JP7000266B2 - 分析フロー作成システムおよび分析フロー作成方法 - Google Patents

分析フロー作成システムおよび分析フロー作成方法 Download PDF

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Description

本発明は、分析フロー作成システムおよび分析フロー作成方法に関する。
発電用ガスタービンなど、社会インフラ向け機械は、1日24時間稼働することが要求されている。社会インフラ向け機械の高い稼働率を維持するためには、その機械の計画外の停止を防ぐ必要がある。そのためには、従来の機械の稼働時間に基づいた定期保守から、機械の状態に基づいて予防保全を適切に行う状態監視保守への移行が必要である。そして、状態監視保守を実現するためには、機械に設けられた各種センサを介して収集されるセンサデータを分析し、機械の異常や故障の予兆を診断する状態監視システムの役割が重要になる。
特許文献1には、解析ツールとデータベースとがスクリプト言語で入出力可能とする系統解析装置のデータベース化に関し、アプリケーションテキストファイルを、プログラム変換した後に共通フォーマット化し、登録プログラムを介してデータベースに格納する方法が開示されている。
特開2010-226864号公報
特許文献1に記載の技術は、従来から継承されてきた資産の1つである系統解析データを、個別にプログラムを書くことなく、データベースに格納する技術である。データベースに格納されるデータは、スクリプト環境を完備して構造化されているので、特許文献1の技術では、従来のテキストタイプでデータを管理するよりも大きなコストをかけることなく、幅広い解析が行われている。
しかしながら、機械に設けられる各種センサから得られるデータを使って機械の状態を分析する場合には、データの分析手順を記述した分析フローが使用される。この分析フローの開発には、機械に関する専門知識を組み込む必要があるため、その開発は属人的にならざるを得ない。つまり、作成された分析フローには、分析フローを作成した専門家(分析フロー作成者)のノウハウが凝縮されている。
一方、専門知識が不足している技術者が、新しい機械を対象に分析フローを作成する場合には、分析フローを作成する工数が増え、多くの時間を要するという問題があった。このため、新たに分析フローを作成する技術者にとっては、経験豊富な技術者が過去に作成した分析フローに含まれる経験値ともいうべき技術的知識(ノウハウ)を利用できるようにすることが望まれていた。
つまり、経験豊富な技術者が過去に作成した分析フローとともに、分析フロー作成に関するノウハウを利用可能なフォーマットで蓄積しておき、その後分析フローを作成する他の技術者がこれを有効活用することが求められていた。
本発明の目的は、上述した技術課題を解決するためになされたものであり、新たな分析フローを作成する際に、その作成時間の短縮を図ることができる分析フロー作成システムおよび分析フロー作成方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、本発明は、機械の稼動データを分析して機械の異常を検知する分析フローを作成する分析フロー作成システムであって、機械の稼動データをデータ分析して機械の異常を検知した過去事例の分析フローと、現在作成中の分析フローの各分析手順の設定パラメータとノウハウ情報を入力するためのスペースを持つ中間情報を蓄積する蓄積部を備える。
さらに本発明の分析フロー作成システムは、分析フローを作成する際に、過去事例の分析フローの中間情報からノウハウ情報を検索する検索部と、検索部による検索結果をユーザの端末装置に表示させるために、ユーザに送信するユーザIF部を備える。
そして、ユーザIF部は、ユーザが新しく分析フローを開発する際に、検索部の検索結果をユーザの端末装置に表示させるようにする。
本発明によれば、分析フローを作成する際に、ユーザにノウハウ情報の入力を促し、新しく分析フローを作成する際には、蓄積したノウハウ情報から関連する情報を検索してユーザに提示することにより、分析フローの作成にかかる時間を短縮することができる。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の実施形態例において、機械A、機械B、状態監視システム、保守員、管理者、分析フロー作成システム、分析フロー作成者の関係を示す概念図である。 本発明の実施形態例に係る分析フロー作成システムの機能的構成の例を示すブロック図である。 本発明の実施形態例に係る分析フロー作成システムにおいて、分析フロー一時記憶部に記憶される、分析フローを作成するノードとその作成の順序を示す図である。 本発明の実施形態例に係る分析フロー作成システムを実現するためのハードウェア構成を示す図である。 本発明の実施形態例に係る分析フロー作成システムにおいて、中間フォーマット一時記憶部に記憶される中間情報の例を示す図である。 本発明の実施形態例に係る分析フロー作成システムにおいて、中間フォーマット一時記憶部に記憶される中間情報のうち、ノード情報の例を示す図である。 本発明の実施形態例に係る分析フロー作成システムにおいて、中間フォーマット検索部における検索の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施形態例に係る分析フロー作成システムにおいて、中間フォーマット検索部における検索の結果、ユーザ端末に表示される、ユーザに中間情報の入力を促す画面を示す図である。 本発明の実施形態例に係る分析フロー作成システムにおいて、ノード検索部における検索の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施形態例に係る分析フロー作成システムにおいて、ノード検索部における検索結果の画面を示す図である。 本発明の実施形態例に係る分析フロー作成システムにおいて、ドキュメント変換された分析手順書の例を示す図である。
