実行する。具体的には、集計処理部42は、第1に、未処理の対象CHANGEレコードの内、任意の1つのレコードを取得する。ここで取得したレコードを、以降「実行CHANGEレコード」と呼ぶ場合がある。
第2に、実行CHANGEレコードの親側面識別子、子側面識別子及び位置情報、並びに、実行CHANGEレコードを含む側面間関係データ22のユーザ識別子を取得する。
ここでは、実行CHANGEレコードの親側面識別子「A0007」、子側面識別子「A0008」、及び位置情報「www.ttt.co.jp/pp/zz.html,www.aaa.co.jp/xx/zz.html」を取得し、さらに、実行CHANGEレコードを含む側面間関係データ22のユーザ識別子「U0001」を取得したとする。
第3に、親側目識別子、子側面識別子及びユーザ識別子を検索キーとして、補助記憶装置13に格納されているすべての(すべてのユーザについての)側面情報データ21を検索する。そして、該当するレコードの、親側面識別子に対応する名称及び子側面識別子に対応する名称を取得する。ここでは、「二酸化炭素排出量」及び「電力使用量」が取得されるとする。
第4に、「CHANGE(二酸化炭素排出量及び電力使用量,www.ttt.co.jp/pp/zz.html,www.aaa.co.jp/xx/zz.html)」という命令を実行する。つまり、集計処理部42は、「www.ttt.co.jp/pp/zz.html」に位置する、特定ユーザの外部システム3内の文書ファイル等のページにアクセスし、当該外部システムから「二酸化炭素排出量及び電力使用量」に関連付けられた換算係数を受信する。
第5に、実行CHANGEレコードに含まれる親側面識別子及び子側面識別子にとともに、一般ユーザの外部システム3内の「www.aaa.co.jp/xx/zz.html」に位置する文書ファイル等のページにアクセスし、「二酸化炭素排出量及び電力使用量」に関連付けて換算係数を記憶する。
ステップS159において、一般ユーザの外部システム3は、換算係数を更新する。具体的には、一般ユーザの外部システム3は、第1に、親側面識別子、子側面識別子及び換算係数を受信する。
第2に、受信した親側面識別子及び子側面識別子を検索キーとして、側面間関係データ22b(図7)を検索し、該当したレコードの換算係数欄113に、受信した換算係数を上書きする。なお、「第2」の処理は必須ではない。なぜならば、「www.aaa.co.jp/xx/zz.html」に位置する文書ファイル等のページには最新の換算係数がすでに記憶されており、環境情報集計装置1は、当該ページにアクセスして、最新の換算係数を取得することができるからである。
ステップS158及びS159の処理は、未処理の対象CHANGEレコードがなくなるまで、実行CHANGEレコードごとに繰り返される。
(集計サービス処理手順)
図25に沿って、集計サービス処理手順を説明する。
ステップS201において、環境情報集計装置1の集計処理部42は、集計の要求を受け付ける。具体的には、集計処理部42は、ユーザが端末装置2を介して、ユーザ識別子と認証情報とともに、側面の値を集計して欲しい旨の要求を入力するのを受け付ける。
ステップS202において、集計処理部42は、ユーザを認証する。具体的には、集計処理部42は、ステップS201において受け付けられたユーザ識別子を検索キーとして、課金データ26(図13)を検索し、該当したレコードの認証情報が、ステップS201において受け付けられた認証情報と一致することを確認する。一致しない場合は、認証情報の再入力を促す。ここでは、受け付けたユーザ識別子が「U0001」であったとする。なお、環境情報集計装置1の課金サービス部43は、前記確認ができた時点の時刻を補助記憶装置13に記憶する。
ステップS203において、集計処理部42は、集計すべき側面等の入力を受け付ける。具体的には、集計処理部42は、集計すべき上位の階層の側面を特定する側面識別子、及び、側面の値を集計すべき上位の階層の組織を特定する組織識別子を、ユーザが端末装置2を介して入力するのを受け付ける。
