以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機等のその他の遊技機であってもよく、遊技者が所定の遊技を行ない、遊技の結果が特定遊技結果となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であればよい。
〔第1実施形態〕
図1は、この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。図2は、パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板等を示す構成図である。
図1を参照して、遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、たとえば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、変動表示(可変表示ともいう)ゲームの一例となる特別図柄ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示)される。たとえば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を変動表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、たとえば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて変動表示される特別図柄を「第1特別図柄」といい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて変動表示される特別図柄を「第2特別図柄」という。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはともに、たとえば方形状に形成されている。なお、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類は同じ(たとえば、ともに「0」〜「9」を示す数字、および、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、たとえば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、たとえばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特別図柄ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特別図柄の変動表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特別図柄の変動表示のそれぞれに対応して、たとえば3つといった複数の変動表示部となる飾り図柄表示エリアで、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が変動表示される。この飾り図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」,「中」,「右」の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rが配置されている。そして、特別図柄ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特別図柄の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特別図柄の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」,「中」,「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて飾り図柄の変動(たとえば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特別図柄ゲームにおける変動表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」,「中」,「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで、飾り図柄の変動表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特別図柄を用いた特別図柄ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特別図柄を用いた特別図柄ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の変動表示を行ない、変動表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、たとえば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して変動表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の変動表示を開始してから変動表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの変動表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、たとえば微少な揺れや伸縮等を生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、変動表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮等も生じさせず、所定時間(たとえば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示すること等が含まれてもよい。
「左」,「中」,「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで変動表示される飾り図柄には、たとえば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せ等。なお、キャラクタ画像は、たとえば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字等の記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい。)で構成される。また、このような8種類の飾り図柄の他に、ブランク図柄(大当り図柄の組合せを構成しない図柄)が含まれていてもよい。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。たとえば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り図柄の組合せやハズレとなる組合せ等適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(たとえば7種類や9種類等)。
飾り図柄の変動表示が開始された後、変動表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでには、「左」,「中」,「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて、たとえば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行なわれ、図柄番号が最大(たとえば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(たとえば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rのうち少なくともいずれか1つ(たとえば「左」の飾り図柄表示エリア5L等)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行なって、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特別図柄ゲームに対応した変動表示の保留数(特別図柄保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行なわれる。ここで、特別図柄ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口61や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口62を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特別図柄ゲームや飾り図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていること等により、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行なわれる。
たとえば、第1始動入賞口61を遊技球が通過(進入)する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特別図柄を用いた特別図柄ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特別図柄を用いた特別図柄ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特別図柄保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特別図柄を用いた特別図柄ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞口62を遊技球が通過(進入)する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特別図柄を用いた特別図柄ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特別図柄を用いた特別図柄ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特別図柄保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特別図柄を用いた特別図柄ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特別図柄を用いた特別図柄ゲームの実行が開始されるときには、第1特別図柄保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特別図柄を用いた特別図柄ゲームの実行が開始されるときには、第2特別図柄保留記憶数が1減算(デクリメント)される。
第1特別図柄保留記憶数と第2特別図柄保留記憶数とを加算した変動表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特別図柄保留記憶数」というときには、通常、第1特別図柄保留記憶数、第2特別図柄保留記憶数および合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(たとえば第1特別図柄保留記憶数と第2特別図柄保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
始動入賞記憶表示エリア5Hでは、たとえば複数の表示部位において、非表示(透過色)と所定色表示(たとえば青色表示や赤色表示等)とで変化させること等により、第1特別図柄保留記憶数と第2特別図柄保留記憶数とを区別して特定可能に表示できればよい。なお、合計保留記憶数のみを特定可能に表示してもよい。また、特別図柄保留記憶数を示す数字を表示してもよい。始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、あるいは始動入賞記憶表示エリア5Hに代えて、特別図柄保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特別図柄保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特別図柄保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特別図柄保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、たとえば第1特別図柄保留記憶数と第2特別図柄保留記憶数のそれぞれにおける上限値(たとえば「4」)に対応した個数(たとえば4個)のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、たとえば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口61を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)第2始動入賞口62を形成する。一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口62を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口62を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口62には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、たとえば第2始動入賞口62を閉鎖すること等により、第2始動入賞口62には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口62は、遊技球が通過(進入)しやすい有利状態と、遊技球が通過(進入)しにくいまたは通過(進入)できない不利状態とに変化するものであればよい。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口61を通過(進入)した遊技球は、たとえば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口62を通過(進入)した遊技球は、たとえば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(たとえば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特別図柄保留記憶数が所定の上限値(たとえば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(たとえば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特別図柄保留記憶数が所定の上限値(たとえば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。大入賞口を通過(進入)した遊技球は、たとえば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。
カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(たとえば15個)の遊技球が賞球として払い出される。このように、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、たとえば第1始動入賞口61や第2始動入賞口62といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普通図柄」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(変動表示)する。このような普通図柄の変動表示は、普通図柄ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20は、たとえば「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の普通図柄を変動表示する。複数種類の普通図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。なお、普通図柄表示器20は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等を普通図柄として変動表示するものに限定されず、たとえば「○」と「×」とを示す装飾ランプ(またはLED)を交互に点灯させることや、「左」,「中」,「右」といった複数の装飾ランプ(またはLED)を所定順序で点灯させることにより、普通図柄を変動表示するものであってもよい。普通図柄表示器20の上方には、普通図柄保留表示器25Cが設けられている。普通図柄保留表示器25Cは、たとえば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普通図柄保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口61、第2始動入賞口62および大入賞口とは異なる入賞口として、たとえば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(たとえば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(たとえば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。たとえば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球等を、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、たとえば下皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえば下皿の中央部分)等に、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(たとえば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置等)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(たとえば左手等)で把持した状態において、所定の操作指(たとえば人差し指等)で押引操作すること等により所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットが設けられていればよい。たとえば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。なお、下皿におけるスティックコントローラ31Aの取付位置は、下皿の中央部分に限定されず、左右のいずれかに寄せた位置であってもよい。
上皿を形成する部材には、たとえば上皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえばスティックコントローラ31Aの上方)等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を受付け、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサが設けられていればよい。図1に示す構成例では、スティックコントローラ31Aとプッシュボタン31Bの取付位置が、上皿および下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、スティックコントローラ31Aおよびプッシュボタン31Bの取付位置を、上皿および下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、スティックコントローラ31Aとプッシュボタン31Bの取付位置が上下の位置関係にはなく、たとえば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20で普通図柄の変動表示を実行するための普通図柄始動条件が成立した後に、たとえば前回の普通図柄ゲームが終了したことといった、普通図柄の変動表示を開始するための普通図柄開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普通図柄ゲームが開始される。この普通図柄ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普通図柄変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の変動表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、たとえば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普通図柄当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普通図柄当り」となる。その一方、確定普通図柄として、たとえば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普通図柄当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普通図柄ハズレ」となる。普通図柄の変動表示結果が「普通図柄当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行なわれ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行なわれる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口61を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたこと等により第1始動条件が成立した後に、たとえば前回の特別図柄ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄ゲームが開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口62を通過(進入)した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたこと等により第2始動条件が成立した後に、たとえば前回の特別図柄ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄ゲームが開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄ゲームでは、特別図柄の変動表示を開始させた後、特別図柄変動時間としての変動表示時間が経過すると、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄(特別図柄表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となる。また、大当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「ハズレ」となる。特別図柄ゲームでの変動表示結果が「大当り」の表示結果になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。なお、特定遊技状態に制御されるのは、遊技の結果が特定遊技結果となったときであれば、特別図柄ゲーム以外の遊技の結果を対象としてもよく、特別図柄ゲームでの変動表示結果が「大当り」の表示結果となったときは、遊技の結果が特定遊技結果となったときの一例である。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄ゲームにおける大当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特別図柄ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
特別図柄ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(たとえば29秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(たとえば7個)の入賞球が発生するまでの期間で、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンドが実行される。ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(たとえば「15」等)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。なお、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(たとえば大入賞口に遊技球が入賞しなかったこと等)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
大当り図柄のうちで「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として導出されたことに基づき大当り状態が終了した後には、確変制御(確率変動制御)が行なわれるとともに、確変制御に伴なって時短制御(時間短縮制御)が行なわれる。確変制御が行なわれることにより、各回の特別図柄ゲームにおいて変動表示結果(特別図柄表示結果)が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態等とは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(たとえばシステムリセットが行なわれた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行なわれる。時短制御が行なわれることにより、特別図柄ゲームにおける特別図柄の変動表示時間(特別図柄変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。
確変制御は、大当り遊技状態の終了後に特別図柄ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選で確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされることと、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了する。確変転落抽選とは、確変制御中(この実施形態では、時短状態を伴なう)において、確変状態を終了させるか否かを判定するための抽選をいう。時短制御は、確変制御が終了することに伴なって終了する。
なお、確変制御中において確変状態を終了させる処理としては、大当り遊技状態の終了後に所定回数(たとえば100回)の特別図柄ゲームが実行されたか否かを判定し、所定回数に達したときに、確変制御を終了させる処理を用いてもよい。また、確変制御中において確変状態を終了させる処理としては、特別図柄ゲームが開始されるごとに確変状態を終了させるか否かを判定するための確変転落抽選を行ない、確変状態を終了させる判定がされたときに、確変制御を終了させる処理を用いてもよい。
また、時短制御は、確変制御が終了することに伴なって終了する他に、大当り遊技状態の終了後に所定回数(たとえば100回)の特別図柄ゲームが実行されたときに終了するようにしてもよい。
時短制御が行なわれるときには、普通図柄表示器20による普通図柄ゲームにおける普通図柄の変動時間(普通図柄変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普通図柄ゲームで普通図柄の変動表示結果が「普通図柄当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普通図柄当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行なう傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口62を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行なわれる。このように、時短制御に伴ない第2始動入賞口62に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行なわれるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行なわれるようにしてもよい。