<本発明の分析フロー作成システムの適用例>
以下、図1~図11を参照して、本発明の分析フロー作成システムの実施の形態例(以下、「本例」という)について説明する。
本例の分析フロー作成システムでは、ユーザである分析フロー作成者5が分析フローを作成する際にその都度、その作成に係るノウハウ(以下、「Tips」という)を蓄積する。そして、新たに分析フローを作成する技術者が、この蓄積されたTipsを参照して、分析フローを作成する。したがって、本例の分析フロー作成システムでは、Tipsの活用が極めて重要な意味を持っている。以下、明細書中では「Tips」という用語を用いて説明することとする。
ここでTipsとは、もともとは、助言、ヒント、秘訣、暗示などの意味を持つ英単語であり、IT(情報技術)の分野では、コンピュータやソフトウェアの操作法などに関するコツや小技、テクニック、裏技などを表すことから、以下、このTipsをノウハウと同義で用いることとする。
図1は、本例の分析フロー作成システムを異常の監視対象となる機械に適用した例を示す概念図である。図1には、本例の分析フロー作成システム4と、監視対象である機械Aおよび機械B、状態監視システム1、保守員2、管理者3、分析フロー作成者5との関係が示されている。
図1に示す機械Aおよび機械Bには様々なセンサが取り付けられており、これらのセンサからのデータ(以下、「センサデータ」という)が状態監視システム1に供給される。なお、機械Aおよび機械Bは、通常、管理者3の指示の下で保守員2により定期的に保守作業が行われる。
また、状態監視システム1により機械Aまたは機械Bからのセンサデータに異常ないし異常の予兆(以下、単に「異常」という)が検知されたときには、異常が検知された機械の部分(機器)に対して、保守員2による保守作業が行われる。
図1には示されていないが、状態監視システム1は、図2に示す稼データ記憶部11を備えている。
この稼動データ記憶部11には、機械Aおよび機械Bのセンサデータが格納される。稼動データ記憶部11に格納されているセンサデータは、センサ値とタイムスタンプを持っている。例えば、稼動データ記憶部11には、機械Aのエンジンの排気温度の値が2017年1月1日0時0分0秒から、2017年12月31日23時59分59秒まで1秒刻みで格納されている。
また、稼データ記憶部11に記録される稼働データの中には、機械Aまたは機械Bに関する温度や圧力などの物理量が含まれる。そして、これらの温度や圧力などの物理量が、例えば、「対象部位の温度が一定値以上になった」、あるいは「圧力が××Pa以下になっている」などの許容される範囲を超えた状態になったときに、機械Aまたは機械Bの異常が判断される。
状態監視システム1は、表示装置、操作卓、制御コンピュータ、パーソナルコンピュータやワークステーションなどによって構成され、有線または無線の通信システムを介して、機械Aおよび機械Bに接続されている。また、分析フロー作成システム4は、状態監視システム1と同様のハードウェアで構成され、状態監視システム1と有線または無線により接続されている。
上述したように、状態監視システム1は、機械Aおよび機械Bからセンサデータ(稼働データ)を収集する。また、状態監視システム1は、分析フロー作成システム4で得られる分析フローに示される異常検知の手順に従って、機械Aまたは機械Bにおける異常の有無を定期的または不定期に診断し、診断結果を管理者3に報告する。管理者3は、状態監視システム1からの診断結果の報告を受けて、機械Aまたは機械Bの異常を知ったときには、現場の保守員2に対し、機械Aまたは機械Bの保守作業の実施を指示する。
また、管理者3は、状態監視システム1に対してモデルの更新を行う。このモデルの更新は、状態監視システム1と分析フロー作成システム4で共有される。
分析フロー作成システム4は、機械の設計知識や機械学習に関する知識等を活用して機械の異常を検知するための分析フローを開発するシステムであり、この分析フローの開発は、分析フロー作成者5によって行われる。なお、分析フロー作成者5は、1人でもよいが、複数人いることもある。また、機械Aの分析フロー作成者5と機械Bの分析フロー作成者5は同一人に限らず、別人であってもよい。
<分析フロー作成システムの構成>
図2は、本例の分析フロー作成システム4の機能的な構成を示すブロック図である。
図2に示すように、分析フロー作成システム4は、一点鎖線で囲んだ範囲の、稼動データ検索部12、分析フロー一時記憶部13、中間フォーマット変換部14、中間フォーマット一時記憶部15を備える。さらに、本例の分析フロー作成システム4は、中間フォーマット検索部16、中間フォーマット蓄積部17、ノード検索部18、ドキュメント変換部19、ドキュメント記憶部20、ユーザIF部21を備える。
なお、稼データ記憶部11については、通常、図1の状態監視システム1内の記憶部(不図示)として構成されるので、図2では、一点鎖線の枠外に配置しているが、設計上では、分析フロー作成システム4の構成の中に含めることもできる。ユーザIF部21は、ネットワークNを介して、分析フロー作成者5が利用するユーザ端末装置30に接続されている。
ここで稼動データ検索部12、中間フォーマット変換部14、ドキュメント変換部19、中間フォーマット検索部16、ノード検索部18のそれぞれの機能は、図4で後述するコンピュータの演算装置(CPU)が所定のプログラムを実行することにより実現される。なお、以下では、本例の分析フロー作成システム4の異常検知の対象となる機械Aまたは機械Bは、エンジンを有する機械として説明する。
この機械Aまたは機械Bのエンジンには、回転数、排気温度、対象部位の温度、および大気温度を測定するセンサが取り付けられている。そして、これらのセンサからの検知データは、一定のサンプリング間隔で計測されるようになっている。
なお、機械Aおよび機械Bとしては、機械的な動作を伴うことにより所期の機能を実現する装置であればエンジン付きの機械に限らず、どのような機械でもよい。
