JP2012229719A - ロックアップクラッチ付きトルクコンバータ - Google Patents
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Abstract
【課題】ロックアップ時におけるトルク伝達効率の低下を抑制し、トルクコンバータの車両への搭載性を向上させることを目的とする。
【解決手段】入力回転体のトルクを出力回転体に伝達するロックアップクラッチ付きトルクコンバータ100であって、入力回転体と一体となって回転するフロントカバー11と、フロントカバー11よりも剛性の高い部材で構成されるとともに、フロントカバー11に取り付けられて入力回転体からのトルクを受けるボス部材7と、フロントカバー11よりも耐磨耗性の高い部材で構成されるとともに、フロントカバー11に取り付けられてロックアップクラッチ5と摩擦係合する係合部材8と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】入力回転体のトルクを出力回転体に伝達するロックアップクラッチ付きトルクコンバータ100であって、入力回転体と一体となって回転するフロントカバー11と、フロントカバー11よりも剛性の高い部材で構成されるとともに、フロントカバー11に取り付けられて入力回転体からのトルクを受けるボス部材7と、フロントカバー11よりも耐磨耗性の高い部材で構成されるとともに、フロントカバー11に取り付けられてロックアップクラッチ5と摩擦係合する係合部材8と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明はロックアップクラッチ付きトルクコンバータに関する。
従来のロックアップクラッチ付きトルクコンバータは、いわゆるロックアップ時に、ロックアップクラッチをアルミニウム製の部材で構成されたフロントカバーに摩擦係合させることで、入力軸と出力軸とを機械的に連結していた。また、エンジン側からのトルクをフロントカバーに形成したボス部に直接受けて、フロントカバーに伝達していた(特許文献1参照)。
しかしながら、アルミニウム製の部材は鉄製の部材等と比べて耐摩耗性が低い。そのため、従来のロックアップクラッチ付きトルクコンバータは、ロックアップクラッチが摩擦係合するフロントカバーの端面が徐々に磨耗して摩擦係数が低下してしまい、ロックアップ時のトルク伝達効率が低下するという問題点があった。
また、アルミニウム製の部材は鉄製の部材等と比べて剛性も低い。そのため、エンジン側からのトルクをフロントカバーに形成したボス部に直接受ける構造とすると、ボス部の強度を確保するために、フロントカバーの肉厚を厚くする必要がある。その結果、トルクコンバータが大型化し、車両への搭載性が悪化するという問題点があった。
本発明はこのような問題点に着目してなされたものであり、ロックアップ時におけるトルク伝達効率の低下を抑制するとともに、トルクコンバータの車両への搭載性を向上させることを目的とする。
本発明は、入力回転体のトルクを出力回転体に伝達するロックアップクラッチ付きトルクコンバータである。そして、ロックアップクラッチ付きトルクコンバータが、入力回転体と一体となって回転するフロントカバーと、フロントカバーよりも剛性の高い部材で構成されるとともにフロントカバーに取り付けられて入力回転体からのトルクを受けるボス部材と、フロントカバーよりも耐磨耗性の高い部材で構成されるとともにフロントカバーに取り付けられてロックアップクラッチと摩擦係合する係合部材と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、ロックアップクラッチが摩擦係合する係合部材を、フロントカバーよりも耐磨耗性の高い部材で構成した。これにより、係合部材の磨耗を抑制できるので、ロックアップ時のトルク伝達効率の低下を抑制できる。
また、入力側回転体からのトルクを受けるボス部材を、フロントカバーよりも剛性の高い部材で構成した。これにより、ボス部の強度を確保することができるので、フロントカバーの肉厚が厚くなるのを抑制できる。よって、トルクコンバータの小型化が可能となって、トルクコンバータの車両への搭載性を向上させることができる。
以下、図面等を参照して本発明の実施形態について説明する。以下の説明において、軸方向とはエンジンの出力軸(クランクシャフト)の軸方向をいい、径方向とはエンジンの出力軸の径方向をいう。上側とは径方向にエンジンの出力軸から離れる側をいい、下側とは径方向にエンジンの出力軸に向かう側をいう。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態によるトルクコンバータ100の要部断面図である。
図1は、本発明の第1実施形態によるトルクコンバータ100の要部断面図である。