高開放制御が行なわれることにより、第2始動入賞口62は、高開放制御が行なわれていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特別図柄を用いた特別図柄ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特別図柄ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行なわれる期間と同一であればよい。
なお、遊技者に大当り図柄であることや、大当り種別を認識されないようにするために、大当り図柄を数字とせずに予め定められた記号(たとえば「コ」等)にしてもよい。
時短制御と高開放制御がともに行なわれる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。「ベース」は、発射球数に対して入賞に応じて賞球として払出される遊技球数の割合である。「高ベース状態」は、第2始動入賞口62への入賞頻度が高められた制御が行なわれて状態であり、当該制御が行なわれないときと比べて高い状態であるので、高ベース状態と呼ばれる。また、確変制御が行なわれる遊技状態は、確変状態あるいは高確率状態ともいう。確変制御とともに時短制御や高開放制御が行なわれる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。また、確変制御や時短制御および高開放制御がいずれも行なわれない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。
通常状態以外の遊技状態において確変制御および時短制御が行なわれるときには、各変動表示回の特別図柄ゲームにおける変動表示結果が「大当り」となる確率が高められることと、および、特別図柄ゲームが頻繁に実行可能となることにより、遊技者にとって有利な状態となる。このような大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態と称される。
画像表示装置5に設けられた「左」,「中」,「右」の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特別図柄を用いた特別図柄ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特別図柄を用いた特別図柄ゲームとのうち、いずれかの特別図柄ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の変動表示が開始される。そして、飾り図柄の変動表示が開始されてから「左」,「中」,「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により変動表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の変動表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
ここで、リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域で停止表示された飾り図柄が大当り図柄の組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り図柄の組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」,「中」,「右」の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける一部(たとえば「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L,5R等)では予め定められた大当り図柄の組合せを構成する飾り図柄(たとえば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(たとえば「中」の飾り図柄表示エリア5C等)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」,「中」,「右」の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける全部または一部で飾り図柄が大当り図柄の組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9等の発光体における点灯動作(点滅動作)等を、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、変動表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。一例として、この実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチ(特別リーチともいう)といったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、変動表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。
飾り図柄の変動表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、変動表示結果が「大当り」となる可能性があること等を、飾り図柄の変動表示態様等により遊技者に報知するための変動表示演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」や「擬似連」といった変動表示演出が実行可能である。「滑り」や「擬似連」の変動表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されること等に対応して実行するか否かが決定されればよい。なお、「滑り」の変動表示演出は、主基板11の側で決定された変動パターンにかかわらず、演出制御基板12の側で実行するか否かが決定されてもよい。
飾り図柄の変動表示中には、リーチ演出等の変動表示演出とは異なり、たとえば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力等のように、飾り図柄の変動表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、変動表示結果が「大当り」となる可能性があること等を、遊技者に予め報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」,「中」,「右」の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rの全部で飾り図柄の変動表示が開始されてから、飾り図柄の変動表示状態がリーチ状態となるより前(「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L,5Rで飾り図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の変動表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。
特別図柄ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、飾り図柄の変動表示が開始されてから、飾り図柄の変動表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特別図柄ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、飾り図柄の変動表示が開始されてから、飾り図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ図柄の組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の変動表示結果は、変動表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の変動表示態様と称される。
なお、飾り図柄の変動表示態様は、飾り図柄の変動表示が開始されてから表示結果となる確定飾り図柄が停止表示(導出)されるまでの期間において飾り図柄が変動表示されるときの表示態様であり、様々な共通点や相違点に着目して分類することができる。たとえば、大当り図柄の組合せの確定飾り図柄となるか否かに対応した「大当り」や「ハズレ」、あるいは飾り図柄の変動表示状態がリーチ状態となるか否かに対応した「非リーチ」や「リーチ」といった、概略の分類をすることもできれば、変動パターンに応じた「滑り」や「擬似連」等の変動表示演出の有無、あるいはリーチ演出の具体的な内容に対応した「ノーマルリーチ」や「スーパーリーチα」や「スーパーリーチβ」といった、詳細な分類をすることもできる。
特別図柄ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄が停止表示(導出)される場合には、飾り図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定の大当り図柄の組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される。ここで、大当り図柄の組合せとなる確定飾り図柄は、たとえば画像表示装置5における「左」,「中」,「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が同一である飾り図柄のいずれか1つが、「左」,「中」,「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。
次に、パチンコ遊技機1の内部構成を説明する。
パチンコ遊技機1には、たとえば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15等も搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2等の背面には、たとえば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板等といった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特別図柄ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行なう機能、演出制御基板12等からなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能等を備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(たとえばセグメントLED)等の点灯/消灯制御を行なって第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御等を行なって普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。主基板11には、たとえば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111等が搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8Rおよび遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9等における点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路等が搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、遊技効果ランプ9等における点灯/消灯駆動を行なうランプドライバ回路等が搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、たとえばセンサと称されるもの等のように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普通図柄保留表示器25C等の表示制御を行なうための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。主基板11には、たとえば中継基板15に対応する主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から中継基板15を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、中継基板15から主基板11への信号の入力を阻止する。したがって、演出制御基板12や中継基板15の側から主基板11の側に信号が伝わる余地はない。
中継基板15には、たとえば主基板11から演出制御基板12に対して制御信号を伝送するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられていればよい。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から中継基板15への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。したがって、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。この実施の形態では、中継基板15において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11で遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を防止することができる。
中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、たとえば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、たとえば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作等を制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。
演出制御コマンドは、たとえば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
演出制御コマンドには、たとえば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特別図柄を用いた特別図柄ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンド、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特別図柄を用いた特別図柄ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンド、および、特別図柄ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5における「左」,「中」,「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで変動表示される飾り図柄等の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドが含まれる。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターン等に応じて、異なるEXTデータが設定される。
また、演出制御コマンドには、特別図柄や飾り図柄等の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンド、および、特別図柄や飾り図柄等の変動表示結果を指定する変動表示結果通知コマンドが含まれている。変動表示結果通知コマンドには、変動表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1変動表示結果通知コマンド、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「通常大当り」となる旨の事前決定結果を示す第2変動表示結果通知コマンド、および、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当り」となる旨の事前決定結果を示す第3変動表示結果通知コマンドが含まれている。
この実施の形態では、変動パターン指定コマンドと変動表示結果通知コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、変動パターン指定コマンドに示される変動パターンと、変動表示結果通知コマンドに示される変動表示結果とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、変動パターンと変動表示結果(「ハズレ」および「大当り」のいずれかと、「大当り」となる場合における大当り種別等)との組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、変動パターンと変動表示結果を特定可能な情報が伝送されるようにしてもよい。あるいは、3つ以上の演出制御コマンドにより、変動パターンと変動表示結果とを特定できるようにしてもよい。ここで、変動パターンと変動表示結果とを1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成した場合には、1つの変動パターンに対して、複数種類の変動表示結果に応じた複数種類の演出制御コマンドを用意しなければならないことがある。これに対して、変動パターンを指定する演出制御コマンドと、変動表示結果を通知する演出制御コマンドとを別個に用意すれば、変動パターンの種類数に対応した個数の演出制御コマンドと、変動表示結果の種類数に対応した個数の演出制御コマンドとを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量等を、削減することができる。
また、演出制御コマンドには、画像表示装置5における「左」,「中」,「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンド、および、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態(確変状態、時短状態、通常状態)を指定する遊技状態指定コマンド(確変状態指定コマンド、時短状態指定コマンド、通常状態指定コマンド)が含まれている。
また、演出制御コマンドには、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンド、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンド、および、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドが含まれている。
なお、図柄確定コマンドは、主基板11から演出制御基板12に対して伝送されないようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンに対応する変動表示時間を、演出制御基板12の側で特定し、飾り図柄の変動表示を開始してからの経過時間が変動表示時間に達したときに、主基板11からの演出制御コマンドを受信しなくても、確定飾り図柄を完全停止表示して変動表示結果を確定させるようにしてもよい。
また、当り開始指定コマンドおよび当り終了指定コマンドでは、たとえば変動表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されること等により、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果および大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、変動表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
また、演出制御コマンドには、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口61を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特別図柄を用いた特別図柄ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンド、および、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口62を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特別図柄を用いた特別図柄ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドが含まれている。
また、演出制御コマンドには、始動入賞記憶表示エリア5H等で特別図柄保留記憶数を特定可能に表示等するために、第1特別図柄保留記憶数と第2特別図柄保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を通知する保留記憶数通知コマンドが含まれている。保留記憶数通知コマンドは、たとえば第1始動条件と第2始動条件とのいずれかが成立したときに、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドとのいずれかが送信されたことに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。なお、保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件とのいずれかが成立したときに、特別図柄ゲームの実行が開始されること等に対応して送信されるようにしてもよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、たとえば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行なうCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行なう乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読出す固定データ読出動作、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読出す変動データ読出動作、および、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行なわれる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、乱数回路104やI/O105は、外付けであってもよい。
主基板11では、たとえば図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵または外付けされた乱数回路104等により、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。
図3は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図3に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特別図柄表示結果決定用の乱数値MR0、大当り種別決定用の乱数値MR1、変動パターン種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3、および、普通図柄表示結果決定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。このような遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
特別図柄表示結果判定用の乱数値MR0を示す数値データは、乱数回路104によりCPU103とは独立して更新され、それ以外の乱数値MR1〜MR4を示す数値データは、CPU103がランダムカウンタを用いてソフトウェアにより更新される。
なお、乱数回路104は、乱数値MR0〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。また、CPU103は、乱数値MR0〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。また、乱数回路104により更新された数値データの一部または全部を用いて、スクランブル処理や演算処理といった所定の処理を実行することにより、乱数値MR0〜MR4の一部または全部を示す数値データが更新されるようにしてもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、乱数回路104が更新する数値データの初期値を設定する機能を有していてもよい。たとえば、ROM101等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ100のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ100の各製品毎に異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路104が更新する数値データの初期値として設定する。このような処理を行なうことにより、乱数回路104が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
特別図柄表示結果決定用の乱数値MR0は、特別図柄ゲームにおける特別図柄等の変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、たとえば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。
大当り種別決定用の乱数値MR1は、大当りとすることが決定されたときの大当り種別(この実施の形態では確変大当りと通常大当りとの2種別)を決定するために用いられる乱数値であり、たとえば「0」〜「9」の範囲の値をとる。ここで、確変大当りとは、大当りのうち、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されることとなる大当りをいう。また、通常大当りとは、大当りのうち、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない大当りをいう。
変動パターン種別決定用の乱数値MR2は、特別図柄や飾り図柄の変動表示における変動パターンの種別(遊技状態、または、飾り図柄の変動表示中に実行される演出動作の態様等の所定の分類基準に基づいて複数に分類(グループ化)された単一または複数の変動パターンを含む変動パターン種別)を、予め用意された複数の種別のうちいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、たとえば「1」〜「251」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の変動表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、たとえば「1」〜「999」の範囲の値をとる。
普通図柄表示結果決定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普通図柄ゲームにおける変動表示結果を「普通図柄当り」とするか「普通図柄ハズレ」とするか等の決定を行なうために用いられる乱数値であり、たとえば「3」〜「13」の範囲の値をとる。すなわち、普通図柄表示結果決定用の乱数値MR4は、普通図柄ゲームにおける変動表示結果に基づき普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口62を遊技球が入賞(進入、通過)しにくいまたは遊技球が入賞(進入、通過)しない状態(通常開放状態)から遊技球が入賞(進入、通過)しやすい状態(拡大開放状態)へと変化させるか否か等の決定を行なうために用いられる。
この実施の形態では、変動表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。より具体的に、「リーチ」である場合については、「ノーマルリーチ」と、「特別リーチ」とのそれぞれに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。また、変動表示結果が「大当り」となる場合については、「ノーマルリーチ」と、「特別リーチ」とのそれぞれに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。
