JP2012232868A - ガラス溶融炉、溶融ガラスの製造方法、ガラスビーズの製造方法およびガラス物品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、バーナー先端部へのつらら状の付着物の形成を抑制できるガラス溶融炉などの提供を目的とする。
【解決手段】本発明のガラス溶融炉30は、溶融ガラスを収容する炉体1と、炉体1に下向きに配置され炉体の内側でガラス原料粒子GMを加熱溶融して溶融ガラス粒子Uにするための加熱気相雰囲気Kを形成する原料加熱部と、炉体1に配置され加熱気相雰囲気Kにガラス原料粒子GMを供給する原料供給部と、を備える気中溶融バーナー10と、気中溶融バーナー10の周囲に配置され、気中溶融バーナー10の先端部10Aを加熱する加熱手段20と、を有する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明のガラス溶融炉30は、溶融ガラスを収容する炉体1と、炉体1に下向きに配置され炉体の内側でガラス原料粒子GMを加熱溶融して溶融ガラス粒子Uにするための加熱気相雰囲気Kを形成する原料加熱部と、炉体1に配置され加熱気相雰囲気Kにガラス原料粒子GMを供給する原料供給部と、を備える気中溶融バーナー10と、気中溶融バーナー10の周囲に配置され、気中溶融バーナー10の先端部10Aを加熱する加熱手段20と、を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、ガラス溶融炉、溶融ガラスの製造方法、ガラスビーズの製造方法およびガラス物品の製造方法に関する。
現在、板ガラス、瓶ガラス、繊維ガラスを始めとして表示装置用ガラスに至るまで、量産規模のガラスの多くはガラス原料をガラス溶融炉(以下、単に溶融炉とも呼ぶ。)にて溶融するシーメンス型の溶融炉に基づき生産されている。シーメンス型の溶融炉による溶融法では、粉末状ガラス原料の混合物を、溶融炉で先に溶融したガラス融液面上に投入し、それが塊(バッチともいう。)となったものをバーナーなどによって加熱してその表面から融解を進行させ、徐々にガラス融液とする。このとき、融液上のバッチは、反応あるいは溶融しやすい物質から順次溶け出るため、原料層内に難溶融性物質が形成されやすい。また、同様の理由で、融液形成の初期状態においては、局所的に見るとバッチと組成が異なったガラス融液が生じ、融液の不均一化が生じやすい。さらに、シーメンス型の溶融炉は大量のエネルギーを必要とするため、溶融炉の消費エネルギー削減が望まれている。最近では、表示装置用途のガラス板として高品質、高付加価値化ガラスの需要が増大の一途にあり、エネルギー消費も増大しており、ガラスの製造にかかる省エネルギー技術の開発は重要かつ緊急の課題とされている。
このような背景から、省エネルギー型のガラス製造技術の一例として、ガラス原料の混合物からなる微細粒子(造粒体)を高温の気相雰囲気中で加熱し溶かして溶融ガラス粒子とし、次いで溶融ガラス粒子を集積して液体相(ガラス融液)を形成する気中溶融法と呼ばれるガラス物品の製造方法が提案されている(例えば、特許文献1、2参照。)。気中溶融法によれば、従来のシーメンス型の溶融炉による溶融法と比較して、ガラス溶融工程の消費エネルギーを1/3程度まで低減できると言われており、短時間で溶融が可能になり、溶融炉の小型化、蓄熱室の省略、品質の向上、CO2の削減、ガラス品種の変更時間の短縮化を図ることができる技術として注目されている。
図11は特許文献1に記載の溶融炉を示す断面模式図である。特許文献1の溶融炉100は、高温の気相雰囲気K100を形成する加熱手段として、複数本のアーク電極102と酸素燃焼ノズル103を備えている。これら複数のアーク電極102が形成する熱プラズマアークまたは酸素燃焼ノズル103による酸素燃焼炎(フレーム)F100によって炉体101内に約1600℃以上の高温の気相雰囲気K100が形成されている。この高温の気相雰囲気K100中に、ガラス原料粒子R100を投入することにより、高温の気相雰囲気K100内でガラス原料粒子R100を液状ガラス粒子U100に変化させる。液状ガラス粒子U100は落下して炉体101の炉底部101Aに溜まり、ガラス融液G100となる。
気中溶融法において、加熱手段として酸素バーナーを用いる場合、図11に示すように、酸素バーナーの燃焼火炎中にガラス原料粒子を投入して、火炎中で液状ガラス粒子を形成している。そのため、ガラス原料粒子を供給する原料供給路と、燃焼ガスおよび燃料ガスをそれぞれ供給するガス供給路を備える酸素バーナーが使用される。
例えば、特許文献2に記載の溶融炉は、溶融炉の天井壁に下向きに取り付けられた酸素バーナーを備えており、この酸素バーナーには、酸素を含む支燃ガスと燃料ガスを供給するガス供給系と、ガラス原料粒子を供給する原料供給系とが接続されている。この溶融炉では、酸素バーナーを燃焼させ下向きに火炎を形成するとともに、酸素バーナーからガラス原料粒子をその火炎中に下向きに供給し、火炎中で液状ガラス粒子を生成させ、生成した液状ガラス粒子を火炎直下の炉底部に集積させてガラス融液を形成している。
例えば、特許文献2に記載の溶融炉は、溶融炉の天井壁に下向きに取り付けられた酸素バーナーを備えており、この酸素バーナーには、酸素を含む支燃ガスと燃料ガスを供給するガス供給系と、ガラス原料粒子を供給する原料供給系とが接続されている。この溶融炉では、酸素バーナーを燃焼させ下向きに火炎を形成するとともに、酸素バーナーからガラス原料粒子をその火炎中に下向きに供給し、火炎中で液状ガラス粒子を生成させ、生成した液状ガラス粒子を火炎直下の炉底部に集積させてガラス融液を形成している。
本発明者らが、上記のような構成のバーナーを用いてガラスの気中溶融法の研究を行ったところ、バーナーの先端部に付着物が付いて徐々に肥大化してつらら状となり、火炎が不安定になるだけでなく、ガラス原料粒子の吐出口が徐々に閉塞するという問題が明らかとなった。この付着物は、ホウ酸などのガラス融液中の成分が揮散してバーナーに付着すること、および、直径数10〜数100μm程度の微細なガラス原料粒子がバーナー先端部に付着することにより形成される。このようなつらら状物がバーナー先端部に形成されると、前述の火炎の不安定化や吐出口の閉塞を引き起こすだけでなく、大きくなったつらら状物がバーナー下方のガラス融液へと落下する場合がある。その結果、落下したつらら状物とガラス融液との組成差に起因して、製造される溶融ガラスおよびガラスが不均質になり、ガラスの品質が低下するおそれがある。
従来のシーメンス型の溶融炉では、バーナーは横向きまたは下向きに設置されるが、バーナーから燃焼炎のみを噴射する構成であるため、上記のようなバーナーの先端にガラス原料粒子が付着する問題は起こらない。このような問題は、本発明者らが気中溶融法を検討する過程で見出されたものである。
また、通常、気中溶融法は長期間の連続稼働で行われるため、気中溶融用バーナーも長期間連続使用される。バーナーにつらら状物が形成されると、バーナーを停止してバーナーの清掃または交換を行う必要があるため、生産性の面においてもバーナーにつらら状の付着物が形成されない技術の開発は重要である。
