JP2012228923A - モータアシスト制御装置および方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 モータの接続切替により走行性能を向上させるモータアシスト制御装置を提供する。
【解決手段】 モータ15が、変速比が互いに異なる少なくとも二つの伝動機構を介して、エンジン2から駆動輪8に到る駆動装置1のいずれかの箇所に接続され、かつモータ15と二つの伝動機構とを切り替えて接続する切替機構が設けられている車両のモータアシスト制御装置において、変速比が相対的に大きい第一の前記伝動機構を介してモータ15が駆動装置1に連結されている状態で車両の車速が増大した場合、モータ15の回転数が過回転となる車速を決定し、この車速前に、モータトルク減少制御と接続の切り替え制御を行うことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 モータ15が、変速比が互いに異なる少なくとも二つの伝動機構を介して、エンジン2から駆動輪8に到る駆動装置1のいずれかの箇所に接続され、かつモータ15と二つの伝動機構とを切り替えて接続する切替機構が設けられている車両のモータアシスト制御装置において、変速比が相対的に大きい第一の前記伝動機構を介してモータ15が駆動装置1に連結されている状態で車両の車速が増大した場合、モータ15の回転数が過回転となる車速を決定し、この車速前に、モータトルク減少制御と接続の切り替え制御を行うことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ハイブリッド車両におけるモータアシストの制御装置および方法に関する。
従来、エンジンとモータとを備えているハイブリッド車では、エンジンを主動力源として、モータの駆動力でエンジンの駆動力をアシストするため、モータの駆動力を効率的に伝達させる動力伝達機構や電子制御装置が開発されてきた。
例えば、特許文献1には、1つの電気モータが車両の駆動用とエンジンの始動用との2つ役割を果たすために動作させる動力伝達機構が開示されている。この動力伝達機構では、電気モータの動力が、変速段を介して出力させる入力軸と、変速段を介さずに出力させる出力軸とに伝達される。そのために、電気モータを入力軸若しくは出力軸と接続・遮断する接続切替機構を有する。
特許文献2には、低速回転トルクモータと高速回転トルクモータの2つを備え、車速に応じて駆動するモータを選択する車両用駆動装置が開示されている。
特許文献3には、自動変速機の変速時において、変速ショックを低減するために、エンジンの出力トルクを低下させる技術が開示されている。また、特許文献4には、切替がないため、全領域で駆動力の向上が可能な技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の動力伝達機構および特許文献2に記載の車両用駆動装置では、モータの接続を切り替えることができるタイミングが、変速機の変速時に限定されるため、改良の余地があった。また、従来技術では、変速時にモータの出力トルクが抜けるため、車両の駆動力向上の余地があった。
そこで本発明は、上記の技術的課題に着目したものであって、エンジンとモータとを備えたハイブリッド車において、モータの過回転を防止させ、かつモータの接続切替が必須の場合であっても接続切替に伴うトルク抜けを防止をさせる制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためのものであって、エンジンから駆動輪に伝達される駆動力に付加する補助駆動力を出力するモータが、変速比が互いに異なる少なくとも二つの伝動機構を介して、前記エンジンから駆動輪に到る駆動力伝達系統のいずれかの箇所に接続され、かつ前記モータと前記二つの伝動機構とを切り替えて接続する切替機構が設けられている車両のモータアシスト制御装置において、変速比が相対的に大きい第一の前記伝動機構を介して前記モータが前記駆動力伝達系統に連結されている状態で前記車両の車速が増大した場合に前記モータの回転数が過回転となる車速を第1所定値として決定する過回転車速決定手段と、前記第1所定値に基づき、当該第1所定値の車速から前記切替機構が接続切替を完了させる時間分以上遡った時点の車速を、前記モータの補助駆動力の伝達が遮断される車速である第2所定値として決定するモータトルク遮断速度決定手段と、前記車両の車速が、前記第2所定値の車速に近づくにつれて、前記モータの補助駆動力を減少させるモータトルク減少制御手段と、前記車両の車速が、前記第2所定値の車速から前記切替機構による切替動作が完了するまでの時間分以上経過した時点の車速に到ると、前記モータの補助駆動力を増加させるモータトルク増加制御手段とを有することを特徴とする。
また、本発明は、前記過回転車速決定手段は、前記第1所定値となる車速を、現在の変速比と最大アクセル開度による要求駆動力に基づいて決定することを特徴とする。
また、本発明は、前記モータトルク遮断速度決定手段は、前記第2所定値となる車速を、前記第1の所定値の車速から前記切替機構が前記モータと前記動力伝達系統との連結を遮断しニュートラル状態になる時間分以上遡った時点の車速に決定することを特徴とする。
また、本発明は、前記車両の車速が、前記第2所定値である車速以上となったとき、前記切替機構に対して、接続切替の実施をさせる切替実施制御手段をさらに有することを特徴とする。
