JP2012248422A - 碍子用の絶縁補助具及び該絶縁補助具を備える碍子 - Google Patents

碍子用の絶縁補助具及び該絶縁補助具を備える碍子 Download PDF

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茂 長岡
Mitsuhiro Nonogami
満洋 野々上
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Abstract

【課題】 本発明は、碍子の絶縁性能を補うことができる碍子用の絶縁補助具及び該絶縁補助具を備える碍子を提供することを課題とする。
【解決手段】 胴部2及び該胴部2の周壁部から外側に環状に突出する笠部5を備える碍子1に取り付けられる碍子用の絶縁補助具6であって、前記笠部5から更に外側に延長する絶縁性を有する笠延長部7と、該笠延長部7を前記笠部5に隙間なく接合させる接合手段8と、を備えることを特徴とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、碍子に取り付けるための碍子用の絶縁補助具及び該絶縁補助具を備える碍子に関し、特に、碍子が設置される環境に合わせて絶縁性能を適宜補うことができる碍子用の絶縁補助具及び該絶縁補助具を備える碍子に関する。
従来から、碍子は、様々な送配電及び発電設備で電路を絶縁するために用いられている。これらの碍子には、使用される環境(塩害地区や大気汚染地区、気象環境など)に応じた最適な絶縁性能が求められる。例えば、塩害地区に碍子を設置する場合、碍子は、汚損区分に応じて選択される。この汚損区分は、設置される海岸からの距離に基づいて予想される塩分付着量から決定されている。
絶縁性能は、その使用時間によって低下する。この絶縁性能の低下は、碍子の寿命によるものだけではなく、例えば、海岸から飛来する塩分を含む風雨や大気中に含まれる煤煙やダストなどの汚染物が碍子表面に付着することによる場合や、台風などで想定以上の風雨に晒されることにより碍子表面が汚損することによる場合など、様々な要因による。
よって、碍子は、各設備に設置された後であっても、その絶縁性能を維持するために、様々な措置が講じられる。具体的には、碍子の表面にシリコングリスやRVTゴムを塗布したり、放水により碍子の表面を洗浄したりする措置である(特許文献1 [背景技術]欄参照)。
特開2010−103101号公報
しかし、碍子が設置される環境の変化により、当該汚損区分が変り、当該碍子の絶縁性能が不足することがある。このような場合は、絶縁性能の高い碍子に交換するしかなかった。前述の措置では、絶縁性能を維持することはできるが、不足する絶縁性能を補うことはできないためである。
よって、本発明は、かかる事情に鑑み、碍子の絶縁性能を補うことができる碍子用の絶縁補助具及び該絶縁補助具を備える碍子を提供することを課題とする。
本発明に係る碍子用の絶縁補助具は、胴部及び該胴部の周壁部から外側に環状に突出する笠部を備える碍子に取り付けられる碍子用の絶縁補助具であって、前記笠部から更に外側に延長する絶縁性を有する笠延長部と、該笠延長部を前記笠部に隙間なく接合させる接合手段と、を備えることを特徴とする。かかる構成によれば、笠延長部は、接合手段で碍子の笠部に隙間なく接合される。これにより、短絡時に想定される、碍子の表面を流れる表面漏れ電流が、笠延長部によりその経路が妨げられて迂回することにより、又は、笠延長部を介することにより、当該電流の表面漏れ距離が延長される。よって、碍子の絶縁性能は、当該絶縁補助具を考慮しない場合の絶縁性能と比べて改善される。すなわち、当該絶縁補助具は、この碍子の絶縁性能を補うことができる。
また、本発明によれば、前記笠延長部は、前記笠部から周方向全周に亘って連続して設けられることが好ましい。かかる構成によれば、笠部の表面を流れる表面漏れ電流は、笠部の周方向全周に亘って径方向に延長される笠延長部の表面にも流れる。想定される電流の表面漏れ距離は、その笠延長部の表面を伝うことによって延長される。よって、絶縁補助具は、このようにして表面漏れ距離を延長することにより絶縁性能を高めることができる。