図1で説明したように、機械Aおよび機械Bからのセンサデータは、状態監視システム1に定期的に送信され、稼データ記憶部11に保存される。この稼データ記憶部11に保存されたセンサデータは、分析フロー作成システム4の稼データ検索部12により検索され、検索結果が分析フロー一時記憶部13に保存される。なお、機械Aと機械Bは、必ずしも同種の製品である必要はない。例えば、同じメーカーの製品であってモデルが異なるものでもよいし、異なるメーカーの製品であってもよい。
<分析フロー作成システムの動作>
上述したように、稼動データ検索部12は、分析フローを作成するために、分析フロー一時記憶部13で指定された機械(ここでは機械Aまたは機械B)、当該機械に設けられるセンサ名、時間に該当する稼動データを稼動データ記憶部11から検索し、分析フロー一時記憶部13に出力する。
分析フロー一時記憶部13のメモリ上には、当該機械の異常検知のための分析フローを作成する複数のノードの位置が、分析フロー作成者5により設定される。すなわち、分析フロー一時記憶部13には、分析フローを作成する複数のノードとノード間を接続するエッジが、分析フローが作成される順序で保存される。
分析フロー一時記憶部13に一時的に保存されるセンサデータは、中間フォーマット変換部14により中間フォーマットに変換され、中間フォーマット一時記憶部15に保存される。ここで、中間フォーマットとは、最終的な分析フローを作成する以前の中間段階のフォーマットであり、図8で後述するように、ユーザの入力箇所がブランク(空白)になっている。中間フォーマット一時記憶部15に保存される中間情報に関する詳細は、図5で後述するが、図5ではTipsを含む全ての情報を入力したものを中間情報に含めている。すなわち、中間情報とは、中間フォーマットの空白欄に必要な情報が入力されたものをいう。
また、中間フォーマット変換部14は、分析フロー一時記憶部13に一時的に保存されるセンサデータ以外に、作成する分析フローのノードと各ノード間の接続関係を中間フォーマットに変換し、中間フォーマット一時記憶部15に保存する。
なお、中間フォーマット変換部14は、分析フローを作成する際に入力されたTipsの情報を含めて中間フォーマットに変換し、これを中間フォーマット一時記憶部15に保存する。このTipsの情報は、新たに分析フローを作成する分析フロー作成者5によって利用される可能性が高いものである。
中間フォーマット一時記憶部15に保存される中間情報は、ドキュメント変換部19に送られ、ユーザが見やすいドキュメント形式(図11参照)に変換されて、ドキュメント記憶部20に保存される。
さらに、中間フォーマット一時記憶部15に保存される中間情報は、ドキュメント変換部19を経由して、Tips情報などが入力されてアップデートされた中間フォーマットとして、中間フォーマット蓄積部17に格納される。ここで、アップデートとは、分析フローを作成するときに、Tips情報が空欄になっていたものを、ユーザが空欄を埋めて完成させ、これを中間フォーマット一時記憶部15に記憶した後に、完成された分析フローを中間フォーマット蓄積部17に格納することを意味する。
この中間フォーマット蓄積部17に格納される情報は、中間フォーマットをアップデートしただけのものであり、ドキュメント変換部19によって読みやすいドキュメント形式に変換されたものではない。後述する図11の分析手順書とは異なる。
上述したように、中間フォーマット蓄積部17には、中間フォーマット一時記憶部15に保存された中間フォーマット情報が格納される。この中間情報は、例えば、図5の表に示すように、分析フローの各ノードに対応付けられている。
すなわち、中間フォーマット蓄積部17は、単独でまたは中間フォーマット一時記憶部15と併せて、過去事例の分析フローに係る情報と、現在作成中の分析フローの各分析手順の設定パラメータとノウハウ情報を入力するためのスペースを持つ中間情報が蓄積される蓄積部として機能する。
中間フォーマット蓄積部17に保存される中間フォーマットに関する情報は、中間フォーマット検索部16で検索され、その検索結果がユーザIF部21とネットワークNを経由して、ユーザ端末30に送られる。
なお、ユーザ端末30の表示部31に表示される中間フォーマットの中には、分析フロー作成の補助となる過去の経験智ともいえるTipsに関する情報が含まれている。このため、分析フロー作成者5は、このTips情報を有効活用して分析フローを作成することができるので、分析フローの作成時間を大幅に短縮させることができる。
また、分析フロー作成者5は、分析フローを作成する過程で発生するTips情報を分析フロー一時記憶部13に入力する。この分析フロー一時記憶部13に記憶されるTips情報は、中間フォーマット変換部14で中間フォーマットに変換されて中間フォーマット一時記憶部15に格納される。
したがって、中間フォーマット検索部16は、Tips情報の全体が保存されている中間フォーマット一時記憶部15を検索し、過去にどのようなTipsが使われていたのかを分析フロー作成者5に提供することができる。
また、分析フロー作成者5は、分析フロー一時記憶部13上で分析フローの開発を行うのであるが、このとき、ノード検索部18により中間フォーマット蓄積部17を検索し、分析フローの開発中のノードに関する過去事例のTips情報等を参照することができる。
さらに、ノード検索部18は、現在作業しているノードの前のノード(入力側)と、後のノード(出力側)に関係するTips情報を、中間フォーマット蓄積部17から検索することができる。このように過去事例を参照することで、分析フロー作成者5は、現在作業中であるノードに関係するTips情報の入力を比較的容易に行うことができ、分析フローの作成時間を短縮することができる。
ノード検索部18および中間フォーマット検索部16を総称して「検索部」という。すなわち、ノード検索部18および中間フォーマット検索部16は、そのいずれかまたは併せて、現在作成中の分析フローに関係する過去事例の中間情報からノウハウ情報(Tips情報)を検索する検索部として機能する。
