JP2012241363A - 型枠および新設構造物の構築方法 - Google Patents

型枠および新設構造物の構築方法 Download PDF

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Abstract

【課題】容易かつ低コストで、確実に撤去することのできる型枠および新設構造物の構築方法を提供する。
【解決手段】既設構造物10の上方に間隔を隔ててコンクリートを打設するときに用いる型枠20であって、コンクリートを支持する型枠板21と、既設構造物上に設置されて型枠板を支持し、既設構造物の上面に沿った一方向に延びるスペーサ31と、既設構造物とスペーサとの間に設けられ、スペーサが延在する方向にスペーサを移動させるときに既設構造物との間の摩擦を低減する下部摩擦低減部材32と、型枠板とスペーサとの間に設けられ、スペーサが延在する方向にスペーサを移動させるときに型枠との間の摩擦を低減する上部摩擦低減部材33と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、既設構造物上に、既設構造物との間に上下方向に間隔を隔ててコンクリートを打設して新設構造物を構築するときに用いる型枠および新設構造物の構築方法に関する。
既設構造物の上方に、間隙を隔てて新たにコンクリート構造物を新たに形成する場合、既設構造物上に型枠を設置し、型枠上にコンクリートを打設する。
ここで、既設構造物と新設のコンクリート構造物との間の間隙を空間として利用したい場合や、新設のコンクリート構造物の荷重を既設構造物に作用させたくない場合等においては、既設構造物上に設置した型枠を構成する支保工や型枠板などを、打設したコンクリートが硬化し、所定の強度を発現した後に撤去する必要がある。
しかし、既設構造物と新設のコンクリート構造物との間隙が狭隘な場合、支保工や型枠板を撤去するのが困難となっている。
そこで、支保工として、敷砂や発泡スチロールを設置することが考えられる。
また、水を凍結させた冷凍氷層を支保工として、その上にコンクリートを打設し、撤去時には、冷凍氷層を解凍して水に戻し、これを排出する手法も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−280379号公報
しかしながら、支保工として、敷砂や発泡スチロールを設置した場合、型枠の面積が広いと、確実に撤去するのが困難であったり、撤去に時間がかかるという問題がある。
また、液体を凍結したものを支保工として用いた場合、例えばコンクリートの打設中〜硬化中に、液体を凍結させておくための冷凍機等が何らかの原因で故障すると、型枠板を支持できず、施工に甚大な悪影響を及ぼしてしまうという問題がある。
また、液体を凍結させるため、冷凍機や、配管等、大がかりな設備が必要であり、専門の施工業者も必要となることから、コスト上昇に繋がるという問題もある。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、容易かつ低コストで、確実に撤去することのできる型枠および新設構造物の構築方法を提供する。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、既設構造物の上方に間隔を隔ててコンクリートを打設するときに用いる型枠であって、前記コンクリートを支持する型枠板と、前記既設構造物上に設置されて前記型枠板を支持し、前記既設構造物の上面に沿った一方向に延びるスペーサと、前記既設構造物と前記スペーサとの間に設けられ、該スペーサが延在する方向に前記スペーサを移動させるときに前記既設構造物との間の摩擦を低減する下部摩擦低減部材と、前記型枠板と前記スペーサとの間に設けられ、該スペーサが延在する方向に前記スペーサを移動させるときに前記型枠板との間の摩擦を低減する上部摩擦低減部材と、を備えていることを特徴としている。
このように、スペーサの上下に、上部摩擦低減部材、下部摩擦低減部材を設けることにより、コンクリートの打設時に、その荷重を確実に支持することができる。そして、コンクリートを打設してコンクリートが予め定めた強度を発現した後スペーサを引き抜く際に、既設構造物とスペーサとの間、および型枠板とスペーサとの間にそれぞれ生じる摩擦を抑制することができ、容易にスペーサを引き抜くことができる。