また、本発明は、エンジンから駆動輪に伝達される駆動力に付加する補助駆動力を出力するモータが、変速比が互いに異なる少なくとも二つの伝動機構を介して、前記エンジンから駆動輪に到る駆動力伝達系統のいずれかの箇所に接続され、かつ前記モータと前記二つの伝動機構とを切り替えて接続する切替機構が設けられている車両のモータアシストを制御する方法であって、変速比が相対的に大きい第一の前記伝動機構を介して前記モータが前記駆動力伝達系統に連結されている状態で前記車両の車速が増大した場合に前記モータの回転数が過回転となる車速を第1所定値として決定する処理と、前記第1所定値に基づき、当該第1所定値の車速から前記切替機構が接続切替を完了させる時間分以上遡った時点の車速を、前記モータの補助駆動力の伝達が遮断される車速である第2所定値として決定する処理と、前記車両の車速が、前記第2所定値の車速に近づくにつれて、前記モータの補助駆動力を減少させる処理と、前記車両の車速が、前記第2所定値の車速から前記切替機構による切替動作が完了するまでの時間分以上経過した時点の車速に到ると、前記モータの補助駆動力を増加させる処理とを行うことを特徴とする。
本発明によれば、変速比に応じてモータが過回転になる車速を決定し、車両がこの車速に到達する前に、当該変速比より小さい変速比の伝動機構へモータの接続を切り替えることができるので、モータが過回転になることを防止させることができる。また、モータトルク減少制御により、このモータの接続を切り替えたことによるモータトルクの抜けを防止させることができる。
また、本発明によれば、車両が最大駆動力を要求された加速走行中であっても、モータの接続切替によるトルク抜けを防止させ、かつ、モータが過回転になることを防止させることができる。
また、本発明によれば、切替機構の接続切替は、モータアシスト制御装置に基づいて実施される。例えば、駆動力伝達系統が手動変速機など、運転手のシフトレバー等の操作がなければ変速しない変速機を含む場合であっても、運転手によるシフトレバー等の操作に起因せずに、接続切替の実施が可能になる。つまり、変速時以外に、接続切替の実施が可能になる。
また、本発明によれば、モータが過回転になる車速付近まで接続切替を実施させないので、接続切替前におけるモータの補助駆動力アシスト時間を継続させることができる。
また、本発明によれば、モータの補助駆動力が制御されているため、接続切替の実施時のショック軽減など、車両への負担を軽減させることができる。
また、本発明によれば、エンジンのトルクが小さくなるとき、具体的にはエンジンが低回転又は高回転の回転数領域において、モータがエンジンをアシストするので、車両の駆動力を増加させることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係るモータアシスト制御装置について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るモータアシスト装置100を搭載したハイブリッド車両の構成を模式的に示した図である。図1に例示したハイブリッド車両は、駆動装置1とモータアシスト装置100とを有する構成である。
まず、駆動装置1の構成について説明する。駆動装置1は、エンジン2、クラッチ3、入力軸11、出力軸12、変速機20、ディファレンシャル6、駆動軸8などを有する構成である。エンジン2は、ガソリンや軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関である。エンジン2は、クラッチ3、入力軸11、変速機20、出力軸12、ディファレンシャル6、駆動軸7などを介して駆動輪8に連結される。また、エンジン2の限界回転数は、モータ15の限界回転数よりも小さい回転数に設定されている。なお、エンジン2は、ECU31により燃料噴射制御、点火制御、吸入空気量調節制御などの駆動制御を受けるものであってもよい。
クラッチ3は、エンジン2と変速機20との間を接続もしくは遮断する。クラッチ3は、クラッチ板3a、クラッチ板3bを有する構成である。クラッチ板3aとクラッチ板3bとが一対をなしている。クラッチ板3aは、エンジン2により回転させられるクランクシャフト2aと一体に構成されている。クラッチ板3bは、入力軸11と一体に構成されている。このクラッチ3は、図示しないクラッチペダルが操作されたことに基づき、エンジン2と変速機20との間を接続もしくは遮断する。
変速機20は、入力軸11、出力軸12、1速ギヤ対21、2速ギヤ対22、3速ギヤ対23、4速ギヤ対24、5速ギヤ対25、後進ギヤ列26を有する構成である。変速機20では、入力軸11と出力軸12とが互いに平行に配置されている。また、図1に例示する変速機20は、図示しないクラッチペダルとシフトレバーとが操作されたことにより変速動作が実施される手動変速タイプの変速機である。なお、本発明に係る変速機20は、シフトレバーがアップシフトまたはダウンシフトの操作をされたことに基づき変速動作が実施される変速機であればよい。
また、変速機20は、図示しない同期連結機構を有する構成である。同期連結機構は、回転軸と変速ギヤとの回転数を同調させて連結するシフトチェンジを可能にする機構である。同期連結機構は、いわゆるシンクロメッシュや、シンクロナイザーなどである。以下の説明において、同期連結機構をシンクロナイザーとして説明を行う。例えば、入力軸11上であって、入力軸1速ギヤ21aと第1後進ギヤ26aとの間に第1のシンクロナイザーを設け、入力軸4速ギヤ24aと入力軸5速ギヤ25aとの間に第3のシンクロナイザーが設けられている。また、出力軸12上であって、出力軸2速ギヤ22bと出力軸3速ギヤ23bとの間に第2のシンクロナイザーが設けられている。
入力軸11には、入力軸1速ギヤ21a、入力軸2速ギヤ22a、入力軸3速ギヤ23a、入力軸4速ギヤ24a、入力軸5速ギヤ25a、第1後進ギヤ26aが設けられている。一方、出力軸12には、出力軸1速ギヤ21b、出力軸2速ギヤ22b、出力軸3速ギヤ23b、出力軸4速ギヤ24b、出力軸5速ギヤ25b、第3後進ギヤ26cが設けられている。1速ギヤ対21は、入力軸1速ギヤ21aと出力軸1速ギヤ21bとを含むものである。同様に、2速ギヤ対22は、入力軸2速ギヤ22aと出力軸2速ギヤ23bとを含むものである。3速ギヤ対23は、入力軸3速ギヤ23aと出力軸3速ギヤ23bとを含むものである。4速ギヤ対24は、入力軸4速ギヤ24aと出力軸4速ギヤ24bとを含むものである。5速ギヤ対25は、入力軸5速ギヤ25aと出力軸5速ギヤ25bとを含むものである。これら1速ギヤ対21,2速ギヤ対22,3速ギヤ対23,4速ギヤ対24,5速ギヤ対25は、それぞれ異なるギヤ比に設定されている。また、変速ギヤ対は、一対をなす入力軸ギヤと出力軸ギヤとが、常に噛み合っている。なお、変速段の区別なく、1〜5速ギヤ対を変速ギヤ対と表し、入力軸に設けられているギヤを入力軸ギヤと表し、出力軸に設けられているギヤを出力軸ギヤと表して説明する場合がある。