トルクコンバータ100は、エンジンと変速機との間に配置され、エンジンの出力軸から伝達されたトルクを、トルクコンバータケース1の内部に充填された作動油を介して変速機の入力軸に伝達する。図1では、エンジンはトルクコンバータ100の右側に配置され、変速機はトルクコンバータ100の左側に配置される。エンジンの出力軸と変速機の入力軸とは同軸上に配置される。
トルクコンバータケース1は、蓋としてのフロントカバー11と、容器としてのインペラシェル12と、を接合させて一体化したものである。フロントカバー11及びインペラシェル12は、トルクコンバータ100の軽量化のために、それぞれ鉄製の部材よりも軽量なアルミニウム製の部材で構成されている。トルクコンバータケース1の内部は、作動油が充填される作動油室2となっており、作動油室内にポンプインペラ3やタービンランナ4、ロックアップクラッチ5などのトルクコンバータ100の構成部品が設けられる。
フロントカバー11は、エンジンの出力軸を中心として、エンジンの出力軸と一体となって回転する円板状の部材である。
図2は、フロントカバー11に取り付けられる各部品を、フロントカバー11と共に個別に示した図である。フロントカバー11の構成と、フロントカバー11に取り付けられる各部品の構成については、図2も参照して説明する。
フロントカバー11には、フロントカバー11を軸方向に貫通する貫通孔111と、フロントカバー11の変速機側の端面11aに形成される凹部112と、フロントカバー11のエンジン側の端面11bに形成される円環状の溝部113と、が形成される。
貫通孔111は、フロントカバー11の外縁部近傍に形成される。貫通孔111は、フロントカバー11の円周方向に沿って、所定の間隔を空けて複数形成される。
凹部112は、その底面112aに貫通孔111の一端が開口するように、貫通孔111の周りに形成される。
円環状の溝部113は、貫通孔111が中心となるように形成される。円環状の溝部113には、シール機能を有するOリング6が嵌め込まれる。
貫通孔111には、ボス部材7と、係合部材8と、伝達部材9と、が取り付けられる。
ボス部材7及び係合部材8は、鉄製の部材によって一体成形される。
ボス部材7は、伝達部材9を保持する円筒状の部材である。ボス部材7は、内周面7aに雌ねじが切られており、変速機側から貫通孔111に挿入される。ボス部材7は、その軸方向長さが、貫通孔111の軸方向長さよりも短くなるように形成される。
係合部材8は、後述するロックアップピストン53に取り付けられる摩擦材531が摩擦係合する板状の部材である。係合部材8は、フロントカバー11の凹部112に嵌合する。係合部材8は、その厚さがフロントカバー11の凹部112の深さと等しくなるように形成される。これにより、係合部材8がフロントカバー11の凹部112に嵌合したときに、係合部材8の係合面8aとフロントカバー11の変速機側の端面11aとの間に段差が生じないようになっている。
伝達部材9は、エンジンの出力軸からのトルクが入力されてそのトルクをフロントカバー11に伝達する部材であり、鉄製の部材で構成される。伝達部材9は、円板91と、円板91の中央部から軸方向左側に突出する雄ねじ部92と、円板91の中央部から軸方向右側に突出する突出部93と、を備える。伝達部材9の雄ねじ部92をボス部材7の雌ねじに螺合することで、ボス部材に一体化された係合部材8と伝達部材9とがフロントカバー11に締結される。
円板91は、伝達部材9がフロントカバー11に締結されたときに貫通孔111を閉じる蓋部材として機能し、円環状の溝部113を覆うようにフロントカバー11のエンジン側の端面11bに当接する。円板91と、円環状の溝部113に嵌め込まれたOリング6とによって、貫通孔111が面シールされる。これにより、トルクコンバータケース1の密封性が確保され、トルクコンバータケース1の内部に充填された作動油が、貫通孔111を介してフロントカバー11の外部に漏れないようになっている。
突出部93には、エンジンの出力軸と一体となって回転するドライブプレート(図示せず)が締結される。これにより、エンジンの出力軸が回転すると、その回転力がドライブプレートから突出部93に入力される。突出部93にエンジンの回転力が入力されると、その回転力が雄ねじ部92及びボス部材7を介して最終的にフロントカバー11に伝達され、フロントカバー11がエンジンの出力軸と一体となって回転する。
インペラシェル12は、フロントカバー11を接合するための鉤爪状のフランジ部121と、トルクコンバータ100の構成部品を収容するための椀状の収容部122と、を備える。係合部材8の外縁部上側は、フロントカバー11の凹部112の底面112aと、インペラシェル12のフランジ部121の開口端面121aと、によって挟まれる。
