以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、この実施の形態に適用されるパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)と、を含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の前面には、チャンスボタン16と十字キー17が設けられている。チャンスボタン16および十字キー17は、可変表示装置9などの演出手段において所定の種類の演出(後述するメータ演出)が実行されているときに、遊技者がこれを操作し、その操作が所定の操作条件を満たしたか否かにより、演出の結果を変化させることができる操作手段である。
また、チャンスボタン16は、遊技者から見て奥・手前・左・右(前後左右)といった予め定められた複数の方向(例えば4方向)のうちから選択した方向を押下操作することが可能な押しボタンスイッチからなる平面視で円形の複数の操作部を含んで構成されている。チャンスボタン16は、前後左右の4方向以外に、全体を下方向にも押下操作が可能である。すなわち、遊技者は、チャンスボタン16に対して、パチンコ遊技機1に向いた状態で前後左右の4方向から1つの方向を選択的に押下する押下方向選択操作と、方向選択操作以外にチャンスボタン16全体を下方に押下する全体押下決定操作とを、行うことができる。
同様に、十字キー17は、遊技者から見て奥・手前・左・右(前後左右)といった予め定められた4方向のうちから選択した方向を押下操作することが可能である平面視で十字形の複数の操作部を含んで構成されている。なお、後述するメータ演出においては、チャンスボタン16と十字キー17とはそれぞれ後述するゲージの目盛増減量で異なるものであるが、何れも奥・手前の2つの方向操作のみを使用するものとなっている。
打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4、回転操作することにより遊技領域7に打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)により構成される可変表示装置9を備えている。可変表示装置9の周囲を取り巻く円形状の枠の中に、演出手段としての装飾ランプ25a〜25cと、役物26とが設けられている。遊技領域7の可変表示装置9よりも下側には、2つの始動入賞口14a、14bが上下に並べて配置されている。下側にある始動入賞口14bには、開放状態となることで遊技球の入賞を容易にする可変入賞装置15が設けられている。可変入賞装置15が閉鎖状態となっているときには、始動入賞口14bへの遊技球の入賞が困難になるが、完全に不可能となってしまう訳ではない。
始動入賞口14a、14bの下方には、大入賞口21が開放状態とされる特別可変入賞装置20が設けられている。特別可変入賞装置20が閉鎖状態となっているときには、大入賞口21に遊技球が全く入賞し得なくなる。特別可変入賞装置20が設けられている位置は、遊技者が可変表示装置9を見て遊技を進めている場合には、大入賞口21が開放状態となっているのかどうかが遊技者にほとんど分からないような位置となっている。特別可変入賞装置20の両側には、7セグメントLEDにより構成される特別図柄表示器10a、10bが設けられている。特別図柄表示器10a、10bでは、7セグメントLEDによって表示される特別図柄の変動表示を行なっている。
特別図柄表示器10aは、始動入賞口14aへの遊技球の入賞に基づいて特別図柄の変動表示を行い、特別図柄表示器10bは、始動入賞口14bへの遊技球の入賞に基づいて特別図柄の変動表示を行う。特別図柄表示器10a、10bの両方で同時に特別図柄の変動表示が行われることはなく、特別図柄表示器10aまたは10bで特別図柄の変動表示が終了した後に、特別図柄表示器10a、10bの両方で変動表示を開始させるための条件が成立しているときには、いわゆる電チューサポートがされる方の特別図柄表示器10bで優先的に特別図柄の変動表示が行われることとなる。
特別図柄表示器10a、10bに表示される表示結果のうち特定表示結果(大当たり図柄)には、第1特定表示結果(確率変動大当たり図柄)と、第2特定表示結果(確変昇格大当たり図柄)と、第3特定表示結果(突然確変大当たり図柄)と、第4特定表示結果(時短大当たり図柄)とが含まれる。第1特定表示結果、第2特定表示結果、第3特定表示結果、第4特定表示結果以外の表示結果は、ハズレ図柄となる。
特別図柄表示器10a、10bの表示結果の態様は、7つのセグメントの点灯/非点灯の組み合わせにより、2^7−1=127通りある(^は、べき乗を表し、7セグメントの全てを非点灯する態様が特別図柄表示器10a、10bの表示結果として除かれるため、1だけマイナスされている)。第1特定表示結果、第2特定表示結果、第3特定表示結果、第4特定表示結果には、「0」〜「9」の数字などの遊技者にとって比較的分かり易い図柄を含んでいてよいが、意味のある文字とは認識できない7つのセグメントの点灯/非点灯の組み合わせも採用しており、特別図柄表示器10a、10bの表示結果だけからは大当たりの種類を特定することが非常に困難なものとなっている。
特別図柄表示器10a、10bに第1特定表示結果(確率変動大当たり図柄)を表示した後には、後述する第1大当たり遊技状態に遊技状態を制御する。第1大当たり遊技状態の終了後に、次の大当たり(種類を問わず)が発生するまでの間、時短状態(特別図柄及び普通図柄の変動表示の時間が短縮される状態)に遊技状態が制御されるとともに、通常遊技状態(或いは、確率変動状態とならない時短状態)よりも大当たり確率が高くなる確率変動状態に遊技状態が制御される。
特別図柄表示器10a、10bに第2特定表示結果(確変昇格大当たり図柄)を表示した後には、後述する第1大当たり遊技状態に遊技状態を制御する。第1大当たり遊技状態の終了後に、次の大当たり(種類を問わず)が発生するまでの間、時短状態(特別図柄及び普通図柄の変動表示の時間が短縮される状態)に遊技状態が制御されるとともに、前記した確率変動状態に遊技状態が制御される。
特別図柄表示器10a、10bに第3特定表示結果(突然確変大当たり図柄)を表示した後には、後述する第2大当たり遊技状態に遊技状態を制御する。第2大当たり遊技状態の終了後に、次の大当たり(種類を問わず)が発生するまでの間、時短状態(特別図柄及び普通図柄の変動表示の時間が短縮される状態)に遊技状態が制御されるとともに、前記した確率変動状態に遊技状態が制御される。
特別図柄表示器10a、10bに第4特定表示結果(時短大当たり図柄)を表示した後には、後述する第1大当たり遊技状態に遊技状態を制御する。第1大当たり遊技状態の終了後に、特別図柄表示器10a、10bにおいて100回の変動表示が行われるまでの間は時短状態に遊技状態が制御されるものの、次の大当たり発生までの大当たり確率を通常とする(確率変動状態の大当たり確率よりも低くなる)通常遊技状態に制御される。通常遊技状態において何れかの種類の大当たりが発生することを、初当たりという。
また、可変表示装置9では、横方向に3つ並べられた飾り図柄表示領域9a〜9cにて飾り図柄(例えば、「0」〜「9」の10種類)を縦方向にスクロールさせる変動表示を行っている。可変表示装置9は、特別図柄表示器10a、10bで行われる変動表示の内容を、飾り図柄の変動表示によって演出効果を高めて遊技者に表示するための変動表示装置である。特別図柄表示器10a、10bで特別図柄の変動表示が継続されている限り、飾り図柄の変動表示が一旦停止(仮停止)していても、大当たり抽選及び大当たり種別抽選に対する確定的な表示結果が示されたことにはならない。
さらに、可変表示装置9においては、飾り図柄が変動表示されるのに合わせてキャラクタの表示などによる演出(大当たり予告やリーチ演出などの各種演出)が行われるものとなる。可変表示装置9は、特別図柄の変動表示に合わせて飾り図柄の変動表示を行うため以外に、後述する大当たりラウンド演出における画像を表示するためにも用いられる。
なお、第1特定表示結果(確率変動大当たり図柄)の表示によっても、第2特定表示結果(確変昇格大当たり図柄)の表示によっても、第1大当たり遊技状態から確率変動状態への制御(+時短)という遊技状態の制御には全く変わりがない。もっとも、特別図柄表示器10a、10bに第1特定表示結果(確率変動大当たり図柄)が表示されたときには、この時点で可変表示装置9に表示される飾り図柄を「1」または「7」で揃えるなどして確率変動状態に制御される旨が報知される。
これに対して、第2特定表示結果(確変昇格大当たり図柄)が表示されたときには、この時点では可変表示装置9に表示される飾り図柄を第4特定表示結果(時短大当たり図柄)が表示されたときと同様に「1」または「7」以外の図柄で揃えるなどして確率変動状態に制御される旨が報知されない。第4特定表示結果(時短大当たり図柄)が表示されたときには、可変表示装置9に表示される飾り図柄を「1」または「7」以外の図柄とする。確率変動状態に制御される旨は、詳細を後述するように、大当たりラウンド演出において行われる確変昇格演出によって報知される。
第3特定表示結果(突然確変大当たり図柄)が表示されたときには、可変表示装置9に表示される飾り図柄を特別図柄表示器10a、10bにハズレ図柄が表示されたときと同様の3つの飾り図柄が揃っていない態様にするものとなっている。なお、突然確変大当たりによって制御される第2大当たり遊技状態は、後述するように大入賞口21の開放が極短期間で終了し、大当たりラウンド演出も実行されずに次の変動表示の開始までハズレ図柄を表示したままとしておく。もっとも、第2大当たり遊技状態が終了して次の変動表示が開始されたときには、確率変動状態に制御されていることとなる。
また、特別図柄表示器10aまたは10bにて特別図柄の変動表示が行われ、可変表示装置9にて飾り図柄の変動表示が行われているときに、装飾ランプ25a〜25cの点灯や役物26の駆動などによる演出が実行されることがある。なお、パチンコ遊技機1において実行される演出には、大きく分けて予告と告知とがあるが、予告とは、それによって示される内容が生じる可能性があることの報知であり、それによって示される内容が生じることを確定的に示す報知である告知と区別される。但し、一連の演出の終了間際までは可能性を示すだけであるが、当該一連の演出の最終部分で確定的な報知がなされる場合は、最終部分が告知、それよりも前の部分が予告としての意味を持つ演出となる。
可変表示装置9の表示領域のうちの下部の表示領域に、始動入賞口14a、14bに遊技球が入り始動条件が成立したが未だ特別図柄表示器10a、10bの開始条件(例えば、前回の特別図柄の変動表示の終了、大当たり遊技状態の終了)が成立していない始動条件の成立回数として後述する主基板31のRAM55(図2参照)に記憶された保留記憶数をそれぞれ表示する保留記憶数表示手段として特別図柄保留記憶表示部11a、11bが設定されている。
特別図柄保留記憶表示部11aは、4つのアイコンの表示部を備え、始動入賞口14aへの有効始動入賞(本実施形態では、保留記憶数が4未満のときの始動入賞)がある毎に、表示するアイコンをその時点で表示されているアイコンの右側に1つ追加し、特別図柄表示器10aにて特別図柄の変動表示が開始される毎に、最も左側に表示されていたアイコン(今回開始した変動表示に対応していたもの)を消去するとともに、他に表示されていたアイコンを1つずつ左にずらして表示する。すなわち、表示するアイコンの数を1つ減らす。特別図柄保留記憶表示部11bについても、同様に、始動入賞口14bへの有効始動入賞がある毎に、アイコンを1つ増やし、特別図柄表示器10bにて特別図柄の変動表示が開始される毎に、アイコンを1つ減らす。
RAM55(図2参照)には、特別図柄表示器10aにおける特別図柄の始動条件が成立(打球が始動入賞口14aへ入賞)したときに主基板31のCPU56(図2参照)により抽出された大当たり判定用乱数等の各種乱数の抽出順番を特定可能に記憶する4つの保留記憶バッファが設けられている。特別図柄保留記憶表示部11aは、保留記憶バッファのうちで各種乱数の記憶された保留記憶バッファの数(保留記憶数)を特定可能に表示する。保留記憶バッファには、抽出された各種乱数のうち未だ開始条件(例えば、前回の特別図柄の変動表示の終了、大当たり遊技状態の終了)が成立していない数値データが予め定められた上限数として4個まで記憶される。特別図柄保留記憶表示部11bについても、同様の保留記憶バッファが設けられている。