この変速機20の変速動作は、クラッチペダルとシフトレバーとの操作に基づき、一の変速ギヤ対を選択し、当該変速ギヤ対を介してエンジン2と出力軸12とが接続される。変速ギヤ対のうち、一の変速ギヤが軸に対して回転自在であるアイドルギヤとなっていて、他方の変速ギヤが軸と一体に構成されている。このアイドルギヤとして構成されている変速ギヤには、シンクロナイザーが連結されている。これにより、変速段に選択された変速ギヤ対は、アイドルギヤとして構成された変速ギヤがシンクロナイザーにより軸と連結される。
後進ギヤ列26は、第1後進ギヤ26aと、第2後進ギヤ26bと、第3後進ギヤ26cとを含むものである。これら第1後進ギヤ26aと、第2後進ギヤ26bと、第3後進ギヤ26cとは、常に噛み合っている。第1後進ギヤ26aは、入力軸11に対して回転自在なアイドルギヤとして構成されている。第2後進ギヤ26bは、第1後進ギヤ26a及び第3後進ギヤ26cと常に噛み合っている。また、第2後進ギヤ26bは、図示しない軸と一体に構成されている。第3後進ギヤ26cは、出力軸12と一体に構成されている。この後進ギヤ列26は、クラッチペダルとシフトレバーとの操作に基づき、エンジン2と出力軸12とを接続させる。これにより、入力軸11と出力軸12とは互いに逆回転する。
連結ギヤ4は、出力軸12と一体に構成されている。この連結ギヤ4は、ディファレンシャル6の連結ギヤ5と常に噛み合っている。これにより、出力軸12の回転に伴って、ディファレンシャル6を介して駆動軸7に動力が伝達され、駆動輪8が回転駆動される。
次に、モータアシスト装置100の構成について説明する。モータアシスト装置100は、モータ15、バッテリ16、ECU(Engine Control Unit)31、切替機構50などを有する構成である。モータ15は、いわゆる電気モータである。モータ15は、発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる同期発電電動機として構成されていてもよい。モータ15は、切替機構50、変速機20の入力軸11または出力軸12を介して駆動輪8に連結される。モータ15の限界回転数は、エンジン2の限界回転数より大きい回転数に設定されている。また、モータ15は、図示しないインバータを介してバッテリ16と電力のやりとりを行う。このモータ15は、ECU31によって駆動制御されている。例えば、モータ15は、ECU31より、モータトルク増加制御、モータトルク減少制御、モータトルクゼロ制御などの駆動制御を受ける。
切替機構50は、変速比が互いに異なる2つの伝動機構を介して、モータ15を駆動装置1に連結させるものである。一の伝動機構の変速比は、出力軸接続ギヤ対52の変速比である。他方の伝動機構の変速比は、出力軸接続ギヤ対52の変速比よりも小さい変速比である。つまり、2つの伝動機構の変速比は、互いに異なる変速比であり、かつ相対的に変速比の大小を比較することが可能である。したがって、切替機構50は、変速比が相対的に大きい一の伝動機構を介してモータ15の出力を伝達させていた伝達経路から、変速比が相対的に小さい他方の伝動機構を介してモータ15の出力を伝達させる伝達経路へと、モータ15の接続先を切替ることができる。この接続切替により、モータ15の過回転を防止することができる。
この切替機構50は、モータ15と変速機20の入力軸11または出力軸12とを機械的に接続・遮断するものである。具体的には、切替機構50は、変速機20の入力軸11と出力軸12のどちらかの軸にモータ15を接続させ、接続切替時には、この接続を遮断し、この接続切替前にモータ15が接続されていなかった変速機20の他方の軸とモータ15とを接続する動作をするものである。また切替機構50は、ECU31の制御により、図示しないアクチュエータなどを介して作動させられる。
この切替機構50は、要は、モータ15と出力軸接続ギヤ対52における駆動ギヤ52aとをトルク伝達できる状態に接続し、またモータ15と入力軸11とをトルク伝達できる状態に接続するクラッチ機構であり、電気的に制御されてその接続状態を切り替えるように構成されている。また、トルクの伝達を、歯同士の噛み合いによって行うように構成されたクラッチや、摩擦力によってトルクを伝達するように構成されたクラッチなどを採用することができる。
図1には、切替機構50の一例として、歯同士の噛み合いによってトルクを伝達するドグクラッチの例を示してある。より具体的には、モータ15の回転軸15aと共に回転する可動部材が図1における左側すなわちモータ15側に移動させられている状態では、可動部材と一体化されている連結部51bが、駆動ギヤ52aに一体化されている歯である連結部51aに噛み合って、モータ15の回転軸15aが駆動ギヤ52aに連結される。これに対して、その可動部材が図1における右側すなわち入力軸11側に移動させられた場合には、可動部材と一体化されている連結部51cが、入力軸11に一体化されている歯である連結部51dに噛み合ってモータ15の出力軸が入力軸11に連結されるように構成されている。なお、連結部51a,51bは、噛合機構であればよく、いわゆるシンクロメッシュやシンクロナイザーなどであってもよい。また、連結部51c,51dは、噛合式に限定されず、摩擦式などのクラッチ機構を構成するものであってもよい。出力軸接続ギヤ対52は、回転軸15aに対して回転自在に回転する駆動ギヤ52aと、変速機20の出力軸12と一体に回転するように連結された出力軸接続ギヤ52bとを含むものである。駆動ギヤ52aは、クラッチ51により回転軸15aと接続もしくは遮断される。この駆動ギヤ52aと出力軸接続ギヤ52bとは、常に噛み合っている。
