(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態を、図面(図1〜図26)を参照して説明する。なお、以下の説明では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機の場合について説明するが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機、スロットマシン等のその他の遊技機であってもよく、遊技を行なうことが可能な遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
図1は、本発明の第1の実施形態におけるパチンコ遊技機の一例を正面からみた正面図である。
図1に示すように、本実施の形態におけるパチンコ遊技機(遊技機)1は、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とを備える。遊技盤2に形成された遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が打球発射装置から発射されて打ち込まれる。遊技盤2の所定位置(例えば遊技領域の右側)には、複数種類の特別識別情報である特別図柄(特図)の可変表示(特図ゲーム)を行う、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄は「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどであればよい。特別図柄にはLEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。特別図柄の可変表示とは、複数種類の特別図柄を更新表示などにより変動させる(変動可能に表示する)ことである。可変表示の最後には、表示結果(可変表示結果)として所定の特別図柄が停止表示(導出表示)される。第1特別図柄表示装置4Aに可変表示される特別図柄を「第1特図」と、第2特別図柄表示装置4Bに可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。第1特図の特図ゲームを第1特図ゲームと、第2特図の特図ゲームを第2特図ゲームともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を有する。画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報である飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)が行われる。
画像表示装置5の画面上には、始動入賞記憶を表示する表示エリア5Hが配置され、表示エリア5Hでは、可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留表示が行われる。可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に、遊技球が進入(始動入賞)したときに発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームを開始するための開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。保留表示は、保留されている可変表示と同じ個数の保留表示図柄を表示することによって行われる。第1特図ゲームの第1保留表示は表示エリア5Hの左側の領域に表示され、第2特図ゲームの第2保留表示は、表示エリア5Hの右側の領域に表示される。
例えば、第1始動入賞口に遊技球が進入する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算され、第1特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞口を遊技球が進入する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算され、第2特図ゲームの実行が保留される。第1特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算され、第2特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算される。なお、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、合計保留記憶数ともいう。
特図保留記憶数を特定可能に表示する第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとはそれぞれ、複数のLEDを含んで構成され、LEDの点灯個数によって第1特図保留記憶数(第1特図ゲームの保留記憶数)と第2特図保留記憶数(第2特図ゲームの保留記憶数)とを表示する。
画像表示装置5の画面上には、表示エリア5Hに近接してアクティブ表示エリア5HAが配置される。アクティブ表示エリア5HAでは、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示(変動対応表示、可変表示対応表示、消化時表示、今回表示などともいう)が行われる。アクティブ表示エリア5HAでは、第1開始条件の成立により第1特図ゲームが開始されることに対応して、表示エリア5Hにて消去(消化)された第1保留表示に応じたアクティブ表示が行われ、第2開始条件の成立により第2特図ゲームが開始されることに対応して、表示エリア5Hにて消去(消化)された第2保留表示に応じたアクティブ表示が行われる。アクティブ表示及び保留表示は、演出モードの一例である図17(B)に示す演出ステージ(演出場景、演出場面ともいう)に対応する種類の表示態様で表示される。つまり、アクティブ表示及び保留表示は、図19の昼ステージでは太陽の表示態様の図柄で、図20の夜ステージでは月の表示態様の図柄で各々表示される。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に進入した遊技球は、第1始動口スイッチ22A(図2参照)によって検出され、かかる検出に基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。
普通可変入賞球装置6Bは、普通電動役物用のソレノイド81(図2参照)によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が普通入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる。第2始動入賞口に進入した遊技球は、第2始動口スイッチ22B(図2参照)によって検出され、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口を形成する。大入賞口に進入した遊技球は、カウントスイッチ23によって検出され、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤2の所定位置(図1では遊技領域の左側)には、普通図柄表示器20が設けられている。普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報である普通図柄(普図)の可変表示を行う。普通図柄の可変表示は普図ゲームともいう。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技領域には、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には効果音等を出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、遊技領域周辺部には遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9はLEDを含んで構成されている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられ、スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットを含むコントローラセンサユニット35A(図2参照)が設けられている。上皿を形成する部材には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられ、プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ35Bが設けられている。
パチンコ遊技機1には、図2に示す主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15といった各種の制御基板が搭載されている。パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板などといった各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行(特図ゲーム、普図ゲームの実行など)を制御する機能(演出制御基板12に向けて演出制御コマンドを送信する機能を含む)を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101とRAM(Random Access Memory)10
2とCPU(Central Processing Unit)103と乱数回路104とI/O(Input/Output port)ポート部105とを備える。CPU103がROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、主基板11の機能(遊技の進行の制御)を実現する。このとき、ROM101が記憶する各種データ(変動パターンや各種の決定テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数はCPU103が所定のプログラムを実行することで更新されるものであってもよい。I/O105は、各種信号が入力される入力ポートと、各種信号を伝送するための出力ポートとを備える。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23)からの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。主基板11から演出制御基板12に伝送される演出制御コマンドは、中継基板15によって中継される。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、主基板11からの演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて各種の演出(飾り図柄の可変表示を含む)を実行する機能を有する。演出制御基板12には、演出制御用CPU120、ROM121、RAM122、表示制御部123、乱数回路124、I/O125が搭載されている。演出制御用CPU120がROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、演出制御基板12の機能(演出の実行)を実現する。このとき、ROM121が記憶する各種データ(演出制御パターンに用いるデータや各種の決定テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令に基づき、画像表示装置5において表示する演出画像の映像信号を出力し、画像表示装置5に演出画像を表示する。例えば、表示制御部123には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)を備える。乱数回路124は、演出動作を制御するときに使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のプログラムを実行することで更新されるものであってもよい。演出制御基板12に搭載されたI/O125は、主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号を伝送するための出力ポートとを備える。
音声制御基板13は、演出制御基板12からの効果音信号に基づき、スピーカ8L、8Rから音声(効果音信号が指定する音声)を出力させる機能を有する。ランプ制御基板14は、演出制御基板12からの電飾信号に基づき、遊技効果ランプ9の点灯/消灯駆動(電飾信号が示す駆動内容による点灯/消灯)を行う機能を有する。画像表示装置5は、液晶パネルなどの表示パネルと、表示パネルを駆動するドライバ回路とを備える。表示制御部123からI/O125を介して画像表示装置5に供給された映像信号は、ドライバ回路に入力される。ドライバ回路は、映像信号が表す画像を表示パネルに表示させる。これにより、画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
(遊技の進行や演出の進行など)
遊技者が打球操作ハンドルを回転操作すると、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普図ゲームが開始される。普図ゲームの可変表示結果が「普図当り」のときに、普図当り図柄(例えば「7」などの普図)が停止表示され、「普図ハズレ」のときに、普図ハズレ図柄(例えば「−」などの普図)が停止表示される。「普図当り」のときには、普通可変入賞球装置6Bの可動翼片を所定期間傾動位置とする開放制御(第2始動入賞口が開放状態になる)が行われる。遊技球が、普通入賞球装置6Aの第1始動入賞口に進入すると、第1特図ゲームが開始される。遊技球が、普通可変入賞球装置6Bの第2始動入賞口に進入すると、第2特図ゲームが開始される。特図ゲームの可変表示結果が「大当り」のときに、大当り図柄(例えば「3」、「7」などの特図)が停止表示(導出)され、「ハズレ」のときにハズレ図柄(例えば「−」などの特図)が停止表示(導出)される。第1又は第2特図ゲームの可変表示結果が「大当り」(特定表示結果)のときには、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態に制御される。可変表示結果が「ハズレ」のときには、大当り遊技状態には制御されない。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が開放状態となる。開放状態は、所定期間(例えば29秒間)の経過タイミングと、所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでのタイミングとのいずれか早いタイミングまで継続される。この開放状態をラウンド遊技(ラウンド)という。大当り遊技状態では、当該ラウンド遊技が、所定の上限回数(例えば、15回)に達するまで繰返し実行される(ラウンド遊技以外の期間では、大入賞口が閉鎖する)。「大当り」には、「非確変」、「確変」の大当り種別が設定されている。大当り種別が「非確変」のときには、「3」の大当り図柄が停止表示される。大当り種別が「確変」のときには、「7」の大当り図柄が停止表示される。大当り種別が「確変」のときの「大当り」を「確変大当り」、大当り種別が「非確変」のときの「大当り」を「非確変大当り」ともいう。確変大当りの遊技状態が終了した後には、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御される。確変大当り又は非確変大当りの遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間(可変表示の期間)が通常状態よりも短くなる時短状態に制御される。時短状態は、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのいずれか一方の終了条件が先に成立するまで、継続する。確変状態や時短状態は、遊技者にとって有利な遊技状態である。
時短状態では、通常状態などの非時短状態よりも第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを開放状態と閉鎖状態とに変化させる。例えば、普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図の可変表示の期間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御などにより、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で開放状態と閉鎖状態とに変化させればよい。このような制御は、高開放制御(「時短制御」、「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、遊技状態は、通常状態よりも遊技者にとって有利な状態となる。
通常状態とは、大当り遊技状態や時短状態や確変状態等の遊技者にとって有利な状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。時短状態は「高ベース」と、時短状態でない遊技状態は「低ベース」「非時短状態」と、確変状態は「高確」ともいわれる。確変状態でない遊技状態は「低確」、「非確変」と、確変状態及び時短状態になっている遊技状態は「高確高ベース」と、確変状態となっているが時短状態になっていない遊技状態は「高確低ベース」と、確変状態となっていないが時短状態になっている遊技状態は「低確高ベース」と、通常状態は「低確低ベース」ともいわれる。
画像表示装置5の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特図ゲーム又は第2特別図柄表示装置4Bでの第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。飾り図柄の可変表示が開始されてから各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間(可変表示中の期間)では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となることがある。リーチ態様とは、画像表示装置5にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(リーチ変動図柄ともいう)の変動が継続している表示態様や、全部又は一部の飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示態様のことである。
また、リーチ態様となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ態様となる以前とは異なる演出動作が実行される場合があり、これらの演出動作をリーチ演出表示(リーチ演出)という。リーチ演出としては、互いに動作態様(演出態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性(期待度や大当り期待度ともいう)が異なる。つまり、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。例えば図5に示すノーマルリーチ、スーパーリーチA〜Cといったリーチ演出が予め設定されている。スーパーリーチA〜Cは、複数のキャラクタが戦うリーチ演出である。どのリーチ演出が実行されたかに応じて、その可変表示の可変表示結果が「大当り」(大当り種別が「非確変」又は「確変」である「大当り」)となる可能性(大当り期待度)が変化する。例えば、ノーマルリーチよりも、スーパーリーチが実行された場合の方が大当り期待度は高く、スーパーリーチのうちでも、例えばスーパーリーチA<B<Cの順に大当り期待度が高くなる。
特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果である特図表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。例えば「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示され、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。大当り種別が「非確変」となる場合には、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄(非確変図柄)として、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、前記有効ライン上に停止表示されてもよい。一方、大当り種別が「確変」となる場合には、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出されることもあれば、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄(確変図柄)として、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、前記有効ライン上に揃って停止表示されてもよい。なお、特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、所定の非リーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることや、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ組合せ」ともいう)を構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることもある。
(主基板11の主要な動作)
主基板11では、CPU103が遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込み処理は、所定期間(例えば2ミリ秒)ごとに供給されるCTC(カウンタ/タイマ回路)からの割込み要求信号によるタイマ割り込みが発生するごと(割込み要求信号の供給間隔である所定時間(2ms)ごと)に実行される。遊技制御用タイマ割込み処理では、CPU103がスイッチ処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理などを実行し、遊技制御用タイマ割込み処理がタイマ割り込みごとに繰り返し実行されることで、遊技の制御などが実現される。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1、第2始動口スイッチ22A、22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新する処理である。特別図柄プロセス処理は、スイッチ処理での判定結果などに基づいて、特図ゲームの保留や実行、大当り遊技状態などを実現する処理である。なお、特別図柄プロセス処理にて送信設定され、コマンド制御処理にて主基板11から演出制御基板12に送信される演出制御コマンドとしては、図3に示すものがある。普通図柄プロセス処理は、スイッチ処理での判定結果などに基づいて、普図ゲームの保留や実行、普図当りのときの普通可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)の開放状態などを実現する処理である。コマンド制御処理は、特別図柄プロセス処理などで送信設定された演出制御コマンドを、主基板11から演出制御基板12に対して実際に伝送させる処理である。
(特別図柄プロセス処理)
図4に示す特別図柄プロセス処理において、CPU103は、始動入賞判定処理を実行する(S101)。第1始動口スイッチ22Aがオンであるかを判定し、オンの場合には第1特図保留記憶数が上限数(例えば、4)に達しているかを判定し、上限数に達していなければ、第1始動入賞が発生したとして、乱数回路104又は遊技用乱数更新処理で更新される遊技用乱数値のうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を抽出し、抽出した数値を第1保留データとしてRAM102の第1特図保留記憶部に保持する。続いて、第2始動口スイッチ22Bがオンであるかを判定し、オンの場合には第2特図保留記憶数が上限数(例えば、4)に達しているかを判定し、上限数に達していなければ、第2始動入賞が発生したとして、前記と同様に乱数値MR1〜MR3を抽出し、抽出した数値を第2保留データとしてRAM102の第2特図保留記憶部に保持する。第1及び第2保留データは始動入賞順に保持される。第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数は、第1保留データや第2保留データの数や、各記憶数をカウントするカウンタによって特定すればよい。始動入賞判定処理では、第1始動入賞があったときに、第1始動入賞指定コマンド、第1特図保留記憶数の加算指定コマンドの送信設定が行われ、第2始動入賞があったときに、第2始動入賞指定コマンド、第2特図保留記憶数の加算指定コマンドの送信設定が行われる。
S101を実行した後、特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。下記の時短フラグは、時短状態のときにオンになるフラグで、確変フラグは、確変状態のときにオンになるフラグである。
S110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が「0」のときに実行される。第2特図保留記憶数が「0」でないときには、第2特図ゲームを実行するための処理を行い、特図プロセスフラグの値を「1」に更新して本処理を終了する。第2特図保留記憶数が「0」で、第1特図保留記憶数が「0」でないときには、第1特図ゲームを実行するための処理を行い、特図プロセスフラグの値を「1」に更新して本処理を終了する。両者が「0」のときは、本処理を終了する。第2特図ゲームを実行するための処理では、第2特図保留記憶部に保持されている第2保留データ(乱数値MR1〜MR3)のうち最も古い第2保留データを第2特図保留記憶部からRAM102の所定バッファに読み出す。読み出された第2保留データは、第2特図保留記憶部から削除される。そして、所定バッファに読み出した第2保留データのうち、乱数値MR1と、大当り決定テーブル(ROM101に格納)とに基づいて、今回実行する第2特図ゲームの可変表示結果(「大当り」又は「ハズレ」)を決定する。「大当り」とする決定割合は、確変状態(確変フラグがオン)のときの方が、非確変状態(確変フラグがオフ)のときよりも高い。「大当り」と決定した場合には、乱数値MR2と大当り種別決定テーブルとに基づいて大当り種別(「確変」又は「非確変」)を決定する。前記の決定結果や第2特図ゲームを実行する旨の情報はRAM102に保持され、適宜参照される。また、第1特図ゲームを実行するための処理でも、前記第2特図ゲームの処理と同様の処理を行い、第1保留データの所定バッファへの読み出し、第1特図ゲームの可変表示結果の決定などを行う。
S111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が「1」のときに実行される。CPU103は、図5に示す変動パターンを決定(選択)し、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームの実行開始の設定を行う。変動パターンは、可変表示の実行時間(特図変動時間)や、飾り図柄の可変表示のパターンを指定するものである。可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様にはならない「非リーチ」である場合とリーチ態様になる「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」で大当り種別が「非確変」又は「確変」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。変動パターンの決定後、例えば、駆動信号を第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bに供給し、第1又は第2特図ゲームの実行を開始する。上記の決定結果や現在の遊技状態(確変フラグや時短フラグの状態で特定可能)などを指定する、表示結果指定コマンド、第1又は第2特図保留記憶数の減算指定コマンド、変動パターン指定コマンドの送信設定を行い、特図プロセスフラグの値を「2」にして、本処理を終了する。
S112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が「2」のときに実行される。CPU103は、特図ゲームが開始してからの経過時間(タイマなどで測定する)が、今回の変動パターンに対応する特図変動時間に達したか(可変表示結果の導出タイミングであるか)を判定し、達していないときには、第1又は第2特図ゲームを実行する駆動信号を第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bに供給して特別図柄を変動させる処理を行ってから本処理を終了する。一方、特図変動時間に達したときには、所定の駆動信号を第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bに供給し、今回の可変表示結果の図柄(「ハズレ」のときは「−」、「確変大当り」のときは「7」、「非確変大当り」のときは「3」など)を停止表示(導出表示)させ、図柄確定指定コマンドの送信設定を行い、特図プロセスフラグの値を「3」に更新する。タイマ割り込みの発生毎にS112が繰り返し実行されることによって特図ゲームの実行が実現される。
S113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が「3」のときに実行される。CPU103は、今回の可変表示結果が「大当り」のときは時短フラグ、確変フラグをオフにリセットなどした後、当り開始指定コマンドの送信設定を行い、特図プロセスフラグを「4」に更新して本処理を終了する。「ハズレ」で時短状態のときは、時短状態において実行可能な所定回数の可変表示が実行されたかを判定し、所定回数の可変表示が実行されている場合には、時短フラグをオフにリセットし、特図プロセスフラグの値を「0」にするなどして本処理を終了する。「ハズレ」で時短状態でない、所定回数の可変表示が未実行の場合にも、特図プロセスフラグの値を「0」にするなどして本処理を終了する。
S114の大当り開放前処理は特図プロセスフラグの値が「4」のときに実行され、S115の大当り開放中処理は特図プロセスフラグの値が「5」のときに実行され、S116の大当り開放後処理は特図プロセスフラグの値が「6」のときに実行され、S117の大当り終了処理は特図プロセスフラグの値が「7」のときに実行される。
(演出制御基板12の動作)
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、所定の初期化処理を実行して、RAM122のクリアや各種初期値の設定、演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、RAM122の所定領域(演出制御フラグ設定部)に設けられたタイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う。タイマ割込みフラグは、CTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する。
演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、所定のコマンド受信割込み処理を実行する。コマンド受信割込み処理では、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。取り込まれた演出制御コマンドは、RAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、主基板11から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出し、その読み出した演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった発光体における点灯動作などといった各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。
図6に示す演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、先読み処理を行う(S160)。図7に示す先読み処理では、主基板11からの、始動入賞口指定コマンド(第1、第2始動入賞口指定コマンドの何れか)と、表示結果指定コマンド(表示結果1〜3指定コマンドの何れか)と、変動カテゴリコマンドとの3コマンドが入力されたか否かを判定する(S600)。演出制御用CPU120は、始動入賞口指定コマンドにより始動入賞を認識し、表示結果指定コマンドにより、始動入賞に対応する入賞時判定結果が大当りであるかハズレであるかを認識し、変動カテゴリコマンドにより始動入賞に対応する可変表示の変動パターン(スーパーリーチであるか否か等)を認識する。
上記3コマンドが入力されていない場合には(S600;No)、先読み処理が終了し、入力された場合には(S600;Yes)特図保留記憶数を示す保留記憶数カウント値(RAM122内)を1増加させる(S601)。保留記憶数カウント値は、第1又は第2始動入賞口指定コマンドが入力される毎に1増加し、第1又は第2図柄変動開始指定コマンドが入力される毎に1減少する。これにより、保留記憶数カウント値は、現在の特図保留記憶数を示すことになる。保留記憶カウント値を1増加させた後(S601)、始動入賞に対応する保留記憶に関する各種の設定を示す保留設定情報を、今回の始動入賞に対応して1つ追加する保留設定情報追加処理を行う(S602)。
図8に示す保留設定情報追加処理では、図9に示す保留・アクティブ変化演出の実行割合の情報と、S600において判定した表示結果指定コマンドが示す入賞時判定結果とに基づいて、保留・アクティブ変化演出の実行の有無を決定する(S700)。図9では、対応する保留の入賞時判定結果(表示結果指定コマンドが大当りかハズレか)に応じて保留・アクティブ変化演出の実行割合が異なっており、大当りの場合はハズレの場合よりも保留・アクティブ変化演出が実行される割合が高い。
保留・アクティブ変化演出の実行に決定したか否かを判定し(S701)、実行に決定された場合(S701;Yes)、保留・アクティブ変化演出パターンを決定する(S706)。図10に示す保留・アクティブ変化演出パターンは、識別番号が各々付与されており、始動入賞に対応する保留が最古の保留から数えて何番目であるかを示す保留順位が4番目(保留4)、3番目(保留3)、2番目(保留2)、1番目(保留1)となるときの保留表示の色及び色変化の態様と、始動入賞に対応する可変表示が実行中となる(アクティブとなる)ときのアクティブ表示の色及び色変化の態様を示す。色変化は、白→青→緑→金の遷移や、途中の色を迂回した色変化(白→緑、白→金等)の遷移が可能である。
現在の保留記憶数に応じて、決定可能な保留・アクティブ変化演出パターンが異なる。例えば、現在の保留記憶数が「1」である場合には、アクティブとなるときの色及び色変化の態様を示す保留・アクティブ変化演出パターンQA0−1〜QA0−3が、「2」である場合には、保留1とアクティブとなるときの色及び色変化の態様を示す保留・アクティブ変化演出パターンQA1−1〜QA1−31が、「3」である場合には、保留2及び保留1とアクティブとなるときの色及び色変化の態様を示す保留・アクティブ変化演出パターンQA2−1〜QA2−31が、「4」である場合には、保留3、保留2及び保留1とアクティブとなるときの色及び色変化の態様を示す保留・アクティブ変化演出パターンQA3−1〜QA3−31が、「5以上」である場合には、保留4、保留3、保留2及び保留1とアクティブとなるときの色及び色変化の態様を示す保留・アクティブ変化演出パターンQA4−1〜QA4−31が、それぞれ決定可能である。