また、通常、気中溶融法は長期間の連続稼働で行われるため、気中溶融用バーナーも長期間連続使用される。バーナーにつらら状物が形成されると、バーナーを停止してバーナーの清掃または交換を行う必要があるため、生産性の面においてもバーナーにつらら状の付着物が形成されない技術の開発は重要である。
以上のような背景から本発明は、バーナー先端部へのつらら状の付着物の形成を抑制できるガラス溶融炉、および溶融ガラスの製造方法の提供を目的とする。
また、本発明は、上述の溶融ガラスの製造方法を用いるガラスビーズの製造方法およびガラス物品の製造方法の提供を目的とする。
また、本発明は、上述の溶融ガラスの製造方法を用いるガラスビーズの製造方法およびガラス物品の製造方法の提供を目的とする。
本発明は、溶融ガラスを収容する炉体と、前記炉体に下向きに配置され前記炉体の内側でガラス原料粒子を加熱溶融して溶融ガラス粒子にするための加熱気相雰囲気を形成する原料加熱部と、前記炉体に配置され前記加熱気相雰囲気に前記ガラス原料粒子を供給する原料供給部と、を備える気中溶融バーナーと、前記気中溶融バーナーの周囲に配置され、前記気中溶融バーナーの先端部を加熱する加熱手段と、を有するガラス溶融炉を提供する。
本発明のガラス溶融炉においては、前記気中溶融バーナーが前記炉体の上部に下向きに設置されていることが好ましい。
本発明のガラス溶融炉においては、前記加熱手段が、抵抗発熱装置、高周波誘導加熱装置および熱風導入装置のいずれかであってもよい。
本発明のガラス溶融炉においては、前記気中溶融バーナーが前記炉体の上部に下向きに設置されていることが好ましい。
本発明のガラス溶融炉においては、前記加熱手段が、抵抗発熱装置、高周波誘導加熱装置および熱風導入装置のいずれかであってもよい。
本発明のガラス溶融炉においては、前記気中溶融バーナーの先端部の周囲に、前記加熱手段である抵抗発熱体または高周波誘導コイルが配置されてもよい。
本発明のガラス溶融炉においては、前記抵抗発熱体が、前記気中溶融バーナーの先端部に接していてもよい。
本発明のガラス溶融炉においては、前記加熱手段と前記気中溶融バーナーとの間に、均熱部材が設けられてもよい。
本発明のガラス溶融炉においては、前記熱風導入装置が、前記気中溶融バーナーの先端部に向けて熱風を噴出する熱風導入チューブを備えてもよい。
本発明のガラス溶融炉においては、前記抵抗発熱体が、前記気中溶融バーナーの先端部に接していてもよい。
本発明のガラス溶融炉においては、前記加熱手段と前記気中溶融バーナーとの間に、均熱部材が設けられてもよい。
本発明のガラス溶融炉においては、前記熱風導入装置が、前記気中溶融バーナーの先端部に向けて熱風を噴出する熱風導入チューブを備えてもよい。
本発明のガラス溶融炉においては、前記原料加熱部が、酸素燃焼炎を発生することが好ましい。
本発明のガラス溶融炉においては、前記炉体の下部に、前記溶融ガラス粒子を集積してガラス融液とする貯留部が設けられてもよい。
本発明のガラス溶融炉においては、前記炉体の下部に、前記溶融ガラス粒子を冷却してガラスビーズとし、該ガラスビーズを集積する貯留部が設けられてもよい。
本発明のガラス溶融炉においては、前記炉体の下部に、前記溶融ガラス粒子を集積してガラス融液とする貯留部が設けられてもよい。
本発明のガラス溶融炉においては、前記炉体の下部に、前記溶融ガラス粒子を冷却してガラスビーズとし、該ガラスビーズを集積する貯留部が設けられてもよい。
本発明は、前記のいずれかに記載のガラス溶融炉を用い、前記加熱手段により前記気中溶融バーナーの先端部を加熱しながら、前記気中溶融バーナーの前記原料加熱部により加熱気相雰囲気を形成し、前記加熱気相雰囲気中に前記原料供給部からガラス原料粒子を送ることにより該ガラス原料粒子を溶融させて溶融ガラス粒子とする溶融ガラスの製造方法を提供する。
本発明は、ガラス原料粒子を加熱気相雰囲気中で溶融ガラス粒子とする溶融ガラスの製造方法であって、前記ガラス原料粒子を供給する原料供給部と前記加熱気相雰囲気を形成する原料加熱部とを有する気中溶融バーナーの先端部を、前記加熱気相雰囲気を形成する際に加熱しながら、前記溶融ガラス粒子を形成する溶融ガラスの製造方法を提供する。
本発明の溶融ガラスの製造方法においては、前記気中溶融バーナーの先端部が300〜1200℃となるように加熱することが好ましい。
本発明は、ガラス原料粒子を加熱気相雰囲気中で溶融ガラス粒子とする溶融ガラスの製造方法であって、前記ガラス原料粒子を供給する原料供給部と前記加熱気相雰囲気を形成する原料加熱部とを有する気中溶融バーナーの先端部を、前記加熱気相雰囲気を形成する際に加熱しながら、前記溶融ガラス粒子を形成する溶融ガラスの製造方法を提供する。
本発明の溶融ガラスの製造方法においては、前記気中溶融バーナーの先端部が300〜1200℃となるように加熱することが好ましい。
本発明は、前記のいずれかに記載の溶融ガラスの製造方法により得られた溶融ガラス粒子を冷却することによりガラスビーズを形成するガラスビーズの製造方法を提供する。
本発明は、前記のいずれかに記載の溶融ガラスの製造方法を用いて溶融ガラスを製造する工程と、該溶融ガラスを成形する工程と、成形後のガラスを徐冷する工程と、を含むガラス物品の製造方法を提供する。
本発明は、前記のいずれかに記載の溶融ガラスの製造方法を用いて溶融ガラスを製造する工程と、該溶融ガラスを成形する工程と、成形後のガラスを徐冷する工程と、を含むガラス物品の製造方法を提供する。
本発明のガラス溶融炉は、気中溶融バーナーの先端部を加熱する加熱手段を備えることにより、溶融ガラスから揮散した成分がバーナー先端部で凝縮することを抑止するとともに、付着物を熱により溶融してつらら状物が形成される前に下方に垂れ落とすことができる。従って、本発明のガラス溶融炉によれば、バーナー先端部へのつらら状の付着物の形成を抑制できる。
本発明の溶融ガラスの製造方法は、加熱手段により気中溶融バーナーの先端部を加熱しながらガラス原料粒子を溶融することにより、均質な溶融ガラスを製造することができる。
また、本発明のガラスビーズの製造方法およびガラス物品の製造方法は、上述の溶融ガラスの製造方法を用いることにより、均質で高品質なガラスビーズおよびガラス物品を提供できる。
本発明の溶融ガラスの製造方法は、加熱手段により気中溶融バーナーの先端部を加熱しながらガラス原料粒子を溶融することにより、均質な溶融ガラスを製造することができる。
また、本発明のガラスビーズの製造方法およびガラス物品の製造方法は、上述の溶融ガラスの製造方法を用いることにより、均質で高品質なガラスビーズおよびガラス物品を提供できる。
以下、本発明に係るガラス溶融炉、ガラス原料の溶融方法、溶融ガラスの製造方法、ガラスビーズの製造方法、ガラス物品の製造方法の一実施形態について説明するが、本発明は以下の実施形態に制限されるものではない。
図1は本発明に係るガラス溶融炉の第1実施形態を模式的に示す断面図である。図1に示すガラス溶融炉は、本発明に係る溶融ガラスの製造方法およびガラス物品の製造方法に用いられる。
