以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態の遊技機の遊技盤10の正面図である。
遊技機は、内部の遊技領域10a内に遊技球を発射して(弾球して)遊技を行うものである。遊技機は、図示しないカバーガラス(透明部材)によって前面を覆われる遊技盤10を遊技枠に収装し、遊技盤10に遊技領域10aを設置する。
遊技盤10は、各種部材の取り付けベースとなる平板状の遊技盤本体10b(木製又は合成樹脂製)を備え、該遊技盤本体10bの前面にガイドレール32で囲まれた遊技領域10aを有している。また、遊技盤本体10bの前面であってガイドレール32の外側には、前面構成部材33が取り付けられている。そして、このガイドレール32で囲まれた遊技領域10a内に発射装置から遊技球(打球;遊技媒体)を発射して遊技を行う。そして、このガイドレール32で囲まれた遊技領域10a内に打球発射装置から遊技球を発射して遊技を行うようになっている。遊技領域10aには、打球方向変換部材として多数の障害釘(図示略)などが配設されており、発射された遊技球はこれらの打球方向変換部材により転動方向を変えながら遊技領域10aを流下する。
遊技領域10aの略中央には、変動表示ゲームの表示領域となる窓部を形成するセンターケース46が取り付けられている。センターケース46に形成された窓部の後方には、複数の識別情報を変動表示(可変表示)する変動表示ゲームの演出を実行可能な演出表示装置としての表示装置48が配置されている。表示装置48は、例えば、液晶ディスプレイを備え、センターケース46の窓部を介して遊技盤10の前面側から表示内容が視認可能となるように配置される。なお、表示装置48は、液晶ディスプレイを備えるものに限らず、EL、CRT等のディスプレイを備えるものであってもよい。
表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(特別図柄)や飾り変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像(例えば、大当り表示、ファンファーレ表示、エンディング表示等)が表示される。
遊技領域10aのセンターケース46の右側方には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34の内部には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ(SW)34a(図2参照)が設けられている。そして、遊技領域10a内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、普図変動表示ゲームが実行される。
また、遊技領域10aのセンターケース46の左側方には、映像進行用ゲート35が設けられている。映像進行用ゲート35の内部には、該映像進行用ゲート35を通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ(SW)35a(図2参照)が設けられている。そして、遊技領域10a内に打ち込まれた遊技球が映像進行用ゲート35内を通過すると、表示装置58で表示されるストーリー進行に係る蓄積カウンタが1加算更新される。
さらに、センターケース46の左下側には、三つの一般入賞口44が配置され、センターケース46の右下側には、一つの一般入賞口44が配置されている。また、一般入賞口44への遊技球の入賞は、一般入賞口44に備えられた入賞口スイッチ(SW)44a〜44n(図2参照)によって検出される。
また、センターケース46の下方には、第1特図変動表示ゲームの開始条件を与える第1始動入賞口(第1始動入賞領域)37が設けられる。そして、遊技球が第1始動入賞口37に入賞した場合には、補助遊技としての第1特図変動表示ゲームが実行される。
さらに、センターケース46の右側方に設けられた普図始動ゲート34と、センターケース46の右下側に設けられた一般入賞口44との間には、上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換する一対の開閉部材36aを備えるとともに内部に第2特図変動表示ゲームの開始条件を与える第2始動入賞口(第2始動入賞領域)が設けられる普通変動入賞装置36が配設されている。そして、遊技球が普通変動入賞装置36に入賞した場合には、補助遊技としての第2特図変動表示ゲームが実行される。
普通変動入賞装置36の一対の開閉部材36aは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。このため、閉じた状態では遊技球が入賞し難い若しくは入賞できないように構成されている。
そして、遊技球が普図始動ゲート34を通過したことにより実行される普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド36b(図2参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置36に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるように構成されている。
さらに、遊技領域10aの普図始動ゲート34の上方には、上部大入賞口ソレノイド41b(図2参照)によって上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉41aを有する大入賞口を備えた上部特別変動入賞装置41が設けられている。上部特別変動入賞装置41は、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態、特別遊技状態)に変換し、大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントスイッチ41c(図2参照)が配設されている。
また、遊技領域10aの第1始動入賞口37の下方には、下部大入賞口ソレノイド42b(図2参照)によって上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉42aを有する大入賞口を備えた下部特別変動入賞装置42が設けられている。下部特別変動入賞装置42は、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態、特別遊技状態)に変換し、大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントスイッチ42c(図2参照)が配設されている。
ここで、本発明の実施の形態において、第1始動入賞口37及び下部特別変動入賞装置42は、遊技領域10aの左右方向中央領域に配設されているとともに、上部特別変動入賞装置41、普図始動ゲート34、及び第2始動入賞口(普通変動入賞装置36)は、遊技領域10aの左右方向中央部挟んで発射球上昇路とは反対側の領域(右側領域)に配設されている。また、映像進行用ゲート35は、遊技領域10aの発射球上昇路と同じ側の領域(左側領域)に配設されている。
したがって、第1始動入賞口37及び下部特別変動入賞装置42へ遊技球を入賞させたい場合、又は映像進行用ゲート35に遊技球を通過させたい場合には、通常、遊技領域10aの左右方向中央よりも左側に位置する通常打ち球到達領域R1を狙って遊技球が発射されるようになっている。
一方、上部特別変動入賞装置41、普図始動ゲート34、及び第2始動入賞口(普通変動入賞装置36)へ遊技球を入賞させたい場合には、通常、遊技領域10aの左右方向中央よりも右側に位置する右打ち球到達領域R2を狙って遊技球が発射されるようになっている。
なお、本発明の実施の形態における遊技状態には、前述の特別遊技状態の他に、特定遊技状態、低価値遊技状態、及び高価値遊技状態がある。特定遊技状態とは、普通変動入賞装置36の開閉部材36aの作動状態(普電作動状態)が遊技球の入賞が可能な開状態となっている状態(促進状態)であり、かつ、特図変動表示ゲームの確率(以下、特図確率と称する)が高確率である状態(確率変更フラグがオン)である。このため、特定遊技状態では、第2始動入賞口への遊技球の入賞が通常時よりも容易になる。また、低価値遊技状態とは、普電作動状態が遊技球の入賞が困難な閉状態となっている状態(抑制状態)であり、かつ、特図確率が高確率である状態(確率変更フラグがオン)である。また、高価値遊技状態とは、普電作動状態が抑制状態であり、かつ、特図確率が低確率(通常)である状態(確率変更フラグがオフ)である。
電源投入時にRAM31c(図2)を初期化したときの遊技状態は高価値遊技状態であり、高価値遊技状態(普電作動抑制状態、かつ特図低確率状態)は、特図変動表示ゲームの結果に応じて、特定遊技状態(普電作動促進状態、かつ特図高確率状態)又は低価値遊技状態(普電作動抑制状態、かつ特図高確率状態)に移行する。そして、低価値遊技状態は、低価値遊技状態において所定条件が成立した場合に、高価値遊技状態、又は特定遊技状態に移行する。また、特定遊技状態は、特定遊技状態において所定条件が成立した場合に、高価値遊技状態に移行する。これらの遊技状態の遷移についての詳細は、図12にて後述するが、高価値遊技状態のときは、低価値遊技状態のときよりも特定遊技状態への移行が容易となっている。
一般入賞口44、第1始動入賞口37、普通変動入賞装置36の第2始動入賞口、上部特別変動入賞装置41の大入賞口、及び下部特別変動入賞装置42の大入賞口に遊技球が入賞すると、排出発射制御装置150(図2参照)は、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球を排出装置151から排出するように制御する。また、下部特別変動入賞装置42の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口43が設けられている。
また、遊技領域10aの外側(例えば、遊技盤10の右下部)には、表示装置48における特図変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム、第2特図変動表示ゲーム)、及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームを実行する一括表示装置50が設けられている。さらに、一括表示装置50には、現在の遊技状態などの情報を表示する表示部が設けられている。
ここで、一括表示装置50について説明する。一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(特図1表示器)51及び第2特図変動表示部(特図2表示器)52と、LEDランプで構成された普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)53と、同じくLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器54、特図2保留表示器55、普図保留表示器56)を備える。
また、一括表示装置50には、特別遊技状態(以下、特賞と称する)が発生すると点灯して特賞発生を報知する第1遊技情報表示部(第1遊技状態表示器)57、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技情報表示部(第2遊技状態表示器)60、遊技機の電源投入時に特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態となっているエラーを表示する確率変更報知部(第3遊技状態表示器)58、特賞時のラウンド数(上部特別変動入賞装置41の開閉回数や下部特別変動入賞装置42の開閉回数)を表示する情報表示部59が設けられている。
特図1表示器51又は特図2表示器52における特図変動表示ゲームは、変動表示ゲームの実行中、すなわち、表示装置48において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「外れ」のときは、外れの結果態様として例えば中央のセグメントを点灯状態にして、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)として外れの結果態様以外の結果態様(例えば、「3」や「7」の数字等)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
普図表示器53は、変動中はランプを点滅させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「外れ」のときは、例えばランプを消灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときはランプを点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
特図1保留表示器54は、特図1表示器51の変動開始条件となる第1始動入賞口37への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を表示する。具体的には、LEDランプが4つ設けられ、保留数が「0」のときは4つのランプを全て消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1と2と3を点灯状態にし、保留数が「4」のときは4つのランプ1〜4をすべて点灯状態にする。
特図2保留表示器55は、特図2表示器52の変動開始条件となる第2始動入賞口(普通変動入賞装置36)の始動記憶数(=保留数)を、特図1保留表示器54と同様にして表示する。
普図保留表示器56は、普図表示器53の変動開始条件となる普図始動ゲート34の始動記憶数(=保留数)を表示する。例えばLEDランプが2つ設けられる場合は、保留数が「0」のときはランプ1と2を消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1を点滅、ランプ2を点灯状態にし、保留数が「4」のときはランプ1と2を点滅状態にする。
第1遊技状態表示器57は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、特賞が発生している場合にはランプを点灯状態にする。
第2遊技状態表示器60は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、時短状態が発生している場合にはランプを点灯状態にする。
第3遊技状態表示器58(確率変更報知部)は、例えば遊技機の電源投入時に特図変動表示ゲームの確率状態が低確率状態の場合にはランプを消灯状態にし、遊技機の電源投入時に特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態の場合にはランプを点灯状態にする。
情報表示部59は、例えば、通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、特賞が発生した場合にはその特賞のラウンド数に対応するランプ(2ラウンドor15ラウンド)を点灯状態にする。なお、情報表示部59は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
ここで、本発明の実施の形態の遊技機における遊技の流れ、及び変動表示ゲーム(普図変動表示ゲーム、特図変動表示ゲーム)の詳細について説明する。
前述のように、本発明の実施の形態の遊技機では、図示しない打球発射装置から遊技領域10aに向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域10a内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域10aを流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口44、第1始動入賞口37、第2始動入賞口(普通変動入賞装置36)、上部特別変動入賞装置41、又は下部特別変動入賞装置42に入賞するか、遊技領域10aの最下部に設けられたアウト口43へ流入し遊技領域から排出される。そして、一般入賞口44、第1始動入賞口37、第2始動入賞口(普通変動入賞装置36)、上部特別変動入賞装置41、又は下部特別変動入賞装置42に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、排出発射制御装置150によって制御される排出装置151から、遊技機の上皿又は下皿(図示省略)に排出される。
前述のように、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ34a(図2参照)が設けられている。普図始動ゲート34は、例えば、非接触型のスイッチである。遊技領域10a内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aによって検出され、普図変動表示ゲームが実行される。
また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない場合や、普図変動表示ゲームの結果が当りとなって第2始動入賞口(普通変動入賞装置36)が開放状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満ならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の普図保留表示器56に表示される。