変動表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、変動表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、変動表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。
変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。大当り変動パターンおよびリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチのリーチ演出が実行される特別リーチ変動パターンとがある。
この実施の形態においては、変動パターンの種別を決定するために用いられるデータテーブルである変動パターン種別決定テーブルが複数種類設けられている。変動パターン種別決定テーブルには、複数種類の変動パターン種別が記憶されている。変動表示が行なわれるときには、遊技状態に応じて、複数種類の変動パターン種別決定テーブルのうちから1つの変動パターン種別決定テーブルが選択され、選択された変動パターン種別決定テーブルを用いて、変動パターン種別決定用の乱数値MR2に基づいて変動パターン種別が選択決定される。また、決定された変動パターン種別から変動パターンを決定するために用いられるデータテーブルである変動パターン決定テーブルが複数種類設けられている。変動パターン決定テーブルには、各変動パターン種別に対応して、1または複数種類の変動パターンが記憶されている。変動表示が行なわれるときには、遊技状態に応じて、複数種類の変動パターン決定テーブルのうちから1つの変動パターン決定テーブルが選択され、選択された変動パターン決定テーブルを用いて、選択された変動パターン種別の範囲内で、変動パターン決定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンが選択決定される。
遊技状態は、たとえばRAM103における遊技制御フラグ設定部に記憶される時短フラグや確変フラグの状態(オフ/オン)を確認することにより特定できる。時短フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が高確率状態(確変状態)に伴なう高ベース状態であるときに、時短制御や高開放制御が行なわれることに対応してオン状態にセットされる一方、時短制御や高開放制御が終了することに対応してクリアされてオフ状態となる。確変フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が高確率状態(確変状態)であるときに、確変制御が行なわれることに対応してオン状態にセットされる一方、確変制御が終了することに対応してクリアされてオフ状態となる。
なお、変動パターンを決定するためのテーブルとしては、変動パターン種別決定テーブルを設けずに、変動パターン決定テーブルのみを用いて変動パターンを決定するようにしてもよい。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータ等が格納されている。たとえば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行なうために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブル等を構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、前述の変動パターンの選択に関するテーブルを構成するテーブルデータ等が、記憶されている。
図4は、大当り判定テーブルを示す説明図である。図4(A)の大当り判定テーブルは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、乱数値MR0と比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特別図柄を用いた特別図柄ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立したときや、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特別図柄を用いた特別図柄ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立したときに、特別図柄の変動表示結果(特別図柄表示結果)となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特別図柄表示結果決定用の乱数値MR0に基づいて決定するために参照されるテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態、すなわち非確変状態)において用いられる通常時(非確変時)大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとが含まれている。
通常時大当り判定テーブルには、図4(A)の左欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定され、確変時大当り判定テーブルには、図4(A)の右欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定されている。確変時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値は、通常時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値と共通の大当り判定値(第1大当り判定値ともいう)に、確変時固有の大当り判定値が加えられたことにより、確変時大当り判定テーブルよりも多い個数(10倍の個数)の大当り判定値が設定されている。これにより、確変状態には、通常状態よりも高い確率で大当りとする判定がなされる。
通常時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値のうち、通常時大当り判定テーブルに設定された通常時(非確変時)用の大当り判定値は、確変時大当り判定テーブルにおいても共通の大当り判定値として用いられるものであり、通常時大当り判定値(第1大当り判定値ともいう)という。また、確変時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値のうち、通常時大当り判定値以外の確変時固有の大当り判定値(第2大当り判定値ともいう)は、確変時において前述の通常時大当り判定値に加えて固有の大当り判定値として用いられるものであり、確変時大当り判定値という。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、遊技制御用データ保持エリアが設けられている。遊技制御用データ保持エリアには、特別図柄保留記憶部と、普通図柄保留記憶部と、遊技制御フラグ設定部と、遊技制御タイマ設定部と、遊技制御カウンタ設定部と、遊技制御バッファ設定部とが含まれている。
特別図柄保留記憶部は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口61を遊技球が通過(進入)して始動入賞が発生することにより第1始動条件は成立したが第1開始条件は成立していない特別図柄ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特別図柄を用いた特別図柄ゲーム)の保留記憶データと、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口62を遊技球が通過(進入)して始動入賞が発生することにより第2始動条件は成立したが第2開始条件は成立していない特別図柄ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特別図柄を用いた特別図柄ゲーム)の保留記憶データとが記憶される。
一例として、特別図柄保留記憶部では、第1始動入賞口61や第2始動入賞口62への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)による第1始動条件や第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特別図柄表示結果決定用の乱数値MR0、および、大当り種別決定用の乱数値MR1を示す数値データ等を保留記憶データとして、その記憶数が所定の上限記憶数に達するまで記憶する。特別図柄保留記憶部における保留記憶データは、第1特別図柄保留記憶数または第2特別図柄保留記憶数が「4」に達したときと、第1特別図柄保留記憶数と第2特別図柄保留記憶数の両方が「4」となり合計保留記憶数が「8」に達したときに、上限記憶数となる。
また、この実施の形態では、第1始動入賞口61と第2始動入賞口62とのいずれを遊技球が通過(進入)して入賞したかを示す始動口データも保留記憶データに含まれ、保留番号と対応付けて特別図柄保留記憶部に記憶される。一例として、特別図柄保留記憶部は、第1始動入賞口61への入賞に対応して「1」を示す始動口データ、あるいは第2始動入賞口62への入賞に対応して「2」を示す始動口データが、各遊技球の入賞順にしたがった保留番号と対応付けて記憶される。
なお、第1始動入賞口61を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留記憶データ(第1保留記憶データ)と、第2始動入賞口62を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動条件の成立に基づく保留記憶データ(第2保留記憶データ)とを、別個の保留記憶部で保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、始動口データを各遊技球の入賞順にしたがった保留番号と対応付けて記憶する始動口データ記憶部を設けて、それぞれの保留記憶データに対応する特別図柄ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。あるいは、第2特別図柄表示装置4Bにおける特別図柄ゲームが第1特別図柄表示装置4Aにおける特別図柄ゲームよりも優先して実行される場合には、有効な第2保留記憶データが記憶されていれば、その第2保留記憶データに対応する特別図柄ゲームを実行し、有効な第2保留記憶データが記憶されていない場合にのみ、第1保留記憶データに対応する特別図柄ゲームを実行すればよい。この場合には、始動口データ記憶部が設けられなくてもよい。
普通図柄保留記憶部では、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普通図柄ゲームの保留情報が記憶される。たとえば、普通図柄保留記憶部は、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普通図柄表示結果決定用の乱数値MR3を示す数値データ等を保留記憶データとして、その数が所定の上限値(たとえば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部では、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグを示すデータが記憶される。たとえば、遊技制御フラグ設定部では、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。たとえば、遊技制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。たとえば、遊技制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
たとえば、遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタには、乱数値MR1,MR2,MR3,MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部または一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。たとえば、遊技制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムにしたがって制御動作を行なう演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理等を実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行なう乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受付ける受信動作、および、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行なわれる。
演出制御用CPU120、ROM121、および、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。あるいは、演出制御用CPU120は演出制御用マイクロコンピュータに内蔵される一方で、ROM121やRAM122の少なくともいずれか一方は、演出制御用マイクロコンピュータに外付けされてもよい。乱数回路124も、演出制御用マイクロコンピュータに内蔵または外付けされるものであればよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線等が接続されている。さらに、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、たとえば乱数回路124等により、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。このような演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブル等が格納されている。たとえば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行なうために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータ等が記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(たとえば画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9および装飾用LED、演出用模型等)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ等から構成されている。演出制御パターンテーブルには、たとえば特別図柄変動時演出制御パターンと、各種演出制御パターンとが、格納されていればよい。
特別図柄変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特別図柄ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特別図柄表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、飾り図柄の変動表示動作やリーチ演出における演出表示動作、あるいは、飾り図柄の変動表示を伴なわない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ等から構成されている。
特別図柄変動時演出制御パターンおよび各種演出制御パターンといった、それぞれの演出制御パターンは、たとえば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容、および、演出制御の切換タイミング等が設定されている。その他にも、演出制御パターンには、たとえば遊技領域の内部または外部に設けられた演出用模型の可動部材における動作制御の内容等を指定する可動部材制御データ等が、含まれていてもよい。演出制御プロセスタイマ判定値は、演出制御用のRAM122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの値(演出制御プロセスタイマ値)と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、たとえば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用CPU120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、たとえば飾り図柄の変動表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、たとえば飾り図柄の変動表示中における飾り図柄の変動表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、たとえば遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。
操作検出制御データには、たとえばスティックコントローラ31Aの操作桿に対する傾倒操作とトリガボタンに対する指示操作とを有効に検出する操作有効期間、あるいはプッシュボタン31Bに対する指示操作を有効に検出する操作有効期間や、各々の操作を有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を指定するデータといった、遊技者の操作行為に応じた演出動作態様を示すデータが含まれている。
なお、これらの制御データは、すべての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。また、演出制御パターンに含まれる複数種類のプロセスデータでは、各タイミングで実行される演出動作の内容に応じて、それぞれのプロセスデータを構成する制御データの種類が異なっていてもよい。すなわち、表示制御データや音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データの全部を含んで構成されたプロセスデータもあれば、これらの一部を含んで構成されたプロセスデータもあってよい。さらに、たとえば演出用模型の可動部材における動作態様を示す可動部材制御データといった、その他の各種制御データが含まれることがあってもよい。
次に、演出制御パターンの内容にしたがって実行される各種の演出動作について説明する。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データにしたがって、演出動作の制御内容を決定する。たとえば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像および背景画像といった演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させる制御を行なう。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8L、8Rから音声を出力させる制御を行なうとともに、ランプ制御データにより指定される態様で遊技効果ランプ9や装飾用LED等の発光体を点滅させる制御を行ない、操作検出制御データにより指定される操作有効期間でスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する操作を受付けて演出内容を決定する制御を行なう。
なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。また、前述した演出動作は、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止するまでの期間全体に対応しているが、これに限定されるものではなく、飾り図柄の変動表示中における一部の期間に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。あるいは、飾り図柄の変動表示中以外の所定期間(たとえば大当り遊技状態においてラウンドを実行中の期間や、大当り遊技状態の終了時にエンディング演出を実行する期間等)に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。
演出制御用CPU120は、たとえば飾り図柄の変動表示を開始するとき等に、変動パターン指定コマンドに示された変動パターン等に基づいて演出制御パターン(特別図柄変動時演出制御パターン)をセットする。また、演出制御用CPU120は、たとえば予告演出の実行を開始するとき等に、対応する演出制御パターン(予告演出制御パターン等)をセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。
その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行ない、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行なう。このように、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容にしたがって、演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9や装飾用LED等の発光体、演出用模型の可動部材等)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
このようにセットした演出制御パターンにしたがった指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123や音声制御基板13等に対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、たとえば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読出してVRAMに一時記憶させること等により展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、たとえば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読出して音声RAM等に一時記憶させること等により展開させる。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、たとえば演出制御用データ保持エリアが設けられている。演出制御用データ保持エリアには、演出制御フラグ設定部と、演出制御タイマ設定部と、演出制御カウンタ設定部と、演出制御バッファ設定部とが含まれる。
演出制御フラグ設定部には、たとえば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態等といった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグのそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。演出制御タイマ設定部には、たとえば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作等といった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマのそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。演出制御カウンタ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタのそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファのそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令等に基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。たとえば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示領域内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定すること等により、飾り図柄の変動表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行なう。
一例として、表示制御部123には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路等が搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、たとえば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリ等の書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、たとえば主基板11等から伝送された演出制御コマンドやコントローラセンサユニット35Aまたはプッシュセンサ35Bから伝送された操作検出信号等の各種信号を取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。たとえば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)等が出力される。
音声制御基板13には、たとえば入出力ドライバや音声合成用IC、音声データROM、増幅回路、ボリューム等が搭載されている。一例として、音声制御基板13では、演出制御基板12から伝送された効果音信号に示される音番号データが入出力ドライバを介して音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を生成し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号を、スピーカ8L、8Rに出力する。音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されており、音声合成用ICが音番号データに応じた制御データを読出して、音声や効果音が生成される。音声データROMの記憶データは、所定期間における音声や効果音の出力態様を時系列的に示すデータ等から構成されていればよい。
ランプ制御基板14には、たとえば入出力ドライバやランプドライバ等が搭載されている。一例として、ランプ制御基板14では、演出制御基板12から伝送された電飾信号が、入出力ドライバを介してランプドライバに入力される。ランプドライバは、電飾信号を増幅して遊技効果ランプ9や装飾用LED等の発光体に供給する。
次に、本実施の形態において実行される演出の1つとしてのリーチ選択演出を説明する。リーチ選択演出は、スーパーリーチを実行するときのリーチ演出を選択するために行なわれる演出であり、画像表示装置5において以下に示すような画像を表示する制御が行なわれるとともに、必要に応じて、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力する制御が行なわれる。
図5〜図8は、リーチ選択演出の演出例を示す画像表示装置5の表示画面図である。図5においては、提示された3つの演出選択肢の中から1つの演出選択肢が選択され、選択された演出選択肢に対応する演出が実行される例が示されている。
図5を参照して、スーパーリーチの演出が行なわれるときには、変動表示においてリーチ表示態様となったときに、(A)のように、飾り図柄が画面隅部で縮小画像50で表示され、画面中央部において、「リーチを選べ」というような、特定演出としてのリーチ演出(スーパーリーチのリーチ演出)で用いられる演出を選択することを要求する選択要求画像が表示される。そして、(B),(C)のように、特定演出を選択するための特定画像である3つの演出選択肢51,52,53を提示する表示としての選択肢提示画像が表示される。
第1演出選択肢51は、Aリーチの演出に対応した演出選択肢である。第2演出選択肢52は、Bリーチの演出に対応した演出選択肢である。第3演出選択肢53はCリーチの演出に対応した演出選択肢である。ここで、Aリーチ、Bリーチ、および、Cリーチは、演出時に表示されるキャラクタが異なる等、演出態様が異なるリーチ演出が実行されるリーチである。この実施の形態の場合は、スーパーリーチの基本的なリーチ演出としてこれら3つのリーチ演出が設けられている。また、この実施の形態では、基本的なリーチ演出以外のリーチ演出として、Dリーチ、Eリーチ、AB共同リーチ、AC共同リーチ、および、BC共同リーチが設けられている。このような共同リーチとは、たとえば、AB共同リーチの場合は、Aリーチにおいて表示されるキャラクタと、Bリーチに表示されるキャラクタとが同時に表示されて、A,Bの各リーチでは表示されないような共同動作をする等の各リーチでは実行されない特別な演出が行なわれるリーチである。このように、共同リーチにおいては、選択された複数の演出選択肢に対応する複数のリーチ演出を複合した態様のリーチ演出が行なわれる。これら複数種類のリーチ演出は、演出時に表示されるキャラクタが異なる等、演出態様が異なるとともに、はずれとなるときに選択される割合、および、大当りとなるときに選択される割合が異なる。