また、請求項2に記載した発明は、前記下部摩擦低減部材が、前記スペーサが延在する方向に直交する方向に延びる断面丸形の棒材であることを特徴としている。
さらに、請求項3に記載した発明は、前記上部摩擦低減部材が、前記スペーサの上面に設けられた敷砂で構成されていることを特徴としている。
また、請求項4に記載した発明は、前記型枠板の下面に移動補助機構が設けられていることを特徴としている。
このような型枠は、スペーサを引き抜いた後に、ウインチ等によって既設構造物と新設構造物との隙間から移動補助機構を利用して容易に引き出すことができる。
また、請求項5に記載した発明は、前記スペーサが延在する方向において互いに前後する前記型枠板どうしが、着脱可能な連結部材によって連結可能とされていることを特徴としている。
このように構成することにより、一度に複数枚の型枠板を容易に引き抜くことができる。
さらに、請求項6に記載した発明は、既設構造物の上方に間隔を隔ててコンクリートを打設して新設構造物を構築する方法であって、前記既設構造物上に、該既設構造物の上面に沿った一方向に延びるスペーサを設置するスペーサ設置工程と、前記スペーサ上に、コンクリート打設用の型枠板を設置する型枠設置工程と、前記型枠板上にコンクリートを打設するコンクリート打設工程と、打設した前記コンクリートが予め定めた強度を発現した後に、前記スペーサおよび前記型枠板を、前記スペーサが延在する方向に引き抜く引抜工程と、を有し、前記スペーサ設置工程では、前記既設構造物と前記スペーサとの間に、該スペーサが延在する方向に前記スペーサを移動させるときに前記既設構造物との間の摩擦を低減する下部摩擦低減部材を設置するとともに、前記スペーサ上面に、該スペーサが延在する方向に前記スペーサを移動させるときに前記型枠板との間の摩擦を低減する上部摩擦低減部材を設置することを特徴としている。
また、請求項7に記載した発明は、前記引抜工程では、油圧ジャッキを用いて前記スペーサを引き抜くことを特徴としている。
さらに、請求項8に記載した発明は、前記型枠板に移動補助機構が設けられていることを特徴としている。
このように構成することにより、スペーサの引き抜きに際しては、油圧ジャッキにより十分な引き抜き力を発揮することができ、作業を確実に行える。また、特殊な装置は、油圧ジャッキ程度であり、専門の施工業者も不要であり、低コストで施工を行うことができる。
本発明によれば、スペーサの上下に、上部摩擦低減部材、下部摩擦低減部材を設けることにより、コンクリートの打設時に、その荷重を確実に支持することができる。そして、コンクリートを打設してコンクリートが予め定めた強度を発現した後スペーサを引き抜く際に、既設構造物とスペーサとの間、および型枠板とスペーサとの間にそれぞれ生じる摩擦を抑制することができ、容易にスペーサを引き抜くことができる。
また、型枠板も、補助移動機構を備えたり、互いに前後する型枠板どうしを連結したりすることで、容易に引き抜くことが可能となる。
これにより、コンクリートの打設時には、型枠および型枠上に打設されるコンクリート等を確実に支持しつつ、撤去時には、容易かつ低コストで、確実に撤去を行うことが可能となる。
(a)は本実施形態における型枠の構造を示す断面図、(b)は支保工の側面図である。 型枠板の連結構造を示す側面図である。 型枠板どうしの連結作業を行っている状態を示す図である。 支承材上の敷砂を除去する方法を示す側断面図である。 支保工の撤去に用いる油圧ジャッキ装置を示す三面図であり、(a)が正面図、(b)が平面図、(c)が右側面図である。 油圧ジャッキ装置を用いた支保工の撤去工程の流れを示す図である。 型枠板を撤去している状態を示す側断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明による型枠および新設構造物の構築方法を実施するための実施形態を説明する。しかし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
