JP2012243775A - 太陽電池モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】最適な強度を有しつつ軽量化され、曲面への設置が可能となるばかりでなく、外部環境に設置する際や設置した後の過度のたわみや曲りの発生が抑制されて発電層の結晶シリコンが割れることを防止できる太陽電池モジュール太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】耐候層、厚さ100μm以上の結晶シリコンからなる発電層を有する太陽電池素子が封止材により封止されてなる封止層、及び金属−樹脂複合板または炭素−樹脂複合板からなる基材層が、この順に積層されてなる太陽電池モジュール。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池モジュールに関し、特に太陽電池素子の発電層として結晶シリコンを使用し、金属−樹脂複合板または炭素−樹脂複合板を基材層として使用した太陽電池モジュールに関する。
近年、省エネルギーと環境問題に対する意識の向上を受けて、太陽光の受光で発電する太陽電池が普及しつつある。最近では、太陽電池からなる太陽電池モジュールを軽量化することで、これを建材に利用しようとする試みもなされている。
このような太陽電池モジュールにおいて、太陽電池素子に含まれる発電層として用いられる単結晶シリコンや多結晶シリコンのような結晶シリコンは、発電効率が比較的良好であり、また、大面積の太陽電池モジュールの作製時に好適に用いられることから有望視されている。
しかし、単結晶シリコンや多結晶シリコンのような結晶シリコンは、フレキシブル性が低くまた、脆性が高いため、その加工性や取扱い性に難がある場合があり、結晶シリコンを建材用の太陽電池モジュールの発電層に用いることは困難であった。特に、建材用等の太陽電池モジュールは外部環境に置かれることから、風等の影響を受けて太陽電池モジュールに応力が加わることがあり、太陽電池モジュールにある程度のフレキシブル性がない場合、発電層部分の結晶シリコンが割れるという問題がある。
このような問題を解決するために、アモルファスシリコンや結晶シリコンなどを発電層として含む太陽電池モジュールにおいて、発電層を封止する封止材として特定のエポキシ樹脂組成物を用いる技術が知られている(特許文献1)。
これとは別に、大型の太陽電池モジュールに関して、非晶質シリコン半導体をガラス基板上に膜形成する技術が知られている(特許文献2)。また、太陽電池素子を支持する裏面被覆材として、ポリカーボネートのような透明樹脂板を用いる技術も知られている(特許文献3)。
特開2010−171069号公報 特開平6−310748号公報 特開平9−92848号公報
上述した太陽電池の発電層としての結晶シリコンの有用性を利用した建材用として用いる太陽電池モジュールでは、太陽電池モジュールの設置作業の効率を上げるために一枚当たりの面積を大きくする必要がある。一枚当たりの面積が大きくなると、それに伴い重量も増加することから、太陽電池モジュールの大型化と軽量化の両立が必要となる。さらには、太陽電池モジュールの設置時及び設置後に風を受けたときに、太陽電池モジュールはたわむことがあるため、建材用の太陽電池モジュールには面方向の強度(壊れづらさ)が必要とされる。また、建材用の太陽電池モジュールでは、外観設計の自由度を上げるために曲面での敷設が可能となるものが望まれている。
このような建材用等の太陽電池モジュールを得るために、発電層に結晶シリコンを用い、基材として金属、ガラスまたは樹脂を用いた建材用の太陽電池モジュールを作製する試
みもなされている。
基材として金属を用いた太陽電池モジュールは、これを建材一体型のものとして用いる場合、軽量化を図る観点から金属からなる基材の厚さをある程度小さくする必要があるが、この場合、風を受けたときに太陽電池モジュールが折れ曲がってしまうという問題がある。
また、基材としてガラスを用いた太陽電池モジュールでは、その軽量化と強度の確保の両立が困難であるという問題があり、基材であるガラスが割れた場合には危険である。
さらに、基材として樹脂を用いた場合には、太陽電池モジュールの作製の際の、樹脂と結晶シリコンの積層の工程で加えられる熱や、太陽電池モジュールの使用時の熱により、結晶シリコンと樹脂の熱膨張率の違いから結晶シリコンに応力が加わり、結晶シリコンが割れるという問題がある。
本発明者の検討によれば、太陽電池素子に用いる結晶シリコンが割れないようにするために、ある程度の強度を有する基材を用いる必要があるが、基材の強度が大きすぎる場合には、太陽電池モジュールを曲げにくくなるという問題があり、一方、強度が小さい基材を用いた場合には太陽電池モジュールの運搬や設置の際に太陽電池モジュールが大きくたわんだり曲がることで、若しくは、屋外の使用環境での温度変化により発生するモジュール内の層間歪みが発生することにより、結晶シリコンが割れるという問題があることがわかった。
そこで、本発明は上記従来の実状に鑑みてなされたものであって、結晶シリコンを太陽電池素子の発電層として用いる太陽電池モジュールにおいて、基材として金属−樹脂複合板または炭素−樹脂複合板を用いた場合には、最適な強度を有しつつ軽量化され、曲面への設置が可能となるばかりでなく、外部環境に設置する際や設置した後のたわみや曲りの発生が抑制されて発電層の結晶シリコンが割れることを防止できる太陽電池モジュールを提供することを課題とする。
本発明者が鋭意検討した結果、耐候層、厚さ100μm以上の結晶シリコンからなる発電層を有する太陽電池素子が封止材により封止されてなる封止層、及び金属−樹脂複合板または炭素−樹脂複合板からなる基材層が、この順に積層されてなる太陽電池モジュールが、上記課題を解決できることがわかり本発明に到達した。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
[1]耐候層、厚さ100μm以上の結晶シリコンからなる発電層を有する太陽電池素子が封止材により封止されてなる封止層、及び金属−樹脂複合板または炭素−樹脂複合板からなる基材層が、この順に積層されてなる太陽電池モジュール。
[2]前記基材層が金属−樹脂複合板からなる層であることを特徴とする、[1]に記載の太陽電池モジュール。
[3]前記金属−樹脂複合板が、アルミニウム−ポリオレフィン系樹脂複合板である[2]に記載の太陽電池モジュール。
[4]前記封止材が、エチレン−酢酸ビニル共重合体、プロピレン・エチレン・α−オレフィン共重合体からなる共重合体、またはエチレン・α−オレフィン共重合体からなる共重合体を含む材料からなることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
[5]前記耐候層と前記封止層の間に、さらに耐衝撃性を有する層を含むことを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
[6]前記金属−樹脂複合板の非受光面側の層が、絶縁性を有する樹脂からなる層であることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