図11に示す保留・アクティブ変化演出パターン決定処理では、演出制御用CPU120は、現在の保留記憶数に応じて決定可能な保留・アクティブ変化演出パターンを抽出する(S800)。次に、最終色の決定割合の情報(図12参照)と、表示結果指定コマンドが示す入賞時判定結果(大当り、ハズレ)とに基づいて、保留表示やアクティブ表示における最終色を決定する(S801)。図12に示すように、表示結果指定コマンドが示す入賞時判定結果が大当りの場合には、最終色は、金色、緑色、青色の順で決定割合が高く、ハズレの場合には、青色、緑色、金色の順で決定割合が高い。言い換えれば、大当りの場合には、ハズレの場合よりも最終色が金色となる割合が高い。また、ハズレの場合には、大当りの場合よりも最終色が青色となる割合が高い。S800にて抽出した複数の保留・アクティブ変化演出パターンの中から更に、最終色がS801にて決定した最終色に合致する保留・アクティブ変化演出パターンを抽出する(S802)。例えば保留記憶数が3であり、決定された最終色が金色の場合には、図10に示すQA2−11、QA2−21、QA2−31等が抽出される。
次に、保留表示やアクティブ表示における最終色への変化タイミングを決定する(S803)。現在の保留記憶数が、「1」の場合には、最終色への変化タイミングをアクティブ表示中に決定し、「2以上」の場合には、S801で決定した最終色と、最終色への変化タイミングの決定割合の情報(図13参照)とに基づいて、最終色への変化タイミングを保留表示中又はアクティブ表示中に決定する。図13では、大当り期待度が高いほど、アクティブ表示中に最終色へ変化しやすい。具体的には、大当り期待度が1番目である金色が最終色となる場合には、アクティブ表示中の方が保留表示中よりも金色に変化する割合が高い。また、大当り期待度が2番目である緑色が最終色となる場合には、アクティブ表示中と保留表示中とで緑色に変化する割合は同一である。また、大当り期待度が3番目である青色が最終色となる場合には、保留表示中の方がアクティブ表示中よりも青色に変化する割合が高い。
次に、アクティブ表示中に最終色へ変化することを決定したか否かを判定する(S804)。アクティブ表示中に最終色へ変化することを決定した場合(S804;Yes)、S802において抽出した保留・アクティブ変化演出パターンの中から更に、アクティブ表示中に最終色へ変化する保留・アクティブ変化演出パターンを抽出する(S805)。例えば、保留記憶数が3であり、決定された最終色が金色である場合には、図10に示すQA2−11、QA2−31等が保留・アクティブ変化演出パターンとして抽出される。
次に、始動入賞に対応する可変表示においてスーパーリーチが実行されるか否かを判定する(S806)。具体的には、図7のS600において入力が確認された変動カテゴリコマンドがスーパーリーチの実行を示すものである場合には、始動入賞に対応する可変表示においてスーパーリーチが実行されると判定する。始動入賞に対応する可変表示においてスーパーリーチが実行される場合(S806;Yes)、アクティブ変化演出の実行タイミングの決定割合の情報(図14参照)と、表示結果指定コマンドが示す入賞時判定結果(大当り、ハズレ)とに基づいて、アクティブ変化演出の実行タイミングを決定する(S807)。図14では、アクティブ変化演出の実行タイミングとして、スーパーリーチの実行中のタイミング(第1期間)と、スーパーリーチの実行前のタイミング(第2期間)とがある。第1期間と第2期間とは同じ長さ又は異なる長さとしてよい。また、大当りの場合には、ハズレの場合よりも、スーパーリーチの実行中のタイミングでアクティブ変化演出が実行される割合が高く、ハズレの場合には、大当りの場合よりも、スーパーリーチの実行前のタイミングでアクティブ変化演出が実行される割合が高い。なお、図12〜図14に示す各決定割合の情報や決定結果はRAM122に記憶される。
一方、アクティブ表示中に最終色へ変化することを決定していない場合(S804;No)、つまり、保留表示中に最終色へ変化することを決定した場合、S802において抽出した保留・アクティブ変化演出パターンの中から更に、保留表示中に最終色へ変化する保留・アクティブ変化演出パターンを抽出する(S808)。例えば、保留記憶数が3であり、決定された最終色が金色である場合には、図10に示すQA2−21等が保留・アクティブ変化演出パターンとして抽出される。次に、始動入賞に対応する可変表示においてスーパーリーチが実行されないと判定した後(S806;No)、S807又はS808の処理後、残った保留・アクティブ変化演出パターンの中から、ランダムに1つの保留・アクティブ変化演出パターンを決定する(S809)。
図8に戻り、S706の処理後、又はS701において保留・アクティブ変化演出を実行しないと判定した場合(S701;No)、保留設定情報を生成し、RAM122に記憶させる(S707)。図15に示す保留設定情報は、保留記憶(保留記憶数カウント値)が4の場合の例であり、保留が最古の保留から数えて何番目であるか(保留設定情報が何番目であるか)を示す保留順位と、保留に対応する始動入賞について保留・アクティブ変化演出を実行することが決定された場合の保留・アクティブ変化演出パターンと、保留に対応する可変表示においてスーパーリーチの実行有無を示すスーパーリーチ有無情報と、保留に対応する可変表示においてスーパーリーチが実行され、且つ、アクティブ変化演出が実行される場合においてアクティブ変化演出がスーパーリーチの実行中及び実行前の何れのタイミングで実行されるかを示すアクティブ変化演出タイミング情報と、を含む。図15では、保留1及び保留3の保留設定情報は、保留・アクティブ変化演出パターンが実行される場合の情報であり、保留2及び保留4の保留設定情報は、保留・アクティブ変化演出パターンが実行されない場合の情報である。保留1の保留設定情報は、対応する可変表示においてスーパーリーチが実行され、且つ、アクティブ変化演出がスーパーリーチの実行前のタイミングで実行される場合の情報である。
新たに生成された保留設定情報は、既に記憶されている最大の保留順位に対応する保留設定情報の次の保留順位の保留設定情報として記憶される。保留設定情報は、対応する保留の可変表示が開始される際に消去され、残りの保留設定情報の保留順位が繰り上がる。
図7に戻り、S602の処理後、保留表示又はアクティブ表示を追加する処理を行う(S603)。例えば図7のS602において、保留記憶数が1であると判定され、且つ、特図ゲーム開始の条件が成立している場合には、アクティブ表示エリア5HAにアクティブ表示を追加する制御を行い、それ以外の場合には、演出制御用CPU120は、表示エリア5Hに保留順位に応じた保留表示を追加する制御を行う。演出制御用CPU120は、画像表示装置5が表示すべき保留表示やアクティブ表示の内容(初期状態として白色の表示)を決定し、その決定に応じた表示制御指令を表示制御部123に出力する。表示制御部123は、その表示制御指令に基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定し、画像データを生成し、アクティブ表示エリア5HAにアクティブ表示を表示させ、表示エリア5Hに保留表示を表示させる。
図6に戻り、S160の先読み処理後、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられた演出プロセスフラグの値(最初は、“0”である)に応じて、S170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
S170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理であり、主基板11からの第1、第2図柄変動開始指定コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含む。第1図柄変動開始指定コマンドあるいは第2図柄変動開始指定コマンドなどを受信し、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定した場合には、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
S171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5での飾り図柄の可変表示やその他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理を含む。可変表示開始設定処理は演出プロセスフラグの値が“2”に更新されて終了する。
図16に示す可変表示開始設定処理では、主基板11からの表示結果指定コマンドなどに基づいて特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(S521)。特図表示結果が「ハズレ」と判定した場合には(S521;Yes)、主基板11からの変動パターンコマンドにより指定された変動パターンが、非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(S522)。非リーチ変動パターンである場合には(S522;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(S523)。非リーチ変動パターンではない場合には(S522;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(S524)。
S521にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定したときには(S521;No)、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(S527)。S527の処理では、画像表示装置5の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を、表示結果指定コマンドなどによって特定される大当り種別に応じて決定する。S523、S524、S527にて決定された、左、右、中の確定飾り図柄の態様や停止順序の情報は、RAM122に記憶される。
S523、S524又はS527の処理後には、RAM122に記憶された図17(A)に示す演出ステージの決定割合の情報と、S600において入力されたと判定した表示結果指定コマンドが示す入賞時判定結果とに基づいて、演出ステージ(演出モード)を決定する(S526A)。つまり、昼、夜ステージの何れかに決定する。図17(A)では、昼、夜ステージの決定割合を均等としているが、異ならせてもよい。次に、S526Aにて決定された演出ステージと、RAM122に記憶された図17(B)に示す保留・アクティブ表示の種別決定テーブルの情報とに基づいて、保留・アクティブ表示を演出ステージに対応する種別に決定する(S526B)。つまり、保留・アクティブ表示の種別は、昼ステージであれば「太陽」に、夜ステージであれば「月」に決定される。
次に開始される可変表示(当該可変表示)において保留・アクティブ変化演出を実行するか否かを判定する(S526C)。具体的には、RAM122内の保留設定情報を参照、保留1の保留設定情報にアクティブ変化演出を実行することを示す保留・アクティブ変化演出パターンが含まれること、保留2の保留設定情報に保留1において保留変化演出を実行することを示す保留・アクティブ変化演出パターンが含まれること、保留3の保留設定情報に保留2において保留変化演出を実行することを示す保留・アクティブ変化演出パターンが含まれること、保留4の保留設定情報に保留3において保留変化演出を実行することを示す保留・アクティブ変化演出パターンが含まれること、保留5の保留設定情報に保留4において保留変化演出を実行することを示す保留・アクティブ変化演出パターンが含まれることの何れかを満たす場合、当該可変表示において保留・アクティブ変化演出が実行されると判定する。
保留・アクティブ変化演出を実行すると判定した場合には(S526C;Yes)、RAM122に記憶された図17(C)に示す作用演出の有無の決定割合の情報と、S600において入力されたと判定した表示結果指定コマンドが示す入賞時判定結果とに基づいて、作用演出の有無を決定する(S526D)。図17(C)では、表示結果指定コマンドが大当りかハズレかに応じて作用演出の有無の決定割合が異なり、大当りの場合はハズレの場合よりも作用演出が実行される割合が高い。そして、作用演出が有に決定された場合には、S526Aにて決定された演出ステージと、S526Cにて保留・アクティブ変化演出を実行すると判定した結果と、RAM122内の図17(D)に示す作用演出の種別決定テーブルの情報とに基づいて、演出ステージに対応する(世界観に合った)作用演出の種別を決定する(S526D)。なお、S526Cでの結果に保留変化演出とアクティブ変化演出との両方の実行が含まれる場合はアクティブ表示の作用演出とし、複数の保留変化演出を実行すると判定した場合には最古の保留表示の作用演出(なお、複数の保留変化演出の全てについての作用演出としてもよい)とする。昼ステージでは、キャラクタ(予告表示)としての鳥がアクティブ表示や保留表示に作用する鳥作用演出が決定され、夜ステージでは、アクティブ表示についてはキャラクタ(予告表示)としての流星がアクティブ表示に作用する流星作用演出に決定され、保留表示についてはキャラクタ(予告表示)としてのキャラAが保留表示に作用するキャラA作用演出に決定される。
保留・アクティブ変化演出を実行しないと判定した場合(S526C;No)又はS526Dの処理後には、保留・アクティブ変化演出設定処理を行う(S528)。図18に示す保留・アクティブ変化演出設定処理では、次に開始される可変表示(当該可変表示)において保留変化演出やアクティブ変化演出が実行されるか否かを判定する(S751)。S751の内容については、前述のS526Cと同じであり、説明を省略する。
当該可変表示において保留・アクティブ変化演出が実行される場合(S751;Yes)、当該可変表示において作用演出を実行するか否かを判定する(S751A)。つまり、S526Dにおいて作用演出の実行有りに決定したか否かで判定する。当該可変表示において作用演出が実行されない場合(S751A;No)、当該可変表示において保留・アクティブ変化演出を実行することを示す保留・アクティブ変化演出パターンに基づいて、保留表示やアクティブ表示の色が変化する演出パターンを設定する(S752)。一方、当該可変表示において作用演出が実行される場合(S751A;Yes)、当該可変表示において作用演出を伴う保留・アクティブ変化演出を実行することを示す作用演出付きの保留・アクティブ変化演出パターンに基づいて、保留表示やアクティブ表示の色が変化する演出パターンを設定する(S752A)。更に、当該可変表示において保留・アクティブ変化演出を実行することを示す保留・アクティブ変化演出パターンを含まない保留設定情報に対応する保留表示及びアクティブ表示については、色が変化しない演出パターンを設定する(S752、S752A)。
一方、当該可変表示において保留・アクティブ変化演出が実行されない場合(S751;No)、保留設定情報に対応する保留表示及びアクティブ表示について、色が変化しない演出パターンを設定する(S753)。
S752又はS752Aの処理後、当該可変表示においてスーパーリーチが実行されるか否かを判定する(S754)。例えばRAM122内の保留設定情報を参照し、保留1の保留設定情報にスーパーリーチを実行することを示すスーパーリーチ有無情報が含まれるか否かを判定する。当該可変表示においてスーパーリーチが実行される場合(S754;Yes)、当該可変表示におけるスーパーリーチの実行中に、保留表示を消去する演出パターンを設定する(S755)。S755により、スーパーリーチ実行中には保留表示が消去されるため、スーパーリーチやアクティブ表示を注目させることが可能となる。
S753の処理後、S754においてスーパーリーチ実行無し場合(S754;No)又は、S755の処理後、RAM122内の保留設定情報について、保留1の保留設定情報を消去し、残りの保留設定情報を繰り上げる処理を行う(S756)。これにより、保留2以降の保留設定情報は、それぞれ保留順位が1繰り上がることになる。
図16に戻り、S528の処理後、演出パターンの設定処理を行う(S529)。次に、S528及びS529において設定した演出パターンに基づいて、この後に使用する使用パターンとなる演出制御パターンを、予め用意された複数パターンのうちから選択する(S530)。次に、例えば変動パターンコマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(S531)。次に、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(S532)。このときには、S531にて使用パターンとして決定された演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
更に、可変表示が開始されることに対応して、表示エリア5Hの保留表示やアクティブ表示エリア5HAのアクティブ表示を更新するための設定を行う(S533)。表示エリア5Hに保留表示が表示されている場合には、保留順位1に対応する保留表示を消去し、残りの保留表示を1つずつ移動(シフト)させる。一方、表示エリア5Hに保留表示が表示されておらず、アクティブ表示エリア5HAのアクティブ表示のみが表示されている場合、表示の更新を行わない。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(S534)、可変表示開始設定処理を終了する。
図6に戻り、S172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。可変表示中演出処理において、RAM122の所定領域(例えば演出制御タイマ設定部)に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、S171で決定された演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行う。
ここで、昼ステージにおけるアクティブ表示又は保留表示の作用演出の表示例について説明する。図19(A1)、(B1)には昼ステージST1とその世界観に合った表示態様(太陽の表示態様)でアクティブ表示及び保留表示とが表示され、可変表示(変動)が開始する。アクティブ表示の鳥作用演出では、高速変動中に鳥(キャラクタ)の画像K1が登場し(図19(A2))、鳥の画像K1がアクティブ表示エリア5HAのアクティブ表示に作用(例えば突く動作)し、アクティブ表示の殻が割れて当該アクティブ表示の色が変化する(図19(A3))。一方、保留表示の鳥作用演出では、高速変動中に鳥(キャラクタ)の画像K1が登場し(図19(B2))、鳥の画像K1が表示エリア5Hの2番目の保留表示に作用(例えば突く動作)し、保留表示の殻が割れて当該保留表示の色が変化する(図19(B3))。
夜ステージにおけるアクティブ表示又は保留表示の作用演出の表示例について説明する。図20(A1)、(B1)には夜ステージST2とその世界観に合った表示態様(月の表示態様)でアクティブ表示及び保留表示とが表示され、可変表示(変動)が開始する。アクティブ表示の鳥作用演出では、高速変動中に流星(キャラクタ)の画像K2が登場し(図20(A2))、流星の画像K2がアクティブ表示エリア5HAのアクティブ表示に作用(例えば衝突)し、アクティブ表示の色が変化する(図20(A3))。一方、保留表示の鳥作用演出では、高速変動中にキャラA(キャラクタ)の画像K3が登場し(図20(B2))、キャラAの画像K3が表示エリア5Hの2番目の保留表示に作用(例えば擦る動作)し、保留表示の色が変化する(図20(B3))。なお、保留表示に作用するのはキャラAの画像に限らず、流星の画像であってもよい。この場合、流星作用演出はアクティブ表示のときとは異なる演出態様で保留表示に作用し、保留表示の色を変化させる。
図6に戻り、S173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。S174の大入賞口通常開放時処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。S175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。
以上の実施の形態によれば、演出モード(昼ステージST1や夜ステージST2などの演出ステージ)に対応する作用演出によって該演出ステージに対応する特定表示(太陽や月の表示態様としたアクティブ表示及び保留表示)を変化させることができる。言い換えれば、演出ステージの世界観と整合を持たせた作用演出(昼ステージST1であれば鳥作用演出、夜ステージST2であれば流星作用演出など)によって特定表示(アクティブ表示や保留表示)を変化させることができる。これにより、遊技演出の興趣を向上できる。
また、演出モード(演出ステージ)に対応するキャラクタ表示(昼ステージST1であれば鳥の画像K1、夜ステージST2であれば流星の画像K2など)により特定表示(アクティブ表示や保留表示)の態様を変化させることができる。これにより、演出ステージとの整合性をより高めることができ、遊技演出の興趣を向上できる。
また、対応表示(アクティブ表示)と保留表示とで実行される作用演出(図20の流星作用演出とキャラA作用演出)が異なる。つまり、流星作用演出とキャラA作用演出とは、演出ステージの世界観と整合を持たせた内容としつつ、アクティブ表示に対する場合と保留表示に対する場合とでその内容が異なっているので、作用演出についてさらに面白みを持たせることができる。これにより、遊技演出の興趣をさらに向上できる。
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更及び応用が可能である。上記実施の形態では、演出ステージを抽選によって決定しているが、遊技者によるステージ選択操作で演出ステージが切替可能(昼、夜ステージの表示処理が並行処理されることでリアルタイムに切替可能なものや、選択操作後の次変動にて切替可能なものなど)としてもよいし、一斉演出等のRTC(リアルタイムクロック)または電源投入時からの計時に基づいて演出ステージを切替可能としてもよい。
変形例1のパチンコ遊技機1は、図21に示すように、作用演出の演出態様(例えば鳥作用演出における鳥の数の違い)に応じて、アクティブ表示や保留表示の態様の変化を成功させる割合が異なる。作用演出(成功)の割合は、1羽の鳥の場合には50%、2羽の鳥の場合には100%である。なお、表示数が少ない程成功し易いとしてもよい。また、作用演出の演出態様として、個数の違い以外に、作用の強弱、表示の大小、色彩、明暗などが違う演出態様であってもよい。また、演出ステージに対応するキャラクタの方が、成功の割合が高いとしてもよい。例えば、演出ステージA、Bにおいて各ステージに対応した表示態様のキャラクタa、bによる作用演出が実行可能であり、演出ステージAではキャラクタaが、演出ステージBではキャラクタbが中心的なキャラクタである場合には、演出ステージAでの作用演出においてキャラクタbよりもキャラクタaの作用演出が実行された方が変化成功の割合が高く、演出ステージBでの作用演出においてキャラクタaよりもキャラクタbの作用演出が実行された方が変化成功の割合が高いとしてもよい。
変形例2のパチンコ遊技機1は、図22に示すように、大当り遊技状態に制御されるか否かを示唆する特定演出(スーパーリーチ)の実行中に特定表示(アクティブ表示や保留表示)の態様を変化させる場合、複数種類の演出モード(昼、夜ステージ)のいずれを経由してスーパーリーチに移行したかに応じて、特定の種類の作用演出(例えば流星作用演出)の実行の可否を決定する可否決定手段(図22に示すS751B、S751C、S752、S752Aの処理を実行する演出制御用CPU120)を、備える。つまり、図22に示すS751B、S751Cが追加されている。当該可変表示において作用演出が実行される場合(S751A;Yes)、夜ステージであるか否かを判定する(S751B)。夜ステージであれば(S751B;Yes)、スーパーリーチ中にアクティブ表示の作用演出(流星作用演出)が実行されるか否かを判定する(S751C)。スーパーリーチ中に流星作用演出が実行されると判定した場合(S751C;Yes)、流星作用演出を無しにする(S752)。夜ステージの流星作用演出は、画像表示装置5の表示領域の全域に流星が表示されるため、流星作用演出がスーパーリーチ中に実行されるとスーパーリーチ演出が阻害されることから、流星作用演出をスーパーリーチ中に実行させずに特定表示の態様を変化させる。これにより、スーパーリーチの演出効果が損なわれることを防止できる。
変形例3のパチンコ遊技機1は、2種類以上の演出モード(例えば昼、夜ステージ)において共通に実行可能であって、アクティブ表示及び保留表示の態様を変化させる共通演出(図24参照)を実行可能であり、共通演出が実行されるときには、作用演出の実行を制限する(図23に示すS751Fの処理を実行する演出制御用CPU120)。つまり、図23に示すS751D〜S751F、S752Bが追加されている。当該可変表示において作用演出が実行される場合(S751A;Yes)、アクティブ表示の共通演出の実行有無を決定する(S751D)。図11のS809にて決定された保留・アクティブ変化演出パターンが図10に示すQA0−3、QA2−31、QA3−31、QA4−41等のようにアクティブ表示中にアクティブ表示が白色から金色に一気に変化するパターンであれば、共通演出の実行ありに決定する。次に、アクティブ表示の共通演出の実行の有無を判定する(S751E)。共通演出の実行ありの場合(S751E;Yes)、作用演出を実行無しに変更し(S751F)、当該可変表示においてアクティブ表示の共通演出を実行することを示す共通演出パターン設定を実行する(S752B)。一方、共通演出の実行なしの場合(S751E;No)、S752Aに進む。
アクティブ表示の共通演出について、図24を用いて説明する。可変表示(変動)が開始し(図24(A))、高速変動中においてアクティブ表示等を隠すように共通画面の画像Comが登場し(図24(B))、共通画面にて所定ポイント獲得(例えば「5ポイント到達!」)の表示が行われ、共通画面の画像Comが後退してアクティブ表示等の少なくとも一部が視認可能になり(図24(C))、アクティブ表示が白色から青色に変化したことが分かる。そして、共通画面の画像Comが再び登場してアクティブ表示等が隠れ、共通画面にて更なるポイント獲得(例えば「10ポイント到達!」)の表示が行われ(図24(D))、共通画面の画像Comが後退してアクティブ表示等の少なくとも一部が視認可能になり(図24(E))、アクティブ表示が青色から緑色に変化したことが分かる。そして、共通画面の画像Comが再び登場してアクティブ表示等が隠れ、共通画面にて更なるポイント獲得(例えば「ポイントMAX到達!」)の表示が行われ(図24(F))、共通画面の画像Comが後退してアクティブ表示等の少なくとも一部が視認可能になり(図24(G))、アクティブ表示が緑色から金色に変化したことが分かる。そして、共通画面の画像Comが消えて(図24(H))、共通演出が終了する。この共通演出では、次々にポイントが加算され、所定ポイントに到達する毎にアクティブ表示の色が変化するといった共通演出が実行される。変形例3では、共通演出の実行中は作用演出の実行が制限されるので、作用演出が共通演出を阻害することを防止できる。作用演出が共通演出を視認困難または視認不可能にすることを防止できる。これにより、遊技演出の興趣の低下を防止できる。なお、画像表示装置5の画面上に進退可能な役物(サブ表示装置や可動演出部材など)がアクティブ表示等を隠したりポイント表示したりしてもよい。
変形例4では、演出制御用CPU120がS706にて決定した保留・アクティブ変化演出パターンに応じてS528の保留・アクティブ変化演出設定処理を実行することにより、図26に示すスーパーリーチの実行中のタイミング(第1期間)と、図25に示すスーパーリーチの実行前のタイミング(第2期間)とで、アクティブ表示の態様を変化させる際の演出態様が異なる。図25では、対応する保留設定情報には、スーパーリーチの実行前にアクティブ変化演出を実行することを示すアクティブ変化演出タイミング情報が含まれるため、アクティブ変化演出の期間がT1であってT2よりも長く、且つ、表示領域に大きくキャラクタ200が登場するアクティブ変化演出が実行され(図25(C))、アクティブ表示の色が変化する(図25(D))。一方、図26では、スーパーリーチの実行が開始されると(図26(A))、対応する保留設定情報にスーパーリーチの実行中にアクティブ変化演出を実行することを示すアクティブ変化演出タイミング情報が含まれるため、期間がT2であってT1よりも短く、且つ、キャラクタ200が登場しないアクティブ変化演出が実行され(図26(B))、アクティブ表示の色が変化する(図26(C))。変形例4によれば、第1期間と第2期間とでアクティブ表示(特定表示)の態様を変化させる際の演出態様が異なる。より具体的には、アクティブ表示の変化演出は、第2期間よりも第1期間の方が制限された態様で実行される。例えば、第1期間では、制限された態様(例えば地味な態様、表示領域が小領域、表示期間が短期間であるなど)でアクティブ表示の変化演出が実行されるので、スーパーリーチ(特定演出)の演出効果が損なわれることを防止できる。一方、第2期間は、スーパーリーチ(特定演出)の実行中以外の期間である。つまり、スーパーリーチ(特定演出)の演出効果を損なわない期間であるので、第2期間では第1期間での制限が無い態様(例えば派手な態様、表示領域が大領域、表示期間が長期間であるなど)でアクティブ表示の変化演出が実行され、アクティブ表示の変化演出の面白みを十分に提供できる。なお第2期間をスーパーリーチ実行後としてもよい。また、保留・アクティブ変化演出、作用演出においていわゆるガセの演出が実行されてもよい。
作用演出は、演出ステージの世界観を共通するものに限らず、演出ステージと共通する表示要素や態様を有するものであってもよい。また、アクティブ表示や保留表示の色変化に限らず、大きさや形状や表示態様などが変化してもよい。また、アクティブ表示時のみに(あるいは、保留表示時のみに)表示される色、文字、キャラクタ等があってもよい。
また、図10の保留・アクティブ変化パターンを用いずに上述と同様の態様でアクティブ・保留変化演出が実行されるようにしてもよい。例えば、最終色を決定した後、図6のS171に示す可変表示開始設定処理において、保留表示が移動するシフト表示の制御が行われる毎に、抽選等によってシフト表示後の色が決定されるようにしてもよい。
上記実施の形態では、残った複数の保留・アクティブ変化演出パターンの中から1つをランダムに決定している(図11のS809)が、入賞時判定結果が大当りの場合には、該始動入賞に対応する一連の保留表示とその後のアクティブ表示の過程において、できるだけ後に保留・アクティブ変化演出が実行されるような保留・アクティブ変化演出パターンを優先的に決定するようにしてもよい。
なお、アクティブ変化演出は保留変化演出とは独立して変動開始時に決定可能としてもよい。例えば、図8に示す保留・アクティブ変化演出実行有無決定(S700)や保留・アクティブ変化演出パターン決定処理(S706)において、アクティブ変化演出と保留変化演出との決定を別々に実行するようにすればよい。なお、上記実施の形態と変形例1〜4の少なくとも一つを組み合わせて実行してもよい。
上記実施の形態では、変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御基板12に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信しているが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御基板12に通知するようにしてもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の外れ図柄(例えば「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことで可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。なお、メイン側から乱数値を示すコマンドを送信してサブ側で先読み判定をするようにしてもよい。本発明は、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機や、スロットマシンなどに適用してもよい。
以上のように第1の実施形態に係る遊技機は、以下のようなものである。
(1)本発明に係る遊技機は、
可変表示(例えば、飾り図柄の可変表示)を行い、該可変表示に対応する特定表示(例えば、アクティブ表示や保留表示)を表示可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
演出モード(例えば、演出ステージ)として複数種類の演出モード(例えば、昼ステージや夜ステージ)のうちの一の演出モードに切り替え制御可能なモード制御手段(例えば、ステップS526Aの処理を実行する演出制御用CPU120)と、
前記複数種類の演出モードのそれぞれに対応する種類の特定表示(例えば、太陽や月の態様とした保留・アクティブ表示)を表示可能な特定表示制御手段(例えば、ステップS526Bの処理を実行する演出制御用CPU120)と、を備え、
前記複数種類の演出モードのそれぞれに対応する種類の作用演出(例えば、鳥作用演出や流星作用演出)により特定表示の態様を変化可能である(例えば、ステップS526Dの処理を実行する演出制御用CPU120)、ことを特徴とする。
この構成によれば、遊技演出の興趣を向上できる。
(2)上記(1)の遊技機において、
前記作用演出は、前記複数種類の演出モードのそれぞれに対応する種類のキャラクタ表示(例えば、鳥、流星、キャラA)により特定表示の態様を変化可能な演出である(例えば、図19、図20に示す作用演出)、ようにしてもよい。
この構成によれば、演出モードとの整合性をより高めることができ、遊技演出の興趣を向上できる。
(3)上記(1)又は(2)の遊技機において、
特定表示は、可変表示の実行中に該可変表示に対応する対応表示(例えば、アクティブ表示)と、未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示とを含み、
対応表示と保留表示とで実行される前記作用演出が異なる(例えば、図20(A2)に示す流星作用演出と図20(B2)に示すキャラA作用演出)、ようにしてもよい。
この構成によれば、対応表示と保留表示とで実行される作用演出が異なるので、遊技演出の興趣をさらに向上できる。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、
前記作用演出の演出態様に応じて、特定表示の態様の変化を成功させる割合が異なる(例えば、図21に示すように作用演出の演出態様に応じて作用演出(成功)の割合が異なる)、ようにしてもよい。
この構成によれば、作用演出の演出態様に応じて、特定表示の態様の変化を成功させる割合が異なるので、作用演出の演出態様に面白みを持たせることができ、遊技演出の興趣をさらに向上できる。
(5)上記(1)から(4)のいずれかの遊技機において、
前記複数種類の演出モードのうちの2種類以上の演出モードにおいて共通に実行可能であって、特定表示の態様を変化させる共通演出(例えば、図24に示す共通演出)を実行可能であり、
前記共通演出が実行されるときには、前記作用演出の実行が制限される(例えば、S751Fの処理を実行する演出制御用CPU120)、ようにしてもよい。
この構成によれば、作用演出が共通演出を阻害しないので、遊技演出の興趣の低下を防止できる。
(6)上記(1)から(5)のいずれかの遊技機において、
有利状態に制御されるか否かを示唆する特定演出(例えば、スーパーリーチ)の実行中に特定表示の態様を変化させる場合、前記複数種類の演出モードのうちのいずれの演出モードを経由して特定演出に移行したかに応じて、特定の種類の前記作用演出の実行の可否を決定する可否決定手段(例えば、ステップS751B、ステップS751C、ステップS752、ステップS752Aの処理を実行する演出制御用CPU120)を備える、ようにしてもよい。
この構成によれば、特定演出の演出効果が損なわれることを防止できる。
(7)上記(1)から(6)のいずれかの遊技機において、