入力される側面識別子及び組織識別子の数は限定されない。ここでは、側面識別子として、「A0001」及び「A0007」が入力され、組織識別子として「S0001」が入力されたとする。
ステップS204において、集計処理部42は、集計すべき下位の階層の組織を決定する。具体的には、集計処理部42は、第1に、ステップS201において受け付けられたユーザ識別子が付されている組織間関係データ24(図10(b))を取得する。
第2に、ステップS203において受け付けられた組織識別子を検索キーとして、組織間関係データ24の親組織識別子欄131を検索し、該当するレコードの子組織識別子を取得する。
第3に、「第2」において取得された子組織識別子を検索キーとして、組織間関係データ24の親組織識別子欄131を検索し、該当するレコードの子組織識別子を取得する。「第3」の処理を、新たな子組織識別子が取得されなくなるまで繰り返す。
組織識別子「S0001」を最初の検索キーとして、図10(b)の組織間関係データ24を検索する例では、下位の階層の組織識別子として、「S0002」、「S0003」及び「S0005」が取得される。以降、「S0001」、「S0002」、「S0003」及び「S0005」を「集計対象組織識別子」と呼ぶことがある。
第5に、集計対象組織識別子のうち、任意の1つを指定する。これを、以降、「指定集計対象組織識別子」と呼ぶ場合がある。
前記では、側面情報データ21、側面間関係データ22及び関数データ25は、1つのユーザのすべての組織について共通であるとして説明した。しかしながら、例えば、側面の値及び換算係数が記載されている文書ファイル等のページの位置が組織ごとに異なっているという前提で以降の説明を行う。具体的には、環境情報集計装置1は、側面情報データ21、側面間関係データ22及び関数データ25を、ユーザごとかつそのユーザの組織ごとに格納しており、それぞれのデータにおいては、位置情報のみが組織ごとかつレコードごとに異なっているものとする。
ステップS205において、集計処理部42は、側面の値を取得する。具体的には、集計処理部42は、第1に、ステップS201において受け付けたユーザ識別子及び指定集計対象組織識別子に対応する側面情報データ21(図6)を取得する。
第2に、取得した側面情報データ21の、名称欄102及び単位欄103のデータを消去し、それぞれの欄を日時欄171及び数値欄172に変更し、指定集計対象組織識別子(欄173)を付して、集計データ28とする。この段階で、集計データ28は図15に示す状態になっている。
第3に、集計データ28のうち集計方法欄104に「非集計」が記憶されているすべてのレコードについて伝送種別の命令を実行する。このようなレコードの伝送種別は通常「GET」である。集計データ28(図15)の3行目のレコードの場合、命令は「GET(輸送量,www.aaa.co.jp/yy/zz.html)」である。すなわち、集計処理部42は、「www.aaa.co.jp/yy/zz.html」に位置する文書ファイル等のページにアクセスし、「輸送量」に関連付けられた数値(側面の値)を受信する。
第4に、側面の値を受信した時刻(年月日時分秒)及び受信した側面の値を、それぞれ、日時欄171及び数値欄172に記憶する。この段階で、集計データ28は図16に示す状態になっている。
ステップS206において、集計処理部42は、換算係数を取得する。具体的には、集計処理部42は、第1に、ステップS201において受け付けたユーザ識別子及び指定集計対象組織識別子に対応する側面間関係データ22(図8)を取得する。
第2に、取得した側面間関係データ22の、子側面識別子欄112と伝送方向欄113との間に、日時欄181及び換算係数欄182を追加し、指定集計対象組織識別子(欄183)を付して、換算係数取込データ29とする。この段階で、換算係数取込データ29は図18に示す状態になっている。
第3に、換算係数取込データ29のすべてのレコードについて伝送種別の命令を実行する。伝送種別は通常「GET」である。換算係数取込データ29(図18)の1行目のレコードの場合、命令は「GET(エネルギー消費量及び輸送トンキロ,www.aaa.co.jp/yy/zz.html)」である。すなわち、集計処理部42は、「www.aaa.co.jp/yy/zz.html」に位置する文書ファイル等のページにアクセスし、「エネルギー消費量及び輸送トンキロ」に関連付けられた換算係数を取得する。
