JP2012252556A - プラント監視装置、プラント監視プログラム及びプラント監視方法 - Google Patents

プラント監視装置、プラント監視プログラム及びプラント監視方法 Download PDF

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Abstract

【課題】プラントの経年変化や季節変動に対応しつつも、プラントの運転状態をマハラノビス−タグチ法で高精度に判定する。
【解決手段】プラントから取得された複数の評価項目毎の状態量の集まりである状態量の束が時系列に記憶されている状態量ファイルから、予め定めた評価周期毎に、最新の状態量の束A1,…を抽出し、単位空間ファイルに記憶されている単位空間を基準として、抽出した状態量の束A1のマハラノビス距離を求め、マハラノビス距離が所定の閾値以内であるか否かを判定する。単位空間ファイルに記憶されている単位空間S1は、評価周期よりも長い予め定められた更新周期に該当するとき、状態量ファイルから抽出された状態量の束A3が追加される一方で、単位空間S1から最古の状態量の束B1が削除されて、単位空間S1が新たな単位空間S2に更新される。
【選択図】図7

Description

本発明は、プラントの運転状態を監視するプラント監視装置、プラント監視プログラム及びプラント監視方法に関する。
ガスタービン発電プラントや原子力発電プラント、あるいは化学プラントといった各種のプラントでは、プラントが正常に運転されているか否かを監視するため、温度や圧力といったプラントの各評価項目毎の状態量を取得し、これらの状態量に基づきプラントの運転状態を監視している。
多数の評価項目が存在するプラントの運転状態を監視する場合、例えば、特許文献1に記載の技術では、マハラノビス−タグチ法(以下、MT法とする)を用いている。MT法は、複数の評価項目毎の状態量の集まりである状態量の束が複数集まって構成される単位空間を予め準備しておき、プラントから状態量の束を取得すると、単位空間を基準にして、この状態量の束のマハラノビス距離を求め、このマハラノビス距離が予め定められた閾値以内であるか否かに応じて、プラントの運転状態等が正常であるか否かを判定する手法である。
特許文献1に記載の方法では、プラントの経年変化や季節変動に対応するため、プラントから状態量の束を取得し、この状態量の束のマハラノビス距離を求める毎に、判定基準となる単位空間を構成する複数の状態量の束のうち一部の状態量の束を入れ替えて、この単位空間を更新している。
国際公開第2009/107805号
上記特許文献1に記載の方法は、プラントの経年変化や季節変動に対応し得る優れた方法である。しかしながら、この方法では、プラントの経年変化や季節変動に対応するために、プラントから状態量の束を取得し、この状態量の束のマハラノビス距離を求める毎に、単位空間を更新しているため、単位空間を構成している複数の状態量の束の収集期間が比較的短くなってしまう。このため、この方法では、プラントの状態変化に対して単位空間が極めて敏感に変化してしまい、本来、異常であると判定すべき場合でも、正常であると判定することがある。例えば、プラントの状態が徐々に異常な状態に移行する場合、評価対象の状態量の束の取得時期から比較的遠い過去に取得した状態量の束を含む単位空間を基準に、プラントの運転状態を判定するときには異常と判定できても、判定の基準となる単位空間もプラントの状態変化に敏感に追従してしまって、正常と判定しまうことがある。
すなわち、上記特許文献1に記載の方法では、プラントの運転状態が正常であるか否かを高精度で判定することができないことがある、という問題点がある。
そこで、本発明は、このような従来技術の問題点に着目し、プラントの経年変化や季節変動に対応しつつも、プラントの運転状態を高精度に判定することができるプラント監視装置、プラント監視プログラム及びプラント監視方法を提供することを目的とする。
前記問題点を解決するための発明に係るプラント監視装置は、
複数の評価項目があるプラントの運転状態を監視するプラント監視装置において、前記プラントから複数の前記評価項目毎の状態量の集まりである状態量の束を取得する状態量取得手段と、前記状態量取得手段により、前記状態量の束が記憶される状態量記憶手段と、前記状態量の束が複数集まって構成される単位空間が記憶される単位空間記憶手段と、予め定めた評価周期毎に、前記状態量記憶手段から評価対象とする状態量の束を抽出する状態量抽出手段と、前記評価周期毎に、前記単位空間記憶手段に記憶されている前記単位空間を基準として、前記状態量抽出手段により抽出された前記状態量の束のマハラノビス距離を求めるマハラノビス距離算出手段と、前記評価周期毎に、前記マハラノビス距離算出手段で求められた前記マハラノビス距離が所定の閾値以内であるか否かに応じて、前記プラントの運転状態が正常であるか否かを判定する判定手段と、前記評価周期よりも長い予め定められた更新周期に該当するとき、前記単位空間記憶手段に記憶されている前記単位空間に前記状態量抽出手段により抽出された前記状態量の束を追加する一方で、該単位空間から最古の状態量の束を削除する単位空間更新手段と、を備えていることを特徴とする。
当該プラント監視装置では、正常、異常の判定の基準となる単位空間を更新周期毎に適宜更新しているので、プラントの経年変化や季節変動にも対応して、プラント運転状態を判定することができる。
また、当該プラント監視装置では、評価時期毎に単位空間を更新せず、この評価周期よりも長い更新周期毎に単位空間を更新しているため、評価時期毎に単位空間を更新するよりも、単位空間を構成している状態量の束の収集期間を長くすることができる。従って、当該プラント監視装置では、プラントの状態変化に対して単位空間が敏感に変化し、本来、正常であると判定すべき場合でも異常であると判定してしまうことや、逆に、本来、異常であると判定すべき場合でも正常であると判定してしまうことを避けることができる。
よって、当該プラント監視装置では、プラントの経年変化や季節変動に対応しつつも、プラントの運転状態を高精度に判定することができる。
なお、前記単位空間更新手段は、前記評価周期の自然数(但し、2以上)倍の周期を更新周期とし、前記評価周期で且つ該更新周期のとき、前記単位空間記憶手段に記憶されている前記単位空間に前記状態量抽出手段により抽出された前記状態量の束を追加する一方で、該単位空間から最古の状態量の束を削除してもよい。
ここで、前記プラント監視装置において、前記単位空間記憶手段に前記単位空間が記憶されていないときに、前記状態量記憶手段に記憶されている複数の前記状態量の束から、前記単位空間を構成し得る状態量の束の数になるまで、該状態量の束を抽出し、該状態量の束を前記単位空間記憶手段に記憶する単位空間初期設定手段を、備えていてもよい。
当該プラント監視装置では、当該プラント監視装置が監視動作を開始し、プラントから状態量の束を取得し始めたとき等、単位空間記憶手段に単位空間が記憶されていないときに、単位空間を構成する状態量の束の数に至るまで、基本的に、取得した状態量の束を単位空間を構成する複数の状態量の束の一部として逐次蓄積していくので、極めて短期間のうちに単位空間を設定することができる。このため、当該プラント監視装置では、プラント監視装置が監視動作を開始し始めると、短期間のうちに、単位空間による運転状態の判定を実施することができる。
また、前記プラント監視装置において、前記単位空間更新手段は、前記更新周期のときであっても、前記状態量抽出手段で抽出された前記状態量の束に関する前記マハラノビス距離が前記判定手段により前記所定の閾値以内でないと判定されると、該状態量の束を前記単位空間記憶手段に記憶されている前記単位空間に追加せず、且つ該単位空間から最古の状態量の束を削除しないことが好ましい。
当該プラント監視装置では、更新時期に至ったときでも、評価対象の状態量の束が異常であると判定された場合には、単位空間の更新は行われない。よって、正常、異常の判定の基準となる単位空間に、異常と判定された状態量の束を含ませないことができる。
また、前記プラント監視装置において、前記単位空間記憶手段には、複数の前記評価項目を複数に分けたグループ毎に、該グループ内の評価項目毎の状態量の集まりであるグループ内束が複数集まって構成されるグループ内単位空間が記憶されていると共に、複数のグループ内単位空間毎に、当該グループ内単位空間を基準にして該グループ内単位空間を構成する複数のグループ内束のマハラノビス距離が集まって構成されるMD単位空間が記憶され、前記マハラノビス距離算出手段は、前記状態量抽出手段により抽出された評価対象とする状態量の束を構成する複数の前記グループ内束に関し、前記単位空間記憶手段に記憶されている複数の前記グループ内単位空間のうちで当該グループに対応するグループ内単位空間を基準としたマハラノビス距離をグループ内マハラノビス距離として求め、前記MD単位空間を基準にして複数の該グループ内マハラノビス距離の集まりのマハラノビス距離である全体マハラノビス距離を求め、前記判定手段は、前記全体マハラノビス距離が前記所定の閾値以内であるか否かに応じて前記プラントの運転状態が正常であるか否かを判定し、前記単位空間更新手段は、前記評価周期で且つ該更新周期のとき、前記単位空間記憶手段に記憶されている前記グループ内単位空間毎に、前記状態量抽出手段により抽出された前記状態量の束のうちで当該グループ内の前記状態量の束を追加する一方で、当該グループ内単位空間から当該グループ内の最古の前記グループ内束を削除し、前記マハラノビス距離算出手段は、前記単位空間記憶手段に新たな複数のグループ内単位空間が記憶されると、複数の該グループ内単位空間毎に、当該グループ内単位空間を基準にして該グループ内単位空間を構成する複数の前記グループ内束の前記グループ内マハラノビス距離を求めて、複数の該グループ内マハラノビス距離の集まりである前記MD単位空間を作成してもよい。
当該プラント監視装置では、上記プラント監視装置と同様、プラントの経年変化や季節変動に対応しつつも、プラントの運転状態を高精度に判定することができる。さらに、当該プラント監視装置では、グループ内マハラノビス距離を求める際の基準となる単位空間を構成する状態量の数を少なくすることができ、グループ毎にグループ内マハラノビス距離を求めても、マハラノビス距離を求める際の計算負荷を極めて小さくすることができる。
また、前記プラント監視装置において、前記単位空間記憶手段に、複数の前記グループ毎の前記グループ内単位空間が記憶されていないときに、前記状態量記憶手段に記憶されている複数の前記状態量の束から、前記グループ内単位空間を構成し得る前記グループ内束の数になるまで、該グループ内束を抽出し、該グループ内束を前記単位空間記憶手段に記憶する単位空間初期設定手段を備え、前記単位空間初期設定手段は、前記グループ内単位空間を構成し得る数の前記グループ内束を前記単位空間記憶手段に記憶すると、前記マハラノビス距離算出手段により、複数の該グループ内単位空間毎に、当該グループ内単位空間を基準にして該グループ内単位空間を構成する複数の前記グループ内束の前記グループ内マハラノビス距離を求めさせて、複数の該グループ内マハラノビス距離の集まりである前記MD単位空間を作成させてもよい。
当該プラント監視装置では、当該プラント監視装置が監視動作を開始し、プラントから状態量の束を取得し始めたとき等、単位空間記憶手段にグループ内単位空間が記憶されていないときに、グループ内単位空間を構成する状態量の束の数に至るまで、基本的に、取得した状態量の束をグループ内単位空間を構成する複数の状態量の束の一部として逐次蓄積していくので、極めて短期間のうちにグループ内単位空間を設定することができる。