有利状態に制御されるか否かを示唆する特定演出の実行中の第1期間(例えば、スーパーリーチ中の期間)と、前記第1期間以外の第2期間(例えば、スーパーリーチ前の期間)とで特定表示の態様を変化可能であり、
前記第1期間と前記第2期間とで特定表示の態様を変化させる際の演出態様が異なる(例えば、スーパーリーチ前の図25に示すアクティブ変化演出と、スーパーリーチ中の図26に示すアクティブ変化演出とで演出態様が異なる)、ようにしてもよい。
この構成によれば、特定演出の演出効果が損なわれることを防止できる。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態を、図面(図27〜図41)を参照して説明する。
なお、第2の実施形態では、第1の実施形態において既に説明した内容の一部又は全部について再度説明(第1の実施形態と同様の表現又は異なる表現にて説明)する場合や、第1の実施形態において既に説明した内容の一部又は全部について説明を省略する場合や、第1の実施形態において説明を省略した内容の一部又は全部について説明する場合がある。
また、第1の実施形態と第2の実施形態とでは、同一又は同様の対象について異なる名称を用いる場合がある。一例として、第1の実施形態における「飾り図柄」を第2の実施形態では「演出図柄」と称し、第1の実施形態における「変動パターン指定コマンド」を第2の実施形態では「図柄の変動パターンXX指定コマンド」と称し、第1の実施形態における「表示結果2指定コマンド(大当り確定)」を第2の実施形態では「表示結果2指定(通常大当り指定)コマンド」と称し、第1の実施形態における「表示結果3指定(大当り指定)コマンド」を第2の実施形態では「表示結果3指定(確変大当り指定)コマンド」と称し、第1の実施形態における「第1図柄変動開始指定コマンド」「第2図柄変動開始指定コマンド」を第2の実施形態では「第1図柄変動指定コマンド」「第2図柄変動指定コマンド」と称し、第1の実施形態における「大当り開始指定コマンド」を第2の実施形態では「大当り開始1指定コマンド」「大当り開始2指定コマンド」と称し、第1の実施形態における「大当り終了指定コマンド」を第2の実施形態における「大当り終了1指定コマンド」「大当り終了2指定コマンド」と称し、第1の実施形態における「先読み処理(ステップS160)」「可変表示開始待ち処理(ステップS170」「可変表示開始設定処理(ステップS171)」「可変表示中演出処理(ステップS172)」を第2の実施形態における「先読予告処理(ステップS1500)」「変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS1800)」「演出図柄変動開始処理(ステップS1801)」「演出図柄変動中処理(ステップS1802)」「演出図柄変動停止処理(ステップS1803)」と称し、第1の実施形態における「特図当り待ち処理(ステップS173)」を第2の実施形態における「大当り表示処理(ステップS1804)」と称し、第1の実施形態における「大入賞口通常開放時処理(ステップS174)」を第2の実施形態における「ラウンド中処理(ステップS1805)」「ラウンド後処理(ステップS1806)」と称し、第1の実施形態における「エンディング処理(ステップS175)」を第2の実施形態における「大当り終了処理(ステップS1807」と称する場合がある。
ここで、遊技者にとって有利な有利状態に制御する遊技機として、大当り中の獲得球数が所定個数となる毎に獲得球数を示す画像を表示させるものがある(特開2010−754436号公報)。
しかしながら、上記遊技機では、報知演出の態様が一様であり有利状態中の遊技の興趣が不十分であった。
このため、第2の実施形態に係る発明は、上記事情に鑑み考え出されたものであり、有利状態中の遊技の興趣を向上させることのできる遊技機を提供することも目的とする。
第2の実施形態にかかる遊技機は、以下のようなものである。
(1) 遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態等)に制御可能な遊技機(パチンコ遊技機1等)であって、
前記有利状態中の演出状態(ラウンド中の演出状態等)を複数種類の演出状態(図38のAモードまたはBモード等)のうちいずれかに制御可能な演出状態制御手段(演出制御用CPU120等)と、
前記有利状態中に付与された遊技媒体数(遊技球数等)に関連した報知演出(図38に示す第1報知画像204や第2報知画像214による報知演出等)を実行する報知演出手段(演出制御用CPU120等)とを備え、
前記報知演出手段は、
前記演出状態制御手段により第1演出状態(Aモード等)に制御されているときには、第1報知態様(図38に示す第1報知画像204等)による前記報知演出を実行し、
前記演出状態制御手段により前記第1演出状態とは異なる第2演出状態(Bモード等)に制御されているときには、前記第1報知態様とは異なる第2報知態様(図38に示す第2報知画像214等)による前記報知演出を実行する。
このような構成によれば、演出状態に応じた報知演出により、有利状態中の遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 前記(1)の遊技機であって、
前記報知演出手段は、前記有利状態中に付与された遊技媒体数が所定数となったこと(図41のステップS1941に示すように、遊技球の獲得総数が500のn倍を超えたこと等)に基づいて、前記第1報知態様(図38に示す第1報知画像204等)による前記報知演出を実行する。
このような構成によれば、報知演出が多様化することにより、有利状態中の遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 前記(2)の遊技機であって、
前記報知演出手段は、前記有利状態中に付与された遊技媒体数が前記所定数とは異なる特定数となったこと(図41のステップS1943に示すように、遊技球の獲得総数が2500のn倍を超えたこと等)に基づいて、前記第2報知態様(図38に示す第2報知画像214等)による前記報知演出を実行する。
このような構成によれば、報知演出が多様化することにより、有利状態中の遊技の興趣を向上させることができる。
(4) 前記(1)から(3)のいずれかの遊技機であって、
変動表示の表示結果が特定表示結果(大当り表示結果等)となったときに前記有利状態(大当り遊技状態等)に制御する有利状態制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ100等)と、
前記有利状態において、遊技媒体(遊技球等)が入賞可能な第1状態(開放状態等)と、遊技媒体が入賞し難いまたは入賞不可能な第2状態(閉鎖状態等)とに変化可能な可変手段(特別可変入賞球装置7等)と、
前記可変手段に遊技媒体が入賞する毎に、付与された遊技媒体数を可変表示可能な遊技媒体数表示手段(演出制御用CPU120、図38のAモードの獲得総数表示画像205,Bモードの獲得総数表示画像215、図40のステップS1933等)とをさらに備える。
このような構成によれば、付与された遊技媒体数を可変表示可能であるため、有利状態中の遊技の興趣を向上させることができる。
(5) 前記(1)から(4)のいずれかの遊技機であって、
前記有利状態中において、前記第1演出状態(Aモード等)とするか前記第2演出状態(Bモード等)とするかを選択するための演出状態選択手段(図38のモード選択画像210、図40のステップS1925の処理等)をさらに備える。
このような構成によれば、演出状態を選択することが可能となるので、有利状態中の遊技の興趣を向上させることができる。
(6) 前記(4)または(5)のいずれかの遊技機であって、
前記有利状態制御手段は、規定期間(29秒等)が経過することまたは遊技媒体が規定数(10個等)入賞することのうちの少なくとも一方が成立するまで前記可変手段(特別可変入賞球装置7等)を前記第1状態(開放状態等)に変化させることが可能な単位遊技を規定回数(15回等)実行する前記有利状態に制御可能であり、
前記報知演出手段は、1の単位遊技において遊技媒体が前記規定数より多い特別数(11個目や12個目等)入賞したこと(オーバー入賞が発生したこと等)により付与される遊技媒体数を加えた上で、前記報知演出を実行する(図40のステップS1930〜ステップS1932の処理においてオーバー入賞での賞球を加える処理等)。
このような構成によれば、1の単位遊技において遊技媒体が規定数より多い特別数入賞したことにより付与される遊技媒体数を加えた上で、報知演出が実行されるので、遊技者に適切な報知演出を実行することができる。
(7) 前記(4)から(6)のいずれかの遊技機であって、
前記報知演出の態様を複数種類の報知態様(変形例に示す白色文字での報知、虹色文字での報知等)のうちのいずれかに決定する報知態様決定手段(演出制御用CPU120等)と、
未だ開始されていない変動表示について、保留記憶として記憶する保留記憶手段(保留記憶バッファ等)とをさらに備え、
前記報知態様決定手段は、前記有利状態中において、前記保留記憶に前記特定表示結果(大当り表示結果等)となる変動表示が記憶されていることに基づいて、前記報知態様を決定する(変形例に示すように、大当り中に保留記憶バッファに大当り表示結果となる保留記憶があることに基づいて、報知演出の態様を虹色文字にする等)。
このような構成によれば、保留記憶に特定表示結果となる変動表示が記憶されていることを踏まえて報知演出の報知態様を決定することができ、有利状態中の遊技の興趣を向上させることができる。
(8) 前記(6)または(7)のいずれかの遊技機であって、
前記有利状態制御手段は、前記有利状態として、少なくとも第1有利状態(確変大当りに基づく大当り遊技状態等)と該第1有利状態よりも有利度が低い第2有利状態(通常大当りに基づく大当り遊技状態等)とに制御可能であり、
前記第1有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が前記規定数より多い前記特別数(11個目や12個目等)入賞したこと(オーバー入賞が発生したこと等)に基づいて、特殊態様による前記報知演出(第3の実施形態に示すような、第1大入賞口LED20cをレインボー発光させるとともにスピーカ8L,8Rから所定の入賞音を音出力させる態様の報知演出等)を実行可能である(図43に示す演出制御用CPU120におけるステップS3923,ステップS3924の処理等)。
このような構成によれば、第1有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が規定数より多い特別数入賞したことに基づいて、特殊態様による報知演出を実行することによって、報知演出による遊技の興趣を向上させることができる。
(9) 前記(6)または(7)のいずれかの遊技機であって、
前記有利状態において前記可変手段に設けられた特定領域(第2大入賞口内の特定領域等)を遊技媒体が通過したことに基づいて、特別状態(確変状態等)に制御可能な特別状態制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ100等)をさらに備え、
前記有利状態において前記特定領域を遊技媒体が通過した後に、前記有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が前記規定数より多い前記特別数(11個目や12個目等)入賞したこと(オーバー入賞が発生したこと等)に基づいて、特殊態様による前記報知演出(第3の実施形態に示すような、第1大入賞口LED20cをレインボー発光させるとともにスピーカ8L,8Rから所定の入賞音を音出力させる態様の報知演出等)を実行可能である(図43に示す演出制御用CPU120におけるステップS3923,ステップS3924の処理等)。
このような構成によれば、特定領域を遊技媒体が通過した後に、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が規定数より多い特別数入賞したことに基づいて、特殊態様による報知演出を実行することによって、報知演出による遊技の興趣を向上させることができる。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図27はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図28は当り種別表である。
パチンコ遊技機1は、遊技媒体としての遊技球を遊技領域24に打込んで遊技が行なわれる遊技機である。パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠27を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられる機構板(図示せず)と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤2を除く)とを含む構造体である。パチンコ遊技機1では、遊技媒体としての遊技球を遊技領域24に打込んで遊技が行なわれる。
ガラス扉枠27の下部表面には打球供給皿(上皿)28がある。打球供給皿28の下部には、打球供給皿28に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿19、および、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)10等が設けられている。また、ガラス扉枠27の背面には、遊技盤2が着脱可能に取付けられている。遊技盤2は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤2の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域24が形成されている。
余剰球受皿(下皿)19を形成する部材には、たとえば下皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえば下皿の中央部分)等に、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒する操作が可能なスティックコントローラ31Aが取付けられている。なお、スティックコントローラ31Aには、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(たとえば左手等)で把持した状態において、所定の操作指(たとえば人差し指等)で押引操作すること等により所定の指示操作が可能なトリガボタン31C(図29参照)が設けられ、スティックコントローラ31Aの操作桿の内部には、トリガボタン31Cに対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサ35C(図29参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット(コントローラセンサユニット)35A(図29参照)が設けられている。また、スティックコントローラ31Aには、スティックコントローラ31Aを振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図29参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)28を形成する部材には、たとえば上皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえばスティックコントローラ31Aの上方)等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ35B(図29参照)が設けられていればよい。図27に示す構成例では、プッシュボタン31Bとスティックコントローラ31Aの取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン31B及びスティックコントローラ31Aの取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン31Bとスティックコントローラ31Aとの取付位置が上下の位置関係にはなく、たとえば左右の位置関係にあるものとしてもよい。なお、操作手段としては、レバースイッチ、および、ジョグダイヤル等のその他の操作手段を設けてもよい。
遊技領域24の中央付近には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄を変動表示(可変表示ともいう)可能な第1表示手段としての画像表示装置5が設けられている。遊技領域24における画像表示装置5の右側方には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示装置(第1変動表示部)4Aと、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示装置(第2変動表示部)4Bとが設けられている。
第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bのそれぞれは、数字および文字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で構成されている。画像表示装置5は、液晶表示装置(LCD)で構成されており、表示画面において、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示を行なう演出図柄表示領域が設けられる。演出図柄表示領域には、たとえば左,中,右の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を変動表示する図柄表示エリアが形成される。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとを特別図柄表示装置(変動表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示装置を備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示装置を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bのそれぞれは、主基板11(遊技制御基板)に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ100によって制御される。画像表示装置5は、演出制御基板12に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。第1特別図柄表示装置4Aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って画像表示装置5で演出表示が実行され、第2特別図柄表示装置4Bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って画像表示装置5で演出表示が実行されるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
より具体的には、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(たとえば、遊技球が普通入賞球装置6Aまたは普通可変入賞球装置6Bを通過(入賞を含む)したこと)した後、変動表示の開始条件(たとえば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲート等の予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
第1特別図柄表示装置4Aに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、または、第2特別図柄表示装置4Bに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときには、画像表示装置5においても、特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄の組合せ)が導出表示される。このように変動表示の表示結果として特定表示結果が表示されたときには、遊技者にとって有利な価値(有利価値)が付与される有利状態としての特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される。
また、画像表示装置5において、最終停止図柄(たとえば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(たとえば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組合せ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動表示したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これら状態をリーチ状態という。)で行なわれる演出をリーチ演出という。
ここで、リーチ状態は、画像表示装置5の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動表示が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動表示している表示状態である。言い換えると、リーチとは、複数の変動表示領域において識別情報が特定表示結果を構成しているが少なくとも一部の変動表示領域が変動表示中である状態をいう。この実施形態において、リーチ状態は、たとえば、左,右の図柄表示エリアで同じ図柄が停止し、中の図柄表示エリアで図柄が停止していない状態で形成される。リーチ状態が形成されるときの左,右の図柄表示エリアで停止された図柄は、リーチ形成図柄、または、リーチ図柄と呼ばれる。
そして、リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(演出図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、画像表示装置5の背景画像の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチに比べて、大当りが発生しやすいように設定されたものがある。このような特別のリーチをスーパーリーチという。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aを有する入賞装置が設けられている。普通入賞球装置6Aに入賞した遊技球は、遊技盤2の背面に導かれ、第1始動口スイッチ22Aによって検出される。
また、普通入賞球装置6A(第1始動口)を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な普通可変入賞球装置6Bが設けられている。普通可変入賞球装置6B(第2始動口)に入賞した遊技球は、遊技盤2の背面に導かれ、第2始動口スイッチ22Bによって検出される。普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81によって開状態とされる。普通可変入賞球装置6Bが開状態になることによって、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。普通可変入賞球装置6Bが開状態になっている状態では、普通入賞球装置6Aよりも、普通可変入賞球装置6Bに遊技球が入賞しやすい。また、普通可変入賞球装置6Bが閉状態になっている状態では、遊技球は普通可変入賞球装置6Bに入賞しない。したがって、普通可変入賞球装置6Bが閉状態になっている状態では、普通可変入賞球装置6Bよりも、普通入賞球装置6Aに遊技球が入賞しやすい。なお、普通可変入賞球装置6Bが閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。以下、普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bとを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
第2特別図柄表示装置4Bの上方には、普通可変入賞球装置6Bに入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2保留表示器25Bが設けられている。第2保留表示器25Bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示装置4Bでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2保留表示器25Bのさらに上方には、普通入賞球装置6Aに入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1保留表示器25Aが設けられている。第1保留表示器25Aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示装置4Aでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル10を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域24に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域24を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域24に入り、その後、遊技領域24を下りてくる。遊技球が普通入賞球装置6Aに入り第1始動口スイッチ22Aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、画像表示装置5において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の変動表示は、普通入賞球装置6Aへの入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が普通可変入賞球装置6Bに入り第2始動口スイッチ22Bで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示装置4Bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、画像表示装置5において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の変動表示は、普通可変入賞球装置6Bへの入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
画像表示装置5は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特別図柄の変動表示時間中、および第2特別図柄表示装置4Bによる第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の変動表示を行なう。第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特別図柄の変動表示と、画像表示装置5における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特別図柄の変動表示と、画像表示装置5における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第1特別図柄表示装置4Aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示装置4Bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、画像表示装置5において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。
また、画像表示装置5の表示画面における下部の位置には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数(合算保留記憶数)を表示する保留記憶表示部(合算保留記憶表示部、保留表示エリア、図示せず)が設けられる。合算保留記憶表示部では、保留記憶表示として保留記憶数をたとえば所定画像の表示個数により特定可能な保留記憶画像(保留記憶情報のそれぞれに対応して1つずつ保留記憶画像を表示することにより、保留記憶数を特定する。)が表示される。このように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられていることによって、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、および、画像表示装置5のそれぞれにおいて、保留記憶数を示すための発光表示および画像表示は、保留表示、または、保留記憶表示と呼ばれる。
また、図27に示すように、普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は開閉板を備え、第1特別図柄表示装置4Aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示装置4Bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド82によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置7が開放状態と閉鎖状態とを繰返す繰返し継続制御が行なわれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置7が開放されている状態が、ラウンドと呼ばれる。これにより、繰返し継続制御は、ラウンド制御とも呼ばれる。本実施の形態では、大当りの種別が複数設けられており、大当りとすることが決定されたときには、いずれかの大当り種別が選択される。
画像表示装置5の左方には、各々を識別可能な普通図柄を変動表示する普通図柄表示器20が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器20は、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器20は、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。また、小型の表示器は、たとえば方形状に形成されている。
遊技球が通過ゲート41を通過しゲートスイッチ21で検出されると、普通図柄表示器20の表示の変動表示が開始される。そして、普通図柄表示器20における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。たとえば、図柄「7」。)である場合に、普通可変入賞球装置6Bが所定回数、所定時間だけ遊技者にとって不利な閉状態から遊技者にとって有利な開状態に変化する。普通図柄表示器20の近傍には、通過ゲート41を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普図保留表示器25Cが設けられている。通過ゲート41への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ21によって遊技球が検出される毎に、普図保留表示器25Cは点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器20の変動表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
また、画像表示装置5の上方には、役物18が設けられている。役物18は、遊技盤2と画像表示装置5との間に位置し、可動演出部材用モータ61によって位置を変位することが可能である。役物18は、通常は遊技者から視認し難い場所に位置し、所定の演出が実行されるときに遊技者から視認可能な位置(たとえば、画像表示装置5の前方の位置)に移動する。
遊技盤2の下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口26がある。また、遊技領域24の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ8L,8Rが設けられている。遊技領域24の外周には、前面枠に設けられた遊技効果ランプ9が設けられている。
また、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、単に「カードユニット」ともいう。)が、パチンコ遊技機1に隣接して設置される(図示せず)。
図28の当り種別表においては、大当りにおける当りの種別ごとに、大当り遊技状態の終了後の大当り確率、大当り遊技状態の終了後のベース、大当り遊技状態終了後の変動時間、大当りにおける開放回数(ラウンド数)、および、各ラウンドの開放時間が示されている。
具体的に、大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置7が、開放状態とされた後、所定の開放状態の終了条件(開放状態において所定期間(たとえば29秒間)が経過したこと、または、所定個数(たとえば10個)の入賞球が発生したという開放終了条件)が成立したことに応じて閉鎖状態とされる。そして、開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、特別可変入賞球装置7の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる15ラウンド(最終ラウンド)に達するまで繰返される。
ここで、本実施の形態の大当りでは、1回の大当りで獲得できる遊技球の総数は、約1500個である。具体的には、1回のラウンドにおいて、遊技球1個の入賞に対して10個の払出しがあり、10個入賞するまでラウンドが継続されるので、1ラウンドあたり約100個(10×10=100)の遊技球を獲得することができる。さらに、15ラウンドまでラウンドが継続するので、合計で約1500個の遊技球を獲得することができる。また、特別可変入賞球装置7が、開放状態とされたときに、所定期間(たとえば29秒間)が経過するまでに、特別可変入賞球装置7が閉鎖される直前に、偶然に遊技球が所定個数(たとえば10個)よりも多い特別個数(たとえば11個目や12個目)入賞することがある。このような、所定の基準を超える入賞を以下では、オーバー入賞とも称する。オーバー入賞が発生することで、遊技者はより多くの出玉を獲得することができる。
「大当り」のうち、大当り遊技状態に制御された後、特別遊技状態として、通常状態(確変状態でない通常の遊技状態)に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(確率変動状態の略語であり、高確率状態ともいう)に移行する大当りの種類(種別)は、「確変大当り」と呼ばれる。また、本実施の形態では、特別遊技状態としては、確変状態に付随して、特別図柄や演出図柄の変動時間(変動表示期間)が非時短状態よりも短縮される時短状態に制御される場合がある。なお、特別遊技状態としては、確変状態とは独立して時短状態に制御される場合があるようにしてもよい。
このように、時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、時短状態となったときには、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行なわれる可能性が高まる。なお、「大当り」のうち、15ラウンドの大当り遊技状態に制御された後、確変状態に移行しない大当りの種類(種別)は、「通常大当り」と呼ばれる。
また、特別遊技状態としては、確変状態または時短状態に付随して、普通可変入賞球装置6Bが開状態になる頻度を高くすることにより普通可変入賞球装置6Bに遊技球が進入する頻度を高くして普通可変入賞球装置6Bへの入賞を容易化(高進入化、高頻度化)する電チューサポート制御状態に制御される場合がある。電チューサポート制御状態は、後述するように高ベース状態であるので、以下の説明においては、主として高ベース状態と呼ぶ。
