JP2012251810A - 表面プラズモン共鳴測定用マイクロチップ及び表面プラズモン共鳴測定装置 - Google Patents
表面プラズモン共鳴測定用マイクロチップ及び表面プラズモン共鳴測定装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2012251810A JP2012251810A JP2011123164A JP2011123164A JP2012251810A JP 2012251810 A JP2012251810 A JP 2012251810A JP 2011123164 A JP2011123164 A JP 2011123164A JP 2011123164 A JP2011123164 A JP 2011123164A JP 2012251810 A JP2012251810 A JP 2012251810A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- metal thin
- thin film
- microchip
- light
- light source
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
Abstract
【解決手段】流路となる溝部が形成されている第1のマイクロチップ基板11と、金属薄膜13が成膜されている第2のマイクロチップ基板12とを接合したマイクロチップ10において、試料を設置する検出部となる金属薄膜13とは別に、第1または第2のマイクロチップ基板上であって上記流路外に参照部Nとなる金属薄膜15を設ける。金属薄膜15へは表面は一様な媒質で覆い表面の状態を一定に保つ。光源22からの光を金属薄膜13,15に同時に照射し、反射光を光検出器であるCCD受光器23で受光し、反射光の測定結果により、検出部となる金属薄膜13の測定結果から光源22の強度ばらつきおよび光源22からCCD受光器23までの光路における偏光特性の変動の影響を取り除く。
【選択図】 図1
Description
SPR現象は、金属薄膜上に存在する表面プラズモンと呼ばれるプラズマ波と金属薄膜裏面から照射した光が全反射した際に当該金属表面に生じるエバネッセント波との共鳴により、ある角度(共鳴角度)における反射光強度が減衰する現象である。この共鳴角度は金属表面の屈折率に依存する。
センサ本体は、大気中より屈折率の高いガラスからなるプリズム21上に金属薄膜13が設けられた構造を有する。そしてプリズム21と金属薄膜13との境界面に対して、レーザ光等の単色光が入射される。光の入射角θiは、境界面にて全反射が発生する臨界角以上の角度に設定される。単色光は境界面にて全反射されてプリズム21外へと進行するが、このときエバネッセント波が金属薄膜13表面に滲み出す。上記エバネッセント波の波数が、金属表面で発生し得る表面プラズモンの波数と一致した場合、両者の共鳴(以下、表面プラズモン共鳴ともいう)が発生し、入射光のエネルギーの一部が表面プラズモン波のエネルギーに変化する。結果として上記境界面からの反射光が減衰する。
なお、表面プラズモンは金属表面において、光の進行方向と平行な方向に電子の疎密波として伝播するので、表面プラズモン共鳴を発生させるためには、この方向に電場の振動成分を有するP偏光の光を入射する必要があり、P偏光と電場の振動が互いに垂直であるS偏光の光では入射しても表面プラズモン共鳴が発生する事は無い。
すなわち、反射光強度をモニタして、反射光強度が減衰するときの入射角(以下、共鳴角ともいう)を測定し解析することにより、金属薄膜13表面の状態を特定することが可能となる。
また、特許文献2に記載されているように、SPRセンサは、金属薄膜13に接触した溶液(例えば、血液、尿等の試料)などの屈折率やその変動を検出し溶液中の物質量の変動を観測したり、金属薄膜13上に固定された抗体が特異的に結合するタンパク質、核酸、その他の生体関連物質などを検出・定量する(抗体抗原反応をモニタリングする)のにも使用される。すなわち、SPRセンサは、生化学や分子生物学や医療検査等の分野で使用されるバイオセンサとして使用される。
よって、第2のマイクロチップ基板12はプリズム21と同じ材質のガラス基板とし、第2のマイクロチップ基板12とプリズム21との間に、ガラスと同一の屈折率をもった媒質であるマッチングオイルMOを介在させる。このようにして、マイクロチップ10とプリズム21とは光学的に接合される。本構成によれば、各マイクロチップ10毎にプリズム21を用意する必要がなく、複数の測定を行う場合、マイクロチップ10を交換するだけでよい。
マッチングオイルMOとしては、例えば、オリンパス社製、米国CARGILLE研究所製のものが使用される。上記製造メーカからは所望の屈折率に応じたマッチングオイルを入手可能であり、対応可能範囲は、例えば、屈折率=1.515〜1.700である。
金属薄膜13からの反射光はCCD(固体撮像素子)受光器23により受光される。CCD受光器23からの画像情報は制御部40に送出され、CCD受光器23からの画像情報を受信した制御部40は、当該画像情報を解析して抗体抗原反応をモニタリングする。
このとき、抗体Igが固定された金属薄膜13表面の屈折率に対応した共鳴角にて入射したレーザビームによる反射光は、表面プラズモン共鳴が発生するのでその強度が減衰する。すなわち、このように強度が減衰した反射光のCCD受光器23の受光面上の位置は、ある特定された位置となる。ここで、上記した抗体Igが固定された金属薄膜13表面の屈折率は、マイクロチップ10の流路14に細菌、ウイルスや微生物に感染した細胞等の検体が注入される前の屈折率である。
図13に示すように、SPRセンサ装置において、上記マイクロチップ10は、第2のマイクロチップ基板12の下面(金属薄膜13が施されている面と反対側の面)から、第2のマイクロチップ基板12を透過して金属薄膜13に光が照射されるように保持されている。