ここで、前記プラント監視装置において、前記評価周期を変更する評価周期変更手段や前記更新周期を変更する更新周期変更手段を備えてもよい。
当該プラント監視装置では、プラントの運転条件等を急激に変更する場合でも、評価周期や更新周期を短くすることで、短期間のうちに運転条件の変更に対応することができる。
前記問題点を解決するための発明に係るプラント監視プログラムは、
複数の評価項目があるプラントの運転状態を監視するプラント監視プログラムにおいて、前記プラントから取得された複数の前記評価項目毎の状態量の集まりである状態量の束が時系列に記憶されているコンピュータの記憶部の状態量ファイルから、予め定めた評価周期毎に、評価対象とする状態量の束を抽出する状態量抽出ステップと、前記評価周期毎に、前記記憶部の単位空間ファイルに記憶されている、前記状態量の束が複数集まって構成される単位空間を基準として、前記状態量抽出ステップで抽出された前記状態量の束のマハラノビス距離を求めるマハラノビス距離算出ステップと、前記評価周期毎に、前記マハラノビス距離算出ステップで求められた前記マハラノビス距離が所定の閾値以内であるか否かに応じて、前記プラントの運転状態が正常であるか否かを判定する判定ステップと、前記評価周期よりも長い予め定められた更新周期に該当するとき、前記単位空間ファイルに記憶されている前記単位空間に前記状態量抽出ステップで抽出された前記状態量の束を追加する一方で、該単位空間から最古の状態量の束を削除する単位空間更新ステップと、を前記コンピュータに実行させることを特徴とする。
当該プラント監視プログラムでは、当該プラント監視プログラムをコンピュータにインストールすることで、前記プラント監視装置と同様、プラントの経年変化や季節変動に対応しつつも、プラントの運転状態を高精度に判定することができる。
ここで、前記プラント監視プログラムにおいて、前記プラントから複数の前記評価項目毎の状態量の集まりである状態量の束を取得し、前記状態量ファイルに該状態量の束を記憶する状態量取得ステップを、前記コンピュータに実行させてもよい。
また、前記プラント監視プログラムにおいて、前記単位空間ファイルに前記単位空間が記憶されていないときに、前記状態量ファイルに記憶されている複数の前記状態量の束から、前記単位空間を構成し得る状態量の束の数になるまで、該状態量の束を抽出し、該状態量の束を前記単位空間ファイルに記憶する単位空間初期設定ステップを、前記コンピュータに実行させてもよい。
当該プラント監視プログラムでは、プラントの監視動作を開始し、プラントから状態量の束を取得し始めたとき等、単位空間ファイルに単位空間が記憶されていないときに、単位空間を構成する状態量の束の数に至るまで、基本的に、取得した状態量の束を単位空間を構成する複数の状態量の束の一部として逐次蓄積していくので、極めて短期間のうちに単位空間を設定することができる。
また、前記プラント監視プログラムにおいて、前記単位空間ファイルには、複数の前記評価項目を複数に分けたグループ毎に、該グループ内の評価項目毎の状態量の集まりであるグループ内束が複数集まって構成されるグループ内単位空間が記憶されていると共に、複数のグループ内単位空間毎に、当該グループ内単位空間を基準にして該グループ内単位空間を構成する複数のグループ内束のマハラノビス距離が集まって構成されるMD単位空間が記憶され、前記マハラノビス距離算出ステップでは、前記状態量抽出ステップで抽出された評価対象とする状態量の束を構成する複数の前記グループ内束に関し、前記単位空間ファイルに記憶されている複数の前記グループ内単位空間のうちで当該グループに対応するグループ内単位空間を基準としたマハラノビス距離をグループ内マハラノビス距離として求め、前記MD単位空間を基準にして複数の該グループ内マハラノビス距離の集まりのマハラノビス距離である全体マハラノビス距離を求め、前記判定ステップでは、前記全体マハラノビス距離が前記所定の閾値以内であるか否かに応じて前記プラントの運転状態が正常であるか否かを判定し、前記単位空間更新ステップでは、前記更新周期のとき、前記単位空間ファイルに記憶されている前記グループ内単位空間毎に、前記状態量抽出ステップで抽出された前記状態量の束のうちで当該グループ内の状態量の束を追加する一方で、当該グループ内単位空間から当該グループ内の最古の前記グループ内束を削除し、前記マハラノビス距離算出ステップでは、前記単位空間ファイルに新たな複数のグループ内単位空間が記憶されると、複数の該グループ内単位空間毎に、当該グループ内単位空間を基準にして該グループ内単位空間を構成する複数の前記グループ内束の前記グループ内マハラノビス距離を求めて、複数の該グループ内マハラノビス距離の集まりである前記MD単位空間を作成してもよい。
当該プラント監視プログラムでは、上記プラント監視プログラムと同様、プラントの経年変化や季節変動に対応しつつも、プラントの運転状態を高精度に判定することができる。さらに、当該プラント監視プログラムでは、グループ内マハラノビス距離を求める際の基準となる単位空間を構成する状態量の数を少なくすることができ、グループ毎にグループ内マハラノビス距離を求めても、マハラノビス距離を求める際の計算負荷を極めて小さくすることができる。
また、前記プラント監視プログラムにおいて、前記単位空間ファイルに、複数の前記グループ毎の前記グループ内単位空間が記憶されていないときに、前記状態量ファイルに記憶されている複数の前記状態量の束から、前記グループ内単位空間を構成し得る前記グループ内束の数になるまで、該グループ内束を抽出し、該グループ内束を前記単位空間ファイルに記憶する単位空間初期設定ステップを前記コンピュータに実行させ、前記単位空間初期設定ステップでは、前記グループ内単位空間を構成し得る数の前記グループ内束を前記単位空間ファイルに記憶すると、前記マハラノビス距離算出ステップで、複数の該グループ内単位空間毎に、当該グループ内単位空間を基準にして該グループ内単位空間を構成する複数の前記グループ内束の前記グループ内マハラノビス距離を求めさせて、複数の該グループ内マハラノビス距離の集まりである前記MD単位空間を作成させてもよい。
当該プラント監視プログラムでは、プラント監視動作を開始し、プラントから状態量の束を取得し始めたとき等、単位空間ファイルにグループ内単位空間が記憶されていないときに、グループ内単位空間を構成する状態量の束の数に至るまで、基本的に、取得した状態量の束をグループ内単位空間を構成する複数の状態量の束の一部として逐次蓄積していくので、極めて短期間のうちにグループ内単位空間を設定することができる。
前記問題点を解決するための発明に係るプラント監視方法は、
複数の評価項目があるプラントの運転状態を監視するプラント監視方法において、前記プラントから複数の前記評価項目毎の状態量の集まりである状態量の束を取得し、状態量ファイルに該状態量の束を記憶する状態量取得ステップと、予め定めた評価周期毎に、前記記憶部から評価対象とする状態量の束を抽出する状態量抽出ステップと、前記評価周期毎に、単位空間ファイルに記憶されている、前記状態量の束が複数集まって構成される単位空間を基準として、前記状態量抽出ステップで抽出された前記状態量の束のマハラノビス距離を求めるマハラノビス距離算出ステップと、前記評価周期毎に、前記マハラノビス距離算出ステップで求められた前記マハラノビス距離が所定の閾値以内であるか否かに応じて、前記プラントの運転状態が正常であるか否かを判定する判定ステップと、前記評価周期よりも長い予め定められた更新周期に該当するとき、前記単位空間ファイルに記憶されている前記単位空間に前記状態量抽出ステップで抽出された前記状態量の束を追加する一方で、該単位空間から最古の状態量の束を削除する単位空間更新ステップと、を実行することを特徴とする。
当該プラント監視方法では、前記プラント監視装置と同様、プラントの経年変化や季節変動に対応しつつも、プラントの運転状態を高精度に判定することができる。
ここで、前記プラント監視方法において、前記単位空間ファイルに前記単位空間が記憶されていないときに、前記状態量ファイルに記憶されている複数の前記状態量の束から、前記単位空間を構成し得る状態量の束の数になるまで、該状態量の束を抽出し、該状態量の束を前記単位空間ファイルに記憶する単位空間初期設定ステップを、実行してもよい。
当該プラント監視方法では、プラントの監視動作を開始し、プラントから状態量の束を取得し始めたとき等、単位空間ファイルに単位空間が記憶されていないときに、単位空間を構成する状態量の束の数に至るまで、基本的に、取得した状態量の束を単位空間を構成する複数の状態量の束の一部として逐次蓄積していくので、極めて短期間のうちに単位空間を設定することができる。
また、前記プラント監視方法において、前記単位空間ファイルには、複数の前記評価項目を複数に分けたグループ毎に、該グループ内の評価項目毎の状態量の集まりであるグループ内束が複数集まって構成されるグループ内単位空間が記憶されていると共に、複数のグループ内単位空間毎に、当該グループ内単位空間を基準にして該グループ内単位空間を構成する複数のグループ内束のマハラノビス距離が集まって構成されるMD単位空間が記憶され、前記マハラノビス距離算出ステップでは、前記状態量抽出ステップで抽出された評価対象とする状態量の束を構成する複数の前記グループ内束に関し、前記単位空間ファイルに記憶されている複数の前記グループ内単位空間のうちで当該グループに対応するグループ内単位空間を基準としたマハラノビス距離をグループ内マハラノビス距離として求め、前記MD単位空間を基準にして複数の該グループ内マハラノビス距離の集まりのマハラノビス距離である全体マハラノビス距離を求め、前記判定ステップでは、前記全体マハラノビス距離が前記所定の閾値以内であるか否かに応じて前記プラントの運転状態が正常であるか否かを判定し、前記単位空間更新ステップでは、前記更新周期のとき、前記単位空間ファイルに記憶されている前記グループ内単位空間毎に、前記状態量抽出ステップで抽出された前記状態量の束のうちで当該グループ内の状態量の束を追加する一方で、当該グループ内単位空間から当該グループ内の最古の前記グループ内束を削除し、前記マハラノビス距離算出ステップでは、前記単位空間ファイルに新たな複数のグループ内単位空間が記憶されると、複数の該グループ内単位空間毎に、当該グループ内単位空間を基準にして該グループ内単位空間を構成する複数の前記グループ内束の前記グープ内マハラノビス距離を求めて、複数の該グループ内マハラノビス距離の集まりである前記MD単位空間を作成してもよい。
当該プラント監視方法では、上記プラント監視方法と同様、プラントの経年変化や季節変動に対応しつつも、プラントの運転状態を高精度に判定することができる。さらに、当該プラント監視方法では、グループ内マハラノビス距離を求める際の基準となる単位空間を構成する状態量の数を少なくすることができ、グループ毎にグループ内マハラノビス距離を求めても、マハラノビス距離を求める際の計算負荷を極めて小さくすることができる。