上記した始動入賞口14a、14bに入った入賞球は、それぞれ遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ62a、62b(図2参照)によって検出される。可変入賞装置15は、ソレノイド71(図2参照)によって開放状態とされる。後述する普通図柄の変動表示の結果に応じてソレノイド71により可変入賞装置15が開放状態となることにより、遊技球が始動入賞口14bに入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態となる。
また、特別可変入賞装置20は、ソレノイド72(図2参照)により可動して大入賞口21に遊技球が入賞可能な受入可能状態と、大入賞口21に遊技球が入賞不能な受入不能状態とに変化可能であり、受入可能状態において大入賞口21が開放状態とされるものとなる。また、特別可変入賞装置20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球は、カウントスイッチ63(図2参照)で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口21内の経路を切り換えるためのソレノイド73(図2参照)も設けられている。
特別可変入賞装置20は、第1大当たり遊技状態において、大入賞口21の開放から一定時間経過するまで、または所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するまで大入賞口21を開放状態とする。大入賞口21が開閉されてから一定期間(例えば、第1大当たり遊技状態においては30秒、第2大当たり遊技状態においては1秒)経過するまで、または所定個数(例えば、10個)の打球が大入賞口21に入賞するまでが1ラウンドである。大当たり遊技状態は、このような大入賞口21の開放が所定回数(例えば、15回)に亘って繰り返して提供される遊技状態である。
特別可変入賞装置20は、また、第2大当たり遊技状態において、大入賞口21を極めて短い時間(例えば、0.2〜0.5秒程度)で2回だけ開放状態とする。突然確変大当たりしたときに確率変動状態に制御される前の遊技状態が、この第2大当たり遊技状態である。第2大当たり遊技状態は、大入賞口21の開放が極めて短い期間しか行われないため、打球が1つも大入賞口21に入賞しないまま終了して、確率変動状態に制御されることとなる場合も多く、第2大当たり遊技状態に制御されたこと自体が遊技者に気づかれない場合も多い。
また、遊技領域7の右側には、「○」及び「×」と付された左右一対のLEDからなる普通図柄表示器12が設けられている。この普通図柄表示器12は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」及び「×」)を変動表示可能なものである。
ゲート28a、28bを遊技球が通過したことがゲートスイッチ61(図2参照)で検出されると、普通図柄当たり判定用乱数が抽出されて主基板31(図2参照)に搭載されるRAM55(図2参照)の普通図柄バッファに格納される。この実施の形態では、RAM55(図2参照)の普通図柄バッファに記憶可能な普通図柄当たり判定用乱数の記憶数の上限は、4個となっている。普通図柄表示器12において普通図柄の表示状態が変化(「○」および「×」が交互に点灯)する変動表示を開始できる状態(前回の普通図柄表示器12における変動表示の終了)であれば、普通図柄表示器12において普通図柄の変動表示が開始される。
普通図柄表示器12の上方には、普通図柄バッファに格納される普通図柄当たり判定用乱数の記憶数を表示する所定数(この実施の形態では4つ)のLEDを有する普通図柄保留記憶表示器13が設けられている。この普通図柄保留記憶表示器13は、ゲート28a、28bを遊技球が通過したことがゲートスイッチ61で検出されて新たに普通図柄当たり判定用乱数が記憶されると、点灯するLEDを1つ増やす。普通図柄表示器12にて普通図柄(例えば、「○」及び「×」)の変動表示が開始される毎に点灯しているLEDを1減らす。
普通図柄表示器12にて、○と×の付された左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって普通図柄の変動表示が行われ、変動表示は所定時間(例えば、時短状態であれば2.9秒、時短状態でなければ29.2秒)継続する。そして、変動表示の終了時に○の付された左側のランプが点灯すれば当たりとなる。普通図柄表示器12における変動表示の表示結果が当たりである場合には、可変入賞装置15が所定時間(例えば、時短状態であれば2.9秒、時短状態でなければ1.4秒)だけ開放状態になる。
普通図柄の変動表示の結果を当たりとするか否かは、ゲート28a、28bを遊技球が通過し、ゲートスイッチ61で遊技球が検出されたときに抽出された普通図柄当たり判定用乱数の値が所定の普通図柄当たり判定値と合致したか否かによって決定される。この当たり確率は、時短状態では非常に高い(例えば、35/36)が、時短状態でなければ低い(例えば、1/36)となっている。時短状態は、このように可変入賞装置15が開放状態にある割合が非常に多いので、遊技者の手持ちの遊技球を減少させずに(或いは、減少したとしても減少量はごく僅かで)、遊技を進められる状態となっている。
ゲート28aの左方及び下方、並びにゲート28bの下方及び右方には、それぞれ入賞口29a〜29dが設けられている。入賞口29a〜29dに遊技球が入賞したことが入賞口スイッチ64(図2参照)で検出されると、所定数の遊技球が払い出される。遊技球の払い出しは、始動入賞口14a、14b、大入賞口21への遊技球の入賞によっても行われるが、ゲート28a、28bを遊技球が通過しても行われない。
遊技盤6の遊技領域7の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口30が設けられている。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠ランプ40、左枠ランプ41および右枠ランプ42が設けられている。
また、図1には示していないが、パチンコ遊技機1には打球操作ハンドル5を操作することにより駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置45(図2参照)が設けられている。打球発射装置45から発射された遊技球は、遊技盤6に遊技領域7を囲むように円形状に載設された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。始動入賞口14a、14b、大入賞口21、入賞口29a〜29dのいずれにも入賞しなかった遊技球は、アウト口30から排出されるものとなっている。
図2は、本実施形態に係るパチンコ遊技機1の回路構成の概要を表したブロック図である。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路53が搭載されている。基本回路53は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って遊技の信号を制御するCPU56、及び表示制御基板80等に制御信号を送信するI/Oポート部57を含む。
この実施の形態では、ROM54、RAM55、CPU56及びI/Oポート部57を含む基本回路53は、1チップマイクロコンピュータとして構成されているが、この基本回路53を構成する1チップマイクロコンピュータには、パチンコ遊技機1の電源が遮断されている間にもバックアップバッテリから電力が供給されている。すなわち、RAM55に記憶されているデータは、バックアップバッテリから電力が供給される限りにおいて、パチンコ遊技機1の電源が遮断されている間も保持される。
なお、CPU56はROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、CPU56が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているCPUについても同様である。また、この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータとは、主基板31に搭載されるCPU56、ROM54、RAM55、I/Oポート部57、等の周辺回路のことである。
また、ゲートスイッチ61、始動口スイッチ62a、62b、カウントスイッチ63、入賞口スイッチ64、余剰球受皿4がいっぱいになったときに検出する満タンスイッチ(図示しない)、カウントスイッチ短絡信号(図示しない)からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路32、可変入賞装置15を開閉するソレノイド71、特別可変入賞装置20を開閉するソレノイド72、大入賞口21内に設けられたシーソーを可動するソレノイド73、等を基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路33、電源投入時に基本回路53をリセットするためのシステムリセット回路(図示しない)、基本回路53から与えられるデータに従って、大当たり遊技状態(第1大当たり遊技状態、第2大当たり遊技状態)の発生を示す大当たり情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路34、も主基板31に搭載されている。
また、電源起動時において内部状態(RAM55)をリセットするリセットスイッチ93、及び電源のON/OFF切り替えを行うメインスイッチ94も、主基板31に接続されており、これらのスイッチの検出信号を基本回路53へと送る。これらのスイッチ93、94は、パチンコ遊技機1の内部に設けられている。
また、主基板31に搭載されたCPU56は、特別図柄表示器10a、10bの表示制御、および、普通図柄表示器12の表示制御を行う。さらに、普通図柄保留記憶表示器13の発光制御を行う。
主基板31に設けられた遊技制御用マイクロコンピュータ(CPU56及びROM54、RAM55等の周辺回路)は、プリペイドカード等が挿入されることによって球貸しを可能にするカードユニット50、遊技盤6に設けられた複数の入賞口にて遊技球の入賞を検出したことにより賞球払い出しを行う球払出装置44、を制御する払出制御基板36に払出制御信号を送信する。また、遊技制御用マイクロコンピュータは、打球操作ハンドル5を操作することにより打球発射装置45を駆動制御して遊技球を遊技領域7に向けて発射制御する発射制御基板37に発射制御信号を送信する。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータは、表示制御基板80に演出制御コマンド(演出制御信号)を送信する。演出制御コマンドを受信することにより表示制御基板80に設けられた表示制御用マイクロコンピュータ(表示制御用CPU(図示しない)、RAM(図示しない)、ROM(図示しない)、I/Oポート部(図示しない)、等の周辺回路)は、可変表示装置9の表示制御を行う。表示制御用マイクロコンピュータにも、パチンコ遊技機1の電源が遮断されている間もバックアップバッテリから電力が供給され、そのRAMに記憶されたデータも、パチンコ遊技機1の電源が遮断されている間も保持される。
表示制御用CPUは、ROMに格納されたプログラムに従って動作し、主基板31から演出制御コマンドを受信すると、受信した演出制御コマンドに従って可変表示装置9の表示制御を行う。具体的には、画像表示を行う表示制御機能及び高速描画機能を有するVDP(図示しない)により可変表示装置9の表示制御を行う。表示制御用CPUは、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示しない)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、可変表示装置9に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、怪物、文字、図形または記号等を予め格納しておくためのものである。