ここで、電チューサポート制御について説明する。電チューサポート制御としては、普通図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御(普通図柄短縮制御)、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率を高める制御(普通図柄確変制御)、普通可変入賞球装置6Bの開放時間を長くする制御(開放時間延長制御)、および、普通可変入賞球装置6Bの開放回数を増加させる制御(開放回数増加制御)が行なわれる。このような制御が行なわれると、当該制御が行なわれていないときと比べて、普通可変入賞球装置6Bが開状態となっている時間比率が高くなるので、普通可変入賞球装置6Bへの入賞頻度が高まり、遊技球が始動入賞しやすくなる(第1特別図柄表示装置4A,第2特別図柄表示装置4Bや画像表示装置5における変動表示の実行条件が成立しやすくなる)。この制御によって普通可変入賞球装置6Bへの入賞頻度が高まることにより、第2始動条件の成立頻度および/または第2特別図柄の変動表示の実行頻度が高まる遊技状態となる。
電チューサポート制御により普通可変入賞球装置6Bへの入賞頻度が高められた状態(高頻度状態)は、発射球数に対して入賞に応じて賞球として払出される遊技球数の割合である「ベース」が、当該制御が行なわれないときと比べて、高い状態であるので、「高ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御が行なわれないときは、「低ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御は、普通可変入賞球装置6B、すなわち、電動チューリップにより入賞をサポートすることにより普通可変入賞球装置6Bへの入賞を容易化する制御であり、「電チューサポート制御」と呼ばれる。
この実施の形態においては、大当り確率の状態を示す用語として、「高確率状態(確変状態)」と、「低確率状態(非確変状態)」とを用い、ベースの状態の組合せを示す用語として、「高ベース状態(電チューサポート制御状態)」と、「低ベース状態(非電チューサポート制御状態)」とを用いる。
また、この実施の形態においては、大当り確率の状態およびベースの状態の組合せを示す用語として、「低確低ベース状態」、「低確高ベース状態」、および、「高確高ベース状態」を用いる。「低確低ベース状態」とは、大当り確率の状態が低確率状態で、かつ、ベースの状態が低ベース状態であることを示す状態である。「低確高ベース状態」とは、大当り確率の状態が低確率状態で、かつ、ベースの状態が高ベース状態であることを示す状態である。「高確高ベース状態」とは、大当り確率の状態が高確率状態で、かつ、ベースの状態が高ベース状態であることを示す状態である。
図28に示すように、15ラウンドの大当りとしては、通常大当りと確変大当りとの複数種類の大当りが設けられている。通常大当りは、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、非確変状態、時短状態、および、高ベース状態(低確高ベース状態)に制御される大当りである。通常大当りにおいては、非確変状態が次回の大当りが発生するまでの期間継続し、時短状態、および、高ベース状態が、変動表示が100回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまでの期間継続する。なお、通常大当りは、非確変状態、非時短状態、および、非電チューサポート制御状態(低確低ベース状態)に制御される大当りとなるように制御するものであってもよい。
確変大当りは、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、確変状態、時短状態、および、高ベース状態(高確高ベース状態)に移行する制御が行なわれる大当りである。確変大当りにおいては、このような高確高ベース状態が、変動表示が100回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまでの期間継続する。なお、確変大当りの終了条件を次回の大当りが発生するまでという条件としてもよい。
図29は、主基板11(遊技制御基板)および演出制御基板12における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図29には、払出制御基板37等も示されている。主基板11には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ100(遊技制御手段に相当)が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM101、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM102、プログラムにしたがって制御動作を行なうCPU103およびI/Oポート部105を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ROM101およびRAM102が内蔵された1チップマイクロコンピュータである。遊技制御用マイクロコンピュータ100には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路104が内蔵されている。
また、RAM102は、その一部または全部が電源基板(図示省略)において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100においてCPU103がROM101に格納されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ100(またはCPU103)が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU103がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板11以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路104は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路104は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、乱数回路104が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。
また、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に与えるスイッチ回路110も主基板11に搭載されている。また、普通可変入賞球装置6Bを開閉するソレノイド81、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置7を開閉するソレノイド82を遊技制御用マイクロコンピュータ100からの指令にしたがって駆動するソレノイド回路111も主基板11に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄を変動表示する普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25Bおよび普図保留表示器25Cの表示制御を行なう。
演出制御基板12は、演出制御用マイクロコンピュータ(演出制御用CPU)120、ROM121、RAM122、VDP123、および、I/Oポート部125等を搭載している。ROM121は、表示制御等の演出制御用のプログラムおよびデータ等を記憶する。RAM122は、ワークメモリとして使用される。ROM121およびRAM122は、演出制御用マイクロコンピュータに内蔵されてもよい。VDP123は、演出制御用CPU120と共動して画像表示装置5の表示制御を行なう。
演出制御用CPU120は、主基板11から演出制御基板12の方向への一方向にのみ信号を通過させる中継基板15を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、画像表示装置5の変動表示制御を行なう他、ランプ制御基板14を介して、枠側に設けられている遊技効果ランプ9の表示制御を行なうとともに、音声制御基板13を介してスピーカ8L,8Rからの音出力の制御を行なう等、各種の演出制御を行なう。
また、演出制御用CPU120は、スティックコントローラ31Aのトリガボタン31Cに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ35Cから、I/Oポート部125の入力ポートを介して入力する。また、演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから、I/Oポート部105の入力ポートを介して入力する。また、演出制御用CPU120は、スティックコントローラ31Aの操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット(コントローラセンサユニット)35Aから、I/Oポート部125の入力ポートを介して入力する。また、演出制御用CPU120は、I/Oポート部125の出力ポートを介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ31Aを振動動作させる。また、演出制御用CPU120は、モータ駆動回路(図示省略)を介して可動演出部材用モータ61を駆動して役物18を動作させる。
図30は、各乱数を示す説明図である。図30においては、乱数の種別、更新範囲、用途、および、加算条件が示されている。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダムR:大当りにするか否かを判定する当り判定用のランダムカウンタである。ランダムRは、10MHzで1ずつ更新され、0から加算更新されてその上限である65535まで加算更新された後再度0から加算更新される。(2)ランダム1(MR1):大当りの種類(種別、通常大当り、および、確変大当りのいずれかの種別)および大当り図柄を決定する(大当り種別判定用、大当り図柄決定用)。(3)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)。(4)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)。(5)ランダム4(MR4):普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)。(6)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)。
この実施の形態では、特定遊技状態である大当りとして、通常大当り、および、確変大当りという複数の種別が含まれている。したがって、大当り判定用乱数(ランダムR)の値に基づいて、大当りとする決定がされたときには、大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当りの種別が、これらいずれかの大当り種別に決定される。さらに、大当りの種別が決定されるときに、同時に大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当り図柄も決定される。したがって、ランダム1は、大当り図柄決定用乱数でもある。
また、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴にしたがってグループ化したものである。変動パターン種別には、1または複数の変動パターンが属している。変動パターン種別は、変動種別と呼ばれる場合もある。
この実施の形態では、変動パターンが、リーチを伴わない変動パターン種別である通常変動パターン種別と、リーチを伴う変動パターン種別であるリーチ変動パターン種別とに種別分けされている。
このような変動パターン種別は、表示結果がはずれとなる場合に、時短状態であるときと、時短状態でないときとで、変動パターン種別の選択割合が異なるように設定されていることにより、時短状態であるときには、時短状態でないときと比べて、変動時間が短縮される。たとえば、時短状態では、時短状態でないときと比べて、変動時間の平均時間を短くするために、所定の変動パターンの変動時間が時短でないときよりも短く設定されたり、変動パターン種別のうち最も変動時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高くなり、リーチ種別が選択されるときでも変動パターン種別のうち最も変動時間が短いノーマルリーチの変動パターンが選択される割合が高くなるように設定されたりすることで、時短状態でないときと比べて、変動時間の平均時間が短くなる。
なお、このような変動パターン種別は、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定数以上であるときと、所定数未満であるときとで選択割合が異なるように設定されることにより、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定数以上であるときには、各特別図柄の保留記憶数が所定数未満であるときと比べて、変動表示時間が短縮される保留数短縮制御を実行するようにしてもよい。たとえば、保留数短縮制御状態では、保留数短縮制御状態でないときと比べて、通常変動パターン種別のような変動表示時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高くなるように設定されることで、保留数短縮制御状態でないときと比べて、変動表示時間の平均時間が短くなるようにしてもよい。また、保留数短縮制御では、保留数短縮制御状態でないときと比べて、同じ変動パターン種別が選択される場合でも、その変動パターン種別の変動表示時間自体を短くしてもよい。
また、変動パターンは、変動パターン種別を決定してから変動パターンを決定する2段階の決定方法ではなく、1回の乱数抽選により変動パターンが決定される1段階の決定方法としてもよい。
図31は、大当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図31(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態、すなわち非確変状態)において用いられる通常時(非確変時)大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。
通常時大当り判定テーブルには、図31(A)の左欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定され、確変時大当り判定テーブルには、図31(A)の右欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定されている。確変時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値は、通常時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値と共通の大当り判定値(通常時大当り判定値または第1大当り判定値という)に、確変時固有の大当り判定値が加えられたことにより、確変時大当り判定テーブルよりも多い個数(10倍の個数)の大当り判定値(確変時大当り判定値または第2大当り判定値という)が設定されている。これにより、確変状態には、通常状態よりも高い確率で大当りとする判定がなされる。
CPU103は、所定の時期に、乱数回路104のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値と比較するのであるが、大当り判定用乱数値が図31(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(通常大当り、または、確変大当り)にすることに決定する。なお、図31(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。
図31(B),(C)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図31(B)は、遊技球が普通入賞球装置6Aに入賞したことに基づく保留記憶(第1保留記憶ともいう)を用いて大当り種別を決定する場合(第1特別図柄の変動表示が行なわれるとき)に用いる第1特別図柄大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)である。図31(C)は、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに入賞したことに基づく保留記憶(第2保留記憶ともいう)を用いて大当り種別を決定する場合(第2特別図柄の変動表示が行なわれるとき)に用いる第2特別図柄大当り種別判定テーブルである。
図31(B)、および、図31(C)の第1,第2特別図柄大当り種別判定テーブルのそれぞれは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)に基づいて、大当りの種別を「通常大当り」と「確変大当り」とのうちのいずれかに決定するとともに、大当り図柄を決定するために参照される。
図31(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。図31(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。
また、図31(B),(C)に示すように、大当り種別判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄を決定する判定値(大当り図柄判定値)としても用いられる。「通常大当り」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「3」に対応した判定値としても設定されている。「確変大当り」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「7」に対応した判定値としても設定されている。
大当り種別判定テーブルを用いて、CPU103は、大当り種別として、ランダム1の値が一致した大当り種別判定値に対応する種別を決定するともに、大当り図柄として、ランダム1の値が一致した大当り図柄を決定する。これにより、大当り種別と、大当り種別に対応する大当り図柄とが同時に決定される。
図31(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルと図31(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルとは、確変大当りに決定される割合が同じである。このような場合には、第1特別図柄と第2特別図柄とで大当り種別判定テーブルを分けなくてもよい。また、大当り種別として、大当り遊技状態での最大ラウンド数が異なる複数種類の大当りのうちから大当り種別を選択するときには、図31(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、図31(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、ラウンド数が多い大当り種別が選択される割合が高くなるように設定してもよい。このようにすれば、高ベース状態において、大当りの種別選択が遊技者にとって有利となり、遊技の興趣を向上させることができる。また、図31(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、図31(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、確変大当りに決定される割合を高くしてもよい。そうすることにより、第2特別図柄の変動表示の方が、第1特別図柄の変動表示よりも、確変大当りとなる割合を高くすることができる。また、第1特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、第2特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、確変大当りに決定される割合が高くなるようにしてもよい。
次に、図32を用いて、遊技制御用マイクロコンピュータ100において、特別図柄および演出図柄の変動パターンを選択決定するために用いる変動パターンテーブルについて説明する。図32は、変動パターンを決定するために用いる変動パターンテーブルを表形式で示す図である。
図32には、(a)に通常状態はずれ時判定テーブル、(b)に時短状態はずれ時判定テーブルが示されている。また、(c)に通常大当り時判定テーブル、(d)に確変大当り時判定テーブルが示されている。図32(a)〜(d)の各判定テーブルは、ROM101に記憶されており、遊技状態に応じて選択され、変動パターン種別および変動パターンを判定(決定)するために用いられる。
図32に示す判定テーブルは、ランダム2と変動パターン種別との関係を示す変動パターン種別判定テーブルと、各変動パターン種別についてランダム3と各種別に属する変動パターンとの関係を示す変動パターン判定テーブルとを含む。
図32の各テーブルでの「変動パターン種別」または「変動パターン」の欄において、「通常」または「通常変動」は、リーチとならない通常変動パターンを示す。
また、図32の各テーブルでの「ノーマルリーチ」は、リーチ状態となったときに特に派手な演出を実行しないノーマルリーチの変動パターンを示している。「スーパーリーチ」は、リーチ状態となったときに特別な演出画像を表示するリーチ演出を行なう変動パターンを示している。
また、前述したように、「スーパーリーチ」は、「ノーマルリーチ」と比べて大当りとなるときに選択される割合が高く、大当りとなる信頼度が高い変動パターンである。さらに、「スーパーリーチ」は、「ノーマルリーチ」と比べて変動時間が長い(たとえば、ノーマルリーチ10秒、スーパーリーチ50秒〜80秒)変動パターンである。なお、スーパーリーチには、4種類の変動パターンが設定されており、第1スーパーリーチ<第2スーパーリーチ<第3スーパーリーチ<第4スーパーリーチとなるような関係で大当り期待度(大当りとなる可能性)が高いことを示す。
なお、“期待度”とは、大当りに対する期待度、確変に対する期待度等を含む概念である。具体的には、大当りに対する期待度(信頼度ともいう)とは、各リーチ変動パターンが選択された場合に大当りとなる期待度(大当りとなる割合)であり、たとえば、リーチ変動が100回行なわれた場合に60回大当りとなるのであれば、大当りに対する期待度が60%(大当りが出現する出現率(確率)が60%)となる。また、確変に対する期待度とは、確変状態に移行する期待度(確変となる割合)のことをいう。
なお、はずれ時判定テーブルに示される変動パターンは、変動表示の最終的な表示結果が「はずれ」の表示結果となる変動パターンである。通常大当り時判定テーブルに示される変動パターンは、変動表示の最終的な表示結果が「通常大当り」の表示結果となる変動パターンである。確変大当り時判定テーブルに示される変動パターンは、変動表示の最終的な表示結果が「確変大当り」の表示結果となる変動パターンである。
これらの情報に基づいて、たとえば、図32(a)の「変動パターン」の欄に示された「第4スーパーリーチ (80秒)」という変動パターンは、「はずれ表示結果となる変動時間が80秒で実行される第4スーパーリーチの変動パターン」であることが示される。
図32のテーブルで「ランダム2範囲」および「変動パターン種別」という記載がされた欄は、「ランダム2範囲」と「変動パターン種別」との関係を示す変動パターン種別判定テーブル部としての機能を示す欄である。たとえば、図32(a)を例にとれば、「通常」、「ノーマルリーチ」、「スーパーリーチ」というような複数の変動パターン種別のそれぞれに、ランダム2(1〜251)のすべての値が複数の数値範囲に分けて割振られている。たとえば、図32(a)を例にとれば、所定のタイミングで抽出したランダム2の値が1〜251の乱数値のうち、140〜229に割振られた判定値のいずれかの数値と合致すると、変動パターン種別として「ノーマルリーチ」とすることが決定される。
また、図32のテーブルで「ランダム3範囲」および「変動パターン」という記載がされた欄は、「ランダム3範囲」と「変動パターン」との関係を示す変動パターン判定テーブル部としての機能を示す欄である。変動パターン種別判定テーブルの各種別に対応して示されている変動パターンが、各種別に属する変動パターンである。たとえば、図32(a)を例にとれば、「スーパーリーチ」の種別に属する変動パターンは、「第1スーパーリーチ」、「第2スーパーリーチ」、「第3スーパーリーチ」、および、「第4スーパーリーチ」である。
各変動パターン種別に対応する複数の変動パターンのそれぞれに、ランダム3(1〜220)のすべての値が、複数の数値範囲に分けて割振られている。たとえば、図32(a)を例にとれば、「スーパーリーチ」の変動パターン種別とすることが決定されたときに、所定のタイミングで抽出したランダム3が1〜220の乱数値のうち、1〜70に割振られた判定値のいずれかの数値と合致すると、「第1スーパーリーチ(50秒)」の変動パターンとすることが決定される。
第1特別図柄または第2特別図柄について変動表示結果がはずれとなるときには、変動パターンを決定するために、次のように判定テーブルを選択する。非時短状態において、変動表示結果がはずれとなるときには、図32(a)の通常状態はずれ時判定テーブルを選択する。一方、時短状態において、変動表示結果がはずれとなるときには、図32(b)の時短状態はずれ時判定テーブルを選択する。なお、図32(a),図32(b)の判定テーブルを用いることで、保留数に関わらず、通常状態はずれ時、時短状態はずれ時でのリーチ割合を一定にしている。
時短状態か否かにかかわらず第1特別図柄または第2特別図柄について変動表示結果が大当りとなるときには、変動パターンを決定するために、次のように判定テーブルを選択する。変動表示結果が通常大当りとなるときには、図32(c)の通常大当り時判定テーブルを選択する。時短状態か否かにかかわらず変動表示結果が確変大当りとなるときには、図32(d)の確変大当り時判定テーブルを選択する。
図32(b)の時短状態はずれ時判定テーブルでは、図32(a)の通常状態はずれ時判定テーブルと比べて、通常変動の変動時間が短く設定されている。そして、図32(b)の時短状態はずれ時判定テーブルでは、図32(a)の通常状態はずれ時判定テーブルと比べて、リーチ変動(ノーマルリーチ変動およびスーパーリーチ変動を含む)よりも変動時間が短い通常変動(非リーチはずれ変動(リーチとならずにはずれ表示結果となる変動))に決定される割合が高く、通常変動よりも変動時間が長いリーチ変動に決定される割合が低くなるように、データが設定されている。
これにより、非時短状態(通常状態)のときと比べて、時短状態のときの方が、変動時間が短い変動パターンが選択される割合が高いので、時短状態のときの方が、非時短状態のときよりも平均的に短い変動時間で変動表示が行なわれることとなる。このように判定テーブルを選択することにより時短状態を実現することができる。また、通常変動を非時短状態よりも時短状態ときの方が、変動時間が短くなるように設定することで、時短状態中の保留消化を短縮することができる。
はずれとなるときに選択される図32(a)および図32(b)の判定テーブルでは、リーチの種別の選択割合がノーマルリーチ>スーパーリーチとなるような高低関係で選択されるようにデータが設定されている。一方、大当りとなるときに選択される図32(c)および図32(d)の判定テーブルでは、リーチの種別の選択割合がノーマルリーチ<スーパーリーチというような割合の高低関係で選択されるようにデータが設定されている。これにより、大当りとなるときには、はずれとなるときと比べ、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれる割合(リーチが選択されるときにおけるスーパーリーチのリーチ演出が占める割合)が高くなるので、スーパーリーチのリーチ演出がされることにより、遊技者の期待感を高めることができる。
また、大当りのうち確変大当りとなるときに選択される図32(d)の判定テーブルでは、大当りのうち通常大当りとなるときに選択される図32(c)の判定テーブルと比べて、ノーマルリーチに対してスーパーリーチ演出の種別が選択される割合が高くなるようにデータが設定されている。これにより、確変大当りとなるときには、通常大当りとなるときと比べて、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれる割合(リーチが選択されるときにおけるスーパーリーチのリーチ演出が占める割合)が高くなるので、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれることにより、遊技者の確変大当りへの期待感を高めることができる。
なお、このような変動パターンは、変動表示をする第1特別図柄および第2特別図柄の合算保留記憶数(合計値)が所定数以上であるとき(たとえば、合算保留記憶数が3以上)と、所定数未満であるときとで選択割合が異なるように設定されることにより、合算保留記憶数が所定数以上であるときには、合算保留記憶数が所定数未満であるときと比べて、変動時間が短縮される保留数短縮制御を実行するようにしてもよい。ただし、保留数短縮制御が実行される条件下でも(たとえば、合算保留記憶数が3以上)リーチ(ノーマルリーチ、スーパーリーチ含む)の割合を一定にすることで、リーチに対する期待感が保たれる。また、リーチの中でもスーパーリーチのみ変動時間が短縮されないようにして、保留数時短制御を実行するようにしてもよい。さらに、保留数時短制御は変動時間が短い通常変動が高い割合で選択されるようにすることで実行可能としてもよく、各変動パターン自体の変動時間を短くすることで実行可能としてもよいし、その組合せでもよい。
図33は、遊技制御用マイクロコンピュータ100が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。遊技制御用マイクロコンピュータ100においては、図33に示すように、遊技制御状態に応じて、各種の演出制御コマンドを演出制御基板12へ送信する。
図33のうち、主なコマンドを説明する。コマンド80XX(H)は、特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5において変動表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図32に示すような使用され得る変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。したがって、演出制御用CPU120は、コマンド80XX(H)を受信すると、画像表示装置5において演出図柄の変動表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C03(H)は、大当りとするか否か、および大当り種別を示す表示結果指定コマンドである。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の変動表示を開始することを示す第1図柄変動指定コマンドである。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の変動表示を開始することを示す第2図柄変動指定コマンドである。コマンド8F00(H)は、第1,第2特別図柄の変動を終了することを指定するコマンド(図柄確定指定コマンド)である。
コマンドA001〜A002(H)は、大当りの種別(通常大当り、または、確変大当り)ごとに大当り遊技状態開始を指定する大当り開始指定コマンドである。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す大入賞口開放中指定コマンドである。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放後(閉鎖)を示す大入賞口開放後指定コマンドである。
コマンドA301〜A302(H)は、大当りの種別(通常大当り、または、確変大当り)ごとに大当り遊技状態終了を指定する大当り終了指定コマンドである。
コマンドA401(H)は、第1始動入賞があったことを指定する第1始動入賞指定コマンドである。コマンドA402(H)は、第2始動入賞があったことを指定する第2始動入賞指定コマンドである。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態(低確率状態)であることを指定する通常状態指定コマンドである。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(高ベース状態)であることを指定する時短状態指定コマンドである。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態(高確率状態)であることを指定する確変状態指定コマンドである。
コマンドC0XX(H)は、合算保留記憶数を示す合算保留記憶数指定コマンドである。コマンドC100(H)は、合算保留記憶数が1減算されることを示す合算保留記憶数減算指定コマンドである。この実施の形態では、合算保留記憶数指定コマンドは、普通入賞球装置6Aまたは普通可変入賞球装置6Bへの遊技球の始動入賞時(たとえば、後述する始動口スイッチ通過処理の実行時)に、演出制御基板12に送られる。また、合算保留記憶数減算指定コマンドは、変動表示開始時(たとえば、後述する特別図柄変動表示中処理の実行時)に演出制御基板12に送られる。なお、合算保留記憶指定コマンドおよび保留記憶数減算指定コマンドを兼用してもよい。たとえば、合算保留記憶数指定コマンドを、減算後の保留記憶数を特定可能なコマンドとして用いてもよい。なお、合算保留記憶数としてではなく、第1保留記憶数と第2保留記憶数とを特定可能なコマンドをそれぞれ送信し、演出制御CPU120が第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値を合算保留記憶数として特定してもよい。
コマンドC2XX(H)およびコマンドC3XX(H)は、普通入賞球装置6Aまたは普通可変入賞球装置6Bへの始動入賞時における大当り判定、大当り種別判定、変動パターン種別判定等の入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンドである。このうち、コマンドC2XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否か、および、大当りの種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC3XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す変動種別コマンドである。
この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ100が、始動入賞時に、大当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りとなることを指定する値、および、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御基板12に送信する制御を行なう。変動種別コマンドのEXTデータに変動パターン種別の判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御基板12に送信する制御を行なう。この実施の形態では、演出制御基板12が、図柄指定コマンドに設定されている値に基づき、始動入賞時に、表示結果が大当りとなるか否か、および、大当りの種別を認識できるとともに、変動種別コマンドに基づき、変動パターン種別を認識できる。