第4に、換算係数を取得した時刻(年月日時分秒)及び取得した換算係数を、それぞれ、日時欄181及び換算係数欄182に記憶する。この段階で、換算係数取込データ29は図19に示す状態になっている。
ステップS207において、集計処理部42は、関数情報を取得する。具体的には、集計処理部42は、第1に、ステップS201において受け付けたユーザ識別子及び指定集計対象組織識別子に対応する関数データ25(図12)を取得する。対応する関数情報が「非公開」である場合は、集計処理部42は、暗号化されている関数情報を、共通鍵を使用して復号化する。
第2に、取得した関数データ25の、側面識別子欄141と有効期間欄143との間に、日時欄191及び関数情報欄192を追加し、指定集計対象組織識別子(欄193)を付して、関数取込データ30とする。この段階で、関数取込データ30は図20に示す状態になっている。
第3に、関数取込データ30のレコードのうち、現在時刻が有効期間に含まれるすべてのレコードについて伝送種別の命令を実行する。伝送種別は通常「GET」である。関数取込データ30(図20)の1行目のレコードの場合、命令は「GET(エネルギー消費量,www.aaa.co.jp/yy/zz.html)」である。すなわち、集計処理部42は、「www.aaa.co.jp/yy/zz.html」に位置する文書ファイル等のページにアクセスし、「エネルギー消費量」に関連付けられた関数情報を取得する。
第4に、関数情報を取得した時刻(年月日時分秒)及び取得した関数情報を、それぞれ、日時欄191及び関数情報欄192に記憶する。この段階で、関数取込データ30は図21に示す状態になっている。
ステップS208において、集計処理部42は、上位の階層の側面の値を算出する。具体的には、集計処理部42は、第1に、集計データ28のレコードのうち、集計方法が「非集計」以外であるレコードのうち任意の1つのレコードを取得する。このとき、図16の集計データ28の1行目のレコードが取得されたとする。
第2に、取得されたレコードの側面識別子及び集計方法を取得する。取得された集計方法が「関数」である場合もあるが、関数情報は、すでにステップS207において取得されている。
第3に、「第2」おいて取得された側面識別子を検索キーとして、換算係数取込データ29(図18)の親側面識別子欄111を検索して、該当したレコードの子側面識別子を取得する。同様の処理を繰り返し、末端側面の子側面識別子まで漏れなく取得する。
第4に、「第3」において取得された子側面識別子を検索キーとして、集計データ28(図17)を検索し、該当したレコードの数値(側面の値)を取得する。
第5に、「第2」において取得された(親)側面識別子と、「第4」において取得された子側面識別子とを検索キーとして、換算係数取込データ29(図19)を検索し、該当したレコードの換算係数を取得する。
第6に、「第4」において取得された側面の値に「第5」において取得された換算係数を乗じ、換算係数を乗じた後の複数の側面の値を用いて「第2」において取得された集計方法(「加算」等)が示す演算を行う。「第2」において取得された集計方法が「関数」である場合は、「第4」において取得された側面の値に「第5」において取得された換算係数を乗じ、換算係数を乗じた後の複数の側面の値をステップS207において取得された関数情報の入力変数として関数情報が示す演算を行う。
第7に、演算結果及び演算を行った時刻(年月日時分秒)を、「第1」において取得されたレコードの、それぞれ数値欄172及び日時欄171及びに記憶する。この段階で、集計データ28は、図17の状態になっている。
ステップS205〜S208の処理は、すべての集計対象組織識別子について繰り返す。ステップS208が終了した段階で、ステップS203において受け付けられた組織識別子が特定する組織及びその下位の階層に属するすべての組織について、ステップS203において受け付けられた側面識別子が特定する側面の値が算出されていることになる。つまり、図17に示す状態の集計データ28が、すべての集計対象組織識別子について作成されていることになる。