また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当り外れを決定するための当り判定用乱数値が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた普図表示部(普図表示器)53で実行されるようになっている。普図表示器53は、普通識別情報(普図、普通図柄)として点灯状態の場合に当りを示し、消灯状態の場合に外れを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。
なお、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うように構成してもよい。この普図変動表示ゲームの停止表示が特定結果となれば、普図の当りとなって、第2始動入賞口(普通変動入賞装置36)の一対の開閉部材36aが所定時間(例えば、0.3秒間)開放される開放状態となる。これにより、第2始動入賞口に遊技球が入賞し易くなり、特図2変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
普図始動ゲート34への通過検出時に抽出した普図乱数値が当り値であるときには、普図表示器53に表示される普通図柄が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、第2始動入賞口(普通変動入賞装置36)は、内蔵されている普電ソレノイド36b(図2参照)が駆動されることにより、開閉部材36aが所定の時間(例えば、0.3秒間)だけ開放する状態に変換され、第2始動入賞口への遊技球の入賞が許容される。
第1始動入賞口37への入賞球及び第2始動入賞口(普通変動入賞装置36)への入賞球は、それぞれは内部に設けられた第1始動口スイッチ37d(図2参照)と第2始動口スイッチ36d(図2参照)によって検出される。第1始動入賞口37に入賞した遊技球は特図1変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、4個を限度に記憶されるとともに、第2始動入賞口に入賞した遊技球は特図2変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、4個を限度に記憶される。
また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置30(図2参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動入賞記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動入賞記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器54、特図2保留表示器55)に表示されるとともに、センターケース46の表示装置48においても表示される。
遊技制御装置30は、第1始動入賞口37又は第2始動入賞口(普通変動入賞装置36)への入賞、若しくはそれらの始動記憶に基づいて、特図表示器(変動表示装置48、特図1表示器51又は特図2表示器52)で特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームを行う。
特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置48にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
表示装置48における飾り特図変動表示ゲームは、例えば前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)が左(第一特別図柄)、右(第二特別図柄)、中(第三特別図柄)の順に変動表示を開始して、所定時間後に変動している図柄を順次停止させて、特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置48では、特図入賞記憶の記憶数に対応する飾り特別図柄による飾り特図変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
さらに、第1始動入賞口37又は第2始動入賞口(普通変動入賞装置36)への入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の当り乱数値が当り値であるとき)には特図変動表示ゲームの結果として表示図柄により特定の結果態様(特別結果態様)が導出されて、特賞状態(特別遊技状態)となる。また、これに対応して表示装置48の表示態様も特別結果態様(例えば、「7,7,7」等のゾロ目数字のいずれか)となる。なお、本発明の実施の形態では、特賞状態を発生する場合であっても、特賞の種類によっては、特別結果態様がゾロ目数字にならないものもある。
このとき、上部特別変動入賞装置41及び下部特別変動入賞装置42は、それぞれ大入賞口ソレノイド41b及び大入賞口ソレノイド42b(図2参照)への通電によって、大入賞口が所定の時間(例えば、30秒)だけ、遊技球を受け入れない閉状態(遊技者に不利な状態)から遊技球を受け入れやすい開状態(遊技者に有利な状態)に変換される。すなわち、上部特別変動入賞装置41又は下部特別変動入賞装置42に備えられた大入賞口が所定の時間又は所定数の遊技球が入賞するまで大きく開くので、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという特典が付与される。
なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、別々の表示器でもよいし同一の表示器でもよいが、各特図変動表示ゲームが同時に実行されないようにする。また、表示装置48における飾り特図変動表示ゲームについても、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとを別々の表示装置や別々の表示領域で実行するようにしてもよいし、同一の表示装置や表示領域で実行するようにしてもよい。この場合、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームが同時に実行されないようにする。
また、特図2変動表示ゲームは、特図1変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。すなわち、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの始動記憶があり、特図変動表示ゲームの実行が可能な状態になった場合は、特図2変動表示ゲームが実行される。
また、特図1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、かつ、始動記憶数が0の状態で、第1始動入賞口37(第2始動入賞口)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶される。このとき、始動記憶数が1加算されるとともに、直ちに始動記憶に基づいて、特図1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。
一方、特図1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、第1始動入賞口37(第2始動入賞口)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶される。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、特図1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて特図1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)が開始される。
なお、以下の説明において、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
なお、特に限定されるわけではないが、前述した第1始動入賞口37内の第1始動口スイッチ37d、第2始動入賞口内の第2始動口スイッチ36d、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ44a〜44n、カウントスイッチ41d、カウントスイッチ42dには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。
図2は、本発明の第1の実施の形態の遊技制御装置及び演出制御装置の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、遊技機は、その制御系として遊技の進行を制御する遊技制御手段としての遊技制御装置30と、遊技制御装置30の制御下で各種の演出に関する制御を行う演出制御手段としての演出制御装置40と、排出装置151による賞球または貸球の払い出しの制御及び発射装置152による遊技球の発射の制御を行う排出発射制御装置150と、電力を供給する電源供給装置160とを備える。
遊技制御装置30は、CPU31a、ROM31b、RAM31cを有する遊技用マイクロコンピュータ31と、入出力インタフェース(入出力I/F)39と、各種処理の同期やタイマ等のためのパルス信号を出力する発振器としてのクロック(CLK)38とから構成されている。
CPU31aは、制御部及び演算部を備え、各種の演算制御を行う。また、CPU31aは、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームで共通に用いられる大当り判定用乱数(特図判定用乱数)、第1特図変動表示ゲームの特賞時の図柄を決定するための大当り図柄用乱数(第1特図図柄用乱数)、第2特図変動表示ゲームの特賞時の図柄を決定するための大当り図柄用乱数(第2特図図柄用乱数)、普図変動表示ゲームの当たり判定用乱数(普図乱数)、飾り特図変動表示ゲームでの変動パターン(実行態様)を決定するための変動パターン乱数等の各種乱数値を生成する。
RAM31cは、第1始動入賞口37に設けられた第1始動口SW37d、普通変動入賞装置36に設けられた第2始動口SW36dのオン信号等を記憶する記憶領域や、CPU31aで生成された乱数値の記憶領域、CPU31aの作業領域を備えている。
ROM31bには、遊技上の制御プログラムや制御データが書き込まれている。またROM31bには、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの特賞発生を判定するための特図変動表示ゲームの大当り判定値や、飾り特図変動表示ゲームの変動パターン(実行態様)を決定するための各種判定値、普図変動表示ゲームの当り判定値、普図変動表示ゲームの変動パターンも記憶されている。
入出力I/F39には、ローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、第1始動口SW37d、第2始動口SW36d、ゲートSW34a、カウントSW41c、カウントSW42c、入賞口SW44a〜44n、ガラス枠開放SW146、内枠開放SW121、映像進行用ゲートSW35a、RAM初期化SW32、排出発射制御装置150等が接続されている。入出力I/F39は、これらから入力された各種信号を中継し、CPU31aに対し出力する。なお、ガラス枠開放SW146はクリア部材保持枠が開放されていることを検出する装置であり、内枠開放SW121は前面枠が開放されていることを検出する装置である。また、映像進行用ゲートSW35aは映像進行用ゲート35を通過した遊技球を検出する装置であり、RAM初期化SW32は当該スイッチを操作することで、RAM31cを初期化して、遊技機の遊技状態を予め定めた状態に初期化する装置である。
また、入出力I/F39には、CPU31aから出力される各種制御信号が入力する。これら制御信号は、入出力I/F39を中継し、図示しない出力ポート及びドライバを介して、普電SOL36b、上部大入賞口41b、下部大入賞口SOL42b、一括表示装置50、遊技場に設置される管理装置200と接続する外部出力端子16、演出制御装置40、排出発射制御装置150に出力される。
上記のように構成される遊技制御装置30は、制御信号を普電SOL36b、上部大入賞口41b及び下部大入賞口SOL42bに送信することで、普電SOL36b、上部大入賞口41b及び下部大入賞口SOL42bの動作を制御し、普通変動入賞装置36の開閉部材36a、上部特別変動入賞装置41の開閉扉41及び下部特別変動入賞装置42の開閉扉42aの開閉状態を制御する。
演出制御装置40は、CPU40a、ROM40b、RAM40c、画像や映像データが記憶されたCGROM40d、グラフィックプロセッサとしてのVDP40e(video display processor)、遊技盤10の前方を覆うクリア部材保持枠に設けられる装飾用の各種LED147等を駆動するドライバ40f、音の出力を制御する音源LSI40g、及び遊技場への遊技機の設置日からの経過をカウントするなどカレンダー機能を制御するRTC40hを備えている。また、外部サーバー400と通信して、定期的に遊技映像等をダウンロードする外部通信I/F40iを備えている。
演出制御装置40は図示しない入出力インタフェースを有しており、入出力インタフェースにはローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して遊技制御装置30が接続される。遊技制御装置30から演出制御装置40に入力する各種信号(演出制御データ)は、入出力インタフェースにより中継されて、CPU40aに出力される。演出制御装置40は、遊技制御装置30からの演出制御データ(各種コマンド等)に基づいて遊技機の制御を行う。
演出制御装置40は、遊技機の上皿に設けられた操作ボタン158からの入力信号を受け付け、これらの入力信号に基づいて演出を制御する。
さらに、演出制御装置40の入出力インタフェースにはCPU40aから出力される各種の制御信号が入力し、これら制御信号は入出力インタフェースにより中継されて、図示しない出力ポート及びドライバ40fを介して各種LED147、遊技盤10に設けられる可動演出装置(図示せず)の可動モータ144、役物駆動ソレノイド(図示せず)等に出力される。なお可動モータ144とは、可動演出装置を駆動するための役物駆動モータや装飾具(図示せず)を駆動するためのモータ(図示せず)のことである。また、役物駆動ソレノイドとは、装飾ピースを駆動させるソレノイドのことである。
CPU40aから出力される制御信号のうち画像の制御に関する制御信号はCPU40aからVDP40eに出力され、VDP40eから制御信号に基づく画像データが表示装置48に出力される。また、CPU40aから出力される制御信号のうち音声の制御に関する制御信号は、CPU40aから音源LSI40gに出力され、音源LSI40gから制御信号に基づく音声データがスピーカ145に出力される。
排出発射制御装置150は、演算処理用CPU、ROM、RAMを備え、遊技制御装置30からの賞球制御指令(賞球数データの受信)や図示しない球貸機からの球貸制御指令に基づいて、排出装置151に所定数の遊技球を排出させる制御を行う。排出発射制御装置150には遊技者が操作ハンドルに触れているかを検出するタッチセンサ54及び操作ハンドルに設けられ、遊技者の操作によって遊技球の発射を停止する発射停止スイッチ153からの信号が入力され、これら入力信号に基づいて排出発射制御装置150は発射装置152による遊技球の発射制御を行う。
電源供給装置160は、遊技制御装置30に電力を供給する。その他の装置にも、電源供給装置160から電力が供給される。電源供給装置160には、外部からの電力供給が途絶える停電時等においても各種装置への電力供給を可能とするためのバックアップ電源161が設けられている。そのため、停電時等に各制御装置の揮発性メモリに保存されたデータの消失が防止される。
次に、図3及び図4を参照して、遊技制御装置30で実行される遊技に関する処理を説明する。図3は、本発明の実施の形態の遊技制御装置30によって実行されるメイン処理のフローチャートである。図4は、本発明の実施の形態のタイマ割込処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置30は、遊技に関する処理として、図3に示すメイン処理と、図4に示す所定時間(例えば4msec)毎のタイマ割込処理とを実行する。
〔メイン処理(遊技制御装置)〕
図3に示すメイン処理は、遊技機の電源投入時に実行を開始し、遊技機への電源供給が途絶えるまで継続して実行される。例えば、遊技場で営業を開始するために遊技機の電源を投入する場合や停電から復帰した場合に実行を開始し、遊技場での営業を終了するために遊技機の電源を切断するまで(または、停電が発生するまで)継続して実行される。
遊技制御装置30は、プログラム開始時の処理として、まず電源投入時の初期化処理(ステップS1)を行い、その後停電復旧処理(ステップS2)を行う。