また、(B),(C)のように、選択肢提示画像では、表示された3つの演出選択肢51,52,53のうち、いずれか1つまたは複数の外周を所定幅で囲む画像(付随する画像)であって、演出選択肢を選択する指標となる選択指標画像である選択指標71が、演出選択肢51,52,53のそれぞれの画像の外周に沿った表示位置で表示される。選択肢提示画像では、演出選択肢51,52,53のうち、選択指標71が外周に表示されたものが、対応するリーチ演出が選択されるものに該当することが示される。選択指標71は、演出選択肢51,52,53の各外周を所定順番で巡回して発光表示させるような態様で、各演出選択肢の外周において所定順番で出没表示される。これにより、演出選択肢51,52,53それぞれの外周の表示位置を選択指標71が順番に移動していくような表示の変化態様で、選択指標71の表示位置が変化することによって、演出選択肢51,52,53が所定の順番で選択される状態の選択肢提示画像が表示されることとなる。
さらに、選択肢提示画像では、(B),(C)のように、プッシュボタン31Bを示すアイコン画像と「PUSH!」というような操作を要求するメッセージ画像とを示す操作要求画像56が画面隅部に表示される。また、(B),(C)のように、プッシュボタン31Bの操作が有効となる期間、すなわち、操作を受付け可能な期間である操作有効期間がその残り時間55を表示する態様で画面隅部に表示される。そして、所定の操作有効期間内にプッシュボタン31Bが遊技者により操作されると、その操作に応じて、(D)のように、選択指標71の表示位置が変化する表示が停止し、いずれか1つの演出選択肢(図5の場合は第1演出選択肢51)の外周で選択指標71が固定的に表示されることで、1つの演出選択肢が選択指標71により固定的に選択された状態が示され、演出選択肢51,52,53の選択状態が特定される表示としての選択状態提示画像が表示される。このような選択状態提示画像は、操作有効期間が終了するまで継続して表示される。
そして、1つの演出選択肢が選択されたことに基づいて、(E)のように、たとえば「Aリーチ!」というような選択決定されたリーチ演出を示すメッセージと、選択決定されたリーチ演出において表示される所定のキャラクタCとが表示され、選択された演出選択肢に対応するリーチ演出(図5の場合はAリーチの演出)がスーパーリーチの演出として実行される。
図6においては、提示された3つの演出選択肢の中から2つ(複数)の演出選択肢が選択され、選択された演出選択肢に対応する演出以外の特別な演出が実行される例が示されている。
図6を参照して、スーパーリーチの演出が行なわれるときには、(A)〜(C)により、図5(A)〜(C)と同様の選択要求画像および選択肢提示画像が表示された後、操作有効期間内にプッシュボタン31Bが遊技者により操作されると、(D)のように、その操作に応じて、いずれか2つの演出選択肢(図6の場合は第1演出選択肢51および第2演出選択肢52)が2つの選択指標71,72により固定的に選択されることで、演出選択肢51,52,53の選択状態が特定される表示としての選択状態提示画像が表示される。
そして、2つの演出選択肢が選択されたことに基づいて、(E)のように、たとえば「AB共同リーチ!」というような1つの演出選択肢の選択時には実行されないような特別なリーチ演出を示すメッセージと、当該リーチ演出において表示される所定のキャラクタC2(図6の場合は複数のAリーチで表示されるキャラクタとBリーチで表示されるキャラクタとの組合せ)とが表示され、2つの選択された演出選択肢に対応する演出以外の特別なリーチ演出(図6の場合はAB共同リーチの演出)がスーパーリーチの演出として実行される。
図6のようなリーチ選択演出が行なわれれば、複数の演出選択肢が特定された選択状態が提示されたときにおいては、遊技者が、実行されるスーパーリーチ演出を演出選択肢の選択状態から容易に把握できなくなるので、演出に意外性が生じることとなり、遊技の興趣を向上させることができる。
図7を参照して、スーパーリーチの演出が行なわれるときには、図5(A)〜(C)と同様の選択要求画像および選択肢提示画像が表示された後、リーチ選択演出の開始時から所定時間(たとえば5秒)が経過したタイミングのように、操作有効期間の途中に設定された変化点(変化時点)で、(D)のように、爆発を示す画像が表示された後、(E)のように、4つの演出選択肢51,52,53,54を提示する表示としての選択肢提示画像が表示される。この場合において、爆発表示の後(E)には、爆発表示の前(C)と比べて、提示する演出選択肢の数が増加させられる。第4演出選択肢54はDリーチの演出に対応した演出選択肢である。4つの演出選択肢51,52,53,54は、所定順番で選択指標71が表示されることで、選択指標71の表示位置が変化し、演出選択肢51,52,53,54が所定の順番で選択指標の対象として特定されることとなる。
そして、所定の操作有効期間内にプッシュボタン31Bが遊技者により操作されると、その操作に応じて、(F)のように、選択指標71の表示位置が変化する表示が停止し、いずれか1つの演出選択肢(図7の場合は第4演出選択肢54)の外周で選択指標71が固定的に表示されることで、1つの演出選択肢が選択指標71により固定的に選択され、演出選択肢51,52,53,54の選択状態が特定される表示としての選択状態提示画像が表示される。このような選択状態提示画像は、操作有効期間が終了するまで継続して表示される。
そして、1つの演出選択肢が選択されたことに基づいて、(G)のように、たとえば「Dリーチ!」というような選択決定されたリーチ演出を示すメッセージと、選択決定されたリーチ演出において表示される所定のキャラクタC2とが表示され、選択された演出選択肢に対応するリーチ演出(図7の場合はDリーチの演出)がスーパーリーチの演出として実行される。
図7のようなリーチ選択演出が行なわれれば、提示した演出選択肢の選択状態が、演出選択肢の選択中における所定のタイミングで変更されるので、演出選択肢の選択状態が変化することにより、遊技の興趣を向上させることができる。
図8を参照して、スーパーリーチの演出が行なわれるときには、変動表示においてリーチ表示態様となったときに、(A)の選択要求画像が表示された後、(B),(C)のように、4つの演出選択肢51,52,53,54を提示する表示としての選択肢提示画像が表示され、4つの演出選択肢51,52,53,54において、所定順番で選択指標71が表示されることで、演出選択肢51,52,53,54が所定の順番で選択指標の対象として特定されることとなる。
そして、(D)のように、爆発を示す画像が表示された後、(E)のように、3つの演出選択肢52,53,54を提示する表示としての選択肢提示画像が表示される。この場合において、爆発表示の後(E)には、爆発表示の前(C)と比べて提示する演出選択肢の数が減少させられる。そして、所定の操作有効期間内にプッシュボタン31Bが遊技者により操作されると、その操作に応じて、(F)のように、いずれか1つの演出選択肢(図8の場合は第4演出選択肢54)が選択指標71により固定的に選択され、演出選択肢52,53,54の選択状態が特定される表示としての選択状態提示画像が表示される。このような選択状態提示画像は、操作有効期間が終了するまで継続して表示される。
そして、1つの演出選択肢が選択されたことに基づいて、(G)のように、たとえば「Dリーチ!」というような選択決定されたリーチ演出を示すメッセージと、選択決定されたリーチ演出において表示される所定のキャラクタC2とが表示され、選択された演出選択肢に対応するリーチ演出(図8の場合はDリーチの演出)がスーパーリーチの演出として実行される。
図8のようなリーチ選択演出が行なわれれば、提示した演出選択肢の選択状態が、演出選択肢の選択中における所定のタイミングで変更されるので、演出選択肢の選択状態が変化することにより、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、図5〜8においては、操作有効期間の途中で演出選択肢が変化する例として、演出選択肢の種類および数が変化する例を示した。操作有効期間の途中で演出選択肢が変化する例としては、演出選択肢の種類のみが増加または減少するような変化をするもの(演出選択肢の数は同じで種類のみが増加または減少するもの)でもよく、演出選択肢の数のみが増加または減少するような変化をするもの(同じ種類の演出選択肢が増加または減少するもの)でもよく、演出選択肢の種類および数の両方が増加または減少するような変化をするもの(演出選択肢の種類が増加または減少することにより演出選択肢の数が増加または減少するもの)でもよい。つまり、操作有効期間の途中で演出選択肢が変化する例としては、演出選択肢の種類および/または数が変化するものであればよい。
また、図5〜8に示したようなリーチ選択演出において、選択指標としては、複数の演出選択肢のうちからいずれかの演出選択肢を選択するものであれば、どのような表示態様で表示されてもよい。たとえば、選択指標としては、演出選択肢に所定のキャラクタが付随して表示されるもの、および、演出選択肢の一部を変形して選択肢表として表示するもの等、その他の表示態様で演出選択肢に付随するものであってもよい。また、選択指標としては、演出選択肢に付随するものではなく、演出選択肢から離れた位置で演出選択肢を特定する情報(たとえば、演出選択肢に付与された番号、記号、色、演出名称等の情報)を表示するものであってもよい。また、選択指標としては、1つまたは2つを表示するものを示したが、3つ以上の選択指標を表示するようにしてもよい。
次に、図9を参照して、遊技制御用マイクロコンピュータ100において特別図柄および飾り図柄の変動パターンを選択決定するために用いる変動パターン種別決定テーブルおよび変動パターン決定テーブルについて説明する。
図9は、変動パターン種別決定テーブルおよび変動パターン決定テーブルを含む変動パターンテーブルを表形式で示す図である。以下の説明においては、変動パターン種別決定テーブルおよび変動パターン決定テーブルの総称として、変動パターンテーブルという名称を用いる場合がある。
変動パターン種別決定テーブルとしては、はずれ時変動パターン種別決定テーブルと、大当り時変動パターン種別決定テーブルとが、ROM101に記憶されており、変動表示のはずれ決定時か変動表示の大当り決定時かという遊技状態に基づく選択条件の成立に応じて選択的に用いられる。
また、変動パターン決定テーブルとしては、はずれ時変動パターン決定テーブルと、大当り時変動パターン決定テーブルとが、ROM101に記憶されており、変動表示のはずれ決定時か変動表示の大当り決定時かという遊技状態に基づく選択条件の成立に応じて選択的に用いられる。
図9は、変動パターンを選択決定するために用いる変動パターンテーブルを示す図である。図9においては、はずれ決定時に用いられる変動パターンテーブル(はずれ時変動パターン種別決定テーブルおよびはずれ時変動パターン決定テーブル)が(A)に示されており、大当り決定時に用いられる変動パターンテーブル(大当り時変動パターン種別決定テーブルおよび大当り時変動パターン決定テーブル)が(B)に示されている。
図9の(A),(B)においては、「MR2範囲」と「変動種別」との関係を示す部分が変動パターン種別決定テーブルに該当し、「MR3範囲」と「変動パターン」との関係を示す部分が変動パターン決定テーブルに該当する。なお、「演出態様」は、各変動パターンの演出態様が示されている。
次に、変動パターン種別について説明する。変動パターンは、「第1変動」〜「第11変動表示」の11種別に分類されている。
「第1変動」の種別は、はずれ決定時の非リーチ変動を実行する変動パターンが属する。「第2変動」の種別は、はずれ決定時のノーマルリーチ変動を実行する変動パターンが属する。「第3変動」の種別は、はずれ決定時においてA〜Cリーチの3つの演出選択肢を提示した後、A〜Cリーチのいずれか1つの演出選択肢を特定して、特定した演出選択肢に対応するリーチの演出を実行する変動パターンが属する。
「第4変動」の種別は、はずれ決定時においてA〜Dリーチの4つの演出選択肢を提示した後、A〜Dリーチのうちいずれか3つの演出選択肢に減少させ、提示されたいずれか1つの演出選択肢を特定して、特定した演出選択肢に対応するリーチの演出を実行する変動パターンが属する。「第5変動」の種別は、はずれ決定時においてA〜Cリーチの3つの演出選択肢を提示した後、A〜Dリーチの4つの演出選択肢に増加させ、提示されたいずれか1つの演出選択肢を特定して、特定した演出選択肢に対応するリーチの演出を実行する変動パターンが属する。
「第6変動」の種別は、はずれ決定時においてA〜Cリーチの3つの演出選択肢を提示した後、A〜Cリーチのうちいずれか2つの演出選択肢を特定して、AB共同リーチ、AC共同リーチ、BC共同リーチのような特別なスーパーリーチの演出を実行する変動パターンが属する。
「第7変動」の種別は、大当り決定時において「第2変動」の種別で説明した演出態様のリーチ演出を実行する変動パターンが属する。「第8変動」の種別は、大当り決定時において「第3変動」の種別で説明した演出態様のリーチ演出を実行する変動パターンが属する。「第9変動」の種別は、大当り決定時において「第4変動」の種別で説明した演出態様のリーチ演出を実行する変動パターンが属する。「第10変動」の種別は、大当り決定時において「第5変動」の種別で説明した演出態様のリーチ演出を実行する変動パターンが属する。「第10変動」の種別は、大当り決定時において「第5変動」の種別で説明した演出態様のリーチ演出を実行する変動パターンが属する。「第11変動」の種別は、大当り決定時において「第6変動」の種別で説明した演出態様のリーチ演出を実行する変動パターンが属する。
このように、スーパーリーチについては、はずれ決定時と大当り決定時とで同様の演出のスーパーリーチ演出が実行されることで、遊技の興趣を向上させることができる。
はずれ決定時には、(A)に示すようなはずれ時変動パターン種別決定テーブルを用いて、MR2の値に応じて、「第1変動」〜「第6変動」のうちいずれかの変動パターン種別が選択決定される。一方、大当り決定時には、(B)に示すような大当り時変動パターン種別決定テーブルを用いて、MR2の値に応じて、「第7変動」〜「第11変動」のうちいずれかの変動パターン種別が選択決定される。
はずれ決定時における変動パターン種別の選択割合は、「第1変動」>「第2変動」>「第3変動」+「第4変動」+「第5変動」+「第6変動」という大小関係が設定されている。一方、大当り決定時における変動パターン種別の選択割合は、「第7変動」<「第8変動」+「第9変動」+「第10変動」+「第11変動」という大小関係が設定されている。したがって、大当り決定時には、はずれ決定時と比べて、ノーマルリーチおよびスーパーリーチを含むリーチ変動パターンが実行される割合が高くなり、リーチ変動パターンのうち、スーパーリーチの変動パターンが実行される割合が高くなる。
また、スーパーリーチに関して、はずれ決定時の変動パターン種別の選択割合は、「第3変動」>「第4変動」>「第5変動」>「第6変動」という大小関係が設定されている。一方、スーパーリーチに関して、大当り決定時の変動パターン種別の選択割合は、「第8変動」<「第9変動」<「第10変動」<「第11変動」という大小関係が設定されている。したがって、大当り決定時には、はずれ決定時と比べて、演出選択肢が減少するスーパーリーチ演出、演出選択肢が増加するスーパーリーチ演出、および、共同リーチによる特別なスーパーリーチの演出が実行される割合が高くなる。
次に、変動パターンについて説明する。「第1変動」の種別には、「非リーチ」の変動パターンが属する。「非リーチ」の変動パターンは、リーチとならない変動表示が実行される。「第2変動」および「第7変動」の種別には、「ノーマルリーチ」の変動パターンが属する。「ノーマルリーチ」の変動パターンは、スーパーリーチのような特別な演出が行なわれない変動表示が実行される。
「第3変動」および「第8変動」の種別には、「第1〜第3特別リーチ」の変動パターンが属する。「第1特別リーチ」の変動パターンは、A〜Cリーチの3つの演出選択肢を提示した後にAリーチの演出選択肢の選択が特定されてAリーチの演出が実行される。「第2特別リーチ」の変動パターンは、A〜Cリーチの3つの演出選択肢を提示した後にBリーチの演出選択肢の選択が特定されてBリーチの演出が実行される。「第3特別リーチ」の変動パターンは、A〜Cリーチの3つの演出選択肢を提示した後にCリーチの演出選択肢の選択が特定されてCリーチの演出が実行される。
このように、「第3変動」および「第8変動」の種別では、図5に示したような変動パターンのリーチ演出が実行されることとなる。
はずれ決定時の「第3変動」の種別では、変動パターンの選択割合が、「第1特別リーチ」>「第2特別リーチ」>「第3特別リーチ」という大小関係に設定されている。一方、大当り決定時の「第8変動」の種別では、変動パターンの選択割合が、「第1特別リーチ」<「第2特別リーチ」<「第3特別リーチ」という大小関係に設定されている。したがって、演出選択肢に関する大当りとなる信頼度の大小関係は、「Aリーチの演出選択肢」<「Bリーチの演出選択肢」<「Cリーチの演出選択肢」という関係に設定されている。これにより、選択される演出選択肢により、大当りとなる期待度(信頼度)が異なるので、選択状態に基づいて遊技者の期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
「第4変動」および「第9変動」の種別には、「第4〜第7特別リーチ」の変動パターンが属する。「第4特別リーチ」の変動パターンは、操作有効期間の途中に設定された変化点において、演出選択肢が4つからA〜Cリーチの3つの演出選択肢に減少した後に、Aリーチの演出選択肢の選択が特定されてAリーチの演出が実行される。「第5特別リーチ」の変動パターンは、操作有効期間の途中に設定された変化点において、演出選択肢が4つからB〜Dリーチの3つの演出選択肢に減少した後に、Bリーチの演出選択肢の選択が特定されてBリーチの演出が実行される。「第6特別リーチ」の変動パターンは、操作有効期間の途中に設定された変化点において、演出選択肢が4つからB〜Dリーチの3つの演出選択肢に減少した後に、Cリーチの演出選択肢の選択が特定されてDリーチの演出が実行される。「第7特別リーチ」の変動パターンは、操作有効期間の途中に設定された変化点において、演出選択肢が4つからB〜Dリーチの3つの演出選択肢に減少した後に、Dリーチの演出選択肢の選択が特定されてDリーチの演出が実行される。
このように、「第4変動」および「第9変動」の種別では、図8に示したような変動パターンのリーチ演出が実行されることとなる。
はずれ決定時の「第4変動」の種別では、変動パターンの選択割合が、「第4特別リーチ」>「第5特別リーチ」>「第6特別リーチ」>「第7特別リーチ」という大小関係に設定されている。一方、大当り決定時の「第9変動」の種別では、変動パターンの選択割合が、「第4特別リーチ」<「第5特別リーチ」<「第6特別リーチ」<「第7特別リーチ」という大小関係に設定されている。したがって、演出選択肢に関する大当りとなる信頼度の大小関係は、「Aリーチの演出選択肢」<「Bリーチの演出選択肢」<「Cリーチの演出選択肢」<「Dリーチの演出選択肢」に設定されている。これにより、選択される演出選択肢により、大当りとなる期待度(信頼度)が異なるので、選択状態に基づいて遊技者の期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
「第5変動」および「第10変動」の種別には、「第8〜第11特別リーチ」の変動パターンが属する。「第8特別リーチ」の変動パターンは、演出選択肢が3つから4つに増加した後に、Aリーチの演出選択肢の選択が特定されてAリーチの演出が実行される。「第9特別リーチ」の変動パターンは、演出選択肢が3つから4つに増加した後に、Bリーチの演出選択肢の選択が特定されてBリーチの演出が実行される。「第10特別リーチ」の変動パターンは、演出選択肢が3つから4つに増加した後に、Cリーチの演出選択肢の選択が特定されてCリーチの演出が実行される。「第11特別リーチ」の変動パターンは、演出選択肢が3つから4つに増加した後に、Dリーチの演出選択肢の選択が特定されてDリーチの演出が実行される。
このように、「第5変動」および「第10変動」の種別では、図7に示したような変動パターンのリーチ演出が実行されることとなる。
はずれ決定時の「第5変動」の種別では、変動パターンの選択割合が、「第8特別リーチ」>「第9特別リーチ」>「第10特別リーチ」>「第11特別リーチ」という大小関係に設定されている。一方、大当り決定時の「第10変動」の種別では、変動パターンの選択割合が、「第8特別リーチ」<「第9特別リーチ」<「第10特別リーチ」<「第11特別リーチ」という大小関係に設定されている。したがって、演出選択肢に関する大当りとなる信頼度の大小関係は、「Aリーチの演出選択肢」<「Bリーチの演出選択肢」<「Cリーチの演出選択肢」<「Dリーチの演出選択肢」に設定されている。これにより、選択される演出選択肢により、大当りとなる期待度(信頼度)が異なるので、選択状態に基づいて遊技者の期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、たとえば、「第5変動」および「第10変動」の種別のような、変化点で演出選択肢の数を増加させる決定がされたときのように、演出選択肢の種類および/または数を変化点で変化させる決定がされたときには、たとえば、「第8特別リーチ」+「第9特別リーチ」+「第10特別リーチ」<「第11特別リーチ」というような選択割合の大小関係に設定することにより、たとえば「A〜Cリーチの演出選択肢」のように演出選択肢の種類および/または数の変化前から表示されていた演出選択肢が選択される演出よりも、たとえば「Dリーチの演出選択肢」のような演出選択肢の種類および/または数の変化後に新たに表示された演出選択肢が選択される演出を実行する割合が高くなるようにしてもよい。
「第6変動」および「第11変動」の種別には、「第12〜第15特別リーチ」の変動パターンが属する。「第12特別リーチ」の変動パターンは、AリーチおよびBリーチの2つの演出選択肢の選択が特定されてAB共同リーチの演出が実行される。「第13特別リーチ」の変動パターンは、AリーチおよびBリーチの2つの演出選択肢の選択が特定されてAB共同リーチの演出が実行された後、その他の変動パターンでは表示されないEリーチの演出に演出態様が発展する演出が実行される。このように、複数の演出選択肢が特定された選択状態が提示されたときにおいて、リーチ演出が、その他の選択状態では実行されない特別なリーチ演出に発展するので、実行されるリーチ演出を多様化することができ、遊技の興趣を向上させることができる。「第14特別リーチ」の変動パターンは、AリーチおよびCリーチの2つの演出選択肢の選択が特定されてAC共同リーチの演出が実行される。「第15特別リーチ」の変動パターンは、BリーチおよびCリーチの2つの演出選択肢の選択が特定されてBC共同リーチの演出が実行される。
このように、「第6変動」および「第11変動」の種別では、図6に示したような変動パターンのリーチ演出が実行されることとなる。
はずれ決定時の「第6変動」の種別では、変動パターンの選択割合が、「第12特別リーチ」>「第13特別リーチ」>「第14特別リーチ」>「第15特別リーチ」という大小関係に設定されている。一方、大当り決定時の「第11変動」の種別では、変動パターンの選択割合が、「第12特別リーチ」<「第13特別リーチ」<「第14特別リーチ」<「第15特別リーチ」という大小関係に設定されている。したがって、演出選択肢に関する大当りとなる信頼度の大小関係は、「Aリーチ,Bリーチの演出選択肢」<「Aリーチ,Cリーチの演出選択肢」<「Bリーチ,Cリーチの演出選択肢」に設定されている。これにより、演出選択肢が複数選択されるときの選択肢の組合せにより、大当りとなる期待度(信頼度)が異なるので、選択状態に基づいて遊技者の期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図9によれば、リーチ演出に関する大当りとなる信頼度の関係は、たとえば、図9(A),(B)に示すように、Aリーチ<Bリーチ<Cリーチ<Dリーチであるので、第1〜第4演出選択肢51〜54の大当りとなる信頼度の関係は、第1選択肢(Aリーチ選択)<第2選択肢(Bリーチ選択)<第3選択肢(Cリーチ選択)<第4選択肢(Dリーチ選択)であり、第8〜第11特別リーチでは、リーチ選択演出において演出選択肢がA〜C→A〜Dというように大当りとなる信頼度が高く設定されたものに変化する。そして、図9(A),(B)においてリーチ選択演出で演出選択肢が変化する第8〜第11特別リーチは、リーチ選択演出で演出選択肢が変化しない第1〜第3特別リーチと比べて、大当りとなる信頼度が高いDリーチが選択される割合が高い。これにより、演出選択肢が変化させられたときの方が、演出選択肢が変化させられないときよりも、大当りに対する信頼度が高く設定された演出選択肢が選択される演出が実行されるので、演出選択肢が変化するか否かに基づいて、遊技者が大当りに対する期待度を知ることができるので、演出選択肢が変化するか否かについて遊技者が興味を抱くようにすることができる。
また、第4特別リーチでは、リーチ選択演出で演出選択肢がA〜D→A〜Cというように大当りとなる信頼度が低く設定されたものに変化する。そして、図24(A),(B)においてリーチ選択演出で演出選択肢が変化する第4特別リーチは、リーチ選択演出で演出選択肢が変化しない第2,第3特別リーチと比べて、大当りとなる信頼度が低いAリーチが選択される割合が高い。これにより、演出選択肢が変化させられたときの方が、演出選択肢が変化させられないときよりも、大当りに対する信頼度が低く設定された演出選択肢が選択される出が実行されるので、演出選択肢が変化するか否かに基づいて、遊技者が大当りに対する期待度を知ることができるので、演出選択肢が変化するか否かについて遊技者が興味を抱くようにすることができる。
次に、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行なう。この初期設定では、たとえばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行なう。これにより、以後、所定時間(たとえば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
このような遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受付けると、遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
図10は、遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS(以下Sと呼ぶ)11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行ない、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(S12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、たとえばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、および、確率変動情報等のデータを出力する(S13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR0〜MR4といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(S14)。