また、中間フォーマット一時記憶部15に保存されている中間フォーマット情報は、分析フロー作成時の入力を促す画面として、ネットワークN経由で分析フロー作成者5に提供される。分析フロー作成者5は、提供された中間フォーマット情報に係る入力画面をユーザ端末装置30の表示部31に表示して、分析フローの作成作業を開始する。
なお、既に述べたように、ユーザである分析フロー作成者5による分析フローの作成は、ユーザ端末装置30上で行われるが、実際にはネットワークN経由で、分析フロー一時記憶部13上で行われることになる。したがって、分析フロー作成者5の作業結果は、分析フロー一時記憶部13に保存される。このとき、分析フローの作成に際しては、作業中のノードを作成する画面の右側に、過去において作成された事例(過去事例)が表示される(図10参照)。
<本例の分析フロー作成システムの作成手順>
図3は、本例の分析フロー作成システムにおいて、分析フローの作成手順を学習フェーズと評価フェーズに分けて示した図である。
図3の上段に示す準備(Preparation)、前処理(Preprocess)、学習(Learn)までが学習フェーズ、下段の診断(Test)が評価フェーズである。
以下、学習及び評価のそれぞれのフェーズにおけるノードについて、簡単に説明する。
(a)「データ読込」ノードは、学習フェーズにおいて、機械の稼働データを読み込むノードである。稼データ検索部12は、指定した機械と当該機械に設置されるセンサで測定した期間の稼働データを稼データ記憶部11から取得し、分析フロー一時記憶部13に保存して展開する。
(b)「欠損値補間」ノードは、機械の稼動データの欠損値を補間するためのノードである。データ読込ノードと欠損値補間ノードは、本例の分析フロー作成システムにおける準備(Preparation)段階のノードである。この欠損値補間ノードでは、稼データ記憶部11から取得した稼働データに不明な値(不明値)が含まれている場合に、この不明値に然るべき値を入力して、以降のフローの処理を実行する。この処理では、例えば、各センサ値の平均値を計算して、不明値を平均値で置き換える処理が行われる。
(c)「センサ選択」ノードは、機械の稼働状態の異常検知に必要なセンサを選択するノードである。このセンサ選択ノードでは、異常検知に必要なノードを1つ以上選択する。センサ選択ノードの前までは、機械Aの全てのセンサが分析フロー一時記憶部13に展開されている。例えば、機械Aがエンジンであれば、エンジンの異常を検知するために、エンジン回転数、排気温度、対象部位の温度α、大気温度のセンサが選択される。
(d)「仮想センサ作成」ノードは、稼データ記憶部11に記憶されているセンサでは十分でないときに、既存のセンサの幾つかを組み合わせて仮想的なセンサを作成するノードである。すなわち、仮想センサ作成ノードは、センサ選択ノードで選択されたセンサでは、異常検知を捕らえられないと分析フロー作成者5が判断したときに、実在しない仮想的なセンサを作成するノードである。例えば、仮想センサ作成ノードでは、センサ選択ノードで選択したセンサとして3つのセンサS、S、Sがあった場合に、仮想センサとして「S-S」のような実在しないセンサが作成される。
(e)「状態抽出」ノードは、異常検知対象である機械の状態を抽出するノードである。例えば、エンジンが安定稼働している時間帯を抽出する場合には、センサ値と安定稼働の条件を設定する。一例を挙げれば、エンジンの安定稼働を判定するために、排気温度のセンサ値が600度を超える時間帯を抽出する。
以上のセンサ選択ノード(a)から状態抽出ノード(e)までが前処理(Preprocess)段階のノードである。
(f)「学習期間推定」ノードは、機械の正常な状態を示す正常パターンを作成するために、機械が正常に稼働している期間を推定するノードである。この学習期間推定ノードでは、例えば、環境変化の影響を取り除くために、1年間分のデータを学習する。
(g)「アルゴリズム選択」ノードは、機械学習アルゴリズムを選択するノードである。例えば、正常パターンをクラスタリングで作成する場合、その代表的なアルゴリズムとして、k-means(k-平均法)などが用いられる。
(h)「学習」ノードは、機械学習ノードのパラメータを設定し、学習を実行するノードである。この学習ノードでは、学習の条件が設定され、その条件に従って学習が実行される。例えば、機械学習のアルゴリズムがk-meansのとき、この学習ノードで、クラスタ数が設定される。
(i)「学習結果保存」ノードは、学習結果を保存するノードである。例えば、機械学習のアルゴリズムがk-meansのとき、この学習結果保存ノードで、各クラスタの中心座標が記憶される。
以上の学習期間指定ノード(f)~学習結果保存ノード(i)までが学習(Learn)段階のノードである。
(j)「評価期間指定」ノードは、上述した学習フェーズで得られた学習結果を使って診断の評価期間を指定するノードである。この評価期間指定ノードでは、実際に診断される期間が指定される。
(k)「評価」ノードは、評価期間指定ノードで指定された期間の稼動データと学習結果を使って、機械の異常の度合を計算するノードである。例えば、k-means法では、入力された稼働データと最近傍のクラスタとの距離を異常の度合いとして計算する。
(l)「後処理」ノードは、評価ノードの評価結果である機械の異常の度合からアラート(警告)を生成するノードである。この後処理ノードでは、評価ノードで計算した異常の度合いを予め設定した閾値と比較し、異常の度合いが閾値を超えたときアラートを発報する。
(m)「評価結果保存」ノードは、評価ノードで発報されたアラートを保存するノードである。
以上の評価期間指定ノード(j)から評価結果保存ノード(m)までが、診断(Test)段階のノードである。
<本例の分析フロー作成システムを実現するハードウェア構成>