また、切替機構50は、変速機20の入力軸11または出力軸12とモータ15との接続位置を切り替えるものである。接続位置とは、モータ15と変速機20との接続関係を表すものであって、モータ15の駆動力を伝達する構成部材を表すものである。具体的には、接続位置は、連結部51bと、連結部51cとである。例えば、モータ15と変速機20の出力軸12とが接続状態のとき、接続位置は、連結部51aと連結部51bとが噛合して接続している状態の連結部51bである。一方、モータ15と変速機20の入力軸11とが接続状態のとき、接続位置は、連結部51cと連結部51dが噛合して接続している状態の連結部51cである。なお、接続位置は、回転軸15aの動力を出力する構成部材を表す場合に限定されない。例えば、モータ15が変速機20の入力軸11と接続している場合、接続位置を入力軸11と表現してもよい。他方、モータ15が変速機20の出力軸12と接続している場合、接続位置を出力軸12と表現してもよい。この接続位置は、モータ15の動力が、変速機20の入力軸11または出力軸12のいずれかの軸を介して駆動輪8へ伝達されているかを示す表現方法に過ぎない。
制御装置は、ECU31、モータ回転数センサ、エンジン回転数センサ、車速センサ、入力軸回転数センサ、出力軸回転数センサ、シフト位置センサ、ペダル操作センサなどで構成されている。このECU31と各種センサとは電気通信可能に接続されている。
ECU31は、マイクロプロセッサであるCPU(Central Processing Unit)、CPUが実行するコンピュータプログラム、コンピュータプログラムや所定のデータを記憶するROM(Read Only Memory)、データを一時的に記憶するメモリであるRAM(Random Access Memory)、入出力インターフェースなどにより構成されている。ECU31は、いわゆるマイクロコンピュータである。ECU31は、エンジン2、モータ15、バッテリ16、切替機構50、変速機20などの動作を制御する。ECU31は、各種センサと電気通信可能に接続され、これらセンサから出力信号を受信することができる。
またECU31は、図示しない演算処理部と記憶部を有する構成である。この記憶部には、接続切替制御処理に用いるデータが記憶されている。記憶部は、時間Δt、車速V1、車速V2、車速V3などの情報を記憶している。なお、記憶部は、変速比に関連づけて、車速V1と、車速V2と、車速V3とを含む変速比毎のレコードからなるデータテーブルを有するデータ構造であってもよい。
時間Δtとは、最大アクセル開度の状態において、切替機構50が接続切替に要する時間である。例えば、この時間Δtは、連結部51aと連結部51bとが噛合している状態を遮断し、モータ15の回転数と変速機20の入力軸11の回転数とを同じに制御され、連結部51cと連結部51dとが噛合するまでに要する時間である。なお、この連結部51aと連結部51bとの噛合を遮断するのに要する時間を、出力軸遮断時間としてもよい。また、このモータ15の回転数を変速機20の入力軸11の回転数と同じにするのに要する時間を、回転数同期時間としてもよい。さらに、連結部51cと連結部51dとを噛合するのに要する時間を、ストローク時間としてもよい。
車速V1とは、モータ15が変速機20の出力軸12に接続された状態において、モータ15が過回転になる車速である。また、車速V1は、最大アクセル開度と変速比に基づいて決定される。つまり、車速V1は、車両の走行中に選択されている変速比毎に異なる車速である。これは、モータ15が出力軸12に接続されているので、出力軸接続ギヤ対52のギヤ比と変速ギヤ毎のギヤ比との関係に基づき、変速比毎に車速V1が設定されている。また、出力軸接続ギヤ対52のギヤ比は、1速ギヤ対21や2速ギヤ対22のように、変速機20の変速ギヤのうちギヤ比が大きい値に近い値が設定されている。そのため、車両が出力軸接続ギヤ対52のギヤ比よりも小さいギヤ比が設定されている変速ギヤで走行中、モータ15の限界回転数に到達するよりも先にエンジン2の限界回転数に到達することになる。したがって、モータ15が変速機20の出力軸12に接続されている状態であっても、モータ15の回転数がエンジン2の限界回転数より先に過回転になることがない変速ギヤで走行中であれば、この変速ギヤに対する車速V1を設定しなくてもよい。
車速V2とは、減少制御されてきたモータ15の出力トルクがゼロになる車速である。 車速V2は、切替機構50が接続切替を実施してもトルク抜けの発生を防止するために、モータ15の出力トルクがゼロに制御されていなければならない車速である。また、車速V2は、車速V1よりも小さい速度でなければならない。例えば、車速V2は、車両が最大アクセル開度の状態で走行中に、車速V1から時間Δt以上遡った時点における車速以下の車速であってもよい。つまり、この車速V2は、車速V1と時間Δtとに基づき決定される車速であってもよい。または、車速V2は、切替機構50がモータ15と変速機20との連結を遮断するのに要する時間分、例えば出力軸遮断時間分、以上遡った時点における車速以下の車速であってもよい。
車速V3とは、モータ15の出力トルクをゼロから増加させる制御が開始される車速である。換言するれば、車速V3とは、切替機構50による接続切替制御が完了し、モータ15の出力トルクの伝達を再開させる車速である。また、車速V3は、車速V1と車速V2と時間Δtとに基づいて決定される車速である。車速V3は、車速V2から時間Δt以上経過した後の時点における車速である。
