以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機、スロットマシン等のその他の遊技機であってもよく、遊技を行なうことが可能な遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
[第1実施形態]
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図2は当り種別表である。
パチンコ遊技機1は、遊技媒体としての遊技球を遊技領域7に打込んで遊技が行なわれる遊技機である。パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられる機構板(図示せず)と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。パチンコ遊技機1では、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に打込んで遊技が行なわれる。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4、および、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5等が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取付けられている。遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、たとえば下皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえば下皿の中央部分)等に、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒する操作が可能なスティックコントローラ122が取付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(たとえば左手等)で把持した状態において、所定の操作指(たとえば人差し指等)で押引操作すること等により所定の指示操作が可能なトリガボタン125(図3参照)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン125に対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサ121(図3参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123(図3参照)が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図3参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、たとえば上皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえばスティックコントローラ122の上方)等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図3参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122との取付位置が上下の位置関係にはなく、たとえば左右の位置関係にあるものとしてもよい。なお、操作手段としては、レバースイッチ、および、ジョグダイヤル等のその他の操作手段を設けてもよい。
遊技領域7の中央付近には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄を変動表示(可変表示ともいう)可能な第1表示手段としての演出表示装置9が設けられている。遊技領域7における演出表示装置9の右側方には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示部)8aと、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示部)8bとが設けられている。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、数字および文字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で構成されている。演出表示装置9は、液晶表示装置(LCD)で構成されており、表示画面において、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示を行なう演出図柄表示領域が設けられる。演出図柄表示領域には、たとえば左,中,右の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を変動表示する図柄表示エリアが形成される。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(変動表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、主基板(遊技制御基板)に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴なって演出表示装置9で演出表示が実行され、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴なって演出表示装置9で演出表示が実行されるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
より具体的には、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(たとえば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、変動表示の開始条件(たとえば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲート等の予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
第1特別図柄表示器8aに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、または、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときには、演出表示装置9においても、特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄の組合せ)が導出表示される。このように変動表示の表示結果として特定表示結果が表示されたときには、遊技者にとって有利な価値(有利価値)が付与される有利状態としての特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(たとえば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(たとえば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組合せ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動表示したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これら状態をリーチ状態という。)で行なわれる演出をリーチ演出という。
ここで、リーチ状態は、演出表示装置9の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動表示が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動表示している表示状態である。言い換えると、リーチとは、複数の変動表示領域において識別情報が特定表示結果を構成しているが少なくとも一部の変動表示領域が変動表示中である状態をいう。この実施形態において、リーチ状態は、たとえば、左,右の図柄表示エリアで同じ図柄が停止し、中の図柄表示エリアで図柄が停止していない状態で形成される。リーチ状態が形成されるときの左,右の図柄表示エリアで停止された図柄は、リーチ形成図柄、または、リーチ図柄と呼ばれる。
そして、リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(演出図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、演出表示装置9の背景画像の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチに比べて、大当りが発生しやすいように設定されたものがある。このような特別のリーチをスーパーリーチという。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。したがって、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の変動表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の変動表示を行なう。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。
また、演出表示装置9の表示画面における下部の位置には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数(合算保留記憶数)を表示する保留記憶表示部(合算保留記憶表示部、保留表示エリア、図示せず)が設けられる。合算保留記憶表示部では、保留記憶表示として保留記憶数をたとえば所定画像の表示個数により特定可能な保留記憶画像(保留記憶情報のそれぞれに対応して1つずつ保留記憶画像を表示することにより、保留記憶数を特定する。)が表示される。このように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられていることによって、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、および、演出表示装置9のそれぞれにおいて、保留記憶数を示すための発光表示および画像表示は、保留表示、または、保留記憶表示と呼ばれる。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が開放状態と閉鎖状態とを繰返す繰返し継続制御が行なわれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置20が開放されている状態が、ラウンドと呼ばれる。これにより、繰返し継続制御は、ラウンド制御とも呼ばれる。本実施の形態では、大当りの種別が複数設けられており、大当りとすることが決定されたときには、いずれかの大当り種別が選択される。
演出表示装置9の左方には、各々を識別可能な普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。また、小型の表示器は、たとえば方形状に形成されている。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の変動表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。たとえば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ遊技者にとって不利な閉状態から遊技者にとって有利な開状態に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
また、演出表示装置9の上方には、役物12が設けられている。役物12は、遊技盤6と演出表示装置9との間に位置し、役物モータ17によって位置を変位することが可能である。役物12は、通常は遊技者から視認し難い場所に位置し、所定の演出が実行されるときに遊技者から視認可能な位置(たとえば、演出表示装置9の前方の位置)に移動する。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
また、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、単に「カードユニット」ともいう。)が、パチンコ遊技機1に隣接して設置される(図示せず)。
図2の当り種別表においては、大当りにおける当りの種別ごとに、大当り遊技状態の終了後の大当り確率、大当り遊技状態の終了後のベース、大当り遊技状態終了後の変動時間、大当りにおける開放回数(ラウンド数)、および、各ラウンドの開放時間が示されている。
具体的に、大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が、開放状態とされた後、所定の開放状態の終了条件(開放状態において所定期間(たとえば29秒間)が経過したこと、または、所定個数(たとえば10個)の入賞球が発生したという開放終了条件)が成立したことに応じて閉鎖状態とされる。そして、開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、特別可変入賞球装置20の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる15ラウンド(最終ラウンド)に達するまで繰返される。
ここで、本実施の形態の大当りでは、1回の大当りで獲得できる遊技球の総数は、約1500個である。具体的には、1回のラウンドにおいて、遊技球1個の入賞に対して10個の払出しがあり、10個入賞するまでラウンドが継続されるので、1ラウンドあたり約100個(10×10=100)の遊技球を獲得することができる。さらに、15ラウンドまでラウンドが継続するので、合計で約1500個の遊技球を獲得することができる。また、特別可変入賞球装置20が、開放状態とされたときに、所定期間(たとえば29秒間)が経過するまでに、特別可変入賞球装置20が閉鎖される直前に、偶然に遊技球が所定個数(たとえば10個)よりも多い特別個数(たとえば11個目や12個目)入賞することがある。このような、所定の基準を超える入賞を以下では、オーバー入賞とも称する。オーバー入賞が発生することで、遊技者はより多くの出玉を獲得することができる。
「大当り」のうち、大当り遊技状態に制御された後、特別遊技状態として、通常状態(確変状態でない通常の遊技状態)に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(確率変動状態の略語であり、高確率状態ともいう)に移行する大当りの種類(種別)は、「確変大当り」と呼ばれる。また、本実施の形態では、特別遊技状態としては、確変状態に付随して、特別図柄や演出図柄の変動時間(変動表示期間)が非時短状態よりも短縮される時短状態に制御される場合がある。なお、特別遊技状態としては、確変状態とは独立して時短状態に制御される場合があるようにしてもよい。
このように、時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、時短状態となったときには、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行なわれる可能性が高まる。なお、「大当り」のうち、15ラウンドの大当り遊技状態に制御された後、確変状態に移行しない大当りの種類(種別)は、「通常大当り」と呼ばれる。
また、特別遊技状態としては、確変状態または時短状態に付随して、可変入賞球装置15が開状態になる頻度を高くすることにより可変入賞球装置15に遊技球が進入する頻度を高くして可変入賞球装置15への入賞を容易化(高進入化、高頻度化)する電チューサポート制御状態に制御される場合がある。電チューサポート制御状態は、後述するように高ベース状態であるので、以下の説明においては、主として高ベース状態と呼ぶ。
ここで、電チューサポート制御について説明する。電チューサポート制御としては、普通図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御(普通図柄短縮制御)、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率を高める制御(普通図柄確変制御)、可変入賞球装置15の開放時間を長くする制御(開放時間延長制御)、および、可変入賞球装置15の開放回数を増加させる制御(開放回数増加制御)が行なわれる。このような制御が行なわれると、当該制御が行なわれていないときと比べて、可変入賞球装置15が開状態となっている時間比率が高くなるので、第2始動入賞口14への入賞頻度が高まり、遊技球が始動入賞しやすくなる(特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における変動表示の実行条件が成立しやすくなる)。この制御によって第2始動入賞口14への入賞頻度が高まることにより、第2始動条件の成立頻度および/または第2特別図柄の変動表示の実行頻度が高まる遊技状態となる。
電チューサポート制御により第2始動入賞口14への入賞頻度が高められた状態(高頻度状態)は、発射球数に対して入賞に応じて賞球として払出される遊技球数の割合である「ベース」が、当該制御が行なわれないときと比べて、高い状態であるので、「高ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御が行なわれないときは、「低ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御は、可変入賞球装置15、すなわち、電動チューリップにより入賞をサポートすることにより可変入賞球装置15への入賞を容易化する制御であり、「電チューサポート制御」と呼ばれる。
この実施の形態においては、大当り確率の状態を示す用語として、「高確率状態(確変状態)」と、「低確率状態(非確変状態)」とを用い、ベースの状態の組合せを示す用語として、「高ベース状態(電チューサポート制御状態)」と、「低ベース状態(非電チューサポート制御状態)」とを用いる。
また、この実施の形態においては、大当り確率の状態およびベースの状態の組合せを示す用語として、「低確低ベース状態」、「低確高ベース状態」、および、「高確高ベース状態」を用いる。「低確低ベース状態」とは、大当り確率の状態が低確率状態で、かつ、ベースの状態が低ベース状態であることを示す状態である。「低確高ベース状態」とは、大当り確率の状態が低確率状態で、かつ、ベースの状態が高ベース状態であることを示す状態である。「高確高ベース状態」とは、大当り確率の状態が高確率状態で、かつ、ベースの状態が高ベース状態であることを示す状態である。
図2に示すように、15ラウンドの大当りとしては、通常大当りと確変大当りとの複数種類の大当りが設けられている。通常大当りは、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、非確変状態、時短状態、および、高ベース状態(低確高ベース状態)に制御される大当りである。通常大当りにおいては、非確変状態が次回の大当りが発生するまでの期間継続し、時短状態、および、高ベース状態が、変動表示が100回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまでの期間継続する。なお、通常大当りは、非確変状態、非時短状態、および、非電チューサポート制御状態(低確低ベース状態)に制御される大当りとなるように制御するものであってもよい。
確変大当りは、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、確変状態、時短状態、および、高ベース状態(高確高ベース状態)に移行する制御が行なわれる大当りである。確変大当りにおいては、このような高確高ベース状態が、変動表示が100回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまでの期間継続する。なお、確変大当りの終了条件を次回の大当りが発生するまでという条件としてもよい。
図3は、主基板(遊技制御基板)および演出制御基板における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3には、払出制御基板37等も示されている。主基板31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムにしたがって制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ROM54およびRAM55が内蔵された1チップマイクロコンピュータである。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板(図示省略)において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう。
演出制御基板80は、演出制御用マイクロコンピュータ100、ROM102、RAM103、VDP109、および、I/Oポート部105等を搭載している。ROM102は、表示制御等の演出制御用のプログラムおよびデータ等を記憶する。RAM103は、ワークメモリとして使用される。ROM102およびRAM103は、演出制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されてもよい。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行なう。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、主基板31から演出制御基板80の方向への一方向にのみ信号を通過させる中継基板77を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出表示装置9の変動表示制御を行なう他、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行なうとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行なう等、各種の演出制御を行なう。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン125に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ121から、I/Oポート部105の入力ポートを介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、I/Oポート部105の入力ポートを介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、I/Oポート部105の入力ポートを介して入力する。また、演出制御用CPU101は、I/Oポート部105の出力ポートを介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。また、演出制御用CPU101は、モータ駆動回路(図示省略)を介して役物モータ17を駆動して役物12を動作させる。