図4は、本例の分析フロー作成システム4を実現するためのコンピュータのハードウェア構成を示す図である。
図4に示すように、本例の分析フロー作成システム4は、バス40に接続されたCPU(Central Processing Unit)41、ROM(Read Only Memory)42、RAM(Random Access Memory)43、不揮発性ストレージ44および通信インターフェース(通信IF)45を備える。
CPU41は、本例の分析フロー作成システムにおける各部の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードをROM42から読み出して実行する。RAM43には、CPU41で行われる処理の途中で発生した変数等が一時的に書き込まれる。
不揮発性ストレージ44は、CPU41が動作するために必要なプログラムやデータ等が、半永久的に記憶される記憶装置である。
具体的には、不揮発性ストレージ44内に、分析フロー一時記憶部13,中間フォーマット一時記憶部15、中間フォーマット蓄積部17およびドキュメント記憶部20に対応する記憶領域が設けられる。
また、通信IF45は、本例の分析フロー作成システムを外部のネットワーク回線に接続するためのインターフェースであり、図2のユーザIF部21がこれに相当する。
<本例の分析フロー作成システムにおける中間情報>
図5は、本例の分析フロー作成システム4で取り扱われる中間情報の一覧を示した表(テーブル)である。中間情報のカラムとしては、フェーズ(Phase)、サブフェーズ(Sub Phase)、設定値、Tips、インスタンスID、クラスID、接続ID前、接続ID後が設けられている。
フェーズとは、分析フローの手順をカテゴライズしたもので概要(Abstract)、準備(Preparation)、前処理(Pre-Process)、学習(Learn)、診断(Test)がある。
サブフェーズは、フェーズを詳細化したものであり、サブフェーズの欄には、フェーズ欄に対応するより詳細化された項目、例えばフローを構成する具体的なノード名が記録される。
設定値の欄には、各フェーズおよびサブフェーズ毎に設定した値が記録される。また、Tipsには、各サブフェーズのノードを作成したときのノウハウ情報が記録される。
インスタンスIDはクラスに具体的な値を入れて実体化したIDであり、各ノードに関係する実体的な装置(インスタンス)に対応するユニークなIDである。インスタンスIDは実質的にノードIDと同じものであるが、以下では統一してインスタンスIDという言葉を用いることとする。
クラスIDは、ノードの機能を記載したものであり、いわゆる設計書に近いものである。このクラスIDは、「センサ選択」ノード、「仮想センサ作成」ノード等の各ノードに対して付与されるIDである。例えば、センサ選択にはNode002が付与されている。
また、クラスIDは、複数のインスタンスIDと関連づけられる。例えば図8の例では、クラスID「Node002」に対して、インスタンスP011、P022、P023が関連付けられている。接続ID前は、現在作業中のインスタンスの入力側のインスタンスIDを示し、接続ID後は、現在作業中のインスタンスの出力側のインスタンスIDを示す。
図5に示すように、概要(Abstract)には、分析フローの概要情報が記録される。具体的には、サブフェーズ(Sub Phase)の欄に、分析フローのユニークなID(Flow ID)、作成日、作成者、目標の項目が設けられる。そして、図5の例では、設定値の欄に、Flow IDとして「F0001」が記録され、作成日として「2018/3/26」と記録され、作成者として「XXXXXX」と作成者の氏名が記録される。また、目標の項目には、「エンジンを有する機械の異常を検知する」という分析フローの目的が記録される。
準備(Preparation)では、サブフェーズの欄に、稼動データの欠損値および異常値を削除するなどのデータの準備に関する情報が記録される。図5では、準備段階のノード名である「欠損値補間」が記録されている。
そして、設定値の欄には、「-1を平均値で補間する」と記録され、さらにTipsの欄には、「欠損値の補間は平均値が良いと判断した」と欠損値を設定する根拠が記録されている。つまり、「-1」のような欠損値(不明値)が出た場合に、平均値で補間するのが適当であることが示されている。
前処理(Pre-Process)では、サブフェーズの欄に、図3に示す分析フローのノードに対応する「センサ選択」、「状態抽出」、「仮想センサ作成」のノード情報が記録される。
「センサ選択」では、設定値の欄に、エンジン回転数、排気温度、対象部位の温度α、大気温度を選択したことが記録されている。そして、Tipsの欄に、分析フロー作成者5がセンサを選択した根拠が記録される。すなわち、Tipsの欄には「エンジンの異常を捕らえるには、エンジン回転数、排気温度、温度α、大気温度がよい。これでうまくいかない場合は、燃料費消費量を加えるとよい。」と記録されている。
さらに「状態抽出」では、設定値の欄に、「排気温度600度以上の時間帯を抽出」と記録されている。そして、Tips欄に「エンジンが安定起動している時間帯を抽出した」と、排気温度600度以上という値を設定した根拠が記録されている。
また「仮想センサ作成」では、設定値の欄に、「(温度α-大気温度)」と記録されている。つまり、対象部位の温度αと大気温度の差分の情報を仮想センサとすることが記録されている。そして、さらにTipsの欄には、「温度αは周辺環境の影響を受けるため、温度αと大気温度の差分を入力した」という根拠が記録されている。
学習(Learn)のフェーズには、サブフェーズの欄に、図3のノードに対応させて、「学習期間設定」、「アルゴリズム選択」、「学習」と記録されている。
そして、「学習期間設定」では、設定値の欄に、「2017/1/1-2017/12/31、正常:All」と記録され、学習に使用する期間とその中に含まれる正常期間の情報が記録されている。