また、本発明によれば、前記接合手段は、前記笠部との隙間を閉塞させるために接着する接着剤であることが好ましい。かかる構成によれば、接合手段は、笠部に対して笠延長部を隙間なく接合させることができる。
また、本発明によれば、前記接合手段は、前記笠延長部を弾性変形させることにより、該笠延長部を前記笠部に密着させることが好ましい。かかる構成によれば、接合手段は、笠部に対して笠延長部を隙間なく接合させることができる。
また、本発明によれば、前記笠延長部は、鉛直方向に設置された碍子の胴部の周壁部から水平方向に突出する前記笠部に取り付けた状態で鉛直下向きに突出する1以上のひだ部を備えることが好ましい。かかる構成によれば、想定される電流の表面漏れ距離は、そのひだ部の表面を伝うことによって延長される。よって、絶縁補助具は、このようにして表面漏れ距離を延長することにより絶縁性能を高めることができる。
また、本発明によれば、前記碍子に取り付けるべく、前記笠延長部を前記碍子の前記笠部の外周端部に装着可能な装着手段を備えることが好ましい。かかる構成によれば、装着手段は、笠延長部を笠部に対して隙間なく接合させた状態を維持することができ、碍子の絶縁性能を連続して補うことができる。
本発明に係る碍子は、前記碍子用の絶縁補助具を備えることを特徴とする。
以上の如く、本発明に係る碍子用の絶縁補助具及び該絶縁補助具を備える碍子によれば、碍子の表面を流れる表面漏れ電流の経路を延長することにより碍子の絶縁性能を補うことができるという優れた効果を奏する。
本発明の第1実施形態に係る碍子用の絶縁補助具であって、(a)は上面図を示し、(b)は(a)の切断線A−Aの断面図を示す。 同実施形態に係る碍子用の絶縁補助具であって、(a)は図1(b)の領域Bの要部拡大図を示し、(b)は(a)の切断線C−Cの断面図を示す。 同実施形態に係る碍子用の絶縁補助具を装着した状態にある碍子の外観図を示す。 同実施形態に係る碍子用の絶縁補助具を装着した状態にある碍子であって、(a)は縦断面図を示し、(b)は(a)の領域Dの要部拡大図を示す。 本発明の第2実施形態に係る碍子用の絶縁補助具であって、(a)は上面図を示し、(b)は縦断面図を示す。 同実施形態に係る碍子用の絶縁補助具であって、(a)は碍子に絶縁補助具を装着すべく、絶縁補助具を径方向に伸ばした状態の縦断面図を示し、(b)は碍子に絶縁補助具を装着した状態の縦断面図を示す。 本発明の第3実施形態に係る碍子用の絶縁補助具であって、(a)は碍子に装着する前の状態の斜視図を示し、(b)は結合具の斜視図を示し、(c)は帯状部の両端部を結合した状態にある笠延長部の上面図を示し、(d)は(c)の切断線E−Eの断面図を示す。 本発明の第4実施形態に係る碍子用の絶縁補助具であって、(a)は上面図を示し、(b)は(a)の切断線F−Fの断面図を示し、(c)は碍子に装着した状態にある縦断面図を示す。
まず、本発明に係る碍子用の絶縁補助具を備えることができる碍子について、説明する。本発明に係る絶縁補助具は、懸垂碍子、長幹碍子、ラインポスト碍子、支持碍子(ピン支持碍子、円板支持碍子、ステーションポスト碍子、送電線用支持碍子)、引留用碍子、碍管(貫通型碍子)などの碍子であって、碍子の胴部の周壁部から外側に環状に突出する笠部を有するものに適用することができる。
図3及び図4(a),(b)に示すように、碍子1は、一般的に、電気導体を絶縁して支持するための絶縁体2と、該絶縁体2と一体に組み立てられた金具3,3と、を備える絶縁支持物である。他に、同様の機能を有する絶縁支持物として、ブッシングがある。ブッシングは、壁又はタンクなどの隔壁を貫通する導体又は該導体を通す通路を持ち、これを隔壁から絶縁し、支持する装置である。本発明に係る碍子には、このブッシングも含まれるものとする。
絶縁体2は、円柱状又は円錐台状の胴部4と、表面漏れ距離を増すために胴部4の周辺に沿って笠状に張り出した笠部5と、を備える。更に、絶縁体2は、胴部4又は笠部5から環状に突出したひだ又は水切り笠を備えることもある。絶縁体4は、磁器やガラス、合成樹脂などで製造されており、その表面に塵埃などの付着を軽減するための釉が塗布される。金具3,3は、絶縁体2の両端部に設けられる。