図1に示すように、ボックスカルバート等の既設構造物10上に新設のコンクリート構造物を形成するために支保工(型枠支保工)30が設けられ、この支保工30上に、鋼板からなる型枠板21が支持されている。型枠20は、型枠板21と支保工30とを備えて構成されている。
型枠20は、複数枚の型枠板21を支保工30上に敷設することによって、その底面(底版)が形成されている。図2に示すように、各型枠板21の下面には、撤去時の移動が容易となるよう、車輪(移動補助機構)22aを有したキャスター22を複数取り付けておくのが好ましい。また、撤去時に型枠板21の引出し方向において、互いに前後する型枠板21、21どうしは、チェーン(連結部材)23等で連結しておくのが好ましい。このため、各型枠板21の下面には、ブラケット24およびフック25を溶接しておく。フック25にチェーン23を引っかけることで、型枠板21、21どうしが連結できるように構成されている。
図1に戻り、支保工30は、上下方向に定められた高さを有するスペーサ31と、スペーサ31の下面と既設構造物10との間に設けられる下部摩擦低減部材32と、スペーサ31の上面と型枠板21との間に設けられる上部摩擦低減部材33とを備えている。
スペーサ31には、H型断面を有したH鋼材が用いられている。なお、スペーサ31には、矩形断面を有した鋼管等を用いることもできる。スペーサ31にH鋼材を用いる場合、フランジ部31a、31bを上方および下方に位置させて設置する。また、このスペーサ31は、施工後に引き抜くため、その長手方向(スペーサ31が延在する方向)を引き抜き方向に合わせて設置する。
また、図1(b)に示すように、スペーサ31のウェブ部31cには、スペーサ31の長手方向に沿って間隔を隔てて、スペーサ31を引き抜くときのジャッキ係止用の貫通孔31dを複数形成しておくのが好ましい。
下部摩擦低減部材32には、例えば、断面丸形の鋼材等を用いることができる。下部摩擦低減部材32に断面丸形の鋼材を用いた場合、下部摩擦低減部材32は、スペーサ31の下方のフランジ部31bに対し、スペーサ31の長手方向に直交する方向に軸線が位置するように設置される。この下部摩擦低減部材32は、スペーサ31の長手方向に沿って、適宜間隔を隔てて複数本が配置される。
また、図1(a)に示したように、上部摩擦低減部材33は、例えば、スペーサ31の上方のフランジ部31aの幅方向両端部に配置されたガイド部材34と、これら両側のガイド部材34、34間の空間に設けられた敷砂35と、を備えている。
ガイド部材34は、スペーサ31の長手方向に連続する鋼材等を用いることができ、敷砂35がフランジ部31a上から流失するのを防止する。また、ガイド部材34と型枠板21とが接触した場合の摩擦を低減するため、ガイド部材34の少なくとも上面は、円形状または鋭角状に形成するのが好ましい。この観点から、ガイド部材34には、断面丸形の鋼材を用いるのが好ましい。
敷砂35は、両側のガイド部材34、34の頂部のやや上方まで充填され、型枠板21を支持している。
なお、上部摩擦低減部材33としては、上記敷砂35に代えて鋼材やテフロン(登録商標)を球形とした粒状体を用いることもできる。
また、上部摩擦低減部材33として、下部摩擦低減部材32と同様、断面丸形の鋼材や、テフロン(登録商標)からなるプレート材等を用いることも可能である。
また、型枠20によって底面が形成される新たなコンクリート構造物(新設構造物)100は、既設構造物10上に適宜間隔で設けられた、例えば支承材40によって支持することもできる。この場合、互いに隣接する支承材40間に、支保工30として上記のスペーサ31が配置される。
支承材40は、既設構造物10の上面に設けられたベース部41と、ベース部41上に設けられた、例えばゴム製の支承プレート42とを有する。
支承プレート42が、ベース部41よりも小さい場合、ベース部41の上面の外周部に沿って、例えば断面L字型のアングル材からなるフレーム43を設ける。フレーム43の高さは、その頂部が支承プレート42の上面よりもやや下方となるように設定・配置する。
フレーム43の内側と支承プレート42との間には、敷砂45を設ける。この敷砂45は、フレーム43の頂部および支承プレート42の上面と同レベルまで充填される。
次に、上記したような型枠20(支保工30および型枠板21)を用い、既設構造物10上に間隔を隔てて新たにコンクリート構造物100を構築する施工方法について説明する。