また、コマンドD0XXは、大入賞口への遊技球の入賞があったことを通知する大入賞口入賞通知コマンドである。大入賞口入賞通知コマンドは、たとえば、大入賞口を遊技球が通過したときに、主基板11から演出制御基板12と送信される。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ100側での保留記憶に対応する乱数等のデータ(保留記憶データ)を保存する領域(保留記憶バッファ)の構成例を説明する。保留記憶バッファは、RAM102に設けられる。
第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数である大当り判定用乱数(ランダムR)、および、ソフトウェア乱数である大当り種別決定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。
普通入賞球装置6Aまたは普通可変入賞球装置6Bへの入賞に基づいて、CPU103は、乱数回路104およびソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタからこのような乱数値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。具体的に、普通入賞球装置6Aへの入賞に基づいて、これら乱数値が抽出されて第1保留記憶バッファに保存される。また、普通可変入賞球装置6Bへの入賞に基づいて、これら乱数値が抽出されて第2保留記憶バッファに保存される。
第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに前述のような始動入賞に関する情報が記憶されることを「保留記憶される」と示す場合がある。なお、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)は、始動入賞時に抽出して保存領域に予め格納しておくのではなく、後述する変動パターン設定処理(特別図柄の変動開始時)に抽出するようにしてもよい。
このように保留記憶バッファに記憶されたデータは、後述するように、始動入賞時に読出されて先読み予告演出のために用いられるとともに、変動表示開始時に読出されて変動表示のために用いられる。
普通入賞球装置6Aまたは普通可変入賞球装置6Bへの始動入賞があったときには、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、第1(第2)始動入賞指定コマンド、および、合算保留記憶数指定コマンドというような、始動入賞時判定処理の判定結果を示すコマンドが、主基板11から演出制御基板12へと送信される。演出制御基板12のRAM122に設けられた始動入賞時受信コマンドバッファには、受信した図柄指定コマンド、変動種別コマンド、第1(第2)始動入賞指定コマンド、および、合算保留記憶数指定コマンド等の各種コマンドを対応付けて格納できるように、受信したコマンドを特定可能なデータを記憶する記憶領域が確保されている。
この実施の形態において、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示に対応して行なわれる演出図柄の演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、演出図柄の変動表示動作、リーチ演出等における演出表示動作、あるいは、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出動作というような、様々な演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。また、予告演出制御パターンは、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ等から構成されている。
次に、パチンコ遊技機1の動作について説明する。パチンコ遊技機1においては、主基板11における遊技制御用マイクロコンピュータ100が予め定められたメイン処理を実行すると、所定時間(たとえば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかりタイマ割込処理が実行されることにより、各種の遊技制御が実行可能となる。
メイン処理においては、たとえば、必要な初期設定処理、通常時の初期化処理、通常時以外の遊技状態復旧処理、乱数回路設定処理(乱数回路104を初期設定)、表示用乱数更新処理(変動パターンの種別決定、変動パターン決定等の各種乱数の更新処理)、および、初期値用乱数更新処理(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタのカウント値の初期値の更新処理)等が実行される。
図34は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込が発生すると、CPU103は、図34に示すS20〜ステップS34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。次いで、スイッチ回路110を介して、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22Bおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行なう(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU103は、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cの表示制御を行なう表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4Bおよび普通図柄表示器20については、ステップS32,ステップS33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数および大当り種別判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行なう(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU103は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行なう(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,ステップS25)。
さらに、CPU103は、特別図柄プロセス処理を行なう(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4Bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行し、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行なう(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU103は、普通図柄表示器20の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行し、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU103は、演出制御用CPU120に演出制御コマンドを送出する処理を行なう(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。さらに、CPU103は、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する情報出力処理を行なう(ステップS29)。
また、CPU103は、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22Bおよびカウントスイッチ23の検出信号に基づく賞球個数の設定等を行なう賞球処理を実行する(ステップS30)。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU103は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行なうための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行なう(ステップS32)。
さらに、CPU103は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行なうための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行なう(ステップS33)。また、CPU103は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器20における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は所定時間毎に起動されることになる。
図35は、特別図柄プロセス処理(ステップS26)を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理においては、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS312)。そして、内部状態に応じて、ステップS300〜ステップS307のうちのいずれかの処理を行なう。
遊技制御用マイクロコンピュータ100において、RAM102には、前述したように、普通入賞球装置6Aへの始動入賞に基づいて得られる大当り判定用乱数等の保留記憶データ(第1保留記憶データ)が記憶される第1保留記憶バッファと、普通可変入賞球装置6Bへの始動入賞に基づいて得られる大当り判定用乱数等の保留記憶データ(第2保留記憶データ)が記憶される第2保留記憶バッファとが設けられている。これら各保留記憶バッファには、各保留記憶の記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。
始動口スイッチ通過処理では、第1始動口スイッチ22Aがオンしていれば、第1保留記憶数が上限値(たとえば、4)に達していないことを条件として、第1保留記憶データの記憶数を計数する第1保留記憶数カウンタの値を1増やし、乱数回路104やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから数値データ(たとえば、大当り判定用乱数、変動パターン種別判定用乱数、および、変動パターン判定用乱数)を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。さらに、合算保留記憶数カウンタの値を1増やし、合算後の合算保留記憶数カウンタの値に対応した保留特定領域に「第1」を示すデータを保存(格納)する処理を実行する。一方、第2始動口スイッチ22Bがオンしていれば、第2保留記憶数が上限値(たとえば、4)に達していないことを条件として、第2保留記憶データの記憶数を計数する第2保留記憶数カウンタの値を1増やし、乱数回路104やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから数値データ(たとえば、大当り判定用乱数、変動パターン種別判定用乱数、および、変動パターン判定用乱数)を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。さらに、合算保留記憶数カウンタの値を1増やし、合算後の合算保留記憶数カウンタの値に対応した保留特定領域に「第2」を示すデータを保存(格納)する処理を実行する。
ステップS300〜ステップS307の処理は、以下のような処理である。特別図柄通常処理(ステップS300)は、変動表示の表示結果を大当りとするか否かの決定、および、大当りとする場合の大当り種別の決定等を行なう処理である。変動パターン設定処理(ステップS301)は、変動パターンの決定(変動パターン種別判定用乱数および変動パターン判定用乱数を用いた変動パターンの決定)、および、決定された変動パターンに応じて変動時間を計時するための変動時間タイマの計時開始等の制御を行なう処理である。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)は、演出制御用CPU120に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行なう処理である。特別図柄変動中処理(ステップS303)は、変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過すると特別図柄停止処理にプロセスを進める処理である。特別図柄停止処理(ステップS304)は、決定された変動パターンに対応する変動時間の経過が変動時間タイマにより計時されたときに第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける変動表示を停止して停止図柄を導出表示させる処理である。
大入賞口開放前処理(ステップS305)は、大当りの種別に応じて、特別可変入賞球装置7において大入賞口を開放する制御等を行なう処理である。大入賞口開放中処理(ステップS306)は、大当り遊技状態中のラウンド表示演出用の演出制御コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御、および、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう処理である。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、大入賞口開放前処理(ステップS305)に移行する。また、全てのラウンドを終えた場合には、大当り終了処理(ステップS307)に移行する。大当り終了処理(ステップS307)は、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用CPU120に行なわせるための制御等を行なう処理である。
次に、演出制御用CPU120の動作を説明する。図36は、演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。
演出制御用CPU120は、電源が投入されると、演出制御メイン処理の実行を開始する。演出制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(たとえば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(ステップS1701)。その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視(ステップS1702)を行なうループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。演出制御メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし(ステップS1703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドがどのようなことを指示するコマンドであるかを特定可能なフラグ等のデータをセットする処理(たとえば、RAM122に設けられた各種コマンド格納領域に受信したコマンドを特定可能なデータを格納する処理等)等を行なう(コマンド解析処理:ステップS1704)。次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行なう(ステップS1705)。演出制御プロセス処理では、ステップS1704で解析した演出制御コマンドの内容にしたがって画像表示装置5での演出図柄の変動表示等の各種演出を行なうために、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU120が用いる乱数(演出図柄の左停止図柄決定用のSR1−1、演出図柄の中停止図柄決定用のSR1−2、演出図柄の右停止図柄決定用のSR1−3等)を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS1706)。このような乱数SR1−1〜SR1−3のそれぞれは、ソフトウェアによりカウント値を更新するランダムカウンタのカウントにより生成されるものであり、それぞれについて予め定められた範囲内でそれぞれ巡回更新され、それぞれについて定められたタイミングで抽出されることにより乱数として用いられる。
次いで、保留表示エリアにおける保留表示の表示状態の制御(保留表示の移動、消去等)を行なう保留記憶表示制御処理を実行する(ステップS1707)。
このような演出制御メイン処理が実行されることにより、演出制御用CPU120では、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信され、受信した演出制御コマンドに応じて、画像表示装置5、各種ランプ、および、スピーカ8L,8R等の演出装置を制御することにより、遊技状態に応じた各種の演出制御が行なわれる。
ここで、演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、演出制御用データ保持エリアが設けられている。演出制御用データ保持エリアは、演出制御フラグ設定部と、演出制御タイマ設定部と、演出制御カウンタ設定部と、演出制御バッファ設定部とを備えている。
演出制御フラグ設定部には、たとえば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態等といった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。たとえば、演出制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部には、たとえば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作等といった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。たとえば、演出制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。たとえば、演出制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。たとえば、演出制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図37は、図36に示された演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS1705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、先読み演出を実行するか否かの決定、および、先読み演出の種類の選択をする先読み演出処理(ステップS1500)を実行した後、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS1800〜ステップS1807のうちのいずれかの処理を行なう。
演出制御プロセス処理では、以下のような処理が実行される。演出制御プロセス処理では、画像表示装置5の表示状態が制御され、演出図柄の変動表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
先読み演出処理(ステップS1500)は、先読み演出を実行するか否か等の先読み判定、および、先読み演出を実行するときの演出態様の決定等を行なう処理である。先読み演出とは、ある保留情報(保留記憶情報)に基づいた特別図柄の変動表示(図柄変動)の順番が到来する前に、その保留情報を先読みしてその保留情報に基づいた特別図柄の変動表示の内容を判定して、将来の特別図柄の変動表示がどのようになるかを、それよりも前の段階で予告をする等の演出技術である。たとえば、保留情報が大当りであるときに、当該保留情報による変動表示が実行される前に、当該保留情報に対応する保留表示の表示態様に基づいて、後に大当りが発生する可能性のあることを予告するといった類の演出が先読み演出として行なわれる。以下では、先読み演出の対象とした保留情報に基づいた変動表示を「ターゲットの変動表示」と称する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS1800)は、遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する処理等を行なう処理である。変動パターンコマンドを受信していれば、演出図柄変動開始処理に移行する。
演出図柄変動開始処理(ステップS1801)は、演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始されるように制御するための処理である。演出図柄変動中処理(ステップS1802)は、変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替えタイミングを制御する処理等を行なう処理である。演出図柄変動停止処理(ステップS1803)は、演出図柄(飾り図柄)の変動表示を停止し、変動表示の表示結果(最終停止図柄)を導出表示する制御を行なう処理である。
大当り表示処理(ステップS1804)は、変動時間の終了後、画像表示装置5に大当りの発生を報知するためのファンファーレ演出を表示する制御等の表示制御を行なう処理である。ラウンド中処理(ステップS1805)は、ラウンド中の表示制御を行なう処理である。ラウンド終了条件が成立したときに、最終ラウンドが終了していなければ、ラウンド後処理に移行する。ラウンド後処理(ステップS1806)は、ラウンド間の表示制御を行なう処理である。ラウンド開始条件が成立したら、ラウンド中処理に移行する。また、最終ラウンドが終了していれば、大当り終了処理に移行する。大当り終了演出処理(ステップS1807)は、画像表示装置5において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行なう処理である。
演出制御用CPU120は、変動表示の開始時から変動表示の停止時まで、および、大当り遊技状態開始時から大当り遊技状態終了時までの予め定められた演出制御期間中に、ROM121に格納されたプロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って画像表示装置5等の演出装置(演出用部品)の制御を行なう。
プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と、表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組合せが複数集まったデータとで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄(飾り図柄)の変動表示の変動時間(変動表示時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、画像表示装置5の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU120は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行なう。このようなプロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
次に、本実施の形態で実行される各種の演出について説明する。本実施の形態では、変動表示の表示結果が大当り表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御される。そして、大当り遊技状態中であるラウンド中には、遊技球の入賞によって付与される遊技球数に関連した報知演出が実行される。ここで、遊技球数に関連した報知演出には、入賞した遊技球に対して払出される獲得遊技球の数を報知する演出が含まれる。また、遊技球数に関連した報知演出には、オーバー入賞が発生したときに報知の態様を変化させることでオーバー入賞の発生を報知する演出が含まれる。このように、遊技球数に関連した演出とは、獲得した遊技球(遊技球数)に対する何らかの報知を行なう演出である。
また、遊技球数に関連した報知演出は、複数の種類が設けられている。たとえば、演出状態が第1演出状態のときには、第1報知態様により報知演出が実行され、演出状態が第2演出状態のときには、第2報知態様により報知演出が実行される。つまり、報知演出は、演出状態により異なる報知演出が実行されることとなる。第1報知態様による報知演出は、ラウンド中(大当り遊技状態中)に付与された遊技媒体数が所定数となったことに基づいて実行される。また、第2報知態様による報知演出は、ラウンド中(大当り遊技状態中)に付与された遊技媒体数が所定数とは異なる特定数となったことに基づいて実行される。
ラウンド中(大当り遊技状態中)においては、遊技球が特別可変入賞球装置7に入賞する毎に、付与された遊技球数が可変表示可能に表示される。また、ラウンド中(大当り遊技状態中)における演出状態を第1演出状態とするか第2演出状態とするかを選択することが可能である。また、オーバー入賞により獲得する遊技球数についても、遊技球数に関連した報知演出の遊技球数のカウントに考慮される。
以下に、報知演出の具体例を説明する。図38は、報知演出を説明するための図である。ここで、本実施の形態では、1回の大当りで獲得できる遊技球の総数は、約1500個である。具体的には、1回のラウンドにおいて、遊技球1個の入賞に対して10個の払出しがあり、10個入賞するまでラウンドが継続されるので、1ラウンドあたり約100個(10×10=100)の遊技球を獲得することができる。また、大当りが継続する場合には、前回の獲得総数表示の値が引継がれる。図38では、2回目以降の大当りが実行された場合が示されている。
図38(a)は、大当り表示結果となっときの大当り遊技中の1ラウンド目における画像表示装置5の表示画面を示す図である。1ラウンド目においては、ラウンド中における演出状態を2つのモードのうちから選択可能とする演出が実行される。画像表示装置5の画面の左側には、女の子キャラクタによるAモード画像211が表示される。また、画像表示装置5の画面の右側には、男の子キャラクタによるBモード画像212が表示される。遊技者は、遊技者の選択操作を促す左右の矢印で示されるモード選択画像210に従い、いずれか一方のモードを選択する。ラウンド開始時には、初期値としてAモード画像211が選択されているとともに、モード選択画像210の左側が選択されている。これらの画像が選択されていることは、画像の点滅により知ることができる。なお、点滅ではなく選択されている方の画像を太枠で囲む等としてもよく、いずれのモードが選択されていることが分かればどのような態様であってもよい。
遊技者は、1ラウンドの期間中いずれかのモードを選択することが可能である。このようなモード(演出状態)の切替えは、スティックコントローラ31Aを左右に操作することで変更可能である。なお、十字キー等の操作手段により左右の選択が変更可能となるようにしてもよいし、プッシュボタン31Bの押下げによりモードが切替るようにしてもよい。また、演出モードは3種類以上設けられていてもよいし、大当りの回数毎に選択できる演出モードの種類が増加されていくようにしてもよい。また、モードの選択期間は、1ラウンド以外のラウンドでもよく、ラウンド中の所定時間(たとえば、10秒)に限って選択操作が可能となるようにしてもよい。また、大当り毎に新たな演出モードが初期値(最初に選択されているモードの種類)として設定されるようにしてもよい。
図38(b)〜(d)は、Aモードが選択された場合の画像表示装置5の表示画面を示す説明図である。また、図38(e)〜(g)は、Bモードが選択された場合の画像表示装置5の表示画面を示す説明図である。図38(b)に示すように、Aモードが選択された場合には、画面左上に、大入賞口に入賞することにより獲得した遊技球数の獲得総数表示画像205が表示される。獲得総数表示画像205は、遊技球が大入賞口に入賞する毎に増加していく。図38(b)では、大当りにおける遊技球の獲得総数が2000個であることが示されている。また、大入賞口に入賞することにより獲得した遊技球数が500個の倍数を超える毎に画面中央に第1報知画像204が表示される。図38(b)では、遊技球数が500個の4倍である2000個を超えたときに第1報知画像204により、遊技球が2000個獲得されたことが示される。また、画面右上に女の子画像203が表示される。なお、獲得総数表示画像205で表示される数字と第1報知画像204として表示される数字とは瞬間的なタイミングで同じ表示である場合を示している。また、獲得総数が区切りのよい数字でない場合(たとえば、13個ずつ増加する場合等)には、獲得総数表示画像205で表示される数字と第1報知画像204として表示される数字とは異なる(獲得総数表示画像205で表示される数字が2013、第1報知画像204として表示される数字が2000等)ことがある。
図38(c)は、図38(b)と同じ大当りの中で獲得した遊技球の獲得総数が2500個となった場合の画像表示装置5の表示画面を示している。図38(c)に示すように、獲得総数表示画像205により、遊技球の獲得総数が2500個であることが示される。また、遊技球数が500の5倍である2500個を超えたときに第1報知画像204により、遊技球が2500個獲得されたことが示される。また、女の子画像203が図38(b)のときとは異なる人物で表示される。さらに、4回目の大当りでは、画像表示装置5の表示画面が図38(d)のようになる。図38(d)では、獲得総数表示画像205が5000個であることが示される。また、遊技球数が500の10倍である5000個を超えたときに第1報知画像204により、遊技球が5000個獲得されたことが示される。また、女の子画像203が図38(b)や図38(c)のときとは異なる人物で表示される。このように、遊技球数が500の倍数を超えたときは、第1報知画像204とともに女の子画像203も変化する。ここで、第1報知画像204と女の子画像203とは、次の第1報知画像204と女の子画像203に変化するまで継続して表示される。しかし、第1報知画像204と女の子画像203とが所定時間経過することにより消去されるようにしてもよい。
次に図38(a)においてBモードが選択された場合について説明する。図38(e)に示すように、Bモードが選択された場合には、画面左上に、大入賞口に入賞することにより獲得した遊技球数の獲得総数表示画像215が表示される。獲得総数表示画像215は、遊技球が大入賞口に入賞する毎に増加していく。ここで、Bモードでの獲得総数表示画像215とAモードでの獲得総数表示画像205は、文字の表示態様が異なっている。このように、演出モードにより獲得総数の表示を異ならせているが、獲得総数の表示はモードによらず同じであってもよい。図38(e)では、大当りにおける遊技球の獲得総数が2000個であることが示されている。また、画面右上に男の子画像213が表示される。Bモードでは、このような男の子画像213による演出が実行される。しかし、Aモードとは異なり、Bモードでは、遊技球の獲得総数が2000個を超えたとしても画面中央に獲得した遊技球の総数を報知する演出は実行されない。なお、図38(e)では、男の子画像213を表示せずに、別の演出画像が表示されるようにしてもよい。
図38(f)は、図38(e)と同じ大当りの中で獲得した遊技球の獲得総数が2500個となった場合の画像表示装置5の表示画面を示している。図38(f)に示すように、獲得総数表示画像215により遊技球の獲得総数が2500個であることが示される。また、遊技球数が2500個を超えたときに第2報知画像214により、遊技球が2500個獲得されたことが示される。Bモードでは、入賞口に入賞することにより獲得した遊技球数が2500個の倍数を超える毎に画面中央に第2報知画像214が表示される。図38(f)では、遊技球数が2500個の1倍である2500個を超えたときに第2報知画像214により、遊技球が2500個獲得されたことが示される。第2報知画像214は所定時間経過により消去される(たとえば、表示されてから2秒経過後)。
さらに、4回目の大当りでは、画像表示装置5の表示画面が図38(g)のようになる。図38(g)では、獲得総数表示画像215が5000個であることが示される。また、遊技球数が2500の2倍である5000個を超えたときに第2報知画像214により、遊技球が5000個獲得されたことが示される。ここで、Bモードにおいて男の子画像213は、Aモードのようにキャラクタが変化することがなく、同一人物の画像が表示される。
図38に示すように、Aモードに制御されているときは、第1報知画像204により、遊技球を獲得したことによる報知演出が実行される。また、Bモードに制御されているときは、第2報知画像214により、遊技球を獲得したことによる報知演出が実行される。よって、演出状態がAモードであるかBモードであるかに応じた報知演出により、大当り遊技中(ラウンド中)の遊技の興趣を向上させることができる。
また、図38(b)〜(d)に示すように、遊技球の獲得総数が500の倍数を超える毎に第1報知画像204により、遊技球を獲得したことによる報知演出が実行される。また、図38(e)〜(g)に示すように、遊技球の獲得総数が2500の倍数を超える毎に第2報知画像214により、遊技球を獲得したことによる報知演出が実行される。よって、報知演出が多様化することにより、大当り遊技中(ラウンド中)の遊技の興趣を向上させることができる。
また、図38のAモードの獲得総数表示画像205,Bモードの獲得総数表示画像215に示すように、特別可変入賞球装置7の大入賞口に遊技球が入賞する毎に、付与された遊技球が10ずつ増加していく表示が行なわれる。よって、付与された遊技球数を可変表示可能であるため、獲得総数表示の変化により、大当り遊技中(ラウンド中)の遊技の興趣を向上させることができる。
また、ラウンド中においてAモードとするかBモードとするかを選択するためのモード選択画像210が表示される。よって、ラウンド中における演出状態を選択することが可能となるので、大当り遊技中(ラウンド中)の遊技の興趣を向上させることができる。
図39は、図36のステップS1704にて実行されるコマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。図39では特に、大入賞口に遊技球の入賞があったときに設定される各種のフラグについて説明する。図39に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認すること等により、中継基板15を介して伝送された主基板11からの受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップS1511)。演出制御用CPU120は、受信コマンドがない場合には(ステップS1511でN)、コマンド解析処理を終了する。
一方、演出制御用CPU120は、受信コマンドがある場合には(ステップS1511でY)、たとえば受信コマンドのMODEデータを確認すること等により、その受信コマンドが大入賞口入賞通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS1512)。演出制御用CPU120は、大入賞口入賞通知コマンドである場合には(ステップS1512でY)、演出制御カウンタ設定部に設けられている大入賞口入賞回数カウンタの格納値である大入賞口入賞回数カウント値を1加算するように更新する(ステップS1513)。大入賞口入賞回数カウント値は、ラウンドが実行されてから、次のラウンドが実行されるまでの間に、大入賞口に遊技球が入賞した回数を示すものである。そして、演出制御用CPU120は、演出制御フラグ設定部に設けられている大入賞口入賞フラグをセットし(ステップS1514)、ステップS1515の処理へ移行する。大入賞口入賞フラグは、大入賞口に遊技球が入賞するごとにセットされるフラグである。