停電復旧処理では、停電発生時にバックアップ電源161によって遊技制御装置30のRAM31c(図2参照)に保存記憶されていたデータを用いて、停電発生時点の遊技状態で遊技制御を再開するための処理が行われる。停電中は、電源遮断時点における遊技状態(特図確率状態、普電作動状態など)が記憶保持されているので、停電復帰後も、電源遮断時点の遊技状態を引き継いで遊技制御が開始される。なお、特図確率状態が高確率状態であれば、第3遊技状態表示器58(確率変更報知部)の点灯を開始する。
但し、遊技機の裏面には、図示されないRAM初期化SW32が設けられており、遊技機が電源投入される際にRAM初期化SW32が操作されている場合には、RAM31cを初期化して、遊技機の遊技状態を予め定めた状態に初期化する。この初期化により、後述の特図変動表示ゲームの遊技状態が低確率状態となり、後述の普電作動状態(普通変動入賞装置36の開閉部材36aの作動状態)が抑制状態になる。
次に、遊技制御装置30は、メインループ処理を実行する。メインループ処理では、まず、割込みタイマを起動する処理(ステップS3)を行って、CTC(カウンタ タイマ サーキット)を起動する。次に、遊技制御装置30は、割込みを禁止する処理(ステップS4)を行う。その後、遊技制御装置30は、大当り判定用乱数(特図判定用乱数)や大当り図柄乱数(第1特図図柄用乱数、第2特図図柄用乱数)等の乱数の初期値を更新して乱数の時間的な規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS5)を行い、割込みを許可する処理(ステップS6)を行う。
なお、ステップS5の初期値乱数更新処理では、特図1変動表示ゲーム用の乱数及び特図2変動表示ゲーム用の乱数のそれぞれについて同様の処理がなされる。
ステップS7では、遊技制御装置30は、RAM31cの停電検査領域をチェックし、停電が発生したか否かの判定を行う。なお、RAM31cの停電検査領域には、停電により遊技機の電源が遮断された場合にチェックデータが記憶されるようになっており、通常時はチェックデータが記憶されていない。したがって、RAM31cの停電検査領域のチェックデータの有無を判定することで、停電が発生したか否かを判定することが可能となる。
停電が発生していない場合(ステップS7の結果が「N」)には、ステップS4の割込み禁止処理に戻り、以降、遊技制御装置30はステップS4からステップS7の処理を繰り返し行う。一方、停電が発生した場合(ステップS7の結果が「Y」)には、遊技制御装置30はステップS8の停電発生時処理を行う。なお、停電発生時には、電源供給装置160のバックアップ電源161(図2参照)により停電発生時の処理を実行可能な電力が供給されるようになっている。また、バックアップ電源161は、遊技制御装置30のRAM31cの内容を保持するために必要な電力を停電中に供給する。このとき、バックアップ電源161は、遊技データを2〜3日以上保持させることが可能となっている。
ステップS8の停電発生時処理では、まず割り込みを禁止する処理を行い、全出力ポートをOFFにする処理を行った後に、停電検査領域をクリアする処理を行う。そして、停電復旧検査領域に停電復旧検査領域チェックデータをセーブする処理を行った後、RAM31cの電源遮断時のチェックサムを算出する処理を行い、RAM31cへのアクセスを禁止する処理を行って遊技機の電源遮断を待つ。このように、停電復旧検査領域に停電復旧検査領域チェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出して保持することで、電源遮断前にRAM31cに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源投入時に判断することができる。
〔タイマ割込処理(遊技制御装置)〕
続いて、図4を参照して、遊技制御装置30のタイマ割込処理について説明する。タイマ割込処理は、割込信号(割込みタイマにより所定間隔で発生する)の発生に対応して、メイン処理に割込む形態で実行される。
タイマ割込処理においては、遊技制御装置30は、まずレジスタのデータを待避する処理(ステップS10)を行う。次に、各種センサ(第1始動口SW37d、第2始動口SW36d、ゲートSW34a、入賞口SW44a〜44n、カウントSW41c/42c、ガラス枠開放SW146、内枠開放SW121、映像進行用ゲートSW35a等)からの入力、及び各種処理で設定された出力データに基づき上部大入賞口SOL41b、下部大入賞口SOL42bや普電SOL36b等の駆動制御を行うための出力を処理する入出力処理(ステップS11)を行う。
ステップS12では、遊技制御装置30は、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出制御装置40等に出力するコマンド送信処理を行う。本発明では、遊技領域10aに映像進行用ゲート35が設けられており、該映像進行用ゲート35を遊技球が通過するたびにストーリー進行コマンドが遊技制御装置30から演出制御装置40に送信される。
ステップS13では、遊技制御装置30は、特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームの当り外れを判定したり、特図変動表示ゲームの大当り図柄を判定したりするための乱数を更新する乱数更新処理1を行う。その後、遊技制御装置30は、乱数の初期値を更新し、乱数の時間的な規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS14)を実行する。なお、特図に関する乱数は、特図1変動表示ゲーム用の乱数及び特図2変動表示ゲーム用の乱数のそれぞれについて同様の処理がなされる。
ステップS15では、遊技制御装置30は、特図変動表示ゲームに関連した飾り特図変動表示ゲームにおける変動パターン(実行態様)を決定する乱数を更新するための乱数更新処理2を行う。
ステップS13及びステップS15において、特図変動表示ゲームに関連する大当り乱数、大当り図柄乱数、及び変動パターン乱数の3つの乱数はセットで更新される。
ステップS16では、遊技制御装置30は、第1始動口SW37d、第2始動口SW36d、ゲートSW34a、入賞口SW44a〜44n、カウントSW41c/42c、映像進行用ゲートSW35aから信号の入力があるか否か(遊技球の検出を示す信号が入力されているか否か)を監視する入賞口スイッチ監視処理を行う。その後、遊技制御装置30は、各信号とエラーの監視を行うエラー監視処理(ステップS17)を行い、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS18)を行い、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS19)を行う。なお、特図ゲーム処理の詳細については、図5にて後述する。
遊技制御装置30は、遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDに関するセグメントLED編集処理(ステップS20)を行い、外部の管理装置200(図2参照)に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS21)を行う。そして、遊技制御装置30は、ステップS22において割込み終了宣言をする処理を行い、ステップS23において待避したレジスタのデータを復帰する処理を行う。そして遊技制御装置30は、ステップS24において割込みを許可する処理を行って、タイマ割込み処理を終了する。
〔普図ゲーム処理〕
遊技制御装置30では、以上のような処理のうち主にステップS19の普図ゲーム処理において、普図始動ゲート34に備えられたゲートSW34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出して普図始動記憶として記憶する。この時、普図始動記憶は最大4個を限度に保留される。普図ゲーム処理では、この普図始動記憶を用いて普図表示器53で実行される普図変動表示ゲームを実行する処理が行われる。
具体的には、普図始動記憶が0でないかを判定して、始動記憶が0でなければ始動記憶を1つ減算し、始動記憶とともに保存していた普図の当り判定用乱数値が当りとなるか否かを、遊技制御装置30のROM31b(図2参照)に記憶されている判定値と比較することで判定する。そして、当り判定結果に対応する普図表示器53の最終停止態様を決定する。この時、普図の当り判定用乱数値が当りとなる確率は、判定が行われる時点における普電作動状態によって予め定められている。
次いで、普図変動表示ゲームにて図柄を変動させる時間を決定し、この時間を図示しない普図ゲーム処理タイマに格納して、普図表示器53の図柄変動を開始させる。普図変動表示ゲームにて図柄を変動させる時間は、当り判定が行われる時点における前述の普電作動状態によって予め定められている。
なお、普図ゲーム処理は、普図表示器53の図柄変動を開始した後は、タイマ割込みの発生毎に、普図ゲーム処理タイマを減算させる処理を行う。普図ゲーム処理タイマがタイムアップした場合は、普図表示器53の図柄変動が完了するタイミングなので、決定された最終停止態様にて普図表示器53の図柄を停止表示させ、普図ゲーム処理タイマに停止表示時間(例えば0.5秒)を格納して、普図表示器53の図柄変動を停止したままにする。
普図ゲーム処理は、普図表示器53が最終態様で図柄を停止表示させた後は、タイマ割込みの発生毎に、普図ゲーム処理タイマを減算させる処理を行う。普図ゲーム処理タイマがタイムアップした場合は、普図表示器53の最終態様が当りか否かによって、処理が分かれる。普図表示器53の最終態様が外れを示すときには、再度、普図始動記憶が0でないかを判定して、普図始動記憶が0でなければ普図始動記憶を1つ減算し、普図始動記憶とともに保存していた普図の当り判定用乱数値が当りとなるか否かを判定して、上記手順により、次の普図変動表示ゲームを開始する。この間は、普図表示器53の最終態様が外れであったので、普通変動入賞装置36の開閉部材36aは作動しない。
一方で、普図表示器53の最終態様が当りを示すときには、普通変動入賞装置36を開放させる時間を決定し、この時間を図示しない普図ゲーム処理タイマに格納し、普電SOL36bを動作させて普通変動入賞装置36の開閉部材36aを開く。このとき、普通変動入賞装置36の開放時間は、当り判定が行われる時点における前述の普電作動状態によって予め定められている。
普図ゲーム処理は、普通変動入賞装置36が開放した後は、タイマ割込みの発生毎に、普図ゲーム処理タイマを減算させる処理を行う。普図ゲーム処理タイマがタイムアップした場合は、普通変動入賞装置36の開閉部材36aを閉じ、再度、普図始動記憶が0でないかを判定して、普図始動記憶が0でなければ普図始動記憶を1つ減算し、普図始動記憶とともに保存していた普図の当り判定用乱数値が当りとなるか否かを判定して、上記手順により、次の普図変動表示ゲームを開始する。
〔特図ゲーム処理の概要〕
また、遊技制御装置30では、後に詳細に説明するが、ステップS18の特図ゲーム処理において、第1始動入賞口37に備えられた第1始動口SW37dからの遊技球の検出信号の入力に基づき、特図1変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してRAM31cに所定の上限数(例えば4)まで特図1始動記憶として記憶する処理を行う。同様に、普通変動入賞装置36に備えられた第2始動口SW36dからの遊技球の検出信号の入力に基づき、特図2変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してRAM31cに所定の上限数(例えば4)まで特図2始動記憶として記憶する処理を行う。
遊技制御装置30は、特図1始動記憶に基づく特図1変動表示ゲームの開始時に、特図1始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値を、ROM31bに記憶されている特図1変動表示ゲーム用の大当り判定値と比較し、特図1変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。この処理の後に、特図1始動記憶数を1減算する。
同様に、遊技制御装置30は、特図2始動記憶に基づく特図2変動表示ゲームの開始時に、特図2始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値を、ROM31bに記憶されている特図2変動表示ゲーム用の大当り判定値と比較し、特図2変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。この処理の後に、特図2始動記憶数を1減算する。
遊技制御装置30は、特図1始動記憶及び特図2始動記憶のいずれに基づく処理においても、変動パターン乱数に基づき変動パターン(実行態様)を決定する。また、遊技制御装置30は、大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致する場合には、大当り図柄乱数に基づき特別結果態様を選択する処理を行う。遊技制御装置30は、上述したような始動記憶の判定結果に基づき、特図1表示器51もしくは特図2表示器52に特別識別情報を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を実行する。
ここで、前述したように、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される確率状態には、低確率状態(通常確率状態)と、高確率状態(確変状態)の二つの確率状態があり、遊技制御装置30では何れか一つの確率状態を設定するようになっている。高確率状態は、特図変動表示ゲームでの特賞結果となる確率が、低確率状態に比べて高い状態である。低確率状態では特定値として所定数の第1判定値が設定され、この特定値(第1判定値)と大当り判定用乱数値とを比較し、一致する場合に特賞と判定するようになっている。また、高確率状態では特定値として第1判定値および第1判定値とは別の第2判定値が設定され、この特定値(第1判定値、第2判定値)と大当り判定用乱数値とを比較し、一致する場合に特賞と判定するようになっている。このように、遊技制御装置30が、特図変動表示ゲームの結果を特別結果にする抽選確率を、予め設定された複数の候補(低確率状態及び高確率状態)の中から選択して設定する導出確率設定手段をなす。
なお、確率状態が低確率状態のときに特図変動表示ゲームで特別結果が導出されると、特別遊技状態の終了後の確率状態が高確率状態となる。また、確率状態が高確率状態のときに特図変動表示ゲームで特別結果が導出されると、特別遊技状態の終了後の確率状態が、再度高確率状態となる。
但し、特別遊技状態の終了後の確率状態が連続して高確率状態となるのは、所定の上限回数(例えば10回)までとなっており、この上限回数に到達する際に特図変動表示ゲームで特別結果が導出されると、特別遊技状態の終了後の確率状態が低確率状態に戻る。
また、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、上述したように普通変動入賞装置36の作動状態としては、抑制状態及び促進状態とがあり、特別遊技状態(特賞)の種類によって当該特別遊技状態が終了後の特図変動表示ゲームの所定回数分の普通変動入賞装置36がどの作動状態で動作するのかが決まっている。
また、遊技制御装置30は、所定のタイミング(始動入賞時等の任意のタイミング)で、特図1始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値や大当り図柄乱数、変動パターン乱数等の判定を行い、特図1変動表示ゲームの当り外れ、大当りの図柄(特別結果態様の種類)、リーチ発生の有無を判定する先読み処理を行う。同様に、遊技制御装置30は、所定のタイミング(始動入賞時等の任意のタイミング)で、特図2始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値や大当り図柄乱数、変動パターン乱数等の判定を行い、特図2変動表示ゲームの当り外れ、大当りの図柄(特別結果態様の種類)、リーチの発生の有無を判定する先読処理を行う。これらの判定結果は、結果情報として遊技制御装置30から演出制御装置40へ送信される。なお、特図2始動記憶については遊技状態に関わらず常に先読み処理を行う。また、特図1始動記憶については普通変動入賞装置36の作動状態が促進状態である場合や特別遊技状態では先読み処理を行わない。
ここで、リーチ(リーチ状態)とは、表示装置48にて変動表示ゲームが実行されている状態であって、実行結果が特別結果態様となる可能性があることを報知している状態のことである。本実施形態の遊技機では、変動表示ゲームの実行結果が特別結果態様となった場合は、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)が発生する。