図1に示すガラス溶融炉30は、中空箱型の炉体1と、ガラス原料粒子GMを噴出するとともに酸素燃焼炎Fを形成するために炉体1の上部の天井部1Aを貫通して下向きに配置された気中溶融バーナー10と、気中溶融バーナー10の先端部10Aを加熱するために気中溶融バーナー10の先端側10Aの周囲の炉体1の天井部1Aに配置された加熱手段20と、炉体1の底部に形成された溶融ガラスGの貯留部1Bとを備える。気中溶融バーナー10は、ガラス原料粒子GMを供給する原料供給部を備えるとともに、その噴射方向先端側(図1では下方側)に加熱気相雰囲気Kを形成するための酸素燃焼炎Fを噴射する原料加熱部を備える。なお、以下の説明において気中溶融バーナー10をバーナー10と略称する。
本発明において、炉体1の上部とは、炉体1の天井部1Aおよび側壁1Cの上部を含む範囲を意味する。
なお、炉体1の形状は図1に示す箱型の直方体形状に限定されるものではなく、円筒状に構成されたものであってもよい。また、バーナー10を鉛直方向下向きに設置しているが、これに限らず、下向きであれば傾斜して設置してもよい。さらに、炉体1の天井部1Aをフラットな形状としたが、これに限らず、アーチ形状、ドーム形状等の形状であってもよい。
なお、炉体1の形状は図1に示す箱型の直方体形状に限定されるものではなく、円筒状に構成されたものであってもよい。また、バーナー10を鉛直方向下向きに設置しているが、これに限らず、下向きであれば傾斜して設置してもよい。さらに、炉体1の天井部1Aをフラットな形状としたが、これに限らず、アーチ形状、ドーム形状等の形状であってもよい。
加熱気相雰囲気Kにガラス原料粒子GMを供給するための原料供給部は、バーナー10に一体形成されており、バーナー10の出口付近で燃焼ガスを供給する管と酸素を供給する管(原料加熱部)と、ガラス原料粒子GMを供給する管(原料供給部)が同軸で構成されている。
加熱気相雰囲気Kは、バーナー10から噴射される酸素燃焼炎Fおよび酸素燃焼炎F近傍の高温部から構成される。
加熱気相雰囲気Kは、バーナー10から噴射される酸素燃焼炎Fおよび酸素燃焼炎F近傍の高温部から構成される。
バーナー10は、無機粉体加熱用バーナーとして公知な、原料、燃料ガス、燃焼ガス供給ノズルが適切に配置された酸素燃焼バーナーである。図2に本実施形態のガラス溶融炉30が備えるバーナー10の一例構造を示す。なお、本発明における酸素燃焼バーナーの構造は、以下に示す例に限定されるものではない。
図2に示すバーナー10は、複数の管状の鋼材からなるノズル11、12、13、14および外管15が同心円状に配置された多重管構造とされ、中央部に配置された第1ノズル11と、この第1ノズル11の外方に第1ノズル11を取り囲むように順次配置された第2ノズル12と第3ノズル13と第4ノズル14と外管15とから構成されている。
第1ノズル11の内部に燃料ガスを通過させるための燃料ガス供給路11Aが形成され、第1ノズル11と第2ノズル12との間にガラス原料粒子GMを通過させるための原料供給部である原料供給路12Aが形成されている。また、第2ノズル12と第3ノズル13との間に燃焼ガスを通過させるための1次燃焼ガス供給路13Aが形成され、第3ノズル13と第4ノズル14との間に燃焼ガスを通過させるための2次燃焼ガス供給路14Aが形成され、第4ノズル14と外管15との間に冷却水などの冷媒を流通させるための冷媒流路15Aが形成されている。
第4ノズル14と外管15は、それらの先端部において接続部16により接続されており、冷媒流路15Aの先端側はこの接続部16により閉じられている。冷媒流路15Aは各ノズル11〜14を十分に冷却できるように、各ノズル11〜14の先端部近傍にまで設けられている。これにより、各ノズル11〜14が過熱状態になることを防止できる。なお、冷媒流路15Aは省略することもできる。
図2に示すバーナー10は、複数の管状の鋼材からなるノズル11、12、13、14および外管15が同心円状に配置された多重管構造とされ、中央部に配置された第1ノズル11と、この第1ノズル11の外方に第1ノズル11を取り囲むように順次配置された第2ノズル12と第3ノズル13と第4ノズル14と外管15とから構成されている。
第1ノズル11の内部に燃料ガスを通過させるための燃料ガス供給路11Aが形成され、第1ノズル11と第2ノズル12との間にガラス原料粒子GMを通過させるための原料供給部である原料供給路12Aが形成されている。また、第2ノズル12と第3ノズル13との間に燃焼ガスを通過させるための1次燃焼ガス供給路13Aが形成され、第3ノズル13と第4ノズル14との間に燃焼ガスを通過させるための2次燃焼ガス供給路14Aが形成され、第4ノズル14と外管15との間に冷却水などの冷媒を流通させるための冷媒流路15Aが形成されている。
第4ノズル14と外管15は、それらの先端部において接続部16により接続されており、冷媒流路15Aの先端側はこの接続部16により閉じられている。冷媒流路15Aは各ノズル11〜14を十分に冷却できるように、各ノズル11〜14の先端部近傍にまで設けられている。これにより、各ノズル11〜14が過熱状態になることを防止できる。なお、冷媒流路15Aは省略することもできる。
バーナー10の上部側には供給管9を介してガラス原料粒子GMを収容したホッパからなる原料供給器8が接続されており、供給管9にはガラス原料粒子GMをバーナー10の原料供給部である原料供給路12Aへと搬送するためのキャリアガスを供給するキャリアガス供給源(図示略)が接続されている。また、バーナー10の原料加熱部である燃料ガス供給路11A、1次燃焼ガス供給路13Aおよび2次燃焼ガス供給路14Aは、それぞれ、供給管7a、7b、7cを介してガス供給装置6に接続されている。
バーナー10において、プロパン、ブタン、メタン、LPG(液化石油ガス)、水素、重油、軽油、灯油などの燃料ガスがガス供給装置6から供給管7aを介して燃料ガス供給路11Aに導入され、酸素や酸素富化ガスなどの燃焼ガスがガス供給装置6から供給管7bおよび7cを介して1次燃焼ガス供給路13Aおよび2次燃焼ガス供給路14Aに導入される。また、後述するガラス原料粒子GMが供給装置8から供給管9を介して原料供給部である原料供給路12Aに供給される。これにより、バーナー10の先端から酸素燃焼炎Fを噴射するとともに、ガラス原料粒子GMを酸素燃焼炎Fに向けて吹き出すことができる。バーナー10により噴射される酸素燃焼炎により形成される加熱気相雰囲気Kの中心部の温度は、燃焼炎が例えば水素酸素燃焼炎の場合約2000〜3000℃である。
炉体1の底部側は溶融ガラスGの貯留部1Bとされており、炉体1の側壁底部側に形成された排出口4を介して炉体1から溶融ガラスGを外部に排出できるように構成されている。なお、本実施形態のガラス溶融炉30を備えてガラス物品の製造装置を構成する場合は、炉体1の排出口4から溶融ガラスGを排出する方向の下流側に、一例として、成形装置5などが接続され、形成した溶融ガラスGを成形装置5により目的の形状に成形してガラス物品を得ることができるように構成されている。なお、泡品質によっては、成形装置の前に減圧脱泡装置を設けてもよい。