図4は、各乱数を示す説明図である。図4においては、乱数の種別、更新範囲、用途、および、加算条件が示されている。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダムR:大当りにするか否かを判定する当り判定用のランダムカウンタである。ランダムRは、10MHzで1ずつ更新され、0から加算更新されてその上限である65535まで加算更新された後再度0から加算更新される。(2)ランダム1(MR1):大当りの種類(種別、通常大当り、および、確変大当りのいずれかの種別)および大当り図柄を決定する(大当り種別判定用、大当り図柄決定用)。(3)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)。(4)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)。(5)ランダム4(MR4):普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)。(6)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)。
この実施の形態では、特定遊技状態である大当りとして、通常大当り、および、確変大当りという複数の種別が含まれている。したがって、大当り判定用乱数(ランダムR)の値に基づいて、大当りとする決定がされたときには、大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当りの種別が、これらいずれかの大当り種別に決定される。さらに、大当りの種別が決定されるときに、同時に大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当り図柄も決定される。したがって、ランダム1は、大当り図柄決定用乱数でもある。
また、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴にしたがってグループ化したものである。変動パターン種別には、1または複数の変動パターンが属している。変動パターン種別は、変動種別と呼ばれる場合もある。
この実施の形態では、変動パターンが、リーチを伴なわない変動パターン種別である通常変動パターン種別と、リーチを伴なう変動パターン種別であるリーチ変動パターン種別とに種別分けされている。
このような変動パターン種別は、表示結果がはずれとなる場合に、時短状態であるときと、時短状態でないときとで、変動パターン種別の選択割合が異なるように設定されていることにより、時短状態であるときには、時短状態でないときと比べて、変動時間が短縮される。たとえば、時短状態では、時短状態でないときと比べて、変動時間の平均時間を短くするために、所定の変動パターンの変動時間が時短でないときよりも短く設定されたり、変動パターン種別のうち最も変動時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高くなり、リーチ種別が選択されるときでも変動パターン種別のうち最も変動時間が短いノーマルリーチの変動パターンが選択される割合が高くなるように設定されたりすることで、時短状態でないときと比べて、変動時間の平均時間が短くなる。
なお、このような変動パターン種別は、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定数以上であるときと、所定数未満であるときとで選択割合が異なるように設定されることにより、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定数以上であるときには、各特別図柄の保留記憶数が所定数未満であるときと比べて、変動表示時間が短縮される保留数短縮制御を実行するようにしてもよい。たとえば、保留数短縮制御状態では、保留数短縮制御状態でないときと比べて、通常変動パターン種別のような変動表示時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高くなるように設定されることで、保留数短縮制御状態でないときと比べて、変動表示時間の平均時間が短くなるようにしてもよい。また、保留数短縮制御では、保留数短縮制御状態でないときと比べて、同じ変動パターン種別が選択される場合でも、その変動パターン種別の変動表示時間自体を短くしてもよい。
また、変動パターンは、変動パターン種別を決定してから変動パターンを決定する2段階の決定方法ではなく、1回の乱数抽選により変動パターンが決定される1段階の決定方法としてもよい。
図5は、大当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図5(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態、すなわち非確変状態)において用いられる通常時(非確変時)大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。
通常時大当り判定テーブルには、図5(A)の左欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定され、確変時大当り判定テーブルには、図5(A)の右欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定されている。確変時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値は、通常時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値と共通の大当り判定値(通常時大当り判定値または第1大当り判定値という)に、確変時固有の大当り判定値が加えられたことにより、確変時大当り判定テーブルよりも多い個数(10倍の個数)の大当り判定値(確変時大当り判定値または第2大当り判定値という)が設定されている。これにより、確変状態には、通常状態よりも高い確率で大当りとする判定がなされる。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値と比較するのであるが、大当り判定用乱数値が図5(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(通常大当り、または、確変大当り)にすることに決定する。なお、図5(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。
図5(B),(C)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図5(B)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことに基づく保留記憶(第1保留記憶ともいう)を用いて大当り種別を決定する場合(第1特別図柄の変動表示が行なわれるとき)に用いる第1特別図柄大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)である。図5(C)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことに基づく保留記憶(第2保留記憶ともいう)を用いて大当り種別を決定する場合(第2特別図柄の変動表示が行なわれるとき)に用いる第2特別図柄大当り種別判定テーブルである。
図5(B)、および、図5(C)の第1,第2特別図柄大当り種別判定テーブルのそれぞれは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)に基づいて、大当りの種別を「通常大当り」と「確変大当り」とのうちのいずれかに決定するとともに、大当り図柄を決定するために参照される。
図5(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。
また、図5(B),(C)に示すように、大当り種別判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄を決定する判定値(大当り図柄判定値)としても用いられる。「通常大当り」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「3」に対応した判定値としても設定されている。「確変大当り」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「7」に対応した判定値としても設定されている。
大当り種別判定テーブルを用いて、CPU56は、大当り種別として、ランダム1の値が一致した大当り種別判定値に対応する種別を決定するともに、大当り図柄として、ランダム1の値が一致した大当り図柄を決定する。これにより、大当り種別と、大当り種別に対応する大当り図柄とが同時に決定される。
図5(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルと図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルとは、確変大当りに決定される割合が同じである。このような場合には、第1特別図柄と第2特別図柄とで大当り種別判定テーブルを分けなくてもよい。また、大当り種別として、大当り遊技状態での最大ラウンド数が異なる複数種類の大当りのうちから大当り種別を選択するときには、図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、図5(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、ラウンド数が多い大当り種別が選択される割合が高くなるように設定してもよい。このようにすれば、高ベース状態において、大当りの種別選択が遊技者にとって有利となり、遊技の興趣を向上させることができる。また、図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、図5(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、確変大当りに決定される割合を高くしてもよい。そうすることにより、第2特別図柄の変動表示の方が、第1特別図柄の変動表示よりも、確変大当りとなる割合を高くすることができる。また、第1特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、第2特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、確変大当りに決定される割合が高くなるようにしてもよい。
次に、図6を用いて、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、特別図柄および演出図柄の変動パターンを選択決定するために用いる変動パターンテーブルについて説明する。図6は、変動パターンを決定するために用いる変動パターンテーブルを表形式で示す図である。
図6には、(a)に通常状態はずれ時判定テーブル、(b)に時短状態はずれ時判定テーブルが示されている。また、(c)に通常大当り時判定テーブル、(d)に確変大当り時判定テーブルが示されている。図6(a)〜(d)の各判定テーブルは、ROM54に記憶されており、遊技状態に応じて選択され、変動パターン種別および変動パターンを判定(決定)するために用いられる。
図6に示す判定テーブルは、ランダム2と変動パターン種別との関係を示す変動パターン種別判定テーブルと、各変動パターン種別についてランダム3と各種別に属する変動パターンとの関係を示す変動パターン判定テーブルとを含む。
図6の各テーブルでの「変動パターン種別」または「変動パターン」の欄において、「通常」または「通常変動」は、リーチとならない通常変動パターンを示す。
また、図6の各テーブルでの「ノーマルリーチ」は、リーチ状態となったときに特に派手な演出を実行しないノーマルリーチの変動パターンを示している。「スーパーリーチ」は、リーチ状態となったときに特別な演出画像を表示するリーチ演出を行なう変動パターンを示している。
また、前述したように、「スーパーリーチ」は、「ノーマルリーチ」と比べて大当りとなるときに選択される割合が高く、大当りとなる信頼度が高い変動パターンである。さらに、「スーパーリーチ」は、「ノーマルリーチ」と比べて変動時間が長い(たとえば、ノーマルリーチ10秒、スーパーリーチ50秒〜80秒)変動パターンである。なお、スーパーリーチには、4種類の変動パターンが設定されており、第1スーパーリーチ<第2スーパーリーチ<第3スーパーリーチ<第4スーパーリーチとなるような関係で大当り期待度(大当りとなる可能性)が高いことを示す。
なお、“期待度”とは、大当りに対する期待度、確変に対する期待度等を含む概念である。具体的には、大当りに対する期待度(信頼度ともいう)とは、各リーチ変動パターンが選択された場合に大当りとなる期待度(大当りとなる割合)であり、たとえば、リーチ変動が100回行なわれた場合に60回大当りとなるのであれば、大当りに対する期待度が60%(大当りが出現する出現率(確率)が60%)となる。また、確変に対する期待度とは、確変状態に移行する期待度(確変となる割合)のことをいう。
なお、はずれ時判定テーブルに示される変動パターンは、変動表示の最終的な表示結果が「はずれ」の表示結果となる変動パターンである。通常大当り時判定テーブルに示される変動パターンは、変動表示の最終的な表示結果が「通常大当り」の表示結果となる変動パターンである。確変大当り時判定テーブルに示される変動パターンは、変動表示の最終的な表示結果が「確変大当り」の表示結果となる変動パターンである。
これらの情報に基づいて、たとえば、図6(a)の「変動パターン」の欄に示された「第4スーパーリーチ (80秒)」という変動パターンは、「はずれ表示結果となる変動時間が80秒で実行される第4スーパーリーチの変動パターン」であることが示される。
図6のテーブルで「ランダム2範囲」および「変動パターン種別」という記載がされた欄は、「ランダム2範囲」と「変動パターン種別」との関係を示す変動パターン種別判定テーブル部としての機能を示す欄である。たとえば、図6(a)を例にとれば、「通常」、「ノーマルリーチ」、「スーパーリーチ」というような複数の変動パターン種別のそれぞれに、ランダム2(1〜251)のすべての値が複数の数値範囲に分けて割振られている。たとえば、図6(a)を例にとれば、所定のタイミングで抽出したランダム2の値が1〜251の乱数値のうち、140〜229に割振られた判定値のいずれかの数値と合致すると、変動パターン種別として「ノーマルリーチ」とすることが決定される。
また、図6のテーブルで「ランダム3範囲」および「変動パターン」という記載がされた欄は、「ランダム3範囲」と「変動パターン」との関係を示す変動パターン判定テーブル部としての機能を示す欄である。変動パターン種別判定テーブルの各種別に対応して示されている変動パターンが、各種別に属する変動パターンである。たとえば、図6(a)を例にとれば、「スーパーリーチ」の種別に属する変動パターンは、「第1スーパーリーチ」、「第2スーパーリーチ」、「第3スーパーリーチ」、および、「第4スーパーリーチ」である。
各変動パターン種別に対応する複数の変動パターンのそれぞれに、ランダム3(1〜220)のすべての値が、複数の数値範囲に分けて割振られている。たとえば、図6(a)を例にとれば、「スーパーリーチ」の変動パターン種別とすることが決定されたときに、所定のタイミングで抽出したランダム3が1〜220の乱数値のうち、1〜70に割振られた判定値のいずれかの数値と合致すると、「第1スーパーリーチ(50秒)」の変動パターンとすることが決定される。
第1特別図柄または第2特別図柄について変動表示結果がはずれとなるときには、変動パターンを決定するために、次のように判定テーブルを選択する。非時短状態において、変動表示結果がはずれとなるときには、図6(a)の通常状態はずれ時判定テーブルを選択する。一方、時短状態において、変動表示結果がはずれとなるときには、図6(b)の時短状態はずれ時判定テーブルを選択する。なお、図6(a),図6(b)の判定テーブルを用いることで、保留数に関わらず、通常状態はずれ時、時短状態はずれ時でのリーチ割合を一定にしている。
時短状態か否かにかかわらず第1特別図柄または第2特別図柄について変動表示結果が大当りとなるときには、変動パターンを決定するために、次のように判定テーブルを選択する。変動表示結果が通常大当りとなるときには、図6(c)の通常大当り時判定テーブルを選択する。時短状態か否かにかかわらず変動表示結果が確変大当りとなるときには、図6(d)の確変大当り時判定テーブルを選択する。
図6(b)の時短状態はずれ時判定テーブルでは、図6(a)の通常状態はずれ時判定テーブルと比べて、通常変動の変動時間が短く設定されている。そして、図6(b)の時短状態はずれ時判定テーブルでは、図6(a)の通常状態はずれ時判定テーブルと比べて、リーチ変動(ノーマルリーチ変動およびスーパーリーチ変動を含む)よりも変動時間が短い通常変動(非リーチはずれ変動(リーチとならずにはずれ表示結果となる変動))に決定される割合が高く、通常変動よりも変動時間が長いリーチ変動に決定される割合が低くなるように、データが設定されている。
これにより、非時短状態(通常状態)のときと比べて、時短状態のときの方が、変動時間が短い変動パターンが選択される割合が高いので、時短状態のときの方が、非時短状態のときよりも平均的に短い変動時間で変動表示が行なわれることとなる。このように判定テーブルを選択することにより時短状態を実現することができる。また、通常変動を非時短状態よりも時短状態ときの方が変動時間が短くなるように設定することで、時短状態中の保留消化を短縮することができる。
はずれとなるときに選択される図6(a)および図6(b)の判定テーブルでは、リーチの種別の選択割合がノーマルリーチ>スーパーリーチとなるような高低関係で選択されるようにデータが設定されている。一方、大当りとなるときに選択される図6(c)および図6(d)の判定テーブルでは、リーチの種別の選択割合がノーマルリーチ<スーパーリーチというような割合の高低関係で選択されるようにデータが設定されている。これにより、大当りとなるときには、はずれとなるときと比べ、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれる割合(リーチが選択されるときにおけるスーパーリーチのリーチ演出が占める割合)が高くなるので、スーパーリーチのリーチ演出がされることにより、遊技者の期待感を高めることができる。
また、大当りのうち確変大当りとなるときに選択される図6(d)の判定テーブルでは、大当りのうち通常大当りとなるときに選択される図6(c)の判定テーブルと比べて、ノーマルリーチに対してスーパーリーチ演出の種別が選択される割合が高くなるようにデータが設定されている。これにより、確変大当りとなるときには、通常大当りとなるときと比べて、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれる割合(リーチが選択されるときにおけるスーパーリーチのリーチ演出が占める割合)が高くなるので、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれることにより、遊技者の確変大当りへの期待感を高めることができる。
なお、このような変動パターンは、変動表示をする第1特別図柄および第2特別図柄の合算保留記憶数(合計値)が所定数以上であるとき(たとえば、合算保留記憶数が3以上)と、所定数未満であるときとで選択割合が異なるように設定されることにより、合算保留記憶数が所定数以上であるときには、合算保留記憶数が所定数未満であるときと比べて、変動時間が短縮される保留数短縮制御を実行するようにしてもよい。ただし、保留数短縮制御が実行される条件下でも(たとえば、合算保留記憶数が3以上)リーチ(ノーマルリーチ、スーパーリーチ含む)の割合を一定にすることで、リーチに対する期待感が保たれる。また、リーチの中でもスーパーリーチのみ変動時間が短縮されないようにして、保留数時短制御を実行するようにしてもよい。さらに、保留数時短制御は変動時間が短い通常変動が高い割合で選択されるようにすることで実行可能としてもよく、各変動パターン自体の変動時間を短くすることで実行可能としてもよいし、その組合せでもよい。
図7は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。遊技制御用マイクロコンピュータ560においては、図7に示すように、遊技制御状態に応じて、各種の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100へ送信する。