本発明によれば、最適な強度を有しつつ軽量化して、曲面への設置を可能とするばかりでなく、外部環境に設置する際や設置した後のたわみや曲りが過度に生じることを防ぎ、結晶シリコンが割れることを防止できる太陽電池モジュールを提供できる。
本発明の太陽電池モジュールの一実施態様の断面を示す模式図である。 本発明の太陽電池モジュールの別の実施態様の断面を示す模式図である。
以下、本発明について実施形態及び例示物等を示して詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態及び例示物等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変更して実施できる。
本発明の太陽電池モジュールの実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1で模式的に示される本発明の太陽電池モジュールには、耐候層2、太陽電池素子3と太陽電池素子3を封止する封止材4からなる封止層7、金属層5と樹脂層6からなる金属−複合板からなる層8が含まれている。
一方、図2で模式的に示される本発明の太陽電池モジュールは、図1で示される太陽電池モジュールの金属−樹脂複合板からなる層8に代わって、炭素−樹脂複合板からなる層9を有するものである。
以下、これらの構成要素について説明する。
<耐候層>
耐候層は天候変化から太陽電池素子を保護する層である。
太陽電池素子の構成部品のなかには、温度変化、湿度変化、自然光、風雨による侵食などにより劣化するものがある。そこで、耐候層で太陽電池素子を覆うことにより、太陽電池素子等を天候変化などから保護し、発電能力を高く維持するようにしている。
耐候層は、太陽電池モジュールの最表層に位置するため、耐候性、耐熱性、透明性、撥水性、耐汚染性、機械強度などの、太陽電池モジュールの表面被覆材として好適な性能を備え、しかもそれを屋外暴露において長期間維持する性質を有することが好ましい。
また、耐候層は、太陽電池素子の光吸収を妨げない観点から可視光を透過させるものが好ましい。例えば、可視光(波長360〜830nm)の光の透過率が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、特に好ましくは95%である。
さらに、太陽電池モジュールは光を受けて熱せられることが多いため、耐候層も熱に対する耐性を有することが好ましい。この観点から、耐候層の構成材料の融点は、通常100℃以上、好ましくは120℃以上、より好ましくは130℃以上であり、また、通常350℃以下、好ましくは320℃以下、より好ましくは300℃以下である。融点を高くすることで太陽電池モジュールの使用時に耐候層が融解・劣化する可能性を低減できる。
耐候層を構成する材料は、天候変化から太陽電池素子を保護することができるものであれば任意である。その材料の例を挙げると、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、AS(アクリロニトリル−スチレン)樹脂、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、フッ素系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリアクリル系樹脂、各種ナイロン等のポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド−イミド樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂などが挙げられる。
中でも好ましくはフッ素系樹脂が挙げられ、その具体例を挙げるとポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、4−フッ化エチレン−パークロロアルコキシ共重合体(PFA)、4−フッ化エチレン−6−フッ化プロピレン共重合体(FEP)、2−エチレン−4−フッ化エチレン共重合体(ETFE)、ポリ3−フッ化塩化エチレン(PCTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)及びポリフッ化ビニル(PVF)等が挙げられる。
なお、耐候層は1種の材料で形成されていてもよく、2種以上の材料で形成されていても良い。また、耐候層は単層フィルムにより形成されていても良いが、2層以上のフィルムを備えた積層フィルムであってもよい。
耐候層を、例えば2層とする場合には、太陽電池素子と接する層が、耐衝撃性に優れた層であることが、太陽電池モジュール自体の耐久性を高めることにも繋がり、好ましい。一方、耐候層を1層とする場合には、耐衝撃性を高める観点から、後述するように厚みを厚くするか、機械的強度が高い材料を用いることが好ましい。
耐衝撃性に優れた層とは、例えば、上記の材料の中で、ポリアクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂及びポリエチレンテレフタレートなどから選択される樹脂を含む層が挙げられる。
耐候層の厚みは特に規定されないが、一般的には10μm以上、2000μm以下である。特に、柔軟性、加工性の観点から、通常10μm以上、好ましくは15μm以上、より好ましくは20μm以上であり、また、通常200μm以下、好ましくは180μm以下、より好ましくは150μm以下である。
一方、耐衝撃性の観点から通常20μm以上、好ましくは50μm以上、より好ましくは80μm以上であり、また、通常2000μm以下、好ましくは1500μm以下、より好ましくは1000μm以下である。厚みを厚くすることで機械的強度が高まる傾向にあり、薄くすることで柔軟性が高まる傾向にある。
また耐候層には、他のフィルムとの接着性の改良のために、コロナ処理、プラズマ処理等の表面処理を行なってもよい。
<太陽電池素子>
太陽電池素子は、耐候層側から入射される太陽光に基づき発電を行う素子である。この太陽電池素子は、光エネルギーを電気エネルギーに変換でき、変換によって得られた電気エネルギーを外部に取り出せるものでありさえすればよい。
従って、太陽電池モジュールの太陽電池素子としては、一対の電極で、発電層(光電変換層、光吸収層)を挟んだもの、一対の電極で、発電層と他層(バッファ層等)との積層体を挟んだもの、そのようなものを、複数個、直列接続したものを用いることが出来る。本発明の太陽電池素子で用いる発電層は、単結晶シリコンまたは多結晶シリコンのような結晶シリコンからなる層である。これらの材料を用いれば、発電効率が比較的高く、薄い(軽量な)太陽電池素子を実現できる。さらに、効率を上げる観点から、これらを積層したHIT型、タンデム型でもよい。
なお、発電層を多結晶シリコン層とした場合、太陽電池素子は、間接光学遷移を利用するタイプの素子となる。そのため、発電層を多結晶シリコン層とする場合には、光吸収を増加させるために、後述する発電素子基材又はその表面に凸凹構造を形成するなど十分な光閉じ込め構造を設けておくことが好ましい。
太陽電池素子の各電極(図示せず)は、導電性を有する任意の材料を1種又は2種以上用いて形成することが出来る。電極材料(電極の構成材料)としては、例えば、白金、金、銀、アルミニウム、クロム、ニッケル、銅、チタン、マグネシウム、カルシウム、バリ