さらに、「学習期間設定」のTipsの欄には、「環境変化の影響を取り除くため1年間分のデータを学習した。全ての期間は正常である」と、学習期間を設定した根拠が記録されている。
また、「アルゴリズム選択」では、設定値の欄に、「k-means」と記録され、この分析フローで用いられるアルゴリズムが、非階層型クラスタリングの代表的なアルゴリズムであるk-平均法(k-means)であることが示されている。さらに、Tipsの欄には、「クラスタリングの基本アルゴリズムとして採用した」と、k-meansを選択した根拠が記載されている。
さらに、サブフェーズの「学習」では、設定値の欄に、「入力:エンジン回転数、排気温度、(温度α-大気温度)、処理:k-means、出力:クラスタ情報、パラメータ:クラスタ数3」と記録されている。すなわち、入力では、図3の「センサ選択」と「仮想センサ作成」で選択されたエンジン回転数、排気温度、対象部位の温度αと大気温度の差分の情報が使われる旨の記録がなされている。
また、処理方法はk-meansであり、出力は、k-meansで学習した機械の正常期間の正常データ分布のクラスタ情報であると記録されている。そして、パラメータはクラスタ数が3であると記録されている。
つまり、「学習」ノードでは、設定値の欄に、入力に用いる3つのセンサの種類、処理方法、出力の内容、パラメータの内容が記録されている。さらに、Tipsの欄には、「パラメータはデータの分布を見て決定した」とパラメータを選んだ根拠が記録されている。
診断(Test)のフェーズには、サブフェーズの欄に、図3に対応するノードである「評価期間設定」、「評価」、「後処理」のノード情報が記録される。そして、「評価期間設定」では、設定値の欄に、「2018/1/1-2018/3/31、異常期間:2018/3/14-2018/3/31」と記録され、診断する期間とその中の異常期間が示されている。また、Tipsの欄には、「異常期間はオペレータからのヒアリングにより決定した」と記録されている。
また、「評価」では、設定値の欄に「近傍クラスタとの距離を計算する」と記録され、異常の度合(異常度)を計算するための計算方法が示されている。そして、Tipsの欄に、「近傍クラスタから離れていると異常と見なした」と、異常とする根拠が記録されている。具体的には、k-meansで作ったクラスタと評価期間のデータとの距離を計算し、その距離が所定の閾値を超えたときに異常と判断することが記録されている。
最後に、「後処理」では、設定値の欄に、「1日に距離が10以上の時間帯が累計5分を超えるときにアラートを出す」と記録されている。すなわち、「評価」で計算した異常度の時系列データを1日単位で集計し、距離が10以上の状態が累計で5分を超えたときにアラートを出すとしている。そして、設定の根拠として、Tipsの欄には、「距離の時系列データを見て、さらにオペレータとのヒアリングで決定した」と記録されている。
また、図5では、中間情報の欄に、既に説明したように、インスタンスID、クラスID、接続ID前、および接続ID後の各欄が設けられている。
「接続ID前」の欄には、今作業にかかっているノードの入力側のノードのインスタンスIDが記録される。例えば、センサ選択の1つ前のノードは欠損値補間ノードなので、欠損値補間ノードのインスタンスIDである「P001」が記録される。
「接続ID後」の欄には、今作業にかかっているノードの出力側のノードのインスタンスIDが記録される。今、作業にかかっているノードがセンサ選択ノードであれば、接続ID後の欄には、出力側のノードである状態抽出ノードのインスタンスID「P003」が記録される。
<中間フォーマット蓄積部の検索と分析フローの作成>
図6は、図2の中間フォーマット蓄積部17に記憶されるノード情報の例を示す。中間フォーマット蓄積部17に記憶されるノード情報は、図5に示されるそれぞれのノードのクラスID毎に格納されている。
図6に示されるように、分析フローを構成するノード情報には、クラスID,名称、カテゴリの他に、複数のインスタンスが含まれている。
中間フォーマット蓄積部17の中間情報に具体的でユニークなインスタンスが追加されると、追加されるインスタンス毎に、対応するインスタンスID,設定値、Tips、接続ID前、接続ID後に関する情報が追加される。
図6では、準備段階の「欠損値補間」ノードに関するノード情報(クラスID:Node001)が示されており、具体的なインスタンスとして、2つのインスタンスが記載されている。その1つはインスタンスIDが「P001」のインスタンス、もう1つはインスタンスIDが「P100」のインスタンスである。
インスタンスIDが「P001」のインスタンスの設定値は、「-1を平均値で補間する」であり、Tipsには、「欠損値の補間は平均値が良いと判断した」と記録されている。
また、このインスタンスの接続ID前のインスタンスIDはブランクであるが、接続ID後のインスタンスIDは「P002」となっている。なお、この接続ID後のインスタンスID「P002」は、図3によれば、センサ選択ノードを示している。
インスタンスIDが「P100」のインスタンスの設定値は、「-1を前の値をキープすることで補間する」であり、Tipsには、「センサ値の変化は少ないので、キープすることがよいと判断した」と記録されている。このインスタンスの接続ID前のインスタンスIDは「P103」であり、接続ID後のインスタンスIDは「P102」である。
<中間フォーマット検索部による検索>
図7は、図2の中間フォーマット検索部16において、クラスIDを取得して、該当するクラスIDをユーザ端末装置30の表示部31に表示するまでの検索手順を示すフローチャートである。
まず、中間フォーマット検索部16は、分析フローを構成するノードのクラスIDを取得する(ステップS101)。そして、中間フォーマット検索部16は、取得したクラスIDを使って中間フォーマット蓄積部17から該当するクラスIDを検索する(ステップS102)。