マイクロチップ10の第2のマイクロチップ基板12側に照射される光源22からの光は、金属薄膜13の所定位置に到達し、金属薄膜13によって反射され、CCD受光器23の受光面に到達する。光源22装置の光出射方向、CCD受光器23の位置は固定されており、金属薄膜13表面上の状態が不変で屈折率が一定であるならば、CCD受光器23受光面が受光する光の強度も変化せず一定となる。
しかしながら、光源22から発せられる光の強度は時間の経過に対して一定でなく、周辺の温度、電力供給など環境に起因した、ある程度のばらつきを持って変化している。
このような状態で抗原の入った検体を時刻t=t1でマイクロチップ10の流路14に流し、金属薄膜13上において抗体抗原反応を起こした場合、図14(b)のように光源22の強度にばらつきが無い状態であれば反応の結果、最終的に一定の割合Δθだけ変化するが、実際には図14(c)のように光源22の強度ばらつきを反映するため安定せず、抗体抗原反応前のばらつきとあわせて正確な共鳴角変化量Δθを求めることが出来ない。
すなわち、光源22の強度がばらつく分だけ、共鳴角検出が正確に行われず、観測結果データに誤差が生じるという不具合が発生する。
以上のように、偏光特性は光路上に存在する各物質の状態に依存し、S偏光とP偏光の変化の比率は常に一定ではないため、S偏光の結果を用いて正確にP偏光の結果を正確に補正し、高精度な測定を行うことは難しいという問題が存在する。
図1に示すように、本発明のマイクロチップ10は、微細な流路14が施された第1のマイクロチップ基板11と第2のマイクロチップ基板12とが接合されて構成され、第2のマイクロチップ基板12上の、第1のマイクロチップ基板11との接合面の一部に金属薄膜13が施されている。
従来のマイクロチップ10では、基板に施された微細な流路14に内包される位置にのみ、表面プラズモン共鳴を発生させるための検出部となる金属薄膜13を設けた構造であった。これに対し、本発明のマイクロチップ10は、図1に示すように流路14に内包された検出部となる金属薄膜13のほかに、流路14に内包されない位置にも光源22の強度をモニタリングするための参照部となる金属薄膜15を有する。SPRセンサ装置において当該マイクロチップ10は流路14に内包された金属薄膜13と流路14に内包されない金属薄膜15が光源22から同時に照射される位置に固定・保持される。
また、参照部と検出部を分けることで、それぞれの金属薄膜13からの反射光強度を同じ偏光成分で評価することが出来るため、従来のような光路上において発生する反射、干渉による偏光特性の変化の影響を受けることも無い。
そのため、検出部となる金属薄膜13からの反射光の観測結果から、参照部となる金属薄膜15からの反射光の観測結果を割り引くことで、光源22の強度ばらつきおよび光源22からCCD受光器23までの光路における偏光特性の変動の影響を取り除いた、精度の高い共鳴角の検出を行うことが出来る。
図2(a)は検出部の反射光を観測しつづけた時の変化を表すグラフである。図中のt1およびt2は流路14への試薬の送液開始時間と終了時間を表しており、0〜t1とのシグナル強度と比較して、t1〜t2では金属薄膜13表面を流れる液体が切り替わったことによる表面の変化、t2以降は金属薄膜13表面に試薬内の抗原が抗原抗体Ig反応によって結合したことによる表面の変化を表している。図2(a)に示すグラフはこのような送液プロセスによる大きなシグナル変化に加えて、光源22の強度ばらつきおよび光源22からCCD受光器23までの光路における偏光特性の変動に起因するノイズがのった形をしている。
一方、参照部には試薬は流さないので、光源22の強度ばらつきおよび光源22からCCD受光器23までの光路における偏光特性の変動がノイズとして反映されただけとなり、参照部の反射光を観測したときの変化は、図2(b)に示すように、光源22の強度ばらつきおよび光源22からCCD受光器23までの光路における偏光特性の変動を表す信号のみとなる。
なお、例えば、第2のマイクロチップ基板12がガラスである場合、SPR測定開始時とある程度の時間が経過した際のガラス温度は相違するので、ガラスの温度変化は時間依存性を有する。よって、ガラスの応力歪みに起因する偏光特性は時間依存性を有する。すなわち、光路上に存在する各物質の状態に依存する偏光特性は時間依存性を有することになる。
図2(a)で表される検出部の観測シグナルISensingの時間変化f(t)は上記した時間依存性h(t)とg(t)の両方を含むので、ISensingの時間変化f(t)=h(t)*g(t)と表すことができる。
一方、図2(b)で表される参照部の観測シグナルIRefは光源22の上述のように、光源22の強度ばらつきおよび光源22からCCD受光器23までの光路における偏光特性(以下、光路における偏光特性とも言う)の変動のみを含むため、IRefの時間変化=g(t)と表すことが出来る。
ISensingの時間変化を表す式およびIRefの時間変化を表す式の中に含まれる光源22の強度ばらつきおよび光路における偏光特性の変動に相当する式g(t)は全く同一であることから、ISensingの時間変化を表す式をIRefの時間変化を表す式で割れば、抗原抗体Ig反応を含む送液プロセスがシグナルへ及ぼす影響の時間依存性、即ちh(t)のみを取り出すことが出来る。
すなわち、光源22の強度ばらつきおよび光路における偏光特性の変動を補正した検出部の観測シグナルIcorrectedの時間変化=ISensingの時間変化/IRefの時間変化=h(t)となり、図2(c)に示すような光源22の光の強度ばらつきおよび光路における偏光特性の変動を補正した検出部の観測シグナルのグラフを得ることが出来る。
図3から明らかなように、本構成においても参照部となる金属表面の状態は一様な媒質(空間的に一様であって、かつ時間的にも変化がない媒質)で覆われ一定に保たれる。そのため、当該参照部からの反射光の測定結果は、図1と同様、検出部の測定結果から光源22の強度ばらつきおよび光源22からCCD受光器23までの光路における偏光特性の変動の影響を取り除くために使用することが出来る。