そして、表示制御用CPUは、キャラクタROMから読み出したデータをVDPに出力する。VDPは、表示制御用CPUからデータが入力されたことに基づいて動作する。この実施の形態では、可変表示装置9の表示制御を行うVDP(図示しない)が表示制御基板80に搭載されている。また、VDPは、表示制御用CPUとは独立した二次元のアドレス空間を持ち、そこにVRAM(図示しない)をマッピングしている。VDPは、キャラクタ画像データに従って可変表示装置9に表示するための画像データを生成し、VRAMに展開する。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのフレームバッファメモリである。そして、可変表示装置9に出力する。なお、可変表示装置9の表示制御には、特別図柄の変動表示(リーチ演出表示を含む)、ステップアップ予告などの大当たり予告演出、大当たり演出、保留記憶のアイコン表示などが含まれ、後述するメータ演出においては、一定値範囲、ゲージの目盛増減量等に係るデータ(ゲージ目盛カウンタ等)がRAMに設定され、表示制御用CPUがそれを基にメータ演出を制御するものとしている。
なお、チャンスボタン16または十字キー17が操作されたときには、後述するように遊技制御用マイクロコンピュータから表示制御基板80への演出制御コマンドとしてチャンスボタンコマンド、または十字キーコマンドが送られるが、表示制御基板80の表示制御用CPUは、チャンスボタン16または十字キー17の操作によって内容が変化される演出を可変表示装置9において実行しているときには、チャンスボタン16または十字キー17の操作を検出した検出信号に基づいて、可変表示装置9における画像の表示を制御するものとしている。
また、この実施の形態では、表示制御基板80に設けられた表示制御用マイクロコンピュータは、音声出力基板70にスピーカ27の駆動信号を出力することによりスピーカ27の音声出力制御を行うとともに、ランプドライバ基板35に役物、ランプ・LEDの駆動信号を出力することによりパチンコ遊技機1に設けられた役物、ランプ・LEDの発光制御を行う。すなわち、表示制御基板80に搭載される表示制御用マイクロコンピュータは、主基板31から送信される可変表示装置9の表示制御、ランプ・LEDの点灯制御、遊技音発生等の演出の制御に関する指令情報としての演出制御コマンド(制御信号)に基づいて可変表示装置9、スピーカ27、パチンコ遊技機1に設けられるランプ・LED等の発光体の制御を行う演出制御用マイクロコンピュータである。
以下、この実施の形態にかかるパチンコ遊技機1における特別図柄表示器10a、10bにおける特別図柄の変動表示、及び可変表示装置9における飾り図柄の変動表示について説明する。特別図柄の変動表示の結果を大当たりとするか否か、大当たりとする場合にはいずれの種類の大当たりとするか、さらには特別図柄の変動パターンをいずれとするかは、始動入賞時に抽出される各種乱数に基づいて、特別図柄表示器10a、10bにおける特別図柄の変動表示の始動条件が成立したときに決定される。
まず、大当たりの決定について説明する。図3(a)は、ROM54に記憶されている大当たり判定用テーブルを示す図である。特別図柄の変動表示の結果を大当たりとするか否かは、図3(a)の大当たり判定用テーブルと、始動入賞時に抽出された乱数のうちの大当たり判定用乱数(ランダムR:0〜65535)の値とに基づいて決定される。通常時(非確率変動時)においては、大当たり判定用乱数の値が1000〜1059、13320〜13477であれば、大当たりとすることを決定し、それ以外の値であれば、ハズレとすることを決定する。一方、確率変動時においては、大当たり判定用乱数の値が1020〜1519、13320〜15004であれば、大当たりとすることを決定し、それ以外の値であれば、ハズレとすることを決定する。
次に、大当たり種別の決定について説明する。図3(b)及び図3(c)は、ROM54に記憶されている大当たり種別判定用テーブルを示す図である。ここで、図3(b)は、特別図柄表示器10bで特別図柄の変動表示を行う場合に大当たり種別を決定するための大当たり種別判定用テーブルであり、図3(c)は、特別図柄表示器10aで特別図柄の変動表示を行う場合に大当たり種別を決定するための大当たり種別判定用テーブルである。
特別図柄表示器10bで特別図柄の変動表示を行う場合には、大当たり判定用乱数及び大当たり判定用テーブルに基づいて特別図柄の変動表示の結果を大当たりとする旨が決定された場合、さらに始動入賞時に抽出された乱数のうちの大当たり種別判定用乱数(ランダムQ:0〜9)の値が0、3、5または7であれば確率変動大当たりと決定し、1であれば確変昇格大当たりと決定し、9であれば突然確変大当たりと決定し、2、4、6または8であれば時短大当たりと決定する。
一方、特別図柄表示器10aで特別図柄の変動表示を行う場合には、大当たり判定用乱数及び大当たり判定用テーブルに基づいて特別図柄の変動表示の結果を大当たりとする旨が決定された場合、さらに始動入賞時に抽出された乱数のうちの大当たり種別判定用乱数(ランダムQ:0〜9)の値が3、5または7であれば確率変動大当たりと決定し、1であれば確変昇格大当たりと決定し、0または9であれば突然確変大当たりと決定し、2、4、6または8であれば時短大当たりと決定する。
ところで、確率変動状態では、30分の1の確率で大当たりとなるが、新たな大当たりが発生するまで特別図柄の変動表示が実行される回数の制限なく、時短状態に制御される。時短状態では、可変入賞装置15が開放状態にある割合が非常に高く、特別図柄表示器10aよりも優先される特別図柄表示器10bにて特別図柄の変動表示を行わせるための始動入賞口14bの入賞による保留記憶が途切れることが少ない。また、第1大当たり遊技状態に制御されている間の時間は非常に長いので、ほとんど例外なく、第1大当たり遊技状態が終了するまでに始動入賞口14aの入賞による保留記憶も、始動入賞口14bの入賞による保留記憶も何れも一杯になる。
特別図柄表示器10aで特別図柄の変動表示を行う場合に確率変動大当たりまたは確変昇格大当たりとなる確率は、大当たりとなった場合の2/5(=4/10)であるのに対して、特別図柄表示器10bで特別図柄の変動表示を行う場合に確率変動大当たりまたは確変昇格大当たりとなる確率は、大当たりとなった場合の1/2(=5/10)もある。つまり、一旦確率変動大当たりまたは確変昇格大当たりが発生すると、それに基づく第1大当たり遊技状態が終了してから、さらに遊技者が多くの遊技球を獲得することができる第1大当たり遊技状態を介して次も確率変動状態となる割合が高いものとなる。
次に、特別図柄の変動パターンの決定について説明する。特別図柄の変動パターンは、開始条件(より先の始動入賞に基づく変動表示が全て終了する(している)ことにより成立)が成立したときに、特別図柄の変動表示の結果(大当たりとするか否か、大当たりとする場合は大当たりの種別)に応じて決定されるものとなる。また、変動パターンを決定する場合、まず始動入賞時に抽出された乱数のうちの変動種別判定用乱数の値に基づいて変動パターンの種別を決定し、さらに始動入賞時に抽出された変動パターン判定用乱数の値に基づいて変動パターンを決定するものとなる。
変動パターンの種別には、ハズレとすることが決定された場合には、非リーチハズレ、ノーマルリーチ、スーパーリーチの3種類がある。確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとすることが決定された場合には、ノーマルリーチ、スーパーリーチの2種類がある。突然確変大当たりとすることが決定された場合には、突然確変の1種類であるが、これは、飾り図柄の変動に関しては非リーチハズレと基本的に同じものになる。
ここで、ノーマルリーチ、スーパーリーチは、何れも変動表示の過程において1番目、2番目にそれぞれ停止される左と右の飾り図柄が同一の種類の図柄で揃うリーチ表示態様が出現するパターンであるが、ノーマルリーチは、中の飾り図柄の変動表示の態様がハズレの場合と異ならない(最終的に停止される図柄は異なる)変動パターンである。一方、スーパーリーチは、リーチ表示態様が出現した後、最後に停止される中の飾り図柄の変動表示が通常とは異なる態様となるリーチ演出表示が行われる変動パターンとなっており、変動表示に要する時間が非リーチハズレやノーマルリーチと比べると、かなり長くなっている。
また、変動パターンの種別としてノーマルリーチやスーパーリーチが選択される割合は、大当たり抽選及び大当たり種別抽選の結果が確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるときの方が、突然確変大当たりまたはハズレとなるときよりも高くなっている。さらに、ノーマルリーチとスーパーリーチとを比べると、確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるときと突然確変大当たりまたはハズレとなるときとの選択割合の違いがスーパーリーチの方が大きい。
つまり、大当たりの発生には少なくとも変動表示の途中でリーチ表示態様が表示されることは必須の条件ではあるが、飾り図柄の変動表示がスーパーリーチの変動パターンで実行されたときには、ノーマルリーチの変動パターンで実行されたときよりも、確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなりやすいということである。つまり、スーパーリーチは、確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度が非常に高い変動パターンであるということができる。
また、保留記憶の数が3以上となったときには、選択された変動パターンの本来の変動表示時間よりも特別図柄及び飾り図柄の変動表示が実行される時間が短縮される(4となったときには、3となったときよりも一層短縮される)。非リーチハズレとノーマルリーチでは、通常の場合に変動表示が実行される時間に変わりがないものの、ノーマルリーチでは一旦リーチ表示態様を出現させてから表示結果を導出させるという過程を経ることになるため、短縮された変動時間については、このような過程を経ないでよい非リーチハズレよりもノーマルリーチハズレの方が長くなる。また、スーパーリーチの変動パターンでは、リーチ演出表示が(全部または一部)省略されて飾り図柄の変動表示の結果が表示されることがある。
変動パターンの種別の選択割合は、当該変動表示の開始条件が成立した時点における保留記憶の数に応じて異なっていてもよい。もっとも、少なくともスーパーリーチの種別を選択する割合は、開始条件が成立した時点での保留記憶の数に関わらずに同じであり、変動パターンの種別がスーパーリーチとなることは、始動入賞時に抽出された各種乱数の値によって既に定まっている。
変動パターンの種別が決定されると、そこからより細かく変動パターンが決定される。ここで、変動パターンの種別が非リーチハズレの場合に選択される変動パターンは、1種類だけである。確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりでノーマルリーチの場合に選択される変動パターン、並びにノーマルリーチハズレの場合に選択される変動パターンには、変動表示の開始から終了までに要する時間が非リーチハズレと大差ないショートリーチと、比較的長い(但し、スーパーリーチの変動パターンの場合よりは短い)ロングリーチとが含まれている。
特別図柄表示器10a、10bにおける特別図柄の変動表示の開始条件は、当該変動表示を行わせることとなる始動入賞よりも先の始動入賞に基づく全ての変動表示が終了していることによって成立する(但し、第1、第2大当たり遊技状態に制御されたときには、その終了によって成立する)。従って、保留記憶が全くない状態で始動入賞した場合には、当該始動入賞によって直ちに特別図柄の変動表示の開始条件が成立することとなる。
これに対して、未だ先の始動入賞に基づく変動表示が終了していないときの始動入賞(特定始動入賞とする)によって保留記憶がされていた場合には、特定始動入賞よりも1つだけ先の始動入賞(先始動入賞とする)に基づく特別図柄の変動表示が終了したときに、特定始動入賞に基づく特別図柄の変動表示の開始条件が成立する。このとき、先始動入賞に基づく特別図柄の変動表示の終了後に、遅滞なく特定始動入賞に基づく特別図柄の変動表示が開始されることとなる。
前述したとおり、特別図柄表示器10a、10bにおいて特別図柄が変動表示されるときにおいては、可変表示装置9において飾り図柄が変動表示される。特別図柄表示器10a、10bにおける特別図柄の変動表示は、開始条件の成立によって直ちに開始されるものとなるが、可変表示装置9における飾り図柄の変動表示は、開始条件の成立によって直ちに開始されるのではなく、開始条件の成立から一定の遅延時間(インターバル期間)を経過してから開始されるものとなっている。なお、特別図柄の変動表示は、開始条件が成立してから選択された変動パターンに応じて定められた変動表示時間を経過するまで実行されることとなる。