また、前記プラント監視方法において、前記単位空間ファイルに、複数の前記グループ毎の前記グループ内単位空間が記憶されていないときに、前記状態量ファイルに記憶されている複数の前記状態量の束から、前記グループ内単位空間を構成し得る前記グループ内束の数になるまで、該グループ内束を抽出し、該グループ内束を前記単位空間ファイルに記憶する単位空間初期設定ステップを実行し、前記単位空間初期設定ステップでは、前記グループ内単位空間を構成し得る数の前記グループ内束を前記単位空間ファイルに記憶すると、前記マハラノビス距離算出ステップで、複数の該グループ内単位空間毎に、当該グループ内単位空間を基準にして該グループ内単位空間を構成する複数の前記グループ内束の前記グループ内マハラノビス距離を求めさせて、複数の該グループ内マハラノビス距離の集まりである前記MD単位空間を作成させてもよい。
当該プラント監視方法では、プラント監視動作を開始し、プラントから状態量の束を取得し始めたとき等、単位空間ファイルにグループ内単位空間が記憶されていないときに、グループ内単位空間を構成する状態量の束の数に至るまで、基本的に、取得した状態量の束をグループ内単位空間を構成する複数の状態量の束の一部として逐次蓄積していくので、極めて短期間のうちにグループ内単位空間を設定することができる。
本発明では、プラントの経年変化や季節変動に対応しつつも、プラントの運転状態を高精度に判定することができる。
本発明に係る第一実施形態におけるガスタービン発電プラント及びプラント監視装置の構成を示す説明図である。 本発明に係る第一実施形態における状態量ファイルのデータ構成を示す説明図である。 本発明に係る第一実施形態における単位空間ファイルのデータ構成を示す説明図である。 マハラノビス距離の概念を示す概念図である。 本発明に係る第一実施形態におけるプラント監視装置の動作を示すフローチャート(その1)である。 本発明に係る第一実施形態におけるプラント監視装置の動作を示すフローチャート(その2)である。 本発明に係る第一実施形態における評価周期と更新周期との関係、及び単位空間を構成する複数の状態量の束の収集期間の変遷を示す説明図である。 本発明に係る第二実施形態における運転状態の判定処理までの処理概念を示す概念図である。 本発明に係る第二実施形態におけるグループ内単位空間及びMD単位空間の概念を示す概念図である。 本発明に係る第二実施形態におけるプラント監視装置の動作を示すフローチャート(その1)である。 本発明に係る第二実施形態におけるプラント監視装置の動作を示すフローチャート(その2)である。
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
「第一実施形態」
まず、本発明に係る第一実施形態について、図1〜図7を参照して説明する。
本実施形態のプラント監視装置100は、図1に示すように、ガスタービン発電プラント1の運転状態を監視するものである。このガスタービン発電プラント1は、ガスタービン2と、このガスタービン2の駆動で発電する発電機6と、を備えている。ガスタービン2は、圧縮空気を生成する圧縮機3と、燃料を圧縮空気に混合して燃焼させ燃焼ガスを生成する燃焼器4と、燃焼ガスによって回転駆動されるタービン5とを備えている。タービン5のロータは圧縮機3を介して発電機6に連結されており、このロータの回転により、発電機6は発電する。
プラント監視装置100は、このガスタービン発電プラント1の複数の評価項目毎の状態量を取得し、これらの状態量に基づいて当該ガスタービン発電プラント1の運転状態が正常であるか否かを判定する。このプラント監視装置100は、基本的に、マハラノビス・タグチ法(以下、MT法とする)で、このガスタービン発電プラント1の運転状態を監視する。このガスタービン発電プラント1の評価項目としては、例えば、ガスタービン出力、タービンロータと静止部間の複数箇所におけるキャビティ温度、タービンのガス出口での周方向の複数箇所におけるブレードパス温度、タービンロータの周方向の複数箇所における変位量、ガスタービンに設けられる各種弁の開度等がある。ガスタービン発電プラント1には、これらの状態量を検知するため、センサ等の各種状態量検知手段が設けられている。
プラント監視装置100は、コンピュータであり、各種演算処理を実行するCPU10と、CPU10のワークエリア等になるRAM等の主記憶装置20と、各種データやプログラム等が記憶されるハードディスクドライブ装置等の補助記憶装置30と、CDやDVD等のディスク型記憶媒体45に対するデータの記録や再生を行う記録・再生装置44と、キーボードやマウス等の入力装置42と、表示装置43と、入力装置42や表示装置43の入出力インタフェース41と、ガスタービン発電プラント1の各種状態量検知手段に接続されているインタフェース40と、を備えている。
補助記憶装置30には、上記コンピュータをプラント監視装置100として機能させるためのプラント監視プログラム35やOSプログラム等の各種プログラムが予め格納されている。プラント監視プログラム35を含む各種プログラムは、記憶・再生装置44を介して、ディスク型記憶媒体45から補助記憶装置30に取り込まれる。なお、これらのプログラムは、フラッシュメモリ等の携帯可能なメモリや、図示されていない通信装置を介して外部装置から補助記憶装置30に取り込まれてもよい。
この補助記憶装置30には、さらに、プラント監視プログラム35の実行過程で、以下のファイルが設けられる。すなわち、ガスタービン発電プラント1の複数の評価項目毎の状態量が格納される状態量ファイル(状態量記憶手段)31と、プラントの運転状態を判定する際の基準となる単位空間のデータが格納される単位空間ファイル(単位空間記憶手段)32と、評価項目毎の状態量を評価する評価周期等の各種周期が格納される周期ファイル33と、運転状態の判定時等に用いる閾値等が格納される閾値ファイル34とが、補助記憶装置30に設けられる。
状態量ファイル(状態量記憶手段)31には、図2に示すように、プラント監視プログラム35の実行過程で、ガスタービン発電プラント1の複数の評価項目毎の状態量の集まりである状態量の束31aが、状態量の取得時刻31b毎に時系列に格納される。ここでは、例えば、2011年4月11日の9:05から1分間隔(取得周期)で、100個の評価項目(状態量1、状態量2、…、状態量u(=100))毎の状態量が状態量の束31aとして取得され、これらの状態量の束31aが時系列に格納される。
また、単位空間ファイル(単位空間記憶手段)32には、図3に示すように、プラント監視プログラム35の実行過程で、状態量ファイル31に格納されている複数の状態量の束から抽出された状態量の束32aが各状態量の束32aの取得時刻32bと共に、単位空間ファイル32に格納される。
CPU10は、機能的に、ガスタービン発電プラント1の複数の評価項目毎の状態量を前述の取得周期毎に取得して状態量ファイル31の格納する状態量取得部11と、単位空間ファイル32内に単位空間を構成するデータが格納されていないときに単位空間を構成し得るデータを状態量ファイル31から抽出して、これを単位空間ファイル32に格納する単位空間初期設定部12と、予め定められた評価周期毎に状態量ファイル31から状態量の束を抽出する状態量抽出部13と、単位空間ファイル32に記憶されている単位空間を基準として、状態量抽出部13により抽出された状態量の束のマハラノビス距離を求めるマハラノビス距離算出部14と、マハラノビス距離算出部14で求められたマハラノビス距離が所定の閾値以内であるか否かに応じて、ガスタービン発電プラント1の運転状態が正常であるか否かを判定するプラント状態判定部15と、単位空間ファイル32に記憶されている単位空間を更新する単位空間更新部16と、周期ファイル33に格納されている各種周期を設定及び変更する周期設定・変更部17と、閾値ファイル34に格納されている各種閾値を設定及び変更する閾値設定・変更部18と、当該コンピュータへの入出力を制御するIO制御部19と、を有している。
以上で説明したCPU10の機能構成要素のうち、状態量取得部11、単位空間初期設定部12、状態量抽出部13、マハラノビス距離算出部14、プラント状態判定部15、単位空間更新部16、周期設定・変更部17、閾値設定・変更部18は、いずれも、補助記憶装置30に格納されているプラント監視プログラム35等をCPU10が実行することで機能する。また、IO制御部19は、補助記憶装置30に格納されているOSプログラム等をCPU10が実行することで機能する。
次に、本実施形態のプラント監視装置100の監視動作について説明する。
このプラント監視装置100のプラント監視は、前述したようにMT法を利用している。そこで、このMT法によるプラント監視方法の基本的な内容について、図4を用いて説明する。
ここでは、仮に、ガスタービン発電プラント1の発電機6の出力及び圧縮機3の吸入空気温度をそれぞれ状態量とし、発電機6の出力及び圧縮機3の吸入空気温度を併せたものを状態量の束Bとする。MT法では、この状態量の束Bを複数集めたもの、つまり状態量の束Bの集合体を単位空間Sとし、この単位空間Sを基準にして、運転状態が異常であるか否かの評価対象となる状態量の束Aのマハラビス距離Dを求める。このマハラノビス距離Dは、監視対象の異常の程度が大きくなる程、大きな値を示す。そこで、MT法では、このマハラノビス距離Dが予め定めた閾値Dc以内であるか否かに応じて、プラントの運転状態が異常であるか否かを判定する。なお、図4中、単位空間Sを囲む実線は、マハラノビス距離Dが閾値Dcとなる位置を示している。例えば、評価対象となる状態量の束A1は、そのマハラノビス距離Dが閾値Dc以下であるため、この状態量の束A1が取得されたときのガスタービン発電プラント1の運転状態は正常であると判定される。また、評価対象となる状態量の束A2,A3は、それぞれのマハラノビス距離Dが閾値Dcより大きいため、これらの状態量の束A2,A3が取得されたときのガスタービン発電プラント1の運転状態は異常であると判定される。
単位空間Sを構成する複数の状態量の束Bのマハラノビス距離の平均値は1である。また、ガスタービン発電プラント1の運転状態が正常な場合、評価対象の状態量の束Aのマハラノビス距離Dは、概ね4以下に収まる。このようなマハラノビス距離Dに関する閾値Dcは、例えば、単位空間Sを構成する複数の状態量の束B毎のマハラノビス距離のうち、最大のマハラノビス距離より大きい値に設定することが好ましい。この際、ガスタービン発電プラント1の固有の特性等を考慮して、閾値Dcを定めることが好ましい。
次に、本実施形態のプラント監視装置100の具体的な監視動作について、図5及び図6に示すフローチャートに従って説明する。なお、ここでは、このプラント監視装置100による監視動作開始前の時点では、状態量ファイル31及び単位空間ファイル32内には一切データが格納されていないものとする。また、この監視動作開始前に、プラント監視装置100のオペレータによる入力装置42の操作により、各種周期や各種閾値が設定登録されているものとする。この設定登録時には、周期設定・変更部17又は閾値設定・変更部18が機能し、オペレータにより指定された各種周期や各種閾値が周期ファイル33や閾値ファイル34に設定登録される。
ガスタービン発電プラント1が起動し始め、ガスタービン発電プラント1の各種状態量検知手段が各種状態量を検知し始めると、状態量取得部11は、複数の評価項目毎の状態量を取得周期(例えば、1分周期)毎に取得して状態量ファイル31に格納する(S11)。状態量取得部11は、取得時刻になると、複数の評価項目毎の状態量をガスタービン発電プラント1から取得し、これらを状態量の束として、取得時刻と関連付けて、状態量ファイル31(図2)に格納する。