しかしながら、図3のように第1のマイクロチップ基板11を貫通し、参照部となる金属薄膜15を外界に露出させたり、第2のマイクロチップ基板12において、第1のマイクロチップ基板が接合されていない面に設けた場合、空気中の埃や測定中に使用する試薬、マイクロチップ10および装置使用者から発せられる唾液、汗等の飛沫により、参照部となる金属薄膜13表面に異物が付着し、測定中金属薄膜15の表面状態が測定中に変化する可能性がある。
したがって、参照部となる金属薄膜15は図1に示すように、第1のマイクロチップ基板11を貫通させず、第1のマイクロチップ基板11と第2のマイクロチップ基板12との接合によって成る閉空間16内に含ませる構造にすることが望ましい。
(1)一方の面に溝部が形成されている第1のマイクロチップ基板と表面に金属薄膜が成膜されている第2のマイクロチップ基板とからなり、第1のマイクロチップ基板の溝部が形成されている面と第1のマイクロチップ基板の金属薄膜が成膜されている側の面とが接合されてなり、第1のマイクロチップ基板の溝部と第2のマイクロチップ基板表面とにより形成される流路内に上記金属薄膜が内包されていて、上記第2のマイクロチップ基板の上記金属薄膜が形成されている面とは反対側の面から上記金属薄膜に対して光照射し、上記金属薄膜上の試料に対して表面プラズモン共鳴測定を行う際に使用されるマイクロチップを次のように構成する。
試料を設置する検出部となる金属薄膜とは別に、第1のマイクロチップ基板もしくは第2のマイクロチップ基板上であって上記流路外に参照部となる金属薄膜を設ける。この参照部となる金属薄膜は一様な媒質で覆われている。
(2)上記(1)において、参照部となる金属薄膜を覆う一様な媒質を空気とする。
(3)上記(1)(2)において、参照部となる金属薄膜を第1のマイクロチップ基板と第2のマイクロチップ基板の接合により形成される閉空間内に含むように構成する。
(4)上記(1)(2)(3)において、固体撮像素子の有効エリア内で参照部となる金属薄膜を、流路の長手方向に垂直かつ検出部となる金属薄膜の中心を通る仮想線上からずれた位置に設ける。
(5)光源22と、上記(1)(2)(3)または(4)のマイクロチップと、上記マイクロチップを保持する試料固定部と、プリズムと、光検出器と制御部とを備え、光源から放出される光を上記マイクロチップの金属薄膜に対して照射し、上記金属薄膜からの反射光を光検出器で検出して金属薄膜上の試料特性を求める表面プラズモン共鳴センサ装置において、上記試料固定部は、上記光源からの光が上記マイクロチップの第1のマイクロチップ基板表面において裏面側より照射される領域である測定領域に、検出部となる金属薄膜と参照部となる金属薄膜とが位置するように上記マイクロチップを固定するように構成し、上記制御部には、参照部となる金属薄膜に照射され反射された光を受光した光検出器からの参照部となる金属薄膜に対する画像情報を解析し、検出部となる金属薄膜に照射され反射された光を受光した光検出器からの検出部となる金属薄膜に対する画像情報に含まれる光源から発せられた光の時間に対する強度ばらつきおよび上記光源から光検出器までの光路における偏光特性の変動の影響を除去するように演算する機能を設ける。
(6)上記(1)(2)(3)または(4)のマイクロチップにおける検出部となる金属薄膜と参照部となる金属薄膜で反射した同一の光源から発せられた光を光検出器で受光し、上記光検出器で得られた検出部からの反射光測定結果から金属薄膜の光反射面とは反対側の表面の状態を測定する表面プラズモン共鳴による測定方法であって、上記光検出器で得られた参照部に対する画像情報の解析により、光源から発せられた光の時間に対する強度ばらつきおよび上記光源から光検出器までの光路における偏光特性の変動を算出し、算出された光の時間に対する強度ばらつきおよび上記光源から光検出器までの光路における偏光特性の変動に基づき、検出部からの反射光測定結果から光源の強度ばらつきおよび上記光源から光検出器までの光路における偏光特性の変動の影響を取り除く。
(1)試料を設置する検出部となる金属薄膜とは別に、第1のマイクロチップ基板もしくは第2のマイクロチップ基板上であって上記流路外に参照部となる金属薄膜を設けたので、検出部となる金属薄膜に照射される光の強度のばらつきおよび上記光源から光検出器までの光路における偏光特性の変動が存在しても、参照部で反射された光の強度の測定結果から上記光のばらつきおよび偏光特性の変動を求め、これに基づき、同時に測定される検出部の測定結果から、このばらつきおよび偏光特性の変動の影響を排除することができる。このため、精度の高い共鳴角変化を検出することができる。
(2)参照部となる金属薄膜を一様な媒質で覆うことにより、金属薄膜の表面の状態を一定に保つことができ、参照部となる金属薄膜の反射光から光源の強度ばらつきおよび上記光源から光検出器までの光路における偏光特性の変動のみを検出することができる。
(3)参照部となる金属薄膜を第1のマイクロチップ基板と第2のマイクロチップ基板の接合により形成される閉空間内に含むように構成することにより、埃や飛沫などの異物が、参照部の金属薄膜表面に付着することはない。そのため、参照部の金属薄膜の表面状態が測定中に変化するという問題が起こるのを防ぐことができる。
(4)参照部となる金属薄膜を、流路の長手方向に垂直かつ検出部となる金属薄膜の中心を通る仮想線上からずれた位置に設けることにより、検出部となる流路と流路の間に、参照部となる金属薄膜が設けられる領域は存在せず、流路と流路の間の部分における両マイクロチップ基板同士の接合面積を比較的大きくすることができる。このため、両マイクロチップ基板間に、接合が不充分な部分が生ずるのを抑制することができる。