ステップS1515において、演出制御用CPU120は、オーバー入賞であるか否かを判定する。たとえば、更新後の大入賞口入賞回数カウント値が予め定められたオーバー入賞判定値(入賞上限判定値よりも1大きい値。本実施形態では入賞上限判定値は「10」であるためオーバー入賞判定値は「11」)となったか否かを判定すればよい。演出制御用CPU120は、オーバー入賞でない場合には(ステップS1515でN)、コマンド解析処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、オーバー入賞である場合には(ステップS1515でY)、オーバー入賞フラグをセットし(ステップS1516)、コマンド解析処理を終了する。オーバー入賞フラグは、大入賞口へ入賞上限判定値を超えて遊技球が入賞するごとにセットされるフラグである。
ステップS1512おいて、演出制御用CPU120は、受信コマンドが大入賞口入賞通知コマンドでない場合には(ステップS1512でN)、受信コマンドに応じた設定を行ない(ステップS1517)、コマンド解析処理を終了する。
図40および図41は、演出制御プロセス処理におけるラウンド中処理(ステップS1805)を示すフローチャートである。ラウンド中処理において、演出制御用CPU120は、まず、大入賞口開放後指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS1920)。ここで、大入賞口開放後指定コマンド受信フラグ等のフラグは、RAM122に形成されるコマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合に、演出制御用CPU120によりセットされ、大当り遊技が終了するなどの所定のタイミングで消去される。
演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンド受信フラグがセットされていない場合には(ステップS1920でN)、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS1921)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)にしたがって、演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9等)の制御を実行する(ステップS1922)。たとえば、画像表示装置5においてラウンド中演出に応じた画像を表示させるために、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)にしたがってROM121から画像データを読出し、読出した画像データをVDP123に出力するとともに制御信号を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行なわせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行なわせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
次いで、演出制御用CPU120は、第1ラウンドの開始時であるか否かを判定する(ステップS1923)。第1ラウンドであるか否かは、たとえば、大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータの値を確認することにより判定できる。演出制御用CPU120は、第1ラウンドの開始時であると判定した場合には(ステップS1923でY)、図38(a)に示すようなモード選択画面を表示し(ステップS1924)、ステップS1925の処理へ移行する。一方、演出制御用CPU120は、第1ラウンドの開始時でないと判定した場合には(ステップS1923でN)、ステップS1924からステップS1926の処理を行なわずに、ステップS1928の処理へ移行する。
ステップS1925において、演出制御用CPU120は、選択されたモードがAモードであるか否かを判定する。演出制御用CPU120は、選択されたモードがAモードである場合には(ステップS1925でY)、Aモードフラグをセットし(ステップS1926)、ステップS1928の処理へ移行する。一方、演出制御用CPU120は、選択されたモードがAモードでない場合には(ステップS1925でN)、Bモードフラグをセットし(ステップS1927)、ステップS1928の処理へ移行する。ここで、遊技者がモード選択画面を表示中にモードを選択しない場合には、初期値として設定されているAモードが選択される。
次いで、ステップS1928において、演出制御用CPU120は、大入賞口入賞フラグがセットされているか否かを判定する。大入賞口入賞フラグは、図39のステップS1514において設定されるフラグであり、大入賞口への遊技球の入賞が発生する毎に設定されるフラグである。演出制御用CPU120は、大入賞口入賞フラグがセットされている場合には(ステップS1928でY)、大入賞口入賞フラグをリセットし(ステップS1929)、ステップS1932の処理へ移行する。一方、演出制御用CPU120は、大入賞口入賞フラグがセットされていない場合には(ステップS1928でN)、オーバー入賞フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS1930)。オーバー入賞フラグは、図39のステップS1516において設定されるフラグであり、大入賞口へのオーバー入賞が発生した場合に設定されるフラグである。
演出制御用CPU120は、オーバー入賞フラグがセットされている場合には(ステップS1930でY)、オーバー入賞フラグをリセットし(ステップS1931)、ステップS1932の処理へ移行する。一方、演出制御用CPU120は、オーバー入賞フラグがセットされていない場合には(ステップS1930でN)、ステップS1932とステップS1933の処理を行なわずに、ステップS1940の処理へ移行する。
ステップS1932において、演出制御用CPU120は、入賞カウンタの値を1加算し、モードに応じた獲得総数表示(総獲得数表示)を更新し(ステップS1933)、ステップS1940の処理へ移行する。ステップS1933においては、たとえば、図38(b)や図38(e)に示すように、Aモードでの獲得総数表示画像205やBモードでの獲得総数表示画像215が、遊技球が大入賞口に入賞する毎に10ずつ増加していくことになる。なお、ラウンド中に大入賞口以外の払出しのある入賞口に遊技球が入賞した場合についても獲得総数の表示を更新する処理を実行するようにしてもよい。
ステップS1940において、演出制御用CPU120は、Aモードフラグがセットされているか否かを判定する。演出制御用CPU120は、Aモードフラグがセットされている場合には(ステップS1940でY)、ステップS1941の処理へ移行する。一方、演出制御用CPU120は、Aモードフラグがセットされていない場合(すなわち、Bモードフラグがセットされている場合)には(ステップS1940でN)、ステップS1943の処理へ移行する。
ステップS1941において、演出制御用CPU120は、遊技球の獲得総数が500の倍数を超えたか否かを判定する。演出制御用CPU120は、遊技球の獲得総数が500の倍数を超えた場合には(ステップS1941でY)、Aモードの表示により、遊技球の獲得数を報知し(ステップS1942)、ステップS1945の処理へ移行する。たとえば、Aモードの表示とは、図38(b)〜(d)に示すように、第1報知画像204や女の子画像203を遊技球の獲得総数が500の倍数を超えたときに表示する(変更する)処理である。Aモードによる表示は、次の表示の更新まで継続して表示される。一方、演出制御用CPU120は、遊技球の獲得総数が500の倍数を超えていない場合には(ステップS1941でN)、ステップS1942の処理を行なわずに、ステップS1945の処理へ移行する。
ステップS1943において、演出制御用CPU120は、遊技球の獲得総数が2500の倍数を超えたか否かを判定する。演出制御用CPU120は、遊技球の獲得総数が2500の倍数を超えた場合には(ステップS1943でY)、Bモードの表示により、遊技球の獲得数を報知し(ステップS1944)、ステップS1945の処理へ移行する。たとえば、Bモードの表示とは、図38(f),(g)に示すように、第2報知画像214を遊技球の獲得総数が2500の倍数を超えたときに表示する処理である。ここで、Bモードによる第2報知画像214の表示は、所定時間経過後に消去される。たとえば、遊技球の獲得総数が2500の倍数を超えたときに表示されて後から2秒後に消去される。なお、第2報知画像214の表示は、実行されているラウンドが終了したタイミングで消去されるようにしてもよい。一方、演出制御用CPU120は、遊技球の獲得総数が2500の倍数を超えていない場合には(ステップS1943でN)、ステップS1944の処理を行なわずに、ステップS1945の処理へ移行する。
ステップS1945において、演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイムアウトになっているか否かを判定する。演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイムアウトになっている場合には(ステップS1945でY)、次のプロセスタイマをスタートさせ(ステップS1946)、次のプロセスデータの内容にしたがって演出装置を制御し(ステップS1947)、ラウンド中処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイムアウトになっていない場合には(ステップS1945でN)、ステップS1946とステップS1947の処理を行なわずに、ラウンド中処理を終了する。
ステップS1920において、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンド受信フラグがセットされている場合には(ステップS1920でY)、大入賞口開放後指定コマンド受信フラグをリセットする(ステップS1934)。次いで、演出制御用CPU120は、インターバル演出(ラウンド数に応じたインターバル表示を行なう演出)を選択し、選択したインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1935)。そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS1936)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS1806)に対応した値に設定し(ステップS1937)、ラウンド中処理を終了する。
図40のステップS1930〜ステップS1932の処理においてオーバー入賞での賞球を加える処理が実行された上で、Aモードでの獲得総数表示画像205やBモードでの獲得総数表示画像215が、遊技球が大入賞口に入賞する毎に10ずつ増加していく獲得総数表示の可変表示が行なわれる。このようにすれば、1の単位遊技において遊技球が10個より多い11個や12個入賞したことにより付与される遊技球数を加えた上で、報知演出が実行されるので、遊技者に適切な報知演出を実行することができる。
なお、図40では、ステップS1940においてAモードフラグが設定されているか否かを判定した後に、遊技球の獲得総数の判定がされる場合を示した。しかし、遊技球の獲得総数を先に判定し、その判定値が所定の個数を超えている場合に、AモードであるかBモードであるかを確認することで、表示する画像が決定されるようにしてもよい。
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、遊技媒体が所定数より多い特定数入賞したときに実行される報知演出による遊技の興趣を向上させることができる遊技機について説明する。たとえば、このような遊技機は、以下のようなものである。
(1) 本発明による遊技機は、遊技を行なうことが可能な遊技機であって、遊技媒体(たとえば、遊技球)が入賞容易な第1状態(たとえば、開放状態)と遊技媒体が入賞困難な第2状態(たとえば、閉鎖状態)とに変化可能な可変入賞手段(たとえば、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行する特別可変入賞球装置(大入賞口))と、所定期間(たとえば、29秒)が経過することまたは遊技媒体が所定数(たとえば、10個)入賞することのうちの少なくとも一方が成立するまで可変入賞手段を第1状態に変化させることが可能な単位遊技(たとえば、ラウンド)を所定回数(たとえば、15ラウンド)実行する有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)とを備え、有利状態制御手段は、有利状態として、少なくとも第1有利状態(たとえば、確変大当りにもとづく大当り遊技状態)と該第1有利状態よりも有利度が低い第2有利状態(たとえば、通常大当りにもとづく大当り遊技状態)とに制御可能であり、第1有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が所定数より多い特定数(たとえば、11個目や12個目)入賞したこと(たとえば、オーバー入賞が発生したこと)に基づいて、特殊態様による報知演出(たとえば、第1大入賞口LED20cをレインボー発光させるとともにスピーカ8L,8Rから所定の入賞音を音出力させる態様の報知演出)を実行可能な報知演出実行手段(たとえば、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行するものにおいて、演出制御用CPU120におけるステップS3923,ステップS3924と同様の処理を実行する部分)をさらに備えたことを特徴とする。そのような構成によれば、第1有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が所定数より多い特定数入賞したことに基づいて、特殊態様による報知演出を実行することによって、報知演出による遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 本発明による遊技機の他の態様は、遊技を行なうことが可能な遊技機であって、遊技媒体(たとえば、遊技球)が入賞容易な第1状態(たとえば、開放状態)と遊技媒体が入賞困難な第2状態(たとえば、閉鎖状態)とに変化可能な可変入賞手段(たとえば、第1特別可変入賞球装置20a(第1大入賞口)、第2特別可変入賞球装置20b(第2大入賞口))と、所定期間(たとえば、29秒)が経過することまたは遊技媒体が所定数(たとえば、10個)入賞することのうちの少なくとも一方が成立するまで可変入賞手段を第1状態に変化させることが可能な単位遊技(たとえば、ラウンド)を所定回数(たとえば、15ラウンド)実行する有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、有利状態において可変入賞手段に設けられた特定領域(たとえば、第2大入賞口内の特定領域)を遊技媒体が通過したことに基づいて、特別状態(たとえば、確変状態)に制御可能な特別状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、有利状態において特定領域を遊技媒体が通過した後に、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が所定数より多い特定数(たとえば、11個目や12個目)入賞したこと(たとえば、オーバー入賞が発生したこと)に基づいて、特殊態様による報知演出(たとえば、第1大入賞口LED20cをレインボー発光させるとともにスピーカ8L,8Rから所定の入賞音を音出力させる態様の報知演出)を実行可能な報知演出実行手段(たとえば、演出制御用CPU120におけるステップS3923,ステップS3924を実行する部分)とを備えたことを特徴とする。そのような構成によれば、特定領域を遊技媒体が通過した後に、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が所定数より多い特定数入賞したことに基づいて、特殊態様による報知演出を実行することによって、報知演出による遊技の興趣を向上させることができる。
(3) (1)において、報知演出実行手段は、第2有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合には、特殊態様による報知演出を実行しない(たとえば、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行するものにおいて、演出制御用CPU120は、通常大当りであると判定すると、ステップS3923,ステップS3924を実行しない)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第2有利状態では特殊態様による報知演出を実行しないようにすることによって、報知演出による遊技の興趣が却って低下してしまうことを防止することができる。
(4) (2)において、報知演出実行手段は、特定領域を遊技媒体が通過する前に、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合には、特殊態様による報知演出を実行しない(たとえば、演出制御用CPU120は、ステップS3921,ステップS3922でNのとき、ステップS3923,ステップS3924を実行しない)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定領域を遊技媒体が通過する前では特殊態様による報知演出を実行しないようにすることによって、報知演出による遊技の興趣が却って低下してしまうことを防止することができる。
(5) (1)または(3)において、報知演出実行手段は、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数未満入賞したことに基づいて、通常態様による報知演出(たとえば、第1大入賞口LED20cや第2大入賞口LED20dを白色発光させる態様の報知演出)を実行可能であり(たとえば、ステップS3920でNのときステップS3925を実行する部分)、第2有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合には、通常態様による報知演出を実行する(たとえば、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行するものにおいて、演出制御用CPU120は、通常大当りであると判定すると、ステップS3925を実行する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第2有利状態では特殊態様による報知演出に代えて通常態様による報知演出を実行することによって、報知演出の演出効果を向上させることができる。
(6) (2)または(4)において、報知演出実行手段は、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数未満入賞したことに基づいて、通常態様による報知演出(たとえば、第1大入賞口LED20cや第2大入賞口LED20dを白色発光させる態様の報知演出)を実行可能であり(たとえば、ステップS3920でNのときステップS3925を実行する部分)、特定領域を遊技媒体が通過する前に、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合には、通常態様による報知演出を実行する(たとえば、演出制御用CPU120は、ステップS3921,ステップS3922でNのとき、ステップS3925を実行する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定領域を遊技媒体が通過する前では特殊態様による報知演出に代えて通常態様による報知演出を実行することによって、報知演出の演出効果を向上させることができる。
(7) (1)、(3)、または(5)のうちのいずれかにおいて、有利状態に制御されているときに、所定の遊技価値が付与されること(たとえば、確変状態に制御されること)を報知する特定演出(たとえば、図45(2)〜(6)と同様または類似の態様で実行される昇格演出)を実行可能な特定演出実行手段(たとえば、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行するものにおいて、演出制御用CPU120は、ステップS3928と同様の処理を実行する部分)を備え、報知演出実行手段は、特定演出を実行する前に第1有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合には、特殊態様による報知演出を実行せず(たとえば、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行するものにおいて、演出制御用CPU120は、昇格演出が実行される第1ラウンド〜第5ラウンドであると判定すると、ステップS3923,ステップS3924を実行しない)、特定演出を実行した後に第1有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合に、特殊態様による報知演出を実行する(たとえば、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行するものにおいて、演出制御用CPU120は、昇格演出が実行された後の第6ラウンド以降のラウンドであると判定すると、ステップS3923,ステップS3924を実行する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定演出を実行した後に特殊態様による報知演出を実行することによって、報知演出の演出効果を向上させることができる。
(8) (2)、(4)、または(6)のうちのいずれかにおいて、有利状態において特定領域(たとえば、第2大入賞口内の特定領域)を遊技媒体が通過したことに基づいて特別演出(たとえば、確変確定報知)を実行可能な特別演出実行手段(たとえば、演出制御用CPU120におけるステップS3908〜ステップS3916を実行する部分)を備え、報知演出実行手段は、有利状態における特定領域を遊技媒体が通過した単位遊技(たとえば、第6ラウンド)において遊技媒体が特定数入賞した場合には、特殊態様による報知演出を実行しない(たとえば、演出制御用CPU120は、第6ラウンドである場合には、ステップS3921でNと判定し、ステップS3923,ステップS3924を実行しない)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特殊態様による報知演出により特別演出の実行を妨げてしまうことを防止することができ、演出効果が却って低下してしまうことを防止することができる。
(9) (1)から(8)のうちのいずれかにおいて、報知演出実行手段は、特殊態様による報知演出として、発光体による発光(たとえば、第1大入賞口LED20cのレインボー発光)および音出力(たとえば、スピーカ8L,8Rからの所定の入賞音の音出力)を含む演出を実行する(たとえば、演出制御用CPU120は、ステップS3923,ステップS3925を実行する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、発光体による発光および音出力を用いた演出により報知演出の演出効果を向上させることができる。
(10) (1)から(9)のうちのいずれかにおいて、所定演出を実行する所定演出実行手段(たとえば、賞球数報知演出、獲得枚数報知演出、累積賞球数報知演出、累積獲得枚数報知演出、確変確定報知演出、連チャン回数報知、大当り中楽曲名報知、右打ち報知、エラー報知、大当り中昇格演出を実行する演出制御用CPU120等)を備え、所定演出実行手段は、所定演出として、特定期間において獲得した価値の大きさを報知する第1所定演出(たとえば、大当り遊技中に賞球として払い出された賞球数を報知する賞球数報知演出など)と、特別期間において獲得した価値の大きさを報知する第2所定演出(たとえば、連チャン中における大当り遊技中に賞球として払い出された賞球数を報知する賞球数報知演出など)とを実行可能であり、第1所定演出と第2所定演出とで優先度合いが異なる(たとえば、賞球数報知演出が実行中である場合には、累積賞球数報知演出は実行されないことなど)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、複数の所定演出を好適に実行することができる。
(11) (1)から(10)のうちのいずれかにおいて、報知演出実行手段は、所定数よりも多い第1特定数目(たとえば、11個目)の入賞と該第1特定数目の入賞の次の入賞である第2特定数目(たとえば、12個目)の入賞とで異なる音出力チャンネルを用いて報知演出を実行する(たとえば、演出制御用CPU120は、11個目(オーバー入賞1個目)では再生チャンネルCh0にて第1報知演出を実行し、12個目(オーバー入賞2個目)では再生チャンネルCh1にて第2報知演出を実行する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、所定数よりも多い第1特定数目の入賞と第1特定数目の入賞の次の入賞である第2特定数目の入賞とで異なるチャンネルで報知演出を実行できるため、遊技者の興趣の低下を防止することができる。また、短い間隔で所定数よりも多い入賞が発生した場合であっても報知演出を実行することができる。
第3の実施形態についてさらに詳細に説明する。ここで、第3の実施形態においては、普通可変入賞球装置6Bの下方に、第1特別可変入賞球装置20aが設けられているものとする。第1特別可変入賞球装置20aは開閉板を備え、第1特別図柄表示装置4Aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示装置4Bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド82aによって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる第1大入賞口が開放状態になる。第1大入賞口に入賞した遊技球は第1カウントスイッチ23aで検出される。また、第1特別可変入賞球装置20aの内部には、第1大入賞口LED20cが設けられている。なお、この実施の形態では、第1大入賞口LED20cは、マルチカラーLEDによって実現される。
また、第1特別可変入賞球装置20aの下方には、第2特別可変入賞球装置20bが設けられているものとする。第2特別可変入賞球装置20bは開閉板を備え、第1特別図柄表示装置4Aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示装置4Bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド82bによって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる第2大入賞口が開放状態になる。第2大入賞口に入賞した遊技球は第2カウントスイッチ23bで検出される。また、この実施の形態では、第2特別可変入賞球装置20b内の第2カウントスイッチ23bが設けられている領域よりも下流側には特定領域が設けられており、特定領域に入賞した遊技球は特定検出スイッチ22で検出される。なお、この実施の形態では、上流側に第2カウントスイッチ23bが設けられ、その下流側に特定検出スイッチ22が設けられているので、第2大入賞口に入賞して第2カウントスイッチ23bで検出された遊技球は、殆ど全て特定領域に入賞し特定検出スイッチ22で検出されることになる。そして、この実施の形態では、第2カウントスイッチ23bで遊技球が検出されたことにもとづいて15個の賞球払出が行なわれ、特定検出スイッチ22で検出されたことにもとづいて確変状態に制御されることが確定する。また、第2特別可変入賞球装置20bの内部には、第2大入賞口LED20dが設けられている。なお、この実施の形態では、第2大入賞口LED20dは、マルチカラーLEDによって実現される。
また、この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示装置4Bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)において、第6ラウンドでは第2大入賞口が開放状態に制御され、第6ラウンド以外のラウンドでは第1大入賞口が開放状態に制御される。そして、この実施の形態では、大当り遊技中の第6ラウンドにおいて第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞すると、大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御されることが確定する。
また、この実施の形態では、ラウンド中処理として、第1大入賞口または第2大入賞口への入賞が発生していれば、演出制御用CPU120は、第1大入賞口LED20cまたは第2大入賞口LED20dを白色発光させる制御を行なう。この場合、大当り遊技中の第6ラウンド以外のラウンドであれば、第1大入賞口が開放状態に制御されている場合であるので、第1大入賞口LED20cを白色発光させる制御を行なう。また、第6ラウンドであれば、第2大入賞口が開放状態に制御されている場合であるので、第2大入賞口LED20dを白色発光させる制御を行なう。なお、第6ラウンドであるか否かは、たとえば、大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータの値を確認することにより判定できる。
図42〜図44は、第3の実施形態の演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理(ステップS1806)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用CPU120は、まず、大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS3901)。大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていないときは(ステップS3901のN)、演出制御用CPU120は、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS3902)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS3902のN)、演出制御用CPU120は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS3903)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L,8R、LED28等)の制御を実行する(ステップS3904)。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS3905)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば(ステップS3905でY)、プロセスデータの切替を行なう(ステップS3906)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせ(ステップS3907)、ステップS3908の処理へ移行する。一方、演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイムアウトしていなければ(ステップS3905でN)、ステップS3906とステップS3907の処理を行なわずに、ステップS3908の処理へ移行する。
次いで、演出制御用CPU120は、確変確定報知フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS3908)。確変確定報知フラグがセットされていれば(すなわち、第2大入賞口内の特定領域を通過することで送信される確変状態に制御されることが確定したことを示す確変確定報知指定コマンドを受信していれば)(ステップS3908でY)、演出制御用CPU120は、その確変確定報知フラグをリセットする(ステップS3909)。また、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において確変確定報知の実行を開始する(ステップS3910)。また、演出制御用CPU120は、確変確定報知実行中フラグをセットするとともに、演出期間計測タイマT1に確変確定報知の実行期間に相当する値(たとえば、1.0秒に相当する値)をセットし(ステップS3911)、ステップS3912の処理へ移行する。一方、演出制御用CPU120は、確変確定報知フラグがセットされていなければ(ステップS3908でN)、ステップS3909〜ステップS3911の処理を行なわずに、ステップS3912の処理へ移行する。
次いで、演出制御用CPU120は、確変確定報知実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS3912)。確変確定報知実行中フラグがセットされていれば(すなわち、確変確定報知の実行中であれば)(ステップS3912でY)、演出制御用CPU120は、演出期間計測タイマT1の値を1減算し(ステップS3913)、減算後の演出期間計測タイマT1の値が0となったか否かを確認する(ステップS3914)。減算後の演出期間計測タイマT1の値が0となっていれば(ステップS3914のY)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において確変確定報知の実行を終了する(ステップS3915)。また、演出制御用CPU120は、確変確定報知実行中フラグをリセットし、確変確定報知の実行済みであることを示す確変確定報知済フラグをセットし(ステップS3916)、ステップS3917の処理へ移行する。
ステップS3912において、確変確定報知実行中フラグがセットされていなければ(ステップS3912でN)、演出制御用CPU120は、ステップS3913〜ステップS3916の処理を行なわずに、ステップS3917の処理へ移行する。また、ステップS3914において,減算後の演出期間計測タイマT1の値が0となっていなければ(ステップS3914のN)、ステップS3915とステップS3916の処理を行なわずに、ステップS3917の処理へ移行する。
次いで、演出制御用CPU120は、大入賞口入賞フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS3917)。大入賞口入賞フラグがセットされていなければ(ステップS3917でN)、演出制御用CPU120は、ラウンド後処理を終了する。一方、大入賞口入賞フラグがセットされていれば(すなわち、第1大入賞口または第2大入賞口への入賞が発生し、大入賞口入賞指定コマンドを受信していれば)(ステップS3917でY)、演出制御用CPU120は、大入賞口入賞フラグをリセットする(ステップS3918)。また、演出制御用CPU120は、入賞カウンタの値を1加算し(ステップS3919)、加算後の入賞カウンタの値が11以上となっているか否かを確認する(ステップS3920)。
加算後の入賞カウンタの値が11以上となっていれば、大入賞口へのオーバー入賞が発生した場合である。「オーバー入賞」とは、たとえば、この実施の形態では、大当り遊技中におけるラウンドごとの第1大入賞口や第2大入賞口への遊技球の入賞数の上限数(本例では、10個)が定められているのであるが、その上限数を超えて第1大入賞口や第2大入賞口に遊技球が入賞することである。たとえば、この実施の形態では、大当り遊技中の各ラウンドにおいて所定の開放時間(たとえば、29秒間)が経過する前であっても、第1大入賞口や第2大入賞口への10個目の入賞を検出すれば第1大入賞口や第2大入賞口が閉鎖状態に制御されるのであるが、その第1大入賞口や第2大入賞口の閉鎖直前に遊技球が入賞したような場合に11個目や12個目の入賞となりオーバー入賞が発生する場合がある。
加算後の入賞カウンタの値が11以上となっていれば(すなわち、オーバー入賞が発生していれば)(ステップS3920でY)、演出制御用CPU120は、第7ラウンド以降のラウンドであるか否かを確認する(ステップS3921)。なお、第7ラウンド以降のラウンドであるか否かは、たとえば、大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータの値を確認することにより判定できる。
