JP2012249318A - 移動通信システム、加入者情報管理装置、位置管理装置、ホーム基地局及び移動端末 - Google Patents

移動通信システム、加入者情報管理装置、位置管理装置、ホーム基地局及び移動端末 Download PDF

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Abstract

【課題】ホーム基地局のローカルIPアクセス機能を用いて提供される複数サービスについて、ホーム基地局所有者等が、そのサービス毎にアクセス権限を設定でき、さらに、設定されたアクセス権限に基づいて通信データの転送がなされる移動通信システム等を提供すること。
【解決手段】UE70を識別する移動端末識別子に対応づけて、ホーム基地局60を識別するためのAPNと、UE70が利用可能なサービス種別とをサブスクリプション情報として記憶するサブスクリプション記憶部と、MME40より、UE70の位置情報更新要求を受信する位置情報更新要求受信部と、位置情報更新要求に含まれる移動端末識別子に対応する利用可能なサービス種別をサブスクリプション記憶部から抽出し、位置情報更新応答に含めてMME40へ送信する位置情報応答送信部と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、移動通信システム等に関する。
移動通信システムの標準化団体3GPP(The 3rd Generation Partnership Project)では、次世代の移動体通信システムとしてEPS(Evolved Packet System)を検討しており、EPSの構成装置として、宅内等に設置する小型基地局であるHeNB(Home eNodeB)が検討されている(以下、ホーム基地局と呼ぶ)。
ホーム基地局は、フェムトセルと呼ばれる小規模の無線セルを構築し、通常の基地局と同じ無線アクセス技術を用いて、UE(User Equipment:移動端末装置)を収容する。そして、ブロードバンド回線を経由して移動通信システムのコアネットワークに接続し、収容しているUEの通信データを中継することができる。
ホーム基地局は、ブロードバンド回線をバックホールとして使用し、一般ユーザによる設置が可能となるため、移動通信システムのカバレッジエリア、特に屋内でのカバレッジエリアを容易に広げることができる。また、セル半径が小さく、少ないユーザ数で当該セルを独占できるため、多数のユーザで共有しなくてはならない屋外のマクロセル基地局と比べて通信速度及び周波数利用効率の向上が見込める。
さらに非特許文献2にはローカルIPアクセス機能がホーム基地局の機能要件として定められている。ローカルIPアクセスとは、家庭内ネットワークといったホーム基地局が直接接続しているネットワーク(以下、「ホームネットワーク」と呼ぶ。)への接続性をUEに提供するものであり、例えばホームネットワークに接続している他の情報端末(プリンタ等)にUEから接続したり(以下、これを「ホームネットワーク接続サービス」と呼ぶ。)、移動通信システムのコアネットワークを経由せずインターネット接続したり(以下、これを「インターネット接続サービス」と呼ぶ。)することも可能となる。
従来は、UEがプリンタ等セルラー通信インタフェースを持たない機器と直接通信を行うためには、無線LAN等のローカルエリア用通信インタフェースをUEに搭載する必要があった。しかし、ローカルIPアクセスを用いることによって、ホーム基地局が異種無線アクセス技術間のゲートウェイとして機能するため、セルラー通信インタフェースのみを搭載しているUEであってもホームネットワーク内の他の通信端末と通信することができる。
また、ローカルIPアクセスを用いれば、移動通信システムのコアネットワークを経由せずにインターネット接続が行えるので、移動通信事業者の観点からは、トラフィックの負荷分散(オフロード)ができる。
また、マクロセル基地局とは異なり、ホーム基地局は、その利用形態から、特定UEにのみアクセス権を付与することができ、クローズ、オープン、ハイブリッドと呼ばれる3つのアクセスモードが規定されている。各ホーム基地局には、CSGID(Closed Subscriber Group Identification)と呼ばれるグループ識別子がそれぞれ割り当てられ、クローズモードでは、CSGID毎に、どのUEからの接続を許可するかを設定することができる。オープンモードでは、すべてのUEにホーム基地局へのアクセス権を付与する。ハイブリッドモードは、クローズモードとオープンモードを組み合わせたものであり、クローズモードでのアクセス権を付与されたUEの通信を優先的に扱うことができる。
また、ローカルIPアクセスについては、ユーザのサブスクリプション情報に基づいて、当該機能の利用可否を判断することが要求条件として規定されている。さらには、UEがホーム基地局に接続している際には、ローカルIPアクセス及びコアネットワークへの接続が同時利用できることが機能要件として定められている。
さらには、非特許文献3には、ホーム基地局を実現するためのアーキテクチャ候補が示されている。
3GPP TS23.401 General Packet Radio Service (GPRS) enhancements for Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN) access 3GPP TS 22.220 3GPP TR 23.830 3GPP 寄書S2-092308(Local IP access baseline solution for EHNB)
非特許文献3で開示される情報によれば、ホーム基地局におけるアクセス制御は、前述の3つのアクセスモード及びローカルIPアクセス機能の利用可否を判断するサブスクリプション情報によって決定される。しかしながら、ホーム基地局の利用シナリオを考慮すれば、以下に述べるようなより細かなアクセス権限をホーム基地局所有者或いは移動通信事業者が設定できることが望ましい。
例えば、ホーム基地局を家庭内に設置するケースを想定すると、家を訪れた友人によっては、ローカルIPアクセスを用いたインターネット接続サービスのみを提供し、プライバシーやセキュリティの観点からホームネットワーク接続サービスは許可したくないといった要望がある。
また、ショッピングモール等に設置するケースを想定すると、広告宣伝情報等を配信する広告配信サーバをホームネットワーク内に設置し、訪れている顧客にはローカルIPアクセスを用いたホームネットワーク接続サービスのみを許可し、広告配信サーバとの接続を提供するが、インターネット接続サービスについては提供しないといった要望もある。
しかし、前述のアクセスモード及びサブスクリプション情報に基づくアクセス制御だけでは、ローカルIPアクセスで利用可能となる複数サービスについて、個別にアクセス権限を設定する仕組みがないため、上述の利用シナリオを実現することができないという課題があった。
また、ローカルIPアクセス利用時には、UEがホーム基地局経由で送信する通信データだけでなく、ホームネットワークに接続された他の情報端末からUEへ送信される通信データについても、アクセス権限に応じた接続制限がなされるべきである。
例えば、当該情報端末からホームネットワーク接続サービスを許可されていないUEへの通信は、遮断されるべきであるし、もし当該UEにローカルIPアクセス経由でのインターネット接続サービスの利用権限が付与されているのであれば、それに該当する通信データについてはUEに正常に転送されるべきである。しかしながら、前述のアクセス権限の問題により、現状ではこれらのパケットをフィルタリングすることができない。
さらには、ローカルIPアクセスにおいて、どのサービスが許可されているかをUEに通知する仕組みがないという課題もある。
例えば、EPSでは、インターネット接続サービスやIMSサービスのようなネットワークサービス毎にPDN(Packet Data Network:パケット通信網)があり、それぞれのPDNを一意に識別するAPN(Access Point Name)を用いて特定PDNへの接続を明示する。そして、非特許文献4では、ローカルIPアクセスを用いて接続するネットワーク(ホームネットワーク及びブロードバンドアクセスネットワーク経由で接続されるインターネット)を1つのPDN(Packet Data Network:パケット通信網)として捉え、ローカルIPアクセス用に専用APNを割り当てることが提案されている。
これにより、UEは、コアネットワーク経由でネットワーク接続を行う際に明示するAPNと、ローカルIPアクセスを用いてネットワーク接続を行う際に明示するAPNとを分けて用いることができ、ローカルIPアクセス及びコアネットワークへの接続が同時利用できる。また、ローカルIPアクセスについて、1つのPDNとして集約することにより、UEの管理情報(PDN毎に設定されるIPアドレスや各種設定情報など)も集約できる。
しかしながら、APNは単なる文字列であり、UEがローカルIPアクセス用APNを取得したところで、それはローカルIPアクセスを利用するための識別情報が提供されただけであり、具体的にどのサービスが利用できるか(インターネット接続サービスが利用できるかどうか等)までを判断することはできない。
従って、インターネット接続サービスを利用したいUEは、コアネットワーク経由で行うか、或いは、インターネット接続の可否が不明なままローカルIPアクセス経由で試みるかの、どちらかを選択することになる。仮に前者を選択した場合には、移動通信事業者が望むようなトラフィックのオフロードは実現されない。
また、後者を選択した場合には、アクセス権限上、インターネット接続サービスが利用できないにもかかわらず、UEがローカルIPアクセス経由でインターネット接続を試み続ける可能性がある。さらに、UE自身は、接続できない理由がアクセス権限に起因するものであるのか、実際に接続先に障害が発生しているのかを判断することすらできないため、後者から前者に自動的に切り替えるといったフォールバック機能を働かせることもできなかった。
加えて、ホーム基地局は、既存の移動通信システムへの機能拡張として導入されるものであり、現行仕様への変更は最小限に留めることが求められる。従って、上記の課題を解決する具体的手段についても、非特許文献1で規定されるEPSに対する最小限の機能拡張で実現されなくてはならない。
本発明は、このような事情を鑑みてなされたもので、その目的は、ホーム基地局のローカルIPアクセス機能を用いて提供される複数サービスについて、ホーム基地局所有者或いは移動通信事業者が、そのサービス毎にアクセス権限を設定でき、さらに、設定されたアクセス権限に基づいて通信データの転送がなされるホーム基地局及び上記設定されたアクセス権限に基づき移動端末が通信経路を選択可能な移動通信システム等を提供することである。
上述した課題に本発明の移動通信システムは、
移動局(UE;User Equipment)と、ホームネットワークに含まれる第1のアクセス制御装置と、コアネットワークに含まれる第2のアクセス制御装置(PGW;Packet data GW)と、加入者情報管理装置(HSS;Home Subscriber Service)と、位置管理装置(MME;Mobility Management Entity)と、外部PDN(Packet Data Network)とを含んで構成される移動通信システムであって、
前記移動局は、
APN(Access Point Name)を含むPDNコネクティビティ要求を前記位置管理装置に対して送信し、
前記加入者情報管理装置は、
トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続がAPNに対して許可されているか否かの情報を含むサブスクリプションデータを前記位置管理装置に対して提供し、
前記位置管理装置は、
前記加入者情報管理装置から提供された前記サブスクリプションデータに従って、前記移動局から送信されたAPNが前記トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続に対して許可されていることを確認した場合には、