(5)上記マイクロチップ基板を使用する表面プラズモン共鳴センサ装置を、検出部と参照部を同時に照射する測定領域を実現する光源と、検出部と参照部からの反射光を同時に受光できる受光部となるCCD受光器から構成し、参照部からの反射光から光源から発せられた光の時間に対する強度ばらつきおよび上記光源からCCD受光器(光検出器)までの光路における偏光特性の変動を算出し、算出された光の時間に対する強度ばらつきおよび光路における偏光特性の変動に基づき、検出部からの反射光測定結果から光源の強度ばらつきおよび上記光源から光検出器までの光路における偏光特性の変動の影響を取り除くようにしたので、光源から発せられる光の強度ばらつきおよび上記光源から光検出器までの光路における偏光特性の変動が存在する場合でも、参照部の測定結果から強度ばらつきおよび偏光特性の変動のみを表すデータを得ることができ、同時に測定された検出部の測定結果から強度ばらつきおよび偏光特性の変動の影響を排除することができる。そのため、観測結果から精度の高い共鳴角変化を検出することができる。
従来のマイクロチップと同様、本発明のマイクロチップ10は一対の基板(第1のマイクロチップ基板11、第2のマイクロチップ基板12)が対向して接合された構造を有する。第1のマイクロチップ基板11は、例えば、ポリジメチルシロキサン(Polydimethylsiloxane:PDMS)などのシリコーン樹脂からなる。一方、上記したように第2のマイクロチップ基板12は、プリズム21と同じ材質のガラス基板からなる。なお、第2のマイクロチップ基板12、プリズム21の材質として環状オレフィン構造を有する樹脂を採用してもよい。
以下では、比較参照部M1の流路、金属薄膜をそれぞれ流路14a、金属薄膜13aといい、測定部M2の流路、金属薄膜をそれぞれ流路14b、金属薄膜13bという。また、閉空間16内に金属薄膜15が設けられた部分を参照部Nという。なお、比較参照部M1については後述する。
また、マイクロチップ10には位置決め用穴部17A,17Bが設けられており、図4、図5においては、上側(比較参照部M1側)に設けられた位置決め用穴部を17Aといい、下側(測定部M2側)に設けられた位置決め用穴部を17Bという。
一方、1つのマイクロチップ10に複数の流路14および閉空間16を設ける場合は、マイクロチップ10の測定位置を測定の都度ずらすだけで複数回の測定を短時間で行うことが可能となる。また、第1の基板11に溝部および凹部を1箇所成型する場合も複数箇所成型する場合も製造コストに差はあまりなく、1つのマイクロチップ10に複数の流路14および閉空間16を設ける場合、マイクロチップ10の接合工程が1回でよいので、流路14および閉空間16が1つのマイクロチップ10を複数個用意するよりもコストダウンとなる。よって、マイクロチップ10には複数個の流路14および閉空間16が形成される場合が多い。
後で述べる測定例のように1回の測定で2つの流路14内の金属薄膜13と1つの閉空間16内の金属薄膜15を使用する場合、このマイクロチップ10では5回の測定を行うことが可能となっている。
抗体抗原反応をモニタリングする場合、金属薄膜13(13b,13a)上に抗体Ig(抗原受容体)が設置される。まず金属薄膜13(13b,13a)として採用した上記したAu薄膜と例えばアルカンチオールとを反応させて当該Au薄膜上に自己組織化膜(Self Assembled Monolayer:SAM膜)が形成される。そしてこのSAM膜と抗体Igとを化学的に結合させることにより、抗体IgがSAM膜上に固定される。すなわち、金属薄膜13(13b,13a)上に抗体Igが固定される。
例えば、1回の測定で2流路14a,14b内の金属薄膜13a,13bと1閉空間16内の金属薄膜15を使用する場合、検出部(比較参照部M1,測定部M2)となる2流路14a,14b内の金属薄膜13a,13bと参照部Nとなる1閉空間16内の金属薄膜15とが測定領域R内に含まれることが必要となる。
ここで、測定領域Rとは、光源22からの光がプリズム21を介して第2のマイクロチップ基板12の金属薄膜13a,13b,15が形成されている面を裏面側から照射する領域である。
SPR測定装置において、光源22からの光をこの検出部(比較参照部M1、測定部M2)と参照部Nの金属薄膜13a,13b,15に同時に照射し、検出部(比較参照部M1、測定部M2)と参照部Nからの反射光を光検出器であるCCD(固体撮像素子)受光器23で受光することにより、それぞれの反射光強度変化を画像情報として同時に検出でき、画像情報の解析より得られた参照部Nの測定結果を用いて、検出部(比較参照部M1、測定部M2)の測定結果から光源22の強度ばらつきおよび光源22からCCD受光器23までの光路における偏光特性の変動の影響を取り除くことが出来る。
この場合は、図6(b)に示す図6(a)のE−E断面拡大図から明らかなように、一つの断面上に検出部(比較参照部M1)を含む流路14a、光源22の強度ばらつきおよび光源22からCCD受光器23までの光路における偏光特性の変動を取り除くための参照部Nを含む閉空間16、検出部(測定部M2)を含む流路14bが並列することになる。
特に、検出部(比較参照部M1、測定部M2)となる金属薄膜13aや金属薄膜13bの中心を通る仮想線上に参照部Nとなる金属薄膜15を設ける場合、図6(c)に示すように、流路14aと閉空間16とを分離する部位や、流路14bと閉空間16とを分離する部位における両マイクロチップ基板同士の接合面積は著しく小さくなる。
このような状態では、測定時のハンドリングで生じる衝撃や薬液の送液などによる負荷が流路14a,14bと閉空間16とを分離する部位に加えられると、当該部位の接合が容易に破られ、検出部を内包する流路14aや流路14bから試薬等が閉空間16内に流入する可能性がある。