図7のうち、主なコマンドを説明する。コマンド80XX(H)は、特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置9において変動表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6に示すような使用され得る変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。したがって、演出制御用CPU101は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C03(H)は、大当りとするか否か、および大当り種別を示す表示結果指定コマンドである。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の変動表示を開始することを示す第1図柄変動指定コマンドである。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の変動表示を開始することを示す第2図柄変動指定コマンドである。コマンド8F00(H)は、第1,第2特別図柄の変動を終了することを指定するコマンド(図柄確定指定コマンド)である。
コマンドA001〜A002(H)は、大当りの種別(通常大当り、または、確変大当り)ごとに大当り遊技状態開始を指定する大当り開始指定コマンドである。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す大入賞口開放中指定コマンドである。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放後(閉鎖)を示す大入賞口開放後指定コマンドである。
コマンドA301〜A302(H)は、大当りの種別(通常大当り、または、確変大当り)ごとに大当り遊技状態終了を指定する大当り終了指定コマンドである。
コマンドA401(H)は、第1始動入賞があったことを指定する第1始動入賞指定コマンドである。コマンドA402(H)は、第2始動入賞があったことを指定する第2始動入賞指定コマンドである。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態(低確率状態)であることを指定する通常状態指定コマンドである。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(高ベース状態)であることを指定する時短状態指定コマンドである。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態(高確率状態)であることを指定する確変状態指定コマンドである。
コマンドC0XX(H)は、合算保留記憶数を示す合算保留記憶数指定コマンドである。コマンドC100(H)は、合算保留記憶数が1減算されることを示す合算保留記憶数減算指定コマンドである。この実施の形態では、合算保留記憶数指定コマンドは、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への遊技球の始動入賞時(たとえば、後述する始動口スイッチ通過処理の実行時)に、演出制御用マイクロコンピュータ100に送られる。また、合算保留記憶数減算指定コマンドは、変動表示開始時(たとえば、後述する特別図柄変動表示中処理の実行時)に演出制御用マイクロコンピュータ100に送られる。なお、合算保留記憶指定コマンドおよび保留記憶数減算指定コマンドを兼用してもよい。たとえば、合算保留記憶数指定コマンドを、減算後の保留記憶数を特定可能なコマンドとして用いてもよい。なお、合算保留記憶数としてではなく、第1保留記憶数と第2保留記憶数とを特定可能なコマンドをそれぞれ送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100が第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値を合算保留記憶数として特定してもよい。
コマンドC2XX(H)およびコマンドC3XX(H)は、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞時における大当り判定、大当り種別判定、変動パターン種別判定等の入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンドである。このうち、コマンドC2XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否か、および、大当りの種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC3XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す変動種別コマンドである。
この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、始動入賞時に、大当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りとなることを指定する値、および、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう。変動種別コマンドのEXTデータに変動パターン種別の判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が、図柄指定コマンドに設定されている値に基づき、始動入賞時に、表示結果が大当りとなるか否か、および、大当りの種別を認識できるとともに、変動種別コマンドに基づき、変動パターン種別を認識できる。
また、コマンドD0XXは、大入賞口への遊技球の入賞があったことを通知する大入賞口入賞通知コマンドである。大入賞口入賞通知コマンドは、たとえば、大入賞口を遊技球が通過したときに、主基板31から演出制御基板80と送信される。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560側での保留記憶に対応する乱数等のデータ(保留記憶データ)を保存する領域(保留記憶バッファ)の構成例を説明する。保留記憶バッファは、RAM55に設けられる。
第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数である大当り判定用乱数(ランダムR)、および、ソフトウェア乱数である大当り種別決定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。
第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞に基づいて、CPU56は、乱数回路503およびソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタからこのような乱数値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。具体的に、第1始動入賞口13への入賞に基づいて、これら乱数値が抽出されて第1保留記憶バッファに保存される。また、第2始動入賞口14への入賞に基づいて、これら乱数値が抽出されて第2保留記憶バッファに保存される。
第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに前述のような始動入賞に関する情報が記憶されることを「保留記憶される」と示す場合がある。なお、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)は、始動入賞時に抽出して保存領域に予め格納しておくのではなく、後述する変動パターン設定処理(特別図柄の変動開始時)に抽出するようにしてもよい。
このように保留記憶バッファに記憶されたデータは、後述するように、始動入賞時に読出されて先読み予告演出のために用いられるとともに、変動表示開始時に読出されて変動表示のために用いられる。
第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞があったときには、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、第1(第2)始動入賞指定コマンド、および、合算保留記憶数指定コマンドというような、始動入賞時判定処理の判定結果を示すコマンドが、主基板31から演出制御基板80へと送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100のRAM103に設けられた始動入賞時受信コマンドバッファには、受信した図柄指定コマンド、変動種別コマンド、第1(第2)始動入賞指定コマンド、および、合算保留記憶数指定コマンド等の各種コマンドを対応付けて格納できるように、受信したコマンドを特定可能なデータを記憶する記憶領域が確保されている。
この実施の形態において、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示に対応して行なわれる演出図柄の演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、演出図柄の変動表示動作、リーチ演出等における演出表示動作、あるいは、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出動作というような、様々な演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。また、予告演出制御パターンは、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ等から構成されている。
次に、パチンコ遊技機1の動作について説明する。パチンコ遊技機1においては、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が予め定められたメイン処理を実行すると、所定時間(たとえば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかりタイマ割込処理が実行されることにより、各種の遊技制御が実行可能となる。
メイン処理においては、たとえば、必要な初期設定処理、通常時の初期化処理、通常時以外の遊技状態復旧処理、乱数回路設定処理(乱数回路503を初期設定)、表示用乱数更新処理(変動パターンの種別決定、変動パターン決定等の各種乱数の更新処理)、および、初期値用乱数更新処理(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタのカウント値の初期値の更新処理)等が実行される。
図8は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込が発生すると、CPU56は、図8に示すステップS(以下、単に「S」と示す)20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(S20)。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行なう(スイッチ処理:S21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう表示制御処理を実行する(S22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、S32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数および大当り種別判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行なう(判定用乱数更新処理:S23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行なう(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:S24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行なう(S26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行し、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行なう(S27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行し、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行なう(演出制御コマンド制御処理:S28)。さらに、CPU56は、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する情報出力処理を行なう(S29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号に基づく賞球個数の設定等を行なう賞球処理を実行する(S30)。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(S31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行なうための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行なう(S32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行なうための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行なう(S33)。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(S34)、処理を終了する。以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は所定時間毎に起動されることになる。
図9は、特別図柄プロセス処理(S26)を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理においては、始動口スイッチ通過処理を実行する(S312)。そして、内部状態に応じて、S300〜S307のうちのいずれかの処理を行なう。
遊技制御用マイクロコンピュータ560において、RAM55には、前述したように、第1始動入賞口13への始動入賞に基づいて得られる大当り判定用乱数等の保留記憶データ(第1保留記憶データ)が記憶される第1保留記憶バッファと、第2始動入賞口14への始動入賞に基づいて得られる大当り判定用乱数等の保留記憶データ(第2保留記憶データ)が記憶される第2保留記憶バッファとが設けられている。これら各保留記憶バッファには、各保留記憶の記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。
始動口スイッチ通過処理では、第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、第1保留記憶数が上限値(たとえば、4)に達していないことを条件として、第1保留記憶データの記憶数を計数する第1保留記憶数カウンタの値を1増やし、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから数値データ(たとえば、大当り判定用乱数、変動パターン種別判定用乱数、および、変動パターン判定用乱数)を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。さらに、合算保留記憶数カウンタの値を1増やし、合算後の合算保留記憶数カウンタの値に対応した保留特定領域に「第1」を示すデータを保存(格納)する処理を実行する。一方、第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、第2保留記憶数が上限値(たとえば、4)に達していないことを条件として、第2保留記憶データの記憶数を計数する第2保留記憶数カウンタの値を1増やし、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから数値データ(たとえば、大当り判定用乱数、変動パターン種別判定用乱数、および、変動パターン判定用乱数)を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。さらに、合算保留記憶数カウンタの値を1増やし、合算後の合算保留記憶数カウンタの値に対応した保留特定領域に「第2」を示すデータを保存(格納)する処理を実行する。
S300〜S307の処理は、以下のような処理である。特別図柄通常処理(S300)は、変動表示の表示結果を大当りとするか否かの決定、および、大当りとする場合の大当り種別の決定等を行なう処理である。変動パターン設定処理(S301)は、変動パターンの決定(変動パターン種別判定用乱数および変動パターン判定用乱数を用いた変動パターンの決定)、および、決定された変動パターンに応じて変動時間を計時するための変動時間タイマの計時開始等の制御を行なう処理である。
表示結果指定コマンド送信処理(S302)は、演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行なう処理である。特別図柄変動中処理(S303)は、変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過すると特別図柄停止処理にプロセスを進める処理である。特別図柄停止処理(S304)は、決定された変動パターンに対応する変動時間の経過が変動時間タイマにより計時されたときに第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける変動表示を停止して停止図柄を導出表示させる処理である。
大入賞口開放前処理(S305)は、大当りの種別に応じて、特別可変入賞球装置20において大入賞口を開放する制御等を行なう処理である。大入賞口開放中処理(S306)は、大当り遊技状態中のラウンド表示演出用の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御、および、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう処理である。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、大入賞口開放前処理(S305)に移行する。また、全てのラウンドを終えた場合には、大当り終了処理(S307)に移行する。大当り終了処理(S307)は、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行なわせるための制御等を行なう処理である。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100の動作を説明する。図10は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。
演出制御用CPU101は、電源が投入されると、演出制御メイン処理の実行を開始する。演出制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(たとえば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(S702)を行なうループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。演出制御メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(S703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドがどのようなことを指示するコマンドであるかを特定可能なフラグ等のデータをセットする処理(たとえば、RAM103に設けられた各種コマンド格納領域に受信したコマンドを特定可能なデータを格納する処理等)等を行なう(コマンド解析処理:S704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行なう(S705)。演出制御プロセス処理では、S704で解析した演出制御コマンドの内容にしたがって演出表示装置9での演出図柄の変動表示等の各種演出を行なうために、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出制御を実行する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数(演出図柄の左停止図柄決定用のSR1−1、演出図柄の中停止図柄決定用のSR1−2、演出図柄の右停止図柄決定用のSR1−3等)を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(S706)。このような乱数SR1−1〜SR1−3のそれぞれは、ソフトウェアによりカウント値を更新するランダムカウンタのカウントにより生成されるものであり、それぞれについて予め定められた範囲内でそれぞれ巡回更新され、それぞれについて定められたタイミングで抽出されることにより乱数として用いられる。
次いで、保留表示エリアにおける保留表示の表示状態の制御(保留表示の移動、消去等)を行なう保留記憶表示制御処理を実行する(S707)。
このような演出制御メイン処理が実行されることにより、演出制御用マイクロコンピュータ100では、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信され、受信した演出制御コマンドに応じて、演出表示装置9、各種ランプ、および、スピーカ27等の演出装置を制御することにより、遊技状態に応じた各種の演出制御が行なわれる。
ここで、演出制御基板80に搭載されたRAM103には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、演出制御用データ保持エリアが設けられている。演出制御用データ保持エリアは、演出制御フラグ設定部と、演出制御タイマ設定部と、演出制御カウンタ設定部と、演出制御バッファ設定部とを備えている。