ステップS209において、集計処理部42は、各組織の側面の値を合計する。具体的には、集計処理部42は、第1に、集計対象組織識別子を有する集計データ28のレコードのうち、集計方法が「非集計」以外であるレコードの数値(側面の値)を、側面識別子ごとに合計する。
第2に、集計データ28のうち、ステップS203において受け付けられた組織識別子を有する集計データ28の対応するレコードの数値欄172に、合計された数値(側面の値)を上書きする。この例では、組織識別子「S0001」を有する集計データ28(図17)の、1、2及び7行目の数値が、合計された数値に上書きされる。ここで上書きされた集計データ28を、以降「代表集計データ」と呼ぶ場合がある。
ステップS210において、集計処理部42は、集計結果を送信する。具体的には、集計処理部42は、第1に、代表集計データの、集計方法が「非集計」以外であるレコードをすべて取得する。
第2に、取得されたすべてのレコードについて伝送種別の命令を実行する。伝送種別は通常「PUT」である。集計データ28(図17)の1行目のレコードの場合、命令は「PUT(エネルギー消費量,www.aaa.co.jp/yy/zz.html)」である。すなわち、集計処理部42は、「www.aaa.co.jp/yy/zz.html」に位置する文書ファイル等のページにアクセスし、「エネルギー消費量」に関連付けて、当該レコードの数値欄172に記憶されている数値(側面の値)を記憶する。
ステップS211において、環境情報集計装置1の課金サービス部43は、課金を行う。具体的には、課金サービス部43は、第1に、ステップS202において記憶された時刻と、ステップS210の処理が完了した時刻と間の時間を利用時間として算出する。
第2に、ステップS201において受け付けられたユーザ識別子を検索キーとして課金データ26(図13)を検索し、該当したレコードの利用時間欄155に、算出された利用時間を記憶する。そして、請求額欄156に、利用時間に対して課金単価を乗じた請求額を記憶する。
第3に、該当したレコードの請求先に対して、請求額が記載された請求書を送信する。
その後、集計サービス処理手順を終了する。
(変形例1)
前記した集計サービス処理手順においては、環境情報集計装置1は、ユーザからの要求を契機として、処理を開始している。しかしながら、環境情報集計装置1は、要求を契機とするまでもなく、例えば毎月末日、毎年3月及び9月の末日、というような処理実行周期に基づいて周期的に集計サービス処理手順を実行してもよい。
この場合、環境情報集計装置1は、ユーザ識別子、集計すべき上位の階層の側面を特定する側面識別子、側面の値を集計すべき上位の階層の組織を特定する組織識別子、及び、処理実行周期を相互に関連付けたテーブルを予め補助記憶装置13に記憶しているものとする。そして、集計処理部42は、当該テーブルの処理実行周期を監視し、処理実行周期が到来する都度、その処理実行周期に対応するユーザについて、集計サービス処理手順を実行するものとする。
(変形例2)
前記した集計サービス処理手順においては、ユーザが環境情報集計装置1を利用した利用時間に基づいて、課金が行われている。しかしながら、側面の数、組織の数等に基づいて課金が行われてもよい。この場合、前記した課金単価は、ユーザが運営者に支払うべき1側面当たりの料金、又は、1組織当たりの料金となる。そして、課金サービス部43は、ユーザに送信された集計後の側面の値の数、又は、集計対象組織識別子の数をカウントし、これらの数に対して課金単価を乗じて請求額を算出する。
(変形例3)
初期登録処理手順においては、ユーザが側面情報データ23b及び側面間関係データ24bを環境情報集計装置1に対して入力している。しかしながら、側面の中には、どのユーザも共通して用いる一般的なものも多い。そこで、環境情報集計装置1は、すべての側面情報データ23及びすべての側面間関係データ24のうち、所定の数又は比率(閾値)を超えて共通に記憶されている側面識別子、又は、親側面識別子と子側面識別子との組合せを有するレコードを取得し、一覧表形式で候補として登録画面に表示して、ユーザが候補の中から選択するのを促してもよい。