上記したように、特別図柄の変動パターンは、大当たり抽選及び大当たり種別抽選の結果がハズレ、確率変動大当たり、確変昇格大当たり、時短大当たり、突確大当たりの何れであるかに応じて振り分けられる。もっとも、その結果が出現するまでに選択された変動パターンに応じて一定の時間を要するものとなる。また、ハズレのリーチあり、突確大当たり以外の大当たりの変動パターンでリーチが出現するまでにも一定の時間を要するものとなる。これらの時間を経過するまで飾り図柄の変動表示だけでは、遊技者は、飾り図柄の変動表示の結果が大当たりとなるかを知ることはできない。
しかし、飾り図柄の変動表示が行われている間に確率変動大当たりまたは確変昇格大当たり、若しくは時短大当たりになるかどうかが分からないからと言って、遊技者がこれを期待していない訳ではない。保留記憶により次以降に行われる変動で確率変動大当たりまたは確変昇格大当たり、若しくは時短大当たりとなるか分からないからと言って、遊技者がこれを期待していない訳ではない。
そこで、この実施の形態にかかるパチンコ遊技機1では、飾り図柄の変動表示が行われている間において、確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる可能性を示す各種演出が実行されるものとなっている。このような確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる可能性を示す演出として、大当たり予告を実行するものとしている。大当たり予告には、複数種類の態様のものがあるが、その複数種類の態様のうちに、第1段階から第3段階までのうちの何れかの段階まで演出が段階的に変化するステップアップ予告が含まれる。
ステップアップ予告は、第1段階だけを実行して終了するもの(ステップ1)と、第1段階と第2段階を順に実行して終了するもの(ステップ2)と、第1段階から第3段階までを順次実行して終了するもの(ステップ3)がある。ステップアップ予告のステップ1とステップ2とステップ3は、別の種別に属するが、第1段階までの演出の態様は全く同じである。ステップ2とステップ3における第2段階までの演出の態様も全く同じである。
なお、ステップアップ予告は、必ずしも最終段階まで実行されるとは限らず、中途の段階で終了されてしまうこともある。後述するようなステップアップ予告の選択割合により、確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる場合には、ハズレ(突然確変大当たりとなる場合を含む)となる場合よりも、より後の段階まで実行される割合が高くなっている。
従って、第1段階までが実行された時点では確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度はさほど高くないものの、第2段階までが実行されると第1段階までが実行されたときよりも信頼度が高くなり、第3段階までが実行されると第2段階までが実行されたときよりもさらに信頼度が高くなる。
また、飾り図柄の変動表示について決定された変動パターンがスーパーリーチである場合には、リーチ表示態様が実行された後にリーチ演出が実行されてから、最終的な表示結果が表示されるものとなる。ここで、図4においてリーチ演出について説明する。リーチ演出は、上記した大当たり予告としてステップアップ予告が実行されたのに続いて、図4に示した可変表示装置9に表示されるような態様において、遊技者がチャンスボタン16を操作することによって目盛が増減するメータを表示し、所定の時間までそのメータに設定された一定の範囲で目盛が留まるように遊技者がチャンスボタン16または十字キー17を操作するメータ演出によって行われることがある。
図示するように、メータ演出では、可変表示装置9において飾り図柄9a〜9cがリーチ表示態様となって、中の飾り図柄9bが未だに変動中である。そして、メータ演出が実行されると、可変表示装置9の下部に「ボタンでメータを制御しろ!」、または「十字キーでメータを制御しろ!」(図示しない)のセリフと共にチャンスボタン16、または十字キー17を模した表示(十字キー17については図示しない)を行い、遊技者にチャンスボタン16または十字キー17の操作を促す指示を表示する。それと同時に、メータ401と一定値範囲402が可変表示装置9の左端に表示され、遊技者はチャンスボタン16または十字キー17を操作することで、メータ演出の実行当初、最下部に位置するメータ401のゲージ403(図4では一定値範囲402で留められている)を、メータ演出が実行されてから所定時間の経過まで移動することができる。
なお、メータ401に示される目盛はあくまでも目安として示すものであり、後述する目盛の量に対してメータ401の一つの目盛に相当するというものではなく、実際にゲージ403が一定値範囲402に留められているか否かの判定は、後述するゲージ403の目盛の量を示すゲージ目盛カウンタ(表示制御基板80のRAMに記憶される)の値によって行われるものとなっている。また、図示するように、一定値範囲402は、メータ401の最上部、最下部の何れにも接していない範囲において設定されるものであり、後述するように、メータ演出が実行される時において一定値範囲402の目盛範囲が決定され、メータ401の最上部、最下部の何れにも接していない範囲において設定される。
メータ演出では、チャンスボタン16または十字キー17における奥・手前の2つの方向操作のみを使用するものであり、遊技者は奥の方向操作をすることで、ゲージ403の目盛を増加(可変表示装置9の上方向に移動)させることができ、手前の方向操作をすることで、ゲージ403の目盛を減少(可変表示装置9の下方向に移動)させることができる。よって、当初、ゲージ403はメータ401の最下部に位置するので、メータ演出が実行されれば、最初、遊技者はチャンスボタン16の奥の方向操作でゲージ403の目盛を増加させ、もし、一定値範囲402を超えて目盛を増やしてしまえば、手前の方向操作でゲージ403の目盛を減少させ、ゲージ403が一定値範囲402に留まるように制御するものとなる。
このメータ演出では、メータ演出開始から所定時間の経過までに、メータ401のゲージ403を一定値範囲402で留めることができなければ(以下、メータ制御失敗とする)、その変動表示においてハズレとなる可能性が高いことが示されたことになる。一方、メータ演出開始から所定時間の経過までに、メータ401のゲージ403を一定値範囲402で留めることができれば(以下、メータ制御成功とする)、その変動表示において確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる可能性が高いことが示されたことになり、その後飾り図柄の変動表示が完全に停止するまでにキャラクタをカットインさせて登場させる特定演出が実行されることになる。
スーパーリーチは、確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる場合の選択比率が、ハズレまたは突然確変大当たりとなる場合の選択比率よりも高いので、スーパーリーチの変動パターンで飾り図柄が変動表示されること、すなわちリーチ演出としてメータ演出が行われるということ自体で、確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度は高いと言える。もっとも、スーパーリーチの変動パターンであれば確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度が全て同じというのでは、面白みが少ない。
また、スーパーリーチの変動パターンにおけるメータ演出の一定値範囲が、常に同じであったり、チャンスボタン16または十字キー17の操作による目盛の増減が常に同じであったりすれば、やはり面白みが少ない。そこで、メータ演出の一定値範囲は、先立って実行されるステップアップ予告の結果(確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度)によって異なるものとしている。また後述するように、可変表示装置9において示されるものではないが、確率変動大当たり、確変昇格大当たり若しくは時短大当たりとなるか、またはハズレとなるかに応じた、メータ制御失敗となるか、或いはメータ制御成功となるかの判定結果(以下、成否判定結果)が、メータ演出が実行されるときに決定されるものとなっており、通常遊技状態においては、チャンスボタン16または十字キー17の何れかの操作対象の選択と、その選択された操作対象の操作による目盛の増減の程度とが、その成否判定結果に応じて異なるものとなっている。
一方、確率変動状態においては、十字キー17のみで操作可能であり、その操作による目盛の増減の程度が、成否判定結果と特定演出の実行回数とに応じて異なるものとなっている。なお、成否判定結果において、メータ制御失敗となることが決定されれば、所定時間の経過までに、メータの目盛を一定値範囲で留めているものでも、所定時間の経過直後にメータの目盛が一定値範囲外に修正され、当該メータ演出においては、結果としてメータ制御失敗となる。
さらに、メータ制御成功による特定演出は、遊技者のチャンスボタン16または十字キー17の操作が最小の操作回数でメータ制御成功とすることができれば、通常の特定演出(以下、ノーマル特定演出とする)とは異なる、例えば、ノーマル特定演出においてカットインさせて登場させたキャラクタとは別のキャラクタをカットインさせて登場させる、プレミア特定演出が実行され、その変動表示において確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることが確定的に示されるものとなっている。ここで、最小の操作回数とは、後述する、成否判定結果に応じて決定されるチャンスボタン16または十字キー17の操作による目盛の増減量において、ゲージ403をメータ401の最下部から一定値範囲402に移動させるチャンスボタン16または十字キー17の最も少ない回数であり、メータ演出が実行されるときに決定される、チャンスボタン16または十字キー17の操作による目盛の増減量と一定値範囲402から算出されるものとなっている。
大当たり予告やリーチ演出といった飾り図柄の変動表示以外に可変表示装置9において実行される演出は、全て表示制御基板80の表示制御用CPUが決定するものとなっている。また、飾り図柄の変動表示についても、具体的に表示される飾り図柄の種類は、主基板31のCPU56によって行われた大当たりの決定、大当たり種別の決定、変動パターンの決定に従うことを条件として、表示制御基板80の表示制御用CPUが決定するものとなっている。
これらの決定を表示制御基板80の表示制御用CPUが行えるようにするため、始動入賞口14aまたは14bに遊技球が入賞したときに、このときに抽出された大当たり判定用乱数、大当たり種別判定用乱数、変動種別判定用乱数、及び変動パターン判定用乱数の値、並びに遊技球が入賞した始動入賞口の種類を始動入賞毎の識別情報と対応付けたコマンドが、主基板31のCPU56から表示制御基板80の表示制御用CPUへと送信されるものとなっている。
また、特別図柄表示器10aまたは10bにて特別図柄の変動表示を開始させるときに、これを開始させた始動入賞の識別情報と、決定された変動パターンとを示すコマンドが、主基板31のCPU56から表示制御基板80の表示制御用CPUへと送信されるものとなっている。また、遊技状態が変化したときに、変化した後の遊技状態を示すコマンドが、主基板31のCPU56から表示制御基板80の表示制御用CPUへと送信されるものとなっている。
さらに、特別図柄表示器10aまたは10bに第1特定表示結果、第2特定表示結果または第4特定表示結果が導出されて、第1大当たり遊技状態に制御されたときには、各ラウンドが開始される度に当該ラウンド数を示すコマンドが、主基板31のCPU56から表示制御基板80の表示制御用CPUへと送信されるものとなっている。各ラウンドが終了したときにも、ラウンドの終了を示すコマンドが、主基板31のCPU56から表示制御基板80の表示制御用CPUへと送信されるものとなっている。
以下、この実施の形態にかかるパチンコ遊技機1において、表示制御基板80の表示制御用CPUにより実行される演出の制御について説明する。表示制御基板80の表示制御用CPUは、開始時コマンドを受信すると、後に説明するように飾り図柄の種類を選択し、開始時コマンドが示す変動パターンで飾り図柄を可変表示装置9において変動表示させた後、選択した種類の飾り図柄を可変表示装置9に表示して、変動表示の結果を示すものとしている。また、飾り図柄の変動表示が行われている間には、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かに応じて、ステップアップ予告を含む大当たり予告が行われるものとなっており、それに続いてさらにメータ演出も実行され得るものとなっている。