そのため、製造時に発生するばらつきにより、検出部(比較参照部M1、測定部M2)となる金属薄膜13a、13bや参照部Nとなる金属薄膜15の第2のマイクロチップ10表面上に占める面積が設計における当該よりも大きくなって、図7(e)に示すように接合阻害部Hが形成されたとしても、流路14aと流路14bとを分離する部位における両マイクロチップ基板同士の接合面積は比較的大きいため、上記接合阻害部がもたらす接合面積の減少の影響は小さくなる。
そのため、製造時に発生するばらつきにより、検出部(比較参照部M1、測定部M2)となる金属薄膜13a,13bや参照部Nとなる金属薄膜15の第2のマイクロチップ10表面上に占める面積が設計における当該よりも大きくなって、図7(g)に示すように、接合阻害部Hが形成されたとしても、閉空間16を含む一つの断面上には検出部(比較参照部M1、測定部M2)となる金属薄膜13a、13bが存在しない。よって、当該断面上において形成され得る接合阻害部Hは、金属薄膜15に起因するもののみとなる。
よって、図6(a)に示すような検出部(比較参照部M1、測定部M2)となる金属薄膜13a,13bの中心を通る仮想線上に参照部Nとなる金属薄膜15を設ける場合と比較すると、接合阻害部がもたらす流路14aと閉空間16とを分離する部位や、流路14bと閉空間16とを分離する部位における両マイクロチップ基板同士の接合面積の減少は抑制され、閉空間16は比較的強固に保たれることになる。
したがって、参照部Nとなる金属薄膜15は、流路14a,14bの長手方向に垂直かつ検出部となる金属薄膜13a,13bの中心を通る仮想線上からずれた位置に設ける方が望ましい。
図8(a)のA−A断面は、図8(b)に示すように図5(b)に示したものと同様であるが、図8(a)のB−B断面に示すように、参照部Nの構造が図5(b)に示したものと相違している。
すなわち、参照部Nを構成する金属薄膜15が、閉空間16の上側の面、すなわち、閉空間16内であって第1のマイクロチップ基板11面上に設けられている。
本実施例のマイクロチップにおいて、前記図4、図5に示したマイクロチップと同様、光源からの光が第2のマイクロチップ基板12を介して、参照部Nの金属薄膜15に入射して、反射し、比較参照部M1、測定部M2の金属薄膜13a,13bで反射した光とともに、光検出器であるCCD(固体撮像素子)受光器23で受光される。
ここで図9(a)はSPRセンサ装置の側面図、図9(b)はSPRセンサ装置の上面図、図9(c)は図9(d)のB−B断面図、図9(d)は図9(b)のA−A断面図である。
なお、図9において、2枚の試料固定部24の間隔は、第2のマイクロチップ基板12の短手方向の長さよりも狭く、測定領域内に含まれる第二のマイクロチップ基板上の金属薄膜13a,13b,15への光照射を妨げない程度に広く設定されている。
試料固定部24の裏面側には、プリズム保持部21aにより保持されたプリズム21、光源22、偏光子22a、レンズ22b、CCD受光器23が設けられ、流路14a,14bおよび閉空間16が所定の測定領域Rに位置決めされると、プリズム駆動機構21bによりプリズム21がマイクロチップ10の下面に接触し、光源22から放出され偏光素子22aによりP偏光となった光は、流路14a,14b内の金属薄膜13a,13bおよび参照部Nに相当する閉空間16内の金属薄膜15に照射され、反射光がCCD受光器23に入射する。
図10に位置決め機構の詳細図を示す。
位置決め機構25は、位置決め機構本体25aと位置決めピン25bと固定用ねじ25cとからなる。位置決めピン25cは位置決め機構本体25aに嵌め込まれており、位置決めピン25cの一部は位置決め機構本体25aの下面より突出している。ここで、突出長さをd、試料固定部の厚みをt1、第1のマイクロチップ基板11の厚みをt2、第2のマイクロチップ基板12の厚みをt3としたとき、これらの長さにはt2+t3<dなる関係がある。また、位置決めを確実にするためには、d≧t1+t2+t3なる関係を満足することが望ましい。一方、固定用ねじ25cは位置決め機構本体25aに設けられた固定用ねじ貫通穴部25dに挿入される。
すなわち、一対の位置決め穴部A1,B1と流路a1中の金属薄膜c1,流路b1中の金属薄膜d1,閉空間x1中の金属薄膜y1との位置関係と、一対の位置決め穴部A2,B2と流路a2中の金属薄膜c2,流路b2中の金属薄膜d2,閉空間x2中の金属薄膜y2との位置関係とは同一である。
同様に、これらの位置関係は、一対の位置決め穴部A3,B3と流路a3中の金属薄膜c3,流路b3中の金属薄膜d3,閉空間x3中の金属薄膜y3との位置関係、一対の位置決め穴部A4,B4と流路a4中の金属薄膜c4,流路b4中の金属薄膜d4,閉空間x4中の金属薄膜y4との位置関係、一対の位置決め穴部A5,B5と流路a5中の金属薄膜c5,流路b5中の金属薄膜d5,閉空間x5中の金属薄膜y5との位置関係と同一である。
この各試料固定部24に設けられたほぼ同一直線上にある2つの位置決めピン貫通穴部24bの各中心位置と、マイクロチップ10に設けられた一対の位置決め用穴部17A,17Bの各中心位置とを略一致させることにより、マイクロチップ10の位置決めが行われる。
すなわち、図5における一対の位置決め用穴部A1およびB1と、各位置決めピン貫通穴部24bとが位置決めされると、検出部(後述する比較参照部M1)に相当する流路a1内の金属薄膜c1と検出部(後述する測定部M2)に相当する流路b1内の金属薄膜d1と参照部Nに相当する閉空間x1内の金属薄膜y1とが測定領域R内に位置決めされる。
測定には2つの流路14(14a,14b)と1つの閉空間16を用いる。図5(a)に示すように、測定領域に位置する2つの流路14a,14bのうち、一方の流路14aは比較参照部M1として用いられ、他方の流路14bは検体中の抗原濃度を測定するための測定部M2として用いられる。すなわち、図5において検出部とは比較参照部M1と測定部M2の2つの金属薄膜13a,13bをまとめて表している。一方、閉空間16は得られた測定結果から光源22の強度ばらつきおよび光源22からCCD受光器23までの光路における偏光特性の変動の影響を排除するための参照部Nとして用いられる。