(変形例4)
初期登録処理手順において、初期登録部41は、側面間関係データ22及び組織間関係データ24を作成する際、ユーザが入力する内容については、エラーチェックを行っていない。しかしながら、初期登録部41は、例えば、親側面識別子と子側面識別子との間にループ(循環)関係が生じている場合は、当該ループに含まれるすべての側面識別子を登録画面に表示し、再入力を促してもよい。親組織識別子と子組織識別子との間にループ(循環)関係が生じている場合も同様である。
(変形例5)
集計サービス処理手順のステップS208において集計処理部42が関数情報を用いる際、計算式中に「除数」(除算における割る数)として定義される側面の値が「0」であることもあり得る。この場合、集計処理部42は、ユーザの端末装置2に対して手動による入力を促してもよいし、「0」を、予め決定しておいたダミー値に置換して処理を続けてもよい。計算式中に「乗数」(乗算における掛ける数)として定義される側面の値が「0」である場合も同様である。
(変形例5)
初期登録処理手順のステップS124において、環境情報集計装置1の初期登録部41は、他のユーザから環境情報集計装置1に対して登録された関数情報を、入力候補として登録画面に表示してもよい。環境情報集計装置1の集計処理部42は、集計サービス処理手順のステップS207において関数情報を取得する際に、公開区分が「公開」である関数情報を側面識別子に関連付けて記憶装置13に記憶しておく。そして、初期登録部41は、ステップS124において、ユーザから側面識別子の入力を受け付ける都度、その側面識別子に対応する関数情報を記憶装置13から検索し、登録画面に表示してもよい。
本発明は、前記した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更実施が可能である。
1 環境情報集計装置
2 端末装置
3 外部システム
4 ネットワーク
11 中央制御装置(制御部)
12 主記憶装置(記憶部)
13 補助記憶装置(記憶部)
14 入力装置
15 出力装置
16 通信インタフェース(IF)
21、21b 側面情報データ
22、22b 側面間関係データ
23、23b 組織情報データ
24、24b 組織間関係データ
25、25b 関数データ
26 課金データ
27 伝送種別定義データ
28 集計データ
29 換算係数取込データ
30 関数取込データ
41 初期登録部
42 集計処理部
43 課金サービス部

Claims (9)

  1. 下位の階層の環境側面の値を用いて上位の階層の環境側面の値を算出する環境情報集計装置であって、
    前記下位の階層の環境側面の値に乗じられる換算係数が存在する、前記環境情報集計装置の外部の位置である第1の位置と、
    前記換算係数が乗じられた下位の階層の環境側面の値に基づいて、前記上位の階層の環境側面の値を算出する計算式である関数情報が存在する、前記環境情報集計装置の外部の位置である第2の位置と、
    前記下位の環境側面の値が存在する、前記環境情報集計装置の外部の位置である第3の位置と、
    前記上位の環境側面の値を格納すべき、前記環境情報集計装置の外部の位置である第4の位置と、
    を示す位置情報を格納する記憶部と、
    前記第1の位置から前記換算係数を受信し、
    前記第2の位置から前記関数情報を受信し、
    前記第3の位置から前記下位の環境側面の値を受信し、
    前記受信した換算係数、関数情報及び下位の環境側面の値に基づいて、前記上位の階層の環境側面の値を算出し、
    前記算出した上位の階層の環境側面の値を、前記第4の位置に送信する制御部と、
    を備えること、
    を特徴とする環境情報集計装置。
  2. 前記制御部は、
    前記換算係数、前記関数情報及び前記下位の環境側面の値を取得する処理、並びに、前記上位の階層の環境側面の値を送信する処理を、周期的に繰り返すこと、
    を特徴とする請求項1に記載の環境情報集計装置。
  3. 前記制御部は、