モータ回転数センサは、モータ15の回転数を検出し、モータ回転数をECU31に出力する。エンジン回転数センサは、エンジン2の回転数を検出し、それを表すエンジン回転数信号をECU31に出力する。車速センサは、ハイブリッド車両の車速を検出し、それを表す車速信号をECU31に出力する。入力軸回転数センサは、入力軸11の回転数を検出し、それを表す入力軸回転数信号をECU31に出力する。出力軸回転数センサは、出力軸12の回転数を検出し、それを表す出力軸回転数信号をEUC31に出力する。シフト位置センサは、シフトレバーのシフト位置を検出して、それを表すシフト位置信号をECU31に出力する。アクセルペダル操作センサは、アクセルペダルの踏み込み量に対応したアクセル開度を検出し、それを表すアクセル開度信号をECU31に出力する。
次に、切替機構50のモータ接続切替動作について説明する。切替機構50は、モータ15が出力した駆動力を入力軸11へ伝達させる機械的な接続と、モータ3が出力した駆動力を出力軸12へ伝達させる機械的な接続とを切り替えるものである。ここでは、切替機構50が、モータ15と出力軸12との接続状態から、ニュートラル状態を経て、モータ3と入力軸11との接続状態へ切り替える動作について説明する。なお、切替機構50は、ECU31による動作制御を受けるものである。
この接続切替前の状態は、切替機構50は、モータ15と出力軸12との接続状態を維持している。一方で、切替機構50は、モータ15と入力軸11との遮断状態を維持している。
詳細には、切替機構50では、モータ15が、出力軸接続ギヤ対52を介して出力軸12と接続された状態である。つまり、連結部51aと連結部51bが噛合している状態である。一方で、モータ15が入力軸11と接続されていない状態である。つまり、連結部51cと連結部51dとが解放された状態である。したがって、この接続切替前の接続位置は、連結部51bとなる。
この切替機構50は、ECU31より遮断実施制御を受け、接続状態にあるモータ15と出力軸12とを遮断する。詳細には、噛合状態にある連結部51aと連結部51bとの歯同士を解放する。したがって、モータ15と入力軸11及び出力軸12との間が、ニュートラル状態になる。
また、このニュートラル状態中、モータ15及びバッテリ16は、ECU31の回転同期制御により、モータ15の回転数が入力軸12の回転数と同じ回転数になるように駆動制御される。したがって、ニュートラル状態中に、モータ15の回転軸15aと一体に回転するように構成された連結部51cを、入力軸11の回転数と同じ回転数で回転させる。
また、この切替機構50は、ECU31より接続実施制御を受け、遮断状態にあったモータ15と入力軸11とを接続させる。詳細には、解放状態にあった連結部51cと連結部51dとを噛合させる。つまり、モータ15が入力軸11と接続されている状態である。一方で、モータ15が出力軸12と接続されていない状態、つまり連結部51aと連結部51bとが噛み合わずに解放された状態である。したがって、この接続切替後の接続位置は、連結部51cとなる。
ここで説明した接続切替動作によって、モータ15と変速機20との接続が、出力軸12から入力軸11へ切り替わった。換言すれば、この接続切替動作によって、接続位置が、連結部51bから連結部51cへ切り替わったことになる。また、出力軸接続ギヤ対52のギヤ比と、現在の変速ギヤのギヤ比との関係において、この接続切替前におけるモータ15の回転数が、接続切替前の入力軸11の回転数より大きいものとする。つまり、この接続切替動作の実施により、モータ15の回転数を減少させる。なお、モータトルク減少制御によって、ニュートラル状態となる前にモータ15の回転数減少制御がされることがある。
次に、図2を参照して、ECU31の接続切替制御処理について説明する。図2は、ECU31が、切替機構50の接続切替動作を制御する接続切替制御処理フローを示した図である。
ECU31は、切替機構50の接続状態を確認し、モータ15が出力軸12に接続している状態であるか否かを判別する(ステップS101)。この接続軸判別の結果、モータ15が出力軸12に接続していると判別した場合(ステップS101でYes)、加速要求があるか否かを判別する(ステップS102)。この加速要求判別は、例えば、ECU31が、アクセルペダル操作センサから、アクセルペダルが踏み込まれたことを示すアクセル開度信号を受信したか否かで判別する。
前記加速要求判別の結果、加速要求があると判別した場合(ステップS102でYes)、ECU31は、記憶部を参照し、現在の変速比に基づき、モータ15が過回転になる車速V1を決定する(ステップS103)。
また、ECU31は、記憶部を参照し、前記決定した車速V1に基づき、モータ15の出力トルクの伝達がゼロである制御を開始する車速V2を決定する(ステップS104)。
また、ECU31は、記憶部を参照し、前記決定した車速V2に基づき、モータ15の出力トルクの伝達を再開する車速V3を決定する(Sステップ105)。
ECU31は、前記決定した車速V2に向けて車速が増加している場合、当該車速V2でモータ15の出力トルクがゼロになるように、この出力トルクの伝達を減少させるモータトルク減少制御を開始する(ステップS106)。このモータトルク減少制御は、車速が前記車速V2に近づくにつれて、徐々にモータ15の出力トルクを減少させる制御である。また、モータトルク減少制御は、接続切替時のトルク抜けを防止するためでもあり、車両の走行性能を保つための制御である。なお、モータトルク減少制御は、モータ15の出力トルクを減少させ、かつ加速要求に応じて増加中のモータ15の回転数を抑制させる制御を行うものであってもよい。
また、ECU31は、加速中の車速が前記決定した車速V2になったか否かを判別している(ステップS107)。この車速判別の結果、加速中の車速が車速V2に達していないと判別した場合(ステップS107でNo)、前記モータトルク減少制御を継続する(ステップS106)。