ウム、ナトリウム等の金属、あるいはそれらの合金;酸化インジウムや酸化錫等の金属酸化物、あるいはその合金(ITO:酸化スズインジウム);ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン等の導電性高分子;そのような導電性高分子に、塩酸、硫酸、スルホン酸等の酸、FeCl3等のルイス酸、ヨウ素等のハロゲン原子、ナトリウム、カリウム等の金属原子などのドーパントを含有させたもの;金属粒子、カーボンブラック、フラーレン、カーボンナノチューブ等の導電性粒子をポリマーバインダー等のマトリクスに分散した導電性の複合材料などが挙げられる。
電極材料は、正孔又は電子を捕集するのに適した材料としておくことが好ましい。なお、正孔の捕集に適した電極材料(つまり、高い仕事関数を有する材料)としては、金、ITO等を例示できる。また、電子の捕集に適した電極材料(つまり、低い仕事関数を有する材料)としては、銀、アルミニウムを例示できる。
太陽電池素子の各電極は、発電層とほぼ同サイズのものであっても、発電層よりも小さなものであっても良い。ただし、太陽電池素子の、受光面側(耐候層側)の電極を、比較的に大きなもの(その面積が、発電層面積に比して十分に小さくないもの)とする場合には、当該電極を、透明な(透光性を有する)電極、特に、発電層が効率良く電気エネルギーに変換できる波長の光の透過率が比較的に高い(例えば、50%以上)電極、としておくべきである。なお、透明な電極材料としては、ITO、IZO(酸化インジウム−亜鉛酸化物)等の酸化物;金属薄膜などを、例示できる。
また、太陽電池素子の各電極の厚さは、必要とされる出力等に基づき、決定することが出来る。
一方、太陽電池素子の発電層の厚さは、100μm以上であり、好ましくは150μm以上、より好ましくは200μm以上である。一方、発電層の厚さは、通常500μm以下であり、好ましくは400μm以下、より好ましくは350μm以下である。
さらに電極に接するように補助電極を設置してもよい。特に、ITOなど導電性のやや低い電極を用いる場合には効果的である。補助電極材料としては、導電性が良好ならば上記金属材料と同じ材料を用いることができるが、銀、アルミニウム、銅が例示される。
〔発電素子基材〕
発電素子基材(図示せず)は、その一方の面上に、太陽電池素子が形成される部材である。従って、発電素子基材は、機械的強度が比較的高く、耐候性、耐熱性、耐薬品性等に優れ、且つ、軽量なものであることが望まれる。また、発電素子基材は、変形に対して或る程度の耐性を有するものであることも望まれる。
そのため、発電素子基材としては、金属箔や、融点が85〜350℃の樹脂フィルム、幾つかの金属箔/樹脂フィルムの積層体を採用しておくことが好ましい。
発電素子基材(又は、その構成要素)として使用し得る金属箔としては、アルミニウム、ステンレス、金、銀、銅、チタン、ニッケル、鉄、それらの合金からなる箔を、例示できる。
また、融点が85〜350℃の樹脂フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアセタール、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ABS樹脂、ACS樹脂、AES樹脂、ASA樹脂、これらの共重合体、PVDF、PVFなどのフッ素樹脂、シリコーン樹脂、セルロース、ニトリル樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、アイオノマー、ポリブタジエン、ポリブチレン、ポリメ
チルペンテン、ポリビニルアルコール、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホンなどからなるフィルムを、例示できる。なお、発電素子基材として使用する樹脂フィルムは、上記のような樹脂中に、ガラス繊維、有機繊維、炭素繊維等を分散させたフィルムであってもよい。
なお、発電素子基材(又は、その構成要素)として使用する樹脂フィルムの融点が85℃以上であることが好ましい理由は、融点が過度に低いと、太陽電池モジュールの通常の使用環境下で発電素子基材が変形し、太陽電池素子にダメージを与える恐れがあるためである。また、樹脂フィルムの融点が350℃以下であることが好ましい理由は、融点が過度に高いと、太陽電池素子との界面に温度変化などによる歪を生ずる結果として、太陽電池素子が発電素子基材から剥離する恐れがあるためである。
従って、発電素子基材(又は、その構成要素)として使用する樹脂フィルムの融点は、100℃以上であることがより好ましく、120℃以上であることがさらに好ましく、150℃以上であることが特に好ましく、180℃以上であることが最も好ましい。また、当該樹脂フィルムの融点は、300℃以下であることがより好ましく、280℃以下であることがさらに好ましく、250℃以下であることが特に好ましい。
<封止材>
封止材は、太陽電池素子を補強するための構成要素である。太陽電池素子は薄いため通常は強度が弱く、ひいては太陽電池モジュールの強度が弱くなる傾向があるが、封止材により強度を高く維持することが可能である。
また、封止材は、太陽電池モジュールの強度保持の観点から強度が高いことが好ましい。
具体的強度については、封止材以外の耐候層や基材の強度とも関係することになり一概には規定しにくいが、太陽電池モジュール全体が良好な曲げ加工性を有し、折り曲げ部分の剥離を生じないような強度を有するのが望ましい。
また、封止材は、太陽電池素子の光吸収を妨げない観点から可視光を透過させるものが好ましい。例えば、可視光(波長360〜830nm)の光の透過率は、通常60%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは75%以上、更に好ましくは80%以上、中でも好ましくは85%以上、とりわけ好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上、その中でも特に好ましくは97%以上である。太陽光をより多く電気エネルギーに変換するためである。
さらに、太陽電池モジュールは光を受けて熱せられることが多いため、封止材も熱に対する耐性を有することが好ましい。この観点から、封止材の構成材料の融点は、通常100℃以上、好ましくは120℃以上、より好ましくは130℃以上であり、また、通常350℃以下、好ましくは320℃以下、より好ましくは300℃以下である。融点を高くすることで太陽電池モジュールの使用時に封止材が融解・劣化する可能性を低減できる。
封止材を構成する材料としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂組成物をフィルムにしたもの(EVAフィルム)などを用いることができる。EVAフィルムには通常は耐候性の向上のために架橋剤を配合して架橋構造を構成させる。この架橋剤としては、一般に、100℃以上でラジカルを発生する有機過酸化物が用いられる。このような有機過酸化物としては、例えば、2,5−ジメチルヘキサン;2,5−ジハイドロパーオキサイド;2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン;3−ジ−t−ブチルパーオキサイド等を用いることができる。これらの有機過酸化物の配合量は、EVA樹脂100重量部に対して、通常5重量部以下、好ましくは3重量部以