ここで、変動表示の結果として表示される飾り図柄の選択について説明する。前述したように、飾り図柄の変動表示において具体的に表示される飾り図柄の種類は、主基板31のCPU56によって行われた大当たりの決定、大当たり種別の決定、変動パターンの決定に従うことを条件として、表示制御基板80の表示制御用CPUが決定するものとなっている。例えば、確率変動大当たりが決定されているときには、最終的に停止される飾り図柄は、3つとも「1」または「7」の同じ図柄となり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりが決定されているときには、最終的に停止される飾り図柄は、3つとも「1」または「7」以外の同じ図柄となる。
確変昇格大当たりまたは時短大当たりでは、最終的に停止される図柄を「1」または「7」以外の同じ図柄としなければならないため、その前提で表示されるリーチ表示態様も「1」または「7」以外の同じ図柄が2つ停止した態様となる。スーパーリーチにおいて再抽選はあっても、そこでの降格はできないため、最終的に停止される図柄を「1」または「7」以外の同じ図柄とするには、リーチ表示態様も「1」または「7」以外の同じ図柄が2つ停止した態様としなければならないからである。
確率変動大当たりでは、最終的に停止される図柄を「1」または「7」の同じ図柄としなければならないので、再抽選のないノーマルリーチの変動パターンで確率変動大当たり図柄を表示させるためには、その前提で表示されるリーチ表示態様も「1」または「7」の同じ図柄が2つ停止した態様としなければならない。一方、再抽選のあるスーパーリーチでは、「1」または「7」以外の同じ図柄を一旦揃えてから、「1」または「7」の同じ図柄を揃えた態様に変更することができるため、リーチ表示態様は「1」または「7」以外の同じ図柄が2つ停止した態様とすることができる。
次に、図5において大当たり予告、メータ演出の実行について説明する。まず、ステップアップ予告を含む大当たり予告の実行について説明する。表示制御基板80の表示制御用CPUは、開始時コマンドを受信すると、当該変動表示で実行すべき大当たり予告の種類(予告演出なしを含む)を決定し、ここで、所定の割合で大当たり予告としてステップアップ予告を実行することを決定する。ステップアップ予告を実行することを決定した場合には、表示制御基板80の表示制御用CPUは、実行すべきステップアップ予告の態様を選択し、選択した態様にて当該変動表示が実行されている間にステップアップ予告を実行する。図5(a)は、ステップアップ予告実行テーブルを示す図である。
図示するように、ステップアップ予告が実行されない場合、またはステップアップ1、ステップアップ2若しくはステップアップ3の何れかが実行される場合のそれぞれの選択割合は、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるときにおいて、α0、α1、α2、α3であり、ハズレとなるときにおいて、β0、β1、β2、0である。そして、これらの選択割合の関係は、それぞれα3>α2>α1>α0、β0>β1>β2となっている。
従って、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる場合には、ステップアップ予告として、最も確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度の高いステップアップ3が最も実行されやすく、ステップアップ1が最も実行されにくいものとなっている。一方、当該変動表示でハズレとなる場合には、ステップアップ予告として、最も信頼度の高いステップアップ3が実行されることはなく、ステップアップ1が最も実行されやすいものとなっている。
続いて、ステップアップ予告が実行され、続くリーチ演出において実行されるメータ演出について説明する。メータ演出もステップアップ予告と同様に表示制御基板80の表示制御用CPUがそのメータ演出で用いられる目盛の増減量、一定値範囲等を選択し、それに加え、遊技者のチャンスボタン16の操作に基づいてメータ演出を実行する。図5(b)〜(f)は、メータ演出実行テーブルを示す図である。
図5(b)は、メータ演出の結果が遊技者のチャンスボタン16または十字キー17の操作によって、メータ制御成功となるか、メータ制御失敗となるかの判定結果を決定するためのメータ演出成否決定テーブルである。図示するように、メータ演出の結果が、メータ制御成功となり得るか、メータ制御失敗となり得るかのそれぞれの選択割合は、確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる場合において、a1、a2であり、ハズレとなる場合において、b1、b2である。
そして、これらの選択割合の関係は、それぞれa1≫a2、b2>b1となっている。したがって、もしメータ制御成功となる全てのメータ演出において、遊技者がメータ制御成功とすることができれば、そのメータ制御成功となった場合は、メータ制御失敗となった場合に比べて当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度が高いものとなっている。
続いて、図5(c)は、ステップアップ予告としてステップアップ1、ステップアップ2またはステップアップ3のうち何れの実行が決定されたかに応じて、メータ演出における一定値範囲を決定するための一定値範囲決定テーブルである。図示するように、一定値範囲は、ステップアップ予告として実行されるものがステップアップ1、ステップアップ2、ステップアップ3のとき、それぞれ2、5、10目盛となっている。つまり、ステップアップ予告の信頼度に応じて、一定値範囲は大きくなっているものであり、遊技者のチャンスボタン16または十字キー17の操作によるメータの目盛の制御も、ステップアップ予告がステップアップ3で実行されるときが最も簡単なものとなり、ステップアップ1で実行されるときが最も難しいものとなっている。
続いて、図5(d)は、決定されたメータ演出の成否判定結果に応じて、チャンスボタン16または十字キー17の何れをメータ演出における操作対象とするかを選択するための、操作対象決定テーブルである。図示するように、操作対象として十字キー17またはチャンスボタン16の選択割合は、メータ制御成功の場合は、それぞれγ1、γ2であり、メータ制御失敗の場合は、それぞれδ1、δ2である。そして、これらの選択割合の関係は、それぞれγ1>γ2、δ2>δ1となっている。したがって、メータ演出の成否判定結果がメータ制御成功である場合、つまり、確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる可能性が高い場合には十字キー17が操作対象として選択されやすく、メータ演出の成否判定結果がメータ制御失敗である場合、つまり、確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる可能性が低い場合にはチャンスボタン16が操作対象として選択されやすいものとなっている。
続いて、図5(e)、(f)、(g)は、図5(b)において決定されたメータ演出の成否判定結果に応じて、チャンスボタン16または十字キー17における奥の方向操作と手前の方向操作で増減するゲージ403の目盛の量を決定するためのゲージ増減量決定テーブルである。図5(e)、(f)は、特に通常遊技状態におけるチャンスボタン16、十字キー17それぞれにおけるゲージ403の目盛増減量を決定するためのテーブルであり、図5(e)に示す十字キー17については、奥の方向操作、手前の方向操作のゲージ403の目盛増減量は、メータ制御成功となる場合、3、−1であり、メータ制御失敗となる場合、1〜3、−1〜−3である。一方、図5(f)に示すチャンスボタン16については、奥の方向操作、手前の方向操作のゲージ403の目盛増減量は、メータ制御成功となる場合、2、−2であり、メータ制御失敗となる場合、2〜4、−1〜−3である。
このように、チャンスボタン16、十字キー17でそれぞれ各操作におけるゲージ403の目盛増減量は異なるものとなっているが(ただし、メータ制御失敗となる場合の手前の方向操作については何れも同じ)、メータ制御成功となる場合では、ゲージ403の目盛増減量はメータ演出中常に一定であり、これに対して、メータ制御失敗となる場合では、ゲージ403の目盛増減量はメータ演出中、奥の方向操作がされる毎に1〜3のうちからランダムに決定され、手前の方向操作がされる毎に−1〜−3のうちからランダムに決定されるものとなっている。従って、メータ制御成功となる場合には、増減量が一定でありゲージ403の移動は予測しやすいものとなっているが、メータ制御失敗となる場合には、増減量がランダムに決定されるため、ゲージ403の移動が予測しにくいものとなっている。また、メータ制御成功となる場合には、奥の方向操作による増加量が3であり、メータ制御失敗となる場合には、奥の方向操作による増加量が1〜3のランダムで決定されるため、メータ制御成功となる場合のほうがより早く一定値範囲402に達することができるものとなっている(ランダムで決定される増加量が常に3とならなかったとき)。
図5(g)は、特に確率変動状態における、十字キー17の操作におけるゲージ403の目盛増減量であり、メータ演出の成否判定結果に加えて、確率変動状態の継続中にメータ制御成功となった後の特定演出が何回実行されたかにも応じてゲージ403の目盛増減量を決定するためのテーブルである。図示するように、メータ制御成功となる場合であって、特定演出の実行回数が3回以下、4〜6回、7回以上実行される場合について、奥の方向操作のゲージ403の目盛増加量はそれぞれ、3、4、5であり、手前の方向操作のゲージ403の目盛減少量は、−3、−2、−1である。一方、メータ制御失敗となる場合であって、特定演出の実行回数が3回以下、4〜6回、7回以上実行される場合について、奥の方向操作のゲージ403の目盛増加量はそれぞれ、1〜3、2〜4、3〜5であり、手前の方向操作のゲージ403の目盛減少量は、どの場合であっても−1〜−3である。
このように、メータ制御成功となる場合とメータ制御失敗となる場合との違いについては、通常遊技状態の場合と同じであるが、確率変動状態の場合には特定演出の実行回数が増える程、奥の方向操作によるゲージ403の目盛増加量が大きくなり、メータ制御成功となる場合においては、さらに、特定演出の実行回数が増える程、手前の方向操作によるゲージ403の目盛減少量が小さくなっている。
続いて、図5(h)は、確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる場合であって、メータ制御成功となった後に実行される特定演出が、プレミア演出となるかノーマル演出となるかを決定するためのテーブルである。図示するように、プレミア演出となるか、或いはノーマル演出となるかの選択割合は、遊技者のチャンスボタン16または十字キー17の操作が最小の操作回数であった場合は、c1、c2であり、最小の操作回数でなかった場合は、d1、d2である。そして、これらの選択割合の関係は、それぞれc1>c2、d2≫d1となっている。従って、チャンスボタン16または十字キー17を最小の操作回数で操作できずにメータ制御成功となった場合には、ほとんどプレミア特定演出が実行されることはないが、これに対して最小の操作回数でメータ制御成功となった場合には、よりプレミア特定演出が実行され得るものとなる。
以下、この実施の形態にかかるパチンコ遊技機1において遊技の進行のために行われる処理について説明する。まず、電源起動時の処理について説明する。リセットスイッチ93をON状態とした状態でメインスイッチ94をON状態としてパチンコ遊技機1を起動すると、RAM55の格納領域のうち使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化する。そして、遊技を進行させるための処理を開始させることができる。
一方、リセットスイッチ93をOFF状態でメインスイッチ94をON状態としてパチンコ遊技機1を起動した場合は、RAM55のデータが壊れているかどうかを診断し、RAM55のデータが壊れていなかった場合、すなわち前回のパチンコ遊技機1の電源をOFFしたときのデータが正常なままで残っている場合には、RAM55に記憶されているデータはそのままとして、前回にパチンコ遊技機1の電源をOFFしたときの状態から、遊技を進行させるための処理を開始させることができる。