例えば、特図変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲーム)に対応して表示装置48に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置48における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。この他に、すべての変動表示領域の変動表示を仮停止した時点で、左、中、右のうちいずれか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしてもよい。このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性(信頼度)が異なるリーチ演出として、予告無リーチ、予告有リーチが設定されている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(特賞となる場合)に対応して発生する、飾り特図変動表示ゲームの変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されない場合(外れとなる場合)に対応して発生する、飾り特図変動表示ゲームの変動表示態様に含まれることもある。したがって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて特賞となる可能性の高い状態である。
遊技制御装置30では、特図変動表示ゲームの結果が特賞の場合は、特図表示器に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。特図表示器に表示する特別結果態様は大当り判定用乱数値と同時に抽出して記憶される大当り図柄用乱数に基づき決定されるようになっている。なお、特図変動表示ゲームの結果が外れの場合は、対応する特図表示器に外れの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置30では、特別遊技状態を発生させる処理として、例えば大入賞口SOL42bにより下部特別変動入賞装置42の開閉扉42aを開放し、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。そして、大入賞口に所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時間(例えば25秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば15回)継続する制御(サイクル遊技)を行う。これにより、遊技機は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態を発生させる遊技機として機能する。
さらに、遊技制御装置30では、各種入賞口に設けられたセンサ(第1始動口SW37d、第2始動口SW36d、入賞口SW44a〜44n、カウントSW41c/42c)から入力される遊技球の検出信号に基づき、排出発射制御装置150を制御して排出装置151から所定数の遊技球が払い出されるようにする処理を行う。
演出制御装置40では、遊技制御装置30からの指令信号(ストーリー進行コマンド、変動時間コマンド、変動停止コマンド等)に基づき、表示装置48で特図変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲーム)に対応した飾り特図変動表示ゲームやストーリー映像を表示する処理などの制御を行う。
ここで、特別結果態様には、特別遊技状態の実行態様や特別遊技状態の終了後に遊技者に付与される付加遊技価値が異なる複数種類が設定されており、遊技制御装置30では大当り図柄乱数に基づき特別結果態様を選択する。すなわち、大当り図柄乱数に基づき付加遊技価値の量が決定されるといえる。なお、本実施形態の遊技機における特別遊技状態の実行態様とは、特別遊技状態で実行されるラウンドの回数や大入賞口が開放される時間を示す。また、付加遊技価値とは、特別遊技状態の終了後に次回の特別結果態様の導出まで確率状態を高確率状態とすることや、特別遊技状態の終了後の普通変動入賞装置36の作動状態を、所定回数の特図変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲーム)が実行されるまでの間、促進状態にすることなど特定遊技状態における遊技価値を示す。
〔特図ゲーム処理〕
次に、図5を参照して、図4のタイマ割込処理における特図ゲーム処理(ステップS18)の詳細を説明する。図5は、本発明の実施の形態の特図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。
ステップS30では、遊技制御装置30は、第1始動入賞口37(図1参照)及び普通変動入賞装置36(図1参照)の第2始動入賞口への遊技球の入賞を監視し、入賞に基づき各種乱数値の記憶を行う始動口SW監視処理を実行する。なお、始動口SW監視処理についての詳細は、図6にて後述する。
ステップS31では、遊技制御装置30は、カウントSW41c/42c(図2参照)からの入力を監視するカウントスイッチ監視処理を行う。
ステップS32では、遊技制御装置30は、ステップS36〜S42の各処理で設定される特図ゲーム処理タイマが0であるか否かを判定する。
ステップS32において特図ゲーム処理タイマが0でないと判定された場合には、遊技制御装置30は、特図ゲーム処理タイマを−1更新し(ステップS33)、更新された特図ゲーム処理タイマがタイムアップして0になったか否かを判定する(ステップS34)。特図ゲーム処理タイマがタイムアップした場合には遊技制御装置30はステップS35の処理を実行し、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしていない場合には遊技制御装置30はステップS44の処理を実行する。
一方、ステップS32で特図ゲーム処理タイマが0であると判定された場合、又はステップS34で特図ゲーム処理タイマがタイムアップしたと判定された場合には、遊技制御装置30は、ゲーム処理番号を取得し、取得したゲーム処理番号に基づいて実行する処理を選択するゲーム分岐処理(ステップS35)を行う。
ゲーム処理番号が0である場合には、ステップS36において、遊技制御装置30は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定を行う特図普段処理を実行する。特図普段処理では、特図変動表示ゲームの変動に係る情報の設定を行うようになっており、始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの実行に伴って始動記憶を1デクリメントする処理や特図変動表示ゲームにおける変動時間の設定処理等を行う。なお、特図普段処理についての詳細は、図10にて後述する。
ゲーム処理番号が1である場合には、ステップS37において、遊技制御装置30は、ステップS38の特図表示中処理を行うために必要な情報(特図変動表示ゲームにおける結果の停止表示時間等)の設定を行う特図変動中処理を実行する。なお、特図変動中処理についての詳細は、図17にて後述する。
ゲーム処理番号が2である場合には、ステップS38において、遊技制御装置30は、特図表示中処理を実行する。特図表示中処理では、特図変動表示ゲームの結果が特賞である場合にステップS39のファンファーレ・インターバル処理を行うために必要な情報が設定され、特図変動表示ゲームの結果が外れである場合にステップS36の特図普段処理を行うために必要な情報が設定される。なお、特図表示中処理についての詳細は、図18にて後述する。
ゲーム処理番号が3である場合には、ステップS39において、遊技制御装置30は、特別遊技状態における大入賞口の開放回数の更新等の処理を行うファンファーレ・インターバル処理を実行する。なお、この処理において、ラウンド開始コマンドが設定される。
ゲーム処理番号が4である場合には、ステップS40において、遊技制御装置30は大入賞口開放中処理を行う。大入賞口開放中処理では、特別遊技状態が最終ラウンドでなければステップS39のファンファーレ・インターバル処理を行うために必要な情報(インターバルコマンドを含む)が設定され、特別遊技状態が最終ラウンドであれば特別遊技状態の終了画面のコマンド(特賞終了コマンド)の設定やステップS41の大入賞口残存球処理を行うために必要な情報が設定される。
ゲーム処理番号が5である場合には、ステップS41において、遊技制御装置30は大入賞口残存球処理を行う。大入賞口残存球処理では、特別遊技状態が最終ラウンドである場合に、大入賞口を閉鎖した後に大入賞口内に残存する全ての遊技球がカウントSW41c/42cで検出されるまでの時間が設定される。
ゲーム処理番号が6である場合には、ステップS42において、遊技制御装置30は特賞終了処理を実行する。特賞終了処理では、特別遊技状態を終了する処理が行われ、ステップS36の特図普段処理を行うために必要な情報が設定される。なお、特賞終了処理についての詳細は、図19にて後述する。
ゲーム処理番号に基づくステップS36〜S42の処理を行った後、ステップS43において、遊技制御装置30は、設定された各種データをセーブするテーブルデータセーブ処理を実行する。その後、遊技制御装置30は、特図1変動表示ゲームのゲーム処理タイマの更新等を行う特図1変動制御処理(ステップS44)を実行し、特図2変動表示ゲームのゲーム処理タイマの更新等を行う特図2変動制御処理(ステップS45)を実行して、特図ゲーム処理を終了する。
〔始動口SW監視処理〕
図6を参照して、図5の特図ゲーム処理における始動口SW監視処理(ステップS30)の詳細を説明する。図6は、本発明の実施の形態の始動口SW監視処理の手順を示すフローチャートである。
始動口SW監視処理では、遊技制御装置30は、まず第1始動入賞があるか否かの判定を行う(ステップS50)。第1始動入賞口37への入賞があるか否かは、第1始動入賞口37への入賞があった場合に第1始動口SW37dから出力される遊技球の検出信号の有無によって判定される。第1始動入賞がない場合には、遊技制御装置30はステップS51の処理を実行する。これに対して、第1始動入賞がある場合には、遊技制御装置30はステップS54の特図始動口SW共通処理を実行し、始動口SW監視処理を終了する。なお、特図始動口SW共通処理についての詳細は図7にて後述する。
ステップS51では、遊技制御装置30は、普電作動中であるか否かを判定する。遊技制御装置30は、普電(普通電動役物)としての普通変動入賞装置36の開閉部材36aが作動し、遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定する。開閉部材36aが開状態であって普電作動中である場合には、遊技制御装置30はステップS53の処理を実行する。これに対して、開閉部材36aが閉状態であって普電作動中でない場合は、遊技制御装置30はステップS52の処理を実行する。
ステップS52では、遊技制御装置30は、不正入賞エラーが発生したか否かを判定する。遊技制御装置30は、普通変動入賞装置36の開閉部材36aが閉状態である状態で発生した不正な入賞があるか否かを判定する。なお、普通変動入賞装置36の開閉部材36aが閉状態になった後の所定期間に検出された入賞は、不正入賞ではないと判定される。不正入賞エラーが発生している場合には、遊技制御装置30は始動口SW監視処理を終了する。これに対して、不正入賞エラーが発生していない場合には、遊技制御装置30はステップS53の処理を実行する。
ステップS53では、遊技制御装置30は、第2始動入賞(普通変動入賞装置36の第2始動入賞口への入賞)があるか否かを判定する。普通変動入賞装置36の第2始動入賞口への入賞があるか否かは、第2始動入賞口への入賞があった場合に第2始動口SW36dから出力される遊技球の検出信号の有無によって判定される。第2始動入賞がない場合には、遊技制御装置30は、始動口SW監視処理を終了する。これに対して、第2始動入賞がある場合には、遊技制御装置30はステップS54の特図始動口SW共通処理を実行し、始動口SW監視処理を終了する。
〔特図始動口SW共通処理〕
図7を参照して、図6の始動口SW監視処理における特図始動口SW共通処理(ステップS54)の詳細を説明する。図7は、本発明の実施の形態の特図始動口SW共通処理の手順を示すフローチャートである。
特図始動口SW共通処理では、遊技制御装置30は、まず対応する始動入賞フラグを設定する処理を実行する(ステップS60)。遊技制御装置30は、第1始動入賞口37と普通変動入賞装置36の第2始動入賞口のいずれの始動口への入賞により特図始動口SW共通処理が開始されたかに基づき始動入賞フラグを設定する。始動入賞フラグとしては、第1始動入賞口37への入賞により特図始動口SW共通処理が開始された場合は特図1フラグが設定され、普通変動入賞装置36の第2始動入賞口への入賞により特図始動口SW共通処理が開始された場合は特図2フラグが設定される。以下の処理では、特図1フラグが設定されていれば対応する処理として特図1始動記憶についての処理が行われ、特図2フラグが設定されていれば対応する処理として特図2始動記憶についての処理が行われる。
ステップS61では、遊技制御装置30は、対応する保留が上限(例えば4)であるか否かを判定する。これ以上対応する始動記憶を記憶できず、対応する保留が上限である場合には、遊技制御装置30は本処理を終了して始動口SW監視処理を終了する。これに対して、対応する保留は上限でない場合には、遊技制御装置30は、ステップS62において対応する始動記憶数を1インクリメントする処理を実行し、その後ステップS63の処理を実行する。
ステップS63では、遊技制御装置30は、保留数情報を設定する処理を実行する。遊技制御装置30は、対応する始動記憶数が1インクリメントされたことに基づき、始動記憶数の情報である保留数情報を設定する。なお、保留数情報は、始動記憶に関する情報を含む保留情報コマンドの一つとして後に演出制御装置40に送信されるようになっている。その後、遊技制御装置30は、対応する大当り判定用乱数を取得する処理(ステップS64)、対応する大当り図柄乱数を取得する処理(ステップS65)、対応する特図変動表示ゲームの変動パターン乱数を取得する処理(ステップS66)を実行する。
ステップS67では、遊技制御装置30は特図保留情報判定処理を実行する。この特図保留情報判定処理の詳細は、図8を参照して後述する。
そして、遊技制御装置30は、対応する大当り判定用乱数を記憶する処理(ステップS68)、対応する大当り図柄乱数を記憶する処理(ステップS69)、対応する変動パターン乱数を記憶する処理(ステップS70)を実行する。これらの各種乱数を記憶する処理(ステップS68〜S70)では、遊技制御装置30は、更新した始動記憶数に対応して設定される各種乱数値のセーブ領域に、取得した各種乱数値を記憶する処理を行う。
ステップS71では、遊技制御装置30は、保留情報コマンドを設定する処理を実行して、本処理を終了して始動口SW監視処理を終了する。保留情報コマンドは、始動口への入賞によって更新された後の保留数(特図1若しくは特図2の保留数)を通知するコマンドであり、直後に演出制御装置40に送信される(正確には、次回のタイマ割込処理(図4)のコマンド送信処理(S12)が実行されるタイミングで送信される)ようになっている。
〔特図保留情報判定処理〕
図8を参照して、図7の特図始動口SW共通処理における特図保留情報判定処理(ステップS67)の詳細を説明する。図8は、本発明の実施の形態の特図保留情報判定処理の手順を示すフローチャートである。
特図保留情報判定処理では、第1始動入賞口37や第2始動入賞口(普通変動入賞装置36)に遊技球が入賞したタイミングで、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読処理が行われる。
特図保留情報判定処理では、遊技制御装置30は、まず特図2始動記憶についての処理であるか否かを判定する(ステップS80)。特図2始動記憶についての処理である場合には、常に先読処理を実行するため、遊技制御装置30はステップS83の処理を実行する。これに対して、特図2始動記憶についての処理でない場合、つまり特図1始動記憶についての処理である場合には、遊技制御装置30は、ステップS81の処理を実行する。
ステップS81では、遊技制御装置30は、普通変動入賞装置36の作動状態が抑制状態であるか否かを判定する。普通変動入賞装置36の作動状態が抑制状態でない場合には、遊技制御装置30は、特図1始動記憶に関連する先読演出を実行することなく、特図保留情報判定処理を終了する。これに対して、普通変動入賞装置36が抑制状態である場合には、遊技制御装置30はステップS82の処理を実行する。
ステップS82では、遊技制御装置30は、特賞動作中であるか否かを判定する。遊技状態が特別遊技状態であって、特賞動作中である場合には、遊技制御装置30は、特図1始動記憶に対する先読演出をせずに、特図保留情報判定処理を終了する。これに対して、特賞動作中でない場合には、遊技制御装置30はステップS83の処理を実行する。
ステップS83では、遊技制御装置30は、始動記憶に対して大当り乱数が大当り判定値と一致するかを判定し、特賞である場合には特賞の種類や変動パターンを決定する特図当り判定処理を実行する。なお、特図当り判定処理についての詳細は、図9にて後述する。
ステップS84では、遊技制御装置30は、ステップS83で一時的に記憶される特賞種類を特定する情報(「外れ」を示す情報の場合のときもある)及び変動パターンを特定する情報を用いて、変動前演出指定コマンドを設定する。変動前演出指定コマンドは、後述する図14〜図16の変動パターンテーブルを用いて設定され、一旦、遊技制御装置30のRAM31cに記憶される。そして、次回のタイマ割込処理(図4参照)が実行されて、変動前演出指定コマンドが遊技制御装置30から演出制御装置40に送信されると、演出制御装置40の変動パターン情報記憶領域に記憶される。