この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(S15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部に設けられた特別図柄プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定等を、所定の手順で行なうために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(S16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(たとえばセグメントLEDの点灯、消灯等)を制御して、普通図柄の変動表示および普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定等を可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12等のサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(S17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすること等により、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図11は、図10のS15で実行される特別図柄プロセス処理の例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(S101)。図12は、図11の101で実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口61に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(S201)。第1始動口スイッチ22Aがオンであれば、第1特別図柄を用いた特別図柄ゲームの保留記憶数である第1特別図柄保留記憶数が、所定の上限値(たとえば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(S202)。このとき、CPU103は、遊技制御カウンタ設定部に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特別図柄保留記憶数を特定する。S202で第1特別図柄保留記憶数が上限値ではないときには、遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(S203)。
S201で第1始動口スイッチ22Aがオフであるとき、および、S202で第1特別図柄保留記憶数が上限値に達しているときには、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口62に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(S204)。第2始動口スイッチ22Bがオンであれば、第2特別図柄を用いた特別図柄ゲームの保留記憶数である第2特別図柄保留記憶数が、所定の上限値(たとえば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(S205)。CPU103は、遊技制御カウンタ設定部に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特別図柄保留記憶数を特定する。S205で第2特別図柄保留記憶数が上限値ではないときには、たとえば遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(S206)。
S203,S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特別図柄保留記憶数を1加算するように更新する(S207)。たとえば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。
このように、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口61を遊技球が通過(進入)して第1特別図柄を用いた特別図柄ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口62を遊技球が通過(進入)して第2特別図柄を用いた特別図柄ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(S208)。たとえば、遊技制御カウンタ設定部に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値が、1加算するように更新される。
S208の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特別図柄表示結果決定用の乱数値(大当り判定用乱数値ともいう)MR0を示す数値データ、および、大当り種別決定用の乱数値MR1を示す数値データを抽出する(S209)。このように抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値とともに保留記憶データとして、特別図柄保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(S210)。
S210の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行なわれる(S211)。たとえば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納すること等により、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行なう。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納すること等により、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行なう。そして、ROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納すること等により、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行なう(S212)。このように設定された始動口入賞指定コマンドおよび保留記憶数通知コマンドは、たとえば特別図柄プロセス処理が終了した後、図5に示すS17のコマンド制御処理が実行されること等により、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S212の処理を実行した後には、始動口バッファ値をクリアして、その格納値を「0」に初期化する(S213)。なお、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合には、2ミリ秒内で実行される処理によって、双方のスイッチが有効な遊技球の始動入賞を検出したことに基づく処理が実行されるようにしてもよい。
図11の特別図柄プロセス処理において、S101で始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部に設けられた特別図柄プロセスフラグの値に応じて、S110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
S110の特別図柄通常処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「0」のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄ゲームを開始するか否かの判定が行なわれる。また、特別図柄通常処理では、特別図柄表示結果決定用の乱数値MR0を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。また、特別図柄通常処理では、特別図柄ゲームにおける特別図柄の変動表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。
S111の変動パターン設定処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「1」のときに実行される。この変動パターン設定処理には、変動表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果等に基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に対応して、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理等が含まれている。
S112の特別図柄変動処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「2」のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行なう処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理等が含まれている。たとえば、S112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部に設けられた特別図柄変動タイマにおける格納値である特別図柄変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特別図柄を用いた特別図柄ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特別図柄を用いた特別図柄ゲームであるかに関わりなく、共通のタイマによって経過時間の測定が行なわれる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特別図柄変動時間に達したか否かの判定も行なわれる。このように、S112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特別図柄を用いた特別図柄ゲームにおける特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特別図柄を用いた特別図柄ゲームにおける特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特別図柄変動時間に達したときには、特別図柄プロセスフラグの値を「3」に更新する。
S113の特別図柄停止処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「3」のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bで特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行なう処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定等が行なわれ、大当りフラグがオンである場合には特別図柄プロセスフラグの値を「4」に更新する。さらに、大当りフラグがオフである場合には、特別図柄プロセスフラグの値を「0」に更新する。また、大当りフラグがオンである場合において、確変フラグがオン状態であるときには、確変フラグがオフ状態にされることで、確変状態である状態において大当りが発生したときには、確変状態が終了させられる。さらに、本実施の形態の場合は、確変状態が終了することに伴なって高ベース状態である時短状態も終了させられるので、時短フラグがオン状態であるときには、時短フラグがオフ状態にされる。
S114の大当り開放前処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「4」のときに実行される。この大当り開放前処理には、変動表示結果が「大当り」となったこと等に基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口扉により大入賞口を第1状態(開放状態)とするための設定を行なう処理等が含まれている。このときには、各ラウンドで大入賞口を第1状態とする期間の上限が「29秒」に設定され、大入賞口の開放回数となるラウンドの実行回数を、「15回」に設定される。
S115の大当り開放中処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「5」のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を第1状態(開放状態)としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数等に基づいて、大入賞口を第1状態から第2状態(閉鎖状態)に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理等が含まれている。そして、大入賞口を第2状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対する駆動信号の供給を停止させる処理等が実行されればよい。
S116の大当り開放後処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「6」のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を第1状態(開放状態)とするラウンドの実行回数が所定回数(たとえば「15」)に達したか否かを判定する処理や、所定回数に達した場合に当り終了指定コマンドを送信するための設定を行なう処理等が含まれている。
S117の大当り終了処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「7」のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等といった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り種別(確変大当りの種別)に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行なう処理等が含まれている。たとえば、前述したような大当り種別バッファ値が「確変大当り」であることを示す値(「0」)であれば、確変フラグがオン状態にセットされることで、大当り遊技状態の終了後において、確変状態に制御される。また、本実施の形態では、確変状態に制御されるときに、高ベース状態としての時短状態に制御されるので、確変フラグがオン状態にセットされたことに伴なって時短フラグがオン状態にセットされる。
図13は、図11のS110で実行される特別図柄通常処理を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、合計保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(S231)。たとえば、S231の処理では、遊技制御カウンタ設定部に記憶されている合計保留記憶数カウント値を読出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
S231で合計保留記憶数が「0」以外であるときには(S231;No)、特別図柄保留記憶部で保留番号「1」と対応付けて記憶されている保留記憶データとして、大当り判定用の乱数値MR0、大当り種別判定用の乱数値MR1、および、始動口データをそれぞれ読出す(S232)。このとき読出された数値データは、たとえば遊技制御バッファ設定部に設けられた変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶される。
S232の処理に続いて、たとえば合計保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、特別図柄保留記憶部で保留番号「1」より下位のエントリ(たとえば保留番号「2」〜「8」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR0,MR1等を示す保留記憶データを、1エントリずつ上位にシフトする(S233)。そして、S232で読出した保留記憶データに含まれる始動口データから特定される始動口が、第1始動入賞口61であるか(第2始動入賞口62であるか)否かを判定する(S234)。このとき、S232で読出した始動口データが「1」を示す場合には、第1始動入賞口61であると判定する。一方、始動口データが「2」を示す場合には第2始動入賞口62であると判定する。
S234で第1始動入賞口61であると判定されたときには(S234;「1」)、たとえば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第1特別図柄保留記憶数を1減算させるように更新する(S235)。このときには、変動特別図柄指定バッファの値を「1」に更新する(S236)。S234で第2始動入賞口62であると判定されたときには(S234;「2」)、たとえば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第2特別図柄保留記憶数を1減算させるように更新する(S237)。このときには、変動特別図柄指定バッファの値を「2」に更新する(S238)。
S236,S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の変動表示結果(特別図柄表示結果)を「大当り」と「ハズレ」とのいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、大当り判定テーブルを選択してセットする(S240)。S240においては、確変フラグの状態に基づいて高確率状態であるか否かを判断し、高確率状態であるときには、大当り判定テーブルとして確変時大当り判定テーブルを選択し、高確率状態でないときには、大当り判定テーブルとして通常時大当り判定テーブルを選択する。
CPU103は、このようにセットされた大当り判定テーブルを参照することにより、特別図柄表示結果決定用の乱数値MR0を示す数値データが、「大当り」、「ハズレ」の各特別図柄表示結果に割当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、特別図柄表示結果を「大当り」と「ハズレ」とのいずれとするかを決定する(S241)。S241の処理により、大当り遊技状態に制御するか否かを、特別図柄表示結果が導出される以前に決定することができる。
続いて、S241で決定された特別図柄表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(S242)。そして、「大当り」であると判定された場合には(S242;Yes)、遊技制御フラグ設定部に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(S243A)。そして、大当り種別を確変大当りと通常大当りとのいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り種別決定テーブルを選択してセットする(S243B)。大当り種別決定テーブルは、大当り種別決定用の乱数値MR1が、確変大当りと通常大当りとのそれぞれに割当てられたデータテーブルであり、MR1の値に基づいて、大当り種別を決定することが可能となるものである。
CPU103は、S243Bの処理でセットされた大当り種別決定テーブルを参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別決定用の乱数値MR1を示す数値データが、「確変大当り」と「通常大当り」との各大当り種別に割当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を「確変大当り」と「通常大当り」とのいずれとするかを決定する(S243C)。こうして決定された大当り種別に対応して、たとえば遊技制御バッファ設定部に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより、決定された大当り種別を記憶させる(S243D)。その後、S244に進む。一例として、大当り種別が「確変大当り」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「通常大当り」であれば「1」とすればよい。243Dで大当り種別を決定することにより、大当り遊技状態の終了後に確変状態制御および時短制御を実行する確変状態とするか否かの決定が行なわれる。
そして、S244では、確定特別図柄を設定する(S244)。一例として、特別図柄表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。一方で、特別図柄表示結果を「大当り」とする旨の事前決定結果に対応して、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。このような大当り図柄としては、大当り種別の判定結果が確変大当りとなったときに「7」の特別図柄を設定し、大当り種別の判定結果が通常大当りとなったときに「3」、「5」のいずれかの特別図柄を設定する。
S244で確定特別図柄を設定した後には、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である「1」に更新してから(S245)、特別図柄通常処理を終了する。
また、前述のS231で合計保留記憶数が「0」である場合には(S231;Yes)、所定のデモ表示設定を行なってから(S246)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、たとえば画像表示装置5において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行なってから、デモ表示設定を終了する。
図14は、図11のS111で実行される変動パターン設定処理を示すフローチャートである。図14に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオン状態であるか否かを判定する(S270)。S270で大当りフラグがオン状態ではないと判定されたときは、変動パターンテーブルとして、はずれ時変動パターンテーブルとして、図9(A)に示すようなはずれ時変動パターン種別決定テーブルおよびはずれ時変動パターン決定テーブルを選択し(S271)、S273に進む。一方、S270で大当りフラグがオン状態であると判定されたときは、大当り時変動パターンテーブルとして、図9(B)に示すような大当り時変動パターン種別決定テーブルおよび大当り時変動パターン決定テーブルを選択し(S272)、S273に進む。
S273では、変動パターン決定用の乱数値MR2を示すデータを抽出し、抽出したデータに基づき、S271,S272のうちのいずれかでセットした変動パターン種別決定テーブルを参照することにより、変動パターン種別を選択決定する(S273)。なお、変動パターン種別決定用の乱数値MR2のデータは、遊技球の始動入賞時に抽出して乱数値MR0,MR1とともに、特別図柄保留記憶部における保留記憶データとして記憶しておき、S273で読出して用いてもよい。
そして、変動パターン決定用の乱数値MR3を示すデータを抽出し、抽出したデータに基づき、S271,S272のうちのいずれかでセットした変動パターン決定テーブルにおいてS273により決定された変動パターン種別に対応する部分のデータを参照することにより、S273で決定された変動パターン種別に対応する変動パターンを選択決定する(S274)。なお、変動パターン決定用の乱数値MR3のデータは、遊技球の始動入賞時に抽出して乱数値MR0,MR1とともに、特別図柄保留記憶部における保留記憶データとして記憶しておき、S274で読出して用いてもよい。
S273,S274の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特別図柄を用いて実行される特別図柄ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特別図柄を用いて実行される特別図柄ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタ等によって更新される変動パターン決定用となる共通の乱数値MR2,MR3を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。
なお、変動パターンを決定するときには、変動パターンの種別を選択決定せずに、変動パターン決定テーブルのみを用いて変動パターンを選択決定するようにしてもよい。
S274で変動パターンを決定した後には、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の変動表示時間である特別図柄変動時間を設定する(S275)。特別図柄の変動表示時間となる特別図柄変動時間は、特別図柄ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから変動表示結果(特別図柄表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。S275の処理を実行した後、変動特別図柄指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特別図柄を用いた特別図柄ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特別図柄を用いた特別図柄ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行なう(S276)。一例として、変動特別図柄指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特別図柄の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行なう。これに対して、変動特別図柄指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特別図柄の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行なう。
S276の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行なう(S277)。たとえば、変動特別図柄指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド(確変状態であるか否か等の遊技状態を指定するコマンド)、第1変動開始コマンド(第1特別図柄の変動表示の開始を指定するコマンド)、変動パターン指定コマンド(変動パターンを指定するコマンド)、変動表示結果通知コマンド(確変大当り、通常大当り、はずれ等の変動表示結果を指定するコマンド)、保留記憶数通知コマンド(保留記憶数を指定するコマンド)を順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特別図柄指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド(第2特別図柄の変動表示の開始を指定するコマンド)、変動パターン指定コマンド、変動表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。
このようなS277の設定を行なった場合には、変動パターン設定処理が終了してから図10に示すS17のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、変動表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。なお、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、たとえば変動表示結果通知コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順等で送信されるようにしてもよい。
S277の後、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である「2」に更新してから(S283)、変動パターン設定処理を終了する。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。図15は、演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図15のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。
図15に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(S71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行なう。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行なう(S72)。タイマ割込みフラグは、たとえばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(たとえば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(S72;No)、S72の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、たとえば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、たとえば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、たとえば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