パチンコ遊技機1において遊技を進行させるための処理は、2ms毎に実行されるタイマ割り込みに従って実行される。なお、打球操作ハンドル5の操作に基づく遊技領域7への遊技球の発射だけは、2ms毎のタイマ割り込み処理とは独立して行われるものとなっている。
図6は、CPU56が実行するメイン処理にて2ms毎に実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込が発生すると、CPU56は、レジスタの退避処理(ステップS21)を行った後、ステップS22〜S36の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理において、CPU56は、まず、スイッチ回路32を介して、ゲートスイッチ61、始動口スイッチ62a、62b、カウントスイッチ63、クリアスイッチ65、等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態を判定するスイッチ処理を行う(ステップS22)。
次に、遊技制御に用いられる大当たり判定用の乱数、大当たり種別判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS23)。CPU56は、更に、初期値用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理(ステップS24)及び表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS25)。
更に、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて特別図柄表示器10a、10b、可変表示装置9、特別可変入賞装置20、等を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器12の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。普通図柄プロセス処理を実行することにより普通図柄表示器12の表示制御および可変入賞装置15の開閉制御が実行される。
次いで、CPU56は、特別図柄プロセス処理でRAM55の所定の領域に設定され、可変表示装置9等において各種演出を行うためのコマンドを表示制御基板80に送出する特別図柄コマンド制御処理を行う(ステップS28)。また、普通図柄プロセス処理でRAM55の所定の領域に設定された普通図柄に関するコマンドを送出する普通図柄コマンド制御処理を行う(ステップS29)。
更に、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当たり情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。
また、CPU56は、始動口スイッチ62a、62b、カウントスイッチ63等の検出信号に基づく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具体的には、始動口スイッチ62a、62b、カウントスイッチ63等の何れかがオンしたことに基づく入賞検出に応じて、払出制御基板36に賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御基板36に搭載されている払出制御用CPUは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置44を駆動する。
そして、CPU56は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS32)。記憶処理においては、始動口スイッチ62a、62bの検出信号に基づいて大当たり判定用乱数等の各種乱数を抽出し、抽出した乱数の値を始動口スイッチ62a、62bの別に保留記憶させる。また、抽出した各種乱数の値等を示すコマンドを送出する処理も行う。
また、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS33)。更に、所定の条件が成立したときにソレノイド回路33に駆動指令を行う(ステップS34)。可変入賞装置15、特別可変入賞装置20、を開放状態または閉鎖状態としたり、大入賞口21内の遊技球通路を切り替えたりするために、ソレノイド回路33は、駆動指令に応じてソレノイド71〜73を駆動する。その後、レジスタの内容を復帰させ(ステップS35)、割込許可状態に設定する(ステップS36)。
次に、ステップS26の特別図柄プロセス処理について説明する。特別図柄プロセス処理では、CPU56は、まず、遊技盤6に設けられている始動入賞口14a、14bに遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ62a、62bがオンしているかどうか、すなわち遊技球が始動入賞口14a、14bに入賞する始動入賞が発生しているかどうかを判定し、始動入賞が発生していたら始動口スイッチ通過処理を行う。始動口スイッチ通過処理では、大当たり判定用乱数、大当たり種別判定用乱数、変動種別判定用乱数、及び変動パターン判定用乱数を抽出し、抽出した乱数の値と遊技球が入賞した始動入賞口の種類を始動入賞毎の識別情報と対応付けたコマンドを表示制御基板80へと送信する。
その後、特別図柄プロセスフラグの状態に応じて、次に説明する特別図柄通常処理、変動パターン設定処理、特別図柄変動処理、特別図柄停止処理、大入賞口開放前処理、大入賞口開放中処理、大当たり終了処理の何れかの処理を行う。
特別図柄通常処理:特別図柄の変動表示を開始できる状態になるのを待つ。CPU56は、特別図柄の変動表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)を確認する。保留記憶カウンタのカウント値が0でなければ、特別図柄の変動表示の結果、大当たり判定用乱数の値に基づいて大当たりとするか否か(特定表示結果とするか否か)を決定し、大当たりとする場合には、大当たり種別判定用乱数の値に基づいて大当たりの種別も決定する。始動入賞口14a、14bの何れについても保留記憶カウンタの値が0でないときには、始動入賞口14bの保留記憶から優先して大当たり等の決定が行われる。
変動パターン設定処理:特別図柄表示器10a、10bにおける特別図柄の変動パターン種別を、始動入賞時に抽出した変動種別判定用乱数の値と保留記憶の数とに応じて選択する。そして、選択した変動パターンの種別と始動入賞発生時に抽出した変動パターン判定用乱数の値に応じて予め定められた複数種類の変動パターンの中から選択する。決定された変動パターンに基づいて、特別図柄の変動時間を特別図柄プロセスタイマ(ダウンタイマにより構成される)にセットした後、特別図柄プロセスタイマをスタートさせる。このとき、特別図柄表示器10aまたは10bに特別図柄の変動表示開始を指示する信号を出力するとともに、選択した変動パターンを示すコマンドと大当たりとするか否か及び大当たり種別を示すコマンドとを、直後の特別図柄コマンド制御処理(ステップS28)で表示制御基板80に対して送信される状態に設定する。
特別図柄変動処理:変動パターン設定処理で選択された変動パターンに応じて変動時間のセットされた特別図柄プロセスタイマの計時時間を監視し、当該変動時間が経過して特別図柄プロセスタイマがタイムアウトすると、次に特別図柄停止処理に移行させるよう制御を行う。
特別図柄停止処理:特別図柄表示器10a、10bにて変動表示する特別図柄の変動表示を停止するとともに、特別図柄の停止を示す信号を特別図柄表示器10a、10bに出力される状態に設定するとともに、図柄の停止を示すコマンドを、直後の特別図柄コマンド制御処理(ステップS28)で表示制御基板80に送信される状態に設定する。
大入賞口開放前処理:大当たり後に最初にこの処理が行われるときには大入賞口21のラウンド数を設定した後、大入賞口21を開放する制御を開始する。具体的には、ソレノイド72を駆動して大入賞口21を開放状態として特別可変入賞装置20を開放状態とする。また、大入賞口21の開放されたラウンド数をカウントすると共に、開放タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定する。
大入賞口開放中処理:第1大当たり遊技状態中および第2大当たり遊技状態中のラウンド表示のためのコマンドを、直後の特別図柄コマンド制御処理(ステップS28)で表示制御基板80に送信される状態に設定する処理や、大入賞口21の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。
大当たり終了処理:第1大当たり遊技状態または第2大当たり遊技状態が終了したことを示すコマンドを、直後の特別図柄コマンド制御処理(ステップS28)で表示制御基板80に送信される状態に設定する。
一方、表示制御基板80などのサブ側の各種基板においては、主基板31の基本回路53から送信されたコマンドに基づいて、特別図柄の変動表示に合わせて可変表示装置9において飾り図柄を変動表示させたり、第1大当たり遊技状態に制御されているときに大当たりラウンド演出を実行する処理を行う。図7は、表示制御基板80の表示制御用CPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
このメイン処理では、まず、表示制御基板80に搭載された表示制御用マイクロコンピュータに含まれるRAMのうちで必要な領域を初期化する初期化処理を行う(ステップS701)。次に、所定時間(例えば、2ms)毎に実行されるタイマ割り込み処理によってセットされるタイマ割り込みフラグの状態が1となっているかどうかを判定し(ステップS702)、タイマ割り込みフラグの状態が1となるまでステップS702の処理を繰り返して行う。
タイマ割り込みフラグの状態が1となっている後、まず、このタイマ割り込みフラグを0にクリアし(ステップS703)、主基板31の基本回路53から送信されたコマンドを受信したかどうかをチェックし、コマンドを受信している場合には、その内容を解析するコマンド解析処理を実行する(ステップS704)。
次に、コマンド解析処理におけるコマンドの解析結果に基づいて、可変表示装置9において飾り図柄を変動表示させたり、大当たりラウンド演出を実行させたりする演出制御プロセス処理を実行する(ステップS705)。また、コマンドの解析結果に基づいて、リーチ予告メータ演出などの各種演出を実行させる予告制御プロセス処理(後述する)を実行する(ステップS706)。さらに、予告態様判定用乱数などの乱数を更新する乱数更新処理を実行して(ステップS707)、ステップS702の処理に戻る。
図7は、予告制御プロセス処理の特にメータ演出に係る処理を詳細に示すフローチャートである。メータ演出が実行中であることを示すメータ演出フラグがONとなっているか否かを判定する(ステップS801)。メータ演出フラグがOFFとなっていれば、続いて、メータ演出に先立って実行されるステップアップ予告が終了されたか否かを判定する(ステップS802)。ステップアップ予告が終了されたと判定されれば、ステップアップ予告に続いてメータ演出の実行が決定されているか否かの判定を行う(ステップS803)。メータ演出の実行が決定されていると判定されれば、メータ演出フラグをONにする(ステップS804)。
続いて、メータ演出の成否判定結果、操作対象、ゲージ403の目盛増減量、および一定値範囲を決定してそれらを表示制御基板80のRAMに設定し、さらにゲージの目盛量を示すゲージ目盛カウンタをクリアする(ステップS805)。その後、メータ演出の開始からの所定時間を計時する所定時間計時タイマをクリアし、所定時間の計時を開始する(ステップS806)。また、ステップS802においてステップアップ予告が終了されていないと判定され、またはステップS803においてステップアップ予告に続いてメータ演出の実行が決定されていないと判定されれば、ステップS831に進む。