炉体1は耐火レンガなどの耐火材からなり、高温の溶融ガラスGを貯留できるように構成されている。炉体1の下部の貯留部1Bには図示していないが加熱ヒータが設置され、必要に応じて貯留部1Bに貯留されている溶融ガラスGを目的の温度(たとえば1400℃程度)に溶融状態で保持できるように構成されている。貯留部1Bの側壁部に排気口2および排気管2aを介し排ガス処理装置3が接続されている。
炉体1の天井部1Aには、バーナー10の先端部10Aを取り囲むように、加熱手段20が設置されている。図3は本実施形態のガラス溶融炉30が備える加熱手段20の第1実施形態を模式的に示す断面図である。
図3に示す加熱手段20は、炉体1の天井部1Aにバーナー10の先端部10Aを取り囲むように配置された、高周波誘導加熱装置の一例である高周波誘導コイル21であり、バーナー10の先端部10Aの周囲を取り囲むように設けられた円筒の耐火材22の外周に設置されている。高周波誘導コイル21は、高周波変流器(図示略)を介して高周波発振器(高周波電源、図示略)に接続されており、高周波発振器より高周波誘電コイル21に高周波電流を印加することにより、誘導加熱により高周波誘導コイル21の内側に配置されたバーナー10の先端部10Aを自己発熱させて加熱することができるように構成されている。
図3に示す加熱手段20は、炉体1の天井部1Aにバーナー10の先端部10Aを取り囲むように配置された、高周波誘導加熱装置の一例である高周波誘導コイル21であり、バーナー10の先端部10Aの周囲を取り囲むように設けられた円筒の耐火材22の外周に設置されている。高周波誘導コイル21は、高周波変流器(図示略)を介して高周波発振器(高周波電源、図示略)に接続されており、高周波発振器より高周波誘電コイル21に高周波電流を印加することにより、誘導加熱により高周波誘導コイル21の内側に配置されたバーナー10の先端部10Aを自己発熱させて加熱することができるように構成されている。
高周波誘導コイル21は、例えば、銅パイプによりコイル状に構成されている。耐火材22の材質としては、例えば、アルミナ、ムライト、ジルコン、窒化珪素、窒化ホウ素などのセラミックスが挙げられる。
このように、本実施形態のガラス溶融炉30は、バーナー10の先端部10Aを加熱するための高周波誘導コイル21が配置されている構成である。そのため、高周波発振器(図示略)より高周波誘電コイル21に高周波電流を印加することにより、誘導加熱により高周波誘導コイル21の内側に配置されたバーナー10の先端部10Aを自己発熱させて加熱することができる。加熱手段である高周波誘導コイル21によりバーナー10の先端部10Aを加熱する際、バーナー10の先端部10Aの温度が300〜1200℃の範囲内となるように加熱することが好ましい。バーナー10の先端部10Aの温度が300℃以上になることにより、ガラス原料粒子、溶融ガラス粒子、およびガラス融液からの揮発物が凝固しにくくなる。バーナー10の先端部10Aの温度が1200℃以下になることにより、バーナー10の先端の劣化のおそれが少なくなる。バーナー10の先端部10Aの温度が800〜1100℃の範囲内となるように加熱することがより好ましい。バーナー10の先端部10Aの温度が800℃以上になることにより、ガラス原料粒子、溶融ガラス粒子、その他揮発物のわずかな凝縮、付着があったとしても軟化流動して堆積しにくくなり、つららの発生を防ぐことができる。バーナー10の先端部10Aの温度が1100℃以下になることにより、バーナー10の先端の劣化のおそれがさらに少なくなる。
本実施形態のガラス溶融炉30においては、高周波誘導コイル21によりバーナー10の先端部10Aを加熱しながら、バーナー10から酸素燃焼炎Fを下向きで噴射させて、この酸素燃焼炎F(すなわち、加熱気相雰囲気K)中にガラス原料粒子GMをバーナー10の原料供給部である原料供給路12Aから供給する。ガラス原料粒子GMは、加熱気相雰囲気K中を通過して加熱され、溶融ガラス粒子Uを形成し、貯留部1Bに貯留された溶融ガラスG上に降下する。
本実施形態のガラス溶融炉30においては、高周波誘導コイル21によりバーナー10の先端部10Aを加熱しながら、バーナー10から酸素燃焼炎Fを下向きで噴射させて、この酸素燃焼炎F(すなわち、加熱気相雰囲気K)中にガラス原料粒子GMをバーナー10の原料供給部である原料供給路12Aから供給する。ガラス原料粒子GMは、加熱気相雰囲気K中を通過して加熱され、溶融ガラス粒子Uを形成し、貯留部1Bに貯留された溶融ガラスG上に降下する。
本実施形態のガラス溶融炉30は、バーナー10の先端部10Aを加熱する加熱手段20として、高周波により誘導加熱する高周波誘導コイル21を備え、バーナー10の先端部10Aを自己発熱させることにより、溶融ガラスGから揮散した成分がバーナー10の先端部10Aで凝縮することを抑止できる。また、付着物を熱により溶融してつらら状物が形成される前に自重で下方に垂れ落とすことができる。従って、本実施形態のガラス溶融炉30によれば、バーナー10の先端部10Aへのつらら状の付着物の形成を抑制できる。
本実施形態のガラス溶融炉30は、バーナー10の先端部10Aへのつらら状の付着物の形成を抑制できるので、バーナー10の火炎が不安定化することがなく、また、バーナー10の吐出口が閉塞することがない。さらに、つらら状物が形成されないので、つらら状物がバーナー10下方の溶融ガラスGへと落下することがなく、落下したつらら状物とガラス融液との組成差によりガラスが不均質化することがなく、均一な組成の高品質の溶融ガラスGおよびガラスを製造できる。
本実施形態のガラス溶融炉30は、バーナー10の先端部10Aへのつらら状の付着物の形成を抑制できるので、バーナー10の火炎が不安定化することがなく、また、バーナー10の吐出口が閉塞することがない。さらに、つらら状物が形成されないので、つらら状物がバーナー10下方の溶融ガラスGへと落下することがなく、落下したつらら状物とガラス融液との組成差によりガラスが不均質化することがなく、均一な組成の高品質の溶融ガラスGおよびガラスを製造できる。
本発明に係るガラス溶融炉が備える加熱手段は、上述した図1および図3に示す高周波誘導コイル21に限定されない。以下、本発明に係るガラス溶融炉が備える加熱手段の他の形態を図4〜7に基づき説明する。なお、図4〜7において、図1に示すガラス溶融炉30と同一の構成要素には同一の符号を付し、同一の構成要素については説明を省略する。
図4は本発明に係るガラス溶融炉が備える加熱手段の第2実施形態を模式的に示す断面図である。
本実施形態の加熱手段20Bは、炉体1の天井部1Aにバーナー10の先端部10Aを取り囲むように配置された、抵抗発熱装置の一例である抵抗発熱体23であり、バーナー10の先端部10Aの周囲に設けられた耐火材24に埋め込まれている。耐火材24はバーナー10の先端部10Aの周囲を取り囲むように筒型に設けられており、その内周面近くの部分に抵抗発熱体23がコイル型に内蔵されている。抵抗発熱体23とバーナー10との間には、バーナー10を取り囲むように均熱部材25が配置されている。抵抗発熱体23は電源装置(図示略)に接続されており、電源装置より電流を抵抗発熱体23に印加することにより、抵抗発熱により抵抗発熱体23が発熱する構成となっている。