次に本発明の第1実施形態に係る碍子用の絶縁補助具について、図1〜図4を参照して説明する。同実施形態に係る碍子用の絶縁補助具6は、碍子1の笠部5から更に外側に延長する絶縁性を有する笠延長部7と、該笠延長部7を笠部5に隙間なく接合させる接合手段8と、笠延長部7を笠部5に装着させる装着手段9と、を備える。
笠延長部7は、図3及び図4に示すように、碍子1の笠部5に装着することにより、笠部5の外径が笠部5の周方向T全周に亘って笠部5から径方向Rに連続して延長されるように、笠部5から延長する距離に相当する幅を有して環状に形成される環状部10と、鉛直方向に設置された碍子1の笠部5の周壁部から水平方向に突出する笠部5に取り付けた状態で鉛直下向きに突出する1以上のひだ部11と、を備える。笠延長部7は、撥水性を有することが好ましく、例えば、ポリマーなどの有機化合物で製造されている。ポリマー製であれば、更に、笠延長部7の長寿命化も期待できる。なお、笠延長部7は、接合手段8及び装着手段9による笠部5に対する接合機能及び装着機能を軽減するため、ゴムなどの重量の軽い材料で製造されてもよい。
環状部10は、笠部5の外側端部が周方向Tを全周に亘って沿うようにその内周面が形成されており、笠部5の外側端部の外周径と略同一の内周径を有する。環状部10は、笠部5の厚さと同程度の厚さを有して形成される。ひだ部11は、環状部10の周方向T全周に亘って環状に形成され、環状部10から略同一長さ下方(環状部10の下面に対して直交する方向)に突出して連続して形成されている。このひだ部11は、同実施形態では、環状部10の下面に3つ形成されている。
接合手段8は、笠部5の外側端部に環状部10の内周面を沿わせた状態で配置することにより形成される、笠部5の外側端部と環状部10の内周面との間の隙間を閉塞させるために接着する絶縁性を有する接着剤12と、環状部10の内周面に形成され笠部5の外周端部に接合される接合面13と、を備える。この接着剤12は、具体的には、シリコンゴムやRVTゴムであることが好ましい。接合面13は、環状部10の内周面を接着する笠部5の部分に隙間なく接合可能なように当該笠部5の部分に対応させて形成されている。
装着手段9は、環状部10を径方向Rに切り欠いて形成された切り欠き部14(図1(a)参照)である。切り欠き部14は、環状部10の厚さ方向Hの略中途位置を周方向Tに所定長さ切り欠くとともに、その周方向Tの一端から厚さ方向Hの表側まで連続して切り欠き、周方向Tの他端から厚さ方向Hの裏側まで連続して切り欠いて形成される。すなわち、切り欠き部14は、図2(b)に示すように、環状部10の周方向Tの両端部が段状に形成された段部13a,13bが互い違いに配置され結合可能に形成されている。また、接合手段8の接着剤12は、この切り欠き部14a,14bの隙間を接合して、笠延長部7の周方向Tの全周に亘って絶縁性を確保するためにも用いられる。装着手段9は、切り欠き部14a,14bを離間することにより、環状部10の内周面が区画するスペースを笠部5の外側端部を挿通可能なスペースが確保できるまで拡大(拡径)させることができる。
次に、同実施形態に係る絶縁補助具を碍子に装着する方法について、図1〜図4を参照しつつ説明する。同実施形態に係る碍子用の絶縁補助具6は、切り欠き部14a,14bを厚さ方向(碍子1の長手方向)H又は周方向Tに笠部5の外周端部の(最大)外径以上に離間させる。そして、環状部10を碍子1の側面側から笠部5に寄せて、この切り欠き部14a,14bの隙間に笠部5を通過させ、笠部5が環状部10の内側に収まるように配置する。又は、絶縁補助具6は、環状部10の内周径が笠部5の外周端部の(最大)外径以上となるように、切り欠き部14a,14bを相反する周方向Tに離間させる。そして、環状部10を碍子1の一端(金具3)側から取り付ける笠部5まで、この環状部10の内側に笠部5を通過させて配置する。
環状部10は、接着剤12を切り欠き部14a,14bに塗布して、切り欠き部14a,14b同士を接着する。よって、環状部10は、その接合面13が笠部5の外側端部の全周に亘って連続して接合可能なように、環状に形成される。接着剤12は、環状部10の切り欠き部14a,14b同士を隙間なく塞ぐとともに、切り欠き部14a,14b間の絶縁性が損なわれることなく接着する。