状態量ファイル31に新たな状態量の束が格納されると、単位空間初期設定部12は、新たな状態量の束を構成する各状態量が正常範囲内であるか否かを判断する(S12)。単位空間初期設定部12は、この際、閾値ファイル34に予め格納されている状態量毎の正常範囲を示す値を用いる。単位空間初期設定部12が新たな状態量の束を構成するいずれかの状態量が正常範囲内でないと判断した場合には、ステップ11に戻る。また、単位空間初期設定部12は、新たな状態量の束を構成する全ての状態量が正常範囲内であると判断した場合、この状態量の束の取得時刻と関連付けて、この状態量の束を単位空間の構成データとして単位空間ファイル32(図3)に格納する(S13)。なお、ステップ12の判断処理は操作員が行ってもよい。この場合、操作員は、ガスタービン発電プラント1の設計データや運転実績に基づき、新たな状態量の束を構成する各状態量が正常範囲内であるか否かを判断する。そして、新たな状態量の束を構成する全ての状態量が正常範囲内であると判断した場合、操作員は、この状態量の束が正常範囲内である旨の情報を単位空間初期設定部12に入力する。この情報に基づき、単位空間初期設定部12は、ステップ13の処理を実行する。
次に、単位空間初期設定部12は、単位空間ファイル32に格納されている状態量の束の数が単位空間を構成し得る数vであるか否かを判断する(S14)。単位空間を構成する状態量の束の数vは、品質工学上、状態量の項目数の3倍であることが好ましいとされている。そこで、ここでは、状態量の項目数、つまり評価項目数uが100であるので、単位空間を構成する状態量の束の数vを300(=100×3)としている。このため、ここでは、単位空間ファイル32に格納されている状態量の束の数が300であるか否かを判断する。
単位空間ファイル32に格納されている状態量の束の数が単位空間を構成し得る数vに至っていない場合、ステップ11に戻って、各項目の状態量取得が実行される。また、単位空間ファイル32に格納されている状態量の束の数が単位空間を構成し得る数vである場合、単位空間初期設定部12は、図3に示すように、単位空間の初期設定処理が完了したとして、単位空間ファイル32内に単位空間を構成できた旨、例えば、「構成完了」32cを設定する(S15)。
図2に示す例において、取得時刻2011年4月11日の9:05から9:14、11:03、11:04に取得された状態量の束は、ステップ12における判断で正常範囲内ではないと判断された状態量を含む束であるために、図3に示す単位空間ファイル32には格納されていない。一方、状態量ファイル31中で、正常範囲内ではないと判断された状態量の束を除く状態量の束は、図3に示す単位空間ファイル32に格納されている。
単位空間を構成できた旨が設定されると(S15)、単位空間更新部16が更新時期カウンタの値mを0に設定し(図6中のS16)、状態量抽出部13が評価時期カウンタの値nを0に設定する(S17)。
評価時期カウンタの値nが0に設定された後(S17)、状態量取得部11は、新たな取得時刻になると、前述のステップ11での処理と同様、複数の評価項目毎の状態量をガスタービン発電プラント1から取得し、これらを状態量の束として、取得時刻と関連付けて、状態量ファイル31に格納する(S21)。
状態量取得部11が状態量の束を取得すると(S21)、状態量抽出部13は評価時期カウンタの値nに1を加え(S22)、評価時期カウンタの値nが例えば5になったか否かを判断する(S23)。評価時期カウンタの値nが5でなければ、未だ評価時期でないとして、ステップ21に戻る。すなわち、評価時期カウンタの値nが5になるまで、状態量取得部11による状態量の束の取得が繰り返し実行される。また、状態量抽出部13は、評価時期カウンタの値nが5になったと判断すると、状態量の評価時期に至ったと認識して、状態量ファイル31から最新の状態量の束を評価対象の状態量の束として抽出する(S24)。すなわち、ここでは、状態量取得部11によるガスタービン発電プラント1からの状態量の束の取得周期が1分であるから、状態量の評価周期は5分となり、状態量の評価時期は5分毎に訪れる。
状態量抽出部13が評価対象の状態量の束を抽出すると(S24)、マハラノビス距離算出部14が以下の手法でこの状態量の束のマハラノビス距離Dを算出する(S25)。
マハラノビス距離算出部14は、まず、単位空間ファイル32から単位空間を構成する状態量の束の集合体を取得し、各評価項目毎の状態量である変数X1〜Xuのそれぞれの平均値Mi及び標準偏差σi(基準データのばらつき度合い)を、数式(1)及び数式(2)により求める。なお、iは評価項目番号(自然数)であって、1〜uの値をとる。なお、uは評価項目数に一致し、ここでは100である。また、jは状態量の束の番号(自然数)であって、1〜vの値をとる。なお、vは単位空間を構成する状態量の束の数に一致し、ここでは300である。ここで、標準偏差とは、状態量とその平均値との差を2乗したものの期待値の正平方根とする。
Figure 2012252556
Figure 2012252556
次に、マハラノビス距離算出部14は、変数X1〜Xuの相関関係を示す共分散行列(相関行列)R、及び共分散行列Rの逆行列R−1を、下記の数式(3)により定める。なお、数式(3)において、kは評価項目数であり、ここではu(=100)である。また、iやpは評価項目番号であり、ここでは1〜uの値をとる。
Figure 2012252556
次に、マハラノビス距離算出部14は、前述の平均値Mi及び標準偏差σiを用いて、ステップ24で抽出された状態量の束の各状態量である変数X1〜Xuを下記の数式(4)によってx1〜xuに変換し、変数X1〜Xuを基準化する。すなわち、ガスタービン発電プラント1の状態量の束を、平均0、標準偏差1の確率変数に変換する。
Figure 2012252556
次に、マハラノビス距離算出部14は、上記の数式(3)で定められる逆行列R−1と、ステップ24で抽出された状態量の束の各状態量である変数X1〜Xuに関する確率変数x1〜xuとを用いて、下記の数式(5)により、ステップ24で抽出された状態量の束に関するマハラノビス距離Dを求める。なお、マハラノビス距離算出部14は、次のステップ24で抽出された状態量の束のマハラノビス距離を求める際、単位空間に関する前述の平均値Mi及び標準偏差σi、さらに逆行列R−1を利用するため、これら平均値Mi、標準偏差σi、逆行列R−1を補助記憶装置30内に記憶しておく。
Figure 2012252556
ステップ24で抽出された状態量の束のマハラノビス距離Dが求められると(S25)、単位空間更新部16は、更新時期カウンタの値mに1を加え(S26)、更新時期カウンタの新たな値mが例えば48であるか否かを判断する(S27)。単位空間更新部16は、更新時期カウンタの値mが48であれば、単位空間の更新時期に至ったと認識して、更新時期カウンタの値mを0にリセットした後、ステップ31に進む。一方、単位空間更新部16は、更新時期カウンタの値mが48でなければ、未だ単位空間の更新時期でないとして、直ちにステップ31に進む。
ステップ31では、プラント状態判定部15がステップ25で求められたマハラノビス距離Dが閾値ファイル34に格納されている閾値Dc以下であるか否かを判断する。なお、ここでは、閾値ファイル34に格納されている閾値Dcを用いているが、単位空間ファイル32に格納されている単位空間を構成する複数の状態量の束から別途求めるようにしてもよい。この場合、前述したように、例えば、この単位空間を構成する複数の状態量の束毎のマハラノビス距離のうち、最大のマハラノビス距離より大きい値を閾値Dcとしてもよい。
プラント状態判定部15は、ステップ31で、マハラノビス距離Dがその閾値Dc以下ではない、つまり閾値Dcを越えると判断した場合、ガスタービン発電プラント1の運転状態が異常であると認識する。そして、プラント状態判定部15は、例えば、直交表分析による項目有無の望大SN比の差から、異常である状態量の項目を推定する(S32)。これは、運転状態の異常の有無はマハラノビス距離Dから判断できるが、異常が発生した箇所はマハラノビス距離Dからでは判断できないからである。次に、プラント状態判定部15は、IO制御部19により、表示装置43にガスタービン発電プラント1の運転状態が異常である旨、さらに異常である状態量の項目及びその状態量を表示させた後(S33)、ステップ17に戻る。
また、プラント状態判定部15は、ステップ31で、マハラノビス距離Dがその閾値Dc以下であると判断した場合、ガスタービン発電プラント1の運転状態が正常であると認識し、IO制御部19により、表示装置43にガスタービン発電プラント1の運転状態が正常である旨を表示させる(S34)。なお、ガスタービン発電プラント1の運転状態が正常である場合には、運転状態が異常である場合と異なり、正常である旨を必ずしも表示する必要はない。
正常である旨が表示されると(S34)、単位空間更新部16は、更新時期カウンタの値mが0であるか否かを判断する(S35)。単位空間更新部16は、更新時期カウンタの値mが0であると判断すると、単位空間ファイル32に格納されている単位空間を更新する(S36)。単位空間更新部16は、この際、単位空間ファイル32に格納されている単位空間を構成する複数の状態量の束から、最古の状態量の束を削除する一方で、ステップ31で運転状態が正常であると判断された状態量の束を追加する。
単位空間更新部16は、ステップ35で更新時期カウンタの値mが0であると判断して、単位空間を更新した場合(S36)、及び、ステップ35で更新時期カウンタの値mが0でないと判断した場合には、ステップ17に戻る。
ステップ17に戻ると、前述したように、評価時期カウンタの値nが0に設定された後、評価時期カウンタの値nが予め定めた最大値、例えば5になるまで、取得周期毎に、複数の評価項目毎の状態量である状態量の束がガスタービン発電プラント1から繰り返し取得される(S21〜S23)。そして、評価時期カウンタの値nが最大値になると、状態量の評価時期に至ったとして、状態量抽出部13により状態量ファイル31から最新の状態量の束が評価対象の状態量の束として抽出され(S24)、マハラノビス距離算出部14によりこの状態量の束のマハラノビス距離Dが算出される(S25)。続いて、プラント状態判定部15により、このマハラノビス距離Dと閾値Dcとが比較されて、運転状態が異常であるか否かが判定され、異常又は正常である旨が表示された後(S26〜S28、S31〜S35)、再び、ステップ17に戻る。
以上のステップ17、ステップ21〜ステップ28、ステップ31〜ステップ35の処理は、更新時期カウンタの値mが予め定められた最大値、例えば48になるまで、つまり、評価周期が48回訪れるまで繰り返される。この間、最初のルーチンのステップ25で求めた平均値Mi、標準偏差σi、逆行列R−1は、前述したように補助記憶装置30内に格納され、次回のルーチン以降のステップ25でマハラノビス距離Dを求める際に用いられる。
以上のステップ17、ステップ21〜ステップ28、ステップ31〜ステップ35の処理が繰り返し実行され、更新時期カウンタの値mが0から次第に増加して48になり、更新時期カウンタの値mが0のときから4時間(=240分=5分×48回)経過すると、ステップ28で、単位空間更新部16により、更新時期カウンタの値mが48になった判断されて、単位空間の更新時期に至ったと認識されると、更新時期カウンタの値mが0にリセットされる(S28)。そして、運転状態の判定処理(S31)で正常であると判定されると、単位空間更新部16により単位空間が更新される(S36)。