下であり、通常1重量部以上である。なお、架橋剤は1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
このEVA樹脂組成物には、接着力向上の目的で、シランカップリング剤を含有させてもよい。この目的に供されるシランカップリング剤としては、例えば、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン;ビニルトリクロロシラン;ビニルトリエトキシシラン;ビニル−トリス−(β−メトキシエトキシ)シラン;γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン;β−(3,4−エトキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等を挙げることができる。これらのシランカップリング剤の配合量は、EVA樹脂100重量部に対して、通常5重量部以下、好ましくは2重量部以下であり、通常0.1重量部以上である。なお、シランカップリング剤は1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
更に、EVA樹脂のゲル分率を向上させ、耐久性を向上するために、EVA樹脂組成物に架橋助剤を含有させてもよい。この目的に供される架橋助剤としては、例えば、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルイソシアネート等の3官能の架橋助剤等の単官能の架橋助剤等が挙げられる。これらの架橋助剤の配合量は、EVA樹脂100重量部に対して、通常10重量部以下、好ましくは5重量部以下であり、また、通常1重量部以上である。なお、架橋助剤は1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
更に、EVA樹脂の安定性を向上する目的で、EVA樹脂組成物に、例えばハイドロキノン;ハイドロキノンモノメチルエーテル;p−ベンゾキノン;メチルハイドロキノンなどを含有させてもよい。これらの配合量は、EVA樹脂100重量部に対して、通常5重量部以下である。
しかし、EVA樹脂の架橋処理には1〜2時間程度の比較的長時間を要するため、太陽電池モジュールの生産速度および生産効率を低下させる原因となる場合がある。また、長期間使用の際には、EVA樹脂組成物の分解ガス(酢酸ガス)またはEVA樹脂自体が有する酢酸ビニル基が、太陽電池素子に悪影響を与えて発電効率が低下させる場合がある。そこで、封止材としては、EVAフィルムの他に、プロピレン・エチレン・α−オレフィン共重合体からなる共重合体のフィルムを用いることもできる。この共重合体としては、例えば、下記成分1および成分2が配合された熱可塑性樹脂組成物が挙げられる。
・成分1:プロピレン系重合体が、通常0重量部以上、好ましくは10重量部以上であり、また、通常70重量部以下、好ましくは50重量部以下。
・成分2:軟質プロピレン系共重合体が、30重量部以上、好ましくは50重量部以上であり、また、通常100重量部以下、好ましくは90重量部以下。
なお、成分1および成分2の合計量は100重量部である。上記のように、成分1および成分2が好ましい範囲にあると、封止材のシートへの成形性が良好であるとともに、得られる封止材の耐熱性、透明性および柔軟性が良好となり、太陽電池モジュールに好適である。
以下、成分1及び成分2について詳しく説明する。
〔成分1〕
成分1はプロピレン系重合体であり、例えば、プロピレン単独重合体;プロピレンと、少なくとも1種のプロピレン以外の炭素原子数が2〜20のα−オレフィンとの共重合体;などが挙げられる。ここで、プロピレン以外の炭素原子数が2〜20のα−オレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキ
サデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどが挙げられる。中でも、エチレンまたは炭素原子数が4〜10のα−オレフィンが好ましい。なお、α−オレフィンは1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
これらのα−オレフィンは、プロピレンとランダム共重合体を形成してもよく、ブロック共重合体を形成してもよい。これらのα−オレフィンから導かれる構成単位の存在割合は、ポリプロピレン中に通常35モル%以下、好ましくは30モル%以下である。
成分1は、ASTM D 1238に準拠して230℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフローレート(MFR)が、通常0.01g/10分以上、好ましくは0.05g/10分以上であり、通常1000g/10分以下、好ましくは100g/10分以下である。
成分1の示差走査熱量計で観測される融点は、通常100℃以上、好ましくは110℃以上であり、また、通常160℃以下、好ましくは150℃以下である。
成分1はアイソタクチック構造、シンジオタクチック構造のどちらも用いることができるが、アイソタクチック構造の方が耐熱性などの点で好ましい。
また、成分1としては必要に応じて複数のプロピレン系重合体を併用することができ、例えば融点や剛性の異なる2種類以上の成分を用いることもできる。
〔成分2〕
成分2は軟質プロピレン系共重合体であり、例えば、プロピレンと、少なくとも1種のプロピレン以外の炭素原子数2〜20のα−オレフィンとの共重合体などが挙げられる。
また、成分2は、ショアーA硬度が、通常30以上、好ましくは35以上であり、また、通常80以下、好ましくは70以下である。
さらに、成分2の示差走査熱量計DSCで観測される融点は、100℃未満か、または融点が観測されない。ここで、融点が観測されないとは、−150〜200℃の範囲において、結晶融解熱量が1J/g以上の結晶融解ピークが観測されないことをいう。
成分2において、コモノマーとして用いられるα−オレフィンとしては、例えば、エチレン及び/又は炭素数4〜20のα−オレフィンが好ましい。なお、α−オレフィンは1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
成分2は、プロピレン由来の単位を通常45モル%以上、好ましくは56モル%以上、また、通常92モル%以下、好ましくは90モル%以下含み、コモノマーとして用いられるα−オレフィン由来の単位を通常8モル%以上、好ましくは10モル%以上、また、通常55モル%以下、好ましくは44モル%以下含む。
成分2は、ASTM D 1238に準拠して、230℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフローレート(MFR)が、通常0.01g/10分以上、好ましくは0.05g/10分以上であり、また、通常100g/10分以下、好ましくは50g/10分以下である。