予め、スペーサ31の上方のフランジ部31a上に、その幅方向両側に、ガイド部材34を溶接して設けておく。
そして、図1(b)に示すように、既設構造物10上にスペーサ31を設置する。このとき、スペーサ31の下方のフランジ部31bと既設構造物10との間に、下部摩擦低減部材32を、スペーサ31の長手方向に間隔を隔てて設ける。また、図1(a)に示したように、スペーサ31の上方のフランジ部31aにおいてガイド部材34、34の間には、敷砂35を充填する。
なお、スペーサ31を複数本連結するときには、スペーサ31の延在する方向において互いに前後するスペーサ31、31のウェブ部31c、31cどうしを、ジョイントプレート39により連結する。これにより支保工30の設置が完了する。
また、支承材40がある場合、支承材40の設置後、ベース部41の上面の外周部に沿ってフレーム43を設置し、フレーム43の内側と支承プレート42との間に、敷砂45を充填する。
敷砂45の上面には、後に打設するコンクリートやモルタル分が敷砂45に浸入するのを防止するために、図示しない養生シートを設置しておく。
続いて、支保工30上に、型枠板21を設置する。
ここで、図2に示すように、各型枠板21の下面には、前述したように車輪22aを有したキャスター22を複数取り付けておく。
そして、撤去時に型枠板21の引出し方向において、互いに前後する型枠板21、21どうしは、チェーン23で連結する。このとき、図3に示すように、先に設置した型枠板21と、次に設置する型枠板21との間に隙間を空けた状態で、双方の型枠板21、21のフック25、25にチェーン23の両端を引っかけることで、型枠板21、21どうしを連結する。連結後、後から設置した型枠板21を移動させ、先に設置した型枠板21に突き当てる。
また、互いに隣接する型枠板21、21の隙間は、図示しないシートで養生し、後に打設するコンクリートの漏出を防止する。
このようにして型枠20および支承材40を設置した後、その上方で鉄筋の組み立てを行う。次いで、上記のようにして設置した型枠板21以外の側枠等を所定形状に組み立てる。
その後、型枠20内にコンクリートを打設し、打設完了後、所定期間の養生を行う。
打設したコンクリートが所定の強度を発現した後に、支保工30等の撤去を開始する。
これにはまず、支承材40がある場合には、支承プレート42の周囲の敷砂45を撤去する。このため、図4に示すように、支承材40のベース部41と新たに打設したコンクリート構造物100の下面との隙間に、高圧洗浄車の噴射ノズル60と、強力吸引車の吸引ノズル61を挿入する。
そして、高圧洗浄車により高圧の水を噴射ノズル60から、支承材40のベース部41と新たに打設したコンクリート構造物100の下面との隙間、つまり敷砂45が充填された部分に噴射しつつ、強力吸引車の吸引ノズル61で発生する負圧により、吸引ノズル61で吸引を行う。これにより、フレーム43、43と支承プレート42との間の敷砂45が、噴射ノズル60から噴射される水により切削され、吸引ノズル61から吸引されて除去される。敷砂45の撤去後、フレーム43を引き抜いて撤去する。
続いて、支保工30を構成するスペーサ31であるH型鋼を撤去する。
これには、図5に示すように、油圧ジャッキ装置70を用いる。油圧ジャッキ装置70は、水平方向に間隔を隔てて設けられた一対のベース金具71、71と、一端が各ベース金具71に連結された一対の油圧ジャッキ72、72と、油圧ジャッキ72、72の他端どうしを連結する連結部材73と、連結部材73に一端が連結され、他端がスペーサ31のウェブ部31cに連結可能な引き抜きバー74と、を備えている。
引き抜きバー74の下面には、油圧ジャッキ72を伸縮させたときに引き抜きバー74の移動を容易とするためのローラ75が設けられている。また、引き抜きバー74には、その長手方向に沿って間隔を隔てて複数の貫通孔76が形成されている。
上記のような油圧ジャッキ装置70を用いてスペーサ31を引き抜くには、まず、図6(a)に示すように、ベース金具71、71を型枠20の側枠、あるいは型枠20上に形成された新設のコンクリート構造物100の端部に突き当てた状態で設置する。そして、油圧ジャッキ72を収縮させた状態としておき、引き抜きバー74の貫通孔76とスペーサ31の貫通孔31dとを合致させた状態で、双方にジョイントピン77を挿入する。これによって、引き抜きバー74とスペーサ31が連結される。