また、接着剤12による切り欠き部14a,14b同士の接合前若しくは後、又は同時に、笠部5の外側端部に接着剤12を塗布し、環状部10の接合面13を笠部5の外側端部に合わせることにより、環状部10の接合面13と笠部5の外側端部との隙間が接着剤12により塞がり、笠部5と環状部10との間の絶縁性を確保しつつ接着される。
この絶縁補助具6は、この碍子1に対して、補うべき絶縁性能を確保可能な数量を前述の要領で他の笠部5,…にも取り付けることにより、碍子1の絶縁性能を確保する。絶縁補助具6は、複数箇所の笠部5,…に装着することにより、笠部5から径方向Rに延長する1つあたりの笠延長部7の延長長さを短くすることができる。なお、絶縁補助具6は、1箇所の笠部5に装着することにより補うべき絶縁性能を確保可能な笠延長部7を選択して1箇所の笠部5のみに取り付けるようにしてもよい。絶縁補助具6を笠部5に取り付ける位置は、碍子1の表面の汚損状態における電圧分布の均一化をはかる必要性から、充電部側金具3と大地側金具3との間に均等配置されることが好ましい。
また、絶縁補助具6は、笠部5,…に対して径方向Rに突出して形成されるため、他の笠部5,…との離隔距離が損なわれることもない。よって、絶縁補助具6は、隣接する笠部5との間で絶縁破壊を発生させる要因となることもない。なお、環状部10から下方向に突出するひだ部11においても、隣接する笠部5との間の離隔距離が損なわれない範囲で突出するため、絶縁破壊の発生要因となることはない。
絶縁補助具6の交換時においても、従来であれば、シリコンゴムやRVTゴムが碍子1の絶縁体2の全面に塗布されるため、これらの撤去に時間を要していたが、本発明の絶縁補助具6によれば、接着剤12が塗布される範囲は、笠部5と笠延長部7との間に限定され、撤去作業を軽減する。絶縁補助具6の碍子1からの取り外しにおいても、接着剤12で接合されている切り欠き部14を離間することにより、容易に行うことができる。なお、絶縁補助具6は、笠部5に装着された笠延長部7の、切り欠き部14以外の他の部分を径方向Rに切断することにより、碍子1の絶縁体2から取り外すようにしてもよい。
しかも、絶縁補助具6は、不足する絶縁性能に相当する数量だけを追加して取り付け、又は、不足する絶縁性能を補える延長長さの笠延長部7に交換すればよく、絶縁性能が不足した際に碍子1の交換及び当該碍子1の交換に伴う電路の改修(碍子長の変更による電路の張り替えなど)がなく、容易に絶縁性能の増強が可能であり、更には、既設の碍子1を有効に利用することができる。
このようにして、笠延長部7は、接合手段8で碍子1の笠部5に隙間なく接合される。これにより、短絡時に想定される、碍子1の表面を流れる表面漏れ電流は、笠延長部7によりその流れ(経路)が妨げられて迂回することにより、又は、笠延長部7の表面を通過することにより、当該電流の表面漏れ距離が延長される。よって、碍子1の絶縁性能は、当該絶縁補助具6を考慮しない場合の絶縁性能と比べて改善される。特に、表面漏れ電流は、笠部5の周方向T全周に亘って径方向Rに延長される笠延長部7の表面にも流れる。想定される電流の表面漏れ距離は、その笠延長部7の表面を伝うことによって延長される。表面漏れ距離は、ひだ部11の表面を伝うことによっても延長される。また、接合手段8は、笠部5に対して笠延長部7を隙間なく接合されるため、この隙間に雨水が侵入することを防止できる。また、ひだ部11は、絶縁補助具6を碍子1に装着した状態において絶縁体2の胴部4から略水平方向に環状に広がりを有する笠部5及び環状部10に対して(鉛直)下方に突出するため、容易に雨水が環状部10の下面に付着することがなく、よって雨水が溜まることによる絶縁補助具6の表面の絶縁性能の低下を抑制することができる。装着手段9は、笠延長部7を笠部5に対して隙間なく接合させた状態を維持することができ、碍子1の絶縁性能を連続して補うことができる。よって、絶縁補助具6は、碍子1の絶縁性能を補うことができる。
次に本発明の第2実施形態に係る碍子用の絶縁補助具について、図5及び図6を参照しつつ説明する。なお、本実施形態に係る絶縁補助具は、第1実施形態に係る絶縁補助具6と同様の構成について同一の符号を用いるともに、その説明を省略する。同実施形態に係る絶縁補助具106は、第1実施形態と同様に、笠延長部107と、接合手段108と、を備える。