ステップS801において、メータ演出フラグがONとなっていると判定されれば、続いて、所定時間計時タイマが所定時間になったか否かを判定する(ステップS811)。所定時間になっていないと判定されれば、続いて、遊技者のチャンスボタン16または十字キー17の操作に基づくチャンスボタンコマンドまたは十字キーコマンドを受信したか否かの判定を行う(ステップS812)。チャンスボタンコマンドまたは十字キーコマンドを受信したと判定されれば、そのチャンスボタン16または十字キー17の操作が奥の方向操作であるか否かの判定を行う(ステップS813)。奥の方向操作であると判定されれば、決定されたゲージ403の目盛増加量に基づいてゲージ目盛カウンタを更新する(ステップS814)。奥の方向操作でないと判定されれば、チャンスボタン16または十字キー17の操作が手前の方向操作であるか否かの判定を行う(ステップS815)。手前の方向操作であると判定されれば、決定されたゲージ403の目盛減少量に基づいてゲージ目盛カウンタを更新する(ステップS816)。
また、ステップS812においてチャンスボタンコマンドまたは十字キーコマンドを受信していないと判定され、ステップS815においてチャンスボタン16または十字キー17の操作が手前の方向操作でないと判定されれば、またはステップS814若しくはステップS815において、ゲージ目盛カウンタが更新されればステップS831に進む。
ステップS811において、所定時間計時タイマが所定時間になったと判定されれば、所定時間計時タイマの計時を終了し(ステップS821)、続いて、ゲージ目盛カウンタの値からゲージ403が一定値範囲402に留まっているか否かを判定する(ステップS822)。ゲージ403が一定値範囲402に留まっていないと判定されれば、メータ演出フラグをOFFにする(ステップS828)。
ゲージ403が一定値範囲402に留まっていると判定されれば、決定された成否判定結果がメータ制御成功であるか否かを判定する(ステップS823)。成否判定結果がメータ制御成功であると決定されていれば、特定演出を実行する(ステップS824)。成否判定結果がメータ制御失敗であると決定されていれば、ゲージ403を、そのゲージ403の目盛の位置から最も近い一定値範囲402の外まで増加、或いは減少させる(ステップS825)。その後、ステップS828においてメータ演出フラグをOFFにする。
ステップS824において、特定演出が実行されれば、遊技状態が確率変動状態か否かを判定する(ステップS826)。確率変動状態でないと判定されれば、その後、ステップS828においてメータ演出フラグをOFFにする。遊技状態が確率変動状態であると判定されれば、続いて特定演出の実行回数を計数する特定演出カウンタを+1する(ステップS827)。その後、ステップS828においてメータ演出フラグをOFFにする。
続いて、コマンド解析結果に基づいて、遊技状態が確率変動状態から通常遊技状態に変わったことを示すコマンドを受信したか否かの判定を行う(ステップS831)。確率変動状態から通常遊技状態に変わったことを示すコマンドを受信したと判定されれば、特定演出カウンタをクリアする(ステップS832)。ステップS832の後、または確率変動状態から通常遊技状態に変わったことを示すコマンドを受信したと判定されなければ、その他の各種予告演出に係る処理を実行し(ステップS833)、メイン処理に戻る。
以上説明したように、この実施の形態にかかるパチンコ遊技機1では、始動入賞口14a、14bへの始動入賞に基づいて特別図柄表示器10a、10bにて行われた特別図柄の変動表示の表示結果が大当たりで確定すると、その大当たりの種類に応じて第1大当たり遊技状態または第2大当たり遊技状態に制御される。また、大当たりの種類が確率変動大当たり、確変昇格大当たり、または突確大当たりであった場合には、第1大当たり遊技状態または第2大当たり遊技状態が終了した後に、次の大当たり決定確率が高くなる確率変動状態に遊技状態が制御される。
また、この実施の形態にかかるパチンコ遊技機1では、飾り図柄の変動表示が行われている間において確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる可能性を示す大当たり予告が実行されるが、この大当たり予告には、第1段階から第3段階までのうちの何れかの段階まで演出が段階的に変化するステップアップ予告が含まれる。ステップアップ予告は、より後の段階が実行されるほど確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度が高まっていくが、例えば、第1段階が実行された程度では、確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる可能性がそれほど高いとは言えない演出である。
また、この実施の形態にかかるパチンコ遊技機1では、変動パターンとしてスーパーリーチが選択されている場合において、ステップアップ予告が実行された場合には、それに続くリーチ演出においてメータ演出が実行されるものとなっている。メータ演出は、遊技者のチャンスボタン16または十字キー17の操作によって、演出が開始されてから所定時間内にメータ401のゲージ403を一定値範囲402に留めることができれば確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる可能性が高いことを報知するものである。
ここで、メータ演出においては、チャンスボタン16または十字キー17の奥の方向操作によって移動するゲージ403の目盛増加量、手前の方向操作で移動するゲージ403の目盛減少量については、それぞれメータ演出実行の際に決定されるメータ演出の成否判定結果に応じて異なるものであり、また、一定値範囲402はメータ401の最下部、最上部の何れにも接していない範囲で、ステップアップ予告の結果に応じて異なるものとなっている。つまり、メータ演出実行の際、当初ゲージ403は、メータ401の最下部にあるため、遊技者がチャンスボタン16の操作に対して、奥の方向操作、手前の方向操作の何れか一方の操作をただ続けるということでは、ゲージ403が一定値範囲402に留まり続けることは難しいものとなっている。
このように、確率変動大当たり、確変昇格大当たり若しくは時短大当たりとなるか、またはハズレとなるかに応じて決定されるメータ制御成功となることで実行される特定演出を実行するためには、遊技者は、メータ401のゲージ403が一定値範囲402に留まるように、チャンスボタン16または十字キー17の奥の方向操作と手前の方向操作とを調整しながら、チャンスボタン16または十字キー17に対して操作を行わなければならない。このように、メータ制御成功となった後の特定演出を実行するために必要なチャンスボタン16または十字キー17の操作が単純なものとならないので、チャンスボタン16または十字キー17の操作に対して遊技者に面白みを感じさせ、遊技の興趣を向上させることができる。
このように、特定演出は、確率変動大当たり、確変昇格大当たり若しくは時短大当たりとなるか、またはハズレとなるかに応じてノーマル特定演出またはプレミア特定演出の何れかの実行が、何れかの種類の特定演出を実行するということ自体は、チャンスボタン16または十字キー17の操作により、メータ401のゲージ403を一定値範囲402に留めておくことが要件となっている。このため、遊技者がチャンスボタン16または十字キー17を操作しても操作しなくても同じといったことがなく、チャンスボタン16または十字キー17の操作に対して遊技者に面白みを感じさせ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、メータ演出における成否判定結果に応じて、チャンスボタン16または十字キー17の何れが操作対象となるかが異なっており、また、それらの各方向操作におけるゲージ403の目盛増減量が異なるものとなっている(ただし、メータ制御失敗となる場合は目盛増減量が同じ)。このため、何れを操作対象とするかという選択肢が生じ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、メータ制御成功となった後に実行される特定演出として、ノーマル特定演出とプレミア特定演出とがあるが、プレミア特定演出は、メータ演出実行の際に決定されたゲージ403の目盛増減量、一定値範囲402に応じて算出される、メータ制御成功となるチャンスボタン16または十字キー17の最小操作回数で、チャンスボタン16または十字キー17が操作された場合に実行されやすいものとなっている。このため、操作手段の操作に対して遊技者にいっそうの面白みを感じさせ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、確率変動状態においては、チャンスボタン16または十字キー17の操作による目盛の増減量については、メータ演出実行の際に決定されるメータ演出の成否判定結果に応じて異なるだけではなく、さらに当該確率変動が継続されている期間において実行された特定演出の実行回数に応じて異なるものとなっている。これにより、メータ401のゲージ403を一定値範囲402に留めようと操作することについての遊技者にとっての魅力が高まり、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
また、一定値範囲402はステップアップ予告の結果、つまりステップアップ予告が第1段階まで実行されて終了するか、第2段階まで実行されて終了するか、または第3段階まで実行されて終了するかに応じて異なるものとなっている。これによって、チャンスボタン16または十字キー17の操作の難易度にも違いが生じてくるので、さらに遊技の興趣を向上させることができる。また、如何なる種類のステップアップ予告が実行されるかにも遊技者に関心を向けさせることができるので、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
上記の実施の形態では、メータ演出において、メータ制御成功後の特定演出としてプレミア特定演出が実行された場合には、遊技状態が通常遊技状態であっても、或いは確率変動状態であっても、当該変動表示において確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることが確定することを示すものとしていた。これに対して、遊技状態が確率変動状態である場合において、特定演出としてプレミア特定演出が実行された場合のそのプレミア特定演出は、その後に制御される第1大当たり遊技状態の後にさらに確率変動状態が継続されることの確定を示すものとしてもよい。
上記の実施の形態では、大当たりの種類として確率変動大当たり、確変昇格大当たり、突然確変大当たり、及び時短大当たりがあり、前三者では、何れも確率変動大当たりに制御されたことが遊技者に分かるものとなっていた。これに対して、大当たりの種類として突然確変大当たりに代えて、飾り図柄を「1」または「7」以外の図柄で揃えて停止させるとともに、大当たり演出においても確率変動状態に制御されるか否かを報知しない確変潜伏大当たりを設けるものとしてもよい。確変潜伏大当たりでも時短大当たりでも遊技者の見た目上は変わらないので、その何れかが発生した場合に、確率変動状態に制御されているか否かが分からない確変潜伏状態となる。
このように確変潜伏状態に制御されるパチンコ遊技機では、遊技者は、確変潜伏状態に制御されている状態において、飾り図柄の変動表示が行われているときに当該変動表示で大当たりとなることを期待するのと同様に、確率変動状態に制御されていることを期待する。そこで、確変潜伏状態において実際に確率変動状態に制御されているかどうかを予告する確変潜伏予告に、上記の実施の形態におけるメータ演出と同様の演出を適用し、さらに、メータ制御成功後の特定演出としてプレミア特定演出が実行されたことによって、確変潜伏の確定を報知するものとしてもよい。
上記の実施の形態では、メータ演出は、チャンスボタン16または十字キー17の操作によって、メータ401のゲージ403を移動させ、メータ演出開始から所定時間内に一定値範囲402にゲージ403を留めることで、メータ制御成功としていた。しかしながら、本発明に適用可能なメータ演出はこれに限らず、チャンスボタン16または十字キー17の操作によって、一定値範囲402を移動させることができるものであって、メータ演出開始から所定時間内に、メータ401に設定されたゲージ403の位置を、この一定値範囲402に留めることでメータ制御成功となるようにしてもよい。このとき、メータ401に設定されたゲージ403の位置は、ステップアップ予告の結果に応じて決定されるものであってもよい。