インペラシェル12は、フランジ部121の内周面121bがフロントカバー11の外周面11cに接合されて、フロントカバー11と一体化される。これにより、フロントカバー11が回転すると、インペラシェル12もフロントカバー11と一体となって回転する。インペラシェル12は、変速機の入力軸を中心として回転する。
ポンプインペラ3は、インペラシェル12の収容部122と、収容部122の内壁に形成されて複数の羽根を備える羽根部31と、によって構成される羽根車である。ポンプインペラ3は、変速機の入力軸を中心として、インペラシェル12と一体となって回転する。ポンプインペラ3が回転すると、ポンプインペラ3の内部の作動油が、羽根によってタービンランナ4へ向かって押し出される。
タービンランナ4は、ポンプインペラ3と対向するようにインペラシェル12の収容部122の内部に設けられる。タービンランナ4は、変速機の入力軸を中心として変速機の入力軸と一体となって回転するタービンシェル41と、タービンシェル41の内壁に形成されて複数の羽根を備える羽根部42と、よって構成される羽根車である。タービンランナ4は、ポンプインペラ3によって押し出された作動油を羽根によって受け取り、この受け取った作動油によって回転させられる。
ロックアップクラッチ5は、タービンランナ4とフロントカバー11との間に設けられ、動力伝達部材51と、ダンパ52と、ロックアップピストン53と、を備える。ロックアップクラッチ5は、フロントカバー11とタービンシェル41とを機械的に連結することで、エンジンの出力軸からフロントカバー11に伝達されたトルクを、作動油を介さずに直接変速機の入力軸に伝達する。
動力伝達部材51は、タービンシェル41の外壁に固定され、タービンシェル41と一体となって回転する。
ダンパ52は、動力伝達部材51とロックアップピストン53とに連結されて、エンジンのトルク変動を吸収する。
ロックアップピストン53は、円環状の部材である。ロックアップピストン53の外縁部のフロントカバー側の端面53aには、フロントカバー11に取り付けた係合部材8と対向するように摩擦材531が取り付けられる。
ロックアップピストン53は、動力伝達部材51とロックアップピストン53との間に形成される第1油圧室2aと、フロントカバー11とロックアップピストン53との間に形成される第2油圧室2bと、に充填されている作動油の油圧差に応じて軸方向左右に移動する。第1油圧室2aの油圧が第2油圧室2bの油圧よりも大きくなると、ロックアップピストン53が軸方向右側に移動する。これにより、ロックアップピストン53に取り付けられた摩擦材531がフロントカバー11に取り付けられた係合部材8に押し付けられ、このとき発生する摩擦力によってフロントカバー11とタービンシェル41とが機械的に連結する。
以下、本実施形態によるトルクコンバータ100の効果について説明する。
前述したように、本実施形態ではトルクコンバータ100の軽量化のため、フロントカバー11及びインペラシェル12を、鉄製の部材に比べて軽量なアルミニウム製の部材で構成している。しかしながら、アルミニウム製の部材は、鉄製の部材に比べて耐摩擦性が低い。
そのため、フロントカバー全体をアルミニウム製の部材で構成してしまうと、フロントカバー11とタービンシェル41とを機械的に連結するロックアップ時に、摩擦材531が押し付けられる部位のフロントカバー11の端面が徐々に磨耗して、その端面の摩擦係数が小さくなってしまう。その結果、摩擦材531が押し付けられたときに安定した摩擦力を発生できなくなってしまい、ロックアップ時のトルク伝達効率が低下するおそれがある。
そこで本実施形態では、フロントカバー11に鉄製の部材で構成される係合部材8を取り付け、この係合部材8に摩擦材531を押し付けることにしたのである。係合部材8は、耐摩耗性の高い鉄製の部材で構成されているため、摩擦材531が係合する係合面8aの磨耗を抑制できる。これにより、係合面8aの摩擦係数の低下を抑制できるので、摩擦材531が押し付けられたときに安定した摩擦力を発生でき、ロックアップ時のトルク伝達効率の低下を抑制できる。
また、トルクコンバータ100の車両への搭載性を考慮すると、伝達部材9を保持するボス部材7の軸方向長さは、可能な限り短くすることが求められる。伝達部材9には、ドライブプレートを介してエンジンの出力軸からの大きなトルクが入力される。そのため、ボス部材7の軸方向長さは、ボス部材7に螺合される伝達部材9が緩まないように、伝達部材9の雌ねじ部の軸力を確保できる長さとしなければならない。
しかしながら、アルミニウム製の部材は、鉄製の部材に比べて剛性も低い。そのため、伝達部材9を保持するボス部材7をアルミニウム製の部材で構成してしまうと、伝達部材9の雄ねじ部92の軸力を確保するためには、ボス部材7の軸方向長さを長くする必要がある。その結果、トルクコンバータ100が大型化し、トルクコンバータ100の車両への搭載性が悪化する。