S72でタイマ割込みフラグがオンである場合には(S72;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(S73)、コマンド解析処理を実行する(S74)。S74で実行されるコマンド解析処理では、たとえば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読出した後に、その読出された演出制御コマンドに対応した設定や制御等が行なわれる。
S74でコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(S75)。S75の演出制御プロセス処理では、たとえば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、演出用模型における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定等が行なわれる。
S75の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(S76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、S72の処理に戻る。
図16は、図15のS75で実行される演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。この演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、演出制御フラグ設定部191に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなS170〜S175の処理のいずれかを選択して実行する。
S170の変動表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が「0」のときに実行される処理である。この変動表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンド等を受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の変動表示を開始するか否かを判定する処理等を含んでいる。
S171の変動表示中演出設定処理は、演出プロセスフラグの値が「1」のときに実行される処理である。この変動表示中演出設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄ゲームにおいて特別図柄の変動表示が開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の変動表示や、その他の各種演出動作を行なうために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類等に応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理等を含んでいる。
S172の変動表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が「2」のときに実行される処理である。この変動表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御タイマ設定部に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読出し、飾り図柄の変動表示中における各種の演出制御を行なうための処理が含まれている。このような演出制御を行なった後、たとえば特別図柄変動時演出制御パターンから飾り図柄の変動表示終了を示す終了コードが読出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したこと等に対応して、飾り図柄の変動表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。
特別図柄変動時演出制御パターンから終了コードが読出されたことに対応して確定飾り図柄を完全停止表示させるようにすることにより、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する変動表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して変動表示結果を確定させることができる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が「3」に更新される。
S173の特別図柄当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が「3」のときに実行される処理である。この特別図柄当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信したきに、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である「4」に更新する。また、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特別図柄ゲームにおける特別図柄表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である「0」に更新する。
S174の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が「4」のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、たとえば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、たとえば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である「5」に更新する。
S175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が「5」のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、たとえば大当り遊技状態の終了等に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である「0」に更新する。
図17は、図16のS171で実行される変動表示開始設定処理を示すフローチャートである。図18に示す変動表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、主基板11から伝送された変動表示結果通知コマンドおよび変動パターン指定コマンドに応じた飾り図柄の最終停止図柄を決定する(S506)。
S506では、具体的に、表示結果が「ハズレ」となる場合に、変動パターンがリーチとなることを指定する変動パターンであるときには、リーチとなる飾り図柄の組合せを最終停止図柄として決定し、変動パターンがリーチとならないことを指定する変動パターンであるときには、リーチとならない飾り図柄の組合せを最終停止図柄として決定する。また、表示結果が「大当り」となる場合には、大当り図柄の組合せとなる飾り図柄の組合せを最終停止図柄として決定する。し、変動パターンがリーチとならないことを指定する変動パターンであるときには、リーチとならない飾り図柄の組合せを最終停止図柄として決定する。
より具体的に、飾り図柄の最終停止図柄は、画像表示装置5の表示領域における「左」,「中」,「右」の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rのそれぞれの最終停止図柄は、次のように決定される。基本的に、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタ等により更新される左,中,右の確定図柄決定用の乱数値を示す数値データをそれぞれ抽出し、その抽出値に基づいて、左,中,右の確定図柄決定用データテーブルを用いて、左,中,右の確定図柄が決定される。
ただし、大当り図柄の組合せとするときには、左,中,右の確定図柄決定用データテーブルのいずか1つと、対応する左,中,右のいずれかの確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを用いて、左,中,右の飾り図柄が同じ停止図柄(大当り図柄の組合せ)となるように、確定図柄が決定される。
また、表示結果が「ハズレ」で変動パターンがリーチとなる変動パターンであるときには、左,右の確定図柄決定用データテーブルのいずれか1つと、対応する左,右のいずれかの確定図柄決定用の乱数値を示す数値データとを用いて、左,右の飾り図柄が同じ停止図柄(リーチ図柄の組合せ)となるように左,右の確定図柄が決定され、中確定図柄決定用データテーブルと中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データとを用いて中の飾り図柄が決定される。その場合において、偶然左,中,右の飾り図柄が同じ停止図柄(大当り図柄の組合せ)となるときには、中確定図柄を1つずらす等の補正をすることで、大当り図柄の組合せとならないように補正される。
また、表示結果が「ハズレ」で変動パターンがリーチとならない変動パターンであるときには、左,中,右の確定図柄決定用データテーブルと、対応する左,中,右の確定図柄決定用の乱数値を示す数値データとを用いて、左,中,右の飾り図柄がはずれ図柄となるように決定される。その場合において、偶然左,右の飾り図柄がリーチ図柄の組合せとなる場合、または偶然左,中,右の飾り図柄が大当り図柄の組合せとなるときには、右確定図柄を1つずらす等の補正をすることで、リーチ図柄の組合せまたは大当り図柄の組合せとならないように補正される。
そして、その他の変動表示中における演出の実行設定を行なう(S507)。その後、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(S508)。このとき、演出制御用CPU120は、たとえば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターン等に対応して、複数用意された特別図柄変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。
S508の処理を実行した後には、たとえば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(S509)。そして、画像表示装置5における飾り図柄等の変動を開始させるための設定を行なう(S510)。このときには、たとえばS508で使用パターンとして決定された特別図柄変動時演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させること等により、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」,「中」,「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を変動表示中演出処理に対応した値である「2」に更新してから(S511)、変動表示開始設定処理を終了する。
図18は、図16のS172で実行される変動表示中演出処理を示すフローチャートである。
変動表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、たとえば演出制御プロセスタイマ値等に基づいて、変動パターンに対応した変動表示時間が経過したか否かを判定する(S521)。一例として、S521の処理では、演出制御プロセスタイマ値を更新(たとえば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたとき等に、変動表示時間が経過したと判定すればよい。
S521で変動表示時間が経過していない場合には(S521;No)、特別リーチ設定処理を実行する(S522)。特別リーチ設定処理は、前述したような特別リーチ(スーパーリーチ)の演出の設定および当該演出の実行のために行なわれる処理である。特別リーチ設定処理の具体的な処理内容は、図19を用いて後述する。
そして、変動表示開始設定処理において設定された演出制御パターンおよび特別リーチ設定処理において設定された演出に基づいた演出動作を実行させる制御を行なう(S523)。S523においては、たとえば、演出制御パターン等から読出した演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ等)、および、特別リーチ設定処理により設定した演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ等)等に応じて、演出画像の表示や効果音の出力、ランプの点灯、および、演出用の可動部材の動作等のうち、一部または全部を含めた所定の演出動作を行なうために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14等に対して伝送させる。S523においては、S522の特別リーチ設定処理で、特別リーチの演出の設定が行なわれると、当該設定にしたがって特別リーチの演出を実行する。
また、前述のS521で変動表示時間が経過した場合には(S521;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(S524)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(S524;No)、変動表示中演出処理を終了して待機する。なお、変動表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
S524で図柄確定コマンドの受信があった場合には(S525;Yes)、たとえば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の変動表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行なう(S525)。また、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(S526)。そして、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である「3」に更新してから(S527)、変動表示中演出処理を終了する。
図19は、図18のS522で実行される特別リーチ設定処理を示すフローチャートである。
特別リーチ設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に基づいて、変動パターン開始時からの経過時間が前述のような演出選択肢の表示開始タイミングとして設定された時間となっているか否かを判断することにより、演出選択肢の表示開始タイミングであるか否かを判断する(S540)。S540で演出選択肢の表示開始タイミングでないときには、後述するS542に進む。一方、S540で演出選択肢の表示開始タイミングであるときには、図5(B)〜(C)、図6(B),(C)、図7(B)〜(E)、図8(B)〜(E)のような選択肢提示画像を表示するための設定が行なわれ(S541)、S542に進む。
次に、演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に基づいて、変動パターン開始時からの経過時間が前述のような操作有効期間中の時間となっているか否かを判断することにより、プッシュボタン31Bの操作有効期間中であるか否かを判断する(S542)。
S542で操作有効期間中でないときは、特別リーチ設定処理を終了する。一方、S542で操作有効期間中であるときは、図9に示した第1特別リーチ〜第15特別リーチのような特別リーチ(スーパーリーチ)演出の表示を実行するための設定が済んでいるか否かを判断する(S543)。
S543により特別リーチ演出の設定が済んでいると判断されたときは、特別リーチ設定処理を終了する。一方、S543により特別リーチ演出の設定が済んでいないと判断されたときは、プッシュセンサ35Bからの操作検出信号が入力されているか否かを判断することに基づいてプッシュボタン31Bの操作が検出されたか否かを判断する(S544)。
S544でプッシュボタン31Bの操作が検出されたと判断されたときは、図9の第1特別リーチ〜第15特別リーチの演出態様に示されたような、実行する変動パターンの演出態様に対応した、演出選択肢の選択状態を表示するための設定、および、操作有効期間経過後に実行するリーチ演出を実行するための設定を行ない(S545)、特別リーチ設定処理を終了する。
一方、S544でプッシュボタン31Bの操作が検出されていないと判断されたときは、演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に基づいて、変動パターン開始時からの経過時間が前述のような操作有効期間の終了時となっているか否かを判断することにより、プッシュボタン31Bの操作有効期間の終了時であるか否かを判断する(S546)。S546により操作有効期間の終了時でないときは、特別リーチ設定処理が終了する。一方、S546により操作有効期間の終了時であるときは、図9の第1特別リーチ〜第15特別リーチのうち、同じ変動パターン種別内で大当り信頼度が最低の変動パターンの演出態様に対応した、演出選択肢の選択状態を表示するための設定、および、操作有効期間経過後に実行するリーチ演出を実行するための設定を行ない(S547)、特別リーチ設定処理を終了する。
具体的に、S547では、たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100により図9の第3特別リーチの変動パターンが選択されたが、操作有効期間内に操作が行なわれなければ、当該第3特別リーチの変動パターンが属ずる「第3変動種別」または「第8変動種別」において大当り信頼度が最低の第1特別リーチの変動パターンの演出態様に対応した、演出選択肢の選択状態を表示するための設定、および、リーチ演出を実行するための設定が行なわれることとなる。これにより、操作有効期間内に操作が行なわれなければ、大当り信頼度が最低の変動パターンの演出態様で、演出選択肢の選択状態が表示され、かつ、リーチ演出が実行されるので、このような遊技者にとって不利な演出の実行を回避する遊技者の心理に基づいて、操作有効期間中における操作を促進することができ、遊技者の遊技に対する参加意欲を向上させて、遊技の興趣を向上させることができる。
また、操作有効期間内に操作が行なわれないときにも、S545と同様の処理を行なうことにより、遊技者にとって不利となるおそれがある演出が実行されないようにしてもよい。
なお、前述した実施の形態では、画像表示装置5において選択肢提示画像および選択状態提示画像を表示して演出を選択する例として、スーパーリーチの演出を選択する例を示した。しかし、これに限らず、前述のように選択肢提示画像および選択状態提示画像を表示して演出を選択する処理は、大当り予告およびリーチ予告等の特定状態に対する予告を行なう予告演出を実行するときの演出を選択する場合に用いてもよい。また、前述のように選択肢提示画像および選択状態提示画像を表示して演出を選択する処理は、特別リーチに限らず、その他のリーチ演出を実行するときの演出を選択する場合に用いてもよい。また、前述のように選択肢提示画像および選択状態提示画像を表示して演出を選択する処理は、大当り遊技状態中に通常大当りから確変大当りへ昇格する確変昇格演出を実行するときの演出を選択する場合に用いてもよい。また、前述のように選択肢提示画像および選択状態提示画像を表示して演出を選択する処理は、ラウンド数が異なる複数種類の大当りが設けられている場合において、大当り遊技状態中に第1の大当りから当該第1の大当りよりもラウンド数が多い第2の大当りへ昇格するラウンド数昇格演出を実行するときの演出を選択する場合に用いてもよい。このように、画像表示装置5において選択肢提示画像および選択状態提示画像を表示して演出を選択する処理は、大当りに移行する可能性を示唆する特定演出であれば、どのような演出に適用してもよい。
また、前述した実施の形態では、画像表示装置5において選択肢提示画像および選択状態提示画像を表示して演出を選択するときに、操作手段の操作に応じて演出選択肢が選択されるような演出を実行する例を示した。しかし、これに限らず、操作手段の操作に関係なく、自動的に、選択肢提示画像および選択状態提示画像を表示して演出が選択されるような処理を行なうようにしてもよい。このように、自動的に、選択肢提示画像および選択状態提示画像を表示して演出が選択されるような処理を行なう場合には、選択状態提示画像を表示するときに、どの演出選択肢が選択されやすいかを示す演出等特定の演出を実行した後に自動的に演出選択肢が選択される画像を表示するようにしてもよい。
また、前述のように選択肢提示画像および選択状態提示画像を表示して演出を選択する処理は、確変状態であるか否かを報知せずに確変状態が潜伏しているように見せる所謂潜伏演出中において、確変状態であるか否かを示唆する演出を実行するときの演出を選択する場合に用いてもよい。
また、前述した図7および図8に示したような演出選択肢が増減する演出を行なう場合において、演出選択肢を増減するタイミングよりも前のタイミングでプッシュボタン31Bが操作されたときには、大当りとなる信頼度が低い演出選択肢を仮選択する演出を行った後に、演出選択肢を増減するタイミングで演出選択肢を増減して増減後の選択肢提示画像を表示するようにしてもよい。
また、前述のように選択肢提示画像および選択状態提示を表示して演出を選択する処理を、大当り予告の予告演出を選択する場合に用いるときには、演出選択肢として、リーチとならないブランク予告に対応する演出選択肢を表示してもよく、選択肢提示画像において、ブランク予告に対応する演出選択肢が複数選択されたときには、その他の演出選択肢が選択されたときには実行されないような特別の予告演出を実行するようにしてもよい。
また、前述の実施の形態では、演出選択肢としては演出内容を特定可能な演出選択肢を表示する例を示したが、これに限らず、演出において表示されるキャラクタが各種の演出において使用するアイテムを示す画像を演出選択肢として表示するようにし、当該アイテムの選択態様に基づいて、実行する演出が示されるようにしてもよい。
次に、前述したようなリーチ選択演出が実行されるときの演出態様をタイミングチャートを用いて説明する。図20は、リーチ選択演出が実行されるときの演出態様を示すタイミングチャートである。
図20を参照して、画像表示装置5において、「左」,「中」,「右」の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて、「左」,「中」,「右」の飾り図柄の全図柄の変動表示が開始された後、変動パターンに基づいて設定されたリーチ状態開始時のタイミングとなると、飾り図柄の表示態様がリーチ状態となり、前述したようなリーチ選択演出が開始されるとともに、操作有効期間が開始される。リーチ選択演出においては、前述したような選択肢提示画像が表示された後、プッシュボタン31Bの操作に応じて、選択状態提示画像が表示される。そして、操作有効期間が終了すると、リーチ選択演出における演出選択肢の選択状態等に対応して、選択されたリーチ演出の実行が開始される。
このようなリーチ選択演出が実行されるときにおいて、前述した第4〜第15特別リーチの変動パターンのように、演出選択肢の種類および/または数が変化するものについては、操作有効期間中の途中において、演出選択肢の種類および/または数を変化させる変化点が設けられており、このような変化点から演出選択肢の種類および/または数を変化させる変動が実行される。
このような制御が実行されることにより、操作有効期間中において操作がされなかった期間の長さに応じて、操作に応じて選択できる演出選択肢の種類および/または数が変化する場合が生じる。これにより、操作有効期間中に操作がされるタイミングにより、演出の選択範囲が変化するので、演出を選択するときの演出態様を変化に富んだものとすることができ、これにより、遊技の興趣を向上させることができる。
この実施の形態では、操作有効期間中においてプッシュボタン31Bが操作されたときに、操作有効期間が終了するまで待って、選択されたリーチ演出が実行される例を示した。しかし、これに限らず、操作有効期間中においてプッシュボタン31Bが操作されたときに、操作有効期間が終了するまで待たずに、選択されたリーチ演出が実行されるようにしてもよい。
また、図6に示したようにリーチ選択演出中において表示される選択指標が増加する例を示した。しかし、これに限らず、リーチ選択演出中において表示される選択指標を減少させる制御を行なうようにしてもよい。このような選択指標を増加または減少させる表示は、前述したような選択状態提示画像を表示するときに行なう例の他に、選択状態提示画像の表示中において所定期間実行した後、選択状態提示画像においても表示するようにしてもよい。つまり、選択状態提示画像表示中に、選択指標を増加または減少したことを遊技者が明確に把握できるように表示すればよい。
また、この実施の形態では、操作有効期間中においてプッシュボタン31Bが操作されたことを条件として、選択指標が増加または減少する例を示した。しかし、これに限らず、選択指標の増加または減少は、操作を条件とせず、操作有効期間の途中に予め定められた変化タイミングで実行されるようにしてもよい。このように、選択指標の増加または減少は、選択指標の増加または減少を自動的に実行するために設定された期間、および、選択指標の増加または減少を手動操作に応じて実行するために設定された期間を含み、期間操作有効期間の途中において設定されるタイミングを変化点として行なわれるものであれば、どのようなタイミングで実行されてもよい。
このように、選択指標の数が、操作有効期間の途中に設定された変化点から変化させられるので、操作有効期間中において操作がされなかった期間の長さに応じて、選択指標の数が変化する場合が生じる。これにより、操作有効期間中に操作がされるタイミングにより選択指標の選択数が変化するので、演出を選択するときの演出態様を変化に富んだものとすることができ、これにより、遊技の興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、操作有効期間中においてプッシュボタン31Bが操作されたときに、予め定められた演出選択肢が選択される例を説明した。しかし、これに限らず、操作有効期間中においてプッシュボタン31Bが操作されたときに、実際の操作タイミングに対応して演出選択肢がランダムに選択される制御を行なうようにしてもよい。その場合には、どのような演出選択肢が選択されても、パチンコ遊技機1における内部処理での大当りの信頼度は変化しないが、操作に応じて選択される演出の希少度が高くなるようにしてもよく、また、このような演出の選択以外にも、所定の特典を付与する演出を実行するようにしてもよい。所定の得点付与演出の例としては、2次元バーコード70を示す演出画像を表示し、そのときに、遊技者が携帯電話等の携帯端末機を用いて2次元バーコード撮影を行なうこと等により、携帯端末機が得点付与サイトと通信接続され、遊技者が特典画像および特典楽曲等の特典データを取得することができるようにしてもよい。また、特典付与演出としては、特典画像および特典楽曲等の特典データを取得するための2次元バーコードを示す演出画像を表示するものに限定されず、たとえばプレミア演出となる演出画像の表示や効果音の出力、発光体の点灯、演出用模型の動作等の特典を付与するものであってもよい。また、特典付与演出としては、遊技者が所持する携帯端末機との無線通信により、遊技者に特典を付与するための情報が提供されてもよい。より具体的には、携帯端末機で実行されるゲームで使用可能なキャラクタやアイテムのデータとして、通常の設定にはない特別なキャラクタやアイテムのデータが提供されてもよい。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態を説明する。第2実施形態では、スーパーリーチのリーチ演出の実行が終了するまでの間に、演出選択肢を再度特定し直して演出選択肢の選択状態を変更提示する例を説明する。
図21は、第2実施形態によるリーチ選択演出の演出例を示す画像表示装置5の表示画面図である。