一方、前記車速判別の結果、加速中の車速が車速V2になったと判別した場合(ステップS107でYes)、ECU31は、前記モータトルク減少制御を終了し、モータ15の出力トルクの伝達がゼロであるモータトルクゼロ制御を開始する(ステップS108)。このモータトルクゼロ制御は、モータ接続の切替実施時、モータ接続の遮断前後におけるモータトルクに起因して発生するトルク抜けを防止するための制御である。
また、ECU31は、前記モータトルクゼロ制御を開始後、切替機構50に対して、モータ15と変速機20の出力軸12との接続状態を遮断する遮断実施制御を行う(ステップS109)。
また、ECU31は、モータ15およびバッテリ16に対して、モータ15の回転数が変速機20の入力軸11の回転数と同じ回転数になるように駆動させる回転数同期制御を行う(ステップS110)。例えば、現在の変速比が4速ギヤ対24などのハイギヤ側である場合、モータ15およびバッテリ16は、ECU31より、モータ15の回転数が減少させられる駆動制御を受ける。
ECU31は、前記駆動制御の後、切替機構50に対して、モータ15と変速機20の入力軸11との遮断状態を接続する接続実施制御を行う(ステップS111)。
ECU31は、前記接続実施制御による切替機構50の切替動作が完了後、加速中の車速が前記決定した車速V3になったか否かを判別している(ステップS112)。この車速判別の結果、加速中の車速が車速V3に達していないと判別した場合(ステップS112でNo)、ECU31は、前記モータトルクゼロ制御を継続し、加速中の車速が車速V3に達したか否かを判別している。
また、ECU31は、前記車速判別の結果、加速中の車速が車速V3になったと判別した場合(ステップS112でYes)、前記モータトルクゼロ制御を終了し、モータ15の出力トルクの伝達を増加させモータトルク増加制御を行い(ステップS113)、この接続切替制御処理を終了する。このモータトルク増加制御は、ゼロに制御されてきたモータ15の出力トルクの伝達を徐々に増加させる制御である。このモータトルク増加制御は、本来のアシスト性能を発揮するために、モータ15の補助駆動力を付加する制御である。なお、アシストできるモータの出力トルクの最大値まで増加させた場合、前記モータトルク増加制御は終了する。
図3は、アクセル開度を全開にした状態で切替機構50が接続位置の切替動作を実施する際の車速と、エンジンの最大駆動力およびモータの最大駆動力と、モータ15が変速機20と接続している軸の様子を例示する説明図である。なお、図3では、エンジン2をENG、モータ15をMGとして記載している。
時系列に説明すると最初は、MG接続がoutの状態である。これは、モータ15が変速機20の出力軸12と接続している状態である。この状態で、モータ15が過回転になる車速V1における時間がt1である。車速V2に向けて、モータトルク減少制御が実施され、モータ15の出力トルクが減少する。図中では、MGの最大駆動力が減少している。車速が車速V2に達した後、時間t4において、モータ15と変速機20の出力軸12との接続が遮断され、ニュートラル状態になる。接続実施制御により、時間t5において、モータ15と変速機20の入力軸11とが接続される。この接続後、時間t3において、モータトルク増加制御が開始される。つまり、車速V3において、モータトルク増加制御が開始される。また、時間t4と時間t5との間が時間Δtである。さらに、時間t2と時間t3との間、モータトルクゼロ制御が行われる。
図4は、エンジン2の駆動力にモータ15の補助駆動力をアシストした様子を例示する説明図である。図4(a)は、本実施形態における接続切替を実施する場合の車両の最大駆動力を示している。図4(a)に例示している実線が、エンジン2をモータ15でアシストして走行中の車両の最大駆動力を示し、破線がエンジン2のみで走行中の車両の最大駆動力を示している。また、図4(a)で例示している車速V2までの区間は、モータ15の補助駆動力が、エンジン2の駆動力をアシストしている。なお例示しているこの区間は、モータトルク減少制御にを受けている。また、車速V2から車速V3までの区間は、エンジン2の駆動力のみの区間である。この区間は、モータトルクゼロ制御を受けている。図4(a)で例示している車速V3からの区間は、モータ15の駆動力がエンジン2の駆動力をアシストしている。この区間は、モータトルク増加制御を受けている。また、図4(b)は、接続切替を実施せずに、全区間でモータ15の補助駆動力をアシストしている場合の車両の最大駆動力を示している。
次に、図5を参照して、本発明の別実施形態に係るモータアシスト制御装置について説明する。なお、上述の実施形態と同様の構成については、説明を省略する。
図5は、本発明の別実施形態に係るモータアシスト装置200を搭載したハイブリッド車両の構成を模式的に示した図である。モータアシスト装置200は、モータ15、バッテリ16、ECU31、切替機構60などを有する構成である。モータ15は、切替機構60、変速機20、ディファレンシャル6、駆動軸7などを介して駆動輪8に連結される。
切替機構60は、変速比が互いに異なる2つの伝動機構を介して、モータ15を駆動装置1に連結させるものである。一の伝動機構の変速比は、第1出力軸接続ギヤ対62の変速比である。他方の伝動機構の変速比は、第2出力軸接続ギヤ対63の変速比である。つまり、2つの伝動機構の変速比は、互いに異なる変速比であり、かつ相対的に変速比の大小を比較することが可能である。したがって、切替機構60は、変速比が相対的に大きい一の伝動機構を介してモータ15の出力を伝達させていた伝達経路から、変速比が相対的に小さい他方の伝動機構を介してモータ15の出力を伝達させる伝達経路へと、モータ15の接続先を切替ることができる。この接続切替により、モータ15の過回転を防止することができる。