笠延長部107は、第1実施形態と同じ形状の、環状部110とひだ部111とを備える。笠延長部107は、ゴムなどの弾性材料で製造されており、特に周方向Tに変形容易となっている。すなわち、環状部110は、外側に引き伸ばすことにより、内径を拡径可能となっている。
接合手段108は、接合面13を有し、笠延長部7を弾性変形させることにより、該笠延長部7の接合面13を笠部5に隙間なく密着させて接合する。
よって、同実施形態に係る碍子用の絶縁補助具106は、図6(a)に示すように、環状部110を径方向Rに力を加えることにより、環状部110の内周径を笠部5の外周端部の(最大)外径以上に拡げる。そして、環状部110を碍子1の一端(金具3)側から取り付ける笠部5まで、この環状部110の内側に笠部5,…を通過させて配置する。環状部110に加えていた力を解放することにより、図6(b)に示すように、拡げられていた環状部110の内径が元の内径に戻り、接着剤を使用することなく、笠部5の外側端部の全周に亘って連続して接合可能となる。同時に、環状部110は、弾性力により笠部5に密着し、その位置が維持されて笠部5に装着される。
このようにして、笠延長部107は、碍子1の笠部5に隙間なく接合することができ、これにより、碍子1の表面に流れる表面漏れ距離は、延長される。よって、絶縁補助具106は、碍子1の絶縁性能を補うことができる。また、絶縁補助具106は、接合手段108及び装着手段109として接着剤を必要としないため、交換作業が容易である。
次に本発明の第3実施形態に係る碍子用の絶縁補助具について、図7(a)〜(d)を参照しつつ説明する。なお、本実施形態に係る絶縁補助具206は、第1及び第2実施形態に係る絶縁補助具6,106と同様の構成について同一の符号を用いるともに、その説明を省略する。同実施形態に係る絶縁補助具206は、笠部5に取り付けた際に笠部5から外側に更に延長する絶縁性を有する笠延長部207と、該笠延長部207を笠部5に隙間なく接合させる接合手段8と、笠延長部207を笠部5に装着する装着手段209と、を備える。
笠延長部207は、図7(a)に示すように、笠部5から外側に延長させる延長長さに相当する幅を有する帯状に形成された帯状部210と、該帯状部210の長手方向Lの一端から他端まで連続して形成される1以上のひだ部111,…と、を備える。笠延長部207は、ゴムなどの弾性材料で製造されており、特に幅方向Wに変形容易となっており、且つ、容易に切断できる硬度で成形されている。
装着手段209は、図7(b)に示すように、笠延長部207を環状に変形させてその長手方向Lの一端と他端とを接合させて、笠延長部207を環状にすることができる結合具215,…である。結合具215,…は、直線状に形成された軸部215aと、該軸部215aの両端に円錐状に形成された端部215b,215bと、を備える。
よって、同実施形態に係る碍子用の絶縁補助具206は、まず、笠延長部207の長手方向Lの長さを笠部5の外側端面の周長に相当する長さに切断する。そして、図7(c)及び図7(d)に示すように、笠延長部207の長手方向Lの一端に結合具215の端部215bを軸部215aの中程まで必要数突き刺し、笠延長部207を笠部5の外側端面に沿って巻き付ける。更に、笠延長部207の長手方向Lの一端を他端に接合させ、一端に突き刺さっている結合具215,…の残りの軸部215a及び端部215bを笠延長部207の他端に突き刺して、笠延長部207を環状にする。結合具215,…は、端部215b,215bが円錐形状となっていることから笠延長部207に突き刺しやすい一方、底部で掛止されて笠延長部207に抜け止められる。なお、笠延長部207の両端部の接合は、必要に応じて、結合具215に接着剤(結合手段14)を併用して、又は、接着剤(結合手段14)に換えて接着してもよい。
このようにして、笠部5の外側端部に接着剤12を塗布し、帯状部210の接合面13を笠部5の外側端部に合わせることにより、帯状部210の接合面13と笠部5の外側端部との隙間が接着剤12により塞がり、笠部5と帯状部210との間の絶縁性を確保しつつ接着される。笠延長部207は、碍子1の笠部5に隙間なく接合され、これにより、碍子1の表面に流れる表面漏れ距離は、延長される。よって、絶縁補助具206は、碍子1の絶縁性能を補うことができる。また、笠延長部207は、笠部5の外側周面の外径に合わせて帯状部210の切断位置を変更することでその長手方向Lの長さを合わせることができ、様々な外径を有する笠部5に適用することができる。