演出制御フラグ設定部には、たとえば演出表示装置9の画面上における演出画像の表示状態等といった演出動作状態や主基板31から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。たとえば、演出制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部には、たとえば演出表示装置9の画面上における演出画像の表示動作等といった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。たとえば、演出制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。たとえば、演出制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。たとえば、演出制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図11は、図10に示された演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、先読み演出を実行するか否かの決定、および、先読み演出の種類の選択をする先読み演出処理(S500)を実行した後、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800〜S807のうちのいずれかの処理を行なう。
演出制御プロセス処理では、以下のような処理が実行される。演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の変動表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
先読み演出処理(S500)は、先読み演出を実行するか否か等の先読み判定、および、先読み演出を実行するときの演出態様の決定等を行なう処理である。先読み演出とは、ある保留情報(保留記憶情報)に基づいた特別図柄の変動表示(図柄変動)の順番が到来する前に、その保留情報を先読みしてその保留情報に基づいた特別図柄の変動表示の内容を判定して、将来の特別図柄の変動表示がどのようになるかを、それよりも前の段階で予告をする等の演出技術である。たとえば、保留情報が大当りであるときに、当該保留情報による変動表示が実行される前に、当該保留情報に対応する保留表示の表示態様に基づいて、後に大当りが発生する可能性のあることを予告するといった類の演出が先読み演出として行なわれる。以下では、先読み演出の対象とした保留情報に基づいた変動表示を「ターゲットの変動表示」と称する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する処理等を行なう処理である。変動パターンコマンドを受信していれば、演出図柄変動開始処理に移行する。
演出図柄変動開始処理(S801)は、演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始されるように制御するための処理である。演出図柄変動中処理(S802)は、変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替えタイミングを制御する処理等を行なう処理である。演出図柄変動停止処理(S803)は、演出図柄(飾り図柄)の変動表示を停止し、変動表示の表示結果(最終停止図柄)を導出表示する制御を行なう処理である。
大当り表示処理(S804)は、変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するためのファンファーレ演出を表示する制御等の表示制御を行なう処理である。ラウンド中処理(S805)は、ラウンド中の表示制御を行なう処理である。ラウンド終了条件が成立したときに、最終ラウンドが終了していなければ、ラウンド後処理に移行する。ラウンド後処理(S806)は、ラウンド間の表示制御を行なう処理である。ラウンド開始条件が成立したら、ラウンド中処理に移行する。また、最終ラウンドが終了していれば、大当り終了処理に移行する。大当り終了演出処理(S807)は、演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行なう処理である。
演出制御用CPU101は、変動表示の開始時から変動表示の停止時まで、および、大当り遊技状態開始時から大当り遊技状態終了時までの予め定められた演出制御期間中に、ROM102に格納されたプロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行なう。
プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と、表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組合せが複数集まったデータとで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄(飾り図柄)の変動表示の変動時間(変動表示時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行なう。このようなプロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
次に、本実施の形態で実行される各種の演出について説明する。本実施の形態では、変動表示の表示結果が大当り表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御される。そして、大当り遊技状態中であるラウンド中には、遊技球の入賞によって付与される遊技球数に関連した報知演出が実行される。ここで、遊技球数に関連した報知演出には、入賞した遊技球に対して払出される獲得遊技球の数を報知する演出が含まれる。また、遊技球数に関連した報知演出には、オーバー入賞が発生したときに報知の態様を変化させることでオーバー入賞の発生を報知する演出が含まれる。このように、遊技球数に関連した演出とは、獲得した遊技球(遊技球数)に対する何らかの報知を行なう演出である。
また、遊技球数に関連した報知演出は、複数の種類が設けられている。たとえば、演出状態が第1演出状態のときには、第1報知態様により報知演出が実行され、演出状態が第2演出状態のときには、第2報知態様により報知演出が実行される。つまり、報知演出は、演出状態により異なる報知演出が実行されることとなる。第1報知態様による報知演出は、ラウンド中(大当り遊技状態中)に付与された遊技媒体数が所定数となったことに基づいて実行される。また、第2報知態様による報知演出は、ラウンド中(大当り遊技状態中)に付与された遊技媒体数が所定数とは異なる特定数となったことに基づいて実行される。
ラウンド中(大当り遊技状態中)においては、遊技球が特別可変入賞球装置20に入賞する毎に、付与された遊技球数が可変表示可能に表示される。また、ラウンド中(大当り遊技状態中)における演出状態を第1演出状態とするか第2演出状態とするかを選択することが可能である。また、オーバー入賞により獲得する遊技球数についても、遊技球数に関連した報知演出の遊技球数のカウントに考慮される。
以下に、報知演出の具体例を説明する。図12は、報知演出を説明するための図である。ここで、本実施の形態では、1回の大当りで獲得できる遊技球の総数は、約1500個である。具体的には、1回のラウンドにおいて、遊技球1個の入賞に対して10個の払出しがあり、10個入賞するまでラウンドが継続されるので、1ラウンドあたり約100個(10×10=100)の遊技球を獲得することができる。また、大当りが継続する場合には、前回の獲得総数表示の値が引継がれる。図12では、2回目以降の大当りが実行された場合が示されている。
図12(a)は、大当り表示結果となっときの大当り遊技中の1ラウンド目における演出表示装置9の表示画面を示す図である。1ラウンド目においては、ラウンド中における演出状態を2つのモードのうちから選択可能とする演出が実行される。演出表示装置9の画面の左側には、女の子キャラクタによるAモード画像211が表示される。また、演出表示装置9の画面の右側には、男の子キャラクタによるBモード画像212が表示される。遊技者は、遊技者の選択操作を促す左右の矢印で示されるモード選択画像210に従い、いずれか一方のモードを選択する。ラウンド開始時には、初期値としてAモード画像211が選択されているとともに、モード選択画像210の左側が選択されている。これらの画像が選択されていることは、画像の点滅により知ることができる。なお、点滅ではなく選択されている方の画像を太枠で囲む等としてもよく、いずれのモードが選択されていることが分かればどのような態様であってもよい。
遊技者は、1ラウンドの期間中いずれかのモードを選択することが可能である。このようなモード(演出状態)の切替えは、スティックコントローラ122を左右に操作することで変更可能である。なお、十字キー等の操作手段により左右の選択が変更可能となるようにしてもよいし、プッシュボタン120の押下げによりモードが切替るようにしてもよい。また、演出モードは3種類以上設けられていてもよいし、大当りの回数毎に選択できる演出モードの種類が増加されていくようにしてもよい。また、モードの選択期間は、1ラウンド以外のラウンドでもよく、ラウンド中の所定時間(たとえば、10秒)に限って選択操作が可能となるようにしてもよい。また、大当り毎に新たな演出モードが初期値(最初に選択されているモードの種類)として設定されるようにしてもよい。
図12(b)〜(d)は、Aモードが選択された場合の演出表示装置9の表示画面を示す説明図である。また、図12(e)〜(g)は、Bモードが選択された場合の演出表示装置9の表示画面を示す説明図である。図12(b)に示すように、Aモードが選択された場合には、画面左上に、大入賞口に入賞することにより獲得した遊技球数の獲得総数表示画像205が表示される。獲得総数表示画像205は、遊技球が大入賞口に入賞する毎に増加していく。図12(b)では、大当りにおける遊技球の獲得総数が2000個であることが示されている。また、大入賞口に入賞することにより獲得した遊技球数が500個の倍数を超える毎に画面中央に第1報知画像204が表示される。図12(b)では、遊技球数が500個の4倍である2000個を超えたときに第1報知画像204により、遊技球が2000個獲得されたことが示される。また、画面右上に女の子画像203が表示される。なお、獲得総数表示画像205で表示される数字と第1報知画像204として表示される数字とは瞬間的なタイミングで同じ表示である場合を示している。また、獲得総数が区切りのよい数字でない場合(たとえば、13個ずつ増加する場合等)には、獲得総数表示画像205で表示される数字と第1報知画像204として表示される数字とは異なる(獲得総数表示画像205で表示される数字が2013、第1報知画像204として表示される数字が2000等)ことがある。
図12(c)は、図12(b)と同じ大当りの中で獲得した遊技球の獲得総数が2500個となった場合の演出表示装置9の表示画面を示している。図12(c)に示すように、獲得総数表示画像205により、遊技球の獲得総数が2500個であることが示される。また、遊技球数が500の5倍である2500個を超えたときに第1報知画像204により、遊技球が2500個獲得されたことが示される。また、女の子画像203が図12(b)のときとは異なる人物で表示される。さらに、4回目の大当りでは、演出表示装置9の表示画面が図12(d)のようになる。図12(d)では、獲得総数表示画像205が5000個であることが示される。また、遊技球数が500の10倍である5000個を超えたときに第1報知画像204により、遊技球が5000個獲得されたことが示される。また、女の子画像203が図12(b)や図12(c)のときとは異なる人物で表示される。このように、遊技球数が500の倍数を超えたときは、第1報知画像204とともに女の子画像203も変化する。ここで、第1報知画像204と女の子画像203とは、次の第1報知画像204と女の子画像203に変化するまで継続して表示される。しかし、第1報知画像204と女の子画像203とが所定時間経過することにより消去されるようにしてもよい。
次に図12(a)においてBモードが選択された場合について説明する。図12(e)に示すように、Bモードが選択された場合には、画面左上に、大入賞口に入賞することにより獲得した遊技球数の獲得総数表示画像215が表示される。獲得総数表示画像215は、遊技球が大入賞口に入賞する毎に増加していく。ここで、Bモードでの獲得総数表示画像215とAモードでの獲得総数表示画像205は、文字の表示態様が異なっている。このように、演出モードにより獲得総数の表示を異ならせているが、獲得総数の表示はモードによらず同じであってもよい。図12(e)では、大当りにおける遊技球の獲得総数が2000個であることが示されている。また、画面右上に男の子画像213が表示される。Bモードでは、このような男の子画像213による演出が実行される。しかし、Aモードとは異なり、Bモードでは、遊技球の獲得総数が2000個を超えたとしても画面中央に獲得した遊技球の総数を報知する演出は実行されない。なお、図12(e)では、男の子画像213を表示せずに、別の演出画像が表示されるようにしてもよい。
図12(f)は、図12(e)と同じ大当りの中で獲得した遊技球の獲得総数が2500個となった場合の演出表示装置9の表示画面を示している。図12(f)に示すように、獲得総数表示画像215により遊技球の獲得総数が2500個であることが示される。また、遊技球数が2500個を超えたときに第2報知画像214により、遊技球が2500個獲得されたことが示される。Bモードでは、入賞口に入賞することにより獲得した遊技球数が2500個の倍数を超える毎に画面中央に第2報知画像214が表示される。図12(f)では、遊技球数が2500個の1倍である2500個を超えたときに第2報知画像214により、遊技球が2500個獲得されたことが示される。第2報知画像214は所定時間経過により消去される(たとえば、表示されてから2秒経過後)。
さらに、4回目の大当りでは、演出表示装置9の表示画面が図12(g)のようになる。図12(g)では、獲得総数表示画像215が5000個であることが示される。また、遊技球数が2500の2倍である5000個を超えたときに第2報知画像214により、遊技球が5000個獲得されたことが示される。ここで、Bモードにおいて男の子画像213は、Aモードのようにキャラクタが変化することがなく、同一人物の画像が表示される。
図12に示すように、Aモードに制御されているときは、第1報知画像204により、遊技球を獲得したことによる報知演出が実行される。また、Bモードに制御されているときは、第2報知画像214により、遊技球を獲得したことによる報知演出が実行される。よって、演出状態がAモードであるかBモードであるかに応じた報知演出により、大当り遊技中(ラウンド中)の遊技の興趣を向上させることができる。
また、図12(b)〜(d)に示すように、遊技球の獲得総数が500の倍数を超える毎に第1報知画像204により、遊技球を獲得したことによる報知演出が実行される。また、図12(e)〜(g)に示すように、遊技球の獲得総数が2500の倍数を超える毎に第2報知画像214により、遊技球を獲得したことによる報知演出が実行される。よって、報知演出が多様化することにより、大当り遊技中(ラウンド中)の遊技の興趣を向上させることができる。
また、図12のAモードの獲得総数表示画像205,Bモードの獲得総数表示画像215に示すように、特別可変入賞球装置20の大入賞口に遊技球が入賞する毎に、付与された遊技球が10ずつ増加していく表示が行なわれる。よって、付与された遊技球数を可変表示可能であるため、獲得総数表示の変化により、大当り遊技中(ラウンド中)の遊技の興趣を向上させることができる。
また、ラウンド中においてAモードとするかBモードとするかを選択するためのモード選択画像210が表示される。よって、ラウンド中における演出状態を選択することが可能となるので、大当り遊技中(ラウンド中)の遊技の興趣を向上させることができる。
図13は、図10のS704にて実行されるコマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。図13では特に、大入賞口に遊技球の入賞があったときに設定される各種のフラグについて説明する。図13に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認すること等により、中継基板77を介して伝送された主基板31からの受信コマンドがあるか否かを判定する(S511)。演出制御用CPU101は、受信コマンドがない場合には(S511でN)、コマンド解析処理を終了する。
一方、演出制御用CPU101は、受信コマンドがある場合には(S511でY)、たとえば受信コマンドのMODEデータを確認すること等により、その受信コマンドが大入賞口入賞通知コマンドであるか否かを判定する(S512)。演出制御用CPU101は、大入賞口入賞通知コマンドである場合には(S512でY)、演出制御カウンタ設定部に設けられている大入賞口入賞回数カウンタの格納値である大入賞口入賞回数カウント値を1加算するように更新する(S513)。大入賞口入賞回数カウント値は、ラウンドが実行されてから、次のラウンドが実行されるまでの間に、大入賞口に遊技球が入賞した回数を示すものである。そして、演出制御用CPU101は、演出制御フラグ設定部に設けられている大入賞口入賞フラグをセットし(S514)、S515の処理へ移行する。大入賞口入賞フラグは、大入賞口に遊技球が入賞するごとにセットされるフラグである。
S515において、演出制御用CPU101は、オーバー入賞であるか否かを判定する。たとえば、更新後の大入賞口入賞回数カウント値が予め定められたオーバー入賞判定値(入賞上限判定値よりも1大きい値。本実施形態では入賞上限判定値は「10」であるためオーバー入賞判定値は「11」)となったか否かを判定すればよい。演出制御用CPU101は、オーバー入賞でない場合には(S515でN)、コマンド解析処理を終了する。一方、演出制御用CPU101は、オーバー入賞である場合には(S515でY)、オーバー入賞フラグをセットし(S516)、コマンド解析処理を終了する。オーバー入賞フラグは、大入賞口へ入賞上限判定値を超えて遊技球が入賞するごとにセットされるフラグである。
S512おいて、演出制御用CPU101は、受信コマンドが大入賞口入賞通知コマンドでない場合には(S512でN)、受信コマンドに応じた設定を行ない(S517)、コマンド解析処理を終了する。
図14および図15は、演出制御プロセス処理におけるラウンド中処理(S805)を示すフローチャートである。ラウンド中処理において、演出制御用CPU101は、まず、大入賞口開放後指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(S920)。ここで、大入賞口開放後指定コマンド受信フラグ等のフラグは、RAM103に形成されるコマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合に、演出制御用CPU101によりセットされ、大当り遊技が終了するなどの所定のタイミングで消去される。
演出制御用CPU101は、大入賞口開放後指定コマンド受信フラグがセットされていない場合には(S920でN)、プロセスタイマの値を1減算する(S921)。次いで、演出制御用CPU101は、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)にしたがって、演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、枠LED28等)の制御を実行する(S922)。たとえば、演出表示装置9においてラウンド中演出に応じた画像を表示させるために、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)にしたがってROM102から画像データを読出し、読出した画像データをVDP109に出力するとともに制御信号を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行なわせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行なわせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
次いで、演出制御用CPU101は、第1ラウンドの開始時であるか否かを判定する(S923)。第1ラウンドであるか否かは、たとえば、大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータの値を確認することにより判定できる。演出制御用CPU101は、第1ラウンドの開始時であると判定した場合には(S923でY)、図12(a)に示すようなモード選択画面を表示し(S924)、S925の処理へ移行する。一方、演出制御用CPU101は、第1ラウンドの開始時でないと判定した場合には(S923でN)、S924からS926の処理を行なわずに、S928の処理へ移行する。
S925において、演出制御用CPU101は、選択されたモードがAモードであるか否かを判定する。演出制御用CPU101は、選択されたモードがAモードである場合には(S925でY)、Aモードフラグをセットし(S926)、S928の処理へ移行する。一方、演出制御用CPU101は、選択されたモードがAモードでない場合には(S925でN)、Bモードフラグをセットし(S927)、S928の処理へ移行する。ここで、遊技者がモード選択画面を表示中にモードを選択しない場合には、初期値として設定されているAモードが選択される。
次いで、S928において、演出制御用CPU101は、大入賞口入賞フラグがセットされているか否かを判定する。大入賞口入賞フラグは、図13のS514において設定されるフラグであり、大入賞口への遊技球の入賞が発生する毎に設定されるフラグである。演出制御用CPU101は、大入賞口入賞フラグがセットされている場合には(S928でY)、大入賞口入賞フラグをリセットし(S929)、S932の処理へ移行する。一方、演出制御用CPU101は、大入賞口入賞フラグがセットされていない場合には(S928でN)、オーバー入賞フラグがセットされているか否かを判定する(S930)。オーバー入賞フラグは、図13のS516において設定されるフラグであり、大入賞口へのオーバー入賞が発生した場合に設定されるフラグである。
演出制御用CPU101は、オーバー入賞フラグがセットされている場合には(S930でY)、オーバー入賞フラグをリセットし(S931)、S932の処理へ移行する。一方、演出制御用CPU101は、オーバー入賞フラグがセットされていない場合には(S930でN)、S932とS933の処理を行なわずに、S940の処理へ移行する。