続いて、図6(b)に示すように、一対の油圧ジャッキ72、72を同期させて伸長させる。これにより、スペーサ31がその長手方向に移動し、引き抜かれていく。油圧ジャッキ72、72が所定ストロークだけ延びたら、その伸長動作を停止させ、ジョイントピン77を引き抜く。
続いて、油圧ジャッキ72、72を収縮させる。
この後は、図6(c)に示すように、引き抜きバー74の貫通孔76とスペーサ31の他の貫通孔31dとを合致させて双方にジョイントピン77を挿入する。
そして、図6(d)に示すように、油圧ジャッキ72、72の伸長によるスペーサ31の引き抜き動作を行い、その後は、ジョイントピン77の引き抜き、油圧ジャッキ72、72の収縮、ジョイントピン77の挿入、油圧ジャッキ72、72の伸長といった動作を順次繰り返していく。これによって、スペーサ31を、既設構造物10と型枠板21との隙間から引き抜くことができる。
なお、上記のようにスペーサ31を引き抜くに際し、スペーサ31の下方のフランジ部31bと既設構造物10との間に設けられた下部摩擦低減部材32がコロとして機能する。
また、スペーサ31の上方のフランジ部31aと型枠板21との間には、上部摩擦低減部材33として、敷砂35が介在している。敷砂35は、スペーサ31の引き抜きにより、容易に崩れるので、これによってスペーサ31の上面と型枠板21の下面との間に生じる摩擦力を抑えることができる。また、ガイド部材34は、スペーサ31の長手方向に連続し、少なくともその頂部が円形または鋭角とされているので、ガイド部材34と型枠板21の下面とが接触してもそれらの間に生じる摩擦力を抑えることができる。このようにして、スペーサ31の引き抜き作業を容易に行うことができる。
万が一、上記のような手法でスペーサ31を引き抜くことができない場合には、スペーサ31のウェブ部31cを、プラズマ切断機等によって、スペーサ31の長手方向に溶断する。これによって、スペーサ31が上下に2分割され、溶断した分だけ、スペーサ31の全体の高さを低くすることができるので、これを引き抜くことで撤去が可能となる。
この後は、図7に示すように、型枠板21を、ウインチ等により、既設構造物10と新設のコンクリート構造物100との隙間から引き抜く。このとき、互いに前後する型枠板21、21どうしはチェーン23により連結されており、各型枠板21の下面にはキャスター22が設けられているので、型枠板21を容易に引き抜くことができる。
しかる後、磁石を既設構造物10と新設のコンクリート構造物100との隙間に挿入する等して下部摩擦低減部材32を引き付け、前記の隙間から撤去する。
上述したような構成によれば、スペーサ31の下方のフランジ部31bと既設構造物10との間には、下部摩擦低減部材32が設けられ、上方のフランジ部31aと型枠板21との間には、上部摩擦低減部材33として、敷砂35が設けられているため、スペーサ31の引き抜き作業を容易に行うことができる。
また、スペーサ31の引き抜きに際しては、油圧ジャッキ装置70により、十分な引き抜き力を発揮することができ、作業を確実に行える。また、特殊な装置は、油圧ジャッキ装置70程度であり、専門の施工業者も不要であり、低コストで施工を行うことができる。
さらに、支保工30も、H型鋼等、通常の現場でも多用している部材を用いているため、いかなる場合においても型枠板21および新設のコンクリート構造物100を確実に支持できる。
そして、型枠板21も、キャスター22を下面に備えており、さらに互いに前後する型枠板21、21どうしはチェーン23により連結されているため、型枠板21の引き抜き作業も容易かつ確実に行える。
このようにして、型枠20(支保工30および型枠板21)を、容易かつ低コストで、確実に撤去することが可能となる。
なお、本発明の型枠および新設構造物の構築方法は、図面を参照して説明した上述の各実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、支保工30として用いる各部材は、同様の機能を発揮することができるのであれば、適宜他のものを用いることができる。