次に本発明の第4実施形態に係る碍子用の絶縁補助具について、図8(a)〜(c)を参照しつつ説明する。なお、本実施形態に係る絶縁補助具は、第1〜第3実施形態に係る絶縁補助具6,106,206と同様の構成について同一の符号を用いるともに、その説明を省略する。同実施形態に係る絶縁補助具306は、笠部5に取り付けた際に笠部5から外側に更に延長する絶縁性を有する笠延長部307と、該笠延長部307を笠部5に隙間なく接合させる接合手段308と、笠延長部307を笠部5に装着する装着手段309と、を備える。
笠延長部307は、第1及び第2実施形態と同じ形状の、環状部310とひだ部311,…とを備える。笠延長部307は、どのような材料で製造されてもよく、第1〜第3実施形態に係る笠延長部7,107,207で用いたゴムに限定されず、具体的には、磁器やガラスなどであってもよく、変形容易である必要もない。接合手段308は、環状部310の接合面313が笠延長部307の上面に沿って張り出して形成された被覆部316と、接着剤12と、を備える。装着手段309は、第2実施形態と同じ形状で2箇所以上に設ける切り欠き部314,…と、結合手段14と、を備える。本実施形態に係る切り欠き部314,…は、環状部310の中心位置と対象な2箇所に設けられる。よって、環状部310は、2つの半円状の環状片310a,310aにより構成される。
このようにして、図8(c)に示すように、笠部5の上面(、又は、上面及び外側端部)に接着剤12を塗布し、環状片310a,310aのそれぞれの接合面313,313を笠部5の外側端部に合わせ、環状片310a,310aのそれぞれの被覆部316,316の接合面313,313を笠部5の上面に合わせることにより、環状部310の接合面313,313と笠部5の上面(、又は、上面及び側面端部)との隙間が接着剤により塞がり、笠部5と環状部310との間の絶縁性を確保しつつ接着される。環状部310(環状片310a,310a)は、笠部5の外面上で環状に形成するため、笠延長部307そのものを変形することなく接合及び装着することができる。笠延長部307は、碍子1の笠部5に隙間なく接合され、これにより、碍子1の表面に流れる表面漏れ距離は、延長される。よって、絶縁補助具306は、碍子1の絶縁性能を補うことができる。また、被覆部316は、笠部5の上面に載置して接着することから、その取り付け作業が容易であり、作業時間の短縮をはかることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
本発明の第1〜第4実施形態に係る碍子用の絶縁補助具6,106,206,306は、環状の笠部5に対して周方向Tの全周に亘って連続して装着される例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、絶縁補助具は、環状の笠部5に対して周方向Tの一部に装着されるものであってもよい。このようにすることによっても、絶縁補助具を笠部5に装着しない場合の碍子1の表面を流れる表面漏れ電流の経路を妨げて迂回する経路を形成することができ、そのような位置に当該絶縁補助具を配置することにより、その碍子1の絶縁性能を補うことができる。
本発明の第1〜第4実施形態に係る碍子用の絶縁補助具6,106,206,306は、鉛直方向に設置された碍子1(図3及び図4の姿勢の碍子1)に取り付ける例を説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、絶縁補助具は、取り付けることができる碍子1の向きに制限はない。但し、水平方向に設置される碍子1は、ひだ部11のない絶縁補助具6を取り付けることが好ましい。
本発明の第1〜第4実施形態に係る碍子用の絶縁補助具6,106,206,306は、ひだ部11,111,211,311を備える例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、本発明の碍子用の絶縁補助具は、ひだ部を備えなくとも、碍子1の笠部5の外径寸法を延長することができるため、碍子1の表面漏れ距離を延ばすことができる。よって、ひだ部を備えていない絶縁補助具であっても、絶縁性能を補うことができる。