S932において、演出制御用CPU101は、入賞カウンタの値を1加算し、モードに応じた獲得総数表示(総獲得数表示)を更新し(S933)、S940の処理へ移行する。S933においては、たとえば、図12(b)や図12(e)に示すように、Aモードでの獲得総数表示画像205やBモードでの獲得総数表示画像215が遊技球が大入賞口に入賞する毎に10ずつ増加していくことになる。なお、ラウンド中に大入賞口以外の払出しのある入賞口に遊技球が入賞した場合についても獲得総数の表示を更新する処理を実行するようにしてもよい。
S940において、演出制御用CPU101は、Aモードフラグがセットされているか否かを判定する。演出制御用CPU101は、Aモードフラグがセットされている場合には(S940でY)、S941の処理へ移行する。一方、演出制御用CPU101は、Aモードフラグがセットされていない場合(すなわち、Bモードフラグがセットされている場合)には(S940でN)、S943の処理へ移行する。
S941において、演出制御用CPU101は、遊技球の獲得総数が500の倍数を超えたか否かを判定する。演出制御用CPU101は、遊技球の獲得総数が500の倍数を超えた場合には(S941でY)、Aモードの表示により、遊技球の獲得数を報知し(S942)、S945の処理へ移行する。たとえば、Aモードの表示とは、図12(b)〜(d)に示すように、第1報知画像204や女の子画像203を遊技球の獲得総数が500の倍数を超えたときに表示する(変更する)処理である。Aモードによる表示は、次の表示の更新まで継続して表示される。一方、演出制御用CPU101は、遊技球の獲得総数が500の倍数を超えていない場合には(S941でN)、S942の処理を行なわずに、S945の処理へ移行する。
S943において、演出制御用CPU101は、遊技球の獲得総数が2500の倍数を超えたか否かを判定する。演出制御用CPU101は、遊技球の獲得総数が2500の倍数を超えた場合には(S943でY)、Bモードの表示により、遊技球の獲得数を報知し(S944)、S945の処理へ移行する。たとえば、Bモードの表示とは、図12(f),(g)に示すように、第2報知画像214を遊技球の獲得総数が2500の倍数を超えたときに表示する処理である。ここで、Bモードによる第2報知画像214の表示は、所定時間経過後に消去される。たとえば、遊技球の獲得総数が2500の倍数を超えたときに表示されて後から2秒後に消去される。なお、第2報知画像214の表示は、実行されているラウンドが終了したタイミングで消去されるようにしてもよい。一方、演出制御用CPU101は、遊技球の獲得総数が2500の倍数を超えていない場合には(S943でN)、S944の処理を行なわずに、S945の処理へ移行する。
S945において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトになっているか否かを判定する。演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトになっている場合には(S945でY)、次のプロセスタイマをスタートさせ(S946)、次のプロセスデータの内容にしたがって演出装置を制御し(S947)、ラウンド中処理を終了する。一方、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトになっていない場合には(S945でN)、S946とS947の処理を行なわずに、ラウンド中処理を終了する。
S920において、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後指定コマンド受信フラグがセットされている場合には(S920でY)、大入賞口開放後指定コマンド受信フラグをリセットする(S934)。次いで、演出制御用CPU101は、インターバル演出(ラウンド数に応じたインターバル表示を行なう演出)を選択し、選択したインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(S935)。そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマをスタートさせ(S936)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(S806)に対応した値に設定し(S937)、ラウンド中処理を終了する。
図14のS930〜S932の処理においてオーバー入賞での賞球を加える処理が実行された上で、Aモードでの獲得総数表示画像205やBモードでの獲得総数表示画像215が遊技球が大入賞口に入賞する毎に10ずつ増加していく獲得総数表示の可変表示が行なわれる。このようにすれば、1の単位遊技において遊技球が10個より多い11個や12個入賞したことにより付与される遊技球数を加えた上で、報知演出が実行されるので、遊技者に適切な報知演出を実行することができる。
なお、図14では、S940においてAモードフラグが設定されているか否かを判定した後に、遊技球の獲得総数の判定がされる場合を示した。しかし、遊技球の獲得総数を先に判定し、その判定値が所定の個数を超えている場合に、AモードであるかBモードであるかを確認することで、表示する画像が決定されるようにしてもよい。
[第2実施形態]
第2実施形態では、遊技媒体が所定数より多い特定数入賞したときに実行される報知演出による遊技の興趣を向上させることができる遊技機について説明する。たとえば、このような遊技機は、以下のようなものである。
(1) 本発明による遊技機は、遊技を行なうことが可能な遊技機であって、遊技媒体(たとえば、遊技球)が入賞容易な第1状態(たとえば、開放状態)と遊技媒体が入賞不可能な第2状態(たとえば、閉鎖状態)とに変化可能な可変入賞手段(たとえば、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行する特別可変入賞球装置(大入賞口))と、所定期間(たとえば、29秒)が経過することまたは遊技媒体が所定数(たとえば、10個)入賞することのうちの少なくとも一方が成立するまで可変入賞手段を第1状態に変化させることが可能な単位遊技(たとえば、ラウンド)を所定回数(たとえば、15ラウンド)実行する有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560)とを備え、有利状態制御手段は、有利状態として、少なくとも第1有利状態(たとえば、確変大当りにもとづく大当り遊技状態)と該第1有利状態よりも有利度が低い第2有利状態(たとえば、通常大当りにもとづく大当り遊技状態)とに制御可能であり、第1有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が所定数より多い特定数(たとえば、11個目や12個目)入賞したこと(たとえば、オーバー入賞が発生したこと)に基づいて、特殊態様による報知演出(たとえば、第1大入賞口LED20cをレインボー発光させるとともにスピーカ27から所定の入賞音を音出力させる態様の報知演出)を実行可能な報知演出実行手段(たとえば、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行するものにおいて、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS3923,S3924と同様の処理を実行する部分)をさらに備えたことを特徴とする。そのような構成によれば、第1有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が所定数より多い特定数入賞したことに基づいて、特殊態様による報知演出を実行することによって、報知演出による遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 本発明による遊技機の他の態様は、遊技を行なうことが可能な遊技機であって、遊技媒体(たとえば、遊技球)が入賞容易な第1状態(たとえば、開放状態)と遊技媒体が入賞不可能な第2状態(たとえば、閉鎖状態)とに変化可能な可変入賞手段(たとえば、第1特別可変入賞球装置20a(第1大入賞口)、第2特別可変入賞球装置20b(第2大入賞口))と、所定期間(たとえば、29秒)が経過することまたは遊技媒体が所定数(たとえば、10個)入賞することのうちの少なくとも一方が成立するまで可変入賞手段を第1状態に変化させることが可能な単位遊技(たとえば、ラウンド)を所定回数(たとえば、15ラウンド)実行する有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、有利状態において可変入賞手段に設けられた特定領域(たとえば、第2大入賞口内の特定領域)を遊技媒体が通過したことに基づいて、特別状態(たとえば、確変状態)に制御可能な特別状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、有利状態において特定領域を遊技媒体が通過した後に、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が所定数より多い特定数(たとえば、11個目や12個目)入賞したこと(たとえば、オーバー入賞が発生したこと)に基づいて、特殊態様による報知演出(たとえば、第1大入賞口LED20cをレインボー発光させるとともにスピーカ27から所定の入賞音を音出力させる態様の報知演出)を実行可能な報知演出実行手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS3923,S3924を実行する部分)とを備えたことを特徴とする。そのような構成によれば、特定領域を遊技媒体が通過した後に、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が所定数より多い特定数入賞したことに基づいて、特殊態様による報知演出を実行することによって、報知演出による遊技の興趣を向上させることができる。
(3) (1)において、報知演出実行手段は、第2有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合には、特殊態様による報知演出を実行しない(たとえば、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行するものにおいて、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当りであると判定すると、ステップS3923,S3924を実行しない)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第2有利状態では特殊態様による報知演出を実行しないようにすることによって、報知演出による遊技の興趣が却って低下してしまうことを防止することができる。
(4) (2)において、報知演出実行手段は、特定領域を遊技媒体が通過する前に、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合には、特殊態様による報知演出を実行しない(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS3921,S3922でNのとき、ステップS3923,S3924を実行しない)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定領域を遊技媒体が通過する前では特殊態様による報知演出を実行しないようにすることによって、報知演出による遊技の興趣が却って低下してしまうことを防止することができる。
(5) (1)または(3)において、報知演出実行手段は、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数未満入賞したことに基づいて、通常態様による報知演出(たとえば、第1大入賞口LED20cや第2大入賞口LED20dを白色発光させる態様の報知演出)を実行可能であり(たとえば、ステップS3920でNのときステップS3925を実行する部分)、第2有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合には、通常態様による報知演出を実行する(たとえば、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行するものにおいて、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当りであると判定すると、ステップS3925を実行する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第2有利状態では特殊態様による報知演出に代えて通常態様による報知演出を実行することによって、報知演出の演出効果を向上させることができる。
(6) (2)または(4)において、報知演出実行手段は、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数未満入賞したことに基づいて、通常態様による報知演出(たとえば、第1大入賞口LED20cや第2大入賞口LED20dを白色発光させる態様の報知演出)を実行可能であり(たとえば、ステップS3920でNのときステップS3925を実行する部分)、特定領域を遊技媒体が通過する前に、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合には、通常態様による報知演出を実行する(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS3921,S3922でNのとき、ステップS3925を実行する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定領域を遊技媒体が通過する前では特殊態様による報知演出に代えて通常態様による報知演出を実行することによって、報知演出の演出効果を向上させることができる。
(7) (1)、(3)、または(5)のうちのいずれかにおいて、有利状態に制御されているときに、所定の遊技価値が付与されること(たとえば、確変状態に制御されること)を報知する特定演出(たとえば、図19(2)〜(6)と同様または類似の態様で実行される昇格演出)を実行可能な特定演出実行手段(たとえば、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行するものにおいて、演出制御用マイクロコンピュータ100は、S3928と同様の処理を実行する部分)を備え、報知演出実行手段は、特定演出を実行する前に第1有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合には、特殊態様による報知演出を実行せず(たとえば、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行するものにおいて、演出制御用マイクロコンピュータ100は、昇格演出が実行される第1ラウンド〜第5ラウンドであると判定すると、ステップS3923,S3924を実行しない)、特定演出を実行した後に第1有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合に、特殊態様による報知演出を実行する(たとえば、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行するものにおいて、演出制御用マイクロコンピュータ100は、昇格演出が実行された後の第6ラウンド以降のラウンドであると判定すると、ステップS3923,S3924を実行する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定演出を実行した後に特殊態様による報知演出を実行することによって、報知演出の演出効果を向上させることができる。
(8) (2)、(4)、または(6)のうちのいずれかにおいて、有利状態において特定領域(たとえば、第2大入賞口内の特定領域)を遊技媒体が通過したことに基づいて特別演出(たとえば、確変確定報知)を実行可能な特別演出実行手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS3908〜S3916を実行する部分)を備え、報知演出実行手段は、有利状態における特定領域を遊技媒体が通過した単位遊技(たとえば、第6ラウンド)において遊技媒体が特定数入賞した場合には、特殊態様による報知演出を実行しない(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第6ラウンドである場合には、ステップS3921でNと判定し、ステップS3923,S3924を実行しない)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特殊態様による報知演出により特別演出の実行を妨げてしまうことを防止することができ、演出効果が却って低下してしまうことを防止することができる。
(9) (1)から(8)のうちのいずれかにおいて、報知演出実行手段は、特殊態様による報知演出として、発光体による発光(たとえば、第1大入賞口LED20cのレインボー発光)および音出力(たとえば、スピーカ27からの所定の入賞音の音出力)を含む演出を実行する(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS3923,S3925を実行する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、発光体による発光および音出力を用いた演出により報知演出の演出効果を向上させることができる。
(10) (1)から(9)のうちのいずれかにおいて、所定演出を実行する所定演出実行手段(たとえば、賞球数報知演出、獲得枚数報知演出、累積賞球数報知演出、累積獲得枚数報知演出、確変確定報知演出、連チャン回数報知、大当り中楽曲名報知、右打ち報知、エラー報知、大当り中昇格演出を実行する演出制御用CPU101等)を備え、所定演出実行手段は、所定演出として、特定期間において獲得した価値の大きさを報知する第1所定演出(たとえば、大当り遊技中に賞球として払い出された賞球数を報知する賞球数報知演出など)と、特別期間において獲得した価値の大きさを報知する第2所定演出(たとえば、連チャン中における大当り遊技中に賞球として払い出された賞球数を報知する賞球数報知演出など)とを実行可能であり、第1所定演出と第2所定演出とで優先度合いが異なる(たとえば、賞球数報知演出が実行中である場合には、累積賞球数報知演出は実行されないことなど)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、複数の所定演出を好適に実行することができる。
(11) (1)から(10)のうちのいずれかにおいて、報知演出実行手段は、所定数よりも多い第1特定数目(たとえば、11個目)の入賞と該第1特定数目の入賞の次の入賞である第2特定数目(たとえば、12個目)の入賞とで異なる音出力チャンネルを用いて報知演出を実行する(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、11個目(オーバー入賞1個目)では再生チャンネルCh0にて第1報知演出を実行し、12個目(オーバー入賞2個目)では再生チャンネルCh1にて第2報知演出を実行する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、所定数よりも多い第1特定数目の入賞と第1特定数目の入賞の次の入賞である第2特定数目の入賞とで異なるチャンネルで報知演出を実行できるため、遊技者の興趣の低下を防止することができる。また、短い間隔で所定数よりも多い入賞が発生した場合であっても報知演出を実行することができる。
第2実施形態についてさらに詳細に説明する。ここで、第2実施形態においては、可変入賞球装置15の下方に、第1特別可変入賞球装置20aが設けられているものとする。第1特別可変入賞球装置20aは開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21aによって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる第1大入賞口が開放状態になる。第1大入賞口に入賞した遊技球は第1カウントスイッチ23aで検出される。また、第1特別可変入賞球装置20aの内部には、第1大入賞口LED20cが設けられている。なお、この実施の形態では、第1大入賞口LED20cは、マルチカラーLEDによって実現される。
また、第1特別可変入賞球装置20aの下方には、第2特別可変入賞球装置20bが設けられているものとする。第2特別可変入賞球装置20bは開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21bによって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる第2大入賞口が開放状態になる。第2大入賞口に入賞した遊技球は第2カウントスイッチ23bで検出される。また、この実施の形態では、第2特別可変入賞球装置20b内の第2カウントスイッチ23bが設けられている領域よりも下流側には特定領域が設けられており、特定領域に入賞した遊技球は特定検出スイッチ22で検出される。なお、この実施の形態では、上流側に第2カウントスイッチ23bが設けられ、その下流側に特定検出スイッチ22が設けられているので、第2大入賞口に入賞して第2カウントスイッチ23bで検出された遊技球は、殆ど全て特定領域に入賞し特定検出スイッチ22で検出されることになる。そして、この実施の形態では、第2カウントスイッチ23bで遊技球が検出されたことにもとづいて15個の賞球払出が行なわれ、特定検出スイッチ22で検出されたことにもとづいて確変状態に制御されることが確定する。また、第2特別可変入賞球装置20bの内部には、第2大入賞口LED20dが設けられている。なお、この実施の形態では、第2大入賞口LED20dは、マルチカラーLEDによって実現される。