上記の実施の形態では、メータ演出は、可変表示装置9にメータ401を表示して、チャンスボタン16または十字キー17の操作によりメータ401のゲージ403を移動させる態様により実行されるものとしていた。しかしながら、本発明に適用可能なメータ演出はこれに限らず、メータ401におけるゲージ403の目盛の位置を、単に数値に置き換えて可変表示装置9に表示し、チャンスボタン16または十字キー17の操作によって、その数値を増減するものとしてもよい。このとき、一定値範囲402に代えて、例えば「45〜50」という表示により、その範囲を示すこともできる。また、このような単に数値による演出の態様は、メータ401、一定値範囲402、ゲージ403を用いたメータ演出の態様と共に用いるものであってもよい。
また、メータ401の範囲に対応した範囲で色相、明度または彩度が変化される色で示されるものとし、そのメータ401におけるゲージ403の目盛の位置の変化(例えば、1目盛毎の変化、2目盛毎の変化でもよい)で色を変化させるものとしてもよい。例えば、色の変化として明度が変化されるものである場合には、チャンスボタン16または十字キー17に対して奥の方向操作がされたときに該明度を増加または減少させるとともに、手前の方向操作がされたときに該明度を減少または増加させるものであってもよい。
上記の実施の形態では、メータ演出において、チャンスボタン16または十字キー17の操作によるゲージ403の目盛増減量は、メータ演出の成否判定結果がメータ制御成功であれば、チャンスボタン16または十字キー17の操作毎のゲージ403の目盛増減量は一定であり、メータ制御失敗であれば、チャンスボタン16または十字キー17の操作毎のゲージ403の目盛増減量は一定の値の範囲からランダムで決定されるものとなっていたが、チャンスボタン16または十字キー17の奥の方向操作と手前の方向操作について、チャンスボタン16または十字キー17の操作毎の変化量は、一方を一定とし、他方をランダムに決定するものとしてもよい。また、チャンスボタン16または十字キー17の奥の方向操作によるゲージ403の目盛増加量と手前の方向操作によるゲージ403の減少量は一定である場合であっても、或いはランダムに決定される場合であっても同じ変化量であるものとしてもよい。
上記の実施の形態では、メータ演出実行の際に決定されるメータ演出の成否判定結果に応じて、チャンスボタン16または十字キー17の奥の方向操作によって移動するゲージ403の目盛増加量と、手前の方向操作で移動するゲージ403の目盛減少量とが決定されるものとなっているが、手前の方向操作によるゲージ403の移動は、目盛が増加する方向の移動であってもよい。このとき、奥の方向操作と手前の方向操作で、目盛増加量がそれぞれ異なるものとしてもよい。また、奥の方向操作によるゲージ403の移動は、目盛が減少する方向の移動で、手前の方向操作によるゲージ403の移動は、目盛が増加する方向の移動であるものとしてもよい。さらに、メータ演出実行の際に決定されるチャンスボタン16または十字キー17の操作によるゲージ403の目盛増減量が、チャンスボタン16または十字キー17の操作毎にランダムで決定される場合、奥の方向操作によるものも手前の方向操作によるものも、その目盛増減量について目盛が増加する方向も目盛が減少する方向の何れもからランダムで決定されるものであってもよく、その際には、その決定される幅が奥の方向操作と手前の方向操作とで異なるようにする(例えば、奥の方向操作は2〜−1の範囲でランダムに決定、手前の方向操作は1〜−2の範囲でランダムに決定)。
上記の実施の形態では、メータ401のゲージ403の目盛の増減は、遊技者のチャンスボタン16または十字キー17の操作によって行われるものであったが、遊技者のチャンスボタン16または十字キー17の操作により増加したゲージ403の目盛は、チャンスボタン16または十字キー17が操作されないことで、時間の経過と共に一定量ずつ減少するものとしてもよい。このとき、チャンスボタン16の操作では、ゲージ403の目盛の増加のみが行われるものであり、ゲージ403の目盛の減少が行われる操作をチャンスボタン16の各方向操作に対して割り当てないものとしてもよい。また、この場合には、上記の実施の形態におけるチャンスボタン16または十字キー17のように方向を押下操作するものでなく、単に押しボタンスイッチのみからなるものでも適用可能である。また、一定値範囲402がメータ401の最上部に設定されるものであってもよい。
また、チャンスボタン16または十字キー17の操作では、ゲージ403の目盛の増加のみが行われるものであるとき、メータ演出実行の際に、最初、ゲージ403はメータ401の最上部まで目盛が増加されているものであり、時間の経過と共に一定量ずつ減少するものとしてもよい。これに対して、チャンスボタン16または十字キー17の操作では、ゲージ403の目盛の減少のみが行われるものであるとき、メータ演出実行の際に、最初、ゲージ403はメータ401の最上部まで目盛が増加されているものであり、時間の経過と共に一定量ずつ増加するものとしてもよい。このとき、一定値範囲402は、メータ401の最下部付近に設定されるものとしてもよい。
上記の実施の形態では、メータ演出において、ゲージ403の移動は、チャンスボタン16または十字キー17の奥の方向操作、手前の方向操作で行われるものとしていた。しかしながら、本発明においては、例えば、方向入力が可能なジョイスティックのような入力装置も適用可能である。
また、メータ演出におけるゲージ403の移動に係る操作は、チャンスボタン16の周囲において回転可能に設けられ回転操作をすることが可能なジョグダイヤルのようなもので操作するものであってもよい。このとき、上記の実施の形態におけるチャンスボタン16の奥の方向操作と手前の方向操作に係る入力を、ジョグダイヤルの一方向の回転操作と他方向の回転操作に係る入力のそれぞれに代替できるものとしてもよいし、例えば、チャンスボタン16の奥の方向操作、手前の方向操作にそれぞれ設定されたゲージ403の目盛増減量と、ジョグダイヤルの一方向の回転操作、他方向の回転操作にそれぞれ設定されたゲージ403の目盛増減量とが各々で異なるものであってもよい。
また、このようなジョグダイヤルが遊技者の操作とは独立して、表示制御基板80の表示制御用CPUの指示に基づいて動作させることができるときにおいて、メータ演出で、遊技者がメータ演出のゲージ403の移動に係る操作に介入しないときは、表示制御基板80の表示制御用CPUの指示に基づいてジョグダイヤルを動作させ、メータ演出の成否判定の結果に応じたゲージ403の移動をさせるものであってもよい。このとき、当該メータ演出の途中で遊技者によるジョグダイヤルの操作の介入を検知することができれば、それ以降のメータ演出は遊技者の操作に基づいて実行されるものとしてよい。
また、パチンコ遊技機1において、方向を押下操作することが可能なチャンスボタン16、十字キー17、ジョイスティック、ジョグダイヤルといった、複数の入力ボタンを備えた複数の入力装置が備えられている場合(これらのうち、3つ以上を備える場合)であって、何れにおいてもメータ演出におけるゲージ403の移動に係る操作が可能である場合には、メータ演出の成否判定の結果、ステップアップ予告の結果に応じて(何れか一方のみ、あるいは双方の結果に応じて)、これら複数の入力装置の何れかが選択されるものであってもよい。例えば、メータ制御成功となる場合においては、ジョグダイヤルが選択されやすく、メータ制御失敗となる場合においては、チャンスボタン16が選択されやすくなるものとしてもよい。
上記の実施の形態では、メータ演出はリーチ演出において実行されるものであったが、飾り図柄がリーチ表示態様となる前にメータ演出が実行されるものであってもよい。
上記の実施の形態では、リーチ予告としてステップアップ予告が含まれており、その実行結果に応じて、メータ演出の一定値範囲402の値が決定されるものとしていたが、本発明に適用可能なメータ演出はこれに限らず、所定のキャラクタ画像の群を表示することによりリーチ予告を実行する群予告が含まれるものであってもよい。そして、群予告を行なうことが決定されたときには、複数の予告パターンのうちから、大当りとなる予告対象となる今回の変動表示が実行されるときに、変動表示の結果が確率変動大当たり、確変昇格大当たり若しくは時短大当たりとなるか、またはハズレとなるかに応じて異なる割合により、予告パターンを選択し、選択した予告パターンで実行するようにする。
上記の実施の形態では、ステップアップ予告が先に実行され、その後メータ演出が実行されるものとなっており、ステップアップ予告の結果に応じてメータ演出において決定される一定値範囲402が異なるものとしていた。このような演出の実行順序に関し、その演出の実行態様の決定おいては、開始時コマンドを受信し、大当たり予告の種類を決定するに際し、ステップアップ予告とメータ演出の実行を同時に決定する場合には、そのメータ演出において成否判定の結果を決定し、その成否判定結果に応じてステップアップ予告の結果を決定して実行するものとしてもよい。
上記の実施の形態では、メータ演出において、一定値範囲402はメータ演出に先立って実行されるステップアップ予告の結果に応じて決定されるものであったが、これに限らず、メータ演出の成否判定結果に応じて決定されるものであってもよい。また、ステップアップ予告の結果とメータ演出の成否判定結果とに応じて決定されるものであってもよい。
この場合、メータ演出が開始されてから所定の時間が経過する前であっても(即ち、何れにしても特定演出は実行されていない時点であっても)、一定値範囲402が如何に設定されたかにより、当該変動表示において確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かを遊技者がある程度予測可能となるので、これによっても遊技者の期待感を高めさせ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
また、遊技状態が確率変動状態である場合において、一定値範囲402は、その確率変動状態中に計数された特定演出の実行回数に応じて決定されるものであってもよい。また、特定演出の実行回数とメータ演出の成否判定結果とに応じて決定されるものであってもよい。このとき、特定演出の実行回数が増えるのに応じて、その一定値範囲402の範囲が狭まるものとしてもよい。また、上記の実施の形態において、確率変動状態において計数された特定演出の実行回数は、遊技状態が通常遊技状態となったときにクリアされるものであったが、特定演出の実行回数が増えるのに応じて、その一定値範囲402の範囲が狭まるような場合においては、確変昇格大当たりとなって、その後に確率変動状態が継続されるものであっても、計数された特定演出の実行回数をクリアするものとしてもよい。
上記の実施の形態では、メータ演出において、メータ制御成功となった後に実行される特定演出は、当該メータ演出の実行の際に決定された、チャンスボタン16または十字キー17の操作によるゲージ403の増減量と一定値範囲402からチャンスボタン16または十字キー17の最小操作回数が決定され、遊技者が実際にその最小操作回数でチャンスボタン16または十字キー17を操作できれば、プレミア特定演出が実行されやすいものとしていた。本発明に適用可能な、メータ演出のメータ制御成功後のプレミア特定演出の実行については、これに限らず、このような最小操作回数を超えるものであっても、一定値範囲402にゲージ403を留めてから、メータ制御成功後の特定演出が実行されるまで、一度も一定値範囲402の外にゲージ403の位置を移動させてしまうことがなければ、当該特定演出としてプレミア特定演出が実行されやすいものとなるようにしてもよい。また、その一定値範囲402の外にゲージ403の位置を移動させた回数に応じて、プレミア特定演出が実行されにくくなるようにしてもよい。
また、メータ演出において、遊技者によって操作されたチャンスボタン16または十字キー17の操作回数を可変表示装置9に表示するものであってもよい。また、上記した最小操作回数も可変表示装置9に表示してもよい。
上記の実施の形態では、メータ演出の実行の際に決定された、チャンスボタン16または十字キー17の操作によるゲージ403の増減量について、メータ401にはチャンスボタン16または十字キー17の操作によりゲージ403の移動が遊技者によって視認されるものであるものの、その正確な増減量の数値は可変表示装置9に表示されるものではなかった。これに対して、このゲージ403の正確な増減量の数値を可変表示装置9に示すようにしてもよく、また正確な増減量を示さずとも、その決定されたチャンスボタン16または十字キー17の操作によるゲージ403の増減量に応じて、例えば、可変表示装置9の下部に「ボタンでメータを制御しろ!」のセリフと共に表示したチャンスボタン16を模したものについて、その色や大きさを変化させるようにしてもよい。