本実施形態の加熱手段20Bは、炉体1の天井部1Aにバーナー10の先端部10Aを取り囲むように配置された、抵抗発熱装置の一例である抵抗発熱体23であり、バーナー10の先端部10Aの周囲に設けられた耐火材24に埋め込まれている。耐火材24はバーナー10の先端部10Aの周囲を取り囲むように筒型に設けられており、その内周面近くの部分に抵抗発熱体23がコイル型に内蔵されている。抵抗発熱体23とバーナー10との間には、バーナー10を取り囲むように均熱部材25が配置されている。抵抗発熱体23は電源装置(図示略)に接続されており、電源装置より電流を抵抗発熱体23に印加することにより、抵抗発熱により抵抗発熱体23が発熱する構成となっている。
抵抗発熱体23は、電流を印加することにより抵抗発熱する材料より構成され、たとえば、Ni−Cr合金、白金または白金合金、2珪化モリブデン等よりコイル状に構成されている。
均熱部材25は、円筒形の耐火物であり、抵抗発熱体23からの熱を均等にする目的、および、抵抗発熱体23の保護の目的で設置されている。均熱部材25の材質は、耐熱性、および、溶融ガラスGからの揮発物への耐食性を考慮して適宜選択され、アルミナ、ムライト、ジルコンなどのセラミックスが好ましい。
耐火材24の材質としては、図3に示す耐火材22と同じものが挙げられる。
なお、図4に示す例では、抵抗発熱体23が耐火材24に埋め込まれている例を示しているが、耐火材24は省略して抵抗発熱体23を均熱部材25の外周部に単独で配置することもできる。
本発明に係るガラス溶融炉が本実施形態の加熱手段20Bを備える場合、電源装置(図示略)から抵抗発熱体23に電流を印加することにより、抵抗発熱により抵抗発熱体23が発熱し、この熱を、均熱部材25を介してバーナー10の先端部10Aに伝熱することで、バーナー先端部10Aを加熱し、つらら状物の生成と成長を防止できる。
均熱部材25は、円筒形の耐火物であり、抵抗発熱体23からの熱を均等にする目的、および、抵抗発熱体23の保護の目的で設置されている。均熱部材25の材質は、耐熱性、および、溶融ガラスGからの揮発物への耐食性を考慮して適宜選択され、アルミナ、ムライト、ジルコンなどのセラミックスが好ましい。
耐火材24の材質としては、図3に示す耐火材22と同じものが挙げられる。
なお、図4に示す例では、抵抗発熱体23が耐火材24に埋め込まれている例を示しているが、耐火材24は省略して抵抗発熱体23を均熱部材25の外周部に単独で配置することもできる。
本発明に係るガラス溶融炉が本実施形態の加熱手段20Bを備える場合、電源装置(図示略)から抵抗発熱体23に電流を印加することにより、抵抗発熱により抵抗発熱体23が発熱し、この熱を、均熱部材25を介してバーナー10の先端部10Aに伝熱することで、バーナー先端部10Aを加熱し、つらら状物の生成と成長を防止できる。
図5は本発明に係るガラス溶融炉が備える加熱手段の第3実施形態を模式的に示す断面図であり、図6は図5に示す加熱手段の上面図である。
本実施形態の加熱手段20Cは、バーナー10と一体となるように、バーナー10の先端部10Aの周囲に配置された抵抗発熱体35、36である。加熱手段20Cにおいて、バーナー10の先端部10A側の周囲を取り囲むように断熱材27aを介して二つあるうちの一つ目の内側の円筒状の抵抗発熱体35および電極フランジ26Aが配置されている。さらに、その内側の抵抗発熱体35の周囲を取り囲むように断熱材27bを介して、二つ目の外側の円筒状の抵抗発熱体36および電極フランジ26Bが配置されている。抵抗発熱体35と抵抗発熱体36はバーナー10の先端部10A側の端部同士が接続部26Sで接続されており、接続部26Sはバーナー10側に向かって延設されてその端部26Eがバーナー先端部10Aと接触している。電極フランジ26Aおよび電極フランジ26Bは、電源装置(図示略)に接続されている。電極フランジ26A、電極フランジ26B、抵抗発熱体35、36および接続部26Sは同一の材質により構成されることが好ましく、その材質としては、白金または白金合金が好ましい。断熱材27a、27bの材質としては、たとえば、アルミナ質ファイバー材、アルミナ粉等が挙げられる。
本実施形態の加熱手段20Cは、バーナー10と一体となるように、バーナー10の先端部10Aの周囲に配置された抵抗発熱体35、36である。加熱手段20Cにおいて、バーナー10の先端部10A側の周囲を取り囲むように断熱材27aを介して二つあるうちの一つ目の内側の円筒状の抵抗発熱体35および電極フランジ26Aが配置されている。さらに、その内側の抵抗発熱体35の周囲を取り囲むように断熱材27bを介して、二つ目の外側の円筒状の抵抗発熱体36および電極フランジ26Bが配置されている。抵抗発熱体35と抵抗発熱体36はバーナー10の先端部10A側の端部同士が接続部26Sで接続されており、接続部26Sはバーナー10側に向かって延設されてその端部26Eがバーナー先端部10Aと接触している。電極フランジ26Aおよび電極フランジ26Bは、電源装置(図示略)に接続されている。電極フランジ26A、電極フランジ26B、抵抗発熱体35、36および接続部26Sは同一の材質により構成されることが好ましく、その材質としては、白金または白金合金が好ましい。断熱材27a、27bの材質としては、たとえば、アルミナ質ファイバー材、アルミナ粉等が挙げられる。
本発明に係るガラス溶融炉が本実施形態の加熱手段20Cを備える場合、電源装置(図示略)から電極フランジ26Aおよび電極フランジ26Bに電流を印加することにより、抵抗発熱により抵抗発熱体35、36およびその接続部26Sが発熱する。接続部26Sの端部26Eはバーナー10の先端部10Aに接触しているため、接続部26Sの端部26Eからバーナー10の先端部10Aに伝熱し、バーナー先端部10Aおよび先端外周部を加熱でき、これにより、バーナー10の先端部10Aにおいてつらら状物の生成と成長を防止できる。
図7は本発明に係るガラス溶融炉が備える加熱手段の第4実施形態を模式的に示す断面図である。
本実施形態の加熱手段20Dは、熱風導入装置の一例であって、バーナー10が設置された炉体1の天井部1Aの上面にバーナー10を取り囲むように配置された固定具29により固定されてバーナー10の先端部10A側に向けて熱風を噴出できるように斜め下向きに配置された熱風導入チューブ28とで構成されている。熱風導入チューブ28はその先端部28Aをバーナー10の先端部10Aより若干上側に位置させ、先端部28Aをバーナー10の先端部10Aの中心に向けるように、若干バーナー10の先端部10Aの内側に向けて斜め下向きに配置されている。熱風導入チューブ28は熱風供給装置(図示略)に接続されており、熱風供給装置より熱風導入チューブ28に熱風を供給することにより、熱風導入チューブ28の先端部28Aから熱風をバーナー10の先端部10A側に向けて噴出できる構成となっている。