また、この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)において、第6ラウンドでは第2大入賞口が開放状態に制御され、第6ラウンド以外のラウンドでは第1大入賞口が開放状態に制御される。そして、この実施の形態では、大当り遊技中の第6ラウンドにおいて第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞すると、大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御されることが確定する。
また、この実施の形態では、ラウンド中処理として、第1大入賞口または第2大入賞口への入賞が発生していれば、演出制御用CPU101は、第1大入賞口LED20cまたは第2大入賞口LED20dを白色発光させる制御を行なう。この場合、大当り遊技中の第6ラウンド以外のラウンドであれば、第1大入賞口が開放状態に制御されている場合であるので、第1大入賞口LED20cを白色発光させる制御を行なう。また、第6ラウンドであれば、第2大入賞口が開放状態に制御されている場合であるので、第2大入賞口LED20dを白色発光させる制御を行なう。なお、第6ラウンドであるか否かは、たとえば、大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータの値を確認することにより判定できる。
図16〜図18は、第2実施形態の演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理(S806)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用CPU101は、まず、大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(S3901)。大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていないときは(S3901のN)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(S3902)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(S3902のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(S3903)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、LED28等)の制御を実行する(S3904)。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(S3905)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば(S3905でY)、プロセスデータの切替を行なう(S3906)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせ(S3907)、S3908の処理へ移行する。一方、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていなければ(S3905でN)、S3906とS3907の処理を行なわずに、S3908の処理へ移行する。
次いで、演出制御用CPU101は、確変確定報知フラグがセットされているか否かを確認する(S3908)。確変確定報知フラグがセットされていれば(すなわち、第2大入賞口内の特定領域を通過することで送信される確変状態に制御されることが確定したことを示す確変確定報知指定コマンドを受信していれば)(S3908でY)、演出制御用CPU101は、その確変確定報知フラグをリセットする(S3909)。また、演出制御用CPU101は、演出表示装置9において確変確定報知の実行を開始する(S3910)。また、演出制御用CPU101は、確変確定報知実行中フラグをセットするとともに、演出期間計測タイマ1に確変確定報知の実行期間に相当する値(たとえば、1.0秒に相当する値)をセットし(S3911)、S3912の処理へ移行する。一方、演出制御用CPU101は、確変確定報知フラグがセットされていなければ(S3908でN)、S3909〜S3911の処理を行なわずに、S3912の処理へ移行する。
次いで、演出制御用CPU101は、確変確定報知実行中フラグがセットされているか否かを確認する(S3912)。確変確定報知実行中フラグがセットされていれば(すなわち、確変確定報知の実行中であれば)(S3912でY)、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマ1の値を1減算し(S3913)、減算後の演出期間計測タイマ1の値が0となったか否かを確認する(S3914)。減算後の演出期間計測タイマ1の値が0となっていれば(S3914のY)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9において確変確定報知の実行を終了する(S3915)。また、演出制御用CPU101は、確変確定報知実行中フラグをリセットし、確変確定報知の実行済みであることを示す確変確定報知済フラグをセットし(S3916)、S3917の処理へ移行する。
S3912において、確変確定報知実行中フラグがセットされていなければ(S3912でN)、演出制御用CPU101は、S3913〜S3916の処理を行なわずに、S3917の処理へ移行する。また、S3914において,減算後の演出期間計測タイマ1の値が0となっていなければ(S3914のN)、S3915とS3916の処理を行なわずに、S3917の処理へ移行する。
次いで、演出制御用CPU101は、大入賞口入賞フラグがセットされているか否かを確認する(S3917)。大入賞口入賞フラグがセットされていなければ(S3917でN)、演出制御用CPU101は、ラウンド後処理を終了する。一方、大入賞口入賞フラグがセットされていれば(すなわち、第1大入賞口または第2大入賞口への入賞が発生し、大入賞口入賞指定コマンドを受信していれば)(S3917でY)、演出制御用CPU101は、大入賞口入賞フラグをリセットする(S3918)。また、演出制御用CPU101は、入賞カウンタの値を1加算し(S3919)、加算後の入賞カウンタの値が11以上となっているか否かを確認する(S3920)。
加算後の入賞カウンタの値が11以上となっていれば、大入賞口へのオーバー入賞が発生した場合である。「オーバー入賞」とは、たとえば、この実施の形態では、大当り遊技中におけるラウンドごとの第1大入賞口や第2大入賞口への遊技球の入賞数の上限数(本例では、10個)が定められているのであるが、その上限数を超えて第1大入賞口や第2大入賞口に遊技球が入賞することである。たとえば、この実施の形態では、大当り遊技中の各ラウンドにおいて所定の開放時間(たとえば、29秒間)が経過する前であっても、第1大入賞口や第2大入賞口への10個目の入賞を検出すれば第1大入賞口や第2大入賞口が閉鎖状態に制御されるのであるが、その第1大入賞口や第2大入賞口の閉鎖直前に遊技球が入賞したような場合に11個目や12個目の入賞となりオーバー入賞が発生する場合がある。
加算後の入賞カウンタの値が11以上となっていれば(すなわち、オーバー入賞が発生していれば)(S3920でY)、演出制御用CPU101は、第7ラウンド以降のラウンドであるか否かを確認する(S3921)。なお、第7ラウンド以降のラウンドであるか否かは、たとえば、大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータの値を確認することにより判定できる。
第7ラウンド以降のラウンドであれば(S3921でY)、演出制御用CPU101は、確変確定報知済フラグがセットされているか否かを確認する(S3922)。確変確定報知済フラグがセットされていれば(すなわち、既に確変確定報知の終了後であれば)(S3922でY)、演出制御用CPU101は、第1大入賞口LED20cをレインボー発光させる(たとえば、赤色、青色、黄色など複数色に順に発光させる)制御を行なう(S3923)。また、演出制御用CPU101は、スピーカ27から所定の入賞音を音出力させる制御を行ない(S3924)、ラウンド後処理を終了する。
なお、この実施の形態では、第7ラウンド以降のラウンドでは第1大入賞口が開放状態に制御される場合しかないので、S3923では第1大入賞口LED20cをレインボー発光させる場合しかない。なお、第2大入賞口LED20dもレインボー発光させるように制御してもよい。
なお、この実施の形態では、ラウンド後処理においてのみS3920〜S3924の処理を実行する場合を示したが、そのような処理態様にかぎられない。たとえば、ラウンド中処理においてもS3920〜S3924と同様の処理を実行するように構成してもよい。そのように構成すれば、たとえば、第1大入賞口や第2大入賞口に入賞した遊技球が全て検出されるまでラウンド中処理を行なうようにプログラムを構成した場合であっても、オーバー入賞を検出したときに第1大入賞口LED20cをレインボー発光させたり所定の入賞音を音出力させたりすることができる。
加算後の入賞カウンタの値が11以上となっていない場合(すなわち、オーバー入賞でない場合)(S3920でN)や、第7ラウンド以降のラウンドでない場合(すなわち、第1ラウンド〜第6ラウンドである場合)(S3921でN)、確変確定報知済フラグがセットされていない場合(すなわち、まだ確変確定報知が終了していない場合)(S3922でN)であれば、演出制御用CPU101は、第1大入賞口LED20cまたは第2大入賞口LED20dを白色発光させる制御を行ない(S3925)、ラウンド後処理を終了する。この場合、大当り遊技中の第6ラウンド以外のラウンドであれば、第1大入賞口が開放状態に制御されている場合であるので、第1大入賞口LED20cを白色発光させる制御を行なう。また、第6ラウンドであれば、第2大入賞口が開放状態に制御されている場合であるので、第2大入賞口LED20dを白色発光させる制御を行なう。なお、第6ラウンドであるか否かは、たとえば、大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータの値を確認することにより判定できる。
この実施の形態では、ラウンド中処理や、ラウンド後処理のS3917〜S3925の処理が実行されることによって、第1大入賞口や第2大入賞口に遊技球が入賞した場合には、少なくとも第1大入賞口LED20cや第2大入賞口LED20dを発光させる報知演出が実行される。そして、特にS3920〜S3924の処理が実行されることによって、この実施の形態では、オーバー入賞が発生した場合に、第2大入賞口内の特定領域に遊技媒体が入賞して確変確定報知が実行された後、大当り遊技の第7ラウンド以降のラウンドである場合には、第1大入賞口LED20cがレインボー発光されるとともにスピーカ27から所定の入賞音が音出力される態様により報知演出が実行される。そのようにオーバー入賞が発生した場合には、通常態様(本例では、第1大入賞口LED20cや第2大入賞口LED20dを白色発光させる)とは異なる特殊態様による報知演出を実行するので、報知演出による遊技の興趣を向上させることができる。
ただし、この実施の形態では、S3921,S3922の判定処理が実行されることによって、オーバー入賞が発生した場合であっても、第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞する前である場合には、特殊態様による報知演出を実行しないようにしている。そのように特定領域に遊技球が入賞する前では特殊態様による報知演出を実行しないようにすることによって、報知演出による遊技の興趣が却って低下してしまうことを防止している。また、この実施の形態では、S3921,S3922でNのときにはS3925に移行することによって、オーバー入賞が発生した場合であっても、第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞する前である場合には、通常態様による報知演出を実行するようにしている。そのように特定領域に遊技球が入賞する前では特殊態様による報知演出に代えて通常態様による報知演出を実行することによって、報知演出の演出効果を向上させるようにしている。
さらに、この実施の形態では、S3921の判定処理が実行されることによって、第2大入賞口が開放状態に制御され特定領域に遊技球が入賞する可能性がある第6ラウンドにおいてオーバー入賞が発生した場合には、特殊態様による報知演出を実行しない(本例では、通常態様による報知演出を実行)ようにしている。そのような構成により、この実施の形態では、確変確定報知が実行される可能性がある第6ラウンドでは特殊態様による報知演出を実行しないようにすることによって、特殊態様による報知演出により確変確定報知の実行を妨げてしまうことを防止し、演出効果が却って低下してしまうことを防止するようにしている。
なお、この実施の形態では、S3921,S3922の判定処理を行なうことによって、第2大入賞口内の特定領域に遊技媒体が入賞して確変確定報知が実行された後、大当り遊技の第7ラウンド以降のラウンドである場合に、第1大入賞口LED20cがレインボー発光されるとともにスピーカ27から所定の入賞音が音出力される場合を示しているが、そのような処理態様にかぎられない。たとえば、オーバー入賞が発生した場合に、大当り種別が確変状態に制御可能な有利な大当りであるか、実質的に確変状態に制御されない不利な大当りであるかを判定し、有利な大当りであると判定した場合に、第1大入賞口LED20cがレインボー発光されるとともにスピーカ27から所定の入賞音が音出力されるように構成してもよい。また、この実施の形態で示した第2大入賞口内の特定領域に遊技媒体が入賞して確変確定報知が実行された後であるか否かの判定と、上記の有利な大当りであるか否かの判定とのいずれか一方のみを実行して、第1大入賞口LED20cのレインボー発光および所定の入賞音の音出力を実行してもよいし、第2大入賞口内の特定領域に遊技媒体が入賞して確変確定報知が実行された後であるか否かの判定と、有利な大当りであるか否かの判定との両方を実行して、第1大入賞口LED20cのレインボー発光および所定の入賞音の音出力を実行してもよい。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100側で入賞カウンタを用いて受信した大入賞口入賞指定コマンドの数をカウントし、入賞カウンタの値が11以上となったことに基づいてオーバー入賞と判定する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で大入賞口への入賞数が11以上となったか否かを判定してオーバー入賞が発生したか否かを判定するようにしてもよい。そして、オーバー入賞であるか否かに応じて異なる大入賞口入賞指定コマンドを送信するようにし、演出制御用マイクロコンピュータ100側では、いずれの大入賞口入賞指定コマンドを受信したかに基づいて、オーバー入賞であるか否かを認識するように構成してもよい。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(S3902でY)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをリセットする(S3926)。
次いで、演出制御用CPU101は、次に開始するラウンドが第2ラウンド〜第5ラウンドであるか否かを確認する(S3927)。なお、第2ラウンド〜第5ラウンドであるか否かは、たとえば、大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータの値を確認することにより判定できる。次に開始するラウンドが第2ラウンド〜第5ラウンドであれば(S3927でY)、演出制御用CPU101は、昇格演出を含むラウンド中演出に応じたプロセステーブルを選択し(S3928)、S3930の処理へ移行する。一方、第2ラウンド〜第5ラウンドでなければ(すなわち、次に開始するラウンドが第6ラウンド以降のラウンドであれば)(S3927でN)、演出制御用CPU101は、通常のラウンド中演出(昇格演出を含まないラウンド中演出)に応じたプロセステーブルを選択し(S3929)、S3930の処理へ移行する。
なお、この実施の形態では、たとえば、昇格演出として演出表示装置9においてルーレット演出を実行する。この場合、第1ラウンド〜第4ラウンドを開始するときには、S3928において、昇格演出としてルーレットを球が回転するような態様の演出を含むプロセステーブルを選択する。また、第5ラウンドを開始するときには、S3928において、大当り種別がいずれであるかを特定し、第2大入賞口内の特定領域に入賞する見込みのない(確変状態に制御されることが確定する見込みのない)大当りである場合には、昇格演出としてルーレットの結果がはずれとなるような態様の演出を含むプロセステーブルを選択する。一方、第2大入賞口内の特定領域に入賞する見込みが高い(確変状態に制御される見込みが高い)大当りである場合には、昇格演出としてルーレットの結果が当りとなるような態様の演出を含むプロセステーブルを選択する。なお、大当り種別がいずれであるかは、たとえば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドを確認することにより判定できる。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマをスタートさせ(S3930)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(S3931)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、演出期間計測タイマ1の値を1減算する(S3932)。
次いで、演出制御用CPU101は、入賞カウンタを初期化する(S3933)。すなわち、入賞カウンタの値を0にする。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグをラウンド中処理(S805)に対応した値に設定し(S3934)、ラウンド後処理を終了する。
S3901において大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされたときは(S3901でY)、演出制御用CPU101は、大当り終了指定コマンド受信フラグをリセットする(S3935)。
次いで、演出制御用CPU101は、エンディング演出に応じたプロセステーブルを選択する(S3936)。また、演出制御用CPU101は、大当り遊技終了時のエンディング期間に対応した値(たとえば、3.0秒間に相当する値)を、大当り遊技の終了時に実行するエンディング演出の演出期間を計測するための演出期間計測タイマにセットする(S3937)。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマをスタートさせ(S3938)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(S3939)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(S807)に対応した値に設定し(S3940)、ラウンド後処理を終了する。
次に、報知演出の演出態様の具体例について説明する。図19および図20は、第2実施形態の報知演出の演出態様の具体例を示す説明図である。なお、図19および図20において、(1)(2)(3)・・・の順に演出態様が遷移する。
図19(1)に示すように、左中右の演出図柄が同じ図柄で停止表示されて大当りが発生し、図19(2)に示すように、第1ラウンドが開始されて大当り遊技が開始されたものとする。また、図19(2)〜(6)に示すように、第1ラウンド〜第5ラウンドにおいては昇格演出も実行される(S3928参照)。図19(2)に示す例では、演出表示装置9においてルーレットを球が回転するような態様の画像200を表示することにより昇格演出が開始される場合が示されている。
また、図19(3)に示すように、大当り遊技のラウンド中に大入賞口への入賞が発生すると、通常態様により報知演出が実行される。図19(3)に示す例では、第1大入賞口に遊技球が入賞し、第1大入賞口LED20cを白色発光させる態様で報知演出が実行される場合が示されている。
また、大入賞口への入賞数が所定の上限数(本例では、10個)に達しラウンドを終了した場合であってもオーバー入賞が発生する場合がある。この場合、図19(4)に示すように、オーバー入賞が発生した場合であっても、第6ラウンドよりも前のラウンドであり第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞して確変確定報知が実行される前である場合には、通常態様により報知演出が実行される。図19(4)に示す例では、第1大入賞口へのオーバー入賞が発生し、第1大入賞口LED20cを白色発光させる態様で報知演出が実行される場合が示されている(S3925参照)。
次いで、図19(5)に示すように、同様の態様で第2ラウンド以降のラウンドが実行され、図19(6)に示すように、第5ラウンドとなると、ルーレットの当否結果を報知するような態様の昇格演出が実行される。図19(6)に示す例では、大当り種別が確変大当りとなる大当りであることに基づいて、球がルーレット内の「確」と表示された領域に入球し、ルーレットの結果が当り(確変状態となることを示唆する結果)となるような態様の画像を表示するとともに、「確変昇格あり!」などの文字列201を表示する態様により昇格演出が実行される場合が示されている。なお、大当り種別が確変大当りとならない大当り(通常大当り)である場合には、たとえば、球がルーレット内の「確」と表示された領域以外の領域に入球し、ルーレットの結果がはずれ(確変状態とならないことを示唆する結果)となるような態様の画像を表示するとともに、「確変昇格なし!」などの文字列を表示する態様により昇格演出が実行される。