そこで本実施形態では、ボス部材7を鉄製の部材で構成したのである。これにより、ボス部材7をアルミニウム製の部材で構成するよりも、ボス部材7の軸方向長さを短くすることができ、結果としてフロントカバー11の肉厚を薄くできる。よって、トルクコンバータ100の小型化が可能となって、トルクコンバータ100の車両への搭載性を向上させることができる。
また、本実施形態では、ボス部材7と係合部材8とを一体化し、ボス部材7をフロントカバー11の貫通孔111に挿入するとともに、係合部材8をフロントカバー11の凹部112に嵌合させた。つまり、ボス部材7をフロントカバー11によって保持するときに、ボス部材7と一体化された係合部材8をフロントカバー11の凹部112に嵌合させて、係合部材8も同時にフロントカバー11によって保持されるようにした。
このように、ボス部材7と係合部材8とを一体化することで、ボス部材7を保持する部位として、貫通孔111の他に凹部112が追加されるので、ボス部材7を保持する部位を増加させることができる。よって、フロントカバー11によってボス部材7を十分に保持することでき、ボス部材7が傾いたり抜けたりするのを抑制することができる。さらに、ボス部材7と係合部材8とを一体化することで、これらをフロントカバー11に取り付ける作業が容易となる。
また、本実施形態では、係合部材8の外縁部上側が、フロントカバー11の凹部112の底面112aと、インペラシェル12のフランジ部121の開口端面121aと、によって挟まれるようにトルクコンバータケース1を形成した。
これにより、係合部材8の外縁部上側を、フロントカバー11とインペラシェル12とによって挟んだ状態でフロントカバー11とインペラシェル12とを接合できる。そのため、フロントカバー11とインペラシェル12との接合時に係合部材8が凹部112から浮き上がって位置決め精度が悪化することがなく、組み付け作業が容易となる。また、フロントカバー11とインペラシェル12との接合後に、係合部材8及びボス部材7がトルクコンバータケース1の内部に脱落するのを防止できる。
また、本実施形態では、ボス部材7がフロントカバー11のエンジン側の端面11bから飛び出ないように、ボス部材7の軸方向長さを、貫通孔111の軸方向長さよりも短くなるようにした。そして、ボス部材7の雌ねじに伝達部材9の雄ねじ部92を螺合し、Oリング6を介して貫通孔111を伝達部材9の円板91で閉じるようにした。
これにより、フロントカバー11のエンジン側の端面11bが、経時変化等によって陥没等した場合であっても良好なシール性を確保でき、トルクコンバータケース1の密封性を確保することができる。
また、本実施形態では、変速機側からフロントカバー11の貫通孔111にボス部材7を挿入し、エンジン側からボス部材7の雌ねじに伝達部材9の雄ねじ部92を螺合させて、係合部材8と伝達部材9とをフロントカバー11に締結した。
これにより、ボス部材7と一体化された係合部材8が、伝達部材9によって軸方向右側に引っ張られることになるので、係合部材8をフロントカバー11の凹部112の底面112aに密着させることができ、係合部材8とフロントカバー11との接触熱抵抗を小さくすることができる。そのため、ロックアップ時に発生する摩擦熱を、係合部材8からフロントカバー11へと効率的に伝達することができる。また、フロントカバー11が膨張等によって変形した場合でも、その変形に追従して係合部材8とフロントカバー11との密着性を確保することができる。
また、トルクコンバータケース1の内圧によるフロントカバー11の変形を抑えるためには、フロントカバー11の肉厚を厚くしてフロントカバー11の剛性を確保する必要があるが、本実施形態では、鉄製の部材で構成された係合部材8及び伝達部材9の円板91がフロントカバー11に密着して一体的にその変形に抗うことになる。そのため、同等の肉厚を確保するにあたり、フロントカバー11の肉厚を薄くできるので、トルクコンバータ100の小型化が可能となって、トルクコンバータ100の車両への搭載性を向上させることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を、図3及び図4を参照して説明する。本実施形態は、ボス部材7及び係合部材8を、フロントカバー11の鋳造時に鋳包んでフロントカバー11と一体化した点で第1実施形態と相違する。以下、その相違点を中心に説明する。なお、以下に示す各実施形態では前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を用いて重複する説明を適宜省略する。
次に、本発明の第2実施形態を、図3及び図4を参照して説明する。本実施形態は、ボス部材7及び係合部材8を、フロントカバー11の鋳造時に鋳包んでフロントカバー11と一体化した点で第1実施形態と相違する。以下、その相違点を中心に説明する。なお、以下に示す各実施形態では前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を用いて重複する説明を適宜省略する。