熱風導入チューブ28は、鋼、ステンレス、アルミナ、白金または白金合金などの材質よりチューブ状に構成されている。
本実施形態の加熱手段20Dは、熱風導入装置の一例であって、バーナー10が設置された炉体1の天井部1Aの上面にバーナー10を取り囲むように配置された固定具29により固定されてバーナー10の先端部10A側に向けて熱風を噴出できるように斜め下向きに配置された熱風導入チューブ28とで構成されている。熱風導入チューブ28はその先端部28Aをバーナー10の先端部10Aより若干上側に位置させ、先端部28Aをバーナー10の先端部10Aの中心に向けるように、若干バーナー10の先端部10Aの内側に向けて斜め下向きに配置されている。熱風導入チューブ28は熱風供給装置(図示略)に接続されており、熱風供給装置より熱風導入チューブ28に熱風を供給することにより、熱風導入チューブ28の先端部28Aから熱風をバーナー10の先端部10A側に向けて噴出できる構成となっている。
熱風導入チューブ28は、鋼、ステンレス、アルミナ、白金または白金合金などの材質よりチューブ状に構成されている。
本発明に係るガラス溶融炉が本実施形態の加熱手段20Dを備える場合、熱風導入チューブ28からバーナー10の先端部10A側に向けて熱風を噴出することにより、バーナー10の先端部10Aを加熱することができる。なお、熱風導入装置の設置位置は図7に示す例に限定されず、バーナー10の先端部10Aに熱風を吹き付けることができる位置であればよく、適宜調整可能である。また、熱風導入チューブ28を固定する固定具29の形態は特に制限されず、適宜選択可能である。
本発明に係るガラス溶融炉は、上記第2〜4実施形態の加熱手段20B、20C、20Dのいずれかを備える構成とすることにより、溶融ガラスGから揮散した成分がバーナー10の先端部10Aで凝縮することを抑止できる。また、付着物を熱により溶融してつらら状物が形成される前に自重で下方に垂れ落とすことができる。従って、本発明に係るガラス溶融炉によれば、バーナー10の先端部10Aへのつらら状の付着物の形成を抑制できる。なお、上記第2〜4実施形態の加熱手段20B、20C、20Dのいずれかによりバーナー10の先端部10Aを加熱する際、上記第1実施形態の加熱手段20と同様に、バーナー10の先端部10Aの温度が300〜1200℃の範囲内となるように加熱することが好ましい。
本発明に係るガラス溶融炉は、バーナー10の先端部10Aへのつらら状の付着物の形成を抑制できるので、バーナー10の火炎が不安定化することがなく、また、バーナー10の吐出口が閉塞することがない。さらに、つらら状物が形成されないので、つらら状物がバーナー10下方の溶融ガラスGへと落下することがなく、落下したつらら状物とガラス融液との組成差によりガラスが不均質化することがなく、均一な組成の高品質の溶融ガラスGおよびガラスを製造できる。
本発明に係るガラス溶融炉は、バーナー10の先端部10Aへのつらら状の付着物の形成を抑制できるので、バーナー10の火炎が不安定化することがなく、また、バーナー10の吐出口が閉塞することがない。さらに、つらら状物が形成されないので、つらら状物がバーナー10下方の溶融ガラスGへと落下することがなく、落下したつらら状物とガラス融液との組成差によりガラスが不均質化することがなく、均一な組成の高品質の溶融ガラスGおよびガラスを製造できる。
本実施形態のガラス溶融炉30、および、上記第2〜4実施形態の加熱手段20B、20C、20Dのいずれかを備える本発明に係るガラス溶融炉を用いて製造する溶融ガラスGは、気中溶融法により製造されるガラスである限り、組成的には制限されない。したがって、ソーダライムガラス、混合アルカリ系ガラス、ホウケイ酸ガラス、あるいは、無アルカリガラスのいずれであってもよい。また、製造されるガラス物品の用途は、建築用や車両用に限定されず、フラットパネルディスプレイ用、その他の各種用途が挙げられる。
たとえば、液晶ディスプレイ用または有機ELディスプレイ用の基板に使用される無アルカリガラスの場合には、酸化物基準の質量百分率表示で、SiO2:39〜75%、Al2O3:3〜27%、B2O3:0〜20%、MgO:0〜13%、CaO:0〜17%、SrO:0〜20%、BaO:0〜30%、という組成を有することが好ましい。
たとえば、液晶ディスプレイ用または有機ELディスプレイ用の基板に使用される無アルカリガラスの場合には、酸化物基準の質量百分率表示で、SiO2:39〜75%、Al2O3:3〜27%、B2O3:0〜20%、MgO:0〜13%、CaO:0〜17%、SrO:0〜20%、BaO:0〜30%、という組成を有することが好ましい。
本実施形態においては、前記いずれかの用途のガラスの原料の各成分の粒子状の原料粉末粒子を目的のガラスの組成比に合わせて混合し、造粒体としたガラス原料粒子GMを用意する。
基本的に気中溶融法は、複数(通常3成分以上)の成分から成るガラスを製造するためにガラス原料粒子GMを溶融してガラスを製造する方法である。
基本的に気中溶融法は、複数(通常3成分以上)の成分から成るガラスを製造するためにガラス原料粒子GMを溶融してガラスを製造する方法である。
また、たとえば、ガラス原料粒子GMの一例として、無アルカリガラスの一例を適用する場合、珪砂、アルミナ(Al2O3)、ホウ酸(H3BO3)、水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)、炭酸カルシウム(CaCO3)、炭酸ストロンチウム(SrCO3)、炭酸バリウム(BaCO3)などの原料粉末粒子を目的のガラスの組成比に合致するように調合し、たとえばスプレードライ造粒法により30〜1000μm程度の造粒体として、ガラス原料粒子GMを得ることができる。
前記ガラス原料粉末粒子からガラス原料粒子GMを調製する方法としては、スプレードライ造粒法などの方法が使用でき、ガラス原料を分散溶解させた水溶液を高温雰囲気中に噴霧させて乾燥固化させる造粒法が好ましい。また、この造粒体は目的とするガラスの成分組成に対応する混合比の原料のみで構成してもよいが、その造粒体に更に同一組成のガラスカレット微粉を混合して、これをガラス原料粒子GMとして用いることもできる。
スプレードライ造粒によりガラス原料粒子GMを得るための一例方法として、上述の各成分のガラス原料粉末粒子として2〜500μmの範囲のガラス原料粉末粒子を蒸留水などの溶媒中に分散してスラリーを構成し、このスラリーをボールミルなどの攪拌装置で所定時間攪拌し、混合し、粉砕したのちにスプレードライ造粒することで上述の各成分のガラス原料粉末粒子がほぼ均一に分散されたガラス原料粒子GMが得られる。
なお、前述のスラリーを攪拌装置で攪拌する際、原料粉末粒子の均一分散と造粒原料の強度を向上させる目的で2−アミノエタノール、PVA(ポリビニルアルコール)などのバインダーを混合してから攪拌することが好ましい。
本実施形態において用いるガラス原料粒子GMは、上述のスプレードライ造粒法の他に、転動造粒法、攪拌造粒法などの乾式造粒法により形成することもできる。