すなわち、本実施形態では、状態量取得部11がガスタービン発電プラント1から状態量の束を取得する取得周期が1分で、この状態量の束に基づく運転状態の判定を行う評価周期が5分で、単位空間ファイル32内の単位空間を更新する更新周期が4時間である。なお、本実施形態では、更新周期に至っても、運転状態が正常であると判定されなければ、単位空間は更新されない。
次に、図7を用いて、単位空間ファイル32内に格納されている単位空間の変遷について、プラント監視装置100の動作と共に説明する。ここでは、図5のステップ15における単位空間の構成完了の設定がなされ、更新時期カウンタの値mが0に設定され(S16)、状態量ファイル31から最新の状態量の束が評価対象の状態量の束として抽出された(S24)後について説明する。
図7は、ある時刻の状態量の束がどのような単位空間に基づいて評価されるかを示している図である。図7中の特定の行は特定の時刻を示しており、図の下方に進むに従って時刻が経過するものとして記載されている。また、特定の行における右方向は未来の方向であり、反対に左側は過去の方向である。さらに、図7において、四角はいずれも状態量の束を示し、ハッチングされた四角は単位空間を構成する状態量の束を示し、無地の四角は単位空間を構成しない状態量の束を示し、内側に丸が描かれている四角は正常と判定された評価対象の状態量の束を示し、内側に×が描かれている四角は異常と判定された評価対象の状態量の束を示す。
また、図7の例では、状態量の束が6個で単位空間を構成するものとする。また、評価周期を5分とし、単位空間の更新周期を15分(5分×3回)とする。
状態量ファイル31から評価価対象の状態量の束A1が抽出されると(S24)、初期設定された単位空間S1を基準にした状態量の束A1のマハラノビス距離が求められ(S25)、このマハラノビス距離が閾値以下であるか否かが判定される(S31)、例えば、この判定結果に基づき運転状態が異常であると判断されて、異常の旨が表示される(S33)。この過程で、更新時期カウンタの値mに1が加えられ、その値mは0から1となる(S26)。
なお、ここで、単位空間初期設定部12により初期設定された単位空間S1は、取得周期を1分として、状態量取得部11によりガスタービン発電プラント1から連続して取得した6個の状態量の束で構成されているものとする。このため、この単位空間S1を構成する6個の状態量の束の収集期間P1は、状態量の束を取得する取得周期が1分であるから、5分間にわたるものとなる。
その後、ステップ17に戻り、第二回目の評価時期に至ると、状態量ファイル31から最新の状態量の束が評価対象の状態量の束A2として抽出される(S24)。次に、第一回目の評価時期と同様、初期設定された単位空間S1を基準にした状態量の束A2のマハラノビス距離が求められ(S25)、このマハラノビス距離が閾値以下であるか否かが判定される(S31)、例えば、この判定結果に基づき運転状態が正常であると判断されて、正常の旨が表示される(S34)。この過程で、更新時期カウンタの値mに1が加えられ、その値mは1から2となる(S26)。
再び、ステップ17に戻り、第三回目の評価時期に至ると、状態量ファイル31から最新の状態量の束が評価対象の状態量の束A3として抽出される(S24)。次に、第一回目及び第二回目の評価時期と同様、初期設定された単位空間S1を基準にした状態量の束A3のマハラノビス距離が求められる(S25)。次に、更新時期カウンタの値mに1が加えられ(S26)、更新時期カウンタの値mが3になったか否か、つまり更新時期に至ったか否かが判断される(S27)。この場合、更新時期カウンタの値mが2から3になっているため、更新時期に至ったと認識され、更新時期カウンタの値mが0にリセットされた後(S28)、先に求めたマハラノビス距離が閾値以下であるか否かが判定される(S31)、例えば、この判定結果に基づき運転状態が正常であると判断されて、正常の旨が表示される(S34)。そして、単位空間ファイル32内の単位空間が更新される(S36)。
この場合、単位空間ファイル32内の単位空間S1を構成する6個の状態量の束B1〜B6のうち、最古の状態量の束B1が削除される一方で、正常であると判定された評価対象の状態量の束A3が新たな単位空間S2を構成する状態量の束B7として追加される。この結果、更新された単位空間S2を構成する6個の状態量の束B2〜B7の収集期間P2は、初期設定時の5個の状態量の束B2〜B6の収集期間(4分)に、3回分の評価周期の時間(15分=5分×3)を加えた19分となる。
その後、ステップ17に戻り、第四回目の評価時期に至ると、状態量ファイル31から最新の状態量の束が評価対象の状態量の束A4として抽出される(S24)。次に、先に更新された単位空間S2を基準にした状態量の束A4のマハラノビス距離が求められ(S25)、このマハラノビス距離が閾値以下であるか否かが判定される(S31)、例えば、この判定結果に基づき運転状態が正常であると判断されて、正常の旨が表示される(S34)。この過程で、更新時期カウンタの値mに1が加えられ、その値mは0から1となる(S26)。
再び、ステップ17に戻り、第五回目の評価時期に至ると、状態量ファイル31から最新の状態量の束が評価対象の状態量の束A5として抽出される(S24)。次に、第四回目の評価時期と同様、更新された単位空間S2を基準にした状態量の束A5のマハラノビス距離が求められ(S25)、このマハラノビス距離が閾値以下であるか否かが判定される(S31)。この過程で、更新時期カウンタの値mに1が加えられ、その値mは1から2となる(S26)。
再び、ステップ17に戻り、第六回目の評価時期に至ると、状態量ファイル31から最新の状態量の束が評価対象の状態量の束A6として抽出される(S24)。次に、第四及び第五回目の評価時期と同様、更新された単位空間S2を基準にした状態量の束A3のマハラノビス距離が求められる(S25)。次に、更新時期カウンタの値mに1が加えられ(S26)、更新時期カウンタの値mが3になったか否か、つまり更新時期に至ったか否かが判断される(S27)。この場合、更新時期カウンタの値mが2から3になっているため、更新時期に至ったと認識され、更新時期カウンタの値mが0にリセットされた後(S28)、先に求めたマハラノビス距離が閾値以下であるか否かが判定される(S31)、例えば、この判定結果に基づき運転状態が正常であると判断されて、正常の旨が表示される(S34)。そして、単位空間ファイル32内の単位空間が更新される(S36)。
この場合、単位空間ファイル32内の単位空間S2を構成する6個の状態量の束B2〜B7のうち、最古の状態量の束B2が削除される一方で、正常であると判定された評価対象の状態量の束A6が新たな単位空間S3を構成する状態量の束B8として追加される。この結果、更新された単位空間S3を構成する6個の状態量の束B3〜B8の収集期間は、第三回目の評価時期に更新された単位区間S2の収集期間(19分)から、状態量の束B2が削除されることによる1分を減じ、1回分の単位空間更新周期の時間(15分=5分×3)を加えた33分となる。
以下、同様に、更新時期に至ったと認識された際に、評価対象の状態量の束が異常であると判定されない限り、単位空間ファイル32内の単位空間S3,S4,S5,S6が順次更新される。単位空間S3,S4,S5,S6を構成する6個の状態量の束の収集期間は、単位空間が更新される毎に、最古の状態量の束が削除されることにより1分が減じられると共に、1回分の単位空間更新周期の時間(15分)分だけ加算されることから、順次14分(=15分−1分)ずつ長くなる。
例えば、第18回目の評価時期での更新では、単位空間ファイル32内の単位空間S6を構成する6個の状態量の束B6〜B11のうち、最古の状態量の束B6が削除される一方で、正常であると判定された評価対象の状態量の束A18が新たな単位空間S7を構成する状態量の束B12として追加される。この結果、更新後の単位空間S7を構成する状態量の束B7〜B12には、初期設定された単位空間S1を構成する6個の状態量の束B1〜B6のいずれもが一切含まなくなる。そして、更新された単位空間S7を構成する6個の状態量の束B7〜B12の収集期間P7は、5回分の更新周期の時間75分(=15分×5)となる。以降、更新時期に至ったと認識された際に、評価対象の状態量の束が異常であると判定されない限り、単位空間を構成する6個の状態量の束の収集期間は、5回分の更新周期の時間75分を維持することになる。
ところで、本実施形態では、更新時期に至ったと認識されても、評価対象の状態量の束が異常であると判定された場合には、単位空間の更新は行われない。これは、正常、異常の判定の基準となる単位空間に、異常と判定された状態量の束を含ませないためである。
このため、例えば、更新時期でもある第24回目の評価時期や第27回目の評価時期のように、状態量ファイル31から最新の状態量の束が評価対象の状態量の束A24,A27として抽出されても(S24)、評価対象の状態量の束A24,A27のマハラノビス距離が閾値以下であるか否かが判定され(S31)、この判定結果に基づき運転状態が異常であると判断されると、単位空間S8は更新されず、維持される。
そして、次の更新時期でもある第30回目の評価時期で、状態量ファイル31から最新の状態量の束が評価対象の状態量の束A30として抽出され(S24)、評価対象の状態量の束A30のマハラノビス距離が閾値以下であるか否かが判定され(S31)、この判定結果に基づき運転状態が正常であると判断されると、単位空間S8は更新されて単位空間S9となる(S36)。
この場合では、この更新後の単位空間S9を構成する状態量の束B9〜B14の収集期間P9は、2回の更新時期で更新していないため、7回(=5回+2回)分の更新周期の時間105分(15×7)となる。
以上のように、本実施形態では、正常、異常の判定の基準となる単位空間を更新周期毎に適宜更新しているので、プラントの経年変化や季節変動にも対応して、プラント運転状態を判定することができる。
また、本実施形態では、評価時期毎に単位空間を更新せず、所定回数の評価時期毎の更新周期毎に単位空間を更新しているため、評価時期毎に単位空間を更新するよりも、単位空間を構成している状態量の束の収集期間を長くすることができる。従って、本実施形態では、プラントの状態変化に対して単位空間が敏感に変化し、本来、正常であると判定すべき場合でも異常であると判定してしまうことや、逆に、本来、異常であると判定すべき場合でも正常であると判定してしまうことを避けることができる。例えば、プラントの状態が徐々に異常な状態に移行する場合、本来、異常と判定すべきであっても、判定の基準となる単位空間もプラントの状態変化に敏感に追従してしまい正常と判定しまうことを避けることができる。
よって、本実施形態では、プラントの経年変化や季節変動に対応しつつも、プラントの運転状態を高精度に判定することができる。
また、本実施形態では、プラント監視装置100が監視動作を開始し、ガスタービン発電プラント1から状態量の束を取得し始めると、単位空間を構成する状態量の束の数に至るまで、基本的に、取得した状態量の束を単位空間を構成する複数の状態量の束の一部として逐次蓄積していくので、極めて短期間のうちに単位空間を設定することができる。このため、本実施形態では、プラント監視装置100が監視動作を開始し始めると、短期間のうちに、単位空間による運転状態の判定を実施することができる。具体的に、図7で説明した例では、プラント監視装置100が監視動作を開始していから所定期間経過した後(図7の例での第18回目の評価時期後)における単位空間を構成する複数の状態量の束の収集期間は75分であるのに対して、監視動作開始当初の単位空間を構成する複数の状態量の束の収集期間は5分であり、監視動作の開始から5分後には、単位空間による運転状態の判定が実施できる。よって、特に定期点検でガスタービン発電プラント1を停止させていた後に起動させる場合などに、速やかにプラント監視装置100を用いた監視に移行することができるので、プラントの運転に係る人手を削減することができる。