次に、中間フォーマット検索部16は、現在作業しているノードの前(入力側)のクラスIDと後(出力側)のクラスIDを使って、中間フォーマット蓄積部17から該当するクラスIDを検索する(ステップS103)。なお、後述するように、ステップS103の検索により、ステップS102の単独の検索に比べて、よりフィルタリングされた検索が可能になる。そして、検索の結果、該当するクラスIDを、ユーザIF部21を介してユーザ端末30の表示部31に表示する(ステップS104)。
<分析フロー作成画面の例>
図8は、分析フロー作成中の画面の一例を示す。図8は、図5の中間情報のうち、設定値の欄の作成者と目標が空白(ブランク)になっている。また、Tips欄が全て空白(ブランク)になっている。そして、この作成者と目標の欄およびTips欄は、黒い太線で囲まれている。すなわち、分析フロー作成者5が入力する欄は、概要(Abstract)の設定値の欄の作成者と目標、準備(Preparation)、前処理(Pre-Process)、学習(Learn)および診断(Test)のTipsの欄であることが、黒い太線で強調表示されて分析フロー作成者5に示されている。
そして、分析フロー作成者5に対して、太線の黒枠内を入力するように、太線の黒枠内「を入力してください」という文が表示されている。
また、図8の右側には、分析フロー作成者5が、「センサ選択」のノードを作成中である場合に、参考とされるセンサ選択ノードに関する過去事例が示されている。分析フロー作成者5はこの過去事例を参照してTipsの情報を書き込むことができる。
図8の右側に示した過去事例では、3つのインスタンスが示されている。図8の例では、インスタンス(単独)は、現在注目している検索対象のインスタンスIDのみを検索した場合であり、ここでは、インスタンスIDが「P011」となっている。また、インスタンス(単独)の設定値は「エンジン回転数と排気温度」であり、Tipsには「機械Bの設計者のヒアリング結果」と記録されている。
インスタンス(接続関係)とは、現在作業中の選択ノードの前後の検索対象であるインスタンスIDを込みで検索する場合の例を示している。例えば、A-B-C、B-B-C、C-B-Cという3つのノードの3通りの並びを考える。真ん中のノードBを検索対象とすると、単独(図7のステップS102)では、A-B-C、B-B-C、C-B-Cと3つがヒットする。しかし、検索対象Bの前に、検索対象A、後ろに検索対象Cという条件を付けて検索すると(図7のステップS103)、A-B-Cという1つの並びだけがヒットすることになる。つまり、接続関係では、検索対象ノードの前後のノードも込みで検索対象とするので、単独よりもフィルタリングされた状態で検索することが可能になる。図8では、接続関係1のインスタンスIDは「P022」と記録されている。そして、インスタンス(接続関係1)の設定値は「温度α、温度β」であり、Tipsには「機械Cの事故事例から作成」と記録されている。
また、インスタンス(接続関係2)では、インスタンIDが「P023」と記録されている。そして、インスタンス(接続関係2)の設定値は「回転数、温度γ」であり、Tipsは「相関の強いセンサを選択」と記録されている。
新たに分析フローを作成するユーザは、図8の右側に表示される過去事例のインスタンス、設定値、Tipsを参照して、図8の左側の選択された黒い太枠の空欄に、設定値とTips情報を入力することができる。
<ノード検索部による検索>
図9は、ノード検索部18により中間フォーマット蓄積部17を検索するときの処理の流れを示すフローチャートである。
まず、ノード検索部18は、分析フローの開発中のノード情報に関するインスタンスIDを取得する(ステップS201)。そして、取得したインスタンスIDを使って中間フォーマット蓄積部17のノード情報から該当するインスタンスIDを検索する(ステップS202)。
次に、ノード検索部18は、現在作業中のノードの前後のノード情報のインスタンスIDを使って、中間フォーマット蓄積部17のノード情報から該当するインスタンスIDを検索する(ステップS203)。なお、ステップS203の検索により、ステップS202の単独の検索に比べて、よりフィルタリングされた検索が可能になることは、既に説明した通りである。
そして、ユーザIF部21を経由して、検索したインスタンスIDをユーザ端末30に供給し、ユーザ端末30の表示部31に表示する。
この図9の処理フローは、分析フロー開発中に、開発するノードが変わる毎に実行される。
図10は、図9に示すノード検索部18による検索によって、センサ選択ノードに関係する過去事例を検索する例を示している。ノード検索部18は、分析フロー一時記憶部13上で開発中の分析フローにおいて、開発しているノードに関する過去事例を中間フォーマット蓄積部17のノード情報から検索する。
図10の右側には、ノード検索部18で中間フォーマット蓄積部17を検索した結果が示されている。すなわち、現在の作業中のノードがセンサ選択ノードである場合に、センサ選択ノードに関する過去事例の分析フローが右側に表示される。なお、この過去事例については、図8の右側に示した過去事例と同じものなので、重複した説明は割愛する。
分析フロー作成者5は、作成中のノード情報に関する過去事例のTips情報を参照しながら、新たな分析フローのノード開発を効率的に行うことができる。これにより分析フロー作成のための時間が大幅に短縮される。
<中間フォーマットのドキュメント(分析手順書)>
図11は、ドキュメント変換部19により、中間フォーマット一時記憶部15に記憶されている中間情報をドキュメントに変換した分析手順書の例を示している。
ドキュメント変換部19は、中間フォーマット一時記憶部15に記憶されている中間情報をドキュメントに変換し、ドキュメント記憶部20に格納する。また、既に述べたように、ドキュメント変換部19は、中間フォーマット一時記憶部15に記憶されている中間情報をドキュメントに変換することなく、読み取り可能なデータとして中間フォーマット蓄積部17にも格納する。