制御部40によりプリズム駆動機構21bの駆動を制御して、プリズム保持部21aの位置を上方に移動させ、マッチングオイルM0が塗布されたプリズム21表面と、マイクロチップ10の下面(第2のマイクロチップ基板12の下面)とを接触させる。上記したように、第2のマイクロチップ基板12はプリズム21と同じ材質のガラス基板であり、マッチングオイルはこのガラス材料と同一の屈折率をもった媒質であるので、マイクロチップ10とプリズム21とは光学的に接合される。
(3)この平行光は、測定領域Rにある比較参照部M1に相当する流路14a内の金属薄膜13aと測定部M2に相当する流路14b内の金属薄膜13bおよび参照部Nに相当する閉空間16内の金属薄膜15に照射され、3箇所の金属薄膜13a,13b,15による反射光がCCD受光器23に到達する。
(5)一方、同じく図示を省略した検体供給手段により、抗原濃度が未知である抗原を含有する液体状の検体を測定部M2の流路14bの検体流入口141より注入し、検体流出口142より排出させる。これにより、流路14b中の金属薄膜13b上に固定されている抗体Igと抗原とが反応して結合する。
(6)ここで比較参照部M1、測定部M2に注入・排出する検体は、含有する抗原の濃度が相違するので、比較参照部M1、測定部M2の各々の金属薄膜13a,13bに固定された抗体Igの状態も相違する。よって、各金属薄膜13a,13b表面での屈折率変化や表面プラズモン共鳴角も相違するので、SPRにより強度が減衰した反射光のCCD受光器23受光面上の強度も互いに相違する。
すなわち、制御部40は、前記したように検出部(測定部M2および比較参照部M1)の観測シグナルISensingの時間変化を参照部Nの観測シグナルIRefの時間変化を用いて光源22の強度ばらつきおよび光源22からCCD受光器23までの光路における偏光特性の変動を補正した検出部の観測シグナルIcorrectedの時間変化を求める。そして、測定部の光源22の強度ばらつきおよび光源22からCCD受光器23までの光路における偏光特性の変動の補正シグナルと、比較参照部M1の光源22の強度ばらつきおよび光源22からCCD受光器23までの光路における偏光特性の変動の補正シグナルとを用いて、比較参照部M1と測定部M2の共鳴角変化を解析・比較して、金属薄膜13b表面にて発生した抗体抗原反応の状態(抗体Igと抗原との結合特性等)を特定する。
(8)次に、マイクロチップ10の位置決めを行う。図11に2回目以降の位置決め手順を示す。図11(a)は1回目の測定におけるマイクロチップ10の配置を示す。測定領域には、比較参照部M1および測定部M2の流路に相当する流路a1とb1と参照部用の閉空間16に相当するx1が位置している。
図11(b)に示すように、まず位置決め機構25が解除され、次に流路a2とb2および閉空間x2が測定領域に位置するようマイクロチップ10が矢印方向に移動する。そして、一対の位置決め用穴部A2およびB2(図5(a)参照)の各中心位置と、各試料固定部24に設けられた2つの位置決めピン貫通穴部24b(図9(a)、図10参照)の各中心位置とを略一致させる。次に、図11(c)に示すように、位置決め機構25により、マイクロチップ10の位置決めを行う。
(10)流路a3とb3および閉空間x3を用いた3回目の測定、流路a4とb4および閉空間x4を用いた4回目の測定、流路a5とb5および閉空間x5を用いた5回目の測定も、上記した2回目の測定と様な手順を経て行われる。すなわち、試料固定部24の長さは、マイクロチップ10の流路a1とb1および閉空間x1を測定する場合も、マイクロチップ10の流路a5とb5および閉空間x5を測定する場合もマイクロチップ10を上記試料固定部上面に設置することが可能な長さとなっている。
11 第1のマイクロチップ基板
12 第2のマイクロチップ基板
13,13a,13b 金属薄膜
14,14a,14b 流路
141 検体流入口
142 検体流出口
15 金属薄膜
16 閉空間
17A,17B 位置決め用穴部
20 SPRセンサ装置(表面プラズモン共鳴測定装置)
21 プリズム
21a プリズム保持部
22 光源
22a 偏光子
22b レンズ
23 CCD受光器
24 試料固定部
24a 固定用ねじ穴部
24b 位置決めピン貫通穴部
25 位置決め機構
25a 位置決め機構本体
25b 位置決めピン
25c 固定用ねじ
25d 固定用ねじ貫通穴部
31 側板
32 長手方向側板
33 底板
34 マイクロチップ搬入・退出部
35 押付け機構
35a 押付け機構保持部
40 制御部
Ig 抗体
L 基準面
M1 比較参照部
M2 測定部
N 参照部
MO マッチングオイル
R 測定領域
Claims (6)
- 一方の面に溝部が形成されている第1のマイクロチップ基板と表面に金属薄膜が成膜されている第2のマイクロチップ基板とからなり、第1のマイクロチップ基板の溝部が形成されている面と第2のマイクロチップ基板の金属薄膜が成膜されている側の面とが接合されてなり、
第1のマイクロチップ基板の溝部と第2のマイクロチップ基板表面とにより形成される流路内に上記金属薄膜が内包されていて、上記第2のマイクロチップ基板の上記金属薄膜が形成されている面とは反対側の面から上記金属薄膜に対して光照射し、上記金属薄膜上の試料に対して表面プラズモン共鳴測定を行う際に使用されるマイクロチップにおいて、
試料を設置する検出部となる金属薄膜とは別に、第1のマイクロチップ基板もしくは第2のマイクロチップ基板上であって上記流路外に参照部となる金属薄膜が設けられていて、この参照部となる金属薄膜は一様な媒質で覆われている
ことを特徴とするマイクロチップ。 - 参照部となる金属薄膜を覆う一様な媒質を空気とする
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロチップ。 - 参照部となる金属薄膜を第1のマイクロチップ基板と第2のマイクロチップ基板の接合により形成される閉空間内に含む