アクセス制御装置として前記第1のアクセス制御装置を選択し、
前記移動局と前記第1のアクセス制御装置との間の第1のPDNコネクションの確立を許可し、
前記第1のPDNコネクションの確立の許可を前記移動局に対して送信し、
前記移動局は、
前記位置管理装置から前記第1のPDNコネクションの確立の許可を受信し、
前記トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続を行うために、前記第1のアクセス制御装置との間の前記第1のPDNコネクションを確立し、
前記第1のPDNコネクションを介して、外部PDNとデータを送受信する、
ことを特徴とする。
本発明の移動局は、
移動局(UE;User Equipment)と、ホームネットワークに含まれる第1のアクセス制御装置と、コアネットワークに含まれる第2のアクセス制御装置(PGW;Packet data GW)と、加入者情報管理装置(HSS;Home Subscriber Service)と、位置管理装置(MME;Mobility Management Entity)と、外部PDN(Packet Data Network)とを含んで構成される移動通信システムにおける移動局であって、
APN(Access Point Name)を含むPDNコネクティビティ要求を前記位置管理装置に対して送信し、
前記第1のアクセス制御装置との間の第1のPDNコネクションの確立の許可を前記位置管理装置から受信した場合には、
トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続を行うために、前記位置管理装置によって選択された前記第1のアクセス制御装置との間の前記第1のPDNコネクションを確立し、
前記第1のPDNコネクションを介して、外部PDNとデータを送受信する、
ことを特徴とする。
本発明の位置管理装置は、
移動局(UE;User Equipment)と、ホームネットワークに含まれる第1のアクセス制御装置と、コアネットワークに含まれる第2のアクセス制御装置(PGW;Packet data GW)と、加入者情報管理装置(HSS;Home Subscriber Service)と、位置管理装置(MME;Mobility Management Entity)と、外部PDN(Packet Data Network)とを含んで構成される移動通信システムにおける位置管理装置であって、
前記移動局からAPNを含んだPDNコネクションの確立要求を受信し、
前記加入者情報管理装置から提供された、トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続がAPNに対して許可されているか否かの情報を含むサブスクリプションデータに従って、前記移動局から送信されたAPNが前記トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続に対して許可されていることを確認した場合には、
アクセス制御装置として前記第1のアクセス制御装置を選択し、
前記移動局と前記第1のアクセス制御装置との間の第1のPDNコネクションの確立を許可し、
前記第1のPDNコネクションの確立の許可を前記移動局に対して送信する、
ことを特徴とする。
本発明の加入者情報管理装置は、
移動局(UE;User Equipment)と、ホームネットワークに含まれる第1のアクセス制御装置と、コアネットワークに含まれる第2のアクセス制御装置(PGW;Packet data GW)と、加入者情報管理装置(HSS;Home Subscriber Service)と、位置管理装置(MME;Mobility Management Entity)と、外部PDN(Packet Data Network)とを含んで構成される移動通信システムにおける加入者情報管理装置であって、
前記位置管理装置において、前記移動局から送信されたAPNがトラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続に対して許可されているか否かを確認できるように、
前記トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続がAPNに対して許可されているか否かの情報を含むサブスクリプションデータを前記位置管理装置に対して提供する、
ことを特徴とする。
本発明の第1のアクセス制御装置は、
移動局(UE;User Equipment)と、ホームネットワークに含まれる第1のアクセス制御装置と、コアネットワークに含まれる第2のアクセス制御装置(PGW;Packet data GW)と、加入者情報管理装置(HSS;Home Subscriber Service)と、位置管理装置(MME;Mobility Management Entity)と、外部PDN(Packet Data Network)とを含んで構成される移動通信システムにおける第1のアクセス制御装置であって、
トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続を行うことによって、前記移動局と外部PDNとの間でデータを送受信できるように、
前記移動局との間の第1のPDNコネクションを確立する処理を行う、
ことを特徴とする。
本発明の通信方法は、
移動局(UE;User Equipment)と、ホームネットワークに含まれる第1のアクセス制御装置と、コアネットワークに含まれる第2のアクセス制御装置(PGW;Packet data GW)と、加入者情報管理装置(HSS;Home Subscriber Service)と、位置管理装置(MME;Mobility Management Entity)と、外部PDN(Packet Data Network)とを含んで構成される移動通信システムにおける移動局の通信方法であって、
APNを含むPDNコネクティビティ要求を前記位置管理装置に対して送信し、
前記第1のアクセス制御装置との間の第1のPDNコネクションの確立の許可を前記位置管理装置から受信した場合には、
トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続を行うために、前記位置管理装置によって選択された前記第1のアクセス制御装置との間の前記第1のPDNコネクションを確立し、
前記第1のPDNコネクションを介して、外部PDNとデータを送受信する、
ことを特徴とする。
本発明の通信方法は、
移動局(UE;User Equipment)と、ホームネットワークに含まれる第1のアクセス制御装置と、コアネットワークに含まれる第2のアクセス制御装置(PGW;Packet data GW)と、加入者情報管理装置(HSS;Home Subscriber Service)と、位置管理装置(MME;Mobility Management Entity)と、外部PDN(Packet Data Network)とを含んで構成される移動通信システムにおける位置管理装置の通信方法であって、
前記加入者情報管理装置から提供された、トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続がAPNに対して許可されているか否かの情報を含むサブスクリプションデータに従って、前記移動局から送信されたAPNが前記トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続に対して許可されていることを確認した場合には、
アクセス制御装置として前記第1のアクセス制御装置を選択し、
前記移動局と前記第1のアクセス制御装置との間の第1のPDNコネクションの確立を許可し、
前記第1のPDNコネクションの確立の許可を前記移動局に対して送信する、
ことを特徴とする。
本発明の通信方法は、
移動局(UE;User Equipment)と、ホームネットワークに含まれる第1のアクセス制御装置と、コアネットワークに含まれる第2のアクセス制御装置(PGW;Packet data GW)と、加入者情報管理装置(HSS;Home Subscriber Service)と、位置管理装置(MME;Mobility Management Entity)と、外部PDN(Packet Data Network)とを含んで構成される移動通信システムにおける加入者情報管理装置の通信方法であって、
前記位置管理装置において、前記移動局から送信されたAPNがトラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続に対して許可されているか否かを確認できるように、
前記トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続がAPNに対して許可されているか否かの情報を含むサブスクリプションデータを前記位置管理装置に対して提供する、
ことを特徴とする。
本発明の通信方法は、
移動局(UE;User Equipment)と、ホームネットワークに含まれる第1のアクセス制御装置と、コアネットワークに含まれる第2のアクセス制御装置(PGW;Packet data GW)と、加入者情報管理装置(HSS;Home Subscriber Service)と、位置管理装置(MME;Mobility Management Entity)と、外部PDN(Packet Data Network)とを含んで構成される移動通信システムにおける第1のアクセス制御装置の通信方法であって、
トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続を行うことによって、前記移動局と外部PDNとの間でデータを送受信できるように、
前記移動局との間の第1のPDNコネクションを確立する処理を行う、
ことを特徴とする。
本発明によれば、既存のシステムへの改変を最小限に抑えながら、移動端末がホーム基地局のローカルIPアクセス機能を用いたサービスを利用する際に、ホーム基地局所有者或いは移動通信事業者がサービス単位のアクセス制御を行うことができる。
第1実施形態における移動通信システムの概略図である。 第1実施形態におけるPGWの構成図である。 第1実施形態におけるPGWのバインディング情報を示す図である。 第1実施形態におけるSGWの構成図である。 第1実施形態におけるHSSの構成図である。 第1実施形態におけるHSSのサブスクリプションDBの一例を示す図である。 第1実施形態におけるMMEの構成図である。 第1実施形態におけるMMEのサブスクリプションDBの一例を示す図である。 第1実施形態におけるMMEのAPN−IPアドレス変換DBの一例を示す図である。 第1実施形態におけるGWの構成図である。 第1実施形態におけるホーム基地局の構成図である。 第1実施形態におけるホーム基地局のバインディング情報を示す図である。 第1実施形態におけるホーム基地局のパケットフィルタリング情報の一例を示す図である。 第1実施形態におけるホーム基地局のIPアドレスプールの一例を示す図である。 第1実施形態におけるUEの構成図である。 第1実施形態におけるUEのAPNリストの一例を示す図である。 第1実施形態における情報端末の構成図である。 第1実施形態におけるホーム基地局の登録処理シーケンス例を示す図である。 第1実施形態におけるMMEのAPN−IPアドレス変換DBの一例を示す図である。 第1実施形態におけるUEのホーム基地局へのアタッチ処理シーケンス例を示す図である。 第1実施形態におけるUEのローカルIPアクセス用アタッチ処理シーケンス例を示す図である。 第1実施形態におけるMMEのアクセス権限判定処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態におけるローカルIPアクセス用PMIPトンネル確立処理シーケンス例を示す図である。 第1実施形態におけるホーム基地局のパケットフィルタリング処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態におけるホーム基地局のパケットフィルタリング処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態におけるUEのPDNコネクション選択処理のフローチャートを示す図である。 第2実施形態におけるホーム基地局の構成図である。 第2実施形態におけるホーム基地局のアクセス権限情報の一例を示す図である。 第2実施形態におけるローカルIPアクセス用PMIPトンネル確立処理シーケンス例を示す図である。 ホーム基地局の登録処理シーケンスの変形例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、本実施形態では、一例として、本発明を適用した場合の移動通信システムの実施形態について、図を用いて詳細に説明する。