〔特図当り判定処理〕
図9を参照して、図8の特図保留情報判定処理における特図当り判定処理(ステップS83)の詳細を説明する。なお、後述の図11の特図1変動開始処理(特図2変動開始処理)における特図当り判定処理(ステップS126)を実行する際にも、図9の処理が行われる。図9は、本発明の第1の実施の形態の特図当り判定処理の手順を示すフローチャートである。
特図当り判定処理では、判定対象の始動記憶の特賞種類及び変動パターンを決定する処理が行われる。なお、図8の特図保留情報判定処理の特図当り判定処理を実行する場合は、乱数記憶領域へ新たに記憶された始動記憶が判定対象となるが、図11の特図1変動開始処理(特図2変動開始処理)の特図当り判定処理を実行する場合は、変動開始となる始動記憶が判定対象となる。即ち、特図当り判定処理は、複数の呼び出し元から参照される共通モジュールとなっている。
遊技制御装置30は、まず、確率変更フラグはオンになっているか否かを判定する(ステップS90)。そして、確率変更フラグがオンの場合には、遊技制御装置30は、ステップS91の処理を実行する。確率変更フラグは、後述する図18の特図表示中処理のステップS211や図19の特賞終了処理のステップS222又はS224においてオン/オフに設定される。
ステップS91では、遊技制御装置30は、確率変更フラグがオン状態となる低価値遊技状態又は特定遊技状態における、すなわち特図確率が高確率時(27分の1)の特賞発生判定を実行する。これに対して、確率変更フラグがオンでない場合には、遊技制御装置30は、ステップS92の処理を実行する。
ステップS92では、遊技制御装置30は、高価値遊技状態における、すなわち特図確率が低確率時(29分の1)の特賞発生判定を実行する。
ステップS93では、遊技制御装置30は、対応する始動記憶が特賞発生するか否かを判定する。すなわち、始動記憶の大当り乱数の値が、大当り判定値と一致するか否かを判定する。そして、特賞発生する場合には、遊技制御装置30は、ステップS94の処理を実行する。
ステップS94では、遊技制御装置30は、対応する始動記憶の大当り図柄乱数を用いて、特賞の種類を決定する。
ステップS95では、変動パターン乱数により、該当する特賞に対応する変動パターンを決定する。なお、変動パターン決定の仕方の詳細については図13〜図16にて後述する。
これに対し、対応する始動記憶が特賞発生しない場合には、遊技制御装置30は、ステップS96の処理を実行する。
ステップS96では、遊技制御装置30は、特賞が発生しないことを示す情報をRWMに一時的に記憶する。ここでは「外れ」を意味する情報を記憶しておきたいので、特賞の種類を記憶するRWMの領域に、「外れ」に相当するデータを格納しておく。
ステップS97では、遊技制御装置30は、対応する始動記憶の特図変動表示ゲームが短時間変動となる条件が成立しているか否かを判定する。ここでは、判定対象が特図2変動表示ゲームの始動記憶である場合は、短時間変動となる条件が成立しているものと見なされる。或いは、判定対象が特図1変動表示ゲームの始動記憶であっても、当該判定を行う時点における特図1変動表示ゲームの始動記憶数が上限数(ここでは4)となっているか、普通変動入賞装置36の作動状態が促進状態となっているかの何れかの状態である場合は、短時間変動となる条件が成立しているものと見なされる。そして、短時間変動となる条件が成立する場合には、遊技制御装置30は、ステップS98の処理を実行する。
ステップS98では、遊技制御装置30は、「外れ」に対応する短時間変動の変動パターンを決定する。これに対し、短時間変動となる条件が成立していない場合には、遊技制御装置30は、ステップS99の処理を実行する。
ステップS99では、遊技制御装置30は、「外れ」に対応する長時間変動の変動パターンを決定する。
ステップS100では、遊技制御装置30は、特賞の種類を特定する情報(「外れ」を意味するデータが格納されている場合もある)と、変動パターンを特定する情報を一時的にRWMに記憶する。ここで、双方の特定する情報は、変動パターン番号で表される。その後、遊技制御装置30は、特図当り判定処理を終了する。
〔特図普段処理〕
次に、図10を参照して、図5の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップS36)の詳細を説明する。図10は、本発明の実施の形態の特図普段処理の手順を示すフローチャートである。
特図普段処理では、遊技制御装置30は、まず、保留された特図2始動記憶があるか否かを判定する(ステップS110)。
特図2始動記憶がある場合には、遊技制御装置30は、ステップS111において特図2変動開始処理を実行し、その後ステップS114及びステップS115の処理を実行する。遊技制御装置30は、ステップS114において図5に示した特図ゲーム処理で特図変動中処理が実行されるように特図ゲーム処理番号を1に設定する処理を実行する。さらに、ステップS115において特図2変動開始処理で算出され、決定した変動パターンに対応する変動時間を特図ゲーム処理タイマに設定する処理実行して、特図普段処理を終了する。ステップSS115で変動時間が特図ゲーム処理タイマに設定されるので、変動時間が経過するまでは、図5の特図変動中処理(ステップS37)は実行されない。
一方、特図2始動記憶がない場合には、遊技制御装置30は、ステップS112の処理を実行する。
ステップS112では、遊技制御装置30は、保留された特図1始動記憶があるか否かを判定する。特図1始動記憶がある場合には、遊技制御装置30は、ステップS113において特図1変動開始処理を実行する。その後、遊技制御装置30は、ステップS114で特図ゲーム処理番号を1に設定する処理を実行し、ステップS115において特図1変動開始処理で算出され、決定した変動時間を特図ゲーム処理タイマに設定する処理を実行して、特図普段処理を終了する。
ステップS112の処理で特図1始動記憶がないと判定された場合には、遊技制御装置30は、ステップS116の処理を実行する。
ステップS116では、遊技制御装置30は、客待ちデモフラグの設定があるか否かを判定する。客待ちデモフラグの設定がある場合には、遊技制御装置30は特図普段処理を終了する。これに対して、客待ちデモフラグの設定がない場合には、遊技制御装置30は、ステップS117において客待ちデモフラグをセットする処理を実行し、ステップS118において客待ちデモコマンドの設定を実行して、特図普段処理を終了する。
なお、S117でセットされた客待ちデモコマンドは、後に演出制御装置40に送信される。演出制御装置40は、この客待ちデモコマンドの受信に基づき、例えば表示装置48で客待ちデモ画像を表示する処理を実行する。
図10に示したように、遊技制御装置30は、特図2始動記憶がある場合に当該特図2始動記憶に基づく特図2変動表示ゲームを、特図1始動記憶に基づく特図1変動表示ゲームよりも優先的に実行する。
〔特図1/特図2変動開始処理〕
次に、図11を参照して、図10の特図普段処理における特図1/特図2変動開始処理(ステップS113、ステップS111)の詳細を説明する。図11は、本発明の実施の形態の特図1/特図2変動開始処理の手順を示すフローチャートである。
まず、特図1変動開始処理では、遊技制御装置30は、特図1の次の変動、すなわち保留1個目に対応する保留乱数記憶領域を指定する(ステップS120)。次に、ステップS121において指定した記憶領域から大当り乱数、大当り図柄乱数、変動パターン乱数を取得した後、当該記憶領域を含む保留3個分の領域に、さらに次回以降の変動に対応する記憶領域(保留2〜4個目に対応する保留乱数記憶領域)の各乱数をシフトする。そして、ステップS122において特図1の保留数を1減算して、ステップS126以降の処理を実行する。
ステップS126では、遊技制御装置30は、前述した特図当り判定処理(図9)を実行する。次に、ステップS127において図9の特図当り判定処理のステップS100において一時的に記憶した情報を用いて、演出制御装置40に送信する飾り図柄変動パターンコマンドを設定する。飾り図柄変動パターンコマンドは、表示装置48で実行される飾り特図変動表示ゲームの内容を決めるコマンドである。
ステップS128では、遊技制御装置30は、保留情報コマンドを設定する。前述したように、保留情報コマンドは特図1又は特図2の保留数を通知するコマンドであり、ここでは、特図1又は特図2のうち、変動対象の特図の保留数を設定する。そして、ステップS129において図10の特図普段処理のステップS115で設定した、決定した変動パターンに対応する変動時間を取得し、特図1変動開始処理を終了する。
同様に、特図2変動開始処理では、遊技制御装置30は、前述の特図1変動開始処理のステップS120〜ステップS122に対応してステップS123〜ステップS125を実行する。
ステップS123では、遊技制御装置30は、特図2の次の変動、すなわち保留1個目に対応する保留乱数記憶領域を指定する。次に、ステップS124において指定した記憶領域から大当り乱数、大当り図柄乱数、変動パターン乱数を取得した後、当該記憶領域を含む保留3個分の領域に、さらに次回以降の変動に対応する記憶領域(保留2〜4個目に対応する保留乱数記憶領域)の各乱数をシフトする。そして、ステップS125において特図2の保留数を1減算して、ステップS126以降の処理を実行する。
このように、特図1又は特図2の変動が開始されるときにも特図当り判定処理が実行されることで、飾り特図変動表示ゲームの表示内容が決定される。
〔遊技状態の遷移〕
次に、図12を参照して、本発明の実施の形態における遊技状態の遷り変わりについて説明する。図12は、本発明の実施の形態の遊技状態の遷移について説明する図である。
まず、前述のメイン処理(図3)における遊技機の電源投入時にRAMクリアSW32がオンに操作された場合の停電復旧処理(ステップS2)で、遊技状態が高価値遊技状態に設定される。前述したように高価値遊技状態とは、普電作動状態が抑制状態、かつ特図確率が低確率状態である。
本発明の実施の形態では、特図確率が低確率状態である場合は、29分の1の確率で特賞(特別遊技状態)が発生する。
特賞の種類は、特賞A、特賞B1、特賞B2、特賞C1、及び特賞C2の5種類である。各特賞の発生確率や内容などの詳細については、図13にて後述する。
そして、高価値遊技状態において、特賞A、特賞B1、特賞C1のいずれかが発生した場合には、遊技状態は、発生した特賞に対応する特別遊技状態を経て、特定遊技状態に移行する。ここで、特定遊技状態とは、普電作動状態が促進状態、かつ特図確率が高確率状態である。
本発明の実施の形態では、特図確率が高確率状態である場合は、27分の1の確率で特賞(特別遊技状態)が発生する。
特定遊技状態では、第2始動入賞口(普通変動入賞装置36)への遊技球の入賞が容易となるため、遊技者は右打ちになる。そして、特図2変動表示ゲームの実行が増える。このため、特定遊技状態で発生する特賞の種類は、特賞C1、特賞C2が多くなり、遊技者は出玉の獲得を期待できる(図13参照)。
なお、特図確率が高確率状態になると、特賞終了後を基点として、次の特賞発生(特賞A、B1,B2、C1、C2の何れもが対象)までの変動回数がカウントされる。そして、次の特賞が発生せずに、この変動回数が100回になると、特図確率は低確率状態となる。
従って、特定遊技状態になると、次の特賞発生までの変動回数がカウントされるが、この変動回数が100回になると普電作動状態が抑制状態となり、特定遊技状態も終了して高価値遊技状態に移行する。同様に、低価値遊技状態になると、次の特賞発生までの変動回数がカウントされるが、この変動回数が100回になると低価値遊技状態から高価値遊技状態に移行する。
また、特図確率が高確率状態になっている間に次の特賞発生(特賞A、B1,B2、C1、C2の何れもが対象)が発生すると、発生した当該特賞後の特図確率も再度高確率状態となる。但し、特図確率が連続して高確率状態となる回数は、特図確率が低確率状態のときに発生した特賞(高確率状態となった最初の特賞)を1回目として、その後、特賞発生が10回になるまでに制限されている。つまり、特図確率が高確率状態となる状態が継続しても、10回目の特賞が発生すると(後述の特賞カウンタが10になると)、当該特賞後の特図確率は低確率状態に戻る。
従って、特定遊技状態になると、前述の変動回数が100回にならない限り、高確率状態となった最初の特賞を1回目として、その後、特賞発生が10回になるまで特定遊技状態が継続し、特定遊技状態の終了後は高価値遊技状態に移行する。同様に、低価値遊技状態になると、前述の変動回数が100回にならない限り、低価値遊技状態となった最初の特賞を1回目として、その後、特賞発生が10回になるまで低価値遊技状態が継続し、低価値遊技状態の終了後は高価値遊技状態に移行する。
また、高価値遊技状態において、特賞B2、又は特賞C2が発生した場合には、遊技状態は、発生した特賞に対応する特別遊技状態を経て、低価値遊技状態に移行する。ここで、低価値遊技状態とは、普電作動状態が抑制状態、かつ特図確率が高確率状態である。
低価値遊技状態では、遊技者は、左打ちで第1始動入賞口37への遊技球の入賞を狙うか、右打ちで普図始動ゲート34に遊技球が通過すると実行される普図変動表示ゲームの当りによる第2始動入賞口(普通変動入賞装置36)への遊技球の入賞を狙う。この場合、特図1変動表示ゲームの実行割合が高くなる。このため、低価値遊技状態で発生する特賞の種類は、特賞B1、特賞B2が多くなり、遊技者は出玉の獲得を期待できない(図13参照)。
そして、低価値遊技状態において特賞Aが発生した場合には、遊技状態は、特賞Aの特別遊技状態を経て、特定遊技状態に移行する。しかし、特賞の種類が特賞Aになる確率は100分の4と小さいので(図13参照)、遊技者は、特賞Aの発生によって低価値遊技状態を脱することは、あまり期待はできない。また、低価値遊技状態でも、今回低価値遊技状態になってからの特賞発生回数及び前回の特賞発生からの変動回数がカウントされる。そして、特賞B1、特賞B2、特賞C1、特賞C2のいずれかが合計10回発生した場合、又は変動回数が100回実行された場合に、遊技状態は、低価値遊技状態から高価値遊技状態に移行する。
〔特賞種類〕
続いて、図13を参照して、本発明の実施の形態における特賞の種類について説明する。図13は、本発明の実施の形態の特賞種類を示すテーブルである。
まず、特図1変動表示ゲームの結果が特賞となった場合には、大当り図柄乱数に応じて、特賞A、特賞B1、特賞B2のいずれかが発生する。このとき特賞の種類が、特賞Aとなる確率は100分の4、特賞B1となる確率は100分の32、特賞B2となる確率は100分の64である。
特賞Aは、15R出玉有りの特賞であり、上部特別変動入賞装置41の大入賞口が所定の時間又は所定数の遊技球が入賞するまで大きく開く。このため、遊技者は多くの遊技球を獲得することができる。
特賞B1及び特賞B2は、2R出玉なしの特賞であり、下部特別変動入賞装置42の大入賞口が短時間(例えば、0.5秒)、2回開く。このため、遊技者が特賞(特別遊技状態)で遊技球を獲得することは困難である。
また、特図2変動表示ゲームの結果が特賞となった場合には、大当り図柄乱数に応じて、特賞A、特賞C1、特賞C2のいずれかが発生する。このとき特賞の種類が、特賞Aとなる確率は100分の4、特賞C1となる確率は100分の32、特賞C2となる確率は100分の64である。
特賞Aは前述の特図1変動表示ゲームの特賞Aと同じである。特賞C1及び特賞C2は、2R出玉ありの特賞であり、上部特別変動入賞装置41の大入賞口が長時間(例えば、30秒)、2回開く。このため、遊技者はある程度の遊技球を獲得することができる。
さらに、特賞が発生したときの遊技状態と、対応する特賞(特別遊技状態)が終了した後の普電作動状態と、の関係について説明する。
特賞Aが発生した場合は、特賞発生時の遊技状態に関係なく、特賞終了後の普電作動状態は「促進状態」に設定される。前述の図12に示すように、特賞A終了後の遊技状態は、特定遊技状態(促進状態)となる。
特賞B1又は特賞C1が発生した場合は、特賞発生時の遊技状態が高価値遊技状態、又は特定遊技状態のときに、特賞終了後の普電作動状態は「促進状態」に設定される。一方、特賞発生時の遊技状態が低価値遊技状態のときに、特賞終了後の普電作動状態は「抑制状態」に設定される。前述の図12に示すように、高価値遊技状態において特賞B1又は特賞C1が発生した場合には、遊技状態は特定遊技状態(促進状態)に移行する。また、特定遊技状態において特賞が発生した場合には、遊技状態は発生した特賞の種類に関係なくそのまま特定遊技状態(促進状態)が継続される。低価値遊技状態において特賞が発生した場合には、遊技状態は発生した特賞が特賞Aでない限りそのまま低価値遊技状態(抑制状態)が継続される。
特賞B2又は特賞C2が発生した場合は、特賞発生時の遊技状態が特定遊技状態のときに、特賞終了後の普電作動状態は「促進状態」に設定される。一方、特賞発生時の遊技状態が高価値遊技状態、又は低価値遊技状態のときに、特賞終了後の普電作動状態は「抑制状態」に設定される。前述のように特定遊技状態において特賞が発生した場合は、特定遊技状態(促進状態)が継続される。低価値遊技状態において特賞B2又は特賞C2が発生した場合にも、低価値遊技状態(抑制状態)が継続される。また、前述の図12に示すように、高価値遊技状態において特賞B2又は特賞C2が発生した場合には、遊技状態は低価値遊技状態(抑制状態)に移行する。