図11に示す分析手順書では、各フェーズを章立てにし、サブフェーズは節として、中間フォーマットの内容が記載されている。図11に示される、章立て記載された「1.概要」、「2.Preparation」、「3.Pre-Process」は、中間情報として、図5に示された情報と同じものである。
以上、本発明の実施形態例によれば、蓄積した過去事例の中間フォーマットの、特にTips情報を参照することで分析フローの開発工数を大幅に削減することができる。さらに、分析フロー作成者5に対して、分析フローの各ノードに関するTips情報の入力を促すことで、中間フォーマットのTips情報を効率的に蓄積することができる。
なお、本発明は上記した実施の形態例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施の形態例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能などは、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1・・・状態監視システム、2・・・保守員、3・・・管理者、4・・・分析フロー作成システム、11・・・稼データ記憶部、12・・・稼データ検索部、13・・・分析フロー一時記憶部、14・・・中間フォーマット変換部、15・・・中間フォーマット一時記憶部、16・・・中間フォーマット検索部、17・・・中間フォーマット蓄積部、18・・・ノード検索部、19・・・ドキュメント変換部、20・・・ドキュメント記憶部、21・・・ユーザIF部、30・・・ユーザ端末装置、31・・・ユーザ端末装置の表示部、 A、B、C・・・異常検知対象となる機械、α、β、γ・・・対象部位の温度

Claims (9)

  1. 機械の稼動データを分析して機械の異常を検知する分析フローを作成する分析フロー作成システムであって、
    前記機械の稼動データをデータ分析して機械の異常を検知した過去事例の分析フローと、現在作成中の分析フローの各分析手順の設定パラメータとノウハウ情報を入力するためのスペースを持つ中間情報を蓄積する蓄積部と、
    前記分析フローを作成する際に、前記過去事例の分析フローの中間情報からノウハウ情報を検索する検索部と、
    前記検索部による検索結果をユーザの端末装置に表示させるために、ユーザに送信するユーザIF部と、を備え、
    前記ユーザIF部は、ユーザが新しく分析フローを開発する際に、前記検索部の検索結果をユーザの前記端末装置に表示させる
    分析フロー作成システム。
  2. 前記ユーザIF部は、ユーザの前記端末装置に前記検索部の結果を表示させる際に、前記中間情報の中の入力する前記スペースの欄を強調表示して、前記スペースに対する入力をユーザに促す
    請求項1に記載の分析フロー作成システム。
  3. 前記ユーザIF部は、前記ノウハウ情報を入力する欄を強調表示する際に、ユーザの前記端末装置に前記検索部の検索結果である前記過去事例のノウハウ情報を同時に表示させる
    請求項2に記載の分析フロー作成システム。
  4. 前記検索部は、対象とする分析フローの各分析手順のノードに関係する中間情報を検索するに際し、現在作業中のノードに関係する前記過去事例の類似のノウハウ情報を前記蓄積部から検索して、ユーザの前記端末装置に表示する
    請求項3に記載の分析フロー作成システム。
  5. さらに、前記検索部は、対象とする分析フローの各分析手順のノードに関係する中間情報を検索するに際し、現在作業中のノードの入力側のノードおよび/または出力側のノードに関係する前記過去事例の類似のノウハウ情報を前記蓄積部から検索して、ユーザの前記端末装置に表示する
    請求項4に記載の分析フロー作成システム。
  6. 前記中間情報は、分析フローを作成するための分析手順において、機械学習を適用するためのデータの前処理手順を記録した前処理情報、学習をするための設定情報を記録した学習情報、および評価するための設定情報を記録した診断情報を含む
    請求項1に記載の分析フロー作成システム。
  7. さらに、前記分析フローの中の中間情報をドキュメントに変換するドキュメント変換部を備え、
    前記ドキュメント変換部は、前記中間情報のカテゴリ毎に章または節を作成し、対応する章または節毎に前記中間情報の内容を記録する
    請求項1に記載の分析フロー作成システム。
  8. 機械の稼動データを分析して機械の異常を検知する分析フローを作成する分析フロー作成方法であって、
    前記機械の稼動データをデータ分析して前記機械の異常を検知した過去事例の分析フローと、現在作成中の分析フローの各分析手順の設定パラメータとノウハウ情報を入力するためのスペースを持つ中間情報を蓄積するステップと、
    前記分析フローを作成する際に、前記過去事例の分析フローの中間情報からノウハウ情報を検索するステップと、
    現在作業中の分析フローと、前記過去事例の分析フローのノウハウをユーザの端末装置に表示させるために、ユーザに送信するステップと、
    前記ユーザの端末装置に表示された前記過去事例の分析フローのノウハウ情報を参照して、現在作成中の分析フローの前記各分析手順の設定パラメータとノウハウ情報を入力するためのスペースに入力するステップと、を含む
    分析フロー作成方法。
  9. 前記分析フローの検索において、対象とする分析フローの各分析手順のノードに関係する中間情報を検索するに際し、
    最初に、現在作業中のノードに関係する前記過去事例の類似のノウハウ情報を蓄積部から検索し、
    次に、現在作業中のノードの入力側のノードおよび/または出力側のノードに関係する前記過去事例の類似のノウハウ情報を前記蓄積部から検索してユーザの端末装置に表示する
    請求項8に記載の分析フロー作成方法。
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