このように、本実施形態では、単位空間を構成する複数の状態量の束の収集期間が大きく変化するものの、前述したような更新周期毎に、単位空間を構成する複数の状態量の束の一部の入れ替えを行っているので、単位空間を構成する複数の状態量の束の収集期間を徐々に変化させることができる。
また、本実施形態では、周期設定・変更部17又は閾値設定・変更部18により、ファイル33,34に格納されている各種周期や各種閾値を、プラント監視装置100のオペレータによる入力装置42の操作で指定された周期や閾値に変更することができる。なお、本実施形態では、評価時期カウンタの値nの最大値を変更することで、評価周期及び更新周期を変更することになり、更新時期カウンタの値mの最大値を変更することで、更新周期を変更することになる。このため、本実施形態では、前述したように、単位空間を構成している状態量の束の収集期間が比較的長いが、例えば、ガスタービン発電プラント1の運転中に燃料ガス成分を変更するような運転条件を急激に変更する場合でも、評価周期や更新周期を短くすることで、短期間のうちに運転条件の変更に対応することができる。
「第二実施形態」
次に、本発明に係る第二実施形態について、図8〜図11を参照して説明する。
本実施形態は、マハラノビス距離の算出処理が第一実施形態と異なっており、その他の処理は基本的に第一実施形態と同様である。このため、本実施形態のプラント監視装置は、第一実施形態のプラント監視装置100におけるマハラノビス距離算出部14での処理が主として異なっているものの、他の構成に関しては第一実施形態のプラント監視装置と基本的に同一である。
そこで、以下では、本実施形態におけるマハラノビス距離の算出処理について、主として説明する。なお、本実施形態の評価項目数uは、第一実施形態と同じく100個であるとする。
本実施形態では、図8に示すように、100個の評価項目が5分割され、つまり評価項目を5個のグループG1〜G5に分けられて、各評価項目の状態量X1,X2,…,X100が扱われる。その上で、本実施形態では、マハラノビス距離算出部14により、グループG1〜G5毎に、グループ内の評価項目毎の状態量の集まりであるグループ内束のマハラノビス距離(以下、グループ内マハラノビス距離とする)GD1,GD2,…,GD5が求められた後、複数のグループ内マハラノビス距離GD1,GD2,…,GD5の束のマハラノビス距離(以下、全体マハラノビス距離とする)WDが求められる。そして、プラント状態判定部15により、この全体マハラノビス距離WDが閾値以下であるか否かに応じて、ガスタービン発電プラント1の運転状態が正常か否かの判定処理(S31)が実行される。
本実施形態では、グループ内マハラノビス距離GDを求める際、マハラノビス距離算出部14は、グループ内単位空間を用いる。図9に示すように、このグループ内単位空間GSは、所定数のグループ内束Gbの集合体である。前述したように、単位空間を構成する状態量の束の数は、品質工学上、状態量の項目数の3倍であることが好ましいとされている。そこで、本実施形態では、グループ内束Gbの評価項目数が20個(=100個/5)であることから、グループ内単位空間GSを構成するグループ内束Gbの数(サンプル数)を60個(=20個×3)にしている。このため、このグループ内単位空間GSを構成する状態量の数は、20個(グループ内束の評価項目数)×60個(グループ内束の数)で、1200個となる。
単位空間を基準として、マハラノビス距離を求める際に用いる分散行列(相関行列)Rの逆行列R−1は、前述の数式(3)に示すように、評価項目数がk個の場合、k行、k列である。このため、グループ内束Gbのグループ内単位空間GSを基準としたグループ内マハラノビス距離GDを求める際に用いる逆行列R−1は、20行、20列となる。
ところで、第一実施形態では、100個の評価項目毎の状態量の集まりである状態量の束を300個集めたものを単位空間Sとしている。このため、第一実施形態では、この単位空間Sを構成する状態量の数は、100個(評価項目数)×300個(状態量の束の数)で、30000個となる。また、この単位空間Sを基準としたマハラノビス距離を求める際に用いる逆行列R−1は、100行、100列となる。
従って、本実施形態では、グループ内マハラノビス距離GDを求める際の基準となる単位空間GSを構成する状態量の数が、第一実施形態の単位空間Sを構成する状態量の数に比べて、一桁以上も少ない上に、逆行列R−1の要素数も、第一実施形態で用いる逆行列R−1の要素数よりも遥かに少ないため、本実施形態では、5個のグループ毎にグループ内マハラノビス距離GDを求めるものの、第一実施形態よりも、マハラノビス距離を求める際の計算負荷を極めて小さくすることができる。
また、本実施形態では、全体マハラノビス距離WDを求める際、マハラノビス距離算出部14は、MD単位空間MDSを用いる。図9に示すように、このMD単位空間MDSは、グループ毎のグループ内マハラノビス距離GDの集まりであるMD束bの集合体である。ここでは、1個のMD束bは、5個(=グループ数)のグループ内マハラノビス距離GDの集まりである。また、1個のMD束bを構成するグループ毎のグループ内マハラノビス距離GDは、いずれも、該当グループ内単位空間GSを基準とした、このグループ内単位空間GSを構成する一のグループ内束Gbのマハラノビス距離である。このため、MD単位空間MDSは、各グループ内単位空間GSを構成するグループ内束Gbの数、つまり60個のMD束bで構成されている。
なお、以上で説明したグループ内単位空間GS及びMD単位空間MDSは、いずれも、単位空間ファイル32に格納される。
次に、本実施形態のプラント監視装置の動作について、図10及び図11に示すフローチャートに従って簡単に説明する。
ガスタービン発電プラント1が起動し始め、ガスタービン発電プラント1の各種状態量検知手段が各種状態量を検知し始めると、第一実施形態と同様、状態量取得部11は、複数の評価項目毎の状態量を取得周期(例えば、1分周期)毎に取得して状態量ファイル31に格納する(S11)。
状態量ファイル31に新たな状態量の束(グループ内束の集まり)が格納されると、単位空間初期設定部12は、第一実施形態と同様、新たな状態量の束を構成する各状態量が正常範囲内であるか否かを判断する(S12)。単位空間初期設定部12が新たな状態量の束を構成するいずれかの状態量が正常範囲内でないと判断した場合には、ステップ11に戻る。また、単位空間初期設定部12は、新たな状態量の束を構成する全ての状態量が正常範囲内であると判断した場合、この状態量の束の取得時刻と関連付けて、この状態量の束を構成する各グループのグループ内束を各グループ内単位空間の構成データとして単位空間ファイル32に格納する(S13a)。
次に、単位空間初期設定部12は、単位空間ファイル32に格納されている各グループのグループ内束の数がグループ単位空間を構成し得る数であるか否かを判断する(S14a)。グループ内単位空間を構成するグループ内束の数は、ここでは、前述したように、グループ内束の評価項目数(20個)の3倍である60個である。
単位空間ファイル32に格納されているグループ内束の数がグループ内単位空間を構成し得る数に至っていない場合、ステップ11に戻って、各項目の状態量取得が実行される。また、単位空間ファイル32に格納されているグループ内束の数がグループ内単位空間を構成し得る数である場合、単位空間初期設定部12は、単位空間ファイル32内に各グループのグループ内単位空間を構成できたとして、マハラノビス距離算出部14により、図9を用いて前述したように、これらのグループ内単位空間に基づくMD単位空間MDSを作成させて、このMD単位空間MDSを単位空間ファイル32に格納する(S15a)。そして、単位空間初期設定部12は、全グループ内単位空間及びMD単位空間の構成が完了したとして、第一実施形態と同様、単位空間ファイル32に、例えば、「構成完了」を設定する(S15)。
単位空間ファイル32に「構成完了」等が設定されると(S15)、第一実施形態と同様、単位空間更新部16が更新時期カウンタの値mを0に設定し(図11中のS16)、状態量抽出部13が評価時期カウンタの値nを0に設定する(S17)。
評価時期カウンタの値nが0に設定された後(S17)、状態量取得部11は、第一実施形態と同様、新たな取得時刻になると、前述のステップ11での処理と同様、複数の評価項目毎の状態量をガスタービン発電プラント1から取得し、これらを状態量の束(グループ内束の集まり)として、取得時刻と関連付けて、状態量ファイル31に格納する(S21)。
状態量取得部11が状態量の束を取得すると(S21)、第一実施形態と同様、状態量抽出部13は評価時期カウンタの値nに1を加え(S22)、評価時期カウンタの値nが例えば5になったか否かを判断する(S23)。評価時期カウンタの値nが5でなければ、未だ評価時期でないとして、ステップ21に戻る。また、状態量抽出部13は、評価時期カウンタの値nが5になったと判断すると、状態量の評価時期に至ったと認識して、状態量ファイル31から最新の状態量の束を評価対象の状態量の束(グループ内束の集まり)として抽出する(S24)。
状態量抽出部13が評価対象の状態量の束を抽出すると(S24)、マハラノビス距離算出部14は、ステップ24で抽出された評価対象の状態量の束を構成する各グループのグループ内束に関して、単位空間ファイル32に格納されている各グループ内単位空間を基準としたグループ内マハラノビス距離GDを求める(S25a)。
さらに、マハラノビス距離算出部14は、ステップ25aで求めた各グループのグループ内マハラノビス距離GDの束に関して、単位空間ファイル32に格納されているMD単位空間を基準としたマハラノビス距離、つまり全体マハラノビス距離WDを求める(S25b)。なお、マハラノビス距離算出部14は、次のルーチンでのステップ24,25でグループ内マハラノビス距離GD及び全体マハラノビス距離WDを求める際、単位空間に関する平均値Mi及び標準偏差σi、さらに逆行列R−1を利用するため、これら平均値Mi、標準偏差σi、逆行列R−1を補助記憶装置30内に記憶しておく。
全体マハラノビス距離WDが求められると(S25b)、単位空間更新部16は、第一実施形態と同様、更新時期カウンタの値mに1を加え(S26)、更新時期カウンタの新たな値mが例えば48であるか否かを判断する(S27)。単位空間更新部16は、更新時期カウンタの値mが48であれば、単位空間の更新時期に至ったと認識して、更新時期カウンタの値mを0にリセットした後、ステップ31に進む。一方、単位空間更新部16は、更新時期カウンタの値mが48でなければ、未だ単位空間の更新時期でないとして、直ちにステップ31に進む。