なお、この実施の形態では、昇格演出として、ルーレット演出を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。たとえば、昇格演出として、敵と味方のキャラクタがバトルを行ない、味方のキャラクタが勝利することによって確変状態となることを示唆したり、味方のキャラクタが敗北することによって確変状態とならないことを示唆したりする演出を実行してもよい。また、たとえば、昇格演出として、おみくじを表示するような演出を行ない、おみくじの結果が「吉」であれば確変状態となることを示唆したり、おみくじの結果が「凶」であれば確変状態とならないことを示唆したりする演出を実行してもよい。そのように、昇格演出として、何らかの態様で確変状態に制御されるか否かを煽ることができる演出を実行するものであればよい。
また、この実施の形態では、第1ラウンド〜第5ラウンドにわたって昇格演出が実行され、最後の第5ラウンドにおいて昇格演出の結果報知(本例では、ルーレットの結果が報知)がされる場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。たとえば、第5ラウンドを待たずに、第1ラウンド〜第4ラウンドでも昇格演出の結果報知を可能に構成してもよい。この場合、昇格演出の結果報知の後であれば、第5ラウンドや第6ラウンドを待たずに、オーバー入賞発生時に特殊態様による報知演出を実行可能に構成してもよい。
次いで、図19(7)に示すように、第6ラウンドに移行し第2大入賞口が開放状態に制御される。そして、図19(7)に示すように、第6ラウンドにおいて第2大入賞口に遊技球が入賞するとともに第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞し、確変状態に制御されることが確定したものとする。図19(7)に示す例では、第6ラウンド中に第2大入賞口に遊技球が入賞したことから、第2大入賞口LED20dを白色発光させる態様で報知演出が実行されることも示されている。また、確変状態に制御されることが確定したことに基づいて、図19(8)に示すように、演出表示装置9において確変確定報知の実行が開始される。図19(8)に示す例では、確変確定報知として、演出表示装置9において「確変確定!」などの文字列202が表示される場合が示されている。
なお、図19(7)において、第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞したときに(特に、特定領域に1個目の遊技球が入賞したときに)、第2大入賞口LED20d(第1大入賞口LED20cでもよい)を専用の発光色で発光(たとえば、特殊態様の報知演出とは異なる赤色で発光)させたり、専用の入賞音(たとえば、特殊態様の報知演出とは異なる専用の入賞音)を音出力させたりしてもよい。
また、第6ラウンドにおいて第2大入賞口への入賞数が所定の上限数(本例では、10個)に達しラウンドを終了した場合であってもオーバー入賞が発生する場合がある。この場合、図20(9)に示すように、オーバー入賞が発生した場合であっても、確変確定報知が実行される場合がある第6ラウンドである場合には、通常態様により報知演出が実行される。図20(9)に示す例では、第2大入賞口へのオーバー入賞が発生し、第2大入賞口LED20dを白色発光させる態様で報知演出が実行される場合が示されている(S3925参照)。
次いで、第7ラウンド以降のラウンドに移行する。第7ラウンド以降のラウンドであっても、図20(10)に示すように、大当り遊技のラウンド中に大入賞口への入賞が発生すると、通常態様により報知演出が実行される。図20(10)に示す例では、第1大入賞口に遊技球が入賞し、第1大入賞口LED20cを白色発光させる態様で報知演出が実行される場合が示されている。
一方、第7ラウンド以降のラウンドにおいてオーバー入賞が発生した場合には、図20(11)に示すように、通常態様とは異なる特殊態様により報知演出が実行される。図20(11)に示す例では、第1大入賞口へのオーバー入賞が発生し、第1大入賞口LED20cをレインボー発光させるとともに、スピーカ27から所定の入賞音を音出力させる態様で報知演出が実行される場合が示されている(S3923,S3924参照)。
なお、この実施の形態では、特殊態様による報知演出の場合にのみスピーカ27から所定の入賞音を音出力させる場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、通常態様による報知演出を実行する場合にも何らかの入賞音(特殊態様の場合と同じ音でも異なる音でもよい)を音出力させるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、特殊態様による報知演出として、第1大入賞口LED20cをレインボー発光させるとともに、スピーカ27から所定の入賞音を音出力させる態様の演出を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。たとえば、第1大入賞口LED20cをレインボー発光させるだけで、入賞音の音出力を伴わないものであってもよい。また、たとえば、通常態様による報知演出とは異なる発光色で発光するものであれば、レインボー発光以外の発光色(たとえば、赤色や黄色)で第1大入賞口LED20cなどを発光させるものであってもよい。また、たとえば、第1大入賞口LED20cをレインボー発光させるのではなく、特殊態様による報知演出として、所定のキャラクタのボイスを模した音を音出力させる態様の演出を実行してもよい。そのように特殊態様による報知演出として、様々な態様の演出が考えられる。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、所定期間(本例では、29秒)が経過することまたは遊技媒体(本例では、遊技球)が所定数(本例では、10個)入賞することのうちの少なくとも一方が成立するまで可変入賞手段(本例では、第1大入賞口、第2大入賞口)を第1状態(本例では、開放状態)に変化させることが可能な単位遊技(本例では、ラウンド)を所定回数(本例では、15ラウンド)実行する有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能であり、有利状態において可変入賞手段に設けられた特定領域(本例では、第2大入賞口内の特定領域)を遊技媒体が通過したことに基づいて、特別状態(本例では、確変状態)に制御可能である。また、有利状態において特定領域を遊技媒体が通過した後に、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が所定数より多い特定数(たとえば、11個目や12個目)入賞したこと(本例では、オーバー入賞が発生したこと)に基づいて、特殊態様による報知演出(本例では、第1大入賞口LED20cをレインボー発光させるとともにスピーカ27から所定の入賞音を音出力させる態様の報知演出)を実行可能である。そのため、特定領域を遊技媒体が通過した後に、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が所定数より多い特定数入賞したことに基づいて、通常態様とは異なる特殊態様による報知演出を実行することによって、報知演出による遊技の興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、大当り遊技において単位遊技(ラウンド)が実行される所定回数が15回(15ラウンド)である場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、他の回数であってもよい。また、所定回数は、1回や2回であってもよく、たとえば、大入賞口を1回または2回のみ開放する突然確変大当りや小当りが設けられている場合に、その突然確変大当りや小当りにおけるオーバー入賞も検出可能に構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、特定領域を遊技媒体が通過する前に、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合には、特殊態様による報知演出を実行しない。そのため、特定領域を遊技媒体が通過する前では特殊態様による報知演出を実行しないようにすることによって、報知演出による遊技の興趣が却って低下してしまうことを防止することができる。
また、この実施の形態によれば、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数未満入賞したことに基づいて、通常態様による報知演出(本例では、第1大入賞口LED20cや第2大入賞口LED20dを白色発光させる態様の報知演出)を実行可能である。また、特定領域を遊技媒体が通過する前に、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合には、通常態様による報知演出を実行する。そのため、特定領域を遊技媒体が通過する前では特殊態様による報知演出に代えて通常態様による報知演出を実行することによって、報知演出の演出効果を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、第2大入賞口内の特定領域を遊技球が入賞する前にオーバー入賞が発生した場合には、特殊態様による報知演出に代えて通常態様による報知演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。たとえば、第2大入賞口内の特定領域を遊技球が入賞する前にオーバー入賞が発生した場合には、報知演出を全く実行しないように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、有利状態において特定領域を遊技媒体が通過したことに基づいて特別演出(本例では、確変確定報知)を実行可能である。そして、有利状態における特定領域を遊技媒体が通過した単位遊技(本例では、第6ラウンド)において遊技媒体が特定数入賞した場合には、特殊態様による報知演出を実行しない(本例では、特殊態様による報知演出に代えて通常態様による報知演出を実行する)。そのため、特殊態様による報知演出により特別演出の実行を妨げてしまうことを防止することができ、演出効果が却って低下してしまうことを防止することができる。
なお、この実施の形態では、確変確定報知が実行される第6ラウンドでは、特殊態様による報知演出のみを実行しないようにし、通常態様による報知演出(本例では、第1大入賞口LED20cや第2大入賞口LED20dを白色発光させる態様の報知演出)は実行するように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。たとえば、確変確定報知が実行される第6ラウンドでは、特殊態様による報知演出と通常態様による報知演出との両方を実行しないように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、特殊態様による報知演出として、発光体による発光(本例では、第1大入賞口LED20cのレインボー発光)および音出力(本例では、スピーカ27からの所定の入賞音の音出力)を含む演出を実行する。そのため、発光体による発光および音出力を用いた演出により報知演出の演出効果を向上させることができる。
[変形例]
なお、この実施の形態では、第2大入賞口内に設けられた特定領域に遊技球が入賞したことに基づいて確変状態に制御されるように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。たとえば、大当り種別として、通常大当り(大当り遊技後に確変状態に制御されない大当り。なお、大当り遊技後に時短状態や高ベース状態に制御されるようにしてもよい。)と、確変大当り(大当り遊技後に確変状態に制御される大当り。なお、確変状態とともに時短状態や高ベース状態にも制御されるようにしてもよい。)とを設け、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において、この実施の形態で示した報知演出を実行する構成を適用してもよい。以下、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行する変形例について説明する。
なお、本変形例では、大入賞口内に特定領域が設けられている必要はなく、1つの特別可変入賞球装置(大入賞口)のみ備えるように構成されていてもよい。
確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行する場合、有利状態(本例では、大当り遊技状態)として、少なくとも第1有利状態(本例では、確変大当りにもとづく大当り遊技状態)と該第1有利状態よりも有利度が低い第2有利状態(本例では、通常大当り(非確変大当り)にもとづく大当り遊技状態)とに制御可能とする。そして、このうちの第1有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が所定数(本例では、10個)より多い特定数(たとえば、11個目や12個目)入賞したことに基づいて、特殊態様による報知演出(本例では、第1大入賞口LED20cをレインボー発光させるとともにスピーカ27から所定の入賞音を音出力させる態様の報知演出)を実行可能とすればよい。そのように構成すれば、第1有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が所定数より多い特定数入賞したことに基づいて、通常態様とは異なる特殊態様による報知演出を実行することによって、報知演出による遊技の興趣を向上させることができる。
また、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行する場合、第2有利状態(本例では、通常大当り(非確変大当り)にもとづく大当り遊技状態)における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合には、特殊態様による報知演出を実行しないようにすればよい。具体的には、ラウンド後処理におけるS3921,S3922の判定処理に代えて、通常大当りであるか否かを判定し、通常大当りであると判定すると、S3923,S3924の処理を実行しないようにすればよい。そのように構成すれば、第2有利状態では特殊態様による報知演出を実行しないようにすることによって、報知演出による遊技の興趣が却って低下してしまうことを防止することができる。
また、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行する場合、有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数未満入賞したことに基づいて、通常態様による報知演出(本例では、第1大入賞口LED20cや第2大入賞口LED20dを白色発光させる態様の報知演出)を実行可能とする。そして、第2有利状態(本例では、通常大当りにもとづく大当り遊技状態)における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合には、通常態様による報知演出を実行するようにすればよい。具体的には、ラウンド後処理におけるS3921,S3922の判定処理に代えて、通常大当りであるか否かを判定し、通常大当りであると判定すると、S3925の処理を実行するようにすればよい。そのように構成すれば、第2有利状態では特殊態様による報知演出に代えて通常態様による報知演出を実行することによって、報知演出の演出効果を向上させることができる。
また、確変大当りとなったことに基づいて確変状態に制御されるように構成した遊技機において報知演出を実行する場合、有利状態に制御されているときに、所定の遊技価値が付与されること(本例では、確変状態に制御されること)を報知する特定演出(本例では、図19(2)〜(6)と同様または類似の態様で実行される昇格演出)を実行可能とする。そして、特定演出を実行する前(本例では、昇格演出における結果報知の前)に第1有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合には、特殊態様による報知演出を実行しない(本例では、特殊態様による報知演出に代えて通常態様による報知演出を実行する)ようにし、特定演出を実行した後(本例では、昇格演出における結果報知の後)に第1有利状態における1の単位遊技において遊技媒体が特定数入賞した場合に、特殊態様による報知演出を実行するようにすればよい。具体的には、ラウンド後処理におけるS3921の判定処理に代えて、昇格演出が実行される第1ラウンド〜第5ラウンドであるか否かを判定し、昇格演出が実行される第1ラウンド〜第5ラウンドであると判定すると、S3923,S3924を実行しないようにすればよい(S3925を実行するようにしてもよい)。また、第6ラウンド以降のラウンドであると判定すると、S3923,S3924を実行するようにすればよい。そのように構成すれば、特定演出を実行した後に特殊態様による報知演出を実行することによって、報知演出の演出効果を向上させることができる。
なお、上記の実施の形態では、実際には第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞したことに基づいて確変状態に制御されることが確定することから、第1ラウンド〜第5ラウンドにおいて昇格演出が実行されて当り結果が報知されても、確変状態に制御される見込みが高いことを示唆するものであるが、本変形例では、大当り種別によって確変状態に制御されるか否かが決定していることから、昇格演出において当り結果が報知されれば、そのまま確変状態に制御されることが認識できることになる。
なお、上記の変形例では、有利度が高い第1有利状態が確変大当りにもとづく大当り遊技状態であり、有利度が低い第2有利状態が通常大当り(非確変大当り)にもとづく大当り遊技状態である場合を示したが、そのような態様にかぎられない。
たとえば、大当り遊技後に時短状態のみに制御される時短大当りと、通常状態にしか制御されない通常大当りとが設けられている場合に、第1有利状態を時短大当りにもとづく大当り遊技状態とし、第2有利状態を通常大当りにもとづく大当り遊技状態としてもよい。また、たとえば、大当り遊技中にいわゆる先読み判定を行なうように構成した場合に、保留記憶中に大当りとなるものが存在する場合(すなわち、連続大当りとなる場合)を第1有利状態とし、大当りとなるものが存在しない場合を第2有利状態としてもよい。
また、たとえば、第1有利状態をラウンド数の多い大当り(たとえば、15ラウンド大当り)とし、第2有利状態をラウンド数の少ない大当り(たとえば、5ラウンド大当り)としてもよい。また、たとえば、第1有利状態を大当り遊技後の確変継続回数や時短継続回数が定められていない大当り(次回の大当りまで確変状態や時短状態が継続する大当り)とし、第2有利状態を大当り遊技後の確変継続回数や時短継続回数が定められている大当りとしてもよい。また、たとえば、第1有利状態を大当り遊技後の確変継続回数や時短継続回数が多い大当りとし、第2有利状態を大当り遊技後の確変継続回数や時短継続回数が少ない大当りとしてもよい。
上記のように何らかの形式で、有利度が高い第1有利状態と有利度が低い第2有利状態とが設けられているものであればよい。
また、1つのケースであっても、複数の観点から有利または不利が区別されうる場合もある。たとえば、大当り種別として5R確変大当りと10R通常大当りとがある場合には、ラウンド数の観点から考えればラウンド数が多い10R通常大当りの方が有利であり、大当り遊技後の遊技状態の観点から考えれば大当り遊技後に確変状態に制御される5R確変大当りの方が有利である。この場合に、ラウンド数の観点を優先して、10R通常大当りを第1有利状態とし、5R確変大当りを第2有利状態としてもよいし、大当り遊技後の遊技状態の観点を優先して、5R確変大当りを第1有利状態とし、10R通常大当りを第2有利状態としてもよい。
上記の実施の形態において、さらに、報知演出として、特定期間において獲得した価値の大きさを報知する第1報知(大当り遊技中に賞球として払い出された賞球数を報知する賞球数報知演出)と、特別期間において獲得した価値の大きさを報知する第2報知(連チャン中における大当り遊技中に賞球として払い出された賞球数を報知する賞球数報知演出)とを実行可能としてもよい。そして、第2報知よりも第1報知の優先度合いが高い(賞球数報知演出が実行中である場合には、累積賞球数報知演出は実行されない)ようにしてもよい。このようにすれば、複数の報知演出を好適に実行することができる。すなわち、複数の報知演出を優先順位に従って重複しないように実行することができ、複数の報知演出を好適に実行することができる。
また、上記の実施の形態において、さらに、一の開放遊技(本例では、大当り遊技)において、遊技媒体(本例では、遊技球)が上限入賞数(本例では、10個)よりも多く可変入賞手段(本例では、特別可変入賞球装置20(大入賞口))に入賞したことに基づいて、報知演出(オーバー入賞に対する報知演出)を実行可能である。また、上限入賞数よりも多い第1入賞数目(11個目)の入賞と第1入賞数目の入賞の次の入賞である第2入賞数目(12個目)の入賞とで異なる音出力チャンネルを用いて報知演出を実行する(11個目(オーバー入賞1個目)では再生チャンネルCh0にて第1報知演出を実行し、12個目(オーバー入賞2個目)では再生チャンネルCh1にて第2報知演出を実行する)ようにしてもよい。このようにすれば、上限入賞数よりも多い第1入賞数目の入賞と第1入賞数目の入賞の次の入賞である第2入賞数目の入賞とで異なるチャンネルで報知演出を実行できるため、遊技者の興趣の低下を防止することができる。また、短い間隔で上限入賞数よりも多い入賞が発生した場合であっても報知演出を実行することができる。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 図12に示すように、Aモードに制御されているときは、第1報知画像204により、遊技球を獲得したことによる報知演出が実行される。また、Bモードに制御されているときは、第2報知画像214により、遊技球を獲得したことによる報知演出が実行される。よって、演出状態がAモードであるかBモードであるかに応じた報知演出により、大当り遊技中(ラウンド中)の遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 図12(b)〜(d)、図15のS941〜S942に示すように、遊技球の獲得総数が500の倍数を超える毎にAモードによる第1報知画像204により、遊技球を獲得したことによる報知演出が実行される。また、図12(e)〜(g)、図15のS943〜S944に示すように、遊技球の獲得総数が2500の倍数を超える毎にBモードによる第2報知画像214により、遊技球を獲得したことによる報知演出が実行される。よって、報知演出が多様化することにより、大当り遊技中(ラウンド中)の遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 図12のAモードの獲得総数表示画像205,Bモードの獲得総数表示画像215に示すように、特別可変入賞球装置20の大入賞口に遊技球が入賞する毎に、付与された遊技球が10ずつ増加していく表示が行なわれる。よって、付与された遊技球数を可変表示可能であるため、獲得総数表示の変化により、大当り遊技中(ラウンド中)の遊技の興趣を向上させることができる。