    ある位置から最新の前記換算係数を受信し、最新ではない当該換算係数を受信した際の発信元となった他の位置に、前記受信した最新の換算係数を送信すること、
    を特徴とする請求項2に記載の環境情報集計装置。
  4. 下位の階層の環境側面の値を用いて上位の階層の環境側面の値を算出する環境情報集計装置を用いた環境情報集計方法であって、
    前記環境情報集計装置の記憶部は、
    前記下位の階層の環境側面の値に乗じられる換算係数が存在する、前記環境情報集計装置の外部の位置である第1の位置と、
    前記換算係数が乗じられた下位の階層の環境側面の値に基づいて、前記上位の階層の環境側面の値を算出する計算式である関数情報が存在する、前記環境情報集計装置の外部の位置である第2の位置と、
    前記下位の環境側面の値が存在する、前記環境情報集計装置の外部の位置である第3の位置と、
    前記上位の環境側面の値を格納すべき、前記環境情報集計装置の外部の位置である第4の位置と、
    を示す位置情報を格納しており、
    前記環境情報集計装置の制御部は、
    前記第1の位置から前記換算係数を受信し、
    前記第2の位置から前記関数情報を受信し、
    前記第3の位置から前記下位の環境側面の値を受信し、
    前記受信した換算係数、関数情報及び下位の環境側面の値に基づいて、前記上位の階層の環境側面の値を算出し、
    前記算出した上位の階層の環境側面の値を、前記第4の位置に送信すること、
    を特徴とする環境情報集計方法。
  5. 前記制御部は、
    前記換算係数、前記関数情報及び前記下位の環境側面の値を取得する処理、並びに、前記上位の階層の環境側面の値を送信する処理を、周期的に繰り返すこと、
    を特徴とする請求項4に記載の環境情報集計方法。
  6. 前記制御部は、
    ある位置から最新の前記換算係数を受信し、最新ではない当該換算係数を受信した際の発信元となった他の位置に、前記受信した最新の換算係数を送信すること、
    を特徴とする請求項5に記載の環境情報集計方法。
  7. 下位の階層の環境側面の値を用いて上位の階層の環境側面の値を算出する環境情報集計装置を機能させる環境情報集計プログラムであって、
    前記環境情報集計プログラムは、
    前記環境情報集計装置の記憶部に対して、
    前記下位の階層の環境側面の値に乗じられる換算係数が存在する、前記環境情報集計装置の外部の位置である第1の位置と、
    前記換算係数が乗じられた下位の階層の環境側面の値に基づいて、前記上位の階層の環境側面の値を算出する計算式である関数情報が存在する、前記環境情報集計装置の外部の位置である第2の位置と、
    前記下位の環境側面の値が存在する、前記環境情報集計装置の外部の位置である第3の位置と、
    前記上位の環境側面の値を格納すべき、前記環境情報集計装置の外部の位置である第4の位置と、
    を示す位置情報を格納させ、
    前記環境情報集計装置の制御部に対して、
    前記第1の位置から前記換算係数を受信し、
    前記第2の位置から前記関数情報を受信し、
    前記第3の位置から前記下位の環境側面の値を受信し、
    前記受信した換算係数、関数情報及び下位の環境側面の値に基づいて、前記上位の階層の環境側面の値を算出し、
    前記算出した上位の階層の環境側面の値を、前記第4の位置に送信する処理を実行させること、
    を特徴とする環境情報集計プログラム。
  8. 前記制御部に対して、
    前記換算係数、前記関数情報及び前記下位の環境側面の値を取得する処理、並びに、前記上位の階層の環境側面の値を送信する処理を、周期的に繰り返して実行させること、
    を特徴とする請求項7に記載の環境情報集計プログラム。
  9. 前記制御部に対して、
    ある位置から最新の前記換算係数を受信し、最新ではない当該換算係数を受信した際の発信元となった他の位置に、前記受信した最新の換算係数を送信する処理を実行させること、
    を特徴とする請求項8に記載の環境情報集計プログラム。
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