本発明の第1〜第4実施形態に係る碍子用の絶縁補助具6,106,206,306は、既存の碍子1に対してその不足する絶縁性能(汚損性能)を補うために適用する例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、本発明の碍子用の絶縁補助具は、碍子の絶縁性能(汚損性能)を選択可能な部品として、碍子1に付属するものであってもよい。すなわち、碍子用の絶縁補助具は、基準となる碍子に対して、汚損区分A〜E(電気協同研究第20巻第2号「送変電設備の塩害対策」(昭39.4)に規定)ごとに対応した笠延長部を備え、各汚損区分A〜Eに対応する笠延長部を選択して笠部に取り付けることにより、不足する絶縁性能が補えるものであってもよい。
本発明の第1,第3,第4実施形態に係る碍子用の絶縁補助具6,206,306は、接合面13,313と笠部5の外周端部との隙間を接着剤12で閉塞して接着する接合手段8,308である例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、接合手段は、接合面13,313に貼着される接着テープであってもよいし、グリースや粘土、粘着剤などであってもよい。
本発明の第1〜第4実施形態に係る碍子用の絶縁補助具6,106,206,306は、既設の碍子1に取り付ける例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、本発明の絶縁補助具は、送配電及び発電設備に取り付けられる前の碍子1に、着脱可能な部品として付属する、碍子1の一部であってもよい。すなわち、本発明には、当該絶縁補助具を備える碍子を含むものとする。絶縁補助具が着脱可能であることにより、碍子とともに絶縁補助具が設置された後、設置環境の変化により、絶縁性能を補う必要が生じた場合に、絶縁補助具のみを交換することで対応することができ、既設の碍子を有効に利用できるとともに、設置環境の変化に柔軟に対応することができる。また、これらの取り替えにかかる費用も、当然に安く抑えることができる。
1…碍子、2…絶縁体、3…金具、4…胴部、5…笠部、6,106,206,306…絶縁補助具、7,107,207,307…笠延長部、8,108,308…接合手段、9,209,309…装着手段、10,110,210,310…環状部(帯状部)、11,111,211,311…ひだ部、12…接着剤、13,313…接合面、14,314…切り欠き部、14a,14b…段部、215…結合具、215a…軸部、215b…端部、T…周方向、Y…厚さ方向、R…径方向、W…幅方向、L…長手方向

Claims (7)

  1. 胴部及び該胴部の周壁部から外側に環状に突出する笠部を備える碍子に取り付けられる碍子用の絶縁補助具であって、
    前記笠部から更に外側に延長する絶縁性を有する笠延長部と、該笠延長部を前記笠部に隙間なく接合させる接合手段と、を備えることを特徴とする碍子用の絶縁補助具。
  2. 前記笠延長部は、前記笠部から周方向全周に亘って連続して設けられる請求項1に記載の碍子用の絶縁補助具。
  3. 前記接合手段は、前記笠部との隙間を閉塞させるために接着する接着剤である請求項1又は2に記載の碍子用の絶縁補助具。
  4. 前記接合手段は、前記笠延長部を弾性変形させることにより、該笠延長部を前記笠部に密着させる請求項1〜3のいずれか1項に記載の碍子用の絶縁補助具。
  5. 前記笠延長部は、鉛直方向に設置された碍子の胴部の周壁部から水平方向に突出する前記笠部に取り付けた状態で鉛直下向きに突出する1以上のひだ部を備える請求項1〜4のいずれか1項に記載の碍子用の絶縁補助具。
  6. 前記碍子に取り付けるべく、前記笠延長部を前記碍子の前記笠部の外周端部に装着可能な装着手段を備える請求項1〜5のいずれか1項に記載の碍子用の絶縁補助具。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の碍子用の絶縁補助具を備えることを特徴とする碍子。
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