なお、前述のスラリーを攪拌装置で攪拌する際、原料粉末粒子の均一分散と造粒原料の強度を向上させる目的で2−アミノエタノール、PVA(ポリビニルアルコール)などのバインダーを混合してから攪拌することが好ましい。
本実施形態において用いるガラス原料粒子GMは、上述のスプレードライ造粒法の他に、転動造粒法、攪拌造粒法などの乾式造粒法により形成することもできる。
ガラス原料粒子GMの平均粒径(重量平均)は30〜1000μmの範囲が好ましい。より好ましくは、平均粒径(重量平均)が50〜500μmの範囲内のガラス原料粒子GMが使用され、さらに70〜300μmの範囲内のガラス原料粒子GMが好ましい。このガラス原料粒子GMの一例を拡大して図1に示すが、1つのガラス原料粒子GMにおいて最終目的とするガラスの組成比にほぼ合致するか近似した組成比となっていることが好ましい。
ガラス原料粒子GMが溶融した溶融ガラス粒子Uの平均粒径(重量平均)は、通常ガラス原料粒子GMの平均粒径の80%程度となることが多い。ガラス原料粒子GMの粒径は、短時間で加熱でき、発生ガスの放散が容易である点、および粒子間の組成変動の低減の点から、前述の範囲を選択することが好ましい。
ガラス原料粒子GMが溶融した溶融ガラス粒子Uの平均粒径(重量平均)は、通常ガラス原料粒子GMの平均粒径の80%程度となることが多い。ガラス原料粒子GMの粒径は、短時間で加熱でき、発生ガスの放散が容易である点、および粒子間の組成変動の低減の点から、前述の範囲を選択することが好ましい。
また、これらのガラス原料粒子GMは、必要に応じて、副原料として清澄剤、着色剤、溶融助剤、乳白剤等を含むことができる。また、これらのガラス原料粒子GM中のホウ酸などは、高温時の蒸気圧が比較的高いため加熱により蒸発しやすいことから、最終製品であるガラスの組成よりも余分に混合しておくことができる。
本実施形態において、副原料として清澄剤を含有する場合、塩素(Cl)、硫黄(S)、フッ素(F)の中から1種または2種以上の元素を選択して含む清澄剤を必要量添加することができる。
また、従来から用いられているSb、As酸化物などの清澄剤は、泡削減効果が生じたとしても、これら清澄剤の元素は環境負荷低減の面で望ましくない元素であり、それらの利用は環境負荷低減の方向性から見て削減することが好ましい。
本実施形態において、副原料として清澄剤を含有する場合、塩素(Cl)、硫黄(S)、フッ素(F)の中から1種または2種以上の元素を選択して含む清澄剤を必要量添加することができる。
また、従来から用いられているSb、As酸化物などの清澄剤は、泡削減効果が生じたとしても、これら清澄剤の元素は環境負荷低減の面で望ましくない元素であり、それらの利用は環境負荷低減の方向性から見て削減することが好ましい。
この溶融ガラスGを所定の速度で排出口4から排出し、必要に応じ減圧脱泡装置に導入し、減圧状態で強制的にさらに脱泡した後、成形装置5に移送して目的の形状に成形し、ガラス物品を製造できる。
以上のように製造されたガラス物品は、上述の如く高品質の溶融ガラスGより形成されているため、高い品質のガラス物品を得ることができる。
以上のように製造されたガラス物品は、上述の如く高品質の溶融ガラスGより形成されているため、高い品質のガラス物品を得ることができる。
図8は本発明に係るガラス原料の溶融方法を用いてガラス物品を製造する方法の一例を示すフロー図である。
図8に示す方法に従い、ガラス物品を製造するには、上述のガラス溶融炉30を用いた上述の溶融ガラスの製造方法によるガラス溶融工程S1により溶融ガラスGを得たならば、溶融ガラスGを成形装置5に送って目的の形状に成形する成形工程S2を経た後、徐冷工程S3にて徐冷し、切断工程S4において必要な長さに切断することでガラス物品G5を得ることができる。
なお、必要に応じて、成形後の溶融ガラスを研磨する工程を設けて、ガラス物品G5を製造できる。
図8に示す方法に従い、ガラス物品を製造するには、上述のガラス溶融炉30を用いた上述の溶融ガラスの製造方法によるガラス溶融工程S1により溶融ガラスGを得たならば、溶融ガラスGを成形装置5に送って目的の形状に成形する成形工程S2を経た後、徐冷工程S3にて徐冷し、切断工程S4において必要な長さに切断することでガラス物品G5を得ることができる。
なお、必要に応じて、成形後の溶融ガラスを研磨する工程を設けて、ガラス物品G5を製造できる。
本発明のガラス溶融炉は図1に示す例に限定されない。図9に示すガラス溶融炉30Bように、加熱気相雰囲気Kを形成する手段として、バーナー10に加えて、さらに、熱プラズマを発生させる、一対以上の電極31で構成される多相アークプラズマ発生装置を備えていてもよい。また、バーナー10の酸素燃焼炎F、熱プラズマにより形成される加熱気相雰囲気Kの温度は、後述するガラス原料粒子GMに含まれる気体成分を迅速にガス化散逸させ、ガラス化反応を進行させるために、珪砂の溶融温度以上である1600℃以上に設定することが好ましい。これにより、炉体1内に投下されたガラス原料粒子GMは、酸素燃焼炎Fまたは、酸素燃焼炎Fおよび熱プラズマによって、迅速にガス化散逸されるとともに、高温で加熱されることにより液状の目的組成物の溶融ガラスUとなって降下し、炉体1の底部1Bの溶融ガラスGに着地し、溶融ガラスGとして貯留される。
図10は本発明に係る溶融ガラスの製造方法を用いてガラスビーズ(ガラス粒体)を製造する装置の一実施形態を示すもので、本実施形態の製造装置40は、収容部44と、収容部44の天井部44Aを貫通するように酸素燃焼炎Fが下向きに噴射されるように配置されたバーナー10と、バーナー10の先端部10Aを加熱するためにバーナー10の先端側10Aの周囲の収容部44の天井部44Aに配置された加熱手段20とを備えて構成されている。図10に示す製造装置40は、先の実施形態のガラス溶融炉30と類似の構造であり、先の装置の炉体1を収容部44に変更した点が異なる。その他の構成は図1に示すガラス溶融炉30の構成と同等であり、同一の要素には同一の符号を付し、同一要素の説明は省略する。なお、加熱手段20としては、上述の第1〜4実施形態の加熱手段20、20B、20C、20Dのいずれを備えていてもよい。
本実施形態の製造装置40において、収容部44の内部には、ステンレス鋼製のバケツ状の貯留部41を備えた搬送台車42が収容されている。また、図示されていないが収容部44の筐体表面は冷却水で冷却されている。さらに、収容部44の側壁部に排気管43を介し排ガス装置45が接続されている。
なお、図10では略しているが、収容部44の側壁部には収容部44を密閉状態とすることが可能な開閉扉が形成されていて、搬送台車42は開閉扉を開けることで収容部44の外部に移動できるようになっている。
なお、図10では略しているが、収容部44の側壁部には収容部44を密閉状態とすることが可能な開閉扉が形成されていて、搬送台車42は開閉扉を開けることで収容部44の外部に移動できるようになっている。