この切替機構60は、モータ15と変速機20の出力軸12とを機械的に接続・遮断するものである。具体的には、切替機構60は、変速機20の出力軸12に第1出力軸接続ギヤ対62または第2出力軸接続ギヤ対63のどちらかのギヤ対を介してモータ15を接続させ、接続切替時には、この接続を遮断し、この接続切替前にはモータ15が連結されていなかった他方のギヤ対を介して変速機20の出力軸12とモータ15とを接続させる動作をするものである。また切替機構60は、ECU31の制御により、図示しないアクチュエータなどを介して作動させられる。
この切替機構60は、要は、モータ15と第1出力軸接続ギヤ対62における第1駆動ギヤ62aとをトルク伝達できる状態に接続し、またモータ15と第2出力軸接続ギヤ対63における第2駆動ギヤ63aとをトルク伝達できる状態に接続するクラッチ機構であり、電気的に制御されてその接続状態を切り替えるように構成されている。また、トルクの伝達を、歯同士に噛み合いによって行うように構成されたクラッチや、摩擦力によってトルクを伝達するように構成されたクラッチなどを採用することができる。
図5には、切替機構60の一例として、歯同士の噛み合いによってトルクを伝達するドグクラッチの例を示してある。より具体的には、モータ15の回転軸15aと共に回転する可動部材が図5における左側すなわちモータ15側に移動させられている状態では、可動部材と一体化されている連結部61bが、第1駆動ギヤ62aに一体化されている歯である連結部61aに噛み合って、モータ15の回転軸15aが第1駆動ギヤ62aに連結される。これに対して、その可動部材が図5における右側すなわち入力軸11側に移動させられた場合には、可動部材と一体化されている連結部61cが、第2駆動ギヤ63aに一体化されている歯である連結部61dに噛み合って、モータ15の回転軸15aが第2駆動ギヤ63aに連結されるように構成されている。第1出力軸接続ギヤ対62は、回転軸15aに対して回転自在に回転する第1駆動ギヤ62aと、変速機20の出力軸12と一体に回転するように連結されている第1出力軸接続ギヤ62bとを含むものである。この第1駆動ギヤ62aと第1出力軸接続ギヤ62bとは、常に噛み合っている。第2出力軸接続ギヤ対63は、回転軸15aに対して回転自在に回転する第2駆動ギヤ63aと、変速機20の出力軸12と一体に回転するように連結された第2出力軸接続ギヤ63bとを含むものである。この第2駆動ギヤ63aと第2出力軸接続ギヤ63bとは、常に噛み合っている。
また、切替機構60は、変速機20の出力軸12とモータ15との接続位置を切り替えるものである。接続位置は、モータ15が第1出力軸接続ギヤ対62を介して変速機20の出力軸12に接続されている時は、第1出力軸接続ギヤ対62である。一方、モータ15が第2出力軸接続ギヤ対63を介して、変速機20の出力軸12に接続されている時、接続位置は、第2出力軸接続ギヤ対63である。切替機構60は、モータ15が第1出力軸接続ギヤ対62を介して、変速機20の出力軸12に接続されている状態から、モータ15が第2出力軸接続ギヤ対63を介して、変速機20の出力軸12に接続されている状態へ、接続位置の切替動作を行う。
次に、図6を参照して、本発明の別実施形態に係るモータアシスト制御装置について説明する。なお、上述の実施形態と同様の構成については、説明を省略する。
図6は、本発明の別実施形態に係るモータアシスト制御装置300を搭載したハイブリッド車両の構成を模式的に示した図である。モータアシスト制御装置300は、モータ15、バッテリ16、ECU31、切替機構70などを有する構成である。モータ15は、切替機構70、変速機20、ディファレンシャル6、駆動軸7などを介して駆動輪8に接続される。
切替機構70は、変速比が互いに異なる2つの伝動機構を介して、モータ15を駆動装置1に連結させるものである。一の伝動機構の変速比は、第1入力軸接続ギヤ対72の変速比である。他方の伝動機構の変速比は、第2入力軸接続ギヤ対73の変速比である。つまり、2つの伝動機構の変速比は、互いに異なる変速比であり、かつ相対的に変速比の大小を比較することが可能である。したがって、切替機構70は、変速比が相対的に大きい一の伝動機構を介してモータ15の出力を伝達させていた伝達経路から、変速比が相対的に小さい他方の伝動機構を介してモータ15の出力を伝達させる伝達経路へと、モータ15の接続先を切替ることができる。この接続切替により、モータ15の過回転を防止することができる。
この切替機構70は、モータ15と変速機20の入力軸11とを機械的に接続・遮断するものである。具体的には、切替機構70は、変速機20の入力軸11に第1入力軸接続ギヤ対72または第2入力軸接続ギヤ対73のどちらかのギヤ対を介してモータ15を接続させ、接続切替時には、この接続を遮断し、この接続切替前にはモータ15が連結されていなかった他方のギヤ対を介して変速機20の入力軸11とモータ15とを接続させる動作をするものである。また切替機構70は、ECU31の制御により、図示しないアクチュエータなどを介して作動させられる。
切替機構70は、要は、モータ15と第1入力軸接続ギヤ対72における第1駆動ギヤ72aとをトルク伝達できる状態に接続し、またモータ15と第2入力軸接続ギヤ対73における第2駆動ギヤ73aとをトルク伝達できる状態に接続するクラッチ機構であり、電気的に制御されてその接続状態を切り替えるように構成されている。また、トルクの伝達を、歯同士に噛み合いによって行うように構成されたクラッチや、摩擦力によってトルクを伝達するように構成されたクラッチなどを採用することができる。