[1.第1実施形態]
まず、本発明を適用した移動通信システムの第1実施形態について、図面を参照して説明する。
[1.1 移動通信システムの概要]
図1は、本実施形態における移動通信システム1の概略を説明するための図である。本図に示すように、移動通信システム1は、コアネットワークとホームネットワークから構成され、コアネットワークとホームネットワークはブロードバンドアクセスネットワークを介して相互接続されている。ブロードバンドアクセスネットワークは、広帯域の通信を実現する有線アクセスネットワークであり、例えばADSLや光ファイバー等によって構築される。ただし、これに限らずWiMAX等の無線アクセスネットワークであっても良い。
コアネットワークには、PGW10(Packet data GW)と、SGW20(Serving GW)と、HSS30(Home Subscriber Service)と、MME40(Mobility Management Entity)と、GW50とが配置されている。
PGW10は、インターネット等の外部PDN(Packet Data Network:パケット通信ネットワーク)と接続され、コアネットワークとそれらのPDNとを接続するゲートウェイとして機能するとともに、UE70の通信データをSGW20に転送するアクセス制御装置である。
SGW20は、GW50と接続され、PGW10とホーム基地局60間でパケットを転送するサービス制御装置である。なお、PGW10とSGW20とは物理的に同一ノードで構成される場合もある。
MME40は、シグナリングを行うエンティティであり、UE70の位置管理及びEPSベアラの確立手続きを主導する位置管理装置である。EPSベアラとは、UE毎にホーム基地局60とSGW20との間で確立されるユーザIPパケットを転送する論理パスのことである。なおUE70は、複数のEPSベアラを確立することができる。
GW50は、ホームネットワーク内に設置されているホーム基地局60とコアネットワーク内の装置との間でゲートウェイとして機能する。
HSS30は、サブスクリプションデータ(加入者情報)を管理し、ユーザ認証等を行い、MME40にUE70のサブスクリプションデータを通知する加入者情報管理装置である。サブスクリプションデータには、加入者のサービス加入情報や、アクセス許可されているCSGIDのリスト等が格納される。
ホームネットワークは、UE70と、情報端末80と、ホーム基地局60とを含んで構成される。また、ホームネットワークは、ブロードバンドアクセスネットワーク経由で外部PDNと相互接続されている。
ホーム基地局60はフェムトセルを形成し、3GPP LTE(Long Term Evolution)の基地局としてUE70を収容する装置である。さらにホームネットワークにおけるホームゲートウェイとしても機能し、ブロードバンドアクセスネットワークに接続されている。
UE70は、3GPP LTEの通信インタフェースを搭載する移動通信端末であり、ホーム基地局60に接続されている。
情報端末80は、ホームネットワークに接続されている情報端末であり、例えばプリンタやネットワークファイルサーバ等である。
[1.2 装置構成]
続いて、各装置の構成について図を用いて簡単に説明する。
[1.2.1 PGWの構成]
まず、本実施形態におけるPGW10の構成について説明する。PGW10は、図2に示すように、制御部100に、送受信部110と、パケット送受信部120と、記憶部150と、PMIP処理部160とがバスを介して接続されている。
制御部100は、PGW10を制御するための機能部である。制御部は、記憶部150に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種処理を実現する。
送受信部110は、ルータ又はスイッチに有線接続され、パケットの送受信を行う機能部である。例えば、ネットワークの接続方式として一般的に利用されているEthernet(登録商標)等によりパケットを送受信する。
記憶部150は、PGW10の各種動作に必要なプログラム、データ等を記憶する機能部であり、例えば半導体メモリ等により構成されている。また、記憶部150は、バインディング情報152を記憶する。
バインディング情報152は、PGW10がUE70宛の通信データ(パケット)を受信した際に、当該通信データをUE70に転送するための伝送路を決定するために用いられる情報である。ここで、バインディング情報の一例を図3に示す。
図3に示されているように、UE70のIPアドレスプレフィックス(以下、「HNP(Home Network Prefix)」と呼ぶ)と、SGW20への伝送路(例えば、「PMIPトンネル1」)とを関連付けて記録している。なお、各UEにはユニークなHNPが割り当てられるものとし、UE用IPv6アドレスを生成するために使用される。
パケット送受信部120は、具体的なデータ(パケット)を送受信する機能部である。上位層から受け取ったデータを、パケットとして分解し送信する。また、受信したパケットを上位層に渡す機能を実現する。
PMIP処理部160は、PGW10とSGW20との間で用いられる転送路(PMIPトンネルと呼ぶ)を確立するための機能部である。
[1.2.2 SGWの構成]
次に、本実施形態におけるSGW20の構成について説明する。SGW20は、図4に示すように、制御部200に、送受信部210と、記憶部250と、ベアラ確立処理部270と、パケット送受信部220と、PMIP処理部260とがバスを介して接続されている。
制御部200は、SGW20を制御するための機能部である。制御部200は、記憶部250に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種処理を実現する。
送受信部210は、ルータもしくはスイッチに有線接続され、パケットの送受信を行う機能部である。例えば、ネットワークの接続方式として一般的に利用されているEthernet(登録商標)等により送受信する。
記憶部250は、SGW20の各種動作に必要なプログラム、データ等を記憶する機能部である。
ベアラ確立処理部270は、EPSベアラを確立するための処理を実行する機能部である。
パケット送受信部220は、具体的なデータ(パケット)を送受信する機能部である。上位層から受け取ったデータを、パケットとして分解し送信する。また、受信したパケットを上位層に渡す機能を実現する。
PMIP処理部260は、PMIPトンネルをPGW10との間で確立するための機能部である。
[1.2.3 HSSの構成]
次に、本実施形態におけるHSS30の構成について説明する。HSS30は、図5に示すように、制御部300に、送受信部310と、記憶部350とがバスを介して接続されている。
制御部300は、HSS30を制御するための機能部である。制御部300は、記憶部350に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各処理を実現する。
送受信部310は、ルータもしくはスイッチに有線接続され、パケットの送受信を行う機能部である。例えば、ネットワークの接続方式として一般的に利用されているEthernet(登録商標)等により送受信する。
記憶部350は、HSS30の各種動作に必要なプログラム、データ等を記憶する機能部である。さらに記憶部350は、加入者情報を保存するサブスクリプションDB(データベース)352が記憶されている。
ここで、サブスクリプションDB352の一例を図6に示す。サブスクリプションDB352は、移動通信システム1で管理しているUEについて、そのUE識別子(例えば、IMSI(International Mobile Subscriber Identify:加入者識別情報)等から生成される「UE1」)と、当該UEがアクセス許可されているホーム基地局60に割り当てられているCSGID(例えば、「CSGID2」)と、そのホーム基地局60が提供するローカルIPアクセスに接続するためのAPN(例えば「ALICE’S_HOME」)と、ローカルIPアクセスを用いて、どのようなサービス(例えば、「種別1 インターネット接続サービス」及び「種別2 ホームネットワーク接続サービス」)について利用が許可されているかについて「許可」又は「不許可」が記憶されている。
また、ホーム基地局60の所有者或いは移動通信システム1の運用事業者は、サブスクリプションDB352にアクセスすることができ、所有するホーム基地局60に割り当てられたAPN毎に、どのUEに、どのようなアクセス権限情報を付与するかを設定及び変更できるものとする。
制御部300は、MME40からの要求に応じて、記憶部350が保持するサブスクリプションDB352の情報提供を行う。
[1.2.4 MMEの構成]
次に、本実施形態におけるMME40の構成について説明する。図7に示すように、制御部400に、送受信部410と、記憶部450とがバスを介して接続されている。
制御部400は、MME40を制御するための機能部である。制御部400は、記憶部450に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種処理を実現する。
送受信部410は、ルータもしくはスイッチに有線接続され、パケットの送受信を行う機能部である。例えば、ネットワークの接続方式として一般的に利用されているEthernet(登録商標)等により送受信する。
記憶部450は、MME40の各種動作に必要なプログラム、データ等を記憶する機能部である。さらに、記憶部450は、加入者情報を一時的に保存するサブスクリプションDB452と、APN−IPアドレス変換DB454とが記憶されている。
図8は、サブスクリプションDB452の一例を示した図である。データベースの構造は、図6に示されたHSS30が保持するサブスクリプションDB352と同じであるが、当該MME40が管理対象としているUEについてのみ情報が一時保持される。
図9は、APN−IPアドレス変換DB454の一例を示した図である。図9に示されたように、APN(例えば、「WEB」)と、PGW10及びSGW20のIPアドレス(例えば、「2001:200:1::1」と「2001:200:2::1」)との変換テーブルを保持するデータベースである。ホーム基地局60のように、PGW10とSGW20とが同一装置で構成される場合には、同一IPアドレスが登録される。
[1.2.5 GWの構成]
次に、本実施形態におけるGW50の構成について説明する。図10に示すように、制御部500に、送受信部510と、パケット送受信部520と、記憶部550とがバスを介して接続されている。
ここで、MME40とホーム基地局60間及びSGW20とホーム基地局60間の通信は、GW50を介して行われる。
制御部500は、GW50を制御するための機能部である。制御部500は、記憶部550に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種処理を実現する。
送受信部510は、ルータもしくはスイッチに有線接続され、パケットの送受信を行う機能部である。例えば、ネットワークの接続方式として一般的に利用されているEthernet(登録商標)等により送受信する。
パケット送受信部520は、具体的なデータ(パケット)を送受信する機能部である。上位層から受け取ったデータを、パケットとして分解し送信する。また、受信したパケットを上位層に渡す機能を実現する。記憶部550は、GWの各種動作に必要なプログラム、データ等を記憶する機能部である。
[1.2.6 ホーム基地局の構成]
次に、本実施形態におけるホーム基地局60の構成について、説明する。図11はホーム基地局60の構成を説明した図であり、制御部600に、L−PGW部610と、L−SGW部620と、LTE基地局部630と、記憶部650と、ホームネットワークインタフェース部660と、ブロードバンドアクセスネットワーク用インタフェース部670とがバスを介して接続されている。
制御部600は、ホーム基地局60を制御するための機能部である。制御部600は、記憶部650に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより処理を実現する。
L−PGW部610は、前述のPGW10と同様に構成され、L−SGW部620との間でPMIPトンネルを確立する。さらに図12に示すようなバインディング情報612を保持する。ここで、バインディング情報612は、UE70のIPアドレスプレフィックスと、L−SGW部620への伝送路とを関連付けて記録している。
L−SGW部620は、前述のSGW20と同様に構成され、L−PGW部610との間でPMIPトンネルを確立する。
LTE基地局部630は、LTEの基地局として機能し、UE70を収容するための機能部である。また、LTE基地局部630には、外部アンテナ635が接続されている。
記憶部650は、ホーム基地局60の各種動作に必要なプログラム、データ等を記憶する機能部である。さらに記憶部650は、パケットフィルタリング情報652と、IPアドレスプール654とが記憶されている。
図13は、パケットフィルタリング情報652の一例を示した表であり、ホーム基地局60がローカルIPアクセス機能を提供した場合に、提供するサービス種別(例えば、「種別1:インターネット接続」等)毎に、ホーム基地局60によるパケット転送の可否を定めるルールが記憶されている。
例えば、ホームネットワークに接続する情報端末80に、「2001:100:200:3000」で始まるIPv6アドレスが割り当てられていたケースを想定する。
そして、種別1の場合であれば、まず全てのパケット転送を許可(「allow all」)にしたのち、パケットの宛先或いは送信元IPv6アドレスが「2001:100:200:3000」で開始されるIPv6アドレスを含んでいた場合には、当該パケットの転送は許可しない(「disallow IPv6==2001:100:200:3000::/64」)。つまり、この種別1に割り当てられたパケットフィルタリングを適用することによって、UE70からホームネットワークへの通信及びホームネットワークからのUE70への通信についてはホーム基地局60が遮断することになる。
一方、種別2の場合であれば、まず総てのパケット転送を遮断(「disallow all」))した後、パケットの宛先或いは送信元IPv6アドレスが「2001:100:200:3000」で開始されるIPv6アドレスを含んでいた場合には、当該パケットの転送を許可する(「allow IPv6==2001:100:200:3000::/64」)。これにより、UE70とホームネットワーク内の情報端末80間の通信のみが許可される。
図14は、IPアドレスプール654の一例を示した表であり、ホーム基地局60がブロードバンドアクセスサービスを提供する事業者から付与されたIPアドレスブロック(例えば、「2001:100:200::/48」等)を管理する。
そして、ホーム基地局60は、ローカルIPアクセスを利用するUE70に対して、このIPアドレスブロックから割り当てを行うこととし、例えば「2001:100:200:4000::/64」というIPv6アドレスプレフィックスがUE70に割り当てられるものとする。なお、このIPアドレスブロックに属するIPアドレス宛の通信は、ホーム基地局60にルーティングされるような経路情報がインターネット上に設定されているものとする。
ホームネットワークインタフェース部660は、ホームネットワーク内の他装置とパケット送受信を行う機能部である。例えば、ネットワークの接続方式として一般的に利用されているEthernet(登録商標)等により送受信する。
ブロードバンドアクセスネットワーク用インタフェース部670は、ブロードバンドアクセスネットワークとパケット送受信を行う機能部である。例えば、ネットワークの接続方式として一般的に利用されるADSL等により送受信する。
[1.2.7 UEの構成]
次に、本実施形態における移動局であるUE70の構成について、説明する。UE70の具体的な一例としては、無線アクセスインタフェースを介して移動通信システムに接続する携帯端末や、PDA等の端末が想定される。図15に示すように、制御部700に、LTEインタフェース部710と、パケット送受信部720と、記憶部750と、ベアラ確立処理部770とがバスを介して接続されている。
制御部700は、UE70を制御するための機能部である。制御部は、記憶部750に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種処理を実現する。
LTEインタフェース部710は、UE70がホーム基地局60に接続するための機能部である。また、LTEインタフェース部710には、外部アンテナ715が接続されている。
パケット送受信部720は、具体的なデータ(パケット)を送受信する機能部である。上位層から受け取ったデータを、パケットとして分解し送信する。また、受信したパケットを上位層に渡す機能を実現する。
記憶部750は、UE70の各種動作に必要なプログラム、データ等を記憶する機能部である。さらに、記憶部750には、APNリスト752が記憶されている。
APNリスト752は、インターネット接続を行う際にUE70が利用候補とするAPNを記憶する。図16はAPNリスト752のデータ構成の一例である。図16に示すように、APNリスト752には、UE70が利用候補とするAPNがリスト管理されている。
また、ローカルIPアクセス用APNの場合には、そのAPNが割り当てられているホーム基地局60のCSGIDと併せて管理する。なお、ホーム基地局60に割り当てられたAPNは、あらかじめホーム基地局60の所有者或いは移動通信事業者から取得する。取得する手段としては、例えば、オフラインで通知を受け、UE70にあらかじめ設定したり、ホーム基地局60に接続した際にSMS(Short Message Service)等で通知され、自動登録されたりする等の手段があるが、それに限らず他の手段を用いてもよい。
ベアラ確立処理部770は、ホーム基地局60内のL−SGW部620又はコアネットワーク内のSGW20との通信路であるEPSベアラを確立するための処理を実行する機能部である。
[1.2.8 情報端末の構成]
次に、本実施形態における情報端末80の構成について説明する。情報端末80は、図17に示すように、制御部800に、ホームネットワークインタフェース部810と、記憶部850とがバスを介して接続されている。
制御部800は、情報端末80を制御するための機能部である。制御部800は、記憶部850に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種処理を実現する。
ホームネットワークインタフェース部810は、ホームネットワーク内の他装置とパケット送受信を行う機能部である。例えば、ネットワークの接続方式として一般的に利用されているEthernet(登録商標)等により送受信する。
記憶部850は、情報端末80の各種動作に必要なプログラム、データ等を記憶する機能部である。
[1.3 処理の説明]
次に、図1に示す移動通信システム1において、UE70がホーム基地局60を介してコアネットワーク及びローカルIPアクセスを利用するための手続きについて、図を用いて説明する。
[1.3.1ホーム基地局の登録処理]
まず、ホーム基地局60の移動通信システム1への登録手続きについて、図18を用いて説明する。
ホーム基地局60は、S1設定要求をMME40に送信する(S100)。ここで、S1設定要求とは、ホーム基地局60のLTE基地局部630と、MME40間の通信経路を確立し、ホーム基地局60を移動通信システム1の基地局として動作させるために行わるもので、ホーム基地局60に割り当てられたCSGIDが含まれる。そしてMME40は、S1設定応答を送信する(S102)。
次に、従来と異なり、ホーム基地局60は、ローカルIPアクセス登録要求をMME40に送信し、ローカルIPアクセス機能を提供するホーム基地局としての登録をMME40に要求する(S104)。ローカルIPアクセス登録要求には、ホーム基地局60に割り当てられたCSGIDと、ローカルIPアクセス用APN(「BOB’S_HOME」)と、L−PGW部610のIPアドレスと、L−SGW部620とのIPアドレスとが含まれている。
MME40は、取得したAPNと、L−PGW部610のIPアドレスと、L−SGW部620のIPアドレスとに基づいて、APN−IPアドレス変換DB454を更新する(S106)。具体的には、図9から図19の状態にデータベースが更新される。そして、当該ローカルIPアクセス用APNと、そのAPNが割り当てられているL−PGW部610と、L−SGW部620とのIPアドレスとを関連付けて記憶する。そして、MME40は、ローカルIPアクセス登録許可をホーム基地局60に送信する(S108)。以上で、ホーム基地局60の登録処理を完了する。
[1.3.2 ホーム基地局へのUEアタッチ処理]
次に、UE70がホーム基地局60を介してコアネットワークに接続し、APNが「WEB」で識別される外部PDNに接続する手続きについて、図20を用いて説明する。
まず、UE70はホーム基地局60経由でコアネットワークに接続するために、非特許文献1に規定された従来手法に従って、アタッチ要求をホーム基地局60に送信する(S200)。アタッチ要求内にはUE識別子(UE1)と、接続先PDNを識別するAPN(「WEB」)と、UEの保有機能を示すUE capability等が含まれる。
ホーム基地局60は、受信したアタッチ要求に自身のCSGID(「CSGID1」とする)を付加して、MME40に送信する(S202)。
MME40は、従来方法に従って、アタッチ要求に含まれているUE識別子を取り出し、ユーザ認証を行い、さらにHSS30にUE70のサブスクリプションデータを取得するために位置情報更新要求を送信する(S204)。
HSS30は、図6に示されたサブスクリプションDBからUE識別子がUE1に該当する情報のみを抽出し、抽出した情報を位置情報更新応答に含めて、MME40に送信する(S208)。ここで、従来とは異なり、アクセス権限が付与されているCSGIDのリストだけでなく、ローカルIPアクセス用APN毎の利用可能サービスも含めて送信する。
そして、MME40は、図8に示されたように抽出した情報をUE70のサブスクリプションDB452に記憶する(S210)。
さらにMME40は、UE70が接続しているホーム基地局60のCSGID1と、取得したサブスクリプションデータとを照合する(S212)。これにより、UE70がホーム基地局60に接続するアクセス権限を持っているかどうかを確認する(S212)。仮にアクセス権限がない場合には、MME40はアタッチ拒否をホーム基地局60経由でUE70に送信し、アタッチ処理が失敗したものとして、ここでアタッチ処理を終了する。
アクセス権限があることが確認された場合、MME40は接続が許可されたUE70のために、従来方法に従ってPDNコネクション確立処理を行う(S214)。PDNコネクションとは、UEとPDNの間で確立される論理パスであり、ホーム基地局60とSGW20との間に確立されるEPSベアラと、SGW20とPGW10との間に確立されるPMIPトンネルとから構成される。PDNコネクション確立処理はMME40と、SGW20と、PGW10との間で行われる。なお、本実施形態では、PMIPトンネルが確立される場合を例に述べたが、代わりに、SGW20とPGW10の間でGTP(GPRS Tunneling Protocol)トンネルを確立する方法であってもよい。
PDNコネクション確立処理が完了すると、PGW10内のバインディング情報に図3で示されたようにUE70のIPアドレスと伝送路との関連付けがなされ、UE70はコアネットワーク経由での通信データの送受信が可能となる。
具体的には、PGW10が受信したUE70宛の通信データは、PMIPトンネル1及びEPSベアラ1を経由してホーム基地局60まで転送され、UE70に送信される。また、UE70からPDN宛に送信した通信データは、EPSベアラ1及びPMIPトンネル1を経由してPDNに転送される。
以上で、UE70のホーム基地局60へのアタッチ処理が完了する。なお、この時点では、UE70は、コアネットワーク経由でのPDN接続のみが確立しているため、インターネット向けの通信データは、全てコアネットワーク経由で送信される。
[1.3.3 ローカルIPアクセス用のアタッチ処理]
次に、UE70はホーム基地局60を介してローカルIPアクセスでの接続を開始する。以下、ローカルIPアクセス用のアタッチ処理について図21を用いて説明する。
なお、このアタッチ処理を開始する契機は、例えば、ホーム基地局60経由でのコアネットワークへのアタッチが完了したことを、UE70に搭載されたディスプレイ等に表示し、それを起因にユーザが手動で行ってもよいし、あらかじめUE70に、特定のホーム基地局にアタッチした場合には自動的にローカルIPアクセス用のアタッチ処理も自動的に開始するように設定されていてもよいし、それに限らず他の手段を用いてもよいものとする。
まず、UE70は、ホーム基地局60経由でローカルIPアクセスを行うために、PDNコネクティビティ要求をMME40に送信する(S300)。ここで、ローカルIPアクセスでの接続を明示するために、接続先APNとして、ホーム基地局60に割り当てられたAPN(BOB’S_HOME)を指定する。
MME40は、PDNコネクティビティ要求を受信し、記憶しているUE70に対応するサブスクリプションデータを参照し、ローカルIPアクセスへのアクセス権限の有無を確認する(S302)。ここで、アクセス権限における判定の処理につき、図22のフローチャートを用いて説明する。
まず、UE70が接続している接続先のホーム基地局60のCSGIDを抽出する(ステップS1000)。そして、抽出されたホーム基地局60のCSGID1が、UE70に対応するサブスクリプションデータ内にアクセス許可されているCSGIDリストとして含まれているか否か、サブスクリプションDB452を参照して確認する(ステップS1002)。ここで、含まれていない場合には(ステップS1002;No)、PDNコネクティビティ拒否をUE70に送信し、アタッチ処理を終了する(ステップS1014)。
もし、UE70に対応するサブスクリプションデータ内にアクセス許可されているCSGIDリストとして含まれている場合(ステップS1002;Yes)、当該CSGIDに割り当てられているAPNをサブスクリプションDB452から抽出する(ステップS1004)。ここで、抽出されたAPNと、PDNコネクティビティ要求に含まれているAPNとが同一であるかを確認する(ステップS1006)。APNが同一でない場合は(ステップS1006;No)、UE70が現在接続しているホーム基地局60とは異なるホーム基地局60に割り当てられたAPNへの接続を要求しているため、PDNコネクティビティ拒否を返信し(ステップS1014)、アタッチ処理を終了する。
他方、APNが同一である場合は(ステップS1006;Yes)、当該APNで利用可能サービスを抽出する(ステップS1008)。ここで、いずれか1つでもアクセス権限が付与されている場合(ステップS1010;Yes)、次に説明するローカルIPアクセス用PMIPトンネル確立処理を開始する(ステップS1012)。なお、いずれのサービス種別についてもアクセス権限が付与されていない場合は(ステップS1010;No)、MME40はPDNコネクティビティ拒否をUE70に送信して(ステップS1014)、次に述べるホーム基地局60とのローカルIPアクセス用PMIPトンネル確立処理を開始せずに、すぐさまアタッチ処理を終了する。この場合は、UE70はローカルIPアクセスを利用できないものとする。
[1.3.3.1 ローカルIPアクセス用PMIPトンネル確立処理]
図23は、ローカルIPアクセス用PMIPトンネル確立処理について詳細に示した図である。
まず、MME40はベアラ設定要求をL−SGW部620に送信する(S400)。ベアラ設定要求には、UE識別子(UE1)とAPNとが含まれるが、ここで従来と異なり、利用が許可されているサービス種別を示す情報がAPNに付加されている。例えば、サービス種別毎に以下の3種類の文字列を定める。
インターネット接続が利用可能な場合:「;INTERNET」
ホームネットワーク接続が利用可能な場合:「;HOMENETWORK」:
インターネット接続とホームネットワーク接続とが利用可能な場合:「;INTERNET&HOMENETWORK」
そして、MME40は保持しているUE70のサブスクリプションデータをサブスクリプションDB452から参照し、例えば、ホームネットワーク接続が許可されている場合には、「;HOMENETWORK」という文字列を元のAPN「BOB’S_HOME」の後ろに付加し、「BOB’S_HOME;HOMENETWORK」を新しくAPNとして用いる。
L−SGW部620は、ベアラ設定要求を受信し、L−PGW部610との間でPMIPトンネルを確立するためにバインディング更新要求をL−PGW部610に送信する(S402)。バインディング更新要求には、UE識別子(UE1)と上記変更したAPN(「BOB’S_HOME;HOMENETWORK」)とが含まれる。
L−PGW部610は、バインディング更新要求を受信し、まずUE70にHNP2を割り当て、図12に示されたようにバインディング情報を生成する(S404)。なお、割り当てるHNPは、ホーム基地局60が保持しているIPアドレスプールの中から割り当てられるものとし、ここではHNP2として、「2001:100:200:4000::/64」が割り当てられたとする。
そして、従来とは異なり、ローカルIPアクセス経由で利用が許可されているサービスのサービス種別をUE70に通知するために、PCO(Protocol Configuration Option)内に格納するサービス種別の情報を決定する(S406)。なお、PCOとは、L−PGW部610とUE70との間でのみやり取りする設定情報を格納できる3GPP規定の情報フィールドであり、L−SGW部620及びMME40及びLTE基地局部630を経由してUE70に運ばれる。
PCOに含める情報については、具体的には、バインディング更新要求に含まれているAPNに付加されたアクセス権限情報に基づいて、以下のいずれかの情報を含める。
種別1:インターネット接続が利用可能
種別2:ホームネットワーク接続が利用可能
種別3:インターネット接続と、ホームネットワーク接続が利用可能
例えば、ホームネットワークへの接続が可能であることが判断できる事前に定められた情報(例えば、「;HOMENETWORK」という文字列)がAPNに含まれていた場合には、PCOには、「種別2」を格納する。
さらにL−PGW部610は、L−SGW部620との間にPMIPトンネル2を確立し、UE70に割り当てたHNP2宛の通信データを受信した場合には、PMIPトンネル2を介して、L−SGW部620に転送するようにルーティング設定する(S408)。また、併せて、アクセス権限情報に基づいて図13のパケットフィルタリング情報652を参照し、次に説明するパケットフィルタリング処理に基づいて各通信データパケットの転送の可否を判断するパケットフィルタ設定を行う(ステップS410)。
図24及び図25は、そのパケットフィルタリング処理のフローチャートを示したものであり、以下にその処理を説明する。
まず、L−PGW部610は通信データを受信し(ステップS2000)、通信データがPMIPトンネル経由で受信したものかどうかを判定する(ステップS2002)。
ここで、通信データがPMIPトンネル経由の受信である場合(ステップS2002;Yes)、送信元アドレスから、UEのバインディング情報を検索する(ステップS2004)。具体的には、送信元アドレスを抽出して、当該送信アドレスに対応するバインディング情報を検索する。
続いて、該当UEがあるか否かを判定する(ステップS2006)。具体的には、送信元アドレスのプレフィックス部分(上位64ビット分)が、バインディング情報612に含まれているUEのHNPと一致するかにより判定する。
そして、一致した場合は(ステップS2006;Yes)、更に送信先アドレスを抽出し、UE70のアクセス権限情報に基づいてパケットフィルタリング情報を参照する(ステップS2008)。そして、送信先アドレスが許可されているアドレスかどうかを判定する(ステップS2010)。
もしステップS2006において、該当するUEが見つからなかった場合や(ステップS2006;No)、ステップS2010において、送信先アドレスが許可されていないアドレスであった場合(ステップS2010;No)は、受信した通信データを破棄し(ステップS2018)、処理を終了する。
また、ステップS2010において、送信先アドレスが許可されているアドレスであった場合は(ステップS2010;Yes)、更に送信先アドレスがホームネットワーク向けのアドレスであるかどうかを判定する(ステップS2012)。ここで、送信先がホームアドレス向けのアドレスであった場合(ステップS2012;Yes)、ホームネットワークインタフェース部660を用いて通信データを送信し(ステップS2014)、それ以外の場合(ステップS2012;No)には、ブロードバンドアクセスネットワーク用インタフェース部670を用いて通信データを送信する(ステップS2016)。そして、通信データを送信後、本処理を終了する。
また、ステップS2002において、PMIPトンネルからの受信でなかった場合(ステップS2002;No)、送信先アドレスからUEのバインディング情報を検索する(図25のステップS2050)。そして、送信先アドレスのプレフィックス部分(上位64ビット分)が、バインディング情報612に含まれているUEのHNPと一致するかを判定する(ステップS2052)。
ここで、一致した場合(ステップS2052;Yes)、さらに送信元アドレスを抽出し、当該UEのアクセス権限情報に基づいてパケットフィルタリング情報を参照する(ステップS2054)。そして、送信元アドレスが許可されているアドレスかどうかを判定する(ステップS2056)。
もしステップS2052において、一致するものが見つからなかった場合(ステップS2052;No)や、ステップS2056において許可されていないアドレスであった場合(ステップS2056;No)には、受信した通信データを破棄し(ステップS2060)、処理を終了する。
また、ステップS2056において、送信元アドレスが許可されているアドレスであった場合(ステップS2056;Yes)には、UE70に割り当てられたPMIPトンネルを用いて通信データをL−SGW部620に転送し(ステップS2058)、本処理を終了する。
パケットフィルタ設定が完了した後、L−PGW部610は、バインディング更新応答をL−SGW部620に返信する(S412)。メッセージ内には割り当てたHNPと、アクセス権限情報の種別を格納したPCOとが含まれる。
そして、バインディング更新応答を受信したL−SGW部620は、ベアラ設定応答をMME40に送信する(S414)。ここで、ベアラ設定応答には前記サービス種別を設定したPCOとHNPが含まれる。
以上の手続きにより、ローカルIPアクセス用PMIPトンネル確立手続きが完了し、PMIPトンネル2の確立が完了、アクセス権限情報に基づいて許可された通信データのみが転送されるようになる。
[1.3.3.2 EPSベアラ確立処理]
以下、再び図21に戻り、次の処理の説明を進める。
まず、ベアラ設定応答を受信したMME40は、LTE基地局部630経由でUEにPDNコネクティビティ許可を送信する(S304)。PDNコネクティビティ許可にはAPNとPCOとが含まれている。
UE70は、PDNコネクティビティ許可を受信する。そして、接続先ホーム基地局60に設定されているアクセス権限情報をPCOから取得する。また、RRCコネクション再設定完了をLTE基地局部630に送信する(S306)。
LTE基地局部630は、ベアラ設定応答をMME40に送信する(S308)。MME40はベアラ設定応答を受信し、ホーム基地局60のIPアドレスを含んだベアラ更新要求をL−SGW部620へ送信する(S310)。
L−SGW部620は、ベアラ更新応答をMME40に返信するとともに(S312)、ホーム基地局60のIPアドレスを取得し、EPSベアラ2を確立する。
そして、L−SGW部620は、ローカルIPアクセス用PMIPトンネル確立処理で取得したHNPを格納したルータ広告をUE70に送信する(S314)。
UE70は受信したルータ広告からHNPを取り出し、HNPを用いて自身のIPv6アドレスを生成し、ローカルIPアクセス向けの通信データの送受信が可能な状態になる。
以上により、UE70は、コアネットワーク経由のPDNコネクション(S316)と、ローカルIPアクセス経由でのPDNコネクション(S318)とを同時確立する。
[1.3.4 UEの通信データの送受信処理]
UE70がWEBブラウザ等のアプリケーションでインターネット接続する場合には、図26に示された手続きに従って、確立した2つのPDNコネクションから1つのPDNコネクションを選択し、通信データの送受信を行う。
まず、PDNコネクティビティ許可で取得したPCO内に含まれているローカルIPアクセスのアクセス権限情報を抽出する(ステップS3000)。
そして、ステップS3000にて抽出されたアクセス権限情報に基づき、種別が1又は3である場合、すなわちローカルIPアクセス経由でのインターネット接続サービスが利用可能である場合には(ステップS3002;Yes)、ローカルIPアクセス経由のPDNコネクション(EPSベアラ2及びPMIPトンネル2で構成される)を選択し、データを送信する(ステップS3004)。
また、種別が2の場合、すなわちローカルIPアクセス経由でのインターネット接続サービスが利用できない(種別2が含まれている)場合(ステップS3002;No)には、コアネットワーク経由のPDNコネクション(EPSベアラ1及びPMIPトンネル2で構成される)を選択し、データを送信する(ステップS3006)。
そして、選択したPDNコネクションを用いて、UE70の通信データは転送され、外部PDNに送出される。また、外部PDNからUE70への通信データについても同様の経路を通ってUE70に届けられる。
また、UE70がアクセス権限情報に従わずに、ローカルIPアクセス経由でのインターネット接続サービスが利用不可能であるにもかかわらず、ローカルIPアクセス経由でのPDNコネクションを用いてインターネット向けに通信データを送信した場合には、前述のL−PGW部610におけるパケットフィルタリング処理によって通信データは破棄される。
なお、UE70がホームネットワーク向けに通信データを送信する場合には、ローカルIPアクセス経由でのPDNコネクションを用いて行い、L−PGW部610はパケットフィルタリング処理によって転送の可否を判断する。
このように、本実施形態では、ホーム基地局のローカルIPアクセス機能を用いたサービスについて、ホーム基地局所有者及び移動通信事業者がサービス毎のアクセス権限をUE毎に設定でき、多様なホーム基地局の利用シナリオが実現できる。
また、ホーム基地局は、UEにアクセス権限が付与されているサービス種別に準じてパケットフィルタリングすることができ、仮に、ローカルIPアクセス経由でのインターネット接続サービスの利用が許可されていないUEが、誤って或いは意図的に、インターネット向けの通信データを送信したとしても、ホーム基地局は当該通信データを検出し、破棄できる。また、逆方向の通信データについてもアクセス権限に応じたパケットフィルタリングが適用される。
さらに、ホーム基地局がローカルIPアクセスを使用したインターネット接続サービスが利用可能であるかどうかをUEに通知するため、UEは、コアネットワーク経由でのインターネット接続を試みるべきか、ローカルIPアクセス経由でのインターネット接続を試みるべきかを適切に判断することができる。
さらに、このUEに通知されるローカルIPアクセスのアクセス権限情報は、ホーム基地局のL−PGW部がPCOに含めてUEに通知する。このようにすることによって、UEへのアクセス権限情報の通知について、L−PGW部とUE以外の装置に一切の拡張を要しない。
さらに、MMEがAPNに特殊な文字列を付加することによって、ローカルIPアクセスについてのアクセス権限をホーム基地局に通知し、その権限に従ってUEのアクセス制御がなされる。このようにすることによって、ホーム基地局では、UE別のアクセス権限情報を保持する必要がないだけでなく、非特許文献1で規定されるベアラ設定要求に新たに情報要素を追加することなくアクセス権限情報を通知できる。
また、UE毎に接続可能なローカルIPアクセス用APNとアクセス権限情報とが加入者情報管理装置内に一元管理され、その情報がホーム基地局でのアクセス制御に用いられる。このようにすることによって、ホーム基地局所有者及び移動通信事業者によるアクセス権限情報の設定及び管理が容易となる。
なお、本実施形態では、L−PGW部610とL−SGW部620との間でバインディング更新要求とバインディング更新応答を用いてPMIPトンネルを確立することを例にして述べたが、これに限らず、代わりにベアラ確立要求とベアラ確立応答とを用いてGTPトンネルを確立することによってPMIPトンネルと同等の伝送路を確立する方法であってもよい。
また、本実施形態では、ホーム基地局60内のL−PGW部610と、L−SGW部620とが異なる機能部として構成される場合を例にして述べたが、これに限らず、L−PGW部610と、L−SGW部620とが1つの統合された機能部として構成されてもよい。その場合には、L−PGW部610と、L−SGW部620との間で送受信される制御メッセージ(バインディング更新要求及びバインディング更新応答)は、機能部内に閉じた処理となる。
また、本実施形態では、ホーム基地局60がブロードバンドアクセスネットワークへのゲートウェイとしての構成要素も含む場合を例にして述べたが、これに限らず、ホーム基地局60のブロードバンドアクセスネットワーク用インタフェース部670と、ホームネットワークインタフェース部660とのみを独立した装置(以下、ホームゲートウェイと呼ぶ)として構成し、ホーム基地局60には、制御部600に、L−PGW部610と、L−SGW部20と、LTE基地局部630と、記憶部650と、ホームネットワークインタフェース部660とをバスを介して接続される構成にしてもよい。その場合には、ホーム基地局60とホームゲートウェイと情報端末80とがホームネットワークインタフェースを介して相互に接続されることとなる。
さらに、本実施形態では、IPv6を用いてUEが通信を行う場合を例にして述べたが、IPv4アドレスの場合でも同様の手続きで行うことができる。ただし、IPv4はグローバルアドレスが枯渇しており、ブロードバンドアクセスサービスを提供する事業者が多数のIPv4アドレスブロックを個々のホーム基地局に割り当てることが困難な場合が想定される。その場合には、ローカルIPアクセス経由でのインターネット接続の際には、NAT(Network Address Translation)によるアドレス変換の利用を前提とし、まず、192.168.0.0/16といったプライベートアドレス空間をホーム基地局内のIPアドレスプールに管理し、ホーム基地局に接続している個々のUEには、例えば「192.168.1.1/ネットマスク255.255.255.0」、「192.168.2.1/ネットマスク255.255.255.0」、「192.168.n.1/ネットマスク255.255.255.0」(nは3から255まで)といった順番にサブネットの異なるIPv4アドレスを割り当ててもよい。
さらに、本実施形態では、MME40がAPN−IPアドレス変換DB454を記憶している場合を例にして述べたが、データベース部分を独立した装置として設置し、APNからIPアドレスへの変換については、MME40が当該データベース装置に問い合わせを行う構成であってもよい。また、冗長設計のために移動通信システム1に複数のMME40が設置されている場合には、それぞれのMME40が当該データベース装置への問い合わせを行う構成であってもよい。
さらに、本実施形態では、ホーム基地局60は、GW50を経由してSGW20及びMME40と接続される場合を例にして述べたが、これに限らず、ホーム基地局60がSGW20及びMME40と直接接続される構成であってもよい。
[2.第2実施形態]
続いて、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、ホーム基地局60の構成を除いて、ネットワーク構成及び装置構成は第1実施形態と同様であり、ホーム基地局60の構成以外の詳細説明は省略する。
[2.1 装置構成]
まず、各装置構成について図を用いて簡単に説明する。
[2.2 ホーム基地局]
本実施形態におけるホーム基地局62の構成について、説明する。図27は、ホーム基地局62の構成の一例を示した図であり、第1実施形態におけるホーム基地局60の構成とは、記憶部658(650)にアクセス権限情報656を記録している点が異なる。
図28は、アクセス権限情報656の一例を示した図であり、ホーム基地局62に接続してくるUE毎に、そのUE識別子(例えば、「UE1」)と、利用可能なサービス(例えば、「種別1:インターネット接続は不許可」、「種別2:ホームネットワーク接続は許可」、等)を示している。
また、ホーム基地局62の所有者は、このアクセス権限情報656を変更することができ、例えば新たに別のUEの情報を追記したり、特定UEの利用可能サービスを変更したりすることができるものとする。
ただし、追記及び変更を行った場合には、図6に示されたHSS30のサブスクリプションDB352に記されている情報と同期するものとする。情報同期の手段としては、例えば、アクセス権限情報に変更が生じた場合には、ホーム基地局62がHSS30に通知を行ってもよいし、まずHSS30のサブスクリプションDB352の変更を行い、HSS30からホーム基地局62に通知を行ってもよい。
他の構成については、図11に記載の第1実施形態のホーム基地局60と同様であり、詳細説明は省略する。
[2.3 処理の説明]
まず、第1実施形態と同様にホーム基地局62は、移動通信システム1への登録手続きを行う。さらにUE70はホーム基地局62経由でのアタッチ処理を行う。本登録手続きと、本アタッチ処理とは第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
さらに続けてUE70は、ホーム基地局62経由でのローカルIPアクセス用アタッチ処理を行う。ここで、第1実施形態と異なるのは、ローカルIPアクセス用PMIPトンネル確立処理である。以下、本実施形態のローカルIPアクセス用PMIPトンネル確立処理について説明する。
[2.3.1 ローカルIPアクセス用PMIPトンネル確立処理(第2処理例)]
図29は、ローカルIPアクセス用PMIPトンネル確立処理を示したものである。
まず、MME40はベアラ設定要求をL−SGW部620に送信する(S500)。ベアラ設定要求には、UE識別子(UE1)と、APN(BOB’S_HOME)とが含まれ、第1実施形態と異なり、APNにはサービス種別を示す情報は付加されないものとする。
L−SGW部620は、ベアラ設定要求を受信し、L−PGW部610との間でPMIPトンネルを確立するためにバインディング更新要求をL−PGW部610に送信する(S502)。バインディング更新要求には、UE識別子(UE1)とAPN(BOB’S_HOME)とが含まれる。
L−PGW部610はバインディング更新要求を受信し、第1の実施形態と同様に、まずUEへのHNP割り当て、図12に示されたようにバインディング情報を生成する(S504)。
また、PCOについても同様に処理する(S506)。しかし、PCOに格納するアクセス権限情報を判断する際に、APNに付加された情報に基づき判断するのではなく、ホーム基地局62自身が保有するアクセス権限情報656を参照する。
つまり、アドレス権限情報656に従って、当該UEに、インターネット接続のみが利用許可されている場合には「種別1」を、ホームネットワーク接続のみが利用許可されている場合には「種別2」を、そのどちらの接続も利用許可されている場合には「種別3」を格納する。
さらにL−PGW部610は、L−SGW部620との間にPMIPトンネル2を確立し、UE70に割り当てたHNP宛の通信データを受信した場合には、PMIPトンネル2を介して、L−SGW部620に転送するようにルーティング設定を行う(S508)。また、パケットフィルタリング情報に基づいて、各通信データの転送の可否を判断するパケットフィルタ設定を行う(S510)。
パケットフィルタリング処理についても、第1実施形態における処理と同様であるが、APNに付加されたアクセス権限情報に基づいて行うのではなく、ホーム基地局62に記憶されているアクセス権限情報656に基づいて行う点が異なる。
L−PGW部610は、バインディング更新応答をL−SGW部620に送信する(S512)。メッセージ内には割り当てたHNPと、アクセス権限情報の種別を格納したPCOとが含まれる。
そして、バインディング更新応答を受信したL−SGW部620は、ベアラ設定応答をMME40に送信する(S514)。ベアラ設定応答には前記サービス種別を設定したPCOとHNPが含まれる。
以上の手続きにより、ローカルIPアクセス用PMIPトンネル確立手続きが完了し、PMIPトンネル2の確立が完了、アクセス権限情報に基づいて許可された通信データのみが転送されるようになる。
なお、その後の処理は、第1の実施形態における処理と同じ処理を行うので、説明を省略する。
このように、第2の実施形態では、HSSと同様にホーム基地局にもUE別のアクセス権限情報を保持することにより、MMEがベアラ設定要求をL−SGWに送信する際に、APNにアクセス権限情報を付加するという追加処理が不必要となり、MMEへの機能追加を最小限に抑えることができる。
なお、本発明の第1実施形態及び第2実施形態では、ホーム基地局60及びホーム基地局62の移動通信システム1への登録手続きについて、図18に示されたように、ホーム基地局は、ローカルIPアクセス登録要求をMME40に送信し、ローカルIPアクセス機能を提供するホーム基地局としての登録をMME40に要求する場合を例にして述べた。
しかし、これに限らず、図30に示されたように、S1設定要求に拡張を施し、CSGIDだけでなく、新たにローカルIPアクセス用APN(「BOB’S_HOME」)と、L−PGW部610のIPアドレスと、L−SGW部620とのIPアドレスとを含めて送信する(S600)ことにより、APN−IPアドレス変換DB454を更新する(S606)構成にしてもよい。この場合、APN−IPアドレス変換DB454を更新後、SI設定応答を送信する(S602)。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。
1 移動通信システム
10 PGW
100 制御部
110 送受信部
120 パケット送受信部
150 記憶部
152 バインディング情報
160 PMIP処理部
20 SGW
200 制御部
210 送受信部
220 パケット送受信部
250 記憶部
260 PMIP処理部
270 ベアラ確立処理部
30 HSS
300 制御部
310 送受信部
350 記憶部
352 サブスクリプションDB
40 MME
400 制御部
410 送受信部
450 記憶部
452 サブスクリプションDB
454 APN−IPアドレス変換DB
50 GW
500 制御部
510 送受信部
520 パケット送受信部
550 記憶部
60、62 ホーム基地局
600 制御部
610 L−PGW部
612 バインディング情報
620 L−SGW部
630 LTE基地局部
635 外部アンテナ
650、658 記憶部
652 パケットフィルタリング情報
654 IPアドレスプール
656 アクセス権限情報
660 ホームネットワークインタフェース部
670 ブロードバンドアクセスネットワーク用インタフェース部
70 UE
700 制御部
710 LTEインタフェース部
715 外部アンテナ
720 パケット送受信部
750 記憶部
752 APNリスト
770 ベアラ確立処理部
80 情報端末
800 制御部
810 ホームネットワークインタフェース部
850 記憶部

Claims (26)

  1. 移動局(UE;User Equipment)と、ホームネットワークに含まれる第1のアクセス制御装置と、コアネットワークに含まれる第2のアクセス制御装置(PGW;Packet data GW)と、加入者情報管理装置(HSS;Home Subscriber Service)と、位置管理装置(MME;Mobility Management Entity)と、外部PDN(Packet Data Network)とを含んで構成される移動通信システムであって、
    前記移動局は、
    APN(Access Point Name)を含むPDNコネクティビティ要求を前記位置管理装置に対して送信し、
    前記加入者情報管理装置は、
    トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続がAPNに対して許可されているか否かの情報を含むサブスクリプションデータを前記位置管理装置に対して提供し、
    前記位置管理装置は、
    前記加入者情報管理装置から提供された前記サブスクリプションデータに従って、前記移動局から送信されたAPNが前記トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続に対して許可されていることを確認した場合には、
    アクセス制御装置として前記第1のアクセス制御装置を選択し、
    前記移動局と前記第1のアクセス制御装置との間の第1のPDNコネクションの確立を許可し、
    前記第1のPDNコネクションの確立の許可を前記移動局に対して送信し、
    前記移動局は、
    前記位置管理装置から前記第1のPDNコネクションの確立の許可を受信し、
    前記トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続を行うために、前記第1のアクセス制御装置との間の前記第1のPDNコネクションを確立し、
    前記第1のPDNコネクションを介して、外部PDNとデータを送受信する、
    ことを特徴とする移動通信システム。
  2. 前記加入者情報管理装置は、
    CSG(Closed Subscriber Group)IDのリストも前記位置管理装置に対して提供し、
    前記位置管理装置は、
    前記加入者情報管理装置から提供されたCSGIDのリストも用いて、前記第1のPDNコネクションの確立を許可する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の移動通信システム。
  3. 前記位置管理装置は、
    前記加入者情報管理装置から提供された前記サブスクリプションデータに従って、前記移動局から送信されたAPNが前記トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続に対して許可されていないことを確認した場合には、
    前記第1のPDNコネクションの確立を許可せず、
    前記移動局は、
    前記第1のアクセス制御装置との間の前記第1のPDNコネクションを確立しない、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の移動通信システム。
  4. 前記位置管理装置は、
    前記加入者情報管理装置から提供された前記サブスクリプションデータに従って、前記移動局から送信されたAPNが前記トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続に対して許可されていないことを確認した場合には、
    前記第1のPDNコネクションの確立を許可せず、
    前記第1のPDNコネクションの確立の不許可を前記移動局に対して送信し、
    前記移動局は、
    前記位置管理装置から前記第1のPDNコネクションの確立の不許可を受信し、
    前記第1のアクセス制御装置との間の前記第1のPDNコネクションを確立しない、
    ことを特徴とする請求項3に記載の移動通信システム。
  5. 前記位置管理装置は、
    前記加入者情報管理装置から提供された前記サブスクリプションデータに従って、前記移動局から送信されたAPNが前記トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続に対して許可されているAPNと異なるAPNであることを確認した場合には、
    アクセス制御装置として前記第2のアクセス制御装置を選択し、
    前記移動局と前記第2のアクセス制御装置との間の第2のPDNコネクションの確立を許可し、
    前記第2のPDNコネクションの確立の許可を前記移動局に対して送信し、
    前記移動局は、
    前記位置管理装置から前記第2のPDNコネクションの確立の許可を受信し、
    前記第2のアクセス制御装置との間の前記第2のPDNコネクションを確立し、
    前記第2のPDNコネクションを介して、外部PDNとデータを送受信する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の移動通信システム。
  6. 前記第1のアクセス制御装置は、ホーム基地局(HeNB;Home eNode B)の一部として構成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の移動通信システム。
  7. 移動局(UE;User Equipment)と、ホームネットワークに含まれる第1のアクセス制御装置と、コアネットワークに含まれる第2のアクセス制御装置(PGW;Packet data GW)と、加入者情報管理装置(HSS;Home Subscriber Service)と、位置管理装置(MME;Mobility Management Entity)と、外部PDN(Packet Data Network)とを含んで構成される移動通信システムにおける移動局であって、
    APN(Access Point Name)を含むPDNコネクティビティ要求を前記位置管理装置に対して送信し、
    前記第1のアクセス制御装置との間の第1のPDNコネクションの確立の許可を前記位置管理装置から受信した場合には、
    トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続を行うために、前記位置管理装置によって選択された前記第1のアクセス制御装置との間の前記第1のPDNコネクションを確立し、
    前記第1のPDNコネクションを介して、外部PDNとデータを送受信する、
    ことを特徴とする移動局。
  8. 前記第1のPDNコネクションの確立が不許可と前記位置管理装置によって判断された場合には、
    前記第1のアクセス制御装置との間の前記第1のPDNコネクションを確立しない、
    ことを特徴とする請求項7に記載の移動局。
  9. 前記第1のPDNコネクションの確立が不許可と前記位置管理装置によって判断された場合には、
    前記第1のPDNコネクションの確立の不許可を前記位置管理装置から受信し、
    前記第1のアクセス制御装置との間の前記第1のPDNコネクションを確立しない、
    ことを特徴とする請求項8に記載の移動局。
  10. 前記トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続に対して許可されているAPNと異なるAPNを含んでPDNコネクションの確立を要求し、
    前記位置管理装置によって選択された前記第2のアクセス制御装置との間の第2のPDNコネクションを確立し、
    前記第2のアクセス制御装置との間の前記第2のPDNコネクションを確立し、
    前記第2のPDNコネクションを介して、外部PDNとデータを送受信する、
    ことを特徴とする請求項7に記載の移動局。
  11. 移動局(UE;User Equipment)と、ホームネットワークに含まれる第1のアクセス制御装置と、コアネットワークに含まれる第2のアクセス制御装置(PGW;Packet data GW)と、加入者情報管理装置(HSS;Home Subscriber Service)と、位置管理装置(MME;Mobility Management Entity)と、外部PDN(Packet Data Network)とを含んで構成される移動通信システムにおける位置管理装置であって、
    前記移動局からAPNを含んだPDNコネクションの確立要求を受信し、
    前記加入者情報管理装置から提供された、トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続がAPNに対して許可されているか否かの情報を含むサブスクリプションデータに従って、前記移動局から送信されたAPNが前記トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続に対して許可されていることを確認した場合には、
    アクセス制御装置として前記第1のアクセス制御装置を選択し、
    前記移動局と前記第1のアクセス制御装置との間の第1のPDNコネクションの確立を許可し、
    前記第1のPDNコネクションの確立の許可を前記移動局に対して送信する、
    ことを特徴とする位置管理装置。
  12. 前記加入者情報管理装置から提供されたCSG(Closed Subscriber Group)IDのリストも用いて、前記第1のPDNコネクションの確立を許可する、
    ことを特徴とする請求項11に記載の位置管理装置。
  13. 前記加入者情報管理装置から提供された前記サブスクリプションデータに従って、前記移動局から送信されたAPNが前記トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続に対して許可されていないことを確認した場合には、
    前記第1のPDNコネクションの確立を許可せず、
    前記第1のPDNコネクションを確立しないことを決定する、
    ことを特徴とする請求項11又は12に記載の位置管理装置。
  14. 前記第1のPDNコネクションを確立しないことを決定した場合には、
    前記第1のPDNコネクションの確立の不許可を前記移動局に対して送信する、
    ことを特徴とする請求項13に記載の位置管理装置。
  15. 移動局(UE;User Equipment)と、ホームネットワークに含まれる第1のアクセス制御装置と、コアネットワークに含まれる第2のアクセス制御装置(PGW;Packet data GW)と、加入者情報管理装置(HSS;Home Subscriber Service)と、位置管理装置(MME;Mobility Management Entity)と、外部PDN(Packet Data Network)とを含んで構成される移動通信システムにおける加入者情報管理装置であって、
    前記位置管理装置において、前記移動局から送信されたAPNがトラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続に対して許可されているか否かを確認できるように、
    前記トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続がAPNに対して許可されているか否かの情報を含むサブスクリプションデータを前記位置管理装置に対して提供する、
    ことを特徴とする加入者情報管理装置。
  16. 移動局(UE;User Equipment)と、ホームネットワークに含まれる第1のアクセス制御装置と、コアネットワークに含まれる第2のアクセス制御装置(PGW;Packet data GW)と、加入者情報管理装置(HSS;Home Subscriber Service)と、位置管理装置(MME;Mobility Management Entity)と、外部PDN(Packet Data Network)とを含んで構成される移動通信システムにおける第1のアクセス制御装置であって、
    トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続を行うことによって、前記移動局と外部PDNとの間でデータを送受信できるように、
    前記移動局との間の第1のPDNコネクションを確立する処理を行う、
    ことを特徴とする第1のアクセス制御装置。
  17. 前記第1のアクセス制御装置は、ホーム基地局(HeNB;Home eNode B)の一部として構成される、
    ことを特徴とする請求項16に記載の第1のアクセス制御装置。
  18. 移動局(UE;User Equipment)と、ホームネットワークに含まれる第1のアクセス制御装置と、コアネットワークに含まれる第2のアクセス制御装置(PGW;Packet data GW)と、加入者情報管理装置(HSS;Home Subscriber Service)と、位置管理装置(MME;Mobility Management Entity)と、外部PDN(Packet Data Network)とを含んで構成される移動通信システムにおける移動局の通信方法であって、
    APNを含むPDNコネクティビティ要求を前記位置管理装置に対して送信し、
    前記第1のアクセス制御装置との間の第1のPDNコネクションの確立の許可を前記位置管理装置から受信した場合には、
    トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続を行うために、前記位置管理装置によって選択された前記第1のアクセス制御装置との間の前記第1のPDNコネクションを確立し、
    前記第1のPDNコネクションを介して、外部PDNとデータを送受信する、
    ことを特徴とする通信方法。
  19. 前記第1のPDNコネクションの確立の不許可と前記位置管理装置によって決定された場合には、前記第1のアクセス制御装置との間の前記第1のPDNコネクションを確立しない、
    ことを特徴とする請求項18に記載の通信方法。
  20. 前記第1のPDNコネクションの確立の不許可を前記位置管理装置から受信した場合には、
    前記第1のアクセス制御装置との間の前記第1のPDNコネクションを確立しない、
    ことを特徴とする請求項19に記載の通信方法。
  21. 前記トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続に対して許可されているAPNと異なるAPNを含んでPDNコネクションの確立を前記位置管理装置に対して要求し、
    前記位置管理装置によって選択された前記第2のアクセス制御装置との間の前記第2のPDNコネクションを確立し、
    前記第2のPDNコネクションを介して、外部PDNとデータを送受信する、
    ことを特徴とする請求項18に記載の通信方法。
  22. 移動局(UE;User Equipment)と、ホームネットワークに含まれる第1のアクセス制御装置と、コアネットワークに含まれる第2のアクセス制御装置(PGW;Packet data GW)と、加入者情報管理装置(HSS;Home Subscriber Service)と、位置管理装置(MME;Mobility Management Entity)と、外部PDN(Packet Data Network)とを含んで構成される移動通信システムにおける位置管理装置の通信方法であって、
    前記加入者情報管理装置から提供された、トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続がAPNに対して許可されているか否かの情報を含むサブスクリプションデータに従って、前記移動局から送信されたAPNが前記トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続に対して許可されていることを確認した場合には、
    アクセス制御装置として前記第1のアクセス制御装置を選択し、
    前記移動局と前記第1のアクセス制御装置との間の第1のPDNコネクションの確立を許可し、
    前記第1のPDNコネクションの確立の許可を前記移動局に対して送信する、
    ことを特徴とする通信方法。
  23. 前記加入者情報管理装置から提供されたCSG(Closed Subscriber Group)IDのリストも用いて、前記第1のPDNコネクションの確立を許可する、
    ことを特徴とする請求項22に記載の通信方法。
  24. 前記加入者情報管理装置から提供された前記サブスクリプションデータに従って、前記移動局から送信されたAPNが前記トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続に対して許可されていないことを確認した場合には、
    前記第1のPDNコネクションの確立を許可せず、
    前記第1のPDNコネクションを確立しないことを決定する、
    ことを特徴とする請求項22又は23に記載の通信方法。
  25. 移動局(UE;User Equipment)と、ホームネットワークに含まれる第1のアクセス制御装置と、コアネットワークに含まれる第2のアクセス制御装置(PGW;Packet data GW)と、加入者情報管理装置(HSS;Home Subscriber Service)と、位置管理装置(MME;Mobility Management Entity)と、外部PDN(Packet Data Network)とを含んで構成される移動通信システムにおける加入者情報管理装置の通信方法であって、
    前記位置管理装置において、前記移動局から送信されたAPNがトラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続に対して許可されているか否かを確認できるように、
    前記トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続がAPNに対して許可されているか否かの情報を含むサブスクリプションデータを前記位置管理装置に対して提供する、
    ことを特徴とする通信方法。
  26. 移動局(UE;User Equipment)と、ホームネットワークに含まれる第1のアクセス制御装置と、コアネットワークに含まれる第2のアクセス制御装置(PGW;Packet data GW)と、加入者情報管理装置(HSS;Home Subscriber Service)と、位置管理装置(MME;Mobility Management Entity)と、外部PDN(Packet Data Network)とを含んで構成される移動通信システムにおける第1のアクセス制御装置の通信方法であって、
    トラフィックをオフロードするためのコアネットワークを経由しないインターネット接続を行うことによって、前記移動局と外部PDNとの間でデータを送受信できるように、
    前記移動局との間の第1のPDNコネクションを確立する処理を行う、
    ことを特徴とする通信方法。
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