ステップ31では、プラント状態判定部15がステップ25bで求められた全体マハラノビス距離WDが閾値ファイル34に格納されている閾値Dc以下であるか否かを判断する。プラント状態判定部15は、ステップ31で、全体マハラノビス距離WDがその閾値Dc以下ではない、つまり閾値Dcを越えると判断した場合、第一実施形態と同様、ガスタービン発電プラント1の運転状態が異常であると認識し、異常である状態量の項目を推定する(S32)。そして、プラント状態判定部15は、第一実施形態と同様、IO制御部19により、表示装置43にガスタービン発電プラント1の運転状態が異常である旨、さらに異常である状態量の項目及びその状態量を表示させた後(S33)、ステップ17に戻る。
また、プラント状態判定部15は、ステップ31で、全体マハラノビス距離WDがその閾値Dc以下であると判断した場合、第一実施形態と同様、ガスタービン発電プラント1の運転状態が正常であると認識し、IO制御部19により、表示装置43にガスタービン発電プラント1の運転状態が正常である旨を表示させる(S34)。
正常である旨が表示されると(S34)、単位空間更新部16は、第一実施形態と同様、更新時期カウンタの値mが0であるか否かを判断する(S35)。単位空間更新部16は、更新時期カウンタの値mが0であると判断すると、単位空間ファイル32に格納されているグループ内単位空間を更新する(S36a)。単位空間更新部16は、この際、単位空間ファイル32に格納されている各グループ内単位空間GS1,GS2,…,GS5(図9)を構成する複数のグループ内束Gbから、最古のグループ内束を削除する一方で、各グループ内単位空間GS1,GS2,…,GS5に、ステップ24で抽出された状態量の束を構成するグループ内束のうちで対応するグループのグループ内束Gbを追加する。
さらに、単位空間更新部16は、単位空間ファイル32に格納されているMD単位空間を更新する(S36b)。この際、単位空間更新部16は、マハラノビス距離算出部14に、ステップ36aで更新された複数のグループ内単位空間に基づくMD単位空間MDS(図9)を作成させて、このMD単位空間MDSを単位空間ファイル32に格納する。
単位空間更新部16は、ステップ35で更新時期カウンタの値mが0であると判断して、単位空間を更新した場合(S36a,S36b)、及び、ステップ35で更新時期カウンタの値mが0でないと判断した場合には、ステップ17に戻る。
ステップ17に戻ると、第一実施形態と同様、評価時期カウンタの値nが0に設定された後、評価時期カウンタの値nが5になるまで、取得周期毎に、複数の評価項目毎の状態量である状態量の束がガスタービン発電プラント1から繰り返し取得される(S21〜S23)。そして、評価時期カウンタの値nが5になると、状態量の評価時期に至ったとして、状態量抽出部13により状態量ファイル31から最新の状態量の束が評価対象の状態量の束として抽出され(S24)、マハラノビス距離算出部14によりこの状態量の束を構成する各グループ内束のグループ内マハラノビス距離GDが算出される(S25a)。さらに、マハラノビス距離算出部14により、ステップ25aで求められた各グループ内マハラノビス距離GDの束のマハラノビス距離である全体マハラノビス距離WDが求められる(S25b)。続いて、プラント状態判定部15により、この全体マハラノビス距離WDと閾値Dcとが比較されて、運転状態が異常であるか否かが判定され、異常又は正常である旨が表示された後(S31〜S35)、再び、ステップ17に戻る。
以上のステップ17、ステップ21〜ステップ28、ステップ31〜ステップ35の処理は、更新時期カウンタの値mが48になるまで繰り返される。この間、最初のルーチンのステップ25a,25bで求めた平均値Mi、標準偏差σi、逆行列R−1は、前述したように補助助記憶装置内に格納され、次回以降のルーチンのステップ25a,25bでグループ内マハラノビス距離や全体マハラノビス距離を求める際に用いられる。
以上のステップ17、ステップ21〜ステップ28、ステップ31〜ステップ35の処理が繰り返し実行され、ステップ27で、単位空間更新部16により、更新時期カウンタの値mが48になった判断され、単位空間の更新時期に至ったと認識されると、更新時期カウンタの値mが0にリセットされる(S28)。そして、運転状態の判定処理(S31)で正常であると判定されると、単位空間更新部16によりグループ内単位空間及びMD単位空間が更新される(S36a,36b)。
以上のように、本実施形態も、第一実施形態と同様、正常、異常の判定の基準となる単位空間を、所定回数の評価時期毎の更新周期毎に単位空間を更新しているため、プラントの経年変化や季節変動に対応しつつも、プラントの運転状態を高精度に判定することができる。
また、本実施形態も、第一実施形態と同様、プラント監視装置100が監視動作を開始し、ガスタービン発電プラント1から状態量の束を取得し始めると、基本的に、取得した状態量の束をグループ内単位空間を構成する複数のグループ内束の一部として逐次蓄積していくので、極めて短期間のうちにグループ内単位空間を設定することができる。しかも、本実施形態では、グループ内単位空間を構成するグループ内束の数が、第一実施形態における単位空間を構成する状態量の束の数より少ないため、第一実施形態よりも短期間で単位空間を設定することができる。よって、特に定期点検でガスタービン発電プラント1を停止させていた後に起動させる場合などに、第一実施形態よりもさらに速やかにプラント監視装置100を用いた監視に移行することができるので、プラントの運転に係る人手をより削減することができる。
ところで、グループ内単位空間を構成するグループ内束の数は、前述したように、第一実施形態における単位空間を構成する状態量の束の数より少ない。このため、評価時期カウンタの値nの最大値及び更新時期カウンタの値mの最大値を第一実施形態と同様、それぞれ、5(=n)、48(=m)にしておくと、グループ内単位空間を構成する複数のグループ内束の収集時間が第一実施形態における単位空間を構成する複数の状態量の束の収集期間よりも短くなる。そこで、ガスタービン発電プラント1に対して、グループ内単位空間を構成する複数のグループ内束の収集時間が短いと考えられる場合には、評価時期カウンタの値nの最大値を変更するか、更新時期カウンタの値mの最大値を変更するか、両カウンタの値n,mの最大値を変更して、更新周期を長くし、グループ内単位空間を構成する複数のグループ内束の収集時間を長くすることが好ましい。
なお、以上の各実施形態では、1台のコンピュータでプラント監視装置100を構成しているが、複数台のコンピュータで構成してもよい。この場合、例えば、状態量取得部11としての機能及び状態量ファイル31を有するコンピュータと、その他の機能等を有するコンピュータとの2台にコンピュータでプラント監視装置100を構成してもよい。
また、以上の実施形態は、ガスタービン発電プラントに本発明を適用したものであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、原子力発電プラントや化学プラント等、各種プラントに適用してもよい。
1:ガスタービン発電プラント、10:CPU、11:状態量取得部、12:単位空間初期設定部、13:状態量抽出部、14:マハラノビス距離算出部、15:プラント状態判定部、16:単位空間更新部、17:周期設定:変更部、18:閾値設定・変更部、20:主記憶装置、30:補助記憶装置、31:状態量ファイル、32:単位空間ファイル、33:周期ファイル、34:閾値ファイル、35:プラント監視プログラム、41:IOインタフェース、42:入力装置、43:表示装置、44:記録・再生装置、45:ディスク型記憶媒体、100:プラント監視装置

Claims (16)

  1. 複数の評価項目があるプラントの運転状態を監視するプラント監視装置において、
    前記プラントから複数の前記評価項目毎の状態量の集まりである状態量の束を取得する状態量取得手段と、
    前記状態量取得手段により、前記状態量の束が記憶される状態量記憶手段と、
    前記状態量の束が複数集まって構成される単位空間が記憶される単位空間記憶手段と、
    予め定めた評価周期毎に、前記状態量記憶手段から評価対象とする状態量の束を抽出する状態量抽出手段と、
    前記評価周期毎に、前記単位空間記憶手段に記憶されている前記単位空間を基準として、前記状態量抽出手段により抽出された前記状態量の束のマハラノビス距離を求めるマハラノビス距離算出手段と、
    前記評価周期毎に、前記マハラノビス距離算出手段で求められた前記マハラノビス距離が所定の閾値以内であるか否かに応じて、前記プラントの運転状態が正常であるか否かを判定する判定手段と、
    前記評価周期よりも長い予め定められた更新周期に該当するとき、前記単位空間記憶手段に記憶されている前記単位空間に前記状態量抽出手段により抽出された前記状態量の束を追加する一方で、該単位空間から最古の状態量の束を削除する単位空間更新手段と、
    を備えていることを特徴とするプラント監視装置。
  2. 請求項1に記載のプラント監視装置において、
    前記単位空間記憶手段に前記単位空間が記憶されていないときに、前記状態量記憶手段に記憶されている複数の前記状態量の束から、前記単位空間を構成し得る状態量の束の数になるまで、該状態量の束を抽出し、該状態量の束を前記単位空間記憶手段に記憶する単位空間初期設定手段を、
    備えていることを特徴とするプラント監視装置。
  3. 請求項1又は2に記載のプラント監視装置において、
    前記単位空間更新手段は、前記更新周期のときであっても、前記状態量抽出手段で抽出された前記状態量の束に関する前記マハラノビス距離が前記判定手段により前記所定の閾値以内でないと判定されると、該状態量の束を前記単位空間記憶手段に記憶されている前記単位空間に追加せず、且つ該単位空間から最古の状態量の束を削除しない、
    ことを特徴とするプラント監視装置。
  4. 請求項1に記載のプラント監視装置において、
    前記単位空間記憶手段には、複数の前記評価項目を複数に分けたグループ毎に、該グループ内の評価項目毎の状態量の集まりであるグループ内束が複数集まって構成されるグループ内単位空間が記憶されていると共に、複数のグループ内単位空間毎に、当該グループ内単位空間を基準にして該グループ内単位空間を構成する複数のグループ内束のマハラノビス距離が集まって構成されるMD単位空間が記憶され、
    前記マハラノビス距離算出手段は、前記状態量抽出手段により抽出された評価対象とする状態量の束を構成する複数の前記グループ内束に関し、前記単位空間記憶手段に記憶されている複数の前記グループ内単位空間のうちで当該グループに対応するグループ内単位空間を基準としたマハラノビス距離をグループ内マハラノビス距離として求め、前記MD単位空間を基準にして複数の該グループ内マハラノビス距離の集まりのマハラノビス距離である全体マハラノビス距離を求め、
    前記判定手段は、前記全体マハラノビス距離が前記所定の閾値以内であるか否かに応じて前記プラントの運転状態が正常であるか否かを判定し、
    前記単位空間更新手段は、前記評価周期で且つ該更新周期のとき、前記単位空間記憶手段に記憶されている前記グループ内単位空間毎に、前記状態量抽出手段により抽出された前記状態量の束のうちで当該グループ内の前記状態量の束を追加する一方で、当該グループ内単位空間から当該グループ内の最古の前記グループ内束を削除し、
    前記マハラノビス距離算出手段は、前記単位空間記憶手段に新たな複数のグループ内単位空間が記憶されると、複数の該グループ内単位空間毎に、当該グループ内単位空間を基準にして該グループ内単位空間を構成する複数の前記グループ内束の前記グループ内マハラノビス距離を求めて、複数の該グループ内マハラノビス距離の集まりである前記MD単位空間を作成する、