成分2は、JIS K6301に準拠して、JIS3号ダンベルを用い、スパン間:30mm、引っ張り速度:30mm/minで、23℃にて測定した、100%歪での応力(M100)が、通常4MPa以下、好ましくは3MPa以下、更に好ましくは2MPa以下である。軟質プロピレン系共重合体がこのような範囲にあると柔軟性、透明性、ゴム弾性に優れる。
成分2は、X線回折で測定した結晶化度が、通常20%以下、好ましくは15%以下で
あり、また、通常0%以上である。
また、成分2は単一のガラス転移温度Tgを有し、かつ示差走査熱量計(DSC)によって測定したガラス転移温度Tgが、通常−10℃以下、好ましくは−15℃以下の範囲にあることが望ましい。成分2のガラス転移温度Tgが前記範囲内にあると、耐寒性、低温特性に優れる。
成分2のGPCにより測定した分子量分布(Mw/Mn、ポリスチレン換算、Mw:重量平均分子量、Mn:数平均分子量)は、4.0以下であることが好ましく、より好ましくは3.0以下、さらに好ましくは2.5以下である。
成分2の好ましい具体例として、以下のプロピレン・エチレン・α−オレフィン共重合体を挙げることができる。このようなプロピレン・エチレン・α−オレフィン共重合体を用いることで、柔軟性、耐熱性、機械強度、太陽電池封止性および透明性が良好な封止材が得られる。ここで、太陽電池封止性とは、良好な柔軟性により、太陽電池素子6を充填する際の素子の割れ率を低減できることをいう。
プロピレン・エチレン・α−オレフィン共重合体としては、プロピレン由来の構成単位を通常45モル%以上、好ましくは56モル%以上、より好ましくは61モル%以上、また、通常92モル%以下、好ましくは90モル%以下、より好ましくは86モル%以下含み、さらにエチレン由来の構成単位を通常5モル%以上、好ましくは8モル%以上、また、通常25モル%以下、好ましくは14モル%以下、より好ましくは14モル%以下含み、炭素数4〜20のα−オレフィン由来の構成単位を通常3モル%以上、好ましくは5モル%以上、より好ましくは6モル%以上、また、通常30モル%以下、好ましくは25モル%以下含むものが好ましい。α−オレフィンに関しては、1−ブテンが特に好ましい。
プロピレン由来の構成単位、エチレン由来の構成単位、および炭素数4〜20のα−オレフィン由来の構成単位を上記の量で含有するプロピレン・エチレン・α−オレフィン共重合体(成分2)は、プロピレン系重合体(成分1)との相溶性が良好となり、得られる封止材は、充分な透明性、柔軟性、耐熱性および耐傷付性を発揮する。
上記の成分1および成分2が配合された熱可塑性樹脂組成物は、メルトフローレート(ASTM D 1238、230度、荷重2.16kg)が、通常0.0001g/10分以上であり、また、通常1000g/10分以下、好ましくは900g/10分以下、より好ましくは800g/10分以下である。
成分1および成分2が配合された熱可塑性樹脂組成物の融点は、通常100℃以上、好ましくは110℃以上である。また通常140℃以下、好ましくは135℃以下である。
また成分1および成分2が配合された熱可塑性樹脂組成物の密度は、0.98g/cm3以下が好ましく、0.95g/cm3以下がより好ましく、0.94g/cm3以下がさらに好ましい。
この封止材においては、上記成分1および成分2に、プラスチックなどに対する接着促進剤としてカップリング剤を配合することが可能である。カップリング剤は、シラン系、チタネート系、クロム系の各カップリング剤が好ましく用いられ、特にシラン系のカップリング剤(シランカップリング剤)が好適に用いられる。
上記シランカップリング剤としては公知のものが使用でき、特に制限はないが、例えば、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシーエトキシシラン)、γ−グリシドキシプロピルートリピルトリーメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。なお、カップリング剤は1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
また、これらは熱可塑性樹脂組成物(成分1および成分2の合計量)100重量部に対して、上記シランカップリング剤を通常0.1重量部以上、また、通常5重量部以下、好ましくは3重量部以下含むことが望ましい。
また、上記カップリング剤は、有機過酸化物を用いて、当該熱可塑性樹脂組成物にグラフト反応させてもよい。この場合、熱可塑性樹脂組成物(成分1および成分2の合計量)100重量部に対して、上記カップリング剤を0.1〜5重量部含むことが望ましい。シラングラフト化された熱可塑性樹脂組成物を用いても、ガラス、プラスチックに対して、シランカップリング剤ブレンドと同等以上の接着性が得られる。
有機過酸化物を用いる場合、有機過酸化物は、熱可塑性樹脂組成物(成分1および成分2の合計量)100重量部に対して、通常0.001重量部以上、好ましくは0.01重量部以上、また、通常5重量部以下、好ましくは3重量部以下である。
有機過酸化物としては公知のものが使用でき、特に制限はないが、例えば、ジラウロイルパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジベンゾイルパーオキサイド、t−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシマレイン酸、などが挙げられる。なお、有機過酸化物は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
また、封止材としてエチレン・α−オレフィン共重合体からなる共重合体を用いることもできる。この共重合体としては、下記に示す成分Aおよび成分Bからなる封止材用樹脂組成物と基材とを積層してなる、ホットタック性が5〜25℃のラミネートフィルムが例示される。
・成分A:エチレン系樹脂。
・成分B:以下の(a)〜(d)の性状を有するエチレンとα−オレフィンとの共重合体。
(a)密度が0.86〜0.935g/cm3
(b)メルトフローレート(MFR)が1〜50g/10分。
(c)温度上昇溶離分別(TREF)によって得られる溶出曲線のピークが1つであり;該ピーク温度が100℃以下である。
(d)温度上昇溶離分別(TREF)による積分溶出量が、90℃のとき90%以上である。
(A)成分A(エチレン系樹脂)
封止材用樹脂組成物を構成する成分Aとしてのエチレン系樹脂の例としては、いわゆるラジカル重合法で製造される高圧法低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、エチレン・フッ化ビニル共重合体などが挙げられる。また、イオン重合法で製造される、いわゆる線状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンなどエチレンを主成分とする重合体または共重合体も挙げられる。中でも好ましくは、エチレン・酢酸ビニル共重合体、高圧法低密度ポリエチレンである。なお、これらは1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
封止材用樹脂組成物を構成する成分Aとしてのエチレン系樹脂がエチレン・酢酸ビニル共重合体である場合、下記の性状を有するものが好適である。