図21を参照して、スーパーリーチの演出が行なわれるときには、(A)〜(C)により、図5(A)〜(C)と同様の選択要求画像および選択肢提示画像(1回目の表示)が表示された後、操作有効期間内にプッシュボタン31Bが遊技者により操作されると、(D)のように、図5(D)と同様に選択指標71の表示位置が変化する表示が停止し、いずれか1つの演出選択肢(図5の場合は第1演出選択肢51)の外周で選択指標71が固定的に表示されることで、1つの演出選択肢が選択指標71により固定的に選択され、演出選択肢51,52,53の選択状態が特定される表示としての選択状態提示画像(1回目の表示)が表示される。
その後、(E)のように「もう1回!」というような演出選択肢を再度選択することを示すメッセージが表示され、(F)のように選択肢提示画像が再度表示(2回目の表示)される。これにより、演出選択肢が再度設定される。そして、再設定された操作有効期間内にプッシュボタン31Bが遊技者により操作されると、(G)のように、その操作に応じて、いずれか2つの演出選択肢(図21の場合は第1演出選択肢51および第2演出選択肢52)が2つの選択指標71,72により固定的に選択されることで、選択状態提示画像が再度表示(2回目の表示)される。この例では、選択状態提示画像の再度の表示により、選択状態提示画像が、2つの演出選択肢が選択された選択状態提示画像として変更提示される。このような選択状態提示画像は、操作有効期間が終了するまで継続して表示される。
そして、2つの演出選択肢が選択されたことに基づいて、(H)のように、たとえば「AB共同リーチ!」というような1つの演出選択肢の選択時には実行されないような特別なリーチ演出を示すメッセージと、当該リーチ演出において表示される所定のキャラクタC1(図21の場合は複数のAリーチで表示されるキャラクタとBリーチで表示されるキャラクタとの組合せ)とが表示され、2つの選択された演出選択肢に対応する演出以外の特別なリーチ演出(図21の場合はAB共同リーチの演出)がスーパーリーチの演出として実行される。
第2実施形態の場合は、選択状態提示画像の変更提示によるリーチ演出の変更後の方が、リーチ演出の変更前よりも、大当りとなる割合が高く設定されたリーチ演出となる選択状態提示画像の変更が行なわれるように、選択状態提示画像の演出態様が設定されている。具体的には、リーチ演出に関する大当りとなる信頼度の関係は、図9(A),(B)に示すように、Aリーチ<Bリーチ<Cリーチ<Dリーチ<AB共同リーチ<AC共同リーチ<BC共同リーチである。図21の(D)〜(G)では、AリーチからAB共同リーチに変更されるので、リーチ演出の変更後の方が、リーチ演出の変更前よりも、大当りとなる割合が高く設定されたリーチ演出となっている。
このように、演出選択肢の選択状態が変更提示されたときに、演出の変更後の方が変更前よりも大当りとなる信頼度が高い演出となるので、演出選択肢の選択状態が変更に応じて、遊技の興趣を向上させることができる。
このように、第2実施形態に示すリーチ選択演出では、スーパーリーチの演出として、演出選択肢が再度特定し直され、演出選択肢の選択状態が変更提示される。このような演出選択肢の特定し直しおよび演出選択肢の選択状態の変更提示は、選択されたスーパーリーチの演出実行前以外に、1回目に選択されたスーパーリーチの演出実行中に行なわれるようにしてもよく、実行されるスーパーリーチのリーチ演出が終了するまでの間であれば、どのような時期に行なわれてもよい。
このような第2実施形態によるリーチ選択演出は、たとえば、図16のS172による変動表示中演出処理において、前述したような選択肢提示画像を表示してプッシュボタン31Bの操作検出に基づいて選択状態提示画像を表示する処理を1回実行することに加えて、このような一連の処理を2回実行することにより選択状態提示画像を変更する処理を実行できるようにすることで実現するようにすればよい。
より具体的には、このような選択状態提示画像を変更する変動パターンを複数種類含む変動パターン種別を設け、当該変動パターン種別を、第1実施形態で説明したような変動パターン種別に付加することで、このような変動パターン種別が所定割合で選択決定され、複数種類の変動パターンから、実行する変動パターンを決定するようにすればよい。
なお、前述した第2実施形態に示したような演出選択肢を再度特定し直して演出選択肢の選択状態を変更提示する制御は、変動表示結果を導出表示するまでの間において、はずれ図柄の仮停止と再変動とを1回または複数回実行する場合(所謂擬似連の変動表示)において、再変動を実行するタイミングで実行するようにしてもよい。
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態を説明する。第3実施形態では、選択状態提示画像により複数の演出選択肢が選択されたときに、リーチ演出として、リーチ表示態様を構成する有効ラインが1ラインから複数ラインに増加するリーチ演出を行なう例を説明する。
ここで、リーチ演出の有効ラインについて説明する。有効ラインとは、図柄が停止することで大当りとなるラインである。前述したような第1,第2実施形態では、有効ラインは、横1本の有効ラインが予め定められている。有効ラインは、横複数本、縦1本または複数本、斜め1本または斜め複数本等のように、複数ライン設定することが可能である。また、有効ライン数は、遊技状態によらず所定本数に固定されていてもよく、遊技状態に応じて設定本数が変化するように制御されてもよい。
このような有効ライン上の一部の表示領域に予め定められた図柄が停止しているときに未だ停止していない有効ライン上の表示領域において変動表示が行なわれている状態、および、有効ライン上の表示領域のすべてまたは一部の図柄が大当り図柄のすべてまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態が、リーチ表示態様またはリーチと呼ばれる。
図22は、第3実施形態によるリーチ選択演出の演出例を示す画像表示装置5の表示画面図である。
図22を参照して、スーパーリーチの演出が行なわれるときに、(A)により、図5(A)と同様の選択要求画像が表示された後、(B),(C)のように、3つの演出選択肢として、複数種類の演出選択肢のうち、同じ演出選択肢を2つ(図22の場合は2つの第1演出選択肢51,51)と、その他の演出選択肢(図22の場合は2つの第2演出選択肢52)を1つ提示する表示としての選択肢提示画像が表示される。
そして、操作有効期間内にプッシュボタン31Bが遊技者により操作されると、(D)のように、その操作に応じて、2つの同じ演出選択肢(図22の場合は2つの第1演出選択肢51,51)が2つの選択指標71,72により固定的に選択されることで、2つの同じ演出選択肢51,51の選択状態が特定される表示としての選択状態提示画像が表示される。
2つの演出選択肢51,51が選択されたことに基づいて、(E)のように、たとえば「Aリーチ! Wライン!」というような1つの演出選択肢の選択時には実行されないような特別なリーチ演出を示すメッセージと、当該リーチ演出において表示される所定のキャラクタCとが表示される。そして、(F)のように、2つの選択された演出選択肢に対応する演出以外の特別なリーチ演出(図22の場合はWラインリーチの演出)がスーパーリーチの演出として実行される。具体的に、Wラインリーチは、2本の有効ラインでリーチ表示態様となるリーチ演出である。このようなリーチ演出が実行されない通常状態での有効ラインは横1本であり、(F)においては、斜めに2本の有効ラインが表示されることで、有効ラインが2本になっていることが示され、当該2本の有効ライン上でリーチ表示態様となっていることにより、Wラインリーチとなっていることが示される。このようにスーパーリーチの演出により、有効ライン数が1本から複数本に変更されるのである。
図22のようなリーチ選択演出が行なわれれば、複数の演出選択肢が特定された選択状態が提示されたときにおいては、遊技者が、実行されるスーパーリーチ演出を演出選択肢の選択状態から容易に把握できなくなるので、演出に意外性が生じることとなり、遊技の興趣を向上させることができる。
このような第3実施形態によるリーチ選択演出は、このようなWラインリーチの演出を実行する変動パターンを複数種類含む変動パターン種別を設け、当該変動パターン種別を、第1実施形態で説明したような変動パターン種別に付加することで、このような変動パターン種別が所定割合で選択決定され、複数種類の変動パターンから、実行する変動パターンを決定するようにすればよい。
〔第4実施形態〕
次に、第4実施形態を説明する。第4実施形態では、選択状態提示画像により複数の演出選択肢が選択されたときに、リーチ演出として、選択された演出選択肢が示す意味内容に対応しないような演出態様のリーチ演出を行なう例を説明する。
図23は、第4実施形態によるリーチ選択演出の演出例を示す画像表示装置5の表示画面図である。
図23を参照して、スーパーリーチの演出が行なわれるときに、(A)により、図5(A)と同様の選択要求画像が表示された後、(B),(C)のように、3つの演出選択肢として、ハズレとなることを示す演出選択肢(この場合はハズレ演出選択肢57,57)と、所定のリーチとなることを示す演出選択肢(この場合は第1演出選択肢51)と、その他の演出選択肢(図22の場合は2つの第2演出選択肢52)を1つ提示する表示としての選択肢提示画像が表示される。
そして、操作有効期間内にプッシュボタン31Bが遊技者により操作されると、(D)のように、その操作に応じて、ハズレとなることを示す演出選択肢を含む2つの演出選択肢(図23の場合は第1演出選択肢51およびハズレ演出選択肢57)が2つの選択指標71,72により固定的に選択されることで、演出選択肢51,57,57の選択状態が特定される表示としての選択状態提示画像が表示される。
その後、ハズレとなることを示す演出選択肢が選択されたことに関連して、(E)のように「ハズレ?」というような表示結果がハズレとなることを示すメッセージが表示される。そして、(F)のように、爆発を示す画像が表示された後、(G)のように、たとえば「Dリーチ!」というような、選択状態提示画像で選択された「ハズレ」の演出選択肢、および、所定のリーチの演出選択肢が示す意味内容とは対応しないような演出態様のリーチ演出を示すメッセージと、選択決定されたリーチ演出において表示される所定のキャラクタC2とが表示され、選択された演出選択肢に対応する演出以外の特別なリーチ演出(図23の場合はDリーチの演出)がスーパーリーチの演出として実行される。
この場合において、選択状態提示画像で選択された演出選択肢は、たとえば、「ハズレ」と「Aリーチ」とを示すものであり、実行されることが示された「Dリーチ」とは意味内容が対応しないような演出である。
図23のようなリーチ選択演出が行なわれれば、複数の演出選択肢が特定された選択状態が提示されたときにおいては、遊技者が、実行されるスーパーリーチ演出を演出選択肢の選択状態から容易に把握できなくなるので、演出に意外性が生じることとなり、遊技の興趣を向上させることができる。
このような第4実施形態によるリーチ選択演出は、このような演出を実行する変動パターンを複数種類含む変動パターン種別を設け、当該変動パターン種別を、第1実施形態で説明したような変動パターン種別に付加することで、このような変動パターン種別が所定割合で選択決定され、複数種類の変動パターンから、実行する変動パターンを決定するようにすればよい。
〔第5実施形態〕
次に、第5実施形態を説明する。第5実施形態としては、リーチ選択演出において、前述した変化点の前に操作がされたときと、前述した変化点の後に操作がされたときとで選択状態提示画像において選択指標71により選択される演出選択肢が異なり得る制御例を説明する。
図24は、第5実施形態による変動パターン種別決定テーブルおよび変動パターン決定テーブルを含む変動パターンテーブルを表形式で示す図である。図24においては、特別リーチの変動パターンに関して変動パターンテーブルを示し、非リーチおよびノーマルリーチ等のその他の変動パターンについては、テーブルのデータを省略している。
図24において、特別リーチの変動パターンは、「第1特別変動」〜「第8特別表示」の8種別に分類されている。「第1特別変動」〜「第8特別表示」のそれぞれのMR2の範囲については、「A」〜「H」として簡略化して示されている。
「第1特別変動」の種別は、はずれ決定時においてA〜Cリーチの3つの演出選択肢を提示した後、演出選択肢が変化せず、提示されたリーチのうちいずれか1つの演出選択肢を特定して、特定した演出選択肢に対応するリーチの演出を実行する変動パターンが属する。
「第2特別変動」の種別は、はずれ決定時においてA〜Dリーチの4つの演出選択肢を提示した後、A〜Cの3つの演出選択肢に減少させ、Aの演出選択肢を選択して特定し、特定した演出選択肢に対応するAリーチの演出を実行する変動パターンが属する。
「第3特別変動」の種別は、はずれ決定時においてA〜Dリーチの4つの演出選択肢を提示した後、B〜Dリーチの3つの演出選択肢に減少させ、提示されたリーチのうち、いずれか1つの演出選択肢を選択して特定し、特定した演出選択肢に対応するリーチの演出を実行する変動パターンが属する。
「第4特別変動」の種別は、はずれ決定時においてA〜Cリーチの3つの演出選択肢を提示した後、A〜Dリーチの4つの演出選択肢に増加させ、提示されたリーチのうち、いずれか1つの演出選択肢を選択して特定し、特定した演出選択肢に対応するリーチの演出を実行する変動パターンが属する。
「第5特別変動」の種別は、大当り決定時において「第1特別変動」の種別で説明した演出態様のリーチ演出を実行する変動パターンが属する。「第6特別変動」の種別は、大当り決定時において「第2特別変動」の種別で説明した演出態様のリーチ演出を実行する変動パターンが属する。「第7特別変動」の種別は、大当り決定時において「第3特別変動」の種別で説明した演出態様のリーチ演出を実行する変動パターンが属する。「第8特別変動」の種別は、大当り決定時において「第4特別変動」の種別で説明した演出態様のリーチ演出を実行する変動パターンが属する。
このように、スーパーリーチについては、はずれ決定時と大当り決定時とで同様の演出のスーパーリーチ演出が実行されることで、遊技の興趣を向上させることができる。
第5実施形態の場合も、前述した実施形態と同様に、演出選択肢に関する大当りとなる期待度(信頼度)の大小関係は、「Aリーチの演出選択肢」<「Bリーチの演出選択肢」<「Cリーチの演出選択肢」<「Dリーチの演出選択肢」となるように設定されている。
はずれ決定時には、(A)に示すようなはずれ時変動パターン種別決定テーブルを用いて、MR2の値に応じて、「第1特別変動」〜「第4特別変動」のうちいずれかの変動パターン種別が選択決定される。一方、大当り決定時には、(B)に示すような大当り時変動パターン種別決定テーブルを用いて、MR2の値に応じて、「第5特別変動」〜「第8特別変動」のうちいずれかの変動パターン種別が選択決定される。
はずれ決定時における変動パターン種別の選択割合は、MR2の範囲に基づいて、「第2特別変動」>「第1特別変動」>「第3特別変動」>「第4特別変動」という大小関係が設定されている。一方、大当り決定時における変動パターン種別の選択割合は、「第4特別変動」>「第3特別変動」>「第1特別変動」>「第2特別変動」という大小関係が設定されている。
大当り決定時には、はずれ決定時と比べて、演出選択肢が増加するスーパーリーチ演出、および、演出選択肢が減少するスーパーリーチ演出のような演出選択肢が変化するスーパーリーチ演出が実行される割合が高くなり、演出選択肢が変化しないスーパーリーチ演出が実行される割合が低くなる。また、大当り決定時には、はずれ決定時と比べて、演出選択肢が変化するスーパーリーチのうち、演出選択肢が増加するスーパーリーチ演出が実行される割合が高くなり、演出選択肢が減少するスーパーリーチ演出が実行される割合が低くなる。
「第1特別変動」および「第5特別変動」の種別には、「第1〜第3特別リーチ」の変動パターンが属する。「第1特別リーチ」の変動パターンは、操作有効期間中におけるプッシュボタン31Bの操作の有無を問わず、選択状態提示画像においてAリーチの演出選択肢の選択が特定されてAリーチの演出が実行される。「第2特別リーチ」の変動パターンは、操作有効期間中におけるプッシュボタン31Bの操作の有無を問わず、選択状態提示画像においてBリーチの演出選択肢の選択が特定されてBリーチの演出が実行される。「第3特別リーチ」の変動パターンは、操作有効期間中におけるプッシュボタン31Bの操作の有無を問わず、選択状態提示画像においてCリーチの演出選択肢の選択が特定されてCリーチの演出が実行される。
「第1〜第3特別リーチ」のそれぞれのMR3の範囲については、はずれ時は「a1」〜「a3」、大当り時は「e1」〜「e3」として簡略化して示されている。はずれ決定時における変動パターンの選択割合は、MR3の範囲に基づいて、「第1特別リーチ」>「第2特別リーチ」>「第3特別リーチ」という大小関係が設定されている。一方、大当り決定時における変動パターンの選択割合は、「第3特別リーチ」>「第2特別リーチ」>「第1特別リーチ」という大小関係が設定されている。したがって、大当り決定時には、選択状態提示画像においてCリーチの演出選択肢の選択が特定されやすく、Cリーチの演出が実行されやすい。一方、はずれ決定時には、選択状態提示画像においてAリーチの演出選択肢の選択が特定されやすく、Aリーチの演出が実行されやすい。
「第2特別変動」および「第6特別変動」の種別には、「第4特別リーチ」の変動パターンが属する。「第4特別リーチ」の変動パターンは、操作時期が変化点前操作時であるときにAリーチ、操作時期が変化点後操作時であるときにAリーチ、操作なしのときにAリーチの演出選択肢の選択が特定され、特定されたリーチの演出が実行される。
「第3特別変動」および「第7特別変動」の種別には、「第5〜第7特別リーチ」の変動パターンが属する。「第5〜第7特別リーチ」の変動パターンは、操作有効期間中におけるプッシュボタン31Bの操作の有無または操作時期に応じて、選択状態提示画像において選択が特定される演出選択肢が異なる。
「第5特別リーチ」は、操作時期が変化点前操作時であるときにCリーチ、操作時期が変化点後操作時であるときにBリーチ、操作なしのときにAリーチの演出選択肢の選択が特定され、特定されたリーチの演出が実行される。「第6特別リーチ」は、操作時期が変化点前操作時であるときにDリーチ、操作時期が変化点後操作時であるときにCリーチ、操作なしのときにAリーチの演出選択肢の選択が特定され、特定されたリーチの演出が実行される。「第7特別リーチ」は、操作時期が変化点前操作時であるときにDリーチ、操作時期が変化点後操作時であるときにDリーチ、操作なしのときにAリーチの演出選択肢の選択が特定され、特定されたリーチの演出が実行される。
「第5〜第7特別リーチ」のそれぞれのMR3の範囲については、はずれ時は「c1」〜「c3」、大当り時は「g1」〜「g3」として簡略化して示されている。
はずれ決定時における変動パターンの選択割合は、MR3の範囲に基づいて、「第5特別リーチ」>「第6特別リーチ」>「第7特別リーチ」という大小関係が設定されている。一方、大当り決定時における変動パターンの選択割合は、「第7特別リーチ」>「第6特別リーチ」>「第5特別リーチ」という大小関係が設定されている。したがって、大当り決定時には、はずれ決定時と比べて、選択状態提示画像においてCリーチおよびDリーチのような大当りとなる期待度が高いリーチに対応する演出選択肢の選択が特定されやすく、このようなリーチの演出が実行されやすい。また、大当り決定時には、はずれ決定時と比べて、変化点前操作時および変化点後操作時にDリーチのような大当りの期待度が高いリーチに対応する演出選択肢の選択が特定されやすく、このようなリーチの演出が実行されやすい。
「第4特別変動」および「第8特別変動」の種別には、「第8〜第11特別リーチ」の変動パターンが属する。「第8〜第11特別リーチ」の変動パターンは、操作有効期間中におけるプッシュボタン31Bの操作の有無または操作時期に応じて、選択状態提示画像において選択が特定される演出選択肢が異なる。
「第8特別リーチ」は、操作時期が変化点前操作時であるときにAリーチ、操作時期が変化点後操作時であるときにAリーチ、操作なしのときにAリーチの演出選択肢の選択が特定され、特定されたリーチの演出が実行される。「第9特別リーチ」は、操作時期が変化点前操作時であるときにBリーチ、操作時期が変化点後操作時であるときにCリーチ、操作なしのときにAリーチの演出選択肢の選択が特定され、特定されたリーチの演出が実行される。「第10特別リーチ」は、操作時期が変化点前操作時であるときにCリーチ、操作時期が変化点後操作時であるときにDリーチ、操作なしのときにAリーチの演出選択肢の選択が特定され、特定されたリーチの演出が実行される。「第11特別リーチ」は、操作時期が変化点前操作時であるときにDリーチ、操作時期が変化点後操作時であるときにDリーチ、操作なしのときにAリーチの演出選択肢の選択が特定され、特定されたリーチの演出が実行される。
「第8〜第11特別リーチ」のそれぞれのMR3の範囲については、はずれは「d1」〜「d4」、大当り時は「h1」〜「h3」として簡略化して示されている。
はずれ決定時における変動パターンの選択割合は、MR3の範囲に基づいて、「第8特別リーチ」>「第9特別リーチ」>「第10特別リーチ」>「第11特別リーチ」という大小関係が設定されている。一方、大当り決定時における変動パターンの選択割合は、「第11特別リーチ」>「第10特別リーチ」>「第9特別リーチ」>「第8特別リーチ」という大小関係が設定されている。したがって、大当り決定時には、はずれ決定時と比べて、選択状態提示画像においてCリーチおよびDリーチのような大当りとなる期待度が高いリーチに対応する演出選択肢の選択が特定されやすく、このようなリーチの演出が実行されやすい。また、大当り決定時には、はずれ決定時と比べて、変化点前操作時および変化点後操作時にDリーチのような大当りの期待度が高いリーチに対応する演出選択肢の選択が特定されやすく、このようなリーチの演出が実行されやすい。
このような第5実施形態による変動パターンテーブルにおいては、次のような制御が行なわれるようにデータが設定されている。
図24(A),(B)において、変化点で演出選択肢が変化する第4〜第11特別リーチのうち、第7,第10,第11特別リーチについては、変化点後操作時に選択される演出選択肢が、変化後に新たに表示されたDリーチに対応するものであるので、これらリーチについては、変化後に新たに表示された演出選択肢が選択される割合が高い。これにより、表示される演出選択肢の変化と選択される演出選択肢との関連性が強まることにより、演出の整合性を高めることで遊技の興趣を向上させることができる。
なお、変化点で演出選択肢が変化する第4〜第11特別リーチのすべての特別リーチについて、変化点後操作時に選択される演出選択肢が、変化後に新たに表示された演出選択肢に対応するものが選択される割合が高くなるようにしてもよい。また、変化点で演出選択肢が変化する第4〜第11特別リーチの一部の特別リーチについて、変化点後操作時に選択される演出選択肢が、変化後に新たに表示された演出選択肢に対応するものが選択される割合が高くなるようにしてもよい。また、変化点で演出選択肢が変化する特別リーチの全体について、変化点後操作時に選択される演出選択肢が、変化後に新たに表示された演出選択肢に対応するものが選択される割合が高くなるようにしてもよい。
第5,第6,第9,第10特別リーチについては、変化点前操作時と変化点後操作時とで選択される演出選択肢が異なるようにデータが設定されている。これにより、演出選択肢の変化前において操作がされたときと、演出選択肢の変化後において操作がされたときとで、選択される演出選択肢が異なるので、操作が行なわれたタイミングに応じて、実行されるリーチ演出が異なるようになるから、遊技者の遊技への参加意欲を向上させることができる。
また、第4,第7,第8,第11特別リーチについては、変化点前操作時と変化点後操作時とで選択される演出選択肢が同じとなるようにデータが設定されている。これにより、演出選択肢の変化前において操作がされたときと、演出選択肢の変化後において操作がされたときとで、選択される演出選択肢が同じとなるので、操作が行なわれたタイミングにかかわらず同じ演出選択肢が選択される演出を行なえばよいので、リーチ演出を実行するときの演出制御用CPU120の制御負担を軽減することができる。
図24(B)の大当り時変動パターンテーブルでは、演出選択肢が変化しない第5特別変動の変動パターン種別よりも、大当りとなる信頼度が高く設定されたものに演出選択肢が変化する第7,第8変動パターン種別の方が選択割合が高く設定されている。これにより、大当りとなるときは、演出選択肢を変化させないリーチ選択演出よりも、演出選択肢を変化前よりも変化後の方が大当りに対する信頼度が高く設定されたものに変化するリーチ選択演出が高い割合で実行されるので、演出選択肢が変化するか否かに基づいて、遊技者が大当りに対する期待度を知ることができるので、演出選択肢が変化するか否かについて遊技者が興味を抱くようにすることができる。
図24(B)の大当り時変動パターンテーブルでは、大当りとなる信頼度が低く設定されたものに演出選択肢が変化する第6変動パターン種別の変動パターン種別よりも、演出選択肢が変化しない第5特別変動の方が選択割合が高く設定されている。これにより、大当りとなるときは、演出選択肢を変化前よりも変化後の方が大当りに対する信頼度が低く設定されたものに変化する選択演出よりも、演出選択肢を変化させないリーチ選択演出が高い割合で実行されるので、演出選択肢が変化するか否かに基づいて、遊技者が大当りに対する期待度を知ることができるので、演出選択肢が変化するか否かについて遊技者が興味を抱くようにすることができる。
また、第4〜第11特別リーチについては、操作なしのときには、選択状態提示画像においてAリーチのような大当りとなる期待度が最も低いリーチに対応する演出選択肢の選択が特定され、このようなリーチの演出が実行される。これにより、操作有効期間内に操作が行なわれなければ、大当り信頼度が最低の変動パターンの演出態様で、演出選択肢の選択状態が表示され、かつ、リーチ演出が実行されるので、このような遊技者にとって不利な演出の実行を回避する遊技者の心理に基づいて、操作有効期間中における操作を促進することができ、遊技者の遊技に対する参加意欲を向上させて、遊技の興趣を向上させることができる。
次に、リーチ選択演出において、前述した変化点の前に操作がされたときと、前述した変化点の後に操作がされたときとで選択状態提示画像において選択指標71により選択される演出選択肢が異なるときの制御例をタイミングチャートを用いて説明する。
図25は、第5実施形態による制御例を示すタイミングチャートである。図25においては、図24に示される第10特別リーチを具体的として、制御例を説明する。図25においては、(a)に変化点前操作時の演出態様の制御例が示され、(b)に変化点後操作時の演出態様の制御例が示され、(c)に操作なし時の演出態様の制御例が示されている。
図25(a)〜(c)に示されるように、飾り図柄の全図柄の変動表示が開始された後、変動パターンに基づいて設定されたリーチ状態開始時のタイミングとなると、飾り図柄の表示態様がリーチ状態となり、前述したようなリーチ選択演出が開始されるとともに、操作有効期間が開始される。
リーチ選択演出においては、操作有効期間の開始時から変化点までの期間に、選択肢提示画像としてA〜Cリーチの3つの演出選択肢および1つの選択指標が表示される。この期間中は、操作に応じて、選択状態提示画像として選択指標によりCリーチが選択される画像が表示される期間であり、(a)に示すように変化点前に操作が行なわれると、選択指標によりCリーチが選択される画像が選択状態提示画像として表示され、操作有効期間の終了後、Cリーチのリーチ演出が開始される。
また、変化点から操作有効期間の終了時までの期間に、選択肢提示画像としてA〜Dリーチの4つの演出選択肢および1つの選択指標が表示される。この期間中は、操作に応じて、選択状態提示画像として選択指標によりDリーチが選択される画像が表示される期間であり、(b)に示すように変化点後に操作が行なわれると、選択指標によりDリーチが選択される画像が選択状態提示画像として表示され、操作有効期間の終了後、Dリーチのリーチ演出が開始される。
また、(c)に示すように、操作有効期間中に操作が行なわれないと、操作有効期間の終了時に、選択指標によりAリーチが選択される画像が選択状態提示画像として表示され、操作有効期間の終了後、Aリーチのリーチ演出が開始される。
次に、図24に示すような変動パターンに基づいてリーチ選択演出を実行するための特別リーチ設定処理(図18のS522)について説明する。図26は、第5実施形態による特別リーチ設定処理を示すフローチャートである。第5実施形態の場合は、図19に示す特別リーチ設定処理の代わりに、図26に示す処理を行なう特別リーチ設定処理が実行される。
図26を参照して、S540〜S544により、図19のS540〜S544と同様の処理が実行される。たとえば、S540において、第4〜第11特別リーチのように操作有効期間の途中に設定された変化点で選択肢提示画像が変化するときには、たとえば、図7(B)〜(E)、図8(B)〜(E)のような変化点より前の画像と、変化点での画像と、変化点より後の画像とを含む選択肢提示画像を表示するための設定が行なわれる。