先に説明した実施形態の場合と同様に、加熱手段20によりバーナー10の先端部10Aを加熱しながら、ガラス原料粒子GMをバーナー10の酸素燃焼炎Fからなる加熱気相雰囲気Kに投入することで、ガラス原料粒子GMを加熱気相雰囲気K中で溶融させて溶融ガラス粒子Uとすることができ、この溶融ガラス粒子Uをステンレス鋼製の貯留部41に落下させて冷却することで、ガラスビーズGBを得ることができる。したがって、本実施形態の装置40において貯留部41は、溶融ガラス粒子Uを冷却してガラスビーズGBとし、ガラスビーズBGを集積する構成とされている。なお、本実施形態の装置40において、貯留部41と搬送台車42は必須ではなく、これらを略して収容部44の床部44Bにおいて溶融ガラス粒子を受ける構造としてもよく、その場合は収容部44の内部空間と床部44Bが溶融ガラス粒子を冷却するように構成する。
図10に示す製造装置40は、バーナー10の先端部10Aを加熱する加熱手段20を備える構成であるため、バーナー10の先端部10Aに付着物が生じにくく、仮に付着物が生じても肥大化する前に落下させることができるので、肥大化したつらら状物が形成されることがなく、つらら状物を落下させることがないため、均一な品質のガラスビーズGBを製造できる。
このようにして得られたガラスビーズGBは、ガラスビーズとしてそのまま利用されたり、他の原料と混合されて利用されたり、その他の溶融炉の中に投入されてガラス物品の製造に利用される。
このようにして得られたガラスビーズGBは、ガラスビーズとしてそのまま利用されたり、他の原料と混合されて利用されたり、その他の溶融炉の中に投入されてガラス物品の製造に利用される。
なお、本発明に係るガラス溶融炉が備える加熱手段は、上記第1〜4実施形態の加熱手段20、20B、20C、20Dに限定されず、気中溶融バーナーの先端部を加熱できるものであれば適用できる。また、加熱手段による気中溶融バーナーの先端部の加熱は、気中溶融バーナーに加熱手段が接触した状態で加熱する直接加熱、または、気中溶融バーナーに加熱手段が非接触で外部から加熱する間接加熱のいずれでもよい。
本発明の技術は、建築用ガラス、車両用ガラス、光学用ガラス、医療用ガラス、表示装置用ガラス、ガラスビーズ、その他一般のガラス物品の製造に広く適用できる。
1…炉体、1A…天井部、1B…貯留部、1C…側壁、2…排気口、2a…排気管、3…排ガス処理装置、4…排出口、5…成形装置、6…ガス供給装置、7a、7b、7c…供給管、8…原料供給器、9…供給管、10…気中溶融バーナー(バーナー)、先端部10A、11…第1ノズル、11A…燃料ガス供給路、12…第2ノズル、12A…原料供給路(原料供給部)、13…第3ノズル、13A…1次燃焼ガス供給路、14…第4ノズル、14A…2次燃焼ガス供給路、15…外管、20、20B、20C、20D…加熱手段、21…高周波誘導コイル(高周波誘導加熱装置)、22…耐火材、23…抵抗発熱体(抵抗発熱装置)、24…耐火材、25…均熱部材、26A、26B…電極フランジ、26S…接続部、26E…端部、27a、27b…断熱材、28…熱風導入チューブ(熱風導入装置)、29…固定具、30、30B…ガラス溶融炉、31…電極、35、36…抵抗発熱体(抵抗発熱装置)、40…製造装置、41…貯留部、43…排気管、44…収容部、45…排ガス処理装置、K…加熱気相雰囲気、G…溶融ガラス、GM…ガラス原料粒子、U…溶融ガラス粒子、F…酸素燃焼炎、GB…ガラスビーズ。
Claims (15)
- 溶融ガラスを収容する炉体と、
前記炉体に下向きに配置され前記炉体の内側でガラス原料粒子を加熱溶融して溶融ガラス粒子にするための加熱気相雰囲気を形成する原料加熱部と、前記炉体に配置され前記加熱気相雰囲気に前記ガラス原料粒子を供給する原料供給部と、を備える気中溶融バーナーと、
前記気中溶融バーナーの周囲に配置され、前記気中溶融バーナーの先端部を加熱する加熱手段と、
を有するガラス溶融炉。 - 前記気中溶融バーナーが、前記炉体の上部に下向きに設置されている請求項1に記載のガラス溶融炉。
- 前記加熱手段が、抵抗発熱装置、高周波誘導加熱装置、および熱風導入装置のいずれかである請求項1または2に記載のガラス溶融炉。
- 前記気中溶融バーナーの先端部の周囲に、前記加熱手段である抵抗発熱体または高周波誘導コイルが配置されている請求項1〜3のいずれか一項に記載のガラス溶融炉。
- 前記抵抗発熱体が、前記気中溶融バーナーの先端部に接している請求項4に記載のガラス溶融炉。
- 前記加熱手段と前記気中溶融バーナーとの間に、均熱部材が設けられている請求項4に記載のガラス溶融炉。
- 前記熱風導入装置が、前記気中溶融バーナーの先端部に向けて熱風を噴出する熱風導入チューブを備える請求項3に記載のガラス溶融炉。
- 前記原料加熱部が、酸素燃焼炎を発生する請求項1〜7のいずれか一項に記載のガラス溶融炉。
- 前記炉体の下部に、前記溶融ガラス粒子を集積してガラス融液とする貯留部が設けられている請求項1〜8のいずれか一項に記載のガラス溶融炉。
- 前記炉体の下部に、前記溶融ガラス粒子を冷却してガラスビーズとし、該ガラスビーズを集積する貯留部が設けられている請求項1〜8のいずれか一項に記載のガラス溶融炉。
- 請求項1〜9のいずれか一項に記載のガラス溶融炉を用い、前記加熱手段により前記気中溶融バーナーの先端部を加熱しながら、前記気中溶融バーナーの前記原料加熱部により加熱気相雰囲気を形成し、前記加熱気相雰囲気中に前記原料供給部からガラス原料粒子を送ることにより該ガラス原料粒子を溶融させて溶融ガラス粒子とする溶融ガラスの製造方法。
- ガラス原料粒子を加熱気相雰囲気中で溶融ガラス粒子とする溶融ガラスの製造方法であって、前記ガラス原料粒子を供給する原料供給部と前記加熱気相雰囲気を形成する原料加熱部とを有する気中溶融バーナーの先端部を、前記加熱気相雰囲気を形成する際に加熱しながら、前記溶融ガラス粒子を形成する溶融ガラスの製造方法。
- 前記気中溶融バーナーの先端部が、300〜1200℃となるように加熱する請求項11または12に記載の溶融ガラスの製造方法。
- 請求項11〜13のいずれか一項に記載の溶融ガラスの製造方法により得られた溶融ガラス粒子を冷却することによりガラスビーズを形成するガラスビーズの製造方法。
- 請求項11〜13のいずれか一項に記載の溶融ガラスの製造方法を用いて溶融ガラスを製造する工程と、該溶融ガラスを成形する工程と、成形後のガラスを徐冷する工程と、を含むガラス物品の製造方法。
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JP2011101860A JP2012232868A (ja) | 2011-04-28 | 2011-04-28 | ガラス溶融炉、溶融ガラスの製造方法、ガラスビーズの製造方法およびガラス物品の製造方法 |
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2011
- 2011-04-28 JP JP2011101860A patent/JP2012232868A/ja not_active Withdrawn
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