(i)メルトフローレート(MFR)
封止材用樹脂組成物を構成する成分Aとしてのエチレン・酢酸ビニル共重合体のJIS
K7210によるMFR(メルトフローレート:Melt Flow rate:溶融
流量)は、通常1g/10分以上、好ましくは2g/10分以上、より好ましくは3g/10分以上であり、また、通常50g/10分以下、好ましくは30g/10分以下、より好ましくは20g/10分以下である。MFRを高くすることで、成分Bとブレンドした際の透明性が高まる傾向があり、MFRを低くする事で、成形が容易となる傾向がある。
(ii)酢酸ビニル含量
封止材用樹脂組成物を構成する成分Aとしてのエチレン・酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含量は、通常3重量%以上、好ましくは4重量%以上、より好ましくは5重量%以上であり、また、通常30重量%以下、好ましくは20重量%以下、より好ましくは15重量%以下である。酢酸ビニル含量を多くすることでヒートシール性が高まる傾向にあり、酢酸ビニル含量を少なくすることで封止材のべたつきを抑えることができる。
封止材用樹脂組成物を構成する成分Aとしてのエチレン系樹脂が高圧法低密度ポリエチレンである場合は、下記の性状を有するものが好適である。
(i)メルトフローレート(MFR)
封止材用樹脂組成物を構成する成分Aとしての高圧法低密度ポリエチレンのJIS K7210によるMFR(メルトフローレート:Melt Flow rate:溶融流量)は、通常1g/10分以上、好ましくは2g/10分以上、より好ましくは3g/10分以上であり、また、通常50g/10分以下、好ましくは30g/10分以下、より好ましくは20g/10分以下である。MFRを高くすることで押出が容易となる傾向にあり、MFRを低くすることで柔らかくなりすぎず垂れなどが起こりにくく成形性が高まる。
(ii)密度
封止材用樹脂組成物を構成する成分Aとしての高圧法低密度ポリエチレンのJIS K7112による密度は、通常0.915g/cm3以上、好ましくは0.916g/cm3以上、より好ましくは0.917g/cm3以上であり、また、通常0.93g/cm3以下、好ましくは0.925g/cm3以下、より好ましくは0.923g/cm3以下である。密度を高くすることで封止材のべたつきが抑制される傾向にあり、密度を低くすることでヒートシール性が高まる傾向にある。
封止材用樹脂組成物を構成する成分Aとしての高圧法低密度ポリエチレンは、市販品の中から上記物性を示すものを適宜選択して使用することが出来る。
(B)成分B(エチレン・α−オレフィン共重合体)
封止材用樹脂組成物を構成する成分Bは、上記成分A以外のエチレン・α−オレフィン共重合体である。成分Bは、下記の性状を有するものが好ましい。
(i)密度
封止材用樹脂組成物を構成する成分Bとしてのエチレン・α−オレフィン共重合体のJlS K7112による密度は、通常0.86g/cm3以上、好ましくは0.87g/cm3以上、より好ましくは0.88g/cm3以上であり、また、通常0.935g/cm3以下、好ましくは0.915g/cm3以下、より好ましくは0.91g/cm3以下である。密度を高くすることでフィルムとしたときのべたつきが抑制される傾向にあり、密度を低くすることでヒートシール性が高まる傾向にある。
(ii)メルトフローレート(MFR)
封止材用樹脂組成物を構成する成分Bとしてのエチレン・α−オレフィン共重合体のJlS K7210によるMFR(メルトフローレート:Melt Flow rate:
溶融流量)は、通常1g/10分以上、好ましくは2g/10分以上、より好ましくは3g/10分以上であり、また、通常50g/10分以下、好ましくは30g/10分以下、より好ましくは20g/10分以下である。MFRを高くすることで押出が容易となる傾向にあり、MFRを低くすることで柔らかくなりすぎず垂れなどが起こりにくく成形性が高まる。
ここでα−オレフィンとしては、炭素数4〜40のα−オレフィンが好ましい。中でも、α−オレフィンの中でも、炭素数が通常4以上、好ましくは6以上であり、通常12以下、好ましくは10以下のものが望ましい。その例を挙げると、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−へプテン、4−メチルペンテン−1、4−メチルヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテン−1等が挙げられる。なお、α−オレフィンは1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
α−オレフィンとエチレンとの比率は、α−オレフィンを通常2重量%以上、好ましくは5重量%以上、より好ましくは10重量%以上、また、通常60重量%以下、好ましくは50重量%以下、より好ましくは30重量%以下とし、エチレンを通常40重量%以上、好ましくは50重量%以上、より好ましくは70重量%以上、また、通常98重量%以下、好ましくは95重量%以下、より好ましくは90重量%以下とすることが望ましい。
成分Aと成分Bとの配合割合(成分A/成分B)は、重量比で、通常50/50以上、好ましくは55/45以上、より好ましくは60/40以上であり、また、通常99/1以下、好ましくは90/10以下、より好ましくは85/15以下である。成分Bの配合量を多くすることで透明性やヒートシール性が高まる傾向にあり、成分Bの配合量を少なくすることでフィルムの作業性が高まる傾向にある。
成分Aと成分Bを配合して生成される封止材用樹脂組成物のメルトフローレート(MFR)は、通常2g/10分以上、好ましくは3g/10分以上であり、通常50g/10分以下、好ましくは40g/10分以下である。なおMFRの測定と評価は、JIS K7210(190℃、2.16kg荷重)に準拠する方法によって実施することができる。
封止材用樹脂組成物の融点は、好ましくは50℃以上、より好ましくは55℃以上であり、また、通常300℃以下、好ましくは250℃以下、さらに好ましくは200℃以下である。融点を高くすることで太陽電池モジュールの使用時に融解・劣化する可能性を低減できる。
封止材用樹脂組成物の密度は、0.80g/cm3以上が好ましく、0.85g/cm3以上がより好ましく、また、0.98g/cm3以下が好ましく、0.95g/cm3以下がより好ましく、0.94g/cm3以下がさらに好ましい。なお、密度の測定と評価は、JIS K7112に準拠する方法によって実施することができる。
さらに、エチレン・α−オレフィン共重合体を用いた封止材において、前記プロピレン・エチレン・α−オレフィン共重合体を用いた場合と同様に、カップリング剤を用いることが可能である。
上述した封止材は、材料由来の分解ガスを発生することがないため、太陽電池素子への悪影響がなく、良好な耐熱性、機械強度、柔軟性(太陽電池封止性)および透明性を有する。また、材料の架橋工程を必要としないため、シート成形時および太陽電池モジュールの製造時間が大きく短縮できるとともに、使用後の太陽電池モジュールのリサイクルも容易となる。