(4) 図12(a)、図14のS923〜927に示すように、ラウンド中においてAモードとするかBモードとするかを選択するためのモード選択画像210が表示される。よって、ラウンド中における演出状態を選択することが可能となるので、大当り遊技中(ラウンド中)の遊技の興趣を向上させることができる。
(5) 図14のS930〜S932の処理においてオーバー入賞での賞球を加える処理が実行された上で、Aモードでの獲得総数表示画像205やBモードでの獲得総数表示画像215が遊技球が大入賞口に入賞する毎に10ずつ増加していく獲得総数表示の可変表示が行なわれる。このようにすれば、1の単位遊技において遊技球が10個より多い11個や12個入賞したことにより付与される遊技球数を加えた上で、報知演出が実行されるので、遊技者に適切な報知演出を実行することができる。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点等を以下に列挙する。
(1) 前述した実施の形態では、報知演出の報知態様を所定条件が成立しているか否かにより異ならせるようにしてもよい。たとえば、報知演出の態様を複数種類の報知態様として、白色文字での報知演出と虹色文字での報知演出とが実行されるようにする。そして、大当り遊技中において、保留記憶バッファに大当り表示結果となる保留記憶があることに基づいて、通常白色文字で実行される報知演出を虹色文字で実行するようにしてもよい。このようにすれば、保留記憶バッファに大当り表示結果となる変動表示が記憶されていることを踏まえて報知演出の報知態様を決定することができ、大当り遊技中の遊技の興趣を向上させることができる。なお、保留記憶バッファに大当り表示結果となる変動表示が記憶されているときは、100%の割合で報知演出が虹色文字で実行されるようにしてもよいし、所定の抽選割合(たとえば、50%の割合)で報知演出が虹色文字で実行されるようにしてもよい。また、このような場合に、1回の大当りにおいて複数回報知演出が実行される可能性があるが、その度に、虹色文字にするか否かの抽選が実行されるようにしてもよい。また、一度に虹色文字による報知演出が実行されると、それ以降の報知演出は虹色文字により実行されるようにすればよい。
(2) 前述した実施の形態では、大当り遊技中において、通常大当りから確変大当りへの昇格演出を実行するようにしてもよい。そのような場合には、昇格演出を実行するラウンドにおいて報知演出が実行されるときに、報知演出の態様を通常の態様とは異なる態様にしてもよい。
(3) 前述した実施の形態では、大当りの種類を複数種類設けてもよい。そして、大当りの種類により報知演出の態様が異なるようにしてもよい。たとえば、大当りの種類として、4R大当り、8R大当り、15ラウンド大当りを設け、各大当りの種類により、報知演出の報知態様が異なるようにしてもよい。
(4) 前述した実施の形態では、獲得総数表示の表示に対し上限値を設けるようにしてもよい。そして、当該上限値まで遊技球を獲得した場合には、獲得総数表示の更新を停止するようにしてもよい。たとえば、10万個を上限値と設定した場合において、遊技球の獲得総数が10万個を超えた場合には、Aモードでの獲得総数表示画像205やBモードでの獲得総数表示画像215の表示画像の更新が停止されるようにすればよい。このようにすれば、遊技者が大量の遊技球を獲得できたことを更新を停止することで報知することができ、遊技者に優越感を与えることができる。なお、上限値に到達した場合には、獲得総数表示を通常の表示態様とは異なる態様に変更するようにしてもよい。
(5) 前述した実施の形態では、報知演出の態様を獲得した遊技球の総数によって変化させるようにしてもよい。たとえば、Bモードが選択されている場合において、遊技球の獲得総数が2500個となったときは、第2報知画像214を白色文字の画像で表示し、遊技球の獲得総数が5000個となったときは、第2報知画像214を赤色文字の画像で表示し、遊技球の獲得総数が10000個となったときは、第2報知画像214を虹色文字の画像で表示してもよい。このようにすれば、獲得総数に合わせて報知態様が変化し、大当り遊技中の遊技の興趣を向上させることができる。なお、Aモードの場合も遊技球の獲得総数に応じて報知態様が異なるようにしてもよい。このような場合には、2500個、5000個、10000個などの区切りのよい数字のときにのみ、報知態様が異なるようにしてもよいし、500個毎に報知態様が異なるようにしてもよい。
(6) 前述した実施の形態では、遊技球の獲得総数が所定値を超えることにより、報知演出の態様が異なるようにしてもよい。たとえば、遊技球の獲得総数が所定値を超えると報知演出を実行しないようにしてもよいし、異なる概念の表示が行なわれるようにしてもよい。より具体的には、遊技球の獲得総数が所定値を超えた後は、報知画像を表示しないようにしてもよい。また、遊技球の獲得総数が所定値を超えた後は、「おめでとう!」のような、獲得総数の表示と異なる概念の表示(所定値を達成したことを祝うような表示等)として数字から文字に変化する表示による報知演出が実行されるようにしてもよい。
(7) 前述した実施の形態では、演出状態により(AモードまたはBモードにより)報知演出の態様として表示画像が異なる場合を示した。このような表示画像としては、文字の色が異なるようなものでもよいし、文字のフォントが異なるようにしてもよいし、文字の見せ方が異なるようにしてもよい。文字の見せ方が異なるとは、たとえば、文字(数字)の出現方向が演出表示装置9の表示画面の左から出てくるものと右から出てくるものとで異なるようにしてもよい。
(8) 前述した実施の形態では、報知演出を実行するときの画像が別々の素材から構成されるようにしてもよい。たとえば、Aモードが選択された場合において、第1報知画像204と女の子画像203とが、別素材で構成されていてもよい。このようにすれば、表示させる画像を別々に設定することができる。そして、表示のさせ方として、たとえば、抽選により、いずれの画像の組合せで表示するかが決定されるようにしてもよい。このような場合に、同じ所定の画像が連続して表示されないように、制限をかけるようにしてもよい。
(9) 前述した実施の形態では、図12(a)に示すようなモードの選択中は、遊技球の獲得総数が所定の値を超えたとしても報知演出を実行しないようにしてもよい。また、このような場合には、報知演出が実行されることをRAM103の記憶領域に記憶し、モードの選択終了後に遊技球の獲得総数が所定の値を超えたことが報知されるようにしてもよい。また、モードの選択中に遊技球の獲得総数が所定の値を超えた場合には、報知演出を実行しないようにしてもよい。
(10) 前述した実施の形態では、1ラウンド目においてAモードとBモードとの選択が可能である場合を示した。しかし、大当り遊技中は、常にAモードとBモードとの選択ができるようにしてもよい。その場合に、2ラウンド目以降においては、選択表示が演出表示装置9の表示画面の領域を大幅に占めることによりラウンド中の演出の妨げにならないように、表示画面の端の領域に選択可能であることを小さく表示するようにしてもよい。
(11) 前述した実施の形態では、1ラウンド目においてAモードとBモードとの選択が可能である場合を示した。しかし、特殊条件の成立により、遊技者によるモードの選択が不可能となるようにしてもよい。たとえば、大当り毎のラウンド中に何らかのストーリーが継続して表示されるものにおいて、大当りが20回連続したことに基づいて、ストーリーのエンディングが表示されることを特殊条件の成立とする。この場合に、エンディングが表示される20回目の大当り中は、モードの選択が不可能としてもよい。また、エンディングが表示される20回目の大当り中は、報知演出を実行しないようにしてもよいし、報知演出のための小窓画像をエンディングが表示される領域とは異なる領域に表示し当該領域で報知演出が実行されるようにしてもよい。また、報知演出の態様を遊技者が選択できる大当りと遊技者が選択できない大当り(特殊条件での大当り)とで、異ならせるようにしてもよい。
(12) 前述した実施の形態では、遊技者にとって有利な大当りであるか不利な大当りであるかにより、報知演出の実行の有無を決定するようにしてもよい。たとえば、遊技者に有利な大当りである確変大当りの場合には、報知演出を実行し、遊技者にとって不利な大当りである通常大当りの場合には、報知演出を実行しないようにしてもよい。
(13) 前述した実施の形態では、報知演出のためにカウントされる遊技球は、遊技球の入賞に対して払出されるものについて説明した。しかし、遊技領域7に打込んでアウト口26に取込まれた遊技球を払出される遊技球から差し引いた差球数を報知演出のためにカウントされる遊技球としてもよい。このようにするには、たとえば、打球の発射位置に発射センサを設けるとともに、アウト口26に取込まれた遊技球をカウント可能なアウト口センサを設ければよい。そして、大入賞口を含む各入賞センサ、発射センサ、および、アウト口センサを監視することで、差球数のカウントが可能とすればよい。
(14) 前述した実施の形態では、パチンコ遊技機1と、インターネット網に接続された管理サーバとを含む構成の遊技システムにおいて、パチンコ遊技機1と管理サーバとが2次元コード読み取り機能およびインターネット網への接続機能を備える携帯端末を介してデータのやり取りを行ない、パチンコ遊技機1において、携帯端末(たとえば携帯電話)を所有する遊技者の選択によって自身の過去の遊技履歴や遊技者が選択した演出モード(登場するキャラクタが異なるモード)等を反映させた遊技モードで遊技を行なうことが可能となる遊技モード(携帯連動モード)を実行できるようにしてもよい。このような場合に、携帯連動モードを実行しているか否かにより大当り中の報知演出の態様が異なるようにしてもよい。また、遊技者が選択したモードの種類によって、大当り中の報知演出の態様が異なるようにしてもよい。
(15) 前述した実施の形態では、異なる抽選の報知により大当り中の報知演出の態様が異なるようにしてもよい。異なる抽選の報知とは、たとえば、大当り中に通常大当りから確変大当りとなることを報知する昇格演出において、1回の告知により確変昇格の有無を告知する完全告知モードと複数回の告知により確変昇格の有無を告知するチャンス告知モードとによる報知のようなものである。このような報知の違いを演出状態の違いとして、完全告知モードとチャンス告知モードとにより、大当り中の報知演出の態様が異なるようにしてもよい。
(16) 前述した実施の形態では、大当り中に流れる楽曲の違いにより、大当り中の報知演出の態様が異なるようにしてもよい。たとえば、Aの楽曲が流れている場合とBの楽曲が流れている場合とで、報知演出の態様が異なるようにしてもよい。
(17) 前述した実施の形態では、演出状態(演出モード)を大当り遊技中以外の遊技状態で変化可能としてもよい。たとえば、大当り遊技状態終了後の時短状態中に、演出状態を変化させることにより次回の大当り遊技中の報知演出の態様が変化するようにしてもよい。
(18) 前述した実施の形態に示した各種演出は、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて表示手段における図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組合せになると、所定数のメダルが遊技者に払出されるスロットマシン(スロット機)に適用することも可能である。スロットマシンにおいては、ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)、といったボーナス、また内部抽選結果を報知する演出を実行するAT、通常遊技状態と比較して再遊技役の当選確率が異なるRT、ATとRTとに移行されたARTへ制御されたときにおいて、前述したような報知演出が実行されるようにしてもよい。たとえば、ATに制御されたときにおいて、演出状態のいずれかのモードの中から選択できるようにし、第1演出状態に制御されているときには、第1報知態様による報知演出を実行し、第2演出状態に制御されているときには、第2報知態様による報知演出を実行してもよい。
(19) 前述した実施の形態では、遊技者にとって有利な有利状態として、大当り遊技状態を代表例として説明した。しかし、これに限らず、遊技者にとって有利な有利状態としては、高確率状態(確変状態)、時短状態、および、高ベース状態等のその他の有利状態が含まれてもよい。
(20) 前述の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27R,27L等)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
(21) 前述した実施の形態では、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御マイクロコンピュータは、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータは2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行なうようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータの方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータの方で選択を行なう様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(たとえば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。このように2つのコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知する構成においては、1つ目のコマンドを送信した後の2つ目のコマンドにおいて、入賞時演出処理による表示結果の判定結果、および、変動パターン種別のような先読み判定情報を送信し、その2つ目のコマンドを受信したことに基づいて、先読み予告の演出を実行するようにしてもよい。ここで擬似連とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものの複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示である擬似連続変動を示す略語である。また、滑りとは、変動表示において図柄の停止直前に図柄を停止予測位置から滑らせる演出表示をいう。
(22) 本実施の形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出す遊技機を説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式の遊技機を採用してもよい。封入式の遊技機には、遊技媒体の一例となる複数の玉を遊技機内で循環させる循環経路が形成されているとともに、遊技点を記憶する記憶部が設けられており、玉貸操作に応じて遊技点が記憶部に加算され、玉の発射操作に応じて遊技点が記憶部から減算され、入賞の発生に応じて遊技点が記憶部に加算されるものである。
(23) 前述した実施の形態では、たとえば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や演出図柄を変動表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、変動表示は、そのような態様にかぎられない。たとえば、変動表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要なく、変動表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を変動表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて変動表示を実行するものであってもよい。この場合、たとえば、その1種類の図柄表示を交互に点灯および点滅を繰り返すことによって、変動表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その変動表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
(24) 前述した実施の形態では、「割合(比率、確率)」として、0%を越える所定の値を具体例に挙げて説明した。しかしながら、「割合(比率、確率)」としては、0%であってもよい。たとえば、所定の遊技期間における所定の遊技状態1の発生割合と他の遊技状態2との発生割合とを比較して、「一方の発生割合が他方の発生割合よりも高い」とした場合には、一方の遊技状態の発生割合が0%の場合も含んでいる。
(25) 前述した実施の形態では、変動表示の表示結果を確変大当りとすることが決定されたときの変動表示結果が導出表示された後、大当り遊技状態の終了後に、無条件で確変状態に制御される確変状態制御例を示した。しかし、これに限らず、特別可変入賞球装置20における大入賞口内に設けられた特定領域を遊技球が通過したことが検出手段により検出されたときに、確変状態に制御される、確変判定装置タイプの確変状態制御が実行されるようにしてもよい。
(26) 前述した実施の形態では、演出表示装置9の表示画面には、保留記憶表示部(合算保留記憶表示部、保留表示エリア、図示せず)が設けられるが、この保留記憶表示部とともに、現在実行中の変動表示に対応した特定表示が表示されるアクティブ表示領域が設けられていてもよい。そして、前述した実施の形態では、保留表示を通常とは異なる表示態様で表示することにより行われる予告演出である保留予告演出が実行されてもよい。例えば、変動表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、変動表示に対応した保留表示を期待度が異なる複数段階の表示態様のいずれかにより表示可能な保留表示手段と、保留表示がより期待度の高い段階の表示態様に変化することを所定期間に亘り継続的に報知する保留報知演出を実行する保留報知演出実行手段と、保留表示がより期待度の高い段階の表示態様に変化することを示唆する保留示唆演出を実行する保留示唆演出実行手段と、を備え、保留示唆演出実行手段は、保留報知演出が実行されているときには、保留報知演出が実行されていないときよりも高い割合により保留示唆演出を実行するようにしてもよい。より具体的には、保留表示が表示される保留記憶表示部、アクティブ表示が表示されるアクティブ表示領域に保留表示を期待度を異なる複数段階の表示態様(例えば、白、青、緑、赤、金色、虹色の順で期待度が高くなる態様等の色で期待度を異ならせる態様)で表示可能とし、保留表示がより期待度の高い段階の表示態様に変化することを所定期間に亘り継続的に報知する保留報知演出(例えば、矢の画像が表示された後、その矢の画像が保留表示に作用し、保留表示の色が変化する等の保留表示の表示態様が期待度の高い段階の表示態様に変化する演出を実行する場合に、矢を所定の位置に所定期間に亘り継続的に表示することなど)と、保留表示がより期待度の高い段階の表示態様に変化することを示唆する保留示唆演出(例えば、爆弾の画像が保留表示に作用し、表示態様が期待度の高い段階の表示態様に変化することをほのめかす演出など)とが実行可能であり、保留示唆演出は、保留報知演出が実行されているときには、保留報知演出が実行されていないときよりも高い割合により実行されてもよい(例えば、爆弾の画像が保留表示に作用する演出等の保留表示の表示態様が期待度の高い段階の表示態様に変化することをほのめかす演出は、矢の画像が表示された後、その矢の画像が保留表示に作用し、保留表示の色が変化する等の保留表示の表示態様が期待度の高い段階の表示態様に変化する演出を実行する場合において矢の画像が表示されているときは、このような画像が表示されていないときと比べて、実行の頻度が高い。)。このような演出を実行可能とすれば、保留示唆演出により好適に期待感を高めることができ、より興趣を向上させることが可能である。
なお、保留表示がより期待度の高い段階の表示態様に変化することを示唆する保留示唆演出は、保留表示が変化しない場合もあるようになっている。
また、演出効果向上の点より、一の保留表示に対応して複数の保留報知演出を実行可能としてもよい。例えば、矢の画像が表示された後、その矢の画像が保留表示に作用し、保留表示の色が変化する等の保留表示の表示態様が期待度の高い段階の表示態様に変化する演出を実行する場合に、2以上の矢を所定の位置に所定期間に亘り継続的に表示してもよい。また、演出効果向上の点より、一の保留報知演出に対応して保留表示が複数段階変化可能としてもよい。例えば、保留表示において、白、青、緑、赤、金色、虹色の順で期待度が高くなる場合において、1の矢が保留表示に作用することにより、白から赤や金色に変化する等してもよい。また、興趣の低下を防止する点より、保留表示が最も高い段階の表示態様に変化することを報知する保留報知演出が実行された後には、保留示唆演出の実行を制限されるようにしてもよい。例えば、矢の画像が表示された後、その矢の画像が保留表示に作用する演出が実行され、保留表示の色がもっとも期待度の高い虹色に変化した後は、保留表示の表示態様の変化をほのめかす演出(例えば、爆弾の画像が保留表示に作用する演出など)の実行が制限されてもよい。
(27) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。