図3は、本実施形態によるトルクコンバータ100の要部断面図である。図4は、フロントカバー11に取り付けられる各部品を、フロントカバー11と共に個別に示した図である。
本実施形態によるフロントカバー11は、溶融状態のアルミニウム製の部材(以下「アルミ溶湯」という。)を、一体成形されたボス部材7及び係合部材8が予め内部に設置された鋳型の中に流し込んで冷却することで製造される。
これにより、図4に示すように、ボス部材7及び係合部材8を、フロントカバー11に一体化させることができる。そのため、部品搬送時に、フロントカバー11とボス部材7及び係合部材8とを、別途に搬送する必要がなくなるので、部品搬送時の作業性を向上させることができる。
また、本実施形態では、フロントカバー11によって鋳包まれる係合部材8の鋳包み面8bに、径方向に放射状に形成された溝81を形成する。これにより、鋳造時において、アルミ溶湯が係合部材8の鋳包み面8bに形成された溝81に充填されるので、係合部材8とフロントカバー11との密着性を向上させることができる。また、係合部材8とフロントカバー11との接触面積も増加するので、接触熱抵抗を小さくできる。そのため、ロックアップ時発生する摩擦熱を、より効率的に係合部材8からフロントカバー11に伝達することができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
例えば、上記各実施形態では、ボス部材7及び係合部材8を鉄製の部材によって一体成形したが、それぞれを別途に製造し、溶接等によって接合しても良い。
5 ロックアップクラッチ
6 Oリング(シール部)
7 ボス部材
8 係合部材
9 伝達部材
91 円板(蓋部)
11 フロントカバー
11a 変速機側の端面(出力回転体側の端面)
111 貫通孔
112 凹部
113 溝部(シール部)
12 インペラシェル
6 Oリング(シール部)
7 ボス部材
8 係合部材
9 伝達部材
91 円板(蓋部)
11 フロントカバー
11a 変速機側の端面(出力回転体側の端面)
111 貫通孔
112 凹部
113 溝部(シール部)
12 インペラシェル
Claims (4)
- 入力回転体のトルクを出力回転体に伝達するロックアップクラッチ付きトルクコンバータであって、
前記入力回転体と一体となって回転するフロントカバーと、
前記フロントカバーよりも剛性の高い部材で構成されるとともに、前記フロントカバーに取り付けられて前記入力回転体からのトルクを受けるボス部材と、
前記フロントカバーよりも耐磨耗性の高い部材で構成されるとともに、前記フロントカバーに取り付けられて前記ロックアップクラッチと摩擦係合する係合部材と、
を備えることを特徴とするロックアップクラッチ付きトルクコンバータ。 - 前記係合部材は、前記ボス部材と一体化され、前記フロントカバーの前記出力回転体側の端面に形成された凹部に嵌合する、
ことを特徴とする請求項1に記載のロックアップクラッチ付きトルクコンバータ。 - 前記フロントカバーに接合されて、前記フロントカバーと一体となって回転するインペラシェルを備え、
前記係合部材の外縁部の一部が、前記フロントカバーと前記インペラシェルとによって挟まれる、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のロックアップクラッチ付きトルクコンバータ。 - 前記フロントカバーを前記入力回転体の回転軸方向に貫通するとともに、前記ボス部材が取り付けられる貫通孔と、
前記ボス部材に螺合されて前記フロントカバーに締結され、前記ボス部材を介して前記フロントカバーに前記入力回転体からのトルクを伝達する伝達部材と、
前記伝達部材に設けられて、前記フロントカバーの前記入力回転体側の端面に当接して前記貫通孔を閉じる蓋部と、
前記蓋部が当接する前記フロントカバーの端面に形成され、前記貫通孔からの作動油の流出を防止するシール部と、
を備え、
前記ボス部材の軸方向長さは、前記貫通孔の軸方向長さよりも短い、
ことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1つに記載のロックアップクラッチ付きトルクコンバータ。
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JP2011097170A JP2012229719A (ja) | 2011-04-25 | 2011-04-25 | ロックアップクラッチ付きトルクコンバータ |
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