ことを特徴とする請求項1、2のいずれか1項に記載のマイクロチップ。 - 固体撮像素子の有効エリア内で参照部となる金属薄膜を、流路の長手方向に垂直かつ検出部となる金属薄膜の中心を通る仮想線上からずれた位置に設ける
ことを特徴とする請求項1、2、3のいずれか1項に記載のマイクロチップ。 - 光源22と、請求項1、2、3、4のいずれか1項に記載のマイクロチップと、上記マイクロチップを保持する試料固定部と、プリズムと、光検出器と制御部とを備え、光源から放出される光を上記マイクロチップの金属薄膜に対して照射し、上記金属薄膜からの反射光を光検出器で検出して金属薄膜上の試料特性を求める表面プラズモン共鳴センサ装置において、
上記試料固定部は、上記光源からの光が上記マイクロチップの第2のマイクロチップ基板表面において裏面側より照射される領域である測定領域に、検出部となる金属薄膜と参照部となる金属薄膜とが位置するように上記マイクロチップを固定するものであって、
上記制御部は、参照部となる金属薄膜に照射され反射された光を受光した光検出器からの参照部となる金属薄膜に対する画像情報を解析し、検出部となる金属薄膜に照射され反射された光を受光した光検出器からの検出部となる金属薄膜に対する画像情報に含まれる光源から発せられた光の時間に対する強度ばらつきおよび上記光源から光検出器までの光路における偏光特性の変動の影響を除去するように演算する機能を含む
ことを特徴とする表面プラズモン共鳴センサ装置。 - 請求項1、2、3、4のいずれか1項に記載のマイクロチップにおける検出部となる金属薄膜と参照部となる金属薄膜で反射した同一の光源から発せられた光を光検出器で受光し、
上記光検出器で得られた検出部からの反射光測定結果から金属薄膜の光反射面とは反対側の表面の状態を測定する表面プラズモン共鳴による測定方法であって、
上記光検出器で得られた参照部に対する画像情報の解析により、光源から発せられた光の時間に対する強度ばらつきおよび上記光源から光検出器までの光路における偏光特性の変動を算出し、算出された光の時間に対する強度ばらつきおよび上記光源から光検出器までの光路における偏光特性の変動に基づき、検出部からの反射光測定結果から光源の強度ばらつきおよび上記光源から光検出器までの光路における偏光特性の変動の影響を取り除く
ことを特徴とする表面プラズモン共鳴による測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011123164A JP5772238B2 (ja) | 2011-06-01 | 2011-06-01 | 表面プラズモン共鳴測定用マイクロチップ及び表面プラズモン共鳴測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011123164A JP5772238B2 (ja) | 2011-06-01 | 2011-06-01 | 表面プラズモン共鳴測定用マイクロチップ及び表面プラズモン共鳴測定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012251810A true JP2012251810A (ja) | 2012-12-20 |
JP5772238B2 JP5772238B2 (ja) | 2015-09-02 |
Family
ID=47524762
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011123164A Expired - Fee Related JP5772238B2 (ja) | 2011-06-01 | 2011-06-01 | 表面プラズモン共鳴測定用マイクロチップ及び表面プラズモン共鳴測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5772238B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106970045A (zh) * | 2017-05-31 | 2017-07-21 | 华中科技大学 | 一种透射式薄层物质折射率测量装置 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007010439A (ja) * | 2005-06-29 | 2007-01-18 | Fujifilm Holdings Corp | 流路ブロック、センサユニット、及び全反射減衰を利用した測定装置 |
JP2007127535A (ja) * | 2005-11-04 | 2007-05-24 | Fujifilm Corp | 液体供給装置、及び、光学式バイオセンサー |
JP2007333612A (ja) * | 2006-06-16 | 2007-12-27 | Moritex Corp | 表面プラズモン共鳴バイオセンサと、細胞応答測定装置及び測定方法 |
JP2010127624A (ja) * | 2008-11-25 | 2010-06-10 | Fujifilm Corp | 全反射照明型センサチップ |
JP2012098246A (ja) * | 2010-11-05 | 2012-05-24 | Ushio Inc | 表面プラズモン共鳴測定用マイクロチップ及び表面プラズモン共鳴測定装置 |
JP2012518169A (ja) * | 2009-02-18 | 2012-08-09 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | ターゲット物質を検出する検知装置 |
-
2011
- 2011-06-01 JP JP2011123164A patent/JP5772238B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007010439A (ja) * | 2005-06-29 | 2007-01-18 | Fujifilm Holdings Corp | 流路ブロック、センサユニット、及び全反射減衰を利用した測定装置 |