また、作業手順も、上記に限るものではない。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
10…既設構造物 20…型枠 21…型枠板 22…キャスター 22a…車輪(移動補助機構) 23…チェーン(連結部材) 24…ブラケット 25…フック 30…支保工(型枠支保工) 31…スペーサ 31a…フランジ部 31b…フランジ部 31c…ウェブ部 31d…貫通孔 32…下部摩擦低減部材 33…上部摩擦低減部材 34…ガイド部材 35…敷砂 40…支承材 41…ベース部 42…支承プレート 43…フレーム 45…敷砂 60…噴射ノズル 61…吸引ノズル 70…油圧ジャッキ装置 71…ベース金具 72…油圧ジャッキ 73…連結部材 74…引き抜きバー 75…ローラ 76…貫通孔 77…ジョイントピン 100…コンクリート構造物(新設構造物)

Claims (8)

  1. 既設構造物の上方に間隔を隔ててコンクリートを打設するときに用いる型枠であって、
    前記コンクリートを支持する型枠板と、
    前記既設構造物上に設置されて前記型枠板を支持し、前記既設構造物の上面に沿った一方向に延びるスペーサと、
    前記既設構造物と前記スペーサとの間に設けられ、該スペーサが延在する方向に前記スペーサを移動させるときに前記既設構造物との間の摩擦を低減する下部摩擦低減部材と、
    前記型枠板と前記スペーサとの間に設けられ、該スペーサが延在する方向に前記スペーサを移動させるときに前記型枠板との間の摩擦を低減する上部摩擦低減部材と、を備えていることを特徴とする型枠。
  2. 前記下部摩擦低減部材は、前記スペーサが延在する方向に直交する方向に延びる断面丸形の棒材であることを特徴とする請求項1に記載の型枠。
  3. 前記上部摩擦低減部材が、
    前記スペーサの上面に設けられた敷砂で構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の型枠。
  4. 前記型枠板の下面に移動補助機構が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の型枠。
  5. 前記スペーサが延在する方向において互いに前後する前記型枠板どうしが、着脱可能な連結部材によって連結可能とされていることを特徴とする請求項4に記載の型枠。
  6. 既設構造物の上方に間隔を隔ててコンクリートを打設して新設構造物を構築する方法であって、
    前記既設構造物上に、該既設構造物の上面に沿った一方向に延びるスペーサを設置するスペーサ設置工程と、
    前記スペーサ上に、コンクリート打設用の型枠板を設置する型枠設置工程と、
    前記型枠板上にコンクリートを打設するコンクリート打設工程と、
    打設した前記コンクリートが予め定めた強度を発現した後に、前記スペーサおよび前記型枠板を、前記スペーサが延在する方向に引き抜く引抜工程と、を有し、
    前記スペーサ設置工程では、前記既設構造物と前記スペーサとの間に、該スペーサが延在する方向に前記スペーサを移動させるときに前記既設構造物との間の摩擦を低減する下部摩擦低減部材を設置するとともに、前記スペーサ上面に、該スペーサが延在する方向に前記スペーサを移動させるときに前記型枠板との間の摩擦を低減する上部摩擦低減部材を設置することを特徴とする新設構造物の構築方法。
  7. 前記引抜工程では、油圧ジャッキを用いて前記スペーサを引き抜くことを特徴とする請求項6に記載の新設構造物の構築方法。
  8. 前記型枠板に移動補助機構が設けられていることを特徴とする請求項6または7に記載の新設構造物の構築方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015137500A (ja) * 2014-01-23 2015-07-30 鹿島建設株式会社 補強スラブの施工方法
JP2015137499A (ja) * 2014-01-23 2015-07-30 鹿島建設株式会社 補強スラブの施工方法

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