    ことを特徴とするプラント監視装置。
  5. 請求項4に記載のプラント監視装置において、
    前記単位空間記憶手段に、複数の前記グループ毎の前記グループ内単位空間が記憶されていないときに、前記状態量記憶手段に記憶されている複数の前記状態量の束から、前記グループ内単位空間を構成し得る前記グループ内束の数になるまで、該グループ内束を抽出し、該グループ内束を前記単位空間記憶手段に記憶する単位空間初期設定手段を備え、
    前記単位空間初期設定手段は、前記グループ内単位空間を構成し得る数の前記グループ内束を前記単位空間記憶手段に記憶すると、前記マハラノビス距離算出手段により、複数の該グループ内単位空間毎に、当該グループ内単位空間を基準にして該グループ内単位空間を構成する複数の前記グループ内束の前記グループ内マハラノビス距離を求めさせて、複数の該グループ内マハラノビス距離の集まりである前記MD単位空間を作成させる、
    ことを特徴とするプラント監視装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載のプラント監視装置において、
    前記評価周期を変更する評価周期変更手段を、
    備えていることを特徴とするプラント監視装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載のプラント監視装置において、
    前記更新周期を変更する更新周期変更手段を、
    備えていることを特徴とするプラント監視装置。
  8. 複数の評価項目があるプラントの運転状態を監視するプラント監視プログラムにおいて、
    前記プラントから取得された複数の前記評価項目毎の状態量の集まりである状態量の束が時系列に記憶されているコンピュータの記憶部の状態量ファイルから、予め定めた評価周期毎に、評価対象とする状態量の束を抽出する状態量抽出ステップと、
    前記評価周期毎に、前記記憶部の単位空間ファイルに記憶されている、前記状態量の束が複数集まって構成される単位空間を基準として、前記状態量抽出ステップで抽出された前記状態量の束のマハラノビス距離を求めるマハラノビス距離算出ステップと、
    前記評価周期毎に、前記マハラノビス距離算出ステップで求められた前記マハラノビス距離が所定の閾値以内であるか否かに応じて、前記プラントの運転状態が正常であるか否かを判定する判定ステップと、
    前記評価周期よりも長い予め定められた更新周期に該当するとき、前記単位空間ファイルに記憶されている前記単位空間に前記状態量抽出ステップで抽出された前記状態量の束を追加する一方で、該単位空間から最古の状態量の束を削除する単位空間更新ステップと、
    を前記コンピュータに実行させることを特徴とするプラント監視プログラム。
  9. 請求項8に記載のプラント監視プログラムにおいて、
    前記プラントから複数の前記評価項目毎の状態量の集まりである状態量の束を取得し、前記状態量ファイルに該状態量の束を記憶する状態量取得ステップを、
    前記コンピュータに実行させることを特徴とするプラント監視プログラム。
  10. 請求項8又は9に記載のプラント監視プログラムにおいて、
    前記単位空間ファイルに前記単位空間が記憶されていないときに、前記状態量ファイルに記憶されている複数の前記状態量の束から、前記単位空間を構成し得る状態量の束の数になるまで、該状態量の束を抽出し、該状態量の束を前記単位空間ファイルに記憶する単位空間初期設定ステップを、
    前記コンピュータに実行させることを特徴とするプラント監視プログラム。
  11. 請求項8又は9に記載のプラント監視プログラムにおいて、
    前記単位空間ファイルには、複数の前記評価項目を複数に分けたグループ毎に、該グループ内の評価項目毎の状態量の集まりであるグループ内束が複数集まって構成されるグループ内単位空間が記憶されていると共に、複数のグループ内単位空間毎に、当該グループ内単位空間を基準にして該グループ内単位空間を構成する複数のグループ内束のマハラノビス距離が集まって構成されるMD単位空間が記憶され、
    前記マハラノビス距離算出ステップでは、前記状態量抽出ステップで抽出された評価対象とする状態量の束を構成する複数の前記グループ内束に関し、前記単位空間ファイルに記憶されている複数の前記グループ内単位空間のうちで当該グループに対応するグループ内単位空間を基準としたマハラノビス距離をグループ内マハラノビス距離として求め、前記MD単位空間を基準にして複数の該グループ内マハラノビス距離の集まりのマハラノビス距離である全体マハラノビス距離を求め、
    前記判定ステップでは、前記全体マハラノビス距離が前記所定の閾値以内であるか否かに応じて前記プラントの運転状態が正常であるか否かを判定し、
    前記単位空間更新ステップでは、前記更新周期のとき、前記単位空間ファイルに記憶されている前記グループ内単位空間毎に、前記状態量抽出ステップで抽出された前記状態量の束のうちで当該グループ内の状態量の束を追加する一方で、当該グループ内単位空間から当該グループ内の最古の前記グループ内束を削除し、
    前記マハラノビス距離算出ステップでは、前記単位空間ファイルに新たな複数のグループ内単位空間が記憶されると、複数の該グループ内単位空間毎に、当該グループ内単位空間を基準にして該グループ内単位空間を構成する複数の前記グループ内束の前記グループ内マハラノビス距離を求めて、複数の該グループ内マハラノビス距離の集まりである前記MD単位空間を作成する、
    ことを特徴とするプラント監視プログラム。
  12. 請求項11に記載のプラント監視プログラムにおいて、
    前記単位空間ファイルに、複数の前記グループ毎の前記グループ内単位空間が記憶されていないときに、前記状態量ファイルに記憶されている複数の前記状態量の束から、前記グループ内単位空間を構成し得る前記グループ内束の数になるまで、該グループ内束を抽出し、該グループ内束を前記単位空間ファイルに記憶する単位空間初期設定ステップを前記コンピュータに実行させ、
    前記単位空間初期設定ステップでは、前記グループ内単位空間を構成し得る数の前記グループ内束を前記単位空間ファイルに記憶すると、前記マハラノビス距離算出ステップで、複数の該グループ内単位空間毎に、当該グループ内単位空間を基準にして該グループ内単位空間を構成する複数の前記グループ内束の前記グループ内マハラノビス距離を求めさせて、複数の該グループ内マハラノビス距離の集まりである前記MD単位空間を作成させる、
    ことを特徴とするプラント監視プログラム。
  13. 複数の評価項目があるプラントの運転状態を監視するプラント監視方法において、
    前記プラントから複数の前記評価項目毎の状態量の集まりである状態量の束を取得し、状態量ファイルに該状態量の束を記憶する状態量取得ステップと、
    予め定めた評価周期毎に、前記記憶部から評価対象とする状態量の束を抽出する状態量抽出ステップと、
    前記評価周期毎に、単位空間ファイルに記憶されている、前記状態量の束が複数集まって構成される単位空間を基準として、前記状態量抽出ステップで抽出された前記状態量の束のマハラノビス距離を求めるマハラノビス距離算出ステップと、
    前記評価周期毎に、前記マハラノビス距離算出ステップで求められた前記マハラノビス距離が所定の閾値以内であるか否かに応じて、前記プラントの運転状態が正常であるか否かを判定する判定ステップと、
    前記評価周期よりも長い予め定められた更新周期に該当するとき、前記単位空間ファイルに記憶されている前記単位空間に前記状態量抽出ステップで抽出された前記状態量の束を追加する一方で、該単位空間から最古の状態量の束を削除する単位空間更新ステップと、
    を実行することを特徴とするプラント監視方法。
  14. 請求項13に記載のプラント監視方法において、
    前記単位空間ファイルに前記単位空間が記憶されていないときに、前記状態量ファイルに記憶されている複数の前記状態量の束から、前記単位空間を構成し得る状態量の束の数になるまで、該状態量の束を抽出し、該状態量の束を前記単位空間ファイルに記憶する単位空間初期設定ステップを、
    実行することを特徴とするプラント監視方法。
  15. 請求項13に記載のプラント監視方法において、
    前記単位空間ファイルには、複数の前記評価項目を複数に分けたグループ毎に、該グループ内の評価項目毎の状態量の集まりであるグループ内束が複数集まって構成されるグループ内単位空間が記憶されていると共に、複数のグループ内単位空間毎に、当該グループ内単位空間を基準にして該グループ内単位空間を構成する複数のグループ内束のマハラノビス距離が集まって構成されるMD単位空間が記憶され、
    前記マハラノビス距離算出ステップでは、前記状態量抽出ステップで抽出された評価対象とする状態量の束を構成する複数の前記グループ内束に関し、前記単位空間ファイル32に記憶されている複数の前記グループ内単位空間のうちで当該グループに対応するグループ内単位空間を基準としたマハラノビス距離をグループ内マハラノビス距離として求め、前記MD単位空間を基準にして複数の該グループ内マハラノビス距離の集まりのマハラノビス距離である全体マハラノビス距離を求め、
    前記判定ステップでは、前記全体マハラノビス距離が前記所定の閾値以内であるか否かに応じて前記プラントの運転状態が正常であるか否かを判定し、
    前記単位空間更新ステップでは、前記更新周期のとき、前記単位空間ファイルに記憶されている前記グループ内単位空間毎に、前記状態量抽出ステップで抽出された前記状態量の束のうちで当該グループ内の状態量の束を追加する一方で、当該グループ内単位空間から当該グループ内の最古の前記グループ内束を削除し、
    前記マハラノビス距離算出ステップでは、前記単位空間ファイルに新たな複数のグループ内単位空間が記憶されると、複数の該グループ内単位空間毎に、当該グループ内単位空間を基準にして該グループ内単位空間を構成する複数の前記グループ内束の前記グープ内マハラノビス距離を求めて、複数の該グループ内マハラノビス距離の集まりである前記MD単位空間を作成する、
    ことを特徴とするプラント監視方法。
  16. 請求項15に記載のプラント監視方法において、
    前記単位空間ファイルに、複数の前記グループ毎の前記グループ内単位空間が記憶されていないときに、前記状態量ファイルに記憶されている複数の前記状態量の束から、前記グループ内単位空間を構成し得る前記グループ内束の数になるまで、該グループ内束を抽出し、該グループ内束を前記単位空間ファイルに記憶する単位空間初期設定ステップを実行し、
    前記単位空間初期設定ステップでは、前記グループ内単位空間を構成し得る数の前記グループ内束を前記単位空間ファイルに記憶すると、前記マハラノビス距離算出ステップで、複数の該グループ内単位空間毎に、当該グループ内単位空間を基準にして該グループ内単位空間を構成する複数の前記グループ内束の前記グループ内マハラノビス距離を求めさせて、複数の該グループ内マハラノビス距離の集まりである前記MD単位空間を作成させる、
    ことを特徴とするプラント監視方法。
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