図6には、切替機構70の一例として、歯同士の噛み合いによってトルクを伝達するドグクラッチの例を示してある。より具体的には、モータ15の回転軸15aと共に回転する可動部材が図6における左側すなわちモータ15側に移動させられている状態では、可動部材と一体化されている連結部71bが、第1駆動ギヤ72aに一体化されている歯である連結部71aに噛み合って、モータ15の回転軸15aが第1駆動ギヤ72aに連結される。これに対して、その可動部材が図6における右側すなわち第2駆動ギヤ73a側に移動させられた場合には、可動部材と一体化されている連結部71cが、第2駆動ギヤ73aに一体化されている歯である連結部71dに噛み合って、モータ15の回転軸15aが第2駆動ギヤ73aに連結されるように構成されている。第1入力軸接続ギヤ対72は、回転軸15aに対して回転自在に回転する第1駆動ギヤ72aと、変速機20の入力軸11と一体に回転するように連結されている第1入力軸接続ギヤ72bとを含むものである。この第1駆動ギヤ72aと第1入力軸接続ギヤ72bとは、常に噛み合っている。第2入力軸接続ギヤ対73は、回転軸15aに対して回転自在に回転する第2駆動ギヤ73aと、変速機20の入力軸11と一体に回転するように連結された第2入力軸接続ギヤ73bとを含むものである。この第2駆動ギヤ73aと第2入力軸接続ギヤ73bとは、常に噛み合っている。
また、切替機構70は、変速機20の入力軸11とモータ15との接続位置を切り替えるものである。接続位置は、モータ15が第1入力軸接続ギヤ対72を介して、変速機20の入力軸11に接続されているとき、第1入力軸接続ギヤ対72である。一方、モータ15が第1入力軸接続ギヤ対73を介して、変速機20の入力軸11に接続されているとき、接続位置は、第2入力軸接続ギヤ対73である。切替機構70は、モータ15が第1入力軸接続ギヤ対72を介して、変速機20の入力軸11に接続されている状態から、モータ15が第2入力軸接続ギヤ対73を介して、変速機20の入力軸11に接続されている状態へ、接続位置の切替動作を行う。
以上、本発明に係る実施形態を説明したが、上述の実施形態は本発明の一例であって、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲で適宜変更等が可能である。
1…駆動装置、 2…エンジン、 3,51,53,61,71…クラッチ、 6…ディファレンシャル、 8…駆動輪、 11…入力軸、 12…出力軸、 15…モータ、 20…変速機、 31…ECU、 50,60,70…切替機構、 100,200,300…モータアシスト装置。
Claims (5)
- エンジンから駆動輪に伝達される駆動力に付加する補助駆動力を出力するモータが、変速比が互いに異なる少なくとも二つの伝動機構を介して、前記エンジンから駆動輪に到る駆動力伝達系統のいずれかの箇所に接続され、かつ前記モータと前記二つの伝動機構とを切り替えて接続する切替機構が設けられている車両のモータアシスト制御装置において、
変速比が相対的に大きい第一の前記伝動機構を介して前記モータが前記駆動力伝達系統に連結されている状態で前記車両の車速が増大した場合に前記モータの回転数が過回転となる車速を第1所定値として決定する過回転車速決定手段と、
前記第1所定値に基づき、当該第1所定値の車速から前記切替機構が接続切替を完了させる時間分以上遡った時点の車速を、前記モータの補助駆動力の伝達が遮断される車速である第2所定値として決定するモータトルク遮断速度決定手段と、
前記車両の車速が、前記第2所定値の車速に近づくにつれて、前記モータの補助駆動力を減少させるモータトルク減少制御手段と、
前記車両の車速が、前記第2所定値の車速から前記切替機構による切替動作が完了するまでの時間分以上経過した時点の車速に到ると、前記モータの補助駆動力を増加させるモータトルク増加制御手段と
を有することを特徴とするモータアシスト制御装置。 - 前記駆動力伝達系統は、変速機を備え、
前記過回転車速決定手段は、前記第1所定値となる車速を、現在の変速比と最大アクセル開度による要求駆動力に基づいて決定する
ことを特徴とする請求項1に記載のモータアシスト制御装置。 - 前記車両の車速が、前記第2所定値である車速以上となったとき、前記切替機構に対して接続切替の実施をさせる切替実施制御手段をさらに有する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のモータアシスト制御装置。 - 前記モータトルク遮断速度決定手段は、前記第2所定値となる車速を、前記第1の所定値の車速から前記切替機構が前記モータと前記動力伝達系統との連結を遮断しニュートラル状態になる時間分以上遡った時点の車速に決定する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のモータアシスト制御装置。 - エンジンから駆動輪に伝達される駆動力に付加する補助駆動力を出力するモータが、変速比が互いに異なる少なくとも二つの伝動機構を介して、前記エンジンから駆動輪に到る駆動力伝達系統のいずれかの箇所に接続され、かつ前記モータと前記二つの伝動機構とを切り替えて接続する切替機構が設けられている車両のモータアシストを制御する方法であって、
変速比が相対的に大きい第一の前記伝動機構を介して前記モータが前記駆動力伝達系統に連結されている状態で前記車両の車速が増大した場合に前記モータの回転数が過回転となる車速を第1所定値として決定する処理と、
前記第1所定値に基づき、当該第1所定値の車速から前記切替機構が接続切替を完了させる時間分以上遡った時点の車速を、前記モータの補助駆動力の伝達が遮断される車速である第2所定値として決定する処理と、
前記車両の車速が、前記第2所定値の車速に近づくにつれて、前記モータの補助駆動力を減少させる処理と、
前記車両の車速が、前記第2所定値の車速から前記切替機構による切替動作が完了するまでの時間分以上経過した時点の車速に到ると、前記モータの補助駆動力を増加させる処理と
を行うことを特徴とするモータアシスト制御方法。
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