JP2007127535A (ja) * | 2005-11-04 | 2007-05-24 | Fujifilm Corp | 液体供給装置、及び、光学式バイオセンサー |
JP2007333612A (ja) * | 2006-06-16 | 2007-12-27 | Moritex Corp | 表面プラズモン共鳴バイオセンサと、細胞応答測定装置及び測定方法 |
JP2010127624A (ja) * | 2008-11-25 | 2010-06-10 | Fujifilm Corp | 全反射照明型センサチップ |
JP2012518169A (ja) * | 2009-02-18 | 2012-08-09 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | ターゲット物質を検出する検知装置 |
JP2012098246A (ja) * | 2010-11-05 | 2012-05-24 | Ushio Inc | 表面プラズモン共鳴測定用マイクロチップ及び表面プラズモン共鳴測定装置 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106970045A (zh) * | 2017-05-31 | 2017-07-21 | 华中科技大学 | 一种透射式薄层物质折射率测量装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5772238B2 (ja) | 2015-09-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
NL2003743C2 (en) | Method for detection of an analyte in a fluid sample. | |
JP3897703B2 (ja) | センサ装置およびそれを用いた検査方法 | |
US20110188030A1 (en) | Microelectronic sensor device for optical examinations in a sample medium | |
TWI354782B (ja) | ||
US8330959B2 (en) | Multi-channel surface plasmon resonance instrument | |
JP2005257455A (ja) | 測定装置および測定ユニット | |
JP2012518169A (ja) | ターゲット物質を検出する検知装置 | |
JP2014232098A (ja) | 標的物質捕捉装置及び標的物質検出装置 | |
JP2005077317A (ja) | 測定装置 | |
JP5786308B2 (ja) | 表面プラズモン共鳴測定装置 | |
JP2006064514A (ja) | 測定ユニット | |
US9134201B2 (en) | Fluid providing apparatus | |
JP2006105914A (ja) | 測定方法および測定装置 | |
JP5772238B2 (ja) | 表面プラズモン共鳴測定用マイクロチップ及び表面プラズモン共鳴測定装置 | |
JP2004219401A (ja) | 表面プラズモンセンサー及び、表面プラズモン共鳴測定装置、検知チップ | |
US20160069798A1 (en) | Target substance capturing device and target substance detecting device | |
Brandenburg et al. | Biochip readout system for point-of-care applications | |
JP6687040B2 (ja) | 形状測定方法、形状測定装置、検出方法および検出装置 | |
JP2021535379A (ja) | 高消光係数標識子と誘電体基板を用いた高感度バイオセンサチップ、測定システム、及び測定方法 | |
JP6586884B2 (ja) | チップおよび表面プラズモン増強蛍光測定方法 | |
JP2007147314A (ja) | 表面プラズモンセンサーおよび表面プラズモンセンサーを用いた標的物質の検出方法 | |
JP2004245638A (ja) | 測定装置 | |
EP4130719A1 (en) | Detection device | |
WO2014178385A1 (ja) | 標的物質捕捉装置及び標的物質検出装置 | |
JP2012052949A (ja) | 表面プラズモン励起増強蛍光測定装置およびこれに用いられるセンサ構造体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140317 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20141014 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20141015 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20141211 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150602 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150615 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5772238 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |