JP2012248725A - 超電導マグネット装置、ならびに超電導コイルのクエンチ検出装置および方法 - Google Patents

超電導マグネット装置、ならびに超電導コイルのクエンチ検出装置および方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来よりも精度良くクエンチ検出を行なう。
【解決手段】超電導マグネット装置1は、超電導コイル11と、第1の電圧差検出部DU(1)とを備える。第1の電圧差検出部DU(1)は、超電導コイルの第1の端点EPAと第1の区分点DPAとの間にかかる電圧と、超電導コイルの第2の端点EPBと第2の区分点DPBとの間にかかる電圧との電圧差を検出する。第1の区分点DPAは、超電導コイルの中点MPと第1の端点EPAとの間のコイル導体上に位置する。第2の区分点DPBは、超電導コイルの中点MPと第2の端点EPBとの間のコイル導体上に位置し、中点MPに関して第1の区分点EPAと対称である。
【選択図】図4

Description

この発明は、超電導コイルのクエンチを検出する装置および方法、ならびにクエンチ検出装置を含む超電導マグネット装置に関する。
超電導コイルがクエンチした場合、できるだけ早く電源電圧を遮断するとともに保護抵抗を介してコイルに蓄積されたエネルギーを放出する必要がある。このために、クエンチを早期に検出する必要がある。クエンチ検出方法として、電圧による検出方法、アコースティック・エミッションの検出による方法、超音波を用いた音響的方法、光ファイバを用いた光学的方法、および冷媒圧力上昇を検出する方法などが知られている(低温工学協会編、「超伝導・低温工学ハンドブック」、第1版、p.603-606(非特許文献1)を参照)。
上記の方法の中で電圧による検出方法は、最も基本的な方法である。この方法は、コイル導体の一部が超電導から常伝導に転移したときに、常伝導に転移した部分の常伝導抵抗によって生じる電圧降下を検出するものである。通常、常伝導電圧の測定には、超電導コイルの中点タップと両端の端子とに接続されたブリッジ回路を用いて行なわれる。ブリッジ回路を用いることによって自己誘導による誘起電圧を除去することができる。
電圧による検出方法には、常伝導転移部分の位置の同定と電磁的ノイズの抑制とに課題がある。超電導コイルは、それ自身がアンテナとして機能するので、外部から到来した電磁波を確実に拾う。励磁電源が発生するノイズも、クエンチの検出精度に大きく影響する。特に超電導コイルが大型化した場合には、コイルのインダクタンスが大きくなるので、電磁的ノイズによって発生する電圧も大きくなるので問題となる。
常伝導転移部分の位置を同定するためと、電磁的ノイズの影響を抑制するために、超電導コイルの所定ターン数ごとに電圧タップを取付ける方法がしばしば用いられる。この方法では、電圧タップによって区分された区間のうち隣り合う区間同士に生じる電圧を比較することによって、電磁的ノイズの影響が除去される。
社団法人 低温工学協会編、「超伝導・低温工学ハンドブック」、第1版、株式会社オーム社、平成5年11月30日、p.603-606
ところで、酸化物超電導体などの超電導材料は、磁場の印加方向によって電磁気特性(臨界電流、交流損失)が変化する性質のあることが知られている。このような磁場印加方向による異方性を有する超電導線材を用いて超電導コイルを作製した場合には、上記のように多数の電圧タップを取付けることによって複数の区間に区分したとしても、常伝導電圧の測定は容易でない。なぜなら、隣り合う区間同士の電圧を比較したとしても、両区間で交流損失が異なるために交流損失に起因して発生する電圧も異なるので、常伝導電圧の違いだけを比較することが困難であるからである。
この発明の目的は、従来よりも精度良くクエンチ検出を行なうことができる超電導コイルのクエンチ検出方法および装置を提供することである。
この発明は一局面において、超電導マグネット装置であって、超電導コイルと、第1の電圧差検出部とを備える。第1の電圧差検出部は、超電導コイルの第1の端点と第1の区分点との間にかかる電圧と、超電導コイルの第2の端点と第2の区分点との間にかかる電圧との電圧差を検出する。第1の区分点は、超電導コイルの中点と第1の端点との間のコイル導体上に位置する。第2の区分点は、超電導コイルの中点と第2の端点との間のコイル導体上に位置し、中点に関して第1の区分点と対称である。
この構成によれば、超電導コイルの中点に関して対称な区間の電圧が比較される。したがって、電磁的ノイズの影響を抑制するとともに、超電導コイルを構成する超電導線材の電磁気特性に磁場印加方向に対する依存性があったとしても、交流損失によって生じる電圧をキャンセルすることができる。特に、超電導線材に磁場印加方向に対する依存性がある場合に発熱が大きくなるコイルの両端部分に生じた常伝導抵抗による電圧を確実に検出することができる。
好ましくは、第1の電圧差検出部は、第1〜第4の抵抗体と第1の電圧計とを含む。第1および第2の抵抗体は、第1および第2の端点間に直列に設けられ、少なくとも一方の抵抗値が調整可能である。第3および第4の抵抗体は、第1および第2の区分点間に直列に設けられ、互いに抵抗値が等しい。第1の電圧計は、第1および第2の抵抗体の接続ノードと第3および第4の抵抗体の接続ノードとの間に設けられる。
このように第1の電圧差検出部をブリッジ回路によって構成することによって、簡単かつ精度良く電圧差を検出することができる。
好ましい実施の一形態において、超電導マグネット装置は、第1の区分点と中点との間の電圧と、第2の区分点と中点と間の電圧との電圧差を検出する第2の電圧差検出部をさらに備える。
この構成によれば、超電導コイルの両端部分および中央部分のいずれでクエンチが生じているかを特定することができる。
好ましくは、上記の実施の一形態において、第2の電圧差検出部は、第1および第2の区分点間に直列に設けられ、少なくとも一方の抵抗値が調整可能な第5および第6の抵抗体と、超電導コイルの中点と第5および第6の抵抗体の接続ノードとの間に設けられた第2の電圧計とを含む。
このように第2の電圧差検出部をブリッジ回路によって構成することによって、簡単かつ精度良く電圧差を検出することができる。
好ましい実施の他の形態において、超電導マグネット装置は、超電導コイルの第1の区分点と第3の区分点との間にかかる電圧と、超電導コイルの第2の区分点と第4の区分点との間にかかる電圧との電圧差を検出する第2の電圧差検出部をさらに備える。第3の区分点は、超電導コイルの中点と第1の区分点との間のコイル導体上に位置する。第4の区分点は、超電導コイルの中点と第2の区分点との間のコイル導体上に位置し、中点に関して第3の区分点と対称である。
この構成によれば、超電導コイル中点に関して対称な複数の区間の電圧を比較することによって、電磁的ノイズの影響を抑制するとともにクエンチが生じた位置の特定が可能になる。さらに、超電導コイルを構成する超電導線材の電磁気特性に磁場印加方向に対する依存性があったとしても、交流損失によって生じる電圧の影響を除去して常伝導抵抗による電圧成分を精度良く検出することができる。
好ましくは、上記の実施の他の形態において、第2の電圧差検出部は、第5〜第8の抵抗体と第2の電圧計とを含む。第5および第6の抵抗体は、第1および第2の区分点間に直列に設けられ、少なくとも一方の抵抗値が調整可能である。第7および第8の抵抗体は、第3および第4の区分点間に直列に設けられ、互いに抵抗値が等しい。第2の電圧計は、第5および第6の抵抗体の接続ノードと第7および第8の抵抗体の接続ノードとの間に設けられる。
このように第2の電圧差検出部の各々をブリッジ回路によって構成することによって、簡単かつ精度良く電圧差を検出することができる。
好ましくは、上記の超電導コイルに用いられる超電導体は、磁場の印加方向によって電磁気特性が変化する。上記のクエンチ検出装置は、このように超電導線材の電磁気特性が磁場印加方向に対する依存性を有している場合に好適に用いることができる。
この発明は他の局面において、超電導コイルのクエンチ装置であって、第1の電圧差検出部を備える。第1の電圧差検出部は、超電導コイルの第1の端点と第1の区分点との間にかかる電圧と、超電導コイルの第2の端点と第2の区分点との間にかかる電圧との電圧差を検出する。第1の区分点は、超電導コイルの中点と第1の端点との間のコイル導体上に位置する。第2の区分点は、超電導コイルの中点と第2の端点との間のコイル導体上に位置し、中点に関して第1の区分点と対称である。
この発明はさらに他の局面において、超電導コイルのクエンチ検出方法であって、超電導コイルの第1の端点と第1の区分点との間にかかる電圧と、超電導コイルの第2の端点と第2の区分点との間にかかる電圧との電圧差を第1の電圧差として検出するステップと、第1の電圧差が所定の閾値を超えたか否かに基づいて、超電導コイルの異常の有無を判定するステップとを備える。第1の区分点は、超電導コイルの中点と第1の端点との間のコイル導体上に位置する。第2の区分点は、超電導コイルの中点と第2の端点との間のコイル導体上に位置し、中点に関して第1の区分点と対称である。
このクエンチ検出方法によれば、電磁的ノイズの影響を抑制できるとともに、超電導コイルを構成する超電導線材の電磁気特性に磁場印加方向に対する依存性があったとしても、交流損失によって生じる電圧成分を確実に除去することができる。特に、超電導線材に磁場印加方向に対する依存性がある場合に発熱が大きくなるコイルの両端部分に生じた常伝導抵抗による電圧を精度良く検出することができる。
好ましい実施の一形態において、上記のクエンチ検出方法は、第1の区分点と中点との間の電圧と、第2の区分点と中点と間の電圧との電圧差を第2の電圧差として検出するステップをさらに備える。上記の判定するステップでは、第1および第2の電圧差のいずれかが所定の閾値を超えたか否かに基づいて、超電導コイルの異常の有無を判定する。
この方法によれば、超電導コイルの両端部分および中央部分のいずれでクエンチが生じているかを特定することができる。
好ましい実施の他の形態において、上記のクエンチ検出方法は、超電導コイルの第1の区分点と第3の区分点との間にかかる電圧と、超電導コイルの第2の区分点と第4の区分点との間にかかる電圧との電圧差を第2の電圧差として検出するステップをさらに備える。第3の区分点は、超電導コイルの中点と第1の区分点との間のコイル導体上に位置する。第4の区分点は、超電導コイルの中点と第2の区分点との間のコイル導体上に位置し、中点に関して第3の区分点と対称である。上記の判定するステップでは、第1および第2の電圧差のいずれかが所定の閾値を超えたか否かに基づいて、超電導コイルの異常の有無を判定する。
このクエンチ検出方法によれば、超電導コイル中点に関して対称な複数の区間の電圧を比較することによって、電磁的ノイズの影響を抑制するとともにクエンチが生じた位置の特定が可能になる。さらに、超電導コイルを構成する超電導線材の電磁気特性に磁場印加方向に対する依存性があったとしても、交流損失によって生じる電圧の影響を除去して常伝導抵抗による電圧成分を精度良く検出することができる。
したがって、この発明によれば、従来よりも精度良くクエンチ検出を行なうことができる。
クエンチ検出方法の基本原理を説明するための図である。 図1の電流源12から出力される電流Iに応じて、超電導コイル111に生じる電圧VCLの時間変化を示す図である。 超電導線材に流れる電流Iと電圧Vとの関係を示す図である。 この発明の実施の形態1によるクエンチ検出装置10の構成を示すブロック図である。 超電導線材の外観と、臨界電流Jcの磁場依存性を示す図である。 テープ状の超電導線材20を用いて形成された超電導コイルの構成を模式的に示す断面図である。 図4のクエンチ検出装置10を用いたクエンチ検出手順を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2によるクエンチ検出装置10Aの構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して、その説明を繰り返さない。
<実施の形態1>
[常伝導電圧によるクエンチ検出方法の基本原理]
図1は、クエンチ検出方法の基本原理を説明するための図である。図1には、この発明の前提となるクエンチ検出装置110の構成が示される。クエンチ検出装置110と、超電導コイル111と、超電導コイル111に電流Iを供給する電流源12とによって超電導マグネット装置101が構成される。
クエンチ検出装置110は、端子MT,ETA,ETBと電圧差検出部DUとを含む。端子MTは、超電導コイル111の中点MPに接続される。端子ETA,ETBは、超電導コイル111の両端EPA,EPBにそれぞれ接続される。超電導コイル111のコイル導体のうち、中点MPから端点EPAまでを区間SGA、中点MPから端点EPBまでを区間SGBと称する。区間SGBは、中点MPに関して区間SGAと対称である。
電圧差検出部DUは、区間SGAの両端EPA,MPにかかる電圧(すなわち、端子ETA,MT間の電圧)と、区間SGBの両端EPB,MPにかかる電圧(すなわち、端子ETB,MT間の電圧)とを比較し、これらの電圧差を検出する。
具体的に、電圧差検出部DUは、可動端子T1および固定端子T2,T3を有する可変抵抗器PM(ポテンショメータとも称される)と、電圧計V1とを含む。固定端子T2,T3は、端子ETA,ETBにそれぞれ接続される。電圧計V1は、可動端子T1と端子MTとの間に接続される。可動端子T1の位置に応じて、端子T1,T3間の抵抗値と、端子T2,T3間の抵抗値が変化する。
可変抵抗器PMは、可動端子T1と固定端子T2との間に接続された抵抗体RCと、可動端子T1と固定端子T2との間に接続された抵抗体RDとが直列接続されたものに置き換えることができる。可動端子T1の位置が変化することによって、抵抗体RC,RDの一方が増加し、他方が減少する。より一般的には、抵抗体RC,RDの少なくとも一方の抵抗値が調整可能であればよい。
クエンチが発生していない正常時において、電圧計V1で検出される電圧が0になるように可動端子T1の位置が調整される。そうすると、区間SGA,SGBのいずれか一方でクエンチが発生すると、電圧計V1によって閾値を超える電圧が検出される。
図2は、図1の電流源12から出力される電流Iに応じて、超電導コイル111に生じる電圧VCLの時間変化を示す図である。
図1、図2を参照して、電流源12から出力される電流Iは、時刻t0から時刻t1までの間、一定の割合で増加し、時刻t1以降、定常値Iaになる。この電流値の変化に伴って、超電導コイル111に生じる電圧VCLが変化する。時刻t0から時刻t1までの間における電圧Vaは、自己誘導によって生じる誘起電圧、交流損失によって生じる電圧、常伝導転移した部分によって生じる電圧、およびノイズ電圧などの和になる。ここで、超電導コイル111のインダクタンスをLとすると、自己誘導によって生じる誘起電圧Vindは、
Vind=L×dI/dt …(1)
で表わされる。ノイズ電圧は、外来の電磁波や、電流源12の出力電流のリップルなどに起因する。時刻t1以降の電圧Vbは、電流Iが一定になるので、常伝導転移した部分の電圧およびノイズ電圧などの和によって表わされる。
電流Iが変化する時刻t0から時刻t1までの時間帯におけるクエンチ検出が特に重要となる。この時間帯において常伝導部分の電圧を測定するためには、自己誘導による誘起電圧を取除く必要がある。たとえば、超電導コイルのインダクタンスを10[H]とし、励磁速度を3.2[A/秒]とすると、超電導コイルには自己誘導によって32[V]の誘起電圧が発生する。クエンチか否かを判断する基準となる常伝導電圧は数mV程度であるので、自己誘導によって生じる誘起電圧に比べて極めて小さい。超電導コイルに生じた電圧VCLから自己誘導によって生じる誘起電圧を取除くため、図1で説明したブリッジ回路が利用される。可変抵抗器PMの可動端子T1は、区間SGA,SGBの各々において生じる誘起電圧が打ち消されるように調整される。
図3は、超電導線材に流れる電流Iと電圧Vとの関係を示す図である。図3を参照して、超電導線材に電流Iが流れる場合、超電導線材の一部の常伝導転移した部分に電圧Vが発生し、これによって、超電導線材に発熱が生じる。この発熱が冷却能力を超えた場合、超電導部分の多くが急激に常伝導化してクエンチに至る。したがって、冷却能力を超える直前の値、たとえば数mVに閾値電圧Vthを設定し、常伝導部分に生じた電圧が閾値電圧Vthを超えたとき異常と判定される。
この常伝導部分の電圧を測定する際に問題となるのがノイズである。特に、超電導コイルが大型化するとインダクタンスLが増加するためにノイズ電圧が増加する。このため、常伝導転移部分に生じる電圧の検出がますます困難になる。そこで、以下に示すように、超電導コイルを複数の区間に分割して、区間ごとの電圧に基づいてクエンチ検出が行なわれる。複数の区間に分割することによって、ノイズの影響を抑制できるだけでなく、クエンチが生じた位置を特定することも可能になる。
[実施の形態1によるクエンチ検出装置10の構成]
図4は、この発明の実施の形態1によるクエンチ検出装置10の構成を示すブロック図である。クエンチ検出装置10と、超電導コイル11と、電流源12とによって超電導マグネット装置1が構成される。図4では図示を省略しているが、超電導マグネット装置1は、クエンチ検出装置10によって異常が検出されたときに超電導コイル11を保護する保護回路などをさらに含む。クエンチ検出装置10は、電圧差検出部DU(1),DU(2)と、異常判定部13とを含む。
クエンチ検出装置10には、超電導コイル11と接続するための端子MT,ETA,ETB,DTA,DTBが設けられる。端子MTは、超電導コイル11の中点MPに接続される。端子ETA,ETBは、超電導コイル11の両端EPA,EPBにそれぞれ接続される。端子DTAは、超電導コイル11の端点EPAから中点MPまでのコイル導体を2区間SGA(1),SGA(2)に区分する区分点DPAに接続される。端子DTBは、中点MPに関して区分点DPAと対称な区分点DPBに接続される。中点MPから区分点DPAまでのコイル導体の長さは、中点MPから区分点DPBまでのコイル導体の長さに等しい。超電導コイル11の端点EPBから中点MPまでのコイルで導体は、区分点DPBによって2区間SGB(1),SGB(2)に区分される。区間SGB(1),SGB(2)は、中点MPに関してSGA(1),SGA(2)と対称である。
電圧差検出部DU(1)は、区間SGA(1)の両端EPA,DPAにかかる電圧(すなわち、端子ETA,DTA間の電圧)と、区間SGB(1)の両端EPB,DPBにかかる電圧(すなわち、端子ETB,DTB間の電圧)とを比較し、これらの電圧差を検出する。電圧差検出部DU(2)は、区間SGA(2)の両端DPA,MPにかかる電圧(すなわち、端子DTA,MT間の電圧)と、区間SGB(2)の両端DPB,MPにかかる電圧(すなわち、端子DTB,MT間の電圧)とを比較し、これらの電圧差を検出する。
具体的に、電圧差検出部DU(1)は、可変抵抗器PM(1)と、抵抗体RA(1),RB(1)と、電圧計V1とを含む。可変抵抗器PM(1)は、図1の可変抵抗器PMと同じ構成であり、端子ETA,ETB間に直列接続された抵抗体RC(1),RD(1)に置換えることができる。ただし、抵抗体RC(1),RD(1)の少なくとも一方の抵抗値が調整可能である。抵抗体RA(1),RB(1)は、端子DTA,DTB間に直列に接続され、互いに抵抗値が等しい。電圧計V1は、抵抗体RA(1),RB(1)の接続ノードと、抵抗体RC(1),RD(1)の接続ノード(すなわち、可変抵抗器PMの可動端子)との間に接続される。
クエンチが発生していない正常時において、電圧計V1で検出される電圧が0となるように可変抵抗器PM(1)の可動端子の位置(すなわち、抵抗体RC(1),RD(1)の各抵抗値)が調整される。そうすると、区間SGA(1),SGB(1)のいずれか一方でクエンチが発生すると、電圧計V1によって閾値を超える電圧が検出される。
抵抗体RA(1),RB(1),RC(1),RD(1)の各抵抗値は、100Ω程度から数kΩ程度の範囲で選択される。抵抗値が小さすぎると、超電導コイル11を励磁および減磁するときにこれらの抵抗体に流れる電流が増加するので非効率であり、抵抗値が大きすぎると、電磁的ノイズを拾いやすくなるのでクエンチの検出感度が劣化する。
抵抗体RA(1),RB(1)には、0.01%程度の精度が必要である。たとえば、超電導コイルのインダクタンスを10[H]とし、励磁速度を3.2[A/秒]とすると、超電導コイルには32[V]の電圧が発生する。区間SGA(1),SGB(1)の各々のコイル導体の長さを超電導コイル11の全長の1/8とすれば、端子DTA,DTB間(抵抗体RA(1),RB(1))には24Vの電圧がかかる。したがって、抵抗体RA(1),RB(1)の各々の抵抗値の精度を±0.01%とすれば、抵抗値の誤差によって電圧計V1に生じる最大電圧差は、2.4mVとなるので、区間SGA(1)の電圧と区間SGB(1)の電圧との電圧差の検出感度に大きな影響を与えない。
電圧差検出部DU(2)は、図1で説明した電圧差検出部DUの構成と同様である。すなわち、電圧差検出部DU(2)は、可変抵抗器PM(2)と、電圧計V2とを含む。可変抵抗器PM(2)は、図1の可変抵抗器PMと同じ構成であり、端子DTA,DTB間に直列接続された抵抗体RC(2),RD(2)に置き換えることができる。ただし、抵抗体RC(2),RD(2)の少なくとも一方の抵抗値が調整可能である。電圧計V2は、抵抗体RC(2),RD(2)の接続ノード(可変抵抗器PMの可動端子)と端子MTとの間に接続される。
クエンチが発生していない正常時において、電圧計V2で検出される電圧が0となるように可変抵抗器PM(2)の可動端子の位置(すなわち、抵抗体RC(2),RD(2)の各抵抗値)が調整される。そうすると、区間SGA(2),SGB(2)のいずれか一方でクエンチが発生すると、電圧計V2によって閾値を超える電圧が検出される。
異常判定部13は、電圧計V1,V2のいずれか一方の検出電圧が閾値を超えたときに異常と判定し、超電導マグネット装置に設けられた保護回路(図示省略)に異常信号を出力する。保護回路は、異常信号を受けたときに、超電導コイル11への電流供給を遮断するとともに、保護抵抗を介して超電導コイル11に蓄積されたエネルギーを放出させる。
異常判定部13は、たとえば、マイクロコンピュータによって構成することができる。マイクロコンピュータに設けられた中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)は、A/D(Analog-to-Digital)変換器を介して取り込んだ電圧計V1,V2の検出値に基づいて異常の有無を判定する。なお、電流源12の出力電流や可変抵抗器PM(1),PM(2)の抵抗値などもこのコンピュータからの指令によって調整できるようにしてもよい。
[クエンチ検出装置10の特徴]
図4のクエンチ検出装置10の特徴の1つは、超電導コイル11の中点MPに関して対称な位置にある区間SGA(1),SGB(1)の各々の電圧を比較する点にある。これによって、超電導線材の電磁気特性に磁場印加方向に対する依存性がある場合でも、交流損失によって生じる電圧成分をキャンセルすることができ、常伝導転移によって生じる電圧成分を精度良く検出することができる。以下、その理由を詳細に説明する。
図5は、超電導線材の外観と、臨界電流Jcの磁場依存性を示す図である。
図5(A)には、Bi系の酸化物超電導体を一般的なPIT(Powder-In-Tube)法によってテープ状の線材に加工した場合の超電導線材20の外観図が示される。図5(A)において、超電導線材20を流れる電流Iの方向をY方向とし、テープ面に垂直な方向をZ方向とする。テープ状線材では、酸化物超電導体のc軸はテープ面に垂直な方向(Z方向)に配向する。このため、テープ面に垂直な方向(Z方向)に磁場B⊥が印加された場合と、テープ面に平行な方向(X方向)に磁場B//が印加された場合とで、超電導線材20の電磁気特性が異なる。
図5(B)には、テープ状の超電導線材20の臨界電流Jcと磁場の大きさとの関係が示される。テープ面に垂直な方向(Z方向)に磁場B⊥が印加された場合のほうが、テープ面に平行な方向(X方向)に磁場B//が印加された場合に比べて臨界電流Jcが低下する。
図5には図示していないが、テープ状の酸化物超電導線材20に交流電流が流れる場合の交流損失の大きさも磁場の印加方向によって異なる。テープ面に垂直な方向(Z方向)に磁場B⊥が印加された場合のほうが、テープ面に平行な方向(X方向)に磁場B//が印加された場合に比べて交流損失が増加する。
図6は、テープ状の超電導線材20を用いて形成された超電導コイルの構成を模式的に示す断面図である。図6を参照して、超電導コイル11は、テープ状の超電導線材20を巻回軸23のまわりに螺旋状に巻回することによって形成される。もしくは、複数のパンケーキコイルを積層することによって超電導コイル11を形成してもよい。隣接する超電導線材20同士の間は、ポリイミドなどの絶縁性のテープ(図示省略)で絶縁されている。
テープ状の超電導線材20を用いて超電導コイル11を形成した場合には、テープ面に沿った方向(図5(A)のX方向)が巻回軸23の方向と平行になる。一方、超電導コイル11によって生じる自己磁場24の方向は、超電導コイル11の中央付近では巻回軸23と平行(図5(A)の平行磁場B//)になるが、超電導コイル11の端部では巻回軸23に垂直な方向(図5(A)の垂直磁場⊥)の成分が増加する。このため、超電導コイル11の端部では、中央部に比べて、交流損失および常伝導転移部分による損失のいずれも増加する結果、発熱量が増大するのでクエンチが生じやすい。
そこで、図4に示すように、電圧差検出部DU(1)によって、超電導コイル11のうち特に発熱の大きい両端の区間SGA(1),SGB(1)の電圧が比較される。これらの区間SGA(1),SGB(1)は超電導コイル11の中点MPに関して対称な位置にあるために磁場分布が対称になっている。このため、交流損失による電圧をブリッジ測定によってキャンセルすることができる。さらに、ノイズの影響を抑制することもできる。これらの理由で、常伝導転移部分に生じた電圧を精度良く検出することができる。
[クエンチ検出装置10によるクエンチ検出手順]
図7は、図4のクエンチ検出装置10を用いたクエンチ検出手順を示すフローチャートである。以下、図4、図7を参照して、クエンチ検出手順を総括的に説明する。
ステップS1では、クエンチが生じていない通常状態における電圧計V1,V2の検出電圧が0になるように、可変抵抗器PM(1),PM(2)の各々の可動端子の位置が調整される。この調整は、たとえば、クエンチが生じないように、超電導コイル11の使用時よりも小さな振幅の交流電流を流しながら行なわれる。
次のステップS2で、電流源12から超電導コイル11への通電が開始される。
次のステップS3で、電圧計V1は、区間SGA(1)の両端に接続された端子ETA,DTA間の電圧と、区間SGB(1)の両端に接続された端子ETB,DTB間の電圧との電圧差を検出する。電圧計V2は、区間SGA(2)の両端に接続された端子DTA,MT間の電圧と、区間SGB(2)の両端に接続された端子DTB,MT間の電圧との電圧差を検出する。
次のステップS4で、異常判定部13は、電圧計V1の検出値および電圧計V2の検出値の各々について所定の閾値を超えているか否かを判定する。いずれの検出値も閾値を超えていない場合には、処理はステップS3に戻り、ステップS3,S4が繰返される。いずれかの検出値が閾値を超えている場合には、処理はステップS5に進む。
ステップS5で、異常判定部13はクエンチ検出を示す異常信号を出力する。図示省略した保護回路は、異常判定部13からの異常信号に基づいて、超電導コイル11への通電経路を遮断し、超電導コイル11に蓄積されたエネルギーを保護抵抗器を介して放出させる。
<実施の形態2>
実施の形態1では、超電導コイル11の端点EPAから中点MPまでのコイル導体が2区間に区分されたが、これをn区間(nは3以上の整数)に区分してもよい。
図8は、この発明の実施の形態2によるクエンチ検出装置10Aの構成を示すブロック図である。図8では、端点EPAから中点MPまでのコイル導体を4区間に分割し、端点EPBから中点MPまでのコイル導体を4区間に分割した例が示される。クエンチ検出装置10A、超電導コイル11A、および電流源12などによって超電導マグネット装置2が構成される。
図8を参照して、クエンチ検出装置10Aは、電圧差検出部DU(1)〜DU(4)と、異常判定部13とを備える。
クエンチ検出装置10Aには、超電導コイル11Aと接続するための端子MT,ETA,ETB,DTA(1)〜DTA(3),DTB(1)〜DTB(3)が設けられる。端子MTは超電導コイル11Aの中点MPと接続され、端子ETA,ETBは、超電導コイル11Aの第1および第2の端点EPA,EPBとそれぞれ接続される。端子DTA(1)〜DTA(3)は、第1の端点EPAと中点MPとの間のコイル導体を4個の区間SGA(1)〜SGA(4)に区分する区分点DPA(1)〜DPA(3)とそれぞれ接続される。端子DTB(1)〜DTB(3)は、第2の端点EPBと中点MPとの間のコイル導体を4個の区間SGB(1)〜SGB(4)に区分する区分点DPB(1)〜DPB(3)とそれぞれ接続される。区分点DPB(1)〜DPB(3)は、中点MPに関して区分点DPA(1)〜DPA(3)とそれぞれ対称である。区間SGA(1)〜SGA(4)は、中点に関して区間SGB(1)〜SGB(4)とそれぞれ対称である。
電圧差検出部DU(1)は、区間SGA(1)にかかる電圧(すなわち、端子ETA,DTA(1)間の電圧)と区間SGB(1)にかかる電圧(すなわち、端子ETB,DTB(1)間の電圧)との電圧差を検出する。電圧差検出部DU(2)は、区間SGA(2)にかかる電圧(すなわち、端子DTA(1),DTA(2)間の電圧)と区間SGB(2)にかかる電圧(すなわち、端子DTB(1),DTB(2)間の電圧)との電圧差を検出する。電圧差検出部DU(3)は、区間SGA(3)にかかる電圧(すなわち、端子DTA(2),DTA(3)間の電圧)と区間SGB(3)にかかる電圧(すなわち、端子DTB(2),DTB(3)間の電圧)との電圧差を検出する。電圧差検出部DU(4)は、区間SGA(4)にかかる電圧(すなわち、端子DTA(3),MT間の電圧)と区間SGB(4)にかかる電圧(すなわち、端子DTB(3),MT間の電圧)との電圧差を検出する。
具体的には、電圧差検出部DU(1)は、第1〜第4の抵抗体RC(1),RD(1),RA(1),RB(1)と電圧計V1とを含む。第1および第2の抵抗体RC(1),RD(1)は、端点EPA,EPBにそれぞれ接続される端子ETA,ETB間に直列に設けられ、少なくとも一方の抵抗値が調整可能である。図8では、3端子付の可変抵抗器PM(1)によって抵抗体RC(1),RD(1)が構成される。第3および第4の抵抗体RA(1),RB(1)は、区分点DPA(1),DPB(1)にそれぞれ接続される端子DTA(1),DTB(1)間に直列に設けられ、互いに抵抗値が等しい。電圧計V1は、第1および第2の抵抗体RC(1),RD(1)の接続ノードと第3および第4の抵抗体RA(1),RB(1)の接続ノードとの間に設けられる。クエンチが生じていない正常状態において、電圧計V1の検出値が0になるように、抵抗体RC(1),RD(1)の抵抗値(可変抵抗器PM(1)の可動端子の位置)が調整される。
電圧差検出部DU(2)は、第1〜第4の抵抗体RC(2),RD(2),RA(2),RB(2)と電圧計V2とを含む。第1および第2の抵抗体RC(2),RD(2)は、区分点DPA(1),DPB(1)にそれぞれ接続される端子DTA(1),DTB(1)間に直列に設けられ、少なくとも一方の抵抗値が調整可能である。図8では、3端子付の可変抵抗器PM(2)によって抵抗体RC(2),RD(2)が構成される。第3および第4の抵抗体RA(2),RB(2)は、区分点DPA(2),DPB(2)にそれぞれ接続される端子DTA(2),DTB(2)間に直列に設けられ、互いに抵抗値が等しい。電圧計V2は、第1および第2の抵抗体RC(2),RD(2)の接続ノードと第3および第4の抵抗体RA(2),RB(2)の接続ノードとの間に設けられる。クエンチが生じていない正常状態において、電圧計V2の検出値が0になるように、抵抗体RC(2),RD(2)の抵抗値(可変抵抗器PM(2)の可動端子の位置)が調整される。
電圧差検出部DU(3)は、第1〜第4の抵抗体RC(3),RD(3),RA(3),RB(3)と電圧計V3とを含む。第1および第2の抵抗体RC(3),RD(3)は、区分点DPA(2),DPB(2)にそれぞれ接続される端子DTA(2),DTB(2)間に直列に設けられ、少なくとも一方の抵抗値が調整可能である。図8では、3端子付の可変抵抗器PM(3)によって抵抗体RC(3),RD(3)が構成される。第3および第4の抵抗体RA(3),RB(3)は、区分点DPA(3),DPB(3)にそれぞれ接続される端子DTA(3),DTB(3)間に直列に設けられ、互いに抵抗値が等しい。電圧計V3は、第1および第2の抵抗体RC(3),RD(3)の接続ノードと第3および第4の抵抗体RA(3),RB(3)の接続ノードとの間に設けられる。クエンチが生じていない正常状態において、電圧計V3の検出値が0になるように、抵抗体RC(3),RD(3)の抵抗値(可変抵抗器PM(3)の可動端子の位置)が調整される。
電圧差検出部DU(4)は、第1および第2の抵抗体RC(4),RD(4)と電圧計V4とを含む。第1および第2の抵抗体RC(4),RD(4)は、区分点DPA(3),DPB(3)にそれぞれ接続される端子DTA(3),DTB(3)間に直列に設けられ、少なくとも一方の抵抗値が調整可能である。図8では、3端子付の可変抵抗器PM(4)によって抵抗体RC(4),RD(4)が構成される。電圧計V4は、中点MPに接続される端子MTと第1および第2の抵抗体RC(4),RD(4)の接続ノードとの間に設けられる。クエンチが生じていない正常状態において、電圧計V4の検出値が0になるように、抵抗体RC(4),RD(4)の抵抗値(可変抵抗器PM(4)の可動端子の位置)が調整される。
異常判定部13は、電圧計V1〜V4のいずれか1つでも検出電圧が閾値を超えたときに異常と判定し、超電導マグネット装置に設けられた保護回路(図示省略)に異常信号を出力する。保護回路は、異常信号を受けたときに超電導コイル11Aへの電流供給を遮断するとともに、抵抗体を介して超電導コイル11Aに蓄積されたエネルギーを放出させる。
上記の構成によれば、超電導コイル11Aを複数の区間SGA(1)〜SGA(4),SGB(1)〜SGB(4)に分割することによって、電磁的ノイズの影響を抑制するとともにクエンチが生じた位置の特定が可能になる。さらに、超電導コイル11Aの中点MPに関して対称な位置にある区間同士の電圧を比較することによって、超電導コイルを構成する超電導線材の電磁気特性に磁場印加方向に対する依存性があったとしても、交流損失によって生じる電圧の影響を除去して常伝導抵抗による電圧成分を精度良く検出することができる。さらに、第1〜第4の電圧差検出部DU(1)〜DU(4)をブリッジ回路によって構成することによって、簡単かつ精度良く電圧差を検出することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,2 超電導マグネット装置、10,10A クエンチ検出装置、11,11A 超電導コイル、12 電流源、13 異常判定部、20 超電導線材、DPA,DPB 区分点、DU 電圧差検出部、EPA,EPB 端点、MP 中点、MT,ETA,ETB,DTA,DTB 端子、PM 可変抵抗器、RA,RB,RC,RD 抵抗体、SGA,SGB 区間、V1〜V4 電圧計。

Claims (11)

  1. 超電導コイルと、
    前記超電導コイルの第1の端点と第1の区分点との間にかかる電圧と、前記超電導コイルの第2の端点と第2の区分点との間にかかる電圧との電圧差を検出する第1の電圧差検出部とを備え、
    前記第1の区分点は、前記超電導コイルの中点と前記第1の端点との間のコイル導体上に位置し、
    前記第2の区分点は、前記超電導コイルの前記中点と前記第2の端点との間のコイル導体上に位置し、前記中点に関して前記第1の区分点と対称である、超電導マグネット装置。
  2. 前記第1の電圧差検出部は、
    前記第1および第2の端点間に直列に設けられ、少なくとも一方の抵抗値が調整可能な第1および第2の抵抗体と、
    前記第1および第2の区分点間に直列に設けられ、互いに抵抗値が等しい第3および第4の抵抗体と、
    前記第1および第2の抵抗体の接続ノードと前記第3および第4の抵抗体の接続ノードとの間に設けられた第1の電圧計とを含む、請求項1に記載の超電導マグネット装置。
  3. 前記第1の区分点と前記中点との間の電圧と、前記第2の区分点と前記中点と間の電圧との電圧差を検出する第2の電圧差検出部をさらに備える、請求項1に記載の超電導マグネット装置。
  4. 前記第1の電圧差検出部は、
    前記第1および第2の端点間に直列に設けられ、少なくとも一方の抵抗値が調整可能な第1および第2の抵抗体と、
    前記第1および第2の区分点間に直列に設けられ、互いに抵抗値が等しい第3および第4の抵抗体と、
    前記第1および第2の抵抗体の接続ノードと前記第3および第4の抵抗体の接続ノードとの間に設けられた第1の電圧計とを含み、
    前記第2の電圧差検出部は、
    前記第1および第2の区分点間に直列に設けられ、少なくとも一方の抵抗値が調整可能な第5および第6の抵抗体と、
    前記中点と前記第5および第6の抵抗体の接続ノードとの間に設けられた第2の電圧計とを含む、請求項3に記載の超電導マグネット装置。
  5. 前記超電導コイルの前記第1の区分点と第3の区分点との間にかかる電圧と、前記超電導コイルの前記第2の区分点と第4の区分点との間にかかる電圧との電圧差を検出する第2の電圧差検出部をさらに備え、
    前記第3の区分点は、前記超電導コイルの前記中点と前記第1の区分点との間のコイル導体上に位置し、
    前記第4の区分点は、前記超電導コイルの前記中点と前記第2の区分点との間のコイル導体上に位置し、前記中点に関して前記第3の区分点と対称である、請求項1に記載の超電導マグネット装置。
  6. 前記第1の電圧差検出部は、
    前記第1および第2の端点間に直列に設けられ、少なくとも一方の抵抗値が調整可能な第1および第2の抵抗体と、
    前記第1および第2の区分点間に直列に設けられ、互いに抵抗値が等しい第3および第4の抵抗体と、
    前記第1および第2の抵抗体の接続ノードと前記第3および第4の抵抗体の接続ノードとの間に設けられた第1の電圧計とを含み、
    前記第2の電圧差検出部は、
    前記第1および第2の区分点間に直列に設けられ、少なくとも一方の抵抗値が調整可能な第5および第6の抵抗体と、
    前記第3および第4の区分点間に直列に設けられ、互いに抵抗値が等しい第7および第8の抵抗体と、
    前記第5および第6の抵抗体の接続ノードと前記第7および第8の抵抗体の接続ノードとの間に設けられた第2の電圧計とを含む、請求項5に記載の超電導マグネット装置。
  7. 前記超電導コイルに用いられる超電導体は、磁場の印加方向によって電磁気特性が変化する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の超電導マグネット装置。
  8. 超電導コイルの第1の端点と第1の区分点との間にかかる電圧と、前記超電導コイルの第2の端点と第2の区分点との間にかかる電圧との電圧差を検出する第1の電圧差検出部を備え、
    前記第1の区分点は、前記超電導コイルの中点と前記第1の端点との間のコイル導体上に位置し、
    前記第2の区分点は、前記超電導コイルの前記中点と前記第2の端点との間のコイル導体上に位置し、前記中点に関して前記第1の区分点と対称である、超電導コイルのクエンチ検出装置。
  9. 超電導コイルの第1の端点と第1の区分点との間にかかる電圧と、前記超電導コイルの第2の端点と第2の区分点との間にかかる電圧との電圧差を第1の電圧差として検出するステップと、
    前記第1の電圧差が所定の閾値を超えたか否かに基づいて、前記超電導コイルの異常の有無を判定するステップとを備え、
    前記第1の区分点は、前記超電導コイルの中点と前記第1の端点との間のコイル導体上に位置し、
    前記第2の区分点は、前記超電導コイルの前記中点と前記第2の端点との間のコイル導体上に位置し、前記中点に関して前記第1の区分点と対称である、超電導コイルのクエンチ検出方法。
  10. 前記第1の区分点と前記中点との間の電圧と、前記第2の区分点と前記中点と間の電圧との電圧差を第2の電圧差として検出するステップをさらに備え
    前記判定するステップでは、前記第1および第2の電圧差のいずれかが所定の閾値を超えたか否かに基づいて、前記超電導コイルの異常の有無を判定する、請求項9に記載の超電導コイルのクエンチ検出方法。
  11. 前記超電導コイルの前記第1の区分点と第3の区分点との間にかかる電圧と、前記超電導コイルの前記第2の区分点と第4の区分点との間にかかる電圧との電圧差を第2の電圧差として検出するステップをさらに備え、
    前記第3の区分点は、前記超電導コイルの前記中点と前記第1の区分点との間のコイル導体上に位置し、
    前記第4の区分点は、前記超電導コイルの前記中点と前記第2の区分点との間のコイル導体上に位置し、前記中点に関して前記第3の区分点と対称であり、
    前記判定するステップでは、前記第1および第2の電圧差のいずれかが所定の閾値を超えたか否かに基づいて、前記超電導コイルの異常の有無を判定する、請求項9に記載の超電導コイルのクエンチ検出方法。
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