S544でプッシュボタン31Bの操作が検出されたと判断されたときは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが第4〜第11特別リーチのいずれかであるか否かが判断される(S544A)。第4〜第11特別リーチは、操作有効期間中の途中に設定された変化点で表示される選択肢が変化する変動パターンである。
S544Aで第4〜第11特別リーチのいずれかでないときには、図24の第1〜第3特別リーチの演出態様に示されたような、変動パターンの操作の有無を問わず、実行する変動パターンの演出態様に対応した、演出選択肢の選択状態を表示するための設定、および、操作有効期間経過後に実行するリーチ演出を実行するための設定を行ない(S545)、特別リーチ設定処理を終了する。一方、S544Aで第4〜第11特別リーチのいずれかであるときには、演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に基づいて、リーチ選択演出の開始時から所定時間(たとえば5秒)に設定された変化点が経過したか否かを判断することにより、変化点よりも前のタイミングであるか否かを判断する(S545A)。
S545Aで変化点よりも前のタイミングであるときは、変動パターン指定コマンドにより指定される変動パターンに対する複数種類の演出態様(変化点前操作時の演出態様、変化点前操作時の演出態様、操作なし時の演出態様)のうち、変化点前操作時の演出態様に対応した演出選択肢の選択状態を表示するための設定、および、操作有効期間経過後に実行するリーチ演出を実行するための設定を行ない(S545B)、特別リーチ設定処理を終了する。
演出制御基板12のROM121には、図24に示したような第1〜第11特別リーチの変動パターンに対応して表示制御等の演出を実行するためのデータが記憶されており、特に、第4〜第11特別リーチの変動パターンのそれぞれについては、変化点前操作時と変化点後操作時と操作なし時とのそれぞれに対応して表示制御等の演出を実行するためのデータが記憶されている。このように記憶されたデータのうち、変化点後操作時に対応して表示制御等の演出を実行するためのデータに基づいて、S545Bのような設定が行なわれる。
一方、S545Aで変化点よりも前のタイミングでないとき、すなわち、変化点よりも後のタイミングであるときは、変動パターン指定コマンドにより指定される変動パターンに対する複数種類の演出態様(変化点前操作時の演出態様、変化点前操作時の演出態様、操作なし時の演出態様)のうち、変化点後操作時の演出態様に対応した演出選択肢の選択状態を表示するための設定、および、操作有効期間経過後に実行するリーチ演出を実行するための設定を行ない(S545C)、特別リーチ設定処理を終了する。前述のようにROM121に記憶された変化点前操作時と変化点後操作時と操作なし時とのそれぞれに対応して表示制御等の演出を実行するためのデータのうち、変化点後操作時に対応して表示制御等の演出を実行するためのデータに基づいて、S545Cのような設定が行なわれる。
また、前述のS544でプッシュボタン31Bの操作が検出されていないと判断されたときに、S546で、操作有効期間の終了時となっていると判断されたときは、変動パターン指定コマンドにより指定される変動パターンに対する複数種類の演出態様(変化点前操作時の演出態様、変化点前操作時の演出態様、操作なし時の演出態様)のうち、操作なし時の演出態様に対応した演出選択肢の選択状態を表示するための設定、および、操作有効期間経過後に実行するリーチ演出を実行するための設定を行ない(S545A)、特別リーチ設定処理を終了する。前述のようにROM121に記憶された変化点前操作時と変化点後操作時と操作なし時とのそれぞれに対応して表示制御等の演出を実行するためのデータのうち、操作なし時に対応して表示制御等の演出を実行するためのデータに基づいて、S547Cのような設定が行なわれる。
S545B、S545C、および、S547Aでは、S543において、設定が済んでいるか否かを判定するために用いられる設定済フラグがオン状態とされる。
以上に示したような特別リーチ設定処理が実行されることにより、図24に示される第4〜第11特別リーチのように、変化点前操作時の演出態様、変化点前操作時の演出態様、および、操作なし時の演出態様が個別に設定された変動パターンに応じて、操作の有無または操作時期に対応した選択肢提示画像、選択状態提示画像およびリーチ演出画像を表示するための処理を行なうことができる。
〔第6実施形態〕
次に、第6実施形態を説明する。第6実施形態としては、操作有効期間の途中に、演出選択肢を変化させることが可能な複数の変化点を設ける例を説明する。
図27は、第6実施形態による制御例を示すタイミングチャートである。図27に示されるように、演出選択肢が変化するものについては、操作有効期間中の途中において、演出選択肢の種類および/または数を変化させる変化点が、第1変化点および第2変化点というように複数設けられており、複数の変化点のいずれかから演出選択肢の種類および/または数を変化させる変動が実行される。
図28は、複数の変化点のいずれかから演出選択肢の種類および/または数を変化させる制御を行なうために用いられる変動パターンを表形式で示す図である。
図28においては、図24と同様に、特別リーチの変動パターンに関して変動パターンテーブルを示し、非リーチおよびノーマルリーチ等のその他の変動パターンについては、テーブルのデータを省略している。
図28において、特別リーチの変動パターンは、「第1特別変動」〜「第6特別表示」の6種別に分類されている。「第1特別変動」〜「第6特別表示」のそれぞれのMR2の範囲については、「A」〜「F」として簡略化して示されている。
「第1特別変動」の種別は、図24で示した「第1特別変動」と同様である。 「第2特別変動」の種別は、はずれ決定時においてA〜Dリーチの4つの演出選択肢を提示した後、第1変化点または第2変化点でA〜Cの3つの演出選択肢に減少させ、Aの演出選択肢を特定して、特定した演出選択肢に対応するAリーチの演出を実行する変動パターンが属する。
「第3特別変動」の種別は、はずれ決定時においてA〜Cリーチの3つの演出選択肢を提示した後、A〜Dリーチの4つの演出選択肢に増加させ、提示されたリーチのうち、いずれか1つの演出選択肢を特定して、特定した演出選択肢に対応するリーチの演出を実行する変動パターンが属する。
「第4特別変動」の種別は、大当り決定時において「第1特別変動」の種別で説明した演出態様のリーチ演出を実行する変動パターンが属する。「第5特別変動」の種別は、大当り決定時において「第2特別変動」の種別で説明した演出態様のリーチ演出を実行する変動パターンが属する。「第6特別変動」の種別は、大当り決定時において「第3特別変動」の種別で説明した演出態様のリーチ演出を実行する変動パターンが属する。
このように、スーパーリーチについては、はずれ決定時と大当り決定時とで同様の演出のスーパーリーチ演出が実行されることで、遊技の興趣を向上させることができる。
第6実施形態の場合も、前述した実施形態と同様に、演出選択肢に関する大当りとなる期待度(信頼度)の大小関係は、「Aリーチの演出選択肢」<「Bリーチの演出選択肢」<「Cリーチの演出選択肢」<「Dリーチの演出選択肢」となるように設定されている。
はずれ決定時には、(A)に示すようなはずれ時変動パターン種別決定テーブルを用いて、MR2の値に応じて、「第1特別変動」〜「第3特別変動」のうちいずれかの変動パターン種別が選択決定される。一方、大当り決定時には、(B)に示すような大当り時変動パターン種別決定テーブルを用いて、MR2の値に応じて、「第4特別変動」〜「第6特別変動」のうちいずれかの変動パターン種別が選択決定される。
はずれ決定時における変動パターン種別の選択割合は、MR2の範囲に基づいて、「第2特別変動」>「第1特別変動」>「第3特別変動」>という大小関係が設定されている。一方、大当り決定時における変動パターン種別の選択割合は、>「第3特別変動」>「第1特別変動」>「第2特別変動」という大小関係が設定されている。
大当り決定時には、はずれ決定時と比べて、演出選択肢が増加するスーパーリーチ演出、および、演出選択肢が減少するスーパーリーチ演出のような演出選択肢が変化するスーパーリーチ演出が実行される割合が高くなり、演出選択肢が変化しないスーパーリーチ演出が実行される割合が低くなる。また、大当り決定時には、はずれ決定時と比べて、演出選択肢が変化するスーパーリーチのうち、演出選択肢が増加するスーパーリーチ演出が実行される割合が高くなり、演出選択肢が減少するスーパーリーチ演出が実行される割合が低くなる。
「第1特別変動」および「第2特別変動」の種別には、「第1〜第3特別リーチ」の変動パターンが属する。「第1〜第3特別リーチ」の変動パターンは、図24で説明した「第1〜第3特別リーチ」の変動パターンと同様である。「第1〜第3特別リーチ」のそれぞれのMR3の範囲については、はずれ時の「a1」〜「a3」が図24の「a1」〜「a3」と同様に割振られ、大当り時の「d1」〜「d3」が図24の「は「e1」〜「e3」と同様に割振られている。
「第4a特別リーチ」は、変化点が第1変化点であり、操作時期が変化点前操作時であるときにAリーチ、操作時期が変化点後操作時であるときにAリーチ、操作なしのときにAリーチの演出選択肢の選択が特定され、特定されたリーチの演出が実行される。「第4b特別リーチ」は、変化点が第2変化点であり、操作時期が変化点前操作時であるときにAリーチ、操作時期が変化点前操作時であるときにAリーチ、操作なしのときにAリーチの演出選択肢の選択が特定され、特定されたリーチの演出が実行される。
「第5a特別リーチ」は、変化点が第1変化点であり、操作時期が変化点前操作時であるときにCリーチ、操作時期が変化点前操作時であるときにDリーチ、操作なしのときにAリーチの演出選択肢の選択が特定され、特定されたリーチの演出が実行される。「第5b特別リーチ」は、変化点が第2変化点であり、操作時期が変化点前操作時であるときにCリーチ、操作時期が変化点前操作時であるときにDリーチ、操作なしのときにAリーチの演出選択肢の選択が特定され、特定されたリーチの演出が実行される。
「第4a,第4b特別リーチ」のそれぞれのMR3の範囲については、はずれ時は「b1」,「b2」、大当り時は「e1」,「e2」として簡略化して示されている。はずれ決定時および大当り決定時における変動パターンの選択割合は、MR3の範囲に基づいて、「第4a特別リーチ」>「第4b特別リーチ」という大小関係が設定されている。図28(B)の大当り時変動パターンテーブルでは、第1変化点で演出選択肢を増加させる第4a特別リーチは、第2変化点で演出選択肢を増加させる第4b特別リーチよりも選択される割合が高く設定されている。これにより、演出選択肢を変化前よりも変化後の方が大当りに対する信頼度が低く設定されたものに変化するリーチ選択演出が行なわれるときに、大当りとなるときは、演出選択肢の変化が複数の変化点のうち早い方の変化点で高い割合で実行されるので、操作有効期間中における早いタイミングで操作をしなければ大当りに対する信頼度が低下したように感じられる演出を提供することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
「第5a,第5b特別リーチ」のそれぞれのMR3の範囲については、はずれ時は「c1」,「c2」、大当り時は「f1」,「f2」として簡略化して示されている。はずれ決定時および大当り決定時における変動パターンの選択割合は、MR3の範囲に基づいて、「第5a特別リーチ」<「第5b特別リーチ」という大小関係が設定されている。図28(B)の大当り時変動パターンテーブルでは、第2変化点で演出選択肢を増加させる第5b特別リーチは、第1変化点で演出選択肢を増加させる第5a特別リーチよりも選択される割合が高く設定されている。これにより、演出選択肢を変化前よりも変化後の方が大当りに対する信頼度が高く設定されたものに変化するリーチ選択演出が行なわれるときに、大当りとなるときは、演出選択肢の変化が複数の変化点のうち遅い方の変化点で高い割合で実行されるので、操作有効期間中における遅いタイミングまで操作することを待った方が大当りに対する信頼度が向上したように感じられる演出を提供することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
このような第6実施形態による変動パターンテーブルにおいては、次のような制御が行なわれるようにデータが設定されている。
第5a,第5b特別リーチについては、変化点前操作時と変化点後操作時とで選択される演出選択肢が異なるようにデータが設定されている。これにより、演出選択肢の変化前において操作がされたときと、演出選択肢の変化後において操作がされたときとで、選択される演出選択肢が異なるので、操作が行なわれたタイミングに応じて、実行されるリーチ演出が異なるようになるから、遊技者の遊技への参加意欲を向上させることができる。
また、第4a,第4b特別リーチについては、変化点前操作時と変化点後操作時とで選択される演出選択肢が同じとなるようにデータが設定されている。これにより、演出選択肢の変化前において操作がされたときと、演出選択肢の変化後において操作がされたときとで、選択される演出選択肢が同じとなるので、操作が行なわれたタイミングにかかわらず同じ演出選択肢が選択される演出を行なえばよいので、リーチ演出を実行するときの演出制御用CPU120の制御負担を軽減することができる。
また、第5a,第5b特別リーチについては、操作なしのときには、選択状態提示画像においてAリーチのような大当りとなる期待度が最も低いリーチに対応する演出選択肢の選択が特定され、このようなリーチの演出が実行される。これにより、操作有効期間内に操作が行なわれなければ、大当り信頼度が最低の変動パターンの演出態様で、演出選択肢の選択状態が表示され、かつ、リーチ演出が実行されるので、このような遊技者にとって不利な演出の実行を回避する遊技者の心理に基づいて、操作有効期間中における操作を促進することができ、遊技者の遊技に対する参加意欲を向上させて、遊技の興趣を向上させることができる。
第6実施形態の場合は、前述した第5実施形態で図26を用いて説明したような、変化点前操作時の演出態様、変化点前操作時の演出態様、および、操作なし時の演出態様が個別に設定された変動パターンに応じて、操作の有無、または、第1変化点または第2変化点を変化点とした操作時期に対応した選択肢提示画像、選択状態提示画像およびリーチ演出画像を表示するための処理を実行すればよい。たとえば、図26においては、S545Aにおける変化点前であるか否かの判断において、変動パターンに応じて決められている第1変化点または第2変化点を用いて判断すればよい。
〔第7実施形態〕
次に、第7実施形態を説明する。第7実施形態としては、前述したような選択演出が対象とする特定演出として、大当り表示結果等の変動表示の表示結果を変化させる演出を実行する例を説明する。
前述した選択肢提示画像および選択状態提示画像を表示する演出は、変動表示において、特定の表示結果が表示されたことを条件として実行するようにしてもよい。たとえば、大当り表示結果として、通常大当り表示結果が表示されたときの大当り遊技状態において、演出制御用CPU120が、大当り遊技状態中に通常大当りから確変大当りへ昇格する確変昇格演出を実行するときにおいて次のような演出を実行する。たとえば、予め定められたラウンド中等の所定タイミングで、選択肢提示画像として、通常大当り図柄を示す演出選択肢と、確変大当り図柄を示す演出選択肢とを含む複数種類の演出選択肢を表示し、操作有効期間内におけるプッシュボタン31Bの操作に応じて、その選択状態を表示する選択状態提示画像を表示する。そして、変動表示結果通知コマンド等の制御コマンドに基づいて、演出制御用CPU120が、確変大当りであることを認識しているときには、確変大当り図柄を示す演出選択肢を選択した選択状態提示画像を表示し、一方、通常大当りであることを認識しているときには、通常大当り図柄を示す演出選択肢を選択した選択状態提示画像を表示する。これにより、選択演出が対象とする特定演出として、大当り表示結果のような変動表示の表示結果を変化させる演出が実行される。このように構成すれば、操作有効期間中においてプッシュボタン31Bが操作されなかった期間の長さが、大当り表示結果の種類の選択に影響することにより、演出を選択するときの演出態様をより一層変化に富んだものとすることができ、これにより、遊技の興趣を向上させることができる。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) たとえば、図9における第4〜第11特別リーチ、図24における第4〜第11特別リーチが実行されることにより、図7(B)〜(E)、図8(B)〜(E)に示されるように、操作有効期間中にプッシュボタン31Bが操作されたことに応じてスーパーリーチ演出のような特定演出を選択するための演出選択肢の種類および/または数が、図7(E)、図8(E)、図20に示されるような操作有効期間の途中に設定された変化点から変化させられるので、操作有効期間中において操作がされなかった期間の長さに応じて、操作に応じて選択できる演出選択肢の種類および/または数が変化する場合が生じる。これにより、操作有効期間中に操作がされるタイミングにより、演出の選択範囲が変化するので、演出を選択するときの演出態様を変化に富んだものとすることができ、これにより、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 演出選択肢の種類および/または数を変化させる決定がなされた場合、当該演出選択肢の変化前から表示されていた特定画像が選択される選択演出よりも、当該特定画像の変化後に新たに表示された特定画像が選択される選択演出を実行する割合が高い。たとえば、図24(A),(B)において、変化点で演出選択肢が変化する第4〜第11特別リーチのうち、第7,第10,第11特別リーチについては、変化点後操作時に選択される演出選択肢が、変化後に新たに表示されたDリーチに対するものであるので、これらリーチについては、変化後に新たに表示された演出選択肢が選択される割合が高い。これにより、表示される演出選択肢の変化と選択される演出選択肢との関連性が強まることにより、演出の整合性を高めることで遊技の興趣を向上させることができる。また、図9の「第5変動」および「第10変動」の種別に関して、「第8特別リーチ」+「第9特別リーチ」+「第10特別リーチ」<「第11特別リーチ」というような選択割合の大小関係に設定したときも同様の効果を得ることができる。
(3) 図24の第5,第6,第9,第10特別リーチのように、演出選択肢の画像の変化前において操作がされたときと、演出選択肢の画像の変化後において操作がされたときとで、異なる演出選択肢が選択されるので、操作が行なわれたタイミングに応じて、実行される演出が異なるようになるから、遊技者の遊技への参加意欲を向上させることができる。
(4) 図9の第4〜第11リーチ、図24の第4,第7,第8,第11特別リーチのように、演出選択肢の画像の変化前において操作がされたときと、演出選択肢の画像の変化後において操作がされたときとで、同じ演出選択肢が選択演出において選択されるので、操作が行なわれたタイミングにかかわらず同じ演出選択肢の画像が選択される演出を行なえばよいので、リーチ選択演出を実行するときの制御負担を軽減することができる(たとえば、演出選択肢を選択するために用いるデータテーブルのデータ数を削減することができる)。
(5) たとえば、図24(B)の大当り時変動パターンテーブルでは、演出選択肢が変化しない第5特別変動の変動パターン種別よりも、大当りとなる信頼度が高く設定されたものに演出選択肢が変化する第7,第8変動パターン種別の方が選択割合が高く設定されている。これにより、大当りとなるときは、演出選択肢を変化させないリーチ選択演出よりも、演出選択肢を変化前よりも変化後の方が大当りに対する信頼度が高く設定されたものに変化するリーチ選択演出が高い割合で実行されるので、演出選択肢が変化するか否かに基づいて、遊技者が大当りに対する期待度を知ることができるので、演出選択肢が変化するか否かについて遊技者が興味を抱くようにすることができる。
(6) たとえば、図24(B)の大当り時変動パターンテーブルでは、大当りとなる信頼度が低く設定されたものに演出選択肢が変化する第6変動パターン種別の変動パターン種別よりも、演出選択肢が変化しない第5特別変動の方が選択割合が高く設定されている。これにより、大当りとなるときは、演出選択肢を変化前よりも変化後の方が大当りに対する信頼度が低く設定されたものに変化する選択演出よりも、演出選択肢を変化させないリーチ選択演出が高い割合で実行されるので、演出選択肢が変化するか否かに基づいて、遊技者が大当りに対する期待度を知ることができるので、演出選択肢が変化するか否かについて遊技者が興味を抱くようにすることができる。
(7) たとえば、図28(B)の大当り時変動パターンテーブルでは、第2変化点で演出選択肢を増加させる第5b特別リーチは、第1変化点で演出選択肢を増加させる第5a特別リーチよりも選択される割合が高く設定されていることを示したように、演出選択肢を変化前よりも変化後の方が大当りに対する信頼度が高く設定されたものに変化するリーチ選択演出が行なわれるときに、大当りとなるときは、演出選択肢の変化が複数の変化点のうち遅い方の変化点で高い割合で実行されるので、操作有効期間中における遅いタイミングまで操作することを待った方が大当りに対する信頼度が向上したように感じられる演出を提供することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(8) たとえば、図28(B)の大当り時変動パターンテーブルでは、第1変化点で演出選択肢を増加させる第4a特別リーチは、第2変化点で演出選択肢を増加させる第4b特別リーチよりも選択される割合が高く設定されていることを示したように、演出選択肢を変化前よりも変化後の方が大当りに対する信頼度が低く設定されたものに変化するリーチ選択演出が行なわれるときに、大当りとなるときは、演出選択肢の変化が複数の変化点のうち早い方の変化点で高い割合で実行されるので、操作有効期間中における早いタイミングで操作をしなければ大当りに対する信頼度が低下したように感じられる演出を提供することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(9) たとえば、図9における第12〜第15特別リーチが実行されることにより、図6(B)〜(D)、図8(B)〜(D)に示されるように、操作有効期間中にプッシュボタン31Bが操作されたことに応じてスーパーリーチ演出のような特定演出を選択するための演出選択肢を選択する選択指標の数が、図6(D)、図22(D)に示されるような有効期間中においてプッシュボタン31Bが操作されたタイミングから変化させられるので、操作有効期間中において操作がされなかった期間の長さに応じて、選択指標画像の数が変化する場合が生じる。これにより、操作有効期間中に操作がされるタイミングにより、演出選択肢の選択数が変化するので、演出を選択するときの演出態様を変化に富んだものとすることができ、これにより、遊技の興趣を向上させることができる。
(10) 図6(D)のように選択指標の数が複数に変化されたときに、変化後の複数の選択指標により選択された演出選択肢に応じたリーチ演出として、図6(E)のようにAB共同リーチ等の共同リーチ選択された複数の演出選択肢に対応する複数のリーチ演出を複合した態様のリーチ演出が実行されるので、演出選択肢の選択状態と、実行されるリーチ演出との関係に意外性が生じさせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(11) 前述した第7実施の形態で説明したように、演出選択肢により選択される特定演出により、大当り表示結果が変化させられるので操作有効期間中において操作がされなかった期間の長さが、大当り表示結果の種類の選択に影響することにより、演出を選択するときの演出態様をより一層変化に富んだものとすることができ、これにより、遊技の興趣を向上させることができる。
(12) 図5(B),(C)、図6(B),(C)、図7(B),(C),(E)、図8(B),(C),(E)、図21(B),(C),(F)、図22(B),(C),(E)、および、図23(B),(C)に示すように、特定演出としてのスーパーリーチのリーチ演出を実行するときに複数の演出選択肢が提示され、図5(D)、図6(D)、図7(F)、図8(F)、図21(D),(G)、図22(D)、図23(G)に示すように、当該複数の演出選択肢の中から演出選択肢を特定した態様で演出選択肢の選択状態が提示される。そして、図6(D)、図21(G)、図22(D)、図23(D)のように複数の演出選択肢が特定された選択状態が提示されたときにおいて、図6(E)、図21(H)、図22(E),(F)、図23(G)に示すように、特別なリーチ演出が実行される。これにより、複数の演出選択肢が特定された選択状態が提示されたときにおいては、遊技者が、実行される特定演出を演出選択肢の選択状態から容易に把握できなくなるので、演出に意外性が生じることとなり、遊技の興趣を向上させることができる。
(13) 図9の第13特別リーチの演出態様に示すように、複数の演出選択肢が特定された選択状態が提示されたときにおいて、リーチ演出が、図9の第13特別リーチにおけるEリーチのようなその他の選択状態では実行されない特別なリーチ演出に発展するので、実行されるリーチ演出を多様化することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(14) 図7(D),(E)、図8(D),(E)に示すように、提示した演出選択肢の選択状態が、演出選択肢の選択中における所定のタイミングで変更されるので、演出選択肢の選択状態が変化することにより、遊技の興趣を向上させることができる。
(15) 図21(E)〜(G)等に示すように、演出選択肢の選択状態が変更提示されたときに、特定演出の変更後の方が変更前よりも特定演出終了後に予告対象の特定の状態となる割合が高く設定された特定演出となるので、特定演出の変更に応じて、遊技の興趣を向上させることができる。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1) 前述の実施の形態では、大当り遊技状態の種別として、確変大当りと通常大当りとの2種類である例を説明した。しかし、これに限らず、たとえば、ラウンド数の上限が異なる複数の大当り、および、各ラウンドにおける特別可変入賞球装置7の開放時間が異なる複数の大当り等のような、複数の大当り種別を設けておき、変動表示結果を大当りとすることが決定されときに、複数の大当り種別のうちからいずれの大当り種別にするかをランダムに選択決定するようにしてもよい。
(2) 前述の実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bを備えたパチンコ遊技機1について説明したが、1つの特別図柄表示装置が設けられたパチンコ遊技機にも本発明を適用することができる。
(3) 前述した実施の形態において、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更および修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
(4) 前述した実施の形態においては、制御信号に基づいて画像表示装置5を含む演出制御装置の制御(遊技の演出の制御)を行なう演出制御手段として、表示制御と音制御とランプ制御とを統括的に制御可能な演出制御基板12(特に演出制御用CPU120)を設けた。しかし、これに限らず、次のような構成を採用してもよい。表示制御を行なうマイクロコンピュータ(CPU)と、音制御を行なうマイクロコンピュータ(CPU)と、ランプ制御を行なうマイクロコンピュータ(CPU)とを設け、遊技制御用マイクロコンピュータが、これらのマイクロコンピュータのそれぞれに、表示制御コマンド、音制御コマンド、および、ランプ制御コマンドを与え、そのコマンドに応じて各マイクロコンピュータが各制御を個別に実行するような構成を採用してもよい。
(5) 前述した実施の形態は、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などの装置にも適用することができる。前述した実施の形態を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行なうことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(6) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。