第7ラウンド以降のラウンドであれば(ステップS3921でY)、演出制御用CPU120は、確変確定報知済フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS3922)。確変確定報知済フラグがセットされていれば(すなわち、既に確変確定報知の終了後であれば)(ステップS3922でY)、演出制御用CPU120は、第1大入賞口LED20cをレインボー発光させる(たとえば、赤色、青色、黄色など複数色に順に発光させる)制御を行なう(ステップS3923)。また、演出制御用CPU120は、スピーカ8L,8Rから所定の入賞音を音出力させる制御を行ない(ステップS3924)、ラウンド後処理を終了する。
なお、この実施の形態では、第7ラウンド以降のラウンドでは第1大入賞口が開放状態に制御される場合しかないので、ステップS3923では第1大入賞口LED20cをレインボー発光させる場合しかない。なお、第2大入賞口LED20dもレインボー発光させるように制御してもよい。
なお、この実施の形態では、ラウンド後処理においてのみステップS3920〜ステップS3924の処理を実行する場合を示したが、そのような処理態様にかぎられない。たとえば、ラウンド中処理においてもステップS3920〜ステップS3924と同様の処理を実行するように構成してもよい。そのように構成すれば、たとえば、第1大入賞口や第2大入賞口に入賞した遊技球が全て検出されるまでラウンド中処理を行なうようにプログラムを構成した場合であっても、オーバー入賞を検出したときに第1大入賞口LED20cをレインボー発光させたり所定の入賞音を音出力させたりすることができる。
加算後の入賞カウンタの値が11以上となっていない場合(すなわち、オーバー入賞でない場合)(ステップS3920でN)や、第7ラウンド以降のラウンドでない場合(すなわち、第1ラウンド〜第6ラウンドである場合)(ステップS3921でN)、確変確定報知済フラグがセットされていない場合(すなわち、まだ確変確定報知が終了していない場合)(ステップS3922でN)であれば、演出制御用CPU120は、第1大入賞口LED20cまたは第2大入賞口LED20dを白色発光させる制御を行ない(ステップS3925)、ラウンド後処理を終了する。この場合、大当り遊技中の第6ラウンド以外のラウンドであれば、第1大入賞口が開放状態に制御されている場合であるので、第1大入賞口LED20cを白色発光させる制御を行なう。また、第6ラウンドであれば、第2大入賞口が開放状態に制御されている場合であるので、第2大入賞口LED20dを白色発光させる制御を行なう。なお、第6ラウンドであるか否かは、たとえば、大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータの値を確認することにより判定できる。
この実施の形態では、ラウンド中処理や、ラウンド後処理のステップS3917〜ステップS3925の処理が実行されることによって、第1大入賞口や第2大入賞口に遊技球が入賞した場合には、少なくとも第1大入賞口LED20cや第2大入賞口LED20dを発光させる報知演出が実行される。そして、特にステップS3920〜ステップS3924の処理が実行されることによって、この実施の形態では、オーバー入賞が発生した場合に、第2大入賞口内の特定領域に遊技媒体が入賞して確変確定報知が実行された後、大当り遊技の第7ラウンド以降のラウンドである場合には、第1大入賞口LED20cがレインボー発光されるとともにスピーカ8L,8Rから所定の入賞音が音出力される態様により報知演出が実行される。そのようにオーバー入賞が発生した場合には、通常態様(本例では、第1大入賞口LED20cや第2大入賞口LED20dを白色発光させる)とは異なる特殊態様による報知演出を実行するので、報知演出による遊技の興趣を向上させることができる。
ただし、この実施の形態では、ステップS3921,ステップS3922の判定処理が実行されることによって、オーバー入賞が発生した場合であっても、第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞する前である場合には、特殊態様による報知演出を実行しないようにしている。そのように特定領域に遊技球が入賞する前では特殊態様による報知演出を実行しないようにすることによって、報知演出による遊技の興趣が却って低下してしまうことを防止している。また、この実施の形態では、ステップS3921,ステップS3922でNのときにはステップS3925に移行することによって、オーバー入賞が発生した場合であっても、第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞する前である場合には、通常態様による報知演出を実行するようにしている。そのように特定領域に遊技球が入賞する前では特殊態様による報知演出に代えて通常態様による報知演出を実行することによって、報知演出の演出効果を向上させるようにしている。
さらに、この実施の形態では、ステップS3921の判定処理が実行されることによって、第2大入賞口が開放状態に制御され特定領域に遊技球が入賞する可能性がある第6ラウンドにおいてオーバー入賞が発生した場合には、特殊態様による報知演出を実行しない(本例では、通常態様による報知演出を実行)ようにしている。そのような構成により、この実施の形態では、確変確定報知が実行される可能性がある第6ラウンドでは特殊態様による報知演出を実行しないようにすることによって、特殊態様による報知演出により確変確定報知の実行を妨げてしまうことを防止し、演出効果が却って低下してしまうことを防止するようにしている。
なお、この実施の形態では、ステップS3921,ステップS3922の判定処理を行なうことによって、第2大入賞口内の特定領域に遊技媒体が入賞して確変確定報知が実行された後、大当り遊技の第7ラウンド以降のラウンドである場合に、第1大入賞口LED20cがレインボー発光されるとともにスピーカ8L,8Rから所定の入賞音が音出力される場合を示しているが、そのような処理態様にかぎられない。たとえば、オーバー入賞が発生した場合に、大当り種別が確変状態に制御可能な有利な大当りであるか、実質的に確変状態に制御されない不利な大当りであるかを判定し、有利な大当りであると判定した場合に、第1大入賞口LED20cがレインボー発光されるとともにスピーカ8L,8Rから所定の入賞音が音出力されるように構成してもよい。また、この実施の形態で示した第2大入賞口内の特定領域に遊技媒体が入賞して確変確定報知が実行された後であるか否かの判定と、上記の有利な大当りであるか否かの判定とのいずれか一方のみを実行して、第1大入賞口LED20cのレインボー発光および所定の入賞音の音出力を実行してもよいし、第2大入賞口内の特定領域に遊技媒体が入賞して確変確定報知が実行された後であるか否かの判定と、有利な大当りであるか否かの判定との両方を実行して、第1大入賞口LED20cのレインボー発光および所定の入賞音の音出力を実行してもよい。
また、この実施の形態では、演出制御用CPU120側で入賞カウンタを用いて受信した大入賞口入賞指定コマンドの数をカウントし、入賞カウンタの値が11以上となったことに基づいてオーバー入賞と判定する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100側で大入賞口への入賞数が11以上となったか否かを判定してオーバー入賞が発生したか否かを判定するようにしてもよい。そして、オーバー入賞であるか否かに応じて異なる大入賞口入賞指定コマンドを送信するようにし、演出制御用CPU120側では、いずれの大入賞口入賞指定コマンドを受信したかに基づいて、オーバー入賞であるか否かを認識するように構成してもよい。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS3902でY)、演出制御用CPU120は、大入賞口開放中フラグをリセットする(ステップS3926)。
次いで、演出制御用CPU120は、次に開始するラウンドが第2ラウンド〜第5ラウンドであるか否かを確認する(ステップS3927)。なお、第2ラウンド〜第5ラウンドであるか否かは、たとえば、大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータの値を確認することにより判定できる。次に開始するラウンドが第2ラウンド〜第5ラウンドであれば(ステップS3927でY)、演出制御用CPU120は、昇格演出を含むラウンド中演出に応じたプロセステーブルを選択し(ステップS3928)、ステップS3930の処理へ移行する。一方、第2ラウンド〜第5ラウンドでなければ(すなわち、次に開始するラウンドが第6ラウンド以降のラウンドであれば)(ステップS3927でN)、演出制御用CPU120は、通常のラウンド中演出(昇格演出を含まないラウンド中演出)に応じたプロセステーブルを選択し(ステップS3929)、ステップS3930の処理へ移行する。
なお、この実施の形態では、たとえば、昇格演出として画像表示装置5においてルーレット演出を実行する。この場合、第1ラウンド〜第4ラウンドを開始するときには、ステップS3928において、昇格演出としてルーレットを球が回転するような態様の演出を含むプロセステーブルを選択する。また、第5ラウンドを開始するときには、ステップS3928において、大当り種別がいずれであるかを特定し、第2大入賞口内の特定領域に入賞する見込みのない(確変状態に制御されることが確定する見込みのない)大当りである場合には、昇格演出としてルーレットの結果がはずれとなるような態様の演出を含むプロセステーブルを選択する。一方、第2大入賞口内の特定領域に入賞する見込みが高い(確変状態に制御される見込みが高い)大当りである場合には、昇格演出としてルーレットの結果が当りとなるような態様の演出を含むプロセステーブルを選択する。なお、大当り種別がいずれであるかは、たとえば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドを確認することにより判定できる。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS3930)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップS3931)。また、演出制御用CPU120は、セットされていれば、演出期間計測タイマT1の値を1減算する(ステップS3932)。
次いで、演出制御用CPU120は、入賞カウンタを初期化する(ステップS3933)。すなわち、入賞カウンタの値を0にする。
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグをラウンド中処理(ステップS1805)に対応した値に設定し(ステップS3934)、ラウンド後処理を終了する。
ステップS3901において大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされたときは(ステップS3901でY)、演出制御用CPU120は、大当り終了指定コマンド受信フラグをリセットする(ステップS3935)。
次いで、演出制御用CPU120は、エンディング演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS3936)。また、演出制御用CPU120は、大当り遊技終了時のエンディング期間に対応した値(たとえば、3.0秒間に相当する値)を、大当り遊技の終了時に実行するエンディング演出の演出期間を計測するための演出期間計測タイマにセットする(ステップS3937)。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS3938)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップS3939)。
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS1807)に対応した値に設定し(ステップS3940)、ラウンド後処理を終了する。
次に、報知演出の演出態様の具体例について説明する。図45および図46は、第3の実施形態の報知演出の演出態様の具体例を示す説明図である。なお、図45および図46において、(1)(2)(3)・・・の順に演出態様が遷移する。
図45(1)に示すように、左中右の演出図柄が同じ図柄で停止表示されて大当りが発生し、図45(2)に示すように、第1ラウンドが開始されて大当り遊技が開始されたものとする。また、図45(2)〜(6)に示すように、第1ラウンド〜第5ラウンドにおいては昇格演出も実行される(ステップS3928参照)。図45(2)に示す例では、画像表示装置5においてルーレットを球が回転するような態様の画像200を表示することにより昇格演出が開始される場合が示されている。
また、図45(3)に示すように、大当り遊技のラウンド中に大入賞口への入賞が発生すると、通常態様により報知演出が実行される。図45(3)に示す例では、第1大入賞口に遊技球が入賞し、第1大入賞口LED20cを白色発光させる態様で報知演出が実行される場合が示されている。
また、大入賞口への入賞数が所定の上限数(本例では、10個)に達しラウンドを終了した場合であってもオーバー入賞が発生する場合がある。この場合、図45(4)に示すように、オーバー入賞が発生した場合であっても、第6ラウンドよりも前のラウンドであり第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞して確変確定報知が実行される前である場合には、通常態様により報知演出が実行される。図45(4)に示す例では、第1大入賞口へのオーバー入賞が発生し、第1大入賞口LED20cを白色発光させる態様で報知演出が実行される場合が示されている(ステップS3925参照)。
次いで、図45(5)に示すように、同様の態様で第2ラウンド以降のラウンドが実行され、図45(6)に示すように、第5ラウンドとなると、ルーレットの当否結果を報知するような態様の昇格演出が実行される。図45(6)に示す例では、大当り種別が確変大当りとなる大当りであることに基づいて、球がルーレット内の「確」と表示された領域に入球し、ルーレットの結果が当り(確変状態となることを示唆する結果)となるような態様の画像を表示するとともに、「確変昇格あり!」などの文字列201を表示する態様により昇格演出が実行される場合が示されている。なお、大当り種別が確変大当りとならない大当り(通常大当り)である場合には、たとえば、球がルーレット内の「確」と表示された領域以外の領域に入球し、ルーレットの結果がはずれ(確変状態とならないことを示唆する結果)となるような態様の画像を表示するとともに、「確変昇格なし!」などの文字列を表示する態様により昇格演出が実行される。
なお、この実施の形態では、昇格演出として、ルーレット演出を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。たとえば、昇格演出として、敵と味方のキャラクタがバトルを行ない、味方のキャラクタが勝利することによって確変状態となることを示唆したり、味方のキャラクタが敗北することによって確変状態とならないことを示唆したりする演出を実行してもよい。また、たとえば、昇格演出として、おみくじを表示するような演出を行ない、おみくじの結果が「吉」であれば確変状態となることを示唆したり、おみくじの結果が「凶」であれば確変状態とならないことを示唆したりする演出を実行してもよい。そのように、昇格演出として、何らかの態様で確変状態に制御されるか否かを煽ることができる演出を実行するものであればよい。
また、この実施の形態では、第1ラウンド〜第5ラウンドにわたって昇格演出が実行され、最後の第5ラウンドにおいて昇格演出の結果報知(本例では、ルーレットの結果が報知)がされる場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。たとえば、第5ラウンドを待たずに、第1ラウンド〜第4ラウンドでも昇格演出の結果報知を可能に構成してもよい。この場合、昇格演出の結果報知の後であれば、第5ラウンドや第6ラウンドを待たずに、オーバー入賞発生時に特殊態様による報知演出を実行可能に構成してもよい。
次いで、図45(7)に示すように、第6ラウンドに移行し第2大入賞口が開放状態に制御される。そして、図45(7)に示すように、第6ラウンドにおいて第2大入賞口に遊技球が入賞するとともに第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞し、確変状態に制御されることが確定したものとする。図45(7)に示す例では、第6ラウンド中に第2大入賞口に遊技球が入賞したことから、第2大入賞口LED20dを白色発光させる態様で報知演出が実行されることも示されている。また、確変状態に制御されることが確定したことに基づいて、図45(8)に示すように、画像表示装置5において確変確定報知の実行が開始される。図45(8)に示す例では、確変確定報知として、画像表示装置5において「確変確定!」などの文字列202が表示される場合が示されている。
なお、図45(7)において、第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞したときに(特に、特定領域に1個目の遊技球が入賞したときに)、第2大入賞口LED20d(第1大入賞口LED20cでもよい)を専用の発光色で発光(たとえば、特殊態様の報知演出とは異なる赤色で発光)させたり、専用の入賞音(たとえば、特殊態様の報知演出とは異なる専用の入賞音)を音出力させたりしてもよい。
また、第6ラウンドにおいて第2大入賞口への入賞数が所定の上限数(本例では、10個)に達しラウンドを終了した場合であってもオーバー入賞が発生する場合がある。この場合、図46(9)に示すように、オーバー入賞が発生した場合であっても、確変確定報知が実行される場合がある第6ラウンドである場合には、通常態様により報知演出が実行される。図46(9)に示す例では、第2大入賞口へのオーバー入賞が発生し、第2大入賞口LED20dを白色発光させる態様で報知演出が実行される場合が示されている(ステップS3925参照)。
次いで、第7ラウンド以降のラウンドに移行する。第7ラウンド以降のラウンドであっても、図46(10)に示すように、大当り遊技のラウンド中に大入賞口への入賞が発生すると、通常態様により報知演出が実行される。図46(10)に示す例では、第1大入賞口に遊技球が入賞し、第1大入賞口LED20cを白色発光させる態様で報知演出が実行される場合が示されている。
一方、第7ラウンド以降のラウンドにおいてオーバー入賞が発生した場合には、図46(11)に示すように、通常態様とは異なる特殊態様により報知演出が実行される。図46(11)に示す例では、第1大入賞口へのオーバー入賞が発生し、第1大入賞口LED20cをレインボー発光させるとともに、スピーカ8L,8Rから所定の入賞音を音出力させる態様で報知演出が実行される場合が示されている(ステップS3923,ステップS3924参照)。
なお、この実施の形態では、特殊態様による報知演出の場合にのみスピーカ8L,8Rから所定の入賞音を音出力させる場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、通常態様による報知演出を実行する場合にも何らかの入賞音(特殊態様の場合と同じ音でも異なる音でもよい)を音出力させるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、特殊態様による報知演出として、第1大入賞口LED20cをレインボー発光させるとともに、スピーカ8L,8Rから所定の入賞音を音出力させる態様の演出を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。たとえば、第1大入賞口LED20cをレインボー発光させるだけで、入賞音の音出力を伴わないものであってもよい。また、たとえば、通常態様による報知演出とは異なる発光色で発光するものであれば、レインボー発光以外の発光色(たとえば、赤色や黄色)で第1大入賞口LED20cなどを発光させるものであってもよい。また、たとえば、第1大入賞口LED20cをレインボー発光させるのではなく、特殊態様による報知演出として、所定のキャラクタのボイスを模した音を音出力させる態様の演出を実行してもよい。そのように特殊態様による報知演出として、様々な態様の演出が考えられる。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、所定期間(本例では、29秒)が経過することまたは遊技媒体(本例では、遊技球)が所定数(本例では、10個)入賞することのうちの少なくとも一方が成立するまで可変入賞手段(本例では、第1大入賞口、第2大入賞口)を第1状態(本例では、開放状態)に変化させることが可能な単位遊技(本例では、ラウンド)を所定回数(本例では、15ラウンド)実行する有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能であり、有利状態において可変入賞手段に設けられた特定領域(本例では、第2大入賞口内の特定領域)を遊技媒体が通過したことに基づいて、特別状態(本例では、確変状態)に制御可能である。また、有利状態において特定領域を遊技媒体が通過した後に、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が所定数より多い特定数(たとえば、11個目や12個目)入賞したこと(本例では、オーバー入賞が発生したこと)に基づいて、特殊態様による報知演出(本例では、第1大入賞口LED20cをレインボー発光させるとともにスピーカ8L,8Rから所定の入賞音を音出力させる態様の報知演出)を実行可能である。そのため、特定領域を遊技媒体が通過した後に、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が所定数より多い特定数入賞したことに基づいて、通常態様とは異なる特殊態様による報知演出を実行することによって、報知演出による遊技の興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、大当り遊技において単位遊技(ラウンド)が実行される所定回数が15回(15ラウンド)である場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、他の回数であってもよい。また、所定回数は、1回や2回であってもよく、たとえば、大入賞口を1回または2回のみ開放する突然確変大当りや小当りが設けられている場合に、その突然確変大当りや小当りにおけるオーバー入賞も検出可能に構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、特定領域を遊技媒体が通過する前に、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合には、特殊態様による報知演出を実行しない。そのため、特定領域を遊技媒体が通過する前では特殊態様による報知演出を実行しないようにすることによって、報知演出による遊技の興趣が却って低下してしまうことを防止することができる。
また、この実施の形態によれば、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数未満入賞したことに基づいて、通常態様による報知演出(本例では、第1大入賞口LED20cや第2大入賞口LED20dを白色発光させる態様の報知演出)を実行可能である。また、特定領域を遊技媒体が通過する前に、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合には、通常態様による報知演出を実行する。そのため、特定領域を遊技媒体が通過する前では特殊態様による報知演出に代えて通常態様による報知演出を実行することによって、報知演出の演出効果を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、第2大入賞口内の特定領域を遊技球が入賞する前にオーバー入賞が発生した場合には、特殊態様による報知演出に代えて通常態様による報知演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。たとえば、第2大入賞口内の特定領域を遊技球が入賞する前にオーバー入賞が発生した場合には、報知演出を全く実行しないように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、有利状態において特定領域を遊技媒体が通過したことに基づいて特別演出(本例では、確変確定報知)を実行可能である。そして、有利状態における特定領域を遊技媒体が通過した単位遊技(本例では、第6ラウンド)において遊技媒体が特定数入賞した場合には、特殊態様による報知演出を実行しない(本例では、特殊態様による報知演出に代えて通常態様による報知演出を実行する)。そのため、特殊態様による報知演出により特別演出の実行を妨げてしまうことを防止することができ、演出効果が却って低下してしまうことを防止することができる。
なお、この実施の形態では、確変確定報知が実行される第6ラウンドでは、特殊態様による報知演出のみを実行しないようにし、通常態様による報知演出(本例では、第1大入賞口LED20cや第2大入賞口LED20dを白色発光させる態様の報知演出)は実行するように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。たとえば、確変確定報知が実行される第6ラウンドでは、特殊態様による報知演出と通常態様による報知演出との両方を実行しないように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、特殊態様による報知演出として、発光体による発光(本例では、第1大入賞口LED20cのレインボー発光)および音出力(本例では、スピーカ8L,8Rからの所定の入賞音の音出力)を含む演出を実行する。そのため、発光体による発光および音出力を用いた演出により報知演出の演出効果を向上させることができる。
[変形例]
なお、この実施の形態では、第2大入賞口内に設けられた特定領域に遊技球が入賞したことに基づいて確変状態に制御されるように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。たとえば、大当り種別として、通常大当り(大当り遊技後に確変状態に制御されない大当り。なお、大当り遊技後に時短状態や高ベース状態に制御されるようにしてもよい。)と、確変大当り(大当り遊技後に確変状態に制御される大当り。なお、確変状態とともに時短状態や高ベース状態にも制御されるようにしてもよい。)とを設け、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において、この実施の形態で示した報知演出を実行する構成を適用してもよい。以下、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行する変形例について説明する。
なお、本変形例では、大入賞口内に特定領域が設けられている必要はなく、1つの特別可変入賞球装置(大入賞口)のみ備えるように構成されていてもよい。
確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行する場合、有利状態(本例では、大当り遊技状態)として、少なくとも第1有利状態(本例では、確変大当りにもとづく大当り遊技状態)と該第1有利状態よりも有利度が低い第2有利状態(本例では、通常大当り(非確変大当り)にもとづく大当り遊技状態)とに制御可能とする。そして、このうちの第1有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が所定数(本例では、10個)より多い特定数(たとえば、11個目や12個目)入賞したことに基づいて、特殊態様による報知演出(本例では、第1大入賞口LED20cをレインボー発光させるとともにスピーカ8L,8Rから所定の入賞音を音出力させる態様の報知演出)を実行可能とすればよい。そのように構成すれば、第1有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が所定数より多い特定数入賞したことに基づいて、通常態様とは異なる特殊態様による報知演出を実行することによって、報知演出による遊技の興趣を向上させることができる。
また、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行する場合、第2有利状態(本例では、通常大当り(非確変大当り)にもとづく大当り遊技状態)における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合には、特殊態様による報知演出を実行しないようにすればよい。具体的には、ラウンド後処理におけるステップS3921,ステップS3922の判定処理に代えて、通常大当りであるか否かを判定し、通常大当りであると判定すると、ステップS3923,ステップS3924の処理を実行しないようにすればよい。そのように構成すれば、第2有利状態では特殊態様による報知演出を実行しないようにすることによって、報知演出による遊技の興趣が却って低下してしまうことを防止することができる。
また、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行する場合、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数未満入賞したことに基づいて、通常態様による報知演出(本例では、第1大入賞口LED20cや第2大入賞口LED20dを白色発光させる態様の報知演出)を実行可能とする。そして、第2有利状態(本例では、通常大当りにもとづく大当り遊技状態)における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合には、通常態様による報知演出を実行するようにすればよい。具体的には、ラウンド後処理におけるステップS3921,ステップS3922の判定処理に代えて、通常大当りであるか否かを判定し、通常大当りであると判定すると、ステップS3925の処理を実行するようにすればよい。そのように構成すれば、第2有利状態では特殊態様による報知演出に代えて通常態様による報知演出を実行することによって、報知演出の演出効果を向上させることができる。
また、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行する場合、有利状態に制御されているときに、所定の遊技価値が付与されること(本例では、確変状態に制御されること)を報知する特定演出(本例では、図45(2)〜(6)と同様または類似の態様で実行される昇格演出)を実行可能とする。そして、特定演出を実行する前(本例では、昇格演出における結果報知の前)に第1有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合には、特殊態様による報知演出を実行しない(本例では、特殊態様による報知演出に代えて通常態様による報知演出を実行する)ようにし、特定演出を実行した後(本例では、昇格演出における結果報知の後)に第1有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合に、特殊態様による報知演出を実行するようにすればよい。具体的には、ラウンド後処理におけるステップS3921の判定処理に代えて、昇格演出が実行される第1ラウンド〜第5ラウンドであるか否かを判定し、昇格演出が実行される第1ラウンド〜第5ラウンドであると判定すると、ステップS3923,ステップS3924を実行しないようにすればよい(ステップS3925を実行するようにしてもよい)。また、第6ラウンド以降のラウンドであると判定すると、ステップS3923,ステップS3924を実行するようにすればよい。そのように構成すれば、特定演出を実行した後に特殊態様による報知演出を実行することによって、報知演出の演出効果を向上させることができる。
なお、上記の実施の形態では、実際には第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞したことに基づいて確変状態に制御されることが確定することから、第1ラウンド〜第5ラウンドにおいて昇格演出が実行されて当り結果が報知されても、確変状態に制御される見込みが高いことを示唆するものであるが、本変形例では、大当り種別によって確変状態に制御されるか否かが決定していることから、昇格演出において当り結果が報知されれば、そのまま確変状態に制御されることが認識できることになる。
なお、上記の変形例では、有利度が高い第1有利状態が確変大当りにもとづく大当り遊技状態であり、有利度が低い第2有利状態が通常大当り(非確変大当り)にもとづく大当り遊技状態である場合を示したが、そのような態様にかぎられない。
たとえば、大当り遊技後に時短状態のみに制御される時短大当りと、通常状態にしか制御されない通常大当りとが設けられている場合に、第1有利状態を時短大当りにもとづく大当り遊技状態とし、第2有利状態を通常大当りにもとづく大当り遊技状態としてもよい。また、たとえば、大当り遊技中にいわゆる先読み判定を行なうように構成した場合に、保留記憶中に大当りとなるものが存在する場合(すなわち、連続大当りとなる場合)を第1有利状態とし、大当りとなるものが存在しない場合を第2有利状態としてもよい。
また、たとえば、第1有利状態をラウンド数の多い大当り(たとえば、15ラウンド大当り)とし、第2有利状態をラウンド数の少ない大当り(たとえば、5ラウンド大当り)としてもよい。また、たとえば、第1有利状態を大当り遊技後の確変継続回数や時短継続回数が定められていない大当り(次回の大当りまで確変状態や時短状態が継続する大当り)とし、第2有利状態を大当り遊技後の確変継続回数や時短継続回数が定められている大当りとしてもよい。また、たとえば、第1有利状態を大当り遊技後の確変継続回数や時短継続回数が多い大当りとし、第2有利状態を大当り遊技後の確変継続回数や時短継続回数が少ない大当りとしてもよい。
上記のように何らかの形式で、有利度が高い第1有利状態と有利度が低い第2有利状態とが設けられているものであればよい。
また、1つのケースであっても、複数の観点から有利または不利が区別されうる場合もある。たとえば、大当り種別として5R確変大当りと10R通常大当りとがある場合には、ラウンド数の観点から考えればラウンド数が多い10R通常大当りの方が有利であり、大当り遊技後の遊技状態の観点から考えれば大当り遊技後に確変状態に制御される5R確変大当りの方が有利である。この場合に、ラウンド数の観点を優先して、10R通常大当りを第1有利状態とし、5R確変大当りを第2有利状態としてもよいし、大当り遊技後の遊技状態の観点を優先して、5R確変大当りを第1有利状態とし、10R通常大当りを第2有利状態としてもよい。
上記の実施の形態において、さらに、報知演出として、特定期間において獲得した価値の大きさを報知する第1報知(大当り遊技中に賞球として払い出された賞球数を報知する賞球数報知演出)と、特別期間において獲得した価値の大きさを報知する第2報知(連チャン中における大当り遊技中に賞球として払い出された賞球数を報知する賞球数報知演出)とを実行可能としてもよい。そして、第2報知よりも第1報知の優先度合いが高い(賞球数報知演出が実行中である場合には、累積賞球数報知演出は実行されない)ようにしてもよい。このようにすれば、複数の報知演出を好適に実行することができる。すなわち、複数の報知演出を優先順位に従って重複しないように実行することができ、複数の報知演出を好適に実行することができる。