このように、特定遊技状態において特賞が発生すれば、前述した変動回数が100回に到達しないことを条件に、特賞カウンタが10に到達するまで、特定遊技状態が続くので特賞終了後の普電作動状態は「促進状態」となる。高価値遊技状態においては、特賞A、特賞B1、又は特賞C1が発生すれば、特定遊技状態に移行するので特賞終了後の普電作動状態は「促進状態」となる。このとき促進状態となる確率は、特賞Aと特賞B1(特賞C1)が発生する確率の合計である。高価値遊技状態では、およそ3分の1の確率で、特賞終了後の普電作動状態は「促進状態」となる。また、低価値遊技状態においては、特賞Aが発生した場合に限り、特定遊技状態に移行して特賞終了後の普電作動状態は「促進状態」となる。低価値遊技状態では、25分の1の確率で、特賞終了後の普電作動状態は「促進状態」となる。
以上より、本発明の実施の形態では、遊技状態が低価値遊技状態になってしまうと、普電作動状態を促進状態に変更するのは困難になる。高価値遊技状態と低価値遊技状態とを比較すると、双方はともに普電作動状態は抑制状態であり、一見すると低価値遊技状態の方が、特図確率が高確率である分、遊技者にとって有利な遊技状態に思える。しかし、普電作動状態を促進状態、すなわち遊技状態を特定遊技状態に移行できる確率は高価値遊技状態の方が低価値遊技状態よりも高いので、遊技者に特賞発生の機会をより多くもたらす(特図変動表示ゲームの実行回数が増える)のは、低価値遊技状態よりも高価値遊技状態である。よって、高価値遊技状態のほうが低価値遊技状態よりも遊技者にとって価値が高い(有利な)遊技状態といえる。
なお、特賞カウンタが10になったときには、特賞終了後の遊技状態が低確率状態となることにあわせて、特賞終了後の普電作動状態は、特賞の種類に関係なく「抑制状態」となる。
〔変動パターンテーブル〕
続いて、図14〜図16を参照して、本発明の実施の形態の各遊技状態における変動パターンについて説明する。図14は、本発明の実施の形態の高価値遊技状態における変動パターンテーブルである。図15は、本発明の実施の形態の低価値遊技状態における変動パターンテーブルである。図16は、本発明の実施の形態の特定遊技状態における変動パターンテーブルである。
これらの変動パターンテーブルは、前述の特図当り判定処理(図9)の変動パターンの決定(ステップS95、ステップS98、ステップS99)に用いられ、決定した変動パターン番号がステップS100においてRWMに一時的に記憶される。
まず、図14を参照して、高価値遊技状態における変動パターンテーブルについて説明する。
特図1変動表示ゲームの結果としては、「外れ」と、前述した特賞3種類(特賞A、特賞B1、特賞B2)と、の4種類がある。高価値遊技状態では、特図確率が低確率状態(29分の1)なので、29分の28の確率で「外れ」が選択される。
「外れ」が選択される場合の変動パターン名は、「予告無通常変動」と「予告有通常変動」の2種類がある。「予告無通常変動」には、変動時間が長時間(6秒)の場合と、短時間(2秒)の場合と、の2通りの変動パターンが設けられ、「予告有通常変動」は変動時間が10秒に固定される。
特賞3種類のいずれかが選択される場合の変動パターンは、各16通り設けられる。変動パターン名は「予告無リーチ」と「予告有リーチ」の2種類あり、各々の変動パターン名に対して、変動時間が20秒から27秒の間で1秒ずつ異ならせた8通りの変動パターンが、さらに細分化されて設けられる。
以上より、本発明の実施の形態では、特図1変動表示ゲームに対して、合計51通りの変動パターンが設けられる。
なお、「外れ」が選択される場合には、ほとんど(約99パーセント)が「予告無通常変動」となり、「予告有通常変動」が選択される可能性は稀有(約1パーセント)である。同様に、特賞A以外の特賞(B1、B2、C1,C2)が選択される場合も、ほとんど(約99パーセント)が「予告無リーチ」となり、「予告有リーチ」が選択されることは稀有(約1パーセント)である。
但し、特賞Aが選択される場合は「予告無リーチ」が選択される割合が少なく(約20パーセント)し、「予告有リーチ」が選択される割合が多く(約80パーセント)なっている。従って、予告をともなう変動パターン(予告有通常変動、予告有リーチ)が出現する場合は、遊技者に、特賞Aが発生することを期待させることになる。
特図2変動表示ゲームの結果としては、「外れ」と、前述した特賞3種類(特賞A、特賞C1、特賞C2)と、の4種類がある。各結果に対して設けられる変動パターンについては、特図1変動表示ゲームと同様である。
そして、各変動パターンに対応して、変動パターン番号が設けられる。変動パターン番号は、16進数で3桁(12ビット)のデータで構成される。上位桁は特賞の種類を、上位から2番目の桁は遊技状態の種類及び特図1/特図2を、上位から3番目の桁は変動パターン名及び変動時間を区別する。
上位桁の「0」〜「5」は、順番に「外れ」、特賞B1、特賞B2、特賞C1、特賞C2、特賞Aを表す。上位から2番目の桁の「0」は高価値遊技状態における特図1の特賞、「4」は高価値遊技状態における特図2の特賞であることを表す。特賞の種類が「外れ」の場合、すなわち上位の桁の番号が「0」の場合は、上位から3番目の桁の「1」は短時間の「予告無通常変動」の変動時間(2秒)を、「2」は長時間の「予告無通常変動」の変動時間(6秒)を表し、「A」は「予告有通常変動」の変動時間(10秒)を表す。また、特賞の種類が特賞B1、特賞B2、特賞C1、特賞C2、特賞Aのいずれかの場合、すなわち上位の桁の番号が「1」〜「5」の場合は、上位から3番目の桁の「0」〜「7」は、変動パターン名が「予告無リーチ」の場合の変動時間20秒〜27秒の1秒刻みの変動時間を順に表す。同様に、上位から3番目の桁の「8」、「9」、「A」〜「F」は、変動パターン名が「予告有リーチ」の場合の変動時間20秒〜27秒の1秒刻みの変動時間を順に表す。
次に、図15を参照して低価値遊技状態における変動パターンテーブルについて説明する。
低価値遊技状態における変動パターンの種類は、前述の高価値遊技状態と同じである。低価値遊技状態では、変動パターン番号の上位から2番目の桁が、特図1の特賞の場合に「1」、特図2の特賞の場合に「5」となる点、及び特図確率が高確率状態(27分の1)である点が、前述の高価値遊技状態と異なる。
続いて、図16を参照して特定遊技状態における変動パターンテーブルについて説明する。
特定遊技状態における特賞の種類は、前述の高価値遊技状態及び低価値遊技状態と同じである。そして、特図確率は低価値遊技状態と同じく高確率状態であるので、「外れ」が27分の26の確率で選択され、特賞が27分の1の確率で選択される。しかし、特定遊技状態では、各特賞に対応する変動パターンは1通りに決まっている点が異なる。このため、特賞の種類が大当り図柄乱数によって決まれば、変動パターン乱数を用いることなく変動パターンが決まる。
特定遊技状態では、変動パターン名は「予告無通常変動」のみである。「外れ」が選択される場合は、前述の高価値遊技状態及び低価値遊技状態と同様に、変動時間が長時間の場合と短時間の場合との2通りの変動パターンが設けられる。その他の特賞が選択される場合は、固定された変動時間(10秒)の1通りの変動パターンが設けられる。よって、本発明の実施の形態では、特図1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)に対して、合計5通りの変動パターンが設けられる。
そして、特定遊技状態における変動パターン番号は、変動パターン番号の上位から2番目の桁が、特図1の特賞の場合に「3」、特図2の特賞の場合に「7」となる。また、上位から3番目の桁が、「外れ」以外の特賞の場合に「0」となる。上位桁及び下位桁は、前述の高価値遊技状態及び低価値遊技状態と同様である。
以上より、本発明の実施の形態では、変動パターン番号に、特賞の種類を特定する情報(「外れ」を意味するデータに置換される場合もある)と、変動パターンを特定する情報とが含まれる。
〔特図変動中処理〕
次に、図17を参照して、図5の特図ゲーム処理における特図変動中処理(ステップS37)の詳細を説明する。図17は、本発明の実施の形態の特図変動中処理の手順を示すフローチャートである。
特図変動中処理では、遊技制御装置30は、まず、実行中の特図変動表示ゲームが特賞発生するか否かを判定する(ステップS190)。
ステップS190の処理で特賞発生しないと判定された場合には、遊技制御装置30はステップS191の処理を実行する。ステップS191では、遊技制御装置30は、特図を停止させる時間として外れ用停止時間を設定する。その後、遊技制御装置30は、ステップS193において特図ゲーム処理番号を2に設定する。そして、ステップS194において、遊技制御装置30は、ステップS191(又はステップS192)の処理で設定された特図の停止時間を特図ゲーム処理タイマに設定し、特図変動中処理を終了する。
一方、ステップS190の処理で特賞発生すると判定された場合には、遊技制御装置30はステップS192の処理を実行する。ステップS192では、遊技制御装置30は特図を停止させる時間として特賞発生用停止時間を設定した後、ステップS193、ステップS194の処理を順次実行する。
〔特図表示中処理〕
次に、図18を参照して、図5の特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップS38)の詳細を説明する。図18は、本発明の実施の形態の特図表示中処理の手順を示すフローチャートである。
特図表示中処理では、遊技制御装置30は、まず、実行された特図変動表示ゲームが特賞発生するか否かを判定する(ステップS200)。
ステップS200の処理で特賞発生すると判定された場合には、遊技制御装置30は、ステップS201において一括表示器50の確率変更報知部58を消灯し、ステップS202では、特賞発生時の普電作動状態、確率変更フラグ、及び特賞種別の情報をRWMに退避させる。その後、ステップS203において普電作動状態を抑制状態に設定する。
さらに、遊技制御装置30は、ステップS204においてファンファーレの時間を特図ゲーム処理タイマに設定し、ステップS205では、次回の特図ゲーム処理(図5参照)でファンファーレ・インターバル処理が実行されるように特図ゲーム処理番号を3に設定する。また、ステップS206において、前述のステップS202の処理で退避した情報を含むファンファーレコマンドを設定して、特図表示中処理を終了する。ここで設定したファンファーレコマンドが演出制御装置40に送られることで、演出制御装置40側で特賞の種類等が判別可能となり、特賞の種類に応じて表示装置48で表示される演出を変えることができる。
一方、ステップS200の処理で特賞発生しないと判定された場合には、遊技制御装置30は、ステップS207において特図ゲーム処理タイマに0を設定し、ステップS208において次回の特図ゲーム処理(図5参照)で特図普段処理が実行されるように特図ゲーム処理番号を0に設定する。
そして、遊技制御装置30は、ステップS209において前回の特賞からの変動回数をカウントする変動カウンタを1加算して更新する。次に、ステップS210で変動カウンタが所定回数(ここでは100回)に到達したか否かを判定し、所定回数に満たないと判定された場合には、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップS210の処理で変動カウンタが所定回数に到達したと判定された場合には、遊技制御装置30は、ステップS211において確率変更フラグをオフに設定し、さらにステップS212では、普電作動状態を抑制状態に設定して、特図表示中処理を終了する。前述のステップS211及びステップS212の処理を行うことで、前回の特賞からの変動回数が連続して100回実行された場合に、遊技状態が高価値遊技状態に移行する。
〔特賞終了処理〕
次に、図19を参照して、図5の特図ゲーム処理における特賞終了処理(ステップS42)の詳細を説明する。図19は、本発明の実施の形態の特賞終了処理の手順を示すフローチャートである。
特賞終了処理では、遊技制御装置30は、まず、特賞発生回数をカウントする特賞カウンタを1加算して更新する(ステップS220)。そして、ステップS221において、特賞カウンタが所定回数(ここでは10回)に到達したか否かを判定する。
ステップS221の処理で特賞カウンタが所定回数に到達したと判定された場合には、遊技制御装置30は、ステップS222において確率変更フラグをオフに設定し、ステップS223において特賞カウンタに0を設定し、さらにステップS224において普電作動状態を抑制状態に設定する。これらの設定を行うことで、遊技状態が高価値遊技状態に移行する。その後、引き続きステップS228以降の処理を実行する。
続いて、遊技制御装置30は、ステップS229において変動カウンタに0を設定する。そして、ステップS230では、特図ゲーム処理タイマに0を設定し、ステップS231において次回の特図ゲーム処理(図5参照)で特図普段処理が実行されるように特図ゲーム処理番号を0に設定する。その後、特賞終了コマンドを設定して、特賞終了処理を終了する。
一方、ステップS221の処理で特賞カウンタが所定回数に満たないと判定された場合には、遊技制御装置30は、ステップS224において確率変更フラグをオンに設定し、ステップS225では、前述の特図表示中処理(図18)のステップS202の処理で退避しておいた特賞発生時の普電作動状態、確率変更フラグ、及び特賞種別の情報に基づき普電作動状態を決定する。ここでは、図13に従って普電作動状態が決定される。
そして、遊技制御装置30は、ステップS226において普電作動状態として促進状態が決定されたか否かを判定し、促進状態ではなく抑制状態が決定された場合には、前述のステップS228以降の処理を実行して、特賞終了処理を終了する。また、促進状態が決定された場合には、ステップS227において普電作動状態を促進状態に設定し、その後ステップS229以降の処理を実行して、特賞終了処理を終了する。
以下、演出制御装置40で実行される遊技に関する処理を説明する。
〔メイン処理(演出制御装置)〕
図20は、本発明の実施の形態の演出制御装置40によって実行されるメイン処理のフローチャートである。メイン処理は遊技機の電源投入時に実行を開始し、遊技機への電源供給が途絶えるまで継続して実行される。例えば、遊技場で営業を開始するために遊技機の電源を投入する場合や停電から復帰した場合に実行を開始し、遊技場での営業を終了するために遊技機の電源を切断するまで(または、停電が発生するまで)継続して実行される。
演出制御装置40は、まず、電源投入時における初期化処理を実行する。ここでは変動フラグ等の演出制御装置40で使用するフラグを全てオフに設定し、全てのカウンタやポインタも0にリセットする。また、表示装置48の表示画面をデモ画面に設定する(ステップS301)。
そして、演出制御装置40は、ステップS302において、大当りフラグがオンか否かを判定し、大当りフラグがオンの場合にはステップS303の大当り中変動処理を実行する。大当りフラグは、後述の通信割込処理(図24)のファンファーレコマンド処理(図26)においてオンに設定される。大当り中変動処理についての詳細は、図22にて後述する。
一方、ステップS302の処理で大当りフラグがオンでない場合には、演出制御装置40は、変動フラグがオンか否かを判定する。変動フラグは、前述の特図1/特図2変動開始処理(図11)のステップS127で設定される飾り図柄変動パターンコマンドが遊技制御装置30から送信され、演出制御装置40が受信するとオンになる。
ステップS304の処理で変動フラグがオンでない場合には、演出制御装置40は、大当りフラグがオン、又は変動フラグがオンになるまでステップS302及びステップS304の処理を繰り返す。
ステップS304の処理で変動フラグがオンである場合には、演出制御装置40は、ステップS305において飾り特図変動表示ゲームの最終停止態様を決定する。そして、ステップS306では、変動パターンがリーチありか否かを判定する。本発明の実施の形態では、高価値遊技状態及び低価値遊技状態において特賞発生した場合に、リーチありの変動パターンとなる。
ステップS306の処理でリーチありの場合には、演出制御装置40は、ステップS307においてリーチ変動処理を実行する。リーチ変動処理についての詳細は、図21にて後述する。
その後、ステップS308において、演出制御装置40は、変動回数が所定値(ここでは100回)になったか否かを判定する。そして、変動回数が所定値に満たない場合には、ステップS302の処理に戻る。また、変動回数が所定値になった場合には、後述するステップS314の処理を実行する。
ステップS306の処理でリーチなしの場合には、演出制御装置40は、ステップS309においてストーリー中断フラグをオフに設定し、飾り特図変動表示ゲームの飾り特別図柄の変動を開始する。
ステップS310では、演出制御装置40は、S309の処理で変動開始した飾り特別図柄の停止時期か否かを判定し、停止時期になるまでステップS310の処理を繰り返す。飾り特別図柄の停止時期か否かの判定は、選択された変動パターンに設定された変動時間が経過したか否かで判定する。
そして、ステップS310の処理で飾り特別図柄の停止時期となった場合には、演出制御装置40は、ステップS311において飾り特別図柄の変動を停止するとともに、変動フラグをオフに設定する。