なお、封止材は1種の材料で形成されていてもよく、2種以上の材料で形成されていても良い。また、封止材は単層フィルムにより形成されていても良いが、2層以上のフィルムを備えた積層フィルムであってもよい。
本発明では、上記の通り、封止材の材料としてエチレン−酢酸ビニル共重合体、プロピレン・エチレン・α−オレフィン共重合体からなる共重合体、エチレン・α−オレフィン共重合体からなる共重合体を好ましく例示したが、これらを封止材の材料として用いることで、本発明の効果をよりよく得ることができる。
封止材を設ける位置に制限は無いが、通常は太陽電池素子を挟み込むように設ける。太陽電池素子を確実に保護するためである。本実施形態では、太陽電池素子の正面及び背面にそれぞれ封止材を設けるようにしている。そして、封止材により太陽電池素子が封止されてなる層を本願発明では封止層とする。
封止層の厚みは、太陽電池素子を含んだ状態で通常100μm以上、好ましくは150μm以上、より好ましくは200μm以上であり、また、通常5000μm以下、好ましくは3000μm以下、より好ましくは1500μm以下である。
厚みを厚くすることで機械的強度が高まる傾向にあり、また太陽電池素子と基材との絶縁性を確保できる。薄くすることで柔軟性が高まりまた光線透過率が高まる傾向にある。
<基材層>
本発明の太陽電池モジュールは金属−樹脂複合板または炭素−樹脂複合板からなる基材層を有する。ここで、「複合板」とは、材質の異なる材料からなる層を組み合わせて一体化したものいう。剛性の高い金属や炭素繊維と柔軟性を有しかつ軽量な樹脂とを合わせて複合板とすることで、高効率ではあるが、脆い結晶シリコンセルを使用しても割れることなく高い生産性で、高効率、高加工性、軽量な太陽電池モジュールを提供できる。 本発明では、金属−樹脂複合板または炭素−樹脂複合板のうち、金属−樹脂複合板を用いることが、加工性、施工時の耐衝撃性の観点から好ましい。金属−樹脂複合板の場合、炭素−樹脂複合板と異なり、熱加工だけではなく、機械的な加工も可能である。
本発明に係る金属−樹脂複合板には、金属−樹脂−金属の3層からなるものや、金属−樹脂の2層からなるものが含まれ、4層以上のものであってもよい。
金属−樹脂複合板の厚さは通常1mm以上、好ましくは1.5mm以上、特に好ましくは2mm以上、また、通常10mm以下、好ましくは8mm以下、特に好ましくは6mm以下である。そして金属層の厚さと樹脂からなる層の厚さの比は通常1:1〜1:4である。金属−樹脂複合板のうち、樹脂からなる層の厚さが50%以上、より好ましくは60%以上、特に好ましくは70%以上である。
金属−樹脂複合板を構成する金属については、当該金属−樹脂複合板が3層からなるものである場合には、各金属層を構成する金属が同じものであっても、異なるものであってもよい。
このような金属としては、例えば、アルミニウム、チタン及びステンレス鋼が挙げられ、その理由として安価で加工性を有し、かつ、高い剛性を有すること、また熱伝導性が高いため、太陽電池モジュールに熱が溜まり難くなることが挙げられる。特に、結晶シリコン太陽電池は温度が高くなると顕著に効率が低下することから、これを防ぐためにアルミニウムを用いることが好ましい。
この金属の層は1層当たりの厚さは通常0.1mm以上であり、好ましくは0.3mm以上であり、特に好ましくは0.5mm以上である。一方、この金属の層は1層当たりの厚さは通常1.8mm以下であり、好ましくは1.3mm以下であり、特に好ましくは0.8mm以下である。
このような層厚とすることで、太陽電池モジュールの製造(熱ラミネートなどの)時に生じる複合板の熱膨張によるセルへのダメージを低減するとともに、太陽電池モジュール
加工時の歪みによるセルへの負荷を軽減することが可能となる。
金属−樹脂複合板を構成する樹脂としては、通常はポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂が好ましく用いられるが、エチレン−酢ビ共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、さらには、各種樹脂の混合物等を用いてもよい。所望により樹脂中には各種難燃剤やタルク、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、けい酸カルシウム等の各種フィラー、安定剤、着色剤、架橋剤、発泡剤等を添加してもよい。
また樹脂層は単層でなく多層とすることもできる。たとえば中心をなす厚い樹脂シートの両面に薄い接着性を有する樹脂層を積層した3層構造とすることもできる。
金属−樹脂複合板の具体例としては、軽量且つ高剛性の優れた物性を有しているアルポリック(登録商標;三菱樹脂株式会社製)などが挙げられる。アルポリック(登録商標;三菱樹脂株式会社製)は3層構造を有しており、樹脂としてポリプロピレンが用いられ、樹脂からなる層を挟む金属層はアルミニウムからなる、アルミニウム−ポリプロピレン複合板である。
本発明に係る金属−樹脂複合板は常法にしたがって製造することができる。
例えば金属−樹脂複合板が3層である場合には、予め押出し成形した樹脂シートの両面に、必要に応じて脱脂・表面処理等を施した金属層を接着層を介して積層し、加熱加圧して3者が一体に接着することができる。また、樹脂を溶融押出ししながらこれに金属層を重ね合せ加圧して3者を一体に接着することもできる。樹脂シートと金属層との接着方法は従来から知られている方法が制約なしに採用できる。
なお、金属−樹脂複合板として、2層のものを用いる場合、金属の層が太陽電池モジュールの封止層に接するように積層し、その非受光面側に絶縁性を有する樹脂からなる層、例えば上記の中でポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂からなる層を積層することが好ましい。
本発明の太陽電池モジュールの基材として用いられる炭素−樹脂複合板は、具体的には炭素繊維強化プラスチック(CFRP)として知られている、糸状、球状、シート状にされた炭素材料である強化繊維と、マトリックス樹脂(以下「CFRPのプラスチック」ともいう)とからなる樹脂複合板を挙げることができる。
炭素繊維強化プラスチック(CFRP)としては、炭素繊維とプラスチックとが複合一体化してなるものであれば、その複合化手段は任意であり、現在公知のものを採用することができる。
例えば炭素繊維とプラスチックとを複合化する方法として、細かく切断した繊維をプラスチック中に均一に混入させる方法や、繊維に方向性を持たせたままプラスチックに浸潤させる方法などを挙げることができる。
より具体的には、プラスチック中に炭素繊維を含浸させた薄いシート状の含浸体からなるプリプレグを作製しておき、このプリプレグを積層して加熱溶融一体化しなる構成の樹脂複合材を挙げることができる。
炭素繊維としては、例えばポリアクリロニトリル系炭素繊維(PAN系)、レーヨン系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、あるいはポリビニルアルコール系炭素繊維等の前駆体繊維を使用することができる。中でも、アクリルニトリル重合体あるいはその共重合体から得られるポリアクリロニトリル系炭素繊維(「PAN系炭素繊維」)およびピッチ系炭素繊維が好ましい。