また、上記の実施の形態において、さらに、一の開放遊技(本例では、大当り遊技)において、遊技媒体(本例では、遊技球)が上限入賞数(本例では、10個)よりも多く可変入賞手段(本例では、特別可変入賞球装置7(大入賞口))に入賞したことに基づいて、報知演出(オーバー入賞に対する報知演出)を実行可能である。また、上限入賞数よりも多い第1入賞数目(11個目)の入賞と第1入賞数目の入賞の次の入賞である第2入賞数目(12個目)の入賞とで異なる音出力チャンネルを用いて報知演出を実行する(11個目(オーバー入賞1個目)では再生チャンネルCh0にて第1報知演出を実行し、12個目(オーバー入賞2個目)では再生チャンネルCh1にて第2報知演出を実行する)ようにしてもよい。このようにすれば、上限入賞数よりも多い第1入賞数目の入賞と第1入賞数目の入賞の次の入賞である第2入賞数目の入賞とで異なるチャンネルで報知演出を実行できるため、遊技者の興趣の低下を防止することができる。また、短い間隔で上限入賞数よりも多い入賞が発生した場合であっても報知演出を実行することができる。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 図38に示すように、Aモードに制御されているときは、第1報知画像204により、遊技球を獲得したことによる報知演出が実行される。また、Bモードに制御されているときは、第2報知画像214により、遊技球を獲得したことによる報知演出が実行される。よって、演出状態がAモードであるかBモードであるかに応じた報知演出により、大当り遊技中(ラウンド中)の遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 図38(b)〜(d)、図41のステップS1941〜ステップS1942に示すように、遊技球の獲得総数が500の倍数を超える毎にAモードによる第1報知画像204により、遊技球を獲得したことによる報知演出が実行される。また、図38(e)〜(g)、図41のステップS1943〜ステップS1944に示すように、遊技球の獲得総数が2500の倍数を超える毎にBモードによる第2報知画像214により、遊技球を獲得したことによる報知演出が実行される。よって、報知演出が多様化することにより、大当り遊技中(ラウンド中)の遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 図38のAモードの獲得総数表示画像205,Bモードの獲得総数表示画像215に示すように、特別可変入賞球装置7の大入賞口に遊技球が入賞する毎に、付与された遊技球が10ずつ増加していく表示が行なわれる。よって、付与された遊技球数を可変表示可能であるため、獲得総数表示の変化により、大当り遊技中(ラウンド中)の遊技の興趣を向上させることができる。
(4) 図38(a)、図40のステップS1923〜ステップS1927に示すように、ラウンド中においてAモードとするかBモードとするかを選択するためのモード選択画像210が表示される。よって、ラウンド中における演出状態を選択することが可能となるので、大当り遊技中(ラウンド中)の遊技の興趣を向上させることができる。
(5) 図40のステップS1930〜ステップS1932の処理においてオーバー入賞での賞球を加える処理が実行された上で、Aモードでの獲得総数表示画像205やBモードでの獲得総数表示画像215が、遊技球が大入賞口に入賞する毎に10ずつ増加していく獲得総数表示の可変表示が行なわれる。このようにすれば、1の単位遊技において遊技球が10個より多い11個や12個入賞したことにより付与される遊技球数を加えた上で、報知演出が実行されるので、遊技者に適切な報知演出を実行することができる。
(第4の実施形態)
以下、本発明の第4の実施形態を、図面(図42〜図46)を参照して説明する。
なお、第4の実施形態では、第1の実施形態において既に説明した内容の一部又は全部について再度説明(第1の実施形態と同様の表現又は異なる表現にて説明)する場合や、第1の実施形態において既に説明した内容の一部又は全部について説明を省略する場合や、第1の実施形態において説明を省略した内容の一部又は全部について説明する場合がある。
第4の実施形態では、第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態を組み合わせる場合の一例について説明する。
第1の実施形態では、演出モード(演出ステージ)として、複数種類の演出モード(例えば、昼ステージ、夜ステージ等)の演出モードのうちのいずれかの演出モードに切り替え制御(例えば、演出制御用CPU120によるステップS526Aの処理等)を実行し、複数種類の演出モードのそれぞれに対応する種類の特定表示(例えば、太陽や月の表示態様で表示されるアクティブ表示や保留表示等)を表示制御(演出制御用CPU120によるステップS526Bの処理等)を実行する場合について説明した。
第4の実施形態では、第2の実施形態、第3の実施形態における有利状態中の演出状態(例えば、図38等に示すAモード、Bモード等)のそれぞれに対応する複数種類の特定表示(例えば、図38等で示す女の子画像203や男の子画像213等)を表示して、複数種類の演出状態のそれぞれに対応する種類の作用演出(例えば、第1報知画像204を表示する第1報知演出や第2報知画像214を表示する第2報知演出等)において、特定表示(例えば、女の子画像203や男の子画像213等)の表示態様を、例えば、演出制御用CPU120によるステップS256Dの処理等によって変化させてもよい。
このようにすることで、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、第2の実施形態、第3の実施形態では、有利状態中の演出状態(ラウンド中の演出状態等)を複数種類の演出状態(図38のAモードまたはBモード等)のうちいずれかに制御し、有利状態中に付与された遊技媒体数(遊技球数等)に関連した報知演出(図38に示す第1報知画像204や第2報知画像214による報知演出等)を実行して、第1演出状態(Aモード等)に制御されているときには、第1報知態様(図38に示す第1報知画像204等)による報知演出を実行し、第2演出状態(Bモード等)に制御されているときには、第2報知態様(図38に示す第2報知画像214等)による前記報知演出を実行する場合について説明した。
第4の実施形態では、第1の実施形態における複数種類の演出モード(例えば、昼ステージ、夜ステージ等)のうちのいずれかを有利状態中に実行するようにしてもよい。この場合、例えば、複数種類の演出モード(例えば、昼ステージ、夜ステージ等)のうちのいずれかの演出モードに制御し、有利状態中に付与された遊技媒体数(遊技球数等)に関連した報知演出として例えば、太陽や月の表示態様の画像を表示する演出を演出制御用CPU120により実行して、昼ステージに制御されているときには報知演出として太陽の表示態様による画像を表示し、夜ステージに制御されているときには報知演出として月の表示態様による画像を表示する演出を演出制御用CPU120により実行してもよい。
このようにすることで、第2の実施形態、第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、上記の各実施形態や各変形例では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
例えば、上記の各実施形態や各変形例で示した構成をスロット機に適用する場合、遊技機は、遊技者にとって有利な有利状態(ビックボーナス、レギュラーボーナス、ART、AT、RT、高確状態、チャンスゾーン等)に制御可能な遊技機(例えばスロット機など)であって、演出モード(例えば、演出ステージ等)として複数種類の演出モードのうちの一の演出モードに切り替え制御可能なモード制御手段(例えば、演出制御用CPU等)と、前記複数種類の演出モードのそれぞれに対応する種類の特定表示を表示可能な特定表示制御手段(例えば、演出制御用CPU等)と、前記有利状態中の演出状態(ビックボーナス、レギュラーボーナス、ART、AT、RT、高確状態、チャンスゾーン等に整除されている状態に実行する演出状態)を複数種類の演出状態のうちいずれかに制御可能な演出状態制御手段(例えば、演出制御用CPU等)と、前記有利状態中に付与された遊技媒体数(メダル枚数等)に関連した報知演出を実行する報知演出手段(例えば、演出制御用CPU等)と、を備え、前記複数種類の演出モードのそれぞれに対応する種類の作用演出により特定表示の態様を変更可能であり、前記報知演出手段は、前記演出状態制御手段により第1演出状態(例えば、ビックボーナス中の演出等)に制御されているときには、第1報知態様(例えばビックボーナスに対応する報知画像等)による前記報知演出を実行し、前記演出状態制御手段により前記第1演出状態とは異なる第2演出状態(例えば、レギュラーボーナス中の演出等)に制御されているときには、前記第1報知態様とは異なる第2報知態様(例えば、レギュラーボーナスに対応する報知画像)による前記報知演出を実行する、こと特徴とする遊技機。
この構成によれば、演出モードの遊技演出に対応する特定表示と、演出モードに対応する作用演出により特定表示の表示態様を変更でき、報知演出によって有利状態中の興趣を向上させることができるため、遊技演出に対する遊技者の興趣を向上させることができる。
次に、以上に説明した各実施形態や各変形例や特徴点等を以下に列挙する。
(1) 前述した実施の形態では、報知演出の報知態様を所定条件が成立しているか否かにより異ならせるようにしてもよい。たとえば、報知演出の態様を複数種類の報知態様として、白色文字での報知演出と虹色文字での報知演出とが実行されるようにする。そして、大当り遊技中において、保留記憶バッファに大当り表示結果となる保留記憶があることに基づいて、通常白色文字で実行される報知演出を虹色文字で実行するようにしてもよい。このようにすれば、保留記憶バッファに大当り表示結果となる変動表示が記憶されていることを踏まえて報知演出の報知態様を決定することができ、大当り遊技中の遊技の興趣を向上させることができる。なお、保留記憶バッファに大当り表示結果となる変動表示が記憶されているときは、100%の割合で報知演出が虹色文字で実行されるようにしてもよいし、所定の抽選割合(たとえば、50%の割合)で報知演出が虹色文字で実行されるようにしてもよい。また、このような場合に、1回の大当りにおいて複数回報知演出が実行される可能性があるが、その度に、虹色文字にするか否かの抽選が実行されるようにしてもよい。また、一度に虹色文字による報知演出が実行されると、それ以降の報知演出は虹色文字により実行されるようにすればよい。
(2) 前述した実施の形態では、大当り遊技中において、通常大当りから確変大当りへの昇格演出を実行するようにしてもよい。そのような場合には、昇格演出を実行するラウンドにおいて報知演出が実行されるときに、報知演出の態様を通常の態様とは異なる態様にしてもよい。
(3) 前述した実施の形態では、大当りの種類を複数種類設けてもよい。そして、大当りの種類により報知演出の態様が異なるようにしてもよい。たとえば、大当りの種類として、4R大当り、8R大当り、15ラウンド大当りを設け、各大当りの種類により、報知演出の報知態様が異なるようにしてもよい。
(4) 前述した実施の形態では、獲得総数表示の表示に対し上限値を設けるようにしてもよい。そして、当該上限値まで遊技球を獲得した場合には、獲得総数表示の更新を停止するようにしてもよい。たとえば、10万個を上限値と設定した場合において、遊技球の獲得総数が10万個を超えた場合には、Aモードでの獲得総数表示画像205やBモードでの獲得総数表示画像215の表示画像の更新が停止されるようにすればよい。このようにすれば、遊技者が大量の遊技球を獲得できたことを、更新を停止することで報知することができ、遊技者に優越感を与えることができる。なお、上限値に到達した場合には、獲得総数表示を通常の表示態様とは異なる態様に変更するようにしてもよい。
(5) 前述した実施の形態では、報知演出の態様を獲得した遊技球の総数によって変化させるようにしてもよい。たとえば、Bモードが選択されている場合において、遊技球の獲得総数が2500個となったときは、第2報知画像214を白色文字の画像で表示し、遊技球の獲得総数が5000個となったときは、第2報知画像214を赤色文字の画像で表示し、遊技球の獲得総数が10000個となったときは、第2報知画像214を虹色文字の画像で表示してもよい。このようにすれば、獲得総数に合わせて報知態様が変化し、大当り遊技中の遊技の興趣を向上させることができる。なお、Aモードの場合も遊技球の獲得総数に応じて報知態様が異なるようにしてもよい。このような場合には、2500個、5000個、10000個などの区切りのよい数字のときにのみ、報知態様が異なるようにしてもよいし、500個毎に報知態様が異なるようにしてもよい。
(6) 前述した実施の形態では、遊技球の獲得総数が所定値を超えることにより、報知演出の態様が異なるようにしてもよい。たとえば、遊技球の獲得総数が所定値を超えると報知演出を実行しないようにしてもよいし、異なる概念の表示が行なわれるようにしてもよい。より具体的には、遊技球の獲得総数が所定値を超えた後は、報知画像を表示しないようにしてもよい。また、遊技球の獲得総数が所定値を超えた後は、「おめでとう!」のような、獲得総数の表示と異なる概念の表示(所定値を達成したことを祝うような表示等)として数字から文字に変化する表示による報知演出が実行されるようにしてもよい。
(7) 前述した実施の形態では、演出状態により(AモードまたはBモードにより)報知演出の態様として表示画像が異なる場合を示した。このような表示画像としては、文字の色が異なるようなものでもよいし、文字のフォントが異なるようにしてもよいし、文字の見せ方が異なるようにしてもよい。文字の見せ方が異なるとは、たとえば、文字(数字)の出現方向が画像表示装置5の表示画面の左から出てくるものと右から出てくるものとで異なるようにしてもよい。
(8) 前述した実施の形態では、報知演出を実行するときの画像が別々の素材から構成されるようにしてもよい。たとえば、Aモードが選択された場合において、第1報知画像204と女の子画像203とが、別素材で構成されていてもよい。このようにすれば、表示させる画像を別々に設定することができる。そして、表示のさせ方として、たとえば、抽選により、いずれの画像の組合せで表示するかが決定されるようにしてもよい。このような場合に、同じ所定の画像が連続して表示されないように、制限をかけるようにしてもよい。
(9) 前述した実施の形態では、図38(a)に示すようなモードの選択中は、遊技球の獲得総数が所定の値を超えたとしても報知演出を実行しないようにしてもよい。また、このような場合には、報知演出が実行されることをRAM122の記憶領域に記憶し、モードの選択終了後に遊技球の獲得総数が所定の値を超えたことが報知されるようにしてもよい。また、モードの選択中に遊技球の獲得総数が所定の値を超えた場合には、報知演出を実行しないようにしてもよい。
(10) 前述した実施の形態では、1ラウンド目においてAモードとBモードとの選択が可能である場合を示した。しかし、大当り遊技中は、常にAモードとBモードとの選択ができるようにしてもよい。その場合に、2ラウンド目以降においては、選択表示が画像表示装置5の表示画面の領域を大幅に占めることによりラウンド中の演出の妨げにならないように、表示画面の端の領域に選択可能であることを小さく表示するようにしてもよい。
(11) 前述した実施の形態では、1ラウンド目においてAモードとBモードとの選択が可能である場合を示した。しかし、特殊条件の成立により、遊技者によるモードの選択が不可能となるようにしてもよい。たとえば、大当り毎のラウンド中に何らかのストーリーが継続して表示されるものにおいて、大当りが20回連続したことに基づいて、ストーリーのエンディングが表示されることを特殊条件の成立とする。この場合に、エンディングが表示される20回目の大当り中は、モードの選択が不可能としてもよい。また、エンディングが表示される20回目の大当り中は、報知演出を実行しないようにしてもよいし、報知演出のための小窓画像をエンディングが表示される領域とは異なる領域に表示し当該領域で報知演出が実行されるようにしてもよい。また、報知演出の態様を遊技者が選択できる大当りと遊技者が選択できない大当り(特殊条件での大当り)とで、異ならせるようにしてもよい。
(12) 前述した実施の形態では、遊技者にとって有利な大当りであるか不利な大当りであるかにより、報知演出の実行の有無を決定するようにしてもよい。たとえば、遊技者に有利な大当りである確変大当りの場合には、報知演出を実行し、遊技者にとって不利な大当りである通常大当りの場合には、報知演出を実行しないようにしてもよい。
(13) 前述した実施の形態では、報知演出のためにカウントされる遊技球は、遊技球の入賞に対して払出されるものについて説明した。しかし、遊技領域24に打込んでアウト口26に取込まれた遊技球を払出される遊技球から差し引いた差球数を報知演出のためにカウントされる遊技球としてもよい。このようにするには、たとえば、打球の発射位置に発射センサを設けるとともに、アウト口26に取込まれた遊技球をカウント可能なアウト口センサを設ければよい。そして、大入賞口を含む各入賞センサ、発射センサ、および、アウト口センサを監視することで、差球数のカウントが可能とすればよい。
(14) 前述した実施の形態では、パチンコ遊技機1と、インターネット網に接続された管理サーバとを含む構成の遊技システムにおいて、パチンコ遊技機1と管理サーバとが2次元コード読み取り機能およびインターネット網への接続機能を備える携帯端末を介してデータのやり取りを行ない、パチンコ遊技機1において、携帯端末(たとえば携帯電話)を所有する遊技者の選択によって自身の過去の遊技履歴や遊技者が選択した演出モード(登場するキャラクタが異なるモード)等を反映させた遊技モードで遊技を行なうことが可能となる遊技モード(携帯連動モード)を実行できるようにしてもよい。このような場合に、携帯連動モードを実行しているか否かにより大当り中の報知演出の態様が異なるようにしてもよい。また、遊技者が選択したモードの種類によって、大当り中の報知演出の態様が異なるようにしてもよい。
(15) 前述した実施の形態では、異なる抽選の報知により大当り中の報知演出の態様が異なるようにしてもよい。異なる抽選の報知とは、たとえば、大当り中に通常大当りから確変大当りとなることを報知する昇格演出において、1回の告知により確変昇格の有無を告知する完全告知モードと複数回の告知により確変昇格の有無を告知するチャンス告知モードとによる報知のようなものである。このような報知の違いを演出状態の違いとして、完全告知モードとチャンス告知モードとにより、大当り中の報知演出の態様が異なるようにしてもよい。
(16) 前述した実施の形態では、大当り中に流れる楽曲の違いにより、大当り中の報知演出の態様が異なるようにしてもよい。たとえば、Aの楽曲が流れている場合とBの楽曲が流れている場合とで、報知演出の態様が異なるようにしてもよい。
(17) 前述した実施の形態では、演出状態(演出モード)を大当り遊技中以外の遊技状態で変化可能としてもよい。たとえば、大当り遊技状態終了後の時短状態中に、演出状態を変化させることにより次回の大当り遊技中の報知演出の態様が変化するようにしてもよい。
(18) 前述した実施の形態に示した各種演出は、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて表示手段における図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組合せになると、所定数のメダルが遊技者に払出されるスロットマシン(スロット機)に適用することも可能である。スロットマシンにおいては、ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)、といったボーナス、また内部抽選結果を報知する演出を実行するAT、通常遊技状態と比較して再遊技役の当選確率が異なるRT、ATとRTとに移行されたARTへ制御されたときにおいて、前述したような報知演出が実行されるようにしてもよい。たとえば、ATに制御されたときにおいて、演出状態のいずれかのモードの中から選択できるようにし、第1演出状態に制御されているときには、第1報知態様による報知演出を実行し、第2演出状態に制御されているときには、第2報知態様による報知演出を実行してもよい。
(19) 前述した実施の形態では、遊技者にとって有利な有利状態として、大当り遊技状態を代表例として説明した。しかし、これに限らず、遊技者にとって有利な有利状態としては、高確率状態(確変状態)、時短状態、および、高ベース状態等のその他の有利状態が含まれてもよい。
(20) 前述の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板12、音声制御基板13およびランプ制御基板14が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、画像表示装置5等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ8L,8R等)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
(21) 前述した実施の形態では、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用CPU120に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU120に通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御マイクロコンピュータは、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御用CPU120は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行なうようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用CPU120の方で選択を行なう様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(たとえば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。このように2つのコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU120に通知する構成においては、1つ目のコマンドを送信した後の2つ目のコマンドにおいて、入賞時演出処理による表示結果の判定結果、および、変動パターン種別のような先読み判定情報を送信し、その2つ目のコマンドを受信したことに基づいて、先読み予告の演出を実行するようにしてもよい。ここで擬似連とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものの複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示である擬似連続変動を示す略語である。また、滑りとは、変動表示において図柄の停止直前に図柄を停止予測位置から滑らせる演出表示をいう。
(22) 本実施の形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出す遊技機を説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式の遊技機を採用してもよい。封入式の遊技機には、遊技媒体の一例となる複数の玉を遊技機内で循環させる循環経路が形成されているとともに、遊技点を記憶する記憶部が設けられており、玉貸操作に応じて遊技点が記憶部に加算され、玉の発射操作に応じて遊技点が記憶部から減算され、入賞の発生に応じて遊技点が記憶部に加算されるものである。
(23) 前述した実施の形態では、たとえば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や
演出図柄を変動表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、変動表示は、そのような態様にかぎられない。たとえば、変動表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要なく、変動表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を変動表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて変動表示を実行するものであってもよい。この場合、たとえば、その1種類の図柄表示を交互に点灯および点滅を繰り返すことによって、変動表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その変動表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
(24) 前述した実施の形態では、「割合(比率、確率)」として、0%を越える所定の値を具体例に挙げて説明した。しかしながら、「割合(比率、確率)」としては、0%であってもよい。たとえば、所定の遊技期間における所定の遊技状態1の発生割合と他の遊技状態2との発生割合とを比較して、「一方の発生割合が他方の発生割合よりも高い」とした場合には、一方の遊技状態の発生割合が0%の場合も含んでいる。
(25) 前述した実施の形態では、変動表示の表示結果を確変大当りとすることが決定されたときの変動表示結果が導出表示された後、大当り遊技状態の終了後に、無条件で確変状態に制御される確変状態制御例を示した。しかし、これに限らず、特別可変入賞球装置7における大入賞口内に設けられた特定領域を遊技球が通過したことが検出手段により検出されたときに、確変状態に制御される、確変判定装置タイプの確変状態制御が実行されるようにしてもよい。
(26) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
例えば、プリペイドカードや会員カード等の遊技用記録媒体の記録情報より特定される大きさの遊技価値である度数を使用して、遊技に使用するための遊技得点を付与するとともに、付与された遊技得点又は遊技による入賞により付与された遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技者が遊技を行う遊技機にも本発明を適用することができる。
即ち、遊技領域に設けられた始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する可変表示手段を備え、当該可変表示手段に予め定められた特定表示結果が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であるが、遊技得点が0でないときに遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技が行われ、遊技球の打ち込みに応じて遊技得点を減算し、遊技領域に設けられた入賞領域に遊技球が入賞することに応じて遊技得点を加算する遊技機にも本発明を適用できる。そのような遊技機は、遊技得点の加算に使用可能な遊技用価値の大きさを特定可能な情報が記録された遊技用記録媒体を挿入するための遊技用記録媒体挿入口と、遊技用記録媒体挿入口に挿入された遊技用記録媒体に記録されている記録情報の読み出しを行う遊技用記録媒体処理手段を備えていてもよい。
また、例えば、遊技機として遊技媒体を使用するものを例にしたが本発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機にも適用することができる。
例えば、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことにもとづいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置(1つだけ設けられた特別可変入賞球装置内に確変領域が設けられていてもよいし、複数設けられた特別可変入賞球装置のうちの一部に確変領域が設けられていてもよい)を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことにもとづいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機にも適用することができる。
なお、普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bとの上方に振分装置を設け振分装置を遊技球が通過したときに普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bとに交互に入賞させるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技機としてパチンコ遊技機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組み合わせが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
例えば、本発明に係る遊技機は、少なくとも複数の識別情報の可変表示(例えば、スロット機における演出表示装置において連続演出として実行されるカード演出のカードの可変表示など)を行い遊技者にとって有利な有利状態(例えば、ボーナス、ART、AT、CZ等の状態(以下、ボーナス状態等)など)に制御可能な遊技機(例えば、スロット遊技機など)であって、前記有利状態に制御するか否かを決定する決定手段(例えば、抽選テーブルを参照してボーナス状態等とするか否かを決定する処理など)と、前記決定手段の決定よりも前に前記有利状態に制御されるか否かを判定する判定手段と(例えば、連続演出においてボーナス状態等となるか否かを判定する処理など)、前記判定手段の判定に基づいて予告演出を実行可能な予告演出実行手段(例えば、カード演出実行決定処理において決定された内容に基づいて、演出判定処理において演出カウンタの値に応じてカード演出の演出制御パターンをセットする処理やボーナス状態等に制御されるか否かに応じてカード演出の演出制御パターンをセットする処理など)と、を備え、前記予告演出は、有利状態に制御すると判定する場合は有利状態に制御しないと判定する場合よりも可変表示における複数の識別情報から特定される数量パラメータの各々の関係が所定の関係となる割合が高いことを特徴とする(例えば、有利状態となるときにはカード演出が実行され易くなるように設定されたカード演出実行有無決定テーブルを参照して、実行無のときには、カード演出によるカード合計を乱数により決定する一方で、実行有のときは演出カウンタの値に応じたカード合計テーブルを参照してカード合計を決定して、該カード合計になるカード演出のカードの組み合わせによるカード演出が実行される割合が高くなっている)。
このような構成によれば、識別情報の可変表示に対して遊技者に注目させることができるため、遊技者の興趣を向上させることができる。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、予告演出等の所定演出を実行するための画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作、更には遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
また、上記説明では、変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御マイクロコンピュータ(演出制御用CPU120)に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御マイクロコンピュータに通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100(CPU103)は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。
この場合、演出制御マイクロコンピュータは2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行う様にすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御マイクロコンピュータの方で選択を行う様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定時間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけに限らず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるものも含む概念である。
また、上記の実施の形態では、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことに基づいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことに基づいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機に上記の実施の形態で示した構成を適用することもできる。
また、上記の実施の形態では、例えば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様に限られない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要はなく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯及び点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
また、上記の実施の形態では、例えば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や飾り図柄を可変表示して表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様に限られない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要はなく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯及び点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
また、上記の実施形態では、主基板11に乱数値の判定用テーブル(表示結果決定テーブル、大当り種別決定テーブル、及び変動カテゴリ決定テーブル)を記憶させておき、始動入賞時に主基板11において抽出された乱数値(MR1〜MR3)に基づき、主基板11が乱数値の判定用テーブルを参照し、乱数値の判定処理(大当りとなるか否かの判定、及び変動カテゴリの判定、並びに大当りである場合は大当りの種別の判定)を実行し、演出制御基板12は、主基板11において判定された判定結果を受信して、受信した判定結果に基づき先読予告演出を実行する例を示したが、先読予告演出の実行態様はこれに限定されない。
例えば、演出制御基板12に上記乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、演出制御基板12は、主基板11において抽出された乱数値そのものを主基板11から受信し、受信した乱数値に基づき乱数値の判定用テーブルを参照して乱数値の判定処理を実行し、判定処理の判定結果に基づき先読予告演出を実行するようにしてもよい。すなわち、乱数値の判定処理を演出制御基板12において行ってもよい。
また、乱数値の判定処理を主基板11と演出制御基板12の両方で行ってもよい。例えば、演出制御基板12は、一部の乱数値を受信して乱数値の判定処理を実行するとともに、主基板11において判定された判定結果を受信してもよい。具体的には、例えば、演出制御基板12は、乱数値(MR1及びMR2)を受信して大当りとなるか否かの判定及び大当りである場合は大当りの種別の判定を実行するとともに、乱数値(MR3)に基づき主基板11で判定された変動カテゴリの判定結果を受信するようにしてもよい。すなわち、演出制御基板12は、自ら判定した判定結果と主基板11で判定された判定結果に基づき先読予告演出を実行することができる。
なお、各乱数の更新タイミングを異ならせたり、各乱数の更新範囲を異ならせたりすることによって、各乱数が同期しないようにしてもよい。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。