次に、演出制御装置40は、ステップS312において変動回数が所定値(ここでは100回)になったか否かを判定する。そして、変動回数が所定値に満たない場合には、ステップS302の処理に戻る。また、変動回数が所定値になった場合には、ステップS313以降の処理を実行する。
ステップS313では、演出制御装置40は、表示装置48で試合中止映像の表示を開始する(図32(A)参照)。本発明の実施の形態では、表示装置48においてサッカー試合のストーリー映像が演出表示され、遊技の進行状況に応じて表示する映像を変更する。
ステップS314では、演出制御装置40は、ステージ番号、蓄積カウンタ、進行ポインタ、及び上限ポインタに0を設定し、大当りフラグをオフに設定し、ステップS302の処理に戻る。これらポインタやカウンタは、後述するタイマ割込処理(図23)や通信割込処理(図24)にて用いられる。
〔リーチ変動処理〕
次に、図21を参照して、図20のメイン処理におけるリーチ変動処理(ステップS307)の詳細を説明する。図21は、本発明の実施の形態のリーチ変動処理の手順を示すフローチャートである。
リーチ変動処理では、特図変動表示ゲームの変動パターンがリーチありであった場合に、表示装置48で表示される映像の制御を行う。本発明の実施の形態においてリーチありの変動パターンとなるのは、高価値遊技状態及び低価値遊技状態で特賞A、特賞B1、特賞B2、特賞C1、特賞C2のいずれかが発生する場合である。このとき、表示装置48では、サッカー試合におけるシュートに係る場面を表示する。
演出制御装置40は、まず、画像や映像データが記憶されたCGROM40dからシュート関連の映像を選択する。そして、選択した映像を割り込んで表示させるので、ストーリー中断フラグをオンに設定する。また、飾り特別図柄の変動を開始する(ステップS320)。
ステップS321では、演出制御装置40は、表示装置48でストーリー映像を表示中であるか否かを判定する。そして、ストーリー映像の表示されなくなるまで、すなわち、表示が中断されるまでステップS321の処理を繰り返して、その後、ステップS322では、表示装置48でシュート事前映像の表示を開始する。
そして、ステップS323において、演出制御装置40は、映像切替時期か否かを判定する。そして、映像切替時期になるまでステップS323の処理を繰り返して、その後、ステップ324では、表示装置48でシュート実行映像の表示を開始する。
続いて、ステップS325において、演出制御装置40は、変動している飾り特別図柄の停止時期か否かを判定する。そして、停止時期になるまでステップS325の処理を繰り返して、その後、ステップS326において、飾り特別図柄の変動を停止する。また、メイン処理(図20)のステップS304の処理でオンであった変動フラグをオフに設定する。その後、表示装置48でシュート結果映像の表示を開始して、リーチ変動処理を終了する。
本発明の実施の形態では、シュート結果映像として、遊技状態が特定遊技状態に移行する場合に、シュートに成功(ゴール)する映像を表示する。すなわち、高価値遊技状態で特賞A、特賞B1、特賞C1のいずれかが発生する場合はシュートが成功(ゴール)する映像を表示する。そして、特賞B2又は特賞C2が発生する場合は特賞であってもシュートに失敗する映像を表示する。また、低価値遊技状態では特賞Aが発生する場合のみシュートが成功する映像を表示し、それ以外の特賞が発生する場合はシュートに失敗する映像を表示する。
〔大当り中変動処理〕
次に、図22を参照して、図20のメイン処理における大当り中変動処理(ステップS303)の詳細を説明する。図22は、本発明の実施の形態の大当り中変動処理の手順を示すフローチャートである。
大当り中変動処理は、後述する通信割込処理(図24)のステップS362のファンファーレコマンド処理(図26)において、ステップS393で大当りフラグがオンに設定された場合に、実行されることになる処理である。
演出制御装置40は、まず、変動フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS330)。そして、変動フラグがオンになるまでステップS330の処理を繰り返して、変動フラグがオンになった場合に、ステップS331の処理を実行する。
ステップS331では、演出制御装置40は、飾り特図変動表示ゲームの最終停止態様を決定する。そして、ステップS332において、飾り特別図柄の変動を開始する。
次に、ステップS333では、演出制御装置40は、飾り特別図柄の停止時期か否かを判定する。そして、停止時期になるまでステップS333の処理を繰り返して、その後、ステップS334において、飾り特別図柄の変動を停止する。また、ステップS330の処理でオンであった変動フラグをオフに設定する。その後、表示装置48で飾り特別図柄に対応する大当り映像を表示して、大当り中変動処理を終了する。
本発明の実施の形態では、大当りフラグがオンになるには、特賞A、もしくは高価値遊技状態で特賞B1、特賞C1のどちらかの特賞が発生する必要がある。そして、いずれかの特賞が発生した場合には、大当り映像として、サッカー試合に勝利する映像を表示する。また、特賞Aや特賞C1の場合には、上部特別変動入賞装置41の大入賞口が出玉を獲得することができるように開放されるため、遊技者に、大当り映像として、右打ちを促す映像や上部特別変動入賞装置41を狙って遊技球を打つよう促す映像を表示してもよい。
〔タイマ割込処理〕
次に、タイマ割込処理について説明する。図23は、本発明の実施の形態のタイマ割込処理の手順を示すフローチャートである。タイマ割込処理は、周期的(例えば、1ミリ秒周期)なタイマ割込み信号がCPU40aに入力されることによって開始される。
タイマ割込処理では、表示装置48で表示するストーリー映像を決定する進行ポインタが更新されるとともに、進行ポインタに対応するストーリー映像の表示を行う。
タイマ割込処理が開始されると、演出制御装置40は、まず、タイマ更新、スイッチ処理などの定期処理を実行する(ステップS340)。
ステップS341では、演出制御装置40は、ストーリー中断フラグはオンであるか否かを判定する。ストーリー中断フラグは、前述のリーチ変動処理が実行されるときにオンに設定される。
ステップS341の処理でストーリー中断フラグがオンである場合には、演出制御装置40はタイマ割込処理を終了する。このとき表示装置48では、リーチ変動処理によってシュートに係る映像が表示される。
ステップS341の処理でストーリー中断フラグがオンでない場合には、演出制御装置40は、ステップS342において表示装置48でストーリー映像を表示中か否かを判定する。そして、表示装置48が次のストーリー映像を待機する状態である場合には、ステップS343において、ポインタPに現在の進行ポインタの値に1加算した値を設定する。一方、表示装置48がストーリー映像を表示中である場合には、タイマ割込処理を終了する。
続いて、ステップS344では、演出制御装置40は、ステップS343の処理で設定したポインタPの値が上限ポインタ値以下であるか否かを判定する。そして、上限ポインタ値以下である場合には、さらに、ステップS345においてポインタPの値が蓄積カウンタ値以下であるか否かを判定する。ここで、ポインタPの値が上限ポインタ値又は蓄積カウンタ値を超えている場合には、タイマ割込処理を終了する。
そして、ステップS345の処理でポインタPの値が蓄積カウンタ値以下である場合には、演出制御装置40は、ポインタPの値が50であるか否かを判定する(ステップS346)。
ステップS346の処理でポインタPの値が50でない場合には、演出制御装置40は、ステップS348の処理を実行し、ポインタPの値を進行ポインタ値に設定する。すなわち、ここで進行ポインタ値が更新される。一方、ポインタPの値が50である場合には、ステップS347においてポインタPの値を46に設定した後にステップS348の処理を実行する。
ステップS349では、演出制御装置40は、ストーリー映像の章を決める章進行番号と進行ポインタ値に対応するストーリー映像のデータを取得する。章進行番号は、後述する通信割込処理(図24)のステップS363の特賞終了コマンド処理(図27)で更新される。データについての詳細は図29にて後述する。
ステップS350では、演出制御装置40は、変動回数に対応してストーリー映像の空模様(背景)を設定する。本発明の実施の形態では、変動回数が100回になると降雨のため試合中止となり新たに試合を開始する。これに合わせて、変動回数が100回に近づくにつれ、雲行きが怪しくなるように背景の天候(空模様)を変更する。
ステップS351では、演出制御装置40は、予告フラグはオンであるか否かを判定する。予告フラグは、後述する通信割込処理(図24)で先読み情報から変動パターンが予告有リーチである場合にステップS367においてオンに設定される。
ステップS351の処理で予告フラグがオンである場合には、演出制御装置40は、ステップS352でストーリー映像の一部を予告用映像データに差し替える。予告用映像データの差し替えについては図31(D)を参照して後述する。そして、ステップS353で予告フラグをオフに設定して、ステップS354の処理を実行する。
一方、ステップS351の処理で予告フラグがオンでない場合には、演出制御装置40は、ステップS354の処理を実行する。
ステップS354では、演出制御装置40は、表示装置48でストーリー映像の表示を開始し、タイマ割込処理を終了する。
〔通信割込処理〕
次に、図24を参照して、演出制御装置40が、遊技制御装置30からのコマンドを受信した場合に、図20のメイン処理に割り込む形で実行される通信割込処理について説明する。図24は、本発明の実施の形態の通信割込処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置40は、まず、遊技制御装置30から送信され受信したコマンドに基づいて実行する処理を選択する分岐処理(ステップS360)を行う。
受信コマンドが飾り図柄変動パターンコマンドの場合には、演出制御装置40は、飾り図柄変動パターンコマンド処理を実行する(ステップS361)。飾り図柄変動パターンコマンド処理の詳細については図25にて後述する。
受信コマンドがファンファーレコマンドの場合には、演出制御装置40は、ファンファーレコマンド処理を実行する(ステップS362)。ファンファーレコマンド処理の詳細については図26にて後述する。
受信コマンドが特賞終了コマンドの場合には、演出制御装置40は、特賞終了コマンド処理を実行する(ステップS363)。特賞終了コマンド処理の詳細については図27にて後述する。
受信コマンドがストーリー進行コマンドの場合には、演出制御装置40は、蓄積カウンタ値を0.1加算して更新する(ステップS364)。
受信コマンドが客待ちデモコマンドの場合には、演出制御装置40は、蓄積カウンタ、進行ポインタ、上限ポインタを0に設定し、章進行番号を1に設定して、表示装置48でデモ画面が表示されるように切り替える(ステップS365)。
受信コマンドが保留情報コマンド及び変動前演出指定コマンドの場合には、演出制御装置40は、変動パターンが予告有リーチか否かを判定する(ステップS366)。そして、予告有リーチである場合には、ステップS367において予告フラグをオンに設定し、ステップS368において保留表示の個数を更新する。また、予告有リーチでない、すなわち予告無リーチである場合には、ステップS368の処理を実行する。
受信コマンドが保留情報コマンドのみの場合には、演出制御装置40は、ステップS368において保留表示の個数を更新する。
受信コマンドがその他、例えばエラーコマンド等の場合には、演出制御装置40は、対応する処理を実行する(ステップS369)。
〔飾り図柄変動パターンコマンド処理〕
続いて、図25を参照して、図24の通信割込処理における飾り図柄変動パターンコマンド処理(ステップS361)の詳細を説明する。図25は、本発明の実施の形態の飾り図柄変動パターンコマンド処理の手順を示すフローチャートである。
飾り図柄変動パターンコマンド処理では、ストーリー映像の進行を制限する上限ポインタの更新処理が実行される。
演出制御装置40は、まず、表示装置48でデモ画面(図31(A))を表示中であるか否かを判定する(ステップS370)。そして、デモ画面表示中である場合には、ステップS371において、図31(B)に示すような試合開始待ち映像に切り替えてからステップS372の処理を実行する。また、デモ画面表示中でない場合には、ステップS372の処理を実行する。
ステップS372では、演出制御装置40は、変動フラグをオンに設定する。そして、ステップS373では、変動回数を1加算して更新する。
ステップS374では、演出制御装置40は、ポインタPの値に前回の上限ポインタの値を設定する。そして、ステップS375において上限ポインタの目標値に対応するステージ番号が10であるか否かを判定する。ここでステージ番号10は、高価値遊技状態を示す。
ステップS375でステージ番号が10である場合には、演出制御装置40は、上限ポインタの更新を行わずに飾り図柄変動パターンコマンド処理を終了する。このときの上限ポインタの値は、後述の特賞終了コマンド処理(図27)のステップS404で設定された値で、50である。
ステップS375でステージ番号が10ではない、すなわち、0〜9の場合には、演出制御装置40は、ポインタPの値が限界値45未満であるか否かを判定する(ステップS376)。そして、ポインタPの値が限界値以上である場合には、上限ポインタの更新を行わずに飾り図柄変動パターンコマンド処理を終了する。また、ポインタPの値が限界値未満である場合には、さらに、ポインタPの値が初期判定値15未満であるか否かを判定する(ステップS377)。
ステップS377でポインタPの値が初期判定値未満である場合には、演出制御装置40は、ポインタPの値を0.5加算して更新する(ステップS378)。次に、ステップS383において、更新したポインタPの値を上限ポインタの値に設定して、飾り図柄変動パターンコマンド処理を終了する。
ステップS377でポインタPの値が初期判定値以上である場合には、演出制御装置40は、図28のテーブルを用いてステージ番号に対応した上限ポインタの目標値を取得する(ステップS379)。そして、ステップS380では、ポインタPの値が目標値未満であるか否かを判定する。
ステップS380でポインタPの値が目標値未満である場合には、演出制御装置40は、ポインタPの値を0.25加算して更新する(ステップS381)。そして、ステップS383において、更新したポインタPの値を上限ポインタの値に設定して、飾り図柄変動パターンコマンド処理を終了する。
ステップS380でポインタPの値が目標値以上である場合には、演出制御装置40は、ポインタPの値を0.125加算して更新する(ステップS382)。そして、ステップS383において、更新したポインタPの値を上限ポインタの値に設定して、飾り図柄変動パターンコマンド処理を終了する。
このように、上限ポインタの値は特図変動表示ゲーム実行のたびに加算更新され、その加算値は遊技状況に応じて変わる。
〔ファンファーレコマンド処理〕
次に、図26を参照して、図24の通信割込処理におけるファンファーレコマンド処理(ステップS362)の詳細を説明する。図26は、本発明の実施の形態のファンファーレコマンド処理の手順を示すフローチャートである。
ファンファーレコマンド処理では、大当りフラグ及びストーリー中断フラグをオンに設定する処理が実行される。
演出制御装置40は、まず、特賞の種類が特賞Aか否かを判定する(ステップS390)。そして、特賞Aである場合には、ステップS393以降の処理を実行する。また、特賞Aでない場合には、ステップS391において特賞B1又は特賞C1か否かを判定する。
ステップS391で特賞B1又は特賞C1である場合には、演出制御装置40は、ステージ番号が0又は10か否かを判定する(ステップS392)。そして、ステージ番号が0又は10である場合には、ステップS393以降の処理を実行する。
ステップS393では、演出制御装置40は、大当りフラグをオンに設定する。また、ステップS394においてストーリー中断フラグをオンに設定する。その後、ステップS395において変動回数に0を設定して、ファンファーレコマンド処理を終了する。
なお、ステップS391で特賞B1又は特賞C1でない場合、すなわち、特賞B2又は特賞C2である場合には、演出制御装置40は、大当りフラグやストーリー中断フラグをオンにすることなく、ステップS395の処理のみを実行してファンファーレコマンド処理を終了する。また、ステップS392でステージ番号が0又は10でない場合にも、その後ステップS395の処理のみを実行してファンファーレコマンド処理を終了する。
〔特賞終了コマンド処理〕
次に、図27を参照して、図24の通信割込処理における特賞終了コマンド処理(ステップS363)の詳細を説明する。図27は、本発明の実施の形態の特賞終了コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
特賞終了コマンド処理では、上限ポインタの目標値を決めるステージ番号の更新処理が実行される。
演出制御装置40は、まず、ステージ番号が10であるか否かを判定する(ステップS400)。そして、ステージ番号が10である場合には、ステップS408においてステージ番号に1を設定して、特賞終了コマンド処理を終了する。