他方、マトリックス樹脂(プラスチック)としては、エポキシ、不飽和ポリエステル、フェノール、ビニルエーテル、ポリ(メタ)アクリレート、ポリウレタン、メラミン、マレイミド、ポリイミド等の重合・硬化型やポリオレフィン、ポリエステル、アクリル、ポ
リアミド、ポミアミドイミド、ポリカーボネート、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン等の熱可塑性樹脂のうちの一種類、或いはこれらのうちの二種類以上の混合樹脂を挙げることができる。
以上の中でも、ピッチ系炭素繊維と、エポキシ樹脂とからなる炭素繊維強化プラスチックが、剛性、耐熱性、加工性などの面で好適である。
炭素−樹脂複合板の厚さは通常0.5〜10mmであり、好ましくは1〜8mmであり、特に好ましくは2〜5mmである。このような厚さとすることで、加工性や強度を好ましいものとすることができる。
<その他の層>
上記構成に加えて、別の基板や任意の機能層を有しても良い。例えば、湿気や酸素等の侵入を防ぐためのガスバリア層、水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層、などが挙げられる。また、上記で説明した耐候層と封止層の間に、耐衝撃性を有する層を含む態様も好ましく挙げられる。このような態様では、外部環境に設置された太陽電池モジュールに対して何らかの衝撃が加わった場合でも、太陽電池素子が破壊されることを防止できる。
このような層として、具体的には、ポリアクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂及びポリエチレンテレフタレートなどから選択される樹脂を含む層が好ましく例示できる。耐衝撃性を有する層の厚さは、通常20μm以上であり、好ましくは50μm以上、より好ましくは80μm以上である。一方、発電層の厚さは、通常2000μm以下であり、好ましくは1500μm以下、より好ましくは1000μm以下である。
<太陽電池モジュールの製造方法>
本実施形態の太陽電池モジュールの製造方法に制限は無いが、例えば、耐候層と基材との間に、1個又は2個以上の太陽電池素子を直列または並列接続したものを、封止材と共に一般的な真空ラミネート装置でラミネートすることで製造できる。この際、加熱温度は通常130℃以上、好ましくは140℃以上であり、通常180℃以下、好ましくは170℃以下である。また、加熱時間は通常10分以上、好ましくは20分以上であり、通常100分以下、好ましくは90分以下である。圧力は通常0.001MPa以上、好ましくは0.01MPa以上であり、通常0.2MPa以下、好ましくは0.1MPa以下である。圧力をこの範囲とすることで封止を確実に行い、かつ、端部からの封止材がはみ出しや過加圧による膜厚低減を抑え、寸法安定性を確保しうる。
また、各層のいずれかに、コロナ処理、プラズマ処理、オゾン処理、UV照射、電子線照射、火炎処理などの表面処理を施してもよい。
本発明によれば、外壁用、外装バックパネル用、屋根用等の建材や、自動車、鉄道、船舶、飛行機、宇宙機等の構成要素として使用できる太陽電池モジュールを得ることが出来る。
本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
<実施例1>
本発明の実施例1に係る太陽電池モジュールは、図1に示した構成を有するものである。そして、実施例1に係る太陽電池モジュール(サイズ370mm×370mm)は、以下の構成・手順で製造されたものとなっている。
・耐候層:厚さ50μmのETFEフィルム(50HK−DCS、旭硝子株式会社製)
・封止材(太陽電池素子上面):厚さ500μmのEVAフィルム(FHCE、シーアイ化成株式会社製)
・太陽電池素子:厚さ270μmの多結晶シリコンからなる発電層を有する太陽電池素子(シャープ株式会社製)を4枚直列に設置したもの
・封止材(太陽電池素子下面):厚さ500μmのEVAフィルム(FHCE、シーアイ化成株式会社製)
・基材層:樹脂層としての厚さ3mmのポリプロピレン樹脂(融点165℃)フィルムを、金属層としての厚さ0.5mmのアルミ板で挟んだ金属−樹脂複合板(ALPOLIC、三菱樹脂株式会社製、厚み4mm)
これらを重ね合わせ積層体とし、NPC社製真空ラミネータを使用し、150℃で熱ラミネート(真空度:80Pa、真空時間:5分、加圧:100kPa、加熱保持時間:10分)して太陽電池モジュールを作製した。
<比較例1>
基材層に、温度125℃、2時間の条件で乾燥された、幅370mm、長さ370mm、厚み3mmのポリカーボネート板(三菱樹脂株式会社製)を用いる以外、実施例1と同様にして太陽電池モジュールを作成した。
<比較例2>
基材層として、厚み0.5mmの鋼板を使用した以外は実施例1と同様にして太陽電池モジュールを作成する。
Figure 2012243775
外観:基材が樹脂単体(比較例1)の場合、樹脂と結晶シリコンとの線膨張係数差が大きいため、製造時の段階で結晶シリコンにダメージを与えてしまう。
出力:上記と同様、結晶シリコンへのダメージにより出力の低下が発生する。
加工性:太陽電池モジュールを3000Rで曲げた際、比較例2は太陽電池モジュールを曲げるために必要な応力が大きいため、結晶シリコンにダメージを与える。また、ハンドリング時にも破損する危険性が高い。
耐環境性:−40℃と85℃/85%RHでの温度サイクル試験を20サイクル実施した。比較例1は結晶シリコンに大きな欠陥が発生した。
1 太陽光
2 耐候層
3 太陽電池素子
4 封止材
5 金属層
6 樹脂層
7 封止層
8 金属−樹脂複合板からなる層
9 炭素−樹脂複合板からなる層

Claims (6)

  1. 耐候層、厚さ100μm以上の結晶シリコンからなる発電層を有する太陽電池素子が封止材により封止されてなる封止層、及び金属−樹脂複合板または炭素−樹脂複合板からなる基材層が、この順に積層されてなる太陽電池モジュール。
  2. 前記基材層が金属−樹脂複合板からなる層であることを特徴とする、請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記金属−樹脂複合板が、アルミニウム−ポリオレフィン系樹脂複合板である請求項2に記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記封止材が、エチレン−酢酸ビニル共重合体、プロピレン・エチレン・α−オレフィン共重合体からなる共重合体、またはエチレン・α−オレフィン共重合体からなる共重合体を含む材料からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
  5. 前記耐候層と前記封止層の間に、さらに耐衝撃性を有する層を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
  6. 前記金属−樹脂複合板の非受光面側の層が、絶縁性を有する樹脂からなる層であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
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