S400の処理でステージ番号が10でない場合には、演出制御装置40は、ステージ番号が9であるか否かを判定する(ステップS401)。そして、ステージ番号が9でない場合には、ステップS407においてステージ番号を1加算して更新する。
S401でステージ番号が9である場合には、演出制御装置40は、大当りフラグはオンであるか否かを判定する(ステップS402)。そして、大当りフラグはオンである場合には、ステップS403においてステージ番号、蓄積カウンタ、進行ポインタ、及び上限ポインタに0を設定し、大当りフラグをオフに設定し、さらに、章進行番号を1加算して更新したのち、特賞終了コマンド処理を終了する。
また、S402の処理で大当りフラグはオンでない場合には、演出制御装置40は、ステップS404において、進行ポインタが45に達しているかを判定し、達していると判定された場合は、進行ポインタに46を設定し(ステップS405)、上限ポインタの値に50を設定し(ステップS406)、ステップS407においてステージ番号を1加算して更新したのち、特賞終了コマンド処理を終了する。また、ステップS404において、進行ポインタが45に達していないと判定した場合は、ステップS403に移行する。
〔上限ポインタ〕
ここで、図28を参照して、表示装置48で表示されるストーリー映像の進行を制限する上限ポインタについて説明する。図28は、本発明の実施の形態の上限ポインタについて説明するテーブルである。
図28の左側のテーブルは、ステージ番号と、ステージ番号に対応する上限ポインタの目標値とを表すテーブルである。
ステージ番号が0のときの上限ポインタの目標値は15に設定される。この目標値は、図28の右上段のテーブルに示す上限ポインタの初期判定値と同じ値である。そして、ステージ番号が1大きくなるごとに上限ポインタの目標値は3加算された値となる。ステージ番号が9のときの上限ポインタの目標値は42となるので、図28の右上段のテーブルに示す上限ポインタの限界値45を超えない。
また、図28の右下段のテーブルは、上限ポインタの加算値を示すテーブルである。上限ポインタの値が0から初期判定値15になるまでは、早く15に到達するように大きな値(0.5)が設定され、15を超えてから目標値まではそれまでの半分の値(0.25)に設定される。また、上限ポインタの値が目標値以上の場合には、加算値はさらに半分の値(0.125)に設定される。
〔進行ポインタに対応するストーリー映像〕
続いて、図29を参照して、表示装置48で表示されるストーリー映像について説明する。図29は、本発明の実施の形態の進行ポインタに対応するストーリー映像を示すテーブルである。
本発明の実施の形態では、ストーリー映像をサッカー試合としている。そこで、進行ポインタ1〜45には、サッカー試合の経過時間1分ごとの映像が割り当てられる。具体的には、進行ポインタが1のとき、試合開始から経過時間1分までの映像が表示され、進行ポインタが2のとき、経過時間1分〜2分までの映像が表示される。このようにすると進行ポインタが45のとき、経過時間44分〜45分までの映像が表示されることになり、進行ポインタ46〜49では、ロスタイムの映像が表示される。具体的には、進行ポインタが46のとき、ロスタイムにおいて状況Aから状況Bとなる映像が表示され、進行ポインタが47のとき、ロスタイムにおいて状況Bから状況Cとなる映像が表示され、進行ポインタ49では、ロスタイムにおいて状況Dから状況Aに戻る映像が表示される。
このように、本発明の実施の形態では、サッカー試合を時系列的に細分化して進行ポインタに対応する部分ストーリー(シーン)が構成される。そして、遊技の進行状況(進行ポインタの進行)に応じて部分ストーリーを表示させて一連の連続したストーリーとする。
また、ストーリー映像は、章ごとに設けられる。具体的には、第1章のストーリー映像は対戦チームが甲の場合のサッカー試合であり、第2章のストーリー映像は対戦チームが乙の場合のサッカー試合である。
〔ストーリー映像の遷移〕
次に、図30を参照して、本発明の実施の形態のストーリー映像の遷移を説明する。図30は、本発明の実施の形態の遊技状態別のストーリー画像の遷移について説明する図である。以下では、主に高価値遊技状態及び低価値遊技状態における遷移について説明する。
まず、初期化操作直後の遊技状態は高価値遊技状態(普電作動抑制状態、かつ特図低確率状態)である。このとき表示装置48では、まだ遊技が開始されていないので、待機状態となりデモ画面の映像が表示される(図31(A)参照)。デモ画面表示は、演出制御装置40が実行するメイン処理(図20)のステップS301の初期化処理で設定される。
そして、遊技球が映像進行用ゲート35を通過すると、通信割込処理(図24)のステップS364で蓄積カウンタが0から0.1加算更新される。また、遊技球が第1始動入賞口37又は第2始動入賞口(普通変動入賞装置36)に入賞すると、通信割込処理(図24)のステップS361で飾り図柄変動パターンコマンド処理が実行される。
1回目の飾り図柄変動パターンコマンド処理が実行されるとき、表示装置48でデモ画面表示となっているので、ステップS371の処理で試合開始待ち映像に切り替えられる(図31(B)参照)。このときはまだ図中において待機状態である。
そして、初期状態では、上限ポインタ、進行ポインタ、及びステージ番号は0に設定されている。ここで、上限ポインタの値は、初期判定値15になるまでは変動1回につき、ステップS378の処理で0.5加算更新される。
演出制御装置40は、メイン処理(図20)や通信割込処理(図24)と並行してタイマ割込処理(図23)を実行する。この処理では、進行ポインタの値が1加算更新されるタイミングが周期的に訪れるが、更新後の進行ポインタが上限ポインタ及び蓄積カウンタよりも小さい場合に限り、進行ポインタの値が更新される。そして更新後の進行ポインタの値に応じたストーリー映像のデータが図29のテーブルから取得され、表示装置48において、進行ポインタ1に対応する第1ストーリー映像から順に画面表示される(図31(C)参照)。
前述のように進行ポインタは周期的に1加算更新しようとするのに対し、上限ポインタは変動2回で1加算更新される。また、蓄積カウンタは遊技球が映像進行用ゲート35を10回通過して1加算更新される。すなわち、進行ポインタは、特図変動表示ゲームが2回実行され、かつ映像進行用ゲート35に遊技球が10回通って初めて更新できることになる。
なお、上限ポインタの値が初期判定値を超えた場合は、目標値になるまで変動4回で1加算更新されるようになる。さらに、目標値を超えた場合には限界値45になるまで変動8回で1加算更新されるようになる。
ここで、上限ポインタの目標値はステージ番号に応じて決まる。ステージ番号は、特図変動表示ゲームが特賞発生となる場合に、通信割込処理(図24)のステップS363の特賞終了コマンド処理(図27)で更新される。よって、上限ポインタの値が初期判定値を超えた場合は、変動回数だけでなく特賞発生回数も進行ポインタの更新に影響することになる。
そして、特賞発生となる特図変動表示ゲームの変動パターンが予告有リーチの場合には、前述の第Nストーリー映像の一部が予告用映像データに差し替えられて画面表示される(図31(D)参照)。
また、特図変動表示ゲームの変動パターンがリーチありの場合には、メイン処理(図20)のS307のリーチ変動処理(図21)において、シュート事前(準備状態)映像(図32(B)参照)、シュート実行映像(図32(C)参照)、シュート結果映像(失敗:図32(D)、成功:図33(A)参照)が順に画面表示される。
高価値遊技状態では、特賞A、特賞B1、又は特賞C1が発生する場合にシュート成功映像となり、特定遊技状態に移行する。また、特賞B2又は特賞C2が発生する場合にシュート失敗映像となり、低価値遊技状態に移行して、続きのストーリー映像表示状態となる。また、低価値遊技状態では、特賞Aが発生する場合にシュート成功映像となり、特定遊技状態に移行する。その他の特賞が発生する場合にシュート失敗映像となり、低価値遊技状態で続きのストーリー映像表示状態に戻る。
また、低価値遊技状態及び特定遊技状態で特賞発生回数が10回になると、高価値遊技状態に移行する。特定遊技状態の場合は特賞終了コマンド処理(図27)のステップS403で、章進行番号を1加算更新してその他のカウンタやポインタ及びステージ番号を0に設定するので、高価値遊技状態に移行したら待機状態からのスタートになる。その後、次の章のストーリー映像が表示される。
また、低価値遊技状態の場合は、進行ポインタが45に達していれば、特賞終了コマンド処理(図27)のステップS405〜407で、進行ポインタが46、上限ポインタが50、ステージ番号が10に設定されるので、高価値遊技状態に移行したらロスタイム映像(図33(B)参照)からのスタートになる。一方、低価値遊技状態の場合であって、進行ポインタが45に達していなければ、シュート失敗映像及び試合中止映像が表示された後に、待機状態に戻る。
ここで、高価値遊技状態では、ロスタイム映像になったら次にリーチ有りの特賞が発生するまでロスタイム映像(進行ポインタ46〜49)が続く。
また、低価値遊技状態及び特定遊技状態で変動回数が100回になると、高価値遊技状態に移行する。この場合、表示装置48では試合中止映像(図32(A)参照)が表示される。そして、リーチ有りの特賞を伴わずに変動回数100回となった場合には、高価値遊技状態に移行して待機状態からスタートする。
〔画面表示〕
最後に、図31〜図33を参照して、本発明の実施の形態において表示装置48に表示されるストーリー映像の具体例について説明する。図31〜図33は、本発明の実施の形態において表示装置48に表示されるストーリー映像の画面表示の一例を示す図である。
図31(A)は、デモ映像の画面表示である。これは、遊技状態が待機状態であって、特図変動表示ゲームが開始されていない場合に表示される。画面には、サッカー試合が行われることがわかるような画が表示される。
図31(B)は、試合開始待ち映像の画面表示である。これは、遊技状態が待機状態であって、特図変動表示ゲームが開始された直後に表示される。画面中央に識別図柄が並び、画面下にはまもなく試合が開始されることが表示される。
図31(C)は、ストーリー映像の画面表示である。画面右に識別図柄が表示され、画面中央ではサッカー試合が行われている画が表示される。これは、図29のテーブルにおいて進行ポインタ1〜45に対応するストーリー映像の画面表示である。
図31(D)は、図31(C)のストーリー映像の一部を予告用映像データ(特定演出画像データ)に差し替えた画面表示であり、変動パターンが予告をともなう変動(予告有リーチ、予告有通常変動)であった場合に表示される。ここで、予告用映像データはバスケットボールであり、サッカーボールに替わってバスケットボールでサッカー試合が行われる画となる。
図32(A)は、試合中止映像の画面表示である。画面中央には、雨が降っている画に「降雨試合中止」と表示される。
図32(B)は、変動パターンがリーチありの場合に割り込みで表示されるシュート映像のうち、シュートする直前のシュート事前映像の画面表示である。画面中央には、選手がボールを蹴ろうとする画及び「ゴールを狙え!」という文言も表示される。また画面右の識別図柄はリーチ状態、すなわち2つの識別図柄が同じ数字で停止して、残りの1つが変動中である。
図32(C)は、変動パターンがリーチありの場合に割り込みで表示されるシュート映像のうち、シュートを実行しているシュート実行映像の画面表示である。画面中央には、選手が蹴ったボールがゴールに向かっている画が表示される。また画面右の識別図柄はリーチ状態である。
図32(D)は、変動パターンがリーチありの場合に割り込みで表示されるシュート映像のうち、シュートが失敗するときのシュート失敗映像の画面表示である。画面中央には、キーパーにボールを止められている画が表示される。また画面右の識別図柄は停止しており、3つの数字のうち1つの数字が異なる。
図33(A)は、変動パターンがリーチありの場合に割り込みで表示されるシュート映像のうち、シュートが成功するときのシュート成功映像の画面表示である。画面中央には、ゴールにボールが入っている画が表示される。また画面右の識別図柄は停止しており、3つの数字が「7」で揃う。
図33(B)は、進行ポインタが46以上になった場合に表示されるロスタイム映像の画面表示である。画面中央には、ボールを蹴る画が表示される。このとき画面上には、試合時間、及び「残り時間わずか!」と表示されるので、遊技者はロスタイム映像であることが容易にわかる。
図33(C)は、前述のシュート結果がシュート成功し、特定遊技状態の発生に伴い表示される大当り映像の画面表示である。画面中央には勝利に喜ぶ選手の姿が表示される。そして画面上には、「勝利!」と表示されるので、遊技者は特賞が発生したことが容易にわかる。なお、特定遊技状態が発生している間も特図変動表示ゲームが繰り返し実行されるが、この間に特賞が発生してもシュート関連の映像は表示されない。特定遊技状態の間は、図33(C)の映像、又は、普電作動状態が促進状態であるので「右打ちしてください」や「球を入れろ」といった文言が、次の遊技状態に移行するまで通して表示される。
〔実施の形態の効果〕
本発明の実施の形態によれば、特図変動表示ゲームが予告を伴う変動(予告有リーチ、予告有通常変動)が出現する場合には、データを差し替えて通常とは異なるストーリー映像が表示されることになるが、特図変動表示ゲームが特賞にならないのに予告を伴なう変動が選択される可能性が少ないので、熟練者であっても特図変動表示ゲームが特賞となることを期待して、ストーリー映像を注視するようになる。このため、遊技の初心者のみならず熟練者に対しても、ストーリー映像の表示演出効果を発揮できる。すなわち、ストーリー映像が遊技者に与える遊技の興趣が、遊技者のレベルによっては損なわれてしまうことを防止することができる。
また、低価値遊技状態になっても、特賞発生回数が所定回数(10回)になれば高価値遊技状態に移行するので、低価値遊技状態にて遊技を行っている遊技者は、特図変動表示ゲームが特賞B1、特賞B2、特賞C1、特賞C2のいずれかをあと何回発生すれば高価値遊技状態に移行するのかを推測しながら遊技を行う。このため、単にストーリー映像を表示する場合と比較して、遊技者に表示装置48におけるストーリー映像の表示演出を印象付けることができる。
同様に、低価値遊技状態になっても、特図変動表示ゲームの実行回数が所定回数(100回)になれば高価値遊技状態に移行するので、低価値遊技状態にて遊技を行っている遊技者は、特図変動表示ゲームがあと何回実行されれば高価値遊技状態に移行するのかを推測しながら遊技を行う。そして、高価値遊技状態に移行する際には、表示装置48に表示されるストーリー映像の空模様が徐々に雲行き怪しくなり、所定回数に到達すると、降雨による試合中止映像が表示される。このため、単にストーリー映像を表示する場合と比較して、遊技者に表示装置48におけるストーリー映像の表示演出を印象付けることができる。よって、遊技者のストーリー映像への関心を高めることができる。
また、ストーリー映像の表示を進めるには、遊技者は映像進行用ゲート35に遊技球を通過させる必要がある。遊技領域において遊技者が狙う領域が増えるので、遊技の興趣が高まる。
なお、本発明の実施の形態では、映像進行用ゲート35と普図始動ゲート34とを別個備えているが、普図始動ゲート34が映像進行用ゲート35の機能を有するような構成であってもよい。例えば、普図始動ゲート34を遊技球が通過した場合には、普図変動表示ゲームを実行することに付随して、遊技制御装置30から演出制御装置40へストーリー映像の表示を進行させるためのストーリー進行コマンドを、送信するような構成でもよい。
また、本発明の実施の形態では、ストーリー映像は、外部サーバー400から演出制御装置40に定期的にダウンロードされる。そして、映像進行用ゲート35を遊技球が1回通過したら、蓄積カウンタが0.1加算される。この蓄積カウンタの加算値を、ダウンロード時期が古いストーリー映像が選択されている章では、0.1ではなく例えば2.0など大きい値に設定してもよい。この場合は、古いストーリー映像は早送りで表示されることになる。このため、遊技期間が長い遊技者にとっては何度も見ている映像は早送りすることができ、遊技期間が短い遊技者にとっては古いストーリー映像も始めから見ることができる。よって遊技期間に関わらず、どんな遊技者もストーリー映像を楽しむことができる。
さらに、ストーリー映像表示中などに操作を有効にして遊技者が操作ボタン158を押す場合に、表示中のストーリー映像を一部スキップするようにしてもよい。すなわち、操作ボタン158の操作入力により、章番号が1加算され、進行ポインタ、上限ポインタや蓄積カウンタなどの値が0にリセットされる。遊技者は、表示中のストーリー映像に興味がない場合に操作ボタン158を1回押すことで、すぐに次の章のストーリー映像を見ることができる。このように、遊技者が操作することで遊技者の見たいストーリー映像を表示装置48に表示することができるので、遊技の興趣が高まる。また、遊技者が表示装置48に表示される表示演出への参加を実感できるので、さらに遊技の興趣が高まる。
なお、今回開示した実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではない。また、本発明の範囲は前述した発明の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。